JP2016122018A - 凍結試料をアリコートするための装置および方法 - Google Patents

凍結試料をアリコートするための装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】凍結試料をアリコートするための装置および方法の提供。
【解決手段】容器の中に含まれる凍結試料のアリコートを得る方法は、コアリングデバイスを試料の中に移動させ、次いで、それを引き出して凍結試料コアを得ることを含む。そこからコアが取り出される場所は、凍結試料コア中の少なくとも1つの関心の物質の濃度が、凍結試料に存在し得る任意の濃度勾配に関わらず、試料中の物質の総濃度を代表する、半径方向位置になるように選択される。別の方法は、組み合わせた試料コア中の1つ以上の関心の物質の濃度が、任意の半径方向の濃度勾配に関わらず、試料中のその少なくとも1つの物質の総濃度を代表するように選択される半径方向位置から、同じ試料由来の2つの異なる凍結試料コアを取り出すことを含む。ロボットシステムは、本方法を実装するようにプログラムされるか、または配線で接続される。
【選択図】図2

Description

本発明は、概して、凍結試料をアリコートするためのシステムおよび方法に関し、より具体的には、試料を解凍することなく、試料の劣化を最小化し、試料の完全性を保護し、かつ試料の使用可能時間を延長しながら、単一の凍結生物学的試料から複数の凍結試料コアを効率的に取り出して、別々に分析することができる複数のアリコートを提供するためのシステムおよび方法に関する。
生物学的試料としては、動物(ヒトを含む)、植物、原生動物、真菌、細菌、ウイルス、または他の生物学的起源である、あらゆる試料が挙げられる。例えば、生物学的試料としては、血漿、血清、尿、全血、臍帯血、他の血液に基づく派生物、脳脊髄液、粘液(気道、頸部に由来)、腹水、唾液、羊水、精液、涙液、汗、任意の植物由来の流体(樹液を含む)等の有機体から分離される、またはそれによって分泌される、有機体および/または生物学的流体;細胞(例えば、バフィーコート細胞を含む、動物、植物、原生動物、真菌、または細菌細胞);細胞溶解物、ホモジネート、もしくは懸濁液;ミクロソーム;細胞器官(例えば、ミトコンドリア);染色体DNA、ミトコンドリアDNA、およびプラスミド(例えば、種子プラスミド)を含む、核酸(例えば、RNA、DNA);懸濁液または溶液中の小分子化合物(例えば、DMSO中の小分子化合物);および他の流体に基づく生物学的試料、が挙げられるが、これらに限定されない。生物学的試料としては、植物、植物の一部分(例えば、種子)、および組織(例えば、筋肉、脂肪、皮膚等)も挙げられる。
バイオバンクは、典型的に、試料の正確で再現可能な分析を容易にするために、これらの貴重な試料を(例えば、液体窒素または液体窒素を超える気相を使用して、摂氏−80度の冷凍庫の中で)極低温保存して、凍結試料の生化学的組成物および完全性を、インビボ状態にできるだけ近い状態に保存する。
時折、凍結させた試料に対して1つ以上の試験を行うことが望ましい場合がある。例えば、研究者は、特定の特徴を有する一組の試料に対して試験を行いたい場合がある。特定の試料は、多くの異なる試験をサポートするのに十分な材料を含有し得る。資源を節約するために、一般的に、極低温保存試料の残部を1つ以上の異なる将来の試験に利用できるように、1つ以上の試験で使用するためのより大量の極低温保存試料から、アリコートとして知られているより少量の試料が取り出される。
バイオバンクは、これに対処するいくつかの異なる方法を採用した。1つの選択肢は、大量の試料を凍結させ、アリコートが求められたときにその試料を解凍し、次いで、将来アリコートが必要とされるまで極低温保存状態で貯蔵するために全ての残部を再凍結させることである。この選択肢は、冷凍庫空間を効率的に使用させるが、それでも、この効率は、試料の質を犠牲にして成り立っている。繰り返される凍結/解凍サイクルは、重要な生物学的分子(例えば、RNA)を劣化させ、バイオマーカーに損傷を与える可能性があり、これらのいずれかは、損傷した試料から得られたデータを使用したあらゆる研究の結果を損ない得る。
別の選択肢は、大量の試料を凍結させ、アリコートが求められたときにその試料を解凍し、試料の残部をさらに分割して将来の試験のためのさらなるアリコートを作製し、次いで、将来の試験に必要とされるまで、これらのより少量のアリコートを再凍結させて各アリコートを別々に極低温保存することである。この手法は、試料が受ける凍結/解凍サイクルの数を抑えるが、極低温保存アリコートを維持するために必要とされる、労力、より大きい冷凍庫空間の容積、およびより多い容器の在庫に関連する費用が増加する。さらに、アリコートは、凍結/解凍サイクルの数を抑えたとしても、劣化する、または損傷を与えられる可能性がある。さらに別の手法は、凍結する前に、大量の試料をより小量のアリコートに分割することである。この手法は、凍結/解凍サイクルを1回だけに抑えることが可能であるが、それでも、この手法に伴う労力、冷凍庫空間、および容器在庫のコストに関連する不利な点がある。
参照によりその内容が組み込まれる、米国付与前公報第20090019877号は、試料を解凍せずに、単一の凍結生物学的試料から凍結試料コアを抽出するためのシステムを開示している。このシステムは、試料を解凍せずに、元の試料から凍結コア試料を取り出すための中空ビットコアリングニードルを含む、ドリルを使用する。このドリルによって得られる凍結試料コアは、試験のアリコートとして使用される。凍結コアが除去された後、試料の残部は、将来の試験のために試料から別のアリコートが必要とされるまで、冷凍庫に戻される。本発明の発明者らは、下で詳細に説明するように、‘877の公報で開示されたシステムに対して種々の改善を行った。
本発明の一態様は、2つ以上の物質を含む、容器の中に含まれる凍結試料のアリコートを得る方法である。本方法は、ある場所で試料コアリングデバイスを凍結試料の中へ移動させ、次いで、試料から試料コアリングデバイスを引き出して、その場所から取り出された凍結試料コアの形態でアリコートを得ることを含む。場所は、凍結試料コア中の少なくとも1つの関心の物質の濃度が、凍結試料の中に存在し得る任意の濃度勾配に関わらず、試料中のその少なくとも1つの関心の物質の総濃度を代表する、半径方向位置になるように選択される。
別の本発明の態様は、2つ以上の物質を含む、容器の中に含まれる凍結試料のアリコートを得る方法である。本方法は、第1の場所で試料コアリングデバイスを凍結試料の中へ移動させ、次いで、試料から試料コアリングデバイスを引き出して、第1の場所から取り出された凍結試料コアの形態で第1のアリコートを得ることを含む。試料コアリングデバイスまたは別の試料コアリングデバイスは、第1の場所と異なる試料内の半径方向位置を有する第2の場所で、凍結試料の中へ移動させ、次いで、試料から引き出して、第2の場所から取り出された凍結試料コアの形態で第2のアリコートを得る。第1および第2のアリコートは、集合アリコートを形成するように組み合わせられる。第1および第2の場所は、集合アリコート中の少なくとも1つの関心の物質の濃度が、凍結試料に存在し得る任意の濃度勾配に関わらず、試料中のその関心の物質の総濃度を代表するように選択される。
本発明のさらに別の態様は、凍結試料から凍結アリコートを得るためのシステムである。本システムは、凍結試料を含む複数の容器を支持するためのプラットフォームを有する。試料コアリングデバイスは、凍結試料の中へ移動させ、次いで、凍結試料から引き出すことによって、凍結試料から凍結試料コアを取り出すように適合される、コアリングビットを含む。ロボットシステムは、試料コアリングデバイスとプラットフォームとの間で相対的な動きを生じさせ、凍結試料から凍結試料コアを取り出すように試料コアリングデバイスを動作させるように適合される。システムは、ロボットシステムを制御するように適合される、プロセッサを有する。プロセッサは、ユーザからの入力を受け付け、その入力に応答して複数の異なるモードのうちの1つで動作するようにプログラムされる。モードは、以下のパラメータ、すなわち、
(a) ロボットシステムが、凍結試料コアを得るために、コアリングビットを凍結試料の中へ軸方向に移動させる速度、
(b) ロボットシステムが、凍結試料コアを得るために、コアリングビットを凍結試料の中へ軸方向に移動させる力、
(c) ロボットシステムが、凍結試料コアを得るために、コアリングビットを回転させる速度、
(d) 凍結試料コアを得るために、コアリングビットに印加されるトルク、
(e) 凍結試料コアを得るために、コアリングビットを凍結試料の中へ軸方向に移動させるときに、そのコアリングビットに印加される衝撃力の量、
(f) そこから凍結試料コアが取り出される、各試料のそれぞれの中の位置、
(g) 試料コアリングデバイスを凍結試料の中へ移動させる深さ、および
(h) 凍結試料コアを取り出すために、試料コアリングデバイスによって使用されるドリルビットのサイズまたは形状、
のうちの1つ以上において互いに異なる。
本発明の別の態様は、高精度自動位置決めシステムである。本システムは、フレームと、そのフレームによって支持されるプラットフォームとを有する。プラットフォームは、複数の試料を支持するように適合される。温度制御ブロックは、フレームによって支持され、試料がプラットフォーム上にあるときにその試料の加熱および冷却のうちの少なくとも1つを行うように動作可能である。フレームによって支持されるロボットは、プラットフォームから試料を持ち上げ、試料をプラットフォームに対して移動させ、次いで、試料をプラットフォームに対して異なる位置に降ろして配置するように適合される。フレームは、プラットフォームが温度制御ブロックに接触することなく温度制御ブロックに対して移動することを可能にする空隙によって、温度制御ブロックがプラットフォームから離間されるように、温度制御ブロックを支持する。フレームは、フレームを温度制御ブロックの熱膨張または収縮から隔離するように適合される複数のフレクシャーマウントによって、温度制御ブロックに接続される。
本発明のさらに別の態様は、複数の凍結試料から凍結アリコートを取り出すためのシステムである。本システムは、フレームと、フレームによって支持される筐体とを含む。プラットフォームは、フレームによって支持され、筐体内で凍結試料を支持するように適合される。温度制御システムは、摂氏約0度〜摂氏約−180度の範囲の温度に、プラットフォーム上および筐体内の試料を維持するように適合される。ロボットは、プラットフォームから試料を持ち上げ、試料をプラットフォームに対して移動させ、次いで、試料をプラットフォームに対して異なる位置に降ろして配置するように適合されるアームを有する。ロボットアームは、筐体の外側の場所でフレーム上に載置される。試料コアリングデバイスは、ロボットアーム上に載置される。コアリングデバイスは、凍結試料から凍結試料コアを取り出すように動作可能である。
