JP2016141798A - オルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法 - Google Patents

オルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法 Download PDF

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亮広 小林
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拓矢 安部
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Yuko Takada
有子 高田
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Abstract

【課題】ポリシロキサン中のオクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)量が少なく、経時安定性が良好なオルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法を提供する。【解決手段】(I)(A)HO(R12SiO)nH(1)(R1はH又は1価炭化水素基、nは20〜20,000mPa・sとなる数。)で表され、D4量が1,000ppm以下であるオルガノポリシロキサン、(B)ノニオン性界面活性剤及び/又は(C)アニオン性界面活性剤、(D−1)水を含む混合物を乳化してエマルション組成物を調製し、(II)(E)陽イオン交換樹脂を用いて得られた組成物中に含まれる陽イオンを水素イオンと交換した後、該組成物を40℃未満で乳化重合し、生成するポリシロキサンの粘度が(A)成分の3倍以上で、該ポリシロキサンに含まれるD4量が3,000ppm以下である組成物を調製するオルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、化粧料、ハウスホールドケア組成物、離型剤等の様々な分野において有用なオルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法に関するものである。
化粧料、ハウスホールドケア組成物、離型剤等の様々な分野において、高粘度オルガノポリシロキサンを微細、かつ、経時安定性が良好なエマルションとする要求がある。しかしながら、高粘度オルガノポリシロキサンを直接乳化すると、エマルション粒子の粒径は数ミクロン程度が限界で、それ以上微細なものは得難く、また、得られたエマルションの経時安定性が悪い。そこで、微細、かつ、経時安定性が良好なエマルション粒子を得るべく、乳化重合によるエマルションの製造方法が種々検討されてきた。
例えば、環状シロキサンオリゴマーを乳化した状態で、強酸又は強塩基によって乳化重合を行う方法が知られており(特許文献1,2:特公昭34−2041号公報、特公昭41−13995号公報参照)、これらの手法を用いるとエマルション粒子の粒径が300nm以下であるエマルションを得ることができる。
ところで、近年、オクタメチルシクロテトラシロキサンが環境負荷物質として、懸念されるようになり、オクタメチルシクロテトラシロキサンの含有量を抑制した製品が求められている。特許文献1及び2に記載の方法では、得られるエマルションに含まれるオルガノポリシロキサンに40,000ppm以上ものオクタメチルシクロテトラシロキサンが含有されていることが知られており、その生成量を抑制する方法の検討が行われている。
例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサンの含有量が1,000ppm以下である分子末端鎖がシラノール基で封鎖されたオルガノポリシロキサンを乳化した後、40℃未満の温度で酸触媒の存在下、乳化重合を行う方法が知られており(特許文献3:特許第5382273号公報参照)、これらの手法を用いると該オルガノポリシロキサンに含まれるオクタメチルシクロテトラシロキサンの量が3,000ppm以下であるエマルションを得ることができる。しかしながら、上記の方法では、得られたエマルションの経時安定性が悪い場合がある。
そのため、オルガノポリシロキサンに含まれるオクタメチルシクロテトラシロキサンの副生を抑えるだけでなく、エマルションの経時安定性を向上させる方法を確立する必要がある。
特公昭34−2041号公報 特公昭41−13995号公報 特許第5382273号公報
そこで、本発明は、オルガノポリシロキサン中のオクタメチルシクロテトラシロキサン含有量が少なく、経時安定性が良好なオルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、(A)後述する式(1)で表され、オクタメチルシクロテトラシロキサンの含有量が1,000ppm以下である両末端ヒドロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン、(B)ノニオン性界面活性剤及び/又は(C)アニオン性界面活性剤、及び(D−1)水を含む混合物を乳化して第1のエマルション組成物を調製し、得られた第1のエマルション組成物に、必要により(D−2)水を添加し、(E)陽イオン交換樹脂を用いて上記エマルション組成物中に含まれる陽イオンを水素イオンと交換した後、陽イオンを水素イオンと交換したエマルション組成物を40℃未満の温度で乳化重合することにより、生成したオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が、用いた(A)成分の25℃における粘度の3倍以上となり、該オルガノポリシロキサンに含まれるオクタメチルシクロテトラシロキサンの量が3,000ppm以下であり、かつ、経時安定性が良好なオルガノポリシロキサンエマルション組成物が得られることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は下記オルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法を提供する。
