JP2016146936A - 背負い鞄の背当ておよび背負い鞄 - Google Patents

背負い鞄の背当ておよび背負い鞄 Download PDF

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Abstract

【課題】背負い鞄の背当ての下端縁が使用者の腰に当たることを抑制できる背負い鞄の背当ておよびそれを備えた背負い鞄を提供する。
【解決手段】背負い鞄の背当て1は、背板4と、クッション材6と備えている。クッション材6は、第1の発泡体6aと、第2の発泡体6bと、第3の発泡体6cとを含む。第1の発泡体6aは、中央部4cおよび下部4aの各々において背板4上に部分的に配置されている。第2の発泡体6bは、第1の発泡体6aよりも高い発泡倍率を有し、中央部4cおよび下部4bの各々において背板4に部分的に重なりかつ第1の発泡体6aを覆うように配置されている。第3の発泡体6cは、第2の発泡体6bよりも高い発泡倍率を有し、かつ第2の発泡体6bを覆うように配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、背負い鞄の背当ておよび背負い鞄に関し、特に、ランドセルなどの背負い鞄の背当ておよびそれを備えた背負い鞄に関するものである。
従来、ランドセルなどの背負い鞄の背当てにスポンジ等の発泡体よりなるクッション材が用いられている。このような背負い鞄の背当ては、たとえば特開2007−295968号公報(特許文献1)に記載されている。
特開2007−295968号公報
上記公報に記載された背負い鞄の背当てでは、使用者が背負い鞄を背負った状態で背負い鞄の背当ての下端縁が使用者の腰に当たることがある。特に、使用者が低学年の小学生である場合などの使用者の身長が低い場合に、背負い鞄の背当ての下端縁が使用者の腰に当たることがある。背負い鞄の背当ての下端縁が使用者の腰に当たると、使用者によっては痛みを感じることがある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、背負い鞄の背当ての下端縁が使用者の腰に当たることを抑制できる背負い鞄の背当ておよびそれを備えた背負い鞄を提供することである。
本発明の背負い鞄の背当ては、背板と、クッション材と備えている。背板は、上部と、下部と、上部および下部の間に配置された中央部とを有する。クッション材は、背板上に配置されている。クッション材は、第1の発泡体と、第2の発泡体と、第3の発泡体とを含む。第1の発泡体は、中央部および下部の各々において背板上に部分的に配置されている。第2の発泡体は、第1の発泡体よりも高い発泡倍率を有し、中央部および下部の各々において背板に部分的に重なりかつ第1の発泡体を覆うように配置されている。第3の発泡体は、第2の発泡体よりも高い発泡倍率を有し、かつ第2の発泡体を覆うように配置されている。
本発明の背負い鞄の背当てによれば、背板の下部において第1の発泡体を第1の発泡体よりも高い発泡倍率を有する第2の発泡体が覆っているため、第1の発泡体を基礎にして第2の発泡体を重ねることで、背板の下部においてクッション材の厚さを大きくすることができる。このため、使用者が背負い鞄を背負った状態で背負い鞄の背当ての下端縁が使用者の腰に当たることを抑制できる。
上記の背負い鞄の背当てでは、第3の発泡体は、第1の層と、第2の層とを含む。第2の層は、第1の層よりも高い発泡倍率を有し、第1の層を覆うように配置されている。このため、第1の層および第2の層の2つの層により第3の発泡体の軟らかさを細かく調整できる。
上記の背負い鞄の背当てでは、第2の層は、第1の層に対して背板と反対側に配置されている。このため、使用者が背負い鞄を背負った状態で、第1の層よりも高い発泡倍率を有する第2の層が使用者の背中側に配置される。これにより、使用者の背中がクッション材に当たったときに、使用者はより軟らかい感触を得ることができる。
