JP2004194929A - 背負い式バッグの背当て部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この発明の背負い式バッグの背当て部材は、背負い式バッグを背負ったときに使用者の背中に当たる背当て部材であって、外装生地11と背板12との間に、空隙16を有する領域を設けたものとしている。外装生地11と背板12との間には、隆起部分用クッション材13aを有する領域を設けることができる。また、空隙16を有する領域を下端側に設けたものとすることができる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、背負い式バッグを背負ったときに使用者の背中に当たる、背負い式バッグの背当て部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、スポンジ等の発泡体からなるクッション材を内挿し、背中への当たりが柔らかくなるようにした背負い式バッグの背当て部材が存在する(例えば特許文献1参照)。
【0003】
クッション材は、長期間弾力性を維持することができるものではあるが、使用者である小学生にとっては、長時間使用していると、硬く感じられることもあり、必ずしも背負い心地の良いものではなく、さらにソフトな感触の得られる背当て部材が望まれていた。
【0004】
特に、本願の先行出願である、特願2002−347374に記載のような、肩掛けベルトがランドセル本体から上方に向いた状態となるように取り付けられ、使用者が背負った場合に、ランドセル本体が常に斜め上方に引っ張られた状態となり、肩掛けベルトが使用者の肩に添うように曲がるようにしたランドセルでは、背当て部材が使用者の背中に密着した状態に保たれるので、背当て部材がよりソフトに背中に当たるようにすることが望まれる。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−269310号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明は、よりソフトな感触が得られる背負い式バッグの背当て部材を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、この発明は次のような技術的手段を講じている。
【0008】
この発明の背負い式バッグの背当て部材は、背負い式バッグを背負ったときに使用者の背中に当たる背当て部材であって、外装生地11と背板12との間に、空隙16を有する領域を設けたものとしている。
【0009】
外装生地11と背板12との間には、隆起部分用クッション材13aを有する領域を設けることができる。
【0010】
また、空隙16を有する領域を下端側に設けたものとすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0012】
この発明の背負い式バッグの背当て部材は、背負い式バッグを背負ったときに使用者の背中に当たる背当て部材であって、外装生地11と背板12との間に、空隙16を有する領域を設けたものである。
【0013】
図1はこの発明の実施形態の背負い式バッグの背当て部材を設けた背負い式バッグ(ランドセル)の正面図、図2はその斜視図、図3はこの背当て部材の分解状態の斜視図、図4は断面図である。
【0014】
この背負い式バッグの背当て部材は、例えば、図1、図2に示したような、一対の肩掛けベルト5を、この肩掛けベルト5の取付部6がランドセル本体7から上方に向いた状態で取り付けたランドセルに使用することができる。このランドセルは、本願の先行出願である特願2002−347374の明細書及び図面に記載のランドセルと同様に、ランドセル本体7の背当て部8の上部に設けた取付具9の左右一対の連結体10の上端部に、弾性部材(図示せず)を取付部6寄りに保持した一対の肩掛けベルト5を、この肩掛けベルト5の取付部6がランドセル本体7から上方に向いた状態で取り付けたものである。
【0015】
このランドセルは、前記構成により、肩掛けベルト5がランドセル本体7から上方に向くようになっており、使用者が背負った場合に、ランドセル本体7が常に斜め上方に引っ張られた状態となり、肩掛けベルト5が使用者の肩に添うように曲がるため、背当て部8が使用者の背中に密着した状態に保たれる。
【0016】
この背当て部材は、図3に示したように、外装生地11、背板12及びクッション材13a,13bから構成される。外装生地11は、四角形状の合成樹脂からなる人工皮革の生地の裏面に不織布を貼り合わせたものとしている。
【0017】
背板12は、プラスチック、ベニヤ等、適宜の剛性を有する素材からなる四角形状の板としている。背板12は弾力性を有するものであることが望ましい。
【0018】
クッション材13a,13bは、隆起部分となる位置に設けられる2つの隆起部分用クッション材13aと、外装生地11の裏面全体を覆う1枚の四角形のシート状クッション材13bからなる。隆起部分用クッション材13a及びシート状クッション材13bは、いずれもスポンジとしているが、これに限定されない。
【0019】
外装生地11には、凹部4と隣接する部分に裏面側から表面(使用者の背中に接触する面1)側へ突出する窪み14を形成している。窪み14は、外装生地11を加熱した型で型押しすることにより形成することができる。このようにして形成される外装生地11は、凹部4を縦横に自由に交差したものとすることが可能である。
【0020】
この背当て部材は、外装生地11の裏側の窪み14に隆起部分用クッション材13aを配置し、シート状クッション材13bを、外装生地11の裏面の不織布に接着剤を使用して接着し、そして、シート状クッション材13bを設けた面で背板12に固定する。背板12への固定は、接着剤による接着、縫着等適宜の方法で行うことができる。この実施形態では、図1、図2の点線で示した部分を縫着している。
【0021】
この実施形態では、中央の肩ベルト5の取付具9を固定する部分の下方に三角形の隆起部分15a、この三角形の上部の左右に小さな逆三角形の隆起部分15b、さらに、左端2側及び右端3側に上端側から下端側に延びる長尺な隆起部分15cを設け、そして、略中央に左端2側から右端3側に至る凹部4を2つ設けている(点線の部分)。各隆起部分15a〜15cは、凹部4により分断された格好になる。
【0022】
また、各隆起部分15a、15b、15c間の隙間(上端側中央から隆起部分15aの左右各辺に沿って下端側に至る隙間、及びこれに合流する隆起部分15bの外側の辺に沿う隙間)が、上端側から下端側に至る凹部4として構成されている。
【0023】
左端2側から右端3側に至る凹部4は、いずれも下方に湾曲した緩やかな円弧状としており、前記中央の三角形の隆起部分15aにおいて、前記三角形の頂部から底辺までの距離を略3等分する位置を通るように設けられている。
【0024】
