JP2016142701A - 測定用チップ及び成分測定システム - Google Patents

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【課題】透過光方式による成分測定を立体形状チップの形態で実現することができる測定用チップ及び成分測定システムを提供する。【解決手段】成分測定システム10に用いられる測定用チップ14は、体液を導入するための導入路が形成されたボディ48と、ボディ48に保持された導光部材50と、ボディ48の内側で導光部材50の少なくとも一部よりも基端側に配置された光透過部材52と、光透過部材52に支持された試薬54とを備える。導光部材50は、測定用チップ14の基端側からの光を受け、測定用チップ14の基端側に向けて光を出射する。【選択図】図2

Description

本発明は、体液中の所定成分を測定するために使用する測定用チップ及び成分測定システムに関する。
体液中の所定成分を検出し、その所定成分の量や性質等を測定するために、種々の成分測定システムが用いられている。成分測定システムとしては、例えば、血液中のグルコース濃度を測定する血糖計がある。従来の成分測定システムとしては、成分測定装置と測定用チップとを備え、測定用チップを成分測定装置に装着したうえで、当該測定用チップに血液等の体液を採取し、測定用チップ内の試薬と体液中の成分とを反応させた際の呈色度合を光学的に分析・測定する構成のものがある(例えば、下記特許文献1参照)。
特許第3949126号公報
上述した光学的な測定方式には、被測定物の透過光を受光する透過光方式と、被測定物からの反射光を受光する反射光方式とがある。なお、特許文献1では、反射光方式が採用されている。
透過光方式を採用した従来の成分測定システムでは、発光部と受光部との間に被測定物を配置する必要があり、測定用チップの形状としては、短冊状のものしか実現されていなかった。すなわち、特許文献1のような立体形状チップにて透過光方式の成分測定をする成分測定システムは実現されていなかった。また、透過光方式を採用した従来の成分測定システムでは、成分測定装置において発光部と受光部を別々の基板に設置させざるを得ず、発光部と受光部とを同一の基板上に設置できる反射光方式と比較してコスト面で不利であった。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、透過光方式による成分測定を立体形状チップの形態で実現することができる測定用チップ及び成分測定システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、体液中の成分を測定する成分測定装置に着脱可能な測定用チップであって、体液を導入するための導入路が形成されたボディと、前記ボディに保持された導光部材と、前記ボディの内側で前記導光部材の少なくとも一部よりも基端側に配置された光透過部材と、前記光透過部材に支持され、前記体液中の成分と反応する試薬と、を備え、前記導光部材は、前記測定用チップの基端側からの光を受け、前記測定用チップの基端側に向けて光を出射する、ことを特徴とする。
上記のように構成された測定用チップによれば、基端側からの光を受け、光の進行方向を反転させて測定用チップの基端側に向けて光を出射するように構成されているので、透過光方式による成分測定を立体形状チップにて実現することができる。また、導光部材により光の進行方向を反転させるように構成されているので、測定用チップに対して同じ側に発光部と受光部を配置することができる。これにより、成分測定装置において、発光部と受光部とを同一の基板上に設置することができ、その分、透過光方式による成分測定を低コストで実現することができる。
上記の測定用チップにおいて、前記導光部材は、前記光透過部材よりも先端側で前記光透過部材に向けて光を照射してもよい。
これにより、導光部材によって進行方向が反転されて光透過部材を透過した光を成分測定装置の受光部にて受光することができる。
上記の測定用チップにおいて、前記導光部材は、前記光透過部材よりも基端側の位置から前記光透過部材よりも先端側の位置まで延在する光導入部と、前記光導入部に連なり前記光透過部材よりも先端側で前記光透過部材に対向する対向部とを有してもよい。
これにより、成分測定装置の発光部からの光の向きを反転させて、光透過部材の先端側から光を照射する光路を好適に構築することができる。
