JP2016145286A - 接着剤組成物、及び接続構造体の製造方法 - Google Patents

接着剤組成物、及び接続構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光を照射して硬化させる際に光が直接当たらない部分においても高い反応率が得られ、優れた接着性を得ることができる接着剤組成物、及び接続構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】ラジカル重合性化合物と、光ラジカル重合開始剤と、蛍光体とを含有し、光ラジカル重合開始剤の吸収ピーク波長と蛍光体の蛍光ピーク波長との差が、100nm以下である接着剤組成物を使用する。蛍光体が発光することにより、光が直接当たらない部分の光ラジカル重合開始剤がラジカルを発生するため、光が直接当たらない部分においても高い反応率が得られ、優れた接着性を得ることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば回路部材を接続させる接着剤組成物、及び接続構造体の製造方法に関する。
近年、LCD(Liquid Crystal Display)パネルの狭額縁化、ガラス基板の薄型化が図られているため、COG(Chip on Glass)実装時にガラス基板に反りが発生し、COG実装部周辺の液晶画面に色ムラが生じることがある。この色ムラの発生原因は、実装時のIC(Integrated Circuit)とガラス基板との熱膨張量の差であるため、実装温度の低温化が望まれている。低温化実装として、例えば、特許文献1では、紫外線を利用する方法が提案されている。
しかしながら、ガラス基板上の端子上の部分は、紫外線が届き難く、硬化反応が十分に進まないため、優れた接着性が得られないことがある。
特開2004−336063号公報
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、光を照射して硬化させる際に光が直接当たらない部分においても高い反応率が得られ、優れた接着性を得ることができる接着剤組成物、及び接続構造体の製造方法を提供する。
発明者は、鋭意検討の結果、ラジカル重合型の接着剤組成物に蛍光体を添加することにより、光が直接当たらない部分の反応率を向上させ、優れた接続性が得られることを見出した。
すなわち、本発明に係る接着剤組成物は、ラジカル重合性化合物と、光ラジカル重合開始剤と、蛍光体とを含有し、前記光ラジカル重合開始剤の吸収ピーク波長と前記蛍光体の蛍光ピーク波長との差が、100nm以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る接続構造体の製造方法は、第1の支持基板上に第1の端子が形成された第1の回路部材と、第2の支持基板上に第2の端子が形成された第2の回路部材とを、ラジカル重合性化合物と、光ラジカル重合開始剤と、蛍光体とを含有し、前記光ラジカル重合開始剤の吸収ピーク波長と前記蛍光体の蛍光ピーク波長との差が、100nm以下である接着剤組成物を介在させて圧着しながら光照射し、前記第1の端子と前記第2の端子とを接続することを特徴とする。
本発明によれば、接着剤組成物に添加された蛍光体が光照射によって発光することにより、光が直接当たらない部分の光ラジカル重合開始剤もラジカルを発生するため、光が直接当たらない部分においても高い反応率が得られ、優れた接着性を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら下記順序にて詳細に説明する。
1.接着剤組成物
2.接続構造体の製造方法
3.実施例
<1.接着剤組成物>
本実施の形態に係る接着剤組成物は、ラジカル重合性化合物と、光ラジカル重合開始剤と、蛍光体とを含有し、光ラジカル重合開始剤の吸収ピーク波長と蛍光体の蛍光ピーク波長(発光ピーク波長)との差が、100nm以下である。接着剤組成物の形状は、特に限定されないが、フィルム状に成形して接着フィルムとすることが好適な形態として挙げられる。
ラジカル重合性化合物としては、接着剤等の分野で用いられている(メタ)アクリレートから適宜選択して使用することができる。なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリル酸エステル(アクリレート)とメタクリル酸エステル(メタクリレート)とを包含する意味である
ラジカル重合性化合物の具体例としては、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ウレタンアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、o−フタル酸ジグリシジルエーテルアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、エポキシアクリレート、及びこれらに相当する(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート等が好ましく用いられる。市場で入手可能な具体例としては、東亞合成(株)の商品名「M−215」、新中村化学(株)の商品名「DCP」等が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤は、公知の光ラジカル重合開始剤の中から適宜選択して使用することができる。光ラジカル重合開始剤としては、例えば、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤、チタノセン系光重合開始剤等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
