JP2016137935A - 構造体およびその利用 - Google Patents

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義武 重松
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安洋 武田
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Abstract

【課題】気化性材料を放散するための構造体であって、部品点数の少ないシンプルな構成で使い勝手のよい構造体を提供する。
【解決手段】ケース10内に収容された気化性材料20が多孔質膜30を通って外部に放散されるように構成された構造体1。この構造体は、前記気化性材料と前記多孔質膜との接触を防ぐ仕切り部40を備える。また、前記仕切り部は開口可能部分100を備えており、該開口可能部分は、該仕切り部に対して外力を加えることによって開口する形状を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、芳香剤や消臭剤等の気化性材料を放散するための構造体および該構造体を備える放散器具に関する。
部屋、トイレ、玄関等の生活空間や、車両内空間、衣類等の収納スペース等において、芳香の付与、不快臭の除去等を目的として、芳香剤、消臭剤等が広く利用されている。例えば、液状の芳香剤等は、当該芳香剤等が気化して徐々に放散するように構成された器具内に収容された形態で用いられる。典型的な一態様では、上記芳香剤等の気化、放散は、器具内に配置された多孔質膜を利用して行われる。上記多孔質膜の外面は、使用前においては、通常は非通気性の封止膜で覆われており、これによって、芳香剤等を器具内に密封し、そのロスを防いでいる。
特表2012−523304号公報
しかしながら、上記従来の器具は使い勝手の点でいくつかの問題点を含んでいる。具体的には、上記従来の器具では、使用前において芳香剤等と多孔質膜との接触が排除されていないため、芳香剤等は容器内で流動して多孔質膜に含浸し、封止膜を除去したときに多孔質膜の外側に液が垂れてしまうことがある。使用前における芳香剤等の多孔質膜への過度の含浸は、多孔質膜の目詰まりの原因ともなり得る。また、使用を開始する際に除去した封止膜は、廃棄物となって処理を要する。この点について、使用前は芳香剤等と多孔質膜との接触を封止膜で遮断し、使用開始時に当該封止膜を除去することなく芳香剤等と多孔質膜とを接触させる技術が特許文献1にて提案されている。具体的には、使用開始時に、器具内に内蔵された穿刺部材を用いて封止膜の一部を破裂させ、当該破裂箇所から芳香剤等を多孔質膜に到達させることが開示されている。しかし、特許文献1の構造は、封止膜の一部を破裂させる部材および機構を必要とするため、生産性、コスト等において満足のいくものではない。
本発明は、上記の事情に鑑みて創出されたものであり、芳香剤や消臭剤等の気化性材料を放散するための構造体であって、部品点数の少ないシンプルな構成で、使い勝手のよい構造体を提供することを目的とする。
本発明によると、ケース内に収容された気化性材料が多孔質膜を通って外部に放散されるように構成された構造体が提供される。この構造体は、前記気化性材料と前記多孔質膜との接触を防ぐ仕切り部を備える。また、前記仕切り部は開口可能部分を備えており、該開口可能部分は、該仕切り部に対して外力を加えることによって開口する形状を有する。
上記構造体は、気化性材料と、該気化性材料を収容したケースと、該気化性材料が通過することが可能な多孔質膜と、を備え、さらに該気化性材料と該多孔質膜との接触を防ぐ仕切り部を備える構成を有するものということができる。かかる構成によると、使用前においては気化性材料と多孔質膜とは仕切り部によって分断されており接触しない。そのため、使用前における気化性材料と多孔質膜との接触を原因とする不具合(液垂れや目詰まり等)の発生は防止される。また使用開始時には、仕切り部に対して外力を加えることで仕切り部の開口可能部分が開口し、当該開口を通って気化性材料は多孔質膜に到達し得る。そのため、上記仕切り部は、構造体内に残存しても気化性材料放散の障害とならず廃棄を要しない。このように、本発明によると、使い勝手のよい構造体を、部品点数の少ないシンプルな構成で実現することができる。
