JP2006223042A - インバータシステムの並列運転装置及びその並列運転方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】従インバータ11から共通の負荷1に供給される電力及び負荷1で消費される消費電力を比較し、前記消費電力が前記従インバータ11から負荷1に供給される電力より低下したとき、従インバータ11の制御する制御装置12の電流制御設定値を下げる並列運転制御装置4を備え、電流制御設定値を下げることで、従インバータ11からの電力が負荷1に消費されない余剰電力に相当する分が減らされるようにしたインバータシステムの並列運転装置。
【選択図】 図1
Description
前記目的を達成するため、請求項2に対応する発明は、インバータブリッジ及び該インバータブリッジの交流側の交流電圧が一定となるように制御する制御装置を備えた電圧制御方式の主インバータから得られる交流電力、並びに、インバータブリッジ及び該インバータブリッジの交流側の交流電力が一定となるように制御する制御装置を備えた少なくとも1台の電流制御方式の従インバータから得られる交流電力を共通の交流負荷に供給するものであって、前記主インバータ及び前記従インバータの直流側にはそれぞれバッテリ、燃料電池等の直流電源からの直流電力を供給し、前記負荷に電力系統からの交流電力が供給されない構成であって、前記主インバータ及び前記従インバータの並列運転のみで前記負荷に電力を供給するインバータシステムにおいて、前記負荷と前記インバータとの電気接続線に並列に接続した逆流防止用模擬負荷と、前記模擬負荷及び前記インバータと前記負荷の電気接続線との間であって前記模擬負荷を電気的に接離する模擬負荷接続手段と、前記従インバータから前記負荷に供給される電力及び前記負荷で消費される消費電力を比較し、前記消費電力が前記従インバータから前記負荷に供給される電力より低下したとき、前記模擬負荷接続手段に対して前記模擬負荷を電気的に接続するための指令を出力する並列運転制御装置を備え、前記模擬負荷を接続することで、前記従インバータからの電力が前記負荷に消費されない余剰電力に相当する分が下げられるようにしたインバータシステムの並列運転装置である。
(構成)
図1は本発明のインバータシステムの並列運転装置に係る実施形態1のブロック構成図である。図1のインバータシステムは、1台の電圧制御方式の主インバータ11から得られる交流電力と、少なくとも1台 の電流制御方式の従インバータ21から得られる交流電力を共通の負荷1に供給し、各インバータ11、21の直流側には、それぞれバッテリ、燃料電池等の直流電源10、20からの直流電力を供給するものであって、負荷1には電力系統からの交流電力が供給されない構成となっている。
以上述べた実施形態において、主インバータ11は電圧検出手段14の計測値が電圧基準と一致するように、電圧制御を行い、負荷1に交流電力を供給する。その後、主インバータ11の電圧を基準として、従インバータ21は電流制御にて、インバータ11の電力系統へ連系し、所定の電力を供給する。負荷が変動した場合は、電圧制御であるインバータ11の出力が変化し、電流制御であるインバータ21の出力は変化せず、効率の高い運転状態を継続する。図2に示すように、負荷1の消費電力L1が減少し、負荷電流信号3および電圧検出値31から算出される消費電力L1が電流制御インバータ21の出力電力SP1以下となる場合には、並列運転制御装置4が消費電力L1と電流制御インバータ21の出力電力SP1を比較し、負荷1にて消費されない余剰電力に相当する分だけ出力設定値を下げるための指令5を制御装置23へ出力し、従インバータ21の出力電力を高速に低減または停止する。
本実施形態1によれば、負荷1が従インバータ21の出力電力以下に低下した場合においても、負荷1により消費されない余剰電力は、従インバータ21の出力電力が急激に低下するため、従インバータ21の出力電力が負荷1より低下し、インバータ11へ逆流することはない。その結果、インバータ11が過電圧等により停止することなく、また、電流制御インバータは可能な限り高い出力を継続し、安定した高効率な並列運転を継続することができる。
(構成)
