JP2016126989A - 蓋体、電気部品、及び、蓋体の製造方法 - Google Patents

蓋体、電気部品、及び、蓋体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】蓋本体に対する圧力開放弁の接合に関して、製造容易性に優れるとともに、十分な接合強度及び密閉性が得られる構造の、蓋体を提供する。【解決手段】蓋体100は、電気素子を収容する容器本体の開口部に取り付けられる蓋体100である。蓋体100は、開口部を覆う金属製の蓋本体10と、蓋本体10を貫通して形成された圧力開放用貫通穴12を閉塞するように蓋本体10に接合された樹脂製の圧力開放弁20を備えている。蓋本体10における圧力開放弁20との接合面は、間隔周期が5nm以上500μm以下の微細な凹凸が形成された粗面である。【選択図】図1

Description

本発明は、蓋体、電気部品、及び、蓋体の製造方法に関する。
角缶型の二次電池やアルミニウム電解コンデンサ等の電気部品として、圧力開放弁(防爆弁)を有する蓋体を備えるタイプのものがある(特許文献1〜4)。
特許文献1〜3には、蓋体の圧力開放弁を、樹脂により構成する技術が記載されている。
特許文献1には、金属製の板状の蓋本体(電池蓋)と、樹脂製の圧力開放弁(多孔質層及びシールド層)と、蓋本体との間で圧力開放弁を挟持する押さえリングと、を有する構造の蓋体が記載されている。
更に、特許文献1には、蓋本体にカシメ加工を施すことによって、樹脂製の圧力開放弁が蓋本体に固定された構造の蓋体が記載されている。
特開2004−281061号公報 特開2010−219023号公報 特開2008−098092号公報 特開平10−106524号公報
ところで、蓋体を含む筐体については、ある程度の構造的強度を確保する観点から、金属製であることが望まれる場合がある。
一方で、圧力開放弁については、筐体内の内圧が一定値を超えた場合に確実に破断して圧力を開放できるように、樹脂性であることが望まれる場合がある。
特許文献1の技術では、蓋本体が金属により構成され、圧力開放弁が樹脂により構成されているが、圧力開放弁を蓋本体と押さえリングとの間に挟持したり、蓋本体にカシメ加工を施したりすることによって、圧力開放弁を蓋本体に固定する必要がある。
このため、蓋本体に対する圧力開放弁の固定を容易に行うことができないとともに、蓋本体と圧力開放弁との十分な接合強度や、蓋本体と圧力開放弁との間の密閉性を十分に得られない可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、蓋本体に対する圧力開放弁の接合を容易に行うことができるとともに、蓋本体と圧力開放弁との十分な接合強度及び密閉性が得られる構造の蓋体、電気部品、及び、そのような蓋体の製造方法を提供する。
本発明は、
電気素子を収容する容器本体の開口部に取り付けられる蓋体であって、
前記開口部を覆う金属製の蓋本体と、
前記蓋本体を貫通して形成された圧力開放用貫通穴を閉塞するように前記蓋本体に接合された樹脂製の圧力開放弁と、
を備え、
前記蓋本体における前記圧力開放弁との接合面は、間隔周期が5nm以上500μm以下の微細な凹凸が形成された粗面である蓋体を提供する。
また、本発明は、
本発明の蓋体と、
前記容器本体と、
前記容器本体に収容された前記電気素子と、
を備え、
前記容器本体の前記開口部に前記蓋体が取り付けられている電気部品を提供する。
また、本発明は、
本発明の蓋体を製造する方法であって、
前記蓋本体において、前記圧力開放弁との接合面となる面を、間隔周期が5nm以上500μm以下の微細な凹凸が形成された粗面に加工する工程と、
前記圧力開放弁を樹脂により前記蓋本体と一体的に成形する工程と、
を備え、
前記圧力開放弁を樹脂により成形する工程では、前記圧力開放弁によって前記圧力開放用貫通穴が閉塞されるように、前記圧力開放弁を前記粗面に接合する、蓋体の製造方法を提供する。
本発明によれば、蓋本体に対する圧力開放弁の接合を容易に行うことができるとともに、蓋本体と圧力開放弁との十分な接合強度及び密閉性が得られる構造の蓋体および電気部品を提供することができる。
また、本発明によれば、圧力開放弁を蓋本体に対して十分な接合強度及び密閉性で接合された構造の蓋体を容易に製造することができる。
実施形態に係る蓋体を示す図であり、このうち(a)は正面図、(b)は正面断面図である。 実施形態に係る電気部品を示す図であり、このうち(a)は分解斜視図、(b)は斜視図である。 図1(b)の部分拡大図である。 蓋体の蓋本体と圧力開放弁との接合面近傍の構造の例を示す模式的な拡大断面図である。 圧力開放弁の変形例を示す正面断面図である。 圧力開放弁の変形例を示す正面断面図である。 圧力開放弁の変形例を示す正面断面図である。 圧力開放弁の変形例を示す正面断面図である。 圧力開放弁の変形例を示す正面断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
図1は実施形態に係る蓋体100を示す図であり、このうち(a)は正面図、(b)は正面断面図である。
図2は実施形態に係る電気部品200を示す図であり、このうち(a)は分解斜視図、(b)は斜視図である。
図3は図1(b)の部分拡大図である。
