JP4201750B2 - 発電システム - Google Patents
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Description
図1の発電システムは、直流電源装置1と、第1DC/DCコンバータ2(以下、第1コンバータ2という)と、第2DC/DCコンバータ3(以下、第2コンバータ3という)と、インバータ4と、交流負荷5と、逆潮流監視センサ6と、電力制御部7と、直流負荷8とから概略構成され、連系部9にて商用交流電源10と接続されている。図中、連系部9より左側が構内側であり、右側が系統側である。商用交流電源10は、図8におけるものと同一のものである。落雷等によって商用交流電源10側からの商用交流電圧が連系部9に供給されなくなると(系統停止すると)、連系部9は、インバータ4及び電力制御部7の夫々に系統停止信号を出力する。
図2に、直流電源装置1の構成を示す。直流電源装置1は、外部から供給される天然ガスやメタノール等の燃料ガスを水素リッチガス(水素が豊富なガス)に改質する改質器21と、外部から空気を取り入れ、電力制御部7からの空気量指令電圧に応じた量の空気を燃料電池本体23に供給する空気量調整部22と、改質器21から供給される水素リッチガス中の水素と空気量調整部22から供給される空気中の酸素とを電気化学的に反応させて発電を行い、電圧Vdcを出力する燃料電池本体23と、発電を停止或いは発電量を減少させる際に、燃料電池本体23内の水素ガスを窒素等の不活性ガスに置換して、燃料電池本体23内の水素ガスを燃料電池本体内から排除する(即ち、パージ処理を行う)パージ装置24と、から概略構成されている。
図3に、第1コンバータ2の回路構成例を示す。直流電源装置1から供給される電圧Vdcは、Pチャンネル(P形半導体)のMOSトランジスタ(絶縁ゲート型の電界効果トランジスタ)31のソース電極に供給され、そのドレイン電極はダイオード32のカソード及びインダクタ33の一端に共通接続されている。インダクタ33の他端は、直流負荷8に印加される出力電圧V1を平滑化するためのコンデンサ34を介して接地されている。また、ダイオード32のアノードは接地されている。ダイオード32、インダクタ33及びコンデンサ34は、第1コンバータ2の出力電圧V1を平滑化するための平滑回路を構成している。
次に、逆潮流検出時の発電システムの動作について、図4を用いて説明する。図4は、上から、それぞれ、直流電源装置1の出力電力Pdc、インバータ4の出力電力(有効電力)Pac、ノードN1の電圧、第1コンバータ2の出力電力P1を示している。ここで、Pdc=Vdc・Idc、Pac=Vac・Iac・(インバータ出力の力率)、P1=V1・I1、の各式が成立する。インバータ出力の力率は、VacとIacの位相差を求めることによって得られるものであり、例えば、電力制御部7がその力率を求めるようにすればよい。尚、インバータ出力の力率は、通常殆ど「1」とみなせるため、その場合は、Pac=Vac・Iacとなる。
Px=Pdc=(P1÷η1)+(Pac÷(ηac×η2)) ・・・(式1)
但し、η1、ηac、η2は、夫々第1コンバータ2の変換効率(入力電力に対する出力電力の比)、インバータ4の変換効率、第2コンバータ3の変換効率である。各変換効率は、各出力電力に応じて変動し得るが、実測や計算等によって各出力電力に対する各変換効率を求めておき、それらを電力制御部7に予め記憶させておくことにより、電力制御部7は、上記式1が成立するように、各出力電力を制御可能となっている。
Pdc=(P1÷η1)+(Pac÷(ηac×η2)) ・・・(式2)
次に、系統停止時の発電システムの動作について、図5を用いて説明する。図5は、上から、それぞれ、直流電源装置1の出力電力Pdc、インバータ4の出力電力(有効電力)Pac、ノードN1の電圧、ノードN2の電圧、第1コンバータ2の出力電力P1を示している。図5において、図4と同一のものには同一の符号を付し、その再度の説明を省略する。まず、タイミングT6からタイミングT7に至るまでの動作は、図4のタイミングT1からタイミングT2に至るまでの動作と同様である。