上記の測定用チップにおいて、前記ボディは、円筒形状に形成され、前記導光部材は、円形リング状に形成され、前記ボディと同軸に配置されていてもよい。
これにより、測定用チップにおいて、回転方向の装着制約をなくすことができ、成分測定装置への測定用チップの装着作業を容易にすることができる。
上記の測定用チップにおいて、前記試薬は前記光透過部材における先端側の面に設けられ、前記光透過部材と前記導光部材との間に前記体液が流入可能な反応室が形成されていてもよい。
これにより、反応室をボディ内の限られたスペースに簡易構成にて構築することができる。
また、本発明は、体液中の成分を測定する成分測定装置と、前記成分測定装置に着脱可能な測定用チップと、を備えた成分測定システムであって、前記成分測定装置は、成分測定用の光を出射する発光部と、前記測定用チップからの光を受光する受光部と、前記発光部及び前記受光部が設置された基板とを有し、前記測定用チップは、体液を導入するための導入路が形成されたボディと、前記ボディに保持された導光部材と、前記ボディの内側で前記導光部材の少なくとも一部よりも基端側に配置された光透過部材と、前記光透過部材に支持され、前記体液中の成分と反応する試薬と、を備え、前記導光部材は、前記発光部からの光を受け、前記受光部に向けて光を照射する、ことを特徴とする。
本発明の測定用チップ及び成分測定システムによれば、透過光方式による成分測定を立体形状チップにて実現することができる。
本発明の実施形態に係る成分測定システムの斜視図である。 成分測定装置に測定用チップを装着した状態の成分測定システムの先端領域における水平断面による模式的断面図である。 成分測定装置に測定用チップを装着した状態の成分測定システムの先端領域における鉛直断面による模式的断面図である。 測定用チップに設けられた導光部材の斜視図である。 変形例に係る成分測定システムの先端領域の模式的断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る成分測定システム10の斜視図である。この成分測定システム10は、体液中の成分を測定するための医療機器であり、本実施形態では、人体から採取した血液中のグルコース濃度を測定するための血糖測定システムとして構成されている。なお、本発明は、血糖測定システムに限定されず、血液中の他の成分や他の体液中の成分を測定する装置として構成されてもよい。
成分測定システム10は、システム本体を構成する成分測定装置12と、血液(体液)を採取可能に構成された測定用チップ14とを備える。成分測定システム10は、測定用チップ14を成分測定装置12の測定ヘッド18に装着し、被測定物(測定用チップ14に採取され、後述する試薬54が溶解した血液)に所定の波長の光を照射してその透過光を検出することにより血糖値を測定するように構成されている。
成分測定装置12は、人手により把持可能な胴体部16と、胴体部16の一端(先端部)に設けられた測定ヘッド18と、測定ヘッド18から測定用チップ14を取り外すためのイジェクト機構20と、各種情報を表示する表示部22と、各種操作をするための操作部24とを備える。
胴体部16は、外郭を構成する筐体26を有する。筐体26の内部には、表示部22の液晶パネルと、成分測定装置12を制御する演算制御部として機能するメイン配線基板が配置されている。メイン配線基板には、所定の処理を実行するためのマイクロコンピュータ、所定のプログラムが記憶されたROMやRAM等の記憶装置、及びその他の電子部品が実装されている。
表示部22は、演算制御部による制御作用下に、血糖値の測定に必要な情報の入力事項や確認事項、測定結果等を表示する。操作部24は、オン/オフ操作を行うための電源スイッチ24aと、メモリスイッチ24bを有する。筐体26の下部側には、図示しない電池収納部が設けられ、当該電池収納部に電池が収納されている。この電池により、成分測定装置12の動作に必要な電力が供給される。
測定ヘッド18は、胴体部16の先端面16aから先端方向に突出して設けられている。測定ヘッド18は、測定用チップ14が着脱可能に装着される装着部として機能する部分であり、本実施形態では円柱状に構成されている。
図2は、成分測定装置12に測定用チップ14を装着した状態の成分測定システム10の先端領域における水平断面による模式的断面図である。なお、図2では、説明に必要な構成部品だけを示し、他の構成部品は図示を省略している。
