JP2006160927A - オルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法 - Google Patents

オルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006160927A
JP2006160927A JP2004356055A JP2004356055A JP2006160927A JP 2006160927 A JP2006160927 A JP 2006160927A JP 2004356055 A JP2004356055 A JP 2004356055A JP 2004356055 A JP2004356055 A JP 2004356055A JP 2006160927 A JP2006160927 A JP 2006160927A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emulsion
sodium
organopolysiloxane
parts
anionic surfactant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004356055A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4664053B2 (ja
Inventor
Koushi Mizutani
康枝 水谷
Masaru Ozaki
勝 尾崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dow Corning Toray Co Ltd filed Critical Dow Corning Toray Co Ltd
Priority to JP2004356055A priority Critical patent/JP4664053B2/ja
Publication of JP2006160927A publication Critical patent/JP2006160927A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4664053B2 publication Critical patent/JP4664053B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Silicon Polymers (AREA)

Abstract

【課題】 アニオン系界面活性剤と水の存在下で、低重合度オルガノポリシロキサンを酸触媒を用いて乳化重合反応させることによるオルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法において、優れた貯蔵安定性を有するオルガノポリシロキサンエマルジョンを製造する方法を提供する。
【解決手段】アニオン系界面活性剤と水の存在下で、低重合度オルガノポリシロキサンを酸触媒を用いて乳化重合反応させることよるオルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法において、中和剤を投入して乳化重合反応を停止させる工程において、前記のアニオン系界面活性剤と同種又は異種のアニオン系界面活性剤を、中和剤の投入前に投入、あるいは中和剤と同時に投入することを特徴とするオルガノポリシロキサンのエマルジョンの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アニオン系界面活性剤と水の存在下、低重合度オルガノポリシロキサンを酸触媒を用いて乳化重合反応させることによるオルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法に関するものである。
オルガノポリシロキサンは、化粧品、離型剤、繊維処理剤などの原料として広く用いられている。特に化粧品用途では、皮膚や毛髪の表面に均一な皮膜を形成することにより、潤いや滑らかさを与えたり、皮膚や毛髪の表面に撥水性や耐水性を付与するための重要な成分として、毛髪用化粧料や皮膚用化粧料などに使用されている。通常、オルガノポリシロキサンは、動植物油、鉱物油、炭化水素油、脂肪酸エステル、ワックス、アルコールのような有機系原料に配合された後に、化粧料に配合されるため、有機系原料への配合安定性、分散安定性および配合後の希釈安定性が要求される。ところが、一般にオルガノポリシロキサンは有機系原料に対する配合安定性が低く、配合後の化粧料全体が増粘したり、配合物中にクリーム状の凝集物(=クリーミング)が発生したり、経時でオルガノポリシロキサン成分が分離することがあるという問題点があった。
一方、オルガノポリシロキサンの保存安定性良好なエマルジョンを製造する方法として、乳化重合が知られている。例えば、低重合度オルガノポリシロキサンを乳化剤により水中に乳化させ、強酸触媒または強塩基触媒の存在下、オルガノポリシロキサンを乳化重合する方法が提案されている(特公昭34−2041号公報参照)。また、アニオン系の界面活性剤であるベンゼンスルホン酸またはアルキルベンゼンスルホン酸を用いて、オルガノポリシロキサンを乳化重合する方法(特公昭41−13995号公報参照)や、アニオン系の界面活性剤であるポリオキシエチレン硫酸エステルを用いて、オルガノポリシロキサンを乳化重合する方法(特公昭46−41038号公報参照)が提案されている。さらに、アニオン系界面活性剤として脂肪族置換ベンゼンスルホン酸、脂肪族水素サルフェート類または、不飽和脂肪族スルホン酸と水素化脂肪族スルホン酸との混合物を用いたオルガノポリシロキサンのエマルジョンが提案されている(特開平9−278626号公報参照)。また、アニオン系界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸を用いたオルガノポリシロキサンのエマルジョンが提案されている(特開平4−227932号公報、特開平9−132646号公報参照)。これらの乳化重合反応によって得られたオルガノポリシロキサンのエマルジョンは、エマルジョン粒子の粒子径が微細であり、機械的シェアに対する安定性が向上している。
しかし、従来のアニオン系界面活性剤を用いる乳化重合反応では、オルガノポリシロキサンが所望の重合度に達した段階で、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウムおよび酢酸カリウムのような無機物質、ならびにトリエタノールアミンのようなアミン類といったアルカリ性物質を中和剤として添加し、触媒である酸型のアニオン系界面活性剤ならびに添加されて存在する酸触媒を中和して、乳化重合反応を停止する。このため、アルカリ性の中和剤を投入して乳化重合反応を停止させる工程において、特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、炭酸ナトリウムといった強アルカリ性の化合物を投入した際に、形成されたエマルジョン粒子が強アルカリ性の化合物と接触することにより、エマルジョン粒子の凝集と粗大化が起こり、エマルジョンの一部が破壊される。このため、製造されたオルガノポリシロキサンエマルジョンの貯蔵安定性は、化粧品、離型剤、繊維処理剤などの原料として十分に満足できるものではないという問題があった。
特公昭34−2041号公報 特公昭41−13995号公報 特公昭46−41038号公報 特開平9−278626号公報 特開平4−227932号公報 特開平9−132646号公報
本発明は上記問題点を解決すべくなされたものであり、アニオン系界面活性剤と水の存在下で、低重合度オルガノポリシロキサンを酸触媒を用いて乳化重合反応させることによるオルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法において、アルカリ性の中和剤を投入して乳化重合反応を停止させる工程で発生するエマルジョンの破壊を軽減することにより、優れた貯蔵安定性を有するオルガノポリシロキサンのエマルジョンを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、アニオン系界面活性剤と水の存在下で、低重合度オルガノポリシロキサンを酸触媒を用いて乳化重合反応させることによりオルガノポリシロキサンエマルジョンを形成させた後、アルカリ性の中和剤を投入して乳化重合反応を停止させる工程において、前記のアニオン系界面活性剤と同種又は異種のアニオン系界面活性剤を、アルカリ性の中和剤の投入前に投入すること、あるいはアルカリ性の中和剤と同時に投入することにより上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
本発明によれば、アニオン系界面活性剤と水の存在下で、低重合度オルガノポリシロキサンを酸触媒を用いて乳化重合反応させることによるオルガノポリシロキサンのエマルジョンの製造方法において、アルカリ性の中和剤を投入して乳化重合反応を停止させる工程で発生するエマルジョンの破壊を大きく軽減することにより、優れた貯蔵安定性を有するオルガノポリシロキサンのエマルジョンを製造することができる。
本発明に用いられる低重合度オルガノポリシロキサンは、一般式;
SiO(4−n)/2 (1)
{式中、Rは置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などの飽和脂肪族炭化水素基;ビニル基、アリル基、ヘキセニル基などの不飽和脂肪族炭化水素基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの飽和脂環式炭化水素基;フェニル基、トリル基、ナフチル基などの芳香族炭化水素基および、これらの基の炭素原子に結合した水素原子が部分的にハロゲン原子、エポキシ基、カルボキシル基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基などを含む有機基で置換された基が例示される。また、このRの一部は、水酸基、アルコキシ基または水素原子であってもよいが、Rの内70モル%以上がメチル基であることが好ましく、80モル%以上がメチル基であることがより好ましい。nは0.1以上3.0未満の数を示し、好ましくは1.0〜2.5であり、より好ましくは1.8〜2.2である。}で表される。
このような低重合度オルガノポリシロキサンとしては、環状オルガノポリシロキサン、分子鎖末端がトリオルガノシロキシ基、ジオルガノモノヒドロキシシロキシ基またはジオルガノモノアルコキシシロキシ基で封鎖された直鎖状もしくは分岐状のオルガノポリシロキサン、またはこれらの混合物が挙げられる。
本発明で用いられる環状オルガノポリシロキサンは、一般式(2);
Figure 2006160927

