JP2016143767A - テープ剥離方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウエーハを破損させることなく表面に貼着された保護テープの一端部に他の保護テープの一端部を重ね合わせ溶着することができるテープ剥離方法を提供する。【解決手段】第1の面と該第1の面と反対側の第2の面とを有するウエーハの第1の面に貼着された保護テープを剥離するテープ剥離方法であって、ウエーハの第2の面をチャックテーブルの保持面に保持するウエーハ保持工程と、ウエーハ保持工程が実施されたウエーハの第1の面に貼着されている保護テープの一端部に他の保護テープの一端部を重ね合わせヒーターによって熱圧着する熱圧着工程と、熱圧着工程が実施されチャックテーブルに保持されているウエーハの第1の面に貼着されている保護テープを他の保護テープによって剥離するテープ剥離工程とを含む。【選択図】図8
Description
本発明は、半導体ウエーハ等のウエーハに貼着された保護テープを剥離するためのテープ剥離方法に関する。
半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に配列されたストリートと呼ばれる分割予定ラインによって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等のデバイスを形成する。そして、半導体ウエーハをストリートに沿って切断することによりデバイスが形成された領域を分割して個々の半導体デバイスを製造している。また、サファイヤ基板の表面に窒化ガリウム系化合物半導体等が積層された光デバイスウエーハもストリートに沿って切断することにより個々の発光ダイオード、レーザーダイオード等の光デバイスに分割され、電気機器に広く利用されている。このようにして分割されるウエーハは、ストリートに沿って切断する前に研削装置によって裏面が研削され、所定の厚さに形成される。
研削装置によって裏面が研削されるウエーハの表面には、IC、LSI等のデバイスを保護するために保護テープが貼着される。そして、裏面が研削されたウエーハの裏面を環状のフレームに装着されたダイシングテープに貼着した後、ウエーハの表面に貼着された保護テープは剥離される(例えば、特許文献1参照)。
ウエーハの表面に貼着された保護テープを剥離するには、剥離用テープをウエーハに貼着された保護テープに貼り付け、その後、ウエーハと剥離用テープを相対的に移動することにより、ウエーハから保護テープを剥離する方法が実用化されている(例えば、特許文献2参照)。
しかるに、剥離用テープは高価であり、剥離用テープの剥離に要するランニングコストが高いという問題がある。この問題を解消するために、ウエーハの表面に貼着された保護テープの一端部に他の保護テープの一端部を重ね合わせ超音波溶着した後、他の保護テープとウエーハを相対的に移動することにより、ウエーハから保護テープを剥離する方法が実用化されている(例えば、特許文献3参照)。
而して、裏面が研削され厚みが200μm以下となったウエーハにおいては、表面に貼着された保護テープの一端部に他の保護テープの一端部を重ね合わせ超音波溶着すると、超音波の振動によって破損するという問題がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、ウエーハを破損させることなく表面に貼着された保護テープの一端部に他の保護テープの一端部を重ね合わせ溶着することができるテープ剥離方法を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、第1の面と該第1の面と反対側の第2の面とを有するウエーハの第1の面に貼着された保護テープを剥離するテープ剥離方法であって、
ウエーハの第2の面をチャックテーブルの保持面に保持するウエーハ保持工程と、
該ウエーハ保持工程が実施されたウエーハの第1の面に貼着されている保護テープの一端部に他の保護テープの一端部を重ね合わせヒーターによって熱圧着する熱圧着工程と、
該熱圧着工程が実施されチャックテーブルに保持されているウエーハの第1の面に貼着されている保護テープを他の保護テープによって剥離するテープ剥離工程と、を含む、
ことを特徴とするテープ剥離方法が提供される。
ウエーハの第2の面をチャックテーブルの保持面に保持するウエーハ保持工程と、
