JP2016129958A - 筒型パターン膜の作製方法、パターンロールの作製方法および剥離装置 - Google Patents

筒型パターン膜の作製方法、パターンロールの作製方法および剥離装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで実現でき、原版ロールから樹脂製の筒型パターン膜を剥離する具体的手法を含む筒型パターン膜の作製方法および筒型パターン膜を用いたパターンロールの作製方法、筒型パターン膜の剥離装置を提供する。
【解決手段】凹凸パターンが外面に形成されてなる原版ロール10の外面に、弾性材の原料液20aを塗布して被膜を形成し、硬化させることにより、凹凸パターンが転写されてなる弾性材からなる筒型パターン膜20を形成し、筒型パターン膜20の外面に沿った、断面が円弧状の内側面を有するブロック110を3つ以上、各ブロック110の内側面115を筒型パターン膜20の外面の周方向の異なる位置に対向配置して、各ブロック110の内側面115に筒型パターン膜20の外面を吸着させ、吸着させた状態で各ブロック110を筒型パターン膜20の外面に対する法線方向外向きへ移動させることにより、筒型パターン膜20を原版ロール10から剥離する。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面に微細な凹凸パターンを有する筒型パターン膜の作製方法、および筒型パターン膜を備えたパターンロールの作製方法に関するものである。また、本発明は、筒状膜をロール状支持体から剥離するための剥離装置に関するものである。
近年、ロール・トゥ・ロール等のウェブハンドリング技術を応用したナノインプリントが提案されている。例えばこのようなナノインプリントは、加工対象となるシート(例えば樹脂製フィルムや無機基板等)を繰り出す繰出装置とそのシートを巻き取る巻取装置との間の搬送路上に、微細な凹凸パターンを表面に有するパターンロール(ロール金型、モールドロール或いはスタンパロールとも呼ばれる)を備え、パターンロールをシートの加工面に接触させながらシートを繰出装置から巻取装置へと搬送するものである。これにより、連続的に効率よく、樹脂製フィルムにエンボス加工を施したり、シート上に塗布されたレジストにパターンを形成したりすることが可能となる。
パターンロールを得るために、ロール表面に、ミクロン〜サブミクロンオーダーの凹凸パターンを、シームレスで(繋ぎ目なく)形成する技術はすでに知られている。具体的な例として、ロール表面にレジストを塗布し、レーザ露光によってパターニングする技術がある。しかし、レジスト材料は、剛性や耐久性が十分でないことから、連続インプリント用のパターンロールとしてパターンシート製造に適用するには不適な場合が多い。このため、表面にレジストによる凹凸パターンを有するロールを原版ロールとして、転写技術ならびに電鋳技術を利用して、金属からなる円筒状のパターンロールを複製品として作製する技術が開発されている(特許文献1など)。
他方、特許文献2には、外周面に凹凸パターンを有する原版ロール(母型)の外周面にシリコーン樹脂層を形成することにより、転写凹凸パターンを内面に有する円筒状のシリコーン樹脂層を形成し、原版ロールから円筒状のシリコーン樹脂層を剥離し、外周側から保持した状態で、内面の転写凹凸パターン表面に金属層を形成して、凹凸パターンを有する円筒状の金属層からなるパターンロールを得ることが開示されている。
特許文献2には、円筒状のシリコーン樹脂層を原版ロールから剥離する方法として、(1)予めシリコーン樹脂層の表面に接着剤を塗布してから、シリコーン樹脂層の外形よりも大きい内径を有する中空状の円筒状ホルダーをその周辺に設置した上で、ホルダーの内壁にシリコーン樹脂層の一部を圧接し、順次、全面を圧接することにより剥離する方法、(2)シリコーン樹脂層とホルダーの一方の端部を接着してから他方の端部からその間隙に存在する空気を脱気することで剥離する方法、(3)同様に一方の端部を接着してから、原版ロールとシリコーン樹脂層との間に圧縮空気を送り込み、その圧力で剥離する方法などが挙げられている。
特開2005−199642号公報 特開2007−290274号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、原版ロールから、金属の複製ロールを製作する場合、転写剥離の際、原版ロールのレジストを溶解する必要があることから、原版ロールから、金属複製ロールが1本しか製作できない。すなわち、1本の金属複製ロールを作製する毎に、原版ロールを新規製作する必要がある。例えば連続インプリントでパターンシートを製造する場合、複製ロール型を数日で交換する必要が生じる場合もある。原版ロール製作は、時間とコストがかかることから、金属複製ロールを何本も作製する場合は極めてコスト高となる。したがって、原版ロールを破壊することなく複数回複製可能として低コストで複製ロールを得る方法が求められている。
特許文献2には、原版ロールからシリコーン樹脂層を剥離する方法が述べられているが、十分に具体的な方法が開示されているとは言えず、より具体的かつ現実的な剥離方法が求められている。
また、特許文献2では、円筒状のシリコーン樹脂層の内面に円筒電鋳膜を形成した後、円筒電鋳膜からシリコーン樹脂層を剥離する方法としては、シリコーン樹脂層の一部を切断し展開して剥離する方法が開示されており、転写凹凸パターンを有するシリコーン樹脂層を複数回使用することは想定されていない。すなわち、原版ロールから複数の樹脂製の複製ロールを作製することはできるが、樹脂製の複製ロール自体は1回しか用いることができない。樹脂製の複製ロール自体も複数回使用可能とすればさらなる低コスト化を図ることができると考えられる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、低コストで実現でき、かつ原版ロールから樹脂製の筒型パターン膜を剥離する具体的手法を含む筒型パターン膜の作製方法およびその筒型パターン膜を用いたパターンロールの作製方法を提供することを目的とする。また、本発明は、原版ロールから筒型パターン膜を剥離するための剥離装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の筒型パターン膜の作製方法は、凹凸パターンが外面に形成されてなる原版ロールの外面に、弾性材の原料液を塗布して被膜を形成し、その被膜を硬化させることにより、凹凸パターンが転写されてなる、弾性材からなる筒型パターン膜を形成し、
筒型パターン膜の外面に沿った、断面が円弧状の内側面を有するブロックを3つ以上、各ブロックの内側面を筒型パターン膜の外面の周方向の異なる位置に対向配置して、各ブロックの内側面に筒型パターン膜の外面を吸着させ、
吸着させた状態で各ブロックを筒型パターン膜の外面に対する法線方向外向きへ移動させることにより、筒型パターン膜を原版ロールから剥離する筒型パターン膜の作製方法である。
本発明の第2の筒型パターン膜の作製方法は、凹凸パターンが内面に形成されてなる円筒状の原版ロールの内面に、弾性材の原料液を塗布して被膜を形成し、その被膜を硬化させることにより、凹凸パターンが転写されてなる、弾性材からなる筒型パターン膜を形成し、
筒型パターン膜の内面に沿った、断面が円弧状の外側面を有するブロックを3つ以上、各ブロックの外側面を筒型パターン膜の内面の周方向の異なる位置に対向配置して、各ブロックの外側面に筒型パターン膜の内面を吸着させ、
吸着させた状態で各ブロックを筒型パターン膜の内面に対する法線方向内向きへ移動させることにより、筒型パターン膜を原版ロールから剥離する筒型パターン膜の作製方法である。
