JP2018206936A - 基板処理システム、基板処理方法 - Google Patents

基板処理システム、基板処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018206936A
JP2018206936A JP2017110475A JP2017110475A JP2018206936A JP 2018206936 A JP2018206936 A JP 2018206936A JP 2017110475 A JP2017110475 A JP 2017110475A JP 2017110475 A JP2017110475 A JP 2017110475A JP 2018206936 A JP2018206936 A JP 2018206936A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
daf
tape
unit
frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017110475A
Other languages
English (en)
Inventor
田村 武
Takeshi Tamura
武 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP2017110475A priority Critical patent/JP2018206936A/ja
Priority to TW107118366A priority patent/TW201921545A/zh
Publication of JP2018206936A publication Critical patent/JP2018206936A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Dicing (AREA)

Abstract

【課題】基板の搬送時やチップのピックアップ時のチッピングを抑制するための熱収縮を不要としながらも、チッピングを抑制して品質の良いDAF付きのチップを製造できる、基板処理システムの提供。【解決手段】ダイシングされた基板の保護テープで保護されている第1主表面とは反対側の第2主表面を加工することにより、前記基板を薄板化する薄板化部と、前記薄板化部によって薄板化された前記基板の前記第2主表面にDAF(Die Attach Film)を付着するDAF付着部と、前記DAFと付着された前記基板を構成する複数のチップ同士の間隔を広げるエキスパンド部と、前記エキスパンド部によって前記チップ同士の前記間隔が広げられた前記基板を、前記DAFおよび粘着テープを介してフレームに装着するマウント部とを有する、基板処理システム。【選択図】図1

Description

本発明は、基板処理システム、基板処理方法に関する。
近年、半導体装置の小型化や軽量化の要求に応えるため、半導体ウエハなどの基板の第1主表面に素子、回路、端子などを形成した後、基板の第1主表面とは反対側の第2主表面を研削して、基板を薄板化することが行われている。基板の薄板化の際に、基板の第1主表面は、保護テープで保護される。
また、半導体装置の高集積化が進められており、チップの積層化が進められている。チップは、一般的に、半導体ウエハの薄板化後に、半導体ウエハをダイシングして得られる。チップ同士の接着、チップと基材との接着には、DAF(Die Attach Film)と呼ばれるダイボンディング用の接着シートが用いられる。
特許文献1では、薄板化された半導体ウエハの第2主表面にDAFとエキスパンドシートとを順に配設し、半導体ウエハの第1主表面から保護テープを除去した後、半導体ウエハの第1主表面にV溝を形成する。その後、エキスパンドシートを放射状に拡張することにより、半導体ウエハおよびDAFをV溝に沿って分割する。これにより、DAFとチップとで構成される半導体装置が製造される。
エキスパンドシートは、環状フレームの開口部を覆うように環状フレームに装着され、環状フレームの開口部においてDAFを介して半導体ウエハと貼合される。エキスパンドシートを拡張する装置は、環状フレームを保持する環状のフレーム保持部材と、環状のフレーム保持部材の内側に配設される拡張ドラムとを有する。拡張ドラムの外径は、環状フレームの内径より小さい。拡張ドラムの内径は、環状フレームに装着されたエキスパンドシートにDAFを介して貼着される半導体ウエハの外径より大きい。拡張ドラムに対しフレーム保持部材を下降させることにより、環状フレームに装着されたエキスパンドシートを放射状に拡張し、半導体ウエハおよびDAFをV溝に沿って分割する。
特開2011−91240号公報
エキスパンドシートは、拡張によって伸びて弛む。エキスパンドシートの弛みは、基板の搬送時やチップのピックアップ時などに、チップ同士が接触してチッピングが生じる原因になりうる。
そこで、エキスパンドシートの弛みを取り除くため、エキスパンドシートを加熱して熱収縮させることが考えられる。エキスパンドシートの加熱は、環状フレームの内周と基板の外周との間のリング状の領域において行われる。
しかしながら、エキスパンドシートの熱収縮ムラによって、基板の中心が環状フレームの開口部の中心からずれる問題があった。また、エキスパンドシートの材料が、熱収縮材料に限定される問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、基板の搬送時やチップのピックアップ時のチッピングを抑制するための熱収縮を不要としながらも、チッピングを抑制して品質の良いDAF付きのチップを製造できる、基板処理システムの提供を主な目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様によれば、
ダイシングされた基板の保護テープで保護されている第1主表面とは反対側の第2主表面を加工することにより、前記基板を薄板化する薄板化部と、
前記薄板化部によって薄板化された前記基板の前記第2主表面にDAF(Die Attach Film)を付着するDAF付着部と、
前記DAFと付着された前記基板を構成する複数のチップ同士の間隔を広げるエキスパンド部と、
前記エキスパンド部によって前記チップ同士の前記間隔が広げられた前記基板を、前記DAFおよび粘着テープを介してフレームに装着するマウント部とを有する、基板処理システムが提供される。
本発明の一態様によれば、基板の搬送時やチップのピックアップ時のチッピングを抑制するための熱収縮を不要としながらも、チッピングを抑制して品質の良いDAF付きのチップを製造できる、基板処理システムが提供される。
図1は、第1実施形態による基板処理システムを示す平面図である。 図2は、第1実施形態による基板処理システムによる処理前の基板を示す斜視図である。 図3は、第1実施形態による基板処理システムによる処理後の基板を示す斜視図である。 図4は、第1実施形態によるダイシング部を示す図である。 図5は、第1実施形態による薄板化部の粗研削部を示す図である。 図6は、第1実施形態によるDAF付着部を示す図である。 図7は、第1実施形態の変形例によるDAF付着部を示す図である。 図8は、第1実施形態によるDAF分割加工部を示す図である。 図9は、第1実施形態によるエキスパンド部を示す図である。 図10は、第1実施形態による紫外線照射部を示す図である。 図11は、第1実施形態によるマウント部を示す図である。 図12は、第1実施形態の第1変形例によるマウント部を示す図である。 図13は、第1実施形態の第2変形例によるマウント部を示す図である。 図14は、第1実施形態による保護テープ切断部を示す図である。 図15は、第1実施形態による保護テープ剥離部を示す図である。 図16は、第1実施形態による基板処理方法のフローチャートである。 図17は、第2実施形態による基板処理システムを示す平面図である。 図18は、第2実施形態によるダイシング部を示す図である。 図19は、第2実施形態による薄板化部の粗研削部を示す図である。 図20は、第2実施形態によるDAF付着部を示す図である。 図21は、第2実施形態によるDAF分割加工部を示す図である。 図22は、第2実施形態による保護テープ薄化部を示す図である。 図23は、第2実施形態によるエキスパンド部を示す図である。 図24は、第2実施形態による基板処理方法のフローチャートである。 図25は、第3実施形態による基板処理システムを示す平面図である。 図26は、第3実施形態による紫外線照射部を示す図である。 図27は、第3実施形態による保護テープ切断部を示す図である。 図28は、第3実施形態によるDAF付着部を示す図である。 図29は、第3実施形態による保護テープ剥離部を示す図である。 図30は、第3実施形態によるエキスパンド部を示す図である。 図31は、第3実施形態によるDAF切断部を示す図である。 図32は、第3実施形態によるマウント部を示す図である。 図33は、第3実施形態による基板処理方法のフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。各図面において、同一の又は対応する構成には、同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。以下の説明において、X方向、Y方向、Z方向は互いに垂直な方向であり、X方向およびY方向は水平方向、Z方向は鉛直方向である。鉛直軸を回転中心とする回転方向をθ方向とも呼ぶ。
[第1実施形態]
<基板処理システム>
図1は、第1実施形態による基板処理システムを示す平面図である。基板処理システム1は、基板10のダイシング、基板10の薄板化、基板10へのDAFの付着、チップ同士の間隔の拡大、基板10のマウントなどを行う。基板処理システム1は、搬入出ステーション20と、処理ステーション30と、制御装置90とを備える。
搬入出ステーション20には、外部からキャリアCが搬入出される。キャリアCは、複数枚の基板10をZ方向に間隔をおいて収容する。搬入出ステーション20は、載置台21と、搬送領域25とを備える。
載置台21は、複数の載置板22を備える。複数の載置板22はY方向に一列に配列される。各載置板22にはキャリアCが載置される。一の載置板22上のキャリアCは処理前の基板10を収容し、他の一の載置板22上のキャリアCは処理後の基板10を収容してよい。
尚、載置板22の個数は、図示のものに限定されない。また、載置板22には、キャリアC以外に、不具合が生じた基板10を回収するためのキャリア等が載置されてもよい。
搬送領域25は、載置台21とX方向に隣接して配置される。搬送領域25には、Y方向に延在する搬送路26と、搬送路26に沿って移動可能な搬送装置27とが設けられる。搬送装置27は、Y方向だけではなく、X方向、Z方向およびθ方向に移動可能とされてよい。搬送装置27は、載置板22に載置されたキャリアCと、処理ステーション30のトランジション部35との間で、基板10の搬送を行う。
処理ステーション30は、搬送領域31と、トランジション部35と、後述の各種の処理部とを備える。尚、処理部の配置や個数は、図1に示す配置や個数に限定されず、任意に選択可能である。また、複数の処理部は、任意の単位で、分散または統合して配置してもよい。
搬送領域31は、トランジション部35を基準として、搬送領域25とはX方向反対側に設けられる。トランジション部35や各種の処理部は、搬送領域31に離接して設けられ、搬送領域31を囲むように設けられる。
搬送領域31には、X方向に延在する搬送路32と、搬送路32に沿って移動可能な搬送装置33とが設けられる。搬送装置33は、X方向だけではなく、Y方向、Z方向およびθ方向に移動可能とされてよい。搬送装置33は、搬送領域31に隣接する処理部同士の間で基板10を搬送する。後述の第2実施形態および第3実施形態において同様である。
制御装置90は、例えばコンピュータで構成され、図1に示すようにCPU(Central Processing Unit)91と、メモリなどの記憶媒体92と、入力インターフェース93と、出力インターフェース94とを有する。制御装置90は、記憶媒体92に記憶されたプログラムをCPU91に実行させることにより、各種の制御を行う。また、制御装置90は、入力インターフェース93で外部からの信号を受信し、出力インターフェース94で外部に信号を送信する。
