JP2016132409A - 車両のステアリング装置 - Google Patents

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JP2016132409A JP2015009578A JP2015009578A JP2016132409A JP 2016132409 A JP2016132409 A JP 2016132409A JP 2015009578 A JP2015009578 A JP 2015009578A JP 2015009578 A JP2015009578 A JP 2015009578A JP 2016132409 A JP2016132409 A JP 2016132409A
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【課題】手動操作によって跳上機構を容易に操作し得ると共に、乗降車時の支えを確保しつつ、ステアリングホイールの跳上位置から容易に初期位置に復帰させ得る装置を提供。【解決手段】車体に固定され少なくとも初期位置に対応する第1の溝G1と跳上位置に対応する第2の溝G2を有する固定ブラケット30と、可動ブラケット20に回動可能に支持され、第1及び第2の溝に対し選択的に係合可能な係合部(43)を有するリンク部材40と、固定ブラケットに回動可能に支持され保持部51及びカム部52を有する保持ブラケット50と、固定ブラケットに回動可能に支持され、リンク部材を押圧する押圧部61及び保持ブラケットのカム部に当接可能なカム部62を有する跳上操作部材60と、リンク部材を付勢する跳上付勢部材を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車両のステアリング装置に関し、特に、跳上機構を備えた車両のステアリング装置に係る。
近時の車両においては、ステアリングホイールを所定の跳ね上げ位置に保持し得る跳上機構を備えたステアリング装置が装着されている。例えば下記の特許文献1には、「チルト機構及び跳上機構を備えた車両のステアリング装置において、チルト機構と跳上機構を独立して操作し得ると共に、少なくとも跳上機構を運転者の手動操作によって容易に行い得る安価なステアリング装置を提供する」ことを目的とし(特許文献1の段落〔0005〕に記載)、「車体に対しステアリングコラムを揺動可能に支持し、ステアリングホイールの操作位置を調整し得るチルト機構と、前記ステアリングホイールを所定の跳ね上げ位置に保持し得る跳上機構を備えた車両のステアリング装置において、前記チルト機構が、前記車体の前方に配置した揺動中心回りに前記ステアリングコラムを揺動可能に支持する可動コラム部材と、対向する一対の保持部間に前記可動コラム部材を保持する可動ブラケットを具備して成り、前記跳上機構が、前記車体に固定される固定ブラケットと、前記可動ブラケットに対し一端を回動可能に支持すると共に、他端を前記固定ブラケットに対し前記車体の後方側で係脱可能に配置するリンク部材を具備して成り、前記固定ブラケットに対し前記可動ブラケットを跳ね上げ方向に付勢する跳上付勢手段と、前記リンク部材を前記固定ブラケットに係合させて前記可動ブラケットを初期位置又は跳上位置に保持する保持状態と、前記リンク部材の前記固定ブラケットとの係合を解く解除状態に選択的に操作し得る操作レバーを備える」ステアリング装置が提案されている(同段落〔0006〕に記載)。
特許第5257641号公報
上記特許文献1に記載のステアリング装置によれば、「チルト機構と跳上機構を独立して操作し得ると共に、運転者が操作レバーを手動で操作することによって、跳上機構を容易且つ確実に操作し、初期位置又は跳上位置に保持しあるいは解除状態とすることができる」が(特許文献1の段落〔0012〕に記載)、解除時には操作レバーの操作が必須であり、特に跳上位置の解除時における操作性に改良の余地がある。例えば、運転者が乗降車する際にはステアリングホイールに手をかけ、これを支えとしてシートに着座及びシートから離座することができるものの、乗車後に運転可能状態とする際には、跳上位置から初期位置に戻すための操作レバーの解除操作を行いながら、ステアリングホイールを押し下げることになり、両手による操作が必要となる。