上記において、「弾性材の原料液」とは、硬化することにより弾性材となる液状組成物であり、原料液を硬化して得られる弾性材が熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂であるとき、それぞれ未硬化の流動状態にある状態のものをいい、原料液を硬化して得られる弾性材が熱可塑性樹脂であるとき、溶剤に熱可塑性樹脂を溶解させたものをいう。
本発明の第1および第2の筒型パターン膜の作製方法においては、筒型パターン膜を原版ロールから剥離する際に、ブロックを、筒型パターン膜のうちブロックに密着した部分が円筒体から剥離する距離だけ移動させ、その後、ブロックを停止させた状態で、筒型パターン膜の弾性力を用いてブロックに密着していない部分を原版ロールから剥離させてもよい。
本発明の第1および第2の筒型パターン膜の作製方法においては、ブロックを移動する際、ブロックの長さ方向の一端を、他端よりも先に原版ロールから離間させるようにブロックを傾けて移動させてもよい。
なお、ブロックの筒型パターン膜と吸着する面と筒型パターン膜との間に多孔質シートを介在させて吸着させることが好ましい。
ここで、ブロックの筒型パターン膜と吸着する面とは、第1の筒型パターン膜の作製方法におけるブロックの場合は内側面であり、第2の筒型パターン膜の作製方法におけるブロックの場合は外側面である。
本発明のパターンロールの作製方法は、上記本発明の筒型パターン膜の作製方法を用い、
外面に原版ロールの凹凸パターンに応じた凹凸パターンを有するパターンロールを作製するパターンロールの作製方法である。
ここで、原版ロールの凹凸パターンに応じた凹凸パターンとは、原版ロールからの奇数回の転写を経て形成されたパターンロールにおいては原版ロールの凹凸パターンの反転凹凸パターンであり、原版ロールからの偶数回の転写を経て形成されたパターンロールにおいては原版ロールの凹凸パターンと凹凸関係が等しい凹凸パターンである。
本発明のパターンロールの作製方法は、筒型パターン膜の作製方法により得られた筒型パターン膜が内面に凹凸パターンを有するものであるとき、筒型パターン膜の内面に電鋳により筒型電鋳膜を形成し、筒型電鋳膜から筒型パターン膜を剥離して筒型電鋳膜に筒型電鋳膜の内周と一致する円柱芯を嵌め込む、あるいは、筒型電鋳膜に筒型電鋳膜の内周と一致する円柱芯を嵌め込んで筒型電鋳膜から筒型パターン膜を剥離することにより、パターンロールを得てもよい。
ここで、筒型電鋳膜から筒形パターン膜を剥離する際には、筒形パターン膜の外面に沿った、断面が円弧状の内側面を有するブロックを3つ以上、各ブロックの内側面を筒型パターン膜の外面の周方向の異なる位置に対向配置して、各ブロックの内側面に筒型パターン膜の外面を吸着させ、吸着させた状態で各ブロックを筒型パターン膜の外面に対する法線方向外向きへ移動させることにより、筒型パターン膜を筒形電鋳膜から剥離することが好ましい。
本発明のパターンロールの作製方法においては、筒型パターン膜の作製方法により得られた筒型パターン膜が外面に凹凸パターンを有するものであるとき、筒型パターン膜にその内周と一致する円柱芯を嵌め込むことによりパターンロールを得てもよい。
本発明のパターンロールの作製方法においては、筒型パターン膜の成形方法により得られた筒型パターン膜が内面に凹凸パターンを有するものであるとき、筒型パターン膜を裏返すことによって、外面に凹凸パターンを有するものとし、外面に凹凸パターンを有する筒型パターン膜にその内周と一致する円柱芯を嵌め込むことにより、パターンロールを得てもよい。
上記筒型パターン膜を裏返す際には、筒型パターン膜を、円筒形状を維持した状態で外面から支持し、筒型パターン膜の長さ方向の一端を把持してその一端を円筒内側から他端側に向けて引っ張って裏返すことが好ましい。
また、このときには、筒型パターン膜を把持した一端からエアチューブに嵌め込むように、円筒形状を維持しつつ裏返すことが好ましい。
本発明のパターンロールの作製方法は、筒型パターン膜に円柱芯を嵌め込む際に、筒型パターン膜の外面に沿った、断面が円弧状の内側面を有するブロックを3つ以上、各ブロックの内側面を筒型パターン膜の外面の周方向の異なる位置に対向配置して、各ブロックの内側面に筒型パターン膜の外面を吸着させ、
吸着させた状態で各ブロックを筒型パターン膜の外面に対する法線方向外向きへ移動させることにより、筒型パターン膜の中空部を拡げ、拡げられた中空部に円柱芯を挿入した後、各ブロックによる吸着を解除することにより、筒型パターン膜に円柱芯を嵌め込みパターンロールを得てもよい。
本発明の第1の剥離装置は、ロール状支持体の外面に密着した弾性材からなる筒状膜を、ロール状支持体から剥離するための剥離装置であって、
断面が円弧状の内側面と、その内側面に設けられた複数の孔と、その孔に連通する吸引路とを備え、円周上に配置された3つ以上のブロックと、
吸引路に接続された吸引部と、
ブロックを径方向に移動させる移動制御部と、
吸引部の作動を制御する吸引制御部とを備えた剥離装置である。
本発明の第2の剥離装置は、筒状のロール状支持体の内面に密着した弾性材からなる筒状膜を、ロール状支持体から剥離するための剥離装置であって、
断面が円弧状の外側面と、その外側面に設けられた複数の孔と、その孔に連通する吸引路とを備え、円周上に配置された3つ以上のブロックと、
吸引路に接続された吸引部と、
ブロックを径方向に移動させる移動制御部と、
吸引部の作動を制御する吸引制御部とを備えた剥離装置である。
本発明の第1の筒型パターン膜の作製方法は、凹凸パターンを外面に備えた原版ロールの外面に形成された弾性材からなる筒型パターン膜を、筒型パターン膜の外面に沿った、断面が円弧状の内側面を有するブロックを3つ以上、各ブロックの内側面を筒型パターン膜の外面の周方向の異なる位置に対向配置して、各ブロックの内側面に筒型パターン膜の外面を吸着させ、吸着させた状態で各ブロックを筒型パターン膜の外面に対する法線方向外向きへ移動させることにより、筒型パターン膜を原版ロールから剥離する筒型パターン膜の作製方法である。かかる方法によれば、筒型パターン膜および原版ロールの双方を破壊することなく、筒型パターン膜を原版ロールから剥離することができるので、筒型パターン膜および原版ロールを繰り返し用いることができ、筒型パターン膜を安価に作製することができる。また、この方法を用いれば、パターンロールを安価に提供することが可能となる。
本発明の第2の筒型パターン膜の作製方法は、凹凸パターンを内面に備えた原版ロールの内面に形成された弾性材からなる筒型パターン膜を、筒型パターン膜の内面に沿った、断面が円弧状の外側面を有するブロックを3つ以上、各ブロックの外側面を筒型パターン膜の内面の周方向の異なる位置に対向配置して、各ブロックの外面に筒型パターン膜の内面を吸着させ、吸着させた状態で各ブロックを筒型パターン膜の内面に対する法線方向内向きへ移動させることにより、筒型パターン膜を原版ロールから剥離する筒型パターン膜の作製方法である。かかる方法によれば、筒型パターン膜および原版ロールの双方を破壊することなく、筒型パターン膜を原版ロールから剥離することができるので、筒型パターン膜および原版ロールを繰り返し用いることができ、筒型パターン膜を安価に作製することができる。また、この方法を用いれば、パターンロールを安価に提供することが可能となる。