本発明の別の態様は、複数の試料容器から凍結試料のアリコートを得て、アリコートを複数のアリコート受容容器に移送するためのシステムである。本システムは、試料容器およびアリコート受容容器を支持するための、プラットフォームを有する。プラットフォームは、少なくとも1つのターンテーブルを含む。試料コアリングデバイスは、凍結試料の中へ移動させ、次いで、凍結試料から引き出すことによって、凍結試料から凍結試料コアを取り出すように適合される。試料コアリングデバイスは、実質的に垂直な軸の周囲で回転可能であり、かつプラットフォームに対して垂直に上下に移動可能であるアーム上でプラットフォームの上側に載置される。第1のサーボモーターは、ターンテーブルの回転を駆動するように適合される。第2のサーボモーターは、アームを回転させるように適合される。第3のサーボモーターは、プラットフォームに対してアームを上下に移動させるように適合される。本システムは、第1、第2、および第3のサーボモーターが、本システムによって実行することができる以下の機能、すなわち、
(a) プラットフォームから試料コアリングステーションまで容器を移動させる機能、
(b) プラットフォームから、試料コアリングステーションから離間されたアリコート受容ステーションまで別の容器を移動させる機能、
(c) 試料コアリングおよびアリコート受容ステーションの定位置で容器を保持および解放するために、1つ以上のクランピング機構を作動および解放させる機能、
(d) 容器からねじ付きキャップを除去する機能、
(e) そこから試料コアが既に取り出された試料の任意の位置の場所を特定するために、凍結試料の表面全体にわたって試料検査デバイスからのビームを走査する機能、
(f) 凍結試料コアを得るために、試料コアリングデバイスを試料容器の中へ移動させる機能、
(g) 凍結試料コアを、アリコート受容ステーションでアリコート受容容器に移送する機能、
(h) ねじ付きキャップを容器上へ戻してねじ込む機能、
(i) 試料コアリングおよびアリコート受容ステーションからプラットフォームまで容器を逆に移動させる機能、および
(j) 試料コアリングデバイスを、洗浄するための洗浄ステーションに移動させる機能、
のうちの1つ以上に対する唯一の位置制御を提供する。
本発明のさらに別の態様は、凍結試料のアリコートを得るためのシステムである。本システムは、凍結試料を含む複数の容器を支持するための、プラットフォームを有する。コアリングビットを備える試料コアリングデバイスは、凍結試料の中へ移動させ、次いで、凍結試料から引き出すことによって、凍結試料から凍結試料コアを取り出すように適合される。ロボットシステムは、試料コアリングデバイスとプラットフォームとの間で相対的な動きを生じさせ、凍結試料から試料コアを取り出すように試料コアリングデバイスを動作させるように適合される。試料検査システムは、そこから凍結試料コアが既に取り出された凍結試料内の1つ以上の場所を検出するように適合される。試料検査システムは、センサと試料の表面との間の距離を検出するように適合される、飛行時間距離センサを含む。
本発明の別の態様は、凍結試料のアリコートを得るためのシステムである。システムは、凍結試料を含む複数の容器を支持するためのプラットフォームを有する。コアリングビットを有する試料コアリングデバイスは、凍結試料の中へ移動させ、次いで、凍結試料から引き出すことによって、凍結試料から凍結試料コアを取り出すように適合される。ロボットシステムは、試料コアリングデバイスとプラットフォームとの間で相対的な動きを生じさせ、凍結試料から試料コアを取り出すように試料コアリングデバイスを動作させるように適合される。試料検査システムは、そこから凍結試料コアが既に取り出された凍結試料内の1つ以上の場所を検出するように適合される。試料検査システムは、コアリングされた可能性のある試料の表面を撮像するように適合される撮像システムと、それぞれの試料のそのコアリングされた可能性のある表面の一部分だけに対応する画像を分析し、その一部分がコアリングされたかどうかを判定するようにプログラムされるプロセッサとを備える。
本発明のさらに別の態様は、凍結試料のアリコートを得るためのシステムである。本システムは、凍結試料を含む複数の容器を支持するための、プラットフォームを有する。コアリングビットを有する試料コアリングデバイスは、凍結試料の中へ移動させ、次いで、凍結試料から引き出すことによって、凍結試料から凍結試料コアを取り出すように適合される。ロボットシステムは、試料コアリングデバイスとプラットフォームとの間で相対的な動きを生じさせ、凍結試料から試料コアを取り出すように試料コアリングデバイスを動作させるように適合される。試料検査システムは、そこから凍結試料コアが既に取り出された凍結試料内の1つ以上の場所を検出するように適合される。試料検査システムは、コアリングされた可能性のある試料の表面が拡散様式で光を反射する物理的特徴を有するかどうかに関わらず、コアリングされた可能性のある試料の表面が特定の場所でコアリングされたかどうかを特定するように動作可能である、センサを含む。
本発明の別の態様は、複数の凍結試料から複数のアリコートを取り出すためのシステムである。本システムは、凍結試料から凍結試料コアを取り出すための試料コアリングデバイスを有する。試料コアリングデバイスは、移動可能なアームと、アーム上に載置される中空コアリングビットとを含む。洗浄システムは、チャンバと、チャンバの中のコアリングビットの少なくとも下端部を受容するように適合される開口部と、洗浄液がチャンバの中へ流れ、コアリングビットの外側と接触することを可能にするように位置付けられる流体流入口とを有する、ハウジングを有する、洗浄ステーションを含む。洗浄システムは、アーム上の流入口に接続される、洗浄液供給ラインを含む。アーム上の流入口は、コアリングビットの中空部を洗浄液と接触させるためのコアリングビットの中空部と流体接続している。
本発明のさらに別の態様は、複数の凍結試料から複数のアリコートを取得するためのシステムである。本システムは、凍結試料から凍結試料コアを取得するための、試料コアリングデバイスを含む。試料コアリングデバイスは、移動可能なアームと、アーム上に載置される中空コアリングビットとを有する。洗浄システムは、チャンバと、チャンバの中のコアリングビットの少なくとも下端部を受容するように適合される開口部とを有するハウジングを有する、洗浄ステーションを含む。洗浄システムは、洗浄液供給源と、乾燥ガス供給源とを有する。洗浄システムは、洗浄液をチャンバの中へ注入してコアリングビットを洗浄し、そして、乾燥ガスをチャンバの中へ注入してチャンバの中の蒸発によってコアリングビットから残留する洗浄液を除去するように適合される。いくつかの実施形態において、プランジャは、コアリングビットの上側のアーム上に載置される。プランジャは、プランジャがコアリングビットに対して相対的により高い位置にある第1の位置から、プランジャがコアリングビットに対して相対的により低い位置にある第2の位置まで移動可能である。プランジャは、コアリングビットから凍結試料コアを取り出すための第2の位置でコアリングビットの中空部の中へ延在する。アーム上の流入口は、アームに供給される洗浄液がプランジャの外側に接触するように位置付けられる。コアリングビットは、アーム上に載置される回転可能なスピンドルアセンブリで保持することができる。スピンドルアセンブリは、コアリングビットの中空部と流体連通する中空部を含む。洗浄システムは、管がスピンドルアセンブリと接触しない第1の位置から、管がスピンドルアセンブリに対する封止を形成する第2の位置まで移動可能なアーム上に、管を有することができる。アーム上の流入口は、管の上にある。プランジャは、管を通って延在することができ、流入口は、アームに供給される洗浄液がプランジャの外側に接触するように供給されるように、管の上に位置付けることができる。本システムは、乾燥ガスの供給源を含むことができる。洗浄システムは、コアリングビットが洗浄液と接触した後に、乾燥ガスをコアリングビットに接触させるように適合させることができる。例えば、洗浄システムは、アーム上の流入口を通して乾燥ガスを注入するように適合させることができる。洗浄システムは、コアリングビットの下部分を受容するためのチャンバの中へ乾燥ガスを注入するように適合される。
他の目的および特徴は、以下で部分的に明らかになり、部分的に指摘される。
一実施形態において、例えば、以下の項目が提供される。
(項目1)
2つ以上の物質を含む混合物である、容器の中に含まれる凍結試料のアリコートを得る
方法であって、
試料コアリングデバイスをある場所で前記凍結試料の中へ移動させ、次いで、前記試料
から前記試料コアリングデバイスを引き出して、前記場所から取り出された凍結試料コア
の形態で前記アリコートを得ること、
を含み、前記場所は、前記凍結試料コア中の少なくとも1つの関心の物質の濃度が、前
記凍結試料に存在し得る任意の濃度勾配に関わらず、前記試料中の前記少なくとも1つの
関心の物質の総濃度を代表する、半径方向位置になるように選択される、
方法。
(項目2)
前記場所は、前記試料の幾何学的中心から半径方向にオフセットされる、項目1に記載
の方法。
(項目3)
前記試料コアリングデバイスを前記凍結試料の中へ移動させることは、前記場所におい
て前記試料の片側から前記試料の対向側まで実質的に幅広く前記試料コアリングデバイス
を移動させることを含む、項目1および2のいずれか1項に記載の方法。
(項目4)
前記試料は、血漿、血清、尿、全血、臍帯血、他の血液に基づく派生物、脳脊髄液、粘
液、腹水、唾液、羊水、精液、涙液、汗、樹液もしくは他の植物由来の流体、動物細胞、
植物細胞、原生動物細胞、真菌細胞、細菌細胞、バフィーコート細胞、細胞溶解物、細胞
ホモジネート、細胞懸濁液、ミクロソーム、細胞器官、核酸、懸濁液もしくは溶液中の小
分子化合物から成る群から選択される物質を含む、項目1〜3のいずれか1項に記載の方
法。
(項目5)
前記試料は、血清および血漿から成る群から選択される物質を含む、項目4に記載の方
法。
(項目6)
試料検査システムを使用して、前記試料から任意の凍結試料コアが既に取り出されたか
どうかを判定することをさらに含み、前記場所は、前記試料からいかなる凍結試料コアも
まだ取り出されていない場所になるように選択される、項目1〜5のいずれか1項に記載
の方法。
(項目7)
項目1〜6のいずれか1項に記載の方法を実装するようにプログラムされるか、または
配線で接続される、ロボットシステム。
(項目8)
2つ以上の物質を含む混合物である、容器の中に含まれる凍結試料のアリコートを得る
方法であって、
第1の場所で試料コアリングデバイスを前記凍結試料の中へ移動させ、次いで、前記試
料から前記試料コアリングデバイスを引き出して、前記第1の場所から取り出された凍結
試料コアの形態で第1のアリコートを得ることと、
前記試料コアリングデバイスまたは別の試料コアリングデバイスを、前記第1の場所と
異なる前記試料内の半径方向位置を有する第2の場所で、前記凍結試料の中へ移動させ、
次いで、前記試料から前記試料コアリングデバイスを引き出して、前記第2の場所から取
り出された凍結試料コアの形態で第2のアリコートを得ることと、
前記第1および第2のアリコートを組み合わせて、集合アリコートを形成することと、
を含み、前記第1および第2の場所は、前記集合アリコート中の少なくとも1つの関心の
物質の濃度が、前記凍結試料に存在し得る任意の濃度勾配に関わらず、前記試料中の前記