そこで、本発明は、運転者の手動操作によって跳上機構を容易に操作し得ると共に、ステアリングホイールによる乗降車時の支えを確保しつつ、ステアリングホイールの跳上位置から容易に初期位置に復帰させ得るステアリング装置を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、車体に対しステアリングコラムを揺動可能に支持し、ステアリングホイールを初期位置に対する所定の跳上位置で保持し得る跳上機構を備えた車両のステアリング装置において、前記跳上機構が、前記車体の前方に配置した揺動中心回りに前記ステアリングコラムを揺動可能に支持する可動コラム部材と、該可動コラム部材を保持する可動ブラケットと、前記車体に固定され、前記車体の後方側に開口し少なくとも前記初期位置に対応する第1の溝と前記跳上位置に対応する第2の溝を有する固定ブラケットと、前記可動ブラケットに回動可能に支持され、前記第1及び第2の溝に対し選択的に係合可能な係合部を有するリンク部材と、前記固定ブラケットに回動可能に支持され、前記リンク部材を保持する保持部、及び該保持部と一体的に移動するカム部を有する保持ブラケットと、前記固定ブラケットに回動可能に支持され、前記リンク部材を前記第1の溝から離脱する方向に押圧する押圧部、及び該押圧部と一体的に移動し、前記リンク部材が前記第1の溝に係合する方向への前記保持ブラケットのカム部の移動を阻止する方向で当接可能なカム部を有する跳上操作部材と、前記リンク部材を少なくとも前記第2の溝に係合する方向に付勢する跳上付勢部材とを備えることとしたものである。
上記のステアリング装置において、前記跳上付勢部材は、前記固定ブラケットと前記リンク部材との間に装着するばね部材で構成するとよい。
更に、前記保持ブラケットに対し、前記リンク部材の前記係合部が前記第1の溝に係合する方向に付勢するリターンスプリングを備えたものとしてもよい。
また、上記のステアリング装置において、前記保持ブラケットに連結し、前記リターンスプリングの付勢力に抗し前記保持ブラケットを前記リンク部材から離脱する方向に駆動して前記リンク部材との係合を解除する解除機構を備えたものとしてもよい。更に、前記保持ブラケットに一端を連結し、他端を前記解除機構に連結するワイヤを備えたものとしてもよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明のステアリング装置においては、跳上機構が、車体の前方に配置した揺動中心回りにステアリングコラムを揺動可能に支持する可動コラム部材と、該可動コラム部材を保持する可動ブラケットと、車体に固定され、車体の後方側に開口し少なくとも初期位置に対応する第1の溝と跳上位置に対応する第2の溝を有する固定ブラケットと、可動ブラケットに回動可能に支持され、第1及び第2の溝に対し選択的に係合可能な係合部を有するリンク部材と、固定ブラケットに回動可能に支持され、リンク部材を保持する保持部、及び保持部と一体的に移動するカム部を有する保持ブラケットと、固定ブラケットに回動可能に支持され、リンク部材を第1の溝から離脱する方向に押圧する押圧部、及び押圧部と一体的に移動し、リンク部材が第1の溝に係合する方向への保持ブラケットのカム部の移動を阻止する方向で当接可能なカム部を有する跳上操作部材と、リンク部材を少なくとも第2の溝に係合する方向に付勢する跳上付勢部材とを備えているので、運転者が跳上操作部材を手動で操作することによって、容易且つ確実に、ステアリングホイールを初期位置又は跳上位置に保持しあるいは解除状態とすることができ、運転者は、跳上位置で保持されたステアリングホイールを支えに容易に乗降車することができる。しかも、上記の構成になるリンク部材、保持ブラケット及び跳上操作部材により、運転者の乗車後も、ステアリングホイールを跳上位置で非保持状態に維持し得るので、運転者はステアリングホイールを押し下げるだけで容易に初期位置に復帰させることができる。
上記のステアリング装置において、跳上付勢部材は、固定ブラケットとリンク部材との間に装着するばね部材で構成することができ、容易且つ確実にステアリングホイールを跳上位置に保持することができる。
更に、保持ブラケットに対し、リンク部材の係合部が第1の溝に係合する方向に付勢するリターンスプリングを備えたものとすれば、容易且つ確実にステアリングホイールを初期位置に保持することができる。
また、上記のステアリング装置において、保持ブラケットに連結し、リターンスプリングの付勢力に抗し保持ブラケットをリンク部材から離脱する方向に駆動してリンク部材との係合を解除する解除機構を備えたものとすれば、上記跳上位置での非保持状態の維持を確実に行うことができる。更に、保持ブラケットに一端を連結し、他端を解除機構に連結するワイヤを備えたものとすれば、簡単な構成で、上記跳上位置での非保持状態の維持を容易に行うことができる。
