JP2009290939A - 発電装置システム及び発電装置システムの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発電出力を定電圧制御する定電圧制御形発電装置10と、発電出力を定電力制御する定電力制御形発電装置20A,20Bとを複数台自立運転させて負荷に電力を供給する発電装置システムであって、前記定電圧制御形発電装置10の発電出力の変化を前記定電力制御形発電装置20A,20Bの電力出力を変化させる指令値とした。
【選択図】図1
Description
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の問題点に着目してなされたものであり、定電圧制御形発電装置と、定電力制御形発電装置とを並列で自立運転する際に、外部の制御装置を用いることなく、定電圧制御形発電装置及び定電力制御形発電装置の並列運転を行うことができる発電システム及び発電システムの制御方法を提供することを目的としている。
さらに、請求項3に係る発電装置システムは、請求項1又は2に係る発明において、前記定電圧制御形発電装置の発電出力の変化は電圧出力を変化させることにより行うことを特徴としている。
また、請求項6に係る発電装置システムは、請求項1乃至5の何れか1つに係る発明において、前記定電力制御形発電装置は、前記定電圧制御形発電装置の発電出力の変化を検出する出力変化検出手段を有し、該出力変化検出手段で検出した前記定電圧制御形発電装置の発電出力変化に基づいて発電出力を決定するように構成されていることを特徴としている。
さらにまた、請求項8に係る発電装置システムの制御方法は、発電出力を定電圧制御する1台の定電圧制御形発電装置と、発電出力を定電力制御する1台以上の定電力制御形発電装置とを自立運転させて負荷に電力を供給する発電装置システムの制御方法であって、前記定電圧制御形発電装置の発電出力を変化させることにより前記定電力制御形発電装置の電力出力を変化させることを特徴としている。
さらにまた、請求項10に係る発電装置システムの制御方法は、請求項8に係る発明において、前記定電圧制御形発電装置の発電出力変化は発電出力の周波数を変化させることにより行うことを特徴としている。
ここで、定電圧制御形発電装置で負荷の消費電力の上昇を検出すると、例えば定電圧制御形発電装置の出力電圧を所定値だけ下げることにより、定電力制御形発電装置に電力出力を増加させる指令値とすることができ、定電力制御形発電装置では自己の電力出力を増加させて、負荷の消費電力の増加に対処する。
同様に、定電圧制御形発電装置で負荷の消費電力が下降を検出すると、例えば定電圧制御形発電装置の出力電圧を所定値だけ上げることにより、定電力制御形発電装置に電力出力を減少させる指令値とすることができ、定電力制御形発電装置では自己の電力出力を減少させて、負荷の消費電力の減少に対処する。
図1は、本発明を適用した燃料電池発電システムの第1の実施形態の概略構成を示すブロック図である。
図1に示される本発明の第1の実施形態の燃料電池発電システムは、マスターとなる定電圧制御形発電装置10と、この定電圧制御形発電装置10と並列に接続されたスレーブとなる定電力制御形発電装置20A,20Bとを備えている。
ここで、定電圧制御形発電装置10は、直流電力を発電する燃料電池11と、この燃料電池11の発電出力を交流電力に変換する電圧制御形のインバータ12と、このインバータ12の出力側の電流を検出する電流検出手段としての電流センサ13と、インバータ12の出力側の電圧を検出する電圧検出手段としての電圧センサ14と、電流センサ13及び電圧センサ14で検出した検出電流Id及び検出電圧Vdが入力されてインバータ12を駆動制御するインバータ制御装置15とを備えている。
この電圧制御指令演算処理は、図2に示すように、先ず、ステップS1で、検出電流Id及び検出電圧Vdを読込み、次いでステップS2に移行して、読込んだ検出電流Id及び検出電圧Vdを乗算して出力電力Pmo(=Id×Vd)を算出する。
ステップS3の判定結果が、Pmo>Pmsであるときには、ステップS4に移行して、出力電圧指令値Vrefとして通常の定格定電圧指令値Vsetrに対して機器に影響を与えない範囲の例えば1〜5V程度低い値(本実施形態では1V低い値)に設定された電力増加電圧指令値Vsetlを決定してから後述するステップS8に移行する。
