JP2016145629A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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祐太 坂井
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雄一 遠藤
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Yasuyuki Shimizu
康之 清水
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【課題】モータ用軸受の耐電食性、耐フレッチング性及び耐衝撃性等を向上させ、これまでよりも静粛性に優れ、耐久性も向上させた電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】モータ用軸受の転動体を、ジルコニアと焼結助剤とを含む第1相と、アルミナからなる第2相とで構成され、かつ、第1相:第2相=50:50〜95:5(質量比)、第1相中の焼結助剤の含有量が1〜5.5モル%、粒径10〜30μmの中実のジルコニア塊及びアルミナ塊の合計個数が該転動体の断面300mm当たり15個以下、SUJ2のヤング率に対するヤング率(E/ESUJ2)が1.4以下の焼結体で形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は電動パワーステアリング装置に関し、詳細には電動モータの主軸を支持する転がり軸受の改良に関する。
自動車の電動パワーステアリング装置では、静粛性が要求されており、例えば特許文献1ではモータの主軸を支持する転がり軸受(以下、「モータ用軸受」ともいう。)の外輪の溝部に弾性部材からなるリングを設け、モータ用軸受と軸受収納部との衝突を防いでいる。また、特許文献2では、モータ内先端側のモータ用軸受よりも他端側に小さい転がり軸受を設けて磁石の軸方向中心を他端側にオフセットさせ、軸方向に発生する遠心力による振動を低減させている。更に、特許文献3では、モータ用軸受の内外輪に接する位置でバネエレメントを配置し、常に予荷重をかけることで電動モータの主軸の遊びを無くして振動を低減させている。
しかしながら、実際には、モータ用軸受では高出力化に伴って電食が発生しやすくなってきており、電食による音響特性が低下している。また、路面やモータ作動の微小振動によりフレッチングが発生したり、ハンドルの急旋回時などステアリング装置に加わる衝撃荷重による圧痕も形成されており、これらも音響特性や耐久性を低下させる原因になっている。これらの問題に対して、上記したような対策では不十分であることが多い。
特許第5016237号公報 特表2009−518596号公報 特開2000−166169号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、モータ用軸受の耐電食性、耐フレッチング性及び耐衝撃性等を向上させ、これまでよりも静粛性に優れ、かつ、耐久性も向上させた電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、下記の電動パワーステアリング装置を提供する。
(1)電動モータの主軸を支持する転がり軸受を備える電動パワーステアリング装置において、
前記転がり軸受の転動体が、ジルコニアと焼結助剤とを含む第1相と、アルミナからなる第2相とで構成される焼結体からなり、かつ、
前記第1相と前記第2相との割合が、第1相:第2相=50:50〜95:5(質量比)、
前記第1相における焼結助剤の含有量が1〜5.5モル%、
粒径10〜30μmの中実のジルコニア塊及びアルミナ塊の合計個数が該転動体の断面300mm当たり15個以下、
SUJ2のヤング率に対するヤング率(E/ESUJ2)が1.4以下
であることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(2) 前記転動体における結晶粒子の平均粒径が0.9μm以下で、アスペクト比が0.4≦a/b≦1.0(a:短径、b:長径)、
アルミナ結晶粒子の平均粒径(dAl2O3)と、ジルコニア結晶粒子の平均粒径(dZrO2)との比が0.6≦dAl2O3/dZrO2≦1.4
であることを特徴とする上記(1)記載の電動パワーステアリング装置。
本発明によれば、モータ用軸受の転動体を特定のジルコニア−アルミナ系複合セラミックスで形成したため、電食性、耐フレッチング性及び耐衝撃性等が向上し、これまでよりも静粛性に優れ、耐久性にも優れた電動パワーステアリング装置を提供することができる。
転動体のアルミナ含有量と、寿命比との関係を示すグラフである。 粒径10〜30μmの中実のアルミナ塊及びジルコニア塊の300mm当たりの合計個数と、寿命比との関係を示すグラフである。 転動体のヤング率(対SUJ2のヤング率)と、SUJ2に対する音響上昇比との関係を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