図2に示すように、成分測定装置12の先端部には、測定ヘッド18の軸方向に貫通する光路用の複数の貫通孔が形成されている。本実施形態の場合、具体的には、胴体部16の先端部に光路用の直線状の第1貫通孔30が複数形成されており、測定ヘッド18及び胴体部16の先端部に光路用の直線状の第2貫通孔32が複数形成されている。なお、第1貫通孔30及び第2貫通孔32は測定ヘッド18の軸方向に対して傾斜していてもよい。第1貫通孔30と第2貫通孔32には、それぞれ必要に応じてレンズが配置されていてもよい。
第1貫通孔30は、測定ヘッド18の外側(側方)で胴体部16の先端面16aにて開口している。第2貫通孔32は、測定ヘッド18の先端面にて開口している。測定ヘッド18の背面側には、発光部34(照射源)及び受光部36(受光素子)が設置された基板38が固定されている。本実施形態では2つの発光部34及び2つの受光部36が同じ基板38に設置されている。第1貫通孔30及び第2貫通孔32の各々の基端側は、基板38により閉じられている。
発光部34は、例えば発光ダイオードであり、第1貫通孔30に臨む位置に配置されている。受光部36は、例えばフォトダイオードであり、第2貫通孔32に臨む位置に配置されている。
なお、発光部34は1つだけ設けられてもよく、この場合、第1貫通孔30は発光部34が配置される箇所に1つだけ形成されていればよい。発光部34は3つ以上設けられてもよく、この場合、発光部34と同数の第1貫通孔30が設けられる。また、受光部36は1つだけ設けられてもよく、この場合、第2貫通孔32は受光部36が配置される箇所に1つだけ形成されていればよい。受光部36は3つ以上設けられてもよく、この場合、受光部36と同数の第2貫通孔32が設けられる。
成分測定装置12において、少なくとも、光学測定系を構成する先端領域(測定ヘッド18及びその周辺部位)は、発光部34による光照射と受光部36による受光に基づく光学測定を実現するために、遮光性を有する材料により構成されている。遮光性を有する材料としては、例えば、金属や、着色された樹脂が挙げられる。
図3は、成分測定装置12に測定用チップ14を装着した状態の成分測定システム10の先端領域における鉛直断面による模式的断面図である。なお、図3では、説明に必要な構成部品だけを示し、他の構成部品は図示を省略している。
図3において、イジェクト機構20は、初期位置とイジェクト位置との間を移動可能であり、胴体部16内に設けられたリターンスプリング40により初期位置に向けて常に弾性的に付勢されている。イジェクト機構20は、胴体部16の外側でユーザの手指を当てるための操作子42と、胴体部16の内側で先端方向に延出したプッシュロッド44とを有する。プッシュロッド44は、胴体部16の先端部に設けられた挿通孔46から出没可能である。
図3の状態から操作子42を先端方向に押し込んでプッシュロッド44を前進させると、プッシュロッド44の先端が測定用チップ14の基端部を押すことに伴って測定用チップ14が前進することで、測定用チップ14が測定ヘッド18から外れる。操作子42から手を離すと、筐体26内に設けられたリターンスプリング40の弾発力によりイジェクト機構20は後退して初期位置に復帰する。
図2及び図3に示すように、測定用チップ14は、ボディ48と、ボディ48に保持された導光部材50と、ボディ48の内側に配置された光透過部材52と、光透過部材52に支持された試薬54とを備える。
ボディ48は、中空状の円筒部55と、円筒部55の先端面から先端方向に突出したノズル56とを有する。ノズル56は、円筒部55よりも細く形成されており、ボディ48の中心軸線に沿って、血液を導入(採取)するための導入孔58(採取孔)が貫通形成されている。血糖測定精度を確保するため、ボディ48は、遮光性を有する材料(例えば、金属、着色された樹脂等)により構成されているのがよい。
導光部材50は、導光部材50の少なくとも一部よりも基端側に配置されており、測定用チップ14の基端側からの光を受け、光透過部材52よりも先端側で光透過部材52に向けて光を照射する光学部材である。具体的に、導光部材50は、光透過性を有する材料(例えば、アクリル樹脂等の合成樹脂、ガラス等)で構成された部材である。
本実施形態において、導光部材50は、光透過部材52よりも基端側の位置から光透過部材52よりも先端側の位置まで延在する光導入部60と、光導入部60に連なり光透過部材52よりも先端側で光透過部材52に対向する対向部62とを有する。光導入部60は、ボディ48の軸線に平行に延在している。対向部62は、ボディ48の軸線に対して垂直に延在している。
