JP2016125093A - 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品、端子及びバスバー - Google Patents

電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品、端子及びバスバー Download PDF

Info

Publication number
JP2016125093A
JP2016125093A JP2014266391A JP2014266391A JP2016125093A JP 2016125093 A JP2016125093 A JP 2016125093A JP 2014266391 A JP2014266391 A JP 2014266391A JP 2014266391 A JP2014266391 A JP 2014266391A JP 2016125093 A JP2016125093 A JP 2016125093A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electronic
copper alloy
mass
less
electrical device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014266391A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6464742B2 (ja
Inventor
牧 一誠
Kazumasa Maki
一誠 牧
裕隆 松永
Hirotaka Matsunaga
裕隆 松永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2014266391A priority Critical patent/JP6464742B2/ja
Publication of JP2016125093A publication Critical patent/JP2016125093A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6464742B2 publication Critical patent/JP6464742B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

【課題】耐力、導電率、ビッカース硬さに優れ、電子・電気機器用部品に適した電子・電気機器用銅合金を提供する。【解決手段】Zrを0.01mass%以上0.11mass%未満、Siを0.0001mass%以上0.03mass%未満、含み、残部がCu及び不可避不純物からなり、前記不可避不純物のうちB,P,Ni,Cr,Ti,Fe,Coの合計含有量が100massppm未満であり、EBSD法により1000μm2以上の測定面積を測定間隔0.1μmステップで測定して、データ解析ソフトOIMにより解析し、隣接する測定間の方位差が2°以上15°以下となる測定点間である小傾角粒界およびサブグレインバウンダリーの長さをLLB、隣接する測定間の方位差が15°を超える測定点間である大傾角粒界の長さをLHBとしたときに、小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率LLB/(LLB+LHB)が0.2を超える。【選択図】なし