図4は蓋体100の蓋本体10と圧力開放弁20との接合面(圧力開放弁20における蓋本体10に対する接合面20c、及び、蓋本体10における圧力開放弁20に対する接合面10c)近傍の構造の例を示す模式的な拡大断面図である。
本実施形態に係る蓋体100は、電気素子80を収容する容器本体70の開口部70aに取り付けられる蓋体100である。
この蓋体100は、開口部70aを覆う金属製の蓋本体10と、蓋本体10を貫通して形成された圧力開放用貫通穴12を閉塞するように蓋本体10に接合された樹脂製の圧力開放弁20と、を備えている。そして、蓋本体10における圧力開放弁20との接合面10c(図3、図4)は、間隔周期D(図4)が5nm以上500μm以下の微細な凹凸が形成された粗面である。
また、本実施形態に係る電気部品200は、本実施形態に係る蓋体100と、容器本体70と、容器本体70に収容された電気素子80と、を備え、容器本体70の開口部70aに蓋体100が取り付けられている。
本明細書において、電気部品200及び蓋体100における各構成要素の上下の位置関係は、水平な面上に電気部品200を立てて置いたときにおける位置関係であるものとして説明する。ただし、この位置関係は、電気部品200及び蓋体100の製造時、使用時、保管時、運搬時等における位置関係とは必ずしも一致しない。
先ず、図2を参照して、本実施形態に係る電気部品200について詳細に説明する。
電気部品200は、例えば、角缶型のリチウムイオン二次電池である。電気部品200は、例えば、容器本体70と、容器本体70の開口部70aに取り付けられている蓋体100と、容器本体70に収容されている電気素子80としての発電体と、栓90(図2(b))と、を有する。
容器本体70は、その一端(上端)に開口部70aを有する有底の箱形に形成されている。容器本体70の形状は特に限定されないが、一例として、容器本体70は、直方体形状に形成されている。
容器本体70を構成する金属材料は、特に限定されないが、例えば、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、胴(Cu)、チタニウム(Ti)、ステンレス(SUS)、鉄(Fe)のうち何れか1種であるか、又は、これらのうち何れか1種を含む合金であることが挙げられる。
容器本体70を構成する金属材料は、蓋本体10を構成する金属材料と同種であることが好ましく、このようにすることにより、容器本体70と蓋本体10との良好な接合性が得られる。すなわち、例えば、蓋本体10がアルミニウム合金により構成されている場合、容器本体70もアルミニウム合金により構成されていることが好ましい。
蓋体100は、蓋本体10と、蓋本体10に固定された圧力開放弁20と、第1封止樹脂50を介して蓋本体10に固定された第1金属端子30と、第2封止樹脂60を介して蓋本体10に固定された第2金属端子40と、を備えている。
蓋本体10は、容器本体70の開口部70aに取り付けられることにより、容器本体70とともに筐体を構成する。
蓋本体10は、平板状に形成され、その一方の面が外面10aを構成し、他方の面が内面10bを構成している。ここで、外面10aは、蓋体100が容器本体70に取り付けられた状態で、筐体の外面を構成する面であり、内面10bは、蓋体100が容器本体70に取り付けられた状態で、筐体の内面を構成する面である。
蓋本体10の周縁部が容器本体70の開口部70aの縁部に対して接合されることにより、蓋本体10は開口部70aを閉塞して封止している。ここで、蓋本体10には、その下部を容器本体70に嵌入可能とするための段差部15が、例えば当該蓋本体10の全周に亘って形成されている。これにより、蓋本体10における段差部15よりも下側の部分の平面積は、蓋本体10における段差部15よりも上側の部分の平面積よりも小さくなっている。蓋本体10における段差部15よりも下側の部分を、容器本体70の開口部70aから容器本体70の内部に嵌入した状態で、蓋本体10が溶接等により容器本体70に対して固定されている。
容器本体70と蓋本体10とにより構成される筐体の内部領域である電池内部領域には、電解液が収容されている。
蓋本体10を構成する金属材料は、特に限定されないが、例えば、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、胴(Cu)、チタニウム(Ti)、ステンレス(SUS)、鉄(Fe)のうち何れか1種であるか、又は、これらのうち何れか1種を含む合金であることが挙げられる。これらの中では、アルミニウム(Al)を含む合金、すなわちアルミニウム合金であることが、蓋本体10と樹脂部材(圧力開放弁20、第1封止樹脂50及び第2封止樹脂60)との接合性及び接合作業性の観点や、蓋体100の軽量性の観点等から好ましい。アルミニウム合金としては、JIS H4000に規定された合金番号1050、1100、2014、2024、3003、5052、7075等などが好ましい。
図1(b)に示すように、蓋本体10には、容器本体70に電解液を注入するための注液穴11と、圧力開放弁20が設けられる圧力開放用貫通穴12と、第1金属端子30を挿通させる第1端子用貫通穴13と、第2金属端子40を挿通させる第2端子用貫通穴14と、が形成されている。注液穴11、圧力開放用貫通穴12、第1端子用貫通穴13及び第2端子用貫通穴14は、それぞれ、蓋本体10の内面10bから外面10aに亘って蓋本体10を貫通している。
