JP2016125589A - 直動伸縮機構及びロボットアーム機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数の連結コマが連結されてなる連結コマ列がそれ単独で柱状体を構成できるようコマ列の屈曲拘束及びその解除するための構造を実現すること。【解決手段】 複数の連結コマ23は底板側において屈曲可能に連結された断面ロ字形状を有する。屈曲拘束により柱状体が構成される。連結コマの天板表面を挟んで拘束板66と解除板67が回転軸を共通として設けられる。拘束用当接部61は送り出される連結コマ23の拘束板に当接し、回転させる。解除用当接部62は引き戻される連結コマの解除板に当接し、解除板とともに拘束板を回転させる。拘束板が前後の連結コマの天板表面に架け渡されることにより前後の連結コマの屈曲が拘束される。解除用当接部に当接し解除板とともに拘束板が回転されることにより、前後の連結コマの屈曲の拘束が解除される。【選択図】 図6
Description
本発明の実施形態は直動伸縮機構及びロボットアーム機構に関する。
従来より、多関節ロボットアーム機構が産業用ロボットなどさまざまな分野で用いられている。このような多関節ロボットアーム機構には、例えば、直動伸縮関節が装備されている。直動伸縮関節は屈曲可能に列状に連結された複数の連結コマを備える。アーム伸長時、複数の連結コマは、支持体内に格納された状態からその屈曲が拘束されることにより一定の剛性を有する柱状体となって送り出される。一方、アーム収縮時、柱状体は引き戻され、支持体内でその屈曲の拘束が解除され、屈曲可能となって格納される。
目的は、複数の連結コマが連結されてなる連結コマ列がそれ単独で柱状体を構成できるようコマ列の屈曲拘束及びその解除するための構造を実現することにある。
一実施形態に係る直動伸縮機構は、底板側において屈曲可能に連結された断面ロ字形状を有する複数の連結コマを有する。複数の連結コマの屈曲拘束により柱状体が構成される。柱状体は屈曲の拘束が解除されることにより複数の連結コマに分離される。連結コマは支持部に支持される。連結コマを支持部から送り出し、連結コマを支持部に引き戻すために連結コマを支持部に対して移動する移動部が設けられる。連結コマの天板の表面後端に回転自在に短冊状の拘束板が設けられ、連結コマの天板の裏面後端に回転自在に短冊状の解除板が設けられる。解除板は拘束板と回転軸を共通とする。解除板は拘束板に対して直角に設けられる。送り出される連結コマの拘束板に当接し、拘束板を回転させるための拘束用当接部と、引き戻される連結コマの解除板に当接し、解除板とともに拘束板を回転させるための解除用当接部とが設けられる。拘束用当接部に当接し解除板とともに回転された拘束板が前後の連結コマの天板表面に架け渡されることにより前後の連結コマの屈曲が拘束される。解除用当接部に当接し解除板とともに拘束板が回転されることにより、前後の連結コマの屈曲の拘束が解除される。
以下、図面を参照しながら第1、第2実施形態に係る直動伸縮機構を説明する。なお、第1、第2実施形態に係る直動伸縮機構は、単独の機構(関節)として使用することができる。しかしながら、以下の説明では、第1、第2実施形態に係る直動伸縮機構を組み込んだ多関節ロボットアーム機構を例に本実施形態に係る直動伸縮機構を説明する。以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るロボットアーム機構の外観斜視図である。図2は図1のロボットアーム機構の内部構造を示している。ロボットアーム機構は、略円筒形状の基部1と基部1に接続するアーム部2とを有する。アーム部2の先端にはエンドエフェクタと呼ばれる手先効果器3が取り付けられる。図1では手先効果器3として対象物を把持可能なハンド部を図示している。手先効果器3としてはハンド部に限定されず、他のツール、またはカメラ、ディスプレイであってもよい。アーム部2の先端には任意の種類の手先効果器3に交換することができるアダプタが設けられていてもよい。
図1は、第1実施形態に係るロボットアーム機構の外観斜視図である。図2は図1のロボットアーム機構の内部構造を示している。ロボットアーム機構は、略円筒形状の基部1と基部1に接続するアーム部2とを有する。アーム部2の先端にはエンドエフェクタと呼ばれる手先効果器3が取り付けられる。図1では手先効果器3として対象物を把持可能なハンド部を図示している。手先効果器3としてはハンド部に限定されず、他のツール、またはカメラ、ディスプレイであってもよい。アーム部2の先端には任意の種類の手先効果器3に交換することができるアダプタが設けられていてもよい。
アーム部2は、複数、ここでは6つの関節部J1,J2,J3,J4,J5,J6を有する。複数の関節部J1,J2,J3,J4,J5,J6は基部1から順番に配設される。一般的に、第1、第2、第3軸RA1,RA2,RA3は根元3軸と呼ばれ、第4、第5、第6軸RA4,RA5,RA6はハンド部3の姿勢を変化させる手首3軸と呼ばれる。根元3軸を構成する関節部J1,J2,J3の少なくとも一つは直動関節である。ここでは第3関節部J3が直動関節、特に伸縮距離の比較的長い関節部として構成される。
第1関節部J1は基台面に対して例えば垂直に支持される第1回転軸RA1を中心としたねじり関節である。第2関節部J2は第1回転軸RA1に対して垂直に配置される第2回転軸RA2を中心とした曲げ関節である。第3関節部J3は、第2回転軸RA2に対して垂直に配置される第3軸(移動軸)RA3を中心として直線的に伸縮する関節である。第4関節部J4は、第3移動軸RA3に一致する第4回転軸RA4を中心としたねじり関節であり、第5関節部J5は第4回転軸RA4に対して直交する第5回転軸RA5を中心とした曲げ関節である。第6関節部J6は第4回転軸RA4に対して直交し、第5回転軸RA5に対して垂直に配置される第6回転軸RA6を中心とした曲げ関節である。
基部1を成すアーム支持体(第1支持体)11aは、第1関節部J1の回転軸RA1を中心に形成される円筒形状の中空構造を有する。第1関節部J1は図示しない固定台に取り付けられる。第1関節部J1が回転するとき、第1支持体11aはアーム部2の旋回とともに軸回転する。なお、第1支持体11aが接地面に固定されていてもよい。その場合、第1支持体11aとは独立してアーム部2が旋回する構造に設けられる。第1支持体11aの上部には第2支持部11bが接続される。
第2支持部11bは第1支持部11aに連続する中空構造を有する。第2支持部11bの一端は第1関節部J1の回転部に取り付けられる。第2支持部11bの他端は開放され、第3支持部11cが第2関節部J2の回転軸RA2において回動自在に嵌め込まれる。第3支持部11cは第1支持部11a及び第2支持部に連通する鱗状の中空構造を有する。第3支持部11cは、第2関節部J2の曲げ回転に伴ってその後部が第2支持部11bに収容され、また送出される。アーム部2の直動関節部を構成する第3関節部J3の後部はその収縮により第1支持部11aと第2支持部11bの連続する中空構造の内部に収納される。
基部1を成すアーム支持体(第1支持体)11aは、第1関節部J1の回転軸RA1を中心に形成される円筒形状の中空構造を有する。第1関節部J1は図示しない固定台に取り付けられる。第1関節部J1が回転するとき、第1支持体11aはアーム部2の旋回とともに軸回転する。なお、第1支持体11aが接地面に固定されていてもよい。その場合、第1支持体11aとは独立してアーム部2が旋回する構造に設けられる。第1支持体11aの上部には第2支持部11bが接続される。
第3支持部11cはその後端下部において第2支持部11bの開放端下部に対して回転軸RA2を中心として回動自在に嵌め込まれる。それにより回転軸RA2を中心とした曲げ関節部としての第2関節部J2が構成される。第2関節部J2が回動すると、アーム部2がハンド部3とともに第2関節部J2の回転軸RA2を中心に垂直方向に回動、つまり起伏動作をする。