ステップS8では、ステップS4、ステップS6及びステップS7の何れかで決定された出力電圧指令値Vrefに検出電圧Vdが一致するように、インバータ12を定電圧制御してから前記ステップS1に戻る。
ここで、インバータ制御装置25は、例えばマイクロコンピュータ等の演算処理装置を含んで構成され、図3に示す電力制御指令演算処理を実行する。
次いで、ステップS13に移行して、検出電圧Vdが定電圧制御形発電装置10で設定された電力増加電圧指令値Vsetlと一致するか否かを判定し、Vd=Vsetlであるときには自己の出力電力を上昇させるものと判断してステップS14に移行し、現在の出力電圧指令値Prefに所定値ΔPを加算した値を新たな出力電圧指令値Pref(=Pref+ΔP)として決定してから後述するステップS18に移行する。
ステップS18では、ステップS14、ステップS16及びステップS17の何れかのステップで決定された出力電圧指令値Prefと出力電力Psoとが一致するようにインバータ22を定電力制御してから前記ステップS11に戻る。
今、定電圧制御形発電装置10及び定電力制御形発電装置20A,20Bの発電容量をそれぞれ100kWに設定し、定電圧制御形発電装置10の定格定電圧指令値Vrefrを例えば200Vに設定し、電力増加電圧指令値Vreflを199Vに設定し、電力減少電圧指令値Vrefhを201Vに設定するものとする。
このため、スレーブとなる定電力制御形発電装置20A及び20Bでは、図3に示す電力制御指令値演算処理を実行しており、電圧センサ24で検出される定電圧制御形発電装置10の電圧指令値Vrefが定格定電圧指令値Vrefrとなるので、ステップS13からステップS15を経てステップS17に移行して、現在の出力電圧指令値Prefを維持する。このため、定電力制御形発電装置20A及び20Bの出力電力が50kWの状態を維持する。
このため、スレーブとなる定電力制御形発電装置20A及び20Bでは、図3の処理においてステップS11で検出電圧Vdを読込んだときに、この検出電圧Vdが電力増加電圧指令値Vreflに一致するので、ステップS13からステップS14に移行して、現在の出力電力指令値Prefに所定値ΔPを加算した値を新たな出力電圧指令値Prefとして決定する。このため、ステップS18で、所定値ΔPだけ増加された出力電圧指令値Prefが出力電力Psoと一致するようにインバータ22が定電力制御され、定電力制御形発電装置20A及び20Bの出力電力Psoが図4(d)に示すように増加される。
しかしながら、定電圧制御形発電装置10で検出される出力電力Pmoがまだ設定出力電圧Pmsより高いので、上記と同様の処理が定電圧制御形発電装置10及び定電力制御形発電装置20A,20Bで行なわれることにより、定電力制御形発電装置20A,20Bの出力電力が増加され、定電圧制御形発電装置10の出力電力が低下する。
さらに、上記実施形態のように、スレーブとなる定電力制御形発電装置20A及び20Bの出力電力を増加させる際に、マスターとなる定電圧制御形発電装置10の電力増加指令電圧Vreflを定格定電圧指令値Vrefrに対して減少させるようにしたので、負荷30の消費電力PLが増加したときに、定電圧制御形発電装置10の出力電圧を低く抑えて定電圧制御形発電装置10の出力電力を低く抑制することができる。
なお、上記第1の実施形態においては、設定出力電力Pmsを許容電力の50%に設定した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、負荷30の消費電力の変動パターンに合わせた任意の設定値に設定することができる。
また、上記第1の実施形態においては、スレーブとなる定電力制御形発電装置20A,20Bを2台並列に接続する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、1台、あるいは3台以上設けるようにしてもよい。
この第2の実施形態では、マスターとなる定電圧制御形発電装置10の出力電圧を、出力電力の変化に応じて所定の範囲で連続的に変化させ、これに応じてスレーブとなる定電力制御形発電装置20A及び20Bで定電圧制御形発電装置10の出力電圧変化に応じて出力電力を連続的に変化させるようにしたものである。
