JP2016135029A - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】負荷変動及び入力変動が激しい場合でも、位相余裕及びゲイン余裕を確保し応答性を確保でき、安定出力を維持できるスイッチング電源装置の提供。【解決手段】電流検出部11及び電圧検出部12が各検出した電流値及び電圧値と目標電流値及び目標電圧値との関係に基づき、その電流値又は電圧値を選択する選択部13,14と、その選択した電流値(又は電圧値)と目標電流値(又は目標電圧値)との偏差を演算する偏差演算部18と、その演算した偏差に基づくPID演算により操作量を演算するPID演算部15とを備え、PID演算部15が演算した操作量に基づくPWM信号により、入力電力をスイッチングして出力するスイッチング電源装置。選択部13,14が選択した電流値(又は電圧値)に基づき、PID演算に係るPゲイン、Iゲイン及びDゲインをそれぞれ個別に変更するゲイン変更部(15)を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、出力した電力の検出した電流値及び電圧値と各目標値との関係に基づき、電流値又は電圧値を選択し、選択した電流値(又は電圧値)と目標値との偏差を演算し、偏差に基づくPID演算により操作量を演算し、操作量に基づくPWM信号により、入力した電力をスイッチング素子を用いて電流変換(又は電圧変換)して出力するスイッチング電源装置に関するものである。
ハイブリッド自動車及び電気自動車では、比較的高圧の動力用電力と従来の比較的低圧(12V)の補助電気機器用電力とが使用されており、動力用電力系統及び補助電気機器用電力系統間には、スイッチング電源装置が接続されて、電圧制御及び電流制御に使用されている。また、エンジン駆動自動車でも、エネルギー効率を考慮して、比較的高圧の電力と従来の比較的低圧(12V)の電力とを使い分けるものがあり、両電力系統間にスイッチング電源装置が接続されて、電圧制御及び電流制御が行われる。
スイッチング電源装置では、出力した電力の電流値及び電圧値を検出し、検出した電流値及び電圧値と目標電流値及び目標電圧値との各高低関係に基づき、検出した電流値(電流制御)又は電圧値(電圧制御)の何れかを選択する。次いで、PID(Proportional Integral Derivative)制御として、選択した電流値(又は電圧値)と目標電流値(又は目標電圧値)との偏差を演算し、演算した偏差に基づくPID演算により操作量を演算する。
PID演算では、(1)式に示すように、偏差eをそれぞれ個別に比例演算(PゲインKp)、積分演算(IゲインKi)、微分演算(DゲインKd)したものを加え合わせて操作量uとする。
PID演算した操作量uは、PWM信号に変換され、スイッチング回路が、その変換されたPWM信号により、入力された電力をスイッチング素子を用いて電流変換(又は電圧変換)して出力する。
Figure 2016135029
特許文献1には、パルス幅可変なパルス発振器が発振したパルスにより、昇圧トランスの1次側の直流電流を断続し、昇圧トランスの2次側に誘起される交番電圧を整流・平滑し、整流・平滑した出力電圧値又は出力電流値を検知して、パルス発振器のパルス幅の可変制御を比例制御で実施し、定電圧又は定電流を出力するスイッチング電源装置が開示されている。比例制御において、パルス幅と検出値とから得られる制御ゲインを用いている。
特許文献2には、DC/DCコンバータにおける電圧制御係の制御特性を、定常ゲインを大きくすることなしに安定化させるDC/DCコンバータの可変ゲイン電圧制御系が開示されている。DC/DCコンバータを制御する平均電圧制御要素と瞬時電圧制御要素等とによって構成した電圧制御系に、可変ゲイン制御要素を設け、出力端に設けた電流検出器の検出信号を可変ゲイン制御要素にフィードバックさせる。
特許第3419618号公報 特開平6−233530号公報