第4関節部J4は、アーム部2の伸縮方向に沿ったアーム中心軸、つまり第3関節部J3の移動軸RA3に典型的には一致する回転軸RA4を有するねじり関節である。第4関節部J4が回転すると、第4関節部J4から先端にかけてハンド部3が回転軸RA4を中心に回転する。第5関節部J5は、第4関節部J4の移動軸RA4に対して直交する回転軸RA5を有する曲げ関節部である。第5関節部が回転すると、第5関節部J5から先端にかけてハンド部3とともに上下に回動する。第6関節部J6は、第4関節部J4の回転軸RA4に直交し、第5関節部J5の回転軸RA5に垂直な回転軸RA6を有する曲げ関節である。第6関節部J6が回転するとハンド部3が左右に旋回する。
上記の通り関節部としての第3関節部J3はアーム部2の主要構成物を構成する。ハンド部3には、2指ハンド16が取り付けられる。2指ハンド16は2つの指部16a、16bを有している。ハンド部3の2指ハンド16は、第1、第2、第3関節部J1.J2.J3により任意位置に移動され、第4、第5、第6関節部J4、J5、J6により任意姿勢に配置される。特に第3関節部J3の直動伸縮距離の長さは、基部1の近接位置から遠隔位置までの広範囲の対象にハンド部3で作用することを可能にする。第3関節部J3はそれを構成する直動伸縮機構により実現される直動伸縮距離の長さが特徴的である。
直動伸縮機構は複数の連結コマ23を有する。複数の連結コマ23は、同一の断面ロ字形状を有する短筒状体である。複数の連結コマ23は、底板においてピンにより列状に連結される。連結コマ23の底板は、連結コマ23を構成する4つの板のうち、第2回転軸RA2に平行で且つ第2回転軸RA2側に位置する板に対応する。連結コマ23を構成する4つの板のうち、底板に垂直に設けられる2つの板各々を側板、底板に対して対向して設けられる板を天板と称す。それぞれの板の裏面により筒状部分が規定される。
複数の連結コマ23は、連結コマ23の断面形状及びピンによる連結位置により天板の表面方向に屈曲可能であるが逆に底板の表面方向には屈曲不可な性質を備える。したがって、複数の連結コマ23は天板表面方向への屈曲が拘束されることにより一定の剛性を有する柱状体を構成する。また、柱状体は天板表面方向への屈曲の拘束が解除されることにより複数の連結コマ23に分離される。連結コマ23の底板の表面には個々にリニアギア23aが形成されている。リニアギア23aは射出部30で連結コマ23が直線状に整列されたときに連結され、連続的なリニアギア(ラック)を構成する。
射出部30は、複数の上部ローラ31と複数の下部ローラ32とが角筒形状のフレーム35に支持されてなる(図6、図7参照)。例えば、複数の上部ローラ31は連結コマ23の長さと略等価な間隔を隔ててアーム中心軸に沿って配列される。同様に、複数の下部ローラ32は連結コマ23の長さと略等価な間隔を隔ててアーム中心軸に沿って配列される。射出部30に誘導された複数の連結コマ23は、上部ローラ31と下部ローラ32とにより、直線上に整列されるとともに、複数の上部ローラ31と複数の下部ローラ32とにより支持される。射出部30の底板後方の、リニアギア23aに対応する一部分は切り欠かれ、その切り欠かれた部分にドライブギア24aが設けられる。
連結コマ23の底板に設けられたリニアギア23aはドライブギア24aにかみ合わされる。アーム伸長時、モータM1が駆動し、ドライブギア24aが順回転することにより複数の連結コマ23は柱状体となって射出部30から前方に向かって送り出される。このとき、複数の連結コマ23は、後述の拘束解除機構が機能し、射出部30で天板表面方向への屈曲が拘束される。アーム収縮時、モータM1が駆動し、ドライブギア24aが逆回転することにより、柱状体は射出部30に引き戻される。このとき、柱状体は、後述の拘束解除機構が機能し、射出部30で天板表面方向への屈曲の拘束が解除され、連結コマ23に分離される。分離された連結コマ23は、第1回転軸RA1に沿う方向に屈曲され、第1支持体11aの内部に格納される。
第1実施形態に係るロボットアーム機構の拘束解除機構は拘束解除部65と拘束用当接部61と解除用当接部62とを有する。以下、拘束解除部65の構造と取り付け位置について図3と図4とを参照して説明する。
図3は、第1実施形態に係るロボットアーム機構の拘束解除部65の構造を示す図である。図3(a)は拘束解除部65の斜視図、図3(b)は拘束解除部65の側面図、図3(c)は拘束解除部65の上方視図を示している。図4は、図3に示した拘束解除部65の取り付け位置を説明するための補足説明図である。拘束解除部65は複数の連結コマ23に回転自在に取り付けられる。拘束解除部65を取り付けた連結コマ23に関して、図4(a)は斜視図、図4(b)は後方視図、図4(c)は側面図を示している。
図3は、第1実施形態に係るロボットアーム機構の拘束解除部65の構造を示す図である。図3(a)は拘束解除部65の斜視図、図3(b)は拘束解除部65の側面図、図3(c)は拘束解除部65の上方視図を示している。図4は、図3に示した拘束解除部65の取り付け位置を説明するための補足説明図である。拘束解除部65は複数の連結コマ23に回転自在に取り付けられる。拘束解除部65を取り付けた連結コマ23に関して、図4(a)は斜視図、図4(b)は後方視図、図4(c)は側面図を示している。
図3に示すように、拘束解除部65は拘束板66と解除板67と支柱68とからなる。拘束板66と解除板67とは、同一の短冊形状を有する。支柱68は円柱形状を有する。支柱68の両端には拘束板66の平面端部と解除板67の平面端部とが固定される。それにより、解除板67は拘束板66に対して、支柱68により一定の距離を隔てられる。解除板67は拘束板66に対して直角に固定される。したがって、図3(c)に示すように、上方から見ると、拘束解除板65はL字形状の外観を有する。
図4に示すように、拘束解除部65は連結コマ23の天板の後方に回転自在に取り付けられる。具体的には、連結コマ23の天板後方には貫通孔が設けられる。その貫通孔に支柱68が通される。支柱68は、連結コマ23の幅中央位置に配置される。連結コマ23の長さ方向に関しては、支柱68は、連結コマ23の後端から拘束板66の長さの略半分の距離だけ隔てた内側の位置に設けられる。拘束板66と解除板67とは天板を挟んで表面側と裏面側とに分離される。拘束板66は解除板67と支柱68を共通する。拘束板66と解除板67とは支柱68を介して連結される。拘束板66が回転するときそれに従じて解除板67も回転する。解除板67が回転するときそれに従じて拘束板66も回転する。拘束板66が縦方向に位置するとき拘束板66の先端は連結コマ23の後端から突出する。好適には、突出長が連結コマ23の後端から支柱68までの距離と等価になるように、拘束板66と解除板67との長さ、支柱68の固定位置が設計される。
図5は、図3に示した拘束解除部65により複数の連結コマ23の屈曲が拘束される前後の複数の連結コマ23を示す図である。図5(a)は拘束前(拘束解除後)の複数の連結コマ23の状態を示し、図5(b)は拘束後の複数の連結コマ23を示している。図5(a)に示すように、拘束板66が、その長軸が連結コマ23の幅方向に平行になるように配置されているとき、前後の連結コマ23は天板表面方向(図中+Z方向)に屈曲可能である。一方、図5(b)に示すように、拘束板66の長軸が連結コマ23の長さ方向に平行になるように配置されているとき、拘束板66が後ろの連結コマ23の天板表面に架け渡される。それにより、後ろの連結コマ23が前の連結コマ23に対して天板表面方向に屈曲しようとしても、前の連結コマ23の拘束板66が天板表面に架け渡されているため、後ろの連結コマ23は前の連結コマ23に対して天板表面方向に屈曲することができない。つまり、前後の連結コマ23の天板表面に拘束板66が架け渡されたとき、前後の連結コマ23の天板表面方向(図中+Z方向)への屈曲が拘束される。それにより、複数の連結コマ23は一定の剛性を有する柱状体を構成する。