〔1〕
(I)(A)下記一般式(1)で表され、オクタメチルシクロテトラシロキサンの含有量が1,000ppm以下である両末端ヒドロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン
HO(R1 2SiO)nH (1)
(式中、R1は独立に、水素原子又は非置換もしくは置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基であり、nは両末端ヒドロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が20〜20,000mPa・sとなる数である。)
100質量部、
(B)ノニオン性界面活性剤 0〜100質量部、
(C)アニオン性界面活性剤 0〜100質量部、
[但し、(B)及び(C)成分の合計量は0.1質量部以上である。]、及び
(D−1)水 1〜10,000質量部
を含む混合物を乳化して第1のエマルション組成物を調製し、
(II)得られた第1のエマルション組成物に、必要により、
(D−2)水 0〜10,000質量部
を添加し、
(E)陽イオン交換樹脂 0.1〜100質量部
を用いて上記エマルション組成物中に含まれる陽イオンを水素イオンと交換した後、陽イオンを水素イオンと交換したエマルション組成物を40℃未満の温度で乳化重合し、生成するオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が用いた(A)成分の25℃における粘度の3倍以上となり、かつ、該オルガノポリシロキサンに含まれるオクタメチルシクロテトラシロキサンの量が3,000ppm以下である目的のエマルション組成物を調製する
ことを含むオルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法。
〔2〕
(II)の工程で用いる(E)陽イオン交換樹脂が、樹脂母体にイオン交換を行う官能基として、スルホン酸基又はカルボン酸基を有するものである〔1〕に記載のオルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法。
〔3〕
得られた目的のエマルション組成物のエマルション粒子の平均粒径が、300nm以下である〔1〕又は〔2〕に記載のオルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法。
〔4〕
得られた目的のエマルション組成物中のオルガノポリシロキサンの粘度が、50,000mPa・s以上である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のオルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法。
本発明の製造方法によれば、オクタメチルシクロテトラシロキサン含有量の少ない高粘度のオルガノポリシロキサンを含有する、経時安定性が良好なオルガノポリシロキサンエマルション組成物を得ることができる。
以下、本発明の製造方法に用いる原料について説明する。
<(A)両末端ヒドロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン>
(A)成分は、下記一般式(1)で表され、オクタメチルシクロテトラシロキサンの含有量が1,000ppm以下である両末端ヒドロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサンである。
HO(R1 2SiO)nH (1)
(式中、R1は独立に、水素原子又は非置換もしくは置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基であり、nは両末端ヒドロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が20〜20,000mPa・sとなる数である。)
一般式(1)において、R1は独立に、水素原子又は非置換もしくは置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である。非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、炭素原子数2〜20のアルケニル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数7〜20のアラルキル基等が挙げられる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール基等が挙げられる。置換された炭素原子数1〜20の1価炭化水素基としては、上記に例示した炭素原子数1〜20の1価炭化水素基中の水素原子の一部をハロゲン原子、アミノ基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、エポキシ基、メルカプト基、カルボキシル基、ヒドロキシ基等で置換したものが例示される。好ましくは、炭素原子数1〜6の1価炭化水素基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基である。全R1の80モル%以上がメチル基のものがさらに好ましい。
nは両末端ヒドロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が20〜20,000mPa・sとなる数であり、35〜10,000mPa・sとなる数が好ましく、350〜6,000mPa・sとなる数がより好ましい。粘度が20mPa・s未満であると、目的とするエマルション組成物中に含まれるオルガノポリシロキサンを所望の粘度にするために、乳化重合の時間を長くする必要が生じたり、乳化重合中に副生するオクタメチルシクロテトラシロキサンの量が多くなったりする。一方で、粘度が高すぎると、得られる目的のエマルション組成物の安定性が悪くなってしまう。なお、本発明において、粘度は回転粘度計により測定した25℃における値である(以下、同じ)。
