JP2016132578A - 水和固化体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】原料に鉄鋼スラグを用いた水和固化体であって、高比重で且つ強度などの品質が優れた水和固化体を効率的且つ安価に製造することができる製造方法を提供する。【解決手段】骨材の全量が製鋼スラグからなり、結合材として高炉スラグ微粉末及び/又はセメントを含む原料に、70kg/m3以上の水を加えて混練し、製鋼スラグの割合が65質量%以上、水分が2〜8質量%、スランプ値が2cm以下の混練物とし、この混練物を型枠に投入して振動締め固め又は振動加圧締め固めを行った後、脱型する即時脱型法で成型し、その後硬化させて湿潤比重が2.60〜2.90の水和固化体を得る。【選択図】なし

Description

本発明は、原料に鉄鋼スラグを用いた水和固化体の製造方法に関する。
港湾土木材料や路盤材などに人工石材として使用される鉄鋼スラグ水和固化体は、製鋼スラグと高炉スラグ微粉末を主体としたスラグ製品であり、コンクリートと同様に混練設備を用いて製造することが可能である。鉄鋼スラグ水和固化体のブロックを製造する方法としては、特許文献1に示されるように、製鋼スラグ及び高炉スラグ微粉末を主体とする原料と水との混練物を型枠内に流し込み、この型枠内で混練物を使用状態の強度が発現するまで養生した後、型枠を外して水和固化体を得るのが一般的である。
一方、型枠を使用しない方法も提案されており、特許文献2には、製鋼スラグ及び高炉スラグ微粉末を主体とする原料と水との混練物をヤードに打設して転圧し、この転圧された混練物に、該混練物を所定の大きさのブロックに分割するための切欠きを打ち込み、そのまま養生し、養生後の固化体を前記切欠きによりブロックに分割し、このブロックを破砕して用途に応じて分級する方法が示されている。また、特許文献3には、ヤードに掘られた複数の溝に、製鋼スラグ及び高炉スラグ微粉末を主体とする原料と水との混練物を流し込み、適度に硬化させた後に幅方向に破砕して切断し、塊状の鉄鋼スラグ水和固化体を製造する方法が示されている。
また、特許文献4には、骨材として製鋼スラグと高炉水砕スラグを併用し、これらにセメント、高炉スラグ微粉末、フライアッシュのうち1種又は2種以上を混合し、水を添加して混練した後、即時脱型成型するコンクリート状固化体の製造方法が示されている。この方法は、骨材として製鋼スラグに高炉水砕スラグを混合し、製鋼スラグの膨張因子である未反応CaOを用いて、高炉水砕スラグの水硬反応性を向上させることで製鋼スラグの膨張を抑制するものであり、これにより、製鋼スラグの膨張抑制に対する微粉末(セメント、高炉水砕スラグ微粉末)の使用を不要若しくは必要最小限にし、凍結融解に対する抵抗性を確保している。また、骨材として用いる高炉水砕スラグは、若干の水硬性を有するものの粒状で比表面積が少ないために粒子間の密着度が得られにくく、通常の流し込み成型では圧縮強度が得られないため、即時脱型成型により粒子間の密着度を高めて水硬性を発揮させ、必要な圧縮強度が得られるようにしている。
特開2006−264045号公報 特開2011−1234号公報 特開2009−107908号公報 特開2003−2726号公報
鉄鋼スラグ水和固化体の製造プロセスでは、高品質の製品を効率的且つ安価に製造することが求められる。また、港湾土木用途における波浪安定性を確保するという観点からは、高比重の製品が求められ、具体的には「JIS A5006(1995)割ぐり石」に記載の硬石範囲以上:見掛比重2.5以上のものが求められる。さらに、リサイクル資源の有効活用と原料コスト低減の両面から考えて、骨材として使用される製鋼スラグの配合量は可能な限り多くすることが望ましい。
以上のような要求に対して、上述した従来技術には以下のような問題がある。