なお、本明細書において「開口可能部分」とは、外力が加えられる前は開口しておらず仕切り部の一部として機能し得る部分であって、外力を加えることによって開口することが可能な部分を意味する。また開口可能部分は、その形状に基づいて開口する部分であり、典型的には、その形状に基づいて仕切り部の他部分に優先して開口する形状(例えば、仕切り部の変形に対応して開口する形状)を有する。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記仕切り部と前記多孔質膜とは間隔をおいて配置されている。開口可能部分の開口は仕切り部に外力を加えることによってなされるところ、開口作業の際に、外力の影響で例えば仕切り部の一部が多孔質膜に接触する等して、多孔質膜が損傷することは避ける必要がある。上記の構成によると、仕切り部と多孔質膜とは間隔をおいて配置されているので、上記外力を原因として多孔質膜が損傷するような事象は生じ難い。
ここに開示される技術の他の好ましい一態様では、前記仕切り部と前記多孔質膜とは積層されている。このような構成は、生産性、省スペース性の点で優れる。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記仕切り部は、外力を加えて該仕切り部を変形させたときに、前記開口可能部分およびその周辺部と前記多孔質膜とが接触することなく該開口可能部分にて開口するように構成されている。開口可能部分の開口の仕方(例えば開裂)によっては、仕切り部を変形させたときの応力で開口可能部分やその周辺部が多孔質膜に衝突し、多孔質膜が損傷する虞がある。上記の構成によると、開口作業時に開口可能部分やその周辺部と多孔質膜との接触は避けられる。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記仕切り部は、前記多孔質膜のある側とは反対側に突き出るように折れ曲がり、かつ折れ曲がったときに前記開口可能部分が開口するように構成されている。このように、仕切り部を多孔質膜のある側とは反対側に折れ曲がるように構成することで、多孔質膜が損傷することなく開口可能部分の開口作業が円滑になされる。
ここに開示される技術によると、上述のように、使い勝手のよい構造体が部品点数の少ないシンプルな構成で実現され得る。そのため、ここに開示される構造体は、気化性材料を放散する種々の用途に好ましく利用され得る。したがって、本発明によると、ここに開示されるいずれかの構造体を備える、気化性材料の放散器具が提供される。この放散器具は、気化性材料が芳香剤および/または消臭剤である態様に特に好ましく適用される。
第1実施形態に係る構造体の模式的断面図である。 図1に対応する図であって、開口可能部分が開口した状態を示す模式的断面図である。 第2実施形態に係る構造体の模式的断面図である。 第3実施形態に係る構造体の模式的断面図である。 第4実施形態に係る構造体の模式的断面図である。 第5実施形態に係る構造体の模式的断面図である。 第6実施形態に係る構造体の模式的断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、図面に記載の実施形態は、本発明を明瞭に説明するために模式化されており、製品として実際に提供される本発明の構造体のサイズや縮尺を必ずしも正確に表したものではない。
図1は、第1実施形態に係る構造体の模式的断面図であり、図2は、図1に対応する図であって、開口可能部分が開口した状態を示す模式的断面図である。図面を参照しながら、この実施形態の構造体について説明する。
図1に示すように、構造体1は、ケース10と、ケース10内に収容された気化性材料20と、を備える。構造体1は、多孔質膜30を備えており、構造体1の使用時にはケース10内に収容された気化性材料20が多孔質膜30を通って外部に放散されるように構成されている。また、構造体1は、気化性材料20と多孔質膜30との接触を防ぐ仕切り部40を備える。
ケース10は、一つの面が開口した容器である。この実施形態では、ケース10は箱型であり、ケース10の開口の周囲には、仕切り部40との密着を考慮して、平面を有する周縁部が開口面に平行して延びるように形成されている。ケース10の材質としては、各種の樹脂材料や金属材料(金属箔等)が好ましく用いられる。例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、ナイロン等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、アクリル系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体等の1種または2種以上を混合して、あるいは積層したものを用いることができる。ケース10は、開口作業性の観点から、可撓性を有する材料で構成されていることが好ましく、PE層を含むことがより好ましい。内容物の残量確認等の観点からは、透明材料が好ましく用いられる。あるいは、バリア性の観点から、上記樹脂からなるシートにアルミ箔等の金属箔を積層したものを用いてもよい。