該ウエーハ保持工程が実施されたウエーハの第1の面に貼着されている保護テープの一端部に他の保護テープの一端部を重ね合わせヒーターによって熱圧着する熱圧着工程と、
該熱圧着工程が実施されチャックテーブルに保持されているウエーハの第1の面に貼着されている保護テープを他の保護テープによって剥離するテープ剥離工程と、を含む、
ことを特徴とするテープ剥離方法が提供される。
上記テープ剥離工程は、他の保護テープの他端部をウエーハの第1の面に貼着されている保護テープの他端に向けて折り曲げて引っ張ることにより、ウエーハの第1の面に貼着されている保護テープを剥離する。
ウエーハの第1の面から剥離された保護テープが新たな他の保護テープとなって、熱圧着工程およびテープ剥離工程を実施する。
上記テープ剥離工程を実施することによりウエーハの第1の面から剥離された保護テープが連なった他の保護テープを巻き取る巻き取り工程を含んでいる。
ウエーハの第1の面から剥離された保護テープが新たな他の保護テープとなって、熱圧着工程およびテープ剥離工程を実施する。
上記テープ剥離工程を実施することによりウエーハの第1の面から剥離された保護テープが連なった他の保護テープを巻き取る巻き取り工程を含んでいる。
本発明によるテープ剥離方法においては、熱圧着工程はウエーハの第1の面に貼着されている保護テープの一端部に他の保護テープの一端部を重ね合わせヒーターによって熱圧着するので、上記従来の超音波溶着のようにウエーハに超音波振動が作用することがないため、ウエーハの厚みがが200μm以下となっても破損することはない。
以下、本発明によるテープ剥離方法の好適な実施形態について、添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
図1には、本発明によるテープ剥離方法において保護テープが貼着されるウエーハとしての半導体ウエーハの斜視図が示されている。図1に示す半導体ウエーハ2は、厚みが例えば500μmのシリコンウエーハからなっており、第1の面としての表面2aと該表面2aと反対側の第2の面としての裏面2bを有している。この半導体ウエーハ2は、表面2aに複数の分割予定ライン21が格子状に形成されているとともに、該複数の分割予定ライン21によって区画された複数の領域にIC、LSI等のデバイス22が形成されている。
以下、この半導体ウエーハ2の第1の面としての表面2aに貼着される保護テープを剥離するためのテープ剥離方法について説明する。
以下、この半導体ウエーハ2の第1の面としての表面2aに貼着される保護テープを剥離するためのテープ剥離方法について説明する。
先ず、半導体ウエーハ2の表面2aに形成されたデバイス22を保護するために、半導体ウエーハ2の表面2aに保護テープを貼着する保護テープ貼着工程を実施する。即ち、図2に示すように半導体ウエーハ2の表面2aに保護テープ3を貼着する。なお、保護テープ3は、図示の実施形態においては厚さが100μmのアクリル系樹脂シートの表面にアクリル系樹脂粘着層31が厚さ5μm程度敷設されている。
上述した保護テープ貼着工程を実施したならば、保護テープ3側を研削装置のチャックテーブルの保持面に保持し、半導体ウエーハ2の裏面を研削して所定の厚みに形成する裏面研削工程を実施する。この裏面研削工程は、図3に示す研削装置4を用いて実施する。図3に示す研削装置4は、被加工物を保持するチャックテーブル41と、該チャックテーブル41に保持された被加工物を研削する研削手段42を具備している。チャックテーブル41は、保持面である上面に被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない回転駆動機構によって図3において矢印41aで示す方向に回転せしめられる。研削手段42は、スピンドルハウジング421と、該スピンドルハウジング421に回転自在に支持され図示しない回転駆動機構によって回転せしめられる回転スピンドル422と、該回転スピンドル422の下端に装着されたマウンター423と、該マウンター423の下面に取り付けられた研削ホイール424とを具備している。この研削ホイール424は、円環状の基台425と、該基台425の下面に環状に装着された研削砥石426とからなっており、基台425がマウンター423の下面に締結ボルト427によって取り付けられている。