少なくとも1つの関心の物質の総濃度を代表するように選択される、
方法。
(項目9)
凍結試料から凍結アリコートを得るためのシステムであって、
前記凍結試料を含む複数の容器を支持するためのプラットフォームと、
前記凍結試料の中へ移動させ、次いで、前記凍結試料から引き出すことによって、前記
凍結試料から凍結試料コアを取り出すように適合されるコアリングビットを備える、試料
コアリングデバイスと、
前記試料コアリングデバイスとプラットフォームとの間で相対的な動きを生じさせ、前
記凍結試料から凍結試料コアを取り出すように前記試料コアリングデバイスを動作させる
ように適合される、ロボットシステムと、
前記ロボットシステムを制御するように適合され、ユーザからの入力を受け付け、前記
入力に応答して複数の異なるモードのうちの1つで動作するようにプログラムされるプロ
セッサと、を備え、前記モードは、以下のパラメータ、すなわち、
(a)前記ロボットシステムが、前記凍結試料コアを得るために、前記コアリングビッ
トを前記凍結試料の中へ軸方向に移動させる速度、
(b)前記ロボットシステムが、前記凍結試料コアを得るために、前記コアリングビッ
トを前記凍結試料の中へ軸方向に移動させる力、
(c)前記ロボットシステムが、前記凍結試料コアを得るために、前記コアリングビッ
トを回転させる速度、
(d)前記凍結試料コアを得るために、前記コアリングビットに印加されるトルク、
(e)前記凍結試料コアを得るために、前記コアリングビットを前記凍結試料の中へ軸
方向に移動させるときに、前記コアリングビットに印加される衝撃力の量、
(f)そこから前記凍結試料コアが取り出される、前記各試料のそれぞれの中の位置、
(g)前記試料コアリングデバイスを前記凍結試料の中へ移動させる深さ、および
(h)前記凍結試料コアを取り出すために、前記試料コアリングデバイスによって使用
されるドリルビットのサイズまたは形状、のうちの1つ以上において互いに異なる、
システム。
(項目10)
前記試料は、生物学的材料を含む、項目9に記載のシステム。
(項目11)
前記モードのうちの少なくとも1つは、前記凍結試料に亀裂を生じさせる、または別様
には損傷を与えることなく、血清および血漿から成る群から選択される凍結試料からアリ
コートを取り出すことを容易にするように適合される、項目9および10のいずれか1項
に記載のシステム。
(項目12)
前記モードのうちの少なくとも1つは、血清、血漿、細胞、尿、固体組織、脳脊髄液お
よびそれらの組み合わせから成る群から選択される凍結試料からアリコートを取り出すこ
とを容易にするように適合される、項目9および10のいずれか1項に記載のシステム。
(項目13)
前記モードのうちの少なくとも1つは、前記試料の劣化を最小限にして、血清および血
漿のうちの少なくとも1つを含む凍結試料からアリコートを取り出すことを容易にするよ
うに適合される、項目9および10のいずれか1項に記載のシステム。
(項目14)
前記モードは、前記ロボットシステムが、前記凍結試料コアを得るために、前記コアリ
ングビットを前記凍結試料の中へ軸方向に移動させる速度において互いに異なる、項目9
〜13のいずれかに記載のシステム。
(項目15)
前記モードは、前記ロボットシステムが、前記凍結試料コアを得るために、前記コアリ
ングビットを前記凍結試料の中へ軸方向に移動させる力において互いに異なる、項目9〜
14のいずれかに記載のシステム。
(項目16)
前記モードは、前記ロボットシステムが、前記凍結試料コアを得るために、前記コアリ
ングビットを回転させる速度において互いに異なる、項目9〜15のいずれかに記載のシ
ステム。
(項目17)
前記モードは、前記凍結試料コアを得るために、前記コアリングビットに印加されるト
ルクにおいて互いに異なる、項目9〜16のいずれかに記載のシステム。
(項目18)
前記モードは、前記凍結試料コアを得るために、前記コアリングビットを前記凍結試料
の中へ軸方向に移動させるときに、前記コアリングビットに印加される衝撃力の量におい
て互いに異なる、項目9〜17のいずれかに記載のシステム。
(項目19)
前記モードは、そこから前記凍結試料コアが取り出される、前記各試料のそれぞれの中
の位置において互いに異なる、項目9〜18のいずれかに記載のシステム。
(項目20)
前記モードは、前記試料コアリングデバイスを前記凍結試料の中へ移動させる深さにお
いて互いに異なる、項目9〜19のいずれかに記載のシステム。
(項目21)
前記モードは、前記凍結試料コアを取り出すために、前記試料コアリングデバイスによ
って使用されるドリルビットのサイズまたは形状において互いに異なる、項目9〜20の
いずれかに記載のシステム。
(項目22)
高精度自動位置決めシステムであって、
フレームと、
前記フレームによって支持され、複数の試料を支持するように適合される、プラットフ
ォームと、
前記フレームによって支持され、試料が前記プラットフォーム上にあるときに前記試料
の加熱および冷却のうちの少なくとも1つを行うように動作可能である、温度制御ブロッ
クと、
前記フレームによって支持され、前記プラットフォームから試料を持ち上げ、前記試料
を前記プラットフォームに対して移動させ、次いで、前記試料を前記プラットフォームに
対して異なる位置に降ろして配置するように適合される、ロボットと、
を備え、前記フレームは、前記プラットフォームが前記温度制御ブロックに接触するこ
となく前記温度制御ブロックに対して移動することを可能にする空隙によって、前記温度
制御ブロックが前記プラットフォームから離間されるように、前記温度制御ブロックを支
持し、前記フレームは、前記フレームを前記温度制御ブロックの熱膨張または収縮から隔
離するように適合される複数のフレクシャーマウントによって、前記温度制御ブロックに
接続される、
システム。
(項目23)
前記プラットフォームは、前記フレームに対して回転するように載置される、ターンテ
ーブルを備える、項目21に記載のシステム。
(項目24)
前記フレームに対して回転するように載置される第2のターンテーブルをさらに備え、
前記ターンテーブルのそれぞれは、前記フレクシャーマウントによって、前記温度制御ブ
ロックの熱膨張および収縮から機械的に隔離される、項目22に記載のシステム。
(項目25)
前記フレクシャーマウントは、それぞれ、曲げ軸に沿って屈曲させるように適合される
比較的可撓性のセグメントを備え、前記曲げ軸は、前記フレクシャーマウントが前記軸上
で曲がるときに、前記フレキクシャーマウントが前記温度制御ブロックの中央に向かって
、またはそこから離れて半径方向に移動するように配向される、項目21〜23のいずれ
か1項に記載のシステム。
(項目26)
各フレクシャーマウントの前記曲げ軸は、異なる配向にある、項目24に記載のシステ
ム。
(項目27)
前記可撓性セグメントは、第1の可撓性セグメントであり、各フレクシャーマウントは
さらに、前記第1の可撓性セグメントの前記曲げ軸に実質的に平行である、曲げ軸の周囲
で曲がるように適合される、第2の可撓性セグメントを備える、項目24および25のい
ずれか1項に記載のシステム。
(項目28)
複数の凍結試料から凍結アリコートを取り出すためのシステムであって、
フレームと、
前記フレームによって支持される、筐体と、
前記フレームによって支持され、前記筐体内で前記凍結試料を支持するように適合され
る、プラットフォームと、
摂氏約0度〜摂氏約−180度の範囲の温度に、前記プラットフォーム上および前記筐
体内の試料を維持するように適合される、温度制御システムと、
前記プラットフォームから試料を持ち上げ、前記試料を前記プラットフォームに対して
移動させ、次いで、前記試料を前記プラットフォームに対して異なる位置に降ろして配置
するように適合されるアームを有する、ロボットであって、前記ロボットアームは、前記
筐体の外側の場所で前記フレーム上に載置される、ロボットと、
前記ロボットアーム上に載置され、前記凍結試料から凍結試料コアを取り出すように動
作可能である、試料コアリングデバイスと、
を備える、システム。
(項目29)
前記フレームによって支持される、複数のローラーと、前記フレームに対して回転させ
るために前記ローラーによって回転可能に支持される、ターンテーブルとをさらに備え、
前記プラットフォームは、前記ターンテーブル上にあり、前記ローラーは、前記筐体の外
縁部に位置付けられる、項目27に記載のシステム。
(項目30)
前記プラットフォームの回転を駆動するように適合され、前記筐体の外側に位置付けら
れる、モーターをさらに備える、項目27および28のいずれか1項に記載のシステム。
(項目31)
前記温度制御システムは、前記ターンテーブルの下に温度制御ブロックを備え、前記ロ
ーラーは、前記温度制御ブロックの半径方向外向きに離間される、項目28および29の
いずれか1項に記載のシステム。
(項目32)
前記ローラーは、前記ターンテーブルと前記筐体との間に位置付けられる、項目28〜
30のいずれか1項に記載のシステム。
(項目33)
前記温度制御システムは、摂氏約−40度〜摂氏約−180度の範囲の温度に、前記プ
ラットフォーム上および前記筐体内の試料を維持するように適合される、項目27〜31
のいずれか1項に記載のシステム。
(項目34)
前記温度制御システムは、前記凍結試料が維持される温度を変動させるために、選択的
に調整可能である、項目32に記載のシステム。
(項目35)
複数の試料容器から凍結試料のアリコートを得て、前記アリコートを複数のアリコート
受容容器に移送するためのシステムであって、
少なくとも1つのターンテーブルを含み、前記試料容器および前記アリコート受容容器
を支持するための、プラットフォームと、
前記凍結試料の中へ移動させ、次いで、前記凍結試料から引き出すことによって、前記
凍結試料から凍結試料コアを取り出すように適合される、試料コアリングデバイスであっ
て、実質的に垂直な軸の周囲で回転可能であり、かつ前記プラットフォームに対して垂直
に上下に移動可能であるアーム上で前記プラットフォームの上側に載置される、試料コア
リングデバイスと、
前記ターンテーブルの回転を駆動するように適合される、第1のサーボモーターと、
前記アームを回転させるように適合される、第2のサーボモーターと、
前記プラットフォームに対して前記アームを上下に移動させるように適合される、第3
のサーボモーターと、
を備え、前記システムは、前記第1、第2、および第3のサーボモーターが、前記シス
テムによって実行することができる以下の機能、すなわち、
(a)前記プラットフォームから試料コアリングステーションまで容器を移動させる機
能、
(b)前記プラットフォームから、前記試料コアリングステーションから離間されたア
リコート受容ステーションまで別の容器を移動させる機能、
(c)前記試料コアリングおよびアリコート受容ステーションの定位置で前記容器を保
持および解放するために、1つ以上のクランピング機構を作動および解放させる機能、
(d)前記容器からねじ付きキャップを除去する機能、
(e)そこから試料コアが既に取り出された前記試料の任意の位置の場所を特定するた
めに、前記凍結試料の表面全体にわたって試料検査デバイスからのビームを走査する機能

