JP4616579B2 - 電力供給システム - Google Patents

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Description

本発明は、分散型電源装置を備える発電システムに関し、特に、自律分散制御システムを適用した電力供給システムに関する。
一般に複数の発電装置が連系した電力系統で、周波数・電圧といった電力品質の維持や発電用燃料の節約と言った経済運用を達成するには、系統の需給バランスと発電単価に応じた出力分担(負荷分担)を行うことが求められており、連系する発電設備の運転状況を正確に把握する必要がある。
このため、離島や開発途上国の独立した小規模系統などにおいても、大規模電力系統と同様に、発電設備の運転状況の把握と制御信号伝送のための通信回線を必要とすることから、より安価な制御方式が求められている。
また、負荷変動に対して安定した運転をするには、連系した電源が容量に応じた負荷分担を行う必要がある。ところが太陽光発電や蓄電池などインバータを用いた電源は一定周波数か一定出力で運転する方式しかなく、小規模系統を形成する他の分散型電源と協調して負荷分担を行える方式がない。
そこで、本発明の目的は、停電のような不都合を生じることなく周波数変動が少なく安価に安定した電力の供給を可能とすべく、自律分散制御を行う電力供給システムを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、各発電設備にAFC制御装置を設け、それぞれの目標周波数を同一値に設定し、自端のAFC制御装置の制御ブロックの制御関数の時間応答を発電単価に応じて個々に設定することにより、自端で得られる情報および系統周波数から得られる需給バランスの情報に基づいて、系統全体での経済運用および需給バランス制御を行うことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、制御対象の発電機の台数が多くなっても、各目標周波数が同一値に設定されることから、系統周波数の目標周波数からの逸脱が抑制でき、経済的に高品質の電力を供給することが可能となる。また、発電機の増設も当該発電機の制御関数を調整するだけで既存設備の調整や工事が不要のため、増設が容易である。
請求項2に記載の発明は、各発電設備にAFC制御装置が設けられ、それぞれのAFC制御装置の目標周波数が同一値に設定されると共に入力に対する出力応答の不感帯が設けられ、自端のAFC制御装置の制御ブロックの制御関数の時間応答を発電単価に応じて個々に設定することにより、自端で得られる情報および系統周波数から得られる需給バランスの情報に基づいて、系統全体での経済運用および需給バランス制御を行うことを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、各発電機のAFCに計測誤差や設定誤差があって、ある発電機についてのAFC制御装置が周波数低下を検出し、他の発電機についてのAFC制御装置が周波数の増加を検出することに起因する各発電機の制御に競合が発生するのを防止できる。
本発明によれば、既存電力系統のように高価な通信回線を設けることなく、各発電機の自端で得られる情報をもとに、系統の周波数調整と発電単価に応じた出力分担による経済運用を実現できる。また、インバータを用いた電源についても、系統周波数変動や出力変動に対し他の電源と協調運転できるようになる。
以下、本発明の特徴を図示の実施例に沿って詳細に説明する。
〈実施例1〉独立型
図1は、本発明に係る発電システムを独立型インバータに適用した例を概略的に示すブロック図である。発電システム10は、図示の例では、蓄電装置から成る直流電力源11およびディーゼル発電機を有する交流電力源12を各分散電源とする分散電源システムである。この分散電源システムすなわち発電システム10の系統母線13には、負荷14が接続されている。