注液穴11は、該注液穴11に設けられた栓90(図2(b))によって封止されている。なお、蓋体100が容器本体70に固定される前の状態では、注液穴11に栓90は設けられていない。
圧力開放弁20は、圧力開放用貫通穴12を閉塞するように蓋本体10に接合されている。圧力開放弁20は、射出成形等によって樹脂材料を蓋本体10と一体成形することにより構成されている。
圧力開放弁20は、圧力開放用貫通穴12の周囲縁部における蓋本体10の外面10aと、圧力開放用貫通穴12の周囲縁部における蓋本体10の内面10bと、圧力開放用貫通穴12の内周面12aと、のうちの少なくとも何れか1つの面に対して接合されている。
蓋本体10における圧力開放弁20との接合面10cは、上記のように微細な凹凸が形成された粗面である。このため、蓋本体10に対する圧力開放弁20の接合強度を十分に得ることができる。
筐体内(電池内部領域)の圧力が上昇し、筐体内の内圧が一定値を超えた場合には、圧力開放弁20が破断して、圧力開放用貫通穴12を介してガスが筐体の外部に放出され、筐体内の圧力が開放されるようになっている。
圧力開放弁20の形状は特に限定されないが、例えば、図3に示されるような、扁平な(平板状の)シート状の形状とすることができる。
一例として、図3には、圧力開放弁20が、圧力開放用貫通穴12の周囲縁部における蓋本体10の外面10aに対して接合されている例を示している。より具体的には、図3の例では、圧力開放弁20が、圧力開放用貫通穴12の周囲縁部における蓋本体10の外面10aにのみ接合されている。
図3の構造の場合、圧力開放弁20と蓋本体10との接合面(接合面20c及び接合面10c)の面積を、容易に所望の面積に設定することができる。このため、圧力開放弁20と蓋本体10との必要な接合力を容易に確保することができる。
第1金属端子30及び第2金属端子40は、それぞれ棒状に形成されている。
第1金属端子30は、蓋本体10の第1端子用貫通穴13に挿通されて、蓋本体10を貫通している。
同様に、第2金属端子40は、蓋本体10の第2端子用貫通穴14に挿通されて、蓋本体10を貫通している。
例えば、第1金属端子30は正極端子であり、第2金属端子40は負極端子である。
第1金属端子30は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金により構成されている。一方、第2金属端子40は、例えば、銅又は銅合金により構成されている。
第1封止樹脂50は、第1金属端子30を蓋本体10に対して固定しているとともに、第1端子用貫通穴13における第1金属端子30と蓋本体10との間隙を封止している。すなわち、第1封止樹脂50は、第1端子用貫通穴13を密閉するシール材として機能する。
同様に、第2封止樹脂60は、第2金属端子40を蓋本体10に対して固定しているとともに、第2端子用貫通穴14における第2金属端子40と蓋本体10との間隙を封止している。すなわち、第2封止樹脂60は、第2端子用貫通穴14を密閉するシール材として機能する。
第1金属端子30と蓋本体10とは、例えば、相互に非接触となっている。すなわち、第1封止樹脂50は、例えば、第1金属端子30を蓋本体10に対して絶縁状態で固定している。
同様に、第2金属端子40と蓋本体10とは相互に非接触となっている。すなわち、第2封止樹脂60は、第2金属端子40を蓋本体10に対して絶縁状態で固定している。
なお、第1金属端子30が蓋本体10に対して接触しているとともに導通し、且つ、第1金属端子30が蓋本体10を介して容器本体70に対しても導通していて、第1金属端子30、蓋本体10及び容器本体70正極端子が構成されていても良い。
第1封止樹脂50の形状及び形成範囲は特に限定されない。例えば、第1封止樹脂50は、蓋本体10よりも上側の領域から、蓋本体10よりも下側の領域に亘って連続的に形成されている。
第2封止樹脂60の形状及び形成範囲は特に限定されない。例えば、第2封止樹脂60は、蓋本体10よりも上側の領域から、蓋本体10よりも下側の領域に亘って連続的に形成されている。
ここで、第1金属端子30における第1封止樹脂50との接合面、蓋本体10における第1封止樹脂50との接合面、第2金属端子40における第2封止樹脂60との接合面、及び、蓋本体10における第2封止樹脂60との接合面も、蓋本体10における圧力開放弁20との接合面10cと同様に、間隔周期が5nm以上500μm以下の微細な凹凸が形成された粗面であることが好ましい。
第1金属端子30において、第1封止樹脂50よりも上方に突出している部分は、外部端子32を構成している。第1金属端子30において、第1封止樹脂50よりも下方に突出(垂下)している部分は、リード部31を構成している。
同様に、第2金属端子40において、第2封止樹脂60よりも上方に突出している部分は、外部端子42を構成している。第2金属端子40において、第2封止樹脂60よりも下方に突出(垂下)している部分は、リード部41を構成している。
ここで、圧力開放弁20を構成する樹脂材料と、第1封止樹脂50を構成する樹脂材料と、第2封止樹脂60を構成する樹脂材料と、は互いに同種であることが好ましい。