(f)凍結試料コアを得るために、試料コアリングデバイスを前記試料容器の中へ移動
させる機能、
(g)前記凍結試料コアを、前記アリコート受容ステーションの前記アリコート受容容
器に移送する機能、
(h)前記ねじ付きキャップを前記容器上へ戻してねじ込む機能、
(i)前記試料コアリングおよびアリコート受容ステーションから前記プラットフォー
ムまで前記容器を逆に移動させる機能、および
(j)前記試料コアリングデバイスを、洗浄するための洗浄ステーションに移動させる
機能、
のうちの1つ以上に対する唯一の位置制御を提供する、システム。
(項目36)
前記プラットフォームは、第1および第2のターンテーブルを備え、前記第1のサーボ
モーターは、前記第1および第2のターンテーブルの回転を駆動するように適合される、
項目34に記載のシステム。
(項目37)
前記試料コアリングおよびアリコート受容ステーションのうちの1つの位置に前記容器
を挟持するように動作可能であるクランピングシステムをさらに含み、前記クランピング
機構は、前記ターンテーブル上に載置されるトグル機構と、前記ターンテーブルに隣接し
て載置されるトグル機構アクチュエータとを含み、よって、前記第1のサーボモーターは
、前記トグル機構アクチュエータによって動作させることができる場所に前記トグル機構
を正確に位置付けるために使用することができる、項目34に記載のシステム。
(項目38)
前記アーム上に載置される、把持機構をさらに備え、前記把持機構は、前記ターンテー
ブルを回転させて、前記試料コアリングおよびアリコート受容ステーションのうちの1つ
で容器を回転させる間に、ねじ付き容器キャップを保持するように適合される、項目36
に記載のシステム。
(項目39)
前記システムは、前記第1、第2、および第3のサーボモーターが、前記プラットフォ
ームから前記試料コアリングステーションまで前記容器を移動させるための唯一の位置制
御を提供するように構成される、項目34〜37のいずれか1項に記載のシステム。
(項目40)
前記システムは、前記第1、第2、および第3のサーボモーターが、前記プラットフォー
ムから前記アリコート受容ステーションまで前記容器を移動させるための唯一の位置制御
を提供するように構成される、項目34〜38のいずれか1項に記載のシステム。
(項目41)
前記システムは、前記第1、第2、および第3のサーボモーターが、前記試料コアリン
グおよびアリコート受容ステーションの定位置で前記容器を保持および解放するために、
前記1つ以上のクランピング機構を作動および解放させるための唯一の位置制御を提供す
るように構成される、項目34〜39のいずれか1項に記載のシステム。
(項目42)
前記システムは、前記第1、第2、および第3のサーボモーターが、前記容器からねじ
付きキャップを除去するための唯一の位置制御を提供するように構成される、項目34〜
40のいずれか1項に記載のシステム。
(項目43)
前記システムは、前記第1、第2、および第3のサーボモーターが、そこから凍結試料
コアが既に取り出された前記試料の任意の位置の場所を特定するために、前記凍結試料の
表面にわたって試料検査デバイスからのビームを走査するための唯一の位置制御を提供す
るように構成される、項目34〜41のいずれか1項に記載のシステム。
(項目44)
前記システムは、前記第1、第2、および第3のサーボモーターが、凍結試料コアを得
るために、試料コアリングデバイスを前記試料容器の中へ移動させるための唯一の位置制
御を提供するように構成される、項目34〜42のいずれか1項に記載のシステム。
(項目45)
前記システムは、前記第1、第2、および第3のサーボモーターが、前記凍結試料コア
を、前記アリコート受容ステーションの前記アリコート受容容器に移送するための唯一の
位置制御を提供するように構成される、項目34〜43のいずれか1項に記載のシステム

(項目46)
前記システムは、前記第1、第2、および第3のサーボモーターが、前記ねじ付きキャ
ップを前記容器上へ戻してねじ込むための唯一の位置制御を提供するように構成される、
項目34〜44のいずれか1項に記載のシステム。
(項目47)
前記システムは、前記第1、第2、および第3のサーボモーターが、前記試料コアリン
グおよびアリコート受容ステーションから前記プラットフォームまで前記容器を逆に移動
させるための唯一の位置制御を提供するように構成される、項目34〜45のいずれか1
項に記載のシステム。
(項目48)
前記システムは、前記第1、第2、および第3のサーボモーターが、前記試料コアリン
グデバイスを、洗浄するための洗浄ステーションに移動させるための唯一の位置制御を提
供するように構成される、項目34〜46のいずれか1項に記載のシステム。
(項目49)
前記システムは、パラグラフ(a)〜(j)に列記される全ての機能を実行するように
動作可能である、項目34に記載のシステム。
(項目50)
凍結試料のアリコートを得るためのシステムであって、
凍結試料を含む複数の容器を支持するためのプラットフォームと、
前記凍結試料の中へ移動させ、次いで、前記凍結試料から引き出すことによって、前記
凍結試料から凍結試料コアを取り出すように適合されるコアリングビットを備える、試料
コアリングデバイスと、
前記試料コアリングデバイスとプラットフォームとの間で相対的な動きを生じさせ、前
記凍結試料から試料コアを取り出すように前記試料コアリングデバイスを動作させるよう
に適合される、ロボットシステムと、
そこから凍結試料コアが既に取り出された凍結試料内の1つ以上の場所を検出するよう
に適合される、試料検査システムと、
を備え、前記試料検査システムは、前記センサと前記試料の表面との間の距離を検出す
るように適合される飛行時間距離センサを備える、
システム。
(項目51)
前記飛行時間センサは、電磁放射線のビームを前記試料の表面の上へ放射するように適
合される、電磁放射線の供給源と、前記試料の前記表面によって反射された電磁放射線を
検出するように適合される、検出器と、前記供給源が前記ビームを放射した時間と、前記
検出器が前記反射した電磁放射線を検出した時間との間の時間差を示す信号を出力するよ
うに適合される、プロセッサと、を備える、項目49に記載のシステム。
(項目52)
前記飛行時間センサは、音響信号を放射するように適合される音響信号源と、前記試料
の表面によって反射された前記音響信号の反響を検出するように適合される検出器と、前
記音響信号が放射された時間と、前記反響が検出された時間との間の時間差を示す信号を
出力するように適合されるプロセッサとを備える、項目49に記載のシステム。
(項目53)
凍結試料のアリコートを得るためのシステムであって、
凍結試料を含む複数の容器を支持するためのプラットフォームと、
前記凍結試料の中へ移動させ、次いで、前記凍結試料から引き出すことによって、前記
凍結試料から凍結試料コアを取り出すように適合されるコアリングビットを備える、試料
コアリングデバイスと、
前記試料コアリングデバイスとプラットフォームとの間で相対的な動きを生じさせ、前
記凍結試料から試料コアを取り出すように前記試料コアリングデバイスを動作させるよう
に適合される、ロボットシステムと、
そこから凍結試料コアが既に取り出された凍結試料内の1つ以上の場所を検出するよう
に適合される、試料検査システムと、
を備え、前記試料検査システムは、コアリングされた可能性のある前記試料の表面を撮
像するように適合される撮像システムと、それぞれの試料の前記コアリングされた可能性
のある表面の一部分だけに対応する画像を分析し、前記一部分がコアリングされたかどう
かを判定するようにプログラムされるプロセッサとを備える、
システム。
(項目54)
凍結試料のアリコートを得るためのシステムであって、
凍結試料を含む複数の容器を支持するためのプラットフォームと、
前記凍結試料の中へ移動させ、次いで、前記凍結試料から引き出すことによって、前記
凍結試料から凍結試料コアを取り出すように適合されるコアリングビットを備える、試料
コアリングデバイスと、
前記試料コアリングデバイスとプラットフォームとの間で相対的な動きを生じさせ、前
記凍結試料から試料コアを取り出すように前記試料コアリングデバイスを動作させるよう
に適合される、ロボットシステムと、
そこから凍結試料コアが既に取り出された凍結試料内の1つ以上の場所を検出するよう
に適合される、試料検査システムと、
を備え、前記試料検査システムは、コアリングされた可能性のある試料の表面が拡散様
式で光を反射する物理的特徴を有するかどうかに関わらず、前記コアリングされた可能性
のある試料の表面が特定の場所でコアリングされたかどうかを判定するように動作可能で
ある、センサを備える、
システム。
(項目55)
前記試料検査システムは、画像分析システム、ビジョン検査システム、共焦点撮像シス
テム、光学プロフィロメータ、飛行時間距離センサ、デジタルカメラ、およびそれらの組
み合わせから成る群から選択されるセンサを備える、項目53に記載のシステム。
(項目56)
前記試料システムは、前記凍結試料の上面の1つ以上の穴を検出するように適合される
、光学変位センサを備える、項目53に記載のシステム。
(項目57)
前記ロボットシステムは、前記試料コアリングデバイスを支持するアームを備え、前記
試料検査システムは、前記アーム上に載置される、項目49〜55のいずれか1項に記載
のシステム。
図面全体を通して、対応する参照符号は、対応する部品を示す。
本発明のアリコーティングシステムの一実施形態の斜視図である。 外側筐体を除去したシステムの斜視図である。 図2で例示されるシステムの分解斜視図である。 図2に類似するが、ロボットアームを除去し、カバーの一部分を取り除いて、試料容器を支持するためのプラットフォームを出現させた、拡大斜視図である。 カバーの一部分を取り除いた、図4で例示されるシステムの正面図である。 カバーの異なる部分を取り除いた、図4および図5で例示されるシステムの平面図である。 図6の線7−7を含む平面で切断した、システムの断面図である。 図7で例示されるように切断し、カバーを除去した、システムの斜視図である。 図6の線9−9を含む平面で切断した、システムの斜視図である。 容器を保持するためのクランピングシステムの動作を例示する、図6の線10−10を含む平面で切断した、システムの一部分の拡大断面図である。 容器を保持するためのクランピングシステムの動作を例示する、図6の線10−10を含む平面で切断した、システムの一部分の拡大断面図である。 容器を保持するためのクランピングシステムの動作を例示する、図6の線10−10を含む平面で切断した、システムの一部分の拡大断面図である。 容器を保持するためのクランピングシステムの動作を例示する、図6の線10−10を含む平面で切断した、システムの一部分の拡大断面図である。 システムのフレームの一部分を示す、図6の線12−12を含む平面で切断した、拡大断面図である。 システムのロボットアームの斜視図である。 図13の線14−14を含む平面で切断した、ロボットアームの断面図である。 ロボットアームの一部分の分解斜視図である。 ロボットアームの中のプランジャがコアリングビットから凍結試料コアを取り出す順序を例示する図である。 