JP2012154600A - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012154600A
JP2012154600A JP2011016390A JP2011016390A JP2012154600A JP 2012154600 A JP2012154600 A JP 2012154600A JP 2011016390 A JP2011016390 A JP 2011016390A JP 2011016390 A JP2011016390 A JP 2011016390A JP 2012154600 A JP2012154600 A JP 2012154600A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
indoor
thermo
unit
temperature
outdoor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011016390A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5598353B2 (ja
Inventor
Kazuhiko Tani
和彦 谷
Masahiro Oka
昌弘 岡
Yoshinori Yura
嘉紀 由良
Kosuke Kiho
康介 木保
Shinichi Kasahara
伸一 笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2011016390A priority Critical patent/JP5598353B2/ja
Publication of JP2012154600A publication Critical patent/JP2012154600A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5598353B2 publication Critical patent/JP5598353B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

【課題】圧縮機を有する室外ユニットと複数の室内ユニットとが接続されることによって構成されており、各室内ユニットにおける室内温度が、ユーザーが設定した各室内ユニットにおける室内温度の設定温度になるように空調運転を行う空気調和装置において、圧縮機の発停に伴う消費動力の増大や運転効率の低下を十分に抑える。
【解決手段】空調運転を行う制御部(8)は、各室内ユニット(4a、4b、4c)の設定温度に対してサーモ温度幅を設定し、室内サーモオフ、室内サーモオン、室外サーモオフ、及び、室外サーモオンを行うとともに、複数の室内ユニット(4a、4b、4c)のいずれかのサーモ温度幅を変更する室内サーモタイミング変更制御を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、空気調和装置、特に、圧縮機を有する室外ユニットと複数の室内ユニットとが接続されることによって構成されており、各室内ユニットにおける室内温度が、ユーザーが設定した各室内ユニットにおける室内温度の設定温度になるように空調運転を行う空気調和装置に関する。
従来より、圧縮機を有する室外ユニットと複数の室内ユニットとが接続されることによって構成された空気調和装置がある。そして、このような空気調和装置として、各室内ユニットにおける室内温度が、ユーザーが設定した各室内ユニットにおける室内温度の設定温度になるように空調運転を行うものがある。このような空調運転においては、各室内ユニットにおける室内温度が設定温度に達すると、対応する室内ユニットの空調運転を休止する室内サーモオフが行われ、すべての室内ユニットが室内サーモオフの状態になった場合には、圧縮機を停止する室外サーモオフが行われる。このため、各室内ユニットが要求する空調負荷が小さくなると、空調能力が過多になりやすい。
これに対して、種々の空調運転における空調能力の調節方法が提案されている。
まず、特許文献1(特開2002−61925号公報)では、室外サーモオフの状態になる回数等に基づいて、冷房運転における蒸発温度の目標値や暖房運転における凝縮温度の目標値に補正を施すことによって、空調能力をできるだけ空調負荷に合わせるようにしている。
また、特許文献2(特開2006−138621号公報)では、室内空気の設定温度に対してユーザーが不快さを強く感じない領域の温度幅を設けて空調運転を行うとともに、現在の空調負荷の条件から最高効率になる各種設定値をデータベースから選択して設定することによって、できるだけ高い運転効率が得られるようにしている。
上記前者の空調能力の調節方法(特許文献1)では、室外サーモオフの状態になる回数をある程度は少なくすることができる。しかし、大空間に複数の室内ユニットを設置する場合や各室内の空調負荷が一致するような場合には、各室内ユニットが室内サーモオフの状態になるタイミングが同期しやすくなるため、このような場合にまで対応することはできない。このため、圧縮機の発停に伴う消費動力の増大や運転効率の低下を十分に抑えることができない。
上記後者の空調能力の調節方法(特許文献2)では、各室内ユニット及び空気調和装置全体の運転効率を高めることができる。しかし、上記前者の空調能力の調節方法と同様に、各室内ユニットが室内サーモオフの状態になるタイミングが同期するような場合には、圧縮機の発停に伴う消費動力の増大や運転効率の低下を避けることができない。
本発明の課題は、圧縮機を有する室外ユニットと複数の室内ユニットとが接続されることによって構成されており、各室内ユニットにおける室内温度が、ユーザーが設定した各室内ユニットにおける室内温度の設定温度になるように空調運転を行う空気調和装置において、圧縮機の発停に伴う消費動力の増大や運転効率の低下を十分に抑えることにある。
第1の観点にかかる空気調和装置は、圧縮機を有する室外ユニットと複数の室内ユニットとが接続されることによって構成されており、各室内ユニットにおける室内温度が、ユーザーが設定した各室内ユニットにおける室内温度の設定温度になるように空調運転を行うものである。空調運転を行う制御部は、各室内ユニットの設定温度に対してサーモ温度幅を設定し、室内サーモオフ、室内サーモオン、室外サーモオフ、及び、室外サーモオンを行う。ここで、室内サーモオフとは、サーモ温度幅の範囲内において空調運転を行っている室内ユニットにおける室内温度がサーモ温度幅から外れた場合に、対応する室内ユニットの空調運転を休止することである。室内サーモオンとは、室内サーモオフの状態の室内ユニットにおける室内温度がサーモ温度幅から外れた場合に、対応する室内ユニットの空調運転を再開することである。室外サーモオフとは、空調運転を行っているすべての室内ユニットが室内サーモオフの状態になった場合に、圧縮機を停止することである。室外サーモオンとは、室外サーモオフの状態において少なくとも1つの室内ユニットが室内サーモオンの状態になった場合に、圧縮機を再起動することである。そして、このような室内サーモオフ、室内サーモオン、室外サーモオフ、及び、室外サーモオンを行う構成において、制御部が、複数の室内ユニットのいずれかのサーモ温度幅を変更する室内サーモタイミング変更制御を行う。
この空気調和装置では、室内サーモタイミング変更制御を行うことによって、室内サーモオフ及び/又は室内サーモオンとなるタイミングが他の室内ユニットとは異なる室内ユニットを積極的に作り出して、複数の室内ユニットの少なくとも1つが運転している状況を得やすくすることができる。このため、大空間に複数の室内ユニットを設置する場合や各室内の空調負荷が一致する場合のような、各室内ユニットが室内サーモオフの状態になるタイミングが同期しやすい運転条件においても、すべての室内ユニットが室内サーモオフの状態になってしまう状況を生じにくくすることができる。これにより、室外サーモオフの頻度(すなわち、圧縮機の発停の頻度)を少なくすることができ、圧縮機の発停に伴う消費動力の増大や運転効率の低下を十分に抑えることができる。
第2の観点にかかる空気調和装置は、第1の観点にかかる空気調和装置において、制御部が、複数の室内ユニットのうちのいずれか1つだけが室内サーモオンであり、かつ、他の室内ユニットが室内サーモオフである場合に、室内サーモタイミング変更制御を行う。
この空気調和装置では、室外サーモオフの状態になりそうな状況を把握して、適切にすべての室内ユニットが室内サーモオフになること(すなわち、室外サーモオフになること)を抑えることができる。
第3の観点にかかる空気調和装置は、第1又は第2の観点にかかる空気調和装置において、制御部が、室外サーモオフが所定頻度以上生じている場合に、室内サーモタイミング変更制御を行う。
この空気調和装置では、各室内ユニットが室内サーモオフの状態になるタイミングが同期している状況を把握して、適切にすべての室内ユニットが室内サーモオフになること(すなわち、室外サーモオフになること)を抑えることができる。
第4の観点にかかる空気調和装置は、第1〜第3の観点のいずれかにかかる空気調和装置において、制御部が、空調運転が冷房運転である場合、室内サーモタイミング変更制御において、サーモ温度幅の下限値が低くなるように変更する。
この空気調和装置では、冷房運転において、他の室内ユニットよりも室内サーモオフになりにくい室内ユニットを積極的に作り出して、各室内ユニットが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくすることができる。
第5の観点にかかる空気調和装置は、第1〜第4の観点のいずれかにかかる空気調和装置において、制御部が、空調運転が冷房運転である場合、室内サーモタイミング変更制御において、サーモ温度幅の上限値が低くなるように変更する。
この空気調和装置では、冷房運転において、他の室内ユニットよりも室内サーモオンになりやすい室内ユニットを積極的に作り出して、各室内ユニットが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくすることができる。
第6の観点にかかる空気調和装置は、第1〜第3の観点のいずれかにかかる空気調和装置において、制御部が、空調運転が暖房運転である場合、室内サーモタイミング変更制御において、サーモ温度幅の上限値が高くなるように変更する。