次に、アーム伸長時に拘束板66に当接する拘束用当接部61と、アーム収縮時に解除板67に当接する解除用当接部62とが設けられる位置について図6−8を参照して説明する。図6−8は拘束用当接部61と解除用当接部62との配置を説明するための補足説明図である。図6は、第1実施形態に係るロボットアーム機構の拘束用当接部と解除用当接部とを示す側面図である。図7は、図6のA―A´断面を示している。図8は、図6のB−B´断面を示している。
拘束用当接部61は円柱形状を有する。拘束用当接部61は天板表面に回転自在に固定された拘束板66に当接可能に設けられる。拘束用当接部61は、典型的には以下のように配置される。拘束用当接部61は射出部30内に配置される。したがって、拘束用当接部61には直線上に整列後の複数の連結コマ23の拘束板66が当接する。それにより、拘束用当接部61は、拘束板66に安定して当接することができる。拘束用当接部61は第3支持体11cの内面に垂直に固定され、射出部30の天板の一部分が切り欠かれ部分を通される。したがって、拘束用当接部61の軸方向は、連結コマ23の厚み方向に平行である。拘束用当接部61は、固定された面から天板表面までの距離よりも短く、固定された面から拘束板66の表面までの距離よりも長い軸長を有する。それにより、拘束用当接部61は拘束板66に当接可能であって、連結コマ23の天板表面に到達しない。
拘束用当接部61は、連結コマ23の長さ方向(図中X軸)に関して、好適にはドライブギア24aの前方に配置される。拘束用当接部61は、連結コマ23の幅方向(図中Y方向)に関して、拘束板66に当接可能に配置される。好適には、拘束用当接部61はアーム中心軸2cに近接して配置される。
解除用当接部62は円柱形状を有する。解除用当接部62は連結コマ23の天板裏面に回転自在に固定された解除板67に当接可能に設けられる。典型的には、解除用当接部62は以下のように配置される。
解除用当接部62は、連結コマ23の内腔部分であって、射出部30内に配置される。それにより、解除用当接部62は、解除板67に安定して当接することができる。解除用当接部62を連結コマ23の内腔部分に配置するために、解除用当接部62はロッド64の先端に取り付けられる。ロッド64の後端は第1支持体11aの底面に固定された固定台63に垂直に取り付けられる。ロッド64は一定の剛性を有する平板であり、支持体内に格納されている列状に連結された複数の連結コマ23の全体形状に合わせて曲げられている。ロッド64は固定台63から複数の連結コマ23の内腔部分を通って、解除用当接部62が配置される位置までの長さを有する。また、ロッド64は連結コマ23の側壁の裏面の間隔よりも短い幅を有する。
解除用当接部62は、ロッド64の表面から天板裏面に向かって突出し且つ軸方向が連結コマ23の厚み方向に平行になるようにロッド64に取り付けられる。解除用当接部62のロッド64の表面から天板裏面に向かって突出する突出長は、解除用当接部62が天板裏面の解除板67に当接し且つ天板裏面に到達しないように調整される。
解除用当接部62は、アーム中心軸2c(図中X軸)に関して、拘束用当接部61より後方に配置される。連結コマ23の幅方向(図中Y軸方向)に関して、解除用当接部62は、好適には拘束用当接部61と同位置に配置される。しかしながら、解除用当接部62は解除板67に当接し、支柱68に当接しないように配置されればよい。具体的には、解除用当接部62は支柱68から解除板67の先端までの距離未満の距離を支柱68から隔てて配置される。
図9は、拘束解除部65の動作を説明するための補足説明図である。図9は、図8に対応する図である。図9(a)はアーム伸長時の拘束解除部65の動作を説明するための図である。図9(b)はアーム収縮時の拘束解除部65の動作を説明するための図である。
図9(a)に示すように、アーム伸長時、複数の連結コマ23は列状となって送り出し方向に向かって送り出される。このとき、複数の連結コマ23は、天板表面に回転自在に固定された拘束板66に拘束用当接部61が当接しながら送り出される。すると、拘束板66は解除板67とともに支柱68を回転軸として図9(a)中の矢印の方向(順方向)に回転され、前後の連結コマ23の天板表面に架け渡される。それにより、前後の連結コマ23の天板表面方向(図中+Z方向)への屈曲が拘束され、屈曲が拘束された複数の連結コマ23は柱状体となって送り出される。
図9(b)に示すように、アーム収縮時、柱状体を構成する複数の連結コマ23は引き戻し方向に向かって引き戻される。このとき、複数の連結コマ23は、天板裏面に回転自在に固定された解除板67に解除用当接部62が当接しながら引き戻される。解除板67は拘束板66とともに支柱68を回転軸として図9(b)中の矢印の方向(逆方向)に回転される。解除当接部63により拘束板66及び解除板67が回転される方向は、拘束用当接部61により回転される方向の逆である。したがって、前後の連結コマ23の天板表面に架け渡されていた拘束板66は元の位置に戻される。それにより、前後の連結コマ23の天板表面方向(図中+Z方向)への屈曲の拘束が解除される。屈曲の拘束が解除された柱状体は連結コマ23に分離される。
なお、拘束用当接部61と拘束板66との位置関係に応じて、拘束板66の形状等は適宜変更することができる。例えば、図9に示すように、連結コマ23の幅方向に関して、支柱79と当接部71との間には、支柱79に当接部71が衝突しないように、隙間が設けられる場合がある。そのような場合、拘束板66はその先端を隙間に応じて幅広な形状となるように構成する。その形状は、テーパー状でもよいし、扇形でよい。それにより、拘束用当接部61を通過した拘束板66を連結コマ23の長さ方向に平行になる位置まで回転させることができる。なお、解除板67に上記形状を採用した場合においても、拘束板66と同様の効果を得られる。
以上説明した、第1実施形態に係るロボットアーム機構の拘束解除機構によれば以下の効果を得ることができる。第1実施形態に係る拘束解除機構は、拘束解除部65と拘束用当接部61と解除用当接部62とを有する。アーム伸長時において、連結コマ23が送り出されると、連結コマ23の天板表面に回転自在に固定された拘束板66に拘束用当接部61が当接する。すると、順方向に回転された拘束板66が後ろの連結コマ23の天板表面に架け渡され、後ろの連結コマ23は前の連結コマ23に対して天板表面方向への屈曲が拘束される。このとき、拘束板66とともに解除板67も順方向に回転される。アーム伸長時に、先頭の連結コマ23から順に、前後の連結コマ23の屈曲が拘束されていくことで柱状体が構成され、柱状体となったアーム部2は射出部30から前方に送り出される。
一方、アーム収縮時において、柱状体が引き戻されると、連結コマ23の天板裏面に回転自在に固定された解除板67に解除用当接部62が当接する。すると、解除板67が逆方向に回転されるのとともに、拘束板66が逆方向に回転され、後ろの連結コマ23に架け渡されていた拘束板66が元の位置に戻される。それにより、前後の連結コマ23の天板表面方向への屈曲の拘束が解除される。屈曲の拘束が解除された柱状体は連結コマ23に分離され、支持体内に格納される。