直流電力源11は、インバータ回路15を介して系統母線13に接続されており、インバータ回路15のスイッチング作用により直流電力源11の直流電力は、交流電力に変換され、系統母線13を経て負荷14に供給される。また、負荷14には、系統母線13を経て交流電力源12からの交流電力が供給される。
インバータ回路15は、制御回路16からの制御信号により、その作動の制御を受ける。制御回路16は、基本的には、加算器17を経て目標周波数f0の指示信号の入力を受けることにより、この目標周波数f0に一致した周波数で直流電力源11の直流電力を交流電力に切り替えるように作動する。
インバータ回路15の出力電力に応じて、制御回路16への目標周波数f0の指示信号を補正するために、インバータ回路15の出力電圧から周波数を検出する周波数検出部18と、インバータ回路15の出力電流および出力電圧からインバータ回路15の出力電力を求める出力電力検出部19と、目標周波数f0からのずれを抑制するためのAFC(自動周波数制御)部20と、例えばPI(比例積分)回路からなる平均値回路部21とが設けられている。
周波数検出部18からの検出信号は比較器22に入力され、該比較器により求められた目標周波数f0との偏差がAFC部20に入力される。AFC部20は、基本的には、前述の偏差が零となるような制御信号を出力する。また、出力電力検出部19は、インバータ回路15から系統母線13への出力電力の増減に応じた制御信号を出力する。AFC部20からの制御信号と、出力電力検出部19からの制御信号との差分が比較器23により求められ、その差分が平均値回路部21を経ることにより、均等化された補正制御信号として前記加算器17により目標周波数f0 に加算されて、この補正制御信号により補正された目標値制御信号(f0)によってインバータ回路15の切り替え動作が制御される。
前記出力電力検出部19から出力される制御信号は、系統母線13への出力電力が増大あるいは減少すると、インバータ回路15の切り替え周波数すなわち当該分散電源装置の出力周波数を減少あるいは増大させるように、作用する。系統周波数が減少あるいは増大すると、AFC部20による所定の出力遅れ時間後に、AFC部20の出力が増加あるいは減少し、出力周波数は目標周波数に回復する。
図2(a)および図2(b)は、発電機出力−周波数の垂下特性を示すグラフであり、それぞの横軸は負荷を示し、各グラフの左方縦軸は交流電力源12であるディーゼル発電機G1の出力周波数および各グラフの右方縦軸は直流電力源11およびインバータ回路15を備える蓄電装置G2の出力周波数をそれぞれ示す。図2(a)は、ある負荷でのディーゼル発電機G1および蓄電装置G2の垂下特性を示し、ディーゼル発電機G1の特性線g1と蓄電装置G2の特性線g2との交点で示される出力周波数(f0)および負荷分担割合(G1:G2)で動作している状態を示す。
図2(b)は、負荷14が増大した状態のグラフを示す。発電システム10のインバータ回路15の出力周波数はインバータ回路15の出力電力の増大に伴い減少することから、図2(b)のグラフのディーゼル発電機G1の特性線g1および蓄電装置G2の特性線g2との交点で示されるように、蓄電装置G2の出力周波数は(f0′)に低減し、この低減に伴い、ディーゼル発電機G1の負荷分担量(G1)が増大する。
他方、図3(a)および図3(b)は従来の分散システムの発電機垂下特性についての図2(a)および図2(b)と同様なグラフを示す。図3(a)および図3(b)に示すように、従来では負荷14の変化に拘わらず、蓄電装置G2の出力周波数が変化しないことから、ディーゼル発電機G1の負荷分担量は変化せず、そのため、負荷の増大時に蓄電装置G2に大きな負担が掛かっていた。
これに対し、本発明に係る発電システム10によれば、図2(a)および図2(b)の各グラフに示したように、負荷14の増大に応じてディーゼル発電機G1の負荷分担量を増大させることができ、これにより蓄電装置G2の負荷分担量の軽減を図ることができるので、この蓄電装置G2の負担増による不具合を解消し、安定した電力供給が可能となる。