図6は、ヒータから成る直流負荷8が水を加熱する部分の構成を示したものである。加熱部51の内部には、所定の流量にて水が流れており、ヒータから成る直流負荷8は、第1コンバータ2から供給される電力量に応じて、この加熱部51内部の水を加熱する。この加熱された水は、配管52、53を通って貯湯タンク54に送られる。温度センサ55は、貯湯タンク54内の水(温水)の温度を検出し、その検出結果を電力制御部7に送る。また、電力制御部7は、加熱部51の内部に流れる水の流量を変化させることが可能となっている。
また、図4のタイミングT2〜T3間、又は図5のタイミングT7〜T8間において、直流電源装置1の出力電力Pdcを急激に変化(例えば、数msec〜数秒あたり、±100ワットの変化)させるべく、燃料電池本体23に供給される空気量を制御する手法を上述したが、図4のタイミングT1〜T4及びT4以降、並びに図5のタイミングT6〜T9及びT9以降の全てにわたって、空気量を変化させないようにしてもよい。つまり、通常運転時、逆潮流検出時及び系統停止時の全てにおいて、燃料電池本体23に供給する水素ガス及び空気の量を一定電力Pxに見合った一定量に保つのである。
また、図3に示す第1コンバータ2の回路構成を、図7の第1コンバータ2aように変形してもよい。以下の動作説明から明らかなように、上述してきた構成と同様の効果を実現することができるからである。図7において、図3と同一のものは同一の符号を付して、その説明を省略する。図7においては、電力制御部7が出力する指令電圧Vaが、抵抗61を介してエラーアンプ37の非反転入力端子(+)に供給されており、その非反転入力端子(+)と抵抗61の接続点は、コンデンサ62を介して接地されている。抵抗61とコンデンサ62は、ローパスフィルタ63を構成する。このローパスフィルタ63は、第1コンバータ2の出力電力P1が徐々に増加するようにするためのソフトスタート回路として機能する。
直流電源装置1と商用交流電源10とで系統連系を行う発電システムを例として説明したが、本発明は系統連系を行わずに、直流電源装置1が発電した電力のみで交流負荷5を駆動する発電システムにも適用可能である。このような発電システムのブロック構成は、図1から逆潮流監視センサ6、連系部9及び商用交流電源10を省略したものになる。この場合、系統停止に関して考慮する必要はないが、電力制御部7は、交流負荷5の消費電力の変動を監視し、交流負荷5の消費電力が減少してインバータ4の出力電力より小さくなった場合、図4に示す動作と同様の制御を行う。このような発電システムは、商用電力送電用の配線が施されていない灯台等の設備に、特に有効である。
2 第1DC/DCコンバータ
3 第2DC/DCコンバータ
4 インバータ
5 交流負荷
6 逆潮流監視センサ
7 電力制御部
8 直流負荷
9 連系部
10 商用交流電源
21 改質器
22 空気量調整部
23 燃料電池本体
24 パージ装置
51 加熱部
52、53 配管
54 貯湯タンク
55 温度センサ
Claims (13)
- 直流電圧を発生して出力する直流電源装置を備え、前記直流電源装置が発電した電力を単独で、または商用電力とともに利用できるように構成された発電システムにおいて、
前記直流電圧に基づく電圧を交流電圧に変換して交流負荷に供給するインバータと、
前記インバータの入力側に設けられ、前記直流電圧に基づく電圧を電圧値の異なる第1電圧に変換して出力する第1DC/DCコンバータと、
前記第1DC/DCコンバータの出力電圧にて駆動される直流負荷と、
前記交流負荷の消費電力が減少したとき、前記第1DC/DCコンバータの出力電力が増加するように前記第1DC/DCコンバータを制御する電力制御部と、を備え、
前記電力制御部の前記制御による前記第1DC/DCコンバータの出力電力の増加は、その出力電力が徐々に増加するように行われ、
前記電力制御部は、前記交流負荷の消費電力が減少したとき、一時的に前記直流電源装置の出力電力を減少させてから、前記第1DC/DCコンバータの出力電力を増加させるとともに、前記直流電源装置の出力電力を減少前の電力に回復させることを特徴とする発電システム。 - 直流電圧を発生して出力する直流電源装置を備え、前記直流電源装置が発電した電力を単独で、または商用電力とともに利用できるように構成された発電システムにおいて、
前記直流電圧に基づく電圧を交流電圧に変換して交流負荷に供給するインバータと、
