JP2016128616A - 縫目構造、及び当該縫目構造を備える衣服 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】布帛3と、所定の方向Dに延びる縫目部5とを含む縫目構造1であって、布帛3が、方向Dに延びる折曲線11により折曲げられており、そして布帛3が、折曲線11により、布帛本体13と、布帛片15とに区画されており、縫目部5が、方向Dに延びる、第1縫目21と、第2縫目23と、第3縫目25と、テープ状部材27とを含み、第1縫目21では、第1糸21Tが、布帛片15及びテープ状部材27を、厚さ方向Tに繰り返し往復して貫通しており、第2縫目23では、第2糸23Tが、少なくともテープ状部材27を、厚さ方向Tに繰り返し往復して貫通しており、第3縫目25では、第3糸25Tが、少なくとも第1糸21T及び第2糸23Tの間を繰り返し掛け渡っており、テープ状部材27は、少なくとも布帛本体13を固定していることを特徴とする縫目構造1。
【選択図】図1
Description
そのため、フラットシーマは、肌着をはじめとして、水着、各種競技のユニフォーム、そしてウエットスーツ等のスポーツウェアにおいて広く採用されている。
従って、本開示は、美観に優れる表面と、肌触りに優れる裏面とを有する縫目構造を提供することを目的とする。
図1及び図2は、本開示の第1実施形態に従う縫目構造1を示す図であり、図1は、縫目構造1を模式的に示す斜視断面図であり、そして図2は、縫目構造1の裏面9の平面図である。
なお、図1及び図2では、説明のため、各構成要素の厚さ方向Tの間隔を広くしている。
布帛3は、所定の方向Dに延びる折曲線11により折曲げられており、そして布帛3は、折曲線11により、表面7よりに配置された布帛本体13と、裏面9よりに配置され、折曲線11上の固定端17及び自由端19を備える布帛片15とに区画されている。
第1縫目21は、平面方向Pにおいて、固定端17と、自由端19との間に配置されている。
第2縫目23を形成する第2糸23Tは、厚さ方向Tでは、テープ状部材27を繰り返し往復して貫通していると共に、平面方向Pでは、所定の方向Dに延びている。すなわち、第2糸23Tは、厚さ方向Tでは、テープ状部材27の、表面7側の面27'と、テープ状部材27の、裏面9側の面27''との間を繰り返し往復し、平面方向Pでは、所定の方向Dに延びている。
なお、第1実施形態では、第2縫目23の第2糸23Tは、布帛本体13及び布帛片15を貫通していない。
テープ状部材27は、固定部を内側にして布帛本体13及び布帛片15と接するように配置されており、布帛本体13及び布帛片15を固定している。
テープ状部材27の基部は、編物から形成されている。
第1実施形態に従う縫目構造1は、開口部、例えば、衣服、例えば、上衣の袖、襟、裾等、下衣のウエスト、足裾、裾等に好適である。
なお、図3及び図4では、説明のため、各構成要素の厚さ方向Tの間隔を広くしている。また、第2実施形態において、第1実施形態と同様の部分は、説明を省略する。
また、第2実施形態に従う第1縫目21では、第1糸21Tが、布帛片15、追加の布帛31及びテープ状部材27を、厚さ方向Tに繰り返し往復して貫通している。
また、追加の布帛31の端縁33は、所定の方向Dに延びている。追加の布帛31の端縁33と、布帛片15の自由端19とは、平面方向Pにおいて、同一の位置に配置されている。
また、第2実施形態では、テープ状部材27が、追加の布帛31と、布帛本体13との両方を固定している。
第2実施形態に従う縫目構造1は、例えば、衣服のパーツの連結部分等に好適である。
第1糸、第2糸及び第3糸(並びに後述の第4糸)等の糸としては、当技術分野で、例えば、フラットシーム用に通常用いられるものが挙げられ、上記布帛及び追加の布帛の伸びを阻害しないよう、伸びやすいもの及び肌触りのよいものが好ましい。
上記テープ状部材としては、例えば、ポリエステル系の編物からなる基部と、ポリウレタン系のホットメルト接着剤と有するものが挙げられる。当該テープ状部材は、高温、例えば、150℃でプレスすることにより、対象物、例えば、布帛片、布帛本体、追加の布帛等を接着する。
本開示では、従来のフラットシーマミシンにおいて、4本針の外側2本の針及び針糸と、上飾り糸とを外した状態で、内側2本の針糸が第1縫目及び第2縫目を形成し、そして下糸が第3糸を形成する。