(A)成分の両末端ヒドロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン中のオクタメチルシクロテトラシロキサンの含有量は1,000ppm(質量ppm、以下同様)以下であり、500ppm以下がより好ましい。下限は特に限定されず、0ppmでもよい。両末端ヒドロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン中のオクタメチルシクロテトラシロキサンの含有量が1,000ppmを超えると、得られる目的のエマルション組成物中のオクタメチルシクロテトラシロキサンの量を3,000ppm以下にすることが困難になる。
<(B)ノニオン性界面活性剤>
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンソルビタンアルキルエステル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジエチレングリコール等が例示され、1種単独で又は2種以上を適宜選択して用いることができる。中でも、下記一般式(2)で表されるものが好ましい。
2O(EO)p(PO)qH (2)
(式中、R2は炭素原子数8〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、EOはエチレンオキシド基、POはプロピレンオキシド基を示し、それらの配列はブロック状でもランダム状でもよい。p及びqは独立に0〜100の整数であり、ただし、p+q>0である。)
一般式(2)において、R2は炭素原子数8〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、炭素原子数8〜13の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、p,qは独立に0〜100の整数で、p+q>0であり、好ましくは独立に0〜25の整数で、0<p+q≦50である。
(B)成分の使用量は、(A)成分100質量部に対して0〜100質量部である。即ち、(B)成分の添加は任意であり、加えなくてもよいし、加える場合には(A)成分100質量部に対して100質量部以下の範囲で添加し、好ましくは1〜50質量部であり、より好ましくは3〜20質量部である。(B)成分の使用量が100質量部より多いと得られる目的のエマルション組成物の経時安定性が悪くなる。
<(C)アニオン性界面活性剤>
(C)成分のアニオン性界面活性剤としては、例えば、下記のものが挙げられ、1種単独で又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
(1)下記一般式(3)で表されるアルキル硫酸塩
3OSO3M (3)
(式中、R3は炭素原子数6〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、Mはカリウム、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属イオン、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン又はトリエタノールアンモニウム等の第3級アンモニウムイオンである。)
一般式(3)において、R3は炭素原子数6〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、炭素原子数6〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であることが好ましい。Mはカリウム、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属イオン、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン又はトリエタノールアンモニウム等の第3級アンモニウムイオンであり、乳化効果の点から、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオンが好ましい。
一般式(3)で表されるアルキル硫酸塩の具体例としては、ヘキシル硫酸、オクチル硫酸、デシル硫酸、ドデシル硫酸、テトラデシル硫酸、ヘキサデシル硫酸、オクタデシル硫酸、イコシル硫酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、トリエタノールアンモニウム塩、アンモニウム塩等が例示される。
(2)下記一般式(4)で表されるアルキルベンゼンスルホン酸塩
3−C64−SO3M (4)
(式中、R3は一般式(3)で定義の通り、炭素原子数6〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、Mは一般式(3)で定義の通り、カリウム、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属イオン、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン又はトリエタノールアンモニウム等の第3級アンモニウムイオンである。)
一般式(4)において、R3は上記一般式(3)で定義した通りであり、炭素原子数6〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であることが好ましい。Mは、上記一般式(3)で定義した通りであり、乳化効果から、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオンが好ましい。
一般式(4)で表されるアルキルベンゼンスルホン酸塩の具体例としては、ヘキシルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサデシルベンゼンスルホン酸の塩等が例示される。