で示され、上式中、RおよびRは置換もしくは非置換の一価炭化水素基である。具体的には、前記Rと同様の基が例示される。このRおよびRは同一でも異なっていてもよい。nは平均3〜8の整数である。環状オルガノポリシロキサンとして具体的には、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、1,1−ジエチルヘキサメチルシクロテトラシロキサン、フェニルヘプタメチルシクロテトラシロキサン、1、1−ジフェニルヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラシクロヘキシルテトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラ(3−アミノプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(3−メルカプトプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(3−グリシドキシプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(3−メタクリロキシプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(3−アクリロキシプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(3−カルボキシプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(3−ビニロキシプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(p−ビニルフェニル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ[3−(p−ビニルフェニル)プロピル]テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ[3−(p−イソプロペニルベンゾイルアミノ)プロピル]テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(N−メタクリロイル−N−メチル−3−アミノプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(N−ラウロイル−N−メチル−3−アミノプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(N−アクリロイル−N−メチル−3−アミノプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(N,N−ビス(メタクリロイル)−3−アミノプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(N,N−ビス(ラウロイル)−3−アミノプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサンが例示される。このような環状シロキサンを単独あるいは2種以上の混合物として用いることができる。
本発明で用いられる分子鎖末端がトリオルガノシロキシ基、ジオルガノモノヒドロキシシロキシ基またはジオルガノモノアルコキシシロキシ基で封鎖された直鎖状もしくは分岐状のオルガノポリシロキサンとしては、次の一般式(3)および(4)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2006160927