この空気調和装置では、暖房運転において、他の室内ユニットよりも室内サーモオフになりにくい室内ユニットを積極的に作り出して、各室内ユニットが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくすることができる。
第7の観点にかかる空気調和装置は、第1〜第3、第6の観点のいずれかにかかる空気調和装置において、制御部が、空調運転が暖房運転である場合、室内サーモタイミング変更制御において、サーモ温度幅の下限値が高くなるように変更する。
この空気調和装置では、暖房運転において、他の室内ユニットよりも室内サーモオンになりやすい室内ユニットを積極的に作り出して、各室内ユニットが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくすることができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の観点にかかる空気調和装置では、室外サーモオフの頻度(すなわち、圧縮機の発停の頻度)を少なくすることができ、圧縮機の発停に伴う消費動力の増大や運転効率の低下を十分に抑えることができる。
第2の観点にかかる空気調和装置では、室外サーモオフの状態になりそうな状況を把握して、適切にすべての室内ユニットが室内サーモオフになること(すなわち、室外サーモオフになること)を抑えることができる。
第3の観点にかかる空気調和装置では、各室内ユニットが室内サーモオフの状態になるタイミングが同期している状況を把握して、適切にすべての室内ユニットが室内サーモオフになること(すなわち、室外サーモオフになること)を抑えることができる。
第4又は第6の観点にかかる空気調和装置では、他の室内ユニットよりも室内サーモオフになりにくい室内ユニットを積極的に作り出して、各室内ユニットが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくすることができる。
第5又は第7の観点にかかる空気調和装置では、他の室内ユニットよりも室内サーモオンになりやすい室内ユニットを積極的に作り出して、各室内ユニットが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくすることができる。
本発明の一実施形態にかかる空気調和装置の概略構成図である。 空気調和装置の制御ブロック図である。 冷房運転において、各室内ユニットが室内サーモオフの状態になるタイミングが同期する場合の室内温度、サーモオン/オフの状態の経時変化を示す図である。 第1の室内サーモタイミング変更制御を示すフローチャートである。 冷房運転において、第1の室内サーモタイミング変更制御を行った場合の室内温度、サーモオン/オフの状態の経時変化を示す図である。 第2の室内サーモタイミング変更制御を示すフローチャートである。 第3の室内サーモタイミング変更制御を示すフローチャートである。 冷房運転において、第3の室内サーモタイミング変更制御を行った場合の室内温度、サーモオン/オフの状態の経時変化を示す図である。 第4の室内サーモタイミング変更制御を示すフローチャートである。 第5の室内サーモタイミング変更制御を示すフローチャートである。 第6の室内サーモタイミング変更制御を示すフローチャートである。 吹出口に風向変更羽根を有する室内ユニットの外観斜視図である。 吹出口に風向変更羽根を有する室内ユニットの概略側面断面図である。
以下、本発明にかかる空気調和装置の実施形態について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる空気調和装置の実施形態の具体的な構成は、下記の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)空気調和装置の基本構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、ビル等の屋内の空調に使用される装置である。空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、複数台(本実施形態では、3台)の室内ユニット4a、4b、4cとが接続されることによって構成されている。ここで、室外ユニット2と複数の室内ユニット4a、4b、4cとは、液冷媒連絡管6及びガス冷媒連絡管7を介して接続されている。すなわち、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、複数の室内ユニット4a、4b、4cとが冷媒連絡管6、7を介して接続されることによって構成されている。
<室内ユニット>
室内ユニット4a、4b、4cは、屋内に設置されている。室内ユニット4a、4b、4cは、冷媒連絡管6、7を介して室外ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、室内ユニット4a、4b、4cの構成について説明する。尚、室内ユニット4b及び室内ユニット4cは、室内ユニット4aと同様の構成を有するため、ここでは、室内ユニット4aの構成のみ説明し、室内ユニット4b、4cの構成については、それぞれ、室内ユニット4aの各部を示す添字aの代わりに添字b又は添字cを付して、各部の説明を省略する。
室内ユニット4aは、主として、冷媒回路10の一部を構成する室内側冷媒回路10a(室内ユニット4b、4cでは、室内側冷媒回路10b、10c)を有している。室内側冷媒回路10aは、主として、室内膨張弁41aと、室内熱交換器42aとを有している。
室内膨張弁41aは、室内側冷媒回路10aを流れる冷媒を減圧して冷媒の流量の調節する弁である。室内膨張弁41aは、室内熱交換器42aの液側に接続された電動膨張弁である。
室内熱交換器42aは、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。室内熱交換器42aの近傍には、室内熱交換器42aに室内空気を送るための室内ファン43aが設けられている。室内ファン43aによって室内熱交換器42aに対して室内空気を送風することにより、室内熱交換器42aでは、冷媒と室内空気との間で熱交換が行われる。室内ファン43aは、室内ファンモータ44aによって回転駆動されるようになっている。これにより、室内熱交換器42aは、冷媒の放熱器や冷媒の蒸発器として機能するようになっている。
また、室内ユニット4aには、各種のセンサが設けられている。室内熱交換器42aの液側には、液状態又は気液二相状態の冷媒の温度Trlaを検出する液側温度センサ45aが設けられている。室内熱交換器42aのガス側には、ガス状態の冷媒の温度Trgaを検出するガス側温度センサ46aが設けられている。室内ユニット4aの室内空気の吸入口側には、室内ユニット4における室内空気の温度(すなわち、室内温度Tra)を検出する室内温度センサ47aが設けられている。また、室内ユニット4aは、室内ユニット4aを構成する各部の動作を制御する室内側制御部48aを有している。そして、室内側制御部48aは、室内ユニット4aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、室内ユニット4aを個別に操作するためのリモートコントローラ49aとの間で制御信号等のやりとりを行ったり、室外ユニット2との間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。尚、リモートコントローラ49aは、ユーザーが空調運転に関する各種設定や運転/停止指令を行う機器である。
<室外ユニット>
室外ユニット2は、屋外に設置されている。室外ユニット2は、冷媒連絡管6、7を介して室内ユニット4a、4b、4cに接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、室外ユニット2の構成について説明する。
室外ユニット2は、主として、冷媒回路10の一部を構成する室外側冷媒回路10dを備えている。この室外側冷媒回路10dは、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、アキュムレータ24と、室外膨張弁25と、液側閉鎖弁26と、ガス側閉鎖弁27とを有している。
圧縮機21は、ケーシング内に図示しない圧縮要素及び圧縮要素を回転駆動する圧縮機モータ21aが収容された密閉型圧縮機である。圧縮機モータ21aは、図示しないインバータ装置を介して電力が供給されるようになっており、インバータ装置の出力周波数(すなわち、回転数)を変化させることによって、運転容量を可変することが可能になっている。
四路切換弁22は、冷媒の流れの方向を切り換えるための弁であり、空調運転の1つとしての冷房運転時には、室外熱交換器23を圧縮機21において圧縮された冷媒の放熱器として、かつ、室内熱交換器42a、42b、42cを室外熱交換器23において放熱した冷媒の蒸発器として機能させるために、圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23のガス側とを接続するとともに圧縮機21の吸入側とガス冷媒連絡管7とを接続し(図1の四路切換弁22の実線を参照)、空調運転の1つとしての暖房運転時には、室内熱交換器42a、42b、42cを圧縮機21において圧縮された冷媒の放熱器として、かつ、室外熱交換器23を室内熱交換器42a、42b、42cにおいて放熱した冷媒の蒸発器として機能させるために、圧縮機21の吐出側とガス冷媒連絡管7とを接続するとともに圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23のガス側とを接続することが可能である(図1の四路切換弁22の破線を参照)。
室外熱交換器23は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。室外熱交換器23の近傍には、室外熱交換器23に室外空気を送るための室外ファン28が設けられている。室外ファン28によって室外熱交換器23に対して室外空気を送風することにより、室外熱交換器23では、冷媒と室外空気との間で熱交換が行われる。室外ファン28は、室外ファンモータ28aによって回転駆動されるようになっている。これにより、室外熱交換器23は、冷媒の放熱器や冷媒の蒸発器として機能するようになっている。