本発明の第1の筒型パターン膜の作製工程を模式的に示す図である。 筒型パターン膜の戻り力を利用した剥離工程を模式的に示す図である。 本発明の第2の筒型パターン膜の作製方法の工程を模式的に示す図である。 第1の実施形態のパターンロールの作製工程を模式的に示す図である。 筒型パターン膜を外周側から円筒枠で支持させ、電鋳を行う工程を模式的に示す図である。 第2の実施形態のパターンロールの作製工程を模式的に示す図である。 図6の工程において、内側に凹凸パターンを有する筒型パターン膜を裏返す工程を模式的に示す図である。 図6の工程において筒型パターン膜の中空部に円柱芯を挿入する工程を模式的に示す図である。 第3の実施形態のパターンロールの作製工程を模式的に示す図である。 図9の工程において、筒型パターン膜の中空部に円柱芯を挿入する工程を模式的に示す図である。 複製型原版ロールの作製工程を模式的に示す図である。 パターンロールを用いた連続インプリントを実施するための装置の一部を示す断面図である。 第1の剥離装置の構成を模式的に示す、装置の長軸方向に垂直な面で切断した切断部端面図Aと長軸方向に平行な面で切断した断面図Bである。 図13の剥離装置のブロックを模式的に示す斜視図である。 ブロックを傾けて剥離する際の剥離方法を模式的に示す断面図である。 第2の剥離装置の構成を模式的に示す、装置の長軸方向に垂直な面で切断した切断部端面図Aと長軸方向に平行な面で切断した断面図Bである。 図16の剥離装置のブロックを模式的に示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明するが、本発明はこれに限られるものではない。なお、視認しやすくするため、図面中の各構成要素の縮尺等は実際のものとは適宜変えている。
[筒型パターン膜の作製方法]
まず、本発明の第1および第2の筒型パターン膜の作製方法について順に説明する。筒型パターン膜は、凹凸パターン表面を有する原版ロールを用いて作製されるが、本発明の第1の筒型パターン膜の作製方法は、凹凸パターンを外面に有する原版ロールを用いる場合に関し、本発明の第2の筒型パターン膜の作製方法は、凹凸パターンを円筒内面に有する原版ロールを用いる場合に関する。なお、本明細書において原版ロールとは、ロール表面(内面もしくは外面)に凹凸パターンを直接加工したものをいい、ロール表面に凹凸パターンシートを巻き付けたものを含まない。
(本発明の第1の筒型パターン膜の作製方法の実施形態)
本発明の第1の筒型パターン膜の作製方法の実施形態を説明する。図1は、本実施形態の作製工程を模式的に示す図である。
なお、図1は円筒の一端側から見た平面図であるが、図1中の部材を区別するために一部ハッチングを付している。後述の図2〜6および図8〜図11においても同様とする。
本実施形態の筒形パターン膜の作製方法は次の通りである。
図1に示すように、凹凸パターンが外面に形成されてなる原版ロール10を用意し(S11)、原版ロール10を一方向に回転させつつ、原版ロール10の外面、すなわち凹凸パターン表面にノズル15から弾性材の原料液20aを吐出させることにより、その原版ロール10の凹凸パターン表面に弾性材の原料液20aを塗布して被膜を形成する(S12)。そして、必要に応じてブレード16等を用いて被膜(原料液20a)の膜厚を均一化する(S13)。このとき、原版ロール10を回転中にブレード位置を制御して膜厚を調整することができる。被膜の膜厚は1〜5mm程度とすることが好ましい。
その後、原版ロール10を回転させながら原料液20aからなる被膜を硬化させることにより、凹凸パターンが転写されてなる弾性材からなる筒型パターン膜20を形成し、筒型パターン膜20の外面に沿った、断面が円弧状の内側面115を有する4つのブロック110を、それらの内側面115が筒型パターン膜20の外面の、周方向の異なる位置に対向配置して、各ブロック110の内側面115に筒型パターン膜20の外面を吸着させる(S14)。
そして、吸着させた状態で各ブロック110を筒型パターン膜20の外面に対する法線方向外向きへ移動させる(S15)ことにより、筒型パターン膜20の内径を拡げて筒型パターン膜20を原版ロール10から剥離する(S16)。さらに、筒型パターン膜20の内径を拡げた状態で原版ロール10を引き抜き、最後にブロック110による筒型パターン膜20の吸着を解除することにより筒型パターン膜20を得る(S17)。
原版ロール10としては、円柱部材(ロール)11の表面に凹凸パターン層12が形成されていればよく、公知の方法で得られたものを適宜用いることができる。例えば、円柱部材11の表面に光感光性樹脂からなるレジストをディップコート法などの塗布法により塗布し、レーザ光照射により、例えばミクロンオーダーのラインパターンを描画し、未硬化部を洗い流すことで、レジストの凹凸パターンを形成したもの、あるいは、さらにレジストの凹凸パターン上に必要に応じてスパッタによる金属被膜などの表面処理を行ったものを原版ロール10として用いることができる。
ロール寸法としては、例えば、長さ300〜1500mm、直径(内径)100〜500mm程度とする。
凹凸パターンとしては、たとえば、ライン・アンド・スペースパターンが挙げられるが、特に限定されるものではない。また、凹凸パターンの凸部幅、凹部幅、凸部と凹部との差(凸部の高さ)はいずれも数10nm〜数100μm程度までの範囲で用途に応じて任意に形成されたものを用いることができる。
ブロック110に関し、断面が円弧状の内側面115はシリンドリカルな凹面であり、内側面115が「筒型パターン膜の外面に沿った」とは、筒型パターン膜の外面に密着可能な曲率を有していることを意味する。
本例において、筒型パターン膜の剥離にはブロック110を4つ用いるものとしているが、ブロックの数は3つ以上であれば、特に制限はない。ブロックの数は少なくとも4つ以上が好ましい。ロール径が大きいほど、ブロック数が多い方が望ましく、例えば、ロール径が100〜200mmであれば、ブロック数は4〜6個程度、ロール径が300〜500mmであれば、ブロック数は6〜10個程度が適当と考えられる。複数のブロックは同等の形状として、均等に配置されていることが望ましいが、必ずしもブロックの形状は同一でなくてもよい。筒型パターン膜の外面と密着するすべてのブロックの内側面の総面積は、筒型パターン膜の外面の7割以上、好ましくは8割以上を覆う大きさであることが好ましい。1つのブロックによる密着面積が大きいと大きな剥離力が必要となるので、1つのブロックは小さくブロック数を多くする方が好ましい。
ブロックに筒型パターン膜を吸着させる方法としては、ブロック内部を空洞化し、ブロックの筒型パターン膜に接する面に多数の吸引孔を設けて減圧吸引する方法が特に好ましい。なお、ブロックの筒型パターン膜に接する面と筒型パターン膜との間に、多孔質シートを介在させた状態でブロックに筒型パターン膜を吸着させるようにしてもよい。
また、ブロックに筒型パターン膜を吸着させて剥離する際に、超音波振動を与えてもよい。具体例としては、超音波発生器を、剥離する部分のロール表面もしくは内面に当て、剥離方向と平行に振動が加わるように、超音波振動を与えることが好ましい。どうしても取り付ける場所がない場合は、ロール側面から振動を与えてもよい。なお、超音波発生器は、特に限定するものではないが、超音波発生器の出力は、例えば300〜3000W程度の範囲が好ましい。
また、筒型パターン膜20を原版ロール10から剥離する際に、図2に示すように、筒型パターン膜20をブロック110に吸着させた状態(S31)から、筒型パターン膜20のうちブロック110に密着した部分を原版ロール10からわずかに剥離する分だけ移動させ(S32)、その後、ブロック110を停止させた状態で、筒型パターン膜20の弾性力(戻り力)を利用してブロック110に密着していない部分を原版ロール10から剥離させる(S33)ようにしてもよい。
また、筒型パターン膜20をブロック110に吸着させた状態で、ブロック110を移動する際、ブロック110の長さ方向の一端を、他端よりも先に原版ロールから離間させるようにブロックを傾けて移動させることにより、筒型パターン膜20の一端のみ先に原版ロール10から剥離させ、その後、全体を剥離するようにしてもよい。
