JP2016142492A - 空調管理装置および空調管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】1台の室内機に複数の室内機が接続されて構成されたマルチエアコンに関し、室外機の圧縮機が低負荷運転状態と停止状態とが断続的に繰り返されることを回避させ、効率よく運転させることが可能な空調管理装置および空調管理方法を提供する。【解決手段】実施形態によれば、室外機および当該室外機に接続された複数の室内機を管理する空調管理装置は、断続運転判定部と連携制御部とを備える。断続運転判定部は、圧縮機が運転と停止とが一定時間内に断続的に繰り返される断続運転に移行する状態であるか否かを判定する。連携制御部は、圧縮機が断続運転に移行する状態であると判定されたときに、圧縮機の断続運転への移行を回避させるために、特定の室内機の設定温度を所定値だけシフトさせる。【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、空調管理装置および空調管理方法に関する。
従来、大型の建物に搭載されるマルチエアコンは、1台の室外機に複数の室内機が冷媒配管によって接続されて構成されている。このようなマルチエアコンでは、各室内機から室外機に対し、制御対象の空間の室内温度と設定温度との温度差情報が定期的に送信される。室外機では、各室内機の温度差情報から要求能力の合計値が算出され、これに基づいて圧縮機が能力可変運転されることで、各室内機に必要な量の冷媒が供給される。
上述したようにマルチエアコンが動作する際に、各室内機の制御対象の空間の室内温度が設定温度に近づくと、室外機において算出される要求能力の合計値が小さくなり、圧縮機において低負荷運転状態と停止状態とが断続的に繰り返されるようになってしまう。しかし、圧縮機でこのような断続運転が行われると、低負荷で連続運転が行われる場合に比べてエネルギー効率が低下する。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、1台の室内機に複数の室内機が接続されて構成されたマルチエアコンに関し、圧縮機が低負荷運転状態と停止状態とが断続的に繰り返されることを回避し、効率よく運転させることが可能な空調管理装置および空調管理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための実施形態によれば、室外機および当該室外機に接続された複数の室内機を管理する空調管理装置は、断続運転判定部と連携制御部とを備える。断続運転判定部は、圧縮機が運転と停止とが一定時間内に断続的に繰り返される断続運転に移行する状態であるか否かを判定する。連携制御部は、圧縮機が断続運転に移行する状態であると判定されたときに、圧縮機の断続運転への移行を回避させるために、特定の室内機の設定温度を所定値だけシフトさせる。
〈一実施形態による空調管理装置を用いた空調システムの構成〉
本発明の一実施形態による空調管理装置を用いた空調システムの構成について、図1を参照して説明する。
本発明の一実施形態による空調管理装置を用いた空調システムの構成について、図1を参照して説明する。
本実施形態による空調システム1は、屋外に設置された2台の室外機2−1、2−2と、室外機2−1により冷媒が供給され、屋内に設置された第1冷媒系統内の室内機3−1〜3−6と、室外機2−2により冷媒が供給される第2冷媒系統内の室内機3−7〜3−14と、室内機3−1〜3−14にそれぞれ接続されたリモコン4−1〜4−14と、室外機2−1、2−2、および室内機3−1〜3−14に接続された空調管理装置5とを備える。一般にこのような空調システムでは、室外機1台に対して室内機が5〜15台程度が接続可能となっている。また、2〜3台程度の室外機同士を冷媒配管で並列接続して大能力の1台の室外機として扱うように制御する場合もある。
室内機3−1〜3−14のうち、室内機3−1〜3−4、および3−6は建物内のエリアAに設置され、室内機3−7、3−8、および3−10〜3−14はエリアBに設置され、室内機3−5および3−9はエリアCに設置されている。室外機2−1、2−2、室内機3−1〜3−14、および空調管理装置5の詳細な構成について、図2を参照して説明する。