Figure 2006160927

上式中、RおよびRは置換もしくは非置換の一価炭化水素基である。具体的には、前記Rと同様の基が例示される。このRとRは同一でも異なっていてもよい。xおよびzは0〜100の整数であり、0〜50の整数が好ましい。yは1〜100の整数であり、1〜50の整数が好ましい。このような低重合度オルガノポリシロキサンとして具体的には、α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン、α,ω−ジメトキシポリジメチルシロキサン、テトラメチル−1,3−ジヒドロキシジシロキサン、オクタメチル−1,7−ジヒドロキシテトラシロキサン、ヘキサメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサンが例示される。また、これらの低重合度のオルガノポリシロキサンに、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラエトキシシランの架橋剤を併用してもよい。
本発明においては、このような低重合度オルガノポリシロキサンの乳化重合反応時に、さらに有機官能基を有する加水分解性オルガノシランを添加してもよい。これにより、オルガノポリシロキサンに有機官能基を導入することができる。このような加水分解性オルガノシランとしては、具体的には、3−アミノプロピルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−カルボキシプロピルメチルジメトキシシラン、p−ビニルフェニルトリメトキシシラン、2−(ビニルフェニル)エチルトリメトキシシラン、3−(p−イソプロペニルベンゾイルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、N−メタクリロイル−N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ラウロイル−N−メチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−アクリロイル−N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ラウロイル−N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(メタクリロイル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(ラウロイル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランが例示される。これらを単独で使用してもよく、2種以上の混合物を使用してもよい。
本発明の乳化重合反応に用いられるアニオン系界面活性剤は、乳化剤として作用する他に、単独または酸成分と組み合わせて用いることで、重合用触媒としても作用する成分である。このようなアニオン系界面活性剤としては、酸型のアニオン系界面活性剤、塩型のアニオン系界面活性剤がある。酸型のアニオン系界面活性剤は単独で重合用触媒として作用する。塩型のアニオン界面活性剤は、酸成分を加えることにより、塩型のアニオン系界面活性剤の少なくとも一部が酸型に変換されて重合用触媒として作用する。これらのアニオン系界面活性剤は、酸型を単独または複数を組み合わせて使用しても良く、酸型と塩型を複数組み合わせて使用しても良い。これらのアニオン界面活性剤の使用量は、低重合度のオルガノポリシロキサン100重量部に対して、0.5〜200重量部となる量が好ましく、1〜100重量部がより好ましく、1〜50重量部が特に好ましい。0.5重量部未満ではエマルジョンの安定性が悪くて分離することがあり、200重量部を越えるとエマルジョンが増粘して流動性が悪くなる場合があるため、好ましくない。
乳化重合反応に用いられる酸型のアニオン系界面活性剤として、脂肪族置換ベンゼンスルホン酸、アルキル硫酸、不飽和脂肪族スルホン酸、アシルアルキルタウリン、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸が例示される。具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、ラウリル硫酸、セチル硫酸、テトラデセンスルホン酸、ラウロイルメチルタウリン、ポリオキシエチレン(2)オクチルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン(8)デシルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸、ジポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテルリン酸、トリポリオキシエチレン(5)セチルエーテルリン酸が例示される。
また、乳化重合反応に用いられる塩型のアニオン界面活性剤として、前記の酸型のアニオン系界面活性剤の塩が例示される。具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクチルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸カリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ポリオキシエチレン(2)オクチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(8)デシルエーテル硫酸ナトリウム、ジポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム、トリポリオキシエチレン(5)セチルエーテルリン酸ナトリウムが例示される。
塩型のアニオン界面活性剤は酸成分を加えることにより、塩型のアニオン界面活性剤の少なくとも一部が酸型に変換されて、乳化重合反応の触媒として作用する。このような酸成分としては、具体的には、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、イオン交換樹脂が例示される。中でも、水溶液中における酸解離定数が高い塩酸、硫酸を用いることがより好ましい。
本発明の乳化重合反応において、水成分は、前記の低重合度オルガノポリシロキサンをアニオン系界面活性剤によりエマルジョン化するための媒体である。その使用量はエマルジョンを乳化前後において安定化させる量であればよく、特に限定されるものではないが、通常、オルガノポリシロキサン成分100重量部に対して10〜2000重量部の範囲内で使用することが一般的である。
本発明のアニオン系界面活性剤を用いたオルガノポリシロキサンのエマルジョンの乳化重合反応は、具体的には、低重合度オルガノポリシロキサン、酸型のアニオン系界面活性剤および水を任意の順序で予備混合した後、ホモジナイザー、コロイドミル、ソノレーター、高圧ホモジナイザー、ナノマイザー、超音波ホモジナイザーといった機械的な乳化手段を用いて乳化分散させ、その後に乳化重合反応させることで行われる。また、低重合度のオルガノポリシロキサン、塩型のアニオン系界面活性剤および水を任意の順序で予備混合し、前記と同様の方法で乳化分散した後、酸成分を加えて乳化重合反応させる方法で行われる。乳化重合反応の温度条件は、通常はエマルジョン凍結点〜90℃である。また、乳化重合反応に要する時間は、所望とするオルガノポリシロキサンの重合度に応じて異なるが、通常は2〜56時間である。
本発明は、アニオン系界面活性剤を用いたポリジメチルシロキサンエマルジョンの乳化重合反応において、ポリジメチルシロキサンが所望の重合度に達し、アルカリ性化合物を中和剤として投入することにより重合を停止させる工程において、中和剤を投入する前、もしくは中和剤と同時にアニオン系界面活性剤を投入することを特徴としている。本工程において投入されるアニオン系界面活性剤は、中和時にアルカリ性化合物とエマルジョン粒子が接触することにより発生するエマルジョンの破壊を大幅に軽減し、貯蔵安定性および配合後の希釈安定性を大きく改善する効果がある。