Description

本発明は、リードフレーム、端子、コネクタ、リレー、バスバー等の電子・電気機器用部品に適した電子・電気機器用銅合金、及び、この電子・電気機器用銅合金からなる電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品、端子及びバスバーに関するものである。
従来、コネクタ等の端子、リレー、リードフレーム、バスバー等の電子・電気機器用部品には、導電性の高い銅又は銅合金が用いられている。
電子機器や電気機器等の小型化にともない、これら電子機器や電気機器等に使用される電子・電気機器用部品の小型化および薄肉化が図られている。このため、電子・電気機器用部品を構成する材料には、高い強度及び導電率が求められている。特に、非特許文献1に記載されているように、コネクタ等の端子、リレー、リードフレーム、バスバー等の電子・電気機器用部品として使用される銅合金としては、耐力が高いものが望ましい。
ここで、コネクタ等の端子、リレー、リードフレーム、バスバー等の電子・電気機器用部品に使用される材料として、特許文献1−3にはCu−Zr合金等が提案されている。
特開昭52−003524号公報 特開昭63−130737号公報 特開平06−279895号公報
野村幸矢、「コネクタ用高性能銅合金板条の技術動向と当社の開発戦略」、神戸製鋼技報Vol.54No.1(2004)p.2−8
ところで、コネクタ等の端子、リレー、リードフレーム、バスバー等の電子・電気機器用部品は、例えば銅合金の板材に対してプレス打ち抜きを行い、さらに必要に応じて曲げ加工等が施されて製造されている。このため、上述の銅合金には、プレス打ち抜き等において、プレス金型の摩耗やバリの発生を抑制できるように、良好なせん断加工性も求められている。
ここで、上述のCu−Zr系合金は、高い導電率を確保するために、Zr等の添加元素の含有量が少なく純銅に近い組成を有しており、延性が高く、せん断加工性が良好ではなかった。詳述すると、プレス打ち抜きを行った際に、バリが発生し、寸法精度良く打ち抜きを行うことができないといった問題があった。さらに、金型が摩耗しやすいといった問題や、打ち抜き屑が多く発生するといった問題もあった。
特に、最近では、電子機器や電気機器等のさらなる小型化および軽量化にともない、これら電子機器や電気機器等に使用されるコネクタ等の端子、リレー、リードフレーム、バスバー等の電子・電気機器用部品のさらなる小型化および薄肉化が要求されている。このため、電子・電気機器用部品を寸法精度良く成形する観点から、これら電子・電気機器用部品を構成する材料として、せん断加工性を十分に向上させた銅合金が求められている。
ここで、銅合金のせん断加工性を向上させる手段として、銅合金のビッカース硬さを高くすることが効果的である。また、銅合金のビッカース硬さを高くした場合には、表面の傷つき難さ(耐摩耗性)も向上する。そのため、電子・電気機器用部品として使用される銅合金としては、上述のビッカース硬さが高いことが望まれる。
また、コネクタ等の端子においては、接圧を確保するために厳しい曲げ加工を行う必要があり、従来よりも優れた耐力が要求されている。
さらに、ハイブリッド自動車や電気自動車等に用いられる消費電力の大きな電子・電気機器用部品においては、通電時の抵抗発熱を抑制するために、高い導電率を確保する必要がある。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、耐力、導電率、ビッカース硬さに優れ、電子・電気機器用部品に適した電子・電気機器用銅合金、及び、この電子・電気機器用銅合金からなる電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品、端子及びバスバーを提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を行った結果、Cu−Zr系合金に少量のSiを添加し、EBSD法により1000μm以上の測定面積を測定間隔0.1μmステップで測定して、データ解析ソフトOIMにより解析されたCI値が0.1以下である測定点を除いて解析し、隣接する測定間の方位差が2°以上15°以下となる測定点間である小傾角粒界およびサブグレインバウンダリーの長さをLLB、隣接する測定間の方位差が15°を超える測定点間である大傾角粒界の長さをLHBとしたときに、これらLLB及びLHBから定義される小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率LLB/(LLB+LHB)が0.2を超えるように構成することで、導電率及び耐力を向上させることができるとともに、ビッカース硬さを大幅に向上させることが可能であるとの知見を得た。
本発明は、上述の知見に基づいてなされたものであって、本発明の電子・電気機器用銅合金は、Zrを0.01mass%以上0.11mass%未満、Siを0.0001mass%以上0.03mass%未満、含み、残部がCu及び不可避不純物からなり、上記不可避不純物のうちB,P,Ni,Cr,Ti,Fe,Coの合計含有量が100massppm未満であり、EBSD法により1000μm以上の測定面積を測定間隔0.1μmステップで測定して、データ解析ソフトOIMにより解析されたCI値が0.1以下である測定点を除いて解析し、隣接する測定間の方位差が2°以上15°以下となる測定点間である小傾角粒界およびサブグレインバウンダリーの長さをLLB、隣接する測定間の方位差が15°を超える測定点間である大傾角粒界の長さをLHBとしたときに、これらLLB及びLHBから定義される小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率LLB/(LLB+LHB)が0.2を超えることを特徴としている。
上述の構成の電子・電気機器用銅合金によれば、Zrを0.01mass%以上0.11mass%未満、Siを0.0001mass%以上0.03mass%未満の範囲で含んでいるので、導電率を維持したまま耐力を向上させることができるとともに、ビッカース硬さを向上させることができる。
また、不可避不純物のうちB,P,Ni,Cr,Ti,Fe,Coの合計含有量が100massppm未満に制限されているので、ZrやSiがこれら不可避不純物と反応して消費されてしまうことを抑制できる。
さらに、小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率LLB/(LLB+LHB)が0.2を超えているので、加工時に導入された転位密度の高い領域である小傾角粒界およびサブグレインバウンダリーの比率が高くなり、加工硬化によって耐力をさらに向上させることができる。
なお、EBSD法とは、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡による電子線反射回折(Electron Backscatter Diffraction Patterns:EBSD)法を意味し、またOIMは、EBSD法による測定データを用いて結晶方位を解析するためのデータ解析ソフト(Orientation Imaging Microscopy:OIM)である。さらにCI値とは、信頼性指数(Confidence Index)であって、EBSD装置の解析ソフトOIM Analysis(Ver.5.3)を用いて解析したときに、結晶方位決定の信頼性を表す数値として表示される数値である(例えば、「EBSD読本:OIMを使用するにあたって(改定第3版)」鈴木清一著、2009年9月、株式会社TSLソリューションズ発行)。
ここで、EBSD法により測定してOIMにより解析した測定点の組織が加工組織である場合、結晶パターンが明確ではないため結晶方位決定の信頼性が低くなり、CI値が低くなる。特にCI値が0.1以下の場合にその測定点の組織が加工組織であると判断される。
ここで、本発明の電子・電気機器用銅合金においては、CuとZrとSiを含有するCu−Zr−Si粒子が存在することが好ましい。
この場合、Cu−Zr−Si粒子が存在することにより、導電率が低下することなく耐力を向上させることができる。また、ビッカース硬さを確実に向上させることが可能となる。
また、本発明の電子・電気機器用銅合金においては、さらに、Mgを0.001mass%以上0.1mass%未満の範囲で含んでいてもよい。
この場合、上述の範囲で添加されたMgが銅に固溶することにより、耐力及びビッカース硬さをさらに向上させることができる。
さらに、本発明の電子・電気機器用銅合金においては、ZrとSiの質量比Zr/Siが、2≦Zr/Si≦1000の範囲内とされていることが好ましい。
この場合、ZrとSiとの質量比Zr/Siが上述のように規定されているので、ZrとSiとの相乗効果により、確実に、耐力、導電率、ビッカース硬さを向上させることができる。
