JP2016139169A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、ドアやシャッタなどの開閉手段用の警戒システムに関する。
近年、マンションのような建物のエントランスではオートロックシステムが採用されて入退室管理が行われている。これにより、権限を有する者のみの建物への入室が許可される。しかし、権限を有する者が認証されてマンションのドアが開放された際に、不審者などが後について建物に入室してしまう、いわゆる不正な共連れが問題となっている。
この不正な共連れを解消すべく、特許文献1では、撮像した画像に基づいて計数した通過人数と、権限を有する者を認証装置によって認証した回数とを照合して、回数が一致しない場合には共連れ検知と判断する。
また、この特許文献1は、インターロックを用いた入退室管理についても記載する。インターロックでは、2枚の扉の間にインターロック室を設けて、権限を有する者のみがインターロック室に存在する状態を確保することで、共連れを確実に防止する。
しかし、前記特許文献1に記載の方法では、撮像装置が必要となる。また、インターロックを用いる場合、2枚の扉の間にインターロック室を設けるため、構造上どのような建物でも採用できるようなものではない。前記特許文献1に記載の方法は、その上、権限を有する者以外の通行者を全て不正な通行者と判断する。特に、インターロックでは権限を有する者以外の通行は全く許可されない。そのため、特許文献1に記載の入室管理をマンションのような機密性が厳格ではない建物に適用すると、マンションの住人に連れ立ってその知人がマンションに入ろうとする場合までも不正な共連れと判断されてしまい、入室管理が有効に機能しない。
そこで、本発明は、どのような建物でも簡単に採用できる構成で、機密性が厳格ではない建物などにおける警戒状態の判定に適した、開閉手段用警戒システムにおける警戒判定器を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の一構成に係る警戒判定器によれば、2つの区域の間に設けられた開閉手段に関係して警戒状態を判定する開閉手段用警戒システムにおける警戒判定器であって、前記開閉手段用警戒システムは、前記2つの区域の少なくとも所定の一方に進入しようとする物体からのアクセスを受けるアクセス装置であって、このアクセス装置が少なくともアクセスを受けてから、前記開閉手段が開放されるか、または前記開閉手段の開放が許可される、アクセス装置と、前記開閉手段の全閉を検知する全閉検知装置と、前記2つの区域の少なくとも一方の範囲内であって、前記開閉手段近傍の検知エリア内における物体を検知する少なくとも1つの物体検知センサを有する物体検知装置と、当該警戒判定器とを備え、当該警戒判定器は、前記全閉検知装置および前記物体検知装置に接続され、前記全閉検知装置による検知もしくは非検知と前記物体検知装置による物体検知もしくは物体非検知とが所定の組合せの発生を経た後に、警戒状態を判定する警戒状態判定手段を備える。
ここで、「開閉手段用警戒システム」とは、開閉手段の動作に関連する1つ以上の装置を含み、開閉手段に関係して警戒状態にあるか否かの判定を行うシステムである。
また、「開閉手段に関係して警戒状態を判定する」とは、開閉手段の開放に伴う警戒や、開閉手段が閉鎖されていることに伴う警戒などの状態を判定することをいう。特に、開閉手段が、アクセス装置が少なくともアクセスを受けてから、開放されるかまたは開放が許可されるため、警戒状態つまり警戒を要する状態が起こり得る。
さらに、「前記全閉検知装置および前記物体検知装置に接続」には、有線による接続だけでなく、無線によってデータの送受信が可能な場合も含まれる。すなわち、「接続」は、信号の送受信が可能であることをいう。
さらに、「物体からのアクセス」は、物体(人体)が暗証番号の入力やICカードなどによる被認証行為を行う場合のみに限定されない。例えば、所定のエリアに物体(人体)が入るか、または単にボタンが押されるような場合も含まれる。
また、「開閉手段に関係して警戒状態を判定する」とは、開閉手段の開放に伴う警戒や、開閉手段が閉鎖されていることに伴う警戒などの状態を判定することをいう。特に、開閉手段が、アクセス装置が少なくともアクセスを受けてから、開放されるかまたは開放が許可されるため、警戒状態つまり警戒を要する状態が起こり得る。
さらに、「前記全閉検知装置および前記物体検知装置に接続」には、有線による接続だけでなく、無線によってデータの送受信が可能な場合も含まれる。すなわち、「接続」は、信号の送受信が可能であることをいう。
さらに、「物体からのアクセス」は、物体(人体)が暗証番号の入力やICカードなどによる被認証行為を行う場合のみに限定されない。例えば、所定のエリアに物体(人体)が入るか、または単にボタンが押されるような場合も含まれる。
この構成によれば、アクセス装置が設けられた開閉手段について、少なくとも全閉検知と物体検知に基づき、開閉手段の周囲で起こっている状況、または起こり得る状況を推定し得る。そのため、不正な進入もしくは不正な滞在、または危険な状態であろうとの推定が可能となる。そして、状況を推定するものであるため、機密性が厳格ではない建物などにおける警戒状態の判定に適する。その一方、全閉検知もしくは全閉非検知と物体検知もしくは物体非検知という簡単な構成で警戒状態の判定を実現できる。
さらに好ましい実施形態によれば、前記2つの区域が、進入が制限された第1の区域と、第2の区域とからなり、前記アクセス装置は、前記第1の区域に進入しようとする物体の権限の有無を判定する認証装置であり、当該認証装置が前記物体は権限を有すると判定した場合に限り、前記開閉手段が開放されるか、または前記開閉手段の開放が許可される。これによれば、第1の区域への進入に認証を必要とする入室管理において、起こっている状況などの推定を用いることで、進入が制限された第1の区域への不正な進入に対処できる。
ここで、第2の区域は、進入が制限されていてもされていなくてもよい。
好ましくは、前記第1の区域が制限区域であるのに対して、前記第2の区域は、進入が制限されない非制限区域である。代わりに、前記第1の区域が制限区域であるのに対して、前記第2の区域も進入が制限された制限区域であって、第1の区域の進入の制限が第2の区域の進入の制限よりも厳しいものであってもよい。
好ましくは、前記第1の区域が制限区域であるのに対して、前記第2の区域は、進入が制限されない非制限区域である。代わりに、前記第1の区域が制限区域であるのに対して、前記第2の区域も進入が制限された制限区域であって、第1の区域の進入の制限が第2の区域の進入の制限よりも厳しいものであってもよい。
好ましい実施形態によれば、前記物体検知装置が、2つの区域のそれぞれの範囲内であって、前記開閉手段近傍の2つの検知エリア内における物体をそれぞれ検知する2つの物体検知センサを有する。
さらに好ましい実施形態によれば、前記所定の組合せが、前記開閉手段が全閉ではなく、かつ、前記2つの検知エリア内のいずれにおいても物体が検知されてないことであり、前記警戒状態判定手段は、この組合せの発生を経た後に、前記第2の区域内における検知エリアで権限のない物体が検知され、それに続いて前記第1の区域内における検知エリアで物体が検知される場合に、不正進入を推定して、警戒状態であると判定する。