上記背負い鞄の背当ては、背板に固定された外装生地をさらに備えている。外装生地と背板との間にクッション材が挟み込まれている。外装生地と背板との間にクッション材が挟み込まれた積層方向において、第2の発泡体の厚みは、第1の発泡体および第3の発泡体の各々の厚みよりも大きい。このため、第2の発泡体により、背板の下部においてクッション材の厚さを確保できるとともに、クッション材の軟らかさを確保できる。
本実施の形態の背負い鞄は、上記背負い鞄の背当てを備えている。このため、背負い鞄の背当ての下端縁が使用者の腰に当たることを抑制できる背負い鞄の背当てを備えた背負い鞄を提供することができる。
以上説明したように、本発明によれば、背負い鞄の背当ての下端縁が使用者の腰に当たることを抑制できる背負い鞄の背当ておよびそれを備えた背負い鞄を提供することができる。
本発明の一実施の形態における背負い鞄の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の一実施の形態における背負い鞄の背当ての構成を概略的に示す部分断面斜視図である。 本発明の一実施の形態における背負い鞄の背当ての構成を概略的に示す正面図である。 図2の断面を拡大して示す断面図である。 図2の断面おける背負い鞄の背当てが型押しプレスされる様子を概略的に示す断面図である。 本発明の一実施の形態における背負い鞄が使用者に背負われた状態を概略的に示す側面図である。
以下、本発明の一実施の形態について図に基づいて説明する。
最初に本実施の形態の背負い鞄の構成について説明する。本実施の形態では背負い鞄としてランドセルを例に説明する。なお、以下、同一の機能を果たす要素には同一の参照符号を付し、その説明は、特に必要がなければ繰り返さない。
図1を参照して、本実施の形態の背負い鞄としてのランドセルRは、背負い鞄の背当て1(以下、単に背当てという。)と、一対の肩掛けベルト2と、取付具3と、収容部Bと、蓋部Cを主に有している。
背当て1は、ランドセルRを使用者が背負ったときに使用者の背中に接する部分である。一対の肩掛けベルト2はランドセルRを使用者が背負ったときに使用者の両肩に装着されるように構成されている。背当て1に一対の肩掛けベルト2が取付具3によって取り付けられている。
取付具3は、背当て1の上下方向の上端部において左右方向の中央部に固定されている。取付具3は、一対の肩掛けベルト2の各々の上端部を受け入れ可能な取付部3aを有している。取付具3は、取付部3aがランドセルRから上方に向けられた状態で、背当て1に固定されている。一対の肩掛けベルト2の各々の上端部は、取付部3aに受け入れられることにより、背当て1の上端部に接続されている。したがって、肩掛けベルト2は、ランドセルRから上方に向くように取付部3aに取り付けられている。
このため、使用者がランドセルRを背負ったときに、ランドセルRが常に斜め上方に引っ張られた状態となり、肩掛けベルト2が使用者の肩に沿うように曲がるため、背当て1が使用者の背中に程良く密着することが可能である。
収容部Bは、側面部B1と、正面部B2と、底面部B3と、開口部B4とを有している。側面部B1は、背当て1の左右両側にそれぞれ接続されている。正面部B2は、背当て1と対向している。正面部B2の左右両側は側面部B1に接続されている。底面部B3は、背当て1、側面部B1および正面部B2のそれぞれの下端に接続されている。開口部B4は、背当て1、側面部B1および正面部B2のそれぞれの上端に設けられている。
蓋部Cは、開口部B4を開閉可能に背当て1の上端に接続されている。蓋部Cは、開口部B4および正面部B2を覆うことが可能に設けられている。また、一対の肩掛けベルト2の各々の下端部は、底面部B3に設けられた止め具(図示せず)に接続可能に構成されている。一対の肩掛けベルト2の各々は、厚手の皮革地や合成樹脂地からなっている。
図2および図3を参照して、背当て1の構成についてさらに詳しく説明する。
