JP6079707B2 - 空調機 - Google Patents

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Description

本発明は、空調機に関する。
近年、建物の断熱性能が向上し、さらには補助機器を用いていることによって建物の暖房負荷(冷房負荷)は減少する傾向にある。暖房能力(冷房能力)は冬(夏)のピーク時に合わせて選定されているので、低負荷状態において、インバータ圧縮機を通常起動させると開始時の能力が大きいため、インバータ圧縮機が頻繁にOn/Offを繰り返す(以下、発停運転という。)ことがある。
その場合、保安面、機器の耐久面から、一旦高圧冷媒と低圧冷媒を均圧する必要があり、冷媒間での熱移動が発生する。それゆえ、発停運転を繰り返した場合には、運転効率を低下させる。
これに対して、例えば、特許文献1(特開2002−61925号公報)では、室外サーモオフの状態になる回数等に基づいて、暖房運転における凝縮温度の目標値や冷房運転における蒸発温度の目標値に補正を施すことによって、空調能力をできるだけ空調負荷に合わせるようにしている。
しかしながら、特許文献1に記載の空調能力の調節方法では、室外サーモオフの状態になる回数の増大をある程度は少なくすることができるものの限界がある。
本発明の課題は、空調対象空間が低負荷状態のときでもインバータ圧縮機の発停頻度の増大を抑え、運転効率の低下を抑制することができる空調機を提供することにある。
本発明の第観点に係る空調機は、インバータ圧縮機、室内熱交換器、減圧機構、室外熱交換器の順に冷媒を循環させて暖房運転を行う空調機であって、インバータ圧縮機を制御する制御部を備えている。制御部は、暖房運転時のインバータ圧縮機の起動制御として、通常起動制御と、低負荷起動制御とを有している。通常起動制御は、所定運転周波数でインバータ圧縮機を起動する制御である。低負荷起動制御は、通常起動制御時の所定運転周波数よりも低い運転周波数でインバータ圧縮機を起動する制御である。さらに制御部は、空調対象空間が低負荷状態であることを判定するための低負荷条件が満たされたときに、通常起動制御に代えて低負荷起動制御を実行する。さらに、制御部がインバータ圧縮機の起動後、サーモオン制御とサーモオフ制御とを行っている。サーモオン制御は、空調対象空間の温度が設定温度を基準にした所定温度範囲内となるように暖房運転を継続する制御である。サーモオフ制御は、空調対象空間の温度が上記所定温度範囲を超えて高くなったときにインバータ圧縮機を停止する制御である。さらに、制御部は、インバータ圧縮機の起動制御から次の起動制御までを一サイクルとして、そのサイクル内で、サーモオン制御の時間が予め設定された第1閾値よりも短いこと、サーモオフ制御の時間が予め設定された第2閾値よりも長いこと、サーモオン制御時の空調対象空間の温度と設定温度との差が予め設定された第3閾値よりも小さいこと、という3条件それぞれが成立している否かの判定を行う。そして、上記低負荷条件は、上記3条件が成立するサイクルが少なくとも1回出現することである。
この空調機では、上記3条件全ての成立を低負荷状態の判定基準とすることで、判定精度を高めることができる。
本発明の第観点に係る空調機は、第観点に係る空調機であって、上記低負荷条件は、上記3条件が成立するサイクルが複数回連続して出現することである。
この空調機では、上記3条件が成立するサイクルが複数回連続して出現することを低負荷状態の判定基準とすることで、判定精度をより高めることができる。
本発明の第観点に係る空調機は、第1観点又は観点に係る空調機であって、制御部が、低負荷起動制御を選択した後、空調対象空間の数が増加したとき又は暖房運転とは異なる運転に変更されたときは、起動制御を通常起動制御に切り換える。
この空調機では、空調対象空間の数が増加したとき、又は暖房運転とは異なる運転に変更されたときを通常起動制御への復帰のトリガーとすることで、負荷に応じた適正な起動制御を選択することができる。
本発明の第観点に係る空調機は、第1観点から第観点のいずれか1つに係る空調機であって、制御部が、空調対象空間の温度に応じて室内熱交換器の目標温度を決定し、室内熱交換器の温度が目標温度となるようにインバータ圧縮機の運転周波数を設定する。低負荷起動制御が選択された後の暖房運転における室内熱交換器の目標温度は、通常起動制御が選択されたときよりも低く設定される。
この空調機では、通常、吹出空気温度が低い場合は運転周波数を上げて吹出空気温度を上げる制御を行う。しかし、空調対象空間が低負荷状態のときに当該制御を行うと発停頻度の増大を招く。それゆえ、室内熱交換器の目標温度を下げることによって、運転周波数の上昇を緩和している。
本発明の第観点に係る空調システムは、第1観点から第観点のいずれか1つに係る空調機と、補助暖房とを備える空調システムである。
この空調システムでは、低負荷状態であっても、インバータ圧縮機が通常起動時よりも低い運転周波数で起動されるので、立ち上がり性能が抑制され、空調対象空間の温度が適正な勾配で上昇するので、インバータ圧縮機の発停頻度の増大を抑制することができる。
本発明の第観点に係る空調機では、3つの低負荷状態の条件全ての成立を低負荷状態の判定基準とすることで、判定精度を高めることができる。