光ラジカル重合開始剤の市場で入手可能な具体例としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(IRGACURE819、BASFジャパン(株)、吸収ピーク波長:370nm)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(IRGACURE369、BASFジャパン(株)、吸収ピーク波長:320nm)、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(IRGACURE379、BASFジャパン(株)、吸収ピーク波長:320nm)、1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](IRGACUREOXE01、BASFジャパン(株)、吸収ピーク波長:360nm)、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン(IRGACURE184、BASFジャパン(株)、吸収ピーク波長:240nm)、α−ヒドロキシ−α,α´−ジメチルアセトフェノン(DAROCUR1173、BASFジャパン(株))、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(IRGACURE651、BASFジャパン(株))、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(DAROCUR2959、BASFジャパン(株))、2−ヒドロキシ−1−{4−[2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル]−ベンジル}フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(イルガキュア(IRGACURE)127、BASFジャパン(株))等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
蛍光体としては、例えば、アントラセン誘導体、クマリン誘導体、アゾール誘導体、チオフェン誘導体、カルバゾール誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ピリジン誘導体、ポルフィリン誘導体、フルオレン誘導体、フェナントロリン誘導体、ピレン誘導体等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、アントラセン誘導体、クマリン誘導体等が好ましく用いられる。
蛍光体の添加量は、光ラジカル重合開始剤1質量部に対し、0.01質量部以上1質量部以下であることが好ましい。蛍光体の添加量が少なすぎると光が直接当たらない部分の反応率が低くなり、蛍光体の添加量が多すぎると光ラジカル重合開始剤のラジカル発生を妨げる虞がある。
前述の光ラジカル重合開始剤及び蛍光体は、光ラジカル重合開始剤の吸収ピーク波長と蛍光体の蛍光ピーク波長との差が、100nm以下であるものの中から適宜選択して使用することができる。光ラジカル重合開始剤の吸収ピーク波長と蛍光体の蛍光ピーク波長との差が100nm以下であることにより、蛍光体の発光波長域において、光ラジカル重合開始剤が硬化に十分な量のラジカルを発生させることができるため、光が直接当たらない部分においても高い反応率を得ることができる。
また、光ラジカル重合開始剤の吸収ピーク波長と蛍光体の励起ピーク波長との差は、100nm以下であることが好ましいが、より好ましくは60nm以下、さらに好ましくは20nm以下である。光ラジカル重合開始剤の吸収ピーク波長と蛍光体の励起ピーク波長との差が小さいことにより、長寿命のLEDランプの使用によって、光が直接当たらない部分の硬化が可能となる。
また、蛍光体は、300nm以上400nm以下の励起ピーク波長、及び350nm以上450nm以下の蛍光ピーク波長を有することが好ましい。300nm以上の長波長域は、透過性に優れるため、300nm以上400nm以下の励起ピーク波長を有することにより、接着剤内部に存在する蛍光体も発光させることができる。また、350nm以上450nm以下の蛍光ピーク波長を有することにより、光が直接当たらない部分に存在する光ラジカル重合開始剤を励起させることができる。このような蛍光体の具体例としては、アントラセン(励起ピーク波長:375nm、蛍光ピーク波長:400nm)、7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン(励起ピーク波長:325nm、蛍光ピーク波長:380nm)等が挙げられる。
また、接着剤組成物に配合する他の添加物として、必要に応じて、膜形成樹脂、シランカップリング剤、アクリルゴム、各種アクリルモノマー等の希釈用モノマー、充填剤、軟化剤、着色剤、難燃化剤、チキソトロピック剤等を配合してもよい。また、導電性フィラーを添加することで導電性接着剤としてもよい。
膜形成樹脂としては、例えば平均分子量が10000以上の高分子量樹脂に相当し、フィルム形成性の観点から、10000〜80000程度の平均分子量であることが好ましい。膜形成樹脂としては、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ブチラール樹脂等の種々の樹脂が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、膜形成状態、接続信頼性等の観点からフェノキシ樹脂を好適に用いることが好ましい。