このようにすることにより、圧力開放弁20、第1封止樹脂50及び第2封止樹脂60を同一の樹脂成形工程にて一括して(並行して)形成することができる。
圧力開放弁20を構成する樹脂材料は特に限定されないが、圧力開放弁20は、例えば、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK樹脂)、ポリアセタール樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA樹脂)及びポリカーボネート樹脂から選ばれる少なくとも何れか1種以上の樹脂を含有することが好ましい。
したがって、第1封止樹脂50及び第2封止樹脂60も、例えば、PPS樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、PEEK樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、PMMA樹脂及びポリカーボネート樹脂から選ばれる少なくとも何れか1種以上の樹脂を含有することが好ましい。
発電体である電気素子80は、いわゆるゼリーロールと称されるものである。図示は省略するが、電気素子80は、第1セパレータ、負極層、第2セパレータ及び正極層の順に積層され、これら第1セパレータ、負極層、第2セパレータ及び正極層がまとめて捲回されることにより構成された、捲回電極群である。
負極層は、負極活物質を含んで構成されており、正極層は、正極活物質を含んで構成されている。
電気素子80(捲回電極群)は、その一端部に負極電極を有し、他端部に正極電極を有する。
なお、電気部品200が有する電気素子80の数は、単数(1個)でも複数(複数個)でも良い。本実施形態の場合、電気部品200は、例えば、単数の電気素子80を有する。
電気素子80の正極電極は、第1金属端子30のリード部31に対して接合されている。
電気素子80の負極電極は、第2金属端子40のリード部41に対して接合されている。
このため、電気素子80は、第1金属端子30のリード部31から第2金属端子40のリード部41に亘って架設されている(図2(a))。
なお、蓋本体10は、例えば、一方向(図1の左右方向)に長尺に形成されている。そして、蓋本体10の長手方向における一端部には、第1封止樹脂50及び第1金属端子30が設けられ、蓋本体10の長手方向における他端部には、第2封止樹脂60及び第2金属端子40が設けられている。
また、容器本体70は、蓋本体10と同等の平面形状に形成されている。すなわち、容器本体70は、例えば、扁平な直方体形状に形成されている。
ここで、図4に示すように、蓋本体10における圧力開放弁20との接合面10c(図3、図4)は、間隔周期D(図4)が5nm以上500μm以下の微細な凹凸が形成された粗面となっている。このため、蓋本体10に対する圧力開放弁20の接合力を十分に確保することができる。
より具体的には、圧力開放弁20を構成する樹脂材料が、蓋本体10の接合面10cの凹部16に入り込んでいる。これにより、圧力開放弁20が蓋本体10に対して強固に接合されている。
このような粗面は、後述する様々な粗面化方法で形成することができる。
なお、このような粗面を構成する凹凸形状における凹部16の深さ、すなわち凹凸形状の凸部と凹部との高低差は、特に限定されないが、例えば、10nm以上200μm以下とすることができる。この高低差は、大きくは金属面の粗面方法によって決定され、例えば後述するNMT法では10nm以上500nm以下、置換晶析法では20μm前後に、レーザー加工では100μm以上200μm以下にすることができる。
なお、図示は省略するが、同様に、第1金属端子30における第1封止樹脂50との接合面を構成する凹凸形状の凹部、及び、蓋本体10における第1封止樹脂50との接合面を構成する凹凸形状の凹部には、それぞれ、第1封止樹脂50を構成する樹脂材料が入り込んでいることが好ましい。
また、同様に、第2金属端子40における第2封止樹脂60との接合面を構成する凹凸形状の凹部、及び、蓋本体10における第2封止樹脂60との接合面を構成する凹凸形状の凹部には、それぞれ、第2封止樹脂60を構成する樹脂材料が入り込んでいることが好ましい。
次に、電気部品200を製造する方法の例を説明する。なお、電気部品200を製造する方法は、蓋体100を製造する方法を含んでいる。
本実施形態に係る蓋体の製造方法は、蓋体100を製造する方法であって、蓋本体10において、圧力開放弁20との接合面10cとなる面を、間隔周期が5nm以上500μm以下の微細な凹凸が形成された粗面に加工する工程と、圧力開放弁20を樹脂により蓋本体10と一体的に成形する工程と、を備える。
圧力開放弁20を樹脂により成形する工程では、圧力開放弁20によって圧力開放用貫通穴12が閉塞されるように、圧力開放弁20を上記粗面に接合する。
以下、詳細に説明する。
先ず、蓋本体10、第1金属端子30及び第2金属端子40を準備する。
なお、蓋本体10には、予め、注液穴11、圧力開放用貫通穴12、第1端子用貫通穴13及び第2端子用貫通穴14が形成されている。