平均値回路部21をPI制御回路に代えてPID(比例積分微分)制御回路あるいはローパスフィルタ等で構成することができる。また、図1の周波数検出部18が後述する実施例3についての図7に示すG1(S)回路に、図1のAFC部20が同実施例3についての図7のG2(s)回路に、図1のf0はいずれも図7のf0にそれぞれ対応することから、これらの周波数検出部18およびAFC部20を後述する実施例3および実施例4のG1(s)回路およびG2(s)回路にそれぞれ適用することができる。
〈実施例2〉連系型
図4に示す発電システム50は、本発明に係る発電システムを蓄電連系型インバータに適応した例を示す。
蓄電発電システム50では、インバータ回路15のための制御回路16は、基本的には、インバータ回路15の出力電圧からインバータ回路15の出力電圧の位相を検出し、位相調整信号を出力する位相調整部24と、出力指示値信号を出力する出力設定回路25とを有する。発電システム50の制御回路16では、位相調整部24からの出力信号および出力設定回路25からの出力信号が乗算器26で乗算された後、比較器27でインバータ回路15の出力電流信号との差分が求められ、この差分が平滑化回路部21で平滑化とゲイン調整を受けた後、これに加算器17で位相調整部24からの出力信号が加算されて形成された制御信号がインバータ回路15に供給される。この構成は、従来の発電システムと同様であり、系統母線13の周波数すなわち連系系統周波数に応じた周波数の電力を系統母線13に出力すべくインバータ回路15が切り替え制御を受ける。
蓄電発電システム50では、この従来構成の制御回路16に、位相調整部24の出力を受け、該出力から目標周波数f0からの逸脱量に応じて変化する係数Kを示す補正信号を出力する補正係数回路28が設けられている。この補正係数回路28は、位相調整部24からの出力信号を用いて次式(1)で示される補正係数Kを算出する。
K=1−(f−f0)/(δf0) …(1)
ここで、fは、位相調整部24の出力信号から得られるインバータ回路15の出力電圧周波数を示す。
補正係数回路28で求められた係数K信号は、乗算器26で、出力設定回路25および位相調整部24からの各出力と乗算されることにより、インバータ回路15への制御信号が補正される。
この補正係数回路28からの補正信号により、インバータ回路15は系統母線13の周波数の増大に応じて直流電力源11およびインバータ回路15を備える蓄電装置G2からの出力電力を減少させる。
従来の分散システムの出力−周波数特性は、図5(a)および図5(b)のそれぞれのグラフに示すように、負荷電力の変化にも拘わらず、蓄電池発電装置G2の出力が変化しないことから、負荷の増大時にディーゼル発電装置G1に大きな負担がかかっていた。
これに対し、本発明に係る発電システム50を適用することで、図2に示したと同様な垂下特性を得ることができ、これにより蓄電装置G2(11、15、16)の負荷分担量を増大させることができるので、ディーゼル発電機G1の負荷分担量の軽減を図ることができ、このディーゼル発電機G1の負担増による不具合を解消し、安定した電力供給が可能となる。
なお出力設定回路25は、外部制御回路から入力される出力設定信号に応じた出力指示値を出力する場合や、太陽光発電システムのように直流電圧一定制御や最大出力制御となるような出力指示値を出力する場合などがある。
図4に示すように、補正係数回路28によって異常周波数を検出可能とし、補正係数回路28がこの異常周波数を検出したとき、出力設定回路25が最大出力制御等を行っている場合はこれを停止させるべく出力設定回路25に作動ロック信号を出力させることができる。
この出力設定回路25の出力指示値から、後述する実施例3のAFC回路(図12参照)または実施例4のAFC回路(図15参照)の出力信号を差し引き、図4の乗算器26に入力することで実施例3および4を適用することができる。
