JP2016145270A - イオン交換膜及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】薄膜状態でも強度を維持し、膜汚染性が低く、低抵抗の膜となるイオン交換膜を提供する。【解決手段】セルロースナノファイバーとイオン性ビニルアルコール系共重合体を複合化したイオン交換膜。【選択図】 なし
Description
本発明は、セルロースナノファイバーを複合化した新規なイオン交換膜及びその製造方法に関する。
イオン交換膜は製塩や食品および地下かん水等の脱塩工程で電気透析法用の膜として利用される。通常、イオン交換膜はスチレン・ジビニルベンゼン系の重合体にイオン交換基および架橋を導入することでイオン選択性を発現している。しかし、架橋の導入により膜が脆くなる為、ポリ塩化ビニル製のポリマーメッシュ等を補強材に用いている。その為、製造工程が複雑となり高コストの原因となっている。
電気透析法は、陰極と陽極の両電極間に陰イオン交換膜と陽イオン交換膜を交互に配列した電気透析槽に直流電力を与えることでイオンを移動させる。その為、イオン濃度が減少する脱塩室とイオン濃度が増加する濃縮室が交互に設置される。電気透析が進み濃縮室内の難溶性塩の濃度が上ってくると析出によるスケールが発生するため、濃縮室に酸等の薬品を添加してスケール発生を防止しているが、この場合、薬品量が多くなるという問題があった。これらの問題点を鑑み、安価で、かつ膜汚染の少ないイオン交換膜の開発が望まれている。
電気透析法は、陰極と陽極の両電極間に陰イオン交換膜と陽イオン交換膜を交互に配列した電気透析槽に直流電力を与えることでイオンを移動させる。その為、イオン濃度が減少する脱塩室とイオン濃度が増加する濃縮室が交互に設置される。電気透析が進み濃縮室内の難溶性塩の濃度が上ってくると析出によるスケールが発生するため、濃縮室に酸等の薬品を添加してスケール発生を防止しているが、この場合、薬品量が多くなるという問題があった。これらの問題点を鑑み、安価で、かつ膜汚染の少ないイオン交換膜の開発が望まれている。
特許文献1には、不織布シートと、該不織布シートの一方の表面に設けられたイオン交換樹脂コーティング層とからなり、該不織布シートは、繊維径が8〜30μmの長繊維層を両面に有し且つ該長繊維層の間の中間層として繊維径が5μm以下の微細繊維層が繊維同士の融着により形成されている繊維層構造を有するイオン交換膜が開示されている。当該膜では、安価な不織布シートを用いても、強度、寸法安定性や形状安定性を改善することができ、電解液と接触させたときの波打ちも有効に抑制され、膜抵抗が低いイオン交換膜を得ることができる。(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1のイオン交換膜は、電気透析に使用した場合、基材シートとイオン交換樹脂との接着性が十分でなく、電気透析の長期運転中に樹脂が基材から剥離し、ブリスター(水疱)が発生する問題点があった。さらには、不織布シートの表面にイオン交換樹脂コーティング層を設ける工程でイオン交換樹脂コーティング溶液を塗布した際に、不織布シート内部の空気とコーティング溶液の置換がしにくく、残存空気による発泡欠陥が発生しやすい問題点があった。
更には、支持体がある程度の強度を保有していないとイオン交換膜強度が小さくなり、電気透析中の膜破れが原因とした液漏れが発生する可能性がある。そのため、支持体はある程度の膜厚を保持している必要があり、現状のイオン交換膜は100〜200μmの膜厚を有することとなり、イオン交換膜として薄膜化が困難となる。また、イオン交換膜は水を保持するため、ある程度の膜の寸法安定性も必要となる。
また、樹脂層と含浸させる場合には、イオン交換膜に表裏差が生じる原因となるため、膜の汚れや性能に差異が発生する可能性もある。また、イオン交換膜用の樹脂と支持体とを別々の工程で組み合わせる必要があるため、工程プロセスが煩雑となる。
一方、セルロースナノファイバーはその優れた強度から、少量の添加で樹脂等と複合化させた際に補強材として機能することが知られている(特許文献2、3)。
イオン交換膜においてもセルロースナノファイバーと複合化させる事で強度を持たせた膜を作製できる事が知られている(特許文献4)。しかし、従来の技術では、膜が疎水性のイオン交換樹脂から構成されており、電気透析中に汚れにくい膜として機能しない可能性がある。
Saito,T.,et al.,Cellulose Commun.,14(2),62 (2007)
したがって、本発明の目的は、薄膜状態でも強度を維持し、膜汚染性が低く、低抵抗の膜となるイオン交換膜、および、その製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、セルロースナノファイバーとイオン性ビニルアルコール系共重合体を複合化したイオン交換膜が、膜強度、寸法安定性、膜汚染性、膜抵抗に優れていることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、下記一般式(1)で示されるアニオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体または下記一般式(2)で示されるカチオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体を含有するイオン交換膜(以降、前記アニオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体またはカチオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体をイオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体(B)と称す。)であってセルロースナノファイバーが複合化されていることを特徴とするイオン交換膜である。
[式中、0.5000≦o1/(n1+o1)≦0.9999であり、0.001≦m1/(m1+n1+o1)≦0.50であり、X+はH+またはアルカリ金属イオンまたは4級アンモニウムイオン等の1価のカチオンである。]
[式中、0.5000≦o2/(n2+o2)≦0.9999であり、0.001≦m2/(m2+n2+o2)≦0.50であり、Y−は、PF6 −、SbF6 −、AsF6 −等の5B族元素のハロゲン化アニオン、BF4 −等の3B族元素のハロゲン化アニオン、I−(I3 −)、Br−、Cl−等のハロゲンアニオン、ClO4 −等のハロゲン酸アニオン、AlCl4 −、FeCl4 −、SnCl5 −等の金属ハロゲン化物アニオン、NO3 −で示される硝酸アニオン、p−トルエンスルホン酸アニオン、ナフタレンスルホン酸アニオン、CH3SO3 −、CF3SO3 −等の有機スルホン酸アニオン、CF3COO−、C6H5COO−等のカルボン酸アニオン、OH−等の1価のアニオンである。]
前記イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体(B)が、セルロースナノファイバー(A)と複合化された状態で架橋処理された架橋体であるイオン交換膜であることが好ましい。
セルロースナノファイバー(A)とイオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体(B)の混合比が、それぞれ単体の重量比で0.1≦(A)/(B)≦5の範囲である事を特徴とするイオン交換膜であることが好ましい
セルロースナノファイバーの繊維径が1nm以上1000nm以下であることを特徴とするイオン交換膜であることが好ましい。
イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液を準備する工程;