室内機3−1〜3−14はそれぞれ、設定温度記憶部31−1〜31−14と、温度センサ32−1〜32−14と、温度差情報送信部33−1〜33−14とを有する。
設定温度記憶部31−1〜31−14はそれぞれ、接続されたリモコン4−1〜4−14で操作された設定温度Tsの情報を記憶、保持する。温度センサ32−1〜32−14は、それぞれの制御対象の空間の室内温度Taを計測する。温度差情報送信部33−1〜33−14は、対応する温度センサで計測された室内温度Taとリモコンで操作された設定温度Tsとの温度差を示す温度差情報ΔTを所定時間間隔で生成し、これらの設定温度Ts、室内温度Ta、および温度差情報ΔTを、接続された室外機2−1、2−2および空調管理装置5に送信する。なお、温度差情報ΔTは、冷房モードにおいてはΔT=Ta-Tsにより算出され、暖房モードにおいてはΔT=Ts-Taにより算出される。
図2に示すように室外機2−1、2−2はそれぞれ、圧縮機21−1、21−2と、室内機情報取得部22−1、22−2と、要求能力算出部23−1、23−2と、圧縮機制御部24−1、24−2とを有する。
圧縮機21−1、21−2は、接続された室内機で利用する冷媒を圧縮する。室内機情報取得部22−1、22−2は、各々の室外機2−1、2−2に接続された室内機からそれぞれ送信された温度差情報ΔTを取得する。要求能力算出部23−1、23−2は、取得した温度差情報ΔTに基づいて、室内機ごとの必要空調能力値を示す要求能力Rを算出する。圧縮機制御部24−1、24−2は、算出された室内機ごとの要求能力Rの合計値を算出し、その合計値に基づいて、対応する圧縮機21−1、21−2の動作(運転周波数)を制御する。圧縮機制御部24−1、24−2は、圧縮機21−1、21−2の回転数を可変するインバータ装置を備え、圧縮機制御部24−1、24−2は、要求能力Rの合計値が大きければ、圧縮機21−1、21−2の運転周波数を高く制御して、空調能力を増大させ、反対に要求能力Rの合計値が小さければ、圧縮機21−1、21−2の運転周波数を低く制御して、空調能力を減少させる。なお、この圧縮機制御部24−1、24−2における運転周波数の決定では、単に要求能力Rの合計値のみを基準に決定する以外に、要求能力Rの合計値の積分値や合計値の時間変化の大きさ(微分項)を加味して決定しても良い。また、個々の要求能力Rの時間的な変化により積分値や微分値を算出してこれらを合計した値を基準に決定することも考えられる。
空調管理装置5は、室内機情報取得部51と、要求能力算出部52と、情報テーブル保持部53と、断続運転判定部54と、連携制御部55とを有する。
室内機情報取得部51は、室内機3−1〜3−14からの設定温度Ts、室内温度Ta、および温度差情報ΔTを取得する。要求能力算出部52は、取得した温度差情報ΔTに基づいて室内機ごとの要求能力Rを算出する。情報テーブル保持部53は、取得した設定温度Ts、室内温度Ta、および温度差情報ΔT、算出した要求能力R等、室内機ごとの情報を格納したテーブルを保持する。断続運転判定部54は、情報テーブル保持部53に保持されたテーブル内の情報に基づいて、冷媒系統ごとに、対応する圧縮機21−1、21−2が断続運転に移行する状態であるか否かを判定する。断続運転とは、低負荷運転状態と停止状態とが一定時間内に断続的に繰り返される運転状態を示す。
連携制御部55は、圧縮機21−1または21−2が断続運転に移行する状態であると判定されたときに、該当する圧縮機の停止及びそれに続く断続運転への移行を回避させるために、該当する冷媒系統内の、特定した室内機の設定温度を所定値シフトさせるよう、当該室内機を制御して、圧縮機21−1、21−2の断続運転を極力回避する。この連携制御部55において実行される、圧縮機21−1、21−2の運転を継続するように室内機の設定温度をシフトすることで圧縮機21−1、21−2の断続運転を極力回避する制御を「連携制御」と称する。
〈一実施形態による空調管理装置を用いた空調システムの動作〉