ミシン本体103は、略L字状であって、基台102から上方に向けて立上がる立上がり部105と、立上がり部105の上端部からほぼ直角に屈曲し水平方向に延びる立上がり部106と、立上がり部106の先端部に設けられる針棒案内部107とを有する。針棒案内部107には、針棒108が、上下方向に往復移動が可能な状態で、上端を針棒案内部107から上方に突出させた状態で収納されている。針棒108は、基台102に備えられるモータ(図示せず)からの動力が伝達され、上下方向に往復駆動する。針棒案内部107の下部には、針棒108の下端部に、2本の針109が設けられている。2本の針109は、針棒108が駆動され上下に移動することに伴い、上下に移動する。
テープ状部材27は、ガイド孔122を通って、布帛(詳細には、布帛の、布帛片を構成すべき領域)又は追加の布帛の上に積み重ねられる。
図8は、図5に示されるミシン101を用いた、第2実施形態に従う縫目構造1の形成方法を説明するための図である。
図8において、布帛3と追加の布帛31とを、追加の布帛31が手前に配置されるように、そしてそれらの端部を合わせた状態で、ラップフォーマー121aに沿ってミシン101に進入させる。なお、追加の布帛31の手前に見える面が、後に縫目構造1の裏面9を形成することとなる。
テープ状部材27を、テープ状部材供給部(図示せず)から、ガイド孔122を通して、布帛カッター121と針109との間に供給する。テープ状部材27には、張力調整手段(図示せず)によって、適切な張力がかけられている。
テープ状部材27を、布帛3の端部(布帛片の自由端を形成すべき部分)と、追加の布帛31の端部(端縁を形成すべき部分)とを覆うように配置する。
以上により、接着すべき縫目構造35が形成される。
図8において、追加の布帛31を除外し、布帛3を、ラップフォーマー121aに沿ってミシン101に進入させることにより、接着すべき縫目構造35を形成する。
なお、ラッパー37及び熱プレス装置39は、当技術分野で公知のものを用いることができる。
図11は、第3実施形態に従う縫目構造1を模式的に示す断面図である。
第3実施形態に従う縫目構造1は、縫目部5の強度が高く、耐久性に優れる。
平2本針ミシン又は平3本針ミシンを用いる場合には、本開示の縫目構造は、例えば、布帛及び所望による追加の布帛を所望の位置に配置し、それらをテープ状部材で固定し、次いで、布帛、所望による追加の布帛及びテープ状部材に、第1縫目、第2縫目及び第3縫目を形成することにより形成されうる。
[J1]
布帛と、当該布帛に形成され且つ所定の方向に延びる縫目部とを含み、表面及び裏面並びに平面方向及び厚さ方向を有する縫目構造であって、
上記布帛が、上記所定の方向に延びる折曲線により折曲げられており、そして上記布帛が、当該折曲線により、上記表面よりに配置された布帛本体と、上記裏面よりに配置され、上記折曲線上の固定端及び自由端を備える布帛片とに区画されており、
上記縫目部が、上記所定の方向に延びる、第1縫目と、第2縫目と、第3縫目と、上記布帛片よりも上記裏面よりに配置され且つ基部及び固定部を有するテープ状部材とを含み、
第1縫目は、上記平面方向において、上記固定端と、上記自由端との間に配置されており、第1縫目では、第1糸が、上記布帛片及びテープ状部材を、上記厚さ方向に繰り返し往復して貫通しており、
第2縫目は、第1縫目よりも上記固定端から遠い位置に配置されており、第2縫目では、第2糸が、少なくとも上記テープ状部材を、上記厚さ方向に繰り返し往復して貫通しており、
第3縫目は、上記布帛本体と、上記布帛片との間に配置されており、第3縫目では、第3糸が、少なくとも第1糸及び第2糸の間を繰り返し掛け渡っており、
上記テープ状部材は、上記固定部を内側にして上記布帛本体及び上記布帛片と接するように配置されており、少なくとも上記布帛本体を固定している、
ことを特徴とする、上記縫目構造。
上記縫目構造が、上記布帛片と、上記テープ状部材との間に、追加の布帛をさらに含む、J1に記載の縫目構造。
[J3]
第1縫目において、第1糸が、上記布帛片、上記追加の布帛及びテープ状部材を、上記厚さ方向に繰り返し往復して貫通している、J2に記載の縫目構造。
上記追加の布帛が、上記縫目部を基準として、上記布帛本体と反対の方向に延びており、上記追加の布帛の端縁が、第1縫目及び第2縫目の間に存在する、J2又はJ3に記載の縫目構造。
上記テープ状部材が、上記追加の布帛と、上記布帛片との両方を固定している、J2〜J4のいずれか一項に記載の縫目構造。
[J6]
上記テープ状部材が、上記布帛本体及び上記布帛片の両方を固定している、J1に記載の縫目構造。
上記自由端が、第1縫目及び第2縫目の間に存在する、J1〜J6のいずれか一項に記載の縫目構造。
[J8]