まず、特許文献1の方法のように単なる型枠を使用する方法では、脱型を行うまでに時間がかかり、型枠の設置数ネックで生産性が制約される。
また、特許文献2,3の方法では、型枠は使用していないものの、製品として回収するためには重機によって成形体を掘り出し且つ破砕する必要があり、このため、(i)破砕工程とその人件費・加工費用がかかる、(ii)必ずしも労働生産性が向上しない、(iii)破砕時に小サイズのものが発生し製品歩留りが低い、などの問題がある。また、特許文献3の方法では、混練物の打設時の流動性を確保する必要性から、水分量を多くする必要があるなど原料の配合に制約を受けるので、高比重の製品を製造することが難しく、また、減水剤等を添加してこれらスペック製品の配合設計を行っても原料コストの増大を招いてしまうという問題もある。
また、特許文献4の方法は、骨材として製鋼スラグと高炉水砕スラグを併用するものであり、実質的に製鋼スラグ100質量部に対して高炉水砕スラグを20〜70質量部の割合で混合するものである。しかし、一般に高炉水砕スラグは製鋼スラグに較べて骨材としての比重が小さく(絶乾比重2.5〜3.0)、このため、特許文献4の方法では、高比重の水和固化体は製造できない。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、鉄鋼スラグ水和固化体に代表される、原料に鉄鋼スラグを用いた水和固化体であって、高比重で且つ強度などの品質が優れた水和固化体を効率的且つ安価に製造することができる製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の要旨は、以下のとおりである。
[1]骨材の全量が製鋼スラグからなり、結合材として高炉スラグ微粉末及び/又はセメントを含む原料に、70kg/m以上の水を加えて混練し、製鋼スラグの割合が65質量%以上、水分が2〜8質量%、スランプ値が2cm以下の混練物とし、該混練物を型枠に投入して振動締め固め又は振動加圧締め固めを行った後、脱型する即時脱型法で成型し、その後硬化させて湿潤比重が2.60〜2.90の水和固化体を得ることを特徴とする水和固化体の製造方法。
[2]上記[1]の製造方法において、原料が、さらに、消石灰、石灰ダスト、シリカフューム、フライアッシュの中から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする水和固化体の製造方法。
本発明によれば、鉄鋼スラグ水和固化体に代表される、原料に鉄鋼スラグを用いた水和固化体であって、高比重で且つ強度などの品質が優れた水和固化体を効率的且つ安価に製造することができる。
本発明の水和固化体の製造方法は、骨材の全量が製鋼スラグからなり、結合材として高炉スラグ微粉末及び/又はセメントを含む原料に、70kg/m以上の水を加えて混練し、製鋼スラグの割合が65質量%以上、水分が2〜8質量%、スランプ値が2cm以下の混練物とし、該混練物を型枠に投入して振動締め固め又は振動加圧締め固めを行った後、脱型する即時脱型法で成型し、その後硬化させて湿潤比重が2.60〜2.90の水和固化体を得るものである。
本発明では、高比重の固化体を得るために、骨材の全量を製鋼スラグとする。製鋼スラグは、鉄鋼製造プロセスの製鋼工程で発生するスラグであり、骨材として破砕加工、粒度調整したものである。
製鋼スラグとしては、転炉脱炭スラグ、溶銑予備処理スラグ(例えば、脱燐スラグ、脱珪スラグ)、電気炉スラグ、二次精錬スラグ、造塊スラグなどが挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。製鋼スラグのなかでも溶銑予備処理スラグは、遊離CaOが少ないために大気エージングの終了が早いだけでなく、遊離MgO相が少ないため水和膨張による割れなどが生じにくいので、特に好ましい。