本発明の一実施形態に係るステアリング装置の側面図である。 本発明の一実施形態に係るステアリング装置の正面図である。 本発明の一実施形態に係るステアリング装置の跳上状態の側面図である。 本発明の一実施形態に係るステアリング装置の跳上状態の正面図である。 本発明の一実施形態に供されるリンク部材、保持ブラケット及び跳上操作部材の組み付け状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に供されるリンク部材、保持ブラケット、跳上操作部材及び固定ブラケットの組み付け状態を示す側面図である。 本発明の一実施形態に供されるリンク部材、保持ブラケット及び跳上操作部材の跳上操作時の作動を示す側面図である。 本発明の一実施形態に供されるリンク部材、保持ブラケット及び跳上操作部材の跳上解除時の作動を示す側面図である。 本発明の一実施形態に供される解除機構の正面図及び断面図である。 本発明の一実施形態に供される解除機構によるワイヤ引張作動時の状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に供される解除機構によるワイヤ引張保持状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に供される解除機構によるワイヤ引張解除時の状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に供される解除機構として機能するシートベルトバックルの構造例を示す断面図である。 本発明の一実施形態におけるステアリングホイールの跳上操作及び解除作動を示すフローチャートである。
以下、本発明の望ましい実施形態を図面を参照して説明する。図1乃至図4は本発明の一実施形態に係るステアリング装置を示すもので、車体(図示せず)に対しステアリングコラム1が揺動可能に支持されており、チルト操作レバー23を操作することによってステアリングホイールSW(図1及び図2に二点鎖線で示す)を所望の操作位置に調整し得るチルト機構2と、ステアリングホイールSWを所定の跳上位置に保持し得る跳上機構3が配設されている。
本実施形態では、ステアリングホイールSWはアッパシャフト11の後端に支持され、これを囲繞するように同軸上にアッパチューブ12が配置され、これらアッパシャフト11及びアッパチューブ12は、一体となって軸方向移動し得るように構成されている。一方、転舵機構(図示せず)に接続されるロアシャフト13を囲繞するように同軸上にロアチューブ14が配置され、このロアチューブ14内をアッパチューブ12が軸方向に摺動自在に収容されており、テレスコピック機構が構成されている。図1及び図2ではロアチューブ14及びアッパチューブ12をまとめて可動コラム部材10として表している。尚、チルト機構2の構造は従前と同様であるので説明を省略する。
本実施形態に供される跳上機構3は、車体に固定され、車体の後方側に開口し初期位置に対応する第1の溝G1と跳上位置に対応する第2の溝G2を有する固定ブラケット30と、可動ブラケット20に回動可能に支持され、第1及び第2の溝G1、G2に対し選択的に係合可能な係合部(後述するリンク43)を有するリンク部材40を備えている。更に、固定ブラケット30に回動可能に支持され、リンク部材40を保持する保持部51、及びこの保持部51と一体的に移動するカム部52を有する保持ブラケット50と、固定ブラケット30に回動可能に支持され、リンク部材40を第1の溝G1から離脱する方向に押圧する押圧部61、及びこの押圧部61と一体的に移動し、リンク部材40が第1の溝G1に係合する方向への保持ブラケット50のカム部52の移動を阻止する方向で当接可能なカム部62を有する跳上操作部材60を備えている。
そして、跳上付勢部材として、図2に示すように、ばね部材70(本実施形態では引張コイルばね)が固定ブラケット30とリンク部材40との間に張架されており、これにより、図1に示すように、リンク部材40が少なくとも第2の溝G2に係合する方向、即ち、固定ブラケット30に対する可動ブラケット20の跳上方向(図1及び図2の上方)に付勢されている。更に、本実施形態では、図6に示すように、ねじりコイルばねによって構成され、保持ブラケット50に対し、リンク部材40が第1の溝G1に係合する方向に付勢するリターンスプリング53が設けられている。
本実施形態の固定ブラケット30は一対の保持部31、32と支持部33(図2に示す)を有し、保持部31及び32の夫々に、可動ブラケット20の揺動軌跡(図示せず)に対し車体後方に開口する第1の溝G1(初期位置に対応)と、これに連続して車体上方及び後方に開口する第2の溝G2(跳上位置に対応)が形成されている。また、リンク部材40は一対のリンク41、42を有し、両者がリンク43を介して接合されており、リンク41、42は可動ブラケット20の保持部21、22に対し、軸CL(図1に示す)を中心に回動可能に支持されている。リンク43は第1及び第2の溝G1、G2の各々に対し係合可能であり、リンク部材40における固定ブラケット30との係合部を構成している。而して、図6等に示すように、固定ブラケット30(保持部31、32)には、第1及び第2の溝G1、G2によって、リンク43に対する側面視L字状の移動可能軌跡が設定される。