本発明は、電動パワーステアリング装置のモータ用軸受の転動体を、後述する特定のジルコニア−アルミナ系複合セラミックス製にするものであり、軸受の種類や構造には制限はない。
転動体をセラミックス製にすることにより、SUJ2材等の金属製の転動体を用いた場合よりも電食による音響特性の低下を防ぐことができる。また、内外輪と異種材料になるため、金属製の転動体を用いた場合に比べて凝着や引き剥がしが少なくなる。しかも、ジルコニアとアルミナとの複合セラミックスは、一般的な軸受用セラミックスである窒化珪素に比べて、耐フレッチング性や異物環境下の寿命特性に優れ、音響耐久性も高くなる。
更には、ジルコニア単独、アルミナ単独の場合は、同一の原料粉末が隣り合っているため、焼結時にある程度の結晶粒の成長が起こり、得られる転動体の強度が低下して短期間で剥離してしまう。これに対し、ジルコニア粉末とアルミナ粉末との異種粉末を用いて焼結すると、粒子同士の拡散、成長が抑制され、得られる転動体の結晶粒子が微細化されて単体の場合よりも材料強度が向上して長寿命化を実現できる。また、体積膨張率との違いから、ジルコニアには引張応力、アルミナには圧縮応力が賦与され、残留応力の違いから亀裂が迂回して進展する。亀裂は強度の弱いアルミナ結晶粒子を進展するが、ジルコニアの相変態(正方晶⇒単斜晶)によりアルミナ結晶粒子への圧縮応力が負荷され、亀裂進展が防止される。そのため、本発明ではジルコニアとアルミナとの複合セラミックスで転動体を形成する。
また、ジルコニアには焼結助剤が添加される。焼結助剤としては、イットリア(Y)、シリカ(SiO)、セリア(CeO)、チタニア(TiO)、カルシア(CaO)、マグネシア(MgO)等の酸化物が好ましい。酸化物系の焼結助剤を添加することにより、破壊靭性値を最適にできる部分安定化ジルコニアとすることができ、更にアルミナの緻密化が促進される効果が発現する。酸化物系焼結助剤をジルコニアに添加して固溶させると、構造中に酸素空孔が形成され、正方晶が室温でも準安定となり強度が向上する。但し、添加量1モル%以上でなければ、正方晶を室温でも安定化させることができない。また、添加量が5.5モル%以下でなければ、正方晶が減少して立方晶が主体の安定化ジルコニアとなり、クラック作用時に相変態を起こして応力緩和する効果が薄まり、靭性が最適なものとはならない。従って、焼結助剤量が1〜5.5モル%、好ましくは3〜5モル%の時に部分安定化ジルコニアとなって靭性が最適になる。尚、焼結助剤の中ではイットリアとセリアが好ましいが、ジルコニア−セリア系の方がジルコニア−イットリア系よりも低温まで正方晶の安定領域が広く、ジルコニア−イットリア系よりも正方晶から単斜晶への変態が抑制されることから、セリアが特に好ましい。
転動体における第1相と第2相との割合は、質量比で、第1相:第2相=50:50〜95:5であり、ジルコニアを主成分にすることにより、アルミナを主成分にするよりも長寿命となる。好ましくは、第1相:第2相=70:30〜95:5である。
また、転動体において、粒径10〜30μmの中実のジルコニア塊及びアルミナ塊の合計個数が、転動体の断面300mm当たり15個以下であり、好ましくは10個以下である。この中実塊密度を15個/300mm以下にすることにより、L10寿命を計算寿命以上にすることができ、安定して長寿命を達成できる。転動体中には、中実の塊と、点・線が連なって中が詰まっていない線状の塊とが混在するが、寿命に影響するのは中実塊であり、本発明ではこの中実塊の密度を15個/300mm以下に規定する。
更に、転動体は、SUJ2のヤング率に対するヤング率(E/ESUJ2)で1.4以下である。転動体のヤング率が大きいと、内外輪に圧痕が付きやすく、圧痕により音響特性が悪化する。そのため、転動体のヤング率は、SUJ2のヤング率に近いほど好ましく、(E/ESUJ2)を1.4以下、好ましくは1.3以下にする。
上記に加え、転動体の結晶粒子は微細粒であることが好ましい。具体的には、平均粒径が0.9μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であることがより好ましい。ジルコニアの正方晶から単斜晶への相変態はジルコニアの粒径に依存し、粗大であるほど単斜晶の発生量が多く、微細であるほど発生量が少なくなる。相変態が発生すると、粒界強度が減少し、転動体からの結晶粒子の脱落、摩耗が発生して音響上昇をもたらす。従って、容易に単斜晶が発生しないように、本発明ではこのような微細粒子にする。
また、転動体の結晶粒子は粒径が揃っているほど粒子への応力緩和効果が発現し、単斜晶発生の抑制効果が更に高まる。そこで、本発明では、アルミナ結晶粒子の平均粒径(dAl2O3)と、ジルコニア結晶粒子の平均粒径(dZrO2)との比(dAl2O3/dZrO2)を好ましくは0.6〜1.4とし、より好ましくは0.8〜1.2とする。