気化性材料20としては、その目的に応じて適当なものが用いられる。本明細書において気化性材料とは、構造体1が使用される環境下において気化(典型的には揮発)可能な成分を含む材料全般を意味し、典型的には、常温および大気圧条件下で気化可能な成分を含む材料(典型的には揮発性材料)をいう。気化性材料は、常温および大気圧条件で、液状(本明細書では、流動性を有する物体をいうものとする。)または固体状の成分を含み、気化性材料に由来する気体も包含するものとする。気化性材料20の典型例は、芳香剤や消臭剤であり、例えば公知の合成物、天然物を含む芳香剤、消臭剤が使用され得るが、これに限定されない。気化性材料は、必要に応じて水性または油性の溶媒を含んでもよく、抗菌剤、殺菌剤、防腐剤、界面活性剤、着色剤等の添加剤を含んでもよい。
仕切り部40は、気化性材料20と多孔質膜30との間に配置されている。この実施形態では、仕切り部40は硬質の板状体であり、ケース10の開口を封止している。これによって、気化性材料20は、使用前において、ケース10と仕切り部40とによって形成される内部空間に密封された状態に保たれる。仕切り部40によるケース10の開口の封止は、接着剤や粘着剤、熱溶着等、公知または慣用の密着手段を利用して行えばよい。
仕切り部40には開口可能部分100が形成されている。この実施形態では、仕切り部40の一方の表面(第1表面。外表面ともいう。)40Aを部分的に凹ませて他方の表面(第2表面。内表面ともいう。)40Bの一部を突出させることによって、仕切り部40の第2表面40Bに凸部42が形成されている。凸部42は、四角錐状に突出しており、該四角錐の底面の一対角線方向に延びた突条の形状を有する。凸部42は、上方から見たとき菱形であり、その断面はV字状ということもできる。凸部42の形状はこれに限定されず、例えば断面はコ字状やU字状等であってもよい。また仕切り部40には、その中央付近を横切るように折り曲げ線45が設定されており、凸部42は、その頂点付近にて折り曲げ線45と交差している。この実施形態では、仕切り部40の第2表面40B側の折り曲げ線45上に、仕切り部40を貫通しない程度の切り込み(ハーフカット)処理が施されており、この切り込み48は凸部42の表面にも形成されている。これによって、図2に示すように、仕切り部40に外力Fを加えて、折り曲げ線45に沿って、仕切り部40をケース10内方に突き出るように折り曲げることで(仕切り部40の第1表面40A(多孔質膜30側)を谷折りすることで)、凸部42は、凸部42表面の切り込み48を起点として裂け、開口する。その結果、気化性材料20は、仕切り部40の開口可能部分100に由来する開口を通過して多孔質膜30に到達する。つまり、この実施形態では、切り込み48を有する凸部42が、開口可能部分100として機能する。上記の構成では、仕切り部40と多孔質膜30との間に両者の接触を制限するような部材は存在しないが、開口可能部分100やその周辺部は多孔質膜30に接触せず、多孔質膜30が損傷することはない。開口作業は、例えば、仕切り部40の両端を素手で挟むように構造体1を把持し、仕切り部40を折り曲げることによって行うことができる。仕切り部40の材質としては、気化性材料20と多孔質膜30との接触を防ぐことが可能なものであればよく、その限りにおいて特に制限はない。例えば、ケース10の材料として例示された材料を好ましく用いることができる。
多孔質膜30は、気化性材料20が通過することが可能な膜である。また、多孔質膜30は、構造体1外の空気に接するように配置されている。使用時(開口可能部分100の開口後)において、多孔質膜30と気化性材料20とは、接触していてもよく非接触であってもよい。多孔質膜30は、仕切り部40と面同士が向かいあうように配置されており、仕切り部40と間隔をおいて配置されている。この実施形態では、多孔質膜30、仕切り部40の外形に対応した枠状の固定部材50を介して多孔質膜30と仕切り部40とを固定し、多孔質膜30と仕切り部40との間に空間Aを設けつつ、当該空間Aを密閉している(ただし、多孔質膜30を通じて気体の流通は可能である)。固定部材50の材質は特に限定されず、樹脂や金属等のなかから適切なものを選んで使用することができる。固定手段も特に限定されず、接着剤や粘着剤、熱溶着等、公知または慣用の方法が採用され得る。