〈実施例3〉
複数の発電機の燃料消費が最小となる負担分担は、等増分燃料費となるように配分する。太陽光発電(PV)または風力発電、ディーゼル発電機(DG)、蓄電装置(Batt)で構成される電力系統では、太陽電池などの再生可能エネルギーによる発電出力を第一に用い、ディーゼル発電機(DG)で充電する電力を最後に使用するのが最も効率的である。
太陽光発電(PV)、ディーゼル発電機(DG)、蓄電装置(Batt)のエネルギー源別エネルギーコストの関係を図6に示す。
このようなディーゼル発電機(DG)と、太陽光発電(PV)と、蓄電装置(Batt)とで構成される小規模電力系統で、各発電設備にAFC制御機能と自端情報をもとに該AFC設定周波数を調整する図7に示す制御回路を設け、発電出力や蓄電装置の残存容量などの自端情報と、系統周波数から得られる需給バランスの情報とを基に、それぞれの発電機(DG、PV、Batt)の各制御回路が当該発電機の起動停止を行ったり、自端のAFCの設定周波数を自動調整し、必要な発電設備の起動停止、出力調整を行うことにより、協調して、系統の需給バランス調整や、燃料消費量の低減と最大供給可能電力の確保とを図ることができる。
AFC制御は、一定時間内の系統周波数の平均値または系統周波数をローパスフィルタで平滑化した値が設定周波数になるように当該発電機の出力を制御する。
図7にAFC制御対象発電機のAFC回路の一例を示す。
図7に示すG1(s)は前記平均値を求める平均値算出回路または系統周波数を通すローパスフィルタ等の伝達関数を示し、平均値算出回路が用いられるとき、一定時間(Δt×n)の周波数平均値faveは、図7に示す式(1)で表示される。また1次遅れローパスフィルタ等が用いられるとき、伝達関数G1(s)は図7に示す式(2)で示される。積分回路あるいは比例積分回路等の伝達関数G2(s)は、積分回路が用いられるとき図7に示す式(3)で示され、比例積分回路が用いられるとき図7に示す式(4)で示される。
図7に示す出力指示値は、出力配分のための制御信号である。実施例3ではAFC回路出力の平均値で代用できるため0とする。
前記したように、実施例3についての図7に示すG1(S)回路およびG2(s)回路は、実施例1についての図1に示した周波数検出部18およびAFC部20にそれぞれ対応する。
(ディーゼル発電機低出力時の効率低下対応)
太陽光発電(PV)の出力が大きい場合および深夜のように負荷が軽くディーゼル発電機(DG)の発電効率が低下する場合、事前にディーゼル発電機(DG)の発電効率の高い出力で蓄電装置(Batt)を充電し、該ディーゼル発電機(DG)の代わりに蓄電装置(Batt)から電力を供給し、これにより燃料消費量を節約することができる。
蓄電装置(Batt)やディーゼル発電機(DG)の出力調整および起動停止をそれぞれの発電機の状態に基づいて該発電機の各制御回路がAFCの設定周波数を調整することで協調した制御が可能になる。
図8乃至図10は、ディーゼル発電機(DG)の低出力対応を示す出力−周波数の垂下特性のグラフを示す。
図8はディーゼル発電機(DG)が一定の出力PDGL以上で一定の周波数fDG0でAFC運転中の状態を示す。一定出力PDGL以下になると該ディーゼル発電機(DG)の制御回路によりガバナー運転(GOV)に移行し、あるいはディーゼル発電機(DG)のAFC設定周波数が増大され、系統周波数が増加する。ここで、fDGAFCおよびfDGoはそれぞれディーゼル発電機(DG)のAFC設定周波数および目標周波数を示す。fDGonおよびfDGoffはそれぞれディーゼル発電機(DG)の運転開始周波数および運転停止周波数を示す。f′DGonは、ディーゼル発電機(DG)の起動を促すための蓄電装置(Batt)のAFC設定周波数を示す。また、PDGはディーゼル発電機(DG)の有効電力を示し、PLは負荷を示す。