次に、蓋本体10、第1金属端子30及び第2金属端子40の表面を粗面化する処理(粗面化処理)を行う。これにより、蓋本体10、第1金属端子30及び第2金属端子40の表面に、間隔周期が5nm以上500μm以下の微細な凹凸が形成される。
ここで、蓋本体10の表面において、粗面化を行う領域は、必ずしも、蓋本体10の表面の全域としなくても良く、少なくとも、蓋本体10における圧力開放弁20との接合面10cを粗面化すればよい。より好ましくは、蓋本体10の表面において、第1封止樹脂50との接合面、及び、第2封止樹脂60との接合面を粗面化する。このため、例えば、蓋本体10における圧力開放弁20との接合面10c、第1封止樹脂50との接合面、及び、第2封止樹脂60との接合面を選択的に粗面化しても良い。
同様に、第1金属端子30及び第2金属端子40の表面において、粗面化を行う領域は、必ずしも第1金属端子30及び第2金属端子40の表面の全域としなくても良く、少なくとも、第1金属端子30における第1封止樹脂50との接合面、及び、第2金属端子40における第2封止樹脂60との接合面を粗面化すれば良い。このため、例えば、第1金属端子30における第1封止樹脂50との接合面、及び、第2金属端子40における第2封止樹脂60との接合面を選択的に粗面化しても良い。
ここで、蓋本体10、第1金属端子30及び第2金属端子40の表面に対する粗面化処理の例を説明する。
この粗面化処理は、蓋本体10、第1金属端子30及び第2金属端子40に対して種々の金属加工を施すことによって該金属材料を所望の形状に加工した後で行われる。
ここで、金属材料に対する金属加工法としては、切断、プレス等による塑性加工、打ち抜き加工、切削、研磨、放電加工等の除肉加工などが挙げられる。
金属加工後の蓋本体10、第1金属端子30及び第2金属端子40に対して粗面化処理を行うことによって、蓋本体10、第1金属端子30及び第2金属端子40の表面に上記の粗面(凹凸形状)を形成することができる。
なお、以下の説明において、上記の金属加工後、且つ、粗面化処理が完了する前の蓋本体10、第1金属端子30及び第2金属端子40を金属部材と称する場合がある。
金属部材に対する粗面化処理では、以下に説明する前処理工程と、本処理工程と、をこの順に行う。
(1)前処理工程
まず、金属部材は、当該金属部材に対して接合される樹脂部材(圧力開放弁20、第1封止樹脂50、第2封止樹脂60)との接合面に、酸化膜や水酸化物等からなる厚い被膜がないことが望ましい。このような厚い被膜を除去するため、エッチング剤で処理する工程(後述)の前に、サンドブラスト加工、ショットブラスト加工、研削加工、バレル加工等の機械研磨や、化学研磨により表面層を研磨してもよい。また、樹脂部材との接合面に機械油等の著しい汚染がある場合は、水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液等のアルカリ性水溶液による処理や、脱脂を行なうことが好ましい。
(2)本処理工程
金属部材の表面を粗面化させる本処理工程では、公知の方法を制限なく採用できる。このような公知技術として、例えば特許4685139号に記載されたヒドラジン水溶液に浸漬させる方法(以下の説明では、この方法を「NMT法」と呼ぶ場合がある)、特開2001−348684号に記載された、無機酸、第二鉄イオン、マンガンイオン、第二銅イオンを含有する水溶液で処理する方法(置換晶析法)、特許4020957号に記載されたレーザー加工方法を例示することができる。
このような粗面化処理を行うことにより、例えば、図4に示すような構造の粗面である接合面10cを蓋本体10の表面に形成することができる。また、第1金属端子30における第1封止樹脂50との接合面、蓋本体10における第1封止樹脂50との接合面、第2金属端子40における第2封止樹脂60との接合面、及び、蓋本体10における第2封止樹脂60との接合面についても、それぞれ、同様の粗面とすることができる。
次に、圧力開放弁20、第1封止樹脂50及び第2封止樹脂60を一括して成形する。これにより、圧力開放弁20によって圧力開放用貫通穴12を閉塞するとともに、第1封止樹脂50及び第2封止樹脂60により第1金属端子30及び第2金属端子40を蓋本体10に対してそれぞれ固定する。
より具体的には、例えば、第1端子用貫通穴13に第1金属端子30を挿通することにより第1金属端子30が蓋本体10を貫通した状態とするとともに、第2端子用貫通穴14に第2金属端子40を挿通することにより第2金属端子40が蓋本体10を貫通した状態とする。そして、この状態で、圧力開放弁20、第1封止樹脂50及び第2封止樹脂60を構成する樹脂材料である熱可塑性樹脂組成物を成形する。すなわち、圧力開放弁20、第1封止樹脂50及び第2封止樹脂60を一括して成形する。
圧力開放弁20、第1封止樹脂50及び第2封止樹脂60を成形し金属に接合する方法としては、例えば、射出成形、押出成形、加熱プレス成形、圧縮成形、トランスファーモールド成形、注型成形、レーザー溶着成形、反応射出成形(RIM成形)、リム成形(LIM成形)、溶射成形等の樹脂成形方法が挙げられる。
これらの中でも、射出成形が好ましく、具体的には、図示しないインサート成形用の金型又はアウトサート成形用の金型に蓋本体10、第1金属端子30及び第2金属端子40をそれぞれ固定した状態で、圧力開放弁20、第1封止樹脂50及び第2封止樹脂60を一括して形成する。すなわち、射出成形として、インサート成形又はアウトサート成形を行う。