シランカップリング剤としては、エポキシ系、メタクリロキシ系、アミノ系、ビニル系、メルカプト系、スルフィド系、ウレイド系等を挙げることができる。これらの中でも、ガラス、プラスチックに対する接着性の向上の観点から、エポキシ系のシランカップリング剤を好適に用いることができる。市場で入手可能な具体例としては、信越化学工業(株)の商品名「KBM−403」(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)等を挙げることができる。
導電性フィラーとしては、例えば、ニッケル、鉄、銅、アルミニウム、錫、鉛、クロム、コバルト、銀、金等の各種金属や金属合金の粒子、金属酸化物、カーボン、グラファイト、ガラス、セラミック、プラスチック等の粒子の表面に金属をコートしたもの、これらの粒子の表面に更に絶縁薄膜をコートしたもの等が挙げられる。樹脂粒子の表面に金属をコートしたものである場合、樹脂粒子としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、スチレン系樹脂等の粒子を用いることができる。
<2.接続構造体の製造方法>
本実施の形態に係る接続構造体の製造方法は、第1の支持基板上に第1の端子が形成された第1の回路部材と、第2の支持基板上に第2の端子が形成された第2の回路部材とを、ラジカル重合性化合物と、光ラジカル重合開始剤と、蛍光体とを含有し、前記光ラジカル重合開始剤の吸収ピーク波長と前記蛍光体の蛍光ピーク波長(発光ピーク波長)との差が、100nm以下である接着剤組成物を介在させて圧着しながら光照射し、前記第1の端子と前記第2の端子とを接続する。
第1の回路部材及び第2の回路部材は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。第1の回路部材としては、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)パネル用途、プラズマディスプレイパネル(PDP)用途などのガラス基板、プリント配線板(PWB)等を挙げることができる。また、第2の回路部材としては、例えば、IC(Integrated Circuit)、COF(Chip On Film)などのフレキシブル基板(FPC:Flexible Printed Circuits)、テープキャリアパッケージ(TCP)基板等を挙げることができる。
前述の接着剤組成物を用いて、第1の回路部材の第1の端子と第2の回路部材の第2の端子とを接続する場合、例えばヒートツールなどの圧着ツールを用いて、第2の回路部材を押圧しながら紫外線を照射することにより行われる。ここで、所定温度は、圧着時における接着剤組成物の温度をいう。また、所定温度は、80℃以上160℃以下であることが好ましい。
また、圧着ツールにより加熱押圧を開始した後、数秒後に紫外線を照射することが好ましい。これにより、第1の端子と第2の端子との間から接着剤組成物を排除し、端子間で十分な接点を確保した後、接着剤組成物を硬化させることができるため、優れた導通抵抗を得ることができる。
紫外線照射器としては、特に限定されないが、透過性に優れる300nm以上の長波長域の紫外線を放射するものであることが好ましい。紫外線照射器としては、300nm〜500nmにピーク波長を有するLEDランプ、365nmを主波長とし、254nm、303nm、313nmの紫外線を放射する水銀ランプ、メタルハライド等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。例えば、蛍光体励起用のランプと、光ラジカル重合開始剤用のランプとを設置してもよい。
また、圧着ツールと第2の回路部材との間に緩衝材を介装して圧着してもよい。緩衝材を介装することにより、押圧ばらつきを低減できると共に、圧着ツールが汚れるのを防止することができる。圧着ツールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、押圧対象よりも大面積である押圧部材を用いて押圧を1回で行ってもよく、また、押圧対象よりも小面積である押圧部材を用いて押圧を数回に分けて行ってもよい。圧着ツールの先端形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平面状、曲面状などが挙げられる。なお、先端形状が曲面状である場合、曲面状に沿って押圧することが好ましい。
<3.実施例>
以下、本発明の実施例について説明する。本実施例では、蛍光体を含有する接着フィルムを用いてガラス基板とICとを接続し、接続構造体を作製した。そして、接続構造体のダイシェア強度、及び遮光部の反応率について評価した。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[接着フィルムの作製]
下記より所望の材料を配合した組成物をPETフィルムに塗布し、乾燥させ、厚み20μmの接着フィルムを作製した。
フェノキシ樹脂:YP50、新日鉄住金化学(株)
イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート:M−215、東亞合成(株)
トリシクロデカンジメタノールジアクリレート:DCP、新中村化学(株)
シランカップリング剤:KBM−403、信越化学工業(株)
蛍光体A(励起ピーク波長:375nm、蛍光ピーク波長:400nm):アントラセン、和光純薬工業(株)
蛍光体B(励起ピーク波長:325nm、蛍光ピーク波長:380nm):7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン、和光純薬工業(株)