更に、固定ブラケット30の保持部31、32には、保持ブラケット50が軸CHを中心に回動可能に支持され、支持部33には跳上操作部材60が軸CKを中心に回動可能に支持されている。保持ブラケット50には、図5に拡大して示すように、リンク43を保持し得る保持部51が形成されると共に、これと一体にカム部52が形成されている。一方、跳上操作部材60は、押圧部61、カム部62及び把持部63を有するレバー形状に形成されており、押圧部61がリンク43を第1の溝G1から離脱する方向に押圧し、カム部62が(リンク部材40が第1の溝G1に係合する方向への)保持ブラケット50のカム部52の移動を阻止する方向で当接可能な形状に形成されている。尚、跳上操作部材としては上記のレバー形状に限らず、例えばワイヤ操作による操作機構を用いることとしてもよい。
上記の構成になるステアリング装置における跳上機構3による跳ね上げ操作について、図7及び図8を参照して説明する。尚、図7及び図8において、第1及び第2の溝G1、G2とリンク43との位置関係を明らかにするため、カム部62を二点鎖線で示しているが、跳上操作部材60のカム部62と保持ブラケット50のカム部52は常に当接した状態に維持されている。
図7の(A)は、初期位置におけるリンク部材40(リンク43)、保持ブラケット50及び跳上操作部材60の状態を示し、この状態でステアリングコラム1(図1)が保持されているので、運転が可能となる。即ち、リンク43は、初期位置に対応する第1の溝G1に係合した状態で保持され、可動コラム部材10は図1及び図2に示す初期位置に保持されている。このとき、跳上操作部材60は自重(及び/又は図6に示すリターンスプリング53の付勢力)によって図7の(A)に示す状態にあり、この状態から把持部63が車体前方に操作されると、図7の(B)に示すように、跳上操作部材60は二点鎖線で示す初期位置から軸CKを中心に(矢印方向に)揺動する。この結果、リンク43は押圧部61によって押圧されて第1の溝G1から離脱し、リンク部材40(リンク43)は固定ブラケット30(保持部31、32)との係合が解除される。このとき、保持ブラケット50は、カム部52が跳上操作部材60のカム部62に押圧されて軸CHを中心に(反時計方向に)揺動し、図7の(B)に示す状態となる。
この結果、ばね部材70(図2)の付勢力によって、リンク43(及びリンク41、42)は第2の溝G2に係合する方向(図7(C)の上方)に移動し、リンク部材40(ひいては可動ブラケット20及び可動コラム部材10)が跳上方向に移動し、図3及び図4に示すように、ステアリングコラム1は揺動中心(CT)回りに揺動して、水平方向に対し所定の傾斜角度の跳上状態となる。そして、保持ブラケット50は自重(及び/又はリターンスプリング53の付勢力)によって軸CHを中心に揺動し、図7の(C)に示す状態から図8の(D)に示す状態となり、(リターンスプリング53の付勢力によって)その状態が保持(ロック)され、ステアリングコラム1(ひいてはステアリングホイールSW)は跳上位置で保持される。従って、運転者はステアリングホイールSWに手をかけ、これを支えとしてシート(図示せず)から離座することができる。
次に、運転者が乗車する場合には、図8の(D)に示すように跳上位置で保持された状態のステアリングホイールSWに手をかけ、これを支えとしてシート(図示せず)に着座することができる。そして、図8の(E)に示すように、例えば解除機構として機能する後述のシートベルトバックル90と連動してワイヤWが矢印方向に引っ張られ、保持ブラケット50が軸CHを中心に反時計方向に回動する。この結果、リンク部材40(リンク43)と保持ブラケット50の係合状態が解除され、リンク43は第2の溝G2に沿って下方に移動可能な状態となる。但し、図8の(E)に示す状態は、ばね部材70(跳上付勢部材)の付勢力によって保持されており、従って、ステアリングホイールSWは図3及び図4に示す跳上位置に保持されている。即ち、運転者が乗車後、シート(図示せず)に着座し、運転可能な状態となったときには、ステアリングコラム1(ひいてはステアリングホイールSW)は跳上位置で非保持状態にあり、次の操作が行なわれる迄その状態が維持されている。