弾性材とは、ゴムのように、応力を与えることで伸縮し、ヤング率では10〜100MPa程度の特性を有する材料を指す。本発明において用いられる弾性材の具体例としては、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂、ウレタン系などの光硬化性樹脂、ゴム弾性のある熱可塑性樹脂(エラストマー、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)など)が挙げられる。なお、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂の筒型パターン膜を形成する場合には、それぞれ未硬化の流動状態にある状態のものを弾性材の原料液として用い、塗布後に熱エネルギーまたは光エネルギーを与えて硬化させればよい。熱可塑性樹脂の筒型パターン膜を形成する場合には、溶剤に熱可塑性樹脂を溶解させたものを弾性材の原料液として用い、塗布後に溶剤を蒸発させることにより硬化させればよい。
以上のように、本実施形態の筒型パターン膜20の作製方法によれば、筒型パターン膜20および原版ロール10を破壊することなく、筒型パターン膜20を原版ロール10から剥離することができるので、双方を繰り返し用いることができ、低コストに筒型パターン膜20を製造することが可能となる。
(本発明の第2の筒形パターン膜の作製方法の実施形態)
本発明の第2の筒型パターン膜の作製方法の実施形態を説明する。図3は、本実施形態の作製工程を模式的に示す図である。
本実施形態の筒形パターン膜の作製方法は次の通りである。
図3に示すように、凹凸パターンが内面に形成されてなる円筒状の原版ロール30を用意し(S21)、原版ロール30を一方向に回転させつつ、原版ロール30の内面、すなわち凹凸パターン表面にノズル15から弾性材の原料液40aを吐出させることにより、その原版ロール30の凹凸パターン表面に弾性材の原料液40aを塗布して被膜を形成する(S22)。そして、必要に応じてブレード16等で被膜(原料液40a)の膜厚を均一化する(S23)。このとき、原版ロール30を回転中にブレード位置を制御して膜厚を調整することができる。被膜の膜厚は1〜5mm程度とすることが好ましい。
その後、原版ロール30を回転させながら原料液40aからなる被膜を硬化させることにより、凹凸パターンが転写されてなる弾性材からなる筒型パターン膜40を形成し、筒型パターン膜40の内面に沿った、断面が円弧状の外側面139を有する4つのブロック130を、それらの外側面139が筒型パターン膜40の内面の周方向の異なる位置に対向配置して、各ブロック130の外側面139に筒型パターン膜40の内面を吸着させる(S24)。
そして、吸着させた状態で各ブロック130を筒型パターン膜40の内面に対する法線方向内向きへ移動させることにより、筒型パターン膜40の外径を縮めて筒型パターン膜40を原版ロール30から剥離する(S25)。さらに、筒型パターン膜40の外径を縮めた状態で原版ロール30から筒型パターン膜40を抜き出し(S26)、最後にブロック130による筒型パターン膜40の吸着を解除することにより筒型パターン膜40を得る(S27)。
原版ロール30としては、円筒部材31の内面に凹凸パターン層32が形成されているものであればよく、公知の方法で得られたものを適宜用いることができる。例えば、円筒部材31として光透過性の材料からなるものを用い、その内面に光感光性樹脂からなるレジストを塗布し、円筒部材31の外面からレーザ光を照射してミクロンオーダーのラインパターンを描画し、未硬化部を洗い流すことで、レジストの凹凸パターンを形成したもの、あるいは、さらにレジストの凹凸パターン上に必要に応じてスパッタによる金属被膜などの表面処理を行ったものを原版ロール30として用いることができる。
ロール寸法としては、例えば、長さ300〜1500mm、直径(内径)100〜500mm程度とする。
凹凸パターンとしては、たとえば、ライン・アンド・スペースパターンが挙げられるが、特に限定されるものではない。また、凹凸パターンの凸部幅、凹部幅、凸部と凹部との差(凸部の高さ)はいずれも数10nm〜数100μm程度までの範囲で用途に応じて任意に形成されたものを用いることができる。
ブロック130に関し、断面が円弧状の外側面139はシリンドリカルな凸面であり、外側面139が「筒型パターン膜の内面に沿った」とは、筒型パターン膜の内面に密着可能な曲率を有していることを意味する。
本例において、筒型パターン膜の剥離にはブロック130を4つ用いるものとしているが、ブロックの数は3つ以上であれば、特に制限はない。ブロックの数は少なくとも4つ以上が好ましい。ロール径が大きいほど、ブロック数が多い方が望ましく、例えば、ロール径が100〜200mmであれば、ブロック数は4〜6個程度、ロール径が300〜500mmであれば、ブロック数は6〜10個程度が適当と考えられる。複数のブロックは同等の形状として、均等に配置されていることが望ましいが、必ずしもブロックの形状は同一でなくてもよい。筒型パターン膜の内面と密着するすべてのブロックの外側面の総面積は、筒型パターン膜の内面の7割以上、好ましくは8割以上を覆う大きさであることが好ましい。1つのブロックによる密着面積が大きいと大きな剥離力が必要となるので、1つのブロックは小さくブロック数を多くする方が好ましい。
ブロックを筒型パターン膜に吸着させる方法や、ブロックを筒型パターン膜に吸着させた状態で筒型パターン膜を原版ロールから剥離する際の超音波振動を与える方法などについて、第1の筒型パターン膜の作製方法の実施形態の場合と同様の方法を採用することができる。
また、弾性材の材料についても第1の筒型パターン膜の作製方法の実施形態の場合と同様のものを用いることができる。なお、凹凸パターンが内面に形成されてなる円筒状の原版ロール30の内面への弾性材の原料液の塗布には、特許文献2の図3に記載のレジスト塗布装置を用いてもよい。
以上のように、本実施形態の筒型パターン膜40の作製方法によれば、筒型パターン膜40および原版ロール30を破壊することなく、筒型パターン膜40を原版ロール30から剥離することができるので、双方を繰り返し用いることができ、低コストに筒型パターン膜40を製造することが可能となる。
[パターンロールの作製方法]
本発明のパターンロールの作製方法は、本発明の第1または第2の筒型パターン膜の作製方法を用いた、外面に原版ロールの凹凸パターンに応じた凹凸パターンを有するパターンロールを作製する方法である。
(第1の実施形態のパターンロールの作製方法)
図4は、本発明の第1の実施形態のパターンロールの作製工程を模式的に示す図である。図4に沿って、本実施形態のパターンロールの作製方法を説明する。
まず、凹凸パターンが外面に形成されてなる原版ロール10を用意し(S41)、原版ロール10の凹凸パターン表面に弾性材の原料液を塗布し被膜を形成し、被膜を硬化させることにより、凹凸パターンが転写されてなる弾性材からなる筒型パターン膜20を作製し(S42)、筒型パターン膜20を原版ロール10から剥離する(S43)。この工程S41−S43には、上述の第1の実施形態の筒型パターン膜20の作製方法(図1における工程S11−S17)を用いることができる。
その後、内面に凹凸パターンを有する筒型パターン膜20の内面にスパッタ等によりNi等からなる導電層を形成し、続いて電鋳槽に筒型パターン膜20を浸漬させてNi膜等の筒型電鋳膜22を形成する(S44)。電鋳方法は公知の方法を採用することができる。
そして、筒型電鋳膜22の中空部に円柱芯23を嵌め込み(S45)、筒型電鋳膜22から筒型パターン膜20を剥離することによりパターンロール50を得ることができる(S46)。なお、円柱芯23は、筒型電鋳膜22と筒型パターン膜20を剥離した後に筒型電鋳膜22の中空部に嵌め込むようにしてもよい。