ここで、開閉手段が全閉ではない場合、権限を有さない者が進入できる可能性がある。これに基づいて、全閉ではない状態を経てから第2の区域内と第1の区域内の検知エリアにおいて続いて物体を検知した場合に警戒である状態と判定することも考えられる。しかし、それでは、権限を有する物体(人体)と共に検知エリアに入る進入者を警戒の対象としてしまうため、誤判定が頻発する。これに対して、本構成によれば、全閉ではないことに加えて検知エリア内において物体が検知されないことも警戒状態を判定する条件とする。これによって、開閉手段の開放の契機となった物体(人体)が検知エリアにいなくなった後に検知エリアに入る進入者のみを警戒の対象とする。そのため、権限を有する物体(人体)が通過した後を見計らって進入するような者を警戒の対象としながらも、権限を有する物体(人体)と共に検知エリアに入る進入者を警戒の対象から除外できる。したがって、誤判定を最小限に抑えることができる。
好ましい実施形態によれば、前記所定の組合せが、前記開閉手段が全閉であり、かつ、前記第2の区域の前記検知エリア内において物体が検知されていることであり、前記警戒状態判定手段は、前記組合せが所定の滞在時間継続した場合に、不正滞在を推定して、警戒状態であると判定する。これによれば、開閉手段が全閉で、進入が制限された第1の区域ではない第2の区域の検出エリアで物体(人体)が検知され続けるということは、その物体は第1の区域への進入のために開閉手段が開放されるのを待っている可能性が高い。これにより、簡易な方法で警戒状態を判定できる。
好ましい実施形態によれば、前記所定の組合せが、前記開閉手段が全閉であり、かつ、前記2つの区域の少なくとも一方の検知エリア内において物体が検知されていることであり、前記警戒状態判定手段は、前記組合せが発生した場合に、危険可能性を推定して、警戒状態であると判定する。これによれば、例えば工場のフォークリフトのように前方を把握しにくい物体は、開閉手段の反対側を把握しにくい。これに対して、本構成によれば、開閉手段の周囲で起こり得る状況などを推定できるので、前方を把握しにくい物体に対して報知を行うことができる。特に、開閉手段が一方の区域を他方の区域から目視困難にする場合には、安全面において極めて有用である。
好ましくは、前記開閉手段が自動ドアまたは自動シャッタである。
好ましい実施形態によれば、前記開閉手段が開放から閉鎖へ移行している間に、前記2つの物体検知センサの少なくとも一方が対応する前記検知エリア内において物体を検知すると、前記開閉手段を開放させる。これによれば、物体検知装置による検知の情報は、開閉手段の開放に用いられるため、物体検知装置による検知の情報を、開閉手段の周囲で起こっている状況などの推定にも用いることで、警戒状態の判定のためだけの追加の装置が不要である。
本発明の一構成に係る開閉手段用警戒システムは、前記警戒判定器を備える。
本発明の開閉手段用警戒システムにおける警戒判定器によれば、どのような建物でも簡単に採用できる構成で、機密性が厳格ではない建物などにおいて、開閉手段に関係して警戒状態であるか否かの判定に適する。
以下、本発明の各実施形態に係る開閉手段用警戒システムについて図面に基づいて説明する。
図1に、本発明の第1の実施形態に係る開閉手段用警戒システム1を示す。本開閉手段用警戒システム1は、マンションのような建物Aの出入口に構成されている。マンションAの屋内には、制限区域(第1の区域)Bと、風除室(第2の区域)Cとがあり、この風除室Cの外側が屋外Dである。ここで、制限区域Bは物体の進入が制限された区域であり、風除室Cおよび屋外Dは進入が制限されない。制限区域Bと風除室Cとの間にはスライド式の自動ドア2が設けられ、風除室Cと屋外Dとの間にはスイング式の手動ドアEが設けられている。本開閉手段用警戒システム1は、制限区域Bへの風除室Cからの進入を、自動ドア2の開放によって可能にする。なお、自動ドア2は本実施形態では両引きであるが、片引きであってもよい。また、風除室Cと屋外Dとの間のドアEもスライド式の自動ドアであってもよい。
図1に、本発明の第1の実施形態に係る開閉手段用警戒システム1を示す。本開閉手段用警戒システム1は、マンションのような建物Aの出入口に構成されている。マンションAの屋内には、制限区域(第1の区域)Bと、風除室(第2の区域)Cとがあり、この風除室Cの外側が屋外Dである。ここで、制限区域Bは物体の進入が制限された区域であり、風除室Cおよび屋外Dは進入が制限されない。制限区域Bと風除室Cとの間にはスライド式の自動ドア2が設けられ、風除室Cと屋外Dとの間にはスイング式の手動ドアEが設けられている。本開閉手段用警戒システム1は、制限区域Bへの風除室Cからの進入を、自動ドア2の開放によって可能にする。なお、自動ドア2は本実施形態では両引きであるが、片引きであってもよい。また、風除室Cと屋外Dとの間のドアEもスライド式の自動ドアであってもよい。
本開閉手段用警戒システム1は、全閉検知装置3、認証装置(アクセス装置)4、物体検知装置5および警戒判定器6を備える。
全閉検知装置3は、自動ドア2の全閉(完全に閉鎖されていること)を検知するものである。本実施形態において、全閉検知装置3はリミットスイッチである。リミットスイッチ3は、無目51内の位置であって、ドア2が全閉にされている間に作用される位置に設けられる。リミットスイッチ3は、ドア2が全閉にされるとオンに切り替わり、開放されるとオフに切り替わる。そして、切り替わった際にリミットスイッチオン・オフ信号がリミットスイッチ3から出力される。なお、全閉検知装置3は、自動ドア2の全閉を検知できるものであればいかなるものであってもよい。例えば、リードスイッチと磁石の組合せによって全閉検知装置3が実現されてもよい。
全閉検知装置3は、自動ドア2の全閉(完全に閉鎖されていること)を検知するものである。本実施形態において、全閉検知装置3はリミットスイッチである。リミットスイッチ3は、無目51内の位置であって、ドア2が全閉にされている間に作用される位置に設けられる。リミットスイッチ3は、ドア2が全閉にされるとオンに切り替わり、開放されるとオフに切り替わる。そして、切り替わった際にリミットスイッチオン・オフ信号がリミットスイッチ3から出力される。なお、全閉検知装置3は、自動ドア2の全閉を検知できるものであればいかなるものであってもよい。例えば、リードスイッチと磁石の組合せによって全閉検知装置3が実現されてもよい。
認証装置4は、制限区域Bに進入しようとする物体(人体)の権限の有無を判定する。本実施形態における認証装置4は、テンキーのようなユーザインタフェース4aを有し、テンキーから暗証番号が入力されると、この入力された暗証番号を照合する。認証装置4は、暗証番号の一致を確認すると、この暗証番号の入力者には権限が有ると判定する。認証装置4は、権限有りと判定すると、認証信号を出力する。この認証装置4は、例えば、風除室C内であって、全閉の自動ドア2の側方に配置されている。認証装置4は、権限の有無を判定できるものであればいかなるものであってもよい。例えば、生体認証やRFIDタグによって認証されてもよい。
物体検知装置5は、自動ドア2の上端部を支持する無目51の内側(制限区域B側)面および外側(風除室C側)面にそれぞれ取り付けられた、内側AIR(能動型赤外線方式)センサ5aおよび外側AIRセンサ5bを含む。内側AIRセンサ5aおよび外側AIRセンサ5bは、それぞれの取付位置から下方かつ自動ドア2から離れる方向に内側物体検知エリア(以下、「内側検知エリア」と称する)50aおよび外側物体検知エリア(以下、「外側検知エリア」と称する)50bをそれぞれ構成し、これらの検知エリア50a,50b内に物体が存在することをそれぞれ検知する。以下、これら内側・外側検知エリア50a,50bのいずれか一方を指す場合には単に検知エリアと称する場合がある。なお、内側・外側検知エリア50a,50bは、必ずしも図示のように離間している必要はない。内側検知エリア50aおよび外側検知エリア50bの両方が自動ドア2の軌道上の空間を含み、これら検知エリア50a,50bが重複してもよい。内側AIRセンサ5aおよび外側AIRセンサ5bは、それぞれ、内側・外側検知エリア50a,50b内に物体が存在することを検知すると内側・外側物体検知信号をそれぞれ出力する。