上記基部が編物である、J1〜J7のいずれか一項に記載の縫目構造。
上記縫目部が、第1縫目と上記固定端との間に、上記所定の方向に延びる第4縫目をさらに備え、第4縫目では、第4糸が、少なくとも上記布帛片及びテープ状部材を、上記厚さ方向に繰り返し往復して貫通している、J1〜J8のいずれか一項に記載の縫目構造。
[J10]
第3縫目において、上記第3糸が、第1糸、第2糸及び第4糸の中から選択される少なくとも2つの糸の間を掛け渡っている、J9に記載の縫目構造。
フラットシーマミシン、平2本針ミシン又は平3本針ミシンにより形成された、J1〜J10のいずれか一項に記載の縫目構造。
[J12]
J1〜J11のいずれか一項に記載の縫目構造を備える衣服。
3 布帛
5 縫目部
7 表面
9 裏面
11 折曲線
13 布帛本体
15 布帛片
17 固定端
19 自由端
21 第1縫目
21T 第1糸
23 第2縫目
23T 第2糸
25 第3縫目
25T 第3糸
27 テープ状部材
31 追加の布帛
33 端縁
35 接着すべき縫目構造
37 ラッパー
39 熱プレス装置
41 第4縫目
41T 第4糸
D 所定の方向
P 平面方向
T 厚さ方向
Claims (12)
- 布帛と、当該布帛に形成され且つ所定の方向に延びる縫目部とを含み、表面及び裏面並びに平面方向及び厚さ方向を有する縫目構造であって、
前記布帛が、前記所定の方向に延びる折曲線により折曲げられており、そして前記布帛が、当該折曲線により、前記表面よりに配置された布帛本体と、前記裏面よりに配置され、前記折曲線上の固定端及び自由端を備える布帛片とに区画されており、
前記縫目部が、前記所定の方向に延びる、第1縫目と、第2縫目と、第3縫目と、前記布帛片よりも前記裏面よりに配置され且つ基部及び固定部を有するテープ状部材とを含み、
第1縫目は、前記平面方向において、前記固定端と、前記自由端との間に配置されており、第1縫目では、第1糸が、前記布帛片及びテープ状部材を、前記厚さ方向に繰り返し往復して貫通しており、
第2縫目は、第1縫目よりも前記固定端から遠い位置に配置されており、第2縫目では、第2糸が、少なくとも前記テープ状部材を、前記厚さ方向に繰り返し往復して貫通しており、
第3縫目は、前記布帛本体と、前記布帛片との間に配置されており、第3縫目では、第3糸が、少なくとも第1糸及び第2糸の間を繰り返し掛け渡っており、
前記テープ状部材は、前記固定部を内側にして前記布帛本体及び前記布帛片と接するように配置されており、少なくとも前記布帛本体を固定している、
ことを特徴とする、前記縫目構造。 - 前記縫目構造が、前記布帛片と、前記テープ状部材との間に、追加の布帛をさらに含む、請求項1に記載の縫目構造。
- 第1縫目において、第1糸が、前記布帛片、前記追加の布帛及びテープ状部材を、前記厚さ方向に繰り返し往復して貫通している、請求項2に記載の縫目構造。
- 前記追加の布帛が、前記縫目部を基準として、前記布帛本体と反対の方向に延びており、前記追加の布帛の端縁が、第1縫目及び第2縫目の間に存在する、請求項2又は3に記載の縫目構造。
- 前記テープ状部材が、前記追加の布帛と、前記布帛片との両方を固定している、請求項2〜4のいずれか一項に記載の縫目構造。
- 前記テープ状部材が、前記布帛本体及び前記布帛片の両方を固定している、請求項1に記載の縫目構造。
- 前記自由端が、第1縫目及び第2縫目の間に存在する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の縫目構造。
- 前記基部が編物である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の縫目構造。
- 前記縫目部が、第1縫目と前記固定端との間に、前記所定の方向に延びる第4縫目をさらに備え、第4縫目では、第4糸が、少なくとも前記布帛片及びテープ状部材を、前記厚さ方向に繰り返し往復して貫通している、請求項1〜8のいずれか一項に記載の縫目構造。
- 第3縫目において、前記第3糸が、第1糸、第2糸及び第4糸の中から選択される少なくとも2つの糸の間を掛け渡っている、請求項9に記載の縫目構造。
- フラットシーマミシン、平2本針ミシン又は平3本針ミシンにより形成された、請求項1〜10のいずれか一項に記載の縫目構造。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の縫目構造を備える衣服。
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