したがって、第1実施形態に係る拘束解除機構によれば、複数の連結コマ23の天板表面方向への屈曲を拘束することで一定の剛性を有する柱状体を構成させることができる。また、複数の連結コマ23の天板表面方向への屈曲の拘束を解除することで柱状体を複数の連結コマ23に分離することができる。このとき、拘束用当接部61と解除用当接部62とを射出部30内に配置することで、安定して拘束解除機構を作動させることができる。第1実施形態に係る拘束解除機構は、連結コマ23に設けられた拘束解除部65と当接部(拘束用当接部61と解除用当接部62)との単純な物理的接触により、複数の連結コマ23の天板表面方向への屈曲を拘束し、また屈曲の拘束を解除することができる。このような単純な拘束解除機構を採用することで、複雑な拘束解除機構を採用する場合に比べてコストを削減することができる。また、拘束解除機構の電気的な制御が不要であるため、制御不具合によって柱状体を構成できない等の問題が発生しない。
(変形例1)
第1実施形態で説明した拘束解除機構に関して、物理的な接触により複数の連結コマの屈曲の拘束と屈曲の拘束の解除とが出来るのであれば、その構成は第1実施形態に限定されない。変形例1では、拘束解除機構の他の構成について説明する。
第1実施形態で説明した拘束解除機構に関して、物理的な接触により複数の連結コマの屈曲の拘束と屈曲の拘束の解除とが出来るのであれば、その構成は第1実施形態に限定されない。変形例1では、拘束解除機構の他の構成について説明する。
図10は、第1実施形態の変形例1に係る拘束解除板76の斜視図である。拘束解除板76は拘束板77と解除板78とからなる。拘束板77と解除板78とは同一の短冊形状を有する。拘束板77と解除板78とは、それぞれの端部で互いに直角に結合されている。したがって、拘束解除板76は全体としてL字形状を有する。結合された部分、好適には、拘束板77の中心軸と解除板78の中心軸とが交わる位置に、円柱形状の支柱79を通すための貫通孔が形成されている。貫通孔に支柱79が通されることで、拘束解除板76は支柱79を中心に回転することができる。
図11は、第1実施形態の変形例1に係り、拘束解除板76の取り付け位置を説明するための補足説明図である。拘束解除板76は複数の連結コマ23に回転自在に取り付けられる。拘束解除板76を取り付けた連結コマ23に関して、図11(a)は斜視図、図11(b)は後方視図、図11(c)は側面図を示している。
図11に示すように、拘束解除板76は連結コマ23の天板後方に取り付けられる。したがって、拘束解除板76は、天板表面からその厚み分突出する。支柱79が天板後方の表面の所定位置に固定される。典型的には、連結コマ23の幅方向に関して、支柱79が固定される位置は、支柱79の中心軸が連結コマ23の中心に一致する位置である。したがって、拘束解除板76において、貫通孔の中心から拘束板77の先端までは、連結コマ23の幅よりも短い長さを有する。それにより拘束解除板76は天板後方の表面中央を中心に、連結コマ23の幅からはみ出ることなく回転することができる。なお、前後の連結コマ23に架け渡された拘束板77が長い程、前後の連結コマ23の屈曲を拘束する力は強い。したがって、拘束板77は、連結コマ23の幅よりもわずかに短い長さに設計されるのが好適である。同様に、貫通孔の中心から解除板78の先端までは、連結コマ23の幅よりも短い長さを有する。好適には、解除板78は拘束板77と同一長を有する。
連結コマ23の長さ方向に関して、支柱79が固定される位置は、連結コマ23の後端から拘束板76の長さ未満の位置である。それにより、拘束板77は連結コマ23の後端から突出する。
図12は、変形例1に係り、複数の連結コマ23の屈曲が拘束される前後での拘束解除板76の位置を説明するための補足説明図である。図12(a)は拘束解除中の拘束解除板76の位置を示す図である。同様に、図12(b)は拘束中の拘束解除板76の位置を示す図である。図12(a)に示すように、拘束解除板76が解除位置に配置されているとき、複数の連結コマ23の屈曲の拘束が解除される。解除位置は、拘束解除板76が後ろの連結コマ23に架け渡されないための位置であり、好適には、拘束板77が連結コマ23の幅方向に沿って配置され、解除板78がその先端が送り出し方向(図中+X方向)に向くように配置される位置である。
一方、図12(b)に示すように、拘束解除板76が拘束位置に配置されているとき、
複数の連結コマ23の屈曲が拘束される。拘束位置は、拘束解除板76が後ろの連結コマ23に架け渡されるための位置である。好適には、解除板78が連結コマ23の幅方向に平行に沿って配置され、拘束板77がその先端が送り出し方向の逆方向(図中−X方向)に向くように配置される位置である。それにより、前後の連結コマ23の間に天板表面方向(図中+Z方向)に屈曲する力が働いても、前後の連結コマ23の間に架け渡された拘束板77により、その屈曲を抑えることができる。そのため、後ろの連結コマ23は前の連結コマ23に対して天板表面方向(図中+Z方向)に屈曲できない。したがって、拘束解除板76が前後の連結コマ23の間に架け渡されたとき、複数の連結コマ23は一定の剛性を有する柱状体を構成する。
複数の連結コマ23の屈曲が拘束される。拘束位置は、拘束解除板76が後ろの連結コマ23に架け渡されるための位置である。好適には、解除板78が連結コマ23の幅方向に平行に沿って配置され、拘束板77がその先端が送り出し方向の逆方向(図中−X方向)に向くように配置される位置である。それにより、前後の連結コマ23の間に天板表面方向(図中+Z方向)に屈曲する力が働いても、前後の連結コマ23の間に架け渡された拘束板77により、その屈曲を抑えることができる。そのため、後ろの連結コマ23は前の連結コマ23に対して天板表面方向(図中+Z方向)に屈曲できない。したがって、拘束解除板76が前後の連結コマ23の間に架け渡されたとき、複数の連結コマ23は一定の剛性を有する柱状体を構成する。
次に、当接部71の配置について図13−15を参照して説明する。図13は、第1実施形態の変形例1に係るロボットアーム機構の当接部71を示す側面図である。図14は、図13のC―C´断面を示す図である。図15は、図13のD−D´断面を示す図である。
当接部71は、例えば円柱形状を有する。当接部71は、連結コマ23の天板表面に配置された拘束解除板76に当接可能に配置される。当接部71は、典型的には以下のように配置される。当接部71は射出部30内に配置される。したがって、当接部71には直線上に整列後の複数の連結コマ23の拘束解除板76が当接する。それにより、当接部71は、拘束解除板76に安定して当接することができる。当接部71は第3支持体11cの内面に垂直に固定され、射出部30の天板の一部分が切り欠かれ部分を通される。したがって、当接部71の軸方向は、連結コマ23の厚み方向に平行である。当接部71は、固定された面から天板表面までの距離よりも短く、固定された面から拘束解除板76までの距離よりも長い軸長を有する。それにより、当接部71は拘束解除板76に当接可能であって、連結コマ23の天板表面に到達しない。
当接部71は、連結コマ23の長さ方向(図中X軸)に関して、好適にはドライブギア24aの前方に配置される。当接部71は、連結コマ23の幅方向(図中Y軸方向)に関して、拘束板77及び解除板78に当接可能に配置される。好適には、当接部71はアーム中心軸2cに近接して配置される。
図16、17は、変形例1に係る拘束解除板76の動作を説明するための補足説明図である。図16、17は、当接部71の周辺を上方から見た図である。図16は、変形例1に係り、アーム伸長時の拘束解除板76の動作を説明するための補足説明図である。図17は、変形例1に係り、アーム収縮時の拘束解除板76の動作を説明するための補足説明図である。