ここで、蓋本体10、第1金属端子30及び第2金属端子40の表面には予め微細な凹凸が形成されている。このため、蓋本体10に対する圧力開放弁20の接合強度、蓋本体10に対する第1封止樹脂50の接合強度、蓋本体10に対する第2封止樹脂60の接合強度、第1金属端子30に対する第1封止樹脂50の接合強度、並びに、第2金属端子40に対する第2封止樹脂60の接合強度を、それぞれ十分に得ることができる。
こうして、蓋体100(図1)が得られる。
次に、発電体である電気素子80を第1金属端子30のリード部31及び第2金属端子40のリード部41に対してそれぞれ接合する。リード部31及びリード部41に対する電気素子80の接合は、例えば、超音波溶接(超音波溶着)により行うことができる。
これにより、図2(a)の上部に示されるように、蓋体100と電気素子80とが接合されてなる構造体を得ることができる。
次に、電気素子80、第1金属端子30のリード部31、第2金属端子40のリード部41、第1封止樹脂50における蓋本体10よりも下側の部分、第2封止樹脂60における蓋本体10よりも下側の部分、及び、蓋本体10における段差部15よりも下側の部分を、容器本体70に挿入する。
そして、蓋本体10の周縁部を容器本体70の開口部70aの縁部に対して接合し、封止する。この接合は、例えば、レーザー光を照射することによる溶接によって行う。
次に、注液穴11を介して電解液を容器本体70内に注入する。次に、注液穴11に栓90を設け、栓90を蓋本体10における注液穴11の縁部に対して接合する。この接合は、例えば、レーザー光を照射することによる溶接によって行う。
こうして、電気部品200が得られる(図2(b))。
以上のような第1の実施形態によれば、蓋体100は、容器本体70の開口部70aを覆う金属製の蓋本体10と、蓋本体10を貫通して形成された圧力開放用貫通穴12を閉塞するように蓋本体10に接合された樹脂製の圧力開放弁20と、を備え、蓋本体10における圧力開放弁20との接合面10cは、間隔周期Dが5nm以上500μm以下の微細な凹凸が形成された粗面である。
よって、射出成形等の樹脂成形技術により、圧力開放弁20を蓋本体10と一体的に成形することによって、圧力開放弁20を蓋本体10に対して良好な接合強度で接合させることができる。
要するに、本実施形態に係る蓋体100は、蓋本体10に対する圧力開放弁20の接合に関して、製造容易性に優れるとともに、十分な接合強度及び密閉性が得られる構造の蓋体100とすることができる。
また、蓋本体10は、板状に形成され、その一方の面が外面10aを構成し、他方の面が内面10bを構成しており、圧力開放用貫通穴12は、蓋本体10の内面10bから外面10aに亘って貫通している。
そして、圧力開放弁20は、圧力開放用貫通穴12の周囲縁部における蓋本体10の外面10aと、圧力開放用貫通穴12の周囲縁部における蓋本体10の内面10bと、圧力開放用貫通穴12の内周面12aと、のうちの少なくとも何れか1つの面に対して接合されている。
よって、コンパクトな圧力開放弁20により圧力開放用貫通穴12を閉塞した構造を実現することができる。
ここで、蓋体100は、蓋本体10に形成された第1端子用貫通穴13を貫通している第1金属端子30と、蓋本体10に形成された第2端子用貫通穴14を貫通している第2金属端子40と、第1金属端子30を蓋本体10に対して固定しているとともに第1端子用貫通穴13における第1金属端子30と蓋本体10との間隙を封止している第1封止樹脂50と、第2金属端子40を蓋本体10に対して固定しているとともに第2端子用貫通穴14における第2金属端子40と蓋本体10との間隙を封止している第2封止樹脂60と、を備える構造のものとすることができる。
この場合に、圧力開放弁20を構成する樹脂材料と、第1封止樹脂50を構成する樹脂材料と、第2封止樹脂60を構成する樹脂材料と、を互いに同種の樹脂材料とすることにより、圧力開放弁20、第1封止樹脂50及び第2封止樹脂60を同一の樹脂成形工程にて一括して(並行して)形成することができる。
また、圧力開放弁20が扁平なシート状の形状に形成されている場合、例えば、第1封止樹脂50及び第2封止樹脂60を形成するための既存の金型に若干の変更を加える(金型に若干の加工を施す)だけで、第1封止樹脂50及び第2封止樹脂60を形成する工程で圧力開放弁20も一括して形成することが可能となる。
また、蓋本体10がアルミニウム合金製である場合、上記のように間隔周期Dが5nm以上500μm以下の微細な凹凸が形成された粗面である接合面(接合面10c等)に対する樹脂成形物(圧力開放弁20等)の接合強度を十分に得ることができる。
また、本実施形態に係る蓋体の製造方法によれば、本実施形態に係る蓋体100を好適に製造することができる。
ここで、圧力開放弁20、第1封止樹脂50及び第2封止樹脂60の成形を射出成形とすることにより、圧力開放弁20、第1封止樹脂50及び第2封止樹脂60を好適に形成することができる。
より具体的には、例えば、射出成形等により、圧力開放弁20と、第1封止樹脂50と、第2封止樹脂60と、を互いに同種の樹脂により並行して(一括して)成形することができる。このようにすることによって、蓋体100をより少ない工程で製造することが可能となる。