図3は本発明のインバータシステムの並列運転装置に係る実施形態2のブロック構成図である。図1の実施形態と異なる点は、負荷1の消費電力の演算の仕方が異なるだけで、この点以外は図1と同一であるので、図1と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。主インバータ11のインバータブリッジ12の直流電源10側の電気接続線(母線)に、並列に直流電圧検出手段16を接続し、直流電圧検出手段16で検出した検出電圧を、並列運転制御装置4を入力するようにしている。並列運転制御装置4内に、例えば記憶装置(図示せず)を設け、この記憶装置内に、実験等により予め作成された直流電圧−消費電力の対応関係を示した図が記憶され、この記憶内容は、読出し可能になっており、直流電圧検出手段16により直流電圧が検出されると、この検出電圧に対応する消費電力が求められるように消費電力演算手段を備えている。並列運転制御装置4は、これ以外に実施形態1と同様に、消費電力と従インバータ21から負荷1に供給される出力電力SP1との比較を行い、消費電力が従インバータ21から負荷1に供給される電力より低下したとき、従インバータ21を制御する制御装置23の電流制御設定値を下げる機能を備えている。
実施形態2において、主インバータ11は電圧検出手段14の計測値が電圧基準と一致するように、電圧制御を行い、負荷1に交流電力を供給する。その後、インバータ11の電圧を基準として、従インバータ21は電流制御にて、インバータ11の電気接続線(電力系統)へ連系し、所定の電力を供給する。負荷1が変動した場合は、電圧制御であるインバータ11の出力が変化し、電流制御であるインバータ21の出力は変化せず、効率の高い運転状態を継続する。
本実施形態2によれば、負荷1が電流制御インバータ21の出力電力以下に低下した場合においても、負荷1により消費されない余剰電力は、電流制御インバータ21の出力が急激に低下するため、電流制御インバータ21の出力電力が負荷1より低下し、インバータ11へ逆流することはない。その結果、インバータ11が過電圧等により停止することなく、また、電流制御インバータは可能な限り高い出力を継続し、安定した高効率な並列運転を継続することができる。
(構成)
図4は本発明のインバータシステムの並列運転装置に係る実施形態3のブロック構成図である。図1の実施形態と異なる点は、負荷1とインバータ11、21との電気接続線に並列に接続した逆流防止用模擬負荷9と、模擬負荷9及びインバータ11、21と負荷1の電気接続線との間であって模擬負荷9を電気的に接離する模擬負荷接続手段例えば負荷投入遮断スイッチ8を新たに追加したことである。負荷投入遮断スイッチ8に対して投入指令は、次のようになったとき並列運転制御装置4により与えられる。
本発明の実施形態3の主インバータ11は電圧検出手段14の計測値が電圧基準と一致するように、電圧制御を行い、負荷1に交流電力を供給する。その後、インバータ11の電圧を基準として、従インバータ21は電流制御にて、インバータ11の電気接続線(電力系統)へ連系し、所定の電力を供給する。負荷1が変動した場合は、電圧制御であるインバータ11の出力が変化し、電流制御であるインバータ21の出力は変化せず、効率の高い運転状態を継続する。この結果、図4の構成の場合には、負荷1が減少し、電流制御インバータ21の出力電力以下となる状態を負荷電流信号3の値により判断する。この場合も、負荷投入遮断スイッチ8へ閉信号を伝送し、逆流防止用模擬負荷9を繋ぐ。
本実施形態3によれば、負荷1が電流制御インバータ21の出力電力以下に低下した場合においても、余剰電力は、負荷投入遮断スイッチ8を通して逆流防止用模擬負荷9によって消費されるため、インバータ11へ逆流することはない。その結果、インバータ11が過電圧等により停止することなく、安定して並列運転を継続することができる。
(構成)
図5は本発明のインバータシステムの並列運転装置に係る実施形態4のブロック構成図である。図4の実施形態3と異なる点は、負荷1の消費電力の演算の仕方が異なるだけで、この点以外は図4と同一であるので、図4と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。主インバータ11のインバータブリッジ12の直流電源10側の電気接続線(母線)に、並列に直流電圧検出手段16を接続し、直流電圧検出手段16で検出した検出電圧を、並列運転制御装置4を入力するようにしている。並列運転制御装置4内に、例えば記憶装置(図示せず)を設け、この記憶装置内に、実験等により予め作成された直流電圧−消費電力の対応関係を示した図が記憶され、この記憶内容は、読出し可能になっており、直流電圧検出手段16により直流電圧が検出されると、この検出電圧に対応する消費電力が求められるように消費電力演算手段を備えている。並列運転制御装置4は、これ以外に実施形態4と同様に、消費電力と従インバータ21から負荷1に供給される電力SP1との比較を行い、消費電力が前記従インバータから前記負荷に供給される電力より低下したとき、負荷投入遮断スイッチ8に対して模擬負荷9を電気的に接続するための指令を出力する。このように模擬負荷9を接続することで、従インバータ21からの電力が負荷1に消費されない余剰電力に相当する分が下げられるようになる。