本実施形態において、認証装置4は外側検知エリア50b内に位置する。これは、認証装置4の認証を契機としてドアが開いた場合に、認証された者が外側検知エリア50bに存在することでドアを開放維持できるため、挟まれなどの事故を防ぐためのものである。認証装置4がRFIDタグを用いたものである場合、RFIDタグがパッシブ型ならば、RFID認識装置(図示せず)が図示の認証装置4の位置に配置され、ユーザがRFIDタグ内蔵のカードをこの装置にかざすことで、認証が行われる。RFIDタグがアクティブ型やセミアクティブ型ならば、RFIDタグを認識するエリアは少なくとも外側物体検知エリア50bを包含するように形成されることが望ましい。これも、認証された者がドアに挟まれる事故を防ぐためである。これにより、ユーザが携帯するRFID内蔵のカードがこの認識エリア内で認識されて認証が行われる。
警戒判定器6は、これら全閉検知装置3、認証装置4および物体検知装置5に有線(図示せず)で接続される。これにより、装置3,4,5からの各出力が警戒判定器6に入力される。なお、有線接続の代わりに無線接続されて信号が送受信されてもよい。
警戒判定器6は、無目51内に収納されたドアエンジン7に接続されている。前記全閉検知装置としては、上述したリミットスイッチ3のような手段を設けずに、このドアエンジン7の機能を用いたものでもよい。すなわち、ドアエンジン7は自動ドア2の位置を認識しているため、この位置情報をドアエンジン7(図2)から警戒判定器6に提供することで、警戒判定器6が自動ドア2の全閉を認識してもよい。
警戒判定器6は、また、警報装置8に接続されている。本実施形態において、警報装置8は例えば回転灯もしくはスピーカまたはこれらの組合せからなる。ただし、警報装置8は、これらに限定されず、警報できるものであればいかなる装置から構成されてもよい。
図2に示すように、警戒判定器6は、起動判定手段11、安全判定手段12および警戒状態判定手段13を有する。
起動判定手段11は、外側AIRセンサ5bから外側物体検知信号を受け、かつ、認証装置4から認証信号を受けた場合、または、内側AIRセンサ5aから内側物体検知信号を受けた場合に、自動ドア2を開放させるようにドアエンジン7に開放指示信号を出力する。前者は、認証された人間が制限区域Bに進入しようとしていることを契機として自動ドア2を開放させるためである。なお、外側物体検知信号と認証信号とは、いずれが先に警戒判定器6に入力されるかは問われず、これら両方の信号が警戒判定器6に入力されることで、起動判定手段11は自動ドア2の開放を指示する。また、後者の場合は、制限区域Bから物体が退出することを契機として自動ドア2を開放させる。
起動判定手段11は、代わりに、認証装置4から認証信号を受けた場合、または、内側AIRセンサ5aから内側物体検知信号を受けた場合に、自動ドア2を開放させるようにドアエンジン7に開放指示信号を出力してもよい。この場合、外側AIRセンサ5bから外側物体検知信号を受けることは、自動ドア2を開放させる条件には含まれない。
安全判定手段12は、自動ドア2が開放から閉鎖へ移行している間に、外側AIRセンサ5aと内側AIRセンサ5bの少なくとも一方から物体検知信号を受けると、自動ドア2を開放させるようにドアエンジン7に開放指示信号を出力する。これは、閉鎖していない自動ドア2に人体が挟まれることを防止するように自動ドア2を開放させるためである。
警戒状態判定手段13は、警戒状態を判定するものであって、不正進入を推定して警戒状態を判定する不正進入判定部13a、および不正滞在を推定して警戒状態を判定する不正滞在判定部13bを含む。
なお、本実施形態では、起動判定手段11および安全判定手段12を警戒判定器6に設けるものとしたが、これに限定されるわけではない。例えば、これら手段11,12はドアエンジン7に設けられてもよい。この場合、ドアエンジン7は通常ドア2が閉まっていることを認識しているため、起動判定手段11または安全判定手段12がドア2を開放させるように制御する。また、起動判定手段11と安全判定手段12は、異なる機器に設けられてもよい。ただし、本実施形態のように、起動判定手段11および安全判定手段12を警戒判定器6に設けると、配線が複雑化せずに済む。すなわち、認証装置4、外側・内側AIRセンサ5a,5bからの配線を警戒判定器6とドアエンジン7の両方に結合するのではなく、警戒判定器6のみに集約することで、配線が簡素化される。
次に、警戒判定器6の動作を、不正進入判定部13aによる不正進入判定と不正滞在判定部13bによる不正滞在判定とに分けて説明する。
不正進入判定では、図3のフローチャートに示すように、不正進入判定部13a(図2)が、自動ドア2(図1)が全閉ではなく(全閉非検知)、かつ物体検知がない(物体非検知)という組合せの発生を判定する(ステップS1)。すなわち、自動ドア2が完全に閉鎖されているわけではなく、物体検知エリア50内で物体が検知されていないことを判定する。
不正進入判定では、図3のフローチャートに示すように、不正進入判定部13a(図2)が、自動ドア2(図1)が全閉ではなく(全閉非検知)、かつ物体検知がない(物体非検知)という組合せの発生を判定する(ステップS1)。すなわち、自動ドア2が完全に閉鎖されているわけではなく、物体検知エリア50内で物体が検知されていないことを判定する。
次に、この不正進入判定処理の例をいくつか挙げる。
<不正進入判定処理(不正進入ありI)>
以下の不正進入判定処理は、例えば、マンションA(図1)にマンション住人(以下、「住人」と称する)が入る際に、この住人と共にマンションAに不正に進入する者が存在することを推定する処理、つまり不正な共連れを推定する処理である。
<不正進入判定処理(不正進入ありI)>
以下の不正進入判定処理は、例えば、マンションA(図1)にマンション住人(以下、「住人」と称する)が入る際に、この住人と共にマンションAに不正に進入する者が存在することを推定する処理、つまり不正な共連れを推定する処理である。
図3に加えて、図4および図5を参照して不正な進入を推定する場合の処理の一例を説明する。
まず、図4(a)において、自動ドア2が全閉であり、住人Oが屋外D(図1)から風除室Cに入ってきたとする(図5の時刻t1よりも前の時刻)。図4(b)に示すようにこの住人Oが自動ドア2の外側に立つと、つまり、外側検知エリア50bに入ると、警戒判定器6が外側物体検知信号を受ける(図5の時刻t1)。住人Oがテンキー4aに正しい暗証番号を入力すると、警戒判定器6が認証信号を受ける(図5の時刻t2)。これにより、起動判定手段11(図2)がドアエンジン7(図2)に開放指示信号を出力する。そして、図4(b)に示すように自動ドア2は閉鎖から開放に移行する。
まず、図4(a)において、自動ドア2が全閉であり、住人Oが屋外D(図1)から風除室Cに入ってきたとする(図5の時刻t1よりも前の時刻)。図4(b)に示すようにこの住人Oが自動ドア2の外側に立つと、つまり、外側検知エリア50bに入ると、警戒判定器6が外側物体検知信号を受ける(図5の時刻t1)。住人Oがテンキー4aに正しい暗証番号を入力すると、警戒判定器6が認証信号を受ける(図5の時刻t2)。これにより、起動判定手段11(図2)がドアエンジン7(図2)に開放指示信号を出力する。そして、図4(b)に示すように自動ドア2は閉鎖から開放に移行する。
