JP2016148159A - 高速道路の緊急避難場所退避はしご - Google Patents

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Abstract

【課題】高速道路で事故等が発生した場合に、間近の緊急避難場所に素早く避難して安全に待機するための、高速道路の緊急避難場所退避はしごを提供する。【解決手段】退避はしご10は、左右一対の縦枠11,12を有しており、逆U字状に曲げた部分が手すり部11a,12aとなっている。縦枠11,12の前面は、横枠13により連結されており、また側枠14により補強されている。さらに、縦枠11,12の上部と後方下部には、踏み板15がボルト等により固定されている。さらに、縦枠11,12の前方下部には、ステップ17が固定されている。退避はしご10とガードレール1の支柱2とは、U字ボルト18とナットにより、上下2箇所で固定されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、高速道路上で走行車両の事故、故障などのトラブル発生時や、高速道路の保守、点検、工事時に、運転者、同乗者、保安員、工事関係者等が、二次災害防止のために、ガードレールやガードケーブルを乗り越えて外側の緊急避難場所に退避するための退避はしごに関する。
高速道路には、一般車の事故、故障などのトラブルが高速道路上で発生した際、二次災害防止のために、緊急避難場所をガードレール、ガードケーブル外にコンクリートシールで設置している所がある。
サービスエリヤやパーキングエリア、あるいはインターネット等において、「高速道路で車が故障したときは、路肩に車を寄せて運転手と同乗者はガードレールの外へ避難するように」と広報している。しかし現実には、タイヤがパンクしたりオーバーヒート等で車にトラブルが発生したときに車内や路肩の端の所に座り、JAF(一般社団法人日本自動車連盟)や保険会社のレッカー車を待っている人を見かける。
このような所に他の一般車が突っ込んで二次被害が発生するおそれがある。非特許文献1には、警察庁によると、高速道路で平成24年(2012年)の一年間に発生した死亡事故196件中、故障や事故のため高速道路上で車を降りた後に路肩等で後続車にひかれ、41人が亡くなっていることが記載されている。
このような二次事故を防ぐ目的で、高速道路の緊急時の避難場所として、路肩土工部にコンクリートシールを施工し、雑草や土砂の上で待機することのないようにする対策が進められている。
JAF"地域情報"、[online]、[平成26年10月14日検索]、インターネット、<URL:http://jafevent.jp/event_info/area_info/?From=detail&contribution_id=18590>
上述したガードレールやガードケーブル内を緊急避難場所とすることにより、問題は解決したかのように思われたが、高速道路側からガードレールやガイドワイヤーの外側に退避する場合、必ずしも、退避が容易でないことに気付いた。
すなわち、非常電話設置箇所のように元々開口部があるところを緊急避難場所とした箇所はよいが、周囲にそのような運転者、同乗者、作業員等が移動できる開口部がない場所では、ガードレール等を跨ぐか、下を潜れば行けないことはない。
しかし、ガードレールについてはレール上までの高さが約70cmで成人男性の腰ほどの高さがあり、ガードケーブルに至っては約100cmで、成人男性の胸ほどの高さとなっている。ガードレールでは、大人であれば何とか跨げないこともないが、ガードケーブルは跨ぐことができない。
男性ならばまだしも、女性や子供ではガードレール、ガードケーブルを超えて避難場所に行くことが難しく、レールの下を潜れば服も汚れるしガードレールの角の突起物で怪我をしたり服を破いたりするおそれもある。
ガードレールやガードケーブルを途中で切り離し、そこに新たに緊急避難場所への移動のための開口部を設置するには、支柱の打ち込み、レール、ケーブル端部の加工調整などが必要となり手間も掛かる上に、コストも膨大になる。
そこで本発明は、高速道路で事故等が発生した場合に、間近の緊急避難場所に素早く避難して安全に待機するための、高速道路の緊急避難場所退避はしごを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の第1の構成は、
道路の側部に設置されたガードレールまたはガードケーブルの外側に設置され、前記ガードレールまたはガードケーブルよりも高い位置に手すり部を有する縦枠と、
前記縦枠における前記手すり部の下位に設けられた踏み板と、
前記縦枠の前方に設けられた複数段のステップと
を有する高速道路の緊急避難場所退避はしごである。
本発明の第2の構成は、前記縦枠は、ガードレール支柱またはガードケーブル支柱と固定されている高速道路の緊急避難場所退避はしごである。
本発明の第3の構成は、前記複数段のステップは、全部または一部が、踏み板となっている高速道路の緊急避難場所退避はしごである。
本発明の第4の構成は、前記縦枠に、緊急避難場所であることを示す表示板を設置した高速道路の緊急避難場所退避はしごである。
本発明によれば、高速道路で事故等が発生した場合に、間近の緊急避難場所に設置されている退避はしごの縦枠上部の手すり部を握り、ステップを登って踏み板に乗ることでガードレールまたはガードケーブルを越え、それからガードレールまたはガードケーブルの外側の緊急避難場所に下りることで、素早い避難が可能となり、そこで安全に待機することができる。