アキュムレータ24は、四路切換弁22と圧縮機21の吸入側との間に接続された密閉容器である。
室外膨張弁25は、室外側冷媒回路10dを流れる冷媒を減圧する弁である。室外膨張弁25は、室外熱交換器23の液側に接続された電動膨張弁である。
液側閉鎖弁26及びガス側閉鎖弁27は、外部の機器・配管(具体的には、液冷媒連絡管6及びガス冷媒連絡管7)との接続口に設けられた弁である。液側閉鎖弁26は、室外膨張弁25に接続されている。ガス側閉鎖弁27は、四路切換弁22に接続されている。
また、室外ユニット2には、各種のセンサが設けられている。室外ユニット2には、圧縮機21の吸入圧力Psを検出する吸入圧力センサ29と、圧縮機21の吐出圧力Pdを検出する吐出圧力センサ30と、圧縮機21の吸入温度Tsを検出する吸入温度センサ31と、圧縮機21の吐出温度Tdを検出する吐出温度センサ32とが設けられている。吸入温度センサ31は、アキュムレータ24の入口側に設けられている。室外熱交換器23の液側には、液状態又は気液二相状態の冷媒の温度Tolを検出する液側温度センサ33が設けられている。室外ユニット2の室外空気の吸入口側には、室外ユニット2における室外空気の温度(すなわち、外気温度Ta)を検出する外気温度センサ34が設けられている。また、室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する室外側制御部35を有している。そして、室外側制御部35は、室外ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータ、メモリや圧縮機モータ21aを制御するインバータ回路等を有しており、室内ユニット4a、4b、4cの室内側制御部48a、48b、48cとの間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<冷媒連絡管>
冷媒連絡管6、7は、空気調和装置1を設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、室外ユニット2及び室内ユニット4a、4b、4cの設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
<制御部>
室内ユニット4a、4b、4cを個別に操作するためのリモートコントローラ49a、49b、49cと、室内ユニット4a、4b、4cの室内側制御部48a、48b、48cと、室外ユニット2の室外側制御部35とは、空気調和装置1全体の運転制御を行う制御部8を構成している。制御部8は、図2に示されるように、各種センサ29〜34、45a〜45c、46a〜46c、47a〜47c等の検出信号を受けることができるように接続されている。そして、制御部8は、これらの検出信号等に基づいて各種機器及び弁21a、22、25、28a、41a〜41c、44a〜44cを制御することによって、空調運転(冷房運転及び暖房運転)を行うことができるように構成されている。ここで、図2は、空気調和装置1の制御ブロック図である。
以上のように、空気調和装置1は、圧縮機21を有する室外ユニット2と複数(ここでは、3台)の室内ユニット4a、4b、4cとが接続されることによって構成されている。そして、空気調和装置1は、後述のように、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度Tra、Trb、Trcが、ユーザーが設定した各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度の設定温度Tras、Trbs、Trcsになるように空調運転を行うものである。尚、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度の設定温度Tras、Trbs、Trcsの設定は、リモートコントローラ49a、49b、49cによって行われる。
(2)空気調和装置の基本動作
次に、空気調和装置1の空調運転(冷房運転及び暖房運転)の基本動作について、図1を用いて説明する。
<冷房運転>
リモートコントローラ49a、49b、49cから冷房運転の指令がなされると、四路切換弁22が冷房運転状態(図1の四路切換弁22の実線で示された状態)に切り換えられて、圧縮機21、室外ファン28及び室内ファン43a、43b、43cが起動する。
すると、冷媒回路10内の低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入されて圧縮されて高圧のガス冷媒となる。この高圧のガス冷媒は、四路切換弁22を経由して室外熱交換器23に送られる。室外熱交換器23に送られた高圧のガス冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室外熱交換器21において、室外ファン28によって供給される室外空気と熱交換を行って冷却されることによって凝縮して、高圧の液冷媒となる。この高圧の液冷媒は、室外膨張弁25、液側閉鎖弁26及び液冷媒連絡管6を経由して、室外ユニット2から室内ユニット4a、4b、4cに送られる。
室内ユニット4a、4b、4cに送られた高圧の液冷媒は、室内膨張弁41a、41b、41cによって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となる。この低圧の気液二相状態の冷媒は、室内熱交換器42a、42b、42cに送られる。室内熱交換器42a、42b、42cに送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する室内熱交換器42a、42b、42cにおいて、室内ファン43a、43b、43cによって供給される室内空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発して、低圧のガス冷媒となる。この低圧のガス冷媒は、ガス冷媒連絡管7を経由して、室内ユニット4a、4b、4cから室外ユニット2に送られる。
室外ユニット2に送られた低圧のガス冷媒は、ガス側閉鎖弁27及び四路切換弁22を経由して、アキュムレータ24に送られる。そして、アキュムレータ24に送られた低圧のガス冷媒は、再び、圧縮機21に吸入される。
<暖房運転>
リモートコントローラ49a、49b、49cから暖房運転の指令がなされると、四路切換弁22が暖房運転状態(図1の四路切換弁22の破線で示された状態)に切り換えられて、圧縮機21、室外ファン28及び室内ファン43a、43b、43cが起動する。
すると、冷媒回路10内の低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入されて圧縮されて高圧のガス冷媒となる。この高圧のガス冷媒は、四路切換弁22、ガス側閉鎖弁27及びガス冷媒連絡管7を経由して、室外ユニット2から室内ユニット4a、4b、4cに送られる。
室内ユニット4a、4b、4cに送られた高圧のガス冷媒は、室内熱交換器42a、42b、42cに送られる。室内熱交換器42a、42b、42cに送られた高圧のガス冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室内熱交換器42a、42b、42cにおいて、室内ファン43a、43b、43cによって供給される室内空気と熱交換を行って冷却されることによって凝縮して、高圧の液冷媒となる。この高圧の液冷媒は、室内膨張弁41a、41b、41cによって減圧される。室内膨張弁41a、41b、41cによって減圧された冷媒は、ガス冷媒連絡管7を経由して、室内ユニット4a、4b、4cから室外ユニット2に送られる。
室外ユニット2に送られた冷媒は、液側閉鎖弁27を経由して、室外膨張弁25に送られ、室外膨張弁25によって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となる。この低圧の気液二相状態の冷媒は、室外熱交換器23に送られる。室外熱交換器23に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する室外熱交換器23において、室外ファン28によって供給される室外空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発して、低圧のガス冷媒となる。この低圧のガス冷媒は、四路切換弁22を経由して、アキュムレータ24に送られる。そして、アキュムレータ24に送られた低圧のガス冷媒は、再び、圧縮機21に吸入される。
<空調能力制御>
上記の空調運転(冷房運転及び暖房運転)においては、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度Tra、Trb、Trcが、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度の設定温度Tras、Trbs、Trcsになるように、以下のような空調能力(冷房能力及び暖房能力)の制御が行われる。
−冷房運転時−
空調運転が冷房運転である場合には、制御部8は、各室内熱交換器42a、42b、42cの出口における冷媒の過熱度SHra、SHrb、SHrcが目標過熱度SHras、SHrbs、SHrcsになるように、各室内膨張弁41a、41b、41cの開度を制御している(以下、この制御を「室内膨張弁による過熱度制御」とする)。ここで、過熱度SHra、SHrb、SHrcは、吸入圧力センサ29によって検出される吸入圧力Ps、及び、ガス側温度センサ46a、46b、46cによって検出される室内熱交換器42aのガス側の冷媒の温度Trga、Trgb、Trgcから算出される。より具体的には、まず、吸入圧力Psを冷媒の飽和温度に換算して、冷媒回路10の低圧Peに相当する蒸発温度Teを得る。ここで、低圧Peとは、冷房運転時において、室内膨張弁41a、41b、41cの出口から室内熱交換器42a、42b、42cを経由して圧縮機21の吸入側に至るまでの間を流れる低圧の冷媒を代表する圧力を意味している。また、蒸発温度Teは、この低圧Peに等価な状態量を意味する。そして、各室内熱交換器42a、42b、42cのガス側の冷媒の温度Trga、Trgb、Trgcから蒸発温度Teを差し引くことによって過熱度SHra、SHrb、SHrcを得る。
