JP2016128616A - 縫目構造、及び当該縫目構造を備える衣服 - Google Patents

縫目構造、及び当該縫目構造を備える衣服 Download PDF

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Abstract

【課題】美観に優れる表面と、肌触りに優れる裏面とを有する縫目構造を提供すること。
【解決手段】布帛3と、所定の方向Dに延びる縫目部5とを含む縫目構造1であって、布帛3が、方向Dに延びる折曲線11により折曲げられており、そして布帛3が、折曲線11により、布帛本体13と、布帛片15とに区画されており、縫目部5が、方向Dに延びる、第1縫目21と、第2縫目23と、第3縫目25と、テープ状部材27とを含み、第1縫目21では、第1糸21Tが、布帛片15及びテープ状部材27を、厚さ方向Tに繰り返し往復して貫通しており、第2縫目23では、第2糸23Tが、少なくともテープ状部材27を、厚さ方向Tに繰り返し往復して貫通しており、第3縫目25では、第3糸25Tが、少なくとも第1糸21T及び第2糸23Tの間を繰り返し掛け渡っており、テープ状部材27は、少なくとも布帛本体13を固定していることを特徴とする縫目構造1。
【選択図】図1

Description

本開示は、縫目構造、及び当該縫目構造を備える衣服に関する。
2枚の生地端同士を縫合する生地の縫製方法として、フラットシーマが知られている。フラットシーマとは、例えば、4本針を使用し、針糸4本と、下糸1本と、上飾り糸1本との6本の糸で縫目が構成され、縫い代が扁平となる縫製方法である(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。なお、フラットシーマ用のミシンがフラットシーマミシンであり、そしてフラットシーマにより形成された縫目は、フラットシームと称される。
フラットシーマは、生地端同士を突き合わせた状態で縫合するので、柔らかく且つ凹凸が少ない縫目構造を形成することができる。そのため、フラットシーマにより縫製された衣服は、肌に縫製部分が当たりにくく、肌へのストレスを軽減することができる。すなわち、フラットシーマにより縫製された衣服は、着用者に対して良好な着心地を提供することができる。また、フラットシーマは通常の縫製方法に比べ、生地の伸びに対応しやすく、強度及び耐久性に優れる縫目構造を形成することができる。
そのため、フラットシーマは、肌着をはじめとして、水着、各種競技のユニフォーム、そしてウエットスーツ等のスポーツウェアにおいて広く採用されている。
特開平8−238389号公報 特開2013−34668号公報
しかし、上記フラットシーマをはじめ、平2本針ミシン等で形成される縫目構造は、縫い代を有しないものの、着用時の肌側に飾り糸を有する凸部が存在するため、凸部及び飾り糸の肌への接触が不快に感じられる場合があった。また、美観の観点から、外部から飾り糸が見えないことが好ましい場合がある。
従って、本開示は、美観に優れる表面と、肌触りに優れる裏面とを有する縫目構造を提供することを目的とする。
本開示者は、布帛と、当該布帛に形成され且つ所定の方向に延びる縫目部とを含み、表面及び裏面並びに平面方向及び厚さ方向を有する縫目構造であって、上記布帛が、上記所定の方向に延びる折曲線により折曲げられており、そして上記布帛が、当該折曲線により、上記表面よりに配置された布帛本体と、上記裏面よりに配置され、上記折曲線上の固定端及び自由端を備える布帛片とに区画されており、上記縫目部が、上記所定の方向に延びる、第1縫目と、第2縫目と、第3縫目と、上記布帛片よりも上記裏面よりに配置され且つ基部及び固定部を有するテープ状部材とを含み、第1縫目は、上記平面方向において、上記固定端と、上記自由端との間に配置されており、第1縫目では、第1糸が、上記布帛片及びテープ状部材を、上記厚さ方向に繰り返し往復して貫通しており、第2縫目は、第1縫目よりも上記固定端から遠い位置に配置されており、第2縫目では、第2糸が、少なくとも上記テープ状部材を、上記厚さ方向に繰り返し往復して貫通しており、第3縫目は、上記布帛本体と、上記布帛片との間に配置されており、第3縫目では、第3糸が、少なくとも第1糸及び第2糸の間を繰り返し掛け渡っており、上記テープ状部材は、上記固定部を内側にして上記布帛本体及び上記布帛片と接するように配置されており、少なくとも上記布帛本体を固定していることを特徴とする、上記縫目構造を見出した。