上記作製方法において、筒型パターン膜20の凹凸パターン面への導電層の形成および電鋳膜の形成は、筒型パターン膜20を外周側から円筒枠により保持させた状態で行うことが好ましい。図5に筒型パターン膜20を外周側から円筒枠で支持させ、電鋳を行う工程を模式的に示す。図4の原版ロール10の表面に筒型パターン膜20を形成した工程S42から、筒型パターン膜20を原版ロール10から剥離する図1に示した工程S14、S15を経て、工程S16の筒型パターン膜20を原版ロール10から剥離した状態で、筒型パターン膜20から原版ロール10を引き抜き、その原版ロール10を引き抜いた筒型パターン膜20の内側にエアチューブ25を挿入する(S51)、その後ブロック110による吸引を解除してブロックをはずし(S52)、剛体の円筒枠26の中にエアチューブ25ごとパターン膜20を挿入し、エアチューブ25内の圧力を上げて、筒型パターン膜20を円筒枠26に密着させる(S53)。このとき、円筒枠26の内面に接着剤を塗布しておいて、筒型パターン膜20を円筒枠26に接着させてもよいし、円筒枠26の内面にクッション層となるシートを貼り付けておいてもよい。このシートとしては、タック性を有する材料からなるものであればよく、シリコンゴムシートや、一面に粘着剤が塗布された粘着シートなどを用いることができる。
その後、エアチューブ25内の圧力を下げることによりエアチューブ25を縮めて筒型パターン膜20内から抜き取り、円筒枠26に筒型パターン膜20が保持された状態とする(S54)。次いで、既述の通り、パターン膜20の内面に導電層を形成し、円筒枠26ごと筒型パターン膜20を電鋳槽に浸漬させて、筒型パターン膜20内面に筒型電鋳膜22を電鋳形成する(S55)。
円筒枠26を取り外すことにより、図4の工程S44に示す筒型パターン膜20中に筒型電鋳膜22が形成されたものが得られる。例えば、円筒枠26を加熱して(円筒枠が金属製であれば100℃〜150℃くらいに加熱して)内径を拡げることにより、筒型パターン膜20中に筒型電鋳膜22が形成されたものを円筒枠26から外すことができる。また、円筒枠を分割できるような構造としておけば、円筒枠の取り外しは自在となる。なお、筒型パターン膜20を溶剤などで溶解させて筒型電鋳膜22を取り外す方法も考えられる。
筒型電鋳膜22への円柱芯23の嵌め込み(S44−S45)は、例えば、筒型電鋳膜22を加熱して円筒の径をやや拡げ、その中に冷却した円柱芯23を挿入し、常温に戻す方法により達成することができる。このとき、加熱により筒型パターン膜20も伸びるので、筒型電鋳膜22を破壊しないように注意する必要がある。
筒型パターン膜20の筒型電鋳膜22からの剥離(S45−S46)は、筒型パターン膜20の作製方法において使用したブロック110による剥離方法(図1の工程S14−16)を適用することができる。
なお、円柱芯23の表面に筒型電鋳膜22を備えたパターンロール50を、上記パターンロールの作製方法における原版ロール10として用い、上記の作製方法に従って複数ロールを繰り返して作製することもできる。また、筒型パターン膜20は、傷んでいない限り用いることができ、図4における工程S44−S46を繰り返すことにより、複数のパターンロールを作製することができる。
(第2の実施形態のパターンロールの作製方法)
図6は、本発明の第2の実施形態のパターンロールの作製工程を模式的に示す図である。図6に沿って、本実施形態のパターンロールの作製方法を説明する。
本実施形態のパターンロールの作製方法は、第1の実施形態のパターンロールの作製工程を一部変更したものであり、原版ロール10から筒型パターン膜20を作製する工程S41−S42は、第1の実施形態のパターンロールの作製工程と同一である。
作製された筒型パターン膜20に対して導電層の形成、電鋳処理をすることなく、内面側に凹凸パターンを有する筒型パターン膜20を裏返すことにより外面側に凹凸パターンを有するものとし(S48)、外面側に凹凸パターンを有する筒型パターン膜20の内側の中空部に円柱芯24を嵌め込むことによりパターンロール51を得ることができる(S49)。
図7は、内面側に凹凸パターンを有する筒型パターン膜20を裏返す具体的な方法を模式的に示す断面図である。
筒型パターン膜20をブロック110により吸着させて原版ロール10から剥離して、筒型パターン膜20の内部から原版ロール10を引き抜き、筒型パターン膜20がブロック110に吸着固定されている状態から、掴み治具27により筒型パターン膜20の一端の数か所もしくは円周全体を掴み(S61)、掴み治具27と一体とされたエアチューブ(円柱状の風船)28を筒型パターン膜20の内側に挿入し、筒型パターン膜20をエアチューブ28に巻きつけるようにして円筒内側から筒型パターン膜の他端側に向けて引っ張ってブロック110から剥がしつつ裏返す(S62)。
この操作S61−S62の間、ブロック110による筒型パターン膜20の吸引力を筒型パターン膜20が剥がれる程度に制御しておく。エアチューブ28に対しては図7中の工程S61における矢印方向からエアの供給が可能となっており、筒型パターン膜20をブロック110から剥がす際にエアチューブ28の内圧を制御して、筒型パターン膜20が撓んだり、折れたりしないように、また、表面の凹凸パターンを傷めないように、ゆっくりと全体を動かすことが好ましい。
裏返して外面に凹凸パターンを有する筒型パターン膜20の中空部に円柱芯24を嵌め込む工程の具体的な態様について図8を参照して説明する。
筒型パターン膜20の外側に図1において剥離操作に用いたブロック110を配置して、ブロック110により筒型パターン膜20の外面を吸引吸着させる(S63)。そして、ブロック110を外向きに移動させることにより筒型パターン膜20の内周を拡げた状態で、円柱芯24を挿入する(S64)。その後、ブロック110による筒型パターン膜20の吸引を解除することにより、円柱芯24が筒型パターン膜20の内側に嵌め込まれたパターンロール51(図6のS49参照)を得ることができる。
本実施形態のパターンロール51の作製方法は、第1の実施形態のパターンロール50の作製方法と比較して、筒型パターン膜20の内側面への電鋳工程が不要になるため大幅な工程簡略化が実現できる。また、1つの原版ロールを用いて複数の筒型パターン膜40を得、複数のパターンロールを作製することができるのでパターンロール作製コストを抑制することができる。一方で樹脂等からなる弾性材からなる筒型パターン膜20をパターンロール表面に用いているため、耐久性はパターンロール50と比較するとやや低下する。そこで、パターンロール51の筒型パターン膜20表面にスパッタ等による金属膜を形成して、凹凸パターン表面の硬度を上げることにより、耐久性を向上させたものをパターンロールとして用いることも好ましい。
(第3の実施形態のパターンロールの作製方法)
図9は、本発明の第3の実施形態のパターンロールの作製工程を模式的に示す図である。図9に沿って、本実施形態のパターンロールの作製方法を説明する。
まず、凹凸パターンが内面に形成されてなる原版ロール30を用意し(S71)、原版ロール30の凹凸パターン表面に弾性材の原料液を塗布して被膜を形成し、被膜を硬化させることにより、凹凸パターンが転写されてなる弾性材からなる筒型パターン膜40を形成し(S72)、筒型パターン膜40を原版ロール30から剥離する(S73)。この工程S71−S73には、上述の第2の実施形態の筒型パターン膜40の作製方法(図3におけるS21−S27)を用いることができる。
その後、外面に凹凸パターンを有する筒型パターン膜40の中空部に円柱芯46を嵌め込むことにより(S74)、パターンロール52を得ることができる。また、筒型パターン膜40の表面にスパッタ等により金属層48を形成することにより、表面が金属層48からなるパターンロール53を作製してもよい。パターンロール52は、樹脂製の筒型パターン膜40をパターンロール表面に用いているため、耐久性にやや劣る。一方、パターンロール53は、表面に金属層48を備えているため、樹脂製の表面と比較して耐久性が高い。
上記作製方法において、筒型パターン膜40の中空部に円柱芯46を挿入する方法について図10を参照して説明する。
