JP2016145460A - ウインドレギュレータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ウインドレギュレータ1は、プーリ37から、掛け回された上昇側ワイヤ33が外れることを抑制し、弾性を有する外れ止め部材41と、ガイドレール31の上昇側端部31aに接続して、外れ止め部材41を支持する支持部材とを有している。支持部材は、ガイドレール31の長さ方向に突出し、ガイドレール31に対する垂直方向に外れ止め部材41へ加わる力を支持する突出部43と、ガイドレール31の垂直方向に突出し、ガイドレール31に対する長さ方向外側から外れ止め部材41への力に対して支持する脚部45とを含んでいる。外れ止め部材41が、突出部43と脚部45とに接続して、ガイドレール1の上昇側端部31aの外れ抑制位置に維持されている。
【選択図】図4
Description
昇降用ケーブルは、上昇側ケーブルと、下降側ケーブルとを有している。そして、上昇側ケーブルは、ウインドレギュレータの上端において、例えば滑車に巻き掛けられている(特許文献1を参照)。
ウインドレギュレータは、方向転換部材から、掛け回されたワイヤが外れることを抑制し、弾性を有する外れ止め部材と、ガイドレールの上昇側端部に接続して、外れ止め部材を支持する支持部材とを有している。
支持部材は、ガイドレールの長さ方向に突出し、ガイドレールに対する垂直方向に外れ止め部材へ加わる力を支持する第一支持部材と、ガイドレールの垂直方向に突出し、ガイドレールに対する長さ方向外側から外れ止め部材への力に対して支持する第二支持部材とを含んでいる。
外れ止め部材が、第一支持部材と第二支持部材とに接続して、ガイドレールの上昇側端部の外れ抑制位置に維持されている。
更には、外れ止め部材が弾性を有しているので、ウインドレギュレータ装着時に外れ止め部材がガラスに衝突したとして、ガラスが傷つきにくい。
また、外れ止め部材は、第一支持部材によってガイドレールに対する垂直方向に加わる力を支持され、さらに、第二支持部材によってガイドレールに対する長さ方向外側からの力を支持され、その結果、ガイドレールの上昇側端部の外れ抑制位置に維持されている。このように外れ止め部材が第一支持部材と第二支持部材によって支持されているので、外れ止め部材が支持部材に対して傾いてしまうことが生じにくい。したがって、外れ止め部材と方向転換部材との隙間を容易に保持することもできる。
以上に述べたように、ウインドレギュレータにおいて、簡単な構造によって外れ止め部材の取付が実現される。
この場合、第一支持部材及び第二支持部材が他の部材に一体化されているので、部品点数が少なくなり、各部分の強度が向上する。
(1)ウインドレギュレータ
図1を用いて、本発明に係る一実施形態としてのウインドレギュレータを説明する。図1は、ウインドレギュレータの一実施形態を示す正面図である。
ウインドレギュレータは、この実施形態では、車両のドアパネル(図示せず)に昇降可能に支持され、窓ガラス20を昇降移動させるウインドレギュレータ1である。
方向転換部材は、この実施形態では、ガイドレール31の上端部に設けられたプーリ37である。プーリ37は、円形の部材であり、ガイドレール31の上端部に回転自在に支持されている。プーリ37の外周面にはワイヤ溝37aが形成されている。なお、方向転換部材はワイヤガイドであってもよい。
下降側ワイヤ34は、一端がキャリアプレート32に連結され、他端がドラムに連結されている。
ウインドレギュレータは、方向転換部材から、掛け回されたワイヤが外れることを抑制し、弾性を有する外れ止め部材を有している。外れ止め部材は、この実施形態では外れ止め部材41であるが、ワイヤが緩んで外れることを抑制する機能を実現するものであり、後述する第一支持部材及び第二支持部材と接続される部分と、方向転換部材と対向してワイヤの脱落を防止する部分とを有している。外れ止め部材は、方向転換部材のワイヤが掛け回される部位に近接して、ガイドレールに取付けられる。また、外れ止め部材の弾性とは、ワイヤが当接してもワイヤが方向転換部材から抜け落ちることがない程度の弾性である。外れ止め部材は、例えば、ゴム又は硬質樹脂製である。ゴムとしては、例えば、CRゴム、ウレタンゴムが用いられる。外れ止め部材は、方向転換部材と対向して形状保持が可能な剛性を有していればよい。