本開示の縫目構造は、美観に優れる表面と、肌触りに優れる裏面とを有する。
図1は、第1実施形態に従う縫目構造1を模式的に示す斜視断面図である。 図2は、第1実施形態に従う縫目構造1の裏面9の平面図である。 図3は、第2実施形態に従う縫目構造1を模式的に示す斜視断面図である。 図4は、第2実施形態に従う縫目構造1の裏面9の平面図である。 図5は、本開示の縫目構造を形成するために用いられる、一例としてのミシン101を示す斜視図である。 図6は、図5に示されるミシン101における、針株123及び針109を示す分解斜視図である。 図7は、図5に示されるミシン101において、針109及び下ルーパ110の移動経路を示す斜視図である。 図8は、第2実施形態に従う縫目構造1の形成方法を説明するための図である。 図9は、図8のIX−IX断面における、布帛3側から観察した斜視断面図である。 図10は、第1実施形態に従う縫目構造1の形成方法を説明するための図である。 図11は、第3実施形態に従う縫目構造1の模式断面図である。
以下、本開示を、各実施形態及び図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は、本開示の第1実施形態に従う縫目構造1を示す図であり、図1は、縫目構造1を模式的に示す斜視断面図であり、そして図2は、縫目構造1の裏面9の平面図である。
なお、図1及び図2では、説明のため、各構成要素の厚さ方向Tの間隔を広くしている。
第1実施形態に従う縫目構造1は、布帛3と、布帛3に形成され且つ所定の方向Dに延びる縫目部5とを含み、そして縫目構造1は、表面7及び裏面9並びに平面方向P及び厚さ方向Tを有する。
布帛3は、所定の方向Dに延びる折曲線11により折曲げられており、そして布帛3は、折曲線11により、表面7よりに配置された布帛本体13と、裏面9よりに配置され、折曲線11上の固定端17及び自由端19を備える布帛片15とに区画されている。
縫目部5は、それぞれが所定の方向Dに延びる、第1縫目21と、第2縫目23と、第3縫目25と、テープ状部材27とを含む。テープ状部材27は、布帛片15よりも裏面9よりに配置され、そして基部及び固定部を有する。
第1縫目21は、平面方向Pにおいて、固定端17と、自由端19との間に配置されている。
第1縫目21を形成する第1糸21Tは、厚さ方向Tでは、布帛片15及びテープ状部材27を繰り返し往復して貫通していると共に、平面方向Pでは、所定の方向Dに延びている。すなわち、第1糸21Tは、厚さ方向Tでは、布帛片15の、表面7側の面15'と、テープ状部材27の、裏面9側の面27''との間を繰り返し往復し、平面方向Pでは、所定の方向Dに延びている。
第2縫目23は、第1縫目21よりも固定端17から遠い位置に配置されている。
第2縫目23を形成する第2糸23Tは、厚さ方向Tでは、テープ状部材27を繰り返し往復して貫通していると共に、平面方向Pでは、所定の方向Dに延びている。すなわち、第2糸23Tは、厚さ方向Tでは、テープ状部材27の、表面7側の面27'と、テープ状部材27の、裏面9側の面27''との間を繰り返し往復し、平面方向Pでは、所定の方向Dに延びている。
なお、第1実施形態では、第2縫目23の第2糸23Tは、布帛本体13及び布帛片15を貫通していない。
第3縫目25は、布帛本体13と、布帛片15との間に配置されており、第3縫目25では、第3糸25Tが、第1糸21T及び第2糸23Tの間を繰り返し掛け渡っている。なお、第3糸25Tは、布帛本体13及び布帛片15を貫通していない。
テープ状部材27は、固定部を内側にして布帛本体13及び布帛片15と接するように配置されており、布帛本体13及び布帛片15を固定している。
布帛片15の自由端19は、第1縫目21及び第2縫目23の間に存在する。
テープ状部材27の基部は、編物から形成されている。
