JP2016147467A - 画像形成装置及び画像形成制御方法並びに画像形成制御プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
このような光ビームの主走査を実現するために、回転する複数の反射面を有する回転多面鏡(ポリゴンミラー)が使用されている。
ところで、アンダーフィールド光学系においては、ポリゴンミラーの主走査方向長さよりも小さいビームスポット系の光ビームが使用される。このアンダーフィールド光学系では、ポリゴンミラーの回転に伴って、光ビームが照射されるポリゴンミラーの面内の位置(反射位置)が変化する。
ここで、上述したポリゴンミラーの反射面における微細な凹凸は、各反射面や各反射内の反射位置によって異なった状況で存在している。従って、ビームスポット形状の変化や画質の劣化も、ポリゴンミラーの各反射面や各反射内の反射位置によって異なった状況で発生する。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、ポリゴンミラーの反射面における微細な凹凸に起因する画質の劣化を軽減させることが可能な画像形成装置及び画像形成制御方法並びに画像形成制御プログラムを実現することを目的とする。
(1)本発明の一側面が反映された画像形成装置は、光ビームの露光により画像が形成される像担持体と、画像データに応じて発光する前記光ビームを発生する光源と、回転駆動源により回転駆動される回転多面鏡の複数の反射面により前記像担持体において前記光ビームを第一走査方向に走査する光走査部と、前記第一走査方向と直交する第二走査方向に前記像担持体と前記光ビームとを相対的に移動させる第二走査方向駆動部と、前記回転多面鏡の各反射面を識別する反射面特定部と、前記回転多面鏡の各面の各位置で反射された前記光ビームの前記像担持体面における照射形状から生成された照射形状情報を記憶する記憶部と、近接画素の前記照射形状情報により、注目画素の前記像担持体面における露光強度が本来の画素値に対応した状態になるように、前記照射形状情報と前記近接画素の画素値とを参照して、前記画像データの当該注目画素の画素値を補正し、補正後の画像データを前記光源に供給する画像処理部と、を備える。
(4)上記(1)〜(3)において、前記照射形状情報は、前記像担持体面における目的とする照射位置周囲への副次照射の位置と強度の情報を含む。
(1)本発明では、近接画素の照射形状情報により、注目画素の像担持体面における露光強度が本来の画素値に対応した状態になるように、照射形状情報と近接画素の画素値とを参照して、画像データの当該注目画素の画素値を補正する。
これにより、回転多面鏡の反射面に微細な凹凸が存在し、像担持体表面で本来は露光すべきでない近接ドット位置までも露光してしまうとしても、注目画素の画素値を補正しておくことにより、本来の画素値で露光されたと同じ状態を維持できる。すなわち、回転多面鏡の反射面に微細な凹凸に起因する画質の劣化を軽減させることが可能になる。
〔実施形態の装置構成〕
以下、本実施形態の画像形成装置100の主要部の構成を図1に基づいて詳細に説明する。なお、この画像形成装置100は、画像形成制御プログラムにより制御され、画像形成制御方法が実行される。また、この実施形態では、電子写真方式の画像形成装置100として、一般的であって周知となっている構成要件については省略している。
記憶部103は、画像形成プログラムや調整プログラム等の各種プログラムや調整パターンデータ等の各種パラメータを記憶しておく。この実施形態では、記憶部103は、ポリゴンミラーの各面の各位置で反射された光ビームの像担持体面における照射形状から生成された照射形状情報を記憶する。なお、照射形状情報は、像担持体面における目的とする照射位置周囲への副次照射の位置と強度の情報を含む。
画像データ記憶部110は、スキャナや外部機器やプリントコントローラ等からの画像データを、画像形成の開始まで記憶しておく。
補正値算出部125は、像担持体181の表面において、近接画素の照射形状情報により、注目画素の像担持体面における露光強度が変化する場合があり、このような場合にも注目画素の像担持体面における露光強度が本来の画素値に対応した状態になるように、注目画素の画素値を補正するための補正値を算出する。なお、この補正値算出125における補正値の算出は記憶部103に格納された照射形状情報と、近接画素の画素値とを参照して算出する。また、算出された補正値は画像処理部120に供給され、画像処理部120において注目画素の画素値の補正が実行される。
ここで、レーザ駆動部130は、Yについてレーザ駆動を行うレーザ駆動部130Yと、Mについてレーザ駆動を行うレーザ駆動部130Mと、Cについてレーザ駆動を行うレーザ駆動部130Cと、Kについてレーザ駆動を行うレーザ駆動部130Kと、を備えて構成されている。