前記イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液とセルロースナノファイバーとを複合化する工程;
剥離シートの上に、前記イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体/セルロースナノファイバー複合体の溶液を塗布して、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体/セルロースナノファイバー複合体の塗布層を形成する工程;
前記塗布層を乾燥させる工程;
および 前記剥離シートを、乾燥した複合体から剥離する工程;
を含むイオン交換膜の製造方法であることが好ましい。
前記イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液とセルロースナノファイバーとを複合化する工程;
剥離シートの上に、前記イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体/セルロースナノファイバー複合体の溶液を塗布して、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体/セルロースナノファイバー複合体の塗布層を形成する工程;
前記塗布層を乾燥させる工程;
および 前記剥離シートを、乾燥した複合体から剥離する工程;
を含むイオン交換膜の製造方法であることが好ましい。
上記製造方法において、剥離工程の後、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体に熱処理を施す、イオン交換膜の製造方法であることが好ましい。
陽極および陰極と、前記陽極および陰極の間に陰イオン交換膜と陽イオン交換膜とを交互に配列することにより形成した脱塩室および濃縮室と、を少なくとも備えている電気透析装置であって、陰イオン交換膜および陽イオン交換膜は前記イオン交換膜で構成されている、電気透析装置であることが好ましい。
本発明に係るイオン交換膜は、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体とセルロースナノファイバーを複合化しているため、高い親水性による膜抵抗の低下および、膜汚染性が低い効果を有し、薄膜化した場合にも強度を保つことが可能となる。また、薄膜化に伴い、膜抵抗がより低くなるため、さらに電力コストが下がる可能性がある。また、全体が均一な膜となるため、架橋処理が入りやすく、表裏差が無く、膜の汚れ性や脱塩性能にむらが無い膜を製造することも可能となる。
(イオン交換膜)
本発明のイオン交換膜はアニオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体またはカチオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体などのイオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体を含有する。
本発明のイオン交換膜はアニオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体またはカチオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体などのイオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体を含有する。
(アニオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体)
本発明で用いるアニオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体は、前記一般式(1)で示される。アニオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体は、ビニルアルコール系共重合体成分とアニオン基を有する重合体成分を含む。
本発明で用いるアニオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体は、前記一般式(1)で示される。アニオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体は、ビニルアルコール系共重合体成分とアニオン基を有する重合体成分を含む。
前記一般式(1)におけるo1/(n1+o1)は、ビニルアルコール系共重合体成分中に含まれる酢酸ビニル単位以外の比率を示す。下限に関しては0.5000以上であり、好ましくは0.7000以上であり、より好ましくは0.8000以上である。
一方、上限に関しては、0.9999以下であり、好ましくは0.999以下であり、より好ましくは0.995以下である。
一方、上限に関しては、0.9999以下であり、好ましくは0.999以下であり、より好ましくは0.995以下である。
前記一般式(1)におけるm1/(m1+n1+o1)はビニルアルコール系共重合体成分およびアニオン基を有する重合体成分に含まれるアニオン基を有する重合体成分の比率を示す。下限に関しては0.001以上であり、好ましくは0.003以上であり、より好ましくは0.005以上である。上限に関しては0.50以下であり、好ましくは0.30以下であり、より好ましくは0.25以下である。
前記一般式(1)におけるX+としては、4級アンモニウムイオン等が好ましく、更に好ましくはアルカリ金属イオン、H+イオンの1価カチオンが挙げられる。
(カチオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体)
本発明で用いるカチオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体は、前記一般式(2)で示される。カチオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体は、ビニルアルコール系共重合体成分とカチオン基を有する重合体成分を含む。
本発明で用いるカチオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体は、前記一般式(2)で示される。カチオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体は、ビニルアルコール系共重合体成分とカチオン基を有する重合体成分を含む。
前記一般式(2)におけるo2/(n2+o2)は、ビニルアルコール系共重合体成分中に含まれる酢酸ビニル単位以外の比率を示す。下限に関しては0.5000以上であり、好ましくは0.7000以上であり、より好ましくは0.8000以上である。
一方、上限に関しては、0.9999以下であり、好ましくは0.999以下であり、より好ましくは0.995以下である。
一方、上限に関しては、0.9999以下であり、好ましくは0.999以下であり、より好ましくは0.995以下である。
前記一般式(2)におけるm2/(m2+n2+o2)はビニルアルコール系重合体成分およびカチオン基を有する重合体成分に含まれるカチオン基を有する重合体成分の比率を示す。下限に関しては0.001以上であり、好ましくは0.003以上であり、より好ましくは0.005以上である。上限に関しては0.50以下であり、好ましくは0.30以下であり、より好ましくは0.25以下である。
前記一般式(2)におけるY−としては、PF6 −、SbF6 −、AsF6 −等の5B族元素のハロゲン化アニオン、BF4 −等の3B族元素のハロゲン化アニオン、I−(I3 −)、Br−、Cl−等のハロゲンアニオン、ClO4 −等のハロゲン酸アニオン、AlCl4 −、FeCl4 −、SnCl5 −等の金属ハロゲン化物アニオン、NO3 −で示される硝酸アニオン、p−トルエンスルホン酸アニオン、ナフタレンスルホン酸アニオン、CH3SO3 −、CF3SO3 −等の有機スルホン酸アニオン、CF3COO−、C6H5COO−等のカルボン酸アニオン、Cl−等のハロゲンアニオン、OH−等の1価のアニオンが挙げられる。