本発明の第観点に係る空調機では、3つの低負荷状態の条件全てが成立するサイクルが複数回連続して出現することを低負荷状態の判定基準とすることで、判定精度をより高めることができる。
本発明の第観点に係る空調機では、空調対象空間の数が増加したとき、又は暖房運転とは異なる運転に変更されたときを通常起動制御への復帰のトリガーとすることで、負荷に応じた適正な起動制御を選択することができる。
本発明の第観点に係る空調機では、通常、吹出空気温度が低い場合は運転周波数を上げて吹出空気温度を上げる制御を行う。しかし、空調対象空間が低負荷状態のときに当該制御を行うと発停頻度の増大を招く。それゆえ、室内熱交換器の目標温度を下げることによって、運転周波数の上昇を緩和している。
本発明の第観点に係る空調システムでは、低負荷状態であっても、インバータ圧縮機が通常起動時よりも低い運転周波数で起動されるので、立ち上がり性能が抑制され、空調対象空間の温度が適正な勾配で上昇するので、インバータ圧縮機の発停頻度の増大を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る空調機の斜視図。 空調機の概略構成図。 空調機の制御ブロック図。 暖房運転において通常制御および発停運転回避制御それぞれについて、室内サーモオン/オフの状態の経時変化を示す図。 発停運転回避制御のフローチャート。 第1変形例に係る発停運転回避制御のフローチャート。 第2変形例に係る発停運転回避制御のフローチャート。 室温変化サイクルと発停運転回避制御との関係を示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)空調機100の基本構成
図1は、本発明の一実施形態に係る空調機100の斜視図である。また、図2は、その空調機100の概略構成図である。図1及び図2において、空調機100は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、ビル等の屋内の空調に使用される装置である。
空調機100は、主として、室外ユニット2と、複数台(本実施形態では、3台)の室内ユニット4a、4b、4cとが接続されることによって構成されている。
(2)詳細構成
(2−1)室内ユニット4a,4b,4c
室内ユニット4a、4b、4cは、屋内に設置されている。室内ユニット4a、4b、4cは、液冷媒連絡管6及びガス冷媒連絡管7を介して室外ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部である室内側冷媒回路10aを構成している。
室内ユニット4b及び室内ユニット4cは、室内ユニット4aと同様の構成を有するため、ここでは、室内ユニット4aの構成のみ説明し、室内ユニット4b、4cの構成については、それぞれ、室内ユニット4aの各部を示す添字aの代わりに添字b又は添字cを付して、各部の説明を省略する。
(2−1−1)室内膨張弁41a,41b,41c
室内膨張弁41aは、室内熱交換器42aの液側に接続された電動膨張弁である。室内膨張弁41aは、室内側冷媒回路10aを流れる冷媒を減圧して冷媒の流量を調節する。
(2−1−2)室内熱交換器42a,42b,42c
室内熱交換器42aは、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。室内熱交換器42aでは、冷媒と室内空気との間で熱交換が行われる。室内熱交換器42aは、暖房運転時には冷媒の凝縮器として、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能する。
(2−1−3)室内ファン43a,43b,43c
室内ファン43aは、室内熱交換器42aに室内空気を送るため、室内熱交換器42aの近傍に配置されている。室内ファン43aは、室内ファンモータ44aによって駆動される。
(2−1−4)各種センサ
室内ユニット4aには、各種のセンサが設けられている。液側温度センサ45aは、室内熱交換器42aの液側に設けられ、液状態又は気液二相状態の冷媒温度を検出する。
ガス側温度センサ46aは、室内熱交換器42aのガス側に設けられ、ガス状態の冷媒温度を検出する。
室内温度センサ47aは、室内ユニット4aの室内空気の吸入口側に設けられ、室内ユニット4における室内温度を検出する。
(2−1−5)室内側制御部48a,48b,48c
室内側制御部48aは、室内ユニット4aを構成する各部の動作を制御する。室内側制御部48aは、CPUおよびメモリを有しており、室内ユニット4aを個別に操作するためのリモートコントローラ49aとの間で制御信号等のやりとり、及び室外ユニット2との間で制御信号のやりとりを行う。リモートコントローラ49aは、ユーザーが空調運転に関する各種設定や運転/停止指令を行う。
(2−2)室外ユニット2
室外ユニット2は、屋外に設置される。室外ユニット2は、液冷媒連絡管6及びガス冷媒連絡管7を介して室内ユニット4a、4b、4cに接続され、冷媒回路10の一部である室外側冷媒回路10dを構成している。
(2−2−1)インバータ圧縮機21
