JP2016148959A - 証拠金勘定引出余力計算システムおよびプログラム - Google Patents

証拠金勘定引出余力計算システムおよびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2016148959A
JP2016148959A JP2015024804A JP2015024804A JP2016148959A JP 2016148959 A JP2016148959 A JP 2016148959A JP 2015024804 A JP2015024804 A JP 2015024804A JP 2015024804 A JP2015024804 A JP 2015024804A JP 2016148959 A JP2016148959 A JP 2016148959A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
margin
amount
withdrawal
customer
calculation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015024804A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5982082B2 (ja
Inventor
澄 吉川
Kiyoshi Yoshikawa
澄 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwa Institute of Research Business Innovation Ltd
Original Assignee
Daiwa Institute of Research Business Innovation Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwa Institute of Research Business Innovation Ltd filed Critical Daiwa Institute of Research Business Innovation Ltd
Priority to JP2015024804A priority Critical patent/JP5982082B2/ja
Publication of JP2016148959A publication Critical patent/JP2016148959A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5982082B2 publication Critical patent/JP5982082B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Financial Or Insurance-Related Operations Such As Payment And Settlement (AREA)

Abstract

【課題】どのような決済が発生しても問題が生じない範囲で引出を許可することができ、決済をエラーにせずに優先させることができる証拠金勘定引出余力計算システムを提供する。
【解決手段】引出要求を受け付けた際に、成立済みおよび未成立のブルポジションの建玉群をSPAN等による証拠金計算手段23に入力して得られたブル建玉群計算額44Aと、成立済みおよび未成立のベアポジションの建玉群を証拠金計算手段23に入力して得られたベア建玉群計算額44Bとのうち、大きい方の金額を引出可能額用必要証拠金として採用し、証拠金残高から引出可能額用必要証拠金を減じることにより引出余力を算出し、算出した引出余力と引出要求に係る引出金額とを比較して引出の許否を判断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、証拠金の差入が必要となる商品取引についての顧客の注文を受け付ける売買取引システム中で証拠金の残高管理用の証拠金勘定の引出余力の計算を含む処理を実行するコンピュータにより構成された証拠金勘定引出余力計算システムおよびプログラムに係り、例えば、先物取引および/またはオプション取引をインターネットを含むネットワークを介して行う際に差し入れた証拠金を証拠金勘定から引き出す場合等に利用できる。
一般に、証券会社等の金融機関が提供するインターネット取引システムを用いて株価指数先物取引や株価指数オプション取引等の先物・オプションの売買取引を行う場合には、証券会社等で採用している前受制と呼ばれる制度があり、証券会社等は、顧客(投資家)から先物取引やオプション取引の注文を受けた際に、当該取引を行うことで成立する建玉を維持するために必要な証拠金がその顧客(投資家)により差し入れられているかをチェックし、証拠金が足りている場合にのみ取引を許可している。
このような先物取引やオプション取引の証拠金が足りているか否かのチェックには、通常、SPAN(登録商標)証拠金計算というブラックボックス化された計算方式を利用する。ここで、SPAN(スパン;Standard Portfolio Analysis of Risk)とは、シカゴ・マーカンタイル取引所が1988年に開発したリスクベースの証拠金計算方法およびシステムであり、現在、世界の主要先物・オプション取引所・清算機関で採用されている(非特許文献1参照)。
先物取引やオプション取引の証拠金については、顧客が証券会社等(清算参加者)に差し入れる証拠金と、証券会社等(清算参加者)が株式会社日本証券クリアリング機構に預託する証拠金とがあり(非特許文献2参照)、本発明では、専ら前者の場合の証拠金に関する引出余力の計算を取り扱う。
後者の場合の証券会社等(清算参加者)が株式会社日本証券クリアリング機構に預託する証拠金については、証券会社等が抱えている全ての顧客の建玉(ポートフォリオ)を勘案して計算されるが、この計算は、SPANで行わなければならない。これに対し、本発明で取り扱う前者の場合の証拠金(顧客が証券会社等に差し入れる証拠金)は、SPANの考え方に沿った計算方法で行うことが好ましいため、通常はSPANが用いられているが、必ずしもSPANそのもので計算する必要はない。
このように証券会社等には、顧客から各自の保有建玉(ポートフォリオ)に応じて証拠金が差し入れられている。そして、各顧客の証拠金勘定では、SPANまたはその他の証拠金計算式を用いて計算される必要証拠金以上の証拠金が差し入れられている状態を維持するように、証拠金の残高管理が行われている。この際、各顧客により、差し入れた証拠金が証拠金勘定から引き出されることがある。ここで、必要証拠金を超える証拠金が差し入れられている場合は、証拠金残高と必要証拠金との差分が証拠金余力となる。すなわち、証拠金残高−必要証拠金=証拠金余力となる。従って、従来は、この証拠金余力を証拠金勘定からの引出可能額を示す引出余力としていた。
なお、証拠金余力に関する周辺技術としては、例えば、証拠金取引に必要な証拠金の金額を時間帯に応じて変動させ、証拠金取引を少額証拠金から可能にする証拠金変動システムが知られている(特許文献1参照)。この証拠金変動システムでは、管理サーバにより、通常時および減額時の証拠金余力を計算し、減額時間中は、減額時の証拠金余力を用いて余力審査を行い、減額時間の終了時刻になると、通常時の証拠金余力を用いた審査に戻すようになっている。
特開2011−221919号公報
株式会社日本証券クリアリング機構、"SPANとは"、[online]、株式会社日本証券クリアリング機構ホームページ、[平成27年1月8日検索]、インターネット<URL:http://www.jscc.co.jp/seisan/sakimono/shokokin_seido/span.html> 株式会社日本証券クリアリング機構、"証拠金とは"、[online]、株式会社日本証券クリアリング機構ホームページ、[平成27年1月8日検索]、インターネット<URL:http://www.jscc.co.jp/seisan/sakimono/shokokin_seido/shokokin.html>
前述したように、従来は、証拠金残高から必要証拠金を差し引いた金額である証拠金余力を、証拠金勘定からの引出可能額を示す引出余力としていた。ところが、このような処理を行って証拠金勘定からの引出を許可すると、仮に引出余力の全額相当を引き出した状態で両建の一方のみを決済した場合、両建で相殺計算されていた必要証拠金の額が変更され、証拠金不足となる場合がある。
すなわち、証拠金計算の大きな特徴として、必要証拠金の相殺という考え方があるが、極端な場合で考えると、例えば、原資産価値が上昇した場合に価値が上昇する建玉(ブルポジション)と、原資産価値が下降した場合に価値が上昇する建玉(ベアポジション)とが、顧客のポートフォリオに同時に同じ数量に相当する分だけ含まれていた場合、その顧客の必要証拠金はゼロになる。必要証拠金がゼロであれば、証拠金残高の全額が証拠金余力となるが、この全額について出金を許可すると、ベアポジションかブルポジションのいずれか一方の建玉を決済した場合に、必要証拠金が発生してしまい、証拠金不足に陥るおそれがある。
従って、従来は、そのような決済、すなわち証拠金不足に陥るおそれのある決済が行われようとしたときに、そのような決済を認めないように、エラーを出す制御を行っていた。しかし、本来的には、決済は様々な要因があったとしても優先すべき取引であり、これを認めないことは好ましくない。
本発明の目的は、どのような決済が発生しても問題が生じない範囲で引出を許可することができ、決済をエラーにせずに優先させることができる証拠金勘定引出余力計算システムおよびプログラムを提供するところにある。
本発明は、証拠金の差入が必要となる商品取引についての顧客の注文を受け付ける売買取引システム中で証拠金の残高管理用の証拠金勘定の引出余力の計算を含む処理を実行するコンピュータにより構成された証拠金勘定引出余力計算システムであって、
顧客が操作する端末装置から通信回線を介して送信されてくる証拠金勘定からの引出要求を受け付ける処理を実行する引出要求受付手段と、
商品取引について成立した注文に係る顧客の建玉データを、顧客を識別するための顧客識別情報と関連付けて記憶する建玉データベースと、
商品取引についての未成立の注文に係る顧客の建玉データを、顧客識別情報と関連付けて記憶する未成立注文データベースと、
商品取引についての建玉を維持するために顧客により差し入れられた証拠金勘定の証拠金の残高を、顧客識別情報と関連付けて記憶する証拠金データベースと、
SPAN(登録商標)またはその他の証拠金計算式を用いた証拠金計算処理を実行する証拠金計算手段と、
引出要求受付手段により顧客の引出要求を受け付けた際に、当該顧客の顧客識別情報と関連付けられて建玉データベースに記憶された当該顧客の成立済みの建玉データのうちの商品の原資産価値が上昇した場合に価値が上昇するブルポジションの建玉データ、および、当該顧客の顧客識別情報と関連付けられて未成立注文データベースに記憶された当該顧客の未成立の建玉データのうちのブルポジションの建玉データによりブル建玉群を生成し、このブル建玉群を証拠金計算手段に入力し、証拠金計算手段から計算結果として出力された仮の引出可能額用必要証拠金の額を受け取り、受け取った仮の引出可能額用必要証拠金の額をブル建玉群計算額として計算額記憶手段に記憶させる処理を実行するブル建玉群計算手段と、