制御装置90のプログラムは、情報記憶媒体に記憶され、情報記憶媒体からインストールされる。情報記憶媒体としては、例えば、ハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどが挙げられる。尚、プログラムは、インターネットを介してサーバからダウンロードされ、インストールされてもよい。
<基板処理システムによる処理前の基板>
図2は、第1実施形態による基板処理システムによる処理前の基板を示す斜視図である。基板10は、例えば半導体基板、サファイア基板などである。基板10の第1主表面11(図4等参照)は格子状に形成された複数のストリートで区画され、区画される領域には予め素子、回路、端子などが形成される。
基板10の第1主表面11には、バックグラインドテープ(以下、「BGテープ」とも呼ぶ)41が貼合される。BGテープ41は、基板10の第1主表面11を保護して、第1主表面11に予め形成された素子、回路、端子などを保護する。
BGテープ41は、シート基材と、シート基材の表面に塗布された粘着剤とで構成される。その粘着剤は、紫外線を照射すると硬化して、粘着力を低下するものであってよい。粘着力の低下後に、剥離操作によって簡単にBGテープ41を基板10から剥離できる。
BGテープ41は、リング状のBGフレーム49の開口部を覆うようにBGフレーム49に装着され、BGフレーム49の開口部において基板10と貼合される。これにより、BGフレーム49を保持して基板10を搬送でき、基板10のハンドリング性を向上できる。
尚、基板10は、本実施形態ではBGテープ41を介してBGフレーム49に装着された状態で基板処理システム1に供給されるが、基板処理システム1の内部においてBGテープ41を介してBGフレーム49に装着されてもよい。つまり、基板処理システム1は、BGテープ41を介してBGフレーム49に基板10を装着する処理部を有してもよい。
<基板処理システムによる処理後の基板>
図3は、第1実施形態による基板処理システムによる処理後の基板を示す斜視図である。基板10は、ダイシング、薄板化、DAF15の付着、チップ13の間隔の拡大などの処理を施されたうえで、DAF(Die Attach Film)15および粘着テープ51を介してフレーム59に装着される。
DAF15は、ダイボンディング用の接着シートである。DAF15は、積層されるチップ同士の接着、チップと基材との接着などに用いられる。DAF15は、導電性、絶縁性のいずれでもよい。
粘着テープ51は、シート基材と、シート基材の表面に塗布された粘着剤とで構成される。粘着テープ51は、リング状のフレーム59の開口部を覆うようにフレーム59に装着され、フレーム59の開口部において基板10と貼合される。これにより、フレーム59を保持して基板10を搬送でき、基板10のハンドリング性を向上できる。
尚、詳しくは後述するが、基板10は、粘着テープ51を介してフレーム59に装着される代わりに、粘着テープ51を介してBGフレーム49に装着されてもよい。
以下、処理ステーション30に配設される、ダイシング部100、薄板化部200、DAF付着部300、DAF分割加工部400、エキスパンド部510、紫外線照射部520、マウント部530、保護テープ切断部610、および保護テープ剥離部620についてこの順で説明する。
<ダイシング部>
図4は、第1実施形態によるダイシング部を示す図である。ダイシング部100は、基板10のダイシングを行う。ここで、基板10のダイシングとは、基板10を複数のチップ13に分割するための加工を意味し、基板10を分割すること、基板10に分割の起点を形成することを含む。ダイシング部100は、例えば、基板保持部110と、基板加工部120と、移動機構部130とを有する。
基板保持部110は、BGテープ41を介して基板10を保持する。基板10は水平に保持されてよい。例えば、基板10のBGテープ41で保護されている第1主表面11が下面とされ、基板10の第2主表面12が上面とされる。
基板加工部120は、例えば基板保持部110で保持されている基板10のダイシングを行う。基板加工部120は、例えばレーザ発振器121と、レーザ発振器121からのレーザ光線を基板10に照射する光学系122とを有する。光学系122は、レーザ発振器121からのレーザ光線を基板10に向けて集光する集光レンズなどで構成される。
移動機構部130は、基板保持部110と基板加工部120とを相対的に移動させる。移動機構部130は、例えば基板保持部110をX方向、Y方向、Z方向およびθ方向に移動させるXYZθステージ等で構成される。
制御装置90は、基板加工部120および移動機構部130を制御して、基板10を複数のチップ13に区画するストリートに沿って基板10のダイシングを行う。図4に示すように基板10の内部に破断の起点となる変質層を形成してもよいし、基板10のレーザ照射面(例えば図4では上面)にレーザ加工溝を形成してもよい。レーザ加工溝は、基板10を板厚方向に貫通してもよいし貫通しなくてもよい。
基板10の内部に変質層を形成する場合、基板10に対し透過性を有するレーザ光線が用いられる。一方、基板10のレーザ照射面にレーザ加工溝を形成する場合、基板10に対し吸収性を有するレーザ光線が用いられる。
尚、基板加工部120は、本実施形態ではレーザ光線を基板10に照射するレーザ発振器を有するが、基板10を切削する切削ブレードを有してもよいし、基板10の表面にスクライブ溝を形成するスクラバーを有してもよい。
尚、ダイシング部100は、本実施形態では基板処理システム1の処理ステーション30に配設されるが、基板処理システム1の外部に設けられてもよい。この場合、基板10は、ダイシングされたうえで、外部から搬入出ステーション20に搬入される。
<薄板化部>
薄板化部200(図1参照)は、ダイシングされた基板10のBGテープ41で保護されている第1主表面11とは反対側の第2主表面12を加工することにより、基板10を薄板化する。ダイシング部100で分割の起点を形成する場合、薄板化の過程で基板10に加工応力が作用することにより、分割の起点から板厚方向にクラックが進展し、基板10が複数のチップ13に分割される。薄板化部200は、例えば図1に示すように、回転テーブル201と、基板吸着部としてのチャックテーブル202と、粗研削部210と、仕上げ研削部220と、ダメージ層除去部230とを有する。
回転テーブル201は、回転テーブル201の中心線を中心に回転させられる。回転テーブル201の回転中心線の周りには、複数(例えば図1では4つ)のチャックテーブル202が等間隔で配設される。
複数のチャックテーブル202は、回転テーブル201と共に、回転テーブル201の中心線を中心に回転する。回転テーブル201の中心線は、鉛直とされる。回転テーブル201が回転する度に、粗研削部210、仕上げ研削部220およびダメージ層除去部230と向かい合うチャックテーブル202が変更される。
図5は、第1実施形態による薄板化部の粗研削部を示す図である。粗研削部210は、基板10の粗研削を行う。粗研削部210は、例えば図5に示すように、回転砥石211を有する。回転砥石211は、その中心線を中心に回転させられる共に下降され、チャックテーブル202で保持されている基板10の上面(つまり第2主表面12)を加工する。
チャックテーブル202は、BGテープ41を介して基板10を吸着する。基板10は水平に保持されてよい。例えば、基板10のBGテープ41で保護されている第1主表面11が下面とされ、基板10の第2主表面12が上面とされる。
チャックテーブル202の吸着面(例えば図5では上面)に対し垂直な方向から見たとき、BGフレーム49の外周はチャックテーブル202の吸着面よりも外側に配置される。チャックテーブル202の吸着面は、当該吸着面よりも大きいBGフレーム49に装着されたBGテープ41で覆われる。これにより、チャックテーブル202の吸着面への研削屑などの異物の付着を抑制でき、異物を洗い流す洗浄の手間を削減でき、基板10を交換する時の手間を削減できる。
仕上げ研削部220は、基板10の仕上げ研削を行う。仕上げ研削部220の構成は、粗研削部210の構成とほぼ同様である。但し、仕上げ研削部220の回転砥石の砥粒の平均粒径は、粗研削部210の回転砥石の砥粒の平均粒径よりも小さい。
ダメージ層除去部230は、粗研削や仕上げ研削などの研削によって基板10の第2主表面12に形成されたダメージ層を除去する。例えば、ダメージ層除去部230は、基板10に対して処理液を供給してウェットエッチング処理を行い、ダメージ層を除去する。尚、ダメージ層の除去方法は特に限定されない。
尚、薄板化部200は、基板10の研磨を行う研磨部を有してもよい。研磨部の構成は、粗研削部210の構成とほぼ同様である。基板10の研磨としては、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)などが挙げられる。また、薄板化部200は、不純物を捕獲するゲッタリングサイト(例えば結晶欠陥や歪み)を形成するゲッタリング部を有してもよい。チャックテーブル202の数は、図1では4つであるが、加工の種類の数に応じて適宜変更される。また、一の加工部(例えばダメージ層除去部230)が、複数種類の加工(例えばダメージ層除去とゲッタリングサイト形成)を行ってもよい。
<DAF付着部>
図6は、第1実施形態によるDAF付着部を示す図である。DAF付着部300は、薄板化された基板10の第2主表面12に、DAF15を付着する。例えば、DAF付着部300は、薄板化された基板10の第2主表面12に、DAF15の材料を含むDAF用塗布液を塗布するDAF塗布部310を有する。DAF塗布部310は、例えばDAF用塗布液を吐出するノズルなどで構成される。
DAF付着部300は、DAF塗布部310の他に、BGテープ41を介して基板10を保持する基板保持部311を有する。基板10は水平に保持されてよい。例えば基板10のBGテープ41で保護されている第1主表面11が下面とされ、基板10の第2主表面12が上面とされる。
DAF塗布部310は、基板保持部311に対して相対的に移動させられ、基板保持部311で保持されている基板10の第2主表面12に、DAF用塗布液を塗布する。その塗布方法は、特に限定されないが、例えばスピンコート法、インクジェット法、スクリーン印刷法などが挙げられる。
DAF用塗布液は、例えば、アクリルやエポキシなどの樹脂と、樹脂を溶かす溶媒とを含み、ボトルに収容される。そのボトルとDAF塗布部310とを接続する配管の途中には、流量調整弁や流量計などが設けられる。
DAF用塗布液は、基板10の第2主表面12に塗布され、液膜を形成する。その液膜を乾燥することにより、DAF15が形成される。DAF用塗布液を用いる場合、その液膜の膜厚を変更することで、DAF15の膜厚を変更できる。また、DAF用塗布液のボトルを交換することで、DAF15の材料を簡単に変更できる。
図7は、第1実施形態の変形例によるDAF付着部を示す図である。図7に示すDAF付着部300は、薄板化された基板10の第2主表面12に、予めフィルム状に成形されたDAF15を貼合させるDAF貼合部320を有する。DAF15が予めフィルム状に成形されるため、基板10の周囲にDAF15が飛散することを防止できる。DAF貼合部320は、ラミネート用ローラ321などで構成される。
フィルム状のDAF15は、芯に巻き取られた状態で供給され、芯から引き出して使用される。DAF15は、張力によってラミネート用ローラ321に抱き付きながらラミネート用ローラ321と基板10との間を通過し、基板10に積層される。この間、基板保持部322は、BGテープ41を介して基板10を平坦に保持する。
<DAF分割加工部>
図8は、第1実施形態によるDAF分割加工部を示す図である。DAF分割加工部400は、チップ13同士の境界線に沿って、DAF15の分割加工を行う。ここで、DAF15の分割加工とは、DAF15を分割するための加工を意味し、DAF15を分割すること、DAF15に分割の起点を形成することを含む。DAF分割加工部400は、例えば、基板保持部410と、DAF加工部420と、移動機構部430とを有する。
基板保持部410は、BGテープ41を介して基板10を保持する。基板10は水平に保持されてよい。例えば、基板10のBGテープ41で保護されている第1主表面11が下面とされ、基板10のDAF15と付着された第2主表面12が上面とされる。
DAF加工部420は、基板保持部410で保持されている基板10と付着されたDAF15の分割加工を行う。DAF加工部420は、例えばレーザ発振器421と、レーザ発振器421からのレーザ光線をDAF15に照射する光学系422とを有する。光学系422は、レーザ発振器421からのレーザ光線をDAF15に向けて集光する集光レンズなどで構成される。