光ラジカル重合開始剤A(吸収ピーク波長:370nm):IRGACURE819、BASFジャパン(株)
光ラジカル重合開始剤B(吸収ピーク波長:240nm):IRGACURE184、BASFジャパン(株)
光ラジカル重合開始剤C(吸収ピーク波長:320nm):IRGACURE369、BASFジャパン(株)
光ラジカル重合開始剤D(吸収ピーク波長:320nm):IRGACURE379、BASFジャパン(株)
光ラジカル重合開始剤E(吸収ピーク波長:360nm):IRGACUREOXE01、BASFジャパン(株)
[接続構造体の作製]
厚み0.5mmのガラス表面にAl端子を形成した評価用のガラス基板を準備した。また、外形1.8mm×20mmのIC(バンプ高さ:15μm)を準備した。厚み20μmの接着フィルムを、ガラス基板に貼り付け、その上にICを搭載した後、ヒートツールにて100℃−80MPa−5secの条件で押圧しながらガラス基板側からUVを照射し、接続構造体を作製した。UVの照射は、365nmを主波長とし、254nm、303nm、313nmの紫外線を放射する水銀ランプを用いて、照度50mW/cmにて加熱押圧開始から2秒後に開始し、照射開始から3秒後に照射を終了した。
[ダイシェア強度の測定]
IC/接着フィルム/ガラス基板のダイシェア強度を測定した。ダイシェア強度は、ICをシェアツールで横から水平方向に押し、ICとガラス基板との接合面が破断された時の強度を測定した。ツール速度は、100μm/secとした。
[遮光部の反応率の測定]
接続構造体からICを引き剥がし、端子上の遮光部から接着フィルムのサンプリングを行い、HPLC分析装置を用いて測定した。サンプル0.005mgをアセトニトリルに溶解し、これを分離カラム(10cm、40℃)に注入し、クロマトグラムを得た。分析条件は以下の通りとした。
アセトニトリル常温抽出−HPLC/DAD法
抽出:アセトニトリル 40μL
機器:UPLC(Waters社製)、Method: Hannouritu
グラジェント条件:A60%、B40%(1分間保持)→5分後にA1%、B99%(6分間保持)、Aは水、Bはアセトニトリル
解析波長: 210−400nm
得られたクロマトグラムからアクリルモノマーの測定強度を求め、予め作成したアクリルモノマーの測定強度と反応率との関係線より、遮光部の反応率を算出した。
<比較例1>
表1に示すように、フェノキシ樹脂を50質量部、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレートを50質量部、シランカップリング剤を1質量部、光ラジカル重合開始剤Aを1質量部配合し、接着フィルムを作製した。この接着フィルムを用いて作製した接続構造体のダイシェア強度は10kgf未満であり、端子上の遮光部の反応率は3%であった。
<比較例2>
表1に示すように、フェノキシ樹脂を50質量部、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレートを50質量部、シランカップリング剤を1質量部、蛍光体Aを0.5質量部、光ラジカル重合開始剤Bを1質量部配合し、接着フィルムを作製した。この接着フィルムを用いて作製した接続構造体のダイシェア強度は22kgfであり、端子上の遮光部の反応率は12%であった。
<実施例1>
表1に示すように、フェノキシ樹脂を50質量部、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレートを50質量部、シランカップリング剤を1質量部、蛍光体Aを0.01質量部、光ラジカル重合開始剤Aを1質量部配合し、接着フィルムを作製した。この接着フィルムを用いて作製した接続構造体のダイシェア強度は102kgfであり、端子上の遮光部の反応率は80%であった。
<実施例2>
表1に示すように、フェノキシ樹脂を50質量部、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレートを50質量部、シランカップリング剤を1質量部、蛍光体Aを0.05質量部、光ラジカル重合開始剤Aを1質量部配合し、接着フィルムを作製した。この接着フィルムを用いて作製した接続構造体のダイシェア強度は103kgfであり、端子上の遮光部の反応率は82%であった。
<実施例3>
表1に示すように、フェノキシ樹脂を50質量部、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレートを50質量部、シランカップリング剤を1質量部、蛍光体Aを0.1質量部、光ラジカル重合開始剤Aを1質量部配合し、接着フィルムを作製した。この接着フィルムを用いて作製した接続構造体のダイシェア強度は101kgfであり、端子上の遮光部の反応率は88%であった。
<実施例4>
表1に示すように、フェノキシ樹脂を50質量部、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレートを50質量部、シランカップリング剤を1質量部、蛍光体Aを0.5質量部、光ラジカル重合開始剤Aを1質量部配合し、接着フィルムを作製した。この接着フィルムを用いて作製した接続構造体のダイシェア強度は105kgfであり、端子上の遮光部の反応率は91%であった。
<実施例5>
表1に示すように、フェノキシ樹脂を50質量部、トリシクロデカンジメタノールジアクリレートを50質量部、シランカップリング剤を1質量部、蛍光体Aを0.5質量部、光ラジカル重合開始剤Aを1質量部配合し、接着フィルムを作製した。この接着フィルムを用いて作製した接続構造体のダイシェア強度は105kgfであり、端子上の遮光部の反応率は90%であった。