また、製鋼スラグは、事前に大気エージングや蒸気エージングを施したものや、炭酸化処理などの各種処理を施したものを用いてもよい。
製鋼スラグは、スラグ粒子の粒径が大きいほど、内部に遊離CaOや遊離MgOの粒を含む可能性が高くなり、水和固化体の膨張安定性にとって問題が生じる可能性が高くなるので、粒径25mm以下のものが好ましい。
結合材としては、高炉スラグ微粉末、セメントのうちの1種以上を用いる。
高炉スラグ微粉末は、高炉水砕スラグを粉砕・乾燥して作る微粉末であり、アルカリ刺激により硬化する潜在水硬性を有する。なお、高炉スラグ微粉末としては、JIS A6206(2013)に適合したもの使用することが好ましい。
セメントとしては、ポルトランドセメント、高炉セメント、混合セメント、アルミナセメント等の1種以上を用いることができる。
原料には、さらに必要に応じて、消石灰、石灰ダスト、シリカフューム、フライアッシュの中から選ばれる1種以上を配合することができる。
消石灰は、アルカリ刺激材として機能する。高炉スラグ微粉末は潜在水硬性を有し、アルカリ刺激によって硬化が促進される。このためアルカリ刺激材を添加することで、より安定的に高い強度を得ることができる。
石灰ダストとは、石灰石を焼成する際に焼成キルンの集塵機により捕集された乾燥ダストである。石灰ダストはアルカリ刺激剤として機能する。
シリカヒュームは、アーク式電気炉などにおいて金属シリコンやフェロシリコンを精錬する際の排ガス中に含まれる二酸化珪素を主成分とする副産物であり、水の存在下で水酸化カルシウムと反応して硬化するポゾラン反応性を有し、長期材齢での強度向上に寄与する。
フライアッシュは、石炭火力発電所などにおいて微粉炭をボイラ内で燃焼させることで生じた石炭灰のうち、電気集塵機で捕集された石炭灰であり、このフライアッシュも水の存在下で水酸化カルシウムと反応して硬化するポゾラン反応性を有し、長期材齢での強度向上に寄与する。
原料中には、さらに、ワーカビリティ(打設作業のしやすさ)改善や強度・耐久性の向上、凝結速度の調整などを目的として使用される混和剤を配合してもよい。
以上のような原料に対して70kg/m以上の水を加えて混練し、混練物とする。通常、コンクリート分野において即時脱型法を用いる場合、インターロッキングブロックや護岸の張ブロックなど、適度な寸法精度と脱枠後表面の意匠性が求められる製品を大量かつ安価に製造することを目的としているため、他の製造条件にも左右されるが、単位水量は一般的に100kg/m以下とすることが多い。しかしながら、鉄鋼スラグ水和固化体を人工石として使用する際には、寸法精度や意匠性よりも、充填性を良くして製品比重や強度を確保することが求められる。よって、即時脱型法による成型において充填性が低下して空隙量が増大し、比重や強度が小さくならないようにするため、単位水量はあまり低くし過ぎないことが望ましい。このため単位水量は70kg/m以上とする。しかし、単位水量が200kg/mを超えると製品比重が低下する懸念がある。このため単位水量は200kg/m以下が好ましい。
混練物中の原料等の割合(固化体中の原料等の割合も同様)については、固化体製品の高比重化と施工性、さらには製鋼スラグの有効利用の観点から、製鋼スラグの割合を65質量%以上、好ましくは70質量%以上とする。ただし、製鋼スラグの割合が多すぎると充填性が悪くなる。このため90質量%以下が好ましい。また、水の割合は、充填性の確保の面から2質量%以上とし、即時脱型法に適した固練りとし、かつ製品比重を確保するために8質量%以下とする。また、高炉スラグ微粉末及び/又はセメントと、消石灰、石灰ダスト、フライアッシュ、シリカフュームの中から選ばれる1種以上の材料の総計の割合は、5〜33質量%程度が好ましい。