本発明の実施の形態1を示す正面図である。 本発明の実施の形態1を示す側面図である。 本発明の実施の形態1を示す背面図である。 本発明の実施の形態1を示す平面図である。 図1のA−A線矢視平面図である。 本発明の実施の形態2を示す正面図である。 本発明の実施の形態2を示す側面図である。 本発明の実施の形態2を示す背面図である。 本発明の実施の形態2を示す平面図である。 図6のB−B線矢視平面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。
図1〜図5は本発明の実施の形態1に係る、ガードレールの外側に設置する緊急避難場所退避はしご(以下、単に「退避はしご」ということがある。)を示すものである。
図1〜図5において、実施の形態1に係る退避はしご10は、高速道路の側部に設けられているガードレール1の外側に設置される。ガードレール1は、所定間隔で支柱2によりボルト、ナット等で固定されている。
退避はしご10は、本例では逆U字状に曲げた丸パイプからなる左右一対の縦枠11,12を有しており、逆U字状に曲げた部分が手すり部11a,12aとなっている。縦枠11,12の前面は、横枠13により連結されており、また側枠14により補強されている。さらに、縦枠11,12の上部と後方下部には、それぞれ踏み板15,16がボルト等により固定されている。さらに、縦枠11,12の前方下部には、ステップ17が固定されている。退避はしご10とガードレール1の支柱2とは、U字ボルト18とナット19により、本例では上下2箇所で固定されている。
この退避はしご10は、高速道路のガードレール1に、例えば2〜300m毎に設けることで、高速道路で事故等が発生した場合に、間近の緊急避難場所に設置されている退避はしご10の縦枠11,12上部の手すり部11a,12aを握り、ガードレール1の上部を登って踏み板15に乗ることで、例えば80cmの高さのガードレール1を越え、それからガードレール1の外側の緊急避難場所に下りることで、素早い避難が可能となり、そこで安全に待機することができる。事故処理が終わったり、救援車両が来たときは、退避はしご10の外側の踏み板16を登って上部の踏み板15に乗り、それからガードレール1の内側に下りることで、無理なく高速道路側に移ることができる。
なお、縦枠11,12には、図2に示すように、退避はしご10の設置箇所が緊急避難場所であることを示す表示板9を設置しておくことにより、退避はしご10の設置箇所を分かりやすくすることができる。
図6〜図10は本発明の実施の形態2に係る、ガードケーブルの外側に設置する退避はしごを示すものである。
図6〜図10において、実施の形態2に係る退避はしご20は、高速道路の側部に設けられているガードケーブル5の外側に設置される。ガードケーブル5は、所定間隔で支柱6に固定された取付筒7に、固定金具8で固定されている。
退避はしご20は、本例では逆U字状に曲げた丸パイプからなる左右一対の縦枠21,22を有しており、逆U字状に曲げた部分が手すり部21a,22aとなっている。縦枠21,22は、上下の固定枠23により連結されている。さらに、縦枠21,22の上部と後方下部には、それぞれ踏み板24,25がボルト等により固定されている。さらに、縦枠21,22の前方下部には、ステップ26が固定されている。退避はしご20とガードケーブル5の支柱6とは、U字ボルト27とナット28により、本例では上下2箇所で固定されている。
この退避はしご20は、高速道路のガードケーブル5に、例えば2〜300m毎に設けることで、高速道路で事故等が発生した場合に、間近の緊急避難場所に設置されている退避はしご20の縦枠21,22上部の手すり部21a,22aを握り、ステップ26やガードケーブル5を登って踏み板24に乗ることでガードケーブル5を越え、それからガードケーブル5の外側の緊急避難場所に下りることで、素早い避難が可能となり、そこで安全に待機することができる。事故処理が終わったり、救援車両が来たときは、退避はしご20の外側の踏み板25を登って上部の踏み板24に乗り、それからガードケーブル5の内側に下りることで、無理なく高速道路側に移ることができる。
なお、図示しないが、縦枠21,22の側部に、実施の形態1と同様の表示板9を設置しておくことにより、退避はしご10の設置箇所を分かりやすくすることができる。
本発明は、高速道路上で走行車両の事故、故障などのトラブル発生時や、高速道路の保守、点検、工事時に、間近の緊急避難場所に素早く避難して安全に待機するための、高速道路の緊急避難場所退避はしごとして、好適に利用することができる。
1 ガードレール
2 支柱
5 ガードケーブル
6 支柱
7 取付筒
8 固定金具
9 表示板
10 退避はしご
11,12 縦枠
11a,12a 手すり部
13 横枠
14 側枠
15,16 踏み板
17 ステップ
18 U字ボルト
19 ナット
20 退避はしご
21,22 縦枠
21a,22a 手すり部
23 固定枠
24,25 踏み板
26 ステップ
27 U字ボルト
28 ナット

Claims (4)

  1. 道路の側部に設置されたガードレールまたはガードケーブルの外側に設置され、前記ガードレールまたはガードケーブルよりも高い位置に手すり部を有する縦枠と、
    前記縦枠における前記手すり部の下位に設けられた踏み板と、
    前記縦枠の前方に設けられた複数段のステップと
    を有する高速道路の緊急避難場所退避はしご。
  2. 前記縦枠は、ガードレール支柱またはガードケーブル支柱と固定されている請求項1記載の高速道路の緊急避難場所退避はしご。
  3. 前記複数段のステップは、全部または一部が、踏み板となっている請求項1または2に記載の高速道路の緊急避難場所退避はしご。
  4. 前記縦枠に、緊急避難場所であることを示す表示板を設置した請求項1から3のいずれかの項に記載の高速道路の緊急避難場所退避はしご。
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