JP2002061925A - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JP2002061925A
JP2002061925A JP2000252551A JP2000252551A JP2002061925A JP 2002061925 A JP2002061925 A JP 2002061925A JP 2000252551 A JP2000252551 A JP 2000252551A JP 2000252551 A JP2000252551 A JP 2000252551A JP 2002061925 A JP2002061925 A JP 2002061925A
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JP
Japan
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capacity
target value
compressor
temperature
deviation
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Application number
JP2000252551A
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English (en)
Inventor
Shinichi Kasahara
伸一 笠原
Hiroshi Fuchigami
博 渕上
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2500/00Problems to be solved
    • F25B2500/15Hunting, i.e. oscillation of controlled refrigeration variables reaching undesirable values

Abstract

(57)【要約】 【課題】空調能力を運転状態に合わせることにより圧縮
機の発停動作を抑制する。 【解決手段】圧縮機と室外熱交換器と膨張弁と室内熱交
換器とが順に接続され、冷媒が循環する冷媒回路を備え
ている。能力制御回路(31)は、冷媒の蒸発温度又は凝
縮温度の目標値が予め設定され、冷媒の蒸発温度又は凝
縮温度が目標値になるように少なくとも圧縮機の容量を
制御する。一方、圧縮機の停止回数を計数する発停カウ
ント回路(36)と、所定時間内において発停カウント回
路(36)が計数する停止回数に基づいて能力制御回路
(31)の目標値を変更させる目標変更回路(34)とを備
えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和装置に関
し、特に、空調能力の制御対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、空気調和装置には、例えば、
特開平2−154945号公報に開示されているよう
に、圧縮機と室外熱交換器と膨張弁と複数の室内熱交換
器とが接続された冷媒回路を備えたものがある。
【0003】そして、上記圧縮機の容量は、インバータ
制御され、運転状態の変化に応じて圧縮機の運転容量を
最適な値に制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した空気調和装置
は、冷房負荷や暖房負荷に対応して圧縮機の運転容量
(圧縮機容量)を制御し、空調能力を調整している。こ
の空調能力の調整には、冷媒温度の目標値を基準として
いるものがある。つまり、例えば、冷房運転時におい
て、冷媒の蒸発温度の目標値が予め設定され、検出した
冷媒の蒸発温度が目標値になるように圧縮機容量を制御
するようにしているものがある。
【0005】しかしながら、従来の制御では、目標値が
常に一定で不変であるので、冷房運転時においては、圧
縮機が起動すると、常に冷媒の蒸発温度が目標値になる
ように圧縮機容量を増大させる。
【0006】従って、例えば、低外気温度の冷房運転時
においては、冷房負荷が小さいにも拘わらず目標値が一
定であるので、大きな容量で圧縮機を駆動することにな
る。この結果、室内が急速に冷却されて空調運転が休止
する、いわゆるサーモオフとなり、圧縮機が停止する。
その後、室内温度が上昇すると、いわゆるサーモオン状
態となり、圧縮機の運転が再開される。このように圧縮
機の運転と停止との発停動作が頻繁に行われることにな
る。
【0007】つまり、上記圧縮機が一旦停止すると、圧
縮機の保護のために、所定の待機時間が経過するまで、
圧縮機の再起動が制限されるので、冷房運転時では、そ
の間に室内温度が上昇する。その後、上昇した室内温度
を速く下げようとして、圧縮機容量が大きい状態で運転
されるので、室内温度が急速に低下してサーモオフし、
このサーモオフとサーモオンとが頻繁に繰り返される。
【0008】この結果、室内温度の変動が大きくなり、
快適性が損なわれる。一方、圧縮機の発停動作により信
頼性が低下するという問題があった。
【0009】本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもの
であり、空調能力を運転状態に合わせて快適性の向上を
図ると共に、圧縮機の信頼性の向上を図ることを目的と
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、空調能力を制
御する目標値と制御量との偏差を変更させるようにした
ものである。
【0011】具体的に、第1の解決手段は、冷媒が循環
する冷媒回路(23)を備え、制御量が予め設定された目
標値になるように空調能力を制御する空気調和装置を前
提として、所定の運転状態になると上記目標値と制御量
との偏差を変更させる。
【0012】また、第2の解決手段は、圧縮機(14)と
熱源側熱交換器(16)と膨張機構(17,20)と利用側熱
交換器(21)とが順に接続され、冷媒が循環する冷媒回
路(23)と、制御量が予め設定された目標値になるよう
に空調能力を制御する能力制御手段(31)とを備えた空
気調和装置を前提として、所定の運転状態になると上記
目標値と制御量との偏差を変更させる能力調整手段(3
3)を備えている。
【0013】また、第3の解決手段は、第2の解決手段
において、能力制御手段(31)は、制御量を冷媒の蒸発
温度又は凝縮温度とし、該蒸発温度又は凝縮温度の目標
値が予め設定され、冷媒の蒸発温度又は凝縮温度が目標
値になるように少なくとも圧縮機(14)の容量を制御す
るように構成される一方、能力調整手段(33)は、圧縮
機(14)の停止回数を計数する計数手段(36)と、所定
時間内において上記計数手段(36)が計数した停止回数
に基づいて能力制御手段(31)の目標値を変更させる変
更手段(34)とを備えている。
【0014】また、第4の解決手段は、第2の解決手段
において、能力制御手段(31)は、制御量を冷媒の蒸発
温度又は凝縮温度とし、該蒸発温度又は凝縮温度の目標
値が予め設定され、冷媒の蒸発温度又は凝縮温度が目標
値になるように少なくとも圧縮機(14)の容量を制御す
るように構成される一方、能力調整手段(33)は、圧縮
機(14)が起動してから停止するまでの運転時間を計測
する計測手段(39)と、該計測手段(39)が計測した運
転時間に基づいて能力制御手段(31)の目標値を変更さ
せる変更手段(34)とを備えている。
【0015】また、第5の解決手段は、第2の解決手段
において、能力制御手段(31)は、制御量を冷媒の蒸発
温度又は凝縮温度とし、該蒸発温度又は凝縮温度の目標
値が予め設定され、冷媒の蒸発温度又は凝縮温度が目標
値になるように少なくとも圧縮機(14)の容量を制御す
るように構成される一方、能力調整手段(33)は、利用
側熱交換器(21)の運転容量を検出する容量検出手段(4
3)と、該容量検出手段(43)が検出した利用側熱交換
器(21)の運転容量の変化量に基づき能力制御手段(3
1)の目標値を変更させる変更手段(34)とを備えてい
る。
【0016】また、第6の解決手段は、第3乃至5の何
れか1つの解決手段において、利用側熱交換器(21)
は、複数設けられている。
【0017】また、第7の解決手段は、第3乃至6の何
れか1つの解決手段において、能力調整手段(33)は、
変更手段(34)が変更した目標値の変更量を記憶する記
憶手段(38)を備え、変更手段(34)は、上記記憶手段
(38)が記憶した変更量に基づいて能力制御手段(31)
の目標値を変更させるように構成されている。
【0018】また、第8の解決手段は、第3の解決手段
において、利用側熱交換器(21)は、複数設けられる一
方、能力調整手段(33)は、利用側熱交換器(21)の運転
容量を検出する容量検出手段(43)を備え、変更手段
(34)は、所定時間内において計数手段(36)が計数し
た停止回数に基づいて能力制御手段(31)の目標値を変
更させると共に、上記容量検出手段(43)が検出した利
用側熱交換器(21)の運転容量の変化量に基づき上記目
標値を変更させる。
【0019】また、第9の解決手段は、第4の解決手段
において、利用側熱交換器(21)は、複数設けられる一
方、能力調整手段(33)は、利用側熱交換器(21)の運転
容量を検出する容量検出手段(43)を備え、変更手段
(34)は、計測手段(39)が計測した運転時間に基づい
て能力制御手段(31)の目標値を変更させると共に、上
記容量検出手段(43)が検出した利用側熱交換器(21)
の運転容量の変化量に基づき上記目標値を変更させる。
【0020】また、第10の解決手段は、第2の解決手
段において、能力制御手段(31)は、利用側熱交換器(2
1)が設置される室内温度を制御量とし、該室内温度の設
定温度が目標値として予め設定され、上記目標値と制御
量との偏差が零になるように少なくとも圧縮機(14)の
容量を制御するように構成される一方、能力調整手段
(33)は、圧縮機(14)の停止回数を計数する計数手段
(36)と、所定時間内において上記計数手段(36)が計
数した停止回数に基づいて能力制御手段(31)の目標値
と制御量との偏差を変更させる変更手段(34)とを備え
ている。
【0021】また、第11の解決手段は、第2の解決手
段において、能力制御手段(31)は、利用側熱交換器(2
1)が設置される室内温度を制御量とし、該室内温度の設
定温度が目標値として予め設定され、上記目標値と制御
量との偏差が零になるように少なくとも圧縮機(14)の
容量を制御するように構成される一方、能力調整手段
(33)は、圧縮機(14)が起動してから停止するまでの
運転時間を計測する計測手段(39)と、該計測手段(3
9)が計測した運転時間に基づいて能力制御手段(31)
の目標値と制御量との偏差を変更させる変更手段(34)
とを備えている。
【0022】また、第12の解決手段は、第10又は第
11の解決手段において、能力調整手段(33)は、変更
手段(34)が変更した目標値と制御量との偏差の変更量
を記憶する記憶手段(38)を備え、変更手段(34)は、
上記記憶手段(38)が記憶した変更量に基づいて能力制
御手段(31)の目標値と制御量との偏差を変更させるよ
うに構成されている。
【0023】また、第13の解決手段は、第2の解決手
段において、能力制御手段(31)は、制御量を冷媒の蒸
発温度又は凝縮温度とし、該蒸発温度又は凝縮温度の目
標値が予め設定され、冷媒の蒸発温度又は凝縮温度が目
標値になるように少なくとも圧縮機(14)の容量を制御
するように構成される一方、能力調整手段(33)は、圧
縮機(14)が空調運転の休止から起動すると、該起動か
ら所定時間が経過するまで能力制御手段(31)の目標値
より空調能力が小さい起動目標値になるように目標値を
変更する変更手段(34)を備えている。
【0024】また、第14の解決手段は、第13の解決
手段において、利用側熱交換器(21)は、複数設けられ
ている。
【0025】また、第15の解決手段は、第2の解決手
段において、能力制御手段(31)は、利用側熱交換器(2
1)が設置される室内温度を制御量とし、該室内温度の設
定温度が目標値として予め設定され、上記室内温度と目
標値との偏差が零になるように少なくとも圧縮機(14)
の容量を制御するように構成される一方、能力調整手段
(33)は、圧縮機(14)が空調運転の休止から起動する
と、該起動から所定時間が経過するまで空調能力が小さ
くなるように上記目標値と制御量との偏差を修正する変
更手段(34)を備えている。
【0026】すなわち、上記第1の解決手段では、制御
量が予め設定された目標値になるように空調能力を調節
する一方、所定の運転状態になると上記目標値と制御量
との偏差を変更させる。そして、この変更された目標値
と制御量との偏差に対応して空調能力を制御し、制御量
が目標値になるように空調運転を行う。
【0027】また、上記第2の解決手段では、能力制御
手段(31)が、制御量が予め設定された目標値になるよ
うに空調能力を調節する。一方、所定の運転状態になる
と能力調整手段(33)が上記目標値と制御量との偏差を
変更させる。そして、能力制御手段(31)がこの変更さ
れた目標値と制御量との偏差に対応して空調能力を制御
し、制御量が上記目標値になるように空調運転を行う。
【0028】また、上記第3の解決手段では、上記第2
の解決手段において、制御量を冷媒の蒸発温度又は凝縮
温度とし、該蒸発温度又は凝縮温度の目標値を予め設定
する。そして、能力制御手段(31)が、冷媒の蒸発温度
又は凝縮温度が上記目標値になるように少なくとも圧縮
機(14)の容量を制御する。一方、圧縮機(14)が停止
すると、能力調整手段(33)に備えられる計数手段(3
6)が、所定時間内の圧縮機(14)の停止回数を計数す
る。該停止回数に基づいて、変更手段(34)が目標値を