(ブロック共重合体の合成)
本発明のカチオン性単量体、またはアニオン性単量体を重合してなる重合体成分とビニルアルコール系重合体成分がブロック共重合を形成する重合体の合成方法は主に次の2つの方法に大別される。すなわち、(1)所望のブロック共重合体を製造した後、特定のブロックにカチオン基またはアニオン基を結合させる方法、および(2)少なくとも1種類のカチオン性単量体またはアニオン性単量体を重合させて所望のブロック共重合体を得る方法である。このうち、(1)については、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体の存在下、1種類または複数種の単量体をブロック共重合させ、次いでブロック共重合体中の1種類または複数種の重合体成分にカチオン基またはアニオン基を導入する方法、(2)については、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体の存在下、少なくとも1種類のカチオン性単量体またはアニオン性単量体をラジカル重合させることによりブロック共重合体を製造する方法が工業的な容易さから好ましい。
特に、ブロック共重合体中の各成分の種類や量を容易に制御できることから、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体の存在下、少なくとも1種類以上のカチオン性単量体またはアニオン性単量体をラジカル重合させてブロック共重合体を合成する方法が好ましい。
本発明のカチオン性単量体、またはアニオン性単量体を重合してなる重合体成分とビニルアルコール系重合体成分がブロック共重合を形成する重合体の合成方法は主に次の2つの方法に大別される。すなわち、(1)所望のブロック共重合体を製造した後、特定のブロックにカチオン基またはアニオン基を結合させる方法、および(2)少なくとも1種類のカチオン性単量体またはアニオン性単量体を重合させて所望のブロック共重合体を得る方法である。このうち、(1)については、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体の存在下、1種類または複数種の単量体をブロック共重合させ、次いでブロック共重合体中の1種類または複数種の重合体成分にカチオン基またはアニオン基を導入する方法、(2)については、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体の存在下、少なくとも1種類のカチオン性単量体またはアニオン性単量体をラジカル重合させることによりブロック共重合体を製造する方法が工業的な容易さから好ましい。
特に、ブロック共重合体中の各成分の種類や量を容易に制御できることから、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体の存在下、少なくとも1種類以上のカチオン性単量体またはアニオン性単量体をラジカル重合させてブロック共重合体を合成する方法が好ましい。
これらのブロック共重合体の合成に用いられる、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体は、例えば、特開昭59−187003号などに記載されている方法により得ることができる。すなわち、チオール酸の存在下にビニルエステル系単量体、例えば酢酸ビニルをラジカル重合して得られるビニルエステル系重合体をけん化する方法が挙げられる。また、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体とイオン性単量体とを用いてブロック共重合体を得る方法としては、例えば、特開昭59−189113号などに記載された方法が挙げられる。ここで、イオン性単量体はカチオン性単量体またはアニオン性単量体を示す。すなわち、末端にメルカプト基を有するビニルアルコール系重合体の存在下にイオン性単量体をラジカル重合させることによりブロック共重合体を得ることができる。このラジカル重合は公知の方法、例えば塊状重合、溶液重合、パール重合、乳化重合などによって行うことができるが、末端にメルカプト基を含有するビニルアルコール系重合体を溶解し得る溶剤、例えば水やジメチルスルホキシドを主体とする媒体中で行うのが好ましい。また、重合プロセスとしては、回分法、半回分法、連続法のいずれをも採用することができる。
本発明のイオン交換膜は、必要に応じて、このイオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体を構成する共重合体中に、ノニオン系界面活性剤を含んでいてもよい。ここで、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体はカチオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体またはアニオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体を示す。
(セルロースナノファイバー)
特開2014−136775号によれば、セルロース繊維を2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシラジカル(以下、TEMPOと称する。)と安価な酸化剤である次亜塩素酸ナトリウムとの共存下で処理すると、セルロースのミクロフィブリルの表面にカルボキシル基を効率よく導入することができる。このカルボキシル基を導入したセルロース繊維を水中にてミキサー等で処理すると、高粘度で透明なセルロースナノファイバー水分散液が得られることが知られている(非特許文献1、特許文献5および6)。
特開2014−136775号によれば、セルロース繊維を2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシラジカル(以下、TEMPOと称する。)と安価な酸化剤である次亜塩素酸ナトリウムとの共存下で処理すると、セルロースのミクロフィブリルの表面にカルボキシル基を効率よく導入することができる。このカルボキシル基を導入したセルロース繊維を水中にてミキサー等で処理すると、高粘度で透明なセルロースナノファイバー水分散液が得られることが知られている(非特許文献1、特許文献5および6)。
セルロースナノファイバーは、生分解性の水分散型素材である。セルロースナノファイバーの表面には酸化反応によりカルボキシル基が導入されているため、セルロースナノファイバーはカルボキシル基を基点として自由に改質することができる。また、上記の方法により得られたセルロースナノファイバーは、分散液の形態であるため各種水溶性ポリマーとブレンドすることができ、また、有機又は無機系顔料と複合化して改質することもできる。また、セルロースナノファイバーをシート化または繊維化することも可能である。このような特性を活かし、セルロースナノファイバーを高機能包装材料、透明有機基板部材、高機能繊維、分離膜、再生医療材料などに応用して新規高機能性商品を開発することが期待されている。
本発明において使用するセルロースナノファイバーの原料となるパルプとして、その種類は特に限定されるものではなく、各種木材由来のクラフトパルプ又はサルファイトパルプなどを用いることができる。また、ケナフ、麻、イネ、バカス、竹等の植物由来のパルプを使用することもできる。また、木材由来のパルプの場合、パルプの原料としては各種針葉樹、各種広葉樹を単独あるいは混合して使用することができる。保水度90%以下のセルロース原料を得る上では、マツ(pine)、スギ(cedar)、カエデ(maple)、カバ(birch)、ブナ(beech)、アカシア(acacia)、ユーカリ(eucalyptus)、モミ(fir)、トウヒ(spruce)を使用することが好ましい。