位相同期信号生成部131は、走査開始側所定位置の光ビーム検知信号に基づいて位相同期信号(インデックス信号)を生成する。書き込みクロック位相生成部133は、インデックス信号と補正データとを参照して、開始タイミングと位相と周波数とが補正された書き込み用の画素クロック(以下、単に「画素クロック」と呼ぶ)を生成する。レーザ制御部134は、画素クロックと画像データとを受けて、画素クロックのタイミングに沿って、画像データの信号値に応じたレーザ発光駆動用のレーザ制御信号を生成する。LD駆動部135は、レーザ制御信号を受けてレーザダイオードを発光駆動するためのレーザ駆動信号を生成する。
なお、像担持体181上で主走査方向(第一走査方向)に光ビームが走査される際に、この像担持体181が主走査方向(第一走査方向)と直交する方向(副走査方向:第二走査方向)に回転することで副走査が実行される。
このような主走査と副走査とにより、像担持体181上には各色の静電潜像が形成される。この静電潜像は、図示されない現像部で現像されてトナー像に変換される。そして、像担持体181上の各色のトナー像は、図示されない中間転写体上で重ねられてカラートナー画像にされる。さらに、このカラートナー画像は、図示されない転写部によって用紙に転写される。この用紙上のカラートナー画像は、図示されない定着部の熱と圧力とによって、安定したカラー画像にされる。
以下、本実施形態の課題である、ポリゴンミラー172の反射面における微細な凹凸に起因して、画質の劣化が発生するメカニズムを説明する。
図2と図3は、ポリゴンミラーの反射面の凹凸特性を表している。ここで、横軸の±10mmはポリゴンミラー172の反射面の主走査方向の位置を示している。また、図2と図3において、縦軸の±60nmはポリゴンミラー172の反射面の主走査方向の各位置における、該反射面に垂直な方向の基準面に対する誤差(微細な凹凸の高さや深さ)を示している。
一方、図3中のC2は、ポリゴンミラー172の反射面の加工誤差によって生じる微細な凹凸が存在する状態を表している。
なお、ここでは主走査方向の右側の60μm 離れた位置に、副次照射が現れる例を記載したが、これに限らず、主走査方向左側や、60μm 以外の場所にも発生する場合もあるものとする。
図10は、上述した微細な凹凸を有する反射面特性C2(図3)を有するポリゴンミラー172について、反射領域C2aで反射・走査されて像担持体181に露光されるビームスポット形状と、反射領域C2bで反射・走査されて像担持体181に露光されるビームスポット形状と、を示す説明図である。
例えば、像担持体181の主走査方向に最大で20000ドットを形成する場合であれば、像担持体181の1ドット目の露光位置に相当する位置で、1ドット目のみを通過させるスリットとセンサとを設置し、光ビームを主走査方向に走査することで、図5又は図8に相当する時間波形が得られる。この時間波形の時間を、光ビームの走査速度を参考して距離に換算すると、図5又は図8の特性図が得られる。同様にして、2ドット目、3ドット目、…20000ドット目と測定を繰り返すことで、像担持体181の露光面に相当する各位置(各ドット)のビームスポット形状特性が得られる。
このようにして得られたビームスポット形状特性について、各反射面の各位置での副次照射の位置や強度を、制御部101は、照射形状情報として記憶部103に記憶させる。なお、副次照射の位置が一定であれば、副次照射の位置と、各反射面の各位置の副次照射の強度について、制御部101は、照射形状情報として記憶部103に記憶させる。
〔実施形態の動作〕
以下、図11のフローチャート、図12以降の説明図を参照して、本実施形態の画像形成装置100の動作、すなわち、画像形成制御方法又は画像形成制御プログラムの処理手順について説明する。
また、制御部101は、特定した反射面について、記憶部103から、各反射面の各位置での副次照射の位置や強度についての照射形状情報を取得する(図11中のステップS102)。なお、制御部101は、取得した照射形状情報を補正値算出部125に送信する。
そして、以下、Nで指定される画素位置の画素を着目画素として処理を進める。すなわち、制御部101の指示により画像処理部120は、注目画素の画素値を取得し、補正値算出部125に通知する(図11中のステップS104)。
なお、補正値の算出と補正の実行については、後に具体的数値を用いて詳しく説明する。