ロボットアームの中のプランジャがコアリングビットから凍結試料コアを取り出す順序を例示する図である。 プランジャおよびコアリングビットを洗浄するように適合される、洗浄システムの一実施形態の動作を例示する図である。 プランジャおよびコアリングビットを洗浄するように適合される、洗浄システムの一実施形態の動作を例示する図である。 プランジャおよびコアリングビットを洗浄するように適合される、洗浄システムの一実施形態の動作を例示する図である。 プランジャおよびコアリングビットを洗浄するように適合される、洗浄システムの一実施形態の動作を例示する図である。 プランジャおよびコアリングビットを洗浄するように適合される、洗浄システムの一実施形態の動作を例示する図である。 プランジャおよびコアリングビットを洗浄するように適合される、洗浄システムの一実施形態の動作を例示する図である。 試料検査デバイスによって検査される、そこから複数の凍結試料コアが既に取り出された凍結試料を例示する概略図である。 試料検査デバイスによって検査される、そこから複数の凍結試料コアが既に取り出された凍結試料を例示する概略図である。 そこからアリコートが既に取り出された凍結試料内の場所を特定するように適合されるセンサからの出力を例示するグラフである。 試料を検査するための飛行時間に基づく距離センサの使用を例示する概略図である。 コアリングビットの先端部の拡大斜視図である。 システム上に容器を保持するための取り外し可能なトレイの斜視図である。 システムのプラットフォーム上に容器を選択的に挟持および解放するためのトグル機構の斜視図である。 システムのプラットフォーム上に容器を選択的に挟持および解放するためのトグル機構の斜視図である。
以下、最初に図1および図2を参照すると、全体として101に指定される自動凍結試料アリコーティングシステムの一実施形態は、複数の異なる凍結試料から、複数の凍結アリコートを(例えば、凍結試料コアの形態で)自動的に取り出すように適合される、ロボット103を含む。試料は、好適に凍結された生物学的試料である。
生物学的試料としては、動物(ヒトを含む)、植物、原生動物、真菌、細菌、ウイルス、または他の生物学的起源である、あらゆる試料が挙げられる。例えば、生物学的試料としては、血漿、血清、尿、全血、臍帯血、他の血液に基づく派生物、脳脊髄液、粘液(気道、頸部に由来)、腹水、唾液、羊水、精液、涙液、汗、任意の植物由来の流体(樹液を含む)等の有機体から分離される、またはそれによって分泌される、有機体および/または生物学的流体;細胞(例えば、バフィーコート細胞を含む、動物、植物、原生動物、真菌、または細菌細胞);細胞溶解物、ホモジネート、もしくは懸濁液;ミクロソーム;細胞器官(例えば、ミトコンドリア);染色体DNA、ミトコンドリアDNA、およびプラスミド(例えば、種子プラスミド)を含む、核酸(例えば、RNA、DNA);懸濁液または溶液中の小分子化合物(例えば、DMSO中の小分子化合物);および他の流体に基づく生物学的試料、が挙げられるが、これらに限定されない。生物学的試料としては、植物、植物の一部分(例えば、種子)、および組織(例えば、筋肉、脂肪、器官、皮膚等)も挙げられる。
ロボット103は、ロボットの動作を制御する、コンピュータ等のプロセッサ(図示せず)を含むか、またはそれに接続される。ロボット103は、ロボットを保護し、さらに、ロボットの動作と関連し得る鋭利な物体、エアロゾル、またはスプレーから操作者を保護する、筐体105の中に位置付けられる。病原体(例えば、血液由来病原体)を含み得る凍結生物学的試料の場合、筐体105はまた、潜在的病原体に対する操作者の曝露も抑える。試料材料の環境中への放出を抑える能力は、アリコーティングシステムが、凍結生物学的試料または他の潜在的に危険な材料からアリコートを取り出すために使用されるときに重要であり得る。
種々の異なる筐体を、本発明の範囲内で使用することができる。例えば、図1の筐体105は、ロボット103の基部が含まれる下部チャンバ109を取り囲む、基部107を含む。例示されるように、筐体105の基部107は、スタンド111、例えばホイール(図示せず)を有するカートによって支持されるので、ロボット103は、試料およびアリコートの手動によるロボットへの搬入およびそこからの搬出、ならびに他の手作業を容易にするための十分な作業高さで床の上側で支持される。カート111はまた、一方の場所からもう一方の場所までロボットを移動させることを容易にする。代わりに、筐体105の基部107を、テーブルまたは作業台上に位置付けることができる。また、本発明の広い範囲内で、ロボット103の基部は、任意の特定の高さで支持する必要はないことも理解されたい。
筐体105はまた、筐体基部107の最上部に取り外し可能なカバー115も含む。カバー115は、その時々に応じて、保守または修理のためにロボット103に接近するために取り外すことができる。筐体105はまた、カバーを取り外すことなく、凍結試料バイアルおよび凍結アリコートバイアルをシステムに搬入およびそこから搬出するために、ならびに/またはシステム101に対する限られた保守もしくは修理を行うために開口することができる、カバー115の前部のドア117も含む。カバー115はまた、ロボット103を含む部屋の熱的変動から凍結試料を遮断するのを補助する。筐体105は、状況がいかなる筐体も伴わない動作を許す場合、または試料から環境中への材料の放出に関するあらゆる懸念に十分に対処している、別個のヒュームもしくは生物学的フード、または他のデバイスの中にシステムを配置するべきである場合等に、システムから取り除くことができることを想定している。
図2および図3を参照すると、ロボット103は、一時貯蔵場所123と試料コアリングステーション125またはアリコート受容ステーション127との間で、それぞれ、複数の試料を含むアリコート受容容器C(例えば、バイアル)を移動させるように適合される、高精度自動位置決めシステム121を含む。高精度位置決めシステム121は、試料容器内の正確な場所から凍結試料コアの形態でアリコートを得ることを容易にする。例えば、位置決めシステム121は、好適には、1000分の数インチ(例えば、約1000分の4インチ(約0.1mm))の標的位置決め範囲である実際の位置決めを維持する一方で、凍結生物学的試料に対する望ましくない熱的に誘発される変化を最小化するように適合される冷却環境において動作を行うことが可能である。これは、(例えば、下でさらに詳細に説明するように)アリコートの品質を最適化するように選択される場所から、および/または単一の試料容器から取り出すことができるアリコートの数を最大化する場所から、凍結試料コアを取り出すことを容易にすることができる。正確な位置決めを維持する能力は、本発明の広い範囲内で、有益であり得るが、必ずしも必要と限らない。
本発明の広い範囲内で、x,y,zのデカルト座標系による位置決めシステムを使用することが可能であるが、例示される実施形態の位置決めシステム121は、θ,θ’,zの位置決めシステムである。位置決めシステム121は、好適には、容器を支持するための1つ以上の移動可能なプラットフォーム131と、プラットフォームから試料を持ち上げ、プラットフォームに対して試料を移動させ、次いで、試料をプラットフォームに対して異なる位置に降ろして配置するように適合される(その詳細を下で説明する)ロボットアーム129とを含む。図3〜図6で例示されるように、例えば、位置決めシステム121は、容器Cを支持する2つの回転可能に載置されたプラットフォーム131(例えば、ターンテーブル)と、ターンテーブルの動きを制御するように適合されるサーボ制御の駆動システム161とを含む。ターンテーブル131は、好適には、複数のレセプタクル133を支持し、その中で、容器Cを受容して、それぞれのターンテーブルに対して定位置で容器を保持することができる。試料コアリングステーション125は、好適には、一方のターンテーブル131の中央のレセプタクル133であり、アリコート受容ステーション127は、好適には、もう一方のターンテーブルの中央のレセプタクルである。
例示される実施形態において、ターンテーブル131は、複数の取り外し可能なトレイ135を支持するように適合され、トレイはそれぞれ、複数の容器Cを支持することが可能である。例えば、ターンテーブル131の上面は、トレイ135を受容し、それらをターンテーブル上の適所で保持するように構成される、陥凹137を含んでもよい。例示される実施形態において、各レセプタクル133は、トレイ135の1つによって支持される直立した外周(例えば、円筒状)の側壁によって画定される。例えば、開放端円筒スリーブ139を、トレイ135の上面上のウェル141の中へ挿入して、レセプタクル133を形成することができる。同様のスリーブ139をターンテーブル131の中央でウェル143の中へ挿入して、試料コアリングステーション125およびアリコート受容ステーション127にレセプタクル133を形成する。スリーブ139は、好適には、スリーブ内部の凍結試料または凍結アリコートがスリーブによって熱的に保護されるように、金属などの固体熱伝導性材料で作製され、比較的高い熱質量を有する。
トレイ135’の別の実施形態を図20に例示する。このトレイ135’は、本体が試料の側部に沿って上へ延在して、レセプタクルの1つで試料を受容したときに試料の熱的保護を提供するように、比較的深いレセプタクル133’が一体形本体137’に形成される、一体形のトレイまたはトレイインサートである。
取り外し可能なトレイ135、135’は、トレイ全体およびその上にある容器を単一のステップで同時に搬入または搬出することができるので、容器のターンテーブル131への搬入またはそこからの搬出を容易にする。例示される実施形態において、レセプタクル133、133’は、円形状であるが、レセプタクルは、本発明の範囲内で、多角形(例えば、四角形、六角形等)を含む他の形状を有し得ることを理解されたい。また、本発明の広い範囲内で、いかなるトレイまたはレセプタクルも使用せずに、プラットフォームが複数の容器を支持するように適合させる種々の他の方法があることも理解されたい。
ターンテーブル131の駆動システム161は、好適には、双方のターンテーブル131の動きを制御するように適合される、単一の精密運動制御デバイス163(例えば、サーボモーター)を含む。本明細書で使用される「精密運動制御デバイス」という用語は、位置または速度等の駆動出力を追跡し、所望の駆動出力が達成されるのを確実にするように適合される、機械駆動システムを指す。精密運動制御デバイスは、サーボモーターおよびサーボ機構を含み、これらは、デバイスによって駆動されるモーター/機構および/または1つ以上の構造体の正確な制御(例えば、位置制御)を提供するために、フィードバックを使用する制御システムを有する、モーターまたは駆動機構を指す。例えば、サーボモーターおよびサーボ機構は、出力の正確な制御を達成するために、1つ以上の位置指示センサ(図示せず)からのフィードバックを使用する、制御システムを含むことができる。精密運動制御という用語はまた、ステップモーターも含み、これは、ローターが回転したステップの数を計数することによってモーターの出力を追跡する、モーター制御システムを有する。