変更する。つまり、圧縮機(14)の停止回数が多いほど
空調能力がより過剰であるので、この停止回数に基づい
て目標値を変更し、この変更された目標値に対応して空
調能力を制御し、制御量が上記目標値になるように空調
運転を行う。
【0029】また、上記第4の解決手段では、上記第2
の解決手段において、制御量を冷媒の蒸発温度又は凝縮
温度とし、該蒸発温度又は凝縮温度の目標値を予め設定
する。そして、能力制御手段(31)が、冷媒の蒸発温度
又は凝縮温度が目標値になるように少なくとも圧縮機
(14)の容量を調節する。一方、圧縮機(14)が停止し
た後、再起動すると、能力調整手段(33)に備えられる
計測手段(39)が、圧縮機(14)が起動してから停止す
るまでの運転時間を計測する。上記運転時間に基づい
て、変更手段(34)が目標値を変更する。つまり、圧縮
機(14)の運転時間が短いほど空調能力がより過剰であ
るので、この運転時間に基づいて目標値を変更し、この
変更された目標値に対応して空調能力を制御し、制御量
が上記目標値になるように空調運転を行う。
【0030】また、上記第5の解決手段では、上記第2
の解決手段において、容量検出手段(43)が利用側熱交
換器(21)の運転容量を検出する。一方、利用側熱交換
器(21)の運転容量が変化したときは、変更手段(34)
が、利用側熱交換器(21)の運転容量の変化量に基づい
て目標値を変更する。能力制御手段(31)が、この変更
された目標値に対応して空調能力を制御し、制御量が上
記目標値になるように空調運転を行う。
【0031】また、上記第7の解決手段では、上記第3
乃至6の何れか1つの解決手段において、目標値の変更
量を記憶手段(38)に記憶する。該記憶手段(38)が記
憶した変更量に基づいて、変更手段(34)が目標値を変
更し、能力制御手段(31)がこの変更された目標値に対
応して空調能力を制御し、制御量が上記目標値になるよ
うに空調運転を行う。
【0032】また、上記第8の解決手段では、上記第3
の解決手段において、圧縮機(14)が停止すると、計数
手段(36)が所定時間内の圧縮機(14)の停止回数を計
数する。該停止回数に基づいて、変更手段(34)が目標
値を変更する。一方、例えば、利用側熱交換器(21)の
稼働台数が変化することにより、利用側熱交換器(21)
の運転容量が変化すると、該運転容量の変化量に基づい
て目標値を変更する。この変更された目標値に対応して
空調能力を制御し、制御量が上記目標値になるように空
調運転を行う。
【0033】また、上記第9の解決手段では、上記第4
の解決手段において、圧縮機(14)が停止した後、再起
動すると、能力調整手段(33)に備えられる計測手段
(39)が、圧縮機(14)が起動してから停止するまでの
運転時間を計測する。上記運転時間に基づいて、変更手
段(34)が目標値を変更する。一方、例えば、利用側熱
交換器(21)の稼働台数が変化することにより、利用側
熱交換器(21)の運転容量が変化すると、該運転容量の
変化量に基づいて目標値を変更する。この変更された目
標値に対応して空調能力を制御し、制御量が上記目標値
になるように空調運転を行う。
【0034】また、上記第10の解決手段では、上記第
2の解決手段において、制御量を利用側熱交換器(21)
が設置される室内温度とし、該室内温度の設定温度を目
標値として予め設定する。能力制御手段(31)が、設定
温度と室内温度との偏差が零になるように少なくとも圧
縮機(14)の容量を制御する。一方、圧縮機(14)が停
止すると、能力調整手段(33)に備えられる計数手段
(36)が、所定時間内の圧縮機(14)の停止回数を計数
する。該停止回数に基づいて、変更手段(34)が設定温
度と室内温度との偏差を変更する。つまり、圧縮機(1
4)の停止回数が多いほど空調能力がより過剰であるの
で、この停止回数に基づいて設定温度と室内温度との偏
差を変更させる。この変更された偏差に対応して空調能
力を制御し、制御量が上記目標値になるように空調運転
を行う。
【0035】また、上記第11の解決手段では、上記第
2の解決手段において、制御量を利用側熱交換器(21)
が設置される室内温度とし、該室内温度の設定温度を目
標値として予め設定する。能力制御手段(31)が、設定
温度と室内温度との偏差が零になるように少なくとも圧
縮機(14)の容量を制御する。一方、圧縮機(14)が停
止した後、再起動すると、能力調整手段(33)に備えら
れる計測手段(39)が、圧縮機(14)が起動してから停
止するまでの運転時間を計測する。上記運転時間に基づ
いて、変更手段(34)が設定温度と室内温度との偏差を
変更させる。つまり、圧縮機(14)の運転時間が短いほ
ど空調能力がより過剰であるので、変更手段(34)がこ
の運転時間に基づいて設定温度と室内温度との偏差を変
更させ、能力制御手段(31)がこの変更された偏差が零
になるように空調能力を制御し、制御量が上記目標値に
なるように空調運転を行う。
【0036】また、上記第12の解決手段では、上記第
10又は11の解決手段において、設定温度と室内温度
との偏差の変更量を記憶手段(38)に記憶する。該記憶
手段(38)が記憶した変更量に基づいて、変更手段(3
4)が設定温度と室内温度との偏差を変更し、能力制御
手段(31)がこの変更された偏差に対応して空調能力を
制御し、制御量が上記目標値になるように空調運転を行
う。
【0037】また、上記第13の解決手段では、制御量
を冷媒の蒸発温度又は凝縮温度とし、該蒸発温度又は凝
縮温度の目標値を予め設定する。圧縮機(14)が空調運
転の休止から起動すると、変更手段(34)が上記起動か
ら所定時間が経過するまで、上記目標値を空調能力が小
さい起動目標値に変更し、能力制御手段(31)がこの変
更された起動目標値と制御量との偏差に対応して空調能
力を制御し、上記起動目標値になるように空調運転を行
う。つまり、圧縮機(14)が所定時間の間停止すると、
例えば冷房運転時では、その間に室内温度が上昇するた
め、圧縮機(14)の運転容量が大きい状態で運転が開始
されるので、所定時間が経過するまでは、目標値を空調
能力が小さい起動目標値に変更して空調能力を制御し、
上記起動目標値になるように空調運転を行う。
【0038】また、上記第15の解決手段では、制御量
を利用側熱交換器(21)が設置される室内温度とし、該
室内温度の設定温度を目標値として予め設定する。圧縮
機(14)が空調運転の休止から起動すると、変更手段
(34)が上記起動から所定時間が経過するまで、空調能
力が小さくなるように目標値と制御量との偏差を修正
し、能力制御手段(31)がこの変更された偏差に対応し
て空調能力を制御して運転を行う。つまり、圧縮機(1
4)が所定時間の間停止すると、例えば冷房運転時で
は、その間に室内温度が上昇するため、圧縮機(14)の
運転容量が大きい状態で運転を開始する。従って、所定
時間が経過するまでは、空調能力が小さい偏差に修正す
ることにより、目標値と制御量との偏差を変更して空調
能力を制御して運転を行う。
【0039】
【発明の効果】従って、本解決手段によれば、空調能力
を制御する目標値と制御量との偏差を変更させるように
したために、空調負荷に対応した空調能力に制御するこ
とができる。
【0040】例えば、低外気温度の冷房運転時のよう
に、空調負荷が小さく、空調能力が過剰である場合、目
標値と制御量との偏差を変更させることによって空調能
力を低下させることができる。この結果、室内温度の急
激な変動を抑制することができるので、室内の快適性を
向上させることができる。
【0041】また、圧縮機(14)の発停動作を抑制する
ことができるので、該圧縮機(14)の信頼性を向上させ
ることができる。
【0042】また、圧縮機(14)の発停動作を抑制する
ことができるので、発停時の無駄な電力消費を減少させ
ることができ、省エネ化することができる。つまり、圧
縮機(14)の発停動作回数を減らすことにより、圧縮機
(14)の停止によって均圧化した冷媒に再度差圧を付け
るために必要な動力が不要となり、また、急激に室内を
冷房したり、暖房するために圧縮機(14)の周波数を効
率の悪い高周波数に制御する必要がなくなり、消費エネ
ルギーを減少させることができる。
【0043】また、目標値と制御量との偏差を変更させ
る制御を追加するのみで、簡易に空調能力の適正化を図
ることができる。
【0044】また、上記第3の解決手段によれば、圧縮
機(14)の停止回数に基づいて目標値を変更させるよう
にしたために、該目標値を適正に変更させることがで
き、空調能力を適正に制御することができる。
【0045】また、上記第4の解決手段によれば、圧縮
機(14)が起動してから停止するまでの運転時間に基づ
いて目標値を変更させるようにしたために、該目標値を
適正に変更させることができ、空調能力を適正に制御す
ることができる。
【0046】また、上記第5の解決手段によれば、利用
側熱交換器(21)の運転容量の変化量に基づいて目標値
を変更させるようにしたために、利用側熱交換器(21)
の稼働台数が変化することにより、利用側熱交換器(2
1)の運転容量が大きく変化しても、空調能力を適正に
制御することができる。
【0047】また、上記第7の解決手段によれば、目標
値の変更は、記憶手段(38)に記憶された変更量を考慮
して行うようにしているので、空調能力の最適化を迅速
に行うことができる。
【0048】また、上記第8又は9の解決手段によれ
ば、目標値を適正に変更させることができると共に、利
用側熱交換器(21)の運転容量が大きく変化した場合に
も、空調能力を適正に制御することができる。
【0049】また、上記第10の解決手段によれば、圧
縮機(14)の停止回数に基づいて、目標値と制御量との
偏差を変更させるようにしたために、偏差を適正に変更
させることができ、空調能力を適正に制御することがで
きる。
【0050】また、上記第11の解決手段によれば、圧
縮機(14)が起動してから停止するまでの運転時間に基
づいて、目標値と制御量との偏差を変更させるようにし
たために、偏差を適正に変更させることができ、空調能
力を適正に制御することができる。
【0051】また、上記第12の解決手段によれば、目
標値と制御量との偏差の変更は、記憶手段(38)に記憶
された変更量を考慮して行うようにしているので、空調
能力の最適化を迅速に行うことができる。
【0052】また、上記第13の解決手段によれば、圧
縮機(14)の起動時に、目標値を空調能力の小さい起動
目標値に変更することにより、目標値と制御量との偏差
を変更させるようにしたために、起動後の空調能力を適
正に制御することができる。
【0053】また、上記第15の解決手段によれば、圧
縮機(14)の起動時に、目標値である設定温度と制御量
である室内温度との偏差を空調能力が小さくなるように
修正するようにしたために、起動後の空調能力を適正に
制御することができる。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0055】<発明の実施の形態1>図1に示すよう
に、空気調和装置(10)は、いわゆるマルチ型に構成さ
れ、1台の室外ユニット(11)に複数台の室内ユニット
(12)が接続されて構成されている。
【0056】上記室外ユニット(11)は、圧縮機(14)
と四路切換弁(15)と熱源側熱交換器である室外熱交換
器(16)と膨張機構である室外膨張弁(17)とアキュー
ムレータ(18)とを備えている。
【0057】上記室内ユニット(12)は、膨張機構であ
る室内膨張弁(20)と利用側熱交換器である室内熱交換
器(21)とを備えている。
【0058】そして、上記圧縮機(14)と四路切換弁
(15)と室外熱交換器(16)と室外膨張弁(17)と室内
膨張弁(20)と室内熱交換器(21)とアキュームレータ
(18)とが順に冷媒配管(13)によって接続されて冷媒
回路(23)が形成されている。該冷媒回路(23)は、四
路切換弁(15)を切り換えて冷媒循環方向が可逆になる
ように構成され、冷房運転と暖房運転とを行うように構
成されている。
【0059】上記圧縮機(14)は、運転容量が可変に構
成されている。つまり、上記圧縮機(14)は、図示しな
いが、インバータ回路を介して電動機に電力が供給され
ている。そして、上記圧縮機(14)の運転容量である圧
縮機容量は、インバータ回路の出力周波数を変更して変
化するように構成されている。
【0060】上記室外熱交換器(16)は、室外ファン
(24)が設置され、室外空気と冷媒との熱交換を行うよ
うに構成されている。
【0061】上記室外膨張弁(17)及び室内膨張弁(2
0)は、開度調整可能に構成されている。
【0062】上記室内熱交換器(21)は、室内ファン
(25)が設置され、室内空気と冷媒との熱交換を行うよ
うに構成されている。
【0063】一方、上記圧縮機(14)の吐出側の冷媒配
管(13)には、該圧縮機(14)の吐出側の冷媒圧力を検
出する高圧圧力センサ(Pc)が配置されている。一方、
上記圧縮機(14)の吸入側の冷媒配管(13)には、該圧
縮機(14)の吸入側の冷媒圧力を検出する低圧圧力セン
サ(Pe)と、吸入側の冷媒温度を検出する吸入温度セン
サ(SH)とが配置されている。
【0064】上記室外ユニット(11)には、室外温度を
検出する外気温センサ(To1)と、室外熱交換器(16)
における冷房運転時の冷媒の凝縮温度及び暖房運転時の
冷媒の蒸発温度を検出する室外熱交換センサ(To2)が
配置されている。
【0065】また、上記各室内ユニット(12)には、室
内温度を検出する室内温度センサ(Tr1)と、室内熱交
換器(21)における冷房運転時の冷媒の蒸発温度及び暖
房運転時の冷媒の凝縮温度を検出する室内熱交換センサ
(Tr2)とが配置されている。
【0066】上記室外ユニット(11)に配置される各セ
ンサ(Pc,Pe,SH,To1,To2)の検出信号がコントローラ