引出要求受付手段により顧客の引出要求を受け付けた際に、当該顧客の顧客識別情報と関連付けられて建玉データベースに記憶された当該顧客の成立済みの建玉データのうちの商品の原資産価値が下降した場合に価値が上昇するベアポジションの建玉データ、および、当該顧客の顧客識別情報と関連付けられて未成立注文データベースに記憶された当該顧客の未成立の建玉データのうちのベアポジションの建玉データによりベア建玉群を生成し、このベア建玉群を証拠金計算手段に入力し、証拠金計算手段から計算結果として出力された仮の引出可能額用必要証拠金の額を受け取り、受け取った仮の引出可能額用必要証拠金の額をベア建玉群計算額として計算額記憶手段に記憶させる処理を実行するベア建玉群計算手段と、
計算額記憶手段に記憶されたブル建玉群計算額およびベア建玉群計算額の2つの計算額のうちの大きい方の金額を引出可能額用必要証拠金として採用し、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けられて証拠金データベースに記憶された当該顧客の証拠金の残高から、採用した引出可能額用必要証拠金を減じることにより、当該顧客についての証拠金勘定からの引出可能額を示す引出余力を算出し、算出した引出余力と引出要求に係る金額とを比較することにより、引出要求に係る金額の引出の許否を判断する処理を実行する引出許否判断手段と、
この引出許否判断手段により引出を許可すると判断した場合には、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けられて証拠金データベースに記憶された当該顧客の証拠金の残高から引出要求に係る金額を減じる証拠金引出処理を実行し、引出許否判断手段により引出を許可しないと判断した場合には、引出を許可しない旨および/または引出余力が不足する旨の通知情報を、通信回線を介して端末装置へ送信する処理を実行する引出処理手段と
を備えたことを特徴とするものである。
このような本発明の証拠金勘定引出余力計算システムにおいては、従来のように証拠金余力(証拠金残高−必要証拠金)を引出余力とするのではなく、SPAN等による証拠金計算手段に対し、2種類の建玉データの集合(ブル建玉群およびベア建玉群)を入力してそれらの出力結果の大小判定をすることにより、通常の必要証拠金とは異なる引出可能額用必要証拠金を計算し、証拠金残高とこの引出可能額用必要証拠金との差額(証拠金残高−引出可能額用必要証拠金)を、証拠金勘定からの引出可能額を示す引出余力とする。このため、どのような決済を行ったとしても証拠金余力不足になることがないため、全ての決済を受け入れることが可能となり、これにより前記目的が達成される。
また、上述した証拠金勘定引出余力計算システムにおいて、次のような付加的機能を有する構成(付加パターン1〜3)としてもよい。
<付加パターン1>は、引出許否判断手段による引出可能額用必要証拠金の採用情報を記憶しておき、次回の引出許否の判断処理に利用する構成である。すなわち、上述した証拠金勘定引出余力計算システムにおいて、
引出許否判断手段により2つの計算額のうちのいずれが引出可能額用必要証拠金として採用されたのかを示す採用情報を、顧客識別情報と関連付けて記憶する採用情報記憶手段と、
引出要求受付手段により顧客の引出要求を受け付けた際に、採用情報記憶手段に記憶された当該顧客の前回採用に係る採用情報を取得し、取得した採用情報がブル建玉群計算額を採用したことを示す情報であった場合には、ブル建玉群計算手段およびベア建玉群計算手段の2つの計算手段のうち、ブル建玉群計算手段のみに計算処理の実行指令を送り、取得した採用情報がベア建玉群計算額を採用したことを示す情報であった場合には、2つの計算手段のうち、ベア建玉群計算手段のみに計算処理の実行指令を送り、採用情報が記憶されていなかった場合には、2つの計算手段の双方に計算処理の実行指令を送る処理を実行する採用情報参照手段と、
端末装置から通信回線を介して送信されてくる商品取引についての顧客の注文データを受け付けて当該商品取引を許可した場合を含む予め定められた場合に、採用情報記憶手段に記憶された採用情報を消去する処理を実行する採用情報消去手段とを備え、
引出許否判断手段は、
採用情報参照手段によりブル建玉群計算手段のみに計算処理の実行指令が送られた場合には、計算額記憶手段に記憶されたブル建玉群計算額を引出可能額用必要証拠金として採用し、採用情報参照手段によりベア建玉群計算手段のみに計算処理の実行指令が送られた場合には、計算額記憶手段に記憶されたベア建玉群計算額を引出可能額用必要証拠金として採用する処理を実行するとともに、2つの計算額のうちのいずれかを引出可能額用必要証拠金として採用したときに、そのときの採用に係る採用情報を、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けて採用情報記憶手段に記憶させる処理を実行する構成としてもよい。
このように採用情報記憶手段、採用情報参照手段、および採用情報消去手段を備えた構成(付加パターン1)とした場合には、採用情報記憶手段に記憶された前回採用に係る採用情報を参照することにより、ブル建玉群計算手段およびベア建玉群計算手段の2つの計算手段のうちのいずれか一方の計算手段による処理を省略することが可能となり、その分だけ処理時間が短縮される。
<付加パターン2>は、上記の付加パターン1において注文を受け付けてその取引を許可した場合に採用情報をクリア(消去)している処理につき、受け付けた注文の内容に応じ、採用情報を維持するケースを設けた構成である。すなわち、上述した証拠金勘定引出余力計算システム(付加パターン1)において、
採用情報消去手段は、
端末装置から通信回線を介して送信されてくる商品取引についての顧客の注文データを受け付けて当該商品取引を許可した際に、注文データがブルポジションの建玉データであり、かつ、採用情報記憶手段に記憶された採用情報がブル建玉群計算額を採用したことを示す情報である場合、および、注文データがベアポジションの建玉データであり、かつ、採用情報記憶手段に記憶された採用情報がベア建玉群計算額を採用したことを示す情報である場合には、採用情報記憶手段に記憶された採用情報を維持し、
端末装置から通信回線を介して送信されてくる商品取引についての顧客の注文データを受け付けて当該商品取引を許可した際に、注文データがブルポジションの建玉データであり、かつ、採用情報記憶手段に記憶された採用情報がベア建玉群計算額を採用したことを示す情報である場合、および、注文データがベアポジションの建玉データであり、かつ、採用情報記憶手段に記憶された採用情報がブル建玉群計算額を採用したことを示す情報である場合には、採用情報記憶手段に記憶された採用情報を消去する処理を実行する構成としてもよい。
このように注文の内容に応じ、採用情報を維持するケースを設けた構成(付加パターン2)とした場合には、注文を受け付けてその取引を許可したときに、どのような注文でも採用情報をクリア(消去)するのではなく、採用情報を維持できるケースであれば、維持する処理を行うので、前回の引出要求と今回の引出要求との間に注文を受け付けていたとしても、前回採用に係る採用情報を参照することができる場合もあるため、付加パターン1の場合に比べ、ブル建玉群計算手段およびベア建玉群計算手段の2つの計算手段のうちのいずれか一方の計算手段による処理を省略することができる可能性が高まり、処理時間が短縮される機会が多くなる。
<付加パターン3>は、引出許否判断手段により採用した引出可能額用必要証拠金の額そのものを記憶しておき、次回の引出許否の判断処理に利用する構成である。すなわち、上述した証拠金勘定引出余力計算システムにおいて、
引出許否判断手段により採用された引出可能額用必要証拠金を、顧客識別情報と関連付けて記憶する採用額記憶手段と、
引出要求受付手段により顧客の引出要求を受け付けた際に、採用額記憶手段に当該顧客の前回採用に係る引出可能額用必要証拠金が記憶されている場合には、前回採用に係る引出可能額用必要証拠金を取得し、ブル建玉群計算手段およびベア建玉群計算手段の2つの計算手段のいずれにも計算処理の実行指令を送らず、採用額記憶手段に当該顧客の前回採用に係る引出可能額用必要証拠金が記憶されていない場合には、2つの計算手段の双方に計算処理の実行指令を送る処理を実行する採用額参照手段と、
端末装置から通信回線を介して送信されてくる商品取引についての顧客の注文データを受け付けて当該商品取引を許可した場合を含む予め定められた場合に、採用額記憶手段に記憶された引出可能額用必要証拠金を消去する処理を実行する採用額消去手段とを備え、
引出許否判断手段は、
採用額参照手段により前回採用に係る引出可能額用必要証拠金を取得することができた場合には、前回採用に係る引出可能額用必要証拠金をそのまま今回の引出可能額用必要証拠金として採用し、採用額参照手段により前回採用に係る引出可能額用必要証拠金を取得できず、2つの計算手段の双方に計算処理の実行指令が送られた場合には、2つの計算額のうちの大きい方の金額を引出可能額用必要証拠金として採用する処理を実行するとともに、いずれの場合についても、採用した引出可能額用必要証拠金を、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けて採用額記憶手段に記憶させる処理を実行する構成としてもよい。
このように採用額記憶手段、採用額参照手段、および採用額消去手段を備えた構成(付加パターン3)とした場合には、採用額記憶手段に記憶された前回採用に係る引出可能額用必要証拠金を参照することにより、ブル建玉群計算手段およびベア建玉群計算手段の2つの計算手段のいずれによる処理も省略することが可能となり、その分だけ処理時間が短縮される。
また、本発明のプログラムは、以上に述べた証拠金勘定引出余力計算システムとして、コンピュータを機能させるためのものである。
なお、上記のプログラムまたはその一部は、例えば、光磁気ディスク(MO)、コンパクトディスク(CD)を利用した読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)を利用した読出し専用メモリ(DVD−ROM)、DVDを利用したランダム・アクセス・メモリ(DVD−RAM)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去および書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等の記録媒体に記録して保存や流通等させることが可能であるとともに、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等の有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにはこれらの組合せ等の伝送媒体を用いて伝送することが可能であり、また、搬送波に載せて搬送することも可能である。さらに、上記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。
以上に述べたように本発明によれば、従来のように証拠金余力(証拠金残高−必要証拠金)を引出余力とするのではなく、SPAN等による証拠金計算手段に対し、2種類の建玉データの集合(ブル建玉群およびベア建玉群)を入力してそれらの出力結果の大小判定をすることにより、通常の必要証拠金とは異なる引出可能額用必要証拠金を計算し、証拠金残高とこの引出可能額用必要証拠金との差額(証拠金残高−引出可能額用必要証拠金)を、証拠金勘定からの引出可能額を示す引出余力とするので、どのような決済を行ったとしても証拠金余力不足になることがないため、全ての決済を受け入れることができるという効果がある。
本発明の一実施形態の証拠金勘定引出余力計算システムを含む先物・オプションの売買取引システムの全体構成図。 前記実施形態の証拠金勘定引出余力計算システムによる処理の流れを示すフローチャートの図。 前記実施形態の証拠金勘定からの引出余力の計算の第1の説明図。 前記実施形態の証拠金勘定からの引出余力の計算の第2の説明図。