図16に示すように、アーム伸長時、直線状に整列された複数の連結コマ23が送り出し方向に向かって送り出される。このとき、複数の連結コマ23は、その天板表面に設けられた拘束解除板76の拘束板77に当接部71が当接しながら送り出される。まず、連結コマ23が送り出し方向に沿って移動されると、天板表面の解除位置に配置された拘束解除板76の拘束板77に当接部71が当接する(図16(a))。そして、連結コマ23の送り出し方向への移動に伴って、拘束板77は当接部71に当接しながら、支柱79を中心に図16(b)中の矢印の方向(順方向)に回転される。拘束解除板76が当接部71を通過した時点で、拘束解除板76の回転は停止され(図16(c))、拘束解除板76は拘束位置に配置される。つまり、拘束板77は前後の連結コマ23に架け渡される。それにより、複数の連結コマ23は屈曲が拘束され、一定の剛性を有する柱状体となって第3支持体11cの開口から送り出される。
図17に示すように、アーム収縮時、屈曲が拘束されて柱状体が構成されている複数の連結コマ23が引き戻し方向に向かって引き戻される。このとき、複数の連結コマ23は、その天板表面に設けられた拘束解除板76の解除板78に当接部71が当接しながら引き戻される。まず、連結コマ23が引き戻し方向に沿って移動されると、天板表面の拘束位置に配置された拘束解除板76の解除板78に当接部71が当接する(図17(a))。そして、連結コマ23の引き戻し方向への移動に伴って、解除板78は当接部71に当接しながら、支柱79を中心に図17(b)中の矢印の方向(逆方向)に回転される。拘束解除板76が当接部71を通過した時点で、拘束解除板76の回転は停止され(図17(c))、拘束解除板76は解除位置に戻される。つまり、前後の連結コマ23の屈曲の拘束が解除される。それにより、複数の連結コマ23は屈曲可能状態に復帰し、第1支持体11aの軸に沿って屈曲され、格納される。
なお、当接部71と拘束解除板76との位置関係に応じて、拘束板77及び解除板78の形状等は適宜変更することができる。例えば、図9に示すように、拘束板77及び解除板78は、その先端が幅広な形状であってもよい。それにより、当接部71を通過した拘束解除板76を解除位置から拘束位置まで回転させることができ、前後の連結コマ23の屈曲を拘束する力を最大にすることができる。また、当接部71を通過した拘束解除板76を拘束位置から解除位置まで回転させることができる。
以上説明した、第1実施形態の変形例1に係るロボットアーム機構の拘束解除機構によれば、第1実施形態と同様の効果を得られる。また、変形例1に係る拘束解除機構は、複数の連結コマ23の屈曲の拘束と、その屈曲の拘束の解除とを、同じ当接部71を利用して実現できる。したがって、変形例1に係る拘束解除機構は、第1実施形態に比べて部品点数を少なくできる利点がある。また、変形例1に係る拘束解除機構は、第1実施形態に係る拘束解除機構のように、連結コマ23の内腔部分を利用する必要がないため、第1実施形態に係るロボットアーム機構に比べて、ロボットアーム機構の製作を容易に行うことができる。
(変形例2)
第1実施形態で説明した拘束解除機構に関して、物理的な接触により複数の連結コマの屈曲の拘束と屈曲の拘束の解除とが出来るのであれば、その構成は本実施形態に限定されない。変形例2では、拘束解除機構の他の構成について説明する。変形例2に係る拘束解除機構は、変形例1の拘束解除機構による複数の連結コマ23の屈曲を拘束する力を向上させることができる。
第1実施形態で説明した拘束解除機構に関して、物理的な接触により複数の連結コマの屈曲の拘束と屈曲の拘束の解除とが出来るのであれば、その構成は本実施形態に限定されない。変形例2では、拘束解除機構の他の構成について説明する。変形例2に係る拘束解除機構は、変形例1の拘束解除機構による複数の連結コマ23の屈曲を拘束する力を向上させることができる。
図18は、本実施形態の変形例2に係り、拘束解除板76a,bの取り付け位置を説明するための補足説明図である。本実施形態に変形例2において、複数、ここでは2つの拘束解除板76a,bが複数の連結コマ23に回転自在に取り付けられる。第1実施形態の変形例1で説明したように拘束解除板76aは拘束板77aと解除板78aとで構成される。同様に、拘束解除板76bは拘束板77bと解除板78bとで構成される。拘束解除板76a、bは共通の支柱79に、同じ向きで固定される。2つの拘束解除板76a,bを取り付けた連結コマ23に関して、図18(a)は斜視図、図18(b)は後方視図、図18(c)は側面図を示している。
図18に示すように、拘束解除板76a,bはそれぞれ連結コマ23の天板後方の表面と裏面とに回転自在に取り付けられる。連結コマ23の幅方向及び長さ方向に関して、拘束解除板76a,bは、変形例1の拘束解除板76と同じ位置に配置される。連結コマ23の天板後方の所定位置には、貫通孔が設けられる。支柱79が貫通孔に通されることにより、拘束解除板76aは天板表面側に、拘束解除板76bは天板裏面側に回転自在に配置される。このとき、連結コマ23の天板の先端から後端にかけて、連結コマ23の長さ方向に平行な一筋の切り欠きが形成される。その切り欠きの幅は当接部72の直径よりも長い。その切り欠きの位置は当接部72の位置に対応する。
図19は、変形例2に係り、複数の連結コマ23の屈曲が拘束される前後での拘束解除板76a,bの位置を説明するための補足説明図である。図19(a)は拘束解除中の拘束解除板76a,bの位置を示す図である。同様に、図19(b)は拘束中の拘束解除板76a,bの位置を示す図である。図19(a)に示すように、拘束解除板76a,bが解除位置に配置されているとき、複数の連結コマ23の屈曲の拘束が解除される。解除位置は、拘束解除板76a,bが後ろの連結コマ23に架け渡されないための位置であり、好適には、拘束板77a,bが連結コマ23の幅方向に沿って配置され、解除板78a,bはその先端が送り出し方向(図中+X方向)に向くように配置される。
一方、図19(b)に示すように、拘束解除板76a,bが拘束位置に配置されているとき、複数の連結コマ23の屈曲が拘束される。拘束位置は、拘束解除板76a,bが後ろの連結コマ23に架け渡されるための位置である。好適には、解除板78a,bが連結コマ23の幅方向に平行に沿って配置され、拘束板77a,bは、その先端が送り出し方向の逆方向(図中−X方向)に向くように配置される。それにより、前後の連結コマ23の間に天板表面方向(図中+Z方向)に屈曲する力が働いても、前後の連結コマ23の間に拘束板77a,bが架け渡されているため、後ろの連結コマ23は前の連結コマ23に対して天板表面方向(図中+Z方向)に屈曲できない。したがって、拘束解除板76a,bが前後の連結コマ23の間に架け渡されたとき、前後の連結コマ23の天板表面方向(図中+Z方向)への屈曲が拘束される。
次に、変形例2に係る当接部72について図20を参照して説明する。図20は、本実施形態の変形例2に係るロボットアーム機構の当接部72を説明するための補足説明図である。図20は、変形例1の図14に対応する。
当接部72は、例えば円柱形状を有する。当接部72は、連結コマ23の天板表面に配置された拘束解除板76aと天板裏面に配置された拘束解除板76bとに当接可能に配置される。当接部72は、当接部71と同様に配置すればよい。そのとき、連結コマ23において1筋の切り欠きが形成される位置は、当接部72の位置に対応する。当接部72は固定された面から天板裏面までの距離よりも長く、固定された面から底板裏面までの距離よりも短い軸長を有する。好適には、当接部72は固定された面から天板裏面の拘束解除板76bの表面までの距離よりもわずかに長い軸長を有する。それにより、当接部72は拘束解除板76a,bに当接可能であって、連結コマ23の底板裏面に到達しない。
以上説明した、第1実施形態の変形例2に係るロボットアーム機構の拘束解除機構によれば、第1実施形態と同様の効果を得られる。また、変形例1の拘束解除機構では、前後の連結コマ23の間に天板表面方向(図中+Z方向)に屈曲する力が働いても、前後の連結コマ23の間に架け渡された拘束板77で抑えることで、複数の連結コマ23の屈曲を拘束していた。一方、変形例2の拘束解除機構では、後ろの連結コマ23の天板先端が前の連結コマ23の拘束板77a,bで挟むことができる。そのため変形例1の拘束解除機構に比べて、複数の連結コマ23の屈曲を拘束する力を向上させることができ、ひいては、アーム部2の剛性を向上させることができる。