図5の実施形態4において、インバータ11は電圧検出手段14の計測値が電圧基準と一致するように、電圧制御を行い、負荷1に交流電力を供給する。その後、インバータ11の電圧を基準として、インバータ21は電流制御にて、インバータ11の電力系統へ連系し、所定の電力を供給する。負荷1が変動した場合は、電圧制御であるインバータ11の出力が変化し、電流制御であるインバータ21の出力は変化せず、効率の高い運転状態を継続する。この構成の場合には、負荷1が減少し、インバータ21の出力電力以下となる状態を直流電圧信号6の値により判断する。この場合も、負荷投入遮断スイッチ8へ閉信号を伝送し、逆流防止用模擬負荷9を繋ぐ。
本実施形態4によれば、負荷1がインバータ21の出力電力以下に低下した場合においても、余剰電力は、負荷投入遮断スイッチ8を通して逆流防止用模擬負荷9によって消費されるため、インバータ11へ逆流することはない。その結果、インバータ11が過電圧等により停止することなく、安定して並列運転を継続することができる。
前述した本発明の実施形態1、2、3、4は、いずれもインバータシステムの並列運転装置について説明したが、以下に述べる本発明のインバータシステムの並列運転方法を適用しても本発明の目的を達成することができる。すなわち、インバータシステムの並列運転方法の第1は、図6の従来のインバータシステムにおいて、何等かの手段を用いて「従インバータ21から負荷1に供給される電力及び負荷1で消費される消費電力を比較し、消費電力が従インバータ21から負荷1に供給される電力より低下したとき、従インバータ21から負荷1に供給される電力のうち、従インバータ21からの電力が負荷1に消費されない余剰電力に相当する分だけ減少させるようにしたインバータシステムの並列運転方法」である。
12…インバータブリッジ、13…制御装置、14…電圧検出手段、16…直流電圧検出手段、20…直流電源、21…電流制御方式の従インバータ、22…インバータブリッジ、23…制御装置、24…電圧検出手段、25…電流検出手段、30…電圧検出手段、31…負荷電圧。
Claims (7)
- インバータブリッジ及び該インバータブリッジの交流側の交流電圧が一定となるように制御する制御装置を備えた電圧制御方式の主インバータから得られる交流電力、並びに、インバータブリッジ及び該インバータブリッジの交流側の交流電力が一定となるように制御する制御装置を備えた少なくとも1台の電流制御方式の従インバータから得られる交流電力を共通の交流負荷に供給するものであって、前記主インバータ及び前記従インバータの直流側にはそれぞれバッテリ、燃料電池等の直流電源からの直流電力を供給し、前記負荷に電力系統からの交流電力が供給されない構成であって、前記主インバータ及び前記従インバータの並列運転のみで前記負荷に電力を供給するインバータシステムにおいて、
前記従インバータから前記負荷に供給される電力及び前記負荷で消費される消費電力を比較し、前記消費電力が前記従インバータから前記負荷に供給される電力より低下したとき、前記従インバータの制御する制御装置の電流制御設定値を下げる並列運転制御装置を備え、前記電流制御設定値を下げることで、前記従インバータからの電力が前記負荷に消費されない余剰電力に相当する分が減らされるようにしたことを特徴とするインバータシステムの並列運転装置。 - インバータブリッジ及び該インバータブリッジの交流側の交流電圧が一定となるように制御する制御装置を備えた電圧制御方式の主インバータから得られる交流電力、並びに、インバータブリッジ及び該インバータブリッジの交流側の交流電力が一定となるように制御する制御装置を備えた少なくとも1台の電流制御方式の従インバータから得られる交流電力を共通の交流負荷に供給するものであって、前記主インバータ及び前記従インバータの直流側にはそれぞれバッテリ、燃料電池等の直流電源からの直流電力を供給し、前記負荷に電力系統からの交流電力が供給されない構成であって、前記主インバータ及び前記従インバータの並列運転のみで前記負荷に電力を供給するインバータシステムにおいて、
前記負荷と前記インバータとの電気接続線に並列に接続した逆流防止用模擬負荷と、
前記模擬負荷及び前記インバータと前記負荷の電気接続線との間であって前記模擬負荷を電気的に接離する模擬負荷接続手段と、