上述したようなスイッチング電源装置では、電源制御の周波数特性は、負荷及び蓄電装置の状態等、様々なパラメータに起因して変化する為、出力値に応じた単純な比例調整では、十分な安定性及び目標値への収束を得られないという問題がある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、特に負荷変動及び入力変動が激しい場合でも、電源制御の周波数特性において位相余裕及びゲイン余裕を確保しつつ応答性を確保でき、安定した出力を維持できるスイッチング電源装置を提供することを目的とする。
本発明に係るスイッチング電源装置は、出力した電力の電流値を検出する電流検出部と、該電流検出部が検出した電流値と目標電流値との偏差を演算する偏差演算部と、該偏差演算部が演算した偏差に基づくPID演算により操作量を演算するPID演算部とを備え、該PID演算部が演算した操作量に基づくPWM信号により、入力した電力をスイッチングして出力するスイッチング電源装置において、前記電流検出部が検出した電流値に基づき、前記PID演算に係るPゲイン、Iゲイン及びDゲインをそれぞれ個別に変更するゲイン変更部を備えることを特徴とする。
このスイッチング電源装置では、電流検出部が、出力した電力の電流値を検出し、偏差演算部が、電流検出部が検出した電流値と目標電流値との偏差を演算する。PID演算部が、偏差演算部が演算した偏差に基づくPID演算により操作量を演算し、PID演算部が演算した操作量に基づくPWM信号により、入力した電力をスイッチングして出力する。ゲイン変更部は、電流検出部が検出した電流値に基づき、PID演算に係るPゲイン、Iゲイン及びDゲインをそれぞれ個別に変更する。
本発明に係るスイッチング電源装置は、出力した電力の電圧値を検出する電圧検出部と、該電圧検出部が検出した電圧値と目標電圧値との偏差を演算する偏差演算部と、該偏差演算部が演算した偏差に基づくPID演算により操作量を演算するPID演算部とを備え、該PID演算部が演算した操作量に基づくPWM信号により、入力した電力をスイッチングして出力するスイッチング電源装置において、前記電圧検出部が検出した電圧値に基づき、前記PID演算に係るPゲイン、Iゲイン及びDゲインをそれぞれ個別に変更するゲイン変更部を備えることを特徴とする。
このスイッチング電源装置では、電圧検出部が、出力した電力の電圧値を検出し、偏差演算部が、電圧検出部が検出した電圧値と目標電圧値との偏差を演算する。PID演算部が、偏差演算部が演算した偏差に基づくPID演算により操作量を演算し、PID演算部が演算した操作量に基づくPWM信号により、入力した電力をスイッチングして出力する。ゲイン変更部は、電圧検出部が検出した電圧値に基づき、PID演算に係るPゲイン、Iゲイン及びDゲインをそれぞれ個別に変更する。
本発明に係るスイッチング電源装置は、出力した電力の電流値を検出する電流検出部と、該電力の電圧値を検出する電圧検出部と、前記電流検出部及び電圧検出部が各検出した電流値及び電圧値と目標電流値及び目標電圧値との関係に基づき該電流値又は電圧値を選択する選択部と、該選択部が選択した電流値(又は電圧値)と目標電流値(又は目標電圧値)との偏差を演算する偏差演算部と、該偏差演算部が演算した偏差に基づくPID演算により操作量を演算するPID演算部とを備え、該PID演算部が演算した操作量に基づくPWM信号により、入力した電力をスイッチングして出力するスイッチング電源装置において、前記選択部が選択した電流値(又は電圧値)に基づき、前記PID演算に係るPゲイン、Iゲイン及びDゲインをそれぞれ個別に変更するゲイン変更部を備えることを特徴とする。
このスイッチング電源装置では、電流検出部が、出力した電力の電流値を検出し、電圧検出部が、出力した電力の電圧値を検出する。選択部が、電流検出部及び電圧検出部が各検出した電流値及び電圧値と目標電流値及び目標電圧値との関係に基づき、その電流値又は電圧値を選択し、偏差演算部が、選択部が選択した電流値(又は電圧値)と目標電流値(又は目標電圧値)との偏差を演算する。PID演算部が、偏差演算部が演算した偏差に基づくPID演算により操作量を演算し、その演算した操作量に基づくPWM信号により、入力した電力をスイッチング素子を用いて電流変換(又は電圧変換)して出力する。ゲイン変更部は、選択部が選択した電流値(又は電圧値)に基づき、PID演算に係るPゲイン、Iゲイン及びDゲインをそれぞれ個別に変更する。