移動機構部430は、基板保持部410とDAF加工部420とを相対的に移動させる。移動機構部430は、例えば基板保持部410をX方向、Y方向、Z方向およびθ方向に移動させるXYZθステージ等で構成される。
制御装置90は、DAF加工部420および移動機構部430を制御して、チップ13同士の境界線に沿ってDAF15の分割加工を行う。DAF15の内部に破断の起点となる変質層を形成してもよいし、DAF15のレーザ照射面(例えば図8では上面)にレーザ加工溝を形成してもよい。レーザ加工溝は、DAF15を膜厚方向に貫通してもよいし貫通しなくてもよい。
DAF15の内部に変質層を形成する場合、DAF15に対し透過性を有するレーザ光線が用いられる。一方、DAF15のレーザ照射面にレーザ加工溝を形成する場合、DAF15に対し吸収性を有するレーザ光線が用いられる。
尚、DAF加工部420は、本実施形態ではDAF15にレーザ光線を照射するレーザ発振器を有するが、DAF15を切削する切削ブレードを有してもよいし、DAF15の表面にスクライブ溝を形成するスクラバーを有してもよい。
<エキスパンド部>
図9は、第1実施形態によるエキスパンド部を示す図である。エキスパンド部510は、DAF15と付着された基板10を構成する複数のチップ13同士の間隔を広げる。チップ13同士の間隔を広げることにより、搬送時やピックアップ時のチッピングを抑制できる。
尚、基板10は、DAF付着部300から、DAF分割加工部400を経ずに、エキスパンド部510に搬送されてもよい。エキスパンド部510は、チップ13同士の間隔を広げることにより、チップ13同士の境界線に沿ってDAF15を引き裂くことができる。この場合、DAF分割加工部400は、不要である。
本実施形態では、エキスパンド部510がチップ13同士の間隔を広げる前に、DAF分割加工部400がチップ13同士の境界線に沿ってDAF15の分割加工を行う。これにより、引き裂き性の低いDAF15が使用可能となるので、DAF15の樹脂の種類の選択肢が広がる。
エキスパンド部510は、例えば、基板10と貼合されたBGテープ41を放射状に延伸することにより、チップ13同士の間隔を広げる保護テープ延伸部511を有する。保護テープ延伸部511は、例えば、保護テープ用フレーム保持部512と、保護テープ押圧部513と、保護テープ押圧駆動部514とを有する。
保護テープ用フレーム保持部512は、BGフレーム49を保持する。BGフレーム49は水平に保持されてよい。BGフレーム49と、BGフレーム49の内側に配置された基板10との間には、リング状の隙間が形成されている。
保護テープ押圧部513は、BGフレーム49の内周と基板10の外周との間において、BGフレーム49および基板10と貼合されたBGテープ41を押圧する。保護テープ押圧部513は、例えば円筒状に形成される。
保護テープ押圧駆動部514は、保護テープ用フレーム保持部512と保護テープ押圧部513とを相対的に移動させる。その移動方向は、基板10の主表面(例えば第1主表面11)に対し垂直とされ、例えば鉛直方向とされる。保護テープ押圧駆動部514は、シリンダなどで構成される。
制御装置90は、保護テープ押圧駆動部514を制御して、BGテープ41を押圧してBGテープ41を放射状に延伸する。これにより、チップ13同士の間隔を広げることができ、チップ13同士の間に隙間を形成することができる。
<紫外線照射部>
図10は、第1実施形態による紫外線照射部を示す図である。紫外線照射部520は、BGテープ41に紫外線を照射する。BGテープ41の粘着剤を紫外線の照射によって硬化でき、BGテープ41の粘着力を低下できる。粘着力の低下後に、剥離操作によって簡単にBGテープ41を基板10から剥離できる。
紫外線照射部520としては、UVランプなどが用いられる。紫外線照射部520による紫外線の照射は、BGテープ41の粘着力が高い場合に行われ、BGテープ41の剥離操作の前に行われる。
紫外線照射部520は、BGテープ41を基準として基板10とは反対側に設けられてよい。紫外線の照射によるDAF15の劣化を抑制できる。紫外線照射部520は、例えば保護テープ押圧部513の内部に設けられる。
紫外線照射部520は、BGテープ41の延伸後に、BGテープ41に紫外線を照射してよい。BGテープ41の延伸時にはBGテープ41に基板10が強固に粘着しているため、BGテープ41の延伸によってチップ13同士の間隔を確実に広げることができる。
<マウント部>
図11は、第1実施形態によるマウント部を示す図である。マウント部530は、エキスパンド部510によってチップ13同士の間隔が広げられた基板10を、DAF15および粘着テープ51を介してフレーム59に装着する。フレーム59は、BGフレーム49とは別に用意されるものである。
マウント部530は、例えばフレーム59を保持するフレーム保持部531と、フレーム保持部531で保持されているフレーム59に対し粘着テープ51およびDAF15を介して基板10を装着する貼合部532とを有する。フレーム保持部531は、フレーム59の粘着テープ51を装着する面(例えば図11では上面)と、DAF15の粘着テープ51を装着する面(例えば図11では上面)とを同一平面上に配置させる。貼合部532は、例えばラミネート用ローラで構成される。
フィルム状の粘着テープ51は、芯に巻き取られた状態で供給され、芯から引き出して使用される。粘着テープ51は、張力によってラミネート用ローラに抱き付きながらラミネート用ローラとDAF15との間を通過し、DAF15に積層される。また、粘着テープ51は、張力によってラミネート用ローラに抱き付きながらラミネート用ローラとフレーム59との間を通過し、フレーム59に積層される。マウント部530は、図11に示すように、粘着テープ51を、フレーム59の一端側から他端側に向けて順次、フレーム59およびDAF15と貼合させる。
図12は、第1実施形態の第1変形例によるマウント部を示す図である。図12において、実線は粘着テープ51をDAF15に貼合する前の状態を示し、二点鎖線は粘着テープ51をDAF15に貼合した後の状態を示す。
上記第1実施形態のマウント部530は、粘着テープ51を、フレーム59の一端側から他端側に向けて順次、フレーム59およびDAF15と貼合させる。これに対し、本変形例のマウント部530は、フレーム59に予め装着された粘着テープ51を、DAF15と平行に貼合させる。以下、相違点について主に説明する。
図12に示すマウント部530は、フレーム59を保持するフレーム保持部533と、フレーム保持部533で保持されているフレーム59に対し粘着テープ51およびDAF15を介して基板10を装着する貼合部534とを有する。フレーム保持部533は、粘着テープ51を介してフレーム59を保持する。フレーム保持部533は、フレーム59とBGフレーム49とを平行に保持する。貼合部534は、平行に保持されたフレーム59とBGフレーム49とを接離させるものであり、例えばシリンダなどで構成される。
粘着テープ51は、予めフレーム59に装着される。フレーム59は、粘着テープ51の外周部を保持する。フレーム59とBGフレーム49とは、平行に保持されながら、接近させる。これにより、粘着テープ51とDAF15とが、平行に貼合される。尚、貼合部534は、フレーム59とBGフレーム49を接近させるため、フレーム59およびBGフレーム49のどちらを移動させてもよく、両方を移動させてもよい。
図13は、第1実施形態の第2変形例によるマウント部を示す図である。上記第1実施形態のマウント部530およびその第1変形例のマウント部530は、BGフレーム49とは別に用意されるフレーム59に、粘着テープ51およびDAF15を介して基板10を装着する。これに対し、本変形例のマウント部530は、BGフレーム49に、粘着テープ51およびDAF15を介して基板10を装着する。粘着テープ51とBGテープ41とは、BGフレーム49を挟んで配される。
図13に示すマウント部530は、例えばBGフレーム49を保持するフレーム保持部535と、フレーム保持部535で保持されているBGフレーム49に対し粘着テープ51およびDAF15を介して基板10を装着する貼合部536とを有する。フレーム保持部535は、BGフレーム49の粘着テープ51を装着する面(例えば図13では上面)と、DAF15の粘着テープ51を装着する面(例えば図13では上面)とを同一平面上に配置させる。貼合部536は、例えばラミネート用ローラで構成される。
フィルム状の粘着テープ51は、芯に巻き取られた状態で供給され、芯から引き出して使用される。粘着テープ51は、張力によってラミネート用ローラに抱き付きながらラミネート用ローラとDAF15との間を通過し、DAF15に積層される。また、粘着テープ51は、張力によってラミネート用ローラに抱き付きながらラミネート用ローラとBGフレーム49との間を通過し、BGフレーム49に積層される。マウント部530は、図13に示すように、粘着テープ51を、BGフレーム49の一端側から他端側に向けて順次、BGフレーム49およびDAF15と貼合させる。
<保護テープ切断部>
図14は、第1実施形態による保護テープ切断部を示す図である。保護テープ切断部610は、BGフレーム49およびBGフレーム49の内側に配置される基板10の両方と貼合された延伸後のBGテープ41を、BGフレーム49の内周と基板10の外周との間で切断する。BGテープ41は、BGフレーム49と貼合された部分と、基板10と貼合された部分とに分離される。これにより、基板10と貼合されたBGテープ41の、BGフレーム49による拘束が解除される。そのため、詳しくは後述するが、図15に示すように、基板10と貼合されたBGテープ41を、基板10の一端から他端に向けて順次変形させながら、基板10から剥離できる。
保護テープ切断部610は、例えば、BGテープ41を介してBGフレーム49を保持する保護テープ用フレーム保持部611と、粘着テープ51およびDAF15を介して基板10を保持する基板保持部612と、BGテープ41を切断する切断加工部613とを有する。切断加工部613としては、図14ではBGテープ41を切削する切削ブレードが用いられるが、BGテープ41にレーザ光線を照射するレーザ発振器が用いられてもよい。
保護テープ切断部610によるBGテープ41の切断は、BGテープ41をBGフレーム49に装着した場合に行われる。この場合、搬送装置27および搬送装置33は、BGフレーム49を保持して基板10を搬送でき、基板10のハンドリング性を向上できる。
<保護テープ剥離部>
図15は、第1実施形態による保護テープ剥離部を示す図である。保護テープ剥離部は、保護テープ延伸部511によって延伸したBGテープ41を、マウント部530によって粘着テープ51と貼合された基板10から剥離する。延伸によって弛んだBGテープ41を除去できる。保護テープ剥離部620は、例えば剥離用ローラ621などで構成される。
BGテープ41は、張力によって剥離用ローラ621に抱き付きながら剥離用ローラ621と基板10との間を通過し、基板10から剥離される。この間、基板保持部622は、粘着テープ51およびDAF15を介して基板10を平坦に保持する。基板10から剥離されたBGテープ41は、不図示の巻取芯に巻き取られる。
保護テープ剥離部620は、図15に示すように、BGテープ41を、基板10の一端側から他端側に向けて順次変形させながら、基板10から剥離する。これにより、BGテープ41と基板10とを円滑に剥離できる。
尚、保護テープ剥離部620は、BGテープ41と基板10とを平行に剥離してもよい。この場合、保護テープ切断部610によるBGテープ41の切断は、不要である。
<基板処理方法>
次に、上記構成の基板処理システム1を用いた基板処理方法について説明する。図16は、第1実施形態による基板処理方法のフローチャートである。尚、半導体装置製造方法のフローチャートは、基板処理方法のフローチャートと同様であるので図示を省略する。
図16に示すように基板処理方法は、搬入工程S101と、ダイシング工程S102と、薄板化工程S103と、DAF付着工程S104と、DAF分割加工工程S105と、エキスパンド工程S106と、紫外線照射工程S107と、マウント工程S108と、保護テープ切断工程S109と、保護テープ剥離工程S110と、搬出工程S111とを有する。これらの工程は、制御装置90による制御下で実施される。尚、これらの工程の順序は、図16に示す順序には限定されない。