セルロースナノファイバーの繊維径は、1nm以上であることが好ましいが、繊維径が太くなりすぎると強度補強材としての機能が低下するため、1nm以上1000nm以下であることがより好ましく、1nm以上100nm以下であることがさらに好ましい。セルロースナノファイバーの直径は、SEM、AFM等の観察により観測される。
セルロースナノファイバーの長さは、長さが短くなりすぎると強度補強材としての機能が低下するため、100nm以上であることが好ましい。しかし、長さが長くなりすぎると凝集する虞があるため、100nm以上10μm以下であることがより好ましく、1μm以上10μm以下であることがさらに好ましい。セルロースナノファイバーの長さは、SEM、AFM等の観察により観測される。
(イオン交換膜の製造)
本発明のイオン交換膜の製造方法は、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液を準備する工程;
イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液とセルロースナノファイバーを複合化する工程;
剥離シートの上に、前記イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体/セルロースナノファイバー複合体溶液を塗布して、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体の塗布層を形成する工程;
前記塗布層を乾燥させる工程;
および、前記剥離シートを、乾燥した複合体から剥離する工程;を含んでいる。
本発明のイオン交換膜の製造方法は、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液を準備する工程;
イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液とセルロースナノファイバーを複合化する工程;
剥離シートの上に、前記イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体/セルロースナノファイバー複合体溶液を塗布して、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体の塗布層を形成する工程;
前記塗布層を乾燥させる工程;
および、前記剥離シートを、乾燥した複合体から剥離する工程;を含んでいる。
(イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液準備工程)
イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液を準備する工程では、上記のイオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体を、水、DMSOなどの溶媒に溶解し、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液(好ましくは水溶液)を調製する。
得られたイオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液は、セルロースナノファイバーとの複合化の観点から、例えば粘度が、300〜5000mPa・sであってもよく、好ましくは、400〜4000mPa・s、より好ましくは500〜3000mPa・sであってもよい。
また、濃度は、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体の種類に応じて適宜設定することができるが、例えば、1〜50wt%であってもよく、好ましくは2〜45wt%、より好ましくは3〜40wt%であってもよい。
イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液を準備する工程では、上記のイオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体を、水、DMSOなどの溶媒に溶解し、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液(好ましくは水溶液)を調製する。
得られたイオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液は、セルロースナノファイバーとの複合化の観点から、例えば粘度が、300〜5000mPa・sであってもよく、好ましくは、400〜4000mPa・s、より好ましくは500〜3000mPa・sであってもよい。
また、濃度は、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体の種類に応じて適宜設定することができるが、例えば、1〜50wt%であってもよく、好ましくは2〜45wt%、より好ましくは3〜40wt%であってもよい。
(イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液とセルロースナノファイバーの混合)
セルロースナノファイバーの溶液を上記ポリビニルアルコール系共重合体溶液(水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールなどの低級アルコール、又はこれらの混合溶媒から構成される溶媒に溶解)と混合して複合溶液を調整する。セルロースナノファイバーは粘性が高いため、均一な混合溶液とするためには、強力に分散させる必要がある。高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などの装置を用いて強力なせん断力を印加することが好ましい。
セルロースナノファイバーの溶液を上記ポリビニルアルコール系共重合体溶液(水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールなどの低級アルコール、又はこれらの混合溶媒から構成される溶媒に溶解)と混合して複合溶液を調整する。セルロースナノファイバーは粘性が高いため、均一な混合溶液とするためには、強力に分散させる必要がある。高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などの装置を用いて強力なせん断力を印加することが好ましい。
セルロースナノファイバー(A)とイオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体(B)の混合比は、それぞれ単体の重量比で0.1≦(A)/(B)≦5の範囲であることが好ましく、0.5≦(A)/(B)≦2の範囲である事がより好ましい。(A)/(B)>5の範囲では、セルロースナノファイバーの含有量が大きくなり、イオン交換膜として作用する樹脂の密度が下がり、膜抵抗の増大、荷電密度の低下が起きる。また、0.1>(A)/(B)の範囲では、支持体としてのセルロースナノファイバーの含有量が少なくなるため、膜強度が低下し、膜の破れ等の原因となる。
(塗布層形成工程)
そして、得られたイオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液/セルロースナノファイバー複合溶液(好ましくは水溶液)を、剥離シートに、バーコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、ブレードコーターなどの各種塗布手段を利用して塗布し、塗布層(キャスト層)を形成する。剥離シートは、均一な塗布層を形成できるとともに、最終的に剥離させることができれば特に限定されず、公知又は慣用の剥離性フィルムまたはシート(例えば、PETフィルム、ポリエチレンフィルム、シリコーンシートなど)を利用することができる。