インバータ圧縮機21は、図示しないインバータ装置を介して電力が供給されるようになっており、インバータ装置の出力周波数(すなわち、回転数)を変化させることによって、運転容量を可変することが可能になっている。
(2−2−2)四路切換弁22
四路切換弁22は、冷媒の流れの方向を切り換える。四路切換弁22は、冷房運転時に、インバータ圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23のガス側とを接続するとともにインバータ圧縮機21の吸入側とガス冷媒連絡管7とを接続する(図1の四路切換弁22の実線を参照)。
また、四路切換弁22は、暖房運転時に、インバータ圧縮機21の吐出側とガス冷媒連絡管7とを接続するとともにインバータ圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23のガス側とを接続する(図1の四路切換弁22の破線を参照)。
(2−2−3)室外熱交換器23
室外熱交換器23は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。室外熱交換器23では、冷媒と室外空気との間で熱交換が行われる。室外熱交換器23は、冷房運転時には冷媒の凝縮器として、暖房運転時には冷媒の蒸発器として機能する。
(2−2−4)室外ファン28
室外ファン28は、室外熱交換器23に室外空気を送るため、室外熱交換器23の近傍に設けられている。室外ファン28は、室外ファンモータ28aによって回転駆動される。
(2−2−5)アキュムレータ24
アキュムレータ24は、四路切換弁22とインバータ圧縮機21の吸入側との間に接続された密閉容器である。
(2−2−6)室外膨張弁25
室外膨張弁25は、室外熱交換器23の液側に接続された電動膨張弁である。室外膨張弁25は、室外側冷媒回路10dを流れる冷媒を減圧する。
(2−2−7)液側閉鎖弁26及びガス側閉鎖弁27
液側閉鎖弁26及びガス側閉鎖弁27は、外部の機器・配管(具体的には、液冷媒連絡管6及びガス冷媒連絡管7)との接続口に設けられた弁である。液側閉鎖弁26は、室外膨張弁25に接続されている。ガス側閉鎖弁27は、四路切換弁22に接続されている。
(2−2−8)各種センサ
室外ユニット2には、各種のセンサが設けられている。吸入圧力センサ29は、インバータ圧縮機21の吸入圧力Psを検出する。吐出圧力センサ30は、インバータ圧縮機21の吐出圧力Pdを検出する。
吸入温度センサ31は、インバータ圧縮機21の吸入温度を検出する。吐出温度センサ32は、インバータ圧縮機21の吐出温度を検出する。吸入温度センサ31は、アキュムレータ24の入口側に設けられている。液側温度センサ33は、室外熱交換器23の液側に設けられ、液状態又は気液二相状態の冷媒の温度を検出する。外気温度センサ34は、室外ユニット2の室外空気の吸入口側に設けられ、室外ユニット2における外気温度を検出する。
(2−2−9)室外側制御部35
室外側制御部35は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する。室外側制御部35は、CPU、メモリ、及びインバータ圧縮機21を制御するインバータ回路を有しており、室内ユニット4a、4b、4cの室内側制御部48a、48b、48cとの間で制御信号等のやりとりを行うことができる。
(2−3)制御部50
図3は、空調機100の制御ブロック図である。先ず、図1に記載の制御部50は、リモートコントローラ49a、49b、49cと、室内側制御部48a、48b、48cと、室外側制御部35を含めた総称である。
図3において、制御部50は、各種センサの検出信号を受ける。また、制御部50は、これらの検出信号等に基づいて各種機器を制御し、空調運転(冷房運転及び暖房運転)を行う。
(3)空調機の基本動作
空調機100の暖房運転及び冷房運転の基本動作について説明する。
(3−1)暖房運転
リモートコントローラ49a、49b、49cから暖房運転の指令がなされると、四路切換弁22が暖房運転状態(図1の四路切換弁22の破線で示された状態)に切り換えられ、インバータ圧縮機21、室外ファン28及び室内ファン43a、43b、43cが起動する。
冷媒回路10内の低圧のガス冷媒は、インバータ圧縮機21に吸入されて圧縮されて高圧のガス冷媒となる。この高圧のガス冷媒は、四路切換弁22、ガス側閉鎖弁27及びガス冷媒連絡管7を経由して、室外ユニット2から室内ユニット4a、4b、4cに送られる。
室内ユニット4a、4b、4cにおいて、高圧のガス冷媒は、室内熱交換器42a、42b、42cに送られる。室内熱交換器42a、42b、42cにおいて、高圧のガス冷媒は、室内ファン43a、43b、43cから供給される室内空気と熱交換を行って冷却されて凝縮し、高圧の液冷媒となり、室外ユニット2に送られる。
室外ユニット2において、冷媒は、液側閉鎖弁26を経由して、室外膨張弁25に送られ、室外膨張弁25によって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となる。この低圧の気液二相状態の冷媒は、室外熱交換器23に送られる。室外熱交換器23において、低圧の気液二相状態の冷媒は、室外ファン28から供給される室外空気と熱交換を行って加熱されて蒸発し、低圧のガス冷媒となる。この低圧のガス冷媒は、四路切換弁22を経由して、アキュムレータ24に送られる。そして、アキュムレータ24に送られた低圧のガス冷媒は、再び、インバータ圧縮機21に吸入される。