また、制御部8は、室内膨張弁41a、41b、41cによる過熱度制御とともに、冷媒回路10の低圧Peに相当する蒸発温度Teが目標蒸発温度Tesに近づくように、圧縮機21の運転容量を制御している(以下、この制御を「圧縮機による蒸発温度一定制御」とする)。ここで、圧縮機21の運転容量の制御は、圧縮機モータ21aの運転周波数を制御する変更することによって行われる。
このように、冷房運転においては、その冷房能力の制御として、室内膨張弁41a、41b、41cによる過熱度制御、及び、圧縮機21による蒸発温度一定制御が行われるようになっている。そして、空気調和装置1では、このような冷房能力の制御によって、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度Tra、Trb、Trcが、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度の設定温度Tras、Trbs、Trcsになるようにしている。
−暖房運転時−
空調運転が暖房運転である場合には、制御部8は、各室内熱交換器42a、42b、42cの出口における冷媒の過冷却度SCra、SCrb、SCrcが目標過冷却度SCras、SCrbs、SCrcsになるように、各室内膨張弁41a、41b、41cの開度を制御している(以下、この制御を「室内膨張弁による過冷却度制御」とする)。ここで、過冷却度SCra、SCrb、SCrcは、吐出圧力センサ30によって検出される吐出圧力Pd、及び、液側温度センサ45a、45b、45cによって検出される室内熱交換器42aの液側の冷媒の温度Trla、Trlb、Trlcから算出される。より具体的には、まず、吐出圧力Pdを冷媒の飽和温度に換算して、冷媒回路10の高圧Pcに相当する凝縮温度Tcを得る。ここで、高圧Pcとは、暖房運転時において、圧縮機21の吐出側から室内熱交換器42a、42b、42cを経由して室内膨張弁41a、41b、41cに至るまでの間を流れる高圧の冷媒を代表する圧力を意味している。また、凝縮温度Tcは、この高圧Pcに等価な状態量を意味する。そして、凝縮温度Tcから各室内熱交換器42a、42b、42cの液側の冷媒の温度Trla、Trlb、Trlcを差し引くことによって過冷却度SCra、SCrb、SCrcを得る。
また、制御部8は、室内膨張弁41a、41b、41cによる過冷却度制御とともに、冷媒回路10の高圧Peに相当する凝縮温度Tcが目標凝縮温度Tcsに近づくように、圧縮機21の運転容量を制御している(以下、この制御を「圧縮機による凝縮温度一定制御」とする)。ここで、圧縮機21の運転容量の制御は、圧縮機モータ21aの運転周波数を制御する変更することによって行われる。
このように、暖房運転においては、その暖房能力の制御として、室内膨張弁41a、41b、41cによる過冷却度制御、及び、圧縮機21による凝縮温度一定制御が行われるようになっている。そして、空気調和装置1では、このような暖房能力の制御によって、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度Tra、Trb、Trcが、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度の設定温度Tras、Trbs、Trcsになるようにしている。
<サーモ制御>
上記のような空調能力(冷房能力及び暖房能力)の制御によって、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度Tra、Trb、Trcが、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度の設定温度Tras、Trbs、Trcsに達すると、以下のようなサーモ制御が行われる。
このサーモ制御は、各室内ユニット4a、4b、4cの設定温度Tras、Trbs、Trcsに対してサーモ温度幅を設定し、室内サーモオフ、室内サーモオン、室外サーモオフ、及び、室外サーモオンを行う。ここで、室内サーモオフとは、サーモ温度幅の範囲内において空調運転を行っている室内ユニットにおける室内温度がサーモ温度幅から外れた場合に、対応する室内ユニットの空調運転を休止することである。室内サーモオンとは、室内サーモオフの状態の室内ユニットにおける室内温度がサーモ温度幅から外れた場合に、対応する室内ユニットの空調運転を再開することである。室外サーモオフとは、空調運転を行っているすべての室内ユニットが室内サーモオフの状態になった場合に、圧縮機21を停止することである。室外サーモオンとは、室外サーモオフの状態において少なくとも1つの室内ユニットが室内サーモオンの状態になった場合に、圧縮機21を再起動することである。そして、ここでは、各室内ユニット4a、4b、4cにおけるサーモ温度幅の上限値Trax、Trbx、Trcxを、各設定温度Tras、Trbs、Trcsに上限幅ΔTax、ΔTbx、ΔTcxを加算した値とする。また、各室内ユニット4a、4b、4cにおけるサーモ温度幅の下限値Tran、Trbn、Trcnを、各設定温度Tras、Trbs、Trcsから下限幅ΔTan、ΔTbn、ΔTcnを差し引いた値とする。
−冷房運転時−
例えば、冷房運転を行っている室内ユニットを室内ユニット4aとすると、冷房能力の制御が行われることによって、室内ユニット4aにおける室内温度Traがサーモ温度幅から外れた場合には、制御部8は、対応する室内ユニット4aの冷房運転を休止する。より具体的には、制御部8は、冷房運転によって室内温度Traが下限値Tranまで低下した場合に、室内ユニット4aの室内膨張弁41aを閉止して、室内熱交換器42aに冷媒が流れないようにする。これにより、室内ユニット4aは、冷媒と室内空気との間の熱交換が行われない室内サーモオフの状態となる。また、制御部8は、室内ユニット4aと同様に、室内温度Trb、Trcが下限値Trbn、Trcnまで低下した場合には、室内ユニット4b、4cの室内膨張弁41b、41cを閉止して、室内ユニット4b、4cを室内サーモオフの状態にする。
次に、例えば、室内サーモオフの状態の室内ユニットを室内ユニット4aとすると、室内ユニット4aにおける室内温度Traがサーモ温度幅から外れた場合には、制御部8は、対応する室内ユニット4aの冷房運転を再開する。より具体的には、制御部8は、冷房運転を休止することによって室内温度Traが上限値Traxまで上昇した場合に、室内ユニット4aの室内膨張弁41aを開けて(すなわち、室内膨張弁41aによる過熱度制御を行って)、室内熱交換器42aに冷媒が流れるようにする。これにより、室内ユニット4aは、冷媒と室内空気との間の熱交換が行われる室内サーモオンの状態となる。また、制御部8は、室内ユニット4aと同様に、室内サーモオフの状態の室内ユニット4b、4cの室内温度Trb、Trcが上限値Trbx、Trcxまで上昇した場合には、室内ユニット4b、4cの室内膨張弁41b、41cを開けて(すなわち、室内膨張弁41b、41cによる過熱度制御を行って)、室内ユニット4b、4cを室内サーモオンの状態にする。
また、例えば、冷房運転を行っている室内ユニットを室内ユニット4a、4b、4cとすると、すべての室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になった場合には、制御部8は、圧縮機21を停止して、冷媒回路10内の冷媒の流れを止める。これにより、空気調和装置1は、冷房運転の運転指令はなされているものの、実質的には、冷房運転がすべて停止された状態となる。
次に、例えば、室外サーモオフの状態において室内サーモオンの状態になる室内ユニットを室内ユニット4aとすると、室内ユニット4aが室内サーモオンの状態になった場合に、制御部8は、圧縮機21を再起動する。より具体的には、制御部8は、冷房運転を休止し、かつ、圧縮機21を停止することによって室内温度Traが上限値Traxまで上昇した場合に、室内ユニット4aの室内膨張弁41aを開け(すなわち、室内膨張弁41aによる過熱度制御を行い)、かつ、圧縮機21を起動して(すなわち、圧縮機21による蒸発温度一定制御を行い)、冷媒回路10内、及び、室内熱交換器42aに冷媒が流れるようにする。これにより、空気調和装置1は、室外サーモオンの状態となり、室内ユニット4aは、室内サーモオンの状態となる。また、制御部8は、室内ユニット4aと同様に、室内温度Trb、Trcが上限値Trbx、Trcxまで上昇した場合には、室内ユニット4b、4cの室内膨張弁41b、41cを開け、かつ、圧縮機21を起動して、空気調和装置1を室外サーモオンの状態にし、室内ユニット4b、4cを室内サーモオンの状態にする。
−暖房運転時−
例えば、暖房運転を行っている室内ユニットを室内ユニット4aとすると、暖房能力の制御が行われることによって、室内ユニット4aにおける室内温度Traがサーモ温度幅から外れた場合には、制御部8は、対応する室内ユニット4aの暖房運転を休止する。より具体的には、制御部8は、暖房運転によって室内温度Traが上限値Traxまで上昇した場合に、室内ユニット4aの室内膨張弁41aを閉止して、室内熱交換器42aに冷媒が流れないようにする。これにより、室内ユニット4aは、冷媒と室内空気との間の熱交換が行われない室内サーモオフの状態となる。また、制御部8は、室内ユニット4aと同様に、室内温度Trb、Trcが上限値Trbx、Trcxまで上昇した場合には、室内ユニット4b、4cの室内膨張弁41b、41cを閉止して、室内ユニット4b、4cを室内サーモオフの状態にする。
次に、例えば、室内サーモオフの状態の室内ユニットを室内ユニット4aとすると、室内ユニット4aにおける室内温度Traがサーモ温度幅から外れた場合には、制御部8は、対応する室内ユニット4aの暖房運転を再開する。より具体的には、制御部8は、暖房運転を休止することによって室内温度Traが下限値Tranまで低下した場合に、室内ユニット4aの室内膨張弁41aを開けて(すなわち、室内膨張弁41aによる過冷却度制御を行って)、室内熱交換器42aに冷媒が流れるようにする。これにより、室内ユニット4aは、冷媒と室内空気との間の熱交換が行われる室内サーモオンの状態となる。また、制御部8は、室内ユニット4aと同様に、室内サーモオフの状態の室内ユニット4b、4cの室内温度Trb、Trcが下限値Trbn、Trcnまで低下した場合には、室内ユニット4b、4cの室内膨張弁41b、41cを開けて(すなわち、室内膨張弁41b、41cによる過冷却度制御を行って)、室内ユニット4b、4cを室内サーモオンの状態にする。