第1実施形態に従う縫目構造1では、縫目部5が、布帛3の布帛本体13よりも裏面9よりに存在し、縫目構造1の表面7に縫目部5が存在しない(縫目部5が、布帛本体13に隠れており、表面7から、縫目部5を視認できない)ため、美観に優れる。また、裏面9に、第1縫目21及び第2縫目23を掛け渡る飾り糸の代わりに、テープ状部材27が配置されているため、裏面9の凹凸が少なく、裏面9の肌触りに優れる。
第1実施形態に従う縫目構造1は、開口部、例えば、衣服、例えば、上衣の袖、襟、裾等、下衣のウエスト、足裾、裾等に好適である。
図3及び図4は、本開示の第2実施形態に従う縫目構造1を示す図であり、図3は、縫目構造1を模式的に示す斜視断面図であり、そして図4は、縫目構造1の裏面9の平面図である。
なお、図3及び図4では、説明のため、各構成要素の厚さ方向Tの間隔を広くしている。また、第2実施形態において、第1実施形態と同様の部分は、説明を省略する。
第2実施形態では、縫目構造1が、布帛片15と、テープ状部材27との間に、追加の布帛31をさらに含む。
また、第2実施形態に従う第1縫目21では、第1糸21Tが、布帛片15、追加の布帛31及びテープ状部材27を、厚さ方向Tに繰り返し往復して貫通している。
第2実施形態では、追加の布帛31が、平面方向Pにおいて、縫目部5を基準として、布帛本体13と反対の方向に延びており、追加の布帛31の端縁33が、第1縫目21及び第2縫目23の間に存在する。
また、追加の布帛31の端縁33は、所定の方向Dに延びている。追加の布帛31の端縁33と、布帛片15の自由端19とは、平面方向Pにおいて、同一の位置に配置されている。
また、第2実施形態では、テープ状部材27が、追加の布帛31と、布帛本体13との両方を固定している。
第2実施形態に従う縫目構造1では、縫目部5が、布帛3の布帛本体13よりも裏面9よりに存在し、縫目構造1の表面7に縫目部5が存在しない(縫目部5が、布帛本体13に隠れており、表面7から、縫目部5を視認できない)ため、美観に優れる。また、裏面9に、第1縫目21及び第2縫目23を掛け渡る飾り糸の代わりに、テープ状部材27が配置されているため、裏面9の凹凸が少なく、裏面9の肌触りに優れる。
第2実施形態に従う縫目構造1は、例えば、衣服のパーツの連結部分等に好適である。
本開示では、布帛及び追加の布帛としては、特に限定されるものではなく、当技術分野で通常用いられる布帛、例えば、織物、編物、不織布等が挙げられる。
第1糸、第2糸及び第3糸(並びに後述の第4糸)等の糸としては、当技術分野で、例えば、フラットシーム用に通常用いられるものが挙げられ、上記布帛及び追加の布帛の伸びを阻害しないよう、伸びやすいもの及び肌触りのよいものが好ましい。
テープ状部材の基部としては、特に制限されず、布帛、例えば、織物、編物、不織布等が挙げられ、着用者の肌に直接触れることを考慮すると、柔らかく且つ伸びやすいもの、例えば、編物であることが好ましい。また、テープ状部材の基部が編物である場合には、第1縫目及び第2縫目(並びに第4縫目)を構成する、それぞれ、第1糸及び第2糸(並びに第4糸)が、編物である基部に沈み込むことができるため、裏面の肌触りが向上する。
なお、テープ状部材の基部が織物である場合には、編物である場合よりも、その厚さを薄くすることができるが、第1縫目及び第2縫目が基部に沈み込みにくく、裏面に第1縫目及び第2縫目が突出し、裏面に凹凸が形成されやすくなる。その結果、着用者が裏面の凹凸を感じやすく、肌触りが低下する傾向がある。
テープ状部材の固定部としては、当技術分野で通常用いられるものが挙げられ、例えば室温で接着性を有する接着部、加熱により接着性を有する接着部等が挙げられる。
上記テープ状部材としては、例えば、ポリエステル系の編物からなる基部と、ポリウレタン系のホットメルト接着剤と有するものが挙げられる。当該テープ状部材は、高温、例えば、150℃でプレスすることにより、対象物、例えば、布帛片、布帛本体、追加の布帛等を接着する。
テープ状部材は、上述の観点から、ある程度の厚さを有することが望ましいが、厚すぎると、テープ状部材自体が凸部を形成し、肌触り、見た目の品位等を低下させる。従って、テープ状部材の厚さとしては、特に限定されるものではないが、例えば、0.1mm〜0.5mm程度であることが好ましい。