搬入工程S101では、搬送装置27が載置台21上のキャリアCから処理ステーション30のトランジション部35に基板10を搬送し、次いで、搬送装置33がトランジション部35からダイシング部100に基板10を搬送する。基板10がBGテープ41を介してBGフレーム49に予め装着された場合、搬送装置33や搬送装置27はBGフレーム49を保持して基板10を搬送する。
ダイシング工程S102では、図4に示すように、ダイシング部100が、基板10を複数のチップ13に区画するストリートに沿って基板10のダイシングを行う。このとき、基板10の第1主表面11は、BGテープ41で保護される。
薄板化工程S103では、図5に示すように、薄板化部200が、基板10のBGテープ41で保護された第1主表面11とは反対側の第2主表面12を加工することにより、基板10を薄板化する。このとき、基板10の第1主表面11は、BGテープ41で保護される。
薄板化工程S103では、チャックテーブル202の吸着面(例えば図5では上面)を、当該吸着面よりも大きいBGフレーム49に装着されたBGテープ41で覆う。これにより、チャックテーブル202の吸着面への研削屑などの異物の付着を抑制でき、異物を洗い流す洗浄の手間を削減でき、基板10を交換する時の手間を削減できる。
DAF付着工程S104では、図6に示すように、DAF付着部300が、薄板化された基板10の第2主表面12にDAF15を付着する。例えば、DAF付着工程S104では、薄板化された基板10の第2主表面12に、DAF15の材料を含むDAF用塗布液を塗布する。
DAF用塗布液は、基板10の第2主表面12に塗布され、液膜を形成する。その液膜を乾燥することにより、DAF15が形成される。DAF用塗布液を用いる場合、その液膜の膜厚を変更することで、DAF15の膜厚を変更できる。また、DAF用塗布液のボトルを交換することで、DAF15の材料を簡単に変更できる。
尚、DAF付着工程S104では、図7に示すように、DAF付着部300が、薄板化された基板10の第2主表面12に、予めフィルム状に成形されたDAF15を貼合させてもよい。DAF15が予めフィルム状に成形されるため、基板10の周囲にDAF15が飛散することを防止できる。
DAF分割加工工程S105では、図8に示すように、DAF分割加工部400が、チップ13同士の境界線に沿ってDAF15を分割加工する。
尚、DAF分割加工工程S105は行われずに、エキスパンド工程S106が行われてもよい。エキスパンド工程S106においてチップ13同士の間隔を広げることで、チップ13同士の境界線に沿ってDAF15を引き裂くことができる。
本実施形態では、DAF分割加工工程S105が、DAF付着工程S104の後、エキスパンド工程S106の前に行われる。そのため、引き裂き性の低いDAF15が使用可能となるので、DAF15の樹脂の種類の選択肢が広がる。
エキスパンド工程S106では、図9に示すように、エキスパンド部510が、DAFと付着された基板10を構成する複数のチップ13同士の間隔を広げる。チップ13同士の間隔を広げることにより、搬送時やピックアップ時のチッピングを抑制できる。
例えばエキスパンド工程S106では、基板10と貼合されたBGテープ41を放射状に延伸することにより、チップ13同士の間隔を広げる。延伸されたBGテープ41でチップ13同士の間隔を広げたまま維持できる。
紫外線照射工程S107では、図10に示すように、紫外線照射部520が、BGテープ41に紫外線を照射する。BGテープ41の粘着剤を紫外線の照射によって硬化でき、BGテープ41の粘着力を低下でき、延伸によって弛んだBGテープ41を保護テープ剥離工程S110において簡単に基板10から剥離できる。
紫外線照射工程S107は、マウント工程S108の後に行われてもよいが、本実施形態ではマウント工程S108の前に行われる。これにより、紫外線の照射による粘着テープ51の劣化を防止できる。
マウント工程S108では、図11に示すように、マウント部530が、チップ13同士の間隔が広げられた基板10を、DAF15および粘着テープ51を介してフレーム59に装着する。フレーム59に装着される粘着テープ51には弛みがないので、弛みのない粘着テープ51でチップ13同士の間隔を維持できる。
例えば、マウント工程S108では、図11または図12に示すように、BGフレーム49とは別に用意されるフレーム59に、粘着テープ51およびDAF15を介して基板10を装着する。BGフレーム49とは別に用意されるフレーム59を使用することで、研削屑などの異物が基板10に付着することを抑制できる。
尚、マウント工程S108では、図13に示すように、BGフレーム49に、粘着テープ51およびDAF15を介して基板10を装着してもよい。フレームの使用数を低減でき、フレームの保持構造を簡単化できる。BGフレーム49の粘着テープ51を装着する面(例えば図13では上面)は、粘着テープ51の装着前に十分に洗浄される。
保護テープ切断工程S109では、図14に示すように、保護テープ切断部610が、BGフレーム49およびBGフレーム49の内側に配置される基板10の両方と貼合された延伸後のBGテープ41を、BGフレーム49の内周と基板10の外周との間で切断する。BGテープ41は、BGフレーム49と貼合された部分と、基板10と貼合された部分とに分離される。これにより、基板10と貼合されたBGテープ41の、BGフレーム49による拘束が解除される。そのため、保護テープ剥離工程S110において、基板10と貼合されたBGテープ41を、基板10の一端から他端に向けて順次変形させながら、基板10から剥離できる。
保護テープ剥離工程S110では、図15に示すように、保護テープ剥離部620が、延伸後のBGテープ41を基板10から剥離する。延伸によって弛んだBGテープ41を除去できる。これにより、基板10は、図3に示すように、チップ13同士の間隔を広げた状態で、DAF15および粘着テープ51を介してフレーム59に保持される。
保護テープ剥離工程S110では、図15に示すように、BGテープ41を、基板10の一端側から他端側に向けて順次変形させながら、基板10から剥離する。これにより、BGテープ41と基板10とを円滑に剥離できる。
尚、保護テープ剥離工程S110では、BGテープ41と基板10とを平行に剥離してもよい。この場合、保護テープ切断工程S109によるBGテープ41の切断は、不要である。
搬出工程S111では、搬送装置33が保護テープ剥離部620からトランジション部35に基板10を搬送し、次いで、搬送装置27がトランジション部35から載置台21上のキャリアCに基板10を搬送する。搬送装置33や搬送装置27は、フレーム59を保持して基板10を搬送する。キャリアCは、載置台21から外部に搬出される。外部に搬出された基板10は、チップ13ごとにピックアップされる。このようにして、チップ13およびDAF15を含む半導体装置が製造される。
搬送装置33や搬送装置27が特許請求の範囲に記載の基板搬送部に対応する。基板搬送部は、BGテープ41を装着したBGフレーム49を保持して、BGフレーム49の内側においてBGテープ41と貼合された基板10を搬送する。搬送装置27は、載置板22に載置されたキャリアCと、処理ステーション30のトランジション部35との間で、基板10の搬送を行う。搬送装置33は、搬送領域31に隣接する処理部同士の間で基板10を搬送する。これらの搬送工程では、BGフレーム49を保持して基板10を搬送するので、基板10のハンドリング性を向上できる。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、基板10の第1主表面11を保護する保護テープとして、BGテープ41が用いられる。これに対し、本実施形態では、基板10の第1主表面11を保護する保護テープとして、BGテープ41とエキスパンドテープ42(図18等参照)とが用いられる。エキスパンドテープ42は、基板10とBGテープ41との間に配設される。BGテープ41は、基板10の薄板化の後、エキスパンドテープ42の延伸前に、エキスパンドテープ42から剥離される。基板10の薄板化の際には、BGテープ41とエキスパンドテープ42の両方によって基板10を保護できる。一方、エキスパンドテープ42の延伸の際には、予めBGテープ41がエキスパンドテープ42から剥離されており、BGテープ41によるエキスパンドテープ42の拘束が解除されているため、エキスパンドテープ42を簡単に延伸でき、チップ13同士の間隔を簡単に広げることができる。以下、相違点について主に説明する。
<基板処理システム>
図17は、第2実施形態による基板処理システムを示す平面図である。基板処理システム1Aは、基板10のダイシング、基板10の薄板化、基板10へのDAFの付着、チップ同士の間隔の拡大、基板10のマウントなどを行う。基板処理システム1Aは、搬入出ステーション20と、処理ステーション30Aと、制御装置90とを備える。
処理ステーション30Aは、搬送領域31と、トランジション部35と、後述の各種の処理部とを備える。尚、処理部の配置や個数は、図17に示す配置や個数に限定されず、任意に選択可能である。また、複数の処理部は、任意の単位で、分散または統合して配置してもよい。
以下、処理ステーション30Aに配設される、ダイシング部100、薄板化部200、DAF付着部300、DAF分割加工部400、保護テープ薄化部700、エキスパンド部510についてこの順で説明する。
尚、処理ステーション30Aに配設される、紫外線照射部520、マウント部530、保護テープ切断部610、および保護テープ剥離部620については、BGテープ41の代わりにエキスパンドテープ42を処理する点を除き、上記第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
<ダイシング部>
図18は、第2実施形態によるダイシング部を示す図である。ダイシング部100は、基板10のダイシングを行う。基板10の第1主表面11は、積層されたBGテープ41とエキスパンドテープ42とで保護される。
エキスパンドテープ42は、シート基材と、シート基材の表面に塗布された粘着剤とで構成される。その粘着剤は、紫外線を照射すると硬化して、粘着力を低下するものであってよい。粘着力の低下後に、剥離操作によって簡単にエキスパンドテープ42を基板10から剥離できる。
エキスパンドテープ42は、基板10とBGテープ41との間に配設される。エキスパンドテープ42は、BGテープ41よりも柔らかいものであってよく、BGテープ41よりも薄いものであってよい。
エキスパンドテープ42は、リング状のBGフレーム49の開口部を覆うようにBGフレーム49に装着されてよく、BGフレーム49の開口部において基板10と貼合される。これにより、BGフレーム49を保持して基板10を搬送でき、基板10のハンドリング性を向上できる。
尚、ダイシング部100は、本実施形態では基板処理システム1Aの処理ステーション30Aに配設されるが、基板処理システム1Aの外部に設けられてもよい。この場合、基板10は、ダイシングされたうえで、外部から搬入出ステーション20に搬入される。
<薄板化部>
図19は、第2実施形態による薄板化部の粗研削部を示す図である。薄板化部200は、ダイシングされた基板10の第2主表面12を加工することにより、基板10を薄板化する。
基板10の第1主表面11は、積層されたBGテープ41とエキスパンドテープ42とで保護される。保護テープとして比較的柔らかいエキスパンドテープ42のみを用いる場合に比べて、基板10の第1主表面11を確実に保護できる。
BGテープ41は、エキスパンドテープ42よりも硬いため、エキスパンドテープ42の加工応力による変形を抑制できる。これにより、基板10を精度良く加工できる。
<DAF付着部>
図20は、第2実施形態によるDAF付着部を示す図である。図20に示すDAF付着部300は、薄板化された基板10の第2主表面12にDAF15を付着する。DAF付着部300は、DAF塗布部310と、基板保持部311とを有する。
基板保持部311は、BGテープ41およびエキスパンドテープ42を介して基板10を保持する。保護テープとして比較的柔らかいエキスパンドテープ42のみを用いる場合に比べて、基板10の第1主表面11を確実に保護できる。
尚、DAF付着部300は、図20に示すDAF塗布部310の代わりに、図7に示すDAF貼合部320を有してもよい。
<DAF分割加工部>