また、本発明の電子・電気機器用銅合金においては、前記Cu−Zr−Si粒子の少なくとも一部は、粒径が1nm以上500nm以下の範囲内とされていることが好ましい。
この場合、粒径が1nm以上500nm以下の範囲内の比較的粒径の小さなCu−Zr−Si粒子が存在することにより、導電率を維持したまま耐力を向上させることが可能となる。また、ビッカース硬さを確実に向上させることが可能となる。
さらに、本発明の電子・電気機器用銅合金においては、表面のビッカース硬さが120Hv以上であることが好ましい。
この場合、表面のビッカース硬さが120Hv以上とされているので、せん断加工性及び耐摩耗性が向上することになり、コネクタ等の端子、リレー、リードフレーム、バスバー等の電子・電気機器用部品の素材として特に適している。
本発明の電子・電気機器用銅合金薄板は、上述の電子・電気機器用銅合金の圧延材からなり、その板厚が0.05mm以上2.0mm以下の範囲内とされていることを特徴としている。
この構成の電子・電気機器用銅合金薄板によれば、上述のように、耐力、導電率、ビッカース硬さに優れた電子・電気機器用銅合金からなり、さらにせん断加工性にも優れていることから、コネクタ等の端子、リレー、リードフレーム、バスバー等の電子・電気機器用部品の素材として特に適している。
本発明の電子・電気機器用部品は、上述の電子・電気機器用銅合金からなることを特徴としている。なお、本発明における電子・電気機器用部品とは、コネクタ等の端子、リレー、リードフレーム、バスバー等を含むものである。
この構成の電子・電気機器用部品は、耐力、導電率、ビッカース硬さに優れた電子・電気機器用銅合金を用いて製造されているので、信頼性に優れている。
本発明の端子は、上述の電子・電気機器用銅合金からなることを特徴としている。
この構成の端子は、耐力、導電率、ビッカース硬さに優れた電子・電気機器用銅合金を用いて製造されているので、信頼性に優れている。
本発明のバスバーは、上述の電子・電気機器用銅合金からなることを特徴としている。
この構成のバスバーは、耐力、導電率、ビッカース硬さに優れた電子・電気機器用銅合金を用いて製造されているので、信頼性に優れている。
本発明によれば、耐力、導電率、ビッカース硬さに優れ、電子・電気機器用部品に適した電子・電気機器用銅合金、及び、この電子・電気機器用銅合金からなる電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品、端子及びバスバーを提供することができる。
本実施形態である電子・電気機器用銅合金の製造方法のフロー図である。 本実施例における電子・電気機器用銅合金のTEM(透過型電子顕微鏡)観察写真(倍率20,000倍)である。 本実施例における電子・電気機器用銅合金のTEM(透過型電子顕微鏡)観察写真(倍率100,000倍)である。 図3において観察された粒子を、EDX(エネルギー分散型X線分光法)によって組成分析した結果を示す図である。
以下に、本発明の一実施形態である電子・電気機器用銅合金について説明する。
本実施形態である電子・電気機器用銅合金は、Zrを0.01mass%以上0.11mass%未満、Siを0.0001mass%以上0.03mass%未満、含み、残部がCu及び不可避不純物からなる組成を有し、その不可避不純物のうちB,P,Ni,Cr,Ti,Fe,Coの合計含有量が100massppm未満とされている。なお、本実施形態である電子・電気機器用銅合金においては、Zr及びSiに加えて、さらにMgを0.001mass%以上0.1mass%未満の範囲で含んでいてもよい。
さらに、本実施形態である電子・電気機器用銅合金においては、ZrとSiの質量比Zr/Siが、2≦Zr/Si≦1000の範囲内とされていることが好ましい。
そして、本実施形態である電子・電気機器用銅合金においては、CuとZrとSiを含有するCu−Zr−Si粒子が存在していることが好ましい。
このCu−Zr−Si粒子の少なくとも一部は、粒径が1nm以上500nm以下の範囲内とされており、具体的には、粒径が1nm以上500nm以下の範囲内とされた比較的微細なCu−Zr−Si粒子と、粒径が1μm以上50μm以下の範囲内とされた比較的粗大なCu−Zr−Si粒子とを有している。
また、本実施形態である電子・電気機器用銅合金においては、EBSD法により1000μm以上の測定面積を測定間隔0.1μmステップで測定して、データ解析ソフトOIMにより解析されたCI値が0.1以下である測定点を除いて解析し、隣接する測定間の方位差が2°以上15°以下となる測定点間である小傾角粒界およびサブグレインバウンダリーの長さをLLB、隣接する測定間の方位差が15°を超える測定点間である大傾角粒界の長さをLHBとしたときに、これらLLB及びLHBから定義される小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率LLB/(LLB+LHB)が0.2を超える構成とされている。
さらに、本実施形態である電子・電気機器用銅合金は、導電率が80%IACS以上、0.2%耐力が300MPa以上、表面のビッカース硬さが120Hv以上といった特性を有している。
ここで、上述のように成分組成、小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率、Cu−Zr−Si粒子の粒径、導電率、0.2%耐力、ビッカース硬さを規定した理由について以下に説明する。
(Zr:0.01mass%以上0.11mass%未満)
Zrは、Cu−Zr−Si粒子の形成、もしくは固溶したZrとSiにより形成された溶質雰囲気あるいはコットレル雰囲気によって転位の固着を起こすと考えられ、導電率を維持したまま耐力を向上させる作用効果を有する元素である。また、ビッカース硬さを向上させる作用効果を有する。
ここで、Zrの含有量が0.01mass%未満の場合には、その作用効果を十分に奏功せしめることができないおそれがある。一方、Zrの含有量が0.11mass%以上の場合には、導電率が大幅に低下してしまうおそれがあるとともに、溶体化が困難となり、熱間加工時や冷間加工時に断線や割れ等の欠陥が発生するおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、Zrの含有量を0.01mass%以上0.11mass%未満の範囲内に設定している。なお、Cu−Zr−Si粒子の形成、もしくは固溶したZrとSiにより形成された溶質雰囲気あるいはコットレル雰囲気による転位の固着によって導電率を維持したまま耐力を確実に向上させるためには、Zrの含有量を0.04mass%以上とすることが好ましく、0.05mass%以上とすることがさらに好ましい。また、導電率の低下や加工時の欠陥等を確実に抑制するためには、Zrの含有量を0.10mass%以下とすることが好ましい。
(Si:0.0001mass%以上0.03mass%未満)
Siは、上述のCu−Zr−Si粒子の形成、もしくは固溶したZrとSiにより形成された溶質雰囲気あるいはコットレル雰囲気によって転位の固着を起こすと考えられ、導電率を維持したまま耐力を向上させる作用効果を有する元素である。また、ビッカース硬さを向上させる作用効果を有する。
ここで、Siの含有量が0.0001mass%未満の場合には、その作用効果を十分に奏功せしめることができないおそれがある。一方、Siの含有量が0.03mass%以上の場合には、母相中に固溶したSiにより導電率が大幅に低下してしまうおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、Siの含有量を0.0001mass%以上0.03mass%未満の範囲内に設定している。なお、Cu−Zr−Si粒子の形成、もしくは固溶したZrとSiにより形成された溶質雰囲気あるいはコットレル雰囲気 による転位の固着によって導電率を維持したまま耐力を確実に向上させるためには、Siの含有量を0.0003mass%以上とすることが好ましく、0.0005mass%以上とすることがさらに好ましい。また、導電率の低下を確実に抑制するためには、Siの含有量を0.025mass%以下とすることが好ましく、0.02mass%以下とすることがさらに好ましい。
(Mg:0.001mass%以上0.1mass%未満)
Mgは、銅合金の母相中に固溶することで、高い導電性を保持した状態で、耐力およびビッカース硬さを向上させる作用効果を有する元素である。
ここで、Mgの含有量が0.001mass%未満の場合には、その作用効果を十分に奏功せしめることができないおそれがある。一方、Mgの含有量が0.1mass%以上の場合には、熱間加工時に割れが生じ易くなるとともに導電率が大きく低下するおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、上述のZr及びSiに加えてさらにMgを添加する場合には、Mgの含有量を0.001mass%以上0.1mass%未満の範囲内に設定している。なお、上述の作用効果を確実に奏功せしめるためには、Mgの含有量を0.01mass%以上とすることが好ましい。また、導電率の低下を確実に抑制するためには、Mgの含有量を0.05mass%未満とすることが好ましい。