図5は、本実施形態に従う縫目構造1を形成するために用いられるミシン101の一例を示す斜視図である。ミシン101は、基本的には、従来の4本針フラットシーマと同様の構成を有している。
本開示では、従来のフラットシーマミシンにおいて、4本針の外側2本の針及び針糸と、上飾り糸とを外した状態で、内側2本の針糸が第1縫目及び第2縫目を形成し、そして下糸が第3糸を形成する。
ミシン101は、基台102に固定されるミシン本体103と、ミシン本体103から延出して設けられるベッド104とを含む。
ミシン本体103は、略L字状であって、基台102から上方に向けて立上がる立上がり部105と、立上がり部105の上端部からほぼ直角に屈曲し水平方向に延びる立上がり部106と、立上がり部106の先端部に設けられる針棒案内部107とを有する。針棒案内部107には、針棒108が、上下方向に往復移動が可能な状態で、上端を針棒案内部107から上方に突出させた状態で収納されている。針棒108は、基台102に備えられるモータ(図示せず)からの動力が伝達され、上下方向に往復駆動する。針棒案内部107の下部には、針棒108の下端部に、2本の針109が設けられている。2本の針109は、針棒108が駆動され上下に移動することに伴い、上下に移動する。
ベッド104は、ミシン本体103の立上がり部105からほぼ水平方向に延出し、その先端部を針棒案内部107に設けられた、2本の針109に臨む状態で配置されている。ベッド104の内部には、その先端部付近、すなわち、針109の下方に臨んだ位置に、下ルーパ110が設けられている。下ルーパ110は、針109の上下方向の移動と同期して楕円軌道を描いて移動する。2本の針109には、糸巻きリール(図示せず)から、針糸T11が、第1の糸案内片111、第2の糸案内片112及び第3の糸案内片113を経由して供給される。
各針糸T11は、第1の糸案内片111と、図示しない糸巻きリールとの間に介在される張力調整手段114によってそれぞれ個別的に張力が調整される。また下ルーパ110には、図示しない糸巻きリールから張力調整手段115を介し、ミシン本体103内を通して下糸T12が供給される。これによって、下ルーパ110に供給される下糸T12の張力が簡易に調整される。
ミシン101は、布帛(詳細には、布帛片の自由端よりの先端部)と、所望による追加の布帛(詳細には、追加の布帛の端縁よりの先端部)とを切断する布帛カッター121と、布帛カッター121と針109との間に向けて、テープ状部材27を供給するテープ状部材供給手段(図示せず)とを有する。布帛カッター121は、ラップフォーマー121aを備える。
テープ状部材27は、ガイド孔122を通って、布帛(詳細には、布帛の、布帛片を構成すべき領域)又は追加の布帛の上に積み重ねられる。
図6は、図5に示されるミシン101における、針株123と、2本の針109とを示す分解斜視図である。針株123は、断面形状が略長方形状であって、2本の針109が挿入される挿入孔124を有する。
2本の針109は、挿入孔124に挿入され、取付ボルト125がねじ孔126に螺着されることによって、針株123に取付けられる。挿入孔124は、長方形状であって、2本の針109は、針株123の幅方向に並べられて取付けられる。
針株123に2本の針109が取付けられ、針株123が、2本の針109が取付けられる側と反対側に形成される外ねじを有する取付部127を針棒108に螺着して取付けることによって、2本の針109が針棒108に取付けられる。
図7は、図5に示されるミシン101において、針109及び下ルーパ110の移動経路を示す斜視図である。針109には、その先端部付近に挿通孔131が形成され、その挿通孔131に針糸T11が挿通されている。針109は、上下に往復運動し、第1縫目(及び第2縫目)を形成する。
下ルーパ110は、長手状であって、先端部132が尖って形成されている。この下ルーパ110には、後端部133側から先端部132付近まで内部を下糸T12が挿通されている。これによって、下ルーパ110によって下糸T12が操作され第3縫目が形成される。下ルーパ110は、針109の上下方向にほぼ直交する平面内を針109の通過経路を外囲する形で楕円状に移動される。このような下ルーパ110の楕円軌道上の移動は、針109の上下の移動と同期して行われる。