図21は、第2実施形態によるDAF分割加工部を示す図である。DAF分割加工部400は、チップ13同士の境界線に沿って、DAF15の分割加工を行う。DAF分割加工部400は、例えば、基板保持部410と、DAF加工部420と、移動機構部430とを有する。
基板保持部410は、BGテープ41およびエキスパンドテープ42を介して基板10を保持する。保護テープとして比較的柔らかいエキスパンドテープ42のみを用いる場合に比べて、基板10の第1主表面11を確実に保護できる。
DAF加工部420は、本実施形態ではDAF15にレーザ光線を照射するレーザ発振器421を有するが、DAF15を切削する切削ブレードを有してもよいし、DAF15の表面にスクライブ溝を形成するスクラバーを有してもよい。
<保護テープ薄化部>
図22は、第2実施形態による保護テープ薄化部を示す図である。保護テープ薄化部700は、一部の保護テープ(例えばBGテープ41)を、残りの保護テープ(例えばエキスパンドテープ42)から剥離する。保護テープ薄化部700は、例えば剥離用ローラ710などで構成される。
BGテープ41は、張力によって剥離用ローラ710に抱き付きながら剥離用ローラ710と基板10との間を通過し、基板10から剥離される。この間、基板10およびエキスパンドテープ42は平坦に保持される。基板10から剥離されたBGテープ41は、不図示の巻取芯に巻き取られる。
<エキスパンド部>
図23は、第2実施形態によるエキスパンド部を示す図である。エキスパンド部510は、DAF15と付着された基板10を構成する複数のチップ13同士の間隔を広げる。チップ13同士の間隔を広げることにより、搬送時やピックアップ時のチッピングを抑制できる。
尚、基板10は、DAF付着部300から、DAF分割加工部400を経ずに、エキスパンド部510に搬送されてもよい。エキスパンド部510は、チップ13同士の間隔を広げることにより、チップ13同士の境界線に沿ってDAF15を引き裂くことができる。この場合、DAF分割加工部400は、不要である。
本実施形態では、エキスパンド部510がチップ13同士の間隔を広げる前に、DAF分割加工部400がチップ13同士の境界線に沿ってDAF15の分割加工を行う。これにより、引き裂き性の低いDAF15が使用可能となるので、DAF15の樹脂の種類の選択肢が広がる。
エキスパンド部510は、例えば、基板10と貼合されたエキスパンドテープ42を放射状に延伸することにより、チップ13同士の間隔を広げる保護テープ延伸部511を有する。
本実施形態では、保護テープ延伸部511がエキスパンドテープ42を延伸する前に、保護テープ薄化部700がエキスパンドテープ42からBGテープ41を剥離してBGテープ41によるエキスパンドテープ42の拘束を解除する。そのため、エキスパンドテープ42を簡単に延伸でき、チップ13同士の間隔を簡単に広げることができる。
エキスパンドテープ42は、BGテープ41よりも柔らかく、BGテープ41よりも薄い。そのため、エキスパンドテープ42を延伸する場合、BGテープ41を延伸する場合に比べて、チップ13同士の間隔を簡単に広げることができる。
<基板処理方法>
次に、上記構成の基板処理システム1Aを用いた基板処理方法について説明する。図24は、第2実施形態による基板処理方法のフローチャートである。尚、半導体装置製造方法のフローチャートは、基板処理方法のフローチャートと同様であるので図示を省略する。
図24に示すように基板処理方法は、搬入工程S101と、ダイシング工程S102と、薄板化工程S103と、DAF付着工程S104と、DAF分割加工工程S105と、保護テープ薄化工程S201と、エキスパンド工程S106と、紫外線照射工程S107と、マウント工程S108と、保護テープ切断工程S109と、保護テープ剥離工程S110と、搬出工程S111とを有する。これらの工程は、制御装置90による制御下で実施される。尚、これらの工程の順序は、図24に示す順序には限定されない。
搬入工程S101では、搬送装置27が載置台21上のキャリアCから処理ステーション30Aのトランジション部35に基板10を搬送し、次いで、搬送装置33がトランジション部35からダイシング部100に基板10を搬送する。基板10がBGテープ41を介してBGフレーム49に予め装着された場合、搬送装置33や搬送装置27はBGフレーム49を保持して基板10を搬送する。
ダイシング工程S102では、図18に示すように、ダイシング部100が、基板10を複数のチップ13に区画するストリートに沿って基板10のダイシングを行う。このとき、基板10の第1主表面11は、積層された複数の保護テープ(BGテープ41およびエキスパンドテープ42)で保護される。
エキスパンドテープ42は、基板10とBGテープ41との間に配設される。エキスパンドテープ42は、BGテープ41よりも柔らかいものであってよく、BGテープ41よりも薄いものであってよい。
エキスパンドテープ42は、リング状のBGフレーム49の開口部を覆うようにBGフレーム49に装着されてよく、BGフレーム49のの開口部において基板10と貼合される。これにより、BGフレーム49を保持して基板10を搬送でき、基板10のハンドリング性を向上できる。
エキスパンドテープ42を装着したBGフレーム49を保持して、BGフレーム49の内側においてエキスパンドテープ42と貼合された基板10を搬送する基板搬送部としては、例えば搬送装置27および搬送装置33が用いられる。
薄板化工程S103では、図19に示すように、薄板化部200が、ダイシングされた基板10の第2主表面12を加工することにより、基板10を薄板化する。基板10の第1主表面11は、積層されたBGテープ41とエキスパンドテープ42とで保護される。薄板化部200は、BGテープ41およびエキスパンドテープ42を介して基板10を吸着する基板吸着部(例えばチャックテーブル202)を有する。
薄板化工程S103では、チャックテーブル202の吸着面(例えば図19では上面)を、当該吸着面よりも大きいBGフレーム49に装着されたBGテープ41などで覆う。これにより、チャックテーブル202の吸着面への研削屑などの異物の付着を抑制でき、異物を洗い流す洗浄の手間を削減でき、基板10を交換する時の手間を削減できる。
DAF付着工程S104では、図20に示すように、DAF付着部300が、薄板化された基板10の第2主表面12にDAF15を付着する。例えば、DAF付着工程S104では、薄板化された基板10の第2主表面12に、DAF15の材料を含むDAF用塗布液を塗布する。
DAF用塗布液は、基板10の第2主表面12に塗布され、液膜を形成する。その液膜を乾燥することにより、DAF15が形成される。DAF用塗布液を用いる場合、その液膜の膜厚を変更することで、DAF15の膜厚を変更できる。また、DAF用塗布液のボトルを交換することで、DAF15の材料を簡単に変更できる。
尚、DAF付着工程S104では、図7に示すように、DAF付着部300が、薄板化された基板10の第2主表面12に、予めフィルム状に成形されたDAF15を貼合させてもよい。DAF15が予めフィルム状に成形されるため、基板10の周囲にDAF15が飛散することを防止できる。
DAF分割加工工程S105では、図21に示すように、DAF分割加工部400が、チップ13同士の境界線に沿ってDAF15を分割加工する。
尚、DAF分割加工工程S105は行われずに、エキスパンド工程S106が行われてもよい。エキスパンド工程S106においてチップ13同士の間隔を広げることで、チップ13同士の境界線に沿ってDAF15を引き裂くことができる。
本実施形態では、DAF分割加工工程S105が、DAF付着工程S104の後、エキスパンド工程S106の前に行われる。そのため、引き裂き性の低いDAF15が使用可能となるので、DAF15の樹脂の種類の選択肢が広がる。
保護テープ薄化工程S201では、図22に示すように、保護テープ薄化部700が、一部の保護テープ(例えばBGテープ41)を、残りの保護テープ(例えばエキスパンドテープ42)から剥離する。
本実施形態では、保護テープ薄化工程S201が、薄板化工程S103の後であってエキスパンド工程S106の前に行われる。薄板化工程S103では、BGテープ41とエキスパンドテープ42の両方によって基板10の第1主表面11を保護できる。一方、エキスパンド工程S106では、予めBGテープ41がエキスパンドテープ42から剥離されており、BGテープ41によるエキスパンドテープ42の拘束が解除されているため、エキスパンドテープ42を簡単に延伸でき、チップ13同士の間隔を簡単に広げることができる。
エキスパンドテープ42は、BGテープ41よりも柔らかく、BGテープ41よりも薄い。そのため、エキスパンドテープ42を延伸する場合、BGテープ41を延伸する場合に比べて、チップ13同士の間隔を簡単に広げることができる。
エキスパンド工程S106では、図23に示すように、エキスパンド部510が、DAF15と付着された基板10を構成する複数のチップ13同士の間隔を広げる。チップ13同士の間隔を広げることにより、搬送時やピックアップ時のチッピングを抑制できる。
例えばエキスパンド工程S106では、基板10と貼合されたエキスパンドテープ42を放射状に延伸することにより、チップ13同士の間隔を広げる。延伸されたエキスパンドテープ42でチップ13同士の間隔を広げたまま維持できる。
紫外線照射工程S107では、上記第1実施形態の図10と同様に、紫外線照射部520が、エキスパンドテープ42に紫外線を照射する。エキスパンドテープ42の粘着剤を紫外線の照射によって硬化でき、エキスパンドテープ42の粘着力を低下でき、延伸によって弛んだエキスパンドテープ42を保護テープ剥離工程S110において簡単に基板10から剥離できる。
紫外線照射工程S107は、マウント工程S108の後に行われてもよいが、本実施形態ではマウント工程S108の前に行われる。これにより、紫外線の照射による粘着テープ51の劣化を防止できる。
マウント工程S108では、上記第1実施形態の図11と同様に、マウント部530が、チップ13同士の間隔が広げられた基板10を、DAF15および粘着テープ51を介してフレーム59に装着する。フレーム59に装着される粘着テープ51には弛みがないので、弛みのない粘着テープ51でチップ13同士の間隔を維持できる。
例えば、マウント工程S108では、上記第1実施形態の図11または図12と同様に、BGフレーム49とは別に用意されるフレーム59に、粘着テープ51およびDAF15を介して基板10を装着する。BGフレーム49とは別に用意されるフレーム59を使用することで、研削屑などの異物が基板10に付着することを抑制できる。
尚、マウント工程S108では、上記第1実施形態の図13と同様に、BGフレーム49に、粘着テープ51およびDAF15を介して基板10を装着してもよい。フレームの使用数を低減でき、フレームの保持構造を簡単化できる。BGフレーム49の粘着テープ51を装着する面(例えば図13では上面)は、粘着テープ51の装着前に十分に洗浄される。
保護テープ切断工程S109では、上記第1実施形態の図14と同様に、保護テープ切断部610が、BGフレーム49およびBGフレーム49の内側に配置される基板10の両方と貼合された延伸後のエキスパンドテープ42を、BGフレーム49の内周と基板10の外周との間で切断する。エキスパンドテープ42は、BGフレーム49と貼合された部分と、基板10と貼合された部分とに分離される。これにより、基板10と貼合されたエキスパンドテープ42の、BGフレーム49による拘束が解除される。そのため、保護テープ剥離工程S110において、基板10と貼合されたエキスパンドテープ42を、基板10の一端から他端に向けて順次変形させながら、基板10から剥離できる。
保護テープ剥離工程S110では、上記第1実施形態の図15と同様に、保護テープ剥離部620が、延伸後のエキスパンドテープ42を基板10から剥離する。延伸によって弛んだエキスパンドテープ42を除去できる。これにより、基板10は、図3に示すように、チップ13同士の間隔を広げた状態で、DAF15および粘着テープ51を介してフレーム59に保持される。
保護テープ剥離工程S110では、エキスパンドテープ42を、基板10の一端側から他端側に向けて順次変形させながら、基板10から剥離する。これにより、エキスパンドテープ42と基板10とを円滑に剥離できる。
尚、保護テープ剥離工程S110では、エキスパンドテープ42と基板10とを平行に剥離してもよい。この場合、保護テープ切断工程S109によるエキスパンドテープ42の切断は、不要である。