次に、本実施形態による空調システム1の稼働中の動作について説明する。以下、室内機に関する記載において、室内機3−1〜3−14の中のいずれであるかを特定する必要がない場合には「室内機3」と記載するものとする。同様に、各室内機3内の構成部については、「設定温度記憶部31」、「温度センサ32」、「温度差情報送信部33」と記載する。同様に、各室内機3に接続されたリモコン4−1〜4−14については「リモコン4」と記載する。同様に、各室外機2−1、2−2については「室外機2」と記載し、その構成部については、「圧縮機21」、「室内機情報取得部22」、「要求能力算出部23」、「圧縮機制御部24」と記載する。
次に、本実施形態による空調システム1の稼働中の動作について説明する。以下、室内機に関する記載において、室内機3−1〜3−14の中のいずれであるかを特定する必要がない場合には「室内機3」と記載するものとする。同様に、各室内機3内の構成部については、「設定温度記憶部31」、「温度センサ32」、「温度差情報送信部33」と記載する。同様に、各室内機3に接続されたリモコン4−1〜4−14については「リモコン4」と記載する。同様に、各室外機2−1、2−2については「室外機2」と記載し、その構成部については、「圧縮機21」、「室内機情報取得部22」、「要求能力算出部23」、「圧縮機制御部24」と記載する。
本実施形態において空調システム1の稼働中には、各室内機3の設定温度記憶部31に、接続されたリモコン4からの操作により設定された設定温度Tsの情報が保持されている。なお、使用者の操作によってリモコン4の設定温度Tsが変更されると、リモコン4はその情報を即座に設定温度記憶部31に送信し、設定温度記憶部31は、この情報を受け取り、記憶された設定温度Tsの情報を更新して記憶・保持する。また、温度センサ32により数十秒程度の所定時間間隔で制御対象の空間の室内温度Taが計測されている。そして温度差情報送信部33において、温度センサ32で計測された室内温度Taと、設定温度保持部31に保持された設定温度Tsとの温度差(Ta-Ts)を示す情報ΔTが室内温度Taの計測周期に合わせた所定時間間隔で生成され、これらの設定温度Ts、室内温度Ta、および温度差情報ΔTが、接続された室外機2、および空調管理装置5に送信される。
また各室外機2では、接続された室内機3から送信された温度差情報ΔTが室内機情報取得部22で取得され、取得された温度差情報ΔTに基づいて、要求能力算出部23において、接続された室内機ごとの要求能力Rが算出される。そして、算出された各室内機の要求能力Rの合計値に基づいて、圧縮機21の動作(運転周波数)が制御される。
また、空調管理装置5の情報テーブル保持部53に保持されたテーブルには、空調システム1内の各室内機3に関する情報が予め格納されている。情報テーブル保持部53に保持されたテーブルの一例を、図3に示す。
図3は、すべての室内機3が冷房モードで運転している場合のテーブル例であり、第1冷媒系統内の室内機3−1〜3−6、および第2冷媒系統内の室内機3−7〜3−14それぞれの識別情報として割り振られたアドレスn=1〜14の情報、室内機3ごとの該当するエリア名、および冷媒系統番号を示す情報が格納されている。また、後述する連携制御の対象とするか否かを示す情報として、制御対象フラグの設定情報が室内機ごとに格納されている。ここでは、連携制御の対象とする室内機については制御対象フラグ「1」の情報が格納され、連携制御の対象外とする室内機については制御対象フラグ「0」の情報が格納されている。制御対象とするか否かは、該当する室内機の制御対象エリアが大きな温度変動が望ましくないエリア(例えば電算機室等)であるか否かにより予め設定される。本実施形態においてはエリアCが厳密な温度制御が必要な電算機室であり、エリアCに設置されている室内機3−5および3−9が連携制御の対象外として設定され、対応する制御対象フラグ「0」の情報が格納されている。また、テーブル内には各室内機3の定格能力Qを示す馬力(HP)の値が予め格納されている。
次に、空調管理装置5において、テーブルに保持された情報に基づいて実行される処理について図4のフローチャートを参照して説明する。まず、各室内機3から送信された設定温度Ts、室内温度Ta、および温度差情報ΔTが室内機情報取得部51で取得されると(S1の「YES」)、要求能力算出部52において、取得された温度差情報ΔTに基づいて、各室内機3の要求能力Rが算出される(S2)。各室内機3の要求能力Rは、温度差情報ΔTに定格能力Qを掛け合わせることにより算出される。