針109及び下ルーパ110が相互に同期してそれぞれ移動することによって、前述のような、針糸T11と下糸T12との相互の係合関係が得られる。
第2実施形態に従う縫目構造1は、例えば、以下の通りに形成することができる。
図8は、図5に示されるミシン101を用いた、第2実施形態に従う縫目構造1の形成方法を説明するための図である。
図8において、布帛3と追加の布帛31とを、追加の布帛31が手前に配置されるように、そしてそれらの端部を合わせた状態で、ラップフォーマー121aに沿ってミシン101に進入させる。なお、追加の布帛31の手前に見える面が、後に縫目構造1の裏面9を形成することとなる。
布帛カッター121によって、布帛3の縫い代部分3'と、追加の布帛31の縫い代部分31'とを切断し、布帛3の端部(布帛片の自由端を形成すべき部分)と、追加の布帛31の端部(端縁を形成すべき部分)とを一致させる。
テープ状部材27を、テープ状部材供給部(図示せず)から、ガイド孔122を通して、布帛カッター121と針109との間に供給する。テープ状部材27には、張力調整手段(図示せず)によって、適切な張力がかけられている。
テープ状部材27を、布帛3の端部(布帛片の自由端を形成すべき部分)と、追加の布帛31の端部(端縁を形成すべき部分)とを覆うように配置する。
2本の針糸T11を用いて、布帛3、追加の布帛31及びテープ状部材27を縫い合わせると共に、下糸T12を、2本の針糸T11に掛け渡す。
以上により、接着すべき縫目構造35が形成される。
図9は、図8のIX−IX断面における、接着すべき縫目構造35の斜視断面図である。図9は、布帛3側から、接着すべき縫目構造35を観察している。図9に示されるように、第3糸25Tは、第1縫目21を形成する第1糸21Tと、第2縫目23を形成する第2糸23Tとの間を繰り返し掛け渡り、第3縫目25を形成している。
次いで、図9に示される接着すべき縫目構造35の布帛3を、折曲線11に沿って(図9では、向かって右方に)折曲げ、そして接着すべき縫目構造35を、熱プレス装置に通すことにより、第2実施形態に従う縫目構造1が形成される。なお、接着すべき縫目構造35は、熱プレス装置がテープ状部材に接するように、熱プレス装置に通すことが好ましい。なお、熱プレス装置は、当技術分野で公知のものを用いることができる。
第1実施形態に従う縫目構造1は、例えば、以下の通りに形成することができる。
図8において、追加の布帛31を除外し、布帛3を、ラップフォーマー121aに沿ってミシン101に進入させることにより、接着すべき縫目構造35を形成する。
次いで、図10に示されるように、接着すべき縫目構造35を、ラッパー37に通し、接着すべき縫目構造35を、折曲線11を基準として、テープ状部材27が上面に配置されるように変形させながら、搬送方向MDに沿って搬送する。次いで、折曲げられた、接着すべき縫目構造35を、熱プレス装置39に通すことにより、テープ状部材27を、布帛3(布帛3の布帛片15を形成すべき部分)と、追加の布帛31とに接着させ、縫目構造1を形成する。
なお、ラッパー37及び熱プレス装置39は、当技術分野で公知のものを用いることができる。
次に、本開示の第3実施形態について説明する。なお、以下の説明では、第1実施形態とは異なる部分を主に説明し、共通する部分については、説明を省略する。
図11は、第3実施形態に従う縫目構造1を模式的に示す断面図である。
第3実施形態では、縫目部5が、第1縫目21と固定端17との間に、所定の方向(図示せず)に延びる第4縫目41をさらに備える。第4縫目41を形成する第4糸41Tは、厚さ方向Tでは、布帛片15及びテープ状部材27を繰り返し往復して貫通していると共に、平面方向Pでは、縫目部5と同一の、所定の方向(図示せず)に延びている。すなわち、第4糸41Tは、厚さ方向Tでは、布帛片15の、表面7側の面15'と、テープ状部材27の、裏面9側の面27''との間を、繰り返し往復すると共に、平面方向Pでは、縫目部5と同一の、所定の方向(図示せず)に延びている。