ウインドレギュレータは、ガイドレールの上昇側端部に接続して、外れ止め部材を支持する支持部材を有している。支持部材は、ガイドレールの長さ方向に突出し、ガイドレールに対する垂直方向に外れ止め部材へ加わる力を支持する第一支持部材を有している。第一支持部材は、この実施形態では、ガイドレール31の上昇側端部31aから上方に突出する突出部43である。第一支持部材は外れ止め部材を支持可能な所定長さを有していればよく、その他の形状は特に限定されない。第一支持部材がガイドレールに対する垂直方向に外れ止め部材へ加わる力を支持するとは、外れ止め部材に対する垂直方向成分の力を受ける。これにより、外れ止め部材が第一支持部材から抜け落ちることを抑制し、外れ止め部材がガイドレールの垂直方向に移動して外れ止め部材と方向転換部材との間の隙間が変化することを抑制することができる。
外れ止め部材が、第一支持部材と第二支持部材とに接続して、ガイドレールの上昇側端部の外れ抑制位置に維持されている。外れ抑制位置とは、ワイヤが方向転換部材から外れることが抑制される位置を意味する。外れ抑制位置に維持されるとは、外力が外れ止め部材に作用したときでも、ワイヤの外れ止めとしての機能を発揮できる状態を維持できることを意味する。この実施形態では、外れ止め部材41が、第一支持部材と第二支持部材とに接続して、ガイドレール31の上昇側端部31aに取付けられて、外れ抑制位置に維持されている。外れ抑制位置は、方向転換部材であるプーリ37から離間した位置であって、且つ、ワイヤが方向転換部材から外れない位置に設けられている。例えば、ウインドレギュレータ1をドアパネルに取付けた後に、ガラスをドアパネルに取付ける作業をした際に、ガラスと外れ止め部材が接触しても、ガラスによるガイドレールに対する長さ方向の力を第二支持部材が受けることができ、外れ止め部材を外れ抑制位置に維持することができる。なお、ウインドレギュレータ1は、異音防止のために、ガラスの昇降の際には、外れ止め部材が窓ガラスと接触して摺動しないように、ドアパネルに取付けられる。この実施形態においては、プーリの周回り方向におけるワイヤが掛け回される部分において、プーリのワイヤ溝と対向するように、外れ抑制位置として外れ止め部材が設けられる。
外れ止め部材が弾性を有しているので、ウインドレギュレータの装着時に外れ止め部材がガラスに衝突したとしても、ガラスが傷つきにくい。
以上に述べたように、ウインドレギュレータにおいて、簡単な構造によって外れ止め部材の取付が実現される。また、外れ止め部材が第二支持部材によってガイドレールに対する長さ方向外側からの力を支持されているので、外れ止め部材の当該長さ方向の位置が外れ止め部材としての機能を発揮できるように維持される。この実施形態では、外れ止め部材41が脚部45によってガイドレール31に対する長さ方向外側からの力を支持しているので、外れ止め部材41の可撓性のバラつきに関わらず、外れ止め部材41の長さ方向の位置が正確に決められる。したがって、外れ止め部材41とプーリ37との隙間Sを所定の距離とすることが容易となる。なお、ガイドレールに対する長さ方向外側からの力とは、ガイドレールの外側からガイドレールに対して作用する力のうち、ガイドレールの長さ方向の成分の力を含む力をいう。
図2〜図10を用いて、一実施形態として、外れ止め部材41、突出部43、及び脚部45を説明する。以下の説明では、使用時のウインドレギュレータ1のドアへの取付状態を基準にして、前後方向、上下方向、左右方向という用語を使用する。図2では、紙面直交方向が前後方向であって車両の幅方向に対応し、紙面左右方向が左右方向であって車両の前後方向に対応し、紙面上下方向が上下方向である。
第一支持部材としての突出部43は、図5〜図7に示すように、ガイドレール31の上昇側端部31aにガイドレール31と一体として設けられたタブ部材である。突出部43は、薄い板状の突起であり、上側に向かって延びている。突出部43は、左右方向に所定の幅を有し前後方向を向いた主面を有している。突出部43は、突起部43aと、その上端から、幅方向である左右に延びる一対の係合部43bとを有している。突起部43aの左右方向中心は、プーリ37の回転中心の左右方向位置と略一致している。一対の係合部43bの下側縁は、図5及び図6に示すように、斜めになっている。突出部43は、ガイドレール31と一体化しているが、小片状体として、ガイドレール31に設けられたスロットに装着されて、上昇側端部31aから突出するように構成されてもよい。