塗布層の厚みは、例えば、300μm〜1500μm程度であってもよく、好ましくは500μm〜1400μm程度、より好ましくは600μm〜1300μm程度であってもよい。
そして、得られたイオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液/セルロースナノファイバー複合溶液(好ましくは水溶液)を、剥離シートに、バーコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、ブレードコーターなどの各種塗布手段を利用して塗布し、塗布層(キャスト層)を形成する。剥離シートは、均一な塗布層を形成できるとともに、最終的に剥離させることができれば特に限定されず、公知又は慣用の剥離性フィルムまたはシート(例えば、PETフィルム、ポリエチレンフィルム、シリコーンシートなど)を利用することができる。
塗布層の厚みは、例えば、300μm〜1500μm程度であってもよく、好ましくは500μm〜1400μm程度、より好ましくは600μm〜1300μm程度であってもよい。
(乾燥工程)
乾燥工程では、塗布層を乾燥させる。乾燥条件は、室温乾燥であっても、熱風乾燥であってもよいが、作業効率を高めるため、熱風乾燥機を用いるのが好ましい。熱風乾燥機を用いる場合、乾燥温度としては特に制限は無いが、例えば50〜110℃程度であってもよく、好ましくは60〜90℃程度であってもよい。
乾燥工程では、塗布層を乾燥させる。乾燥条件は、室温乾燥であっても、熱風乾燥であってもよいが、作業効率を高めるため、熱風乾燥機を用いるのが好ましい。熱風乾燥機を用いる場合、乾燥温度としては特に制限は無いが、例えば50〜110℃程度であってもよく、好ましくは60〜90℃程度であってもよい。
(剥離工程)
剥離工程では、剥離シートを乾燥した複合体から剥離する。この剥離工程を経て、イオン交換層が形成されたイオン交換膜を得ることができる。
剥離工程では、剥離シートを乾燥した複合体から剥離する。この剥離工程を経て、イオン交換層が形成されたイオン交換膜を得ることができる。
(剥離工程後(イオン交換膜形成後)の後処理)
本発明において、イオン交換層を形成した後に、熱処理を施すことが好ましい。熱処理を施すことによって、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体の結晶化度が高くなるので、物理的な架橋点が増加し、得られるイオン交換膜の機械的強度が増大する。また、非晶部にカチオン基またはアニオン基が濃縮され、イオン交換パスの形成が促進されるため、荷電密度が増加し、対イオン選択性が向上する。熱処理の方法は特に限定されず、熱風乾燥機などが一般に用いられる。熱処理の温度は、特に限定されないが、50〜250℃であることが好ましい。熱処理の温度が50℃未満であると、得られるイオン交換膜の機械的強度の増大効果が充分でないおそれがある。該温度が80℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることがさらに好ましい。熱処理の温度が250℃を超えると、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体が融解するおそれがある。該温度が230℃以下であることがより好ましく、200℃以下であることがさらに好ましい。熱処理の時間は、通常、1分〜10時間程度である。熱処理は不活性ガス(例えば窒素ガス、アルゴンガスなど)雰囲気下で行うことが望ましい。
本発明において、イオン交換層を形成した後に、熱処理を施すことが好ましい。熱処理を施すことによって、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体の結晶化度が高くなるので、物理的な架橋点が増加し、得られるイオン交換膜の機械的強度が増大する。また、非晶部にカチオン基またはアニオン基が濃縮され、イオン交換パスの形成が促進されるため、荷電密度が増加し、対イオン選択性が向上する。熱処理の方法は特に限定されず、熱風乾燥機などが一般に用いられる。熱処理の温度は、特に限定されないが、50〜250℃であることが好ましい。熱処理の温度が50℃未満であると、得られるイオン交換膜の機械的強度の増大効果が充分でないおそれがある。該温度が80℃以上であることがより好ましく、100℃以上であることがさらに好ましい。熱処理の温度が250℃を超えると、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体が融解するおそれがある。該温度が230℃以下であることがより好ましく、200℃以下であることがさらに好ましい。熱処理の時間は、通常、1分〜10時間程度である。熱処理は不活性ガス(例えば窒素ガス、アルゴンガスなど)雰囲気下で行うことが望ましい。
本発明において、イオン交換層を形成した後に、架橋処理を施すことが好ましい。架橋処理を施すことによって、得られるイオン交換層の機械的強度が増大する。また、荷電密度が増加するため、対イオン選択性が向上する。架橋処理の方法は、重合体の分子鎖同士を化学結合によって結合できる方法であればよく、特に限定されない。通常、イオン交換層を、架橋処理剤を含む溶液に浸漬する方法などが用いられる。該架橋処理剤としては、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、グリオキザールなどが例示される。該架橋処理剤の濃度は、通常、溶液に対する架橋処理剤の体積濃度が0.001〜10体積%の範囲であることが好ましい。
前記の後処理において、熱処理と架橋処理のすべてを行ってもよいし、そのうちの2つを行ってもよいし、そのいずれかのみを行ってもよい。行う処理の順番は特に限定されない。複数の処理を同時に行ってもよいが、熱処理を施した後に、架橋処理を施すことが好ましい。熱処理を施すことにより架橋されにくい部位が生じ、その後、架橋処理、特に化学架橋処理を行うことで、架橋された部位と架橋されない部位が混在することによって、膜強度が高くなるからである。熱処理、架橋処理の順番で行うことが、得られるイオン交換膜の機械的強度の面から特に好ましい。
(イオン交換膜の用途)
本発明のイオン交換膜は、種々の用途に用いることができる。例えば、カチオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体またはアニオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体のいずれかからなるイオン交換層を有する本発明のイオン交換膜は、耐有機汚染性に優れ、かつ膜抵抗が小さく、長期間にわたって効率よく、安定に電気透析を行うことができる。従って、このようなイオン交換膜は、有機物(食品、医薬原材料など)の脱塩、ホエーの脱塩、塩の濃縮、糖液の脱塩、海水やかん水の脱塩、水道水の脱塩、軟水化などに適している。一般に、有機汚染が顕著であるイオン交換膜として特に好適に用いられる。
本発明のイオン交換膜は、種々の用途に用いることができる。例えば、カチオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体またはアニオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体のいずれかからなるイオン交換層を有する本発明のイオン交換膜は、耐有機汚染性に優れ、かつ膜抵抗が小さく、長期間にわたって効率よく、安定に電気透析を行うことができる。従って、このようなイオン交換膜は、有機物(食品、医薬原材料など)の脱塩、ホエーの脱塩、塩の濃縮、糖液の脱塩、海水やかん水の脱塩、水道水の脱塩、軟水化などに適している。一般に、有機汚染が顕著であるイオン交換膜として特に好適に用いられる。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。尚、以下の実施例および比較例中、特に断りのない限り「%」および「部」は質量基準である。実施例および比較例における分析および評価は下記の方法に従って行った。