なお、制御部101は、更に次の露光タイミングで使用する反射面を特定し(図11中のステップS113、S101)、該当する反射面の照射形状情報を取得して(図11中のステップS102)、補正値算出と補正(図11中のステップS103〜S110)を実行するよう各部を制御し、補正された1ライン分の画像データを用いてレーザ駆動部130が露光を開始する(図11中のステップS111)ように制御する。そして、制御部101は、以上の動作を1画面分の画像形成が完了するまで繰り返すように各部を制御する(図11中のステップS112)。
〔実施形態の具体例〕
図12は、ドット3とドット6で露光を行う場合の状態をビームスポットの強度を用いて模式的に示している。
しかし、着目画素ドット6(Dot_6)の近接画素であるドット3(Dot_3、図12中の一点鎖線の波形)の副次照射の強度E1sの影響を受けて、着目画素の露光強度がF1よりも大きなF1’(=F1+E1s)になってしまう(図12中の破線の特性)。
この結果、着目画素ドット6(Dot_6)の近接画素であるドット3(Dot_3、図13中の一点鎖線の波形)の副次照射の強度E1sの影響を受けたとしても、着目画素の露光強度は最終的に本来の強度F1(=F1”+E1s)になる(図13中の破線の特性)。
図15に示すように、着目画素がDot_5であれば近接画素Dot_2の画素値127の−5%の−6が補正値である。よって、着目画素がDot_5の補正後の画素値、255−6=249になる。
同様に、着目画素がDot_7であれば近接画素Dot_4の画素値255の−5%の−13が補正値である。よって、着目画素がDot_7の補正後の画素値、127−13=114になる。
以上のような補正を、補正値算出部125から補正値の通知を受けた画像処理部120が、露光実行前に1主走査ライン毎に実行する。
図16は、図14に示した画素値で露光を実行した場合に、理想的な反射面を有するポリゴンミラー172を用いた場合に得られる像担持体181面あるいは転写紙に転写後のトナー像の様子を模式的に示している。
ここで、ポリゴンミラー172の第2面(Line_2)のみに反射面の微細な凹凸が存在していて、図15のような副次照射の影響を補正する必要があるとする。ここで、図17は、図15に示した補正後の画素値で露光を実行した場合において、副次照射の影響をうけていない状態の、像担持体181面あるいは転写紙に転写後のトナー像の様子を模式的に示している。
〔その他の実施形態(1)〕
以上の説明において、注目画素の画素値に基づいた像担持体181における露光強度が、近接画素の光ビームの照射形状の周辺特性による影響よりも小さい場合が存在する。このような場合には、着目画素の補正では対処することができない。例えば、図18の(a)(b)(c)が、この状態に該当する。このような場合には、近接画素の画素値を補正する。例えば、dot_9についての近接画素であるdot_6、dot_10についての近接画素であるdot_7、dot_11についての近接画素であるdot_8、についての画素値を若干減らすことで、dot_9〜dot_11に生じる影響を小さくすることが可能である。
以上の説明では着目画素に対する近接画素の影響として主走査方向の影響を具体例にして説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、着目画素に対する近接画素の影響として、副走査方向の影響を考慮して補正することも可能である。
また、ポリゴンミラー172の同一面に対して複数の光ビームを照射するマルチビーム方式の画像形成においては、同一面を使用する主走査方向画像データに対して、上述した処理を実行することで対処することができる。なお、この場合には、各色毎にビーム数分のラインメモリを用意して処理を実行する。
また、以上の実施形態は、光ビームを用いた電子写真方式の画像形成装置に用いることが好適であるが、これ以外にも、光ビームを用いて印画紙に露光を行うレーザイメージャなど、各種の画像形成装置に本発明の各実施形態を適用することが可能であり、良好な結果を得ることが可能である。
〔実施形態により得られる効果〕
(1)本実施形態では、近接画素の照射形状情報により、当該注目画素の像担持体181における露光強度が本来の画素値に対応した状態になるように、照射形状情報と近接画素の画素値とを参照して、画像データの当該注目画素の画素値を補正する。これにより、ポリゴンミラー172の反射面に微細な凹凸が存在し、像担持体表面で本来は露光すべきでない近接ドット位置までも露光してしまうとしても、注目画素の画素値を補正しておくことにより、本来の画素値で露光されたと同じ状態を維持できる。すなわち、ポリゴンミラー172の反射面に微細な凹凸に起因する画質の劣化を軽減させることが可能になる。
101 全体制御部
103 記憶部
105 操作表示部
110 画像データ記憶部
120 画像処理部
125 補正値算出部
130 レーザ駆動部