すなわち、第2の実施形態では、マスターとなる定電圧制御形発電装置10のインバータ制御装置15で、前述した図2の電圧指令値演算処理に代えて、図5に示す電圧指令値演算処理を実行し、スレーブとなる定電力制御形発電装置20A及び20Bで、前述した図3の電力指令値演算処理に代えて、図6に示す電力指令値演算処理を実行するようにしたことを除いては前述した第1の実施形態と同様の構成を有する。
すなわち、先ず、ステップS21で電流センサ13及び電圧センサ14で検出した検出電流Id及び検出電圧Vdを読込み、次いでステップS22に移行して、検出電流Id及び検出電圧Vdを乗算して出力電力Pmoを算出し、次いでステップS23に移行して、算出した出力電力Pmoに基づいてステップ内に示す出力電力Pmoと電圧指令値Vrefとの関係を表す制御マップを参照して電圧指令値Vrefを算出し、次いでステップS24に移行して、算出した電圧指令値Vrefと検出電圧Vdとが一致するようにインバータ12を定電圧制御してから前記ステップS21に戻る。
すなわち、先ず、ステップS31で電流センサ23及び電圧センサ24で検出した検出電流Id及び検出電圧Vdを読込み、次いでステップS32に移行して、検出電流Id及び検出電圧Vdを乗算して出力電力Psoを算出し、次いでステップS33に移行して、検出した検出電圧Vdに基づいてステップ内に示す検出電圧Vdと電力指令値Prefとの関係を表す制御マップを参照して電力指令値Prefを算出し、次いでステップS34に移行して、算出した電力指令値Prefと出力電力Psoとが一致するようにインバータ22を定電力制御してから前記ステップS31に戻る。
今、前述した第1の実施形態と同様に、負荷30の消費電力が150kWであって、マスターとなる定電圧制御形発電装置10の出力電力が50kW、スレーブとなる定電力制御形発電装置20A及び20Bの出力電力がそれぞれ50kWであるものとする。
この状態では、マスターとなる定電圧制御形発電装置10のインバータ制御装置15で図5に示す電圧指令値演算処理が実行されたときに、ステップS23に移行して、50kWの出力電力Pmoに基づいて定格定電圧指令値Vrefrとなる200Vの電圧指令値Vrefが算出され、この電圧指令値Vrefに出力電圧Vdが一致するようにインバータ12が定電圧制御される。
この状態で、負荷30の消費電力が増加して、マスターとなる定電圧制御形発電装置10の出力電力Pmoが増加すると、その増加量に応じて電圧指令値Vrefが定格定電圧指令値Vrefrから減少し、この電圧指令値Vrefと検出電圧Vdとが一致するようにインバータ12が定電圧制御される。
このため、スレーブとなる定電力制御形発電装置20A及び20Bでは、検出電圧Vdが増加することから電力指令値Prefが減少し、この減少した電力指令値Prefと出力電力Psoとが一致するようにインバータ22が定電力制御されることにより、出力電力Psoが減少して、前述した第1の実施形態と同様の電力減少制御を行なうことができる。
なお、上記第1及び第2の実施形態においては、定電圧制御形発電装置10で出力電力Pmoが増加したときに、電圧指令値Vrefを低下させ、出力電力Pmoが減少したときに電圧指令値Vrefを増加させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、逆に出力電力Pmoが増加したときに、電圧指令値Vrefを増加させ、出力電力Pmoが減少したときに、電圧指令値Vrefを減少させるようにし、これに応じて定電力制御形発電装置20A及び20Bで検出電圧Vdの変動方向と出力電力Psoを変動方向とを一致させるようにしてもよい。
この第3の実施形態では、マスターとなる定電圧制御形発電装置10とスレーブとなる定電力制御形発電装置20A及び20Bとの間の指令値伝達を、インバータの周波数を変化させることにより行なうようにしたものである。
すなわち、第3の実施形態においては、マスターとなる定電圧制御形発電装置10のインバータ制御装置15で、図7に示す周波数指令値演算処理を実行し、スレーブとなる定電力制御形発電装置20A及び20Bのインバータ制御装置25で図8に示す電力指令値演算処理を実行する。
この電力指令値演算処理では、図8に示すように、先ず、ステップS51で、電流センサ23及び電圧センサ24で検出した検出電流Id及び検出電圧Vdと、検出電流Id又は検出電圧Vdから検出した周波数Fdとを読込み、次いでステップS52に移行して、検出電流Id及び検出電圧Vdを乗算して出力電力Prefを算出する。