本発明において、係るアニオン系界面活性剤として、前記と同種または異種のアニオン系面活性剤の何れも用いることが出来る。アニオン系界面活性剤の具体例としては、N−アシル−L−グルタミン酸ジエタノールアミン、N−アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウム、アルキル(12,14,16)硫酸アンモニウム、アルキル(11,13,15)硫酸トリエタノールアミン(1)、アルキル(11,13,15)硫酸トリエタノールアミン(2)、アルキル(12〜14)硫酸トリエタノールアミン、アルキル硫酸トリエタノールアミン液、アルキル(12,13)硫酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム液、イソステアリン乳酸ナトリウム、ウンデシレノイルアミドエチルスルホコハク酸二ナトリウム、オレイル硫酸トリエタノールアミン、オレイル硫酸ナトリウム、オレイン酸アミドスルホコハク二ナトリウム、オレオイルザルコシン、オレオイルメチルタウリンナトリウム、カルボキシル化ポリオキシエチレントリドデシルエーテル、カルボキシル化ポリオキシエチレントリドデシルエーテルナトリウム塩(7E.O.)、N−硬化牛脂脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−硬化牛脂脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリル硫酸ナトリウム、ジウンデシレノイルアミドエチルスルホコハク酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、ステアロイル−L−グルタミン酸二ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム液、スルホコハク酸ポリオキシエチレンモノオレイルアミドジナトリウム(2E.O.)液、スルホコハク酸ポリオキシエチレンラウロイルエタノールアミド二ナトリウム(5E.O.)、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、セチル硫酸ジエタノールアミド、セチル硫酸ナトリウム、セトステアリル硫酸ナトリウム、トリデシル硫酸トリエタノールアミン、パルミチン酸カリウム、パルミチン酸ナトリウム、パルミトイルメチルタウリンナトリウム、ヒマシ油脂肪酸ナトリウム液(30%)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム(3E.O.)液、ポリオキシエチレンアルキル(12,13)エーテル硫酸ジエタノールアミン(3E.O.)液、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン(3E.O.)液、ポリオキシエチレンアルキル(11,13,15)エーテル硫酸トリエタノールアミン(1E.O.)、ポリオキシエチレンアルキル(12,13)エーテル硫酸トリエタノールアミン(3E.O.)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)液、ポリオキシエチレンアルキル(11,13,15)エーテル硫酸ナトリウム(1E.O.)、ポリオキシエチレンアルキル(11〜15)エーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)、ポリオキシエチレンアルキル(12,13)エーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)、ポリオキシエチレンアルキル(12〜14)エーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)、ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)、ポリオキシエチレンアルキル(12〜14)スルホコハク酸二ナトリウム(7E.O.)、ポリオキシエチレンウンデシルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル硫酸ナトリウム液、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンペンタデシルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸ナトリウム(3E.O.)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム(16E.O.)液、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム(2E.O.)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ジエタノールアミン、ミリスチル硫酸ナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸ナトリウム、ミリストイルメチルアミノ酢酸ナトリウム、ミリストイルメチル−β−アラニンナトリウム液、ミリストイルメチルタウリンナトリウム、ヤシ油アルキル硫酸マグネシウム・トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸エチルエステルスルホン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸カリウム、ヤシ油脂肪酸カリウム液、N−ヤシ油脂肪酸・硬化牛脂脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシン、ヤシ油脂肪酸サルコシントリエタノールアミン、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸トリエタノールアミン、ヤシ油脂肪酸トリエタノールアミン液、ヤシ油脂肪酸ナトリウム、ヤシ油脂肪メチルアラニンナトリウム、ヤシ油脂肪メチルアラニンナトリウム液、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンカリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム液(30%)、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸トリエタノールアミン、ラウリン酸トリエタノールアミン液、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸ミリスチン酸トリエタノールアミン、ラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン、ラウロイルサルコシンナカリウム、ラウロイルサルコシントリエタノールアミン液、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルメチルβ−アラニンナトリウム液、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム液が挙げられる。これらのアニオン系界面活性剤は、単独で使用することも可能であり、組み合わせにより使用することも可能である。塩型、酸型の何れも使用することは可能である。また、固形状、液状の何れの形状でも使用することは可能である。これらのアニオン界面活性剤の量は、エマルジョンに対し適宜使用することが出来るが、乳化重合反応に用いるアニオン界面活性剤の5倍量以下であることが好ましい。
本発明において、中和時に前記のアルカリ性化合物とエマルジョン粒子が接触することにより発生するエマルジョンの破壊を軽減する目的で投入するアニオン界面活性剤は、中和剤を投入する前、もしくは中和剤と同時に投入することにより目的を達することが出来る。
前記のアニオン系界面活性剤を中和剤の投入前に投入する時は、中和剤を投入する4時間前〜直前に投入することが好ましく、2時間前〜直前に投入することがより好ましい。4時間以上前では、十分な効果が得られない。アニオン系界面活性剤を投入した直後に中和剤を投入することは可能であるが、アニオン系界面活性剤が固形状である場合は、投入したアニオン系界面活性剤がエマルジョン中に十分溶解もしくは分散してから中和剤を投入することが好ましい。
前記のアニオン系界面活性剤を中和剤と同時に投入する時は、各々単品を同時に投入することも可能であるが、予め両成分の混合物を調製しこれを投入することも可能であり、効果を高めるという点からより好ましい。この場合、両成分の混合物は、固形状、ゲル状、液状の何れの形状であっても可能である。特に、水に溶解分散する溶媒との混合液が好ましく、水との混合液がより好ましい。