図4に示すように、本実施形態の場合、導光部材50は円形リング状に形成されている。従って、光導入部60は中空円筒形状に形成され、対向部62は円盤状に形成されている。
対向部62の基端面63(光透過部材52に対向する側の面)は、例えばシボ加工により微細な凹凸が形成されていると、光の散乱現象により当該基端面63が発光面となり、光透過部材52(及び後述する反応室74)に向けて好適に光を照射することができる。
図2に示すように、円形リング状の導光部材50は、ボディ48と同軸に配置されている。光導入部60はボディ48の円筒部55の内周面に嵌合しており、対向部62は円筒部55の先端壁55aの基端面に当接している。測定用チップ14が測定ヘッド18に完全に装着された状態で、ボディ48の基端面は全周にわたって成分測定装置12の胴体部16の先端面16aに当接し、光導入部60の基端面は第1貫通孔30に臨む(対向する)。従って、外部からの光が第1貫通孔30に進入することが阻止されるとともに、発光部34から出射された光は、第1貫通孔30を進み、光導入部60の基端面から導光部材50内へと導入される。
図2に示すように、円筒部55の先端壁55aの中心部には基端方向に突出する嵌合突起66が形成されている。導光部材50の対向部62の中心位置に形成された嵌合孔68(図4参照)に当該嵌合突起66が嵌合している。測定用チップ14が測定ヘッド18に装着された状態で、測定ヘッド18の外周面は導光部材50の内周面(光導入部60の内周面)に嵌合する。
図3に示すように、円筒部55の先端壁55aの基端面において嵌合突起66よりも外側には、複数の凸部70が形成されている。凸部70は導光部材50の対向部62に形成された孔部72に挿入されている。
図2及び図3に示すように、光透過部材52は、導光部材50の対向部62よりも基端側に配置されている。対向部62と光透過部材52との間には血液が流入可能な反応室74が形成されている。反応室74は薄い層状の空間である。本実施形態の場合、光透過部材52は、円盤状であり、その外周縁が導光部材50の光導入部60の内周面に全周にわたって当接している。これにより、反応室74に導入された血液が導光部材50と光透過部材52との間を抜けて光透過部材52の背面側(基端側)に漏れ出ることが抑制される。
図3において、凸部70には小突起71が形成されており、光透過部材52に設けられた複数の孔部に小突起71が嵌合することにより、光透過部材52が支持されている。
光透過部材52は、透明材料により構成されている。透明材料としては、例えば、ポリメチルメタアクリレート、ポリスチレン、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート等の透明性の良好な樹脂や、ガラス等が挙げられる。
嵌合突起66の基端面には、導入孔58を囲んで複数の凸部78が周方向に間隔をおいて複数設けられている。複数の凸部78は、光透過部材52、又は光透過部材52に塗布された試薬54に当接している。導入孔58と反応室74とは、周方向に隣接する凸部78間に形成された隙間を介して連通している。従って、血液は、導入孔58から凸部78間の隙間を介して反応室74へと流入可能である。
試薬54は、血液中のグルコースと反応することで発色する物質(酵素等)を含み、光透過部材52の先端側の面(対向部62側の面)に塗布されている。試薬54は光透過部材52の先端側の面の全体に塗布されていてもよく、部分的に塗布されていてもよい。反応室74に血液が流入すると、試薬54が血液に溶解し、試薬54が血液中のグルコースと反応する。
上記のように構成された測定用チップ14は、使用前においては、図1に示す包装体80に収納されている。包装体80は、開口部を有する有底円筒形のケース82と、ケース82の開口部を封止する図示しないフィルムシールとからなる。
本実施形態に係る成分測定システム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下、その作用及び効果について説明する。