多孔質膜30としては、通気性を有する種々の膜材料を使用することができる。多孔質膜30は、仕切り部40に対して外力を加えたときに破断しない程度の強度や可撓性を有することが好ましい。多孔質膜30としては、例えば、ポリオレフィン系やポリアミド系、ポリエステル系、アクリル系、ポリウレタン系、セルロース系、フッ素系等の各種樹脂から形成された樹脂シートや、織布、不織布、それらの積層物等が挙げられる。膜形成材料としては、熱可塑性樹脂を主成分(上記材料中に最も多く含まれる成分。典型的には50重量%を超えて含まれる成分。)とするものが好ましく用いられる。この実施形態では、ポリオレフィン系樹脂(PE、PP等)に、充填材(炭酸カルシウム、酸化ケイ素等)を配合し、延伸したものが用いられている。多孔質膜30の多孔度や孔径、厚みは、要求性能等に応じて設定され得るため、特定の範囲に制限されるものではない。多孔質膜30による気化性材料20の放散性(徐放性であり得る。)は、膜材料種の選択や厚み、必要に応じて添加される充填材の量や粒径、延伸度合い等によって調節することができる。
多孔質膜30は、単層構造であってもよく2層以上の多層構造であってもよい。例えば、多孔質膜30の少なくとも一方の表面には、気化性材料の放散性等を目的として、撥油処理層(フッ素樹脂系やシリコーン系の撥油剤からなる層)や不織布層等の追加の層がさらに積層されていてもよい。
上記のように構成された構造体1は、室内空間等の空間への載置や、吊り下げ等の形態で、気化性材料放散器具として利用され得る。構造体1は、そのものを気化性材料放散器具として使用してもよく、固定部材やフック等の部材をさらに備えるものであってもよく、通気性の包装体に覆われた形態で利用されてもよい。室内空間等に載置する場合等には、外装部材に内蔵される形態で好ましく利用され得る。このような構成では、構造体は、気化性材料が消費されると新品に交換可能なカートリッジとして利用され得る。
また、気化性材料放散器具における構造体の固定形態も特に限定されない。例えば、仕切り部が元の形状に戻るような弾性部材である場合には、外装部材を利用する等して、開口が十分に保持されるように構造体は固定され得る。あるいは、開口可能部分を開口した際に気化性材料の少なくとも一部(例えば全部)が多孔質膜の表面(内表面)上に配置されるように構造体を固定してもよい。構造体の固定状態(気化性材料と多孔質膜との位置関係、固定角度等)によって、気化性材料と多孔質膜との接触度合いを調節できるように構成してもよい。構造体のサイズ(放散器具のサイズでもあり得る。)としては、素手で持ち運び可能な大きさであることが好ましい。開口作業性等の観点から、構造体や気化性材料放散器具の最長部分の長さは、例えば10cm以下(典型的には8cm以下)程度であり得る。
図3は、第2実施形態に係る構造体の模式的断面図である。
図3に示すように、第2実施形態の構造体2は、多孔質膜30と仕切り部40とが積層されている点で、上記第1実施形態と異なる。具体的には、多孔質膜30の内表面は、仕切り部40の外表面と対向して面接触している。多孔質膜30と仕切り部40との固定は、接着剤や粘着剤、熱溶着等、公知または慣用の手法を必要に応じて適宜採用して行えばよい。したがって、上記の構成では、多孔質膜30と仕切り部40とを固定する部材は不要となり得る。その他の点については基本的に上記第1実施形態と同様であるので、重複する説明は省略する。
図4は、第3実施形態に係る構造体の模式的断面図である。
図4に示すように、第3実施形態の構造体3は、2つの折り曲げ線45A,45Bが存在する点で、上記第1実施形態と異なる。これによって、仕切り部40は、折り曲げ線45A,45Bを起点として2箇所で折れ曲がる(コ字状に折れ曲がる)ことができる。また、折り曲げ線45A,45B上に、開口可能部分100A,100Bがそれぞれ形成されている点でも上記第1実施形態と異なる。具体的には、それら2つの折り曲げ線45A,45B上には、開口可能部分100A,100Bを構成する凸部42A,42B(切り込み48A,48Bをそれぞれ有する凸部42A,42B)が形成されている。このように仕切り部に開口可能部分を複数形成することは、気化性材料の放散性の点で有利となり得る。その他の点については基本的に上記第1実施形態と同様であるので、重複する説明は省略する。
図5は、第4実施形態に係る構造体の模式的断面図である。
図5に示すように、第4実施形態の構造体4は、多孔質膜30と仕切り部40とが積層されている点で、上記第3実施形態と異なる。その他の点については基本的に上記第3実施形態と同様であるので、重複する説明は省略する。
図6は、第5実施形態に係る構造体の模式的断面図である。
図6に示すように、第5実施形態の構造体5は、ケース10が、2つのチャンバー15A,15Bを有する点で、上記第3実施形態と異なる。具体的には、チャンバー15A、15Bは、折り曲げ線45A,45Bに直交する方向に平行するように配列されている。この実施形態では、チャンバー15A,15Bは、それぞれ独立した容器であり、各々が一つの面が開口した箱形状を有する。仕切り部40には、チャンバー15A,15Bの開口に対応する位置に、2つの開口可能部分100A,100B(切り込み48A,48Bをそれぞれ有する凸部42A,42B)がそれぞれ形成されている。ケース10が複数のチャンバーを有することによって、2種以上の気化性材料を異なるチャンバーに収容して同時に放散(徐放)させたり、1種または2種以上の気化性材料を異なるチャンバーから異なるタイミングで放散(徐放)させることができる。なお、チャンバーを有するケースは、一体成形されたものであってもよく、ケース内に仕切りを設けることによって分離したチャンバーを有するように構成されたものであってもよい。その他の点については基本的に上記第3実施形態と同様であるので、重複する説明は省略する。
図7は、第6実施形態に係る構造体の模式的断面図である。
図7に示すように、第6実施形態の構造体6は、多孔質膜30と仕切り部40とが積層されている点で、上記第5実施形態と異なる。その他の点については基本的に上記第5実施形態と同様であるので、重複する説明は省略する。
なお、上記各実施形態では、仕切り部40は、ケース10の開口を封止する硬質の板状体であったが、ここに開示される技術はこれに限定されない。仕切り部は、例えば、伸縮性を有するシート状部材であってもよく、強度の異なる複数の材料を組み合わせた部材であってもよい。あるいは、ケースと一体成形されたものであってもよい。その場合、ケースの少なくとも一部であって開口可能部分を有する部分が仕切り部となる。いずれの場合においても、仕切り部は典型的には板形状またはシート形状を有することが好ましい。
また、上記各実施形態では、仕切り部40は、ケース10の開口を封止する封止部材として、気化性材料20と多孔質膜30との間に配置されていたが、ここに開示される技術は、上記のような部材の空間的配置関係に限定されるものではない。仕切り部は、気化性材料が多孔質膜に向かって移動する通路において、当該移動を阻む位置に存在していればよい。例えば、気化性材料を密封したケースおよび仕切り部からなる中間構造体を被覆部材で覆い、当該被覆部材の少なくとも一部を多孔質膜とする構成は、必ずしも気化性材料と多孔質膜との間に仕切り部が存在するわけではないが、ここに開示される技術に包含される。
また、上記各実施形態では、仕切り部40の開口可能部分100は、仕切り部40を折り曲げたときに開裂する凸部42(切り込み48を有する凸部42)であったが、ここに開示される技術はこれに限定されない。仕切り部の開口可能部分としては、仕切り部に外力を加えたときに開口する種々の形状を有するものが適用され得る。仕切り部における開口可能部分の位置やサイズについても特に制限はない。仕切り部における開口可能部分の数も、例えば上記第3〜6実施形態のように2以上としてよく、例えば、一の折り曲げ線上に2以上の開口可能部分が形成されていてもよい。
ここに開示される技術における開口の変形例としては、次のような構成が挙げられる。例えば、仕切り部を伸縮性材料で構成し、該仕切り部に予め形成した開口を公知または慣用の接着手段で仮閉塞することによって開口可能部分を形成しておき、仕切り部に対して折り曲げ、引っ張り、ねじり、圧縮等の外力を加えたときに、上記開口可能部分が開口する構成が挙げられる。開口可能部分は、仕切り部に予め切り込みを入れておくことによって形成したものであってもよい。あるいは、仕切り部に予め開口を形成しておき、該開口を封止部材で封止し、これを開口可能部分とし、仕切り部に対して上記のような外力を加えたときに、封止部材が例えばケース内方へ脱離するか、または破断する構成であってもよい。いずれの構成においても、開口可能部分はそれ自身の形状によって開口するので、開口のための部材(開口部材)を必要としない。したがって、ここに開示される構造体は開口部材を含まないものとなり得る。また開口作業は、気化性材料を密封した状態で行うことができるので、少なくとも開口するまで(好ましくは開口後も)気化性材料への異物混入は防止される。
さらには、仕切り部を折り曲げることによって開口可能部分を開口させる構成においても、その折り曲げの方式や方向は特に限定されない。仕切り部が多孔質膜のある側に突き出るように折れ曲がる構成も、ここに開示される技術に包含される。その場合には、仕切り部と多孔質膜とは、折り曲げ時に接触しない程度の間隔を有することが好ましい。また、折り曲げの程度を規制する部材やクッション性を有する部材を仕切り部に取り付けておき、折り曲げ時に仕切り部と多孔質膜とが接触しないように、あるいは接触した場合でも多孔質膜が損傷しないように構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、仕切り部40と多孔質膜30とは間隔をおいて配置されていたが、ここに開示される技術はこれに限定されない。上記第2実施形態等のように仕切り部と多孔質膜とは積層されていて、少なくとも部分的に接触するように構成されていてもよい。その場合、仕切り部と多孔質膜との間には、部分的に隙間があってもよく、あるいは実質的に隙間がなく、仕切り部と多孔質膜とが密着した積層体であってもよい。生産性等の観点から、仕切り部と多孔質膜とは積層されていることが好ましい。開口作業性、気化性材料の放散性の観点からは、仕切り部と多孔質膜との間には空間が形成されていることが好ましい。また、仕切り部と多孔質膜との間に空間を設ける構成についても、上記第1実施形態のものに限定されず、例えば、ケースの開口周縁に段差を設け、段差部に仕切り部を固定し、開口周縁の末端部に多孔質膜を固定する方法など当業者によって理解される各種の方法が採用され得る。
さらに、上記実施形態では、ケース10の形状は箱型であったが、これに限定されず、気化性材料を収容可能な種々の形状とすることができる。開口作業性の観点から、ケースの底面は、当該底面の中央付近に窪み(ケース内に突出した凸部)を有するように構成してもよく、ケースの底面は1または2以上の凹凸を有していてもよい。仕切り部の折り曲げによって開口可能部分が開口する態様では、上記窪みや凹凸は、仕切り部の折り曲げ線と平行する方向に延びるように形成されていることが好ましい。また、ケースにおけるチャンバー数も1室に限定されず、上記第5および第6実施形態のように、ケースは2以上のチャンバーを有するように構成されてもよい。その場合、2以上のチャンバーにそれぞれ対応する2以上の開口可能部分は、例えば1つの折り曲げ線上に形成されていて、1回の折り曲げ操作で上記2以上の開口可能部分が開口するように構成されていてもよい。
上記のとおり、本発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変形、変更が可能である。また、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
1,2,3,4,5,6 構造体
10 ケース
15A,15B チャンバー
20 気化性材料
30 多孔質膜
40 仕切り部
40A 仕切り部の第1表面
40B 仕切り部の第2表面
42,42A,42B 凸部
45,45A,45B 折り曲げ線
48,48A,48B 切り込み
50 固定部材
100,100A,100B 開口可能部分

Claims (7)

  1. ケース内に収容された気化性材料が多孔質膜を通って外部に放散されるように構成された構造体であって、
    前記気化性材料と前記多孔質膜との接触を防ぐ仕切り部を備えており、
    前記仕切り部は開口可能部分を備えており、該開口可能部分は、該仕切り部に対して外力を加えることによって開口する形状を有する、構造体。
  2. 前記仕切り部と前記多孔質膜とは間隔をおいて配置されている、請求項1に記載の構造体。
  3. 前記仕切り部と前記多孔質膜とは積層されている、請求項1に記載の構造体。
  4. 前記仕切り部は、外力を加えて該仕切り部を変形させたときに、前記開口可能部分およびその周辺部と前記多孔質膜とが接触することなく該開口可能部分にて開口するように構成されている、請求項1または2に記載の構造体。
  5. 前記仕切り部は、前記多孔質膜のある側とは反対側に突き出るように折れ曲がり、かつ折れ曲がったときに前記開口可能部分が開口するように構成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の構造体。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の構造体を備える、気化性材料の放散器具。
  7. 前記気化性材料が芳香剤または消臭剤である、請求項6に記載の放散器具。
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