上述した研削装置4を用いて上記裏面研削工程を実施するには、図3に示すようにチャックテーブル41の上面(保持面)に上記半導体ウエーハ2の保護テープ3側を載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することによってチャックテーブル41上に半導体ウエーハ2を保護テープ3を介して吸引保持する。従って、チャックテーブル41上に保持された半導体ウエーハ2は、裏面2bが上側となる。このようにチャックテーブル41上に半導体ウエーハ2を保護テープ3を介して吸引保持したならば、チャックテーブル41を図3において矢印41aで示す方向に例えば300rpmで回転しつつ、研削手段42の研削ホイール424を図3において矢印424aで示す方向に例えば6000rpmで回転せしめて、図3に示すように研削砥石426を被加工面である半導体ウエーハ2の裏面2bに接触せしめ、研削ホイール424を図3および図4において矢印424bで示すように例えば1μm/秒の研削送り速度で下方(チャックテーブル41の保持面に対し垂直な方向)に所定量研削送りする。この結果、半導体ウエーハ2の裏面2bが研削されて半導体ウエーハ2は所定の厚み(例えば150μm)に形成される。
上述した裏面研削工程を実施したならば、半導体ウエーハ2の裏面2bにダイシングテープを貼着しダイシングテープの外周部を環状のフレームによって支持するウエーハ支持工程を実施する。即ち、図5の(a)および(b)に示すように上記裏面研削工程が実施された半導体ウエーハ2の裏面2bを環状のフレームFに装着されたダイシングテープTに貼着する。従って、ダイシングテープTに貼着された半導体ウエーハ2の表面に貼着されている保護テープ3が上側となる。なお、図5の(a)および(b)に示す実施形態においては、環状のフレームFに装着されたダイシングテープTに半導体ウエーハ2の裏面2bを貼着する例を示したが、半導体ウエーハ2の裏面2bにダイシングテープTを貼着するとともにダイシングテープTの外周部を環状のフレームFに同時に装着するようにしてもよい。
上述したウエーハ支持工程が実施された半導体ウエーハ2の表面2aに貼着されている保護テープ3を剥離するには、図6に示すテープ剥離装置を用いて実施する。図6に示すテープ剥離装置5は、上記ダイシングテープTを介して半導体ウエーハ2の裏面2b側を吸引保持するチャックテーブル51と、該チャックテーブル51に保持された半導体ウエーハ2の表面2aに貼着されている保護テープ3の一端部に他の保護テープ3aの一端部を重ね合わせて熱圧着する熱圧着手段52と、他の保護テープ3aを支持しつつ保護テープ3を剥離する剥離ローラー手段53と、剥離した保護テープ3を巻き取る巻き取り手段54とからなっている。上記チャックテーブル51は、上面である保持面に半導体ウエーハ2等を吸引保持するように構成されているとともに、図6において左右方向に移動可能に構成されている。上記熱圧着手段52は、ヒーター521と、該ヒーター521を図6において上下方向に移動せしめるエアーシリンダー522とからなっている。上記剥離ローラー手段53は、一対のローラー531、531からなっており、該一対のローラー531、531間に他の保護テープ3aが位置付けられる。上記巻き取り手段54は、半導体ウエーハ2の表面2aから剥離された保護テープ3を他の保護テープ3aとして一対のローラー531、531間を通して巻き取る。
上述したテープ剥離装置5を用いて半導体ウエーハ2の表面2aに貼着されている保護テープ3を剥離するには、図7に示すように上記ウエーハ支持工程が実施された半導体ウエーハ2が貼着されているダイシングテープT側およびダイシングテープTが装着されている環状のフレームFをチャックテーブル51の上面である保持面上に載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、半導体ウエーハ2の裏面2bをダイシングテープTを介してチャックテーブル51上に吸引保持する(ウエーハ保持工程)。従って、チャックテーブル51上にダイシングテープTを介して保持された半導体ウエーハ2の表面2aに貼着されている保護テープ3が上側となる。