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1には、本実施形態の証拠金勘定引出余力計算システムを含む先物・オプションの売買取引システム10の全体構成が示されている。図2には、売買取引システム10による引出要求受付時の証拠金勘定からの引出余力の計算に関する処理の流れがフローチャートで示されている。図3および図4は、証拠金勘定からの引出余力の計算の説明図である。
図1において、売買取引システム10は、先物・オプションの売買取引に関する各種処理を実行するとともに各種処理に必要なデータを記憶する売買取引サーバ20と、この売買取引サーバ20に通信回線であるネットワーク1を介して接続された複数の端末装置50と、売買取引サーバ20に通信回線2を介して接続された市場システム60とを備えている。
ここで、ネットワーク1は、主としてインターネットであるが、LAN、MAN、WAN、イントラネット、エクストラネット、あるいはこれらとインターネットとの組み合わせ等でもよく、有線であるか無線であるか、さらには有線および無線の混在型であるかは問わず、要するに、複数地点(距離の長短は問わない。)間で、ある程度の速度をもって情報を伝送することができるものであればよい。また、通信回線2は、主として専用線であるが、ネットワークでもよい。
売買取引サーバ20は、証券会社等の金融機関が管理する1台または複数台のコンピュータにより構成され、注文受付手段21と、本発明における引出要求受付手段を含む入出金要求受付手段22と、SPAN(登録商標)等による証拠金計算手段23と、引出余力計算準備手段24と、必要証拠金計算準備手段25と、引出許否判断手段26と、本発明における引出処理手段を含む入出金処理手段27と、取引許否判断手段28と、発注手段29と、約定手段30と、建玉データベース40と、未成立注文データベース41と、証拠金データベース42と、総合口座データベース43と、計算額記憶手段44と、要求データ記憶手段45と、注文データ記憶手段46とを含んで構成されている。
注文受付手段21は、端末装置50からの注文画面の送信要求に応じ、ネットワーク1を介して注文画面の表示用データを送信し、端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる先物取引やオプション取引についての顧客の注文データを受信し、受信した注文データを、注文に付与した注文識別情報(注文コード等)および注文を行った顧客の顧客識別情報(顧客コード等)と関連付けて注文データ記憶手段46に記憶させる処理を実行するものである。
ここで、注文データは、例えば、日経225やTOPIX等の株価指数を取引対象(原資産)とする株価指数先物取引や株価指数オプション取引等の注文データであり、より具体的には、日経225先物、日経225mini先物、日経300先物、TOPIX先物、日経225オプション、TOPIXオプション等の注文データである。
先物取引の場合の注文データには、銘柄識別情報(商品(原資産)、限月)、売買区分、数量(枚数)、成行・指値等の執行条件、指値などが含まれ、オプション取引の場合の注文データには、銘柄識別情報(商品(原資産)、限月、コール・プットの別、権利行使価格)、売買区分、数量(枚数)、成行・指値等の執行条件、指値などが含まれる。このうち、SPAN等による証拠金計算で必要な要素(証拠金計算手段23に入力するデータ)は、銘柄識別情報、売買区分、数量(枚数)であるため、証拠金計算に関する以下の記載において注文データ(または建玉データ)というときは、これらのみを指すことがある。すなわち、成行・指値等の執行条件、指値は、注文で入力されるが、証拠金計算での相殺処理には無関係である。
なお、本発明における商品取引としては、上記のような先物取引やオプション取引が挙げられるが、株価指数を原資産とする取引に限定されるものではなく、例えば、商品、株式、債券、金利など、様々な商品(原資産)を対象とした取引も含まれる。また、本発明における商品取引は、例えば、CFD(Contract For Difference:差金決済取引)等のように、現行の先物取引やオプション取引の枠に収まらない取引であってもよく、さらには、現在開発されている商品取引である必要もなく、要するに、現在または将来においてSPAN等による証拠金計算が行われる商品取引であり、かつ、ブルポジションの建玉およびベアポジションの建玉の双方を観念し得る取引であればよい。
入出金要求受付手段22は、顧客が操作する端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる顧客の入出金要求データ(証拠金勘定に対する入出金額を含む。)を受信し、受信した入出金要求データを、入出金要求を行った顧客の顧客識別情報(顧客コード等)と関連付けて要求データ記憶手段45に記憶させる処理を実行するものである。この入出金要求受付手段22には、証拠金勘定への証拠金の入金と、証拠金勘定からの証拠金の出金(引出)とを行う機能があり、このうち引出を行う機能の部分が、本発明における引出要求受付手段となる。引出を行う機能だけに着目すると、入出金要求受付手段22は、端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる顧客の引出要求データ(証拠金勘定からの引出金額を含む。)を受信し、受信した引出要求データを、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けて要求データ記憶手段45に記憶させる処理を実行する。
なお、本実施形態では、一例として、証券会社等に開設された総合口座と証拠金勘定との間の資金移動、すなわち総合口座から証拠金勘定への証拠金の入金(差入)と、証拠金勘定から総合口座への出金(引出)とを取り扱うが、本発明における引出要求は、これに限定されるものではなく、銀行等の他の金融機関の口座と証拠金勘定との間の資金移動(例えば、証拠金勘定から銀行口座への引出要求)や、現金自動預け払い機(ATM)と証拠金勘定との間の資金移動(例えば、証拠金勘定からATMへの引出要求)等であってもよい。
証拠金計算手段23は、SPAN(登録商標)またはその他の証拠金計算式を用いた証拠金計算処理を実行するものであり、引出余力計算準備手段24や必要証拠金計算準備手段25から渡される顧客の建玉データ群(建玉データの集合)を入力し、SPANまたはその他の証拠金計算式による計算処理(相殺処理)を実行し、計算結果(必要証拠金の額)を出力して引出余力計算準備手段24や必要証拠金計算準備手段25に返す(渡す)処理を実行する。なお、SPAN証拠金計算のロジックを用いる場合は、取引所(または株式会社日本証券クリアリング機構)からパッケージとして提示されているものをそのままの状態で、すなわちブラックボックス化された状態で用い、その他の証拠金計算ロジックを用いる場合は、通常、SPAN証拠金計算のロジックに改良を施したものを用いる。
ここで、証拠金計算手段23に相殺処理の対象として入力する建玉データ群には、同一の商品の同一の限月の銘柄に限らず、異なる限月の銘柄も含まれる。例えば、日経225先物の3月が限月の銘柄と日経225先物の9月が限月の銘柄も相殺される。また、同一の商品に限らず異なる商品も相殺処理の対象として入力される。例えば、日経225mini先物は、日経225先物の1/10の金額であり、日経225mini先物が10枚あれば、日経225先物の1枚と相殺可能となる。1対1の相殺にならない場合の相殺の程度は、SPAN等の証拠金計算のロジックで定められている。
引出余力計算準備手段24は、ブル建玉群計算手段24Aと、ベア建玉群計算手段24Bとを含んで構成されている。
ブル建玉群計算手段24Aは、入出金要求受付手段22(引出要求受付手段を含む。)により顧客の引出要求を受け付けた際に、当該顧客の顧客識別情報と関連付けられて建玉データベース40に記憶された当該顧客の成立済みの建玉データのうちのブルポジションの建玉データ(複数存在する場合にはその全て)、および、当該顧客の顧客識別情報と関連付けられて未成立注文データベース41に記憶された当該顧客の未成立の建玉データのうちのブルポジションの建玉データ(複数存在する場合にはその全て)により、ブル建玉群(建玉データの集合)を生成し、このブル建玉群を証拠金計算手段23に入力し、証拠金計算手段23から計算結果として出力された仮の引出可能額用必要証拠金の額を受け取り、受け取った仮の引出可能額用必要証拠金の額(採用候補となる額)を、ブル建玉群計算額44Aとして計算額記憶手段44に記憶させる処理を実行するものである。
ベア建玉群計算手段24Bは、入出金要求受付手段22(引出要求受付手段を含む。)により顧客の引出要求を受け付けた際に、当該顧客の顧客識別情報と関連付けられて建玉データベース40に記憶された当該顧客の成立済みの建玉データのうちのベアポジションの建玉データ(複数存在する場合にはその全て)、および、当該顧客の顧客識別情報と関連付けられて未成立注文データベース41に記憶された当該顧客の未成立の建玉データのうちのベアポジションの建玉データ(複数存在する場合にはその全て)により、ベア建玉群(建玉データの集合)を生成し、このベア建玉群を証拠金計算手段23に入力し、証拠金計算手段23から計算結果として出力された仮の引出可能額用必要証拠金の額を受け取り、受け取った仮の引出可能額用必要証拠金の額(採用候補となる額)を、ベア建玉群計算額44Bとして計算額記憶手段44に記憶させる処理を実行するものである。
ここで、ブルポジションの建玉データとは、先物・オプションの原資産価値が上昇した場合に価値が上昇する建玉データのことをいい、具体的には、先物の買建て、コールの買建て(オプションの買い手は証拠金不要であるが、相殺処理の対象にはするため、証拠金計算手段23への入力対象になる。)、プットの売建ての各データである。
また、ベアポジションの建玉データとは、先物・オプションの原資産価値が下降した場合に価値が上昇する建玉データのことをいい、具体的には、先物の売建て、プットの買建て(オプションの買い手は証拠金不要であるが、相殺処理の対象にはするため、証拠金計算手段23への入力対象になる。)、コールの売建ての各データである。
従って、ブル建玉群計算手段24Aやベア建玉群計算手段24Bによるブルポジションの建玉データであるか、ベアポジションの建玉データであるかの判断処理は、先物の場合には、売買区分を参照し、オプションの場合には、銘柄識別情報に含まれるコール・プットの別、および売買区分を参照することにより実行される。
必要証拠金計算準備手段25は、注文受付手段21により顧客の注文データを受け付けた際に、当該顧客の顧客識別情報と関連付けられて建玉データベース40に記憶された当該顧客の成立済みの建玉データ、および、当該顧客の顧客識別情報と関連付けられて未成立注文データベース41に記憶された当該顧客の未成立の建玉データにより、相殺対象となる証拠金計算用の建玉群(建玉データの集合)を生成し、この建玉群を証拠金計算手段23に入力し、証拠金計算手段23から計算結果として出力された必要証拠金の額を受け取る処理を実行するものである。
なお、必要証拠金計算準備手段25は、上記の引出余力計算準備手段24の場合のように、複数種類の証拠金計算用の建玉群(建玉データの集合)を生成し、それらの建玉群を証拠金計算手段23に入力し、証拠金計算手段23から計算結果として出力された複数の仮の必要証拠金の額(採用候補となる額)を受け取る構成としてもよく、この場合には、後述する取引許否判断手段28により、複数の仮の必要証拠金の額のうち最も大きい金額を、必要証拠金として採用する処理を実行すればよい。