本発明に係るスイッチング電源装置は、前記ゲイン変更部は、前記選択部が選択する電流値と対応するPゲイン、Iゲイン及びDゲインを記憶した第1テーブルと、前記選択部が選択する電圧値と対応するPゲイン、Iゲイン及びDゲインを記憶した第2テーブルとを有し、前記選択部が選択した電流値(又は電圧値)に基づき、前記第1テーブル(又は第2テーブル)を参照してPゲイン、Iゲイン及びDゲインを変更するように構成してあることを特徴とする。
このスイッチング電源装置では、ゲイン変更部は、第1テーブルが、選択部が選択する電流値と対応するPゲイン、Iゲイン及びDゲインを記憶し、第2テーブルが、選択部が選択する電圧値と対応するPゲイン、Iゲイン及びDゲインを記憶している。選択部が選択した電流値(又は電圧値)に基づき、第1テーブル(又は第2テーブル)を参照してPゲイン、Iゲイン及びDゲインを変更する。
本発明に係るスイッチング電源装置は、前記ゲイン変更部は、前記選択部が選択した電流値に基づくPゲイン、Iゲイン及びDゲインを演算する第1ゲイン演算手段と、前記選択部が選択した電圧値に基づくPゲイン、Iゲイン及びDゲインを演算する第2ゲイン演算手段とを有し、該第1ゲイン演算手段又は第2ゲイン演算手段が演算した結果により、Pゲイン、Iゲイン及びDゲインを変更するように構成してあることを特徴とする。
このスイッチング電源装置では、ゲイン変更部は、第1ゲイン演算手段が、選択部が選択した電流値に基づくPゲイン、Iゲイン及びDゲインを演算し、第2ゲイン演算手段が、選択部が選択した電圧値に基づくPゲイン、Iゲイン及びDゲインを演算する。第1ゲイン演算手段又は第2ゲイン演算手段が演算した結果により、Pゲイン、Iゲイン及びDゲインを変更する。
本発明に係るスイッチング電源装置によれば、特に負荷変動及び入力変動が激しい場合でも、電源制御の周波数特性において位相余裕及びゲイン余裕を確保しつつ応答性を確保でき、安定した出力を維持できるスイッチング電源装置を実現することができる。
本発明に係るスイッチング電源装置の実施の形態の使用形態の概要を示すブロック図である。 本発明に係るスイッチング電源装置の実施の形態の概要構成を示すブロック図である。 演算部の内部構成例の概要を示すブロック図である。 Pゲインテーブル、Iゲインテーブル及びDゲインテーブルの各イメージの例を示す説明図である。 本発明に係るスイッチング電源装置の動作の例を示すフローチャートである。 スイッチング電源装置のゲイン特性の例を示す特性図である。 本発明に係るスイッチング電源装置のゲイン特性の例を示す特性図である。 スイッチング電源装置の出力特性の例を示す特性図である。 本発明に係るスイッチング電源装置の出力特性の例を示す特性図である。
以下に、本発明に係るスイッチング電源装置をその実施の形態を示す図面に基づき説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明に係るスイッチング電源装置の実施の形態の使用形態の概要を示すブロック図である。
このスイッチング電源装置1は、車両に搭載されており、図示しないエンジンに連動してオルタネータ(交流発電機)4が発電し整流した電力を与えられ、与えられた電力を目標電圧(例えば13V)に変換して出力する。スイッチング電源装置1が出力した電力は、負荷7に与えられると共に、蓄電装置8に充電される。
オルタネータ4が発電し整流した電力は、スイッチング電源装置1に与えられる一方、負荷5にも与えられ、また、バッテリ6に充電される。
スイッチング電源装置1は、マイクロコンピュータ2及びスイッチング回路3を備えており、マイクロコンピュータ2に制御されたスイッチング回路3が、入力された電力をスイッチング素子を用いて電圧変換(又は電流変換)し、平滑して出力する。
図2は、本発明に係るスイッチング電源装置1の実施の形態の概要構成を示すブロック図である。
このスイッチング電源装置1は、スイッチング回路3、電流検出部11、電圧検出部12、電流制御・電圧制御マルチプレクサ13、電流制御・電圧制御調停部14、演算部15、スイッチングパルス出力部16、演算クロック出力部17、加え合わせ点18及び目標値出力部19を備えている。これらの内、スイッチング回路3、電流検出部11及び電圧検出部12以外は、マイクロコンピュータ2(図1)内の機能ブロックで表現されている。