(変形例3)
第1実施形態で説明した拘束解除機構に関して、物理的な接触により複数の連結コマの屈曲の拘束と屈曲の拘束の解除とが出来るのであれば、その構成は本実施形態に限定されない。変形例3では、拘束解除機構の他の構成について説明する。変形例3に係る拘束解除機構は、変形例1の拘束解除機構と同様の効果を得ながら、さらにアーム部2の剛性を向上させることができる。
第1実施形態で説明した拘束解除機構に関して、物理的な接触により複数の連結コマの屈曲の拘束と屈曲の拘束の解除とが出来るのであれば、その構成は本実施形態に限定されない。変形例3では、拘束解除機構の他の構成について説明する。変形例3に係る拘束解除機構は、変形例1の拘束解除機構と同様の効果を得ながら、さらにアーム部2の剛性を向上させることができる。
図21は、本実施形態の変形例3に係り、拘束解除板76の取り付け位置を説明するための補足説明図である。本実施形態に変形例3において、拘束解除板76は複数の連結コマ23に回転自在に取り付けられる。拘束解除板76を取り付けた連結コマ23に関して、図21(a)は斜視図、図21(b)は後方視図、図21(c)は側面図を示している。図22は、変形例3に係り、複数の連結コマ23の屈曲が拘束される前後での拘束解除板76の位置を説明するための補足説明図である。図22(a)は拘束解除中の拘束解除板76の位置を示す図である。同様に、図22(b)は拘束中の拘束解除板76の位置を示す図である。
変形例3に係る拘束解除板76は、連結コマ23の幅方向及び長さ方向に関して、変形例1に係る拘束解除板76と同様の位置に配置される。連結コマ23の天板はその後端付近において凹部80に形成される。当該凹部80には拘束解除板76がはめ込まれている。拘束解除板76は凹部80内で回転自在に軸支される。凹部80の深さは、拘束解除板76の厚みと等価に形成される。拘束解除板76は連結コマ23の天板から突出しない。拘束解除板76の表面は連結コマ23の天板から突出しない、好ましくは連結コマ23の天板表面の高さに揃う。連結コマ23の天板はその先端中央において凹部81に形成されている。凹部81は凹部80と同じ深さと幅とを有する。前後の連結コマ23が直線状につながったとき、凹部81は凹部80に連続し、一体としての凹部が形成される。図22(b)に示すように、拘束解除板76は凹部80、81をまたいで回転し得る。拘束解除板76が回転され、前後の連結コマ23に架け渡されたとき、拘束解除板76の表面が連結コマ23の表面から突出しない。
図23に当接部73を含む第3支持体11cの横断面図を示す。図23は、変形例1の図14に対応する。当接部72は、例えば円柱形状を有する。当接部72は、連結コマ23の天板表面の凹部80内に配置された拘束解除板76に当接可能に配置される。当接部73は、変形例1に係る当接部71と同様の位置に配置すればよい。当接部73は円柱形状のロッドに形成される。当接部73はその軸方向が第3支持体11cの天板に垂直になるよう且つその軸方向に移動自在に図示しない鞘管構造に支持される。当接部73はバネ73aにより第3支持体11cの天板から下方に向かって付勢される。
当接部73のバネ73aによる付勢は、当接部73の先端を連結コマ23の表面に常時押し付ける。連結コマ23の移動により当接部73に凹部80が差し掛かると、バネ73aの付勢力により当接部73の先端は凹部80の底面に押し付けられる。当接部73の側面は拘束解除板76に当接する。さらに連結コマ23が移動すると、拘束解除板76は当接部73により回転される。拘束解除板76の動作については変形例1と同様である。
以上説明した、第1実施形態の変形例3に係るロボットアーム機構の拘束解除機構によれば、第1実施形態と同様の効果を得られる。また、変形例1の拘束解除機構では、拘束解除板76が連結コマ23の表面から突出しているのに対し、変形例3の拘束解除機構では、拘束解除板76が連結コマ23に形成された凹部80内に配置されるため、拘束解除板76が連結コマ23の表面から突出しない。それにより、複数の連結コマ23により構成された柱状体の表面に、拘束解除板76による凹凸がなくなるため、射出部30の複数の上部ローラ31と複数の下部ローラ32との配置自由度を向上させることができる。例えば、幅広の上部ローラ31及び下部ローラ32を使用することができる。その場合、変形例3に係る拘束解除機構は、第1実施形態に比べて、アーム部2の剛性を向上させることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態に係るロボットアーム機構の拘束解除機構では、拘束解除板と当接部(拘束用当接部61と解除用当接部62等)との物理的干渉及びコマ23の移動により拘束解除板が回転される。一方、第2実施形態では、拘束解除板の回転に電磁石が利用される。
第1実施形態に係るロボットアーム機構の拘束解除機構では、拘束解除板と当接部(拘束用当接部61と解除用当接部62等)との物理的干渉及びコマ23の移動により拘束解除板が回転される。一方、第2実施形態では、拘束解除板の回転に電磁石が利用される。
第2実施形態に係る拘束解除機構において使用される拘束解除板96は、第1実施形態に係る拘束解除板96と同様の形状を有する。したがって、拘束解除板96は略L字形状を有する。L字形の一枝部分は拘束板97として機能し、それに直交する他の枝部分は解除板98として機能する。拘束板97と解除板98とが交差する角部において支柱99を中心として回転自在に連結コマ23の天板内側において軸支される。第2実施形態に係る拘束解除板96は拘束板97と解除板98とが逆極性になるようにそれ全体に磁性が付与されている。例えば、拘束板97はS極に解除板98はN極にそれぞれ付与される。
図24は、第2実施形態に係る拘束解除板96の取り付け位置を説明するための補足説明図である。拘束解除板96は複数の連結コマ23に取り付けられる。拘束解除板96を取り付けた連結コマ23に関して、図24(a)は斜視図、図24(b)は後方視図、図24(c)は側面図を示している。
第2実施形態において、連結コマ23の内腔は仕切り板で仕切られる。連結コマ23の天板と仕切り板との間隙は拘束解除板96の厚みより若干広く設けられる。拘束解除板96は連結コマ23の天板と仕切り板との間において回転自在である。拘束解除板96は仕切り板と天板との間で支柱99により軸支される。前後の連結コマ23の天板と仕切り板との間隙は連続する。前方の連結コマ23の拘束解除板96の拘束板97は後方の連結コマ23の天板と仕切り板との間に挿入される。拘束板97は前後する連結コマ23の天板と仕切り板との間隙に掛け渡される。拘束板97はかんぬき構造の横木として機能する。天板と仕切り板とに対して作用する拘束板97による屈曲拘束機能は、天板単独に対して作用する拘束板97によるそれよりも高い。
具体的には、支柱99の一端が天板裏面に、他端が仕切り板の表面に固定される。なお、仕切り板の天板裏面に対向する面が仕切り板の表面である。典型的には、支柱99が固定される位置は、連結コマ23の幅方向に関して、支柱99の中心軸が連結コマ23の中心に一致する。したがって、拘束解除板96において、貫通孔の中心から拘束板97の先端までは、連結コマ23の幅よりも短い長さを有する。なお、前後の連結コマ23に架け渡された拘束板97が長い程、前後の連結コマ23の屈曲を拘束する力は強い。したがって、拘束板97は、連結コマ23の幅よりもわずかに短い長さに設計されるのが好適である。同様に、貫通孔の中心から解除板98の先端までは、連結コマ23の幅よりも短い長さを有する。好適には、解除板98は拘束板97と同一長を有する。連結コマ23の長さ方向に関して、連結コマ23の後端から拘束板96の長さ未満の距離を隔てられる。それにより拘束解除板96は天板後方の表面中央を中心に回転し、その回転位置によって拘束板77が連結コマ23の後端から突出する。