外れ止め部材41が突出部43に対して嵌合可能であり、具体的には、スリット53に突出部43を対応させた位置で外れ止め部材41を下方に押し込むことで、外れ止め部材41を突出部43に対して嵌合可能である。外れ止め部材41を突出部43に押し込んだときに、一対の挟路形成部分53aは、弾性変形して、突出部43の一対の係合部43bを乗り越えて、突出部43の一対の係合部43bの下側に入り込んでいる。なお、上記の嵌合動作の前に脚部45を上昇側端部31aの前側面31cに当接させることで、嵌合時のスリット53と突出部43の前後方向の位置決めが容易になる。
外れ止め部材41が突出部43に嵌合された状態では、突出部43の両主面がスリット53の両側面に当接又は近接している。すなわち、突出部43の主面が外れ止め部材41からの前後方向の荷重を支持するようになっている。また、図5に示すように、一対の挟路形成部分53aが突出部43の一対の係合部43bの下側に入り込んでいる。この状態で、外れ止め部材41は突出部43から上方に外れないようになっている。また、外れ止め部材41の本体51の下面51aは、ガイドレール31の上昇側端部31aの上面31bに当接している。さらに、外れ止め部材41のスリット53の上側左右端部は突出部43の一対の係合部43bの左右両端部に当接している。
外れ止め部材41は、窓ガラス20からは離れた位置に設けられているので、窓ガラス20が昇降するときに窓ガラス20に当接することがない。
脚部45は、左右方向に分かれて2つ形成されている。また、本体51の上面にも、他の脚部45が設けられている。ただし、脚部の形状、個数、位置等は特に限定されない。
また、外れ止め部材41が弾性を有しているので、ウインドレギュレータ1の装着時に、外れ止め部材41が窓ガラス20に衝突したとしても、窓ガラス20を傷つけないようになっている。
以上に述べたように、ウインドレギュレータ1において、簡単な構造によって外れ止め部材41の取付が実現される。また、外れ止め部材41が脚部45によってガイドレール31に対する長さ方向外側からの力を支持されているので、外れ止め部材41の長さ方向の位置が正確に決められる。したがって、外れ止め部材41とプーリ37との隙間S(つまり、本体51の下面51aとプーリ37の上端部との上下方向隙間)の精度が高くなる。外れ止め部材41は、プーリ37に上昇側ワイヤ33を掛け回した後にガイドレール31に取付けることができるので、隙間Sを狭くすることができる。なお、隙間Sは、上下方向の1mm以下であることが好ましい。
なお、第一支持部材は外れ止め部材に一体化されていてもよい。また、第二支持部材はガイドレールに一体化されていてもよい。
図11〜図14を用いて、外れ止め部材の変形例としての第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態の基本的構成は第1実施形態と同じである。
外れ止め部材41Aは、突出部43に装着される部材である。外れ止め部材41Aは、弾性を有する部材であり、例えばゴム又は硬質樹脂製である。外れ止め部材41Aは、プーリ37の上側に近接して配置され、それにより上昇側ワイヤ33がプーリ37のワイヤ溝37aから脱落することを防止している。
外れ止め部材41Aが突出部43に嵌合された状態では、突出部43の両主面がスリット73の両側面に当接又は近接している。すなわち、突出部43の主面が外れ止め部材41からの前後方向の荷重を支持するようになっている。また、図11に示すように、一対の挟路形成部分73aが突出部43の一対の係合部43bの下側に入り込んでいる。この状態で、外れ止め部材41Aは突出部43から上方に外れないようになっている。また、外れ止め部材41Aの本体71の下面71aは、ガイドレール31の上昇側端部31aの上面31bに当接している。さらに、外れ止め部材41Aのスリット73の上側左右両端部は突出部43の一対の係合部43bの左右両端部に当接している。