(3)高級脂肪酸塩
高級脂肪酸塩の具体例としては、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノレン酸等のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、トリエタノールアンモニウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
(4)下記一般式(5)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩
3O(EO)i(PO)jSO3M (5)
(式中、R3は一般式(3)で定義の通り、炭素原子数6〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、Mは一般式(3)で定義の通り、カリウム、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属イオン、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン又はトリエタノールアンモニウム等の第3級アンモニウムイオンである。EOはエチレンオキシド基、POはプロピレンオキシド基を示し、それらの配列はブロック状でもランダム状でもよい。i及びjは独立に0〜100の整数であり、但し、i+j>0である。)
一般式(5)において、R3は上記一般式(3)で定義した通りであり、炭素原子数6〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であることが好ましい。Mは、上記一般式(3)で定義した通りであり、乳化効果から、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオンが好ましい。i及びjは独立に0〜100の整数で、i+j>0であり、好ましくは独立に0〜50の整数で、1≦i+j≦100である。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩の具体例としては、ポリオキシエチレンヘキシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンオクチルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンデシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンテトラデシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンオクタデシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンイコシルエーテル硫酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、トリエタノールアンモニウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
(5)下記一般式(6)で表されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩
3−C64−O(EO)i(PO)jSO3M (6)
(式中、R3は一般式(3)で定義の通り、炭素原子数6〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、Mは一般式(3)で定義の通り、カリウム、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属イオン、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン又はトリエタノールアンモニウム等の第3級アンモニウムイオンである。EO、PO、i、jは一般式(5)で定義の通り、EOはエチレンオキシド基、POはプロピレンオキシド基を示し、それらの配列はブロック状でもランダム状でもよい。i及びjは独立に0〜100の整数であり、但し、i+j>0である。)
一般式(6)において、R3は上記一般式(3)で定義した通りであり、炭素原子数6〜12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であることが好ましい。Mは、上記一般式(3)で定義した通りであり、乳化効果から、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオンが好ましい。i及びjは独立に0〜100の整数で、i+j>0であり、好ましくは独立に0〜50の整数で、1≦i+j≦100である。
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩の具体例としては、ポリオキシエチレンヘキシルフェニルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンデシルフェニルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンテトラデシルフェニルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンヘキサデシルフェニルエーテル硫酸のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩、トリエタノールアンモニウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
(C)成分の使用量は、(A)成分100質量部に対して0〜100質量部である。即ち、(C)成分の添加は任意であり、加えなくてもよいし、加える場合には(A)成分100質量部に対して100質量部以下の範囲で添加し、好ましくは0.1〜25質量部であり、より好ましくは0.5〜15質量部である。(C)成分の使用量が100質量部より多いと得られる目的のエマルション組成物の経時安定性が悪くなる。