また、本発明では即時脱型法を用いることから、混練物のスランプ値は2cm以下の固練りとする。スランプ値が2cmを超えると、成型体が崩壊する割合が高くなり好ましくない。このように、非常に低いスランプ値で施工するために、結合材と水の量が少なくなるので、製鋼スラグ骨材の比率を高めることができ、固化体製品の高比重化と製造コストの低減化が可能となる。なお、スランプ値の測定は「JIS A1101(2005)コンクリートのスランプ試験方法」に準拠して行う。
本発明では、混練物から固化体を得るのに、混練物を即時脱型(成型)法で成型し、その後硬化させる。この即時脱型法では、混練物を型枠に投入して振動締め固め又は振動加圧締め固めを行った後脱型し、混練物の成型体とする。この即時脱型法は、公知の設備と方法を用いて行うことができ、混練物を成型機内の型枠に投入し、振動締め固め又は振動加圧締め固めを行うことで強制的に材料を型枠内に充填させた後、即時に脱型する。この即時脱型法は、即時の脱型が可能であるため、固化体を高効率で連続的に製造することができる利点があるが、特に、本発明の場合には、骨材として製鋼スラグのみを含み、且つスランプ値が非常に小さい(したがって、結合材と水の量が少ない)混練物を即時脱型法で成型することにより、強度を損なうことなく高比重の固化体製品を製造できる利点がある。
一般に、脱型させた成型体は移動が可能な鉄板上に置かれた状態で、鉄板ごと重機やベルトコンベアなどで養生場に運ばれ、水和反応により所定の強度になるまで養生がなされる。養生の方法は、気中養生、水中養生、蒸気養生など任意であり、養生した成型体は、その強度が十分に発現した段階で鉄板上から移動させることができる。脱型してから、そのような移動が可能になるまでの時間は、原料の配合(特に高炉スラグ微粉末やセメントなどの量と水量の比)、施工時の気温や湿度等に左右されるが、通常は1日程度でよい。
養生を行って十分に製品強度が発現した後であれば、適当な場所へ移動させ山積みにすることが可能である。固化体製品の大きさは任意であるが、製品の搬送性の観点から1トン程度を上限とするのが好ましく、例えば、10kg〜1トン程度の任意の大きさにすることができる。
本発明により製造される水和固化体(製品)の湿潤比重は2.60〜2.90とする。水和固化体の湿潤比重が2.60未満では、「JIS A5006(1995)割ぐり石」に記載の見掛比重が2.5を下回る可能性がある。一方、湿潤比重が2.90を超えるとオーバースペックによる製品運搬費の増大等が懸念される。なお、製品の湿潤比重は、次のようにして求める。「JIS A1108(2006)コンクリートの圧縮強度試験方法」に規定される試験方法に準拠して圧縮強度を測定する際に、20℃水中7日養生後の供試体に、養生が終わった直後の状態で表面の余剰水を軽く拭いた状態で質量、直径及び高さを測定する。測定した質量を、測定した直径及び高さから計算した体積で割って算出する。
また、水和固化体(製品)の強度は、20℃水中7日養生後の圧縮強度が「JIS A5006(1995)割ぐり石」に記載される準硬石同等である10N/mm以上であることが好ましい。なお、圧縮強度の測定は「JIS A1108(2006)コンクリートの圧縮強度試験方法」に準拠して行う。
表1に、本発明法と特許文献2,3に示される従来法による人工石用の鉄鋼スラグ水和固化体の製造例について、原料配合量、混練物のスランプ値、固化体製品の比重と強度を示す。骨材としては、製鋼スラグ(溶銑予備処理スラグ、粒度:0−25mm)のみを用いた。表1によれば、従来法では単位水量が207kg/m、製鋼スラグの配合量が1818kg/m、スランプ値が13cmである。これに対して本発明法では、従来法に較べて製鋼スラグの配合量が多く、単位水量は少ない。ただし、上述した理由から、単位水量は100kg/m程度は確保している。また、従来法の湿潤比重は約2.5であるが、「JIS A5006(1995)割ぐり石」に規定の見掛比重は、乾燥状態での値であり、乾燥に伴う比重低減を考慮すると、従来法の配合例では見掛け比重は2.5未満となってしまう。一方、本発明法では、製品の高比重化が可能であることが判る。