以下、圧力開放弁20の変形例を説明する。
上記においては、圧力開放弁20が図3に示すような扁平なシート状の形状である例を説明した。
これに対し、図5(a)の例では、圧力開放弁20は、中央部ほど厚みが厚く、その周縁に向けて厚みが薄くなる凸レンズ形の形状をなしている。図5(a)に示す圧力開放弁20を用いることによって、圧力開放弁20の耐圧性能をより向上させることができる。
一方、図5(b)の例では、圧力開放弁20は、中央部ほど厚みが薄く、その周縁に向けて厚みが厚くなる凹レンズ形の形状をなしている。図5(b)に示す圧力開放弁20を用いることによって、圧力開放弁20がより低圧で容易に破断できるようにすることができる。
上記においては、図3及び図5に示すように圧力開放弁20が蓋本体10の外面10aに接合されている例、すなわち、蓋体100を用いて電気部品200を製造した状態で、圧力開放弁20が筐体の外部に配置される例を説明した。
これに対し、図6の例では、圧力開放弁20が、圧力開放用貫通穴12の周囲縁部における蓋本体10の内面10bに対して接合されている。すなわち、この場合、蓋体100を用いて電気部品200を製造した状態で、圧力開放弁20が筐体の内部に配置される。
図6の例は、電気部品200における蓋本体10の外面側のレイアウトに制約が存在する場合などにおいて、圧力開放弁20が邪魔になることが無い。
上記においては、図3に示すように圧力開放弁20が扁平なシート状の形状であり、且つ、蓋本体10の外面10aにのみ接合されている例を説明した。
これに対し、図7の例では、圧力開放弁20は、圧力開放用貫通穴12の内部に充填されている部分と、蓋本体10の外面10aに沿って配置されている部分と、を含む凸型(逆凸型)の形状に形成されている。そして、圧力開放弁20は、蓋本体10の外面10aだけでなく、圧力開放用貫通穴12の内周面12aにも接合されている。
図7の例では、圧力開放弁20をより厚肉にすることができるため、圧力開放弁20の耐圧性能をより向上させることができる。また、圧力開放弁20が、蓋本体10の外面10aだけでなく、圧力開放用貫通穴12の内周面12aにも接合されているため、蓋本体10に対する圧力開放弁20の接合強度をより向上させることができる。
また、図8の例では、圧力開放弁20は、圧力開放用貫通穴12の内部に充填されている部分と、蓋本体10の内面10bに沿って配置されている部分と、を含む凸型の形状に形成されている。そして、圧力開放弁20は、蓋本体10の内面10bと、圧力開放用貫通穴12の内周面12aと、に対して接合されている。
図8の例では、図7の例と同様の効果が得られる。すなわち、圧力開放弁20をより厚肉にすることができるため、圧力開放弁20の耐圧性能をより向上させることができる。また、圧力開放弁20が、蓋本体10の内面10bと圧力開放用貫通穴12の内周面12aとに接合されているため、蓋本体10に対する圧力開放弁20の接合強度をより向上させることができる。
また、図8の例では、圧力開放弁20が筐体の外部には突出しないため、電気部品200における蓋本体10の外面側のレイアウトに制約が存在する場合などにおいて、圧力開放弁20が邪魔になることが無い。
さらに、図8の例では、圧力開放弁20が蓋本体10の内面10b側から外面10a側に移動することが規制される形状となっているため、圧力開放弁20が外部に脱落してしまう(すっぽ抜けてしまう)ことを規制することができる。
また、図9(a)、(b)、(c)、(d)の各図に示す例では、図3に示す例と同様に、圧力開放弁20は扁平なシート状に形成されている。
ただし、圧力開放弁20は、圧力開放用貫通穴12の内周面12aに対してのみ接合されており、且つ、圧力開放用貫通穴12の内部に配置されている。
このうち、図9(a)の例では、圧力開放弁20の外面(上面)が蓋本体10の外面10aと面一に配置され、圧力開放弁20の内面(下面)が蓋本体10の内面10bよりも上方に位置している。
また、図9(b)の例では、圧力開放弁20の外面(上面)が蓋本体10の外面10aよりも下方に位置し、圧力開放弁20の内面(下面)が蓋本体10の内面10bよりも上方に位置している。
また、図9(c)の例では、圧力開放弁20の外面(上面)が蓋本体10の外面10aよりも下方に位置し、圧力開放弁20の内面(下面)が蓋本体10の内面10bと面一に配置されている。
また、図9(d)の例では、圧力開放弁20の外面(上面)が蓋本体10の外面10aと面一に配置され、圧力開放弁20の内面(下面)が蓋本体10の内面10bと面一に配置されている。
図9(a)〜(d)の例では、圧力開放弁20が筐体の外部には突出しないため、電気部品200における蓋本体10の外面側のレイアウトに制約が存在する場合などにおいて、圧力開放弁20が邪魔になることが無い。
また、図9(a)〜(c)の例では、圧力開放弁20をより薄肉に形成できるため、圧力開放弁20が低圧で容易に破断できるようにすることができる。
一方、図9(d)の例では、圧力開放弁20をより厚肉に形成できるため、圧力開放弁20の耐圧性能及び蓋本体10に対する圧力開放弁20の接合強度を十分に得ることができる。