本発明において、前記のアニオン系界面活性剤に緩衝剤を添加して、中和剤の投入前もしくは中和剤と同時に投入することによって、エマルジョンの安定性をさらに改善することができる。かかる緩衝剤は本発明の目的を損なわない範囲であれば特に限定されるものではないが、弱酸のアルカリ金属塩または弱酸とアルカリ金属塩を組み合わせて用いることが好ましい。具体的には、弱酸のアルカリ金属塩がクエン酸ナトリウム,クエン酸カリウム,酢酸ナトリウム,酢酸カリウム,リン酸ナトリウム,リン酸カリウム,ホウ酸ナトリウム,ホウ酸カリウムであり、弱酸がリン酸、クエン酸、ホウ酸、酢酸であり、アルカリ金属塩が安息香酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石酸水素ナトリウム、酒石酸水素カリウム、L−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスパラギン酸ナトリウムである。クエン酸と安息香酸ナトリウムを組み合わせて用いることが特に好ましい。
本発明に用いられる成分の他に、オルガノポリシロキサンのエマルジョンの安定性を向上させるために、本発明の目的を損なわない範囲で、ノニオン系界面活性剤、防腐剤、防かび剤、防錆剤などを配合することが可能である。これらの成分は、任意の段階で配合することが可能であり、アニオン系界面活性剤や中和剤との混合物として配合しても良い。
本発明の製造方法により得られるオルガノポリシロキサンのエマルジョンは、アルカリ性の中和剤を投入して乳化重合反応を停止させる工程で発生するエマルジョンの破壊を軽減することにより、優れた貯蔵安定性を有する。具体的には、長期間保管してもエマルジョンから経時的にオイル分離やクリーム状の凝集物が発生せず、エマルジョン中でオルガノポリシロキサンが安定した乳化状態を保持していることを特徴とする。また、乳化重合に用いる触媒の量、アニオン乳化剤の種類、反応時間および原料となる低重合度のオルガノポリシロキサンの種類によって、所望とする重合度のオルガノポリシロキサンを安定した乳化状態のエマルジョンとして得る事ができる。本発明の製造方法は、貯蔵安定性に優れ、重合後のオルガノポリシロキサンの抽出粘度が500〜1000,0000mPa・sになる重合度のオルガノポリシロキサンのエマルジョンを乳化重合により得るのに特に好適である。また、本発明の製造方法により得られるオルガノポリシロキサンのエマルジョンの粒径は特に限定されるものではないが、エマルジョンの安定性の点から、エマルジョンの粒径が50〜1000nmの範囲内であることが特に好ましい。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。実施例中、「部」は「重量部」を表し、「%」は「重量%」を表す。粘度は25℃における値である。また、オルガノポリシロキサンのエマルジョン粒子の平均粒子径、乳化重合反応によって得られたオルガノポリシロキサンの粘度、オルガノポリシロキサンのエマルジョンの安定性は以下に示す方法で測定あるいは評価した。各実施例および比較例において得られたオルガノポリシロキサンのエマルジョンについて平均粒子径、オルガノポリシロキサンの粘度、エマルジョンの安定性の結果を表1に示した。
[オルガノポリシロキサンのエマルジョン粒子の平均粒子径]:
COULTER ELECTRONICS社(米国)製の[COULTER MODEL N4]を用いて測定した。
[乳化重合後のオルガノポリシロキサンの粘度]:
オルガノポリシロキサンのエマルジョン15gを紙コップに測り取り、アセトン20gを添加し、攪拌することによって、エマルジョン状態を破壊した後、アセトン層を廃棄した。次に、アセトン20gを添加して分離されたオルガノポリシロキサンをよく洗浄し、アセトン層のみを廃棄した。さらに、アセトン20gを添加してオルガノポリシロキサンをよく洗浄し、アセトン層のみを廃棄した。アルミ皿にオルガノポリシロキサンを1.5〜2.0g採取し、ほぼ均一となるように広げ、105℃に設定したオーブン(ヤマト社製)内で15分間かけて乾燥させ、アセトンを除去した。得られたオルガノポリシロキサンを0.1mlを取り、E型粘度計(TOKIMEC社製、DIGITAL VISCOMETER DV−U−E 2型)を用いて、25℃で測定した。
[オルガノポリシロキサンのエマルジョンの安定性]:
得られたオルガノポリシロキサンのエマルジョンを、100ccのガラスビンに50cc入れて密栓した。このガラス瓶を50℃の条件下で90日間放置して、30日経過後の外観変化と表面油分の有無を目視確認することでオルガノポリシロキサンのエマルジョンの安定性を評価した。評価結果は、次のように表した。
<外観変化>
◎:均一で変化は認められなかった。
○:ガラス瓶の上部に若干のクリーム状の凝集物の付着が認められた。
△:ガラス瓶の側壁にクリーム状の凝集層の形成が認められた。
×:2層に分離した。
<表面油分>
○:全く認めらなかった。
△:僅かに油分が認められた。
×:表面全体に油分が認められた。
[実施例1]
テトラデセンスルホン酸ナトリウム75%とヒドロキシテトラデカンスルホン酸ナトリウム25%の混合物であるアニオン系界面活性剤10部およびイオン交換水390部の混合液中に、これに粘度が90mm/sのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン500重量部と粘度5mm/sの分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有するジメチルポリシロキサン0.7部を加えて混合した後、ホモジナイザーにより圧力24.5MPaで2回乳化処理することにより均一なエマルジョンを得た。このエマルジョンに35%塩酸5部を加え、20℃で6時間保持して乳化重合反応を行った。乳化重合反応後、25%ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液40部を添加し、1時間攪拌した。その後、20%水酸化ナトリウム水溶液10部とイオン交換水40部からなる混合液を滴下して中和することにより、分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有するジメチルポリシロキサンのエマルジョンを調製した。これをサンプルA−1とした。
[実施例2]
テトラデセンスルホン酸ナトリウム75%とヒドロキシテトラデカンスルホン酸ナトリウム25%の混合物であるアニオン系界面活性剤10部およびイオン交換水390部の混合液中に、これに粘度が90mm/sのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン500重量部を加えて混合した後、ホモジナイザーにより圧力24.5MPaで2回乳化処理することにより均一なエマルジョンを得た。このエマルジョンに35%塩酸5部を加え、20℃で7時間保持して乳化重合反応を行った。乳化重合反応後、25%ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液40部、20%水酸化ナトリウム水溶液10部、イオン交換水40部からなる混合液を滴下して中和することにより、分子鎖両末端にシラノール基を有するジメチルポリシロキサンのエマルジョンを調製した。これをサンプルA−2とした。
[比較例1]
テトラデセンスルホン酸ナトリウム75%とヒドロキシテトラデカンスルホン酸ナトリウム25%の混合物であるアニオン系界面活性剤10部およびイオン交換水390部の混合液中に、これに粘度が90mm/sのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン500重量部を加えて混合した後、ホモジナイザーにより圧力24.5MPaで2回乳化処理することにより、均一なエマルジョンを得た。このエマルジョンに35%塩酸5部と25%ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液40部を加え、20℃で7時間保持して乳化重合反応を行った。乳化重合反応後、20%水酸化ナトリウム水溶液10部、イオン交換水40部からなる混合液を滴下して中和することにより、分子鎖両末端にシラノール基を有するジメチルポリシロキサンのエマルジョンを調製した。これをサンプルB−1とした。
[実施例3]