システム101の1つの特徴は、下で説明するように、多数の種々の作業を行うために、比較的少ない数の精密運動制御デバイスを使用することである。精密運動制御デバイスは、構築または購入に比較的費用がかかり、また、精密運動制御デバイスを良好な作動状態に保つためにかなりの保守が必要とされるので、システム101の精密運動制御デバイスの数を抑える能力は、利点を提供する。双方のターンテーブルの動きを制御するために、精密運動制御デバイス(例えば、単一のサーボ機構136)を使用することは、このシステム101の特徴の1つの態様である。同様に存在し得る他のものを下で説明する。
図6〜図8を参照すると、ターンテーブル駆動モーター163は、フレーム181上でターンテーブル131の下に載置される。フレーム181はまた、一般的に互いに並列関係でターンテーブル131を支持する。例えば、フレーム181は、好適には、ターンテーブルのフレームに対する回転を支持するために、半径方向外向きに延在するリップ199をターンテーブル131のそれぞれに係合させるように位置付けられる、複数のローラー197を支持する。リップ199は、ローラー197がターンテーブルリップを固定高さで保持するように、ローラーのそれぞれの切り欠き(例えば、V字状の切り欠き)で受容される。図3で例示されるように、各ターンテーブル131について、3つのローラー197がある。
各ターンテーブルのローラー197の1つ以上は、好適には、半径方向に移動可能であり、ローラーがターンテーブルリップ199との係合を維持することを確実にするために、ターンテーブルの中央に向かって半径方向内向きに移動するように(例えば、ばねによって)付勢される。図7で例示されるように、例えば、フレーム181の最左および最右に載置されるローラー197は、ローラー支持アーム202上に載置され、アームは、例示される実施形態において、一般的に、直立配向を有する。支持アーム202は、フレームに対して移動可能であり、ローラーを半径方向内向きに移動させるように付勢される。例示される実施形態において、支持アーム202は、旋回軸206の周囲でのアームの旋回運動を可能にするブラケット204によって、フレーム181に固定される。ばね208または他の付勢部材は、図7で矢印によって示されるように、ローラーがターンテーブルの中央に向かって移動する方向に支持アーム202を付勢して、旋回させるように位置付けられる。例えば、ばね208は、好適には、旋回軸206の下に載置され、支持アーム202の側部と、フレーム181に固定されるボルト210または他の好適な保持構造体の頭部との間で圧縮される。ボルト210は、好適には、ばね208に印加される予荷重を増加または減少させるように調整可能である。各ターンテーブルのローラー197の1つを半径方向に移動させることができるので、ローラー197は、ターンテーブル131の熱膨張および/または収縮に対応することが可能である一方で、予荷重されたばね208からの付勢が、ローラーとターンテーブルとのぴったりした係合を維持することを確実にする。
図6〜図8を再度参照すると、モーター163は、モーターがホイールを回転させるように動作可能であるように、(例えば、図8で例示されるように、駆動軸167によって)ホイール165に動作可能に接続される。ホイール165は、モーター163によるホイールの回転が双方のターンテーブルの回転を駆動するように、ターンテーブル131に隣接し(例えば、一般にターンテーブルの間)、ターンテーブル131のそれぞれに動作可能に接続される。例えば、ホイール165は、好適には、ターンテーブルが同時に回転するように、ターンテーブル131の対向する縁部を同時に係合するように位置付けられる。
具体的には、ホイール165は、例示される実施形態において、複数の回転可能なペグ169を支持し、ターンテーブル131は、ターンテーブルがペグによって回転されるようにペグと絡ませた歯171を有する。これは、ターンテーブル131を調和して(すなわち、同時に、同じ方向に、および同じ速度で)回転させる結果となるが、本発明の広い範囲内で、ターンテーブルは、調和して回転させる必要はないことを理解されたい。例示されるように、ペグ169は、好適には、横断面形状が実質的に円筒状であり、歯171間の空間は、それらがペグに実質的に合致するように成形される。ペグ169は、ローラーベアリング、ボールベアリング、または他のベアリング(図示せず)で作製されるか、またはこれを含み、ペグ/ベアリングが、(例えば、例示されるように配向されたときに、縦軸上で)ターンテーブル131のいずれかと係合しながら、ホイール165に対して回転することを可能にする。ホイール165およびペグ169は、モーター163とターンテーブル131との間の低摩擦、低バックラッシュの正駆動接続をもたらし、それらの上にあるターンテーブルおよび容器Cの位置決めシステム121による非常に正確な位置決めを容易にする。
システム101は、試料の劣化を抑え、かつ試料およびアリコートの完全性を保護するために、凍結試料およびアリコートがターンテーブル131上にある間に、それらを所望の温度(例えば、好適には、摂氏約0度〜摂氏約−180度の範囲、より好適には、摂氏約−40度〜摂氏約−180度の範囲、より好適には、摂氏約−40度〜摂氏約−80度の範囲の極低温)に維持するように動作可能な、温度制御システム151(図3を参照されたい)を含む。通常、温度が摂氏約−40度未満であるように、温度制御システム151を動作させることが望ましい。温度制御システム151は、好適には、所望の温度を設定または調整するための操作者からの入力を受け付けるようにプログラムされる。
例示されるように、温度制御システム151は、ターンテーブル131の下に位置付けられる温度制御ブロック153と、ターンテーブル131およびその上にある容器とともに温度制御ブロックを部分的に取り囲む筐体155とを含む。筐体155は、一対の取り外し可能なカバー159を含む。ターンテーブル131のそれぞれは、カバー159の1つによって覆われる。本発明の範囲内で、凍結試料の温度を制御するために、種々の異なる温度制御ブロックを使用することができる。例えば、温度制御ブロック153は、液体窒素またはエタノール等の冷却液を含むための貯蔵部または通路(図示せず)を含むことができる。試料を極低温に保つことによって、温度制御システム151は、アリコーティング工程中の凍結試料の溶解を抑える(および理想的に防止する)のを補助する。温度制御システム151はまた、凍結試料上の霜の形成も抑える。霜の水分は、試料材料を希釈し、それによって、試料に対して行われる任意の定量分析の結果を変化させる可能性があるので、霜が試料上に形成されることは望ましくない。例示される実施形態において、温度制御システム151は、冷却だけしか提供しないが、本発明の範囲内で、温度制御システムは、凍結試料を加熱し得ることも考えられる。例えば、一部の場合では、アリコーティング工程中に凍結試料が亀裂の発生または他の物理的な損傷をより受け難くするように、凍結試料の温度を僅かに超えて凍結試料を加温することが望ましくなり得る。
温度制御ブロック153は、位置決めシステム121による試料容器の極めて正確な位置決めを容易にするように、ターンテーブル131から機械的に隔離される。フレーム181は、ターンテーブル131が僅かに温度制御ブロック153の上側に離間されるように、それらを支持する。故に、図11および図12で例示されるように、温度制御ブロック153の頂部とターンテーブル131の底部との間には、小さい空隙157がある。空隙157は、好適には、約0.25インチ(約6.35mm)を超えない長さである。一般に、温度制御ブロック153とターンテーブル131との間の熱伝達は、空隙157が比較的小さいときにより良好である。空隙157は、好適には、約0.0001インチ〜約0.25インチ(約0.0025mm〜6.35mm)の範囲であり、より好適には、約0.001インチ〜約0.006インチ(約0.025mm〜0.152mm)の範囲である。例示される実施形態において、空隙157は、長さが等しいが、これは、本発明の広い範囲内では必要とされない。温度制御ブロック153からターンテーブル131を分離する空隙157のため、ターンテーブルと温度制御ブロックとの間にはいかなる物理的な接触もない。したがって、ターンテーブル131は、それらが動くときに、温度制御ブロック153上を摺動しないか、それと摩擦しないか、またはそれに接触しない。これは、ターンテーブルが動くときに、ターンテーブル131と温度制御ブロック153との間にはいかなる摩擦による熱もないので、凍結試料を所望の温度に維持するのを補助する。
フレーム181は、温度制御ブロック153を支持するが、フレームは、温度制御ブロックの熱膨張および収縮の潜在的影響から機械的に隔離される。これはさらに、ターンテーブル131(および一般に、位置決めシステム121)を、温度制御ブロック153の動作と関連する任意の熱的に誘発される歪みから隔離する。図3を参照すると、例えば、温度制御ブロック153は、フレクシャーマウント185によってフレーム181に接続される複数の支持体183(例えば、長方形の棒)によって支持される。図12で例示されるように、各フレクシャーマウント185は、支持体183へのフレクシャーマウントの接続部193と温度制御ブロックの中央195との間に延在する想像線191に概ね垂直な軸189上で全体的に屈曲するように適合される、1つ以上の区間187を含む(図6を参照されたい)。具体的には、フレクシャーマウント185は、可撓性区間187を除いて比較的固く、可撓性区間は、フレクシャー軸189に沿った所以外の曲げに対して抵抗する。図12で例示されるように、フレクシャーマウントの可撓性区間187は、フレクシャー軸189の周囲で比較的小さい曲げモーメントを有し、他の方向で比較的より大きい曲げモーメントを有するように構成される、比較的薄い壁195または他の構造体を含む。例示されるように、フレクシャーマウント185が複数の可撓性区間187を含むときに、フレクシャー軸189は、好適には、実質的に互いに平行である。フレクシャーマウントがターンテーブル131の下側で温度制御ブロック153を確実に一括して支持する間に、温度制御ブロック153が、熱変化により膨張または収縮して熱歪みを多少なりとも解消するので、フレクシャーマウント185のそれぞれは、可撓性区間187において、図12で矢印によって示される方向に容易に屈曲することができる。
所望であれば、温度制御システム151はまた、筐体の外側の温度を比較的低温に保ち、筐体155の内部と外部との間の温度差を最小化するために、試料を取り囲む筐体155の外側に位置付けられる、1つ以上の冷却機または他の冷却ユニット(図示せず)を含むことができる。例えば、ロボット103を取り囲むより大きい筐体105の内側の空気または他のガスを冷却するために、1つ以上の冷却機を使用することができる。一部の場合では、内部筐体155の外側および外部筐体105の内側の温度を、内部筐体の内側の温度よりも大幅により高い温度に保つことが望ましくなり得る。したがって、温度制御システムは、内部筐体155の外側であるが外部筐体105の内側の温度を、特定の温度を超えて(例えば、氷結温度またはほぼ室温超えて)維持するように設計することができる。これは、例えば、筐体155の内側で維持される低い温度で、任意の精密運動制御デバイスまたはシステムの他の構成要素を動作させる必要性を回避するために望ましくなり得る。