而して、上記図8の(E)に示す状態から、運転者がステアリングホイールSWを押し下げ、ばね部材70の付勢力に抗してステアリングコラム1を図3の時計方向に揺動させると、リンク43は第2の溝G2から第1の溝G1に移動し、図8の(F)に示す状態となる。この状態で、ワイヤWに対する引張力が解除されると、図7の(A)に示す初期位置に戻るので、運転が可能となる。尚、ワイヤWに対する引張力の解除がシートベルトの装着操作(後述するシートベルトバックル90の作動)に連動して行われるように構成されておれば、この間の運転者による操作はステアリングホイールSWの押し下げのみでよく、従って片手での操作も可能である。また、後述する手動操作の解除機構80を備えた構成においても、少なくとも従前のような、リンク部材40の係合解除とステアリングホイールSWの押し下げを同時に行う必要はなく、ステアリングホイールSWによる乗車時の支えを確保しつつ、跳上位置から容易に初期位置に復帰させることができる。
図9乃至図12は、前述のワイヤWに連結される解除機構の一態様を示すもので、図9の(A)及び(B)に示す解除機構80には、ワイヤWに対する引張力を解除するための押釦81と、ワイヤWに対する引張力を保持するための押釦82がハウジング80aに設けられている。ハウジング80aにはロッド83が摺動可能に支持され、ロッド83の一端に押釦81が固定され、他端に駆動部材85が固定されている。また、ロッド84がハウジング80aに摺動可能に支持され、ロッド84の一端に押釦82が固定され、他端に係合部材86が固定されている。ハウジング80aと押釦81及び82との間には、夫々、両者間を拡開する方向に付勢するリターンスプリング87及び88が介装されており、押釦81及び82に対し押圧力が付与されていないときには、図9の(B)に示す初期位置の状態となっている。
また、ハウジング80aに固定された回転軸89aを中心にポール89が揺動可能に支持され、ポール89の一端部に形成された長穴89bに、駆動部材85に固定されたピン85bが嵌合されている。更に、ハウジング80aに支持されたワイヤガイド部材80bを介してワイヤWが導入され、ワイヤWの先端部が係合部材86の係止部86bに係止されている。係合部材86には歯部86cが形成され、ポール89には歯部86cと噛合可能な爪部89cが形成されており、これらによってラチェット機構が構成されている。
而して、図10に示すように、押釦82が押圧されると係合部材86が図10の右方に移動し、歯部86cがポール89の爪部89cを乗り越えながら移動する。この係合部材86の移動により、係止部86bに係止されたワイヤWに対し引張力が付与される。そして、押釦82の押圧操作を停止し係合部材86の移動が停止すると、図11に示すように、その位置で爪部89cが歯部86cに係合して保持される。この結果、ワイヤWに対し引張力が付与された状態で保持される。
これに対し、図12に示すように、押釦81が押圧されると駆動部材85が図12の右方に移動し、ポール89が回転軸89aを中心に揺動する。このポール89の揺動により、爪部89cと歯部86cの係合が解除された状態となり、その状態で係合部材86は初期位置に戻され、ワイヤWに対する引張力の付与が解除される。尚、解除機構80はステアリングホイールSWの押下操作後での運転者の操作に便宜な位置に配設するとよい。
図13は、前述の解除機構として機能するシートベルトバックル90の構造例を示すもので、基本的な構造は図9に示す解除機構80と同様である。即ち、シートベルトバックル90のハウジング90aに保持部材94が摺動可能に支持され、保持部材94はベルトストラップ保持部92に連結され、ベルト先端部96に連結された係止部96bに、ワイヤWの先端部が係止されている。ハウジング90aと保持部材94との間には、両者間を拡開する方向に付勢するリターンスプリング98が介装されている。而して、シートベルト(図示せず)の装着が解除され、リターンスプリング98の付勢力に抗して、シートベルトバックル90に対し図13の右方向への力が作用すると、ワイヤWに対し引張力が付与された状態となる。これに対し、シートベルト(図示せず)が装着され、シートベルトバックル90に対する図13の右方向への力が解除されたときにはワイヤWに対する引張力が解除された状態となる。
上記のシートベルトバックル90及び跳上機構3によるステアリングホイールSWの跳上操作及び解除作動について、図14を参照して説明する。先ず、ステップ101の運転状態から、ステップ102にて車両を停止すると、ステップ103a乃至105a又はステップ103b乃至105bの操作及び作動を経て、ステップ106にて保持ブラケット50が作動し、ステアリングコラム1(及びステアリングホイールSW)は跳上位置で保持される。続いて、運転者はステップ107にてドア(図示せず)を開き、ステップ108にて、跳上位置で保持された状態のステアリングホイールSWを把持し、これを支えとして運転者がシート(図示せず)から離座し、ステップ109にて降車を完了する。