前記インバータの入力側に設けられ、前記直流電圧に基づく電圧を電圧値の異なる第1電圧に変換して出力する第1DC/DCコンバータと、
前記第1DC/DCコンバータの出力電圧にて駆動される直流負荷と、
前記インバータの出力が停止したとき、前記第1DC/DCコンバータの出力電力が増加するように前記第1DC/DCコンバータを制御する電力制御部と、を備え、
前記電力制御部の前記制御による前記第1DC/DCコンバータの出力電力の増加は、その出力電力が徐々に増加するように行われ、
前記電力制御部は、前記インバータの出力が停止したとき、一時的に前記直流電源装置の出力電力を減少させてから、前記第1DC/DCコンバータの出力電力を増加させるとともに、前記直流電源装置の出力電力を減少前の電力に回復させることを特徴とする発電システム。 - 直流電圧を発生して出力する直流電源装置を備え、前記直流電源装置が発電した電力を単独で、または商用電力とともに利用できるように構成された発電システムにおいて、
前記直流電圧に基づく電圧を交流電圧に変換して交流負荷に供給するインバータと、
前記インバータの入力側に設けられ、前記直流電圧に基づく電圧を電圧値の異なる第1電圧に変換して出力する第1DC/DCコンバータと、
前記第1DC/DCコンバータの出力電圧にて駆動される直流負荷と、
前記交流負荷の消費電力が減少したとき、前記第1DC/DCコンバータの出力電力が増加するように前記第1DC/DCコンバータを制御する電力制御部と、を備え、
前記電力制御部の前記制御による前記第1DC/DCコンバータの出力電力の増加は、その出力電力が徐々に増加するように行われ、
前記電力制御部は、前記交流負荷の消費電力が減少したとき、一時的に前記直流電源装置の出力電力を減少させてから、予め定められた許容時間内に前記第1DC/DCコンバータの出力電力を増加させるとともに、前記直流電源装置の出力電力を減少前の電力に回復させることを特徴とする発電システム。 - 直流電圧を発生して出力する直流電源装置を備え、前記直流電源装置が発電した電力を単独で、または商用電力とともに利用できるように構成された発電システムにおいて、
前記直流電圧に基づく電圧を交流電圧に変換して交流負荷に供給するインバータと、
前記インバータの入力側に設けられ、前記直流電圧に基づく電圧を電圧値の異なる第1電圧に変換して出力する第1DC/DCコンバータと、
前記第1DC/DCコンバータの出力電圧にて駆動される直流負荷と、
前記インバータの出力が停止したとき、前記第1DC/DCコンバータの出力電力が増加するように前記第1DC/DCコンバータを制御する電力制御部と、を備え、
前記電力制御部の前記制御による前記第1DC/DCコンバータの出力電力の増加は、その出力電力が徐々に増加するように行われ、
前記電力制御部は、前記インバータの出力が停止したとき、一時的に前記直流電源装置の出力電力を減少させてから、予め定められた許容時間内に前記第1DC/DCコンバータの出力電力を増加させるとともに、前記直流電源装置の出力電力を減少前の電力に回復させることを特徴とする発電システム。 - 前記許容時間は、前記直流電源装置が急激な出力電力の変動に耐えうる時間に基づいて設定されていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の発電システム。
- 前記インバータの前段に設けられ、前記直流電圧を電圧値の異なる第2電圧に変換して前記インバータに出力する第2DC/DCコンバータを更に備え、
前記第1DC/DCコンバータは、前記第2DC/DCコンバータを介することなく、前記直流電圧を前記第1電圧に変換して出力することを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の発電システム。 - 直流電圧を発生して出力する直流電源装置を備え、前記直流電源装置が発電した電力を単独で、または商用電力とともに利用できるように構成された発電システムにおいて、
前記直流電圧に基づく電圧を交流電圧に変換して交流負荷に供給するインバータと、
前記インバータの入力側に設けられ、前記直流電圧に基づく電圧を電圧値の異なる第1電圧に変換して出力する第1DC/DCコンバータと、
前記第1DC/DCコンバータの出力電圧にて駆動される直流負荷と、