図9および図10は、低出力対応状態を示す垂下特性のグラフである。fBAFCは蓄電装置(Batt)のAFC設定周波数を示し、fBon、fBLおよびfBHは、それぞれ蓄電装置(Batt)の運転開始周波数、蓄電池充電のためにディーゼル発電機(DG)の出力増加を促すための蓄電装置AFC設定周波数、ディーゼル発電機(DG)の解列を促すための蓄電装置AFC設定周波数を示す。また、fPVmaxは、蓄電池が満充電となり、太陽光の余剰電力を充電できなくなった時の系統周波数の上昇を抑制するための太陽光発電AFC設定周波数を示す。
図9および図10に示すように、蓄電装置(Batt)の制御回路は系統周波数の増加によって負荷が軽くなっていることを把握すると、蓄電装置(Batt)を起動する。また蓄電装置(Batt)の残存容量が予め設定した値下の場合、該蓄電装置(Batt)の制御回路は、充電が必要なことを自端のAFC設定周波数fBAFCをfBLに低下させることでディーゼル発電機(DG)に通知し、該ディーゼル発電機(DG)に最大出力運転を促す。蓄電装置(Batt)の制御回路は、その必要量の充電が完了すると、該蓄電装置(Batt)のAFC設定周波数fBAFCをfBHまで上昇させる。この蓄電装置(Batt)のAFC設定周波数の上昇により、系統周波数がディーゼル発電機(DG)の解列のための設定周波数fDGOFF以上となり、ディーゼル発電機(DG)が解列される。
負荷が大きくなり、ディーゼル発電機(DG)が直接供給する方が燃料消費量を小さくすることができる場合は、fBAFCを下げ、ディーゼル発電機(DG)を起動させ、蓄電装置(Batt)からの電力供給を止める。
なお、太陽光発電(PV)の発電電力量が多く、ディーゼル発電機(DG)を停止しているにも拘わらず蓄電装置(Batt)が満充電状態になった場合、蓄電装置(Batt)のAFC周波数を上昇させることにより、太陽光発電(PV)のAFCで系統周波数をfPDmaxに維持することができる。
(ピーク負荷対応)
事前に与えた負荷カーブから、ディーゼル発電機(DG)による発電容量が不足するのを予見できる場合、予め必要電力量を蓄電装置(Batt)に充電し、ピーク負荷時にディーゼル発電機(DG)の定格運転と蓄電装置(Batt)の放電で必要電力を供給することができる。
図11はピーク負荷対応の状態を示す出力−周波数の垂下特性のグラフである。蓄電装置(Batt)の制御回路が、負荷カーブから、ピーク負荷対応の蓄電装置(Batt)の蓄電容量の不足を予想すると、蓄電装置(Batt)のAFC設定周数をディーゼル発電機(DG)の起動周波数fDGONよりも下げることにより、ディーゼル発電機(DG)を起動させ、さらにディーゼル発電機(DG)のAFC設定周波数fDGONより下げることで、その最大効率の出力での運転を促し、所要電力の充電を行う。所要電力量が充電できれば、蓄電装置(Batt)の制御回路は、AFC設定周波数は変化させずに充電を停止し、ディーゼル発電機(DG)と並列運転を継続する。負荷が増加し、ディーゼル発電機(DG)の定格容量を超える負荷がかかると、ディーゼル発電機(DG)のAFCでは周波数を維持できず、系統周波数は低下してくる。周波数が蓄電装置(Batt)のAFC設定周波数以下になると、発電力の不足を蓄電装置(Batt)から供給し、系統周波数を蓄電装置(Batt)のAFC設定値に維持する。この状況が、図11の発電機垂下特性グラフに示されている。なお、ピーク負荷から深夜低負荷へは、図11の12の状態で待機の上、負荷低下を見極めて蓄電装置(Batt)を停止し、図8の(1)状態へ移行する。
〈実施例4〉
前記したところでは、制御対象毎に目標周波数の設定が必要となり、制御対象の発電機台数が多くなると、系統周波数の仕上がりが悪くなる、すなわち、系統周波数に変動が生じ易く一定値への迅速な収束が望めなくなる。