電流検出部11は、スイッチング回路3がスイッチングして電流変換(又は電圧変換)し平滑した電力の電流値を検出し、電流制御・電圧制御マルチプレクサ13及び電流制御・電圧制御調停部14にそれぞれ与える。
電圧検出部12は、スイッチング回路3がスイッチングして電流変換(又は電圧変換)し平滑した電力の電圧値を検出し、電流制御・電圧制御マルチプレクサ13及び電流制御・電圧制御調停部14にそれぞれ与える。
電流制御・電圧制御調停部(選択部)14は、電流検出部11及び電圧検出部12からそれぞれ与えられた電流値及び電圧値と、目標値出力部19から与えられた目標電流値及び目標電圧値との高低関係に基づき、電流制御又は電圧制御を選択する。次いで、その選択結果を示す選択信号を電流制御・電圧制御マルチプレクサ13、演算部15及び目標値出力部19に与える。
電流制御・電圧制御調停部14は、スイッチング電源装置1が、例えば、出力電流値及び出力電圧値が目標電流値及び目標電圧値を超えないように制御している場合、負荷抵抗インピーダンスが低いときは、電流制御を主として選択する。
電流制御・電圧制御マルチプレクサ(選択部)13は、電流検出部11及び電圧検出部12からそれぞれ与えられた電流値及び電圧値の内、選択信号が電流制御を選択しているときは電流値を、選択信号が電圧制御を選択しているときは電圧値を選択し、演算部15及び加え合わせ点18に与える。
目標値出力部19は、外部から設定された目標電流値及び目標電圧値を記憶しており、記憶している目標電流値及び目標電圧値を電流制御・電圧制御調停部14に与える。
目標値出力部19は、また、電流制御・電圧制御調停部14から与えられた選択信号が、電流制御を示すときは電流目標値を、電圧制御を示すときは電圧目標値を、加え合わせ点(偏差演算部)18に与える。
加え合わせ点18は、目標値出力部19から与えられた電流目標値又は電圧目標値と、電流制御・電圧制御マルチプレクサ13から与えられた電流値又は電圧値との偏差を演算し、演算部(PID演算部)15に与える。
スイッチングパルス出力部16は、スイッチング回路3のスイッチングのタイミングを示すスイッチングパルスを作成し、演算部15から与えられた操作量に基づくデューティ比に変換して(PWM制御)、スイッチング回路3へ出力する。
演算クロック出力部17は、演算部15の演算タイミングを示す演算クロックを作成し、演算部15へ出力する。
演算部15は、与えられた演算クロックのタイミングにより、加え合わせ点18から与えられた偏差に基づくPID演算((1)式)を行い、その演算結果を操作量としてスイッチングパルス出力部16に与える。
スイッチング回路3は、スイッチングパルス出力部16から与えられたPWM信号に基づき、スイッチング素子を作動させ、入力された電力を電流変換(又は電圧変換)し平滑して出力する。
図3は、演算部15の内部構成例の概要を示すブロック図である。
演算部15は、切替部20、電流制御用のPゲインテーブル21、Iゲインテーブル22、Dゲインテーブル23、電圧制御用のPゲインテーブル24、Iゲインテーブル25、Dゲインテーブル26、アンプ27,28,29、比例要素31、積分要素32、微分要素33及び加え合わせ点30を備えている。
切替部20は、電流制御・電圧制御調停部14から与えられた選択信号が電流制御を示すときは、電流制御・電圧制御マルチプレクサ13から与えられた電流値を、Pゲインテーブル21、Iゲインテーブル22及びDゲインテーブル23(第1テーブル、ゲイン変更部)側へ切替え出力する。また、選択信号が電圧制御を示すときは、電流制御・電圧制御マルチプレクサ13から与えられた電圧値を、Pゲインテーブル24、Iゲインテーブル25及びDゲインテーブル26(第2テーブル、ゲイン変更部)側へ切替え出力する。
Pゲインテーブル21は、電流値に対応してPゲインKpが設定されており、イメージが、例えば図4Aに示すように、Kp=ax+b(a,b;定数、x;電流値)で表現される。例えば、電流制御・電圧制御マルチプレクサ13から与えられる電流値10A,20A,30A,40Aに対応して、Kp=4,3,2,1のように設定されている。