背当て1は、背板4と、外装生地5と、クッション材6とを主に有している。背板4は、上部4aと、下部4bと、中央部4cとを有している。上部4aは、背板4の上端からたとえば50mm以下の部分である。下部4bは、背板4の上端から220mm以上280mm以下の部分である。また、下部4bは、背板4の下端からたとえば80mm以下の部分である。中央部4cは上部4aおよび下部4bの間に配置されている。中央部4cは、背板4の上端からたとえば90mm以上180mm以下の部分である。
背板4は、たとえば、プラスチック、木材などの剛性を有する素材から構成されている。背板4は、好ましくは弾力性を有する素材から構成されている。本実施の形態では、背板4は、四角形状の板から構成されている。
外装生地5は、たとえば合成樹脂材からなる人工皮革の生地の裏面に不織布を貼り合わせたものから構成されている。外装生地5は、好ましくは伸縮性の高い素材から構成されている。この伸縮性としては伸度5%以上が好ましい。外装生地5は、好ましくは通気性の高い素材から構成されている。本実施の形態では、外装生地5は、四角形状の素材から構成されている。
クッション材6は、背板4上に配置されている。クッション材6は背板4に対して外装生地5側に突出するように構成されている。つまり、クッション材6は、使用者がランドセルRを背負った状態で背板4から使用者の背中側に突出するように構成されている。
クッション材6は背板4の左右の両側に配置されている。クッション材6は背板4の左右の両側のそれぞれで背板4の上部から下部に向かって幅が大きくなるように形成されている。クッション材6は、背板4の中央部4cに隆起部Pを有している。隆起部Pの高さは、背板4の上部4aおよび下部4bでのクッション材6の高さより高くなるように形成されている。つまり、隆起部Pは背板4に対して外装生地5側に最も大きく突出している。
クッション材6は、第1の発泡体6aと、第2の発泡体6bと、第3の発泡体6cとを含んでいる。背板4の左右の両側に配置された一対のクッション材6の各々は、それぞれ第1の発泡体6aと、第2の発泡体6bと、第3の発泡体6cとを有している。
クッション材6は、第1の発泡体6aと、第2の発泡体6bと、第3の発泡体6cとが層状に組み合わされている。クッション材6は第1の発泡体6aと、第2の発泡体6bと、第3の発泡体6cとを部分的に層状に組み合わせることにより、クッション材6の任意の位置を高くしたり低くしたりすることができる。このため、使用者の背中に沿うようにクッション材6の高さを調整することができる。
第1の発泡体6aは、背板4の中央部4cおよび下部4bの各々において背板4上に部分的に配置されている。中央部4cに配置された第1の発泡体6aと、下部4bに配置された第1の発泡体6aとは、背板4の上下方向において互いに間隔をあけて配置されている。この間隔はたとえば80mmである。
中央部4cに配置された第1の発泡体6aは、クッション材6の左右方向の中央に配置されている。中央部4cに配置された第1の発泡体6aは、背板4の左右方向の外側に向かって高さが高くなるテーパ形状を有している。中央部4cに配置された第1の発泡体6aの背板4の左右方向の幅寸法は、たとえば45mmである。中央部4cに配置された第1の発泡体6aの背板4の上下方向の高さ寸法は、背板4の左右方向の内側においてたとえば30mmであり、外側においてたとえば35mmである。
下部4bに配置された第1の発泡体6aは、クッション材6の左右方向の略全長に渡って配置されている。下部4bに配置された第1の発泡体6aは、クッション材6の左右方向の外側の隅に湾曲部Dを有している。湾曲部Dはこの隅に対向するラウンド形状を有している。下部4bに配置された第1の発泡体6aの背板4の左右方向の幅寸法は、たとえば90mmである。下部4bに配置された第1の発泡体6aの背板4の上下方向の高さ寸法は、たとえば25mmである。
第2の発泡体6bは、第1の発泡体6aよりも高い発泡倍率を有している。第2の発泡体6bは、背板4の中央部4cおよび下部4bの各々において背板4に部分的に重なっている。第2の発泡体6bは、背板4の中央部4cおよび下部4bの各々において部分的に配置されている。中央部4cに配置された第2の発泡体6bと、下部4bに配置された第2の発泡体6bとは、背板4の上下方向において互いに間隔をあけて配置されている。この間隔はたとえば40mmである。