更には、転動体の結晶粒子の形状は、板状・針状組織よりもできるだけ等軸組織である方が結晶粒界に加わる応力を緩和できるようになり、単斜晶が発生しにくくなり、高強度になる。そこで、本発明では、結晶粒子のアスペクト比(a/b)(但し、a:短径、b:長径)を好ましくは0.4〜1.0とし、より好ましくは0.6〜1.0とする。
上記の転動体を製造するには、焼結助剤で安定化したジルコニア原料粉末と、アルミナ原料粉末とを所定の配合量にて混合し、成形後に焼成し、所定形状に加工して得られる。その際、原料粉末の粒径、配合比率、焼結条件により上記で規定した要件に調整する。そして、この転動体を、内外輪及び保持器とともに軸受を組み立てて本発明のモータ用軸受が得られる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
(試験1:第1相と第2相との割合の検証)
第1相をZrO−Y(3モル%)、第2相をアルミナとし、表1に示すようにアルミナ含有量が異なる51305軸受用の転動体を作製した。そして、転動体及びSUJ2製の内外輪を用いて軸受を組み立て、下記条件にて転がり寿命試験を行い、L10寿命と計算寿命との寿命比を求めた。結果を表1及び図1に示す。
<試験条件>
・荷重:9800N
・玉径:5/32インチ
・玉数:12球
・回転数:1000min−1
・軸受:51305
・内外輪:SUJ2
・潤滑:RO68油浴潤滑
Figure 2016145629
表1及び図1に示すように、転動体のアルミナ含有量が5〜50質量%の範囲であれば、寿命向上効果が得られることがわかる。
(試験2;結晶粒径の検証)
ZrO−Y(3モル%):アルミナ=80:20で、表2に示すように結晶粒子の平均粒径が異なる試験球を作製した。また、単斜晶発生を加速させるべく、下記条件でEspec社製高温槽にて保持した。
<高温高湿条件>
・温度:100℃
・気圧:2atm
・水蒸気:100%
・保持時間:24時間
粒径は大気圧雰囲気中、1300℃×2時間の熱処理を行い、試験球表面に結晶粒界を発生させた後、日本電子(株)製の走査型電子顕微鏡を用いて10000倍で写真撮影し、Code法により平均粒径を算出した。また、単斜晶の発生量は、恒温高湿で保持した後、Rigaku社製Automateを用いて単斜晶及び立方晶のX線回折ピークを求め、下記式から算出した。結果を表2に示す。
単斜晶量(%)=(単斜晶ピーク強度)/(単斜晶ピーク強度+立方晶ピーク強度)
×100
Figure 2016145629
表2に示すように、結晶粒子の平均粒径が0.9μm以下であれば単斜晶の発生量を抑えることができ、特に0.5μm以下が好ましいことがわかる。
(試験3:(dAl2O3/dZrO2)の検証)
ZrO−Y(3モル%):アルミナ=80:20で、表3に示すようにアルミナ結晶粒子の平均粒径(dAl2O3)と、ジルコニア結晶粒子の平均粒径(dZrO2)との比(dAl2O3/dZrO2)が異なる試験球を作製した。尚、平均粒径は0.5μmであったが、ここでは各粒子の長径(b)を試験2と同様にして測定した。また、試験2と同様にして単斜晶の発生量を求めた。結果を表3に示す。
Figure 2016145629
表3に示すように、(dAl2O3/dZrO2)が1.4以下であれば単斜晶の発生を抑制でき、特に0.8〜1.2が好ましいことがわかる。
(試験4:粒径10〜30μmの中実塊の密度の検証)
ZrO−Y(3モル%):アルミナ=80:20で、表4に示すように、断面300mm当たりに存在する粒径10〜30μmの中実ジルコニア塊と中実アルミナ塊の合計量が異なる51305軸受用の転動体を作製した。中軸塊の数を変えるために、原料粉末調製時の粉砕条件を種々変え、同一条件で焼結した。中実塊の個数は、転動体の断面を光学顕微鏡を用いて200倍でサーチし、1000倍で写真を撮影して粒径が10〜30μmの中実塊を抽出し、300mm当たりに存在する個数を計数した。そして、試験1と同様にして転がり寿命試験を行い、寿命比を求めた。結果を表4及び図2に示す。
Figure 2016145629
表4及び図2に示すように、粒径10〜30μmのジルコニア塊及びアルミナ塊の合計個数が、300mm当たり15個以下であれば、寿命向上効果が得られることがわかる。
(試験5:ヤング率(E/ESUJ2)の検証)
ZrO−Y(3モル%):アルミナ=80:20で、ヤング率の異なる試験球を作製し、608軸受用の転動体を作製した。そして、転動体及びSUJ2製の内外輪を用いて軸受を組み立て、下記の条件の静的荷重試験によりアンデロン値を測定した。試験は各5回行い、平均値を求めた。
<試験条件>
・軸受:608
・内外輪:SUJ2
・玉数:3球
・グリース:リチウム石けん−エステル油系
・アキシャル荷重:1960N