(3−2)冷房運転
リモートコントローラ49a、49b、49cから冷房運転の指令がなされると、四路切換弁22が冷房運転状態(図1の四路切換弁22の実線で示された状態)に切り換えられて、インバータ圧縮機21、室外ファン28及び室内ファン43a、43b、43cが起動する。
冷媒回路10内の低圧のガス冷媒は、インバータ圧縮機21に吸入されて圧縮されて高圧のガス冷媒となる。この高圧のガス冷媒は、四路切換弁22を経由して室外熱交換器23に送られる。
室外熱交換器23に送られた高圧のガス冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン28から供給される室外空気と熱交換を行って冷却され凝縮し、高圧の液冷媒となる。この高圧の液冷媒は、室外膨張弁25、液側閉鎖弁26及び液冷媒連絡管6を経由して、室外ユニット2から室内ユニット4a、4b、4cに送られる。
室内ユニット4a、4b、4cにおいて、高圧の液冷媒は、室内膨張弁41a、41b、41cによって減圧され、低圧の気液二相状態の冷媒となる。この低圧の気液二相状態の冷媒は、室内熱交換器42a、42b、42cに送られる。室内熱交換器42a、42b、42cにおいて、低圧の気液二相状態の冷媒は、室内ファン43a、43b、43cから供給される室内空気と熱交換を行って加熱されて蒸発し、低圧のガス冷媒となる。この低圧のガス冷媒は、ガス冷媒連絡管7を経由して、室内ユニット4a、4b、4cから室外ユニット2に送られる。
室外ユニット2に送られた低圧のガス冷媒は、ガス側閉鎖弁27及び四路切換弁22を経由して、アキュムレータ24に送られる。そして、アキュムレータ24に送られた低圧のガス冷媒は、再び、インバータ圧縮機21に吸入される。
(4)空調機による室内温度制御
室内温度制御は、各室内ユニット4a、4b、4cの設定温度Trs(例えば25℃)に対して許容範囲(例えば、±1℃)を設定し、室内サーモオフ、室内サーモオン、室外サーモオフ、及び、室外サーモオンを行う。
ここで、室内サーモオフとは、室内ユニットが設定温度の許容範囲内において空調運転を行っているとき、室内温度が設定温度の許容範囲になった場合に、室内ユニットが空調運転を休止することである。
また、室内サーモオンとは、室内サーモオフの状態の室内ユニットが、室内温度が設定温度の許容範囲から外れた場合に、対応する室内ユニットの空調運転を再開することである。
室外サーモオフとは、空調運転を行っているすべての室内ユニットが室内サーモオフの状態になった場合に、インバータ圧縮機21を停止することである。
室外サーモオンとは、室外サーモオフの状態において少なくとも1つの室内ユニットが室内サーモオンの状態になった場合に、インバータ圧縮機21を再起動することである。
なお、各室内ユニット4a、4b、4cにおける設定温度の許容範囲の上閾値Trxは、各設定温度Trsに上限幅ΔTx(例えば1℃)を加算した値とする。また、各室内ユニット4a、4b、4cにおける設定温度の許容範囲の下閾値Trnは、各設定温度Trsから下限幅ΔTn(例えば1℃)を差し引いた値とする。
(4−1)暖房運転時の場合
例えば、室内ユニット4aが暖房運転を行っているとき、ある時点で室内温度Trが上閾値Trxまで上昇した場合、制御部50は、室内膨張弁41aを閉止して、室内熱交換器42aに冷媒が流れないようにする。これにより、室内ユニット4aは、冷媒と室内空気との間の熱交換が行われない室内サーモオフの状態となる。
次に、室内ユニット4aが室内サーモオフの状態とすると、室内温度Trが下閾値Trnまで低下した場合、制御部50は、室内膨張弁41aを開けて、室内熱交換器42aに冷媒が流れるようにする。これにより、室内ユニット4aは、冷媒と室内空気との間の熱交換が行われる室内サーモオンの状態となる。
また、室内ユニット4a、4b、4cが暖房運転を行っているとき、すべての室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になった場合、制御部50は、インバータ圧縮機21を停止して、冷媒回路10内の冷媒の流れを止める。これにより、空調機100は、暖房運転の運転指令はなされているものの、実質的には、暖房運転がすべて停止された室外サーモオフ状態となる。
次に、室外サーモオフの状態において、室内ユニット4aが室内サーモオンの状態になった場合、制御部50は、室内ユニット4aの室内膨張弁41aを開け、かつ、インバータ圧縮機21を起動して、冷媒回路10内、及び、室内熱交換器42aに冷媒が流れるようにする。これにより、空調機100は、室外サーモオンの状態となり、室内ユニット4aは、室内サーモオンの状態となる。
(4−2)冷房運転時の場合
例えば、室内ユニット4aが冷房運転を行っているとき、ある時点で室内温度Trが下閾値Trnまで低下した場合、制御部50は、室内膨張弁41aを閉止して、室内熱交換器42aに冷媒が流れないようにする。これにより、室内ユニット4aは、冷媒と室内空気との間の熱交換が行われない室内サーモオフの状態となる。