Iゲインテーブル22は、電流値に対応してIゲインKiが設定されており、イメージが、例えば図4Bに示すように、Ki=cx+d(c,d;定数、x;電流値)で表現される。例えば、電流制御・電圧制御マルチプレクサ13から与えられる電流値10A,20A,30A,40Aに対応して、Ki=3.8,2.8,1.8,1のように設定されている。
Dゲインテーブル23は、電流値に対応してDゲインKdが設定されており、イメージが、例えば図4Cに示すように、Kd=ex+f(e,f;定数、x;電流値)で表現される。例えば、電流制御・電圧制御マルチプレクサ13から与えられる電流値10A,20A,30A,40Aに対応して、Kd=3.1,2.5,1.8,1のように設定されている。
電圧制御用のPゲインテーブル24、Iゲインテーブル25、Dゲインテーブル26についても、電圧値に対応して、それぞれのイメージで設定されている。
電流制御用のPゲインテーブル21、Iゲインテーブル22、Dゲインテーブル23は、電流値が与えられると、与えられた電流値に対応するゲインKp,Ki,Kdをそれぞれ読出し、読出したゲインKp,Ki,Kdにより、アンプ27,28,29の各ゲインをそれぞれ設定変更する。
電圧制御用のPゲインテーブル24、Iゲインテーブル25、Dゲインテーブル26は、電圧値が与えられると、与えられた電圧値に対応するゲインKp,Ki,Kdをそれぞれ読出し、読出したゲインKp,Ki,Kdにより、アンプ27,28,29の各ゲインをそれぞれ設定変更する。
尚、電流制御用のPゲインテーブル21、Iゲインテーブル22、Dゲインテーブル23、電圧制御用のPゲインテーブル24、Iゲインテーブル25、Dゲインテーブル26の代わりに、与えられた電流値又は電流値により、Kp=ax+b,Ki=cx+d,Kd=ex+f等の演算を行う演算子(第1ゲイン演算手段、第2ゲイン演算手段)を設けても良い。
アンプ27,28,29は、加え合わせ点18から与えられた偏差を、設定変更された各ゲインKp,Ki,Kdにより増幅して、それぞれ比例要素31、積分要素32、微分要素33に与える。
比例要素31は、ゲインKpにより増幅され与えられた偏差を比例演算し、加え合わせ点30に与える。
積分要素32は、ゲインKiにより増幅され与えられた偏差を積分演算し、加え合わせ点30に与える。
微分要素33は、ゲインKdにより増幅され与えられた偏差を微分演算し、加え合わせ点30に与える。
加え合わせ点30は、与えられ比例演算された偏差、積分演算された偏差及び微分演算された偏差を加え合わせて、操作量としてスイッチングパルス出力部16(図2)に与える。
以下に、このような構成のスイッチング電源装置の動作の例を、それを示すフローチャートを参照しながら説明する。
電流制御・電圧制御調停部14は、先ず、電流検出部11及び電圧検出部12がそれぞれ検出した電流値及び電圧値を取得し(S1)、取得した電流値及び電圧値と、目標値出力部19から与えられた目標電流値及び目標電圧値との高低関係に基づき、電流制御又は電圧制御を選択する(S3)。次いで、その選択結果を示す選択信号を電流制御・電圧制御マルチプレクサ13、演算部15及び目標値出力部19に与える。
電流制御・電圧制御マルチプレクサ13は、電流検出部11及び電圧検出部12からそれぞれ与えられた電流値及び電圧値の内、選択信号に応じて電流値又は電圧値を選択し、演算部15及び加え合わせ点18に与える。
演算部15は、与えられた電流値又は電圧値に対応するPゲイン、Iゲイン、Dゲインを、Pゲインテーブル21、Iゲインテーブル22、Dゲインテーブル263、又はゲインテーブル24、Iゲインテーブル25、Dゲインテーブル26を参照して読出し、PID演算の各アンプ27,28,29に設定変更する(S5)。
加え合わせ点18は、電流目標値又は電圧目標値と、電流制御・電圧制御マルチプレクサ13から与えられた電流値又は電圧値との偏差を演算し、演算部15に与える(S7)。
演算部15は、加え合わせ点18から与えられた偏差に基づくPID演算を、アンプ27,28,29、比例要素31、積分要素32及び微分要素33において行い、その演算結果を操作量としてスイッチングパルス出力部16に与える(S9)。