また、例えば、暖房運転を行っている室内ユニットを室内ユニット4a、4b、4cとすると、すべての室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になった場合には、制御部8は、圧縮機21を停止して、冷媒回路10内の冷媒の流れを止める。これにより、空気調和装置1は、暖房運転の運転指令はなされているものの、実質的には、暖房運転がすべて停止された状態となる。
次に、例えば、室外サーモオフの状態において室内サーモオンの状態になる室内ユニットを室内ユニット4aとすると、室内ユニット4aが室内サーモオンの状態になった場合に、制御部8は、圧縮機21を再起動する。より具体的には、制御部8は、暖房運転を休止し、かつ、圧縮機21を停止することによって室内温度Traが下限値Tranまで低下した場合に、室内ユニット4aの室内膨張弁41aを開け(すなわち、室内膨張弁41aによる過冷却度制御を行い)、かつ、圧縮機21を起動して(すなわち、圧縮機21による凝縮温度一定制御を行い)、冷媒回路10内、及び、室内熱交換器42aに冷媒が流れるようにする。これにより、空気調和装置1は、室外サーモオンの状態となり、室内ユニット4aは、室内サーモオンの状態となる。また、制御部8は、室内ユニット4aと同様に、室内温度Trb、Trcが下限値Trbn、Trcnまで低下した場合には、室内ユニット4b、4cの室内膨張弁41b、41cを開け、かつ、圧縮機21を起動して、空気調和装置1を室外サーモオンの状態にし、室内ユニット4b、4cを室内サーモオンの状態にする。
(3)第1の室内サーモタイミング変更制御
上記のようなサーモ制御を伴う空調運転(冷房運転及び暖房運転)を行うと、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度Tra、Trb、Trcが、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度の設定温度Tras、Trbs、Trcsになるように(すなわち、各室内ユニット4a、4b、4cが要求する空調負荷に応じて)、空調能力(冷房能力及び暖房能力)が適切に制御される。
しかし、各室内ユニット4a、4b、4cが要求する空調負荷が小さくなると、空調能力が過多になりやすく、室外サーモオフになる回数が多くなる。特に、大空間に室内ユニット4a、4b、4cを設置する場合や各室内の空調負荷が一致するような場合には、図3に示すように、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングが同期しやすくなるため、室外サーモオフになる回数が多くなる傾向が顕著となる。ここで、図3は、冷房運転において、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングが同期する場合の室内温度Tra、Trb、Trc、サーモオン/オフの状態の経時変化を示す図である。尚、暖房運転においては、冷房運転とは異なり、室内温度Tra、Trb、Trcがサーモ温度幅の下限値Tran、Trbn、Trcnまで低下した場合に室内サーモオンになり、室内温度Tra、Trb、Trcがサーモ温度幅の上限値Trax、Trbx、Trcxまで上昇した場合に室内サーモオフになる点が異なるが、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングが同期しやすくなる傾向は、冷房運転と同様である。
そして、室外サーモオフの回数が多くなると、圧縮機21の発停に伴う消費動力の増大や運転効率の低下を十分に抑えることができないという問題が生じる。
そこで、空気調和装置1では、上記のようなサーモ制御を伴う空調運転において、制御部8が、室内サーモタイミング変更制御を行うようにしている。ここで、室内サーモタイミング変更制御とは、複数(ここでは、3台)の室内ユニット4a、4b、4cのいずれかのサーモ温度幅を変更する制御である。
次に、第1の室内サーモタイミング変更制御について、図4及び図5を用いて説明する。ここで、図4は、第1の室内サーモタイミング変更制御を示すフローチャートである。図5は、冷房運転において、第1の室内サーモタイミング変更制御を行った場合の室内温度Tra、Trb、Trc、サーモオン/オフの状態の経時変化を示す図である。
まず、制御部8は、ステップS1において、サーモ制御を伴う空調運転が行われているかどうかを判定する。そして、サーモ制御を伴う空調運転が行われている場合には、ステップS2の処理に移行する。
次に、制御部8は、ステップS2において、室外サーモオフが所定頻度以上生じているかどうかを判定する。そして、室外サーモオフが所定頻度以上生じている場合には、ステップS3の処理に移行する。例えば、単位運転時間内に室外サーモオフが数回以上生じた場合には、所定頻度以上生じているものと判定することができる。
次に、制御部8は、ステップS3において、空調運転が冷房運転であるか暖房運転であるかを判定する。
そして、冷房運転が行われている場合には、ステップS4の処理に移行して、室内ユニット4a、4b、4cのいずれかについて、サーモ温度幅の下限値が低くなるように変更する制御を行う。例えば、室内ユニット4aのサーモ温度幅の下限値Tranを、下限幅ΔTanを変更することによって低くする。これにより、室内サーモオフとなるタイミングが他の室内ユニット4b、4cとは異なる室内ユニット4aを積極的に作り出して、室内ユニット4a、4b、4cの少なくとも1つが運転している状況を得やすくすることができる。ここでは、他の室内ユニット4b、4cよりも室内サーモオフになりにくい室内ユニット4aを積極的に作り出して、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくしている。これにより、図5に示すように、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングが同期する場合(図3参照)に比べて、室外サーモオフになる回数を減らすことができる。
また、暖房運転が行われている場合には、ステップS5の処理に移行して、室内ユニット4a、4b、4cのいずれかについて、サーモ温度幅の上限値が高くなるように変更する制御を行う。例えば、室内ユニット4aのサーモ温度幅の上限値Traxを、上限幅ΔTaxを変更することによって高くする。これにより、室内サーモオフとなるタイミングが他の室内ユニット4b、4cとは異なる室内ユニット4aを積極的に作り出して、室内ユニット4a、4b、4cの少なくとも1つが運転している状況を得やすくすることができる。ここでは、他の室内ユニット4b、4cよりも室内サーモオフになりにくい室内ユニット4aを積極的に作り出して、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくしている。これにより、ここでは図示しないが、冷房運転(図5参照)と同様に、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングが同期する場合(図3参照)に比べて、室外サーモオフになる回数を減らすことができる。
このように、第1の室内サーモタイミング変更制御によれば、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングが同期しやすい運転条件(図3参照)においても、すべての室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になってしまう状況を生じにくくすることができる。このため、空気調和装置1では、室外サーモオフの頻度(すなわち、圧縮機21の発停の頻度)を少なくすることができ、圧縮機21の発停に伴う消費動力の増大や運転効率の低下を十分に抑えることができる。
しかも、第1の室内サーモタイミング変更制御は、室外サーモオフになる回数を減らすことを目的として、室内温度の設定温度Tras、Trbs、Trcsや目標過熱度SHras、SHrbs、SHrcs、目標過冷却度SCras、SCrbs、SCrcs、目標蒸発温度Tes、目標凝縮温度Tcsを変更するものではないため、各種制御目標値への収束性を維持することができる。
また、第1の室内サーモタイミング変更制御では、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングが同期している状況を把握して、適切にすべての室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフになること(すなわち、室外サーモオフになること)を抑えることができる。
(4)第2の室内サーモタイミング変更制御
上記第1の室内サーモタイミング変更制御では、冷房運転が行われている場合(ステップS3)には、室内ユニット4a、4b、4cのいずれか1つについて、サーモ温度幅の下限値が低くなるように変更する制御を行い(ステップS4)、暖房運転が行われている場合(ステップS3)には、室内ユニット4a、4b、4cのいずれか1つについて、サーモ温度幅の上限値が高くなるように変更する制御を行っている(ステップS5)。
しかし、室内サーモオフとなるタイミングが他の室内ユニットとは異なる室内ユニットを積極的に作り出す制御は、上記第1の室内サーモタイミング変更制御に限定されず、例えば、冷房運転が行われている場合(ステップS3)には、室内ユニット4a、4b、4cのいずれか1つについて、サーモ温度幅の上限値が低くなるように変更する制御を行ったり、暖房運転が行われている場合(ステップS3)には、室内ユニット4a、4b、4cのいずれか1つについて、サーモ温度幅の下限値が高くなるように変更する制御を行うようにしてもよい。
次に、第2の室内サーモタイミング変更制御について、図6を用いて説明する。ここで、図6は、第2の室内サーモタイミング変更制御を示すフローチャートである。
まず、制御部8は、第1の室内サーモタイミング変更制御と同様に、ステップS1〜S3の処理を行う。