なお、上記においては、電気部品200が二次電池(例えば角缶型のリチウムイオン二次電池)である例を説明したが、電気部品200は、その他の電気部品であっても良い。例えば、電気部品200は、アルミニウム電解コンデンサ等のコンデンサであっても良く、この場合、電気素子80は、蓄電体である。
10 蓋本体
10a 外面
10b 内面
10c 接合面
11 注液穴
12 圧力開放用貫通穴
12a 内周面
13 第1端子用貫通穴
14 第2端子用貫通穴
15 段差部
16 凹部
20 圧力開放弁
20c 接合面
30 第1金属端子
31 リード部
32 外部端子
40 第2金属端子
41 リード部
42 外部端子
50 第1封止樹脂
60 第2封止樹脂
70 容器本体
70a 開口部
80 電気素子
90 栓
100 蓋体
200 電気部品

Claims (12)

  1. 電気素子を収容する容器本体の開口部に取り付けられる蓋体であって、
    前記開口部を覆う金属製の蓋本体と、
    前記蓋本体を貫通して形成された圧力開放用貫通穴を閉塞するように前記蓋本体に接合された樹脂製の圧力開放弁と、
    を備え、
    前記蓋本体における前記圧力開放弁との接合面は、間隔周期が5nm以上500μm以下の微細な凹凸が形成された粗面である蓋体。
  2. 前記蓋本体は、板状に形成され、その一方の面が外面を構成し、他方の面が内面を構成しており、
    前記圧力開放用貫通穴は、前記蓋本体の前記内面から前記外面に亘って貫通しており、
    前記圧力開放弁は、前記圧力開放用貫通穴の周囲縁部における前記蓋本体の外面と、前記圧力開放用貫通穴の周囲縁部における前記蓋本体の内面と、前記圧力開放用貫通穴の内周面と、のうちの少なくとも何れか1つの面に対して接合されている請求項1に記載の蓋体。
  3. 前記蓋本体に形成された第1端子用貫通穴を貫通している第1金属端子と、
    前記蓋本体に形成された第2端子用貫通穴を貫通している第2金属端子と、
    前記第1金属端子を前記蓋本体に対して固定しているとともに、前記第1端子用貫通穴における前記第1金属端子と前記蓋本体との間隙を封止している第1封止樹脂と、
    前記第2金属端子を前記蓋本体に対して固定しているとともに、前記第2端子用貫通穴における前記第2金属端子と前記蓋本体との間隙を封止している第2封止樹脂と、
    を更に備える請求項1又は2に記載の蓋体。
  4. 前記圧力開放弁を構成する樹脂材料と、前記第1封止樹脂を構成する樹脂材料と、前記第2封止樹脂を構成する樹脂材料と、が互いに同種である請求項3に記載の蓋体。
  5. 前記圧力開放弁は扁平なシート状の形状に形成されている請求項1乃至4の何れか一項に記載の蓋体。
  6. 前記圧力開放弁は、PPS樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、PEEK樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、PMMA樹脂及びポリカーボネート樹脂から選ばれる少なくとも何れか1種以上の樹脂を含有する請求項1乃至5の何れか一項に記載の蓋体。
  7. 前記蓋本体は、アルミニウム合金製である請求項1乃至6の何れか一項に記載の蓋体。
  8. 請求項1乃至7の何れか一項に記載の蓋体と、
    前記容器本体と、
    前記容器本体に収容された前記電気素子と、
    を備え、
    前記容器本体の前記開口部に前記蓋体が取り付けられている電気部品。
  9. 前記電気素子は発電体であり、
    当該電気部品は、二次電池である請求項8に記載の電気部品。
  10. 請求項1乃至7の何れか一項に記載の蓋体を製造する方法であって、
    前記蓋本体において、前記圧力開放弁との接合面となる面を、間隔周期が5nm以上500μm以下の微細な凹凸が形成された粗面に加工する工程と、
    前記圧力開放弁を樹脂により前記蓋本体と一体的に成形する工程と、
    を備え、
    前記圧力開放弁を樹脂により成形する工程では、前記圧力開放弁によって前記圧力開放用貫通穴が閉塞されるように、前記圧力開放弁を前記粗面に接合する、蓋体の製造方法。
  11. 前記圧力開放弁を樹脂により成形する工程では、前記圧力開放弁を射出成形により成形する請求項10に記載の蓋体の製造方法。
  12. 前記蓋体は、
    前記蓋本体に形成された第1端子用貫通穴を貫通している第1金属端子と、
    前記蓋本体に形成された第2端子用貫通穴を貫通している第2金属端子と、
    前記第1金属端子を前記蓋本体に対して固定しているとともに、前記第1端子用貫通穴における前記第1金属端子と前記蓋本体との間隙を封止している第1封止樹脂と、
    前記第2金属端子を前記蓋本体に対して固定しているとともに、前記第2端子用貫通穴における前記第2金属端子と前記蓋本体との間隙を封止している第2封止樹脂と、
    を更に備え、
    前記圧力開放弁を樹脂により成形する工程では、前記圧力開放弁と、前記第1封止樹脂と、前記第2封止樹脂と、を互いに同種の樹脂により並行して成形する請求項10又は11に記載の蓋体の製造方法。
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