次に、室内ユニット4aが室内サーモオフの状態になると、室内温度Trが上閾値Trxまで上昇した場合、制御部50は、室内膨張弁41aを開けて、室内熱交換器42aに冷媒が流れるようにする。これにより、室内ユニット4aは、冷媒と室内空気との間の熱交換が行われる室内サーモオンの状態となる。
また、室内ユニット4a、4b、4cが冷房運転を行っているとき、すべての室内ユニット4a、4b、4cが室内サーモオフの状態になった場合、制御部50は、インバータ圧縮機21を停止して、冷媒回路10内の冷媒の流れを止める。これにより、空調機100は、冷房運転の運転指令はなされているものの、実質的には、冷房運転がすべて停止された室外サーモオフ状態となる。
次に、室外サーモオフの状態において、室内ユニット4aが室内サーモオンの状態になった場合、制御部50は、室内ユニット4aの室内膨張弁41aを開け、かつ、インバータ圧縮機21を起動して、冷媒回路10内、及び、室内熱交換器42aに冷媒が流れるようにする。これにより、空調機100は、室外サーモオンの状態となり、室内ユニット4aは、室内サーモオンの状態となる。
(5)発停運転を回避する制御
ここで説明の便宜上、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度TrそれぞれをTra、Trb、Trcとする。また、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度の設定温度TrsそれぞれをTras、Trbs、Trcsとする。さらに、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度の設定温度Trsの上閾値それぞれをTrax、Trbx、Trcxとし、下閾値それぞれをTran、Trbn、Trcnとする。
上記(4)のような室内温度制御によって、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度Tra、Trb、Trcが、各室内ユニット4a、4b、4cにおける室内温度の設定温度Tras、Trbs、Trcsになるように、空調負荷に応じて暖房能力または冷房能力が適切に制御される。
(5−1)低負荷時の問題点
しかし、一室運転の場合において、空調負荷が小さくなると、能力過多になりやすく、室外サーモオフになる回数が多くなる。特に暖房運転時、建物の断熱性能が高く補助暖房機器を用いていることによって暖房負荷が小さい場合には、室外サーモオフと室外サーモオフとが頻繁に繰り返され、いわゆる発停運転となり、実際の建物における性能が著しく低下させるおそれがある。以下、図面を用いて説明する。
図4は、暖房運転において通常制御および発停運転回避制御それぞれについて、室内サーモオン/オフの状態の経時変化を示す図である。
図4において、前提条件として、部屋Aに室内ユニット4a、部屋Bに室内ユニット4b、部屋Cに室内ユニット4cが据え付けられている。部屋A,B,Cの設定温度Tras、Trbs、Trcsは全て24℃であり、許容範囲は±1℃である。したがって、上閾値Trax、Trbx、Trcxは25℃、下閾値Tran、Trbn、Trcnは23℃である。
図4の上段は、通常制御を行っているときの室内サーモオン/オフの状態の経時変化を示す図である。図示のとおり、ある時点から5分後に部屋Aの室内ユニット4aが室内サーモオン状態になっても、部屋B,Cの室内ユニット4b,4cが室内サーモオフ状態であり、空調負荷も小さく、且つインバータ圧縮機21の立ち上がり能力が高いため、その5分後(累計10分後)には、室内ユニット4aが再び室内サーモオフ状態になる。
このとき、部屋A,B,Cの室内温度が全て設定温度の許容範囲内になり、室内ユニット4a,4b,4c全てが室内サーモオフ状態となり、インバータ圧縮機21は停止して室外サーモオフ状態となる。
その後、部屋Bの室内ユニット4bが室内サーモオン状態になるので、インバータ圧縮機21は再起動し、室外サーモオン状態となる。このように、圧縮機の運転と停止とが短い時間間隔で発生するので、性能が著しく低下していると推測される。
(5−2)低負荷状態の推定方法
低負荷状態であると推定するための条件(以下、低負荷条件という。)として、室外サーモオフから室外サーモオンまでの運転状態から以下の条件が成立するか否かを判定する。具体的には、
(a)室外サーモオン制御の時間が短い、
(b)室外サーモオフ制御の時間が長い、
(c)室外サーモオン制御時の設定温度と室温との差が小さい、
という条件が挙げられる。
(a)が条件として挙げられる理由は、低負荷状態のとき、通常の立ち上がり能力が大きすぎて一気に室温が上昇して室外サーモオフに至るからである。
また、(b)が条件として挙げられる理由は、低負荷状態のとき、室温が変化し難いためである。
さらに、(c)が条件として挙げられる理由は、設定温度と室温との差は能力アップ域、無変化域、能力ダウン域とに区分けられ、通常は無変化域で安定させているため、元々の室温が能力ダウン域にある場合には、起動時能力では高すぎるからである。
本実施形態では、上記3条件の一つが成立すれば、低負荷状態であると判定する。
(5−3)発停運転回避制御の概要