(30)に入力され、該コントローラ(30)は、圧縮機
(14)の容量及び室外膨張弁(17)の開度を制御するよ
うに構成されている。
【0067】上記各室内ユニット(12)に配置される各
センサ(Tr1,Tr2)の検出信号が各室内ユニット(12)
に設置される室内コントローラ(50)に入力され、該室
内コントローラ(50)は、各室内ユニット(12)の空調能
力を制御するように構成されている。
【0068】上記コントローラ(30)は、図2に示すよ
うに、能力制御回路(31)を備えている。該能力制御回
路(31)は、温度検出回路(32)の蒸発温度及び凝縮温
度に基づいて圧縮機(14)に周波数信号である容量信号
を出力すると共に、室外膨張弁(17)に開度信号を出力
する能力制御手段を構成している。
【0069】つまり、上記温度検出回路(32)は、高圧
圧力センサ(Pc)と低圧圧力センサ(Pe)の圧力信号を
受けて高圧圧力相当飽和温度である凝縮温度と低圧圧力
相当飽和温度である蒸発温度を検出し、凝縮温度信号と
蒸発温度信号とを能力制御回路(31)に出力するように
構成されている。
【0070】上記能力制御回路(31)は、冷房運転時に
おける冷媒の蒸発温度と暖房運転時における冷媒の凝縮
温度とを制御量とし、この蒸発温度又は凝縮温度の目標
値が予め設定されている。そして、該能力制御回路(3
1)は、冷房運転時には、冷媒の蒸発温度が目標値にな
るように圧縮機(14)に容量信号を出力すると共に、室
外膨張弁(17)が全開となるように開度信号を出力する
ように構成され、また、暖房運転時には、冷媒の凝縮温
度が目標値になるように圧縮機(14)に容量信号を出力
すると共に、室外膨張弁(17)に開度を制御する開度信
号を出力するように構成されている。
【0071】また、上記コントローラ(30)は、上記能
力制御回路(31)の目標値を変更することにより、該目
標値と制御量との偏差を変更させる能力調整手段(33)
が設けられている。該能力調整手段(33)は、目標変更
回路(34)とタイマ回路(35)と発停カウント回路(3
6)と発停検出回路(37)と容量検出回路(43)と目標
記憶回路(38)とを備えている。
【0072】上記発停検出回路(37)は、圧縮機(14)
の発停を検出するように構成されている。つまり、上記
室内ユニット(12)は、室内温度が設定温度になると、
室内膨張弁(20)を閉鎖して、冷房運転又は暖房運転を
休止し、いわゆるサーモオフし(室内サーモオフ)、室
内温度が設定温度より離れると、室内膨張弁(20)を開
口して、冷房運転又は暖房運転を再開し、いわゆるサー
モオンする(室内サーモオン)。
【0073】空調運転を行っている全室内ユニット(1
2)が室内サーモオフすると、圧縮機(14)を停止し、
いわゆるサーモオフし(室外サーモオフ)、この室外サ
ーモオフから少なくとも1台の室内ユニット(12)が冷
房運転又は暖房運転を再開すると、圧縮機(14)を駆動
し、いわゆるサーモオンする(室外サーモオン)。そこ
で、上記発停検出回路(37)は、各室内ユニット(12)
の室内サーモオフ信号及び室内サーモオン信号を受け、
圧縮機(14)を停止した室外サーモオフと、圧縮機(1
4)の駆動を再開した室外サーモオンとを検出するよう
に構成されている。
【0074】上記発停カウント回路(36)は、発停検出
回路(37)の室外サーモオフの回数信号と、タイマ回路
(35)のタイマ信号を受けて、タイマ回路(35)が計測
する所定時間内における室外サーモオフの回数を計数す
る計数手段を構成している。つまり、上記発停カウント
回路(36)は、所定時間内における圧縮機(14)の停止
回数を計数し、計数信号を目標変更回路(34)に出力す
るように構成されている。
【0075】上記容量検出回路(43)は、各室内ユニッ
ト(12)の稼働状況の変化を検出し、容量検出信号を目
標変更回路(34)に出力するように構成されている。つ
まり、上記容量検出回路(43)は、各室内ユニット(1
2)の運転開始による開始信号と各室内ユニット(12)
の運転停止による停止信号とを受け、また、室内サーモ
オン信号及び室内サーモオフ信号を受け、室内ユニット
(12)の稼働台数の変動から必要能力を表す運転容量の
変化を算出し、容量検出信号を出力するように構成され
ている。
【0076】上記目標記憶回路(38)は、上記目標変更
回路(34)が目標値を変更したときに、変更量を記憶す
る記憶手段を構成している。つまり、上記目標記憶回路
(38)は、目標変更回路(34)が目標値を変更したとき
に、目標変更信号を受けて、変更量を記憶し、記憶信号
を出力するように構成されている。
【0077】上記目標変更回路(34)は、計数信号、容
量検出信号、及び記憶信号を受け、能力制御回路(31)
に変更信号を出力する。つまり、上記目標変更回路(3
4)は、所定時間内における室外サーモオフの回数、室
内ユニット(12)の稼働台数が変動したとき運転容量の
変化量、及び目標記憶回路(38)に記憶されている目標
値の変更量に基づいて能力制御回路(31)の目標値を変
更する変更手段を構成している。
【0078】上記目標変更回路(34)は、所定時間内の
圧縮機(14)の停止回数が多くなると、冷房運転時は目
標値を上げることにより、目標値と実際の蒸発温度との
偏差を小さくし、暖房運転時は目標値を下げることによ
り、目標値と実際の凝縮温度との偏差を小さくするよう
に構成されている。その際、上記目標変更回路(34)
は、前回の変更量を考慮して今回の変更量を導出し、目
標値を変更して、変更信号を能力制御回路(31)に出力
するように構成されている。
【0079】具体的に、上記目標変更回路(34)は、図
3に示すように、圧縮機(14)の停止回数と、前回の変
更量に基づいて今回の変更量を導出するように構成さ
れ、例えば、所定時間内における圧縮機(14)の停止回
数が2回で、前回の変更量が0℃の場合、冷房運転時の
目標値を0.5℃大きくするように能力制御回路(31)
に変更信号を出力する。上記目標変更回路(34)は、所
定時間内における圧縮機(14)の停止回数が5回で、前
回の変更量が1.5℃の場合、冷房運転時の目標値を3
℃大きくするように能力制御回路(31)に変更信号を出
力する。
【0080】尚、上記目標変更回路(34)は、前回の変
更量のみを考慮するのではなく、過去の数回の変更量を
重み付けして平均化し、この平均値を考慮する構成とし
てもよい。
【0081】また、上記目標変更回路(34)は、過去の
数回の変更量から変化の勾配を算出し、この算出した勾
配を考慮する構成にしてもよい。
【0082】また、過去数回の変更量の平均値及び過去
数回の変更量の変化勾配を組み合わせて考慮する構成に
してもよい。
【0083】また、上記目標変更回路(34)は、室内ユ
ニット(12)の稼働台数が減少すると、運転容量が減少
すると共に、空調能力が過剰となり、室外サーモオフし
やすくなるため、稼働台数の変化前の運転容量と変化後
の運転容量との容量比に基づいて、変更量を導出し、変
更信号を能力制御回路(31)に出力するように構成され
ている。例えば、上記目標変更回路(34)は、室内ユニ
ット(12)の稼働台数が5台から2台に減少すると、容
量比が0.4となる。この算出した容量比に基づいて、
冷房運転時は目標値を上げることにより、目標値と実際
の蒸発温度との偏差を小さくし、暖房運転時は容量比に
応じて目標値を下げることにより、目標値と実際の蒸発
温度又は凝縮温度との偏差を小さくするように構成され
ている。
【0084】また、上記目標変更回路(34)は、室内ユ
ニット(12)の稼働台数が2台から5台に増加すると、
容量比が2.5となるため、冷房運転時はこの容量比に
応じて目標値を下げ、暖房運転時はこの容量比に応じて
目標値を上げることにより、目標値と実際の蒸発温度又
は凝縮温度との偏差を大きくするように構成されてい
る。
【0085】尚、上記目標変更回路(34)は、所定時間
内における室外サーモオフの回数のみに基づいて能力制
御回路(31)の目標値を変更させる構成にしてもよい。
【0086】また、上記目標変更回路(34)は、所定時
間内における室外サーモオフの回数及び目標記憶回路
(38)に記憶されている目標値の変更量のみに基づいて
能力制御回路(31)の目標値を変更させる構成にしても
よい。
【0087】また、上記目標変更回路(34)は、室内ユ
ニット(12)の稼働台数が変動したときの運転容量の変
化量のみに基づいて能力制御回路(31)の目標値を変更
させる構成にしてもよい。
【0088】また、上記目標変更回路(34)は、室内ユ
ニット(12)の稼働台数が変動したときの運転容量の変
化量及び目標記憶回路(38)に記憶されている目標値の
変更量のみに基づいて能力制御回路(31)の目標値を変
更させる構成にしてもよい。
【0089】−運転動作− 次に、上述した空気調和装置(10)の運転動作について
説明する。
【0090】冷房運転時には、図1中の四路切換弁(1
5)が破線側に切り換わる。圧縮機(14)から吐出され
た冷媒は、四路切換弁(15)を通過し、室外熱交換器
(16)に流入する。室外熱交換器(16)に流入した冷媒
は、室外空気と熱交換して凝縮し、室外膨張弁(17)を
通過した後、室内膨張弁(20)によって減圧される。こ
の減圧された冷媒は、室内熱交換器(21)において室内
空気を冷却すると共に蒸発し、アキュームレータ(18)
を通過した後、圧縮機(14)に戻り、この循環が繰り返
される。
【0091】上記冷房運転時において、低圧圧力センサ
(Pe)が検出した圧縮機(14)の吸入側における冷媒の
低圧圧力の圧力信号が、コントローラ(30)の温度検出
回路(32)に入力されている。該温度検出回路(32)で
は、低圧圧力相当飽和温度である蒸発温度を検出し、蒸
発温度信号を能力制御回路(31)に出力している。該能
力制御回路(31)は、冷媒の蒸発温度の目標値が設定さ
れており、温度検出回路(32)からの蒸発温度信号を受
け、冷媒の蒸発温度が目標値になるように周波数信号及
び開度信号を出力している。
【0092】一方、暖房運転時には、四路切換弁(15)
が図1中の実線側に切り換わる。圧縮機(14)から吐出
された冷媒は、四路切換弁(15)を通過し、室内熱交換
器(21)に流入する。室内熱交換器(21)に流入した冷
媒は、室内を暖房すると共に凝縮し、室内膨張弁(20)
を通過した後、室外膨張弁(17)によって減圧される。
この減圧された冷媒は、室外熱交換器(16)において、
室外空気と熱交換して蒸発し、アキュームレータ(18)
を通過して、圧縮機(14)に戻り、この循環が繰り返さ
れる。
【0093】上記暖房運転時において、高圧圧力センサ
(Pc)が検出した圧縮機(14)の吐出側における冷媒の
高圧圧力の圧力信号が、コントローラ(30)の温度検出
回路(32)に入力されている。該温度検出回路(32)で
は、高圧圧力相当飽和温度である凝縮温度を検出し、凝
縮温度信号を能力制御回路(31)に出力している。該能
力制御回路(31)は、冷媒の凝縮温度の目標値が設定さ
れており、温度検出回路(32)からの凝縮温度信号を受
け、冷媒の凝縮温度が目標値になるように周波数信号及
び開度信号を出力している。
【0094】従って、上記冷房及び暖房運転時におい
て、通常は空調能力が適正に制御される。ところが、例
えば、外気温が低いときの冷房運転時のように、空調負
荷が小さい場合、上記制御では、大きな圧縮機容量で運
転され、室内が急速に冷却され、全ての室内ユニット
(12)が室内サーモオフし、この結果、室外サーモオフ
する。そして、所定時間経過後に室外サーモオンすると
きには、大きな容量で圧縮機(14)を駆動してしまうた
め、室内が急速に冷却され、再び室外サーモオフする。
このようにして圧縮機(14)の発停動作が繰り返され
る。発停回数は空調能力が大き過ぎるほど多くなるた
め、所定時間内の圧縮機(14)の停止回数をカウントし
て、その停止回数に応じて上記蒸発温度又は凝縮温度の
目標値を変更する制御を行う。
【0095】そこで、上記冷房運転時及び暖房運転時に
おける圧縮機容量等の制御について、図4、図5、及び
図6の制御フローに基づいて説明する。
【0096】先ず、制御を開始した後、図4に示すよう
に、入力を目標値に設定するステップST11、圧縮機(1
4)の停止回数に基づいて目標値を変更するルーチンを
実行するステップST13、及び容量比に基づいて目標値を
変更するルーチンを実行するステップST14にそれぞれ進
み、並行して処理を行う。
【0097】上記ステップST11では、冷房運転時におけ
る蒸発温度の目標値、又は暖房運転時における凝縮温度
の目標値が設定され、ステップST12に移る。ステップST
12では、蒸発温度又は凝縮温度が目標値になるように圧
縮機容量及び膨張弁開度を制御してリターンする。
【0098】上記ステップST13では、図5に示すルーチ
ンが実行される。つまり、ステップST21において、圧縮
機(14)が停止したか否かを判断する。圧縮機(14)が
停止するまではこのルーチンを抜け、図4のステップST
15に移る。
【0099】一方、空調能力が過剰となり、圧縮機(1
4)が停止すると、上記ステップST21の判定がYESと
なり、ステップST22に移り、タイマ回路(35)をリセッ
トした後、ステップST23に移り、タイマ回路(35)をス
タートさせる。その後、ステップST24に移り、タイマ回
路(35)がタイムアップしたか否かを判定し、タイムア
ップするまで、ステップST25に移り、圧縮機(14)の停
止回数を計数してステップST24に戻り、このステップST
24とステップST25との動作を繰り返す。その後、上記タ
イマ回路(35)がタイムアップすると、上記ステップST
24からステップST26に移り、計数した停止回数に応じて
目標値を変更し、この変更した目標値を出力して、ステ
ップST15に移る。
【0100】つまり、目標変更回路(34)は、例えば、