なお、(B)及び(C)成分の合計量は、(A)成分100質量部に対して0.1質量部以上であり、上限は特に限定されないが、200質量部以下である。好ましくは(A)成分100質量部に対して0.1〜100質量部である。(B)及び(C)成分の合計量が(A)成分100質量部に対して0.1質量部未満では得られる目的のエマルション組成物のエマルション粒子の平均粒径を300nm以下にするのが困難である。
<(D)水>
(D)成分の水は、工程(I)で使用する(D−1)と、工程(II)で使用する(D−2)とがある。
工程(I)において、(D−1)成分の使用量は、(A)成分100質量部に対して1〜10,000質量部であり、エマルション粒子を小粒径化する際に用いる乳化機の種類によって異なる。
例えば、圧力を用いてエマルション粒子を小粒径化する高圧ホモジナイザー等の乳化機を用いる場合の(D−1)成分の使用量は、(A)成分100質量部に対して1〜10,000質量部が好ましく、より好ましくは4〜6,000質量部であり、さらに好ましくは6〜4,000質量部である。ここで、10,000質量部を超えて添加すると得られる目的のエマルション組成物のエマルション粒子の平均粒径を300nm以下にするのが困難となるおそれがあり、1質量部未満であると(A)、(B)、(C)及び(D−1)成分を含む混合物を乳化することができないおそれがある。
また、例えば、せん断力を用いてエマルション粒子を小粒径化するホモディスパー、ホモミキサー、コロイドミル(高速回転するディスクと固定されたディスクの間隙に各成分を送り込み、乳化する機械)等の乳化機を用いる場合の(D−1)成分の使用量は、(A)成分100質量部に対して1〜10質量部が好ましく、より好ましくは2〜9質量部であり、さらに好ましくは4〜8質量部である。ここで、10質量部を超えて添加すると、エマルション粒子の平均粒径が300nm以下と微細であるエマルション組成物を得ることが困難となるおそれがあり、1質量部未満であるとO/W型のエマルション組成物となりにくくなるおそれがある。
工程(II)において、(D−2)成分は加えなくてもよいし、加えてもよいが、加える場合には、(A)成分100質量部に対して10,000質量部以下であり、0.1〜1,000質量部が好ましい。(D−2)成分が10,000質量部を超える量では得られる目的のエマルション組成物の経時安定性が悪くなる。
<(E)陽イオン交換樹脂>
(E)成分の陽イオン交換樹脂は、乳化重合の重合触媒として作用すると共に、後述する工程(I)で得られるエマルション組成物中の陽イオンを水素イオンに交換するために用いるものである。陽イオン交換樹脂を用いることにより、系中の陽イオンを水素イオンと交換することで、得られた目的のエマルション組成物の経時安定性が良くなるという効果が得られる。
該陽イオン交換樹脂としては、樹脂母体にイオン交換を行う官能基として、スルホン酸基又はカルボン酸基を有するものが好ましく、具体的には、下記式(7)で示されるスチレンと下記式(8)で示される1,4−ジビニルベンゼンとを共重合して得られた高分子化合物をスルホン化した強酸性陽イオン型交換樹脂や、下記式(8)で示される1,4−ジビニルベンゼンと下記式(9)で示されるアクリル酸又は下記式(10)で示されるメタクリル酸とを共重合して得られた弱酸性陽イオン交換樹脂が例示できる。どちらも樹脂母体にイオン交換を行う官能基を持つ、直径0.5〜1mmの球状合成樹脂であり、自らが保持する陽イオンとエマルション組成物中の陽イオンを交換することができる。
Figure 2016141798
本発明で用いることのできる市販の(E)成分の例として、オルガノ株式会社から購入可能であるアンバーライト(登録商標)200CT H、IR120B Hや、ダウ・ケミカル・カンパニーから購入可能であるDOWEX(登録商標)50WX2等が挙げられる。
(E)成分の使用量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜100質量部であり、好ましくは0.1〜50質量部であり、より好ましくは0.1〜25質量部である。(E)成分の使用量が少なすぎると得られる目的のエマルション組成物中に含まれるオルガノポリシロキサンを所望の粘度に重合するのに長時間を要し、多すぎると得られる目的のエマルション組成物の経時安定性が悪くなる。
なお、陽イオン交換樹脂を用いてエマルション組成物中に含まれる陽イオンを水素イオンと交換する方法として、カラム式とバッチ式の2通りがある。カラム式は、陽イオン交換樹脂をカラムに充填した後、所望の流速でエマルション組成物をカラムの中に通す。また、バッチ式は、エマルション組成物に陽イオン交換樹脂を加え、所望の時間撹拌混合した後、濾過により陽イオン交換樹脂を取り除く。
以下、本発明の製造方法について説明する。
<工程(I)>
(A)成分と、(B)及び/又は(C)成分と、(D)成分とを含む混合物を乳化して第1のエマルション組成物を調製する。具体的には、(A),(B),(C)及び(D)成分、(A),(B)及び(D)成分、又は(A),(C)及び(D)成分を含む混合物を乳化して第1のエマルション組成物を得る。
ここでの乳化は、ホモディスパー、ホモミキサー、コロイドミル、ラインミキサー、万能混合機、ウルトラミキサー、プラネタリーミキサー、コンビミックス、高圧ホモジナイザー等の乳化機を用いて行うことができる。
この工程で、乳化温度は1〜80℃が好ましい。なお、(C)成分に触媒作用がある場合は、環化反応も同時に進行するため、40℃未満の温度で乳化を行うのが好ましい。もし、40℃以上の温度で乳化を行うと、オクタメチルシクロテトラシロキサンの生成が多くなるおそれがある。そのため、好ましくは5〜30℃であり、10〜25℃がより好ましい。