図13および図14で例示されるように、ロボットアーム129は、矢印θによって示されるように垂直軸201の周囲を旋回運動するように、フレーム181上(例えば、内部筐体155の外側の場所)に載置される。この軸201上のロボットアーム129の回転は、好適には、精密運動制御デバイスによって駆動される。例示されるように、例えば、フレーム181上に載置されるサーボ制御の回転ステージ203は、軸201上のアーム129の回転を駆動するように適合される。垂直Z方向におけるロボットアーム129の動きは、好適には、精密運動制御デバイスによって駆動される。例えば、ロボットアームの動きは、好適には、回転ステージ203によって駆動される支持体211上に載置されるサーボ制御の直線ステージ207によって駆動される。回転ステージ203および直線ステージ207は、位置決めシステム121の一部である。故に、例示される実施形態において、位置決めシステム121は、3つを超えない精密運動制御デバイス(例えば、ちょうど3つの精密運動制御デバイス)を有する。
ロボットアーム129は、好適には、凍結試料の中へ移動させられ、次いで、凍結試料から引き出されることによって、凍結試料から凍結試料コアを取り出すように適合される、試料コアリングデバイスを含む。例えば、例示される実施形態において、ロボットアーム129は、下方へ延在する中空コアリングビット215(図19)と、コアリングビットを回転させるように動作可能なモーター221(図14および図15)とを含む。例えば、モーター221は、好適には、ベルトによって、コアリングビット215を保持する回転可能なスピンドルアセンブリ317に接続される(図15)。例示される実施形態において、ロボットアーム129は、コアリングビット215を回転させるように適合されるが、米国付与前公報第20090019877号で開示される方法を含む、本発明の広い範囲内で、ドリルアセンブリを動作させて凍結試料コアを得るための他の方法があることを理解されたい。
例示される実施形態において、モーター221は、好適には、コアリングビット215の回転を駆動するように適合される精密運動制御デバイス(例えば、サーボモーター)である。サーボ制御のモーター221は、好適には、コアリングビットを回転させる速度およびトルクの非常に正確な制御を提供する。下でより詳細に説明するように、速度およびトルクを制御する能力は、多様な種類の凍結試料の物理的特性を補償するように選択することができる種々の異なるモードに従って、コアリングビット215の動作を容易にする。図で例示される実施形態のコアリングビット215は、精密運動制御デバイス221によって駆動されるが、このデバイスは、コアリングビットを回転させるだけであり、また、容器Cおよびロボットアーム129の移動には関与していないので、位置決めシステム121の一部とみなされない。例示される実施形態では、システム101全体で、4つを超えない(例えば、ちょうど4つの)精密運動制御デバイスを含む。
ロボットアーム129は、アームの両側に一対の把持機構251を有する。各把持機構は、ロボットアーム129上に旋回可能に載置され、(図13で実線で示される)後退位置と(図13で想像線で示される)伸長位置との間で(例えば、空気圧アクチュエータ253によって)移動可能である、把持アーム253を有する。アーム253は、その自由端で1つ以上の移動可能なフィンガー257を有する。フィンガー257は、フィンガーが互いに比較的より接近した保持位置と、フィンガーが互いに比較的より離れた解放位置との間で(例えば、別の空気圧アクチュエータ259によって)選択的に移動可能である。アーム253が伸長位置にあるときに、フィンガー257は、凍結試料または凍結アリコートを含む容器Cを選択的に把持または解放するように移動させることができる。例えば、把持機構251は、容器の頂部でキャップ261を把持するように適合させることができる。
キャップ261は、好適には、キャップを容器の頂部上へねじ込むことによって容器Cに固定することができる、ねじ付きキャップである。したがって、キャップ261が容器Cに固定されると、把持機構251は、キャップを把持することによって容器全体を持ち上げることができる。システム101はまた、容器が試料コアリングステーション125またはアリコート受容ステーション127にある間に、容器を持ち上げることなく、容器Cからキャップ261を除去するようにも適合される。例えば、図10、10A、図11、11A、図21、および図22で例示されるように、システム101は、一対のクランピング機構271を含み、クランピング機構のそれぞれは、選択的に、試料コアリングステーション125またはアリコート受容ステーション127のそれぞれ1つにおいて、容器Cをターンテーブル131に対して定位置に保持するように、かつ容器をターンテーブルに対して移動させることを可能にするために容器を解放するように適合される。
クランピング機構271は、それぞれ、それぞれのターンテーブル131の周辺部上で、トグル機構275(例えば、機械式トグルスイッチ)から試料コアリングステーション125またはアリコート受容ステーション127に向かって半径方向内向きに延在する、ロッド273を含む。トグル機構275が第1の位置(図10、10A、および図22)にあるときに、ロッド273は、レセプタクル133の中へ延在し、容器Cをターンテーブル131に対して適所に挟持する。トグル機構275が第2の位置(図11、11A、および図21)にあるときに、ロッド273は、第1の位置にあるときほどターンテーブル131の中心に向かって延在せず、ロッドは、容器Cを適所に挟持しない。容器Cがクランピングシステム271によって適所に挟持されていないときに、容器は、ターンテーブルに対して容易に回転させること、および/または(例えば、ロボットアーム129によって)ターンテーブル131から持ち上げることができる。
フレーム181は、ターンテーブルの外周に位置付けられる一対のクランピング機構アクチュエータ277(例えば、空気圧アクチュエータ)を支持する。アクチュエータ277は、ターンテーブルが、トグル機構の所望の動きを達成するためにアクチュエータによって押されるトグル機構の一部分が、アクチュエータと整合するような配向であるときに(図8でのアクチュエータ277に対する左側のターンテーブル131の整合を参照されたい)、第1および第2の位置の間でトグル機構275を移動させるために半径方向内向きに延在させることができる。トグル機構275は、それぞれ、一方の場所279a(図21および図22)で押されて容器Cを挟持し、もう一方の場所279bで容器を解放する。したがって、例示される実施形態において、各ターンテーブル131は、それぞれのアクチュエータ277が容器を挟持するように作動したときに、(例えば、図8に例示されるように)第1の配向にあり、アクチュエータが容器を解放するように作動したときに、第1とは異なる(例えば、図8で例示される位置から反時計回りに少し回転した)第2の配向にある。
ロボットアーム129はまた、コアリングビット215から凍結試料コアを取り出すように適合される、プランジャ231も含む。図14〜図16Bで例示されるように、プランジャ231は、好適には、コアリングビット215の上側に載置され、ロボットアーム129内でのプランジャの上下運動を駆動するように適合される空気圧アクチュエータ235に接続される。プランジャ231は、通常、後退位置(図16A)にあり、その位置では、プランジャの底部がコアリングビット215の頂部の上側に離間される。凍結試料の1つから凍結試料コア241が取り出された後に、空気圧アクチュエータ235は、プランジャ231を伸長位置(図16B)まで下方に駆動して、中空コアリングビット215からアリコート受容容器Cの中へ凍結試料コア241を取り出す。
凍結試料のための筐体155は、システム101の中の最低温度を、試料を取り囲む比較的小さい空間に限定する。重要なことに、ロボットアーム129の大部分は、ロボットアームを筐体の中へ挿入して凍結試料に穴を開けるとき、または試料容器を移動させるときでさえ、筐体155の外側に残る。例えば、ロボットアーム129を移動させるためのモーター203、207、およびコアリングビット215を駆動するためのモーター221は、凍結試料を劣化させることのない筐体内部の環境よりも暖かくなる可能性がある環境である、筐体155の外側にある。ターンテーブル131のモーター163も、筐体の外側にある。モーター203、207、221、および163は、筐体155の外側にあるので、筐体内にあるようなより低い温度で動作させる必要はない。例えば、モーター203、207、221、および163は、氷結温度を超える温度、より好適には、摂氏約10度を超える温度、さらに好適には、摂氏約20度を超える温度で動作することができる。
ローラー197も、筐体155の外縁部に位置付けられる。例えば、例示される実施形態において、ローラー197は、温度が温度制御ブロックのすぐ近くの温度よりも高くなる可能性がある、温度制御ブロック153の半径方向外向きに離間される。例示されるように、ローラー197は、ターンテーブルと筐体155との間に位置付けられる。故に、ターンテーブル駆動システム161の可動部分は、筐体155の外縁部または筐体の外側に位置付けられる。それに応じて、ローラー197およびターンテーブル駆動システム161の残りの部分は、温度制御ブロック153および凍結試料のすぐ近くにあり得るようなより低い温度ではなく、筐体155の外側または筐体の縁辺にあるようなより高い温度で動作することができる。
図17A〜17Fを参照すると、システム101は、コアリングビット215の内側および外側を自動的に洗浄および乾燥し、さらに、プランジャ231の下端部も洗浄および乾燥するように動作可能な、洗浄システム281を含む。洗浄システム281は、フレーム181によって支持される、洗浄ステーション283を含む。洗浄ステーション283は、内部チャンバ287を有するハウジング285と、コアリングビット215をチャンバの中へ挿入するための開口部289とを含む。ドレイン291は、チャンバ287の底部に取り付けられ、チャンバから流体を排出するためのドレインライン293に接続される。ハウジング285はまた、流入口でハウジングに接続される洗浄液供給ライン297から1つ以上の洗浄液(例えば、洗浄液およびリンス液)を受容するための、流入口295も有する。洗浄ステーション238は、随意に、洗浄液がコアリングビット215と接触している間に洗浄液を攪拌して、コアリングビットから試料材料を取り除くのを補助するように位置付けられる、振動器(例えば、音響または超音波振動器)(図示せず)を含むことができる。例えば、振動器は、コアリングビット215からタンパク質または他の粘着性物質を取り除くのを補助するために使用することができる。