引出許否判断手段26は、計算額記憶手段44に記憶されたブル建玉群計算額44Aおよびベア建玉群計算額44Bの2つの計算額のうちの大きい方の金額を、引出可能額用必要証拠金として採用し、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けられて証拠金データベース42に記憶された当該顧客の証拠金の残高から、採用した引出可能額用必要証拠金を減じることにより、当該顧客についての証拠金勘定からの引出可能額を示す引出余力を算出し、算出した引出余力と、要求データ記憶手段45に記憶された引出要求に係る引出金額とを比較し、引出金額が引出余力の範囲内であれば引出を許可し、一方、引出金額が引出余力の範囲を超えていれば引出を許可しないという引出の許否の判断処理を実行するものである。
入出金処理手段27は、要求データ記憶手段45に記憶された入出金要求データ(証拠金勘定に対する入出金額を含む。)を用いて、総合口座と証拠金勘定との間の資金移動、すなわち総合口座から証拠金勘定への証拠金の入金(差入)処理と、証拠金勘定から総合口座への出金(引出)処理とを実行するものであり、このうち引出処理を行う部分が、本発明における引出処理手段となる。引出処理だけに着目すると、入出金処理手段27は、引出許否判断手段26により引出を許可すると判断した場合には、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けられて証拠金データベース42に記憶された当該顧客の証拠金の残高から、要求データ記憶手段45に記憶された引出要求に係る引出金額を減じるとともに、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けられて総合口座データベース43に記憶された口座残高に、引出金額を加える証拠金引出処理を実行し、引出許否判断手段26により引出を許可しないと判断した場合には、引出を許可しない旨および/または引出余力が不足する旨の通知情報を、ネットワーク1を介して端末装置50へ送信する処理を実行する。
取引許否判断手段28は、注文を行った顧客の顧客識別情報と関連付けられて証拠金データベース42に記憶された当該顧客の証拠金の残高と、必要証拠金計算準備手段25による処理で得られた必要証拠金の額(複数の採用候補となる額が得られた場合には、最も大きい金額)とを比較し、当該顧客について証拠金が足りている場合(証拠金の残高が必要証拠金以上である場合)には、注文に係る取引を許可し、一方、当該顧客について証拠金が足りていない場合(証拠金の残高が必要証拠金よりも少ない場合)には、注文に係る取引を許可しないという取引の許否の判断処理を実行するものである。
発注手段29は、取引許否判断手段28により取引を許可すると判断した場合に、注文データ記憶手段46に記憶された顧客の注文データを用いて、発注データ(銘柄識別情報、売買区分、数量(枚数)、成行・指値等の執行条件、指値、注文識別情報、顧客識別情報などを含む。)を作成し、作成した発注データを、通信回線2を介して市場システム60に送信するとともに、注文データ記憶手段46に記憶された顧客の注文データを、当該顧客の未成立の建玉データとして、注文識別情報および顧客識別情報と関連付けて未成立注文データベース41に記憶させる処理を実行するものである。
約定手段30は、市場システム60から通信回線2を介して送信されてくる約定データ(銘柄識別情報、売買区分、約定数量(約定枚数)、約定価格、注文識別情報、顧客識別情報などを含む。)を受信し、受信した約定データに含まれる注文識別情報および顧客識別情報に関連付けられて未成立注文データベース41に記憶されている建玉データを、成立済みの建玉データとして、建玉データベース40に振り替えて記憶させる処理を実行するものである。
建玉データベース40は、先物取引・オプション取引について成立した注文に係る顧客の建玉データ(銘柄識別情報、売買区分、数量(枚数)、売買価格等を含む。)を、注文識別情報および顧客識別情報と関連付けて記憶するものである。
未成立注文データベース41は、先物取引・オプション取引についての未成立の注文に係る顧客の建玉データ(銘柄識別情報、売買区分、数量(枚数)、売買価格等を含む。)を、注文識別情報および顧客識別情報と関連付けて記憶するものである。なお、未成立注文データベース41は、成立・未成立の別を示すステータスのカラムを設けること等により、建玉データベース40と一体化してもよい。
証拠金データベース42は、先物取引・オプション取引についての建玉を維持するために顧客により差し入れられた証拠金の残高を、顧客識別情報と関連付けて記憶するものである。
総合口座データベース43は、証券会社等に開設された総合口座の残高(現金残高やMRF残高)を、顧客識別情報と関連付けて記憶するものである。
計算額記憶手段44は、引出余力計算準備手段24による処理で得られたブル建玉群計算額44Aおよびベア建玉群計算額44Bを(一時的に)記憶するものである。
要求データ記憶手段45は、入出金要求受付手段22(引出要求受付手段を含む。)により受け付けた顧客の入出金要求データ(引出要求の場合には、引出金額を含む引出要求データ)を、当該入出金要求(引出要求)の際に顧客により入力された顧客識別情報と関連付けて(一時的に)記憶するものである。
注文データ記憶手段46は、注文受付手段21により受け付けた顧客の注文データ(銘柄識別情報、売買区分、数量(枚数)、売買価格等を含む。)を、注文受付手段21により当該注文に付与した注文識別情報および当該注文の際に顧客により入力された顧客識別情報と関連付けて(一時的に)記憶するものである。
以上において、売買取引サーバ20は、1台のコンピュータあるいは1つのCPUにより実現されるものに限定されず、複数のコンピュータあるいは複数のCPUで分散処理を行うことにより実現されるものであってもよい。
また、先物・オプションの売買取引に関する各処理を実行する各手段21,22,23,24,25,26,27,28,29,30は、売買取引サーバ20を構成するコンピュータ本体の内部に設けられた中央演算処理装置(CPU)、およびこのCPUの動作手順を規定する1つまたは複数のプログラムにより実現される。
さらに、建玉データベース40、未成立注文データベース41、証拠金データベース42、総合口座データベース43としては、例えば、ハードディスクが好適であるが、必要な記憶容量、アクセス速度、耐久性等を確保できれば、フラッシュ・メモリ等の他の記録媒体を用いてもよい。一方、計算額記憶手段44、要求データ記憶手段45、および注文データ記憶手段46については、顧客からの入出金要求(引出要求)や注文を受け付けた際の一時的な記憶で足りるため、主メモリ上の記憶でよいが、不揮発性の記録媒体を用いてもよい。
端末装置50は、顧客(投資家)が操作する端末装置であり、コンピュータにより構成され、例えばマウスやキーボードやタッチパネル等の入力手段と、例えば液晶ディスプレイやCRTディスプレイ等の表示装置とを備え、さらには適宜、印刷装置等を備えていてもよい。また、顧客端末装置50は、例えば、タブレット端末、携帯情報端末(PDA)、携帯電話機(PHSを含む。)等の携帯機器でもよい。
なお、本実施形態では、端末装置50は、ネットワーク1に接続された汎用のコンピュータ端末とされているが、本発明における端末装置は、売買取引サーバ20に通信回線(専用線でもネットワークでもよい。)で接続された現金自動預け払い機(ATM)のような入出金用の専用端末であってもよい。
市場システム60は、先物取引やオプション取引等を取り扱う市場を形成するシステムであり、コンピュータにより構成され、現行法規である金融商品取引法上の金融商品取引所システムに限らず、将来施行される法規に基づく市場システムを含み、例えば、既存または将来新設される取引所システム、PTS市場を形成する証券会社のシステム(私設取引システム)等である。
このような本実施形態においては、以下のようにして売買取引システム10により先物・オプションの売買取引に関する処理、特に証拠金勘定からの引出余力の計算処理が行われる。
図2において、端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる顧客(投資家)による入出金要求画面(引出要求画面)の送信要求信号を受信した場合には、入出金要求受付手段22により、入出金要求画面(引出要求画面)の表示用データを、ネットワーク1を介して端末装置50へ送信する。この時点で、入出金要求受付手段22は、ログイン時に顧客により入力された顧客識別情報(顧客コード等)を受信している。それから、入出金要求受付手段22により、端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる顧客の入出金要求データ(ここでは、引出金額を含む引出要求データとする。)を受信し、受信した入出金要求データ(引出要求データ)を、入出金要求(引出要求)を行った顧客の顧客識別情報と関連付けて要求データ記憶手段45に記憶させる(ステップS1)。
それから、ブル建玉群計算手段24Aにより、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けられて建玉データベース40に記憶された当該顧客の成立済みの建玉データ(銘柄識別情報、売買区分、数量(枚数))を取得する。複数存在する場合にはその全てを取得する。また、ブル建玉群計算手段24Aにより、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けられて未成立注文データベース41に記憶された当該顧客の未成立の建玉データ(銘柄識別情報、売買区分、数量(枚数))を取得する。複数存在する場合にはその全てを取得する。さらに、それらの成立済みおよび未成立の建玉データの中から、ブルポジションの建玉データを抽出する。複数存在する場合にはその全てを抽出する。この際、ブルポジションの建玉データの抽出処理では、銘柄識別情報および売買区分を参照し、先物の買建て、コールの買建て、プットの売建ての場合を抽出する。そして、成立済みの建玉データのうちのブルポジションの建玉データ(複数存在する場合にはその全て)と、未成立の建玉データのうちのブルポジションの建玉データ(複数存在する場合にはその全て)とにより、ブル建玉群(建玉データの集合)を生成し、このブル建玉群を証拠金計算手段23に入力し、証拠金計算手段23から計算結果として出力された仮の引出可能額用必要証拠金の額を受け取り、受け取った仮の引出可能額用必要証拠金の額(採用候補となる額)を、ブル建玉群計算額44Aとして計算額記憶手段44に記憶させる(ステップS2)。
続いて、ベア建玉群計算手段24Bにより、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けられて建玉データベース40に記憶された当該顧客の成立済みの建玉データ(銘柄識別情報、売買区分、数量(枚数))を取得する。複数存在する場合にはその全てを取得する。また、ベア建玉群計算手段24Bにより、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けられて未成立注文データベース41に記憶された当該顧客の未成立の建玉データ(銘柄識別情報、売買区分、数量(枚数))を取得する。複数存在する場合にはその全てを取得する。さらに、それらの成立済みおよび未成立の建玉データの中から、ベアポジションの建玉データを抽出する。複数存在する場合にはその全てを抽出する。この際、ベアポジションの建玉データの抽出処理では、銘柄識別情報および売買区分を参照し、先物の売建て、プットの買建て、コールの売建ての場合を抽出する。そして、成立済みの建玉データのうちのベアポジションの建玉データ(複数存在する場合にはその全て)と、未成立の建玉データのうちのベアポジションの建玉データ(複数存在する場合にはその全て)とにより、ベア建玉群(建玉データの集合)を生成し、このベア建玉群を証拠金計算手段23に入力し、証拠金計算手段23から計算結果として出力された仮の引出可能額用必要証拠金の額を受け取り、受け取った仮の引出可能額用必要証拠金の額(採用候補となる額)を、ベア建玉群計算額44Bとして計算額記憶手段44に記憶させる(ステップS3)。