脚部45Aは、左右方向に分かれて2つ形成されている。また、本体51の上面には他の脚部は設けられていない。ただし、脚部の形状、個数、位置等は特に限定されない。
この実施形態でも、第1実施形態と同じ効果が得られる。
第1実施形態では、第二支持部材は外れ止め部材の一部として構成されていた。しかし、第二支持部材はガイドレールの一部として構成されていてもよい。そのような実施形態を以下に説明する。なお、第3実施形態の基本的構成は第1実施形態と同じである。
この実施形態では、外れ止め部材41が突出部43及び荷重受け部材45Bによって支持されているので、外れ止め部材41がガイドレール31に対して傾きにくい。
荷重受け部材45Bの形状、個数、位置等は特に限定されない。なお、荷重受け部材45Bは、ガイドレール31と一体化されていてもよい。
第1実施形態では、第一支持部材はガイドレールと一体化されていた。しかし、第一支持部材はガイドレールと別体であってもよい。そのような実施形態を以下に説明する。なお、第4実施形態の基本的構成は第1実施形態と同じである。
この実施形態では、外れ止め部材41が突出部43A及び脚部45によって支持されているので、外れ止め部材41がガイドレール31に対して傾きにくい。
第1実施形態では、第一支持部材はガイドレールの一部として構成されていた。しかし、第一支持部材は外れ止め部材の一部として構成されていてもよい。そのような実施形態を以下に説明する。なお、第5実施形態の基本的構成は第1実施形態と同じである。
この実施形態では、外れ止め部材41が突出部43B及び脚部45によって支持されているので、外れ止め部材41がガイドレール31に対して傾きにくい。
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
例えば、第3実施形態の第二支持部材と第4実施形態の第一支持部材を組み合わせてもよい。また、第4実施形態の第二支持部材と第5実施形態の第一支持部材を組み合わせても良い。
前記実施形態ではウインドレギュレータは下端ドライブ方式であったが、ワイヤー式であればよく、ウインドレギュレータの駆動部の位置は特に限定されない。
20 :窓ガラス
31 :ガイドレール
31a :上昇側端部
31b :上面
31c :前側面
31d :スリット
32 :キャリアプレート
33 :上昇側ワイヤ
35 :駆動部
37 :プーリ
37a :ワイヤ溝
41 :外れ止め部材
43 :突出部
45 :脚部
S :隙間
Claims (3)
- ガイドレールと、
前記ガイドレール上で昇降するキャリアプレートと、
前記キャリアプレートを移動させる駆動部と、
一端が前記キャリアプレートと接続し、他端が駆動部と接続して駆動力を前記キャリアプレートに伝達するワイヤと、
前記ガイドレールの上昇側に固定され、前記ワイヤが掛け回される方向転換部材とを備えたウインドレギュレータであって、
前記ウインドレギュレータは、
前記方向転換部材から、掛け回された前記ワイヤが外れることを抑制し、弾性を有する外れ止め部材と、
前記ガイドレールの上昇側端部に接続して、前記外れ止め部材を支持する支持部材とを有し、
前記支持部材は、
前記ガイドレールの長さ方向に突出し、前記ガイドレールに対する垂直方向に前記外れ止め部材へ加わる力を支持する第一支持部材と、
前記ガイドレールの垂直方向に突出し、前記ガイドレールに対する長さ方向外側から前記外れ止め部材への力に対して支持する第二支持部材とを含み、
前記外れ止め部材が、前記第一支持部材と前記第二支持部材とに接続して、前記ガイドレールの上昇側端部の外れ抑制位置に維持された
ウインドレギュレータ。 - 前記第一支持部材が前記ガイドレールまたは前記外れ止め部材のいずれか一方に一体化され、前記第二支持部材が前記ガイドレールまたは前記外れ止め部材のいずれか一方に一体化された請求項1に記載のウインドレギュレータ。
- 前記第一支持部材が前記ガイドレールに一体化され、前記第二支持部材が前記外れ止め部材に一体化され、前記外れ止め部材が前記第一支持部材と嵌合し、前記第二支持部材が前記ガイドレールと当接した請求項1または2に記載のウインドレギュレータ。
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