また、第3実施形態に従う第3縫目25では、第3糸25Tが、第1糸21T、第2糸23T及び第4糸41Tの間を掛け渡っている。第3実施形態に従う縫目構造は、例えば、フラットシーマミシンにおいて、4本針の針及び針糸の本数を調整することにより形成することができる。
第3実施形態に従う縫目構造1は、縫目部5の強度が高く、耐久性に優れる。
上述の実施形態では、フラットシーマミシンによりそれらの縫目構造を形成する例を説明してきたが、本開示の縫目構造は、フラットシーマミシンのみならず、その他のミシン、例えば、平2本針ミシン、平3本針ミシン等より形成されうる。
平2本針ミシン又は平3本針ミシンを用いる場合には、本開示の縫目構造は、例えば、布帛及び所望による追加の布帛を所望の位置に配置し、それらをテープ状部材で固定し、次いで、布帛、所望による追加の布帛及びテープ状部材に、第1縫目、第2縫目及び第3縫目を形成することにより形成されうる。
本開示の縫目構造を含む衣服としては、特に限定されないが、着用者の肌に直接接するもの、例えば、スポーツ用衣服、例えば、水着及びコンプレッションウェア、インナーウェア、バイクウェア、テニスウェア、ウェルネスウェア等が挙げられる。
具体的には、本開示は以下のJ1〜J12に関する。
[J1]
布帛と、当該布帛に形成され且つ所定の方向に延びる縫目部とを含み、表面及び裏面並びに平面方向及び厚さ方向を有する縫目構造であって、
上記布帛が、上記所定の方向に延びる折曲線により折曲げられており、そして上記布帛が、当該折曲線により、上記表面よりに配置された布帛本体と、上記裏面よりに配置され、上記折曲線上の固定端及び自由端を備える布帛片とに区画されており、
上記縫目部が、上記所定の方向に延びる、第1縫目と、第2縫目と、第3縫目と、上記布帛片よりも上記裏面よりに配置され且つ基部及び固定部を有するテープ状部材とを含み、
第1縫目は、上記平面方向において、上記固定端と、上記自由端との間に配置されており、第1縫目では、第1糸が、上記布帛片及びテープ状部材を、上記厚さ方向に繰り返し往復して貫通しており、
第2縫目は、第1縫目よりも上記固定端から遠い位置に配置されており、第2縫目では、第2糸が、少なくとも上記テープ状部材を、上記厚さ方向に繰り返し往復して貫通しており、
第3縫目は、上記布帛本体と、上記布帛片との間に配置されており、第3縫目では、第3糸が、少なくとも第1糸及び第2糸の間を繰り返し掛け渡っており、
上記テープ状部材は、上記固定部を内側にして上記布帛本体及び上記布帛片と接するように配置されており、少なくとも上記布帛本体を固定している、
ことを特徴とする、上記縫目構造。
[J2]
上記縫目構造が、上記布帛片と、上記テープ状部材との間に、追加の布帛をさらに含む、J1に記載の縫目構造。
[J3]
第1縫目において、第1糸が、上記布帛片、上記追加の布帛及びテープ状部材を、上記厚さ方向に繰り返し往復して貫通している、J2に記載の縫目構造。
[J4]
上記追加の布帛が、上記縫目部を基準として、上記布帛本体と反対の方向に延びており、上記追加の布帛の端縁が、第1縫目及び第2縫目の間に存在する、J2又はJ3に記載の縫目構造。
[J5]
上記テープ状部材が、上記追加の布帛と、上記布帛片との両方を固定している、J2〜J4のいずれか一項に記載の縫目構造。
[J6]
上記テープ状部材が、上記布帛本体及び上記布帛片の両方を固定している、J1に記載の縫目構造。
[J7]
上記自由端が、第1縫目及び第2縫目の間に存在する、J1〜J6のいずれか一項に記載の縫目構造。
[J8]
上記基部が編物である、J1〜J7のいずれか一項に記載の縫目構造。
[J9]
上記縫目部が、第1縫目と上記固定端との間に、上記所定の方向に延びる第4縫目をさらに備え、第4縫目では、第4糸が、少なくとも上記布帛片及びテープ状部材を、上記厚さ方向に繰り返し往復して貫通している、J1〜J8のいずれか一項に記載の縫目構造。
[J10]
第3縫目において、上記第3糸が、第1糸、第2糸及び第4糸の中から選択される少なくとも2つの糸の間を掛け渡っている、J9に記載の縫目構造。
[J11]