そこで、空調機100では、制御部50が、発停運転を回避する制御(以下、発停運転回避制御という)を行い、性能低下を防止している。
図4の下段は、発停運転回避制御を行っているときの室内サーモオン/オフの状態の経時変化を示す図である。ここでは、部屋Aが空調運転の主となり、部屋B,Cは従属する関係となる。
ある時点から5分後に部屋Aの室内ユニット4aが室内サーモオン状態になったとき、その直前までは、部屋A,B,Cの室内温度が全て設定温度の許容範囲内にあったため、室内ユニット4a,4b,4c全てが室内サーモオフ状態となり、インバータ圧縮機21は停止して室外サーモオフ状態となっていたものとする。
本来ならインバータ圧縮機21を通常起動制御で起動させるところである。しかし、通常起動運転では立ち上がり能力が高すぎるので短時間で一気に室温が上昇し直ぐに室内サーモオフ状態となり、再び部屋A,B,Cの室内温度が全て設定温度の許容範囲内となり、室内ユニット4a,4b,4c全てが室内サーモオフ状態となり、インバータ圧縮機21が停止して室外サーモオフ状態となってしまう。
そこで、部屋Aの室内ユニット4aが室内サーモオン状態になる直前までの運転状態が低負荷状態であることを判定するための低負荷条件を満たしている場合には、通常起動制御に代えて低負荷起動制御を実行し、発停運転を回避する。
ここで、通常起動制御とは、所定運転周波数でインバータ圧縮機21を起動する制御である。
また、低負荷起動制御とは、通常起動制御時の所定運転周波数よりも低い運転周波数でインバータ圧縮機21を起動する制御である。
(5−4)発停運転回避制御の制御フロー
以下、図5の発停運転回避制御のフローチャートに沿って、空調機100の発停運転回避制御時の動作を説明する。
まず、制御部50は、ステップS1において、インバータ圧縮機21の起動指令の有無を判定し、起動指令があるときはステップS2へ進み、起動指令がないときは、引き続きインバータ圧縮機21の起動指令の有無を監視する。
次に、制御部50は、ステップS2において、起動指令を受ける直近の室外サーモオン制御の時間(以下、サーモオン時間tonという。)が予め設定された第1閾値t1よりも短いか否かを判定し、ton<t1と判定したときはステップS51へ進んで低負荷時起動制御を実行し、ton<t1ではないと判定した場合はステップS3へ進む。
次に、制御部50は、ステップS3において、起動指令を受ける直前の室外サーモオフ制御の時間(以下、サーモオフ時間toffという。)が予め設定された第2閾値t2よりも長いか否かを判定し、toff>t2と判定したときはステップS51へ進んで低負荷時起動制御を実行し、toff>t2ではないと判定したときはステップS4へ進む。
次に、制御部50は、ステップS4において、室外サーモオン制御時の設定温度Tsと室内温度Trとの差(Ts−Tr)が予め設定された第3閾値ΔT3よりも小さいか否かを判定し、Ts−Tr<ΔT3と判定したときはステップS51へ進んで低負荷時起動制御を実行し、Ts−Tr<ΔT3ではないと判定したときはステップS5へ進む。
次に、制御部50は、ステップS5において、通常起動制御を実行しステップS6に進む。
次に、制御部50は、ステップS6において、起動制御解除指令の有無を判定し、起動制御解除指令があるときは制御を終了し、起動解除指令がないときは、引き続き、起動制御解除指令の有無を監視する。
なお、起動制御の解除は、起動制御解除指令が有ったときだけに限らず、室内サーモオン制御をすべき部屋数が増加したとき、又は暖房運転とは異なる運転に変更されたときを通常起動制御への復帰のトリガーとすることができる。
(6)特徴
(6−1)
以上のように、空調機100では、低負荷状態であっても、インバータ圧縮機21が通常起動時よりも低い運転周波数で起動されるので、立ち上がり性能が抑制され、空調対象空間の温度が適正な勾配で上昇するので、インバータ圧縮機21の発停頻度の増大を抑制することができる。
(6−2)
空調機100では、3つの低負荷状態の条件のいずれか1つが成立したときに低負荷起動制御を行うことによって、発停頻度の増大を抑制することができる。
(7)変形例
(7−1)第1変形例
上記実施形態では、低負荷条件が、サーモオン制御の時間ton<第1閾値t1、サーモオフ制御の時間toff>第2閾値t2、及び室外サーモオン制御時の設定温度と室温との差(Ts−Tr)<第3閾値ΔT3、という3条件のうちの一つが成立することである。しかし、上記3条件が全て成立することを低負荷条件としてもよい。
以下、図6の第1変形例に係る空調機の発停運転回避制御のフローチャートに沿って、空調機100の発停運転回避制御時の動作を説明する。
まず、制御部50は、ステップS11において、インバータ圧縮機21の起動指令の有無を判定し、起動指令があるときはステップS12へ進み、起動指令がないときは、引き続きインバータ圧縮機21の起動指令の有無を監視する。
次に、制御部50は、ステップS12において、起動指令を受ける直近の室外サーモオン制御の時間(以下、サーモオン時間tonという。)が予め設定された第1閾値t1よりも短いか否かを判定し、ton<t1と判定したときはステップS13へ進み、ton<t1ではないと判定した場合はステップS151へ進んで通常起動制御を実行する。