第2の発泡体6bは第1の発泡体6aを覆うように配置されている。本実施の形態では、中央部4cに配置された第2の発泡体6bは中央部4cに配置された第1の発泡体6aの全面を覆っている。下部4bに配置された第2の発泡体6bは、下部4bに配置された第1の発泡体6aのクッション材6の左右方向の中央を覆っている。
中央部4cに配置された第2の発泡体6bは、クッション材6の左右方向の中央に配置されている。中央部4cに配置された第2の発泡体6bは、背板4の上下方向の下側に向かって幅が大きくなるテーパ形状を有している。中央部4cに配置された第2の発泡体6bの背板4の左右方向の幅寸法は、背板4の上下方向の上側においてたとえば45mmであり、下側においてたとえば50mmである。中央部4cに配置された第2の発泡体6bの背板4の上下方向の高さ寸法はたとえば60mmである。
下部4bに配置された第2の発泡体6bは、クッション材6の左右方向の中央に配置されている。下部4bに配置された第2の発泡体6bは、背板4の左右方向の外側に向かって高さが低くなるテーパ形状を有している。下部4bに配置された第2の発泡体6bの背板4の左右方向の幅寸法はたとえば60mmである。下部4bに配置された第2の発泡体6bの背板4の上下方向の高さ寸法は、背板4の左右方向の内側においてたとえば50mmであり、外側においてたとえば45mmである。
第3の発泡体6cは、第2の発泡体6bよりも高い発泡倍率を有している。第3の発泡体6cは、第2の発泡体6bを覆うように配置されている。第3の発泡体6cはクッション材6の上下方向および左右方向の略全域を覆っている。第3の発泡体6cは第1の発泡体6aおよび第2の発泡体6bの全面を覆っている。第3の発泡体6cは、背板4の中央部4cに配置された第2の発泡体6bと下部4bに配置された第2の発泡体6bとの間において背板4に当接するように配置されている。また、第3の発泡体6cは、背板4の中央部4cに配置された第2の発泡体6bよりも上方の背板4の上部4aにおいて背板4に当接するように配置されている。
本実施の形態では、第3の発泡体6cは、第1の層6c1と、第2の層6c2とを含んでいる。つまり、第3の発泡体6cは2層構造を有している。第2の層6c2は、第1の層よりも高い発泡倍率を有している。第2の層6c2は、第1の層6c1を覆うように配置されている。
この第2の層6c2は、第1の層6c1に対して背板4と反対側に配置されている。つまり、この第2の層6c2は、使用者がランドセルRを背負った状態で使用者の背中側に配置される。また、第2の層6c2の第1の層6c1に対向する面は全面において第1の層6c1に接着されている。
本実施の形態では、第1の発泡体6aはEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)から構成されている。なお、第1の発泡体6aはポリウレタン発泡体から構成されていてもよい。第2の発泡体6bおよび第3の発泡体6cの各々はポリウレタン発泡体から構成されている。なお、第1の発泡体6a、第2の発泡体6bおよび第3の発泡体6cはいずれもスポンジなど背当て1を適宜の形状に隆起させるのに好ましい素材であれば限定されない。
第1の発泡体6aの発泡倍率はたとえば2〜10倍、好ましくは5〜7倍である。第2の発泡体6bの発泡倍率はたとえば15〜25倍、好ましくは18〜22倍である。第3の発泡体6cの発泡倍率はたとえば26〜40倍、好ましくは28〜32倍である。第3の発泡体6cの第1の層6c1発泡倍率はたとえば26〜30倍、第2の層6c2の発泡倍率はたとえば30〜40倍である。
図4を参照して、背当て1が型押しプレスされた後の状態について説明する。