次いで、ステップS53に移行して、検出した周波数Fdに基づいてステップS53内に表示する周波数Fdと電力指令値Prefとの関係を表す制御マップを参照して電力指令値Prefを算出し、次いでステップS54に移行して、算出した電力指令値Prefと出力電力Psoとが一致するようにインバータ22を定電力制御する。
今、前述した第1の実施形態と同様に、負荷30の消費電力が150kWであって、マスターとなる定電圧制御形発電装置10の出力電力が50kW、スレーブとなる定電力制御形発電装置20A及び20Bの出力電力がそれぞれ50kWであるものとする。
この状態では、マスターとなる定電圧制御形発電装置10の出力電力Pmoが設定出力電力Pmsに一致することから、インバータ12が定格周波数Frefrを維持するように定電圧制御される。このため、スレーブとなる定電力制御形発電装置20A及び20Bで、インバータ制御装置25で検出する周波数Fdが定格周波数Frefrとなるので、その電力指令値Prefは許容電力の50%となり、現在の出力電力Psoを維持する。
なお、上記第1乃至第3の実施形態においては、定電圧制御形発電装置10及び定電力制御形発電装置20A,20Bに燃料電池11及び21を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、他の分散電源を1台以上並列に接続して負荷を駆動する場合にも本発明を適用することができる。
Claims (11)
- 発電出力を定電圧制御する1台の定電圧制御形発電装置と、発電出力を定電力制御する1台以上の定電力制御形発電装置とを自立運転させて負荷に電力を供給する発電装置システムであって、
前記定電圧制御形発電装置の発電出力の変化を前記定電力制御形発電装置の電力出力を変化させる指令値としたことを特徴とする発電装置システム。 - 前記定電圧制御形発電装置は、出力電力を検出する電力検出手段を有し、該電力検出手段で検出した出力電力の変化に基づいて発電出力を変化させることを特徴とする請求項1に記載の発電装置システム。
- 前記定電圧制御形発電装置における発電出力の変化は電圧出力を変化させることにより行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の発電装置システム。
- 前記電圧出力を定格定電圧指令値に対して所定量減少させたときに前記定電力制御形発電装置の電力出力を増加させる指令値とし、前記電圧出力を前記定格定電圧指令値に対して所定量増加させたときに前記定電力制御形発電装置の電力出力を減少させる指令値としたことを特徴とする請求項3に記載の発電装置システム。
- 前記定電圧制御形発電装置における発電出力の変化は発電出力の周波数を変化させることにより行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の発電装置システム。
- 前記定電力制御形発電装置は、前記定電圧制御形発電装置の発電出力の変化を検出する出力変化検出手段を有し、該出力変化検出手段で検出した前記定電圧制御形発電装置の発電出力変化に基づいて発電出力を決定するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の発電装置システム。
- 前記定電圧制御形発電装置及び前記定電力制御形発電装置は、燃料電池発電装置で構成されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の発電装置システム。
- 発電出力を定電圧制御する1台の定電圧制御形発電装置と、発電出力を定電力制御する1台以上の定電力制御形発電装置とを自立運転させて負荷に電力を供給する発電装置システムの制御方法であって、
前記定電圧制御形発電装置の発電出力を変化させることにより前記定電力制御形発電装置の電力出力を変化させることを特徴とする発電装置システムの制御方法。 - 前記定電圧制御形発電装置の発電出力変化は電圧出力を変化させることにより行うことを特徴とする請求項8に記載の発電装置システムの制御方法。
- 前記定電圧制御形発電装置の発電出力変化は発電出力の周波数を変化させることにより行うことを特徴とする請求項8に記載の発電装置システムの制御方法。
- 前記定電圧制御形発電装置及び前記定電力制御形発電装置は、燃料電池発電装置で構成されていることを特徴とする請求項8乃至10の何れか1項に記載の発電装置システムの制御方法。
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