スイッチングパルス出力部16は、演算部15から与えられた操作量を、PWM制御のデューティ比に変換し(S11)、変換したデューティ比に基づき、スイッチング回路3を作動させるスイッチングパルス(PWM信号)を作成し、スイッチング回路3へ出力する(S13)。スイッチング回路3は、スイッチングパルス出力部16が出力したPWM信号に基づき、スイッチング素子を作動させ、入力された電力を電流変換(又は電圧変換)し平滑して出力する。
次いで、電流制御・電圧制御調停部14が、電流検出部11及び電圧検出部12がそれぞれ検出した電流値及び電圧値を取得する(S1)。
入出力電圧及び負荷に変動があるスイッチング電源装置のフィードバック制御系では、特定の条件に合わせたPID演算のゲインが設定されており、入力及び負荷の変動に対して出力電圧及び出力電流への制御が必ずしも最適でない場合があり、応答性及び安定性が悪化することがある。
そこで、本発明に係るスイッチング電源装置のように、出力電流及び出力電圧に応じて、PID演算のPゲイン、Iゲイン及びDゲインをそれぞれ個別に変更し、動的にそれらのバランスを変えることにより、入出力及び負荷に変動がある電源制御系でも、安定した出力電流及び出力電圧を得ることができる。
例えば、従来は、図6Aに示すように、電流量の増減など制御系の特性変化により低域のゲインが失われた場合、図6Bに示すように、ゲイン補償によりPゲインのみ上げた場合、ゲインが0dBとなる周波数が上昇し、所謂位相余裕が無くなり、制御が不安定になってしまう。
一方、本発明のように、PID演算のPゲイン、Iゲイン及びDゲインをそれぞれ個別に変更することにより全体ゲインを上げた場合、図7に示すように、ゲインが0dBとなる周波数は変わらず、ゲイン余裕は増加し、位相余裕は変化せず、制御の安定性を保つことができる。
また、目標電圧を一定にする一方、目標電流を低下させて行く電源制御を実行した場合、従来は、図8に示すように、目標電流をある値以下に低下させて行くと、出力電流及び出力電圧が振動し始め、出力が不安定になる。
一方、上記と同様の電源制御で、本発明のように、PID演算のPゲイン、Iゲイン及びDゲインをそれぞれ個別に変更するようにすると、図9に示すように、出力電流及び出力電圧は乱高下することなく、それぞれの目標値によく追随させることが可能である。
出力電圧及び出力電流が目標電圧及び目標電流をそれぞれ超えないように、電圧制御及び電流制御を行っている場合、出力電圧が目標電圧より十分に低いときは、電流制御が主に実行され、その電流制御を安定させる為、高い周波数に対する応答性は高くする必要がある。
ここで、出力先のインピーダンスが低く、出力電圧が目標電圧付近にあり、目標電流のみを小さくして行く場合、目標電流が小さいときは、電流制御が実行されるが、このとき、出力電圧(電流値×インピーダンス)が低下して行くと、電流制御が不安定になり易くなる。
そこで、反応性が低下するように、周波数応答性を変更することにより、出力電流を緩やかに低減することで、負荷及び入力電圧が変動する電源制御系でも、安定した電源制御を得ることができる。
尚、本実施の形態では、電流制御・電圧制御調停部14及び電流制御・電圧制御マルチプレクサ13を備えて、電流制御・電圧制御調停部14が選択した電流制御又は電圧制御を実行するスイッチング電源装置について説明したが、電流制御又は電圧制御のみを実行するスイッチング電源装置についても、同様の作用、効果を奏することが可能である。
電流制御のみを実行するスイッチング電源装置の場合、電流制御・電圧制御調停部14、電流制御・電圧制御マルチプレクサ13、電圧検出部12、切替部20、Pゲインテーブル24、Iゲインテーブル25及びDゲインテーブル26、並びにそれらの動作は不要である。
電圧制御のみを実行するスイッチング電源装置の場合、電流制御・電圧制御調停部14、電流制御・電圧制御マルチプレクサ13、切替部20、Pゲインテーブル21、Iゲインテーブル22及びDゲインテーブル23、並びにそれらの動作は不要である。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 スイッチング電源装置
3 スイッチング回路