筒型パターン膜40の内側にブロック130を配置してブロック130に筒型パターン膜40を吸着させ、原版ロール30から筒型パターン膜40を剥離し、原版ロール30から筒型パターン膜40を取り外した状態(S81)から、筒型パターン膜40の外周に4つのブロック110を内側に配置した4つのブロック130に1対1となるように対向配置し、ブロック110により筒型パターン膜40の外面を吸着させる(S82)。その後、内側のブロック130による吸着を解除してブロック130を筒型パターン膜40の内部から引き抜き、ブロック110を外側に移動させて筒型パターン膜40の内径を拡げ(S83)、筒型パターン膜40の中空部に円柱芯46を挿入する(S84)。その後、ブロック110による吸引を解除することにより、円柱芯46が筒型パターン膜40の内側に嵌め込まれたパターンロール52(S85)を得ることができる。
[筒型パターン膜の作製方法を用いた複製型原版ロールの作製方法]
本発明の第2の筒型パターン膜の作製方法は、筒型パターン膜作製用の複製型原版ロールの作製に利用することができる。図11は、複製型原版ロールの作製工程を模式的に示す図である。図11に沿って複製型原版ロールの作製方法を説明する。
まず、凹凸パターンが内面に形成されてなる原版ロール30を用意し(S91)、原版ロール30の凹凸パターン表面に弾性材の原料液を塗布して被膜を形成し、被膜を硬化させることにより、凹凸パターンが転写されてなる弾性材からなる筒型パターン膜40を形成し(S92)、筒型パターン膜40を原版ロール30から剥離する(S93)。この工程S91−S93には、上述の第2の実施形態の筒型パターン膜40の作製方法(図3におけるS21−S27)を用いることができる。
凹凸パターンを有する筒型パターン膜40の外面にスパッタ等によりNi等からなる導電層を形成し、続いて電鋳槽に筒型パターン膜40を浸漬させてNi膜等の筒型電鋳膜42を形成する(S94)。
そして、筒型電鋳膜42の外側に外枠44を嵌め(S95)、筒型電鋳膜42の内側の筒型パターン膜40を剥離することにより複製型原版ロール55を得ることができる(S96)。
筒型電鋳膜42の外側に外枠44を嵌める方法としては、例えば、外枠44を加熱することにより外枠44の内径を拡げておき、外枠44内に筒型電鋳膜42を嵌めた後、常温に戻す方法を用いればよい。
筒型電鋳膜42の内側の筒型パターン膜40を剥離する工程(S95−S96)には、先に説明した内側に挿入するブロック130による剥離方法を適用することができる。
この複製型原版ロール55は、内面に凹凸パターンを有する原版ロールとして、図3を参照して説明した第2の筒型パターン膜の作製方法および図9を参照して説明した第3の実施形態のパターンロールの作製方法、並びに本複製型原版ロール55の作製方法に用いられる原版ロール30に代えて、各作製方法に用いることができる。
「パターンロールを用いたパターンシートの製造方法」
上述の実施形態の作製方法により得られたパターンロール50〜52を用いた連続インプリントによるパターンシートの製造方法について簡単に説明する。以下ではパターンロール50を例に挙げて説明するが、いずれのパターンロールも同様に用いることができる。
図12はロール・トゥ・ロール方式によるインプリント法を実施するための装置の一部を示す断面図である。
装置には、パターンロール50の両脇に、搬送ロール71a、71bが配置されており、パターンロール50の下方に紫外線照射光源72が配置されている。
パターンロール50は矢印の方向に回転され、それと同期してフィルム60が搬送される。
パターンロール50の回転に伴って、レジスト液62aを備えたフィルム60が搬送ロール71aにより搬送されて、パターンロール50の表面がレジスト液62aに圧接され、さらに、紫外線照射光源72による紫外線照射領域に搬送され、紫外線の照射を受けてレジスト液62aが硬化されてパターンロール50の凹凸パターンが転写された樹脂層62が形成される。搬送ロール71bにおいて支持フィルム61上に樹脂層62が形成されてなるパターンシート65が、パターンロール50から剥離されて巻取装置へと搬送される。
なお、ここでは紫外線の照射により硬化する光硬化型のレジストを用いるために紫外線照射光源72を備えるものとしているが、熱硬化型のレジストを用いる場合には、紫外線照射光源に代えてヒーターを備えるものとすればよい。
以上のようにして、本発明の作製方法により得られたパターンロールを用いて効率よくパターンシートを作製することができる。本発明の作製方法によれば、パターンロールを安価に得ることできるので、パターンシートの作製も低コスト化することが可能となる。
[剥離装置]
以下、原版ロールから樹脂製の筒型パターン膜の剥離を実施するための剥離装置について説明する。
(本発明の第1の剥離装置の実施形態)
図13は本実施形態の剥離装置100の概略構成を示す、装置の長軸方向に垂直な面で切断した切断部端面図Aと長軸方向に平行な面で切断した断面図Bである。本実施形態の剥離装置100は、原版ロール10の外面に形成された筒型パターン膜20を原版ロール10から剥離する場合に限るものではなく、広くロール状の支持体(ロール支持体)の外面に密着した弾性材からなる筒状の膜(筒状膜)を、ロール支持体から剥離するために使用可能である。但しここでは、ロール支持体の外面に密着した弾性材からなる筒状膜として、原版ロール10の外面に形成された弾性材からなる筒型パターン膜20を剥離する場合を例として説明する。
剥離装置100は、支持台101上に支持された円筒状の剥離部本体102と、剥離部本体102内に外面に筒型パターン膜20が形成された原版ロール10を挿入出させ、かつ内部で支持する受け板103と、受け板103の両端を剥離部本体102の外部で支持固定する固定台104と、断面が円弧状の内側面115、その内側面115に設けられた複数の孔116およびその孔116に連通する吸引路117を備え、円周上に配置された4つのブロック110A、110B、110C、110Dと、これらのブロック110A〜110Dをそれらが配置されている円周の径方向に移動させる移動制御部105と、吸引路117に接続された吸引部106と、および吸引部106の作動を制御する吸引制御部107とを備えている。なお、図13において、円周上の異なる位置に配置されているブロックにそれぞれ110A〜110Dの符号を付しているが、全て同一構成のものであり、以下において特に必要がない場合には単にブロック110と表記する。
移動制御部105は、剥離部本体102の円筒内壁とブロック110とに接続された伸縮自在な伸縮シャフト108と、その伸縮シャフト108を駆動する駆動制御部109とを備えている。図13の断面図Bにおいて、長軸方向に異なる位置に設けられている伸縮シャフトにそれぞれ108a〜108eの符号を付しているが、いずれも同一構成のものであり、特に区別する必要がない場合には単に伸縮シャフト108と表記する。
図14にブロック110の斜視図を示す。ブロック110は、図13の切断部端面図Aにおいて、円弧状の内側面115を備えている。図14に示すように、内側面115は、剥離対象である筒型パターン膜20の外面に沿った円筒面の一部を構成する面であり、その内面115には、多数の吸引用の孔116が設けられている。図13の切断部端面図Aにおいて示されているようにブロック110の内部は空洞となっており、吸引用の孔116と連通する吸引路117を構成している。そして、吸引路117はブロック110の一部(本例では一端)に設けられた吸引口118から吸引部106である吸引ポンプに接続されている。ブロック110の外側面119は、ここでは、内側面115と同心円状の円筒の一部を構成する面であるが、伸縮シャフト108を取り付け可能な面であればよく円筒面である必要はない。
なお、筒型パターン膜20に対する吸着性を高めるために、ブロック110の内側面115にゴム等からなるクッション材となるシートを貼り付けてもよい。