取得された設定温度Ts、室内温度Ta、温度差情報ΔT、および算出された要求能力Rは、図3に示すように、情報テーブル保持部53のテーブルに格納される(S3)。
次に断続運転判定部54において、情報テーブル保持部53のテーブル内の情報に基づいて、冷媒系統ごとに、対応する圧縮機21が断続運転に移行する状態であるか否かが判定される(S4)。
各圧縮機21が断続運転に移行する状態であるか否かの判定処理は、室外機2に予め設定された各圧縮機21の停止条件に基づいて作成されている。
ここでは、接続された各室内機3から送信されるサーモオフ指示に基づいて、圧縮機21を停止させるか否かが判断される場合について説明する。この場合各室内機3では、温度差情報送信部33において、暖房時に室内温度Taが設定温度Tsを所定値以上上回ったかまたは、冷房時に室内温度Taが設定温度Tsを所定値以上下回ったことが認識されると、室内機3が対象とする空間が十分に空調されていると考えられるため、対応する圧縮機21の運転停止を要求するためのサーモオフ指示が生成され、接続された室外機2に送信される。
その後、暖房時に室内温度Taが設定温度Tsを所定値以上下回るかまたは、冷房時に室内温度Taが設定温度Tsを所定値以上上回ったことが認識されると、対応する圧縮機21の運転再開を要求するためのサーモオン指示が生成され、接続された室外機2に送信される。
例えば、設定温度Tsが25℃であり、サーモオフ指示の生成条件として、設定温度Tsと室内温度Taとの温度差が1℃以上であることが設定され、サーモオン指示の生成条件として、設定温度Tsと室内温度Taとの温度差が0℃であることが設定されているとする。この場合、暖房時には、室内温度Taが26℃より高くなるとサーモオフ指示が生成され、その後室内温度Taが25℃よりも低くなるとサーモオン指示が生成される。また、冷房時には、室内温度Taが24℃より低くなるとサーモオフ指示が生成され、その後室内温度Tsが25℃よりも高くなるとサーモオン指示が生成される。生成されたサーモオフ指示、サーモオン指示は、室外機2に送信される。ここで、各室内機3のサーモオフ指示やサーモオン指示は、個別の室内機の要求であって、この指示通りに圧縮機21の運転をオン・オフするわけではない。
室外機2では、室内機情報取得部22において、接続された全ての室内機3からサーモオフ指示が受信されると、圧縮機制御部24により圧縮機21の運転が停止され、その後、少なくともいずれか1つの室内機3からサーモオン指示が受信されると、圧縮機制御部24により圧縮機21の運転が再開される。
以上のような圧縮機制御部24による圧縮機21の運転/停止(サーモオン、サーモオフ)条件を踏まえ、圧縮機21が断続運転に移行する状態であるか否かの判定基準が設定される。この場合には、室外機2に接続されている室内機3のうち、所定台数以上(例えば半数以上)の数の室内機3からサーモオフ指示が室内機情報取得部22で受信され、且つ、温度差情報ΔTの最大値が所定温度以下(例えば5℃以下)であると、圧縮機21が断続運転に移行する状態であると判定するようになっている。
圧縮機21が断続運転に移行する状態であると判定する条件としては、前述の(1)室外機2に接続されている室内機3のうち、所定台数以上(例えば半数以上)の数の室内機3からサーモオフ指示が出されている場合、の他に(2)圧縮機21が最低回転数となって所定時間以上継続運転している場合、(3)接続されている室内機の要求能力Rの合計値が所定値以下となった場合、(4)室内機の要求能力Rの合計値が所定値以下の状態が所定時間以上継続している場合、等の様々条件が考えられる。この条件は、圧縮機制御部24における圧縮機21の運転、停止条件に合わせて適切な方式が設定される。
また、圧縮機制御部24における圧縮機21の運転、停止条件が複雑な場合には、過去の圧縮機21の運転履歴に基づいて圧縮機21が断続運転に移行する状態であると判定する条件を設定しても良い。
このような例としては、(5)圧縮機21が停止(OFF)から運転開始(ON )する時に直近の過去の所定時間(例えば、30分間)において圧縮機21が所定回数(2回)以上断続運転をしている場合、(6)圧縮機21が停止(OFF)から運転開始(ON )する時に直近の圧縮機21の停止(OFF)時間が4分以内であった場合、等が考えられる。