搬出工程S111では、搬送装置33が保護テープ剥離部620からトランジション部35に基板10を搬送し、次いで、搬送装置27がトランジション部35から載置台21上のキャリアCに基板10を搬送する。搬送装置33や搬送装置27は、フレーム59を保持して基板10を搬送する。キャリアCは、載置台21から外部に搬出される。外部に搬出された基板10は、チップ13ごとにピックアップされる。このようにして、チップ13およびDAF15を含む半導体装置が製造される。
本実施形態によれば、上記第1実施形態とは異なり、基板処理システム1Aは、薄板化部200による基板10の薄板化の後、複数の保護テープのうち、一部の保護テープ(例えばBGテープ41)を、残りの保護テープ(例えばエキスパンドテープ42)から剥離する。
尚、基板10の薄板化のときに使用される保護テープの枚数は、本実施形態ではBGテープ41とエキスパンドテープ42の2枚であるが、3枚以上でもよい。また、チップ13同士の間隔を広げるときに延伸される保護テープの枚数は、本実施形態ではエキスパンドテープ42の1枚であるが、2枚以上でもよい。
[第3実施形態]
上記第1実施形態では、薄板化の際に基板10を保護する保護テープ(例えばBGテープ41)を放射状に延伸させることにより、チップ13同士の間隔を広げる。これに対し、本実施形態では、薄板化の後に基板10と貼合される粘着テープ51を放射状に延伸させることにより、チップ13同士の間隔を広げる。薄板化の際に基板10を保護する保護テープ(例えばBGテープ41)は、粘着テープ51の延伸の前に基板10から剥離する。これにより、保護テープとして、延伸困難なものを使用できる。以下、相違点について主に説明する。
<基板処理システム>
図25は、第3実施形態による基板処理システムを示す平面図である。基板処理システム1Bは、基板10のダイシング、基板10の薄板化、基板10へのDAFの付着、チップ同士の間隔の拡大、基板10のマウントなどを行う。基板処理システム1Bは、搬入出ステーション20と、処理ステーション30Bと、制御装置90とを備える。
処理ステーション30Bは、搬送領域31と、トランジション部35と、後述の各種の処理部とを備える。尚、処理部の配置や個数は、図25に示す配置や個数に限定されず、任意に選択可能である。また、複数の処理部は、任意の単位で、分散または統合して配置してもよい。
以下、処理ステーション30Bに配設される、紫外線照射部520B、保護テープ切断部610B、DAF付着部300B、保護テープ剥離部620B、エキスパンド部510B、DAF切断部400B、およびマウント部530Bについてこの順で説明する。
尚、処理ステーション30Bに配設される、ダイシング部100、および薄板化部200は、上記第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
<紫外線照射部>
図26は、第3実施形態による紫外線照射部を示す図である。紫外線照射部520Bは、薄板化された基板10と貼合されたBGテープ41に、紫外線を照射する。BGテープ41の粘着剤を紫外線の照射によって硬化でき、BGテープ41の粘着力を低下できる。粘着力の低下後に、剥離操作によって簡単にBGテープ41を基板10から剥離できる。
紫外線照射部520Bとしては、UVランプなどが用いられる。紫外線照射部520Bによる紫外線の照射は、BGテープ41の粘着力が高い場合に行われ、BGテープ41の剥離操作の前に行われる。
<保護テープ切断部>
図27は、第3実施形態による保護テープ切断部を示す図である。保護テープ切断部610Bは、BGフレーム49およびBGフレーム49の内側に配置される基板10の両方と貼合されたBGテープ41を、BGフレーム49の内周と基板10の外周との間で切断する。BGテープ41は、BGフレーム49と貼合された部分と、基板10と貼合された部分とに分離される。これにより、基板10と貼合されたBGテープ41の、BGフレーム49による拘束が解除される。そのため、詳しくは後述するが、図29に示すように、基板10と貼合されたBGテープ41を、基板10の一端から他端に向けて順次変形させながら、基板10から剥離できる。
保護テープ切断部610Bは、例えば、BGフレーム49を保持する保護テープ用フレーム保持部611Bと、基板10を保持する基板保持部612Bと、BGテープ41を切断する切断加工部613Bとを有する。保護テープ用フレーム保持部611Bは、BGテープ41を介してBGフレーム49を保持する。また、基板保持部612Bは、BGテープ41を介して基板10を保持する。切断加工部613Bとしては、図27ではBGテープ41を切削する切削ブレードが用いられるが、BGテープ41にレーザ光線を照射するレーザ発振器が用いられてもよい。
保護テープ切断部610BによるBGテープ41の切断は、BGテープ41をBGフレーム49に装着した場合に行われる。この場合、搬送装置27および搬送装置33は、BGフレーム49を保持して基板10を搬送でき、基板10のハンドリング性を向上できる。
<DAF付着部>
図28は、第3実施形態によるDAF付着部を示す図である。図28に示すDAF付着部300Bは、薄板化された基板10の第2主表面12に、DAF15を介して粘着テープ51を付着する。粘着テープ51は、BGテープ41よりも柔らかいものであってよく、BGテープ41よりも薄いものであってよい。
DAF付着部300Bは、例えば、薄板化された基板10の第2主表面12に、予めフィルム状に形成されたDAF15および粘着テープ51を貼合させるDAF貼合部320Bを有する。DAF15は、粘着テープ51の表面に予め形成される。DAF貼合部320Bは、ラミネート用ローラ321Bなどで構成される。
DAF15および粘着テープ51で構成される複層テープは、芯に巻き取られた状態で供給され、芯から引き出して使用される。複層テープは、張力によってラミネート用ローラ321Bに抱き付きながらラミネート用ローラ321Bと基板10との間を通過し、基板10に積層される。この間、基板保持部322Bは、BGテープ41を介して、基板10を平坦に保持する。
尚、DAF付着部300Bは、図6に示すDAF付着部300と同様に、薄板化された基板10の第2主表面12に、DAF15の材料を含むDAF用塗布液を塗布するDAF塗布部を有してもよい。この場合、DAF付着部300Bは、DAF15の付着後に、DAF15と粘着テープ51を貼合させる粘着テープ貼合部をさらに有する。粘着テープ貼合部は、DAF貼合部320Bと同様に構成されるので、図示を省略する。
<保護テープ剥離部>
図29は、第3実施形態による保護テープ剥離部を示す図である。保護テープ剥離部620Bは、BGテープ41を基板10から剥離する。基板10を構成する複数のチップ13同士の間隔を広げるときに、BGテープ41が妨げとなることを防止できる。保護テープ剥離部620Bは、例えば剥離用ローラ621Bなどで構成される。
BGテープ41は、張力によって剥離用ローラ621Bに抱き付きながら剥離用ローラ621Bと基板10との間を通過し、基板10から剥離される。この間、基板保持部622Bは、粘着テープ51およびDAF15を介して基板10を平坦に保持する。基板10から剥離されたBGテープ41は、不図示の巻取芯に巻き取られる。
保護テープ剥離部620Bは、図29に示すように、BGテープ41を、基板10の一端側から他端側に向けて順次変形させながら、基板10から剥離する。これにより、BGテープ41と基板10とを円滑に剥離できる。
尚、保護テープ剥離部620Bは、BGテープ41と基板10とを平行に剥離してもよい。この場合、保護テープ切断部610BによるBGテープ41の切断は、不要である。
<エキスパンド部>
図30は、第3実施形態によるエキスパンド部を示す図である。エキスパンド部510Bは、DAF15と付着された基板10を構成する複数のチップ13同士の間隔を広げる。チップ13同士の間隔を広げることにより、搬送時やピックアップ時のチッピングを抑制できる。
エキスパンド部510Bは、例えば、DAF15を介して基板10と付着された粘着テープ51を放射状に延伸することにより、チップ13同士の間隔を広げる粘着テープ延伸部515Bを有する。粘着テープ延伸部515Bは、例えば、粘着テープ外周保持部516Bと、粘着テープ押圧部517Bと、粘着テープ押圧駆動部518Bとを有する。
粘着テープ外周保持部516Bは、粘着テープ51の外周部を保持する。粘着テープ外周保持部516Bは、例えばリング状に形成される。粘着テープ外周保持部516Bと、粘着テープ外周保持部516Bの内側に配置された基板10との間には、リング状の隙間が形成される。
粘着テープ押圧部517Bは、粘着テープ外周保持部516Bの内周と、粘着テープ外周保持部516Bで保持されている粘着テープ51と付着された基板10の外周との間において、粘着テープ51を押圧する。粘着テープ押圧部517Bは、例えば円筒状に形成される。
粘着テープ押圧駆動部518Bは、粘着テープ外周保持部516Bと粘着テープ押圧部517Bとを相対的に移動させる。その移動方向は、基板10の主表面(例えば第1主表面11)に対し垂直とされ、例えば鉛直方向とされる。粘着テープ押圧駆動部518Bは、シリンダなどで構成される。
制御装置90は、粘着テープ押圧駆動部518Bを制御して、粘着テープ51を押圧して粘着テープ51を放射状に延伸する。これにより、チップ13同士の間隔を広げることができ、チップ13同士の間に隙間を形成することができる。
粘着テープ51は、BGテープ41よりも柔らかく、BGテープ41よりも薄い。そのため、粘着テープ51を延伸する場合、BGテープ41を延伸する場合に比べて、チップ13同士の間隔を簡単に広げることができる。
<DAF切断部>
図31は、第3実施形態によるDAF切断部を示す図である。DAF切断部400Bは、エキスパンド部510Bによってチップ13同士の間隔を広げることにより形成されるチップ13同士の隙間から、DAF15を切断する。DAF切断部400Bは、例えば、DAF加工部420Bと、移動機構部430Bとを有する。
DAF加工部420Bは、例えばレーザ発振器421Bと、レーザ発振器421Bからのレーザ光線をDAF15に照射する光学系422Bとを有する。光学系422Bは、レーザ発振器421Bからのレーザ光線をDAF15に向けて集光する集光レンズなどで構成される。
移動機構部430Bは、エキスパンド部510BとDAF加工部420Bとを相対的に移動させる。移動機構部430Bは、例えばエキスパンド部510BをX方向、Y方向、Z方向およびθ方向に移動させるXYZθステージ等で構成される。
制御装置90は、DAF加工部420Bおよび移動機構部430Bを制御して、エキスパンド部510Bによってチップ13同士の間に形成される隙間から、DAF15を切断する。レーザ光線は、チップ13同士の隙間を通り、DAF15を切断する。
尚、DAF加工部420Bは、本実施形態ではDAF15にレーザ光線を照射するレーザ発振器を有するが、DAF15を切削する切削ブレードを有してもよい。切削ブレードは、チップ13同士の隙間を通り、DAF15を切断する。
尚、DAF15の切断は、エキスパンド部510Bによってチップ13同士の間隔を広げることにより、チップ13同士の境界線に沿ってDAF15を引き裂くことでも可能である。この場合、DAF切断部400Bは、不要である。
本実施形態では、DAF切断部400Bが、エキスパンド部510Bによってチップ13同士の間に形成される隙間から、DAF15を切断する。これにより、引き裂き性の低いDAF15が使用可能となるので、DAF15の樹脂の種類の選択肢が広がる。
<マウント部>
図32は、第3実施形態によるマウント部を示す図である。マウント部530Bは、チップ13同士の間隔が広げられた基板10を、DAF15および粘着テープ51を介してフレーム59に装着する。
例えば、マウント部530Bは、BGフレーム49とは別に用意されるフレーム59を保持するフレーム保持部537Bと、フレーム保持部537Bで保持されているフレーム59に対し粘着テープ51およびDAF15を介して基板10を装着する貼合部538Bとを有する。貼合部538Bは、例えば粘着テープ51のフレーム59に装着される装着部分52を平坦に保持する平坦保持部539Bと、平坦保持部539Bとフレーム保持部537Bとを相対的に移動させる移動機構部540Bとを有する。
粘着テープ51のフレーム59に装着される装着部分52は、平坦保持部539Bによって平坦に保持され、フレーム59と平行に保持されながらフレーム59に対し相対的に接近させられ、フレーム59と貼合される。一方、粘着テープ51のフレーム59に装着されない余剰部分53は、カッターなどで切除されてよい。粘着テープ51のフレーム59に装着される装着部分52は、弛まないので、チップ13同士の間隔を維持できる。