伸縮シャフト108は、エアシリンダもしくはボールネジの作動により伸縮するものであり、その伸縮に伴ってブロック110を変位させる。本例では、1つのブロック110に対して、ブロックの長さ方向の異なる5箇所に3本ずつの計15本の伸縮シャフトを装着しているが、シャフト数はブロックの大きさにより任意に設定可能である。筒状膜2を取り囲む4つのブロック110A〜110Dの、長さ方向に同一箇所のシャフトは、同じタイミングで同じ量均等に動かすことが好ましい。なお、1つのブロック110において、長さ方向の同一箇所に並ぶ複数のシャフトのうちの1本のみあるいは2本を駆動シャフトとしてもよい。例えば、図13の切断部端面図Aに示すように、3本のシャフト108が並んで配置されているのに代えて、中央部の1本のみ駆動用の伸縮シャフトとして、両端の2本はバネ等としてもよい。
本実施形態の剥離装置100による剥離方法を説明する。
まず、外面に弾性材からなる筒型パターン膜20が形成された原版ロール10を、受け板103に通して剥離部本体102内に挿入し、受け板103の両端を固定台104に載せてセットする。好ましくは、受け板103として、原版ロール10のロール長の2倍以上の長さのものを用意し、受け板103をあらかじめ剥離部本体102の中に通した後、受け板103の剥離部本体102の外部に出ている部分に筒型パターン膜20付原版ロール10を差し込んで載せ、受け板103の両端をクレーンで吊ってクレーンを動かすことにより剥離部本体102中に原版ロール10を挿入する。
次に、伸縮シャフト108を伸ばしてブロック110を筒型パターン膜20の外面に接触するように内側方向へ動かし、吸引制御部107により吸引部106を作動させてブロック110の内側面115に筒型パターン膜20の外面を吸着させる。
ブロック110の内側面115に筒型パターン膜20の外面を吸着させた状態で、伸縮シャフト108を縮ませてブロック110をゆっくりと外側方向に動かすことにより、筒型パターン膜20を原版ロール10から剥離させる。このとき、伸縮シャフトを縮ませる速度としては、10〜30mm/min程度が好適である。
なお、すべての伸縮シャフトの伸縮を同じように制御して剥離するのが困難な場合、図15に示すように、ブロック110の長さ方向の一端を他端よりも先に原版ロールから離間させるようにブロック110を傾けて移動させてもよい。
具体的には、ブロック110を筒型パターン膜20に吸着させた状態(S101)から、伸縮シャフト108aを4mm、伸縮シャフト108bを3mm、伸縮シャフト108cを2mm、伸縮シャフト108dを1mm縮めるように、伸縮シャフト108a側から順に動かすことにより、伸縮シャフト108a側の、端部のみ剥離させる(S102)。
その後、逆に伸縮シャフト108eを4mm、伸縮シャフト108dを3mm、伸縮シャフト108cを2mm、伸縮シャフト108を1mmと、この順に縮めて全シャフト108a〜108eがそれぞれ計4mm移動した平行な状態とする(S103)。なお、シャフト108の全長は20〜100mm、可動距離は10〜40mm程度である。
以上の操作でも完全に剥離できていない場合は、全ブロック110A〜110Dをさらに外側に動かして剥離させる。
原版ロール10から筒型パターン膜20が完全に剥離した後、原版ロール10を外す。原版ロール10を外す手順は、挿入時と逆の操作によって行うことができる。
以上のように、本実施形態の剥離装置100を用いれば、原版ロール10から弾性材からなる筒型パターン膜20を、両者に損傷を与えることなく容易に剥離することができ、本発明の筒型パターン膜の作製方法、パターンロールの作製方法において適宜利用することができる。
(本発明の第2の剥離装置の実施形態)
図16は本実施形態の剥離装置120の概略構成を示す、装置の長軸方向に垂直な面で切断した切断部端面図Aと長軸方向に平行な面で切断した断面図Bである。本実施形態の剥離装置100は、原版ロール30の内面に形成された筒型パターン膜40を原版ロール30から剥離する場合に限るものではなく、広くロール状の支持体(ロール支持体)の内面に密着した弾性材からなる筒状の膜(筒状膜)を、ロール支持体から剥離するために使用可能である。但しここでは、ロール支持体の内面に密着した弾性材からなる筒状膜として、原版ロール30の内面に形成された弾性材からなる筒型パターン膜40を剥離する場合を例として説明する。
剥離装置120は、剥離部中心軸123と、この中心軸を支持する固定台124と、断面が円弧状の外側面139、その外側面139に設けられた複数の孔136およびその孔136に連通する吸引路137を備え、円周上に配置された4つのブロック130A、130B、130C、130Dと、これらのブロック130A〜130Dをそれらが配置されている円周の径方向に移動させる移動制御部125と、吸引路137に接続された吸引部126と、および吸引部126作動を制御する吸引制御部127とを備えている。なお、図16において、円周上の異なる位置に配置されているブロックにそれぞれ130A〜130Dの符号を付しているが、全て同一構成のものであり、以下において特に必要がない場合には単にブロック130と表記する。
移動制御部125は、剥離部中心軸123の表面とブロック130とに接続された伸縮自在な伸縮シャフト128と、その伸縮シャフト128を駆動する駆動制御部129とを備えている。図16の断面図Bにおいて、長軸方向に異なる位置に設けられている伸縮シャフトにそれぞれ128a〜128eの符号を付しているが、いずれも同一構成のものであり、特に区別する必要がない場合には単に伸縮シャフト128と表記する。
図17にブロック130の斜視図を示す。ブロック130は、図16の切断部端面図Aにおいて、円弧状の外側面139を備えている。図17に示すように、外側面139は、剥離対象である筒型パターン膜40の内面に沿った円筒面の一部を構成する面であり、その外側面139には、多数の吸引用の孔136が設けられている。図16の切断部端面図Aにおいて示されているようにブロック130の内部は空洞となっており、吸引用の孔136と連通する吸引路137を構成している。そして、吸引路137はブロック130の一部(本例では一端)に設けられた吸引口138から吸引部126である吸引ポンプに接続されている。ブロック130の内側面135は、ここでは、外側面139と同心円状の円筒の一部を構成する面であるが、伸縮シャフト128を取り付け可能な面であればよく円筒面である必要はない。
なお、筒型パターン膜40に対する吸着性を高めるために、ブロック130の外側面139にゴム等からなるクッション材となるシートを貼り付けてもよい。
伸縮シャフト128は、先に説明した第1の剥離装置100の伸縮シャフト108と同様のものが適用できる。
本実施形態の剥離装置120による剥離方法を説明する。
まず、伸縮シャフト128を十分に縮めた状態で、内面に弾性材からなるパターン膜40が形成された原版ロール30を、ブロック130外側にセットする。
次に、伸縮シャフト128を伸ばして4つのブロック130を筒型パターン膜40の内面に接触するように外側方向へ動かし、吸引制御部127により吸引部126を作動させてブロック130の外側面139に筒型パターン膜20内面を吸着させる。
ブロック130の外側面139に筒型パターン膜40の内面を吸着させた状態で、伸縮シャフト128を縮ませてブロック130をゆっくりと内側方向に動かすことにより、筒型パターン膜40を原版ロール30から剥離させる。このときの伸縮シャフトを縮ませる速度としては、10〜30mm/min程度が好適である。
なお、すべての伸縮シャフトの伸縮を同じように制御して剥離するのが困難な場合、第1の剥離装置と同様に、ブロック130の長さ方向の一端を他端よりも先に原版ロールから離間させるようにブロック130を傾けて移動させてもよい。
原版ロール30から筒型パターン膜40が完全に剥離した後、原版ロール30を外す。