前記交流負荷の消費電力が減少したとき、前記第1DC/DCコンバータの出力電力が増加するように前記第1DC/DCコンバータを制御する電力制御部と、を備え、
前記電力制御部の前記制御による前記第1DC/DCコンバータの出力電力の増加は、その出力電力が徐々に増加するように行われ、
前記電力制御部は、前記直流電源装置の出力電力が一定電力に保たれるように、前記直流電源装置、前記インバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御し、
前記電力制御部は、前記一定電力の値、前記インバータの変換効率、及び前記第1DC/DCコンバータの変換効率に基づいて、前記インバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御することにより、前記直流電源装置の出力電力を前記一定電力に保つことを特徴とする発電システム。 - 直流電圧を発生して出力する直流電源装置を備え、前記直流電源装置が発電した電力を単独で、または商用電力とともに利用できるように構成された発電システムにおいて、
前記直流電圧に基づく電圧を交流電圧に変換して交流負荷に供給するインバータと、
前記インバータの入力側に設けられ、前記直流電圧に基づく電圧を電圧値の異なる第1電圧に変換して出力する第1DC/DCコンバータと、
前記第1DC/DCコンバータの出力電圧にて駆動される直流負荷と、
前記インバータの出力が停止したとき、前記第1DC/DCコンバータの出力電力が増加するように前記第1DC/DCコンバータを制御する電力制御部と、を備え、
前記電力制御部の前記制御による前記第1DC/DCコンバータの出力電力の増加は、その出力電力が徐々に増加するように行われ、
前記電力制御部は、前記直流電源装置の出力電力が一定電力に保たれるように、前記直流電源装置、前記インバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御し、
前記電力制御部は、前記一定電力の値、前記インバータの変換効率、及び前記第1DC/DCコンバータの変換効率に基づいて、前記インバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御することにより、前記直流電源装置の出力電力を前記一定電力に保つことを特徴とする発電システム。 - 前記電力制御部は、前記交流負荷の消費電力が減少した後に前記交流負荷の消費電力が増加した場合、前記インバータの出力電力が増加するように、且つ前記第1DC/DCコンバータの出力電力が減少するように、前記インバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御することを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の発電システム。
- 前記電力制御部は、前記インバータの出力が停止した後に前記インバータの出力を再開させる場合、前記インバータの出力電力が増加するように、且つ前記第1DC/DCコンバータの出力電力が減少するように、前記インバータ及び前記第1DC/DCコンバータを制御することを特徴とする請求項2又は請求項4に記載の発電システム。
- 前記直流負荷は、水を加熱するためのヒータであって、
前記電力制御部は、前記第1DC/DCコンバータの出力電力を増加させているとき、前記ヒータによって加熱される部分における水の流量を増加させる
ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の発電システム。 - 前記直流負荷は、水を加熱するためのヒータであって、
前記電力制御部は、前記第1DC/DCコンバータの出力電力を増加させているとき、前記ヒータによって加熱された水の温度に応じて前記直流電源装置の出力電力を変化させることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の発電システム。 - 前記直流電源装置は、燃料電池から構成されている
ことを特徴とする請求項1〜請求項12の何れかに記載の発電システム。
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