この工程(I)において、第1のエマルション組成物のエマルション粒子の平均粒径が、好ましくは300nm以下、より好ましくは200nm以下、さらに好ましくは150nm以下になるまで、上記混合物に高せん断力をかけて混合する。工程(I)で得られるエマルション粒子の平均粒径が小さければ小さいほど、工程(II)における重合速度が上昇するため、重合時間の短縮につながる。また、工程(I)で得られる第1のエマルション組成物のエマルション粒子の平均粒径が300nm以下になる結果、次の工程で得られる最終的なエマルション粒子の平均粒径も300nm以下になる。下限は特に限定されないが、20nm以上であることが好ましい。なお、エマルション粒子の平均粒径は、レーザ回折・散乱法によるメジアン径の値である(以下、同じ)。
<工程(II)>
得られた第1のエマルション組成物に、必要に応じて(D)水を加え、(E)成分を用いて上記エマルション組成物中に含まれる陽イオンを水素イオンと交換した後、陽イオンを水素イオンと交換したエマルション組成物を40℃未満の温度で、生成するオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が、用いた(A)成分の25℃における粘度の3倍以上になるまで乳化重合する。
なお、工程(II)において、第1のエマルション組成物に(D)成分を添加した場合には、添加後に、ホモミキサー、高圧ホモジナイザー等の乳化機により、さらに乳化分散することもできる。
(E)成分を用いてエマルション組成物中に含まれる陽イオンを水素イオンと交換する方法としては、例えば、上記エマルション組成物に(E)成分を添加した後、好ましくは1〜40℃、より好ましくは5〜30℃にて、好ましくは5分〜6時間、より好ましくは30分〜3時間撹拌させる。その後、陽イオン交換樹脂をメッシュ濾過等の濾過により取り除く。
次に、陽イオンを水素イオンと交換したエマルション組成物を乳化重合する。重合工程は、40℃未満の温度で、48時間以内で行う。40℃以上の温度で重合を行うと、オクタメチルシクロテトラシロキサンの生成が多くなってしまうおそれがある。そのため、1〜25℃が好ましく、5〜15℃がより好ましい。また、重合時間が48時間を超えると、オクタメチルシクロテトラシロキサンの生成が多くなってしまうおそれがあるため、1〜40時間が好ましく、5〜30時間がより好ましい。
なお、乳化重合は、上記エマルション組成物に(E)成分を添加した時点から開始されるものであり、また(E)成分によりエマルション組成物中に含まれる陽イオンが水素イオンに交換されることで、さらに重合反応が進行するため、(E)成分を取り除いた後も重合反応は進行するものである。
工程(II)の乳化重合により生成したオルガノポリシロキサンの25℃における粘度は、用いた(A)成分の25℃における粘度の3倍以上であり、好ましくは50,000mPa・s以上、より好ましくは100,000mPa・s以上である。上限は特に限定されないが、2,000万mPa・s以下であることが好ましい。
<その他の処理>
重合が終了したら、通常、得られたエマルション組成物を塩基性物質で中和する。塩基性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン化合物等が挙げられる。
この時に水を添加してシリコーン濃度を調整することができ、また、エマルション組成物の保存性を高めるために防腐剤、防黴剤等を添加することができる。
なお、塩基性物質等を添加した後、ホモミキサー、高圧ホモジナイザー等の乳化機により分散することが好ましい。
ウエザーストリップ、繊維処理剤、樹脂改質用途に、乳化を行う工程(I)や乳化重合する工程(II)、あるいは中和を行った後のエマルション組成物に、R4 3Si(OR5)、R4 2Si(OR52、R4Si(OR53のようなアルコキシシランを添加することで、得られるオルガノポリシロキサン鎖に分岐単位の導入、各種官能基の導入も可能である。なお、ここで、R4は、独立に水素原子又は非置換もしくは置換の炭素原子数1〜20、好ましくは1〜6の1価炭化水素基であり、1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基等が例示できる。R5は、独立に水素原子又は炭素原子数1〜20、好ましくは1〜6のアルキル基であり、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が例示できる。
以下、本発明の製造方法により得られた、25℃における粘度が用いた(A)成分の25℃における粘度の3倍以上のオルガノポリシロキサンを含有するエマルション組成物について説明する。
得られた目的のエマルション組成物中のオルガノポリシロキサンの25℃における粘度は、用いた(A)成分の25℃における粘度の3倍以上であり、50,000mPa・s以上が好ましく、100,000mPa・s以上がより好ましい。上限は特に限定されないが、2,000万mPa・s以下であることが好ましく、1,000万mPa・s以下程度であることがより好ましい。生成したオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が、用いた(A)成分の25℃における粘度の3倍未満であると得られる目的のエマルション組成物の経時安定性が悪くなる。なお、エマルション組成物中の乳化重合後のオルガノポリシロキサンの25℃における粘度を上記範囲とするには、上記製造工程においてエマルション組成物を乳化重合する際の重合工程を40℃未満の温度で、48時間以内で行うことにより達成できる。
得られた目的のエマルション組成物のエマルション粒子の平均粒径は、300nm以下が好ましく、200nm以下がより好ましい。下限は特に限定されないが、20nm以上程度であることが好ましい。エマルション粒子の平均粒径が300nmより大きいと得られる目的のエマルション組成物の経時安定性が悪くなる場合がある。本発明の製造方法によれば、エマルション組成物のエマルション粒子の平均粒径は300nm以下となり、非常に微細なものが得られる。なお、エマルション粒子の平均粒径を上記範囲とするには、上記製造工程において(A)成分と、(B)及び/又は(C)成分と、(D)成分とを含む混合物を乳化して第1のエマルション組成物を調製する際に、ホモディスパー、ホモミキサー、コロイドミル、ラインミキサー、万能混合機、ウルトラミキサー、プラネタリーミキサー、コンビミックス、高圧ホモジナイザー等の乳化機を用いることにより達成できる。