Figure 2016132578
本発明法は、即時脱型法を用いるため、特許文献1の方法と較べて水和固化体を連続的に高効率で製造することができる。また、特許文献2,3の方法では、ヤードに打設した固化体を回収するためには重機による掘削が必須であるのに対して、即時脱型設備を用いて自動で成型を行うので、掘削作業費や掘削時の歩留りロスなどが解消され、水和固化体の製造コストを大幅に低減することが可能となる。
さらに、骨材として製鋼スラグのみを用いるとともに、混練物のスランプ値が非常に小さい(したがって、結合材と水の量が少ない)ため、製鋼スラグ骨材の比率を高めることができ、このような混練物を即時脱型法で成型することにより、強度を損なうことなく、固化体製品を高比重化できる。このため、港湾土木用途において波浪安定性を向上させるなど、特に港湾土木用石材としての性能を高めることができる。また、製鋼スラグの利材化促進、製造コストの低減も図ることができる。
したがって、本発明によれば、必要な強度を有する高比重の水和固化体製品を高効率的且つ安価に製造することができる。
表2及び表3に示す配合条件で鉄鋼スラグ水和固化体を製造した。骨材には製鋼スラグ(溶銑予備処理スラグ、粒度:0−25mm)のみを用い、混練物の成型には、成型機内の型枠に投入された混練物に対して振動加圧締め固め成型を行った後、脱型する即時脱型法を適用した。振動加圧締め固め成型は、加圧力0.80kgf/cm、振動数3200rpmの条件で行った。なお、混練物には減水剤も添加したが、この減水剤は、コンクリート分野で使用される、セメント粒子の分散によりコンクリートワーカビリティーの改善や単位水量、単位セメント量の低減を可能とする混和剤である。混練物のスランプ値と、製造された固化体製品の湿潤比重及び強度を表2及び表3に示す。
表2及び表3において、No.5〜18の本発明例で製造された固化体製品は、いずれも湿潤比重が2.60以上であって、20℃水中7日養生後の圧縮強度が準硬石相当の10N/mmを超えており、高比重で強度が高い鉄鋼スラグ水和固化体が得られている。
これに対して、No.1〜3の比較例では、単位水量が高く、混練物のスランプ値が2.5cm以上であるため成型後に崩れがある。また、No.4の比較例では、単位水量が68kg/mと低く、成型後に空隙が多数確認された。
また、比較のために、骨材として製鋼スラグと高炉水砕スラグを用いた鉄鋼スラグ水和固化体を製造した。この比較例でも、混練物の成型には上記と同様の即時脱型法を適用した。表4に原料等の配合条件、混練物のスランプ値、製造された固化体製品の湿潤比重及び強度を示す。
表4によれば、高炉水砕スラグは骨材としての比重が小さいため、これを多量に用いると、総配合量が小さくなり、固化体全体として比重が小さくなってしまうことが判る。
Figure 2016132578
Figure 2016132578
Figure 2016132578

Claims (2)

  1. 骨材の全量が製鋼スラグからなり、結合材として高炉スラグ微粉末及び/又はセメントを含む原料に、70kg/m以上の水を加えて混練し、製鋼スラグの割合が65質量%以上、水分が2〜8質量%、スランプ値が2cm以下の混練物とし、該混練物を型枠に投入して振動締め固め又は振動加圧締め固めを行った後、脱型する即時脱型法で成型し、その後硬化させて湿潤比重が2.60〜2.90の水和固化体を得ることを特徴とする水和固化体の製造方法。
  2. 原料が、さらに、消石灰、石灰ダスト、シリカフューム、フライアッシュの中から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の水和固化体の製造方法。
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