11 電流検出部
12 電圧検出部
13 電流制御・電圧制御マルチプレクサ(選択部)
14 電流制御・電圧制御調停部(選択部)
15 演算部(PID演算部)
16 スイッチングパルス出力部
18 加え合わせ点(偏差演算部)
19 目標値出力部
20 切替部
21 Pゲインテーブル(第1テーブル、ゲイン変更部)
22 Iゲインテーブル(第1テーブル、ゲイン変更部)
23 Dゲインテーブル(第1テーブル、ゲイン変更部)
24 Pゲインテーブル(第2テーブル、ゲイン変更部)
25 Iゲインテーブル(第2テーブル、ゲイン変更部)
26 Dゲインテーブル(第2テーブル、ゲイン変更部)
27,28,29 アンプ
31 比例要素
32 積分要素
33 微分要素

Claims (5)

  1. 出力した電力の電流値を検出する電流検出部と、該電流検出部が検出した電流値と目標電流値との偏差を演算する偏差演算部と、該偏差演算部が演算した偏差に基づくPID演算により操作量を演算するPID演算部とを備え、該PID演算部が演算した操作量に基づくPWM信号により、入力した電力をスイッチングして出力するスイッチング電源装置において、
    前記電流検出部が検出した電流値に基づき、前記PID演算に係るPゲイン、Iゲイン及びDゲインをそれぞれ個別に変更するゲイン変更部を備えることを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 出力した電力の電圧値を検出する電圧検出部と、該電圧検出部が検出した電圧値と目標電圧値との偏差を演算する偏差演算部と、該偏差演算部が演算した偏差に基づくPID演算により操作量を演算するPID演算部とを備え、該PID演算部が演算した操作量に基づくPWM信号により、入力した電力をスイッチングして出力するスイッチング電源装置において、
    前記電圧検出部が検出した電圧値に基づき、前記PID演算に係るPゲイン、Iゲイン及びDゲインをそれぞれ個別に変更するゲイン変更部を備えることを特徴とするスイッチング電源装置。
  3. 出力した電力の電流値を検出する電流検出部と、該電力の電圧値を検出する電圧検出部と、前記電流検出部及び電圧検出部が各検出した電流値及び電圧値と目標電流値及び目標電圧値との関係に基づき該電流値又は電圧値を選択する選択部と、該選択部が選択した電流値(又は電圧値)と目標電流値(又は目標電圧値)との偏差を演算する偏差演算部と、該偏差演算部が演算した偏差に基づくPID演算により操作量を演算するPID演算部とを備え、該PID演算部が演算した操作量に基づくPWM信号により、入力した電力をスイッチングして出力するスイッチング電源装置において、
    前記選択部が選択した電流値(又は電圧値)に基づき、前記PID演算に係るPゲイン、Iゲイン及びDゲインをそれぞれ個別に変更するゲイン変更部を備えることを特徴とするスイッチング電源装置。
  4. 前記ゲイン変更部は、前記選択部が選択する電流値と対応するPゲイン、Iゲイン及びDゲインを記憶した第1テーブルと、前記選択部が選択する電圧値と対応するPゲイン、Iゲイン及びDゲインを記憶した第2テーブルとを有し、前記選択部が選択した電流値(又は電圧値)に基づき、前記第1テーブル(又は第2テーブル)を参照してPゲイン、Iゲイン及びDゲインを変更するように構成してある請求項3に記載のスイッチング電源装置。
  5. 前記ゲイン変更部は、前記選択部が選択した電流値に基づくPゲイン、Iゲイン及びDゲインを演算する第1ゲイン演算手段と、前記選択部が選択した電圧値に基づくPゲイン、Iゲイン及びDゲインを演算する第2ゲイン演算手段とを有し、該第1ゲイン演算手段又は第2ゲイン演算手段が演算した結果により、Pゲイン、Iゲイン及びDゲインを変更するように構成してある請求項3に記載のスイッチング電源装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018117434A (ja) * 2017-01-17 2018-07-26 株式会社オートネットワーク技術研究所 車載用電源装置

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