得られた目的のエマルション組成物中のオルガノポリシロキサンに含まれるオクタメチルシクロテトラシロキサンの含有量は、3,000ppm以下であり、2,000ppm以下であることが好ましく、1,000ppm以下であることがより好ましい。下限は特に限定されず、0ppm以上である。なお、オクタメチルシクロテトラシロキサンの含有量を上記範囲とするには、上記製造工程においてエマルション組成物を乳化重合する際の重合工程を40℃未満の温度で、48時間以内で行うことにより達成できる。
得られた目的のエマルション組成物中のオルガノポリシロキサンに含まれるデカメチルシクロペンタシロキサンの含有量は、3,000ppm以下であることが好ましく、2,000ppm以下であることがより好ましく、1,000ppm以下であることがさらに好ましい。下限は特に限定されず、0ppm以上である。デカメチルシクロペンタシロキサンの含有量が3,000ppmを超えると得られた目的のエマルション組成物の経時安定性が悪くなる場合がある。なお、デカメチルシクロペンタシロキサンの含有量を上記範囲とするには、上記製造工程においてエマルション組成物を乳化重合する際の重合工程を40℃未満の温度で、48時間以内で行うことにより達成できる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において、「部」は質量部を意味する。粘度は回転粘度計により測定した25℃の値である。
[実施例1]
(A)粘度が5,000mPa・sの分子鎖末端にシラノール基を持つオルガノポリシロキサン(オクタメチルシクロテトラシロキサン含有量50ppm以下)100部に、(B)ポリオキシエチレントリデシルエーテル(EO10モル)10部と、(C)ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン4部と、(D−1)水8部とを添加し、ホモディスパーにより40℃で乳化させ、エマルション粒子の平均粒径が130nmであるエマルションを得た。得られたエマルションに、(D−2)水125.2部を添加し、ホモミキサーにより希釈分散させた後、(E)アンバーライト(登録商標)200CT H 25部を加え、15℃にて2時間撹拌し、メッシュ濾過により陽イオン交換樹脂を取り除いた。続いて、15℃にて10時間乳化重合した後、得られたエマルションに、トリエタノールアミン1.6部を添加し、ホモミキサーにより希釈分散することにより、エマルション組成物を得た。乳化重合温度及び乳化重合時間は表1の通りである。
[実施例2]
(A)粘度が5,000mPa・sの分子鎖末端にシラノール基を持つオルガノポリシロキサン(オクタメチルシクロテトラシロキサン含有量50ppm以下)100部に、(B)ポリオキシエチレントリデシルエーテル(EO10モル)10部と、(C)ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4部と、(D−1)水8部とを添加し、コロイドミルにより40℃で乳化させ、エマルション粒子の平均粒径が110nmであるエマルションを得た。得られたエマルションに、(D−2)水125.2部を添加し、ホモミキサーにより希釈分散させた後、(E)アンバーライト(登録商標)200CT H 25部を加え、10℃にて2時間撹拌し、メッシュ濾過により陽イオン交換樹脂を取り除いた。続いて、10℃にて10時間乳化重合した後、得られたエマルションに、トリエタノールアミン2.4部を添加し、ホモミキサーにより希釈分散することにより、エマルション組成物を得た。乳化重合温度及び乳化重合時間は表1の通りである。
[実施例3]
(A)粘度が5,000mPa・sの分子鎖末端にシラノール基を持つオルガノポリシロキサン(オクタメチルシクロテトラシロキサン含有量50ppm以下)100部に、(C)ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン8部と、(D−1)水6部とを添加し、ホモディスパーにより40℃で乳化させ、エマルション粒子の平均粒径が180nmであるエマルションを得た。得られたエマルションに、(D−2)水125.2部を添加し、ホモミキサーにより希釈分散させた後、(E)アンバーライト(登録商標)200CT H 25部を加え、5℃にて2時間撹拌し、メッシュ濾過により陽イオン交換樹脂を取り除いた。続いて、5℃にて10時間乳化重合した後、得られたエマルションに、トリエタノールアミン3.2部を添加し、ホモミキサーにより希釈分散することにより、エマルション組成物を得た。乳化重合温度及び乳化重合時間は表1の通りである。
[比較例1]
(A)粘度が5,000mPa・sの分子鎖末端にシラノール基を持つオルガノポリシロキサン(オクタメチルシクロテトラシロキサン含有量50ppm以下)100部に、(B)ポリオキシエチレントリデシルエーテル(EO10モル)10部と、(C)ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン4部と、(D−1)水8部とを添加し、ホモディスパーにより40℃で乳化させ、エマルション粒子の平均粒径が130nmであるエマルションを得た。得られたエマルションに、(D−2)水125.2部を添加し、ホモミキサーにより希釈分散させた後、ドデシルベンゼンスルホン酸4部を添加し、15℃にて12時間乳化重合した。次に、得られたエマルションに、トリエタノールアミン2.4部を添加し、ホモミキサーにより希釈分散することにより、エマルション組成物を得た。乳化重合温度及び乳化重合時間は表1の通りである。
[比較例2]