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム20部およびイオン交換水408.6部の混合液中に、オクタメチルシクロテトラシロキサン395部と粘度5mm/sの分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有するジメチルポリシロキサン5部を均一に混合した後、高圧ホモジナイザーを用いて圧力40MPaで2回乳化処理することにより、均一なエマルジョンを得た。次いで、このエマルジョンをコンデンサー、窒素導入口および攪拌機を備えたセパラブルフラスコに移して攪拌混合しながらこれに3.5%塩酸水溶液80部を加えた。この後、85℃に加熱昇温して4時間保持し、さらに40℃で2時間保持して乳化重合反応を行った。乳化重合反応後、30%N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム水溶液30部を加え、2時間攪拌した。その後、エマルジョンのpHが7になるように5%水酸化ナトリウム水溶液61.4部を滴下して中和することにより、分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有するジメチルポリシロキサンのエマルジョンを調製した。これをサンプルA−3とした。
[比較例2]
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム20部およびイオン交換水408.6部の混合液中に、オクタメチルシクロテトラシロキサン395部と粘度5mm/sの分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有するジメチルポリシロキサン5部を均一に混合した後、高圧ホモジナイザーを用いて圧力40MPaで2回乳化処理することにより、均一なエマルジョンを得た。次いで、このエマルジョンをコンデンサー、窒素導入口および攪拌機を備えたセパラブルフラスコに移して攪拌混合しながらこれに3.5%塩酸水溶液80部と30%N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム水溶液30部を加えた。この後、85℃に加熱昇温して4時間保持し、さらに40℃で4時間保持して乳化重合反応を行った。乳化重合反応後、5%水酸化ナトリウム水溶液61.4部を滴下して中和することにより、分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有するジメチルポリシロキサンのエマルジョンを調製した。これをサンプルB−2とした。
[実施例4]
ラウリル硫酸ナトリウム 20.0部をイオン交換水 394.6部に加え、室温にて攪拌溶解させた。これに粘度90mm/sのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン500部と粘度が5mm/sの分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有するジメチルポリシロキサン0.7部を加えて混合した後、ナノマイザーにより58.8MPaの圧力で2回乳化処理することにより均一なエマルジョンを得た。このエマルジョンを20℃まで冷却した後、濃塩酸7.5部を加え、7時間乳化重合反応を行った後、20%水酸化ナトリウム水溶液 15.0部、安息香酸ナトリウム5部、クエン酸2.2部、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 10.0部、イオン交換水 45.7部からなる混合溶液を滴下して中和することにより、分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有するジメチルポリシロキサンのエマルジョンを調製した。これをサンプルA−4とした。
[実施例5]
ラウリル硫酸ナトリウム 20部をイオン交換水 394.6部に加え、40℃にて攪拌溶解させた。これに粘度が90mm/sのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン500部と粘度が5mm/sの分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有するジメチルポリシロキサン0.7部を加えて混合した後、ナノマイザーにより58.8MPaの圧力で2回乳化処理することにより均一なエマルジョンを得た。このエマルジョンを20℃まで冷却した後、濃塩酸7.5部を加え、6.5時間乳化重合反応を行った後、25%ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液 33部を加え、30分間攪拌した。攪拌後、20%水酸化ナトリウム水溶液 15部、安息香酸ナトリウム 5部、クエン酸 2.2部、25%ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 7部、イオン交換水 15.7部からなる混合溶液を滴下して中和することにより、分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有するジメチルポリシロキサンのエマルジョンを調製した。これをサンプルA−5とした。
[比較例3]
ラウリル硫酸ナトリウム 20部をイオン交換水 394.6部に加え、40℃にて攪拌溶解させた。これに粘度が90mm/sのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン500部と粘度が5mm/sの分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有するジメチルポリシロキサン0.7部を加えて混合した後、ナノマイザーにより58.8MPaの圧力で2回乳化処理することにより均一なエマルジョンを得た。このエマルジョンを20℃まで冷却した後、濃塩酸7.5部と25%ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液 40部を加え、6.5時間乳化重合反応を行った後、20%水酸化ナトリウム水溶液 15部、安息香酸ナトリウム 5部、クエン酸 2.2部、イオン交換水 15.7部からなる混合溶液を滴下して中和することにより、分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有するジメチルポリシロキサンのエマルジョンを調製した。これをサンプルB−3とした。
[実施例6]
ラウリル硫酸ナトリウム 10部をイオン交換水 344.6部に加え、室温にて攪拌溶解させた。これに粘度が90mm/sのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン550部を加えて混合した後、ホモジナイザーにより圧力39.2MPaで2回乳化処理することにより均一なエマルジョンを得た。このエマルジョンを20℃まで冷却した後、濃塩酸5部を加え、7.0時間乳化重合反応を行った。乳化重合反応後、20%水酸化ナトリウム水溶液 10部、安息香酸ナトリウム 5部、クエン酸 2.2部、ラウリル硫酸ナトリウム 2.5部、イオン交換水 70.7部からなる混合液を滴下して中和することにより、分子鎖両末端にシラノール基を有するジメチルポリシロキサンのエマルジョンを調製した。これをサンプルA−6とした。
[比較例4]
ラウリル硫酸ナトリウム 10部をイオン交換水 344.6部に加え、室温にて攪拌溶解させた。これに粘度が90mm/sのα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン550部を加えて混合した後、ホモジナイザーにより圧力39.2MPaで2回乳化処理することにより均一なエマルジョンを得た。このエマルジョンを20℃まで冷却した後、濃塩酸5部を加え、7.0時間乳化重合反応を行った。乳化重合反応後、20%水酸化ナトリウム水溶液 10部、安息香酸ナトリウム 5部、クエン酸 2.2部、イオン交換水 40部からなる混合溶液を滴下して中和した。次いで、ラウリル硫酸ナトリウム 2.5部、イオン交換水 30.7部からなる混合液を添加することにより、分子鎖両末端にシラノール基を有するジメチルポリシロキサンのエマルジョンを調製した。これをサンプルB−4とした。
Figure 2006160927
本発明に係る製造方法により得られたオルガノポリシロキサンエマルジョンは、従来の製造方法により得られたオルガノポリシロキサンエマルジョンと比較して、優れた貯蔵安定性を有する。従って、本発明に係る製造方法によって得られたオルガノポリシロキサンのエマルジョンは毛髪化粧品や皮膚用化粧品の感触改良剤やつや付与剤として有用である。また、家具や自動車の内・外装のつや出し剤として、繊維の編み・織物などの柔軟仕上げ剤として有用である。