成分測定システム10を用いて血糖値を測定するには、まず、成分測定装置12の電源スイッチ24aを押して電源をオンにする。次に、測定ヘッド18に測定用チップ14を装着する。具体的には、包装体80の図示しないフィルムシールを剥がし、測定ヘッド18に測定用チップ14をケース82ごと装着し、その後ケース82を測定ヘッド18から抜き取る。これにより、図2に示すように測定用チップ14が測定ヘッド18に装着された状態となる。
測定用チップ14が測定ヘッド18に装着されると、成分測定装置12では、発光部34が所定波長の光の照射を開始し、血液を採取する前の測定用チップ14から戻ってきた光を受光部36にて検出する。この場合、具体的には、発光部34から出射された光は、図2において点線の矢印Lで示すように、第1貫通孔30を通り、光導入部60の基端面から導光部材50に導入され、導光部材50の対向部62から反応室74及び光透過部材52に向けて照射され、その透過光が第2貫通孔32を介して受光部36へと到達する。成分測定装置12では、受光部36がこのとき検出した透過光強度、すなわち血液の採取前の透過光強度(第1の透過光強度)を測定する。
次に、被検者の体の一部(例えば、手指)を図示しない穿刺器具で穿刺し、皮膚上に少量の血液を流出させる。そして、流出した血液に、測定用チップ14のノズル56の先端を接触させる。そうすると、血液が毛細管現象によって導入孔58へ流入し、さらに複数の凸部78間の隙間を介して反応室74へと流入し、反応室74内に広がる。この場合、導入孔58に連なって形成された凸部78が光透過部材52又は試薬54に接触しているので、血液は当該凸部78を伝って反応室74へと円滑に導かれる。
反応室74へと血液が流入すると、試薬54が血液に溶解し、血液に含まれるグルコースが試薬54と反応を開始してグルコース濃度に応じて呈色する。そして、試薬54が溶解された血液に、発光部34を光源とし導光部材50を介して伝送された光が照射され、その透過光が受光部36にて検出され、透過光強度(透過光量)に基づき呈色濃度を測定する。
具体的には、試薬54と血液中のグルコースとの反応が進んで透過光強度が大きく変化した時点から所定時間経過後の透過光強度(第2の透過光強度)を測定する。そして、第1の透過光強度と第2の透過光強度とから吸光度を求め、その吸光度に基づいて血糖値を演算・計測する。計測された血糖値は、表示部22に表示される。
以上のように、本実施形態に係る成分測定システム10によれば、光透過部材52よりも基端側から出射された測定用の光を導入し、光の進行方向を反転させて光透過部材52に向けて光を出射するように構成されている。このため、透過光方式による成分測定を、測定用チップ14のような立体形状チップにて実現することができる。
また、測定用チップ14に設けられた導光部材50により光の進行方向を反転させるように構成されているので、測定用チップ14に対して同じ側に発光部34と受光部36を配置することができる。よって、成分測定装置12において、発光部34と受光部36とを同一の基板38上に設置することができ、その分、透過光方式による成分測定を低コストで実現することができる。
本実施形態の場合、導光部材50は、光透過部材52よりも基端側の位置から光透過部材52よりも先端側の位置まで延在する光導入部60と、光導入部60に連なり光透過部材52よりも先端側で光透過部材52に対向する対向部62とを有する。この構成により、成分測定装置12の発光部34からの光の向きを反転させて、光透過部材52の先端側から光を照射する光路を好適に構築することができる。
本実施形態の場合、ボディ48は円筒形状に形成され、導光部材50は円形リング状に形成されボディ48と同軸に配置されている。この構成により、測定用チップ14を測定ヘッド18に装着すると、測定ヘッド18に対する測定用チップ14の回転方向の位置にかかわらず、発光部34から出射される光の光路である第1貫通孔30に臨む位置(第1貫通孔30の正面位置)に光導入部60を配置できるとともに、光透過部材52を挟んで第2貫通孔32を臨む位置(第2貫通孔32の正面位置)に対向部62を配置できる。すなわち、測定用チップ14において、回転方向の装着制約をなくすことができ、成分測定装置12への測定用チップ14の装着作業を容易にすることができる。
なお、図5に示す成分測定システム10aのように、先端方向に向かって縮径するテーパ状に形成された測定ヘッド18a及び測定用チップ14aが採用されてもよい。具体的には、測定ヘッド18aの外周部の外径が先端方向に向かって減少しており、測定用チップ14aの導光部材50a(光導入部60a)の内径が先端方向に向かって減少している。このような構成により、測定ヘッド18aと測定用チップ14aとがテーパ嵌合するため、測定ヘッド18aに対する測定用チップ14aの着脱が容易である。