図25は、複数の連結コマ23の屈曲が拘束される前後での拘束解除板96の位置を説明するための補足説明図である。図25(a)は拘束解除中の拘束解除板96の位置を示す図である。同様に、図25(b)は拘束中の拘束解除板96の位置を示す図である。図25(a)に示すように、拘束解除板96が解除位置に配置されているとき、複数の連結コマ23の屈曲の拘束が解除されている状態である。したがって、複数の連結コマ23は天板表面方向(図中+Z方向)に屈曲可能である。解除位置は、拘束解除板96が後ろの連結コマ23に架け渡されないための位置であり、好適には、拘束板97が連結コマ23の幅方向に沿って配置される。解除板98はその先端が送り出し方向(図中+X方向)に向くように配置される。
一方、図25(b)に示すように、拘束解除板96が拘束位置に配置されているとき、
複数の連結コマ23の屈曲が拘束される。拘束位置は、拘束解除板96が後ろの連結コマ23に架け渡されるための位置である。好適には、解除板98が連結コマ23の幅方向に平行に沿って配置される。拘束板97は、連結コマ23の後端から突出し、アーム中心軸2cに平行になるように配置される。それにより、前後の連結コマ23の間に天板表面方向(図中+Z方向)に屈曲する力が働いても、前後の連結コマ23の間に架け渡された拘束板97により、その屈曲を抑えることができる。そのため、後ろの連結コマ23は前の連結コマ23に対して天板表面方向(図中+Z方向)に屈曲できない。したがって、拘束解除板96が前後の連結コマ23の間に架け渡されたとき、前後の連結コマ23の天板表面方向(図中+Z方向)への屈曲が拘束される。それにより、複数の連結コマ23は一定の剛性を有する柱状体を構成する。
複数の連結コマ23の屈曲が拘束される。拘束位置は、拘束解除板96が後ろの連結コマ23に架け渡されるための位置である。好適には、解除板98が連結コマ23の幅方向に平行に沿って配置される。拘束板97は、連結コマ23の後端から突出し、アーム中心軸2cに平行になるように配置される。それにより、前後の連結コマ23の間に天板表面方向(図中+Z方向)に屈曲する力が働いても、前後の連結コマ23の間に架け渡された拘束板97により、その屈曲を抑えることができる。そのため、後ろの連結コマ23は前の連結コマ23に対して天板表面方向(図中+Z方向)に屈曲できない。したがって、拘束解除板96が前後の連結コマ23の間に架け渡されたとき、前後の連結コマ23の天板表面方向(図中+Z方向)への屈曲が拘束される。それにより、複数の連結コマ23は一定の剛性を有する柱状体を構成する。
なお、拘束解除板96の回転を係止するために、係止部93が連結コマの仕切り板の表面に設けられる。係止部93は角柱形状を有する。係止部93は連結コマ23の長さ以下であって、連結コマ23の長さから拘束板97の長さと解除板98の長さとを差し引いた長さよりも長い軸長を有する。係止部93は、連結コマ23の長さ方向に平行に配置される。このとき、係止部93は、連結コマ23の幅方向に関して、連結コマ23の中心から拘束板97及び解除板98の幅の半分の長さを隔てて配置される。それにより、拘束解除板96の回転角度は係止部93により90度に制限されるため、安定して拘束解除板96を拘束位置と解除位置とに配置することができる。
次に、拘束解除板96を回転させるためのアクチュエータとして電磁石91が設けられる位置について図26−28を参照して説明する。図26は、第2実施形態に係るロボットアーム機構の電磁石91を示す側面図である。図27は、図26のE―E´断面を示す図である。図28は、図26のF−F´断面を示す図である。
例えば、電磁石91はソレノイドコイルに鉄心を通したものであり、その外観は円柱形状を有する。電磁石91は、コイルに流す電流の向きにより磁性が変化する。例えば、コイルに順方向の電流が流されたとき、電磁石91の先端はS極、後端はN極となる。一方、コイルに逆方向の電流が流されたとき、電磁石91の先端はN極、後端はS極となる。電磁石91の磁性は図示しない制御部の制御に従って切り替えられる。電磁石91は、典型的には以下のように配置される。電磁石91は射出部30内に配置される。それにより、電磁石91には直線上に整列後の複数の連結コマ23が通過する。それにより、電磁石91により、拘束解除板96が安定して回転することができる。電磁石91は第3支持体11cの内面に垂直に固定され、射出部30の天板の一部分が切り欠かれ部分を通される。したがって、電磁石91の軸方向は、連結コマ23の厚み方向に平行である。電磁石91は、固定された面から天板表面までの距離よりも短い長さを有する。好適には、電磁石91は、固定された面から天板表面までの距離よりもわずかに短い長さを有する。それにより拘束解除板96と電磁石91との間の磁力を強くすることができる。
ドライブギア24a付近において、リニアギアとドライブギア24aとがかみ合わされることにより、連結コマ23が振動する可能性がある。そのため、連結コマ23の長さ方向に関して、電磁石91は、好適には、ドライブギア24aの占有する領域外に配置される。連結コマ23の幅方向(図中Y軸方向)に関して、電磁石91は、拘束解除板96を回転可能な位置に配置される。拘束解除板96が配置される位置は、支柱99から拘束解除板96の端部までの間である。
図29、30は、拘束解除板96の動作を説明するための補足説明図である。図29,30は、電磁石91の周辺を上方から見た図である。図29は、第2実施形態に係り、アーム伸長時の拘束解除板96の動作を説明するための補足説明図である。図30は、第2実施形態に係り、アーム収縮時の拘束解除板96の動作を説明するための補足説明図である。なお、拘束板97の先端がS極、解除板98の先端がN極の磁性が付与されているものとする。
アーム伸長時、図示しない制御部の制御に従って、電磁石91の先端はS極の磁性を帯びる。図29に示すように、送り出し方向に連結コマ23が引き戻されていくと、電磁石91の直下を拘束解除板96が通過する。例えば、図29(a)に示すように、電磁石91を拘束解除板96が通過直後、解除板98(S極)と電磁石91(S極)との間に反発力が発生し、拘束板97(N極)と電磁石91(S極)との間に引力が発生する。それにより、図29(b)に示すように、拘束解除板96は解除位置から順方向に回転される。そして、図29(c)に示すように、係止部93により、拘束板97が係止され、それにより拘束解除板96が拘束位置で係止される。したがって、拘束解除板96が後ろの連結コマ23に架け渡される。それにより、前後の連結コマ23の天板表面方向(図中+Z方向)への屈曲が拘束される。複数の連結コマ23は、その屈曲が拘束され、柱状体となって第3支持体11cの開口から送り出される。
アーム収縮時、図示しない制御部の制御に従って電磁石91の先端はN極の磁性を帯びる。図30に示すように、引き戻し方向に連結コマ23が引き戻されていくと、電磁石91の直下を拘束解除板96が通過する。例えば、図30(a)に示すように、電磁石91に拘束解除板96が差し掛かると、解除板98(N極)と電磁石91(N極)との間に反発力が発生し、拘束板97(S極)と電磁石91(N極)との間に引力が発生する。それにより、図30(b)に示すように、拘束解除板96は拘束位置から逆方向に回転される。そして、図30(c)に示すように、係止部93により解除板98が係止され、それにより拘束解除板96が拘束位置で係止される。したがって、前後の連結コマ23に架け渡されていた拘束解除板96は解除位置に戻される。それにより、前後の連結コマ23の天板表面方向(図中+Z方向)への屈曲の拘束が解除される。屈曲の拘束が解除された柱状体は連結コマ23に分離される。