冷房運転時において、所定時間内における圧縮機(14)
の停止回数が2回で、前回の変更量が0℃の場合、能力
制御回路(31)の目標値を0.5℃だけ上昇させ、ま
た、所定時間内における圧縮機(14)の停止回数が5回
で、前回の変更量が1.5℃の場合、目標値を3℃だけ
上昇させる。
【0101】また、上記冷房運転時において、所定時間
内における圧縮機(14)の停止回数が零回である場合に
は、逆に目標値を0.5℃だけ低下させる。
【0102】一方、目標変更回路(34)は、例えば、暖
房運転時において、所定時間内における圧縮機(14)の
停止回数が2回で、前回の変更量が0℃の場合、目標値
を0.5℃だけ低下させ、また、所定時間内における圧
縮機(14)の停止回数が5回で、前回の変更量が1.5
℃の場合、目標値を3℃だけ低下させる。
【0103】また、上記暖房運転時において、所定時間
内における圧縮機(14)の停止回数が零回である場合に
は、逆に目標値を0.5℃だけ上昇させる。
【0104】上記ステップST14では、図6に示すルーチ
ンが実行される。つまり、ステップST31において、運転
容量の変化があったか否かを判断する。運転容量が変化
するまでは、このルーチンを抜け、図4のステップST15
に移る。
【0105】一方、例えば、5台の室内ユニット(12)
が冷房運転している状態から、3台の室内ユニット(1
2)が運転を停止し、運転容量が変化した場合、上記ス
テップST31の判定がYESとなり、ステップST32に移
る。ステップST32において、稼働台数の変化前の運転容
量と変化後の運転容量との容量比を算出し、ステップST
33に移る。ステップST33において、上記算出された容量
比に基づいて目標値を変更し、この変更後の目標値を出
力して、ステップST15に移る。例えば、5台の室内ユニ
ット(12)が冷房運転している状態から、3台の室内ユ
ニット(12)が運転を停止したときは、容量比が0.4
となり、この容量比に基づいて目標値を上げる。また、
例えば、運転台数が2台から5台に増加したときは、容
量比が2.5になるため、この容量比に応じて目標値を
下げ、この変更後の目標値を出力して、ステップST15に
移る。
【0106】その後、上記ステップST15において、ステ
ップST14からの変更後の目標値の出力があったか否かを
判断し、目標値の出力があったときはステップST16に移
り、なかったときは、ステップST17に移る。ステップST
16において、変更信号が目標変更回路(34)から能力制
御回路(31)に出力され、ステップST11に移る。
【0107】ステップST17において、ステップST13から
の変更後の目標値の出力があったか否かを判断し、目標
値の出力があったときはステップST18に移り、なかった
ときは、ステップST19に移る。ステップST18において、
変更信号が目標変更回路(34)から能力制御回路(31)
に出力され、ステップST11に移る。
【0108】ステップST19では、目標値の値を変更する
ことなく、目標変更回路(34)から能力制御回路(31)
に変更信号が出力され、ステップST11に移る。
【0109】ステップST11では、能力制御回路(31)
は、目標変更回路(34)からの変更信号を受け、目標値
を変更後の目標値に設定し、ステップST12に移る。この
結果、冷房運転時における目標値と現在の蒸発温度との
偏差又は暖房運転時における目標値と現在の凝縮温度と
の偏差が変更されることになる。ステップST12におい
て、冷房運転時における蒸発温度又は暖房運転時におけ
る蒸発温度が目標値になるように、圧縮機容量等が制御
される。
【0110】上記冷房運転時において、目標値を大きく
すると、現在の蒸発温度との偏差が小さくなるので、圧
縮機容量の低下等の制御が行われ、冷房能力が小さくな
る。この結果、冷房運転を行っている室内ユニット(1
2)においては、急激な室内温度の低下が生じないた
め、室内サーモオフが少なくなる。
【0111】上記暖房運転時において、目標値を小さく
すると、現在の凝縮温度との偏差が小さくなるので、圧
縮機容量の低下等の制御が行われ、暖房能力が小さくな
る。この結果、暖房運転を行っている室内ユニット(1
2)においては、急激な室内温度の上昇が生じないた
め、室内サーモオフが少なくなる。
【0112】一方、圧縮機(14)の停止又は運転容量の
変化がなければ適正な空調能力に制御されていると考え
られるため、能力制御回路(31)は、目標値を変更する
ことなく圧縮機容量等を制御して運転を継続する。
【0113】例えば、検出した蒸発温度が目標値より高
く、その差が大きい場合には、冷房能力が不足している
ので、圧縮機容量の増大等を行い、逆に、蒸発温度が目
標値より高いが、その差が小さい場合には、冷房能力が
充足しているので、圧縮機容量の低下等を行う。
【0114】−実施形態1の効果− 本実施形態1によれば、空調能力を制御する目標値と制
御量との偏差を変更させるようにしたために、空調負荷
に対応した空調能力に制御することができる。
【0115】例えば、低外気温度の冷房運転時のよう
に、空調負荷が小さく、空調能力が過剰である場合、目
標値と制御量との偏差を変更させることによって空調能
力を低下させることができる。この結果、室内温度の急
激な変動を抑制することができるので、室内の快適性を
向上させることができる。
【0116】また、上記圧縮機(14)の発停動作を抑制
することができるので、圧縮機(14)の信頼性を向上さ
せることができる。
【0117】また、圧縮機(14)の発停動作を抑制する
ことができるので、発停時の無駄な電力消費を減少させ
ることができ、省エネ化することができる。つまり、圧
縮機(14)の発停動作を減らすことにより、圧縮機(1
4)の停止によって均圧化した冷媒に、再度差圧を付け
るために必要な動力が不要となり、また、急激に室内を
冷房したり、暖房するために圧縮機(14)の周波数を効
率の悪い高周波数に制御する必要がなくなり、消費エネ
ルギーを減少させることができる。
【0118】また、目標値と制御量との偏差を変更させ
る制御を追加するのみで、簡易に空調能力の適正化を図
ることができる。
【0119】また、圧縮機(14)の停止回数に基づいて
目標値を変更させるようにしたために、該目標値を適正
に変更させることができ、空調能力を適正に制御するこ
とができる。
【0120】また、目標値の変更は、目標記憶回路(3
8)に記憶された変更量を考慮して行うようにしている
ので、空調能力の最適化を迅速に行うことができる。
【0121】また、室内熱交換器(21)の運転容量の変
化量に基づいて目標値を変更させるようにしたために、
室内熱交換器(21)の稼働台数が減少することにより、
室内熱交換器(21)の運転容量が大きく変化しても、空
調能力を適正に制御することができる。
【0122】<発明の実施の形態2>本発明の実施形態
2は、実施形態1における圧縮機(14)の停止回数に代
えて、室外サーモオンしてから室外サーモオフするまで
の運転時間に基づいて目標値を変更させるようにしたも
のである。
【0123】コントローラ(30)は、図7に示すよう
に、能力制御回路(31)の目標値を変更する能力調整手
段(33)が設けられている。該能力調整手段(33)は、
目標変更回路(34)と発停検出回路(37)と容量検出回
路(43)と目標記憶回路(38)と運転時間タイマ回路
(39)とを備えている。
【0124】上記運転時間タイマ回路(39)は、発停検
出回路(37)の室外サーモオン及び室外サーモオフの発
停信号を受けて、室外サーモオンしてから室外サーモオ
フするまでの運転時間を計測する計測手段を構成してい
る。つまり、上記運転時間タイマ回路(39)は、圧縮機
(14)の運転時間を計測し、計測信号を目標変更回路
(34)に出力するように構成されている。
【0125】上記目標変更回路(34)は、計測信号、容
量検出信号、及び記憶信号を受け、能力制御回路(31)
に変更信号を出力するように構成されている。つまり、
上記目標変更回路(34)は、圧縮機(14)の運転時間に
基づいて能力制御回路(31)の目標値を変更する変更手
段を構成している。
【0126】上記目標変更回路(34)は、圧縮機(14)
の運転時間が短くなると、冷房運転時の目標値を上げる
ことにより、目標値と実際の蒸発温度との偏差を小さく
し、暖房運転時の目標値を下げることにより、目標値と
実際の凝縮温度との偏差を小さくするように構成されて
いる。その際、上記目標変更回路(34)は、前回の変更
量を考慮して今回の変更量を導出し、目標値を変更し
て、変更信号を能力制御回路(31)に出力するように構
成されている。
【0127】具体的に、上記目標変更回路(34)は、図
8に示すように、圧縮機(14)の運転時間と、前回の変
更量に基づいて今回の変更量を導出するように構成さ
れ、例えば、圧縮機(14)の運転時間が15分で、前回
の変更量が0℃の場合、冷房運転時の目標値を0.5℃
大きくするように能力制御回路(31)に変更信号を出力
する。上記目標変更回路(34)は、圧縮機(14)の運転
時間が5分で、前回の変更量が1.5℃の場合、冷房運
転時の目標値を3℃大きくするように能力制御回路(3
1)に変更信号を出力する。一方、上記目標変更回路(3
4)は、圧縮機の運転時間が所定時間x以上となったと
きは、冷房運転時の目標値を、逆に0.5℃小さくする
ように能力制御回路(31)に変更信号を出力する。
【0128】尚、上記目標変更回路(34)は、前回の変
更量のみを考慮するのではなく、過去の数回の変更量を
重み付けして平均化し、この平均値を考慮する構成とし
てもよい。
【0129】また、上記目標変更回路(34)は、過去の
数回の変更量から変化の勾配を算出し、この算出した勾
配を考慮する構成にしてもよい。
【0130】また、過去数回の変更量の平均値及び過去
数回の変更量の変化勾配を組み合わせて考慮する構成に
してもよい。
【0131】また、上記目標変更回路(34)は、室内ユ
ニット(12)の稼働台数が減少すると、運転容量が減少
すると共に、空調能力が過剰となり、室外サーモオフし
やすくなるため、稼働台数の変化前の運転容量と変化後
の運転容量との容量比に基づいて変更量を導出し、変更
信号を能力制御回路(31)に出力するように構成されて
いる。例えば、上記目標変更回路(34)は、室内ユニッ
ト(12)の稼働台数が5台から2台に減少すると、容量
比が0.4となる。この算出した容量比に基づいて、冷
房運転時は目標値を上げることにより、目標値と実際の
蒸発温度との偏差を小さくし、暖房運転時は容量比に応
じて目標値を下げることにより、目標値と実際の凝縮温
度との偏差を小さくするように構成されている。
【0132】また、上記目標変更回路(34)は、室内ユ
ニット(12)の稼働台数が2台から5台に増加すると、
容量比が2.5となるため、冷房運転時はこの容量比に
応じて目標値を下げ、暖房運転時はこの容量比に応じて
目標値を上げるように構成されている。
【0133】尚、上記目標変更回路(34)は、圧縮機
(14)の運転時間のみに基づいて能力制御回路(31)の
目標値を変更させる構成にしてもよい。
【0134】また、上記目標変更回路(34)は、圧縮機
(14)の運転時間及び目標記憶回路(38)に記憶されて
いる目標値の変更量のみに基づいて能力制御回路(31)
の目標値を変更させる構成にしてもよい。
【0135】また、上記目標変更回路(34)は、室内ユ
ニット(12)の稼働台数が変動したときの運転容量の変
化量のみに基づいて能力制御回路(31)の目標値を変更
させる構成にしてもよい。
【0136】また、上記目標変更回路(34)は、室内ユ
ニット(12)の稼働台数が変動したときの運転容量の変
化量及び目標記憶回路(38)に記憶されている目標値の
変更量のみに基づいて能力制御回路(31)の目標値を変
更させる構成にしてもよい。
【0137】−運転動作− 従って、冷房及び暖房運転時において、室外サーモオフ
すると、目標値を変更する制御が行われる。そこで、冷
房及び暖房運転時における圧縮機容量等の制御につい
て、図9、図10、及び図11の制御フローに基づいて
説明する。
【0138】先ず、制御を開始した後、図9に示すよう
に、入力を目標値に設定するステップST41、圧縮機(1
4)の運転時間に基づいて目標値を変更するルーチンを
実行するステップST43、及び容量比に基づいて目標値を
変更するルーチンを実行するステップST44にそれぞれ進
み、並行して処理を行う。
【0139】上記ステップST41では、冷房運転時におけ
る蒸発温度の目標値、又は暖房運転時における凝縮温度
の目標値が設定され、ステップST42に移る。ステップST
42では、蒸発温度又は凝縮温度が目標値になるように圧
縮機容量及び膨張弁開度を制御してリターンする。
【0140】上記ステップST43では、図10に示すルー
チンが実行される。つまり、ステップST51において、圧
縮機(14)が起動したか否か、即ち室外サーモオンした
か否かを判定する。室外サーモオンするまでは、このル
ーチンを抜け、図9のステップST45に進む。
【0141】その後、室外サーモオンすると、上記ステ
ップST51の判定がYESとなり、ステップST52に移り、
運転時間タイマ回路(39)をリセットした後、ステップ
ST53に移り、運転時間タイマ回路(39)をスタートさ
せ、運転時間を計測する。その後、ステップST54に移
り、圧縮機(14)が停止したか否か、又は運転時間が所
定時間xを経過したか否かを判定し、圧縮機(14)が停
止するまで又は運転時間が所定時間xを経過するまでス
テップST53に戻り、ステップST53とステップST54との動
作を繰り返す。その後、圧縮機(14)が停止するか運転
時間が所定時間xを経過するとステップST55に移り、運
転時間に応じて目標値を変更し、この変更した目標値を
出力して、ステップST45に移る。
【0142】つまり、目標変更回路(34)は、例えば、