そして、ステップS3において、冷房運転が行われている場合には、ステップS14の処理に移行して、室内ユニット4a、4b、4cのいずれかについて、サーモ温度幅の上限値が低くなるように変更する制御を行う。例えば、室内ユニット4aのサーモ温度幅の上限値Traxを、上限幅ΔTaxを変更することによって低くする。これにより、室内サーモオフとなるタイミングが他の室内ユニット4b、4cとは異なる室内ユニット4aを積極的に作り出して、室内ユニット4a、4b、4cの少なくとも1つが運転している状況を得やすくすることができる。ここでは、他の室内ユニット4b、4cよりも室内サーモオンになりやすい室内ユニット4aを積極的に作り出して、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくしている。これにより、ここでは図示しないが、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングが同期する場合(図3参照)に比べて、室外サーモオフになる回数を減らすことができる。
また、暖房運転が行われている場合には、ステップS15の処理に移行して、室内ユニット4a、4b、4cのいずれかについて、サーモ温度幅の下限値が高くなるように変更する制御を行う。例えば、室内ユニット4aのサーモ温度幅の下限値Tranを、下限幅ΔTanを変更することによって高くする。これにより、室内サーモオフとなるタイミングが他の室内ユニット4b、4cとは異なる室内ユニット4aを積極的に作り出して、室内ユニット4a、4b、4cの少なくとも1つが運転している状況を得やすくすることができる。ここでは、他の室内ユニット4b、4cよりも室内サーモオンになりにくい室内ユニット4aを積極的に作り出して、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくしている。これにより、ここでは図示しないが、冷房運転と同様に、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングが同期する場合(図3参照)に比べて、室外サーモオフになる回数を減らすことができる。
このように、第2の室内サーモタイミング変更制御であっても、上記第1の室内サーモタイミング変更制御と同様の作用効果を得ることができる。
(5)第3の室内サーモタイミング変更制御
上記第1の室内サーモタイミング変更制御において、上記第2の室内サーモタイミング変更制御をさらに組み合わせた第3の室内サーモタイミング変更制御を行うようにしてもよい。
次に、第3の室内サーモタイミング変更制御について、図7及び図8を用いて説明する。ここで、図7は、第3の室内サーモタイミング変更制御を示すフローチャートである。図8は、冷房運転において、第3の室内サーモタイミング変更制御を行った場合の室内温度Tra、Trb、Trc、サーモオン/オフの状態の経時変化を示す図である。
まず、制御部8は、第1及び第2の室内サーモタイミング変更制御と同様に、ステップS1〜S3の処理を行う。
そして、ステップS3において、冷房運転が行われている場合には、ステップS24の処理に移行して、室内ユニット4a、4b、4cのいずれかについて、サーモ温度幅の下限値及び上限値が低くなるように変更する制御を行う。例えば、室内ユニット4aのサーモ温度幅の下限値Tranを、下限幅ΔTanを変更することによって低くし、室内ユニット4bのサーモ温度幅の上限値Traxを、上限幅ΔTaxを変更することによって低くする。これにより、室内サーモオフとなるタイミングが他の室内ユニット4cとは異なる室内ユニット4a、4bを積極的に作り出して、室内ユニット4a、4b、4cの少なくとも1つが運転している状況を得やすくすることができる。ここでは、他の室内ユニット4cよりも室内サーモオフになりやすい室内ユニット4a及び室内サーモオンになりやすい室内ユニット4bを積極的に作り出して、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくしている。これにより、図8に示すように、第1又は第2の室内サーモタイミング変更制御を行う場合(図5参照)に比べて、室外サーモオフになる回数をさらに減らすことができる。
また、暖房運転が行われている場合には、ステップS25の処理に移行して、室内ユニット4a、4b、4cのいずれかについて、サーモ温度幅の上限値及び下限値が高くなるように変更する制御を行う。例えば、室内ユニット4aのサーモ温度幅の上限値Traxを、上限幅ΔTaxを変更することによって高くし、室内ユニット4bのサーモ温度幅の下限値Tranを、下限幅ΔTanを変更することによって高くする。これにより、室内サーモオフとなるタイミングが他の室内ユニット4cとは異なる室内ユニット4a、4bを積極的に作り出して、室内ユニット4a、4b、4cの少なくとも1つが運転している状況を得やすくすることができる。ここでは、他の室内ユニット4cよりも室内サーモオンになりにくい室内ユニット4a及び室内サーモオンになりやすい室内ユニット4bを積極的に作り出して、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくしている。これにより、ここでは図示しないが、冷房運転と同様に、第1又は第2の室内サーモタイミング変更制御を行う場合に比べて、室外サーモオフになる回数をさらに減らすことができる。
尚、ここでは、2つの室内ユニットにおいてサーモ温度幅の上限値又は下限値の一方を変更する制御を行っているが、1つの室内ユニットにおいてサーモ温度幅の上限値及び下限値の両方を変更する制御を行うようにしてもよい。
(6)第4〜第6の室内サーモタイミング変更制御
上記第1〜第3の室内サーモタイミング変更制御では、室外サーモオフが所定頻度以上生じている場合(図4、図6及び図7のステップS2参照)、すなわち、室外サーモオフの状態が繰り返し生じている状況が把握できた場合に、複数(ここでは、3台)の室内ユニット4a、4b、4cのいずれかのサーモ温度幅を変更するようにしている。
しかし、室外サーモオフの状態が繰り返し生じていることが検知されていない場合であっても、室外サーモオフの状態になりそうな状況が把握できた場合には、室外サーモオフが生じることを抑えるための準備をすることが好ましい。
そこで、ここでは、複数(ここでは、3台)の室内ユニット4a、4b、4cのうちのいずれか1つだけが室内サーモオンであり、かつ、他の室内ユニットが室内サーモオフである場合に、複数(ここでは、3台)の室内ユニット4a、4b、4cのいずれかのサーモ温度幅を変更する第4〜第6の室内サーモタイミング変更制御を行うようにしている。
次に、第4〜第6の室内サーモタイミング変更制御について、図9〜図11を用いて説明する。ここで、図9は、第4の室内サーモタイミング変更制御を示すフローチャートである。図10は、第5の室内サーモタイミング変更制御を示すフローチャートである。図11は、第6の室内サーモタイミング変更制御を示すフローチャートである。
まず、制御部8は、第1〜第3の室内サーモタイミング変更制御と同様に、ステップS1の処理を行う。
次に、制御部8は、ステップS32において、室内ユニット4a、4b、4cのうちのいずれか1つだけが室内サーモオンであり、かつ、他の室内ユニットが室内サーモオフであるかどうかを判定する。そして、室内ユニットが1台だけ室内サーモオンの状態である場合には、室外サーモオフの状態になりそうな状況であるとして、ステップS3の処理に移行する。
次に、制御部8は、ステップS3において、空調運転が冷房運転であるか暖房運転であるかを判定する。
そして、冷房運転が行われている場合には、ステップS4(図9参照)、S14(図10参照)又はS24(図11参照)の処理に移行する。
第4の室内サーモタイミング変更制御(図9参照)を行う場合には、室内ユニット4a、4b、4cのいずれかについて、サーモ温度幅の下限値が低くなるように変更する制御を行う。例えば、室内ユニット4aだけが室内サーモオンであり、かつ、他の室内ユニット4b、4cが室内サーモオフである場合には、室内ユニット4aのサーモ温度幅の下限値Tranを、下限幅ΔTanを変更することによって低くする。これにより、室内サーモオフとなるタイミングが他の室内ユニット4b、4cとは異なる室内ユニット4aを積極的に作り出して、室内ユニット4a、4b、4cの少なくとも1つが運転している状況を得やすくすることができる。ここでは、他の室内ユニット4b、4cよりも室内サーモオフになりにくい室内ユニット4aを積極的に作り出して、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくしている。
第5の室内サーモタイミング変更制御(図10参照)を行う場合には、室内ユニット4a、4b、4cのいずれかについて、サーモ温度幅の上限値が低くなるように変更する制御を行う。例えば、室内ユニット4aだけが室内サーモオンであり、かつ、他の室内ユニット4b、4cが室内サーモオフである場合には、室内ユニット4aのサーモ温度幅の上限値Traxを、上限幅ΔTaxを変更することによって低くする。これにより、室内サーモオフとなるタイミングが他の室内ユニット4b、4cとは異なる室内ユニット4aを積極的に作り出して、室内ユニット4a、4b、4cの少なくとも1つが運転している状況を得やすくすることができる。ここでは、他の室内ユニット4b、4cよりも室内サーモオンになりやすい室内ユニット4aを積極的に作り出して、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくしている。
第6の室内サーモタイミング変更制御(図11参照)を行う場合には、室内ユニット4a、4b、4cのいずれかについて、サーモ温度幅の下限値及び上限値が低くなるように変更する制御を行う。例えば、室内ユニット4aだけが室内サーモオンであり、かつ、他の室内ユニット4b、4cが室内サーモオフである場合には、室内ユニット4aのサーモ温度幅の下限値Tranを、下限幅ΔTanを変更することによって低くし、室内ユニット4bのサーモ温度幅の上限値Traxを、上限幅ΔTaxを変更することによって低くする。これにより、室内サーモオフとなるタイミングが他の室内ユニット4cとは異なる室内ユニット4a、4bを積極的に作り出して、室内ユニット4a、4b、4cの少なくとも1つが運転している状況を得やすくすることができる。ここでは、他の室内ユニット4cよりも室内サーモオフになりやすい室内ユニット4a及び室内サーモオンになりやすい室内ユニット4bを積極的に作り出して、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくしている。