その後、引出許否判断手段26により、計算額記憶手段44に記憶されたブル建玉群計算額44Aおよびベア建玉群計算額44Bの2つの計算額のうちの大きい方の金額を、引出可能額用必要証拠金として採用し、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けられて証拠金データベース42に記憶された当該顧客の証拠金の残高から、採用した引出可能額用必要証拠金を減じることにより、当該顧客についての証拠金勘定からの引出可能額を示す引出余力を算出し、算出した引出余力と、要求データ記憶手段45に記憶された引出要求に係る引出金額とを比較し、引出金額が引出余力の範囲内であれば引出を許可し、一方、引出金額が引出余力の範囲を超えていれば引出を許可しないという判断を行う(ステップS4)。
そして、ステップS4で、引出許否判断手段26により引出を許可しないと判断した場合には、入出金処理手段27により、引出を許可しない旨および/または引出余力が不足する旨の通知情報を、ネットワーク1を介して端末装置50へ送信する(ステップS5)。端末装置50では、売買取引サーバ20からの通知情報を受信すると、引出を許可しない旨および/または引出余力が不足する旨を画面表示し、顧客への通知を行う。
一方、ステップS4で、引出許否判断手段26により引出を許可すると判断した場合には、入出金処理手段27により、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けられて証拠金データベース42に記憶された当該顧客の証拠金の残高から、要求データ記憶手段45に記憶された引出要求に係る引出金額を減じるとともに、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けられて総合口座データベース43に記憶された口座残高に、引出金額を加える証拠金引出処理を行う(ステップS6)。
次に、以上に述べた引出余力の計算処理の妥当性を確認するため、具体的な数量(枚数)を用いて説明を行う。説明の便宜上、銘柄は同じであり、ブルポジションとベアポジションとの数量(枚数)は1対1で相殺できるものとする。
図3において、状況(A)は、証拠金余力の計算例であり、ブルポジションの建玉データが6枚あり、ベアポジションの建玉データが4枚あり、これらが相殺されると、必要証拠金は建玉2枚分となるので、証拠金残高からこの建玉2枚分の必要証拠金を減じた額が、証拠金余力となる。従来は、この証拠金余力を、引出余力としていた。
状況(B)は、状況(A)で証拠金余力いっぱいに引き出した後に、ベアポジションの4枚の建玉を決済した場合である。この場合、必要証拠金は建玉6枚分となるので、証拠金不足となってしまう。従って、証拠金余力と引出余力とをイコールとしてはいけないことがわかる。また、証拠金不足となることを避けるために、ベアポジションの建玉の決済を制限してしまうのも適当ではない。
図4において、状況(C)は、どのような決済が発生しても証拠金不足にならないように、あらゆる態様の決済を考慮した場合において最大となる必要証拠金の額として、引出可能額用必要証拠金を求める場合である。ベアポジションの4枚の建玉を決済したとすると、ブルポジションの6枚の建玉が残るので、仮の引出可能額用必要証拠金(ブル建玉群計算額44A)は建玉6枚分となり、ブルポジションの6枚の建玉を決済したとすると、ベアポジションの4枚の建玉が残るので、仮の引出可能額用必要証拠金(ベア建玉群計算額44B)は建玉4枚分となり、その大きい方の金額を採用すると、引出可能額用必要証拠金は建玉6枚分となる。従って、証拠金残高からこの建玉6枚分の引出可能額用必要証拠金を減じた額を引出余力とすれば、どのような決済が発生しても、証拠金不足にはならない。
状況(D)は、未成立の建玉が存在する場合である。この場合は、ブルポジションかベアポジションのいずれか一方の未成立建玉が全て約定した場合を想定すれば、状況(C)の場合と同じ考え方をとることができる。ベアポジションの4枚の成立済みの建玉および3枚の未成立の建玉を決済したとすると、ブルポジションの6枚の成立済みの建玉および2枚の未成立の建玉が残るので、仮の引出可能額用必要証拠金(ブル建玉群計算額44A)は建玉8枚分となり、ブルポジションの6枚の成立済みの建玉および2枚の未成立の建玉を決済したとすると、ベアポジションの4枚の成立済みの建玉および3枚の未成立の建玉が残るので、仮の引出可能額用必要証拠金(ベア建玉群計算額44B)は建玉7枚分となり、その大きい方の金額を採用すると、引出可能額用必要証拠金は建玉8枚分となる。従って、証拠金残高からこの建玉8枚分の引出可能額用必要証拠金を減じた額を引出余力とすれば、どのような決済が発生しても、証拠金不足にはならない。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、売買取引システム10は、ブル建玉群計算手段24Aおよびベア建玉群計算手段24Bを備えているので、従来のように証拠金余力(証拠金残高−必要証拠金)を引出余力とするのではなく、SPAN等による証拠金計算手段23に対し、2種類の建玉データの集合(ブル建玉群およびベア建玉群)を入力してそれらの出力結果の大小判定をすることにより、通常の必要証拠金とは異なる引出可能額用必要証拠金を計算し、証拠金残高とこの引出可能額用必要証拠金との差額(証拠金残高−引出可能額用必要証拠金)を、証拠金勘定からの引出可能額を示す引出余力とすることができる。このため、どのような決済を行ったとしても証拠金余力不足になることがないので、全ての決済を受け入れることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、図2に示すように、説明の便宜上、ブル建玉群計算手段24AによるステップS2の処理、ベア建玉群計算手段24BによるステップS3の処理は、この順で記載されていたが、これらの処理順は任意であり、SPAN等による証拠金計算手段23への2回の入力は、どのような順番でもよい。また、引出余力計算準備手段24を構成するこれらの2つの各手段24A,24Bによる各処理は、説明の便宜上、処理の一部につき重複する内容の記載がなされているが、これらの2つの各手段24A,24Bによる各処理の一部は、並行して行われてもよく、共通化されていてもよく、要するに、SPAN等による証拠金計算手段23に入力する2つの建玉データの集合(但し、建玉データが1つしかない場合もある。)を生成できればよい。
具体的には、引出余力計算準備手段24を構成するこれらの2つの各手段24A,24Bによる処理の各々には、建玉データベース40からの成立済みの建玉データの取得処理および未成立注文データベース41からの未成立の建玉データの取得処理が含まれているが、主メモリやキャッシュメモリにデータが残っていれば、2回行う必要はなく、共通化してもよい。
また、ブル建玉群計算手段24Aは、成立済みおよび未成立の建玉データの中からのブルポジションの建玉データの抽出を行い、ベア建玉群計算手段24Bは、成立済みおよび未成立の建玉データの中からのベアポジションの建玉データの抽出を行うが、ブルポジションの建玉データであるか、ベアポジションの建玉データであるかの判断処理は、表裏一体の処理であるから、別々に行うのではなく、まとめて行ってもよい。
さらに、前記実施形態では、SPAN等による証拠金計算手段23は、売買取引サーバ20に設けられていたが、引出余力計算準備手段24を含むサーバとは別のサーバに設けてもよく、また、先物取引やオプション取引の注文を受け付ける証券会社等の金融機関が管理するサーバではなく、別の機関(例えば、SPAN証拠金計算のパッケージの提供者)が管理するサーバに設けてもよい。この場合には、引出余力計算準備手段24を含むサーバから、2つの建玉データの集合(ブル建玉群およびベア建玉群)を、通信回線を介してSPAN等による証拠金計算手段23を含むサーバへ送信するとともに、SPAN等による証拠金計算手段23を含むサーバから通信回線を介して送信されてくる2つの計算結果としての仮の引出可能額用必要証拠金の額(計算額44A,44B)を、引出余力計算準備手段24を含むサーバで受信する。
また、前記実施形態では、引出要求を受け付けた際には、常にブル建玉群計算手段24AによるステップS2の処理と、ベア建玉群計算手段24BによるステップS3の処理とが行われていたが、以下に述べる付加パターン1,2,3のように、所定の条件を満たした場合に、これらの2つの処理のうちの一方または双方の処理を省略できる構成としてもよい。なお、以下では、説明の便宜上、各構成要素が前記実施形態と異なる機能を有する場合も、前記実施形態と対応する構成要素であれば、前記実施形態と同一の符号を用いて説明を行う。
<付加パターン1>
先ず、引出許否判断手段26により、ブル建玉群計算額44A、ベア建玉群計算額44Bの2つの計算額のうちのいずれが引出可能額用必要証拠金として採用されたのかを示す採用情報を顧客識別情報と関連付けて記憶する採用情報記憶手段(不図示)を、売買取引サーバ20に設けておく。そして、引出許否判断手段26が2つの計算額44A,44Bのうちのいずれかを採用したときに、引出許否判断手段26がその採用情報を採用情報記憶手段に記憶させるようにする。なお、採用情報のデータ形態は、任意であり、例えば、ブル建玉群計算額44Aが採用されたことを示す情報を「1」とし、ベア建玉群計算額44Bが採用されたことを示す情報を「2」とし、これらの情報をクリア(消去)したときには「0」とする等である。
次に、引出余力計算準備手段24の中に、入出金要求受付手段22(引出要求受付手段を含む)により顧客の引出要求を受け付けた際に、上記の採用情報記憶手段に記憶された当該顧客の前回採用に係る採用情報を取得し、取得した前回採用に係る採用情報を用いた処理を実行する採用情報参照手段(不図示)を設けておく。
この採用情報参照手段は、引出要求の受付時に、採用情報記憶手段から前回採用に係る採用情報を取得し、取得した採用情報がブル建玉群計算額44Aを採用したことを示す情報であった場合には、ブル建玉群計算手段24Aおよびベア建玉群計算手段24Bの2つの計算手段のうち、ブル建玉群計算手段24Aのみに計算処理の実行指令を送り、取得した採用情報がベア建玉群計算額24Bを採用したことを示す情報であった場合には、2つの計算手段のうち、ベア建玉群計算手段24Bのみに計算処理の実行指令を送り、採用情報が記憶されていなかった場合には、通常通り(前記実施形態の基本パターンの通り)、2つの計算手段24A,24Bの双方に計算処理の実行指令を送り、ブル建玉群計算額44Aおよびベア建玉群計算額44Bの2つの計算額を得る。
また、前回採用に係る採用情報を使用することができなくなる場合に、採用情報記憶手段に記憶された採用情報を消去(NULLやゼロ等にしてクリア)する処理を実行する採用情報消去手段(不図示)を、売買取引サーバ20に設けておく。従って、上記の採用情報参照手段により前回採用に係る採用情報を取得できないときというのは、この採用情報消去手段により、採用情報記憶手段に記憶された採用情報がクリアされているときである。