冷房運転時において、運転時間が15分で、前回の変更
量が0℃の場合、能力制御回路(31)の目標値を0.5
℃だけ上昇させ、また、運転時間が5分で、前回の変更
量が1.5℃の場合、能力制御回路(31)の目標値を3
℃だけ上昇させる。
【0143】また、上記冷房運転時において、運転時間
が所定時間xを経過した場合には、逆に能力制御回路
(31)の目標値を0.5℃だけ低下させる。
【0144】一方、目標変更回路(34)は、例えば、暖
房運転時において、運転時間が15分で、前回の変更量
が0℃の場合、能力制御回路(31)の目標値を0.5℃
だけ低下させ、また、運転時間が5分で、前回の変更量
が1.5℃の場合、能力制御回路(31)の目標値を3℃
だけ低下させる。
【0145】また、上記暖房運転時において、運転時間
が所定時間xを経過した場合には、逆に能力制御回路
(31)の目標値を0.5℃だけ上昇させる。
【0146】上記ステップST44では、図11に示すルー
チンを実行する。つまり、ステップST61において、運転
容量の変化があったか否かを判断する。運転容量が変化
するまでは、このルーチンを抜け、ステップST45に進
む。
【0147】一方、例えば、5台の室内ユニット(12)
が冷房運転している状態から、3台の室内ユニット(1
2)が運転を停止し、運転容量が変化した場合、上記ス
テップST61の判定がYESとなり、ステップST62に移
る。ステップST62において、稼働台数の変化前の運転容
量と変化後の運転容量との容量比を算出し、ステップST
63に移る。ステップST63において、上記算出された容量
比に基づいて目標値を上げ、この変更後の目標値を出力
して、ステップST45に移る。また、例えば、5台の室内
ユニット(12)が冷房運転している状態から、3台の室
内ユニット(12)が運転を停止したときは、容量比が
0.4となり、この容量比に基づいて目標値を上げる。
また、例えば、運転台数が2台から5台に増加したとき
は、容量比が2.5になるため、この容量比に応じて目
標値を下げ、この変更後の目標値を出力して、ステップ
ST45に移る。
【0148】その後、上記ステップST45において、ステ
ップST44からの変更後の目標値の出力があったか否かを
判断し、目標値の出力があったときはステップST46に移
り、なかったときは、ステップST47に移る。ステップST
46において、変更信号が目標変更回路(34)から能力制
御回路(31)に出力され、ステップST41に移る。
【0149】ステップST47において、ステップST43から
の変更後の目標値の出力があったか否かを判断し、目標
値の出力があったときはステップST48に移り、なかった
ときは、ステップST49に移る。ステップST48において、
変更信号が目標変更回路(34)から能力制御回路(31)
に出力され、ステップST41に移る。
【0150】ステップST49では、目標値の値を変更する
ことなく、目標変更回路(34)から能力制御回路(31)
に変更信号が出力され、ステップST41に移る。
【0151】ステップST41では、能力制御回路(31)
は、目標変更回路(34)からの変更信号を受け、目標値
を変更後の目標値に設定し、ステップST42に移る。この
結果、冷房運転時における目標値と現在の蒸発温度との
偏差又は暖房運転時における目標値と現在の凝縮温度と
の偏差が変更されることになる。ステップST42におい
て、冷房運転時における蒸発温度又は暖房運転時におけ
る蒸発温度が目標値になるように、圧縮機容量等が制御
される。
【0152】上記冷房運転時において、目標値が大きく
なると、現在の蒸発温度との偏差が小さくなるので、圧
縮機容量の低下等の制御が行われ、冷房能力が小さくな
る。この結果、冷房運転を行っている室内ユニット(1
2)においては、急激な室内温度の低下が生じないた
め、室内サーモオフが少なくなる。
【0153】上記暖房運転時において、目標値が小さく
なると、現在の凝縮温度との差が小さくなるので、圧縮
機容量の低下等の制御が行われ、暖房能力が小さくな
る。この結果、暖房運転を行っている室内ユニット(1
2)においては、急激な室内温度の上昇が生じないた
め、室内サーモオフが少なくなる。
【0154】一方、室外サーモオフ又は運転容量の変化
がなければ適正な空調能力に制御されていると考えられ
るため、能力制御回路(31)は、目標値を変更すること
なく圧縮機容量等を制御して運転を継続する。
【0155】例えば、検出した蒸発温度が目標値より高
く、その差が大きい場合には、冷房能力が不足している
ので、圧縮機容量の増大等を行い、逆に、蒸発温度が目
標値より高いが、その差が小さい場合には、冷房能力が
充足しているので、圧縮機容量の低下等を行う。
【0156】−実施形態2の効果− 本実施形態2によれば、圧縮機(14)が起動してから停
止するまでの運転時間に基づいて目標値を変更させるよ
うにしたために、該目標値を適正に変更させることがで
き、空調能力を適正に制御することができる。
【0157】その他の構成、作用及び効果は実施形態1
と同様である。
【0158】<発明の実施の形態3>本発明の実施形態
3は、室外サーモオン時に目標値を変更させるようにし
たものである。
【0159】コントローラ(30)は、図12に示すよう
に、能力制御回路(31)と温度検出回路(32)と能力制
御回路(31)の目標値を変更する能力調整手段(33)と
が設けられている。該能力調整手段(33)は、目標変更
回路(34)と停止計測タイマ回路(40)と制御実行判定
回路(41)と起動計測タイマ回路(42)とを備えてい
る。
【0160】上記停止計測タイマ回路(40)は、圧縮機
(14)の停止時から起動時までの停止時間を計測し、制
御実行判定回路(41)に停止計測信号を出力するように
構成されている。
【0161】上記制御実行判定回路(41)は、上記停止
計測タイマ回路(40)が出力した停止計測信号を受け
て、圧縮機(14)の停止時から起動時までの停止時間に
基づき、室外サーモオフか否かを判定するように構成さ
れている。つまり、上記制御実行判定回路(41)は、圧
縮機(14)の停止時間が待機時間程度のときには、圧縮
機(14)の停止は室外サーモオフと判定し、停止時間が
待機時間程度以上であれば、室外サーモオフではないと
判定することにより、例えば、空調負荷が大きい朝一番
の起動時には、目標値の変更を行わないように構成され
ている。
【0162】上記起動計測タイマ回路(42)は、室外サ
ーモオフと判定されたときに、圧縮機(14)の起動後の
経過時間を計測し、目標変更回路(34)に起動信号を出
力するように構成されている。
【0163】上記目標変更回路(34)は、上記起動計測
タイマ回路(42)からの起動信号を受けて、起動後の経
過時間が所定時間tsを経過するまで、冷房運転時の目標
値を上げ、暖房運転時の目標値を下げることにより、該
目標値と制御量との偏差を変更させるように構成されて
いる。
【0164】具体的に、上記目標変更回路(34)は、冷
房運転時においては、図13の実線に示すように、起動
目標値を本来の目標値である最終目標値T2から起動時の
目標値であるT1に上げると共に、該起動目標値を圧縮機
(14)の起動時からの時間の経過と共に直線的に最終目
標値T2に近づけ、所定時間tsの経過後に最終目標値T2に
なるように変更させるべく能力制御回路(31)に変更信
号を出力する。
【0165】また、上記目標変更回路(34)は、暖房運
転時においては、図14の実線に示すように、起動目標
値を本来の目標値である最終目標値T2から起動時の目標
値であるT1に下げると共に、該起動目標値を圧縮機(1
4)の起動時からの時間の経過と共に直線的に最終目標
値T2に近づけ、所定時間tsの経過後に最終目標値T2にな
るように変更させるべく能力制御回路(31)に変更信号
を出力する。
【0166】尚、目標変更回路(34)は、図13又は図
14に破線で示すように、起動目標値を二次関数的に変
更させ、又は所定時間tsが経過するまで起動時の目標値
T1を維持し、所定時間tsの経過時に最終目標値T2に変更
するように構成してもよい。
【0167】従って、冷房及び暖房運転時において、室
外サーモオフすると、目標値を変更する制御が行われ
る。
【0168】そこで、起動時に目標値を変更する理由に
ついて説明する。
【0169】圧縮機(14)の停止後は、冷媒回路(23)
内の圧力が均圧化し、特にマルチ型の空気調和装置(1
0)では冷媒回路(23)の配管容積が大きく、圧縮機(1
4)の起動直後は冷媒が行き渡らないため、低圧圧力が
すぐに下がらず、高圧圧力はすぐに上がらない。この結
果、低圧圧力から算出される冷媒の蒸発温度が通常運転
時の蒸発温度に比べ高めに算出され、高圧圧力から算出
される冷媒の凝縮温度が通常運転時の凝縮温度に比べ低
めに算出される。圧縮機容量は冷媒の蒸発温度及び凝縮
温度が目標値になるように圧縮機容量が制御されるた
め、圧縮機(14)は、必要以上に大きな圧縮機容量に制
御されて起動してしまう。
【0170】従って、冷房運転時には、所定時間tsが経
過するまで起動目標値を最終目標値T2に比べ高めに設定
し、暖房運転時には、所定時間tsが経過するまで起動目
標値を最終目標値T2に比べ低めに設定することにより、
圧縮機(14)の起動時の空調能力を抑えるようにする。
そして、冷媒が冷媒回路(23)内に行き渡ると、低圧圧
力から算出される冷媒の蒸発温度及び高圧圧力から算出
される冷媒の凝縮温度が通常運転時の値に算出されるよ
うになるため、所定時間tsの経過後に、目標値が本来の
目標値T2に設定されるように起動目標値を変化させる起
動制御を行う。
【0171】続いて、冷房及び暖房運転時における圧縮
機(14)の起動時の圧縮機容量等の制御について、図1
5の制御フローに基づいて説明する。
【0172】まず、制御が開始した後、ステップST71に
おいて、圧縮機(14)が起動したか否かを判定する。圧
縮機(14)が起動するまでは、ステップST79に移り、目
標値を最終目標値T2に設定する。
【0173】その後、圧縮機(14)が起動すると、ステ
ップST71からステップST72に進み、制御実行判定回路
(41)が、停止計測タイマ回路(40)からの停止計測信
号を受け、停止時間が所定時間以上のときは、圧縮機
(14)の停止を室外サーモオフではないと判定し、ステ
ップST79に進み、目標値が最終目標値T2に設定されて、
ステップST80において、圧縮機容量等が制御される。上
記所定時間xは、例えば、10分に設定されている。従
って、通常は空調負荷が大きい朝一番の運転開始時に
は、目標値に基づく偏差を変更させることなく圧縮機
(14)を起動させるので、空調能力が抑制されることな
く、運転が開始される。
【0174】一方、停止時間が所定時間以内のときは、
圧縮機(14)の停止を室外サーモオフと判定し、ステッ
プST73に移る。ステップST73では、起動計測タイマ回路
(42)が圧縮機(14)の起動後の経過時間を計測してい
るか否かを判定し、経過時間を計測していないときは、
ステップST74に移り、経過時間を計測しているときは、
ステップST77に移る。
【0175】ステップST74では起動計測タイマ回路(4
2)をリセットし、ステップST75において起動計測タイ
マ回路(42)をスタートし、ステップST76に移る。ステ
ップST76では、目標変更回路(34)が起動目標値を起動
時の目標値T1に変更し、ステップST77に移る。この結
果、上記目標値と制御量との偏差が変更させることにな
る。
【0176】起動時の目標値T1は、冷房運転時には最終
目標値T2に比べ高く設定され、暖房運転時には最終目標
値T2に比べ低く設定されるため、空調能力が抑えられ
る。
【0177】尚、起動時の目標温度T1は、設置環境等に
よって決定する。
【0178】ステップST77では、起動後の経過時間が所
定時間tsを経過したか否かを判定する。起動後の経過時
間が所定時間tsを経過するまでは、ステップST78に移
り、目標変更回路(34)が起動目標値を変更する。起動
目標値は、図9の実線又は図10の実線に示すように、
時間の経過と共に起動時の目標値T1から直線的に変化さ
せ、所定時間tsの経過時に最終目標値T2になるように変
更させる。つまり、圧縮機(14)の起動からの時間の経
過と共に冷媒が冷媒回路(23)内に行き渡るようになる
ため、所定時間tsの経過後に本来の目標値である最終目
標値T2に近づくように起動目標値を変更させる。
【0179】尚、所定時間tsは、冷媒が回路に行き渡る
時間が想定され、例えば、5分に設定されている。
【0180】従って、冷媒の蒸発温度が、冷媒が行き渡
っていないことによって、通常の運転時の蒸発温度より
高い温度に算出されても、必要以上の空調能力を出すよ
うに制御されてしまうことがなくなる。また、冷媒の凝
縮温度が、冷媒が行き渡っていないことによって、通常
の運転時の凝縮温度より低い温度に算出されても、必要
以上の空調能力を出すように制御されてしまうことがな
くなる。この結果、室内サーモオフを減らすことができ
る。
【0181】起動後の経過時間が所定時間tsを経過する
と、ステップST77からステップST79に移り、起動目標値
が最終目標値T2に設定される。そして、ステップST80に
移り、冷媒の蒸発温度及び凝縮温度ががこの最終目標値
T2に近づくように圧縮機容量等が制御される。
【0182】−実施形態3の効果− 本実施形態3によれば、圧縮機(14)の起動時に、目標
値を空調能力の小さい起動目標値に変更することによ
り、目標値に基づく偏差を変更させるようにしたため
に、起動後の空調能力を適正に制御することができる。
【0183】その他の構成、作用及び効果は実施形態1
と同様である。
【0184】<発明の実施の形態4>実施形態4の空気
調和装置(10)は、図16に示すように、実施形態3と
異なり、1台の室外ユニット(11)に1台の室内ユニッ