(不可避不純物:0.1mass%以下)
不可避不純物としては、B,P,Ni,Cr,Ti,Fe,Co,O,S,C,Ag,Sn,Al,Zn,Ti,Ca,Te,Mn,Sr,Ba,Sc,Y,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W,Re,Ru,Os,Se,Rh,Ir,Pd,Pt,Au,Cd,Ga,In,Li,Ge,As,Sb,Tl,Pb,Be,N,H,Hg,Tc,Na,K,Rb,Cs,Po,Bi,ランタノイド等が挙げられる。これらの不可避不純物は、材料の導電率を低下させる効果があるため、総量で0.1mass%以下とすることが好ましい。また、導電率の低下を確実に抑制するためには、これらの不可避不純物は総量で0.02mass%未満とすることが好ましく、総量で0.01mass%未満とするのがさらに好ましい。
(B,P,Ni,Cr,Ti,Fe,Co:合計で100massppm未満)
本実施形態では、上述の不可避不純物のうちB,P,Ni,Cr,Ti,Fe,Coといった特定の不純物元素については、以下の理由から含有量をさらに規定している。
耐力、導電率、ビッカース硬度等の最適な特性を得るためには、Zr量、Si量を適正に制御する必要がある。ここで、銅合金中のZrと反応して晶出物を形成するB、Pは、Cu−Zr−Si粒子の形成、もしくは固溶したZrとSiにより形成された溶質雰囲気 あるいはコットレル雰囲気による転位の固着によって強度およびビッカース硬さを向上させる効果の妨げとなるため、厳しく管理する必要がある。また、Ni,Cr,Ti,Fe,Coは、Siと化合物を形成し、同じく上記のCu−Zr−Si粒子の形成、もしくは固溶したZrとSiにより形成された溶質雰囲気あるいはコットレル雰囲気による転位の固着を妨げることになる。さらに、これらの化合物は破壊の起点として働き、熱間圧延性、冷間圧延性を劣化させるおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、不可避不純物のうちB,P,Ni,Cr,Ti,Fe,Coの合計含有量を100massppm未満に規定している。ここで、Zr及びSiの消費を抑制してCu−Zr−Si粒子の形成、または固溶したZrとSiにより形成された溶質雰囲気あるいはコットレル雰囲気による転位の固着を確実に作用させるためには、B,P,Ni,Cr,Ti,Fe,Coの合計含有量を20massppm未満にすることがより望ましく、B,P,Ni,Cr,Ti,Fe,Coの合計含有量を10massppm未満にすることがさらに好ましい。さらに、銅合金中のZrと反応して晶出物を形成するB、Pは、その合計含有量が4massppm未満であることがより望ましい。また、Siと化合物を形成するNi,Cr,Ti,Fe,Coは、その合計含有量が16massppm未満であることがより望ましい。
(Zr/Si)
上述のように、ZrとSiをCu中に添加することにより、Cu−Zr−Si粒子が形成、もしくは固溶したZrとSiにより形成された溶質雰囲気あるいはコットレル雰囲気によって転位の固着を起こすと考えられ、導電率を維持したまま耐力を向上させることができる。また、ビッカース硬さを向上させることができる。
ここで、Zrの含有量(mass%)とSiの含有量(mass%)との比Zr/Siが2未満の場合には、Zrの含有量に対してSiの含有量が多く、過剰なSiによって導電率が低下してしまうおそれがある。一方、Zr/Siが1000を超える場合には、Zrの含有量に対してSiの含有量が少なく、上述の作用効果を十分に奏功せしめることができないおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、Zrの含有量(mass%)とSiの含有量(mass%)との比Zr/Siを2以上1000以下の範囲内に設定している。なお、導電率の低下を確実に抑制するためには、Zr/Siを3以上とすることが好ましい。
また、Cu−Zr−Si粒子の形成、もしくは固溶したZrとSiにより形成された溶質雰囲気あるいはコットレル雰囲気による転位の固着によって耐力を確実に向上させるためには、Zr/Siを500以下とすることが好ましく、300以下とすることがさらに好ましい。最も好ましくは100以下である。
(小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率:LLB/(LHB+LLB))
小傾角粒界およびサブグレインバウンダリーは加工時に導入された転位密度の高い領域であるため、全粒界中の小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率LLB/(LHB+LLB)が0.2を超えるように制御することで、転位密度の増加に伴う加工硬化によって、耐力を向上させることが可能となる。
なお、小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率LLB/(LHB+LLB)は0.3以上とすることが好ましい。さらに好ましくは0.4以上が好ましい。より好ましくは0.5以上である。最も好ましくは0.7以上である。
ここで、強度(耐力)を維持したまま十分な曲げ加工性を持たせるためには、全粒界中の小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率LLB/(LHB+LLB)を0.97以下とすることが好ましく、0.9以下がさらに好ましい。
なお、EBSD装置の解析ソフトOIMにより解析したときのCI値(信頼性指数)は、測定点の結晶パターンが明確ではない場合にその値が小さくなり、CI値が0.1以下ではその解析結果を信頼することが難しい。よって、本実施形態では、小傾角粒界およびサブグレインバウンダリーの評価においてCI値が0.1以下である信頼性の低い測定点を除いた。
(Cu−Zr−Si粒子)
CuにZr,Siを添加した場合には、CuとZrとSiを含有するCu−Zr−Si粒子が存在することになる。本実施形態では、上述のように、Cu−Zr−Si粒子として、粒径が1μm以上50μm以下の範囲内とされた比較的粗大な粒子と、粒径が1nm以上500nm以下の範囲内とされた微細な粒子が存在している。
ここで、粒径が1μm以上50μm以下の範囲内とされた粗大なCu−Zr−Si粒子は、溶解鋳造時に晶出または偏析したものと推測される。また、粒径が1nm以上500nm以下の範囲内とされた微細なCu−Zr−Si粒子は、その後の熱処理等において析出したものと推測される。
粒径1μm以上50μm以下の粗大なCu−Zr−Si粒子は、強度向上には寄与しないが、プレス打ち抜き等に代表されるせん断加工を実施した際に破壊の起点となり、せん断加工性を大幅に向上させることが可能となる。
一方、粒径1nm以上500nm以下の微細なCu−Zr−Si粒子は、強度向上に寄与し、高い導電率を維持したまま耐力の向上を図ることができる。また、ビッカース硬さを向上させることができる。
(導電率:80%IACS以上)
Zr、SiがCuの母相中に固溶している場合には、導電率が大幅に低下することになる。そこで、本実施形態では、導電率を80%IACS以上に規定しているので、上述のCu−Zr−Si粒子が十分に存在していることになり、確実に耐力の向上及びせん断加工性の向上を図ることが可能となる。
なお、上述の作用効果を確実に奏功せしめるためには、導電率を85%IACS以上とすることが好ましく、88%IACS以上とすることがさらに好ましい。
(0.2%耐力:300MPa以上)
本実施形態である電子・電気機器用銅合金において、0.2%耐力が300MPa以上である場合には、容易に塑性変形しなくなるため、コネクタ等の端子、リレー、リードフレーム等の電子機器用部品に特に適している。
なお、0.2%耐力は325MPa以上であることが好ましく、350MPa以上であることがさらに好ましい。
(ビッカース硬さが120Hv以上)
本実施形態である電子・電気機器用銅合金において、ビッカース硬さを向上させるとせん断加工性が向上することになる。さらに、表面の傷つき難さ(耐摩耗性)も向上することになる。以上のことから、本実施形態では、ビッカース硬さを120Hv以上に設定している。
なお、上述の作用効果を確実に奏功せしめるためには、ビッカース硬さは125Hv以上であることがさらに好ましい。
次に、このような構成とされた本実施形態である電子・電気機器用銅合金の製造方法について、図1に示すフロー図を参照して説明する。
(溶解・鋳造工程S01)
まず、銅原料を溶解して得られた銅溶湯に、Zr、Siを添加して成分調整を行い、銅合金溶湯を溶製する。なお、Zr、Siの添加には、Zr単体およびSi単体やCu−Zr母合金およびCu−Si母合金等を用いることができる。また、ZrおよびSiを含む原料を銅原料とともに溶解してもよい。