(1)破裂強度測定
破裂強度測定は、ミューレン低圧形破裂試験(No.305−YPL、安田製作所社製)を使用して、試験を実施した。サンプルサイズは、60×60mm以上の寸法で、JIS−P8110に規定する方法にて実施した。
破裂強度測定は、ミューレン低圧形破裂試験(No.305−YPL、安田製作所社製)を使用して、試験を実施した。サンプルサイズは、60×60mm以上の寸法で、JIS−P8110に規定する方法にて実施した。
(2)膜抵抗測定
膜抵抗は、図1に示される白金黒電極板を有する2室セル中にイオン交換膜を挟み、膜の両側に0.5mol/L−NaCl溶液を満たし、交流ブリッジ(周波数1000サイクル/秒)により25℃における電極間の抵抗を測定し、該電極間抵抗とイオン交換膜を設置しない場合の電極間抵抗との差により求めた。上記測定に使用する膜は、あらかじめ0.5mol/L−NaCl溶液中で平衡にしたものを用いた。
膜抵抗は、図1に示される白金黒電極板を有する2室セル中にイオン交換膜を挟み、膜の両側に0.5mol/L−NaCl溶液を満たし、交流ブリッジ(周波数1000サイクル/秒)により25℃における電極間の抵抗を測定し、該電極間抵抗とイオン交換膜を設置しない場合の電極間抵抗との差により求めた。上記測定に使用する膜は、あらかじめ0.5mol/L−NaCl溶液中で平衡にしたものを用いた。
(3)寸法変化測定
塗布後の膜を10cm各にて切出し、縦、横の長さ測定を実施した。その後、架橋浴に浸漬した膜を取出し、縦、横の長さを測定することで、寸法変化を測定した。
塗布後の膜を10cm各にて切出し、縦、横の長さ測定を実施した。その後、架橋浴に浸漬した膜を取出し、縦、横の長さを測定することで、寸法変化を測定した。
(末端にメルカプト基を有するポリビニルアルコールの合成)
特開昭59−187003号公報に記載された方法によって、末端にメルカプト基を有するポリビニルアルコール(PVA−1)を合成した。得られたポリビニルアルコールの重合度は1550、けん化度は99.9%であった。
特開昭59−187003号公報に記載された方法によって、末端にメルカプト基を有するポリビニルアルコール(PVA−1)を合成した。得られたポリビニルアルコールの重合度は1550、けん化度は99.9%であった。
(ブロック共重合体P−1の合成:PVA−b−PSS)
還流冷却管、攪拌翼を備え付けた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、水117g、末端メルカプト基含有ポリビニルアルコール(PVA−1)を25.0gとパラスチレンスルホン酸ナトリウム(PSS:アルドリッチ社製)を12.6g仕込み、攪拌下90℃まで加熱して窒素をバブリングしつつ溶解した。窒素置換後、上記水溶液に2,2'-アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−2−プロピオンアミド]の2.0%水溶液6.2mLを1.5時間かけて逐次的に添加して重合を開始させ、進行させた後、系内温度を90℃に24時間維持して重合をさらに進行させ、ついで冷却して、ポリビニルアルコールとパラスチレンスルホン酸ナトリウムのブロック共重合体(PVA−b−PSS)の水溶液P−1を作製した。該水溶液のpHは6.5であった。水溶液P−1の一部を乾燥した後、重水に溶解し、500MHzでの1H−NMR測定に付した結果、パラスチレンスルホン酸ナトリウム単位の変性量は10モル%であった。
還流冷却管、攪拌翼を備え付けた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、水117g、末端メルカプト基含有ポリビニルアルコール(PVA−1)を25.0gとパラスチレンスルホン酸ナトリウム(PSS:アルドリッチ社製)を12.6g仕込み、攪拌下90℃まで加熱して窒素をバブリングしつつ溶解した。窒素置換後、上記水溶液に2,2'-アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−2−プロピオンアミド]の2.0%水溶液6.2mLを1.5時間かけて逐次的に添加して重合を開始させ、進行させた後、系内温度を90℃に24時間維持して重合をさらに進行させ、ついで冷却して、ポリビニルアルコールとパラスチレンスルホン酸ナトリウムのブロック共重合体(PVA−b−PSS)の水溶液P−1を作製した。該水溶液のpHは6.5であった。水溶液P−1の一部を乾燥した後、重水に溶解し、500MHzでの1H−NMR測定に付した結果、パラスチレンスルホン酸ナトリウム単位の変性量は10モル%であった。
(ブロック共重合体P−2の合成:PVA−b−VBTAC)
還流冷却管、攪拌翼を備え付けた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、水137g、末端メルカプト基含有ポリビニルアルコール(PVA)を25.0gとビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド(VBTAC:アルドリッチ社製)を13.4g仕込み、攪拌下90℃まで加熱して窒素をバブリングしつつ溶解した。窒素置換後、上記水溶液に2,2'-アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−2−プロピオンアミド]の2.0%水溶液12.2mLを1.5時間かけて逐次的に添加して重合を開始させ、進行させた後、系内温度を90℃に4時間維持して重合をさらに進行させ、ついで冷却して、ポリビニルアルコールとビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドのブロック共重合体(PVA−b−VBTAC)の水溶液P−2を作製した。該水溶液のpHは8.0であった。水溶液P−2の一部を乾燥した後、重水に溶解し、500MHzでの1H−NMR測定に付した結果、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド単位の変性量は10モル%であった。
還流冷却管、攪拌翼を備え付けた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、水137g、末端メルカプト基含有ポリビニルアルコール(PVA)を25.0gとビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド(VBTAC:アルドリッチ社製)を13.4g仕込み、攪拌下90℃まで加熱して窒素をバブリングしつつ溶解した。窒素置換後、上記水溶液に2,2'-アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−2−プロピオンアミド]の2.0%水溶液12.2mLを1.5時間かけて逐次的に添加して重合を開始させ、進行させた後、系内温度を90℃に4時間維持して重合をさらに進行させ、ついで冷却して、ポリビニルアルコールとビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドのブロック共重合体(PVA−b−VBTAC)の水溶液P−2を作製した。該水溶液のpHは8.0であった。水溶液P−2の一部を乾燥した後、重水に溶解し、500MHzでの1H−NMR測定に付した結果、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド単位の変性量は10モル%であった。
<実施例1>
(陽イオン交換膜CEM−1の製造)