この採用情報消去手段による消去処理を行う場合(前回採用に係る採用情報を使用することができなくなる場合)は、予め定められた場合であり、端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる商品取引についての顧客の注文データを注文受付手段21により受け付けて取引許否判断手段28により当該商品取引を許可した場合が含まれる。前回の引出要求時から今回の引出要求時までの間に、注文があれば(注文を許可しなかった場合は除く。)、建玉データベース40や未成立注文データベース41の状況が変化し、ブル建玉群計算額44Aおよびベア建玉群計算額44Bの2つの計算額の大小関係が変化する可能性があるからである。その他、決済等で建玉データベース40や未成立注文データベース41の状況が変化する場合には、採用情報消去手段により、採用情報記憶手段に記憶された採用情報がクリアされる。なお、約定については、建約定の場合は、2つの計算額44A,44Bの大小関係に変化が生じる可能性はないので、クリアしないでよいが、決済約定の場合は、クリアが必要となる。
引出許否判断手段26は、前記実施形態では、計算額記憶手段44に2つの計算額44A,44Bの双方が記憶されているので、それらの2つの計算額44A,44Bのうちの大きい方の金額を引出可能額用必要証拠金として採用する処理を行う構成とされていた。しかし、付加パターン1では、採用情報参照手段によりブル建玉群計算手段24Aのみに計算処理の実行指令が送られた場合には、計算額記憶手段44にはブル建玉群計算額44Aしか記憶されていないので、そのブル建玉群計算額44Aを引出可能額用必要証拠金として採用する。また、採用情報参照手段によりベア建玉群計算手段24Bのみに計算処理の実行指令が送られた場合には、計算額記憶手段44にはベア建玉群計算額44Bしか記憶されていないので、そのベア建玉群計算額44Bを引出可能額用必要証拠金として採用する。そして、採用情報参照手段によりブル建玉群計算手段24Aおよびベア建玉群計算手段24Bの双方に計算処理の実行指令が送られた場合には、通常通り(前記実施形態の基本パターンの通り)、計算額記憶手段44には2つの計算額44A,44Bの双方が記憶されているので、それらの2つの計算額44A,44Bのうちの大きい方の金額を引出可能額用必要証拠金として採用する。
さらに、付加パターン1では、引出許否判断手段26は、以上のいずれの場合においても、2つの計算額44A,44Bのうちのいずれかを引出可能額用必要証拠金として採用したときに、そのときの採用に係る採用情報を、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けて採用情報記憶手段に記憶させる。
なお、付加パターン1では、引出許否判断手段26は、2つの計算額44A,44Bのうちのいずれかを引出可能額用必要証拠金として採用した後に、証拠金残高から引出可能額用必要証拠金を減じることにより引出余力を算出し、算出した引出余力と引出要求に係る引出金額とを比較することにより、引出の許否の判断処理を行うが、この点は、前記実施形態の場合と同様である。
このような付加パターン1では、採用情報記憶手段に記憶された前回採用に係る採用情報を参照することにより、ブル建玉群計算手段24Aおよびベア建玉群計算手段24Bの2つの計算手段のうちのいずれか一方の計算手段による処理を省略することができるので、その分だけ処理時間を短縮することができる。
<付加パターン2>
付加パターン2では、上記の付加パターン1において注文を受け付けてその取引を許可した場合に採用情報をクリア(消去)している処理につき、受け付けた注文の内容に応じ、採用情報を維持するケースを設けた。すなわち、注文があった場合(注文を許可しなかった場合は除く。)に、付加パターン1のように採用情報をクリアするケースだけではなく、採用情報を維持するケースを設けた。
付加パターン2では、採用情報消去手段(不図示)は、端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる商品取引についての顧客の注文データを注文受付手段21により受け付けて取引許否判断手段28により当該商品取引を許可した際に、注文データがブルポジションの建玉データであり、かつ、採用情報記憶手段に記憶された採用情報がブル建玉群計算額44Aを採用したことを示す情報である場合、および、注文データがベアポジションの建玉データであり、かつ、採用情報記憶手段に記憶された採用情報がベア建玉群計算額44Bを採用したことを示す情報である場合には、採用情報記憶手段に記憶された採用情報を維持する。これらの場合には、建玉データベース40や未成立注文データベース41の状況は変化するものの、ブル建玉群計算額44Aおよびベア建玉群計算額44Bの2つの計算額の大小関係が変化する可能性はないからである。
一方、採用情報消去手段は、注文データがブルポジションの建玉データであり、かつ、採用情報記憶手段に記憶された採用情報がベア建玉群計算額44Bを採用したことを示す情報である場合、および、注文データがベアポジションの建玉データであり、かつ、採用情報記憶手段に記憶された採用情報がブル建玉群計算額44Aを採用したことを示す情報である場合には、採用情報記憶手段に記憶された採用情報を消去(クリア)する。これらの場合には、建玉データベース40や未成立注文データベース41の状況が変化し、ブル建玉群計算額44Aおよびベア建玉群計算額44Bの2つの計算額の大小関係が変化する可能性があるからである。
このような付加パターン2では、注文の内容に応じ、採用情報を維持するケースを設けたので、すなわち、注文を受け付けてその取引を許可したときに、どのような注文でも採用情報をクリア(消去)するのではなく、採用情報を維持できるケースであれば、維持する処理を行うので、前回の引出要求と今回の引出要求との間に注文を受け付けていたとしても、前回採用に係る採用情報を参照することができる場合もあるため、付加パターン1の場合に比べ、ブル建玉群計算手段24Aおよびベア建玉群計算手段24Bの2つの計算手段のうちのいずれか一方の計算手段による処理を省略することができる可能性を高めることができ、処理時間が短縮される機会を多くすることができる。
<付加パターン3>
付加パターン3では、引出許否判断手段26により採用した引出可能額用必要証拠金の額そのものを記憶しておき、次回の引出許否の判断処理に利用する。
先ず、引出許否判断手段26により採用された引出可能額用必要証拠金の額を顧客識別情報と関連付けて記憶する採用額記憶手段(不図示)を、売買取引サーバ20に設けておく。
次に、引出余力計算準備手段24の中に、入出金要求受付手段22(引出要求受付手段を含む)により顧客の引出要求を受け付けた際に、上記の採用額記憶手段に記憶された当該顧客の前回採用に係る引出可能額用必要証拠金を取得し、取得した前回採用に係る引出可能額用必要証拠金を用いた処理を実行する採用額参照手段(不図示)を設けておく。
この採用額参照手段は、引出要求を受け付けた際に、採用額記憶手段に当該顧客の前回採用に係る引出可能額用必要証拠金が記憶されている場合には、前回採用に係る引出可能額用必要証拠金を取得し、ブル建玉群計算手段24Aおよびベア建玉群計算手段24Bの2つの計算手段のいずれにも計算処理の実行指令を送らない。一方、採用額記憶手段に当該顧客の前回採用に係る引出可能額用必要証拠金が記憶されていない場合には、2つの計算手段24A,24Bの双方に計算処理の実行指令を送り、ブル建玉群計算額44Aおよびベア建玉群計算額44Bの2つの計算額を得る。
また、前回採用に係る引出可能額用必要証拠金を使用することができなくなる場合に、採用額記憶手段に記憶された引出可能額用必要証拠金の額を消去(ゼロ等にしてクリア)する処理を実行する採用額消去手段(不図示)を、売買取引サーバ20に設けておく。従って、上記の採用額参照手段により前回採用に係る引出可能額用必要証拠金の額を取得できないときというのは、この採用額消去手段により、採用額記憶手段に記憶された引出可能額用必要証拠金の額がクリアされているときである。
この採用額消去手段による消去処理を行う場合(前回採用に係る引出可能額用必要証拠金を使用することができなくなる場合)は、予め定められた場合であり、端末装置50からネットワーク1を介して送信されてくる商品取引についての顧客の注文データを注文受付手段21により受け付けて取引許否判断手段28により当該商品取引を許可した場合が含まれる。前回の引出要求時から今回の引出要求時までの間に、注文があれば(注文を許可しなかった場合は除く。)、建玉データベース40や未成立注文データベース41の状況が変化し、ブル建玉群計算額44Aやベア建玉群計算額44Bが変化するからである。その他、決済等で建玉データベース40や未成立注文データベース41の状況が変化する場合には、採用額消去手段により、採用額記憶手段に記憶された引出可能額用必要証拠金の額がクリアされる。なお、約定については、建約定の場合は、2つの計算額44A,44Bに変化が生じる可能性はないので、クリアしないでよいが、決済約定の場合は、クリアが必要となる。
引出許否判断手段26は、前記実施形態では、計算額記憶手段44に2つの計算額44A,44Bの双方が記憶されているので、それらの2つの計算額44A,44Bのうちの大きい方の金額を引出可能額用必要証拠金として採用する処理を行う構成とされていた。しかし、付加パターン3では、引出許否判断手段26は、採用額参照手段により前回採用に係る引出可能額用必要証拠金を取得することができた場合には、計算額記憶手段44には2つの計算額44A,44Bのいずれも記憶されていないので、前回採用に係る引出可能額用必要証拠金をそのまま今回の引出可能額用必要証拠金として採用する。一方、採用額参照手段により前回採用に係る引出可能額用必要証拠金を取得できず、2つの計算手段24A,24Bの双方に計算処理の実行指令が送られた場合には、通常通り(前記実施形態の基本パターンの通り)、計算額記憶手段44には2つの計算額44A,44Bの双方が記憶されているので、それらの2つの計算額44A,44Bのうちの大きい方の金額を引出可能額用必要証拠金として採用する。
さらに、付加パターン3では、引出許否判断手段26は、以上のいずれの場合においても、2つの計算額44A,44Bのうちのいずれかを引出可能額用必要証拠金として採用したときに(前回採用の計算額をそのまま採用したときを含む。)、そのときの採用に係る引出可能額用必要証拠金の額を、引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けて採用額記憶手段に記憶させる。
なお、付加パターン3では、引出許否判断手段26は、2つの計算額44A,44Bのうちのいずれかを引出可能額用必要証拠金として採用した後に(前回採用の計算額をそのまま採用した場合を含む。)、証拠金残高から引出可能額用必要証拠金を減じることにより引出余力を算出し、算出した引出余力と引出要求に係る引出金額とを比較することにより、引出の許否の判断処理を行うが、この点は、前記実施形態の場合と同様である。
このような付加パターン3では、採用額記憶手段に記憶された前回採用に係る引出可能額用必要証拠金を参照することにより、ブル建玉群計算手段24Aおよびベア建玉群計算手段24Bの2つの計算手段のいずれによる処理も省略することができるので、その分だけ処理時間を短縮することができる。
以上のように、本発明の証拠金勘定引出余力計算システムおよびプログラムは、例えば、先物取引および/またはオプション取引をインターネットを含むネットワークを介して行う際に差し入れた証拠金を証拠金勘定から引き出す場合等に用いるのに適している。
1 通信回線であるネットワーク
10 証拠金勘定引出余力計算システムを含む先物・オプションの売買取引システム
22 引出要求受付手段を含む入出金要求受付手段
23 SPAN等による証拠金計算手段
24A ブル建玉群計算手段
24B ベア建玉群計算手段
26 引出許否判断手段
27 引出処理手段を含む入出金処理手段
40 建玉データベース
41 未成立注文データベース
42 証拠金データベース
44 計算額記憶手段
50 端末装置