銅溶湯は、純度が99.99mass%以上とされたいわゆる4NCu、あるいは99.999mass%以上とされたいわゆる5NCu、あるいは99.9999mass%以上とされたいわゆる6NCuとすることが好ましい。また、銅合金溶湯の溶製時には、ZrおよびSiの酸化等を抑制するために、真空炉、あるいは、不活性ガス雰囲気または還元性雰囲気とされた雰囲気炉を用いることが好ましい。
そして、成分調整された銅合金溶湯を鋳型に注入して鋳塊を製出する。なお、量産を考慮した場合には、連続鋳造法または半連続鋳造法を用いることが好ましい。
(熱処理工程S02)
次に、得られた鋳塊の均質化および溶体化のために熱処理を行う。鋳塊を800℃以上1080℃以下にまで加熱する熱処理を行うことで、鋳塊内において、ZrおよびSiを均質に拡散、あるいは、ZrおよびSiを母相中に固溶させる。この熱処理工程S02は、非酸化性または還元性雰囲気中で実施することが好ましい。
加熱後の冷却方法は、特に限定しないが、水焼入など冷却速度が200℃/min以上となる方法を採用することが好ましい。
(熱間加工工程S03)
次に、粗加工の効率化と組織の均一化のために熱間加工を実施する。加工方法は特に限定されないが、最終形状が板、条の場合は圧延を採用することが好ましい。線や棒の場合には押出や溝圧延、バルク形状の場合には鍛造やプレスを採用することが好ましい。熱間加工時の温度も特に限定されないが、500℃以上1050℃以下の範囲内とすることが好ましい。
なお、熱間加工後の冷却方法は、特に限定しないが、水焼入など冷却速度が200℃/min以上となる方法を採用することが好ましい。
(中間加工工程S04/中間熱処理工程S05)
また、熱間加工の後、溶体化の徹底、再結晶組織化または加工性向上のための軟化を目的として中間加工、中間熱処理を加えてもよい。
中間加工工程S04における温度条件は特に限定はないが、冷間加工となる−200℃から200℃の範囲内とすることが好ましい。また、中間加工工程S04における加工率は、最終形状に近似するように適宜選択されることになるが、最終形状を得るまでの中間熱処理工程S05の回数を減らすためには、20%以上とすることが好ましい。また、加工率を30%以上とすることがより好ましい。中間加工工程S04における塑性加工方法は特に限定されないが、例えば圧延、線引き、押出、溝圧延、鍛造、プレス等を採用することができる。
中間熱処理工程S05における熱処理方法は特に限定はないが、好ましくは500℃以上1050℃以下の条件で、非酸化雰囲気または還元性雰囲気中で熱処理を行うことが好ましい。
なお、これら中間加工工程S04、及び、中間熱処理工程S05は、繰り返し実施してしてもよい。
(仕上加工工程S06)
次に、上記の工程を施した材料を必要に応じて切断するとともに、表面に形成された酸化膜等を除去するために必要に応じて表面研削を行う。そして、所定の加工率で冷間加工(仕上加工)を実施する。なお、この仕上加工工程S06における温度条件は特に限定はないが、−200℃から200℃の範囲内とすることが好ましい。
加工率は最終板厚や最終形状に応じて適宜選択すればよい。ここで、加工率が30%未満では、小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率LLB/(LHB+LLB)を十分に高められず、耐力を向上させる効果が十分に得られなくなるおそれがある。そのため、加工率は30%以上であることが望ましい。さらに望ましくは40%以上であり、より好ましくは50%以上である。
一方、加工率が99%を超えれば、曲げ加工性、耐応力緩和特性が低下してしまうおそれがある。そのため、加工率は99%以下とすることが好ましく、98%以下とすることがさらに好ましい。
ここで、仕上加工工程S06における塑性加工方法は特に限定されないが、最終形状が板、条の場合は圧延を採用することが好ましい。線や棒の場合には押出や溝圧延、バルク形状の場合には鍛造やプレスを採用することが好ましい。
(時効熱処理工程S07)
次に、仕上加工工程S06によって得られた仕上加工材に対して、強度、導電率の上昇のために、時効熱処理を実施する。この時効熱処理工程S07により、粒径1nm以上500nm以下の微細なCu−Zr−Si粒子が析出することになる。
ここで、熱処理温度は特に限定しないが、最適なサイズのCu−Zr−Si粒子を均一に分散析出させるために、250℃以上600℃以下の範囲内とすることが好ましい。なお、導電率によって析出状態を把握できることから、所定の導電率となるように、熱処理条件(温度、時間)を適宜設定することが好ましい。
なお、上述の仕上加工工程S06と時効熱処理工程S07とを、繰り返し実施してもよい。また、時効熱処理工程S07の後に、形状修正や強度向上のために1%から70%の加工率で冷間加工を行ってもよい。さらに、調質や残留ひずみの除去のために熱処理を行ってもよい。なお、熱処理後の冷却方法は、特に限定しないが、水焼入など冷却速度が200℃/min以上となる方法を採用することが好ましい。
以上のようにして、本実施形態である電子・電気機器用銅合金が製出される。この電子・電気機器用銅合金においては、0.2%耐力が300MPa以上、導電率が80%IACS以上、表面のビッカース硬さが120Hv以上とされる。
また、仕上加工工程S06における加工方法として圧延を適用した場合、板厚0.05〜2.0mm(好ましくは1.0mm)程度の電子・電気機器用銅合金薄板(条材)を得ることができる。このような薄板は、これをそのまま電子・電気機器用部品に使用してもよいが、板面の一方、もしくは両面に、膜厚0.1〜10μm程度のSnめっきまたはAgめっきを施して、めっき付き銅合金条としてもよい。
さらに、本実施形態である電子・電気機器用銅合金(電子・電気機器用銅合金薄板)を素材として、打ち抜き加工や曲げ加工等を施すことにより、例えばコネクタ等の端子、リレー、リードフレーム、バスバーといった電子・電気機器用部品が成形される。
以上のような構成とされた本実施形態である電子・電気機器用銅合金によれば、Zrを0.01mass%以上0.11mass%未満、Siを0.0001mass%以上0.03mass%未満の範囲で含んでいるので、Cu−Zr−Si粒子の形成、もしくは固溶したZrとSiにより形成された溶質雰囲気あるいはコットレル雰囲気による転位の固着によって、導電率を維持したまま耐力を向上させる、あるいは、耐力を維持したまま導電率を向上させることができるとともに、ビッカース硬さを向上させることができる。
そして、本実施形態である電子・電気機器用銅合金においては、小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率LLB/(LLB+LHB)が0.2を超えているので、加工時に導入された転位密度の高い領域である小傾角粒界およびサブグレインバウンダリーの比率が高くなり、加工硬化によって耐力をさらに向上させることができる。
また、本実施形態である電子・電気機器用銅合金においては、Zr及びSiに加えてさらにMgを0.001mass%以上0.1mass%未満の範囲で添加した場合には、銅の母相中にMgを固溶させることで、高い導電率を維持したまま耐力をさらに向上させることができる。
また、不可避不純物のうちB,P,Ni,Cr,Ti,Fe,Coの合計含有量が100massppm未満に制限されているので、SiやZrがこれら不可避不純物と反応して消費されてしまうことを抑制でき、Cu−Zr−Si粒子の形成、もしくは固溶したZrとSiにより形成された溶質雰囲気あるいはコットレル雰囲気による転位の固着によって、確実に耐力及びビッカース硬さの向上を図ることができる。
また、本実施形態では、ZrとSiの質量比Zr/Siが、2≦Zr/Si≦1000の範囲内とされているので、ZrとSiとの相乗効果により、確実に、耐力、導電率、ビッカース硬さを向上させることができる。詳述すると、上述のように、ZrとSiの質量比Zr/Siを規定することにより、Cu−Zr−Si粒子の形成、もしくは固溶したZrとSiにより形成された溶質雰囲気あるいはコットレル雰囲気による転位の固着によって、導電率を低下させることなく耐力を向上させることができる。また、ビッカース硬さを確実に向上させることが可能となるのである。
さらに、本実施形態では、Cu−Zr−Si粒子の少なくとも一部は、粒径が1nm以上500nm以下の範囲内とされており、具体的には、粒径が1nm以上500nm以下の範囲内とされた比較的微細な粒子と、粒径が1μm以上50μm以下の範囲内とされた比較的粗大な粒子とが存在しているので、比較的微細なCu−Zr−Si粒子によって、高い導電率を維持したまま耐力の向上を図ることができる。また、ビッカース硬さを向上させることができる。さらに、粒径1μm以上50μm以下の比較的粗大なCu−Zr−Si粒子により、せん断加工性を大幅に向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、導電率が80%IACS以上、0.2%耐力が300MPa以上、表面のビッカース硬さが120Hv以上といった特性を有しているので、コネクタ等の端子、リレー、リードフレーム、バスバー等の電子・電気機器用部品の銅合金として特に適している。