また、暖房運転が行われている場合には、ステップS5(図9参照)、S15(図10参照)又はS25(図11参照)の処理に移行する。
第4の室内サーモタイミング変更制御(図9参照)を行う場合には、室内ユニット4a、4b、4cのいずれかについて、サーモ温度幅の上限値が高くなるように変更する制御を行う。例えば、室内ユニット4aだけが室内サーモオンであり、かつ、他の室内ユニット4b、4cが室内サーモオフである場合には、室内ユニット4aのサーモ温度幅の上限値Traxを、上限幅ΔTaxを変更することによって高くする。これにより、室内サーモオフとなるタイミングが他の室内ユニット4b、4cとは異なる室内ユニット4aを積極的に作り出して、室内ユニット4a、4b、4cの少なくとも1つが運転している状況を得やすくすることができる。ここでは、他の室内ユニット4b、4cよりも室内サーモオフになりにくい室内ユニット4aを積極的に作り出して、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくしている。
第5の室内サーモタイミング変更制御(図10参照)を行う場合には、室内ユニット4a、4b、4cのいずれかについて、サーモ温度幅の下限値が高くなるように変更する制御を行う。例えば、室内ユニット4aだけが室内サーモオンであり、かつ、他の室内ユニット4b、4cが室内サーモオフである場合には、室内ユニット4aのサーモ温度幅の下限値Tranを、下限幅ΔTanを変更することによって高くする。これにより、室内サーモオフとなるタイミングが他の室内ユニット4b、4cとは異なる室内ユニット4aを積極的に作り出して、室内ユニット4a、4b、4cの少なくとも1つが運転している状況を得やすくすることができる。ここでは、他の室内ユニット4b、4cよりも室内サーモオンになりにくい室内ユニット4aを積極的に作り出して、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくしている。
第6の室内サーモタイミング変更制御(図11参照)を行う場合には、室内ユニット4a、4b、4cのいずれかについて、サーモ温度幅の上限値及び下限値が高くなるように変更する制御を行う。例えば、室内ユニット4aだけが室内サーモオンであり、かつ、他の室内ユニット4b、4cが室内サーモオフである場合には、室内ユニット4aのサーモ温度幅の上限値Traxを、上限幅ΔTaxを変更することによって高くし、室内ユニット4bのサーモ温度幅の下限値Tranを、下限幅ΔTanを変更することによって高くする。これにより、室内サーモオフとなるタイミングが他の室内ユニット4cとは異なる室内ユニット4a、4bを積極的に作り出して、室内ユニット4a、4b、4cの少なくとも1つが運転している状況を得やすくすることができる。ここでは、他の室内ユニット4cよりも室内サーモオンになりにくい室内ユニット4a及び室内サーモオンになりやすい室内ユニット4bを積極的に作り出して、各室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になるタイミングを同期しにくくしている。
これにより、ここでは図示しないが、第1〜第3の室内サーモタイミング変更制御と同様に、室外サーモオフになる回数を減らすことができる。
(7)第7の室内サーモタイミング変更制御
上記第1〜第3の室内サーモタイミング変更制御では、室外サーモオフが所定頻度以上生じている場合に、室内ユニット4a、4b、4cのいずれかについて、サーモ温度幅を変更する制御を行い、上記第4〜第6の室内サーモタイミング変更制御では、室内ユニット4a、4b、4cのうちのいずれか1つだけが室内サーモオンであり、かつ、他の室内ユニットが室内サーモオフである場合に、室内ユニット4a、4b、4cのいずれかについて、サーモ温度幅を変更する制御を行うようにしている。
ここでは、さらに、室外サーモオフの状態になることを抑えることができるようにするために、室外サーモオフが所定頻度以上生じている場合、又は、室内ユニット4a、4b、4cのうちのいずれか1つだけが室内サーモオンであり、かつ、他の室内ユニットが室内サーモオフである場合に、ステップS4、S5(図4及び図9参照)、ステップS14、15(図6及び図10参照)、又は、ステップS24、S25(図7及び図11参照)と同様に、複数(ここでは、3台)の室内ユニット4a、4b、4cのいずれかのサーモ温度幅を変更する第7の室内サーモオフタイミング変更制御を行うようにしてもよい。
(8)室内サーモタイミング変更制御時の上下方向の風向変更制御
空気調和装置1を構成する室内ユニット4a、4b、4cとしては、種々の型式のものが採用可能であるが、例えば、図12及び図13に示すような空調空気の吹出口51に上下方向の風向を変更するための風向変更羽根52が設けられた室内ユニットを採用する場合がある。このような室内ユニットでは、リモートコントローラ49a、49b、49cによって、多段階に上下方向の風向を設定することが可能になっている(ここでは、P0〜P4の5段階に変更可能であるものとする)。ここで、図12は、吹出口51に風向変更羽根52を有する室内ユニット4a、4b、4cの外観斜視図である。図13は、吹出口51に風向変更羽根52を有する室内ユニット4a、4b、4cの概略側面断面図である。
上記第1〜第8の室内サーモタイミング変更制御において、サーモ温度幅を変更する室外ユニットにおいては、サーモ温度幅を変更することによって、若干ではあるが、室内に居るユーザーのドラフト感が増加するおそれがある。
そこで、ここでは、上記第1〜第8の室内サーモタイミング変更制御においてサーモ温度幅を変更する室外ユニットについては、サーモ温度幅を変更する前の風向設定よりも上向きの風向に変更するようにしている。例えば、サーモ温度幅を変更する室内ユニットが室内ユニット4aであるとすると、室内ユニット4aの上下方向の風向がP2に設定されている場合には、室内ユニット4aのサーモ温度幅を変更するとともに、風向をP1に変更する。
これにより、室内サーモタイミング変更制御によって室内に居るユーザーのドラフト感が増加することを抑えることができる。
本発明は、圧縮機を有する室外ユニットと複数の室内ユニットとが接続されることによって構成されており、各室内ユニットにおける室内温度が、ユーザーが設定した各室内ユニットにおける室内温度の設定温度になるように空調運転を行う空気調和装置に対して、広く適用可能である。
1 空気調和装置
2 室外ユニット
4a、4b、4c 室内ユニット
8 制御部
21 圧縮機
特開2002−61925号公報 特開2006−138621号公報

Claims (7)

  1. 圧縮機(21)を有する室外ユニット(2)と複数の室内ユニット(4a、4b、4c)とが接続されることによって構成されており、前記各室内ユニットにおける室内温度が、ユーザーが設定した各室内ユニットにおける室内温度の設定温度になるように空調運転を行う空気調和装置において、
    前記空調運転を行う制御部(8)は、
    前記各室内ユニットの設定温度に対してサーモ温度幅を設定し、
    前記サーモ温度幅の範囲内において空調運転を行っている室内ユニットにおける室内温度がサーモ温度幅から外れた場合には、対応する室内ユニットの空調運転を休止する室内サーモオフを行い、
    前記室内サーモオフの状態の室内ユニットにおける室内温度がサーモ温度幅から外れた場合には、対応する室内ユニットの空調運転を再開する室内サーモオンを行い、
    前記空調運転を行っているすべての室内ユニットが室内サーモオフの状態になった場合には、前記圧縮機を停止する室外サーモオフを行い、
    前記室外サーモオフの状態において少なくとも1つの室内ユニットが室内サーモオンの状態になった場合には、前記圧縮機を再起動する室外サーモオンを行い、
    前記複数の室内ユニットのいずれかのサーモ温度幅を変更する室内サーモタイミング変更制御を行う、
    空気調和装置(1)。
  2. 前記制御部(8)は、前記複数の室内ユニット(4a、4b、4c)のうちのいずれか1つだけが室内サーモオンであり、かつ、他の室内ユニットが室内サーモオフである場合に、前記室内サーモタイミング変更制御を行う、
    請求項1に記載の空気調和装置(1)。
  3. 前記制御部(8)は、前記室外サーモオフが所定頻度以上生じている場合に、前記室内サーモタイミング変更制御を行う、
    請求項1又は2に記載の空気調和装置(1)。
  4. 前記制御部(8)は、前記空調運転が冷房運転である場合、前記室内サーモタイミング変更制御において、前記サーモ温度幅の下限値が低くなるように変更する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  5. 前記制御部(8)は、前記空調運転が冷房運転である場合、前記室内サーモタイミング変更制御において、前記サーモ温度幅の上限値が低くなるように変更する、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  6. 前記制御部(8)は、前記空調運転が暖房運転である場合、前記室内サーモタイミング変更制御において、前記サーモ温度幅の上限値が高くなるように変更する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
  7. 前記制御部(8)は、前記空調運転が暖房運転である場合、前記室内サーモタイミング変更制御において、前記サーモ温度幅の下限値が高くなるように変更する、
    請求項1〜3、6のいずれか1項に記載の空気調和装置(1)。
JP2011016390A 2011-01-28 2011-01-28 空気調和装置 Active JP5598353B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011016390A JP5598353B2 (ja) 2011-01-28 2011-01-28 空気調和装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011016390A JP5598353B2 (ja) 2011-01-28 2011-01-28 空気調和装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012154600A true JP2012154600A (ja) 2012-08-16