ト(12)が接続された、いわゆるペア型の空気調和装置
に構成されている。
【0185】上記室内ユニット(12)は、利用側熱交換
器である室内熱交換器(21)を備えている。また、室内
ユニット(12)には、室内温度の設定温度を入力するリ
モコン(27)が設置されている。該リモコン(27)は、
設定温度が入力されたときにコントローラ(30)に制御
信号を出力するように構成されている。
【0186】上記圧縮機(14)と四路切換弁(15)と室
外熱交換器(16)と室外膨張弁(17)と室内熱交換器
(21)とアキュムレータ(18)とが順に冷媒配管(13)
によって接続されて、冷媒回路(23)が形成されてい
る。
【0187】上記コントローラ(30)は、図17に示す
ように、室温制御回路(31)と室温検出回路(32)と能
力調整手段(33)とを備えている。該能力調整手段(3
3)は、偏差変更回路(34)と停止計測タイマ回路(4
0)と制御実行判定回路(41)と起動計測タイマ回路(4
2)とを備えている。
【0188】上記室温検出回路(32)は、室内温度セン
サ(Tr1)からの検出信号を受け、室温制御回路(31)
に室内温度信号を出力するように構成されている。
【0189】上記室温制御回路(31)は、室内温度セン
サ(Tr1)が検出する室内温度が制御量として設定さ
れ、リモコン(27)によって入力される設定温度が目標
値として設定されている。上記室温制御回路(31)は、
上記設定温度と室内温度との偏差が零になるように圧縮
機(14)に容量信号を出力すると共に、室外膨張弁(1
7)に開度信号を出力するように構成されている。
【0190】上記偏差変更回路(34)は、変更手段を構
成している。つまり、該偏差変更回路(34)は、起動計
測タイマ回路(42)からの起動信号を受けて、起動後の
経過時間が所定時間tsを経過するまで、室内温度と設定
温度との偏差から修正値を減ずることによって、目標値
と制御量との偏差を変更させるように構成されている。
【0191】具体的に、上記偏差変更回路(34)は、図
18の実線に示すように、起動時の室内温度と設定温度
との偏差から修正値T3を減じると共に、圧縮機(14)の
起動時からの時間の経過と共に、修正値を直線的に減ら
し、所定時間tsの経過後に修正値が零になるように変更
させるように室温制御回路(31)に変更信号を出力す
る。
【0192】尚、偏差変更回路(34)は、図18の破線
で示すように、修正値を二次関数的に減少させ、又は所
定時間tsが経過するまで起動時の修正値T3を維持し、所
定時間tsの経過時に修正値を零に変更するように構成し
てもよい。
【0193】−運転動作− 上記空気調和装置(10)の運転動作について説明する。
【0194】冷房運転時には、図16中の四路切換弁
(15)が破線側に切り換わる。圧縮機(14)から吐出さ
れた冷媒は、四路切換弁(15)を通過し、室外熱交換器
(16)に流入する。室外熱交換器(16)に流入した冷媒
は、室外空気と熱交換して凝縮し、室外膨張弁(17)に
よって減圧される。この減圧された冷媒は、室内熱交換
器(21)において室内空気を冷却すると共に蒸発し、ア
キュームレータ(18)を通過した後、圧縮機(14)に戻
り、この循環が繰り返される。
【0195】一方、暖房運転時には、図16中の四路切
換弁(15)が実線側に切り換わる。圧縮機(14)から吐
出された冷媒は、四路切換弁(15)を通過し、室内熱交
換器(21)に流入する。室内熱交換器(21)に流入した
冷媒は、室内を暖房すると共に凝縮し、室外膨張弁(1
7)によって減圧される。この減圧された冷媒は、室外
熱交換器(16)において室外空気と熱交換すると共に蒸
発し、アキュームレータ(18)を通過した後、圧縮機
(14)に戻り、この循環が繰り返される。
【0196】上記冷房及び暖房運転時において、室内温
度センサ(Tr1)が室内温度を検出し、コントローラ(3
0)に制御信号を出力している。上記コントローラ(3
0)の室温制御回路(31)は、リモコン(27)に入力さ
れている設定温度と室内温度センサ(Tr1)が検出した
室内温度との偏差に基づいて圧縮機容量又は膨張弁開度
を制御している。
【0197】従って、通常、空調能力が適正に制御され
ている。ところが、室内温度が所定温度に達すると室内
サーモオフすると同時に室外サーモオフする。その後、
室内サーモオンし、待機時間が経過した後に室外サーモ
オンする。特に外気温が低いときの冷房運転のように空
調負荷が小さい場合は、上記通常の制御では、圧縮機容
量が大きい状態で運転されるので、空調能力が出過ぎ、
室内温度が急速に低下して圧縮機(14)の停止及び再開
が頻繁に繰り返されるため、空調能力を抑制する制御を
行う。
【0198】そこで、空調能力を抑制する制御を行う理
由について説明する。
【0199】圧縮機(14)が一旦停止すると、圧縮機
(14)の保護のために、所定のの待機時間(例えば5
分)が経過するまで圧縮機(14)の再起動が制限される
ため、例えば、冷房運転時では、この間に徐々に室内温
度が上がり、設定温度との偏差が大きくなるので、この
偏差に基づいて設定される圧縮機容量が大きい状態で運
転が開始される。
【0200】しかし、空調負荷は、室内温度と設定温度
との偏差に相当する熱量のみではなく、ふく射熱等によ
り室内に供給される熱量も含まれるため、圧縮機容量
は、偏差に相当する熱量のみならずふく射熱等による熱
量を含めた空調負荷に対応できるように室内温度と設定
温度との偏差から所定の能力が発揮されるように設定さ
れている。
【0201】この結果、圧縮機(14)が一定時間停止し
ていたことにより、例えば、冷房運転時に徐々に室内温
度が上がり、結果として偏差が大きくなってしまったよ
うな場合には、室内温度と設定温度との偏差から算出さ
れる空調負荷に対し、ふく射等により室内に供給される
熱量は小さく、実際の空調負荷はあまり大きくないこと
が多いため、必要以上の空調能力を発揮するように制御
されてしまう。従って、圧縮機(14)の停止及び再開が
頻繁に繰り返されることとなるため、起動時に圧縮機容
量を抑制する制御を行う。
【0202】続いて、冷房及び暖房運転時における圧縮
機(14)の起動時の圧縮機容量等の制御について、図1
9の制御フローに基づいて説明する。
【0203】まず、制御が開始した後、ステップST81に
おいて、圧縮機(14)が起動したか否かを判定する。圧
縮機(14)が起動するまでは、ステップST89に移り、偏
差の修正値を零に設定する。
【0204】その後、圧縮機(14)が起動すると、ステ
ップST81からステップST82に進み、制御実行判定回路
(41)が、停止計測タイマ回路(40)からの停止計測信
号を受け、停止時間が所定時間以上のときは、圧縮機
(14)の停止は室外サーモオフではないと判定し、ステ
ップST89に進み、偏差の修正値が零に設定されて、ステ
ップST90において、圧縮機容量等が制御される。上記所
定時間は、例えば、10分に設定する。従って、通常は
空調負荷が大きい朝一番の運転開始時には、偏差を修正
することなく圧縮機(14)を起動させるので、空調能力
が抑制されることなく、運転が開始される。
【0205】一方、停止時間が所定時間以内のときは、
圧縮機(14)の停止を室外サーモオフと判定し、ステッ
プST83に移る。ステップST83では、起動計測タイマ回路
(42)が圧縮機(14)の起動後の経過時間を計測してい
るか否かを判定し、経過時間を計測していないときはス
テップST84に移り、経過時間を計測しているときはステ
ップST87に移る。
【0206】ステップST84では、起動計測タイマ回路
(42)をリセットし、ステップST85に移る。ステップST
85では、起動計測タイマ回路(42)をスタートし、ステ
ップST86に移る。ステップST86では、目標変更回路(3
4)が設定温度と室内温度との偏差から起動時の修正値T
3を減じて、ステップST87に移る。実際の偏差から起動
時の修正値T3を減ずることにより、偏差が実際の偏差よ
り小さく見積もられる。従って、設定温度と室内温度と
の偏差に基づいて設定される空調能力が低く抑えられる
こととなる。この結果、上記偏差から算出される空調能
力が空調負荷以上の能力を出すように制御されてしまう
ことを防止することができる。尚、起動時の修正値T3
は、設置環境等によって決定する。
【0207】ステップST87では、起動後の経過時間が所
定時間tsを経過したか否かを判定する。起動後の経過時
間が所定時間tsを経過していないときは、ステップST88
に移り、偏差変更回路(34)が修正値を変更する。該修
正値は、図18の実線に示すように、時間の経過と共に
起動時の修正値T3から直線的に減少させ、所定時間tsの
経過時に零になるように変更させる。つまり、圧縮機
(14)の起動時には、設定温度と室内温度との偏差が大
きいため空調負荷以上の空調能力を発揮するように制御
されてしまうが、時間の経過と共に室内温度と設定温度
との偏差が小さくなり、空調負荷に見合った偏差に収束
するため偏差の修正値を小さくさせる。この結果、起動
時において、最適な空調能力を発揮するように制御さ
れ、室内サーモオフを減らすことができる。
【0208】起動後の経過時間が所定時間tsを経過する
と、ステップST87からステップST89に移り、偏差の修正
値を零に設定する。そして、ステップST90に移り、室内
温度と設定温度との偏差に基づいて圧縮機容量等が制御
される。
【0209】−実施形態4の効果− 本実施形態4によれば、圧縮機(14)の起動時に、目標
値である設定温度と制御量である室内温度との偏差を空
調能力が小さくなるように修正するようにしたために、
起動後の空調能力を適正に制御することができる。
【0210】その他の構成、作用及び効果は実施形態3
と同様である。
【0211】<発明の実施の形態5>本発明の実施形態
5は、実施形態4と異なり、圧縮機(14)の停止回数に
基づいて設定温度と室内温度との偏差を変更させるよう
にしたものである。
【0212】コントローラ(30)は、図20に示すよう
に、室温制御回路(31)を備えている。該室温制御回路
(31)は、設定温度と室内温度との偏差に基づいて圧縮
機(14)に周波数信号である容量信号を出力すると共
に、室外膨張弁(17)に開度信号を出力する能力制御手
段を構成している。
【0213】また、上記コントローラ(30)は、上記室
温制御回路(31)に設定される設定温度と室内温度との
偏差を変更する能力調整手段(33)が設けられている。
該能力調整手段(33)は、室温検出回路(32)と偏差変
更回路(34)とタイマ回路(35)と発停カウント回路
(36)と発停検出回路(37)と偏差記憶回路(38)とを
備えている。
【0214】上記室温検出回路(32)は、室内温度セン
サ(Tr1)からの検出信号が入力され、偏差変更回路(3
4)に室内温度信号を出力するように構成されている。
【0215】上記発停検出回路(37)は、圧縮機(14)
の発停を検出するように構成されている。つまり、上記
室内ユニット(12)は、室内温度が設定温度になると、
室外膨張弁(17)を閉鎖すると共に、圧縮機(14)を停
止して、冷房運転又は暖房運転を休止し、いわゆるサー
モオフし、室内温度が設定温度より離れると、室外膨張
弁(17)を開口して、圧縮機(14)を起動し、冷房運転
又は暖房運転を再開し、いわゆるサーモオンする。
【0216】そこで、上記発停検出回路(37)は、サー
モオフ信号及びサーモオン信号を受け、発停カウント回
路(36)に回数信号を出力するように構成されている。
【0217】上記発停カウント回路(36)は、発停検出
回路(37)のサーモオフの回数信号と、タイマ回路(3
5)のタイマ信号を受けて、タイマ回路(35)が計測す
る所定時間内におけるサーモオフの回数を計数する計数
手段を構成している。つまり、上記発停カウント回路
(36)は、所定時間内における圧縮機(14)の停止回数
を計数し、計数信号を偏差変更回路(34)に出力するよ
うに構成されている。
【0218】上記偏差記憶回路(38)は、上記偏差変更
回路(34)が設定温度と室内温度との偏差を変更したと
きに、変更量を記憶する記憶手段を構成している。つま
り、上記偏差記憶回路(38)は、偏差変更回路(34)が
設定温度と室内温度との偏差を変更したときに、偏差変
更信号を受けて、偏差の変更量を記憶し、記憶信号を出
力するように構成されている。
【0219】上記偏差変更回路(34)は、設定温度と室
内温度との偏差に補正係数を掛けることにより、偏差を
変更するように構成されている。また、上記偏差変更回
路(34)は、計数信号、記憶信号、及び室内温度信号を
受け、室温制御回路(31)に変更信号を出力するように
構成されている。
【0220】上記偏差変更回路(34)は、所定時間内に
おける圧縮機(14)の停止回数及び偏差記憶回路(38)
に記憶されている変更量に基づいて、室温制御回路(3
1)に設定される設定温度と室内温度との偏差を変更す
る変更手段を構成している。つまり、上記偏差変更回路
(34)は、所定時間内の圧縮機(14)の停止回数が多く
なると、より零に近い補正係数を掛けることにより、設
定温度と室内温度との偏差を零に近づけるように構成さ
れている。その際、上記偏差変更回路(34)は、前回の
変更時の補正係数を考慮して今回の補正係数を導出して
偏差を変更し、変更信号を能力制御回路(31)に出力す
るように構成されている。
【0221】具体的に、上記偏差変更回路(34)は、図
21に示すように、圧縮機(14)の停止回数と、前回の
変更時の補正係数に基づいて今回の補正係数を導出する
ように構成され、例えば、所定時間内における圧縮機
(14)の停止回数が2回で、前回の変更時の補正係数が
0.8の場合、設定温度と室内温度との偏差に補正係数
として0.75を掛けて偏差を変更し、室温制御回路
(31)に変更信号を出力する。上記偏差変更回路(34)