次に、運転者が乗車する場合には、ステップ110にてドア(図示せず)を開き、ステップ111にて、跳上位置で保持された状態のステアリングホイールSWを把持し、これを支えとして運転者がシート(図示せず)に着座し、ステップ112にて乗車を完了する。そして、ステップ113にてシートベルト(図示せず)を装着すると、ステップ114にて保持ブラケット50が解除され、ステアリングコラム1(ひいてはステアリングホイールSW)が跳上位置で非保持状態となる。従って、ステップ115にて、運転者がステアリングホイールSWを押し下げるだけで(即ち、従前のように同時に解除操作を行う必要はなく)、ステアリングコラム1は初期位置に戻される。
前述のように、本実施形態においては、チルト操作レバー23を操作すれば、チルト機構2によってステアリングホイールSWを所望の操作位置に調整することができる。即ち、上記の跳上操作とは独立してチルト操作を行うことができるが、チルト機能を必要としなければ、チルト操作レバー23等を省略すればよい。更に、上記の跳上操作とは独立して、テレスコピック機構によってステアリングコラム1を短縮又は伸長する方向に駆動し、ステアリングホイールSWを所望の操作位置に調整することができる。尚、テレスコピック機能を必要としなければ、アッパチューブ12及びロアチューブ14を一体に形成して単一部材の可動コラム部材を構成すると共に、アッパシャフト11とロアシャフト13を一体的に形成すればよい。
1 ステアリングコラム
2 チルト機構
3 跳上機構
10 可動コラム部材
20 可動ブラケット
30 固定ブラケット
40 リンク部材
43 リンク(係合部)
50 保持ブラケット
51 保持部
52 カム部
53 リターンスプリング
60 跳上操作部材
61 押圧部
62 カム部
63 把持部
70 ばね部材(跳上付勢部材)
80 解除機構
90 シートベルトバックル
SW ステアリングホイール

Claims (5)

  1. 車体に対しステアリングコラムを揺動可能に支持し、ステアリングホイールを初期位置に対する所定の跳上位置で保持し得る跳上機構を備えた車両のステアリング装置において、前記跳上機構が、前記車体の前方に配置した揺動中心回りに前記ステアリングコラムを揺動可能に支持する可動コラム部材と、該可動コラム部材を保持する可動ブラケットと、前記車体に固定され、前記車体の後方側に開口し少なくとも前記初期位置に対応する第1の溝と前記跳上位置に対応する第2の溝を有する固定ブラケットと、前記可動ブラケットに回動可能に支持され、前記第1及び第2の溝に対し選択的に係合可能な係合部を有するリンク部材と、前記固定ブラケットに回動可能に支持され、前記リンク部材を保持する保持部、及び該保持部と一体的に移動するカム部を有する保持ブラケットと、前記固定ブラケットに回動可能に支持され、前記リンク部材を前記第1の溝から離脱する方向に押圧する押圧部、及び該押圧部と一体的に移動し、前記リンク部材が前記第1の溝に係合する方向への前記保持ブラケットのカム部の移動を阻止する方向で当接可能なカム部を有する跳上操作部材と、前記リンク部材を少なくとも前記第2の溝に係合する方向に付勢する跳上付勢部材とを備えたことを特徴とする車両のステアリング装置。
  2. 前記跳上付勢部材が、前記固定ブラケットと前記リンク部材との間に装着するばね部材であることを特徴とする請求項1記載の車両のステアリング装置。
  3. 前記保持ブラケットに対し、前記リンク部材の前記係合部が前記第1の溝に係合する方向に付勢するリターンスプリングを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の車両のステアリング装置。
  4. 前記保持ブラケットに連結し、前記リターンスプリングの付勢力に抗し前記保持ブラケットを前記リンク部材から離脱する方向に駆動して前記リンク部材との係合を解除する解除機構を備えたことを特徴とする請求項3記載の車両のステアリング装置。
  5. 前記保持ブラケットに一端を連結し、他端を前記解除機構に連結するワイヤを備えたことを特徴とする請求項4記載の車両のステアリング装置。
JP2015009578A 2015-01-21 2015-01-21 車両のステアリング装置 Pending JP2016132409A (ja)

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