Claims (5)

  1. 証拠金の差入が必要となる商品取引についての顧客の注文を受け付ける売買取引システム中で前記証拠金の残高管理用の証拠金勘定の引出余力の計算を含む処理を実行するコンピュータにより構成された証拠金勘定引出余力計算システムであって、
    顧客が操作する端末装置から通信回線を介して送信されてくる前記証拠金勘定からの引出要求を受け付ける処理を実行する引出要求受付手段と、
    前記商品取引について成立した注文に係る顧客の建玉データを、顧客を識別するための顧客識別情報と関連付けて記憶する建玉データベースと、
    前記商品取引についての未成立の注文に係る顧客の建玉データを、前記顧客識別情報と関連付けて記憶する未成立注文データベースと、
    前記商品取引についての建玉を維持するために顧客により差し入れられた前記証拠金勘定の前記証拠金の残高を、前記顧客識別情報と関連付けて記憶する証拠金データベースと、
    SPAN(登録商標)またはその他の証拠金計算式を用いた証拠金計算処理を実行する証拠金計算手段と、
    前記引出要求受付手段により顧客の前記引出要求を受け付けた際に、当該顧客の顧客識別情報と関連付けられて前記建玉データベースに記憶された当該顧客の成立済みの建玉データのうちの商品の原資産価値が上昇した場合に価値が上昇するブルポジションの建玉データ、および、当該顧客の顧客識別情報と関連付けられて前記未成立注文データベースに記憶された当該顧客の未成立の建玉データのうちのブルポジションの建玉データによりブル建玉群を生成し、このブル建玉群を前記証拠金計算手段に入力し、前記証拠金計算手段から計算結果として出力された仮の引出可能額用必要証拠金の額を受け取り、受け取った仮の引出可能額用必要証拠金の額をブル建玉群計算額として計算額記憶手段に記憶させる処理を実行するブル建玉群計算手段と、
    前記引出要求受付手段により顧客の前記引出要求を受け付けた際に、当該顧客の顧客識別情報と関連付けられて前記建玉データベースに記憶された当該顧客の成立済みの建玉データのうちの商品の原資産価値が下降した場合に価値が上昇するベアポジションの建玉データ、および、当該顧客の顧客識別情報と関連付けられて前記未成立注文データベースに記憶された当該顧客の未成立の建玉データのうちのベアポジションの建玉データによりベア建玉群を生成し、このベア建玉群を前記証拠金計算手段に入力し、前記証拠金計算手段から計算結果として出力された仮の引出可能額用必要証拠金の額を受け取り、受け取った仮の引出可能額用必要証拠金の額をベア建玉群計算額として前記計算額記憶手段に記憶させる処理を実行するベア建玉群計算手段と、
    前記計算額記憶手段に記憶された前記ブル建玉群計算額および前記ベア建玉群計算額の2つの計算額のうちの大きい方の金額を引出可能額用必要証拠金として採用し、前記引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けられて前記証拠金データベースに記憶された当該顧客の証拠金の残高から、採用した前記引出可能額用必要証拠金を減じることにより、当該顧客についての前記証拠金勘定からの引出可能額を示す引出余力を算出し、算出した引出余力と前記引出要求に係る金額とを比較することにより、前記引出要求に係る金額の引出の許否を判断する処理を実行する引出許否判断手段と、
    この引出許否判断手段により引出を許可すると判断した場合には、前記引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けられて前記証拠金データベースに記憶された当該顧客の証拠金の残高から前記引出要求に係る金額を減じる証拠金引出処理を実行し、前記引出許否判断手段により引出を許可しないと判断した場合には、引出を許可しない旨および/または引出余力が不足する旨の通知情報を、前記通信回線を介して前記端末装置へ送信する処理を実行する引出処理手段と
    を備えたことを特徴とする証拠金勘定引出余力計算システム。
  2. 前記引出許否判断手段により前記2つの計算額のうちのいずれが引出可能額用必要証拠金として採用されたのかを示す採用情報を、前記顧客識別情報と関連付けて記憶する採用情報記憶手段と、
    前記引出要求受付手段により顧客の前記引出要求を受け付けた際に、前記採用情報記憶手段に記憶された当該顧客の前回採用に係る前記採用情報を取得し、取得した前記採用情報が前記ブル建玉群計算額を採用したことを示す情報であった場合には、前記ブル建玉群計算手段および前記ベア建玉群計算手段の2つの計算手段のうち、前記ブル建玉群計算手段のみに計算処理の実行指令を送り、取得した前記採用情報が前記ベア建玉群計算額を採用したことを示す情報であった場合には、前記2つの計算手段のうち、前記ベア建玉群計算手段のみに計算処理の実行指令を送り、前記採用情報が記憶されていなかった場合には、前記2つの計算手段の双方に計算処理の実行指令を送る処理を実行する採用情報参照手段と、
    前記端末装置から通信回線を介して送信されてくる前記商品取引についての顧客の注文データを受け付けて当該商品取引を許可した場合を含む予め定められた場合に、前記採用情報記憶手段に記憶された前記採用情報を消去する処理を実行する採用情報消去手段とを備え、
    前記引出許否判断手段は、
    前記採用情報参照手段により前記ブル建玉群計算手段のみに計算処理の実行指令が送られた場合には、前記計算額記憶手段に記憶された前記ブル建玉群計算額を引出可能額用必要証拠金として採用し、前記採用情報参照手段により前記ベア建玉群計算手段のみに計算処理の実行指令が送られた場合には、前記計算額記憶手段に記憶された前記ベア建玉群計算額を引出可能額用必要証拠金として採用する処理を実行するとともに、前記2つの計算額のうちのいずれかを引出可能額用必要証拠金として採用したときに、そのときの採用に係る前記採用情報を、前記引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けて前記採用情報記憶手段に記憶させる処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の証拠金勘定引出余力計算システム。
  3. 前記採用情報消去手段は、
    前記端末装置から通信回線を介して送信されてくる前記商品取引についての顧客の注文データを受け付けて当該商品取引を許可した際に、前記注文データがブルポジションの建玉データであり、かつ、前記採用情報記憶手段に記憶された前記採用情報が前記ブル建玉群計算額を採用したことを示す情報である場合、および、前記注文データがベアポジションの建玉データであり、かつ、前記採用情報記憶手段に記憶された前記採用情報が前記ベア建玉群計算額を採用したことを示す情報である場合には、前記採用情報記憶手段に記憶された前記採用情報を維持し、
    前記端末装置から通信回線を介して送信されてくる前記商品取引についての顧客の注文データを受け付けて当該商品取引を許可した際に、前記注文データがブルポジションの建玉データであり、かつ、前記採用情報記憶手段に記憶された前記採用情報が前記ベア建玉群計算額を採用したことを示す情報である場合、および、前記注文データがベアポジションの建玉データであり、かつ、前記採用情報記憶手段に記憶された前記採用情報が前記ブル建玉群計算額を採用したことを示す情報である場合には、前記採用情報記憶手段に記憶された前記採用情報を消去する処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項2に記載の証拠金勘定引出余力計算システム。
  4. 前記引出許否判断手段により採用された前記引出可能額用必要証拠金を、前記顧客識別情報と関連付けて記憶する採用額記憶手段と、
    前記引出要求受付手段により顧客の前記引出要求を受け付けた際に、前記採用額記憶手段に当該顧客の前回採用に係る前記引出可能額用必要証拠金が記憶されている場合には、前回採用に係る前記引出可能額用必要証拠金を取得し、前記ブル建玉群計算手段および前記ベア建玉群計算手段の2つの計算手段のいずれにも計算処理の実行指令を送らず、前記採用額記憶手段に当該顧客の前回採用に係る前記引出可能額用必要証拠金が記憶されていない場合には、前記2つの計算手段の双方に計算処理の実行指令を送る処理を実行する採用額参照手段と、
    前記端末装置から通信回線を介して送信されてくる前記商品取引についての顧客の注文データを受け付けて当該商品取引を許可した場合を含む予め定められた場合に、前記採用額記憶手段に記憶された前記引出可能額用必要証拠金を消去する処理を実行する採用額消去手段とを備え、
    前記引出許否判断手段は、
    前記採用額参照手段により前回採用に係る前記引出可能額用必要証拠金を取得することができた場合には、前回採用に係る前記引出可能額用必要証拠金をそのまま今回の引出可能額用必要証拠金として採用し、前記採用額参照手段により前回採用に係る前記引出可能額用必要証拠金を取得できず、前記2つの計算手段の双方に計算処理の実行指令が送られた場合には、前記2つの計算額のうちの大きい方の金額を引出可能額用必要証拠金として採用する処理を実行するとともに、いずれの場合についても、採用した前記引出可能額用必要証拠金を、前記引出要求を行った顧客の顧客識別情報と関連付けて前記採用額記憶手段に記憶させる処理を実行する構成とされている
    ことを特徴とする請求項1に記載の証拠金勘定引出余力計算システム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の証拠金勘定引出余力計算システムとして、コンピュータを機能させるためのプログラム。
JP2015024804A 2015-02-10 2015-02-10 証拠金勘定引出余力計算システムおよびプログラム Expired - Fee Related JP5982082B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015024804A JP5982082B2 (ja) 2015-02-10 2015-02-10 証拠金勘定引出余力計算システムおよびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015024804A JP5982082B2 (ja) 2015-02-10 2015-02-10 証拠金勘定引出余力計算システムおよびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016148959A true JP2016148959A (ja) 2016-08-18
JP5982082B2 JP5982082B2 (ja) 2016-08-31