Claims (3)

  1. アニオン系界面活性剤と水の存在下で、低重合度オルガノポリシロキサンを酸触媒を用いて乳化重合反応させることによりオルガノポリシロキサンエマルジョンを形成させた後、アルカリ性の中和剤を投入して乳化重合反応を停止させる工程において、前記のアニオン系界面活性剤と同種又は異種のアニオン系界面活性剤を、中和剤の投入前に投入することを特徴とするオルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法。
  2. アニオン系界面活性剤と水の存在下で、低重合度オルガノポリシロキサンを酸触媒を用いて乳化重合反応させることによりオルガノポリシロキサンエマルジョンを形成させた後、アルカリ性の中和剤を投入して乳化重合反応を停止させる工程において、前記のアニオン系界面活性剤と同種又は異種のアニオン系界面活性剤を、中和剤と同時に投入することを特徴とするオルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法。
  3. 乳化重合反応を停止させる工程において、アニオン系界面活性剤と共に緩衝剤を投入することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載されたオルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法。

JP2004356055A 2004-12-08 2004-12-08 オルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法 Active JP4664053B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004356055A JP4664053B2 (ja) 2004-12-08 2004-12-08 オルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004356055A JP4664053B2 (ja) 2004-12-08 2004-12-08 オルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006160927A true JP2006160927A (ja) 2006-06-22
JP4664053B2 JP4664053B2 (ja) 2011-04-06