さらには、(1)〜(6)の条件を組み合わせ、これらのいずれか1つを満たした場合や特定の2つの条件の両方を満たした場合等に、圧縮機21が断続運転に移行する状態であると判定するようにしても良い。
図3においては、第1冷媒系統について、6台の室内機のうち、室内機3−1、3−5、および3−6の3台の温度差情報がΔT= -1以下であるためこれらの室内機からサーモオフ指示が出されており、且つ、室内機3−3の温度差情報ΔTが「2.5」で最大であるため断続運転に移行する状態であると判定されたものとする。また、第2冷媒系統についても、8台の室内機のうち、室内機3−7、3−8、3−10、および3−13の4台の温度差情報がΔT= -1以下であるためこれらの室内機からサーモオフ指示が出されており、且つ、室内機3−9の温度差情報ΔTが「4.5」であるため断続運転に移行する状態であると判定されたものとする。
上述したような判定処理により、該当する冷媒系統で圧縮機21が断続運転状態に移行する状態であると判定されると(S4の「YES」)、連携制御部55により、該当する圧縮機の断続運転への移行を回避するための室内機3との連携制御が実行される(S5)。
連携制御部55において実行される連携制御について、図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、第1冷媒系統についての処理が開始され、室外機2−1により冷媒が供給される第1冷媒系統内の6台の室内機3−1〜3−6のうち、1台目(アドレスn=1)の室内機3−1が、連携制御の対象外の室内機であるか否か(制御対象フラグが「0」であるか否か)が判定される(S11、S12)。
室内機3−1は制御対象外の室内機ではない(制御対象フラグ「1」;S12の「NO」)ためステップS13に移り、この室内機3−1の温度差情報ΔTの値が当該第1冷媒系統内で最大であるか否かが判定される(S13)。室内機3−1の温度差情報ΔT = -1は、第1冷媒系統内で最大ではないため(S13の「NO」)、この室内機3−1の設定温度Tsは23℃のままで維持される(S14)。ここでは第1冷媒系統内の全室内機についての処理が未だ終了していないため(S15の「NO」)、次のアドレスn = 2の室内機3−2に対する処理に移行する(S16)。
ステップS12に戻り、室内機3−2に関しても制御対象外の室内機ではなく(S12の「NO」)、温度差情報ΔTの値が当該第1冷媒系統内で最大ではないため(S13の「NO」)、設定温度Tsは24℃のままで維持される(S14)。ここでも第1冷媒系統内の全室内機についての処理が未だ終了していないため(S15の「NO」)、次のアドレスn = 3の室内機3−3に対する処理に移行する(S16)。
ステップS12に戻り、室内機3−3に関しては、制御対象外の室内機ではなく(S12の「NO」)、温度差情報ΔT=2.5が第1冷媒系統内で最大であるため(S13の「YES」)、ステップS17に移行する。
室内機3−3は現在冷房モードで運転しているため(S17の「NO」)、設定温度を -0.5℃シフトするよう、該当する室内機3−3の設定温度記憶部31−3に指示が送信される(S18、S19)。ここで、暖房モードで運転していた場合には(S17の「YES」)、設定温度を +0.5℃シフトするよう指示が送信される(S20、S19)。室内機3−4〜3−6については設定温度はそのまま維持され、第1冷媒系統についての処理が終了する。温度差情報ΔTの値が大きい室内機に対して設定温度をシフトさせるようにすることで、シフト前とシフト後との温度差情報ΔTの偏差の変化をなるべく小さくし、室内環境への影響を抑えることができる。
同様にして、第2冷媒系統についても図5のフローチャートに従って処理が実行され、この冷媒系統においても断続運転に移行する状態であると判定されると、連携制御の対象となる室内機で、温度差情報ΔTの値が当該第2冷媒系統内で最大の室内機である室内機3−14に対し、設定温度を -0.5℃シフトするよう指示が送信される。