尚、マウント部530Bは、BGフレーム49を保持するフレーム保持部と、当該フレーム保持部で保持されているBGフレーム49に対し粘着テープ51およびDAF15を介して基板10を装着する貼合部とを有してもよい。フレームの使用数を低減できる。BGフレーム49の粘着テープ51を装着する面は、粘着テープ51の装着前に十分に洗浄される。
<基板処理方法>
次に、上記構成の基板処理システム1Bを用いた基板処理方法について説明する。図33は、第3実施形態による基板処理方法のフローチャートである。尚、半導体装置製造方法のフローチャートは、基板処理方法のフローチャートと同様であるので図示を省略する。
図33に示すように基板処理方法は、搬入工程S101と、ダイシング工程S102と、薄板化工程S103と、紫外線照射工程S301と、保護テープ切断工程S302と、DAF付着工程S303と、保護テープ剥離工程S304と、エキスパンド工程S305と、DAF切断工程S306と、マウント工程S307と、搬出工程S111とを有する。これらの工程は、制御装置90による制御下で実施される。尚、これらの工程の順序は、図33に示す順序には限定されない。
搬入工程S101では、搬送装置27が載置台21上のキャリアCから処理ステーション30Bのトランジション部35に基板10を搬送し、次いで、搬送装置33がトランジション部35からダイシング部100に基板10を搬送する。基板10がBGテープ41を介してBGフレーム49に予め装着された場合、搬送装置33や搬送装置27はBGフレーム49を保持して基板10を搬送する。
ダイシング工程S102では、図4に示すように、ダイシング部100が、基板10を複数のチップ13に区画するストリートに沿って、基板10のダイシングを行う。このとき、基板10の第1主表面11は、BGテープ41で保護される。
薄板化工程S103では、図5に示すように、薄板化部200が、基板10のBGテープ41で保護された第1主表面11とは反対側の第2主表面12を加工することにより、基板10を薄板化する。このとき、基板10の第1主表面11は、BGテープ41で保護される。
薄板化工程S103では、チャックテーブル202の吸着面(例えば図5では上面)を、当該吸着面よりも大きいBGフレーム49に装着されたBGテープ41で覆う。これにより、チャックテーブル202の吸着面への研削屑などの異物の付着を抑制でき、異物を洗い流す洗浄の手間を削減でき、基板10を交換する時の手間を削減できる。
紫外線照射工程S301では、図26に示すように、紫外線照射部520Bが、BGテープ41に紫外線を照射する。BGテープ41の粘着剤を紫外線の照射によって硬化でき、BGテープ41の粘着力を低下でき、保護テープ剥離工程S304においてBGテープ41を基板10から簡単に剥離できる。
紫外線照射工程S301は、DAF付着工程S303の後に行われてもよいが、本実施形態ではDAF付着工程S303の前に行われる。DAF付着工程S303でDAF15を介して基板10と付着される粘着テープ51の紫外線硬化反応による劣化を防止できる。
保護テープ切断工程S302では、図27に示すように、保護テープ切断部610Bが、BGフレーム49およびBGフレーム49の内側に配置される基板10の両方と貼合されたBGテープ41を、BGフレーム49の内周と基板10の外周との間で切断する。BGテープ41は、BGフレーム49と貼合された部分と、基板10と貼合された部分とに分離される。これにより、基板10と貼合されたBGテープ41の、BGフレーム49による拘束が解除される。そのため、保護テープ剥離工程S304において、基板10と貼合されたBGテープ41を、基板10の一端から他端に向けて順次変形させながら、基板10から剥離できる。
保護テープ切断工程S302は、BGテープ41をBGフレーム49に装着した場合に行われる。この場合、搬送装置27および搬送装置33は、BGフレーム49を保持して基板10を搬送でき、基板10のハンドリング性を向上できる。
DAF付着工程S303では、図28に示すように、薄板化された基板10の第2主表面12に、DAF15を介して粘着テープ51を付着する。粘着テープ51は、BGテープ41よりも柔らかいものであってよく、BGテープ41よりも薄いものであってよい。
DAF付着工程S303では、例えば、薄板化された基板10の第2主表面12に、予めフィルム状に形成されたDAF15および粘着テープ51を貼合させてよい。DAF15は、粘着テープ51の表面に予め形成される。DAF15が予めフィルム状に成形されるため、基板10の周囲にDAF15が飛散することを防止できる。
尚、DAF付着工程S303では、図6に示すように、薄板化された基板10の第2主表面12に、DAF15の材料を含むDAF用塗布液を塗布してもよい。DAF用塗布液は、基板10の第2主表面12に塗布され、液膜を形成する。その液膜を乾燥することにより、DAF15が形成される。DAF用塗布液を用いる場合、その液膜の膜厚を変更することで、DAF15の膜厚を変更できる。また、DAF用塗布液のボトルを交換することで、DAF15の材料を簡単に変更できる。
保護テープ剥離工程S304では、図29に示すように、保護テープ剥離部620Bが、BGテープ41を基板10から剥離する。チップ13同士の間隔を広げるエキスパンド工程S305において、BGテープ41が妨げとなることを防止できる。
保護テープ剥離工程S304は、薄板化工程S103の後、エキスパンド工程S305の前に行われる。つまり、薄板化の際に基板10を保護する保護テープ(例えばBGテープ41)は、粘着テープ51の延伸の前に基板10から剥離される。そのため、保護テープとして、延伸困難なものを使用できる。
保護テープ剥離工程S304では、図29に示すように、BGテープ41を、基板10の一端側から他端側に向けて順次変形させながら、基板10から剥離する。BGテープ41と基板10とを円滑に剥離できる。
尚、保護テープ剥離工程S304では、BGテープ41と基板10とを平行に剥離してもよい。この場合、保護テープ切断工程S302によるBGテープ41の切断は、不要である。
エキスパンド工程S305では、図30に示すように、エキスパンド部510Bが、DAF15と付着された基板10を構成する複数のチップ13同士の間隔を広げる。チップ13同士の間隔を広げることにより、搬送時やピックアップ時のチッピングを抑制できる。
例えばエキスパンド工程S305では、DAF15を介して基板10と付着された粘着テープ51を放射状に延伸することにより、チップ13同士の間隔を広げる。延伸された粘着テープ51でチップ13同士の間隔を広げたまま維持できる。
粘着テープ51は、BGテープ41よりも柔らかく、BGテープ41よりも薄い。そのため、粘着テープ51を延伸する場合、BGテープ41を延伸する場合に比べて、チップ13同士の間隔を簡単に広げることができる。
DAF切断工程S306では、図31に示すように、DAF切断部400Bが、エキスパンド部510Bによってチップ13同士の間隔を広げることにより形成されるチップ13同士の隙間から、DAF15を切断する。これにより、引き裂き性の低いDAF15が使用可能となるので、DAF15の樹脂の種類の選択肢が広がる。
尚、DAF切断工程S306は行われなくてもよく、その場合、エキスパンド工程S305においてチップ13同士の間隔を広げることで、チップ13同士の境界線に沿ってDAF15を引き裂く。
マウント工程S307では、図32に示すように、マウント部530Bが、チップ13同士の間隔が広げられた基板10を、DAF15および粘着テープ51を介してフレーム59に装着する。例えば、マウント工程S307では、粘着テープ51のフレーム59に装着される装着部分52を平坦に保持すると共に、粘着テープ51とフレーム59とを貼合させる。粘着テープ51のフレーム59に装着される装着部分52は、弛まないので、チップ13同士の間隔を維持できる。一方、粘着テープ51のフレーム59に装着されない余剰部分53は、カッターなどで切除されてよい。これにより、基板10は、図3に示すように、チップ13同士の間隔を広げた状態で、DAF15および粘着テープ51を介してフレーム59に保持される。
搬出工程S111では、搬送装置33がマウント部530Bからトランジション部35に基板10を搬送し、次いで、搬送装置27がトランジション部35から載置台21上のキャリアCに基板10を搬送する。搬送装置33や搬送装置27は、フレーム59を保持して基板10を搬送する。キャリアCは、載置台21から外部に搬出される。外部に搬出された基板10は、チップ13ごとにピックアップされる。このようにして、チップ13およびDAF15を含む半導体装置が製造される。
搬送装置27および搬送装置33は、BGテープ41を装着したBGフレーム49を保持して、BGフレーム49の内側においてBGテープ41と貼合された基板10を搬送してよい。これらの搬送工程では、BGフレーム49を保持して基板10を搬送するので、基板10のハンドリング性を向上できる。
[変形、改良]
以上、基板処理システム、基板処理方法、半導体装置の製造方法の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態などに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
例えば、上記実施形態に関し、以下の付記を開示する。
(付記1)
ダイシングされた基板の保護テープで保護されている第1主表面とは反対側の第2主表面を加工することにより、前記基板を薄板化する薄板化工程と、
前記薄板化工程によって薄板化された前記基板の前記第2主表面にDAF(Die Attach Film)を付着するDAF付着工程と、
前記DAFと付着された前記基板を構成する複数のチップ同士の間隔を広げるエキスパンド工程と、
前記エキスパンド工程によって前記チップ同士の前記間隔が広げられた前記基板を、前記DAFおよび粘着テープを介してフレームに装着するマウント工程とを有する、基板処理方法。
(付記2)
前記エキスパンド工程では、前記基板と貼合された前記保護テープを延伸することにより、前記チップ同士の前記間隔を広げ、
前記マウント工程の後に、前記エキスパンド工程によって延伸した前記保護テープを前記基板から剥離する保護テープ剥離工程を有する、付記1に記載の基板処理方法。
(付記3)
前記薄板化工程の後であって前記エキスパンド工程の前に、複数の前記保護テープのうち、一部の前記保護テープを、残りの前記保護テープから剥離する保護テープ薄化工程を有し、
前記エキスパンド工程では、前記基板と貼合された前記残りの前記保護テープを延伸することにより、前記チップ同士の前記間隔を広げる、付記2に記載の基板処理方法。
(付記4)
前記DAF付着工程の後、前記エキスパンド工程の前に、前記チップ同士の境界に沿って前記DAFを分割加工するDAF分割加工工程を有する、付記2または3に記載の基板処理方法。
(付記5)
前記DAF付着工程では、前記基板の前記第1主表面に、前記DAFを介して前記粘着テープを付着し、
前記DAF付着工程の後、前記エキスパンド工程の前に、前記DAFを介して前記粘着テープと付着された前記基板から前記保護テープを剥離する保護テープ剥離工程を有し、
前記エキスパンド工程では、前記DAFを介して前記基板と付着された前記粘着テープを延伸することにより、前記チップ同士の前記間隔を広げる、付記1に記載の基板処理方法。
(付記6)
前記エキスパンド工程によって前記チップ同士の前記間隔を広げることにより形成された前記チップ同士の隙間から、前記DAFを切断するDAF切断工程を有する、付記5に記載の基板処理方法。
(付記7)
前記薄板化工程の後、前記保護テープ剥離工程の前に、保護テープ用フレームおよび前記保護テープ用フレームの内側に配置される前記基板の両方と貼合された前記保護テープを、前記保護テープ用フレームの内周と前記基板の外周との間で切断する保護テープ切断工程を有する、付記5または6に記載の基板処理方法。
(付記8)
前記DAF付着工程では、前記薄板化工程によって薄板化された前記基板の前記第2主表面に、前記DAFの材料を含むDAF用塗布液を塗布する、付記1〜7のいずれか1項に記載の基板処理方法。
(付記9)
前記DAF付着工程では、前記薄板化工程によって薄板化された前記基板の前記第2主表面に、予めフィルム状に成形された前記DAFを貼合させる、付記1〜7のいずれか1項に記載の基板処理方法。