は、所定時間内における圧縮機(14)の停止回数が5回
で、前回の変更時の補正係数が0.5の場合、偏差に補
正係数として0.3を掛けて偏差を変更し、室温制御回
路(31)に変更信号を出力するように構成されている。
【0222】尚、上記偏差変更回路(34)は、前回の変
更時の補正係数のみを考慮するのではなく、過去の数回
の変更時の補正係数を重み付けして平均化し、この平均
値を考慮する構成としてもよい。
【0223】また、上記偏差変更回路(34)は、過去の
数回の補正係数の値から変化の勾配を算出し、この算出
した勾配を考慮する構成としてもよい。
【0224】また、過去数回の補正係数の平均値及び過
去数回の補正係数の変化勾配を組み合わせて考慮する構
成にしてもよい。
【0225】また、上記偏差変更回路(34)は、過去の
変更量を考慮することなく、所定時間内の圧縮機(14)の
停止回数のみに基づいて、設定温度と室内温度との偏差
を変更させる構成にしてもよい。
【0226】−運転動作− 圧縮機(14)の周波数の変更量は、設定温度と室内温度
との偏差に基づいて設定されている。つまり、図22に
示すように、圧縮機(14)の周波数は、設定温度と室内
温度との偏差が1.0〜1.5℃のときは、20Hz増加
させることにより圧縮機容量を増大させ、上記偏差が−
1.0〜−0.5℃のときは、20Hz低下させることに
より圧縮機容量を低減させる。
【0227】ところが、空調負荷の大きさに拘わらず、
設定温度と室内温度との偏差のみで周波数の変更量が決
まっているため、設定温度と室内温度との偏差の割に空
調負荷が小さい場合には、例えば、冷房運転時には、室
内温度が急激に下がり、圧縮機(14)がすぐに停止して
しまう。所定の待機時間の経過後、大きな容量で圧縮機
(14)が起動し、室内温度が急激に下がり、再び圧縮機
(14)が停止してしまう。このようにして圧縮機(14)
の発停が繰り返されることになる。そこで、サーモオフ
したときは、設定温度と室内温度との偏差を変更するこ
とにより、圧縮機(14)の周波数を変更し、空調能力が
小さくなるように圧縮機容量等を制御する。このとき、
空調負荷が小さいほど圧縮機(14)の停止回数が多くな
るので、この停止回数に基づいて設定温度と室内温度と
の偏差を補正するようにする。
【0228】冷房運転時及び暖房運転時における圧縮機
容量等の制御について、図23及び図24のフローに基
づいて説明する。
【0229】先ず、制御を開始した後、図23に示すよ
うに、設定温度と室内温度との偏差を入力するステップ
ST91、及び圧縮機(14)の停止回数に基づいて偏差を変
更するルーチンを実行するステップST93にそれぞれ進
み、並行して処理を行う。
【0230】上記ステップST91では、リモコン(27)に
よって入力される設定温度が目標値として設定され、室
内温度センサ(Tr1)が検出した室内温度が制御量とし
て設定され、ステップST92に移る。ステップST92では、
設定温度と室内温度との偏差が零になるように圧縮機容
量及び膨張弁開度を制御してリターンする。
【0231】上記ステップST93では、図24に示すルー
チンを実行する。つまり、ステップST101において、圧
縮機(14)が停止したか否かを判断する。圧縮機(14)
が停止するまでは、このルーチンを抜け、図23のステ
ップST94に移る。
【0232】一方、空調能力が過剰となり、圧縮機(1
4)が停止すると、上記ステップST101の判定がYESと
なり、ステップST102に移り、タイマ回路(35)をリセ
ットした後、ステップST103に移り、タイマ回路(35)
をスタートさせる。その後、ステップST104に移り、タ
イマ回路(35)がタイムアップしたか否かを判定し、タ
イムアップするまで、ステップST105に移り、圧縮機(1
4)の停止回数を計数してステップST104に戻り、このス
テップST104とステップST105との動作を繰り返す。その
後、上記タイマ回路(35)がタイムアップすると、上記
ステップST104からステップST106に移り、計数した停止
回数に応じて設定温度と室内温度との偏差を補正し、こ
の補正した偏差を出力して、ステップST94に移る。
【0233】つまり、偏差変更回路(34)は、例えば、
所定時間内における圧縮機(14)の停止回数が2回で、
前回の補正係数が0.8の場合、偏差に補正係数である
0.75を掛け、偏差を零に近づける。また、所定時間
内における圧縮機(14)の停止回数が5回で、前回の補
正係数が0.5の場合、偏差に補正係数である0.3を
掛け、偏差をより零に近づける。
【0234】また、所定時間内における圧縮機(14)の
停止回数が零回である場合には、偏差に補正係数である
1.0を掛けるので、偏差の値は変わらない。
【0235】上記ステップST94において、ステップST93
からの補正後の偏差の出力があったか否かを判断し、偏
差の出力があったときはステップST95に移り、なかった
ときは、ステップST96に移る。ステップST95において、
変更信号が偏差変更回路(34)から室温制御回路(31)
に出力され、ステップST91に移る。
【0236】ステップST96では、偏差を変更することな
く、偏差変更回路(34)から能力制御回路(31)に変更
信号が出力され、ステップST91に移る。
【0237】ステップST91では、室温制御回路(31)
は、偏差変更回路(34)からの変更信号を受け、設定温
度と室内温度との偏差を補正後の偏差に変更し、ステッ
プST92に移る。ステップST92において、補正後の偏差が
零になるように、圧縮機容量等の制御を行う。
【0238】偏差を補正すると、設定温度と室内温度と
の偏差が実際の偏差より零に近づくため、圧縮機容量の
低下等の制御が行われ、空調能力が小さくなる。この結
果、運転を行っている室内ユニット(12)において、例
えば冷房運転時には、急激な室内温度の低下が生じない
ため、サーモオフが少なくなる。
【0239】−実施形態5の効果− 本実施形態5によれば、圧縮機(14)の停止回数に基づ
いて、設定温度と室内温度との偏差を変更させるように
したために、偏差を適正に変更させることができ、空調
能力を適正に制御することができる。
【0240】また、目標値と制御量との偏差の変更は、
偏差記憶回路(38)に記憶された変更量を考慮して行う
ようにしているので、空調能力の最適化を迅速に行うこ
とができる。
【0241】その他の構成、作用及び効果は実施形態4
と同様である。
【0242】<発明の実施の形態6>本発明の実施形態
6は、実施形態5と異なり、圧縮機(14)の運転時間に
基づいて設定温度と室内温度との偏差を変更させるよう
にしたものである。
【0243】コントローラ(30)は、図25に示すよう
に、室温制御回路(31)に設定される設定温度と室内温
度との偏差を変更する能力調整手段(33)が設けられて
いる。該能力調整手段(33)は、室温検出回路(32)と
偏差変更回路(34)と発停検出回路(37)と偏差記憶回
路(38)と運転時間タイマ回路(39)とを備えている。
【0244】上記室温検出回路(32)は、室内温度セン
サ(Tr1)からの検出信号が入力され、偏差変更回路(3
4)に室内温度信号を出力するように構成されている。
【0245】上記発停検出回路(37)は、圧縮機(14)
の発停を検出するように構成されている。つまり、上記
室内ユニット(12)は、室内温度が設定温度になると、
室外膨張弁(17)を閉鎖すると共に、圧縮機(14)を停
止して、冷房運転又は暖房運転を休止し、いわゆるサー
モオフし、室内温度が設定温度より離れると、室外膨張
弁(17)を開口して、圧縮機(14)を起動し、冷房運転
又は暖房運転を再開し、いわゆるサーモオンする。
【0246】そこで、上記発停検出回路(37)は、サー
モオフ信号及びサーモオン信号を受け、運転時間タイマ
回路(39)に発停信号を出力するように構成されてい
る。
【0247】上記運転時間タイマ回路(39)は、発停検
出回路(37)のサーモオン及びサーモオフの発停信号を
受けて、圧縮機(14)が起動してから停止するまでの運
転時間を計測する計測手段を構成している。つまり、上
記運転時間タイマ回路(39)は、圧縮機(14)の運転時
間を計測し、計測信号を偏差変更回路(34)に出力する
ように構成されている。
【0248】上記偏差記憶回路(38)は、上記偏差変更
回路(34)が設定温度と室内温度との偏差を変更したと
きに、変更量を記憶する記憶手段を構成している。つま
り、上記偏差記憶回路(38)は、偏差変更回路(34)が
設定温度と室内温度との偏差を変更したときに、偏差変
更信号を受けて、偏差の変更量を記憶し、記憶信号を出
力するように構成されている。
【0249】上記偏差変更回路(34)は、設定温度と室
内温度との偏差に補正係数を掛けることにより、偏差を
変更するように構成されている。また、上記偏差変更回
路(34)は、計測信号、記憶信号及び室内温度信号を受
け、室温制御回路(31)に変更信号を出力するように構
成されている。
【0250】上記偏差変更回路(34)は、圧縮機(14)
の運転時間及び偏差記憶回路(38)に記憶されている変
更量に基づいて室温制御回路(31)に設定される設定温
度と室内温度との偏差を変更する変更手段を構成してい
る。つまり、上記偏差変更回路(34)は、圧縮機(14)
の運転時間が短くなるほど、より零に近い補正係数を掛
けることにより、設定温度と室内温度との偏差をより零
に近づけるように構成されている。その際、上記偏差変
更回路(34)は、前回の補正係数を考慮して今回の補正
係数を導出して偏差を変更し、変更信号を能力制御回路
(31)に出力するように構成されている。
【0251】具体的に、上記偏差変更回路(34)は、図
26に示すように、圧縮機(14)の運転時間と、前回の
補正係数に基づいて今回の補正係数を導出するように構
成され、例えば、圧縮機(14)の運転時間が15分で、
前回の補正係数が0.8の場合、設定温度と室内温度と
の偏差に補正係数として0.75を掛けて偏差を変更
し、室温制御回路(31)に変更信号を出力する。上記偏
差変更回路(34)は、圧縮機(14)の運転時間が5分
で、前回の補正係数が0.5の場合、偏差に補正係数と
して0.3を掛けて偏差を変更し、室温制御回路(31)
に変更信号を出力するように構成されている。
【0252】尚、上記偏差変更回路(34)は、前回の補
正係数のみを考慮するのではなく、過去の数回の補正係
数を重み付けして平均化し、この平均値を考慮する構成
としてもよい。
【0253】また、上記偏差変更回路(34)は、過去の
数回の補正係数から変化の勾配を算出し、この算出した
勾配を考慮する構成としてもよい。
【0254】また、過去数回の変更量の平均値及び過去
数回の変更量の変化勾配を組み合わせて考慮する構成に
してもよい。
【0255】また、上記偏差変更回路(34)は、過去の
変更量を考慮することなく、圧縮機(14)の運転時間に
みに基づいて、設定温度と室内温度との偏差を変更させ
る構成にしてもよい。
【0256】−運転動作− 圧縮機(14)の周波数の変更量は、設定温度と室内温度
との偏差に基づいて設定されている。しかし、空調負荷
の大きさに拘わらず、設定温度と室内温度との偏差のみ
で周波数の変更量が決まっているため、設定温度と室内
温度との偏差の割に空調負荷が小さい場合には、例え
ば、冷房運転時には、室内温度が急激に下がり、圧縮機
(14)がすぐに停止してしまう。このとき、空調負荷が
小さいほど圧縮機(14)の運転時間が短くなるので、こ
の運転時間に基づいて設定温度と室内温度との偏差を補
正するようにする。
【0257】冷房運転時及び暖房運転時における圧縮機
容量等の制御について、図27及び図28のフローに基
づいて説明する。
【0258】先ず、制御を開始した後、図27に示すよ
うに、設定温度と室内温度との偏差を設定するステップ
ST111、及び圧縮機(14)の運転時間に基づいて上記偏
差を変更するルーチンを実行するステップST113にそれ
ぞれ進み、並行して処理を行う。
【0259】上記ステップST111では、リモコン(27)
によって入力される設定温度が目標値として設定され、
室内温度センサ(Tr1)が検出した室内温度が制御量と
して設定され、ステップST112に移る。ステップST112で
は、設定温度と室内温度との偏差が零になるように圧縮
機容量及び膨張弁開度を制御してリターンする。
【0260】上記ステップST113では、図28に示すル
ーチンを実行する。つまり、ステップST121において、
圧縮機(14)が起動したか否かを判断する。圧縮機(1
4)が起動するまではステップST113を抜け、図27のス
テップST114に移る。
【0261】一方、圧縮機(14)が起動すると、上記ス
テップST121の判定がYESとなり、ステップST122に移
り、運転時間タイマ回路(39)をリセットした後、ステ
ップST123に移り、圧縮機(14)の運転時間の計測を行
う。その後、ステップST124に移り、圧縮機(14)が停
止したか否か、又は運転時間が所定時間xを経過したか
否かを判定し、圧縮機(14)が停止するまで又は運転時
間が所定時間xを経過するまでステップST123に戻り、
このステップST123とステップST124との動作を繰り返
す。その後、圧縮機(14)が停止するか運転時間が所定
時間xを経過すると、ステップST124からステップST125
に移り、計測した運転時間に応じて設定温度と室内温度
との偏差を補正し、この補正した偏差を出力して、ステ
ップST114に移る。
【0262】つまり、偏差変更回路(34)は、例えば、
所定時間内における圧縮機(14)の運転時間が15分
で、前回の補正係数が0.8の場合、偏差に補正係数で
ある0.75を掛け、偏差を零に近づける。また、所定
時間内における圧縮機(14)の運転時間が5分で、前回
の補正係数が0.5の場合、偏差に補正係数である0.