図4(c)に示すように住人Oが外側検知エリア50bを出ると、警戒判定器6が受ける外側物体検知信号がなくなる(図5の時刻t3)。そして、自動ドア2の軌道上に住人Oが位置すると、この住人Oは外側検知エリア50bにも内側検知エリア50aにも含まれないことになる。その後住人Oが内側検知エリア50aに入ると、警戒判定器6は内側物体検知信号を受ける(図5の時刻t4)。
なお、本実施形態では、自動ドア2の軌道上に住人Oが位置すると、この住人Oは外側検知エリア50bにも内側検知エリア50aにも含まれない。その一方、外側検知エリア50bと内側検知エリア50aが共に自動ドア2の軌道上の空間を含んで重複する場合、住人Oは、外側検知エリア50bを出る前に内側検知エリア50aに入ることになるため、図5の時刻t3において外側AIRセンサ5b(図2)の検出信号が立ち下がることと、時刻t4において内側AIRセンサ5a(図2)の検出信号が立ち上がることとの順序が入れ替わる。また、これらエリア50a,50bが重複していなくとも、人体の一部が外側検知エリア50bに含まれ、かつ他部が内側検知エリア50aに含まれる状態が起こり得る。この場合も、住人Oは、外側検知エリア50bを出る前に内側検知エリア50aに入ることになる。
図4(c)に示すように、自動ドア2が住人Oに起因して開放されたことを、マンション住人ではなく認証装置4の暗証番号を知らない不正な進入者(以下、「不正者」と称する)Xが、観察しているとする。この不正者Xは、一旦開放された自動ドア2の間を通って制限区域Bに進入しようと試みている。なお、住人Oが物体検知エリア50内に位置する間は、安全判定手段12に物体検知信号が入力され、安全判定手段12(図2)がドアエンジン7に開放指示信号を出力するため、自動ドア2は全開(完全に開放されていること)である。
図4(d)に示すように住人Oが内側検知エリア50aを出ると、警戒判定器6が内側物体検知信号を受けなくなる(図5の時刻t5)。このため、安全判定手段12がドアエンジン7(図2)に閉鎖指示信号を出力し、自動ドア2は開放から閉鎖に移行する。
図4(e)に示すように、住人Oから距離を置きながら、住人Oが自動ドア2から離れたのを見計らって、不正な進入者Xが、開放から閉鎖に移行中の自動ドア2の間を通って制限区域Bに進入しようして、外側検知エリア50bに入るとする。
不正者Xが外側検知エリア50bに入るため、警戒判定器6が外側物体検知信号を受ける(図5の時刻t6)。これにより、安全判定手段12(図2)が、人体を自動ドア2が挟むことを防止するために、ドアエンジン7(図2)に開放指示信号を出力する。そのため、開放から閉鎖に移行していた自動ドア2は移動方向を反転して開放に移行する。
図4(f)に示すように、不正者Xは、自動ドア2が開放されるため制限区域Bに進入するとする。不正者Xが外側検知エリア50bを出るため、警戒判定器6は外側物体検知信号を受けなくなり(図5の時刻t7)、不正者Xが次に内側検知エリア50aに入るため、警戒判定器6は内側物体検知信号を受ける(図5の時刻t8)。そして、不正者Xは内側検知エリア50aを出る(図5の時刻t9)。ここで、不正者Xが内側検知エリア50aに入った時点(図5の時刻t8)で、不正な進入があると判定される。
この不正な進入の判定処理については、図3を再度参照して以下に詳述する。
不正進入判定部13a(図2)は、自動ドア2が全閉ではなく、かつ物体検知がないかを判定している(ステップS1)。自動ドア2が全閉でないことを判定するのは、一旦開放された自動ドア2が未だ全閉になっていないため、不正者Xが制限区域Bに進入できる可能性があるからである。そして、この自動ドア2が全閉ではなくかつ物体検知がないかの判定は、例えばある検知差時間しきい値T1thよりも長い時間この状態(全閉かつ物体検知なし)が継続した場合に限って満足するものとする。この検知差時間しきい値T1thは、後述するように、外側検知エリア50bと内側検知エリア50aとが離間または重複することを考慮するためのものであるが、全閉かつ物体検知なしの状態の判定にも用いることで、自動ドア2の軌道上に住人Oなどが位置する状態については、不正者Xが制限区域Bに進入できる可能性があると判定しないようにできる。
不正進入判定部13a(図2)は、自動ドア2が全閉ではなく、かつ物体検知がないかを判定している(ステップS1)。自動ドア2が全閉でないことを判定するのは、一旦開放された自動ドア2が未だ全閉になっていないため、不正者Xが制限区域Bに進入できる可能性があるからである。そして、この自動ドア2が全閉ではなくかつ物体検知がないかの判定は、例えばある検知差時間しきい値T1thよりも長い時間この状態(全閉かつ物体検知なし)が継続した場合に限って満足するものとする。この検知差時間しきい値T1thは、後述するように、外側検知エリア50bと内側検知エリア50aとが離間または重複することを考慮するためのものであるが、全閉かつ物体検知なしの状態の判定にも用いることで、自動ドア2の軌道上に住人Oなどが位置する状態については、不正者Xが制限区域Bに進入できる可能性があると判定しないようにできる。
図4(a)の状況に対して、不正進入判定部13aは、自動ドア2は全閉で、かつ物体検知がないと判定してステップS1に戻る(ステップS1のNo)。図4(b)に示したように住人Oが外側検知エリア50bに入った際には、不正進入判定部13a(図2)は、自動ドア2が全閉ではないが、物体検知があると判定してステップS1に戻る(ステップS1のNo)。
住人Oが外側検知エリア50bを出て自動ドア2の軌道上に位置すると、住人Oが外側検知エリア50bにも内側検知エリア50aにも含まれないため、自動ドア2は全閉ではなく、かつ物体検知がない。しかし、住人Oが外側検知エリア50bを出て内側検知エリア50aに入るまでの時間は短いため、検知差時間しきい値T1th以内である。したがって、不正進入判定部13a(図2)は、全閉ではなく、かつ物体検知がないとは判定せずにステップS1に戻る(ステップS1のNo)。なお、物体検知信号の待機中に物体検知信号以外の信号を受けた場合にはそれに応じた処理を行う。本明細書中のフローチャートは、本発明の説明に必要な処理のみを示す。
図4(c)に示したように住人Oが外側検知エリア50bから内側検知エリア50aに移動した際には、不正進入判定部13a(図2)は、自動ドア2が全閉ではないが、物体検知があると判定する(ステップS1のNo)。
図4(d)に示したように住人Oが内側検知エリア50aを出た時点で、自動ドア2は開放から閉鎖への移行中であり全閉ではない。そのため、不正進入判定部13aは、自動ドア2が全閉ではなく、かつ物体検知がないと判定してステップS2に進む(ステップS1のYes)。不正進入判定部13a(図2)は、物体検知信号を受けるまで待機する(ステップS2のNo)。
図4(e)に示したように不正者Xが外側検知エリア50bに入ると、不正進入判定部13a(図2)は、外側物体検知信号を受けたと判定してステップS3に進む(ステップS2のYes)。不正進入判定部13a(図2)は、外側物体検知信号を受けなくなるか、または内側物体検知信号を受けるまで待機する。
不正者Xが外側検知エリア50bを出て自動ドア2の軌道上に位置すると、不正者Xが外側検知エリア50bにも内側検知エリア50aにも含まれないため、不正進入判定部13aは、外側物体検知信号を受けなくなったと判定する(ステップS3のYes)。そして、不正進入判定部13aは、この時点から前記検知差時間しきい値T1th以内に、内側物体検知信号を受けるかを判定する(ステップS4)。