このように、同一冷媒系統内で、かつ、連携制御の対象となる室内機のうち、温度差情報ΔTの値が最大の室内機3の設定温度が、負荷が高まる方に所定温度シフトされることにより、なるべく在室者の快適性を損なわないようにしつつ、系統内の要求能力Rの合計値を増加させ、圧縮機21−1の断続運転状態への移行を避けることができる。
上述した実施形態においては、同一冷媒系統内で温度差情報ΔTの値が最大の室内機を、連携制御対象の室内機として特定する場合について説明したが、他の形態として、同一冷媒系統内で要求能力Rの値が最大の室内機を、設定温度を変更する対象の室内機としてもよい。この場合、図3に示すような情報が空調管理装置5に保持されているときには、第1冷媒系統については室内機3−4が設定温度を変更する対象として特定され、第2冷媒系統については室内機3−12が設定温度を変更する対象として特定される。特に、要求能力算出部23において、各室内機3の温度差情報ΔTから要求能力Rを算定する段階でPID(比例微分積分)制御を組み込み、温度差情報ΔTの変化度合いを考慮して要求能力Rを算定する場合には、同一冷媒系統内で要求能力Rの値が最大の室内機3を、設定温度を変更する対象の室内機とすることが望ましい。
図4に戻り、連携制御の実行後に新たに室内機3から送信された設定温度Ts、室内温度Taおよび温度差情報ΔTが室内機情報取得部51で取得されると(S6の「YES」)、ステップS2、S3と同様に各室内機3の要求能力Rが要求能力算出部52において算出され、情報テーブル保持部53のテーブルに格納される(S7、S8)。
次に、断続運転判定部54において、情報テーブル保持部53のテーブル内の情報に基づいて、冷媒系統ごとに、対応する圧縮機21が断続運転に移行する状態にあるか否かが判定される(S9)。なお、この判定には、連携制御によって変更された設定温度を用いるのではなく、もともとリモコン4に設定された設定温度を用いたデータに基づき判定が行われる。
そして、ステップS9の判定において、断続運転に移行する状態にあるとの条件から外れたと判定された系統については(S9の「NO」)、連携制御によりシフトさせた室内機3の設定温度Tsが、リモコン4で設定された温度に戻され(S10)、以後、この冷媒系統では通常の運転が実施される。図4の各ステップは、複数の冷媒系統があれば、各冷媒系統ごとに実行されることになる。
なお、ステップS9における解除条件は、連携制御に入る条件を満たさない場合以外に、断続運転が生じる可能性のない条件としても良い。たとえば、圧縮機21の回転数が所定値よりも高くなった場合や要求能力Rの合計値が所定値よりも大きくなった場合等が利用可能である。
また、連携制御による設定温度の変更は0.5℃としたが、在室者の快適性を極端に悪化させない範囲、例えば1.5℃程度まで、大きくしても良い。
さらに、連携制御による設定温度の変更対象となる室内機を1台としたが、連携制御の対象に選定されている室内機の中から、温度差情報ΔTの値または必要空調能力値が大きい方から複数台(2〜3台程度)の室内機に対して設定温度のシフトを行っても良い。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…空調システム、2,2−1,2−2…室外機、3,3−1〜3−14…室内機、
4,4−1〜4−14…リモコン、5…空調管理装置、
21,21−1,21−2…圧縮機、22,22−1,22−2…室内機情報取得部、
23,23−1,23−2…要求能力算出部、
24,24−1,24−2…圧縮機制御部、
31,31−1〜31−14…設定温度記憶部、
32,32−1〜32−14…温度センサ、
33,33−1〜33−14…温度差情報送信部、
51…室内機情報取得部、52…要求能力算出部、53…情報テーブル保持部、
54…断続運転判定部、55…連携制御部
4,4−1〜4−14…リモコン、5…空調管理装置、
21,21−1,21−2…圧縮機、22,22−1,22−2…室内機情報取得部、
23,23−1,23−2…要求能力算出部、
24,24−1,24−2…圧縮機制御部、
31,31−1〜31−14…設定温度記憶部、
32,32−1〜32−14…温度センサ、
33,33−1〜33−14…温度差情報送信部、
51…室内機情報取得部、52…要求能力算出部、53…情報テーブル保持部、
54…断続運転判定部、55…連携制御部