この点を改善するために、全ての発電機にAFCを設け、それらの目標周波数を同一値に設定し、各発電機のAFC制御ブロックの制御関数G1(s)およびG2(s)の何れか一方またはその双方の時間応答を発電単価に応じて個々に設定することにより経済的な出力分担と電力品質の維持との両立を図ることができる。
その原理は、次ぎのとおりである。すなわち、周波数低下が生じたときは、発電単価の安い発電機ほど短時間で出力設定値を増加させるように、AFCの応答時間を短くし、逆に周波数上昇が生じたときは、発電単価の高い発電機ほど短時間で出力設定値を減少させるように、AFCの応答を早くする。これにより、周波数上昇時と低下時では、異なった応答速度が設定される。
図12は制御ブロックの例を示す。ここで、G1(s)は、図7に示した実施例3におけると同様に、前記系統周波数を入力として均値を求める平均値算出回路または系統周波数を通すローパスフィルタ等の伝達関数を示し、faveは、G1(s)の出力を示し、G2(s)は積分回路あるいは比例積分回路等の伝達関数である。また、前記したように、図12に示すG1(S)回路およびG2(s)回路は、実施例1に適用する場合は図1に示した周波数検出部18およびAFC部20にそれぞれ対応する。Hiはゲイン回路であり、ei1およびei2は、それぞれゲイン回路Hiへの入力信号および出力信号を示す。ゲイン回路Hiへの入力信号ei1は、G1(S)の出力faveと目標周波数f0との偏差である。
図13は、前記Hiの特性図を示し、giGおよびgiLは、それぞれei1が正の場合のゲイン(比例係数)およびei1が負の場合のゲイン(比例係数)を示す。
発電単価の安い発電機ほどgiLを大きく、またgiGを小さくする。周波数が増加したとき発電単価の高い発電機ほどei2が大きくなり、発電機出力の指示値PGi0を早く減少させ、系統周波数上昇を低減する。逆に、系統周波数が低下したときは、発電単価の安い発電機ほどei2が小さくなり、発電機出力指示値PGi0を早く増加させ、系統周波数を回復させる。系統周波数の変動がある毎にこの調整を行うことから、発電単価の安い発電機ほど多くの出力分担をすることになり、電力品質の維持と経済負荷分配との両立が図られる。
なお、発電機の発電単価は発電状況で変化する。定格出力付近では効率が高くなり、低出力時は効率が低下する。この状況に応じて、giLやgiGを調整することで、より細かな経済運用が可能となる。
(特性値設定の簡略化方法と発電機運転の平準化対策)
前記したように時間特性を調整し、発電機の発電単価毎に細かくAFCの応答時間を設ければ、きめ細かな制御が可能になる反面、設定が煩雑化する。この煩雑化の低減のために、系統連系する発電機を発電単価毎に複数の群に分類し、それぞれの群に応じて特性値を設定することができる。
しかしながら、同一群として相互に同一値が設定されたとしても、計測誤差や設定誤差等のために特定の発電機が常時優先されたり、これとは逆に常に最後に使用されるようなことが生じる。これを防止するため、日単位または月単位等で特性値を計測誤差や設定誤差が無視できる大きさでランダムに変化させ、同一群では平等に運転されるようにする。
図14は、発電機群と特性設定例を示す。図14に示す表の各設定特性値giGmおよびgiLmは、日単位または月単位等で次式を用いて微調整される。
iGm=giGm0+εG×rnd
iLm=giLm0+εL×rnd
ここで、giGm0およびgiLm0は、giGmおよびgiLmのそれぞれの中心値であり、rndは−1〜+1の乱数である。また、εGおよびεLは、それぞれ調整幅であり、計測誤差や設定誤差よりも充分に大きく、調整後のgiGmやgiLmが他の群と並が逆転しない値である。
(AFCの競合防止対策)
各発電機のAFCに計測誤差や設定誤差があれば、その誤差によって、ある発電機が周波数低下を検出したときに他の発電機が周波数の増加を検出することがある。このような状況が生じると、一方の発電機が出力を増加させ、他の発電機が出力を減少させるような逆作用の制御による競合が発生する。この競合を防止するために、AFCの周波数計測誤差や設定値の誤差を考慮した不感帯を設けることができる。