フラットシーマミシン、平2本針ミシン又は平3本針ミシンにより形成された、J1〜J10のいずれか一項に記載の縫目構造。
[J12]
J1〜J11のいずれか一項に記載の縫目構造を備える衣服。
1 縫目構造
3 布帛
5 縫目部
7 表面
9 裏面
11 折曲線
13 布帛本体
15 布帛片
17 固定端
19 自由端
21 第1縫目
21T 第1糸
23 第2縫目
23T 第2糸
25 第3縫目
25T 第3糸
27 テープ状部材
31 追加の布帛
33 端縁
35 接着すべき縫目構造
37 ラッパー
39 熱プレス装置
41 第4縫目
41T 第4糸
D 所定の方向
P 平面方向
T 厚さ方向

Claims (12)

  1. 布帛と、当該布帛に形成され且つ所定の方向に延びる縫目部とを含み、表面及び裏面並びに平面方向及び厚さ方向を有する縫目構造であって、
    前記布帛が、前記所定の方向に延びる折曲線により折曲げられており、そして前記布帛が、当該折曲線により、前記表面よりに配置された布帛本体と、前記裏面よりに配置され、前記折曲線上の固定端及び自由端を備える布帛片とに区画されており、
    前記縫目部が、前記所定の方向に延びる、第1縫目と、第2縫目と、第3縫目と、前記布帛片よりも前記裏面よりに配置され且つ基部及び固定部を有するテープ状部材とを含み、
    第1縫目は、前記平面方向において、前記固定端と、前記自由端との間に配置されており、第1縫目では、第1糸が、前記布帛片及びテープ状部材を、前記厚さ方向に繰り返し往復して貫通しており、
    第2縫目は、第1縫目よりも前記固定端から遠い位置に配置されており、第2縫目では、第2糸が、少なくとも前記テープ状部材を、前記厚さ方向に繰り返し往復して貫通しており、
    第3縫目は、前記布帛本体と、前記布帛片との間に配置されており、第3縫目では、第3糸が、少なくとも第1糸及び第2糸の間を繰り返し掛け渡っており、
    前記テープ状部材は、前記固定部を内側にして前記布帛本体及び前記布帛片と接するように配置されており、少なくとも前記布帛本体を固定している、
    ことを特徴とする、前記縫目構造。
  2. 前記縫目構造が、前記布帛片と、前記テープ状部材との間に、追加の布帛をさらに含む、請求項1に記載の縫目構造。
  3. 第1縫目において、第1糸が、前記布帛片、前記追加の布帛及びテープ状部材を、前記厚さ方向に繰り返し往復して貫通している、請求項2に記載の縫目構造。
  4. 前記追加の布帛が、前記縫目部を基準として、前記布帛本体と反対の方向に延びており、前記追加の布帛の端縁が、第1縫目及び第2縫目の間に存在する、請求項2又は3に記載の縫目構造。
  5. 前記テープ状部材が、前記追加の布帛と、前記布帛片との両方を固定している、請求項2〜4のいずれか一項に記載の縫目構造。
  6. 前記テープ状部材が、前記布帛本体及び前記布帛片の両方を固定している、請求項1に記載の縫目構造。
  7. 前記自由端が、第1縫目及び第2縫目の間に存在する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の縫目構造。
  8. 前記基部が編物である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の縫目構造。
  9. 前記縫目部が、第1縫目と前記固定端との間に、前記所定の方向に延びる第4縫目をさらに備え、第4縫目では、第4糸が、少なくとも前記布帛片及びテープ状部材を、前記厚さ方向に繰り返し往復して貫通している、請求項1〜8のいずれか一項に記載の縫目構造。
  10. 第3縫目において、前記第3糸が、第1糸、第2糸及び第4糸の中から選択される少なくとも2つの糸の間を掛け渡っている、請求項9に記載の縫目構造。
  11. フラットシーマミシン、平2本針ミシン又は平3本針ミシンにより形成された、請求項1〜10のいずれか一項に記載の縫目構造。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の縫目構造を備える衣服。
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