前記従インバータから前記負荷に供給される電力及び前記負荷で消費される消費電力を比較し、前記消費電力が前記従インバータから前記負荷に供給される電力より低下したとき、前記模擬負荷接続手段に対して前記模擬負荷を電気的に接続するための指令を出力する並列運転制御装置を備え、前記模擬負荷を接続することで、前記従インバータからの電力が前記負荷に消費されない余剰電力に相当する分が下げられるようにしたことを特徴とするインバータシステムの並列運転装置。 - 前記負荷で消費される消費電力は、前記負荷に実際に流れる負荷電流を検出する負荷電流検出手段からの検出値と、前記負荷に実際に印加される電圧を検出する電圧検出手段からの検出値に基づいて演算する消費電力演算手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のインバータシステムの並列運転装置。
- 前記負荷で消費される消費電力は、前記負荷に実際に流れる負荷電流を検出する負荷電流検出手段からの検出値と、前記負荷に印加される非測定の電圧設定値に基づいて前記負荷で消費される消費電力を演算する消費電力演算手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のインバータシステムの並列運転装置。
- 前記負荷で消費される消費電力は、前記主インバータに実際に印加される前記直流電源の直流電圧を直流電圧検出手段により検出し、予め作成された直流電圧−消費電力の対応関係を示した図から、前記直流電圧検出手段により検出した直流電圧に対応する消費電力を求める消費電力演算手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のインバータシステムの並列運転装置。
- インバータブリッジ及び該インバータブリッジの交流側の交流電圧が一定となるように制御する制御装置を備えた電圧制御方式の主インバータから得られる交流電力、並びに、インバータブリッジ及び該インバータブリッジの交流側の交流電力が一定となるように制御する制御装置を備えた少なくとも1台の電流制御方式の従インバータから得られる交流電力を共通の交流負荷に供給するものであって、前記主インバータ及び前記従インバータの直流側にはそれぞれバッテリ、燃料電池等の直流電源からの直流電力を供給し、前記負荷に電力系統からの交流電力が供給されない構成であって、前記主インバータ及び前記従インバータの並列運転のみで前記負荷に電力を供給するインバータシステムにおいて、
前記従インバータから前記負荷に供給される電力及び前記負荷で消費される消費電力を比較し、前記消費電力が前記従インバータから前記負荷に供給される電力より低下したとき、前記従インバータから前記負荷に供給される電力のうち、前記従インバータ
からの電力が前記負荷に消費されない余剰電力に相当する分だけ減少させるようにしたことを特徴とするインバータシステムの並列運転方法。 - インバータブリッジ及び該インバータブリッジの交流側の交流電圧が一定となるように制御する制御装置を備えた電圧制御方式の主インバータから得られる交流電力、並びに、インバータブリッジ及び該インバータブリッジの交流側の交流電力が一定となるように制御する制御装置を備えた少なくとも1台の電流制御方式の従インバータから得られる交流電力を共通の交流負荷に供給するものであって、前記主インバータ及び前記従インバータの直流側にはそれぞれバッテリ、燃料電池等の直流電源からの直流電力を供給し、前記負荷に電力系統からの交流電力が供給されない構成であって、前記主インバータ及び前記従インバータの並列運転のみで前記負荷に電力を供給するインバータシステムにおいて、
前記従インバータから前記負荷に供給される電力及び前記負荷で消費される消費電力を比較し、前記消費電力が前記従インバータから前記負荷に供給される電力より低下したとき、前記従インバータに対して逆流防止用模擬負荷を電気的に接続することで、前記従インバータからの電力が前記負荷に消費されない余剰電力に相当する分が下げられるようにしたことを特徴とするインバータシステムの並列運転方法。
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Cited By (3)
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JP2008125290A (ja) * | 2006-11-14 | 2008-05-29 | Central Res Inst Of Electric Power Ind | 低圧系統の自立運転方法及び低圧系統の自立運転システム |
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- 2005-02-09 JP JP2005033353A patent/JP2006223042A/ja active Pending
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