Family

ID=36663308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004356055A Active JP4664053B2 (ja) 2004-12-08 2004-12-08 オルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4664053B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007297533A (ja) * 2006-05-01 2007-11-15 Shin Etsu Chem Co Ltd 官能基含有ジオルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法
JP2011236421A (ja) * 2010-05-03 2011-11-24 Wacker Chemie Ag シリコーンエマルジョンの製造方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60248732A (ja) * 1984-05-22 1985-12-09 Shin Etsu Chem Co Ltd リン酸エステル基含有オルガノポリシロキサンラテツクスの製造方法
JPH04227932A (ja) * 1990-06-01 1992-08-18 Dow Corning Corp ポリシロキサンエマルジョンの製造方法
JPH09132646A (ja) * 1995-07-26 1997-05-20 Dow Corning Corp ゲルのないマイクロエマルジョン
JPH09278626A (ja) * 1995-08-07 1997-10-28 Toshiba Silicone Co Ltd シリコーンエマルジョン、化粧料およびシリコーンエマルジョンの製造方法
JPH11322945A (ja) * 1998-05-21 1999-11-26 Ge Toshiba Silicone Kk ポリオルガノシロキサンエマルジョンおよびその製造方法
JP2000119393A (ja) * 1998-08-12 2000-04-25 Shin Etsu Chem Co Ltd オルガノポリシロキサンエマルションの製造方法
JP2003252994A (ja) * 2002-02-28 2003-09-10 Dow Corning Toray Silicone Co Ltd 乳化重合ジオルガノポリシロキサンエマルジョン組成物の製造方法
JP2006104086A (ja) * 2004-10-01 2006-04-20 Ge Toshiba Silicones Co Ltd 毛髪洗浄剤組成物

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60248732A (ja) * 1984-05-22 1985-12-09 Shin Etsu Chem Co Ltd リン酸エステル基含有オルガノポリシロキサンラテツクスの製造方法
JPH04227932A (ja) * 1990-06-01 1992-08-18 Dow Corning Corp ポリシロキサンエマルジョンの製造方法
JPH09132646A (ja) * 1995-07-26 1997-05-20 Dow Corning Corp ゲルのないマイクロエマルジョン
JPH09278626A (ja) * 1995-08-07 1997-10-28 Toshiba Silicone Co Ltd シリコーンエマルジョン、化粧料およびシリコーンエマルジョンの製造方法
JPH11322945A (ja) * 1998-05-21 1999-11-26 Ge Toshiba Silicone Kk ポリオルガノシロキサンエマルジョンおよびその製造方法
JP2000119393A (ja) * 1998-08-12 2000-04-25 Shin Etsu Chem Co Ltd オルガノポリシロキサンエマルションの製造方法
JP2003252994A (ja) * 2002-02-28 2003-09-10 Dow Corning Toray Silicone Co Ltd 乳化重合ジオルガノポリシロキサンエマルジョン組成物の製造方法
JP2006104086A (ja) * 2004-10-01 2006-04-20 Ge Toshiba Silicones Co Ltd 毛髪洗浄剤組成物

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007297533A (ja) * 2006-05-01 2007-11-15 Shin Etsu Chem Co Ltd 官能基含有ジオルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法
JP4697447B2 (ja) * 2006-05-01 2011-06-08 信越化学工業株式会社 官能基含有ジオルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法
JP2011236421A (ja) * 2010-05-03 2011-11-24 Wacker Chemie Ag シリコーンエマルジョンの製造方法
US8575266B2 (en) 2010-05-03 2013-11-05 Wacker Chemie Ag Preparing silicone emulsions

Also Published As

Publication number Publication date
JP4664053B2 (ja) 2011-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4611477B2 (ja) 水中シリコーンエマルションの製造方法
DE602004001390T2 (de) Verfahren zur herstellung von silikonharzemulsionen
KR100915430B1 (ko) 안정한 저입도 유기 폴리실록산 에멀션의 제조 방법
US9072666B2 (en) Method for producing organopolysiloxane emulsion composition
JP5131647B2 (ja) アミノ変性シリコーンマイクロエマルジョン調製用組成物、アミノ変性シリコーンマイクロエマルジョンの製造方法およびアミノ変性シリコーンマイクロエマルジョン
JP4141003B2 (ja) 高分子量ポリオルガノシロキサンエマルジョンおよびそれを含有する化粧料
KR20110122060A (ko) 실리콘 에멀젼의 제조
KR20040015147A (ko) 폴리오가노실록산 에멀젼 조성물 및 이로부터 제조한화장품 재료
JP2002020490A (ja) ポリオルガノシロキサンエマルジョン及びそれを含んでなる化粧料
JP4664053B2 (ja) オルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法
JP2012513488A (ja) シリコーン分散体
JP2000053769A (ja) ポリオルガノシロキサンエマルジョンおよびそれを含んでなる化粧料
JP2012201867A (ja) オルガノポリシロキサンエマルション及びその製造方法
JP6187683B2 (ja) オルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法
JP2015524867A (ja) シリコーン乳濁液を生成するための方法
JP3154539B2 (ja) シリコ−ンゴムラテックスの製造方法
JPH10265577A (ja) ポリオルガノシロキサンマイクロエマルジョンの製造方法
JP2001089316A (ja) 化粧品原料
JP6459885B2 (ja) オルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法及びエマルション組成物
JP3495109B2 (ja) アミノ基含有オルガノポリシロキサンマイクロエマルジョンおよびその製造方法
JP6387929B2 (ja) オルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法
US10870734B2 (en) Production method for organopolysiloxane emulsion composition
US10494482B2 (en) Production method for organopolysiloxane emulsion composition
WO2016125348A1 (ja) オルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法
JP6387930B2 (ja) オルガノポリシロキサンエマルション組成物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4664053

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140114

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250