また、本実施形態である電子・電気機器用銅合金薄板は、耐力、導電率、ビッカース硬さに優れた電子・電気機器用銅合金からなり、さらにせん断加工性にも優れていることから、コネクタ等の端子、リレー、リードフレーム、バスバー等の電子・電気機器用部品の素材として特に適している。
なお、表面にSnめっき又はAgめっきを施した電子・電気機器用銅合金薄板においては、各種電子・電気機器用部品の素材として適用可能である。
さらに、本実施形態である電子・電気機器用部品(コネクタ等の端子、リレー、リードフレーム、バスバー等)は、耐力、導電率、ビッカース硬さに優れた電子・電気機器用銅合金を用いて製造されているので、信頼性に優れている。
以上、本発明の実施形態である電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品、端子、リレー、バスバーについて説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上述の実施形態では、電子・電気機器用銅合金の製造方法の一例について説明したが、電子・電気機器用銅合金の製造方法は、実施形態に限定されることはなく、既存の製造方法を適宜選択して製造してもよい。
以下に、本発明の効果を確認すべく行った確認実験の結果について説明する。
純度99.9999mass%の高純度銅からなる銅原料を準備し、これを高純度グラファイト坩堝内に装入して、Arガス雰囲気とされた雰囲気炉内において高周波溶解した。得られた銅溶湯内に、各種添加元素を添加して表1に示す成分組成に調製し、水冷銅鋳型に注湯して鋳塊を製出した。なお、鋳塊の大きさは、厚さ約150mm×幅約150mm×長さ約150mmとした。
得られた鋳塊に対して、Arガス雰囲気中において、均質化と溶体化のために表2に記載の温度条件で4時間の加熱を行う熱処理工程を実施し、その後、水焼き入れを実施した。熱処理後の鋳塊を切断するとともに、酸化被膜を除去するために表面研削を実施した。その後、表2に記載された加工率、温度にて熱間圧延を行い、水焼き入れを実施した。
中間加工工程として、26〜94%の冷間圧延を行った後に、中間熱処理としてソルトバスを用いて800〜900℃で1分〜1時間の熱処理を行った。
表2に記載された条件にて仕上加工工程として冷間圧延を実施し、厚さ約0.5mmの条材を製出した。
そして、得られた条材に対して、表2に記載された温度にて、表3に記載の導電率となるまで時効熱処理を実施し、特性評価用条材を作成した。
(加工性評価)
加工性の評価として、前述の仕上加工工程(冷間圧延時)における耳割れの有無を観察した。目視で耳割れが全くあるいはほとんど認められなかったものを「◎」、長さ1mm未満の小さな耳割れが発生したものを「○」、長さ1mm以上3mm未満の耳割れが発生したものを「△」、長さ3mm以上の大きな耳割れが発生したものを「×」とした。耳割れの長さが1mm以上3mm未満である「△」は実用上問題がないと判断した。
なお、耳割れの長さとは、圧延材の幅方向端部から幅方向中央部に向かう耳割れの長さのことである。評価結果を表3に示す。
(粒子観察)
Cu、Zr、Siを含有するCu−Zr−Si粒子を確認するため、透過型電子顕微鏡(TEM:日本電子株式会社製、JEM−2010F)を用いて粒子観察し、EDX分析(エネルギー分散型X線分光法)を実施した。
まず、図2に示すように、TEMを用いて20,000倍(観察視野:2×10nm)で観察した。そして、観察された粒子について、図3に示すように、100,000倍(観察視野:7×10nm)観察を行った。また、粒径が10nm未満の粒子については、さらに500,000倍(観察視野:3×10nm)で観察を行った。
また、観察された粒子について、EDX(エネルギー分散型X線分光法)を用いて組成を分析し、Cu−Zr−Si粒子であることを確認した。EDX分析結果の一例を図4に示す。
Cu−Zr−Si粒子の粒径は、長径(途中で粒界に接しない条件で粒内に最も長く引ける直線の長さ)のと短径(長径と垂直に交わる方向で、途中で粒界に接しない条件で最も長く引ける直線の長さ)の平均値とした。
組織観察により、粒径1nm以上500nm以下の範囲内のCu−Zr−Si粒子が観察されたものを「有」、観察されなかったものを「無」として評価した。評価結果を表3に示す。
(小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率LLB/(LLB+LHB))
圧延の幅方向に対して垂直な面、すなわちTD面(Transverse direction)を観察面として、EBSD測定装置及びOIM解析ソフトによって、次のように結晶粒界を測定した。
耐水研磨紙、ダイヤモンド砥粒を用いて機械研磨を行った後、コロイダルシリカ溶液を用いて仕上げ研磨を行った。そして、EBSD測定装置(FEI社製Quanta FEG 450,EDAX/TSL社製(現 AMETEK社) OIM Data Collection)と、解析ソフト(EDAX/TSL社製(現 AMETEK社)OIM Data Analysis ver.5.3)によって、電子線の加速電圧20kV、測定間隔0.1μmステップで1000μm以上の測定面積で、CI値が0.1以下である測定点を除いて、各結晶粒の方位差の解析を行い、隣接する測定点間の方位差が2°以上15°以下となる測定点間を小傾角粒界とし、その長さをLLB、15°以上となる測定点間を大傾角粒界とし、その長さをLHBとすることで、小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率LLB/(LLB+LHB)を求めた。評価結果を表3に示す。
なお、粒界の解析を行う場合、試料表面のコンタミ、異物、ピットの影響を取り除くため、CI値の低い測定点などを、周囲の点の方位関係から補正して置き換える、いわゆるクリーンアップ処理が行われることがあるが、本実施例では小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さを正しく評価するため、クリーンアップ処理は行わずに解析を行っている。
(導電率)
特性評価用条材から幅10mm×長さ60mmの試験片を採取し、4端子法によって電気抵抗を求めた。また、マイクロメータを用いて試験片の寸法測定を行い、試験片の体積を算出した。そして、測定した電気抵抗値と体積とから、導電率を算出した。なお、試験片は、その長手方向が特性評価用条材の圧延方向に対して垂直になるように採取した。測定結果を表3に示す。
(機械的特性)
特性評価用条材からJIS Z 2241に規定される13B号試験片を採取し、オフセット法により0.2%耐力を測定した。なお、試験片は、引張試験の引張方向が特性評価用条材の圧延方向に対して平行になるように採取した。評価結果を表3に示す。
(ビッカース硬さ)
JIS Z 2244に規定されているマイクロビッカース硬さ試験方法に準拠し、試験荷重0.98Nでビッカース硬さを測定した。評価結果を表3に示す。
(Zr、Si、Mg及び不純物含有量の測定方法)
Zr、Si、Mgと比較例5のNiは、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−AES)を用いて測定した。その他不可避不純物はグロー放電質量分析装置(GD−MS)を用いて測定した。
成分組成、製造工程、評価結果を表1、2、3に示す。
比較例1は、Zrが本発明の範囲よりも少なく、耐力及びビッカース硬さが不十分であった。
比較例2は、Zrが本発明の範囲よりも多く、冷間圧延時に大きな割れが発生した。このため、その後の評価を中止した。
比較例3は、Siが本発明の範囲よりも少なく、耐力及びビッカース硬さが不十分であった。
比較例4は、Siが本発明の範囲よりも多く、導電率が大きく低下した。
比較例5は、不可避不純物であるB,P,Ni,Cr,Ti,Fe,Coの合計が本発明の範囲より多く、冷間圧延時に大きな割れが発生した。このため、その後の評価を中止した。
比較例6は、小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率が小さく、耐力及びビッカース硬さが不十分であった。
これに対して、本発明例においては、導電率が高く、かつ、耐力、ビッカース硬さに優れていた。
以上のことから、本発明によれば、耐力、導電率、ビッカース硬さに優れ、電子・電気機器用部品を構成する材料として特に適した電子・電気機器用銅合金を提供することができることが確認された。