次に、制御部50は、ステップS13において、起動指令を受ける直前の室外サーモオフ制御の時間(以下、サーモオフ時間toffという。)が予め設定された第2閾値t2よりも長いか否かを判定し、toff>t2と判定したときはステップS14へ進み、toff>t2ではないと判定したときはステップS151へ進んで通常起動制御を実行する。
次に、制御部50は、ステップS14において、室外サーモオン制御時の設定温度Tsと室内温度Trとの差(Ts−Tr)が予め設定された第3閾値ΔT3よりも小さいか否かを判定し、Ts−Tr<ΔT3と判定したときはステップS15へ進み、Ts−Tr<ΔT3ではないと判定したときはステップS151へ進んで通常起動制御を実行する。
次に、制御部50は、ステップS15において、低負荷起動制御を実行しステップS16に進む。
次に、制御部50は、ステップS16において、起動制御解除指令の有無を判定し、起動制御解除指令があるときは制御を終了し、起動解除指令がないときは、引き続き、起動制御解除指令の有無を監視する。
上記の通り、第1変形例に係る空調機100では、3つの低負荷状態の条件全ての成立を低負荷状態の判定基準とすることで、判定精度を高めることができる。
(7−2)第2変形例
上記実施形態では、低負荷条件が、サーモオン制御の時間ton<第1閾値t1、サーモオフ制御の時間toff>第2閾値t2、及び室外サーモオン制御時の設定温度と室温との差(Ts−Tr)<第3閾値ΔT3、という3条件全てが一回成立することを低負荷条件としているが、2以上のX回成立することを条件としてもよい。
以下、図7の第2変形例に係る空調機の発停運転回避制御のフローチャートに沿って、空調機100の発停運転回避制御時の動作を説明する。
まず、制御部50は、ステップS21において、インバータ圧縮機21の起動指令の有無を判定し、起動指令があるときはステップS22へ進み、起動指令がないときは、引き続き、インバータ圧縮機21の起動指令の有無を監視する。
次に、制御部50は、ステップS22において、前回の起動制御終了時に記憶した連続低負荷条件成立回数Nを読み込む。前回の起動制御が通常起動制御であった場合はN=0として記憶されている。
次に、制御部50は、ステップS23において、起動指令を受ける直近の室外サーモオン制御の時間(以下、サーモオン時間tonという。)が予め設定された第1閾値t1よりも短いか否かを判定し、ton<t1と判定したときはステップS24へ進み、ton<t1ではないと判定した場合はステップS281へ進んで通常起動制御を実行する。
次に、制御部50は、ステップS24において、起動指令を受ける直前の室外サーモオフ制御の時間(以下、サーモオフ時間toffという。)が予め設定された第2閾値t2よりも長いか否かを判定し、toff>t2と判定したときはステップS25へ進み、toff>t2ではないと判定したときはステップS281へ進んで通常起動制御を実行する。
次に、制御部50は、ステップS25において、室外サーモオン制御時の設定温度Tsと室内温度Trとの差(Ts−Tr)が予め設定された第3閾値ΔT3よりも小さいか否かを判定し、Ts−Tr<ΔT3と判定したときはステップS26へ進み、Ts−Tr<ΔT3ではないと判定したときはステップS281へ進んで通常起動制御を実行する。
次に、制御部50は、ステップS26において前回記憶した連続低負荷条件成立回数Nに1を加える。これは、今回の低負荷条件の成立を含めた連続低負荷条件成立回数を求めるためである。
次に、制御部50は、ステップS27において、連続低負荷条件成立回数NがX回に達したか否かを判定し、N≧Xと判定したときはステップS28へ進み、N≧Xではないと判定したときはステップS281へ進んで通常起動制御を実行する。
次に、制御部50は、ステップS28において、低負荷起動制御を実行しステップS29に進む。このとき制御部50は、通常起動制御時の所定運転周波数よりも低い運転周波数でインバータ圧縮機を起動する。
次に、制御部50は、ステップS29において、起動制御解除指令の有無を判定し、起動制御解除指令があるときはステップS30へ進み、起動解除指令がないときは、引き続き、起動制御解除指令の有無を監視する。
そして、制御部50は、ステップS30において、最新の連続低負荷条件成立回数Nを記憶して終了する。
一方、制御部50がステップS23,S24,S25及びステップS27で低負荷条件を満たしていないと判定して、ステップS281へ進んで通常起動制御を実行した後は、ステップS282に進んで起動制御解除指令の有無を判定し、起動制御解除指令があるときはステップS283へ進み、起動解除指令がないときは、引き続き、起動制御解除指令の有無を監視する。
そして、制御部50は、ステップS283において、最新の連続低負荷条件成立回数Nを0として記憶し終了する。
上記の通り、第2変形例に係る空調機100では、3つの低負荷状態の条件全てが成立するサイクルが複数回連続して出現することを低負荷状態の判定基準とすることで、判定精度をより高めることができる。
(7−3)第3変形例