外装生地5は背板4に固定されている。外装生地5と背板4との間にクッション材6が挟み込まれている。外装生地5と背板4との間にクッション材6が挟み込まれた積層方向において、第2の発泡体6bの厚みは、第1の発泡体6aおよび第3の発泡体6cの各々の厚みよりも大きい。ここで、外装生地5と背板4との間にクッション材6が挟み込まれた積層方向とは、背板4と外装生地5とクッション材6とが積層する方向である。つまり、図4中矢印で示すように、背板4に対して垂直な方向である。
型押しプレスされた後のクッション材6の厚みは、たとえば20mm以上40mm以下である。型押しプレスされた後のクッション材6の厚みは、好ましくは25mm以上35mm以下である。
図5を参照して、背当て1が型押しプレスされる様子について説明する。
クッション材6を外装生地5で被うように型押しプレスが行われる。図5中矢印で示すように、背板4に対して垂直な方向に型押しプレスが行われる。
第1の発泡体6aは、発泡倍率が低いため収縮率が低い。このため、第1の発泡体6aは、クッション材6の厚みを維持する基礎(土台)としての機能を有している。型押しプレスされる前の第1の発泡体6aの厚みは、たとえば5mmである。図4に示すように、第1の発泡体6aは、型押しプレスされた後でもその厚みがほぼ変化しない。つまり、型押しプレスされた後の第1の発泡体6aの厚みは、約5mmである。
第2の発泡体6bは、第1の発泡体6aよりも高い発泡倍率を有しているため第1の発泡体6aよりも収縮率が高い。このため、第2の発泡体6bは、クッション材6の厚みを維持する機能とクッション材6の軟らかさを発揮する機能とを有している。型押しプレスされる前の第2の発泡体6bの厚みは、たとえば20mmである。図4に示すように、第2の発泡体6bは、型押しプレスされた後には、その厚みが約半分になる。つまり、型押しプレスされた後の第2の発泡体6bの厚みは、約10mmである。
第3の発泡体6cは第2の発泡体6bよりも高い発泡倍率を有しているため第2の発泡体6bよりも収縮率が高い。このため、第3の発泡体6cは、クッション材6の軟らかさを発揮する機能を主に有している。型押しプレスされる前の第3の発泡体6cの厚みは、たとえば25mmである。図4に示すように、第3の発泡体6cは、型押しプレスされた後には、その厚みが大きく変化する。つまり、型押しプレスされた後の第3の発泡体6cの厚みは、約10mmである。
また、型押しプレスされる前の第3の発泡体6cのうち第1の層6c1の厚みは、たとえば10mmであり、第2の層6c2の厚みはたとえば15mmである。型押しプレスされた後の第1の層6c1の厚みは約3mmであり、第2の層6c2の厚みは約7mmである。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態の背当て1によれば、背板4の下部4bにおいて第1の発泡体6aを第1の発泡体6aよりも高い発泡倍率を有する第2の発泡体6bが覆っているため、第1の発泡体6aを基礎にして第2の発泡体6bを重ねることで、背板4の下部4bにおいてクッション材6の厚さを大きくすることができる。このため、図6に示すように、使用者10がランドセルRを背負った状態でランドセルRの背当て1の下端縁が使用者10の腰に当たることを抑制できる。
また、第1の発泡体6aよりも高い発泡倍率を有する第2の発泡体6bで基礎となる第1の発泡体6aが覆われているため、使用者10の背中がクッション材6に当たったときに、使用者は軟らかい感触を得ることができる。
また、クッション材6が使用者10の背中に当たるときに、背板4の中央部4cの隆起部Pが使用者10の肩甲骨下方の背中の形状に沿うように配置されるため、クッション材6と使用者10の背中との接触面積を大きくすることができる。そして、背板4の下部4bにおいてクッション材6の厚さを大きくすることにより、クッション材6と使用者10の背中との接触面積をさらに大きくすることができる。
また、中央部4cに配置された第2の発泡体6bと、下部4bに配置された第2の発泡体6bとは、背板4の上下方向において互いに間隔をあけて配置されている。したがって、第2の発泡体6bは中央部4cから下部4bまで連続して配置されていない。このため、クッション材6を軽量化することができる。よって、使用者10のランドセルRを背負ったときの掛け心地が向上する。