以上説明した、第2実施形態に係るロボットアーム機構の拘束解除機構によれば第1実施形態と同様の効果を得られる。第2実施形態に係るロボットアーム機構は、拘束解除板96と電磁石91とを有する。アーム伸長時において、連結コマ23が送り出されると、連結コマ23に内蔵された拘束解除板96が電磁石91により順方向に回転される。すると、拘束解除板96が拘束位置に配置され、後ろの連結コマ23に架け渡される。それにより、後ろの連結コマ23は前の連結コマ23に対して天板表面方向への屈曲が拘束される。アーム伸長時に、先頭の連結コマ23から順に、前後の連結コマ23の屈曲が拘束されていくことで一定の剛性を有する柱状体が構成され、柱状体となったアーム部2は第3支持体11cの開口から前方に送り出される。
一方、アーム収縮時において、柱状体が引き戻されると、連結コマ23に内蔵された拘束解除板76が電磁石91により逆方向に回転される。すると、後ろの連結コマ23に架け渡されていた拘束解除板96が拘束位置から解除位置に戻される。それにより、前後の連結コマ23の天板表面方向への屈曲の拘束が解除される。屈曲の拘束が解除された柱状体は連結コマ23に分離され、第1支持体11a内に格納される。
したがって、第2実施形態に係る拘束解除機構によれば、電磁石91と磁性を有する拘束解除板96とを用いることで、複数の連結コマ23の天板表面方向への屈曲を拘束し、また、その屈曲の拘束を解除することができる。アクチュエータとしての電磁石91は、射出部30内に配置される。それにより、電磁石91を通過した連結コマ23の拘束解除板96を安定的に回転させることができる。また、第2実施形態において、拘束解除板96は、連結コマ23に内蔵される。したがって、拘束解除板96によりアーム部2の外観が損なわれることはない。また、拘束解除板96を連結コマ23に内蔵できることで、射出部30の複数の上部ローラ31と複数の下部ローラ32との配置自由度を向上させることができる。例えば、幅広の上部ローラ31及び下部ローラ32を使用することができる。その場合、アーム部2の剛性を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…基部、2…アーム部、3…手先効果器、J1,J2,J4,J5,J6…回転関節部、J3…直動関節部、11a…第1支持体、11b…第2支持体、11c…第3支持体、23…連結コマ、24a…ドライブギア、30…射出部、31…上部ローラ、32…下部ローラ、61…拘束用当接部、62…解除用当接部、63…固定台、64…ロッド、65…拘束解除部
Claims (8)
- 底板側において屈曲可能に連結された断面ロ字形状を有する複数の連結コマと、前記複数の連結コマは屈曲が拘束されることにより柱状体を構成し、前記柱状体は前記屈曲の拘束が解除されることにより複数の連結コマに分離され、
前記連結コマを支持する支持部と、
前記連結コマを前記支持部から送り出し、前記連結コマを前記支持部に引き戻すために前記連結コマを前記支持部に対して移動する移動部と、
前記連結コマの天板の表面後端に回転自在に設けられた短冊状の拘束板と、前記連結コマの天板の裏面後端に回転自在に設けられた短冊状の解除板と、前記解除板は前記拘束板と回転軸を共通とし、前記解除板は前記拘束板に対して直角に設けられ、
前記送り出される連結コマの前記拘束板に当接し、前記拘束板を回転させるための拘束用当接部と、
前記引き戻される連結コマの前記解除板に当接し、前記解除板とともに前記拘束板を回転させるための解除用当接部と、を具備し、
前記拘束用当接部に当接し前記解除板とともに回転された前記拘束板が前後の連結コマの天板表面に架け渡されることにより前記前後の連結コマの屈曲が拘束され、前記解除用当接部に当接し前記解除板とともに前記拘束板が回転されることにより、前記前後の連結コマの屈曲の拘束が解除される、直動伸縮機構。 - 前記回転軸は前記連結コマの幅方向に関して、前記連結コマの中心に配置される、請求項1記載の直動伸縮機構。
- 底板側において屈曲可能に連結された断面ロ字形状を有する複数の連結コマと、前記複数の連結コマは屈曲が拘束されることにより柱状体を構成し、前記柱状体は前記屈曲が解除されることにより複数の連結コマに分離し、
前記連結コマを支持する支持部と、
前記連結コマを前記支持部から送り出し、前記連結コマを前記支持部に引き戻すために前記連結コマを前記支持部に対して移動する移動部と、
前記連結コマの後端部分に回転自在に設けられ、磁性を有するL字状の拘束解除板と、
前記拘束解除板を磁力により回転させるアクチュエータと、を具備し、
前記拘束解除板の回転位置により前記複数の連結コマの屈曲の拘束と前記複数の連結コマの屈曲の拘束の解除がなされる、直動伸縮機構。 - 前記連結コマには前記連結コマの内腔部分を仕切るための前記天板に平行な仕切り板が設けられ、
前記拘束解除板は、前記天板と前記仕切り板との間に設けられる、請求項3記載の直動伸縮機構。 - 前記拘束解除板が前後の連結コマに架け渡されることにより前記前後の連結コマの屈曲が拘束され、前記前後の連結コマに架け渡された前記拘束解除板が前記駆動部により回転されることにより前記前後の連結コマの屈曲の拘束が解除される、請求項3記載の直動伸縮機構。
- 前記拘束解除板は、前記アクチュエータにより、前記連結コマを送り出すときと前記連結コマを引き戻すときとで異なる方向に回転される、請求項3記載の直動伸縮機構。
- 直動伸縮機構を有するロボットアーム機構において、
前記直動伸縮機構は、
底板側において屈曲可能に連結された断面ロ字形状を有する複数の連結コマと、前記複数の連結コマは屈曲が拘束されることにより柱状体を構成し、前記柱状体は前記屈曲の拘束が解除されることにより複数の連結コマに分離され、
前記連結コマを支持する支持部と、
前記連結コマを前記支持部から送り出し、前記連結コマを前記支持部に引き戻すために前記連結コマを前記支持部に対して移動する移動部と、
前記連結コマの天板の表面後端に回転自在に設けられた短冊状の拘束板と、前記連結コマの天板の裏面後端に回転自在に設けられた短冊状の解除板と、前記解除板は前記拘束板と回転軸を共通とし、前記解除板は前記拘束板に対して直角に設けられ、
前記送り出される連結コマの前記拘束板に当接し、前記拘束板を回転させるための拘束用当接部と、
前記引き戻される連結コマの前記解除板に当接し、前記解除板とともに前記拘束板を回転させるための解除用当接部と、を具備し、
前記拘束用当接部に当接し前記解除板とともに回転された前記拘束板が前後の連結コマの天板表面に架け渡されることにより前記前後の連結コマの屈曲が拘束され、前記解除用当接部に当接し前記解除板とともに前記拘束板が回転されることにより、前記前後の連結コマの屈曲の拘束が解除される、ロボットアーム機構。 - 直動伸縮機構を有するロボットアーム機構において、
前記直動伸縮機構は、
底板側において屈曲可能に連結された断面ロ字形状を有する複数の連結コマと、前記複数の連結コマは屈曲が拘束されることにより柱状体を構成し、前記柱状体は前記屈曲が解除されることにより複数の連結コマに分離し、
前記連結コマを支持する支持部と、
前記連結コマを前記支持部から送り出し、前記連結コマを前記支持部に引き戻すために前記連結コマを前記支持部に対して移動する移動部と、
前記連結コマの後端部分に回転自在に設けられ、磁性を有するL字状の拘束解除板と、
前記拘束解除板を磁力により回転させるアクチュエータと、を具備し、
前記拘束解除板の回転位置により前記複数の連結コマの屈曲の拘束と前記複数の連結コマの屈曲の拘束の解除がなされる、ロボットアーム機構。
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