測定用チップ14、14aにおいて、円形リング状に形成された導光部材50、50aに代えて、ボディ48の内側において周方向の全部ではなく一部にのみ設けられるように形成された導光部材が設けられてもよい。この場合、周方向に間隔をおいて複数の導光部材が設けられてもよい。なお、このように導光部材が周方向の一部にのみ設けられる構成の場合、第1貫通孔30及び第2貫通孔32の正面位置に導光部材が配置されるように、測定用チップ14、14aの回転方向の位置を調整して測定ヘッド18、18aに装着する必要がある。
成分測定システム10(図2)において、発光部34から出射されて受光部36へと至る光の経路は、矢印Lで示す方向とは逆方向であってもよい。すなわち、成分測定システム10において、発光部34と受光部36の位置を置換し、発光部34から出射された光を、第2貫通孔32を介して光透過部材52へと導き、光透過部材52を透過した光を、導光部材50及び第1貫通孔30を介して受光部36へと導くように構成してもよい。成分測定システム10a(図5)についても同様に、発光部34と受光部36の位置を置換し、発光部34から出射されて受光部36へと至る光の経路を逆方向としてもよい。
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
10、10a…成分測定システム 12…成分測定装置
14、14a…測定用チップ 48…ボディ
50、50a…導光部材 52…光透過部材
54…試薬 60…光導入部
62…対向部

Claims (6)

  1. 体液中の成分を測定する成分測定装置に着脱可能な測定用チップであって、
    体液を導入するための導入路が形成されたボディと、
    前記ボディに保持された導光部材と、
    前記ボディの内側で前記導光部材の少なくとも一部よりも基端側に配置された光透過部材と、
    前記光透過部材に支持され、前記体液中の成分と反応する試薬と、を備え、
    前記導光部材は、前記測定用チップの基端側からの光を受け、前記測定用チップの基端側に向けて光を出射する、
    ことを特徴とする測定用チップ。
  2. 請求項1記載の測定用チップにおいて、
    前記導光部材は、前記光透過部材よりも先端側で前記光透過部材に向けて光を照射する、
    ことを特徴とする測定用チップ。
  3. 請求項1又は2記載の測定用チップにおいて、
    前記導光部材は、前記光透過部材よりも基端側の位置から前記光透過部材よりも先端側の位置まで延在する光導入部と、前記光導入部に連なり前記光透過部材よりも先端側で前記光透過部材に対向する対向部とを有する、
    ことを特徴とする測定用チップ。
  4. 請求項3記載の測定用チップにおいて、
    前記ボディは、円筒形状に形成され、
    前記導光部材は、円形リング状に形成され、前記ボディと同軸に配置されている、
    ことを特徴とする測定用チップ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の測定用チップにおいて、
    前記試薬は前記光透過部材における先端側の面に設けられ、
    前記光透過部材と前記導光部材との間に前記体液が流入可能な反応室が形成されている、
    ことを特徴とする測定用チップ。
  6. 体液中の成分を測定する成分測定装置と、前記成分測定装置に着脱可能な測定用チップと、を備えた成分測定システムであって、
    前記成分測定装置は、成分測定用の光を出射する発光部と、前記測定用チップからの光を受光する受光部と、前記発光部及び前記受光部が設置された基板とを有し、
    前記測定用チップは、
    体液を導入するための導入路が形成されたボディと、
    前記ボディに保持された導光部材と、
    前記ボディの内側で前記導光部材の少なくとも一部よりも基端側に配置された光透過部材と、
    前記光透過部材に支持され、前記体液中の成分と反応する試薬と、を備え、
    前記導光部材は、前記発光部からの光を受け、前記受光部に向けて光を照射する、
    ことを特徴とする成分測定システム。
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