<実施例6>
表1に示すように、フェノキシ樹脂を50質量部、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレートを50質量部、シランカップリング剤を1質量部、蛍光体Aを1質量部、光ラジカル重合開始剤Aを1質量部配合し、接着フィルムを作製した。この接着フィルムを用いて作製した接続構造体のダイシェア強度は100kgfであり、端子上の遮光部の反応率は89%であった。
<実施例7>
表1に示すように、フェノキシ樹脂を50質量部、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレートを50質量部、シランカップリング剤を1質量部、蛍光体Aを0.5質量部、光ラジカル重合開始剤Cを1質量部配合し、接着フィルムを作製した。この接着フィルムを用いて作製した接続構造体のダイシェア強度は111kgfであり、端子上の遮光部の反応率は81%であった。
<実施例8>
表1に示すように、フェノキシ樹脂を50質量部、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレートを50質量部、シランカップリング剤を1質量部、蛍光体Aを0.5質量部、光ラジカル重合開始剤Dを1質量部配合し、接着フィルムを作製した。この接着フィルムを用いて作製した接続構造体のダイシェア強度は107kgfであり、端子上の遮光部の反応率は84%であった。
<実施例9>
表1に示すように、フェノキシ樹脂を50質量部、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレートを50質量部、シランカップリング剤を1質量部、蛍光体Aを0.5質量部、光ラジカル重合開始剤Eを1質量部配合し、接着フィルムを作製した。この接着フィルムを用いて作製した接続構造体のダイシェア強度は100kgfであり、端子上の遮光部の反応率は83%であった。
<実施例10>
表1に示すように、フェノキシ樹脂を50質量部、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレートを50質量部、シランカップリング剤を1質量部、蛍光体Bを0.5質量部、光ラジカル重合開始剤Aを1質量部配合し、接着フィルムを作製した。この接着フィルムを用いて作製した接続構造体のダイシェア強度は105kgfであり、端子上の遮光部の反応率は85%であった。
<実施例11>
表1に示すように、フェノキシ樹脂を50質量部、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレートを50質量部、シランカップリング剤を1質量部、蛍光体Aを0.001質量部、光ラジカル重合開始剤Aを1質量部配合し、接着フィルムを作製した。この接着フィルムを用いて作製した接続構造体のダイシェア強度は36kgfであり、端子上の遮光部の反応率は34%であった。
Figure 2016145286
比較例1のように蛍光体を添加しなかった場合、端子上の遮光部の反応率が低く、ダイシェア強度も低かった。また、比較例2のように吸収ピーク波長と蛍光ピーク波長とが100nm以上離れている場合も、端子上の遮光部の反応率が低く、ダイシェア強度も低かった。
一方、実施例1〜11のように吸収ピーク波長と蛍光ピーク波長との差が100nm以下の場合、端子上の遮光部において反応率が高く、高いダイシェア強度も高かった。また、実施例1〜4,6のように蛍光体の添加量を光ラジカル重合開始剤1質量部に対し、0.01質量部以上1質量部以下とすることにより、端子上の遮光部において高い反応率を得ることができ、高いダイシェア強度を得ることができた。また、実施例11のように蛍光体が極少量の場合でも、吸収ピーク波長と蛍光ピーク波長とが100nm以上離れている比較例2に比べ、端子上の遮光部の反応率が高く、ダイシェア強度も高く、本発明の効果が確認された。

Claims (6)

  1. ラジカル重合性化合物と、光ラジカル重合開始剤と、蛍光体とを含有し、
    前記光ラジカル重合開始剤の吸収ピーク波長と前記蛍光体の蛍光ピーク波長との差が、100nm以下である接着剤組成物。
  2. 前記光ラジカル重合開始剤の吸収ピーク波長と前記蛍光体の励起ピーク波長との差が、100nm以下である請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 前記蛍光体が、300nm以上400nm以下の励起ピーク波長、及び350nm以上450nm以下の蛍光ピーク波長を有する請求項1又は2に記載の接着剤組成物。
  4. 前記蛍光体が、アントラセン誘導体、又はクマリン誘導体である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の接着剤組成物。
  5. 前記蛍光体の添加量が、前記光ラジカル重合開始剤1質量部に対し、0.01質量部以上1質量部以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の接着剤組成物。
  6. 第1の支持基板上に第1の端子が形成された第1の回路部材と、第2の支持基板上に第2の端子が形成された第2の回路部材とを、ラジカル重合性化合物と、光ラジカル重合開始剤と、蛍光体とを含有し、前記光ラジカル重合開始剤の吸収ピーク波長と前記蛍光体の蛍光ピーク波長との差が、100nm以下である接着剤組成物を介在させて圧着しながら光照射し、前記第1の端子と前記第2の端子とを接続する接続構造体の製造方法。
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