上記ウエーハ保持工程を実施したならば、半導体ウエーハ2の第1の面としての表面2aに貼着されている保護テープ3の一端部に他の保護テープ3aの一端部を重ね合わせヒーターによって熱圧着する熱圧着工程を実施する。即ち、図7に示す状態からチャックテーブル51を矢印51aで示す方向に移動して、図8に示すように半導体ウエーハ2の表面2aに貼着されている保護テープ3の一端部に他の保護テープ3aの一端部を重ね合わせ、熱圧着手段52を構成するエアーシリンダー522を作動してヒーター521を下降することにより他の保護テープ3aの一端部上に圧接するとともにヒーター521を作動して保護テープ3の一端部に他の保護テープ3aの一端部を熱圧着する。この熱圧着工程においては、保護テープ3の一端部に他の保護テープ3aの一端部を熱圧着するので、上記従来の超音波溶着のようにウエーハに超音波振動が作用することがないため、半導体ウエーハ2の厚みがが200μm以下となっても破損することはない。
次に、熱圧着工程が実施されチャックテーブル51に保持されている半導体ウエーハ2の第1の面としての表面2aに貼着されている保護テープ3を他の保護テープ3aによって剥離するテープ剥離工程を実施する。このテープ剥離工程は、上記熱圧着工程を実施した状態から図9に示すように熱圧着手段52を構成するエアーシリンダー522を作動してヒーター521を上昇させて退避位置に位置付けるとともに、チャックテーブル51を矢印51bで示す方向に移動しつつ巻き取り手段54を作動する。この結果、他の保護テープ3aの他端部を半導体ウエーハ2の表面2aに貼着されている保護テープ3の他端に向けて折り曲げて引っ張ることになり、半導体ウエーハ2の表面2aに貼着されている保護テープ3が図9に示すように剥離される。このようにして半導体ウエーハ2の表面2aから剥離された保護テープ3は、他の保護テープ3aとなって一対のローラー531、531間を通って巻き取り手段54に巻き取られる(巻き取り工程)。
2:半導体ウエーハ
3::保護テープ:
3a:他の保護テープ
4:研削装置
41:研削装置のチャックテーブル
42:研削手段
424:研削ホイール
5:テープ剥離装置
51:テープ剥離装置のチャックテーブル
52:熱圧着手段
521:ヒーター
522:エアーシリンダー
53:剥離ローラー手段
54:巻き取り手段
F:環状のフレーム
T:ダイシングテープ
3::保護テープ:
3a:他の保護テープ
4:研削装置
41:研削装置のチャックテーブル
42:研削手段
424:研削ホイール
5:テープ剥離装置
51:テープ剥離装置のチャックテーブル
52:熱圧着手段
521:ヒーター
522:エアーシリンダー
53:剥離ローラー手段
54:巻き取り手段
F:環状のフレーム
T:ダイシングテープ
Claims (4)
- 第1の面と該第1の面と反対側の第2の面とを有するウエーハの第1の面に貼着された保護テープを剥離するテープ剥離方法であって、
ウエーハの第2の面をチャックテーブルの保持面に保持するウエーハ保持工程と、
該ウエーハ保持工程が実施されたウエーハの第1の面に貼着されている保護テープの一端部に他の保護テープの一端部を重ね合わせヒーターによって熱圧着する熱圧着工程と、
該熱圧着工程が実施されチャックテーブルに保持されているウエーハの第1の面に貼着されている保護テープを他の保護テープによって剥離するテープ剥離工程と、を含む、
ことを特徴とするテープ剥離方法。 - 該テープ剥離工程は、他の保護テープの他端部をウエーハの第1の面に貼着されている保護テープの他端に向けて折り曲げて引っ張ることにより、ウエーハの第1の面に貼着されている保護テープを剥離する、請求項1記載のテープ剥離方法。
- ウエーハの第1の面から剥離された保護テープが新たな他の保護テープとなって、該熱圧着工程および該テープ剥離工程を実施する、請求項1又は2記載のテープ剥離方法。
- 該テープ剥離工程を実施することによりウエーハの第1の面から剥離された保護テープが連なった他の保護テープを巻き取る巻き取り工程を含んでいる、請求項3記載のテープ剥離方法。
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2015
- 2015-02-02 JP JP2015018630A patent/JP2016143767A/ja active Pending
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