このステップS4の処理では、外側検知エリア50bと内側検知エリア50aとが離間していることが考慮されている。すなわち、この処理は外側検知エリア50bから内側検知エリア50aに物体の移動があることを判定するためのものであるが、検知エリア50b,50a同士が離間していると、物体検知信号を検知しない時間つまり検知差時間が存在する。例えば、図5の時刻t3から時刻t4までの間の時間T1が、検知エリア50b,50a同士が離間することに起因する検知差時間である。
その一方、検知エリア50b,50a同士が重複している場合、自動ドア2の軌道上付近では、不正者Xは外側検知エリア50bを出る前に内側検知エリア50aにも含まれるため、不正進入判定部13aは、外側物体検知信号を受けながら(ステップS3のNo)、内側物体検知信号を受けるかを判定する(ステップS5)。ただし、外側物体検知信号を受けながら(ステップS3のNo)、内側物体検知信号を受けない場合、外側物体検知信号がなくなるまで、または内側物体検知信号を受けるまで待機する(ステップS5のNo)。内側物体検知信号を受けると(ステップS5のYes)、不正進入判定部13aは、この時点から検知差時間しきい値T2th以内に、外側物体検知信号を受けるかを判定する(ステップS6)。すなわち、検知エリア50b,50a同士が重複する場合や、これらエリア50a,50bが重複していなくとも、人体の一部が外側検知エリア50bに含まれ、かつ他部が内側検知エリア50aに含まれる状態が起こる場合には、外側・内側物体検知信号の両方を検知する時間、つまり検知差時間T2が存在する。例えば、図5の時刻t3と時刻t4の順序が逆転する場合、内側物体検知信号を受ける時刻t4から外側物体検知信号がなくなる時刻t3までの時間T2(図示せず)が、検知エリア50b,50a同士が重複することに起因する検知差時間である。
ここで、前記検知差時間しきい値T1th,T2thは、通常の歩行時間に基づいて定められており、前記ステップS4またはS6において、検知差時間しきい値T1thまたはT2thよりも検知差時間が長ければ、外側・内側検知エリア50b,50a間の移動ではなく、別の物体を検知したものと推定される。したがって、不正進入判定部13a(図2)は、外側物体検知信号を受けなくなってから前記検知差時間しきい値T1th以内に内側物体検知信号を受けなければ(ステップS4のNo)ステップS1に戻る。同様に、不正進入判定部13a(図2)は、内側物体検知信号を受けてから前記検知差時間しきい値T2th以内に外側物体検知信号を受けなれば(ステップS6のNo)ステップS1に戻る。
図4(f)に示したように不正者Xが外側検知エリア50bから内側検知エリア50aに移動すると、不正進入判定部13a(図2)は、外側物体検知信号を受けなくなってから、前記検知差時間しきい値T1th以内に、内側物体検知信号を受けたと判定する(ステップS4のYes)。同様に、検知エリア50b,50c同士が重複などする場合には、不正進入判定部13a(図2)が、内側物体検知信号を受けてから、前記検知差時間しきい値T2th以内に、外側物体検知信号を受けなくなったと判定する(ステップS6のYes)。これらの場合、不正進入判定部13a(図2)は、不正進入を推定し、警戒状態であると判定し、警告信号を警報装置8(図2)に出力する(ステップS7)。このように判定するのは、自動ドア2が全閉ではなく、物体検知エリア50内に人体などが存在しない状態を経た後に、外側検知エリア50bに続いて内側検知エリア50aで物体が検知されるのは、閉鎖中の自動ドア2の間を通って、暗証番号を入力せずに制限区域Bに進入した者が存在すると推定されるからである。
警告信号を受けた警報装置8(図2)は、回転灯であれば点灯や点滅して不正者Xを警告し、スピーカであればブザーもしくはビープ音または「入室するには暗証番号を入力して下さい」のようなアナウンスで警告する。なお、警報を出力しても装置停止などはなく、自動ドアシステムの通常の動作が続行する。
このように、本実施形態に係る開閉手段用警戒システム1によれば、不正な進入が推定される場合は警告を出力するが、自動ドアシステムの動作を停止させるわけではない。したがって、例えば不正者Xが制限区域Bに不正に進入しようとする者ではなく、マンションAの住人に連れ立った知人や暗証番号を入力できない小さい子供が住人とかなり距離を置いて制限区域Bに入ろうとする場合にも、警報は出力されるが、制限区域Bへの進入を禁止するわけではないので、開閉手段用警戒システム1の運用に問題はない。
<不正進入判定処理(不正進入なし)>
既に参照した図3、ならびに図6および7を参照して、マンションAの住人Oに連れ立ってその知人がマンションに入ろうとする場合の処理を説明する。
図6(a)および(b)は、図4(a)および(b)にそれぞれ相当し、図7の時刻t1〜t4における状態も、図5の時刻t1〜t4に相当する。この判定処理が図4および5で示した判定処理と異なる点は、住人Oの直後を歩くのが、住人Oの知人(以下、「知人」と称する)Yである点である。
既に参照した図3、ならびに図6および7を参照して、マンションAの住人Oに連れ立ってその知人がマンションに入ろうとする場合の処理を説明する。
図6(a)および(b)は、図4(a)および(b)にそれぞれ相当し、図7の時刻t1〜t4における状態も、図5の時刻t1〜t4に相当する。この判定処理が図4および5で示した判定処理と異なる点は、住人Oの直後を歩くのが、住人Oの知人(以下、「知人」と称する)Yである点である。
図6(c)に示すように、住人Oと知人Yの距離は図4(c)に示した、住人Oと不正者Xの距離に比べて小さいものとする。住人Oが内側検知エリア50aから出る前に、知人Yが外側検知エリア50bに入ると、警戒判定器6が外側物体検知信号を受ける(図7の時刻t5A)。その後、図6(d)に示すように住人Oが内側検知エリア50aから出ると、警戒判定器6が内側物体検知信号を受けなくなる(図7の時刻t6A)。知人Yが外側検知エリア50bから出ると警戒判定器6が外側物体検知信号を受けなくなり(図7の時刻t7)、知人Yが内側検知エリア50aに入ると警戒判定器6が内側物体検知信号を受ける(図7の時刻t8)。不正進入判定部13a(図2)は、不正進入を推定しない。これは、自動ドア2が全閉ではなく、物体検知エリア50内に人体などが存在しない状態にならないからである。この状態を経ないため、住人Oの後に続く知人Yは暗証番号を入力せずに制限区域Bに進入しているが、住人Oに連れ立っていると推定されるからである。
以上の各状況に対して、不正進入判定部13aは既に説明した図3の判定処理を行う。
図6(a)および(b)の状況については、図4(a)および(b)を参照した処理が行われる。
図6(a)および(b)の状況については、図4(a)および(b)を参照した処理が行われる。
図6(c)に示したように住人Oが内側検知エリア50aから出る前に、知人Yが外側検知エリア50bに入ると、不正進入判定部13aは、自動ドア2が全閉ではなく、かつ物体検知ありと判定する(ステップS1のNo)。したがって、ステップS2には進まない。図6(d)に示したように知人Yが進入しても、自動ドア2が全閉ではなく、かつ物体検知がないと判定されないため、ステップS2は進まずにステップS1に戻る。
知人Yは、認証されずに制限区域Bに進入する者であるが、この進入は不正な進入とはみなされないため警報は出力されない。したがって、本実施形態に係る開閉手段用警戒システム1は、マンションの入室管理のように、権限を有さない者の進入を全て不正進入と判定すべきでない実用に対して、特に有効に機能する。