JP5598353B2 JP5598353B2 (ja) 2014-10-01

Family

ID=46836507

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011016390A Active JP5598353B2 (ja) 2011-01-28 2011-01-28 空気調和装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5598353B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014020687A (ja) * 2012-07-19 2014-02-03 Mitsubishi Electric Corp 空調装置
JP2014163607A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Fujitsu General Ltd 空気調和装置
WO2015046414A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 ダイキン工業株式会社 空調システム及びその制御方法
WO2015045777A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 ダイキン工業株式会社 空調システム及びその制御方法
WO2016016918A1 (ja) * 2014-07-28 2016-02-04 日立アプライアンス株式会社 空気調和装置
CN105408696A (zh) * 2014-06-30 2016-03-16 日立空调·家用电器株式会社 空气调节装置
JP2016142492A (ja) * 2015-02-04 2016-08-08 東芝キヤリア株式会社 空調管理装置および空調管理方法
JP6053201B2 (ja) * 2013-02-06 2016-12-27 ダイキン工業株式会社 冷凍装置
JP2018194254A (ja) * 2017-05-19 2018-12-06 ダイキン工業株式会社 空調システム
EP3855089A4 (en) * 2018-09-20 2022-04-13 Toshiba Carrier Corporation AIR CONDITIONING AND CONTROL PROCEDURES

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6453940B2 (ja) 2017-06-01 2019-01-16 ファナック株式会社 異常検出装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000046401A (ja) * 1998-07-28 2000-02-18 Daikin Ind Ltd マルチ型空気調和機
JP2002061925A (ja) * 2000-08-23 2002-02-28 Daikin Ind Ltd 空気調和装置
JP2010014364A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Hitachi Plant Technologies Ltd 空調システム及びその制御方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000046401A (ja) * 1998-07-28 2000-02-18 Daikin Ind Ltd マルチ型空気調和機
JP2002061925A (ja) * 2000-08-23 2002-02-28 Daikin Ind Ltd 空気調和装置
JP2010014364A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Hitachi Plant Technologies Ltd 空調システム及びその制御方法

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014020687A (ja) * 2012-07-19 2014-02-03 Mitsubishi Electric Corp 空調装置
JPWO2014122735A1 (ja) * 2013-02-06 2017-01-26 ダイキン工業株式会社 冷凍装置
JP6053201B2 (ja) * 2013-02-06 2016-12-27 ダイキン工業株式会社 冷凍装置
JP2014163607A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Fujitsu General Ltd 空気調和装置
JP2015068590A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 ダイキン工業株式会社 空調システム及びその制御方法
US9709309B2 (en) 2013-09-30 2017-07-18 Daikin Industries, Ltd. Air conditioning system and control method thereof
JP2015068591A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 ダイキン工業株式会社 空調システム及びその制御方法
CN105637298B (zh) * 2013-09-30 2017-05-17 大金工业株式会社 空调系统及其控制方法
WO2015046414A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 ダイキン工業株式会社 空調システム及びその制御方法
CN105637298A (zh) * 2013-09-30 2016-06-01 大金工业株式会社 空调系统及其控制方法
WO2015045777A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 ダイキン工業株式会社 空調システム及びその制御方法
US20160273794A1 (en) * 2014-06-30 2016-09-22 Hitachi Appliances, Inc. Air conditioning apparatus
CN105408696A (zh) * 2014-06-30 2016-03-16 日立空调·家用电器株式会社 空气调节装置
CN105408696B (zh) * 2014-06-30 2018-07-06 日立江森自控空调有限公司 空气调节装置
US10359209B2 (en) 2014-06-30 2019-07-23 Hitachi-Johnson Controls Air Conditioning, Inc. Air conditioning apparatus
US20160320113A1 (en) * 2014-07-28 2016-11-03 Hitachi Appliances, Inc. Air conditioning apparatus
JP6033416B2 (ja) * 2014-07-28 2016-11-30 ジョンソンコントロールズ ヒタチ エア コンディショニング テクノロジー(ホンコン)リミテッド 空気調和装置
CN105473946A (zh) * 2014-07-28 2016-04-06 日立空调·家用电器株式会社 空气调节装置
WO2016016918A1 (ja) * 2014-07-28 2016-02-04 日立アプライアンス株式会社 空気調和装置
CN105473946B (zh) * 2014-07-28 2018-04-06 江森自控日立空调技术(香港)有限公司 空气调节装置
JP2016142492A (ja) * 2015-02-04 2016-08-08 東芝キヤリア株式会社 空調管理装置および空調管理方法
JP2018194254A (ja) * 2017-05-19 2018-12-06 ダイキン工業株式会社 空調システム
EP3855089A4 (en) * 2018-09-20 2022-04-13 Toshiba Carrier Corporation AIR CONDITIONING AND CONTROL PROCEDURES

Also Published As

Publication number Publication date
JP5598353B2 (ja) 2014-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5598353B2 (ja) 空気調和装置
JP5802339B2 (ja) 空気調和装置
JP5802340B2 (ja) 空気調和装置
JP5846226B2 (ja) 空気調和装置
JP5910719B1 (ja) 空気調和装置
EP3236177B1 (en) Air-conditioning device
US10359209B2 (en) Air conditioning apparatus
JP6079707B2 (ja) 空調機
JP2008241065A (ja) 冷凍装置及び冷凍装置の油戻し方法
JP5506433B2 (ja) マルチ型空気調和機
JP2012202581A (ja) 冷凍サイクル装置及びその制御方法
JP6353355B2 (ja) 空気調和装置
JP6245207B2 (ja) 空気調和装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140318

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140715

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140728

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5598353

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151