Claims (10)

  1. Zrを0.01mass%以上0.11mass%未満、Siを0.0001mass%以上0.03mass%未満、含み、残部がCu及び不可避不純物からなり、
    前記不可避不純物のうちB,P,Ni,Cr,Ti,Fe,Coの合計含有量が100massppm未満であり、
    EBSD法により1000μm以上の測定面積を測定間隔0.1μmステップで測定して、データ解析ソフトOIMにより解析されたCI値が0.1以下である測定点を除いて解析し、隣接する測定間の方位差が2°以上15°以下となる測定点間である小傾角粒界およびサブグレインバウンダリーの長さをLLB、隣接する測定間の方位差が15°を超える測定点間である大傾角粒界の長さをLHBとしたときに、これらLLB及びLHBから定義される小傾角粒界およびサブグレインバウンダリー長さ比率LLB/(LLB+LHB)が0.2を超えることを特徴とする電子・電気機器用銅合金。
  2. CuとZrとSiを含有するCu−Zr−Si粒子を有することを特徴とする請求項1に記載の電子・電気機器用銅合金。
  3. さらに、Mgを0.001mass%以上0.1mass%未満の範囲で含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子・電気機器用銅合金。
  4. ZrとSiの質量比Zr/Siが、2≦Zr/Si≦1000の範囲内とされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子・電気機器用銅合金。
  5. 前記Cu−Zr−Si粒子の少なくとも一部は、粒径が1nm以上500nm以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の電子・電気機器用銅合金。
  6. 表面のビッカース硬さが120Hv以上であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電子・電気機器用銅合金。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電子・電気機器用銅合金の圧延材からなり、その板厚が0.05mm以上2.0mm以下の範囲内とされていることを特徴とする電子・電気機器用銅合金薄板。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電子・電気機器用銅合金からなることを特徴とする電子・電気機器用部品。
  9. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電子・電気機器用銅合金からなることを特徴とする端子。
  10. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電子・電気機器用銅合金からなることを特徴とするバスバー。
JP2014266391A 2014-12-26 2014-12-26 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品、端子及びバスバー Active JP6464742B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014266391A JP6464742B2 (ja) 2014-12-26 2014-12-26 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品、端子及びバスバー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014266391A JP6464742B2 (ja) 2014-12-26 2014-12-26 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品、端子及びバスバー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016125093A true JP2016125093A (ja) 2016-07-11
JP6464742B2 JP6464742B2 (ja) 2019-02-06