<不正進入判定処理(不正進入ありII)>
既に参照した図3、ならびに図8および9を参照して、不正な進入を推定する場合の処理を説明する。この処理が先に図4および5を参照して説明した不正な進入を推定する場合の処理と異なる点は、任意の人間(以下「人間」と称する)が制限区域Bから風除室Cに移動する点である。なお、人間は、マンションAの住人、つまり権限を有する者であってもなくてもよい。
既に参照した図3、ならびに図8および9を参照して、不正な進入を推定する場合の処理を説明する。この処理が先に図4および5を参照して説明した不正な進入を推定する場合の処理と異なる点は、任意の人間(以下「人間」と称する)が制限区域Bから風除室Cに移動する点である。なお、人間は、マンションAの住人、つまり権限を有する者であってもなくてもよい。
まず、図8(a)において、自動ドア2が全閉であるとする(図9の時刻t1Bよりも前の時刻)。人間Pが内側検知エリア50aに入ると、警戒判定器6が内側物体検知信号を受ける(図9の時刻t1B)。警戒判定器6の起動判定手段11がドアエンジン7に開放指示信号を出力する。そして、図8(b)に示すように自動ドア2は閉鎖から開放に移行する。制限区域Bからその外側に出る際に認証は不要である。
図8(c)に示すように人間Pが内側検知エリア50aを出ると、警戒判定器6が受ける内側物体検知信号がなくなる(図9の時刻t3B)。そして、自動ドア2の軌道上に人間Pが位置すると、この人間Pは内側検知エリア50aにも外側検知エリア50bにも含まれない。その後人間Pが外側検知エリア50bに入ると、警戒判定器6は外側物体検知信号を受ける(図9の時刻t4B)。
図8(c)に示すように、自動ドア2が開放されたことを不正者Xが観察しているとする。この不正者Xは、一旦開放された自動ドア2の間を通って制限区域Bに進入しようと試みている。
図8(d)に示すように人間Pが外側検知エリア50bを出ると、警戒判定器6が外側物体検知信号を受けなくなる(図9の時刻t5B)。このため、安全判定手段12がドアエンジン7に閉鎖指示信号を出力し、自動ドア2は開放から閉鎖に移行する。
この後の処理は、図4および5を参照した説明と同一である。すなわち、図8(e)および(f)は図4(e)および(f)と同一の状況を示し、図9の時刻t6B〜t8Bの状態は、図5の時刻t6〜t8の状態と同一である。
以上の各状況に対して、不正進入判定部13aは図3を参照して以下に示す判定処理を行う。
不正進入判定部13aは、自動ドア2が全閉ではなく、かつ物体検知がないかを判定している(ステップS1)。
不正進入判定部13aは、自動ドア2が全閉ではなく、かつ物体検知がないかを判定している(ステップS1)。
図8(a)の状況に対して、不正進入判定部13aは、自動でドア2は全閉で、かつ物体検知がないと判定してステップS1に戻る(ステップS1のNo)。図8(b)に示したように人間Pが内側検知エリア50aに入った際には、不正進入判定部13a(図2)は、自動ドア2は全閉ではないが、物体検知があると判定してステップS1に戻る(ステップS1のNo)。
人間Pが内側検知エリア50aを出て自動ドア2の軌道上に位置すると、人間Pが内側検知エリア50aにも外側検知エリア50bにも含まれないため、自動ドア2は全閉ではなく、かつ物体検知がない。しかし、人間Pが内側検知エリア50aを出て外側検知エリア50bに入るまでの時間は短いため、検知差時間しきい値T1th以内である。したがって、不正進入判定部13a(図2)は、全閉ではなく、かつ物体検知がないとは判定せずにステップS1に戻る(ステップS1のNo)。
図8(c)に示したように人間Pが内側検知エリア50aから外側検知エリア50bに移動した際には、不正進入判定部13a(図2)は、自動ドア2が全閉ではないが、物体検知があると判定する(ステップS1のNo)。
図8(d)〜(f)の状況についての処理は、図4(d)〜(f)を参照して説明したとおりである。
これらのように、図4および図8を参照して示した場合では自動ドア2が開放される契機が異なるが、これら契機に係わらず、自動ドア2を開放に導いた人間と距離を置いてマンションAに進入しようとする者は、自動ドア2を開放に導いた人間が自動ドア2から離れたのを見計らって不正に進入する者と推定される。
次に、図2の警戒状態判定手段13の不正滞在判定部13bによる処理を説明する。この不正滞在判定部13bおよび不正進入判定部13aは共に警戒判定器6に実装され、これら判定部13a,13bの処理は並行して実行される。
図10に示すように、不正滞在判定部13bは、自動ドア2が全閉であり、かつ物体検知なしの状態であるかを判定する(ステップS1)。すなわち、自動ドア2が完全に閉鎖されており、物体検知エリア50内で物体が検知されていないことを判定する。
<不正滞在判定処理(不正滞在あり)>
以下の不正滞在判定処理は、例えば、マンションAに不正に進入することを試みている者が自動ドア2の周辺に滞在していることを推定する処理である。
図10〜12を参照して、不正な滞在を推定する場合の処理を説明する。
以下の不正滞在判定処理は、例えば、マンションAに不正に進入することを試みている者が自動ドア2の周辺に滞在していることを推定する処理である。
図10〜12を参照して、不正な滞在を推定する場合の処理を説明する。
まず、図11(a)において、自動ドア2が全閉であるとする(図12の時刻t11よりも前の時刻)。図11(b)に示すように、マンションAの制限区域Bへの進入を試みる不正者X、つまり、自動ドア2が開放されるのを待とうとする不正者Xが風除室Cに入り、外側検知エリア50b内に滞在するとする。(図12の時刻t11)。
この各状況に対して、不正滞在判定部13bは図10を参照して以下に示す判定処理を行う。
図11(a)の状況に対して、不正滞在判定部13b(図2)は、自動ドア2が全閉であり、かつ物体検知がないかを判定している(ステップS11)。図11(b)に示したように不正者Xが外側検知エリア50bに入ると(ステップS11のYes)、外側物体検知信号を受けたか否かを判定する(ステップS12)。不正滞在判定部13b(図2)は、外側物体検知信号を受けたかと判定すると(ステップS12のYes)、滞在時間T3の計測を開始する(ステップS13)。そして、滞在時間T3の計測中に物体検知がなくなるか、または自動ドア2が全閉でなくなると(ステップS14のYes)、ステップS11に戻る。
図11(a)の状況に対して、不正滞在判定部13b(図2)は、自動ドア2が全閉であり、かつ物体検知がないかを判定している(ステップS11)。図11(b)に示したように不正者Xが外側検知エリア50bに入ると(ステップS11のYes)、外側物体検知信号を受けたか否かを判定する(ステップS12)。不正滞在判定部13b(図2)は、外側物体検知信号を受けたかと判定すると(ステップS12のYes)、滞在時間T3の計測を開始する(ステップS13)。そして、滞在時間T3の計測中に物体検知がなくなるか、または自動ドア2が全閉でなくなると(ステップS14のYes)、ステップS11に戻る。