Claims (7)
- 圧縮機を備えた空調室外機、および前記空調室外機に接続された複数の空調室内機を管理する空調管理装置において、
前記空調室外機の圧縮機が、運転と停止とが一定時間内に断続的に繰り返される断続運転に移行する状態であるか否かを判定する断続運転判定部と、
前記断続運転判定部において、前記空調室外機の圧縮機が前記断続運転に移行する状態であると判定されたときに、当該圧縮機の断続運転への移行を回避させるために、特定の空調室内機の設定温度を所定値だけシフトさせる連携制御部と
を備えることを特徴とする空調管理装置。 - 前記連携制御部は、前記設定温度をシフトさせる対象外として予め設定された空調室内機の情報を保持し、前記設定温度をシフトさせる対象外として設定されていない空調室内機の中から、前記設定温度をシフトさせる空調室内機を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の空調管理装置。 - 前記複数の空調室内機から、それぞれの制御対象の空間の室内温度と設定温度との温度差情報を所定時間間隔で取得する温度差情報取得部をさらに備え、
前記連携制御部は、前記温度差情報が最大の空調室内機または、前記温度差情報から算出される要求能力値が最大の空調室内機を、前記設定温度をシフトさせる対象の空調室内機として特定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の空調管理装置。 - 前記複数の空調室内機から、それぞれの制御対象の空間の室内温度と設定温度との温度差情報を所定時間間隔で取得する温度差情報取得部をさらに備え、
前記連携制御部は、前記温度差情報が大きい方から複数台の空調室内機または、前記温度差情報から算出される要求能力値が大きい方から複数台の空調室内機を、前記設定温度をシフトさせる対象の空調室内機として特定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の空調管理装置。 - 前記断続運転判定部は、
前記空調室外機に接続された空調室内機の中の所定台数以上から前記圧縮機を停止させるためのサーモオフ指示が出されている場合、
前記圧縮機が最低回転数となって所定時間以上継続運転している場合、
前記空調室外機に接続された空調室内機の要求能力の合計値が所定値以下になった場合、
前記空調室外機に接続された空調室内機の要求能力の合計値が所定値以下の状態が所定時間以上継続している場合、
前記圧縮機が停止から運転開始するときに、直近の過去の所定時間において前記圧縮機が所定回数以上断続運転をしている場合、
前記圧縮機が停止から運転開始するときに、直近の前記圧縮機の停止時間が所定時間以内であった場合、
のうちの少なくとも1つの判定条件を備え、当該判定条件に該当するときに、前記空調室外機の圧縮機が前記断続運転に移行する状態であると判定する
ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の空調管理装置。 - 圧縮機を備えた空調室外機、および前記空調室外機に接続された複数の空調室内機を管理する空調管理装置における空調管理方法において、
前記空調室外機の圧縮機が、運転と停止とが一定時間内に断続的に繰り返される断続運転に移行する状態であるか否かを判定するステップと、
前記空調室外機の圧縮機が前記断続運転に移行する状態であると判定されたときに、当該圧縮機の断続運転への移行を回避させるために、特定の空調室内機の設定温度を圧縮機が停止しない方向にシフトさせるステップと
を有することを特徴とする空調管理方法。 - 請求項6に記載の空調管理方法において、さらに前記複数の空調室内機から、それぞれの制御対象の空間の室内温度と設定温度との温度差情報を所定時間間隔で取得する温度差情報取得するステップを備え、
特定の空調室内機の設定温度を圧縮機が停止しない方向にシフトさせるステップでは、前記温度差情報が最大の空調室内機または、前記温度差情報から算出される要求能力値が最大の空調室内機を、前記設定温度をシフトさせる対象の空調室内機として特定する
ことを特徴とする空調管理方法。
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