以上のように、本実施形態の剥離装置120を用いれば、原版ロール30から弾性材からなる筒型パターン膜40を、両者に損傷を与えることなく容易に剥離することができ、本発明の筒型パターン膜の作製方法、パターンロールの作製方法において適宜利用することができる。
10、30 原版ロール
11 円柱部材
12、32 凹凸パターン層
20 筒型パターン膜
20a 弾性材の原料液
22 筒型電鋳膜
23、24 円柱芯
25 エアチューブ
26 円筒枠
31 円筒部材
32 凹凸パターン層
40 筒型パターン膜
40a 弾性材の原料液
42 筒型電鋳膜
44 外枠
46 円柱芯
48 金属層
50、51、52、53 パターンロール
55 複製型原版ロール
100、120 剥離装置
105、125 移動制御部
106、126 吸引部
107、127 吸引制御部
108、128 伸縮シャフト
109、129 駆動制御部
110、130 ブロック
115、135 内側面
116、136 孔
117、137 吸引路
118、138 吸引口
119、139 外側面

Claims (15)

  1. 凹凸パターンが外面に形成されてなる原版ロールの前記外面に、弾性材の原料液を塗布して被膜を形成し、該被膜を硬化させることにより、前記凹凸パターンが転写されてなる、前記弾性材からなる筒型パターン膜を形成し、
    前記筒型パターン膜の外面に沿った、断面が円弧状の内側面を有するブロックを3つ以上、該各ブロックの前記内側面を前記筒型パターン膜の外面の周方向の異なる位置に対向配置して、前記各ブロックの前記内側面に前記筒型パターン膜の外面を吸着させ、
    前記吸着させた状態で前記各ブロックを前記筒型パターン膜の外面に対する法線方向外向きへ移動させることにより、前記筒型パターン膜を前記原版ロールから剥離する筒型パターン膜の作製方法。
  2. 凹凸パターンが内面に形成されてなる円筒状の原版ロールの前記内面に、弾性材の原料液を塗布して被膜を形成し、該被膜を硬化させることにより、前記凹凸パターンが転写されてなる、前記弾性材からなる筒型パターン膜を形成し、
    前記筒型パターン膜の内面に沿った、断面が円弧状の外側面を有するブロックを3つ以上、該各ブロックの前記外側面を前記筒型パターン膜の内面の周方向の異なる位置に対向配置して、前記各ブロックの前記外側面に前記筒型パターン膜の内面を吸着させ、
    前記吸着させた状態で前記各ブロックを前記筒型パターン膜の内面に対する法線方向内向きへ移動させることにより、前記筒型パターン膜を前記原版ロールから剥離する筒型パターン膜の作製方法。
  3. 前記筒型パターン膜を前記原版ロールから剥離する際に、前記ブロックを、前記筒型パターン膜のうち該ブロックに密着した部分が前記円筒体から剥離する分だけ移動させ、その後、前記ブロックを停止させた状態で、前記筒型パターン膜の弾性力を用いて前記ブロックに密着した部分以外の部分を前記原版ロールから剥離させる請求項1または2に記載の筒型パターン膜の作製方法。
  4. 前記ブロックを移動する際、該ブロックの長さ方向の一端を、他端よりも先に前記原版ロールから離間させるように前記ブロックを傾ける請求項1または2に記載の筒型パターン膜の作製方法。
  5. 前記ブロックの前記筒型パターン膜と吸着する面と前記筒型パターン膜との間に多孔質シートを介在させて吸着させる請求項1から4いずれか1項に記載の筒型パターン膜の作製方法。
  6. 請求項1から5いずれか1項記載の筒型パターン膜の作製方法を用い、
    外面に前記原版ロールの前記凹凸パターンに応じた凹凸パターンを有するパターンロールを作製するパターンロールの作製方法。
  7. 前記筒型パターン膜の作製方法により得られた前記筒型パターン膜が内面に凹凸パターンを有するものであるとき、
    前記筒型パターン膜の内面に電鋳により筒型電鋳膜を形成し、
    前記筒型電鋳膜から前記筒型パターン膜を剥離して前記筒型電鋳膜に該筒型電鋳膜の内周と一致する円柱芯を嵌め込む、あるいは、前記筒型電鋳膜に該筒型電鋳膜の内周と一致する円柱芯を嵌め込んで前記筒型電鋳膜から前記筒型パターン膜を剥離することにより、前記パターンロールを得る請求項6に記載のパターンロールの作製方法。
  8. 前記筒型電鋳膜から前記筒形パターン膜を剥離する際に、
    前記筒形パターン膜の外面に沿った、断面が円弧状の内側面を有するブロックを3つ以上、該各ブロックの前記内側面を前記筒型パターン膜の外面の周方向の異なる位置に対向配置して、前記各ブロックの前記内側面に前記筒型パターン膜の外面を吸着させ、
    前記吸着させた状態で前記各ブロックを前記筒型パターン膜の外面に対する法線方向外向きへ移動させることにより、前記筒型パターン膜を前記筒形電鋳膜から剥離する請求項7記載のパターンロールの作製方法。
  9. 前記筒型パターン膜の作製方法により得られた前記筒型パターン膜が外面に凹凸パターンを有するものであるとき、
    前記筒型パターン膜に該筒型パターン膜の内周と一致する円柱芯を嵌め込むことにより前記パターンロールを得る請求項7に記載のパターンロールの作製方法。
  10. 前記筒型パターン膜の成形方法により得られた前記筒型パターン膜が内面に凹凸パターンを有するものであるとき、
    前記筒型パターン膜を裏返すことによって、外面に前記凹凸パターンを有するものとし、
    該外面に前記凹凸パターンを有する前記筒型パターン膜に該筒型パターン膜の内周と一致する円柱芯を嵌め込むことにより、前記パターンロールを得る請求項7に記載のパターンロールの作製方法。
  11. 前記筒型パターン膜を裏返す際に、
    前記筒型パターン膜を、円筒形状を維持した状態で外面から支持し、
    前記筒型パターン膜の長さ方向の一端を把持して該一端を円筒内側から他端側に向けて引っ張って裏返す請求項10に記載のパターンロールの製作方法。
  12. 前記筒型パターン膜を裏返す際に、前記一端からエアチューブに嵌め込むように、円筒形状を維持しつつ裏返す請求項11記載のパターンロールの作製方法。
  13. 前記筒型パターン膜に前記円柱芯を嵌め込む際に、
    前記筒型パターン膜の外面に沿った、断面が円弧状の内側面を有するブロックを3つ以上、該各ブロックの前記内側面を前記筒型パターン膜の外面の周方向の異なる位置に対向配置して、前記各ブロックの前記内側面に前記筒型パターン膜の外面を吸着させ、
    前記吸着させた状態で前記各ブロックを前記筒型パターン膜の外面に対する法線方向外向きへ移動させることにより、前記筒型パターン膜の中空部を拡げ、
    拡げられた前記中空部に前記円柱芯を挿入した後、前記各ブロックによる前記吸着を解除することにより、前記筒型パターン膜に前記円柱芯を嵌め込む請求項9から12いずれか1項に記載のパターンロールの作製方法。
  14. ロール状支持体の外面に密着した弾性材からなる筒状膜を、前記ロール状支持体から剥離するための剥離装置であって、
    断面が円弧状の内側面と、該内側面に設けられた複数の孔と、該孔に連通する吸引路とを備え、円周上に配置された3つ以上のブロックと、
    前記吸引路に接続された吸引部と、
    前記ブロックを径方向に移動させる移動制御部と、
    前記吸引部の作動を制御する吸引制御部とを備えた剥離装置。
  15. 筒状のロール状支持体の内面に密着した弾性材からなる筒状膜を、前記ロール状支持体から剥離するための剥離装置であって、
    断面が円弧状の外側面と、該外側面に設けられた複数の孔と、該孔に連通する吸引路とを備え、円周上に配置された3つ以上のブロックと、
    前記吸引路に接続された吸引部と、
    前記ブロックを径方向に移動させる移動制御部と、
    前記吸引部の作動を制御する吸引制御部とを備えた剥離装置。
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