脱イオン水を用いて濃度12wt%のP−1水溶液を調整した。このポリマー水溶液とセルロースナノファイバー溶液(中越パルプ工業社製、CNF-10)をせん断型拡販機(クレアミックス MTECHNIQUE社製)で10分間攪拌混合した。この時、セルロースナノファイバー(A)とポリマー(B)の重量比が(A)/(B)=1となるように溶液を調整した。このポリマー水溶液を、バーコーターを用いてPETフィルムに800μm液厚になるように塗布して塗布層(キャスト層)を形成した。その後、熱風乾燥機DKM400(YAMATO社製)にて温度80℃、40分間乾燥した後、PETフィルムを剥離して含浸塗布皮膜を作製した。こうして得られた皮膜を、160℃で30分間熱処理し、物理的な架橋を生じさせた。ついで、皮膜を2mol/Lの硫酸ナトリウムの電解質水溶液に24時間浸漬させた。該水溶液にpHが1になるように濃硫酸を加えた後、1体積%グルタルアルデヒド水溶液に皮膜を浸漬し、25℃で24時間スターラーを用いて撹拌し、架橋処理を行った。ここで、グルタルアルデヒド水溶液としては、石津製薬株式会社製「グルタルアルデヒド」(25体積%)を水で希釈したものを用いた。架橋処理の後、皮膜を脱イオン水に浸漬し、途中数回脱イオン水を交換しながら、皮膜が膨潤平衡に達するまで浸漬させ、陽イオン交換膜CEM−1を得た。この時の膜厚は100μmであった。
<実施例2>
(CEM−2の製造)
CEM−1の製造において、(A)/(B)=2とした以外は同様の方法でCEM−2を製造した。
<実施例3>
(CEM−3の製造)
CEM−1の製造において、(A)/(B)=0.8とした以外は同様の方法でCEM−3を製造した。
<実施例4>
(CEM−4の製造)
CEM−1の製造において、膜厚が50μmとなるように溶液を塗工した以外は同様の方法で、CEM−4を製造した。
<実施例5>
(CEM−5の製造)
CEM−1の製造において、(A)/(B)=6とした以外は同様の方法で、CEM−5を製造した。
<実施例6>
(CEM−6の製造)
CEM−1の製造において、(A)/(B)=0.05とした以外は同様の方法で、CEM−6を製造した。
<比較例1>
(CEM−7の製造)
CEM−1の製造において、セルロースナノファイバーを添加していないこと以外は同様の方法でCEM−6を製造した。
(陽イオン交換膜CEM−1の製造)
脱イオン水を用いて濃度12wt%のP−1水溶液を調整した。このポリマー水溶液とセルロースナノファイバー溶液(中越パルプ工業社製、CNF-10)をせん断型拡販機(クレアミックス MTECHNIQUE社製)で10分間攪拌混合した。この時、セルロースナノファイバー(A)とポリマー(B)の重量比が(A)/(B)=1となるように溶液を調整した。このポリマー水溶液を、バーコーターを用いてPETフィルムに800μm液厚になるように塗布して塗布層(キャスト層)を形成した。その後、熱風乾燥機DKM400(YAMATO社製)にて温度80℃、40分間乾燥した後、PETフィルムを剥離して含浸塗布皮膜を作製した。こうして得られた皮膜を、160℃で30分間熱処理し、物理的な架橋を生じさせた。ついで、皮膜を2mol/Lの硫酸ナトリウムの電解質水溶液に24時間浸漬させた。該水溶液にpHが1になるように濃硫酸を加えた後、1体積%グルタルアルデヒド水溶液に皮膜を浸漬し、25℃で24時間スターラーを用いて撹拌し、架橋処理を行った。ここで、グルタルアルデヒド水溶液としては、石津製薬株式会社製「グルタルアルデヒド」(25体積%)を水で希釈したものを用いた。架橋処理の後、皮膜を脱イオン水に浸漬し、途中数回脱イオン水を交換しながら、皮膜が膨潤平衡に達するまで浸漬させ、陽イオン交換膜CEM−1を得た。この時の膜厚は100μmであった。
<実施例2>
(CEM−2の製造)
CEM−1の製造において、(A)/(B)=2とした以外は同様の方法でCEM−2を製造した。
<実施例3>
(CEM−3の製造)
CEM−1の製造において、(A)/(B)=0.8とした以外は同様の方法でCEM−3を製造した。
<実施例4>
(CEM−4の製造)
CEM−1の製造において、膜厚が50μmとなるように溶液を塗工した以外は同様の方法で、CEM−4を製造した。
<実施例5>
(CEM−5の製造)
CEM−1の製造において、(A)/(B)=6とした以外は同様の方法で、CEM−5を製造した。
<実施例6>
(CEM−6の製造)
CEM−1の製造において、(A)/(B)=0.05とした以外は同様の方法で、CEM−6を製造した。
<比較例1>
(CEM−7の製造)
CEM−1の製造において、セルロースナノファイバーを添加していないこと以外は同様の方法でCEM−6を製造した。
(イオン交換膜の評価)
このようにして作製した陽イオン交換膜を、所望の大きさに裁断し、測定試料を作製した。得られた測定試料を用い、上記方法にしたがって、破裂強度、膜抵抗、寸法変化を前述の方法にて測定した。結果を表1に示す。
このようにして作製した陽イオン交換膜を、所望の大きさに裁断し、測定試料を作製した。得られた測定試料を用い、上記方法にしたがって、破裂強度、膜抵抗、寸法変化を前述の方法にて測定した。結果を表1に示す。
セルロースナノファイバーが複合化されているイオン交換膜である実施例1〜6においては、破裂強度を高く維持でき、寸法変化も小さい。また、膜抵抗も低いことから、イオン交換膜として有効に使用可能である。一方で、比較例1においては、セルロースナノファイバーを複合化していないため、膜抵抗は低いものの寸法変化が大きくなり、イオン交換膜として用いることが難しい。
<実施例7>
(陰イオン交換膜AEM−1の製造)
脱イオン水を用いて濃度12wt%のP−2水溶液を調整した。このポリマー水溶液をこのポリマー水溶液とセルロースナノファイバー溶液(中越パルプ工業社製、CNF-10)をせん断型拡販機(クレアミックス MTECHNIQUE社製)で10分間攪拌混合した。この時、ポリマー(A)とセルロースナノファイバー(B)の重量比が(A)/(B)=1となるように溶液を調整した。バーコーターを用いて前記溶液をPETフィルムに塗布して塗布層(キャスト層)を形成した。その後、熱風乾燥機DKM400(YAMATO社製)にて温度80℃、40分間乾燥した後、PETフィルムを剥離して含浸塗布皮膜を作製した。乾燥後の膜厚みは100μmであった。ついで、皮膜を2mol/Lの硫酸ナトリウムの電解質水溶液に24時間浸漬させた。該水溶液にpHが1になるように濃硫酸を加えた後、1体積%グルタルアルデヒド水溶液に皮膜を浸漬し、25℃で24時間スターラーを用いて撹拌し、架橋処理を行った。ここで、グルタルアルデヒド水溶液としては、石津製薬株式会社製「グルタルアルデヒド」(25体積%)を水で希釈したものを用いた。架橋処理の後、皮膜を脱イオン水に浸漬し、途中数回脱イオン水を交換しながら、皮膜が膨潤平衡に達するまで浸漬させ、陰イオン交換膜(AEM−1)を得た。この時の膜厚は100μmであった。
<実施例8>
(AEM−2の製造)
AEM−1の製造において、(A)/(B)=2とした以外は同様の方法でAEM−2を製造した。
<実施例9>
(AEM−3の製造)
AEM−1の製造において、(A)/(B)=0.8とした以外は同様の方法で、AEM−3を製造した。
<実施例10>
(AEM−4の製造)
AEM−1の製造において、膜厚が50μmとなるように溶液を塗工した以外は同様の方法でAEM−4を製造した。
<実施例11>
(AEM−5の製造)
AEM−1の製造において、(A)/(B)=6とした以外は同様の方法で、AEM−5を製造した。
<実施例12>
(AEM-6の製造)
AEM−1の製造において、(A)/(B)=0.05とした以外は同様の方法で、AEM−6を製造した。
<比較例2>
(AEM−7の製造)
AEM−1の製造において、セルロースナノファイバーを添加していないこと以外は同様の方法でAEM−6を製造した。