一般に、室外サーモオン制御では、吹出空気の温度が低い場合にはインバータ圧縮機21の運転周波数を大きくして吹出温度を上げる制御を行っている。具体的には、室温に応じて室内熱交換器の目標温度を決定し、室内熱交換器の温度が目標温度となるようにインバータ圧縮機21の運転周波数を設定している。しかし、室内が低負荷状態のときに上記のような制御を行うと発停頻度の増大を招来する。
そこで、第3変形例に係る空調機では、制御部50は、低負荷起動制御が選択された後の暖房運転における室内熱交換器の目標温度を、通常起動制御が選択されたときよりも低く設定している。その結果、運転周波数の上昇を緩和することができる。
上記の通り、第3変形例に係る空調機100では、低負荷状態のときに室内熱交換器の目標温度を下げることによって、運転周波数の上昇を緩和することができ、発停運転の増大を抑制することができる。
(8)その他
本実施形態、第1変形例及び第2変形例では、それぞれ図5、図6及び図7に記載のフローチャートを用いて発停運転回避制御の説明を行っているが、その中の[直近のサーモオン時間ton]、及び[直前のサーモオフ時間toff]という表現について、ここで補足しておく。
図8は、室温変化サイクルと発停運転回避制御との関係を示す図である。図8において、制御部50(図3参照)は部屋が低負荷状態であるか否かの判定をする際の判定材料であるサーモオン時間をデータとして記憶している。その判定に用いるサーモオン時間のデータは、記憶されているデータのうち判定時から遡って最も近いデータを用いる。本願では、これを直近のサーモオン時間tonと定義している。
また、同様に、制御部50は部屋が低負荷状態であるか否かの判定をする際の判定材料であるサーモオフ時間もデータとして記憶している。その判定に用いるサーモオフ時間のデータは、記憶されているデータのうち判定時から遡って最も近いデータを用いる。本願では、これを直前のサーモオフ時間toffと定義している。
本願発明は、空調機と補助暖房機器を備える空調システムにも有用である。
21 インバータ圧縮機
50 制御部
100 空調機
特開2002−61925号公報

Claims (5)

  1. インバータ圧縮機(21)、室内熱交換器、減圧機構、室外熱交換器の順に冷媒を循環させて暖房運転を行う空調機であって、
    前記インバータ圧縮機(21)を制御する制御部(50)を備え、
    前記制御部(50)は、暖房運転時の前記インバータ圧縮機(21)の起動制御として、
    所定運転周波数で前記インバータ圧縮機(21)を起動する通常起動制御と、
    前記通常起動制御時の前記所定運転周波数よりも低い運転周波数で前記インバータ圧縮機(21)を起動する低負荷起動制御と、
    を有し、
    さらに前記制御部(50)は、空調対象空間が低負荷状態であることを判定するための低負荷条件が満たされたときに、前記通常起動制御に代えて前記低負荷起動制御を実行し、
    さらに前記制御部(50)は、前記インバータ圧縮機(21)の起動後、
    前記空調対象空間の温度が設定温度を基準にした所定温度範囲内となるように暖房運転を継続するサーモオン制御と、
    前記空調対象空間の温度が前記所定温度範囲を超えて高くなったときに前記インバータ圧縮機(21)を停止するサーモオフ制御と、
    を行っており、
    前記制御部(50)は、前記インバータ圧縮機(21)の前記起動制御から次の前記起動制御までを一サイクルとして、前記サイクル内で、
    前記サーモオン制御の時間が予め設定された第1閾値よりも短いこと、
    前記サーモオフ制御の時間が予め設定された第2閾値よりも長いこと、
    前記サーモオン制御時の前記空調対象空間の温度と前記設定温度との差が予め設定された第3閾値よりも小さいこと、
    という3条件それぞれが成立している否かの判定を行い、
    前記低負荷条件は、前記3条件が成立する前記サイクルが少なくとも1回出現することである、
    空調機(100)。
  2. 前記低負荷条件は、前記3条件が成立する前記サイクルが複数回連続して出現することである、
    請求項に記載の空調機(100)。
  3. 前記制御部(50)は、前記低負荷起動制御を選択した後、前記空調対象空間の数が増加したとき、又は暖房運転とは異なる運転に変更されたときは、前記起動制御を前記通常起動制御に切り換える、
    請求項1又は請求項に記載の空調機(100)。
  4. 前記制御部(50)は、前記空調対象空間の温度に応じて前記室内熱交換器の目標温度を決定し、前記室内熱交換器の温度が前記目標温度となるように前記インバータ圧縮機(21)の運転周波数を設定し、
    前記低負荷起動制御が選択された後の暖房運転における前記室内熱交換器の前記目標温度は、前記通常起動制御が選択されたときよりも低く設定される、
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の空調機(100)。
  5. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の空調機(100)と、
    補助暖房機器と、
    を備える空調システム。
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