一方、自動ドア2が全閉であり、かつ物体検知があることを判定する限り、計測を続行する(ステップS14のNo)。計測中の滞在時間T3を所定の滞在時間しきい値T3thと比較する(ステップS15)。計測中の滞在時間T3が滞在時間しきい値T3th未満であれば(ステップS15のNo)、物体検知信号を受けなくなるかまたは全閉オフ信号を受けたかの判定(ステップS14)に戻り、滞在時間T3の計測を継続する。計測中の滞在時間T3が滞在時間しきい値T3thを超えると(ステップS15のYes)、不正滞在判定部13bは警告信号を警報装置8に出力する。これを受けた警報装置8は、回転灯であれば点灯や点滅して警告し、スピーカであればブザーもしくはビープ音または「ここは管理区域です。退出して下さい」または「入室するには暗証番号を入力して下さい」のようなアナウンスで警告する。また、さらなる警報装置8が制限区域Bに設けられてもよく、警告信号を受けると「外部に不審者が滞在している可能性があります」のようなアナウンスで警戒状態であることを報知してもよい。
このように不正な滞在であると判定するのは、自動ドアが全閉にもかかわらず、ある程度の期間(滞在時間しきい値T3th以上)外側検知エリア50b内で人体などが検知されるのは、不正に制限区域Bに進入しようとする者が、自動ドア2が開放されるのを待っていると推定されるからである。なお、滞在時間しきい値T3thは、所定の値であるが、固定値に限定されず可変値であってもよい。例えば、時間帯に応じた値であってもよい。
このようにして、不正滞在を的確に推定して適切に対応できる。なお、警報を出力しても装置停止などはなく、自動ドアシステムの通常の動作が続行する。
なお、本実施形態において、風除室Cは非制限区域としたが、制限区域であってもよい。その場合、制限区域Bの進入制限は、風除室Cの進入制限よりも厳しい。
図13に、本発明の第2の実施形態に係る開閉手段用警戒システムについて説明する。本実施形態において、第1の実施形態における構成要素と同一のものは、同一の符号を付してその説明を省略する。本開閉手段用警戒システム1Aは、工場のような建物B内に設けられている。建物B内は、人間Pだけでなくフォークリフト40が往来する。建物内は、区域E,Fが分割されて、それらの間にはスライド式で自動のシートシャッタ2Aが設けられている。このシートシャッタ2Aは透明ではあるが、工場内の照明が暗く、シートシャッタ2Aの反対側の様子は把握され難い。そのため、シートシャッタ2Aは、区域E,Fの間の目視を困難にしている。
本開閉手段用警戒システム1Aは、全閉検知装置3、物体検知装置5および警戒判定器6Aを備える。本開閉手段用警戒システム1Aは、さらに、第1の起動装置(アクセス装置)21および第2の起動装置(アクセス装置)22を備える。これら起動装置21,22は、自動シャッタ2Aを開放させるためのものであり、自動シャッタ2Aの両側にそれぞれ設けられている。第1の起動装置21は、リモートコントローラ(図示せず)で遠隔制御されて起動指令が入力される。第2の起動装置22は、押しボタンからなり、人間Pに適応した高さに設けられている。これら起動装置21,22、特に第1の起動装置21は、認証装置からなってもよく、例えば、上述したRFID認識装置からなってもよい。第1および第2の起動装置21,22は、リモートコントローラのオンボタン操作、ボタンの押下、またはRFIDの認識のような事象に応答して起動信号を出力する。
警戒判定器6Aは、これら全閉検知装置3、物体検知装置5および起動装置21,22に接続される。警戒判定器6Aは、無目51内に収納されたシャッタエンジン7Aに接続されている。警戒判定器6Aは、また、警報装置8Aに接続されている。本実施形態における警報装置8Aは、警戒状態であることを報知する。
図14に示すように、警戒判定器6Aは、起動判定手段11A、安全判定手段12および警戒状態判定手段13Aを有する。本実施形態においても、起動判定手段11Aと安全判定手段12は、いずれの機器に設けられてもよい。
起動判定手段11Aは、起動装置21または22から起動信号を受けると、自動シャッタ2Aを開放させるようにシャッタエンジン7Aに開放指示信号を出力する。
起動判定手段11Aは、起動装置21または22から起動信号を受けると、自動シャッタ2Aを開放させるようにシャッタエンジン7Aに開放指示信号を出力する。
警戒判定器6Aの動作を説明する。
図15に示すように、警戒状態判定手段13Aは、自動シャッタ2Aが全閉であり、かつ物体検知がないかを判定している(ステップS11)。すなわち、自動シャッタ2Aが完全に閉鎖されており、物体検知エリア50内で物体が検知されていないことを判定する。
図15に示すように、警戒状態判定手段13Aは、自動シャッタ2Aが全閉であり、かつ物体検知がないかを判定している(ステップS11)。すなわち、自動シャッタ2Aが完全に閉鎖されており、物体検知エリア50内で物体が検知されていないことを判定する。
次に、この警戒判定器6Aの処理例を説明する
<危険可能性判定処理>
以下の危険可能性判定処理は、例えば、工場において自動シャッタ2A付近に人間Pが存在することを推定する処理である。工場ではフォークリフト40が往来するが、自動シャッタ2Aが閉鎖されていると、自動シャッタ2Aの反対側の様子を把握できない。例えば、区域F内で自動シャッタ2Aの前に人間Pが位置していても、区域Eから区域Fに進入しようとするフォークリフト40を操作する操作者には、それが把握されない。そこで、本危険可能性判定処理では、警報を出力することで、操作者に報知する。
<危険可能性判定処理>
以下の危険可能性判定処理は、例えば、工場において自動シャッタ2A付近に人間Pが存在することを推定する処理である。工場ではフォークリフト40が往来するが、自動シャッタ2Aが閉鎖されていると、自動シャッタ2Aの反対側の様子を把握できない。例えば、区域F内で自動シャッタ2Aの前に人間Pが位置していても、区域Eから区域Fに進入しようとするフォークリフト40を操作する操作者には、それが把握されない。そこで、本危険可能性判定処理では、警報を出力することで、操作者に報知する。
図15を参照してステップS11に示すように、警戒状態判定手段13A(図14)は、自動シャッタ2Aが全閉であり、かつ物体検知がないかを判定している。人間Pが物体検知エリア50cに入ると(ステップS11のYes)、物体検知信号を受けたか否かを判定する(ステップS12)。警戒状態判定手段13Aが物体検知信号を受けたと判定すると(ステップS12のYes)、警戒状態判定手段13Aは警報信号を警報装置8に出力する。これを受けた警報装置8は、回転灯であれば点灯や点滅して警告し、スピーカであればブザーもしくはビープ音または「シャッタの前に人がいます。気を付けて下さい」のようなアナウンスで警告する。このように、本実施形態では、物体検知エリア50内に人間がいることを報知する。
なお、本実施形態に係る警戒状態判定手段13A4の処理は、第1の実施形態に係る不正滞在判定部13bの処理(図10)において、滞在時間T3を計測しない、つまり滞在時間しきい値T3th=0に設定したものと相当する。
図16に、本発明の第3の実施形態に係る開閉手段用警戒システム1Bについて説明する。本実施形態に係る開閉手段用警戒システム1Bが第1の実施形態に係る開閉手段用警戒システム1と異なる点は、ドア2Bがスイング式の手動ドアである点である。また、認証装置は図示しないRFID認識装置から構成される。このRFID認識装置はアクティブ型またはセミアクティブ型であり、風除室C内の手動ドア2B近傍に形成されたRFID認証エリア52内のRFIDタグを認識する。なお、認証装置は、その他の手法によるものであってもよい。例えばテンキーや生体認証であってもよい。
本開閉手段用警戒システム1Bは、外側AIRセンサの代わりに、ドア固定AIRセンサ5cを有する。このドア固定AIRセンサ5cは、手動スイングドア2Bの上端部に取り付けられ、ドア2Bが閉鎖されているときには、制限区域B内に変動物体検知エリア(以下、「変動検知エリア」と称する)50cを構成する。この物体検知エリア50cは、ドア2Bが移行するのに伴って、構成されるエリアの位置が変化する。