本実施の形態の背当て1では、第3の発泡体6cは、第1の層6c1と、第2の層6c2とを含んでいる。第2の層6c2は、第1の層6c1よりも高い発泡倍率を有し、第1の層6c1を覆うように配置されている。このため、第1の層6c1および第2の層6c2の2つの層により第3の発泡体6cの軟らかさを細かく調整できる。
本実施の形態1の背当て1では、第2の層6c2は、第1の層6c1に対して背板4と反対側に配置されている。このため、使用者10が背負い鞄を背負った状態で、第1の層6c1よりも高い発泡倍率を有する第2の層6c2が使用者10の背中側に配置される。これにより、使用者10の背中がクッション材6に当たったときに、使用者10はより軟らかい感触を得ることができる。つまり、使用者10がランドセルRを背負ったときに感じる背当て1の接触感がより軟らかいものとなる。
本実施の形態1の背当て1では、外装生地5と背板4との間にクッション材6が挟み込まれた方向において、第2の発泡体6bの厚みは、第1の発泡体6aおよび第3の発泡体6cの各々の厚みよりも大きい。このため、第2の発泡体6bにより、背板4の下部4bにおいてクッション材6の厚さを確保できるとともに、クッション材6の軟らかさを確保できる。
本実施の形態のランドセルRは、上記の背当て1を備えている。このため、ランドセルRの背当て1の下端縁が使用者10の腰に当たることを抑制できる背当て1を備えたランドセルRを提供することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
1 背負い鞄の背当て、2 肩掛けベルト、3 取付具、3a 取付部、4 背板、4a 上部、4b 下部、4c 中央部、5 外装生地、6 クッション材、6a 第1の発泡体、6b 第2の発泡体、6c 第3の発泡体、6c1 第1の層、6c2 第2の層、B 収容部、B1 側面部、B2 正面部、B3 底面部、B4 開口部、C 蓋部、D 湾曲部、P 隆起部、R ランドセル。

Claims (6)

  1. 上部と、下部と、前記上部および前記下部の間に配置された中央部とを有する背板と、
    前記背板上に配置されたクッション材と備え、
    前記クッション材は、
    前記中央部および前記下部の各々において前記背板上に部分的に配置された第1の発泡体と、
    前記第1の発泡体よりも高い発泡倍率を有し、前記中央部および前記下部の各々において前記背板に部分的に重なりかつ前記第1の発泡体を覆うように配置された第2の発泡体と、
    前記第2の発泡体よりも高い発泡倍率を有し、かつ前記第2の発泡体を覆うように配置された第3の発泡体とを含む、背負い鞄の背当て。
  2. 前記第3の発泡体は、第1の層と、前記第1の層よりも高い発泡倍率を有し、前記第1の層を覆うように配置された第2の層とを含む、請求項1に記載の背負い鞄の背当て。
  3. 前記第2の層は、前記第1の層に対して前記背板と反対側に配置されている、請求項2に記載の背負い鞄の背当て。
  4. 前記第2の層の前記第1の層に対向する面は全面において前記第1の層に接着されている、請求項2または3に記載の背負い鞄の背当て。
  5. 前記背板に固定された外装生地をさらに備え、
    前記外装生地と前記背板との間に前記クッション材が挟み込まれており、
    前記外装生地と前記背板との間に前記クッション材が挟み込まれた積層方向において、前記第2の発泡体の厚みは、前記第1の発泡体および第3の発泡体の各々の厚みよりも大きい、請求項1〜4のいずれか1項に記載の背負い鞄の背当て。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の背負い鞄の背当てを備えた、背負い鞄。
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