左端2側から右端3側に至る凹部4は、使用者が背負い式バッグを背負ったときに水平方向となるので、使用者の移動や風の流れる方向と略一致し、通気性を確保するのに適している。また、上端側から下端側に至る凹部4は、外装材と使用者との接触面を減らすとともに熱を逃がすことができるので、より背負い式バッグの使用感が向上する。なお、凹部4は、これに限定されず、一の角部からこれと対向する角部に至るように斜めに設けることもできる。また、凹部4の数も特に限定されない。
【0025】
隆起部分15a〜15cの頂部と凹部4の底部との高さの差は1〜2cm程度、凹部4の幅は底部が5mm程度で、上方に向かって広がるようにしているが、特にこれに限定されない。
【0026】
隆起部分用クッション材13aは、前記凹部4で3つに分断された中央の三角形の隆起部分15aのうち、上部2つに対応する窪み14に嵌合させて設けられ、その裏面がシート状クッション材13bに隙間なく全面的に接するようにしている。
【0027】
また、前記分断された隆起部分15aの最下段や、他の隆起部分15b,15cに対応する窪み14には、隆起部分用クッション材13aを設けないものとしているため、図4に示したように、外装生地11と背板12との間に空隙16を有する領域が存在する。
【0028】
なお、前記分断された隆起部分15aの最下段や、前記他の隆起部分15b,15cに、裏面側が周縁部を残してえぐられた形状の隆起部分用クッション材13aを配置することにより、外装生地11と背板12との間に空隙16を有する領域を形成してもよい。
【0029】
前記空隙16を有する領域が存在する隆起部分は、空隙16により、その上方の隆起部分用クッション材13aを有する領域が存在する隆起部分よりも使用者の背中にソフトに当たる。
【0030】
空隙16は、外装生地11と背板12との間に密閉されたものでも、密閉されていないものでもよい。空隙16が密閉されたものではない場合は、空隙16を有する領域の隆起部分が押されて凹んでも、すぐに元の状態に回復するように、例えば、前記裏面側が周縁部を残してえぐられた形状の隆起部分用クッション材13aを設ける等して、外装生地11の窪み14が保形されるようにすることが望ましい。
【0031】
なお、クッション材については、隆起部分用クッション材13aとシート状クッション材13bのいずれか一方のみを使用する構成としたり、あるいはクッション材13a,13bを使用しない構成とし、全体的に空隙16を有する領域を設けて、使用者の背中に広くソフトに接触するようにしたりしてもよい。
【0032】
この背負い式バッグの背当て部材は、凹部4により、背当て部材と使用者の背中との間に隙間が生じ、通気性がよくなるので、背中が蒸れにくくなり、しかも、隆起部分用クッション材13aを配置していない、外装生地11と背板12との間に空隙16を有する領域が存在する隆起部分は、空隙16により、隆起部分用クッション材13aよりも使用者の背中にソフトに当たるので、長時間使用者の背中に密着した状態でも、使用者に痛みを与えにくい。
【0033】
また、隆起部分用クッション材13aを有する領域を設けることにより、使用者の背中への当たり具合の強さを適度なものに調整することが可能である。
【0034】
なお、空隙16を有する領域は、背負い式バッグを背負いながら走ったりしたときに揺れて使用者の腰に近い部分に強く当たる、前記分断された隆起部分15aの最下段のような、下端側に設けるのが効果的である。
【0035】
【発明の効果】
この発明の背負い式バッグの背当て部材は、上述のような構成を有しており、空隙16により、従来のクッション材を使用したものよりも、ソフトな感触が得られ、使用感を向上させることが可能となっている。また、隆起部分用クッション材13aを有する領域を設けることにより、使用者の背中への当たり具合の強さを適度なものに調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態の背負い式バッグの背当て部材を設けた背負い式バッグ(ランドセル)の正面図である。
【図2】この発明の実施形態の背負い式バッグの背当て部材を設けた背負い式バッグ(ランドセル)の正面図である。
【図3】この発明の実施形態の背負い式バッグの背当て部材の分解状態の斜視図である。
【図4】この発明の実施形態の背負い式バッグの背当て部材の断面図である。
【符号の説明】
11 外装生地
12 背板
16 空隙
13a 隆起部分用クッション材
Claims (3)
- 背負い式バッグを背負ったときに使用者の背中に当たる背当て部材であって、外装生地(11)と背板(12)との間に、空隙(16)を有する領域を設けたことを特徴とする背負い式バッグの背当て部材。
- 外装生地(11)と背板(12)との間に、隆起部分用クッション材(13a)を有する領域を設けた請求項1記載の背負い式バッグの背当て部材。
- 空隙(16)を有する領域を下端側に設けた請求項2記載の背負い式バッグの背当て部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002367414A JP2004194929A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | 背負い式バッグの背当て部材 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002367414A JP2004194929A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | 背負い式バッグの背当て部材 |
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JP2004194929A true JP2004194929A (ja) | 2004-07-15 |
Family
ID=32764305
Family Applications (1)
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JP2002367414A Pending JP2004194929A (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | 背負い式バッグの背当て部材 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009160253A (ja) * | 2008-01-08 | 2009-07-23 | Daiyu Shoji:Kk | 背当て部材およびその製造方法並びに背負い式バック |
KR101463829B1 (ko) | 2008-09-16 | 2014-11-20 | 엘지전자 주식회사 | 의류 건조기 |
JP2020096711A (ja) * | 2018-12-18 | 2020-06-25 | 株式会社二子商事 | リュックサック |
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2002
- 2002-12-19 JP JP2002367414A patent/JP2004194929A/ja active Pending
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