図17に示すように、開閉手段用警戒システム1Bの警戒判定器6Bは、認証判定手段15、物体検知判定手段16、および警戒状態判定手段13Bを有する。本実施形態において、認証判定手段15および物体検知判定手段16は、第1および第2の実施形態における起動判定手段11および安全判定手段12と同様に、いずれの機器に設けられてもよい。
認証判定手段15は認証装置4から認証信号を受け、手動ドア2Bの開放を許可するように電気錠7Bに許可指示信号を出力する。物体検知判定手段16は、内側AIRセンサ5aおよびドア固定AIRセンサ5cから物体検知信号を受ける。警戒状態判定手段13Bは、警戒状態を判定するものであって、不正進入を推定して警戒状態を判定するおよび不正進入判定部13Baを含む。なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、警戒状態判定手段13Bは不正滞在を推定して警戒状態を判定する不正滞在判定部を含んでもよい。この場合、外側AIRセンサが設置される。
警戒判定器6Bの動作を説明する。
不正進入判定部13Baは、手動ドア2Bが全閉ではなく、かつ物体検知がないという組合せの発生を判定する(ステップS1A)。すなわち、手動ドア2Bが完全に閉鎖されているわけではなく、内側物体検知エリア50a内でも変動検知エリア50cでも物体が検知されていることを判定する。
不正進入判定部13Baは、手動ドア2Bが全閉ではなく、かつ物体検知がないという組合せの発生を判定する(ステップS1A)。すなわち、手動ドア2Bが完全に閉鎖されているわけではなく、内側物体検知エリア50a内でも変動検知エリア50cでも物体が検知されていることを判定する。
以下の不正進入判定処理は、例えば、ビルの入居者がビルに入る際に、この入居者と共にこのビルに不正に進入する者が存在することを推定する処理である。
まず、図18(a)において、手動ドア2Bが全閉であり、入居者Oが風除室Cに入ってきたとする。図18(b)に示すようにこの入居者Oが認証エリア52内に入ると、つまり、RFID認証エリア52に入ると、認証装置4が入居者Oが携帯するセキュリティカードに内蔵されたRFIDタグ53を認識して認証信号を出力する。
まず、図18(a)において、手動ドア2Bが全閉であり、入居者Oが風除室Cに入ってきたとする。図18(b)に示すようにこの入居者Oが認証エリア52内に入ると、つまり、RFID認証エリア52に入ると、認証装置4が入居者Oが携帯するセキュリティカードに内蔵されたRFIDタグ53を認識して認証信号を出力する。
この信号を受けた認証判定手段15(図17)は、認識装置4によって認識されたRFIDタグを認証した場合には、手動ドア2Bの開放を許可するように電気錠7Bに許可指示信号を出力する。そのため、入居者Oは手動ドア2Bを開放することができる。図18(c)に示すように、手動ドア2Bが入居者Oに起因して開放されたことを、不正者Xが、観察しているとする。この不正者Xは、一旦開放された手動ドア2Bの間を通って制限区域Bに進入しようと試みている。入居者Oが変動検知エリア50cから出て内側検知エリア50aに入ると、手動ドア2Bは、図示しないドアクローザによって閉鎖しようとする。
図18(d)に示すように入居者Oが内側検知エリア50aを出た時点で、手動ドア2Bは開放から閉鎖中への移行中であり全閉ではない。そのため、不正進入判定部13Ba(図17)は、手動ドア2Bが全閉ではなく、かつ物体検知がないと判定する。
図18(e)に示すように、不正者が変動検知エリア50cに入ると、不正進入判定部13Ba(図17)は、手動ドア2Bの開度を認識しているため、外側物体検知信号を受けたと判定する。すなわち、手動ドア2Bはが閉鎖しようとしている間、変動検知エリア50cの一部は風除室C内に含まれる。これに対して、手動ドア2Bの開度はドア固定検知センサ5cの検知情報から認識できるため、風除室Cから制限区域Bに入ろうとする不正者Xについて、外側物体検知信号を検知する。
図18(f)に示すように不正者Xが内側検知エリア50aに入ると、不正進入判定部13Ba(図17)は、内側物体検知信号を受けたと判定する。このように、不正進入判定部13a(図17)が、自動ドア2が全閉ではなく、かつ物体検知センサ5a,5c物体検知がないと判定した後に、風除室C内に含まれる変動検知エリア50cで物体が検知され(つまり、外側物体検知信号を受けたと判定し)、その後に内側物体検知信号を受けると、不正進入を推定する。そして、不正進入判定部13Ba(図17)は、不正進入を推定したことより、警戒状態であると判定し、警告信号を警報装置8(図2)に出力する。このように判定するのは、手動ドア2Bが全閉ではなく、認証エリア52内に認証されたRFIDタグがなく、内側物体検知エリア50aで物体が検知されるということは、この検知された物体が権限なく開放された手動ドア2Bの間を通って制限区域Bに進入したと推定されるからである。
なお、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、制限区域Bから入居者Oが出る場合についても、不正進入判定処理が行われる。
また、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、不正滞在判定処理も可能である。不正滞在判定のためには、手動ドア2Bが全閉であり、外側物体検知があり、かつ認証信号を受けていないことが要件となる。
本実施形態では、物体検知装置5が、スイング式の手動ドア2Bを誤って物体として検知しないように種々の対策が講じられている。例えば、手動ドアは通路に設けられ、ドアの軌道を含まないように物体検知エリアが構成される。この場合、物体検知エリアはドアから離れるが、通路によって進行が制限されるため、人間は必ず物体検知エリアを横切ることになる。
以上のとおり、本発明に係る開閉手段用警戒システムによれば、開閉手段2(2A,2B)についての状況を的確に推定して適切に対処できる。また、本発明に係る開閉手段用警戒システムに含まれる、全閉検知装置3、認証装置4、物体検知装置5および起動装置9などは従来の自動ドアシステムに採用されているものであってもよいため、簡易な構成でありながら、警戒状態を判定できる。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。
開閉手段としては、スライド式の自動ドアおよび自動シャッタ、ならびにスイング式の手動ドアを挙げたが、これらに限定されるわけではない。例えば、開放手段はスライド式の自動ドアやスイング式の自動ドアであってもよい。
開閉手段としては、スライド式の自動ドアおよび自動シャッタ、ならびにスイング式の手動ドアを挙げたが、これらに限定されるわけではない。例えば、開放手段はスライド式の自動ドアやスイング式の自動ドアであってもよい。
物体検知装置は、AIRセンサからなるものとしたが、物体の存在を検知できるものであればいかなるセンサであってもよい。例えば、PIRセンサまたはマイクロ波センサであってもよい。
1 開閉手段用警戒システム
2 開閉手段
3 全閉検知装置
4 アクセス装置
5 物体検知装置
5a,5b AIRセンサ
6 警戒判定器
13 警戒状態判定手段
B,C 区域
2 開閉手段
3 全閉検知装置
4 アクセス装置
5 物体検知装置
5a,5b AIRセンサ
6 警戒判定器
13 警戒状態判定手段
B,C 区域
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