Family

ID=56691709

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015024804A Expired - Fee Related JP5982082B2 (ja) 2015-02-10 2015-02-10 証拠金勘定引出余力計算システムおよびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5982082B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018067257A (ja) * 2016-10-21 2018-04-26 上田ハーロー 株式会社 取引装置、取引プログラムおよび取引方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003006436A (ja) * 2001-06-20 2003-01-10 Traders Shoken Kk 前受金を算出する機能を有する注文処理装置、前受金額算出方法及びその方法を実現するプログラム並びにそのプログラムを記録する記録媒体
JP2003323546A (ja) * 2002-04-30 2003-11-14 Sparx Asset Management Co Ltd L/sファンド運用システム
JP2010211411A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Unimat Yamamaru Shoken Kk 有価証券を担保とする証拠金取引における証拠金取引管理システム
JP2011248397A (ja) * 2010-05-21 2011-12-08 Tokyo Financial Exchange Inc 株価指数先物取引システム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003006436A (ja) * 2001-06-20 2003-01-10 Traders Shoken Kk 前受金を算出する機能を有する注文処理装置、前受金額算出方法及びその方法を実現するプログラム並びにそのプログラムを記録する記録媒体
JP2003323546A (ja) * 2002-04-30 2003-11-14 Sparx Asset Management Co Ltd L/sファンド運用システム
JP2010211411A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Unimat Yamamaru Shoken Kk 有価証券を担保とする証拠金取引における証拠金取引管理システム
JP2011248397A (ja) * 2010-05-21 2011-12-08 Tokyo Financial Exchange Inc 株価指数先物取引システム

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6016018390; '計算方法|証拠金|日経225先物・オプション|ライブスター証券' [online] , 20141101, 株式会社ライブスター証券 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018067257A (ja) * 2016-10-21 2018-04-26 上田ハーロー 株式会社 取引装置、取引プログラムおよび取引方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5982082B2 (ja) 2016-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060173772A1 (en) Systems and methods for automated processing, handling, and facilitating a trade credit transaction
US11734760B1 (en) Systems and methods for operating a math-based currency exchange
US20220237576A1 (en) Control method, non-transitory computer-readable storage medium, information processing apparatus, and control system
Muotolu et al. Cashless policy and financial performance of deposit money banks in Nigeria
KR101844653B1 (ko) 여신기관의 p2p 대출 관리 시스템
JP2013033399A (ja) 為替集合取引銀行サーバ、為替集合取引方法及び為替集合取引プログラム
Takahashi Blockchain technology for letters of credit and escrow arrangements
JP6816062B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP2021047915A (ja) 情報処理方法、プログラム及び情報処理装置
JP5982082B2 (ja) 証拠金勘定引出余力計算システムおよびプログラム
Anifowose et al. The effect of automated teller machines, point of sale terminals and online banking transactions on economic growth in Nigeria
US20150278955A1 (en) Security transaction service method using company money
JP7240186B2 (ja) 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
JP5943527B1 (ja) 必要証拠金計算システムおよびプログラム
KR102509885B1 (ko) 조달 중개 시스템
JP7256322B1 (ja) 情報処理装置、情報処理システム及び情報処理方法
JP2019095837A (ja) 電子記録債権の割引料補充システム、方法およびプログラム
JP5231488B2 (ja) 金融機関連携システム、金融機関システム、金融機関連携方法、およびプログラム
JP7261842B2 (ja) 債権譲渡管理システム
JP2001312605A (ja) 商品投資システム、商品投資処理装置、商品投資方法及び記録媒体
PAM Effect of cashless policy on the financial performance of selected deposit money banks (DMBs) in Nigeria
JP4676276B2 (ja) 口座管理システムおよび口座管理方法、並びにプログラム
Vincent Quantifying the impact of the introduction of a CBDC by the ECB on the Dutch banking sector
ABHIRAMI A STUDY ON THE USAGE PATTERN OF ELECTRONIC BANKING SERVICES AMONG CUSTOMERS IN SBI A STUDY ON THE USAGE PATTERN OF ELECTRONIC BANKING SERVICES AMONG CUSTOMERS IN SBI
PRAKASH A STUDY ON THE USAGE PATTERN OF ELECTRONIC BANKING SERVICES AMONG CUSTOMERS IN SBI

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160520

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160610

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160726

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160730

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5982082

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees