JP2016137436A - 塗装方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】切り線の位置に生じる段差をその位置によらず目立ちにくくすることのできる塗装方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る塗装方法は、被塗装面1に形成した第一塗膜層2の上にクリア塗膜層4を形成する工程と、第一塗膜層2のうちマスキングシート5,6,13でマスキングされていない領域の上に第二塗膜層8を形成する工程と、第二塗膜層8の上にクリア塗膜層11を形成する工程とを備える。ここで、クリア塗膜層11の形成は、第一塗膜層2をクリア用マスキングシート9でマスキングした状態で行うものとし、かつこのクリア用マスキングを、クリア用マスキングシート9のうち記第一塗膜層2と第二塗膜層8との見切り線側の端部9aを浮き上がらせてクリア用マスキングシート9と第一塗膜層2との間に隙間を形成した状態で行う。
【選択図】図11

Description

本発明は、塗装方法に関し、特にツートーン塗装などの多色塗装を被塗装面に施すための方法に関する。
例えば自動車のボデーを構成する鋼板にツートーン塗装を施す工程においては、従来、マスキングテープを用いた塗装方法が採用されている。これは、まず鋼板などの被塗物のうち塗装を施す表面(被塗装面)の全面に一色目の塗装を施した後、一色目の塗装により被塗装面に形成された塗膜層の一部をマスキングテープなどでマスキングした状態で、マスキングされていない領域に二色目の塗装を施し、最後にクリア塗料を塗布して焼付けを行うことで、被塗装面にツートーンの塗膜を形成するものである(例えば、特許文献1を参照)。
特開平5−76820号公報
このようにマスキングテープを用いてツートーン塗装を施すようにすれば、一色目と二色目とを互いに混ざり合うことなく美しく塗り分けることが可能となる。しかしながら、上述の如きツートーン塗装方法では、先に一色目を全面に塗装し、次に二色目を一色目の塗膜層の上に重ね塗りするために、どうしても一色目の塗膜層と二色目の塗膜層との境界(見切り線ともいう。以下、この明細書において同じ。)に段差が生じる。この段差は、例えばボデーを構成する鋼板の継ぎ目や窪みなどに配置すればそれほど目立たないが、配色によっては、一枚の鋼板の平滑な面上に一色目と二色目との見切り線を配置する場合もあり、この場合には、上記段差が目立つおそれが生じる。
以上の事情に鑑み、本発明により解決すべき課題は、見切り線の位置に生じる段差をその位置によらず目立ちにくくすることのできる塗装方法を提供することにある。
前記課題の解決は、本発明に係る塗装方法によって達成される。すなわち、この塗装方法は、被塗装面に、所定の色を有する第一塗膜層を形成する工程と、第一塗膜層の一部をマスキングシートでマスキングする工程と、第一塗膜層のうちマスキングシートでマスキングされていない領域の上に第一塗膜層とは異なる色を有する第二塗膜層を形成する工程と、第一塗膜層の上にクリア塗膜層を形成する工程と、第二塗膜層の上にクリア塗膜層を形成する工程とを備えた塗装方法において、第二塗膜層を形成した後、第一塗膜層をクリア用マスキングシートでマスキングした状態でクリア塗膜層を形成するものとし、かつこのクリア用マスキングを、クリア用マスキングシートのうち第一塗膜層と第二塗膜層との見切り線側の端部を浮き上がらせてクリア用マスキングシートと第一塗膜層との間に隙間を形成した状態で行う点をもって特徴付けられる。
このように、本発明では、第二塗膜層の上にクリア塗膜層を形成するに際し、第一塗膜層をマスキングするためのクリア用マスキングシートの見切り線側の端部を浮き上がらせてクリア用マスキングシートと第一塗膜層との間に隙間を形成することを特徴とする。このように見切り線に近い箇所でクリア用マスキングシートと第一塗膜層との間に隙間を形成した状態でクリア塗膜層を形成すれば、クリア用マスキングシートでマスキングされた第一塗膜層の大部分にクリア塗料が付着する事態を防ぎつつ、見切り線の側から第二塗膜層の上に塗布したクリア塗料がクリア用マスキングシートと第一塗膜層との隙間に入り込む。これにより、第一塗膜層のうち見切り線の側からクリア用マスキングシートとの間に隙間を形成した領域の上には、見切り線の側から遠ざかるにつれてその厚みが減少する、いわばテーパ状のクリア塗膜層が形成される。よって、第一塗膜層及び第二塗膜層の上にクリア塗膜層を形成した状態においては、第一塗膜層の上に形成されるクリア塗膜層と第二塗膜層の上に形成されるクリア塗膜層とが、テーパ状のクリア塗膜層を介してなだらかにつながった形態となる。従って、見切り線及びこの付近における段差を目立ちにくくして、塗装品質を向上させることが可能となる。なお、ここでいう「テーパ状」とは、見切り線からの距離に対してクリア塗膜層の厚みが線形的に減少する場合はもちろん、非線形(例えば指数関数的)に減少する態様を含むものとする。
また、本発明に係る塗装方法は、クリア用マスキングシートの見切り線側の端部が見切り線よりも第一塗膜層の側に位置するよう、クリア用マスキングを行った状態でクリア塗膜層を形成し、然る後、クリア塗膜層のうち見切り線よりも第一塗膜層の側に形成された領域を磨くものであってもよい。
上述のようにすれば、クリア用マスキングシートを見切り線からずらした分だけクリア塗膜層を第一塗膜層の側に延長して形成することができる。そのため、この第一塗膜層の側に延長して形成された膜厚一定のクリア塗膜層とこれにつながるテーパ状のクリア塗膜層とを磨くことで、よりテーパ角の小さなテーパ状のクリア塗膜層を形成することができる。言い換えると、よりなだらかに第一塗膜層上のクリア塗膜層と第二塗膜層上のクリア塗膜層とをつなげることができる。よって、見切り線及びこの付近における段差をさらに目立ちにくくして、塗装品質の更なる向上を図ることが可能となる。
以上のように、本発明によれば、見切り線の位置における段差をその位置によらず目立ちにくくすることができるので、特に見切り線及びこの付近における塗装品質を向上させることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る塗装方法の流れを示すフローチャートである。 塗装対象となる自動車ボデーの概略側面図であって、ツートーン塗装を施す際の塗り分け態様の具体例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る塗装方法の一工程であって、第一塗膜層を形成する工程を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る塗装方法の一工程であって、第一塗膜層の上にクリア塗膜層を形成する工程を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る塗装方法の一工程であって、クリア塗膜層を形成した第一塗膜層の上にマスキングテープ及び見切りテープを貼り付ける工程を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る塗装方法の一工程であって、マスキングテープの上にクリア用マスキングシートを貼り付ける工程を示す(a)要部断面図とその(b)平面図である。 図4におけるクリア用マスキングシートと第一塗膜層との隙間を矢印Aの方向からみた要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る塗装方法の一工程であって、クリア用マスキングシートと見切りテープとの間を第二のマスキングテープでマスキングする工程を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る塗装方法の一工程であって、第一塗膜層の上に第二塗膜層を形成する工程を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る塗装方法の一工程であって、第二塗膜層を形成した後、見切りテープと第二のマスキングテープを除去する工程を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る塗装方法の一工程であって、第二塗膜層の上にクリア塗膜層を形成する工程を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る塗装方法の一工程であって、第一塗膜層の上に形成されるクリア塗膜層を磨く工程を示す要部断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る塗装方法の内容を図面に基づき説明する。本実施形態では、自動車用ボデーの外面にツートーン塗装を施す場合を例にとって、以下にその内容を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る塗装方法の流れを説明するためのフローチャートである。同図に示すように、この塗装方法は、(S1)被塗装面に第一の色を有する第一塗膜層を形成する工程と、(S2)第一塗膜層の上にクリア塗膜層を形成する工程と、(S3)第一塗膜層の一部をマスキングシートでマスキングする工程と、(S4)第一塗膜層のうちマスキングシートでマスキングされていない領域の上に第一の色とは異なる第二の色を有する第二塗膜層を形成する工程と、(S5)第二塗膜層の上にクリア塗膜層を形成する工程とを備える。このうち、第一塗膜層のマスキング工程S3は、本実施形態では(S31)第一塗膜層の上に形成したクリア塗膜層の表面にマスキングテープ及び見切りテープを貼り付ける工程と、(S32)マスキングテープの上からクリア用マスキングシートを貼り付ける工程と、(S33)クリア用マスキングシートと見切りテープとの間を第二のマスキングテープでマスキングする工程とを有する。以下、各工程の詳細を説明する。
(S1)第一塗膜層の形成工程
まず、被塗装面1に、ツートーンの一方となる第一の色を有する第一塗膜層2を形成する。具体的には、図2及び図3に示すように、対象となる被塗装面1の全域に、第一の色に対応する塗料をスプレー等で塗布することで、被塗装面1に所定膜厚の第一塗膜層2が形成される。ここで、被塗装面1は、鋼板などの被塗物3の表面に下塗りを施すことで形成された下塗り塗膜層、及びこの下塗り塗膜層の上に中塗りを施すことで形成された中塗り塗膜層(共に図示は省略)の表面に相当する。なお、下塗り塗膜層は、電着塗装後に焼付けを行う等、公知の手法で形成され、また、中塗り塗膜装は、スプレー塗装後に焼付けを行うことで(あるいは乾燥のみを行うことで)形成される等、公知の手法で形成される。第一塗膜層2の形成手法についても、公知の手法が適用可能である。
(S2)第一塗膜層上へのクリア塗膜層の形成工程
次に、第一塗膜層2の全域にクリア塗膜層4を形成する(図4)。このクリア塗膜層4は、例えば所定のクリア塗料を第一塗膜層2の表面に塗布した後、焼付けを行うことで第一塗膜層2の上に固定される。なお、クリア塗膜層4の形成手法には、公知の手法を適用することができ、またクリア塗料についても公知の材料を適用することが可能である。
(S3)第一塗膜層のマスキング工程
(S31)マスキングテープ及び見切りテープの貼り付け工程
このようにして第一塗膜層2の上にクリア塗膜層4を形成した後、第一塗膜層2の一部領域に、マスキングテープ5及び見切りテープ6を貼り付ける。具体的には、図2に示すように、被塗装面1のうち、第一の色で塗装すべき領域(第一塗装予定領域1a)と、第一の色とは異なる第二の色で塗装すべき領域(第二塗装予定領域1b)とを塗り分けるべく、双方の塗装予定領域1a,1bの境界、すなわち見切り線7に沿って見切りテープ6を貼り付けると共に、第一塗装予定領域1aのほぼ全域をマスキングするようマスキングテープ5を第一塗膜層2上のクリア塗膜層4の表面に貼り付ける(図5)。なお、この際、マスキングテープ5の貼り付け作業を容易にするため、図5に示すように、マスキングテープ5の見切り線側の端部5aを、見切りテープ6の見切り線7とは反対側の端部6aから少し離して貼り付けるようにしてもよい。後述する第二のマスキングテープ10を貼り付けることで、マスキングテープ5と見切りテープ6との間(に露出するクリア塗膜層4の表面)はマスキングすることが可能である。なお、マスキングテープ5は、例えばマスキング紙とその周縁部に一体的に取付けられたテープ部とで構成される。もちろん、マスキング領域をマスキング可能な限りにおいて、マスキングテープ5は他の構成を採ることも可能である。後述する第二のマスキングテープ10についても同様である。
(S32)クリア用マスキングシートの貼り付け工程
また、本実施形態では、この時点(第二塗膜層8の形成前の時点)で、マスキングテープ5の上からクリア用マスキングシート9を貼り付けておく。詳細には、図6(a)に示すように、クリア用マスキングシート9の見切り線側の端部9aを浮き上がらせて、この端部9aと第一塗膜層2の上に形成したクリア塗膜層4との間に所定の隙間Cが形成されるよう、クリア用マスキングシート9を貼り付ける。この場合、図6(b)に示すように、見切り線7の全域において、クリア用マスキングシート9をマスキングテープ5の上から貼り付けてもよい。また、図7に示すように、見切り線7の全域において、クリア用マスキングシート9とクリア塗膜層4との間に一定の隙間Cが形成されるよう、クリア用マスキングシート9の長手方向両端を被塗物3のうち被塗装面1でない領域に貼り付けてもよい。なお、クリア用マスキングシート9には、その見切り線側の端部9aのみを浮き上がらせた形状を維持することができる限りにおいて任意のものが使用できる。例えばアルミ箔のように、作業者が容易にその形状を変化させてかつ変化後の形状を維持できる材質、構造を有するものであってもよく、あるいは図6及び図7等に示す形状に成形され相応の厚みを有する板であってもよい。
(S33)第二のマスキングテープの貼り付け工程
クリア用マスキングシート9を貼り付けた後、このクリア用マスキングシート9と見切りテープ6との間を第二のマスキングテープ10でマスキングする。具体的には、図8に示すように、クリア用マスキングシート9と見切りテープ6とに跨るように第二のマスキングテープ10を貼り付けることで、クリア用マスキングシート9と見切りテープ6との間のクリア塗膜層4の露出部分を覆う。これにより、第一塗装予定領域1aの全域が、マスキングテープ5と見切りテープ6、及び第二のマスキングテープ10でマスキングされた状態となる。なお、後工程での剥がし易さを考慮して、第二のマスキングテープ10に把持部を設けておいても構わない。
(S4)第二塗膜層の形成工程
このようにして第一塗装予定領域1aの全域をマスキングした後、被塗装面1の第二塗装予定領域1bに、ツートーンの他方となる第二の色を有する第二塗膜層8を形成する(図9)。この際、第一塗装予定領域1aの全域は見切りテープ6等でマスキングされているため、第二の色に対応する塗料をスプレー等で塗布することで、マスキングされていない第二塗装予定領域1bの全域に第二塗膜層8が形成される。これにより、第一塗装予定領域1aと第二塗装予定領域1bとが見切り線7を境界として正確に塗り分けされる。この際、この第二塗膜層8の膜厚は、第一塗膜層2のそれと同じになるよう調整される。なお、第二塗膜層8の形成手法についても、公知の手法が適用可能である。
(S5)第二塗膜層へのクリア塗膜層の形成工程
このようにして第二塗膜層8を形成した後、第二のマスキングテープ10を除去し、次いで見切りテープ6を除去する。この際、マスキングテープ5及びクリア用マスキングシート9は残しておく(図10)。然る後、第二塗膜層8の上にクリア塗膜層11を形成する(図11)。このクリア塗膜層11は、例えば第一塗膜層2の上に形成したクリア塗膜層4と同じ種類のクリア塗料を第二塗膜層8の表面に塗布した後、焼付けを行うことで第二塗膜層8の上に固定される。この際、第一塗膜層2の上に形成したクリア塗膜層4の表面には、マスキングテープ5とクリア用マスキングシート9とが貼り付けられており、このクリア塗膜層4の大部分はこれらマスキングテープ5とクリア用マスキングシート9とでマスキングされている。一方、クリア塗膜層4の見切り線7に近い領域は完全にマスキングされておらず、かつクリア用マスキングシート9との間に所定の隙間Cを設けた状態となっている。よって、この状態で、第二塗膜層8に向けてクリア塗料を塗布すると、第二塗膜層8の表面だけでなく、第一塗膜層2上のクリア塗膜層4の見切り線7に近い領域にもクリア塗料が付着する。また、その付着度合いは、クリア用マスキングシート9の見切り線側の端部9aを境にして異なり、この端部9aから見切り線7側では、第二塗膜層8上と同程度にクリア塗料が付着する。また、見切り線側の端部9aから離れるにつれて(隙間Cの内側に入っていくにつれて)クリア塗料の付着する度合い(付着量)が減少する。よって、クリア塗料の塗布により、見切り線側の端部9aを境として見切り線7側では膜厚一定のクリア塗膜層11が形成され、見切り線7と反対側では膜厚が徐々に減少する、テーパ状クリア塗膜層12が形成される。
このようにして第一塗膜層2と第二塗膜層8の上にそれぞれクリア塗膜層4,11が形成されたら、残っていたマスキングテープ5とクリア用マスキングシート9を除去する。これにより、ツートーン塗装が完了する。
このように、本発明では、第二塗膜層8の上にクリア塗膜層11を形成するに際し、第一塗膜層2をマスキングするためのクリア用マスキングシート9の見切り線側の端部9aを浮き上がらせてクリア用マスキングシート9と第一塗膜層2との間に隙間Cを形成するようにした。このようにクリア用マスキングを行った状態でクリア塗膜層11を形成すれば、クリア用マスキングシート9でマスキングされた第一塗膜層2(上のクリア塗膜層4)の大部分にクリア塗料が付着する事態を防ぎつつ、見切り線7から離れるにつれてその厚みが減少するテーパ状クリア塗膜層12が第一塗膜層2上のクリア塗膜層4の上に重複して形成される。よって、第一塗膜層2及び第二塗膜層8の上にクリア塗膜層4,11を形成した状態においては、第一塗膜層2の上に形成されるクリア塗膜層4と第二塗膜層8の上に形成されるクリア塗膜層11とが、テーパ状クリア塗膜層12を介してなだらかにつながった形態となる。従って、見切り線7及びこの付近における段差を目立ちにくくして、塗装品質を向上させることが可能となる。
また、本実施形態のように、マスキングテープ5と見切りテープ6,及び第二のマスキングテープ10で第一塗膜層2上のクリア塗膜層4をマスキングした状態で第二塗膜層8を形成するようにすれば、見切りテープ6の見切り線7と反対側の端部6aには、第二のマスキングテープ10により第二の色に対応する塗料が一切付着せずに済む。これにより、クリア塗料の塗布前に比較的容易に見切りテープ6を剥がすことができるので、第二塗膜層8上に形成されるクリア塗膜層11を第一塗装予定領域1aの側に延長でき、その分だけ段差を緩和することが可能となる。近年では、塗装ロボットのスプレーによる塗膜層の形成に際しては、膜厚を一定に制御するための技術がある程度確立されており、それ故に、第一塗装予定領域1a上に形成されるクリア塗膜層11は、その下に第二塗膜層8がない分だけ、先に形成したクリア塗膜層4表面からの厚みが若干小さくなるためである。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、上記以外の構成を採ることも可能である。
例えば図11に示すように、クリア塗膜層4を介して第一塗膜層2上に膜厚一定のクリア塗膜層11と、テーパ状クリア塗膜層12とを形成した後、クリア用マスキングシート9を除去し、然る後、これら第一塗膜層2上のクリア塗膜層11及びテーパ状クリア塗膜層12を磨くようにしてもよい。これにより、これらクリア塗膜層4,11上のクリアダストを除去できるだけでなく、磨く前よりもテーパ角の小さなテーパ状クリア塗膜層12’を形成することができる(図12)。言い換えると、よりなだらかに第一塗膜層2上のクリア塗膜層4と第二塗膜層8上のクリア塗膜層11とをつなげることができる。よって、見切り線7及びこの付近における段差をさらに目立ちにくくして、塗装品質の更なる向上を図ることが可能となる。
また、上記実施形態では、第二塗膜層8の形成前の段階で、クリア用マスキングシート9をマスキングテープ5の上から貼り付けた場合を例示したが、もちろんこの順序には限定されない。第二塗膜層8の上にクリア塗膜層11を形成する時点で、第一塗膜層2上のクリア塗膜層4がマスキングされている限りにおいて、その貼り付けタイミングは任意である。例えば第一塗膜層2を形成して、マスキングテープ5及び見切りテープ6を貼り付けた後、クリア用マスキングシート9を貼り付けることなく第二のマスキングテープ10を見切りテープ6とマスキングテープ5に跨って貼り付ける。そして、第二塗膜層8を形成した後、第二のマスキングテープ10と見切りテープ6とを除去して、クリア用マスキングシート9を貼り付ける(図10に示す状態)。このようにして第二塗膜層8の上にクリア塗膜層11を形成しても、本発明による作用効果を享受することができる。また、本発明の意義を没却しない範囲で、これらマスキングテープ5等の構成を変更することも可能である。例えば、見切りテープ6を第二のマスキングテープ10の周縁部、特に見切り線7に沿った領域に予め一体的に取付けたものをクリア用マスキングシート9の表面と、第一塗膜層2上の見切り線7側の端部に貼り付けることで、クリア用マスキングシート9と見切りテープ6との間のクリア塗膜層4の露出部分を覆うようにしてもよい。
また、以上の説明では、鋼板などの被塗物3の表面にツートーン塗装を施す場合を例示したが、本発明は、スリートーン以上の多色塗装にも適用可能である。例えば図示は省略するが、まず、上述の手順で被塗装面のうち第一の色で塗装すべき第一塗装予定領域に、第一の色を有する第一塗膜層を形成すると共に、第二の色で塗装すべき第二塗装予定領域に、第二の色を有する第二塗膜層を形成する。そして、第一及び第二塗装予定領域をマスキングした状態で第三の色を有する第三塗膜層を第三塗装予定領域の上に形成する。しなる後、第三塗膜層と第一塗膜層、あるいは第三塗膜層と第二塗膜層との見切り線の付近において、図6及び図7に示す如き形状のクリア用マスキングシートを配置して、第一塗膜層及び第三塗膜層をクリア用マスキングした状態で、第三塗膜層の上にクリア塗膜層を形成することによっても、第二塗膜層との見切り線付近に、あるいは第一塗膜層との見切り線付近に、図11に示す如きテーパ状クリア塗膜層を形成することが可能となる。
1 被塗装面
1a 第一塗装予定領域
1b 第二塗装予定領域
2 第一塗膜層
3 被塗物
4 クリア塗膜層
5 マスキングテープ
6 テープ
7 見切り線
8 第二塗膜層
9 クリア用マスキングシート
9a 端部
10 マスキングテープ
11 クリア塗膜層
12 テーパ状クリア塗膜層
C 隙間

Claims (1)

  1. 被塗装面に、所定の色を有する第一塗膜層を形成する工程と、
    前記第一塗膜層の一部をマスキングシートでマスキングする工程と、
    前記第一塗膜層のうち前記マスキングシートでマスキングされていない領域の上に前記第一塗膜層とは異なる色を有する第二塗膜層を形成する工程と、
    前記第一塗膜層の上にクリア塗膜層を形成する工程と、
    前記第二塗膜層の上にクリア塗膜層を形成する工程とを備えた塗装方法において、
    前記第二塗膜層を形成した後、前記第一塗膜層をクリア用マスキングシートでマスキングした状態で前記クリア塗膜層を形成するものとし、かつ
    前記クリア用マスキングを、前記クリア用マスキングシートのうち前記記第一塗膜層と前記第二塗膜層との見切り線側の端部を浮き上がらせて前記クリア用マスキングシートと前記第一塗膜層との間に隙間を形成した状態で行うことを特徴とする塗装方法。
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