3を掛け、偏差をより零に近づける。
【0263】また、圧縮機(14)の運転時間が所定時間
x以上のときは、偏差に補正係数である1.0を掛ける
ので、偏差の値は変わらない。つまり、運転時間が所定
時間x以上のときは、発停が起こっていないため、空調
能力は適正であり、偏差の値を変更させない。
【0264】ステップST114において、ステップST113か
らの補正後の偏差の出力があったか否かを判断し、偏差
の出力があったときはステップST115に移り、なかった
ときは、ステップST116に移る。ステップST115におい
て、変更信号が偏差変更回路(34)から室温制御回路
(31)に出力され、ステップST111に移る。
【0265】ステップST116では、偏差を変更すること
なく、偏差変更回路(34)から能力制御回路(31)に変
更信号が出力され、ステップST111に移る。
【0266】ステップST111では、室温制御回路(31)
は、偏差変更回路(34)からの変更信号を受け、設定温
度と室内温度との偏差を補正後の偏差に設定し、ステッ
プST112に移る。ステップST112において、補正後の偏差
が零になるように、圧縮機容量等の制御を行う。
【0267】偏差を補正すると、設定温度と室内温度と
の偏差が実際の偏差より零に近づくため、圧縮機容量の
低下等の制御が行われ、空調能力が小さくなる。この結
果、運転を行っている室内ユニット(12)において、例
えば冷房運転時には、急激な室内温度の低下が生じない
ため、サーモオフが少なくなる。
【0268】−実施形態6の効果− 本実施形態6によれば、圧縮機(14)が起動してから停
止するまでの運転時間に基づいて、目標値と制御量との
偏差を変更させるようにしたために、偏差を適正に変更
させることができ、空調能力を適正に制御することがで
きる。
【0269】また、目標値と制御量との偏差の変更は、
偏差記憶回路(38)に記憶された変更量を考慮して行う
ようにしているので、空調能力の最適化を迅速に行うこ
とができる。
【0270】その他の構成、作用及び効果は実施形態4
と同様である。
【0271】<発明のその他の実施の形態>本発明は、
上記実施形態1について、前回の変更量と停止回数との
テーブルを作成して、前回の変更量と停止回数とに基づ
いて変更量を設定するのに代え、前回の変更量と停止回
数とによる変更量の関数を定め、この関数に基づいて変
更量を設定するPI制御等による構成にしてもよい。
【0272】また、上記実施形態1について、運転容量
が変化したときは、容量比に基づいて目標値の変更量を
設定する構成としているが、この構成に代え、容量比か
ら予測される停止回数を算出し、この算出した停止回数
に基づいて目標値の変更量を設定する構成にしてもよ
い。予測される停止回数を算出することにより、停止回
数に基づいて目標値の変更量を設定する制御を利用する
ことができ、容量比から変更量を設定する制御を別途設
ける必要がなくなる。
【0273】また、上記実施形態2について、前回の変
更量と運転時間とのテーブルを作成して、前回の変更量
と運転時間とに基づいて変更量を設定するのに代え、前
回の変更量と運転時間とによる変更量の関数を定め、こ
の関数に基づいて変更量を設定するPI制御等による構
成にしてもよい。
【0274】また、上記実施形態2について、運転容量
が変化したときは、容量比に基づいて目標値の変更量を
設定する構成としているが、この構成に代え、容量比か
ら予測される圧縮機(14)の運転時間を算出し、この算
出した運転時間に基づいて目標値の変更量を設定する構
成にしてもよい。予測される運転時間を算出することに
より、運転時間に基づいて目標値の変更量を設定する制
御を利用することができ、容量比から変更量を設定する
制御を別途設ける必要がなくなる。
【0275】また、上記実施形態5について、停止回数
に基づいて設定温度と室内温度との偏差を補正するのに
代え、停止回数に基づいて圧縮機(14)の周波数の変更
量を補正する構成にしてもよい。
【0276】また、上記実施形態5について、前回の補
正係数と停止回数とのテーブルを作成して、前回の補正
係数と停止回数とに基づいて偏差の補正係数を設定する
のに代え、前回の補正係数と停止回数とによる補正係数
の関数を定め、この関数に基づいて変更量を設定するP
I制御等による構成にしてもよい。
【0277】また、上記実施形態6について、前回の補
正係数と運転時間とのテーブルを作成して、前回の補正
係数と運転時間とに基づいて偏差の補正係数を設定する
のに代え、前回の補正係数と運転時間とによる補正係数
の関数を定め、この関数に基づいて変更量を設定するP
I制御等による構成にしてもよい。
【0278】また、上記実施形態6について、運転時間
に基づいて設定温度と室内温度との偏差を補正するのに
代え、運転時間に基づいて圧縮機(14)の周波数の変更
量を補正する構成にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1から3に係る空気調和装置の冷媒回
路の概略図である。
【図2】実施形態1に係るコントローラの概略構成図で
ある。
【図3】実施形態1に係る変更量のテーブルを示す図で
ある。
【図4】実施形態1に係る圧縮機容量等の制御を示すフ
ロー図である。
【図5】実施形態1に係る停止回数の計数及び目標値の
算出を行うルーチンを示すフロー図である。
【図6】実施形態1に係る容量比の算出及び目標値の算
出を行うルーチンを示すフロー図である。
【図7】実施形態2に係るコントローラの概略構成図で
ある。
【図8】実施形態2に係る変更量のテーブルを示す図で
ある。
【図9】実施形態2に係る圧縮機容量等の制御を示すフ
ロー図である。
【図10】実施形態2に係る運転時間の計測及び目標値
の算出を行うルーチンを示すフロー図である。
【図11】実施形態2に係る容量比の算出及び目標値の
算出を行うルーチンを示すフロー図である。
【図12】実施形態3に係るコントローラの概略構成図
である。
【図13】実施形態3に係る冷房運転時の目標値の変更
を示す特性図である。
【図14】実施形態3に係る暖房運転時の目標値の変更
を示す特性図である。
【図15】実施形態3に係る圧縮機容量等の制御を示す
フロー図である。
【図16】実施形態4に係る空気調和装置の冷媒回路の
概略図である。
【図17】実施形態4に係るコントローラの概略構成図
である。
【図18】実施形態4に係る修正値の変更を示す特性図
である。
【図19】実施形態4に係る圧縮機容量等の制御を示す
フロー図である。
【図20】実施形態5に係るコントローラの概略構成図
である。
【図21】実施形態5に係る補正係数のテーブルを示す
図である。
【図22】実施形態4乃至6に係る空気調和装置の冷房
運転時における室温挙動を示す特性図である。
【図23】実施形態5に係る圧縮機容量等の制御を示す
フロー図である。
【図24】実施形態5に係る停止回数の計数及び目標値
の算出を行うルーチンを示すフロー図である。
【図25】実施形態6に係るコントローラの概略構成図
である。
【図26】実施形態6に係る補正係数のテーブルを示す
図である。
【図27】実施形態6に係る圧縮機容量等の制御を示す
フロー図である。
【図28】実施形態6に係る運転時間の計測及び目標値
の算出を行うルーチンを示すフロー図である。
【符号の説明】
(14) 圧縮機 (16) 室外熱交換器 (17) 室外膨張弁 (20) 室内膨張弁 (21) 室内熱交換器 (23) 冷媒回路 (31) 能力制御回路(室温制御回路) (33) 能力調整手段 (34) 目標変更回路(偏差変更回路) (36) 発停カウント回路 (38) 目標記憶回路(偏差記憶回路) (39) 運転時間タイマ回路 (43) 容量検出回路

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒が循環する冷媒回路(23)を備え、
    制御量が予め設定された目標値になるように空調能力を
    制御する空気調和装置であって、 所定の運転状態になると上記目標値と制御量との偏差を
    変更させることを特徴とする空気調和装置。
  2. 【請求項2】 圧縮機(14)と熱源側熱交換器(16)と
    膨張機構(17,20)と利用側熱交換器(21)とが順に接
    続され、冷媒が循環する冷媒回路(23)と、 制御量が予め設定された目標値になるように空調能力を
    制御する能力制御手段(31)とを備えた空気調和装置に
    おいて、 所定の運転状態になると上記目標値と制御量との偏差を
    変更させる能力調整手段(33)を備えていることを特徴
    とする空気調和装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 能力制御手段(31)は、制御量を冷媒の蒸発温度又は凝
    縮温度とし、該蒸発温度又は凝縮温度の目標値が予め設
    定され、冷媒の蒸発温度又は凝縮温度が目標値になるよ
    うに少なくとも圧縮機(14)の容量を制御するように構
    成される一方、 能力調整手段(33)は、圧縮機(14)の停止回数を計数
    する計数手段(36)と、所定時間内において上記計数手
    段(36)が計数した停止回数に基づいて能力制御手段
    (31)の目標値を変更させる変更手段(34)とを備えて
    いることを特徴とする空気調和装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 能力制御手段(31)は、制御量を冷媒の蒸発温度又は凝
    縮温度とし、該蒸発温度又は凝縮温度の目標値が予め設
    定され、冷媒の蒸発温度又は凝縮温度が目標値になるよ
    うに少なくとも圧縮機(14)の容量を制御するように構
    成される一方、 能力調整手段(33)は、圧縮機(14)が起動してから停
    止するまでの運転時間を計測する計測手段(39)と、該
    計測手段(39)が計測した運転時間に基づいて能力制御
    手段(31)の目標値を変更させる変更手段(34)とを備
    えていることを特徴とする空気調和装置。
  5. 【請求項5】 請求項2において、 能力制御手段(31)は、制御量を冷媒の蒸発温度又は凝
    縮温度とし、該蒸発温度又は凝縮温度の目標値が予め設
    定され、冷媒の蒸発温度又は凝縮温度が目標値になるよ
    うに少なくとも圧縮機(14)の容量を制御するように構
    成される一方、 能力調整手段(33)は、利用側熱交換器(21)の運転容量
    を検出する容量検出手段(43)と、該容量検出手段(4
    3)が検出した利用側熱交換器(21)の運転容量の変化
    量に基づき能力制御手段(31)の目標値を変更させる変
    更手段(34)とを備えていることを特徴とする空気調和
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項3乃至5の何れか1項において、 利用側熱交換器(21)は、複数設けられていることを特
    徴とする空気調和装置。
  7. 【請求項7】 請求項3乃至6の何れか1項において、 能力調整手段(33)は、変更手段(34)が変更した目標
    値の変更量を記憶する記憶手段(38)を備え、 変更手段(34)は、上記記憶手段(38)が記憶した変更
    量に基づいて能力制御手段(31)の目標値を変更させる
    ように構成されていることを特徴とする空気調和装置。
  8. 【請求項8】 請求項3において、 利用側熱交換器(21)は、複数設けられる一方、 能力調整手段(33)は、利用側熱交換器(21)の運転容量
    を検出する容量検出手段(43)を備え、 変更手段(34)は、所定時間内において計数手段(36)
    が計数した停止回数に基づいて能力制御手段(31)の目
    標値を変更させると共に、上記容量検出手段(43)が検
    出した利用側熱交換器(21)の運転容量の変化量に基づ
    き上記目標値を変更させることを特徴とする空気調和装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項4において、 利用側熱交換器(21)は、複数設けられる一方、 能力調整手段(33)は、利用側熱交換器(21)の運転容量
    を検出する容量検出手段(43)を備え、 変更手段(34)は、計測手段(39)が計測した運転時間
    に基づいて能力制御手段(31)の目標値を変更させると
    共に、上記容量検出手段(43)が検出した利用側熱交換
    器(21)の運転容量の変化量に基づき上記目標値を変更
    させることを特徴とする空気調和装置。
  10. 【請求項10】 請求項2において、 能力制御手段(31)は、利用側熱交換器(21)が設置され
    る室内温度を制御量とし、該室内温度の設定温度が目標
    値として予め設定され、上記目標値と制御量との偏差が
    零になるように少なくとも圧縮機(14)の容量を制御す
    るように構成される一方、 能力調整手段(33)は、圧縮機(14)の停止回数を計数
    する計数手段(36)と、所定時間内において上記計数手
    段(36)が計数した停止回数に基づいて能力制御手段
    (31)の目標値と制御量との偏差を変更させる変更手段
    (34)とを備えていることを特徴とする空気調和装置。
  11. 【請求項11】 請求項2において、 能力制御手段(31)は、利用側熱交換器(21)が設置され
    る室内温度を制御量とし、該室内温度の設定温度が目標
    値として予め設定され、上記目標値と制御量との偏差が
    零になるように少なくとも圧縮機(14)の容量を制御す
    るように構成される一方、 能力調整手段(33)は、圧縮機(14)が起動してから停
    止するまでの運転時間を計測する計測手段(39)と、該
    計測手段(39)が計測した運転時間に基づいて能力制御
    手段(31)の目標値と制御量との偏差を変更させる変更
    手段(34)とを備えていることを特徴とする空気調和装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11において、 能力調整手段(33)は、変更手段(34)が変更した目標
    値と制御量との偏差の変更量を記憶する記憶手段(38)
    を備え、 変更手段(34)は、上記記憶手段(38)が記憶した変更
    量に基づいて能力制御手段(31)の目標値と制御量との
    偏差を変更させるように構成されていることを特徴とす
    る空気調和装置。
  13. 【請求項13】 請求項2において、 能力制御手段(31)は、制御量を冷媒の蒸発温度又は凝
    縮温度とし、該蒸発温度又は凝縮温度の目標値が予め設
    定され、冷媒の蒸発温度又は凝縮温度が目標値になるよ
    うに少なくとも圧縮機(14)の容量を制御するように構
    成される一方、 能力調整手段(33)は、圧縮機(14)が空調運転の休止
    から起動すると、該起動から所定時間が経過するまで能
    力制御手段(31)の目標値より空調能力が小さい起動目
    標値になるように目標値を変更する変更手段(34)を備
    えていることを特徴とする空気調和装置。
  14. 【請求項14】 請求項13において、 利用側熱交換器(21)は、複数設けられていることを特
    徴とする空気調和装置。
  15. 【請求項15】 請求項2において、 能力制御手段(31)は、利用側熱交換器(21)が設置され
    る室内温度を制御量とし、該室内温度の設定温度が目標
    値として予め設定され、上記室内温度と目標値との偏差
    が零になるように少なくとも圧縮機(14)の容量を制御
    するように構成される一方、 能力調整手段(33)は、圧縮機(14)が空調運転の休止
    から起動すると、該起動から所定時間が経過するまで空
    調能力が小さくなるように上記目標値と制御量との偏差
    を変更する変更手段(34)を備えていることを特徴とす
    る空気調和装置。
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