(A)粘度が5,000mPa・sの分子鎖末端にシラノール基を持つオルガノポリシロキサン(オクタメチルシクロテトラシロキサン含有量50ppm以下)100部に、(B)ポリオキシエチレントリデシルエーテル(EO10モル)10部と、(C)ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4部と、(D−1)水8部とを添加し、コロイドミルにより40℃で乳化させ、エマルション粒子の平均粒径が110nmであるエマルションを得た。得られたエマルションに、(D−2)水125.2部を添加し、ホモミキサーにより希釈分散させた後、10℃にて12時間乳化重合した。次に、得られたエマルションに、トリエタノールアミン2.4部と、水125.2部とを添加し、ホモミキサーにより希釈分散することにより、エマルション組成物を得た。乳化重合温度及び乳化重合時間は表1の通りである。
上記実施例及び比較例で得られたエマルション組成物の下記特性を、以下に示す方法で測定又は評価した。結果を表1に併記する。
[エマルション粒子の平均粒径]
調製したエマルション組成物中のエマルション粒子の平均粒径を測定した。平均粒径は、レーザ回折・散乱式粒度分布測定装置LA−920(株式会社堀場製作所製)により測定した、メジアン径の値である。
[オルガノポリシロキサンの粘度]
調製したエマルション組成物中のオルガノポリシロキサンの25℃における粘度を測定した。調製したエマルション組成物300gにイソプロピルアルコール300gを撹拌しながら添加し、析出したオルガノポリシロキサンのみを分取し、105℃で3時間乾燥した後、25℃において回転粘度計により測定した。
[オルガノポリシロキサン中のオクタメチルシクロテトラシロキサン含有量]
調製したエマルション組成物中のオルガノポリシロキサンに含まれるオクタメチルシクロテトラシロキサンの含有量を測定した。エマルション組成物0.1gを、テトラデカンを内部標準として20ppm(質量ppm)含有するアセトン10mLで抽出(3時間振とう)した後、一晩放置した後にアセトン層を採取してガスクロマトグラフィー分析により、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)を定量した。
[エマルション組成物の安定性]
調製したエマルション組成物の安定性を評価した。100mLガラス瓶に、エマルション組成物100gを入れ、50℃で3ヶ月放置した後に外観を観察した。エマルションが均一な一相を形成し分離が認められない場合に安定性良好と評価して「○」で示し、二相への分離が認められた場合に安定性「不良」と評価して「×」で示した。
Figure 2016141798
本発明の製造方法により得られたオルガノポリシロキサンエマルション組成物は、経時安定性、使用感に優れているので、化粧料やハウスホールドケア用品として特に有用であり、例えば、シャンプー、リンス等のヘアケア用品に利用可能である。また、家具や雑貨等の保護材、ゴム製品やプラスチック製品を加工するときに用いる金型用の離型剤、繊維に撥水性や柔軟性の付与を目的とした繊維処理剤としての利用も可能である。

Claims (4)

  1. (I)(A)下記一般式(1)で表され、オクタメチルシクロテトラシロキサンの含有量が1,000ppm以下である両末端ヒドロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサン
    HO(R1 2SiO)nH (1)
    (式中、R1は独立に、水素原子又は非置換もしくは置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基であり、nは両末端ヒドロキシ基封鎖ジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が20〜20,000mPa・sとなる数である。)
    100質量部、
    (B)ノニオン性界面活性剤 0〜100質量部、
    (C)アニオン性界面活性剤 0〜100質量部、
    [但し、(B)及び(C)成分の合計量は0.1質量部以上である。]、及び
    (D−1)水 1〜10,000質量部
    を含む混合物を乳化して第1のエマルション組成物を調製し、
    (II)得られた第1のエマルション組成物に、必要により、
    (D−2)水 0〜10,000質量部
    を添加し、
    (E)陽イオン交換樹脂 0.1〜100質量部
    を用いて上記エマルション組成物中に含まれる陽イオンを水素イオンと交換した後、陽イオンを水素イオンと交換したエマルション組成物を40℃未満の温度で乳化重合し、生成するオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が用いた(A)成分の25℃における粘度の3倍以上となり、かつ、該オルガノポリシロキサンに含まれるオクタメチルシクロテトラシロキサンの量が3,000ppm以下である目的のエマルション組成物を調製する
    ことを含むオルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法。
  2. (II)の工程で用いる(E)陽イオン交換樹脂が、樹脂母体にイオン交換を行う官能基として、スルホン酸基又はカルボン酸基を有するものである請求項1に記載のオルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法。
  3. 得られた目的のエマルション組成物のエマルション粒子の平均粒径が、300nm以下である請求項1又は2に記載のオルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法。
  4. 得られた目的のエマルション組成物中のオルガノポリシロキサンの粘度が、50,000mPa・s以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載のオルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法。
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