140 プリントエンジン
170 光学系
Claims (7)
- 光ビームの露光により画像が形成される像担持体と、
画像データに応じて発光する前記光ビームを発生する光源と、
回転駆動源により回転駆動される回転多面鏡の複数の反射面により前記像担持体において前記光ビームを第一走査方向に走査する光走査部と、
前記第一走査方向と直交する第二走査方向に前記像担持体と前記光ビームとを相対的に移動させる第二走査方向駆動部と、
前記回転多面鏡の各反射面を識別する反射面特定部と、
前記回転多面鏡の各面の各位置で反射された前記光ビームの前記像担持体面における照射形状から生成された照射形状情報を記憶する記憶部と、
近接画素の前記照射形状情報により、注目画素の前記像担持体面における露光強度が本来の画素値に対応した状態になるように、前記照射形状情報と前記近接画素の画素値とを参照して、前記画像データの当該注目画素の画素値を補正し、補正後の画像データを前記光源に供給する画像処理部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像処理部は、注目画素の光ビームの前記像担持体面における露光強度が前記近接画素の光ビームの照射形状の周辺特性による影響を受ける場合に、前記近接画素の前記照射形状情報に含まれる前記周辺特性を用いて前記画像データの前記注目画素の画素値を補正する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記画像処理部は、当該注目画素の画素値に基づいた前記像担持体面における露光強度が、前記近接画素の光ビームの照射形状の周辺特性による影響よりも小さい場合には、当該近接画素の画素値を補正する、
ことを特徴とする請求項1−2のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記照射形状情報は、前記像担持体面における目的とする照射位置周囲への副次照射の位置と強度の情報を含む、
ことを特徴とする請求項1−3のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記画像処理部は、前記画像データの主走査方向の画素について画素値の補正を行う、
ことを特徴とする請求項1−4のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 光ビームの露光により画像が形成される像担持体と、
画像データに応じて発光する前記光ビームを発生する光源と、
回転駆動源により回転駆動される回転多面鏡の複数の反射面により前記像担持体において前記光ビームを第一走査方向に走査する光走査部と、
前記第一走査方向と直交する第二走査方向に前記像担持体と前記光ビームとを相対的に移動させる第二走査方向駆動部と、
前記回転多面鏡の各反射面を識別する反射面特定部と、
前記回転多面鏡の各面の各位置で反射された前記光ビームの前記像担持体面における照射形状から生成された照射形状情報を記憶する記憶部と、
前記画像データの注目画素の画素値を補正し、補正後の画像データを前記光源に供給する画像処理部と、
を備える画像形成装置の画像形成を制御する画像形成制御方法であって、
近接画素の前記照射形状情報により、注目画素の前記像担持体面における露光強度が本来の画素値に対応した状態になるように、前記照射形状情報と前記近接画素の画素値とを参照して、前記画像データの当該注目画素の画素値を補正する、
ことを特徴とする画像形成制御方法。 - 光ビームの露光により画像が形成される像担持体と、
画像データに応じて発光する前記光ビームを発生する光源と、
回転駆動源により回転駆動される回転多面鏡の複数の反射面により前記像担持体において前記光ビームを第一走査方向に走査する光走査部と、
前記第一走査方向と直交する第二走査方向に前記像担持体と前記光ビームとを相対的に移動させる第二走査方向駆動部と、
前記回転多面鏡の各反射面を識別する反射面特定部と、
前記回転多面鏡の各面の各位置で反射された前記光ビームの前記像担持体面における照射形状から生成された照射形状情報を記憶する記憶部と、
前記画像データの注目画素の画素値を補正し、補正後の画像データを前記光源に供給する画像処理部と、
を備える画像形成装置を機能させる画像形成制御プログラムであって、
近接画素の前記照射形状情報により、注目画素の前記像担持体面における露光強度が本来の画素値に対応した状態になるように、前記照射形状情報と前記近接画素の画素値とを参照して、前記画像データの当該注目画素の画素値を補正するように画像形成装置を機能させることを特徴とする画像形成制御プログラム。
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