結果を図3に示すが、SUJ2のヤング率に対するヤング率(E/ESUJ2)が1.4を超える(プロット◆)とアンデロン値が急増している。従って、転動体のヤング率(E/ESUJ2)が1.4以下であれば、圧痕が付きにくく、アンデロン値の上昇を抑えることができることが確認された。
(試験6:結晶粒子のアスペクト比の検証)
ZrO−Y(3モル%):アルミナ=80:20で、結晶粒子のアスペクト比が異なる試験球を作製した。アスペクト比は、試験2と同様にしてSEM写真を基に短径(a)と長径(b)とを測定し、(a/b)を算出した。また、平均粒径は0.5μmである。そして、試験2と同様にして単斜晶の発生量を求め、アスペクト比との関係を調べたところ、アスペクト比が0.4〜1.0で単斜晶の発生を抑制でき、特に0.6〜1.0が好ましいことが確認された。
(試験7:実施例1〜12、比較例1〜8)
上記の試験1〜6を踏まえ、表5に示す組成の試験球を作製した。尚、比較のためにSUJ2製及び窒化珪素製の転動体も用意した。転動体は、試験軸受である608軸受用または51305軸受用の2種類を作製した。また、それぞれの組織(平均粒径、(dAl2O3/dZrO2)、アスペクト比、粒径10〜30μmの中実塊の密度)を、上記試験に記載の方法に従い測定した。
そして、作製した転動体、SUJ2製の内外輪を用いて試験軸受(608軸受または51305軸受)を組み立て、試験1と同様にして寿命比(L10寿命/計算寿命)、試験2と同様にして単斜晶の発生量を測定した。
また、それぞれ下記に示す条件にて、(1)フレッチング試験、(2)異物環境下での回転試験、(3)通電状態での回転試験、(4)静的負荷試験を行った後、アンデロン値を測定した。そして、SUJ2製転動体を用いたときのアンデロン値を1とする相対値を求めた。試験は各5回行い、その平均値と求めた。
それぞれの測定結果を表5に示す。
(1)フレッチング試験
・軸受:608
・内外輪:SUJ2
・玉数:3球
・グリース:リチウム石けん−エステル油系
・回転速度:1600min−1
・揺動角:±1°
・周波数:20Hz
・往復回数:100万回
・予圧:30N
(2)異物環境下での回転試験
・軸受:608
・内外輪:SUJ2
・玉数:3球
・グリース:リチウム石けん−エステル油系
・回転速度:1600min−1
・予圧:30N
・異物:アルミナ砥石♯2400、0.5mg
・試験時間:150時間
(3)通電状態での回転試験
・軸受:608
・内外輪:SUJ2
・玉数:3球
・グリース:リチウム石けん−エステル油系
・回転速度:1600min−1
・予圧:30N
・軸受への付与電流:AC、20kHz、正弦波
・試験時間:100時間
(4)静的負荷試験
・軸受;608
・内外輪:SUJ2
・玉数:3球
・グリース:リチウム石けん−エステル油系
・アキシャル荷重:1960N
Figure 2016145629
表5に示すように、本発明に従う実施例は、単斜晶の発生が抑えられ、寿命向上効果に優れ、静的荷重試験後の音響特性がSUJ2製の転動体を用いた場合(比較例1)よりも若干悪くなるものの、他の条件では何れもアンデロン値の上昇を抑制する効果が大幅に優れている。
これに対し、比較例3、4のようにアルミナが主成分になると、寿命向上効果が得られない。また、比較例5、6のように組成が本発明の範囲内であっても、中実塊が本発明で規定する値よりも多くなると、同様に寿命向上効果が得られない。更に、比較例2、7、8のように、SUJ2に対するヤング率(E/ESUJ2)が、ジルコニア−アルミナ系セラミックスよりも大きい窒化珪素を用いると、アンデロン値の上昇が大きく、音響耐久性が低下している。

Claims (2)

  1. 電動モータの主軸を支持する転がり軸受を備える電動パワーステアリング装置において、
    前記転がり軸受の転動体が、ジルコニアと焼結助剤とを含む第1相と、アルミナからなる第2相とで構成される焼結体からなり、かつ、
    前記第1相と前記第2相との割合が、第1相:第2相=50:50〜95:5(質量比)、
    前記第1相における焼結助剤の含有量が1〜5.5モル%、
    粒径10〜30μmの中実のジルコニア塊及びアルミナ塊の合計個数が該転動体の断面300mm当たり15個以下、
    SUJ2のヤング率に対するヤング率(E/ESUJ2)が1.4以下
    であることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記転動体における結晶粒子の平均粒径が0.9μm以下で、アスペクト比が0.4≦a/b≦1.0(a:短径、b:長径)、
    アルミナ結晶粒子の平均粒径(dAl2O3)と、ジルコニア結晶粒子の平均粒径(dZrO2)との比が0.6≦dAl2O3/dZrO2≦1.4
    であることを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
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