(陰イオン交換膜AEM−1の製造)
脱イオン水を用いて濃度12wt%のP−2水溶液を調整した。このポリマー水溶液をこのポリマー水溶液とセルロースナノファイバー溶液(中越パルプ工業社製、CNF-10)をせん断型拡販機(クレアミックス MTECHNIQUE社製)で10分間攪拌混合した。この時、ポリマー(A)とセルロースナノファイバー(B)の重量比が(A)/(B)=1となるように溶液を調整した。バーコーターを用いて前記溶液をPETフィルムに塗布して塗布層(キャスト層)を形成した。その後、熱風乾燥機DKM400(YAMATO社製)にて温度80℃、40分間乾燥した後、PETフィルムを剥離して含浸塗布皮膜を作製した。乾燥後の膜厚みは100μmであった。ついで、皮膜を2mol/Lの硫酸ナトリウムの電解質水溶液に24時間浸漬させた。該水溶液にpHが1になるように濃硫酸を加えた後、1体積%グルタルアルデヒド水溶液に皮膜を浸漬し、25℃で24時間スターラーを用いて撹拌し、架橋処理を行った。ここで、グルタルアルデヒド水溶液としては、石津製薬株式会社製「グルタルアルデヒド」(25体積%)を水で希釈したものを用いた。架橋処理の後、皮膜を脱イオン水に浸漬し、途中数回脱イオン水を交換しながら、皮膜が膨潤平衡に達するまで浸漬させ、陰イオン交換膜(AEM−1)を得た。この時の膜厚は100μmであった。
<実施例8>
(AEM−2の製造)
AEM−1の製造において、(A)/(B)=2とした以外は同様の方法でAEM−2を製造した。
<実施例9>
(AEM−3の製造)
AEM−1の製造において、(A)/(B)=0.8とした以外は同様の方法で、AEM−3を製造した。
<実施例10>
(AEM−4の製造)
AEM−1の製造において、膜厚が50μmとなるように溶液を塗工した以外は同様の方法でAEM−4を製造した。
<実施例11>
(AEM−5の製造)
AEM−1の製造において、(A)/(B)=6とした以外は同様の方法で、AEM−5を製造した。
<実施例12>
(AEM-6の製造)
AEM−1の製造において、(A)/(B)=0.05とした以外は同様の方法で、AEM−6を製造した。
<比較例2>
(AEM−7の製造)
AEM−1の製造において、セルロースナノファイバーを添加していないこと以外は同様の方法でAEM−6を製造した。
(陰イオン交換膜の評価)
このようにして作製した陰イオン交換膜を、所望の大きさに裁断し、測定試料を作製した。得られた測定試料を用い、上記方法にしたがって、破裂強度、膜抵抗、寸法変化を前述の方法にて測定した。結果を表2に示す。
このようにして作製した陰イオン交換膜を、所望の大きさに裁断し、測定試料を作製した。得られた測定試料を用い、上記方法にしたがって、破裂強度、膜抵抗、寸法変化を前述の方法にて測定した。結果を表2に示す。
セルロースナノファイバーが複合化されているイオン交換膜である実施例7〜12においては、破裂強度も高く維持でき、寸法変化も小さい。また、膜抵抗も低いことから、イオン交換膜として有効に使用可能である。一方で、比較例2においては、セルロースナノファイバーを複合化していないため、膜抵抗は低いものの寸法変化が大きくなり、イオン交換膜として用いることが難しい。
本発明に係る、セルロースナノファイバー複合イオン交換膜は膜強度を保持しながら薄膜化が可能となる。また、従来の方法のように、支持体との複合が必要とならないため、表裏差の無いイオン交換膜となり、膜汚れ等の改善も見込まれる。また、製造プロセスも簡略化でき、産業上の利用可能性がある。
以上、本発明の好ましい実施態様を例示的に説明したが、当業者であれば、特許請求の
範囲に開示した本発明の範囲および精神から逸脱することなく多様な修正、付加および置
換ができることが理解可能であろう。
範囲に開示した本発明の範囲および精神から逸脱することなく多様な修正、付加および置
換ができることが理解可能であろう。
Claims (7)
- 下記一般式(1)で示されるアニオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体または下記一般式(2)で示されるカチオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体を含有するイオン交換膜(以降、前記アニオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体またはカチオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体をイオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体(B)と称す。)であって、セルロースナノファイバーが複合化されていることを特徴とするイオン交換膜。
- イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体(B)が、セルロースナノファイバー(A)と複合化された状態で架橋処理された架橋体である、請求項1に記載のイオン交換膜。
- セルロースナノファイバー(A)とイオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体(B)の混合比が、それぞれ単体の重量比で0.1≦(A)/(B)≦5の範囲である事を特徴とする請求項1または2に記載のイオン交換膜
- セルロースナノファイバーの繊維径が1nm以上1000nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のイオン交換膜
- イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液を準備する工程;
前記イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体溶液とセルロースナノファイバーとを複合化する工程;
剥離シートの上に、前記イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体/セルロースナノファイバー複合体の溶液を塗布して、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体/セルロースナノファイバー複合体の塗布層を形成する工程;
前記塗布層を乾燥させる工程;
および 前記剥離シートを、乾燥した複合体から剥離する工程;
を含むイオン交換膜の製造方法。 - 請求項5の製造方法において、剥離工程の後、イオン性ビニルアルコール系ブロック共重合体に熱処理を施す、イオン交換膜の製造方法。
- 陽極および陰極と、前記陽極および陰極の間に陰イオン交換膜と陽イオン交換膜とを交互に配列することにより形成した脱塩室および濃縮室と、を少なくとも備えている電気透析装置であって、前記陰イオン交換膜および陽イオン交換膜は、それぞれ請求項1〜4のいずれか一項に記載されたイオン交換膜で構成されている、電気透析装置。
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---|---|---|---|---|
KR101873388B1 (ko) | 2016-11-23 | 2018-07-02 | 가천대학교 산학협력단 | 4차 폴리술폰과 1,4-디아자바이시클로-[2.2.2]-옥탄 셀룰로스가 가교결합된 음이온 전도성 멤브레인 및 그 제조방법 |
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2015
- 2015-02-06 JP JP2015021957A patent/JP2016145270A/ja not_active Withdrawn
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