図15は、このような不感帯が設けられたAFC回路の一例を示すブロック図であり、図16(a)および図16(b)はそれぞれ不感帯の例を示すグラフである。
図16(a)は、ei0が±ε以内のときに出力を零とし、それを超えるときに入力に比例した出力が出る例を示す。また、図16(b)は、ei0が±ε以内のときに出力を零とし、ε以上のときはei1=ei0−εを出力し、−ε以下のときはei1=ei0+εを出力する例を示す。何れの例も、ei0が±ε以内のときに出力が零であることから、εの値を各発電機AFCの周波数計測誤差や設定誤差から決まる裕度以上に設定しておくことで、各発電機のAFCが競合することを防止できる。
前記したように、全ての発電機のAFCの目標周波数を同一値に設定し、各発電機のAFC制御ブロックの制御関数G1(s)およびG2(s)の何れか一方またはその双方の時間応答を発電単価に応じて個々に設定することにより、通常の系統周波数の変化から優先順位の高い発電機を起動・停止しあるいは負荷分担を調整することができ、これにより応答時間が若干長くなるが、多数の発電機が並列に設けられても系統周波数の仕上がりが良くなる。また、発電機の増設が行われても、発電機群を選定すれば、特段の調整が不要となるので、拡張性が高まる。また、計測誤差や設定誤差に伴う運転発電機の偏りや発電機間の競合も定期的な設定値の微調整や不感帯を設けることで防止することができる。
本発明に係る発電システムの実施例1を示すブロック図である。 図2(a)および図2(b)は図1に示した発電システムの負荷の増大に伴う負荷分担量の変化を示すグラフである。 図3(a)および図3(b)は従来の発電システムの負荷の増大に伴う負荷分担量の変化を示すグラフである。 本発明に係る発電システムの実施例2を示すブロック図である。 図3(a)および図3(b)は従来の他の発電システムの負荷の増大に伴う負荷分担量の変化を示すグラフである。 エネルギー源別のエネルギーコストを示すグラフである。 本発明に係るAFC回路の一例を示すブロック図である。 本発明に係る発電機の垂下特性のグラフ(その1)を示す。 本発明に係る発電機の垂下特性のグラフ(その2)を示す。 本発明に係る発電機の垂下特性のグラフ(その3)を示す。 本発明に係る発電機の垂下特性のグラフ(その4)を示す。 本発明に係るAFC回路の他の一例を示すブロック図である。 図12に示したAFC回路のHi特性を示すグラフである。 AFC回路の時間特性の特性設定例を示す説明図である。 本発明に係るAFC回路のさらに他の一例を示すブロック図である。 図16(a)および図16(b)は、図15に示すAFCの不感帯の例1および例2をそれぞれ示すグラフである。
符号の説明
10、50 発電システム
11 直流電力源
12 交流電力源
13 系統母線
14 負荷
15 インバータ回路
16 制御回路

Claims (2)

  1. 各発電設備にAFC制御装置を設け、それぞれの目標周波数を同一値に設定し、自端のAFC制御装置の制御ブロックの制御関数の時間応答を発電単価に応じて個々に設定することにより、自端で得られる情報および系統周波数から得られる需給バランスの情報に基づいて、系統全体での経済運用および需給バランス制御を行うことを特徴とする電力供給システム。
  2. 各発電設備にAFC制御装置が設けられ、それぞれのAFC制御装置の目標周波数が同一値に設定されると共に入力に対する出力応答の不感帯が設けられ、自端のAFC制御装置の制御ブロックの制御関数の時間応答を発電単価に応じて個々に設定することにより、自端で得られる情報および系統周波数から得られる需給バランスの情報に基づいて、系統全体での経済運用および需給バランス制御を行うことを特徴とする電力供給システム。
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