(付記10)
前記保護テープを装着した保護テープ用フレームを保持して、前記保護テープ用フレームの内側において前記保護テープと貼合された前記基板を搬送する搬送工程を有する、付記1〜9のいずれか1項に記載の基板処理方法。
(付記11)
前記薄板化工程では、前記保護テープを介して前記基板を吸着する基板吸着部の吸着面を、前記吸着面よりも大きい前記保護テープ用フレームに装着された前記保護テープで覆う、付記10に記載の基板処理方法。
(付記12)
前記マウント工程では、前記保護テープ用フレームとは別に用意されるフレームに、前記粘着テープおよび前記DAFを介して前記基板を装着する、付記10または11に記載の基板処理方法。
(付記13)
前記マウント工程では、前記保護テープ用フレームに、前記粘着テープおよび前記DAFを介して前記基板を装着する、付記10または11に記載の基板処理方法。
(付記14)
ダイシングされた基板の保護テープで保護されている第1主表面とは反対側の第2主表面を加工することにより、前記基板を薄板化する薄板化工程と、
前記薄板化工程によって薄板化された前記基板の前記第2主表面にDAF(Die Attach Film)を付着するDAF付着工程と、
前記DAFと付着された前記基板を構成する複数のチップ同士の間隔を広げるエキスパンド工程と、
前記エキスパンド工程によって前記チップ同士の前記間隔が広げられた前記基板を、前記DAFおよび粘着テープを介してフレームに装着するマウント工程とを有する、半導体装置の製造方法。
1 基板処理システム
10 基板
11 第1主表面
12 第2主表面
13 チップ
15 DAF(Die Attach Film)
41 BGテープ(保護テープ)
42 エキスパンドテープ(保護テープ)
49 BGフレーム(保護テープ用フレーム)
51 粘着テープ
59 フレーム
100 ダイシング部
200 薄板化部
300 DAF付着部
310 DAF塗布部
320 DAF貼合部
400 DAF分割加工部
510 エキスパンド部
511 保護テープ延伸部
515B 粘着テープ延伸部
520 紫外線照射部
530 マウント部
531 フレーム保持部
532 貼合部
610 保護テープ切断部
620 保護テープ剥離部
700 保護テープ薄化部

Claims (14)

  1. ダイシングされた基板の保護テープで保護されている第1主表面とは反対側の第2主表面を加工することにより、前記基板を薄板化する薄板化部と、
    前記薄板化部によって薄板化された前記基板の前記第2主表面にDAF(Die Attach Film)を付着するDAF付着部と、
    前記DAFと付着された前記基板を構成する複数のチップ同士の間隔を広げるエキスパンド部と、
    前記エキスパンド部によって前記チップ同士の前記間隔が広げられた前記基板を、前記DAFおよび粘着テープを介してフレームに装着するマウント部とを有する、基板処理システム。
  2. 前記エキスパンド部は、前記基板と貼合された前記保護テープを延伸することにより、前記チップ同士の前記間隔を広げる保護テープ延伸部を有し、
    前記保護テープ延伸部によって延伸した前記保護テープを、前記マウント部によって前記粘着テープと貼合された前記基板から剥離する保護テープ剥離部を有する、請求項1に記載の基板処理システム。
  3. 前記薄板化部による前記基板の薄板化の後、複数の前記保護テープのうち、一部の前記保護テープを、残りの前記保護テープから剥離する保護テープ薄化部を有し、
    前記保護テープ延伸部は、前記基板と貼合された前記残りの前記保護テープを延伸することにより、前記チップ同士の前記間隔を広げる、請求項2に記載の基板処理システム。
  4. 前記保護テープ延伸部によって前記保護テープを延伸する前に、前記チップ同士の境界に沿って前記DAFを分割加工するDAF分割加工部を有する、請求項2または3に記載の基板処理システム。
  5. 前記DAF付着部は、前記薄板化部によって薄板化された前記基板の前記第2主表面に、前記DAFを介して前記粘着テープを付着し、
    前記エキスパンド部によって前記チップ同士の前記間隔を広げる前に、前記DAFを介して前記粘着テープと付着された前記基板から、前記保護テープを剥離する保護テープ剥離部を有し、
    前記エキスパンド部は、前記DAFを介して前記基板と付着された前記粘着テープを延伸することにより、前記チップ同士の前記間隔を広げる粘着テープ延伸部を有する、請求項1に記載の基板処理システム。
  6. 前記粘着テープ延伸部によって前記チップ同士の前記間隔を広げることにより形成された前記チップ同士の隙間から、前記DAFを切断するDAF切断部を有する、請求項5に記載の基板処理システム。
  7. 保護テープ用フレームおよび前記保護テープ用フレームの内側に配置される前記基板の両方と貼合された前記保護テープを、前記保護テープ用フレームの内周と前記基板の外周との間で切断する保護テープ切断部を有する、請求項5または6に記載の基板処理システム。
  8. 前記DAF付着部は、前記薄板化部によって薄板化された前記基板の前記第2主表面に、前記DAFの材料を含むDAF用塗布液を塗布するDAF塗布部を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の基板処理システム。
  9. 前記DAF付着部は、前記薄板化部によって薄板化された前記基板の前記第2主表面に、予めフィルム状に成形された前記DAFを貼合させるDAF貼合部を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の基板処理システム。
  10. 前記保護テープを装着した保護テープ用フレームを保持して、前記保護テープ用フレームの内側において前記保護テープと貼合された前記基板を搬送する基板搬送部を有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の基板処理システム。
  11. 前記薄板化部は、前記保護テープを介して前記基板を吸着する基板吸着部を有し、
    前記基板吸着部の吸着面は、前記吸着面よりも大きい前記保護テープ用フレームに装着された前記保護テープで覆われる、請求項10に記載の基板処理システム。
  12. 前記マウント部は、前記保護テープ用フレームとは別に用意されるフレームを保持するフレーム保持部と、前記フレーム保持部で保持されているフレームに対し前記粘着テープおよび前記DAFを介して前記基板を装着する貼合部とを有する、請求項10または11に記載の基板処理システム。
  13. 前記マウント部は、前記保護テープ用フレームを保持するフレーム保持部と、前記フレーム保持部で保持されている前記保護テープ用フレームに対し前記粘着テープおよび前記DAFを介して前記基板を装着する貼合部とを有する、請求項10または11に記載の基板処理システム。
  14. ダイシングされた基板の保護テープで保護されている第1主表面とは反対側の第2主表面を加工することにより、前記基板を薄板化する薄板化工程と、
    前記薄板化工程によって薄板化された前記基板の前記第2主表面にDAF(Die Attach Film)を付着するDAF付着工程と、
    前記DAFと付着された前記基板を構成する複数のチップ同士の間隔を広げるエキスパンド工程と、
    前記エキスパンド工程によって前記チップ同士の前記間隔が広げられた前記基板を、前記DAFおよび粘着テープを介してフレームに装着するマウント工程とを有する、基板処理方法。
JP2017110475A 2017-06-02 2017-06-02 基板処理システム、基板処理方法 Pending JP2018206936A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017110475A JP2018206936A (ja) 2017-06-02 2017-06-02 基板処理システム、基板処理方法
TW107118366A TW201921545A (zh) 2017-06-02 2018-05-30 基板處理系統及基板處理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017110475A JP2018206936A (ja) 2017-06-02 2017-06-02 基板処理システム、基板処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018206936A true JP2018206936A (ja) 2018-12-27

Family

ID=64958209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017110475A Pending JP2018206936A (ja) 2017-06-02 2017-06-02 基板処理システム、基板処理方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2018206936A (ja)
TW (1) TW201921545A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023042261A1 (ja) * 2021-09-14 2023-03-23 ヤマハ発動機株式会社 エキスパンド装置およびエキスパンド方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023042261A1 (ja) * 2021-09-14 2023-03-23 ヤマハ発動機株式会社 エキスパンド装置およびエキスパンド方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW201921545A (zh) 2019-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100468748B1 (ko) 프리컷 다이싱 테이프와 범용 다이싱 테이프를 웨이퍼에 마운팅할 수 있는 다이싱 테이프 부착 장비 및 이를포함하는 인라인 시스템
JP4762671B2 (ja) ダイシングテープ、および半導体ウェハダイシング方法
KR100759687B1 (ko) 기판의 박판화 방법 및 회로소자의 제조방법
US7495315B2 (en) Method and apparatus of fabricating a semiconductor device by back grinding and dicing
US6777310B2 (en) Method of fabricating semiconductor devices on a semiconductor wafer using a carrier plate during grinding and dicing steps
JP6956788B2 (ja) 基板処理方法及び基板処理システム
JP2001035817A (ja) ウェーハの分割方法及び半導体装置の製造方法
JP2010062375A (ja) ウエーハの加工方法
TW200411755A (en) Method of processing a semiconductor wafer
JP6013806B2 (ja) ウエーハの加工方法
JP2010186971A (ja) ウエーハの加工方法
JP2004349649A (ja) ウエハーの薄加工方法
JP2007165706A (ja) 半導体集積回路装置の製造方法
JP7434463B2 (ja) 基板搬送システム、および基板搬送方法
JP5975763B2 (ja) ウエーハの加工方法
JP2005123653A (ja) テープ貼付・剥離装置及びテープ貼付システム
JP4324788B2 (ja) ウェーハマウンタ
TW200532786A (en) Wafer transcription method
JP2005228794A (ja) チップ製造方法
JP2007134510A (ja) ウェーハマウンタ装置
JP2018206936A (ja) 基板処理システム、基板処理方法
US7825010B2 (en) Die singulation methods
JP2002270560A (ja) ウエハの加工方法
JP2005260154A (ja) チップ製造方法
JP2007005366A (ja) 半導体装置の製造方法