Family

ID=56357559

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014266391A Active JP6464742B2 (ja) 2014-12-26 2014-12-26 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品、端子及びバスバー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6464742B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020111825A (ja) * 2019-01-16 2020-07-27 日立金属株式会社 Cu合金板およびその製造方法
WO2021177470A1 (ja) * 2020-03-06 2021-09-10 三菱マテリアル株式会社 純銅板
CN115210394A (zh) * 2020-03-06 2022-10-18 三菱综合材料株式会社 纯铜板
CN115735013A (zh) * 2020-06-30 2023-03-03 三菱综合材料株式会社 铜合金塑性加工材、铜合金线材、电子电气设备用组件及端子

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS523524A (en) * 1975-06-27 1977-01-12 Toshiba Corp Cu alloy of high strength and electric conductivity
JPH0372042A (ja) * 1989-08-09 1991-03-27 Furukawa Electric Co Ltd:The トロリー線用銅合金
JPH05239573A (ja) * 1991-04-23 1993-09-17 Hitachi Cable Ltd 燃料供給ポンプ用電動機の整流子材料
JPH0841612A (ja) * 1994-04-25 1996-02-13 Olin Corp 銅合金およびその製造方法
WO2012026611A1 (ja) * 2010-08-27 2012-03-01 古河電気工業株式会社 銅合金板材及びその製造方法
JP2014136821A (ja) * 2013-01-17 2014-07-28 Sh Copper Products Corp 銅合金箔、リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池、及び銅合金箔の製造方法
JP5632063B1 (ja) * 2013-11-19 2014-11-26 Jx日鉱日石金属株式会社 銅合金板、並びに、それを備える大電流用電子部品及び放熱用電子部品
JP2015048522A (ja) * 2013-09-03 2015-03-16 Jx日鉱日石金属株式会社 応力緩和特性に優れる銅合金板

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS523524A (en) * 1975-06-27 1977-01-12 Toshiba Corp Cu alloy of high strength and electric conductivity
JPH0372042A (ja) * 1989-08-09 1991-03-27 Furukawa Electric Co Ltd:The トロリー線用銅合金
JPH05239573A (ja) * 1991-04-23 1993-09-17 Hitachi Cable Ltd 燃料供給ポンプ用電動機の整流子材料
JPH0841612A (ja) * 1994-04-25 1996-02-13 Olin Corp 銅合金およびその製造方法
WO2012026611A1 (ja) * 2010-08-27 2012-03-01 古河電気工業株式会社 銅合金板材及びその製造方法
JP2014136821A (ja) * 2013-01-17 2014-07-28 Sh Copper Products Corp 銅合金箔、リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池、及び銅合金箔の製造方法
JP2015048522A (ja) * 2013-09-03 2015-03-16 Jx日鉱日石金属株式会社 応力緩和特性に優れる銅合金板
JP5632063B1 (ja) * 2013-11-19 2014-11-26 Jx日鉱日石金属株式会社 銅合金板、並びに、それを備える大電流用電子部品及び放熱用電子部品

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020111825A (ja) * 2019-01-16 2020-07-27 日立金属株式会社 Cu合金板およびその製造方法
JP7451964B2 (ja) 2019-01-16 2024-03-19 株式会社プロテリアル Cu合金板およびその製造方法
EP4116451A4 (en) * 2020-03-06 2024-03-27 Mitsubishi Materials Corporation PURE COPPER PLATE
WO2021177470A1 (ja) * 2020-03-06 2021-09-10 三菱マテリアル株式会社 純銅板
JPWO2021177470A1 (ja) * 2020-03-06 2021-09-10
JP7020595B2 (ja) 2020-03-06 2022-02-16 三菱マテリアル株式会社 純銅板
CN115210394A (zh) * 2020-03-06 2022-10-18 三菱综合材料株式会社 纯铜板
CN115244197A (zh) * 2020-03-06 2022-10-25 三菱综合材料株式会社 纯铜板
CN115244197B (zh) * 2020-03-06 2023-10-17 三菱综合材料株式会社 纯铜板
CN115210394B (zh) * 2020-03-06 2023-12-22 三菱综合材料株式会社 纯铜板
EP4116448A4 (en) * 2020-03-06 2024-03-27 Mitsubishi Materials Corporation PURE COPPER PLATE
CN115735013A (zh) * 2020-06-30 2023-03-03 三菱综合材料株式会社 铜合金塑性加工材、铜合金线材、电子电气设备用组件及端子
CN115735013B (zh) * 2020-06-30 2024-01-26 三菱综合材料株式会社 铜合金塑性加工材、铜合金线材、电子电气设备用组件及端子

Also Published As

Publication number Publication date
JP6464742B2 (ja) 2019-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5668814B1 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品、端子およびバスバー
JP5962707B2 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金塑性加工材、電子・電気機器用銅合金塑性加工材の製造方法、電子・電気機器用部品及び端子
JP6758746B2 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金板条材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー
JP6680041B2 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金塑性加工材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー
JP5983589B2 (ja) 電子・電気機器用銅合金圧延材、電子・電気機器用部品及び端子
JP6780187B2 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金板条材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー
WO2017043577A1 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金塑性加工材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー
JP2019178398A (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金板条材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー
JP6680042B2 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金塑性加工材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー
JP6388437B2 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品、端子及びバスバー
JP2019178399A (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金板条材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー
JP5560475B2 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用部品及び端子
JP6187630B1 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金塑性加工材、電子・電気機器用部品、端子、及び、バスバー
JP6464742B2 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品、端子及びバスバー
JP2013100570A (ja) 電子機器用銅合金、電子機器用銅合金の製造方法、電子機器用銅合金塑性加工材および電子機器用部品
JP6311299B2 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金塑性加工材、電子・電気機器用銅合金塑性加工材の製造方法、電子・電気機器用部品及び端子
JP6248388B2 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用部品及び端子
JP6221471B2 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金塑性加工材、電子・電気機器用銅合金塑性加工材の製造方法、電子・電気機器用部品及び端子
JP6155407B1 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用部品、端子、及びバスバー
WO2015004940A1 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用導電部品及び端子
JP6248389B2 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用部品及び端子
JP6464740B2 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品、端子及びバスバー
JP6464741B2 (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用部品、端子及びバスバー
JP2020070476A (ja) 電子・電気機器用銅合金、電子・電気機器用銅合金薄板、電子・電気機器用導電部品及び端子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170929

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180918

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181012

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181211

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181224

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6464742

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150