洗浄システム281はまた、ロボットアーム129上のプランジャ洗浄サブシステム301も含む。プランジャ洗浄サブシステム301は、モーターハウジング305の上側に位置付けられる、プランジャ封管303を含む。プランジャ231は、プランジャ封管303の中空部307を通って延在する。プランジャ封管303は、流体流入口に接続される流体供給ライン313からその中空部307の中への1つ以上の洗浄液を受容するための、流体流入口311を有する。プランジャ封管303の頂部の封止部材309(例えば、Oリング)は、プランジャ231を封止し、流体が、プランジャ封管303の中空部307から、その頂部を通ってプランジャ封管の外に流れることを抑える。プランジャ封管303は、アクチュエータ315(例えば、空気圧アクチュエータ)によって、プランジャ封管がコアリングビット215を保持する回転スピンドルアセンブリ317(図17C)の僅かに上側に離間される位置と、プランジャ封管の底部がスピンドルアセンブリ(図17D)に接触する位置との間で、選択的に移動可能である。
スピンドルアセンブリ317は、スピンドルアセンブリの頂部から、コアリングビットの中空部と流体連通しているコアリングビット215まで延在する、中空部分321を有する。プランジャ封管303が移動してスピンドルアセンブリ317と接触すると、プランジャ封管の中空部307は、プランジャ封管の中の流体がスピンドルアセンブリの中へ流入し、コアリングビット215の中空部を通って流出できるように、スピンドルアセンブリ317の中空部分321と流体連通(例えば、整合)している。封止部材325(例えば、Oリング)は、スピンドルアセンブリを通る以外の、プランジャ封管からの流体の流出を抑えるために、プランジャ封管がスピンドルアセンブリと接触すると、プランジャ封管303とスピンドルアセンブリ317との間に封止を形成する。プランジャ封管303がスピンドルアセンブリ317に接触しない位置にあるときに、スピンドルアセンブリは、封止部材325を任意の摺動または摩擦に供することなく、コアリングビット215とともに回転することができる。
洗浄システム281を使用するには、ロボットアーム129は、コアリングビット215を移動させて、洗浄ステーション283の頂部の開口部289と整合させる(図17Aおよび17Cを参照されたい)。次いで、ロボットアーム129は、ビットの下端部がチャンバ287の中へ延在するように、コアリングビット215を下へ移動させる(図17Bおよび17Dを参照されたい)。この位置において、スピンドルアセンブリ317の底部は、洗浄ステーションのハウジング285の封止を形成する。プランジャ封管アクチュエータ315は、図17Dで例示されるように、封止部材325がプランジャ封管とスピンドルアセンブリとの間に封止を形成するように、プランジャ封管303を下へ移動させてスピンドルアセンブリ317の上部分と接触させる。
コアリングビット215の外側を洗浄するには、洗浄液を洗浄液供給源(図示せず)から流入口295を通してポンプで送り、ビットに接触するチャンバ287の中に洗浄液を注入する。ビット215の外側に接触した後に、洗浄液は、ドレイン291を通ってチャンバを出る。プランジャ231およびコアリングビット215の内側を洗浄するには、洗浄液を、同じまたは異なる洗浄液供給源からプランジャ封管流入口311を通してロボットアーム129の中にポンプで送り、プランジャ231に接触するプランジャ封管303の中空部307に洗浄液を注入する。洗浄液は、プランジャ封管303からスピンドルアセンブリの中空部321の中へ流れ、プランジャ231に沿って下に移動し、移動しながらプランジャを洗浄する。洗浄液は、次いで、コアリングビット215の中空部を通って下へ流れて、ビットの内側を洗浄する。洗浄液は、コアリングビット215から洗浄ステーションのチャンバ287の中へ流出した後に、ドレイン291を通して排出される。洗浄液は、好適には交互に、コアリングビット215の外側を洗浄するために洗浄ステーション283にポンプで送られ、次いで、プランジャ231およびビット215の内側を洗浄するためにロボットアーム129にポンプで送られる。しかしながら、所望であれば、本発明の範囲内で、洗浄液は、洗浄ステーション283およびロボットアーム129に同時にポンプで送ることができる。洗浄中の任意のときに、コアリングビット215を洗浄するのを補助するために、随意の振動器を作動させて、洗浄液を攪拌することができる。一部の場合において、洗浄液は、コアリングビット215またはプランジャ231から洗い流す必要のない、清浄水または別の流体であってもよい。洗浄液が純水以外のものである場合、所望であれば、洗浄液をコアリングビット215およびプランジャ2313から洗い流すことができる。
洗浄システム281は、随意に、洗浄液でコアリングビット215を洗浄した後に、そのコアリングビットを乾燥する。乾燥ガス(例えば、空気、窒素、または他の好適なガス)は、好適には、乾燥ガス供給源(図示せず)から洗浄時と同じ流体ラインを通してポンプで送り、乾燥ガスを、洗浄ステーションのチャンバの中へ、およびプランジャ封管の中空部の中へ注入して、コアリングビットの内側および外側を乾燥する。試料が定量分析を受けるときには、洗浄液による凍結試料の希釈を防止するために、洗浄後にコアリングビット215を乾燥することが重要である。しかしながら、本発明の広い範囲内で、洗浄システムがコアリングビットを乾燥する必要はないことを理解されたい。
システム101は、そこから凍結試料コアが既に取り出された凍結試料内の1つ以上の場所を検出するように適合される、試料検査システム341を含む。試料検査システムは、そこから凍結試料コアが既に取り出された試料の穴を検出するように適合させることができる、様々なセンサのいずれかを含むことができる。試料検査システム341で使用することができる好適なセンサおよびセンサシステムとしては、画像分析システム、ビジョン検査システム、共焦点撮像システム、光学プロフィロメータ、飛行時間距離センサ、入射角/反射角の三角測量に基づく距離センサ、およびデジタルカメラ等が挙げられる。上述のセンサおよびセンサシステムはまた、試料検査システムの頑健性を高めるために、任意の組み合わせで使用することもできる。
例えば、試料検査システムの一実施形態は、好適には、ロボットアーム129上に載置される、精密な三角測量に基づく光学距離計341を含む。距離計341は、電磁放射線(例えば、赤外線レーザービーム)のビーム342を、試料コアリングステーション125で凍結試料の上面上へ方向付けるように動作可能である(図18Aを参照されたい)。距離計341はまた、試料の表面から反射された電磁放射線344を検出し、ビームが放射された場所346と、検出器が反射ビーム344を受容した検出器340上の場所348との間の間隔を判定するための、検出システム340も含む。容器Cを(例えば、ターンテーブル131を使用して)回転させる、および/またはロボットアーム129を移動させることによって、凍結試料の上面全体をビームによって走査して、凍結試料コアが既に取り出された任意の場所を特定することができる。例えば、図18Bは、試料コア穴と同じ中心からの距離rだけ離間された場所で試料上へビームが方向付けられるようにロボットアーム129が位置付けられている間に、容器Cを回転させることによって試料の中心から半径rの環で配設される4つの凍結試料コアの穴を有する試料の表面の上をビームが走査するときに、距離計341からの出力がどのように変動するかを示すグラフである。ビームが穴の上を走査すると、ビーム放射源と反射ビームを受容する場所との間の間隔が(図18Aで矢印によって示されるように)変動する。ビームが穴の縁部を横断したときに、距離計からの出力に劇的な変化があり、システムが、穴の存在を判定することを可能にする。
三角測量に基づく光学距離計は、一部の場合において十分に機能するが、発明者らは、試料の物理的特性が光を拡散様式で反射させるときに、十分に機能しないことを発見した。一部の血清および血漿試料は、例えば、拡散反射をもたらす特徴を有する。反射が拡散すると、センサからの信号を、コアリングされた可能性がある試料表面の任意の穴を確実に検出するために使用することができるように、機器の設定値を設定することが困難または不可能である。したがって、試料検査システムは、望ましくは、試料が拡散様式で光を反射するかどうかに関わらず、コアリングされた可能性のある試料の表面が特定の場所でコアリングされたかどうかを判定するように動作可能である、センサを含む。
試料検査システムの別の実施形態は、飛行時間に基づく精密な距離計341’を含む(図18D)。飛行時間距離センサは、電磁放射線(例えば、赤外線レーザー)のパルスビーム342’を試料の表面上へ放射するように適合される、電磁放射線の供給源と、試料の表面によって反射される放射線を検出するように適合される、検出器340’とを備える。センサ341’は、ビーム342’のパルスが放射された時間と、検出器が反射ビーム344’の対応するパルスを検出した時間との間の時間の差を示す信号を出力するように適合される、プロセッサを含むか、またはそれに接続される。この時間は、ビームが試料の表面の穴の上を走査したときに僅かに増加し、センサからの出力を、試料の表面の任意の穴の場所を特定するために使用することを可能にする。
上で説明した飛行時間センサは、電磁放射線を使用するが、本発明の範囲内で、パルス音響信号を放射し、試料の表面からの反響を検出する類似した音響に基づくセンサを、同じような様式で使用できることを認識されたい。
システム101の別の実施形態において、試料検査システムは、撮像システム(例えば、デジタルカメラ(図示せず))と、試料から任意のコアが取り出されたかどうかを判定するために画像を処理する、プロセッサとを含む。例えば、試料の完全な画像を分析し、試料の表面の任意の穴の場所を識別するために、種々の明/暗のコントラストアルゴリズムを使用することができる。
システム101のさらに別の実施形態において、試料検査システムは、その特定の場所に試料のコアリングの成功を妨げ得る任意の試料の穴があるかどうかについて二者択一(イエス/ノー)を行うために、試料の表面の一部分だけのより小さい画像(または表面全体のより大きい画像の一部分だけ)を分析するようにプログラムされる、プロセッサを含む。可能な穴開け場所の直近を取り囲む領域の中にいかなる穴もない場合、試料検査システムは、システムがその場所で穴を開けることを可能にする。一方で、試料検査システムが可能な穴開け場所の近傍で穴を検出した場合、ロボットアームおよび/または容器を移動させて、アリコートとして使用するためにそこから凍結コアが取り出される場所とするために、異なる場所が好適であるかどうかを評価する。より単純なイエス/ノーアルゴリズムは、実装がはるかに容易であり、試料に存在し得る全ての穴の存在および場所を同時に識別するために必要とされる、より精巧な画像処理技術の必要性を排除する。
システム101は、随意に、アリコートが正しい容器から取り出され、正しい容器の中に置かれることを確実にし、照合するために、容器Cに貼られ得るバーコードラベルを読み取るための、(例えば、図2で示される、フレーム181上に載置される)バーコードリーダー351を含む。バーコードリーダーは、本発明の範囲内で、システム上の他の場所に位置付けることができることを理解されたい。
システム101の種々の特徴をさらに例示するために、ここで、凍結試料コアを取り出すことによって、凍結試料から1つ以上の凍結アリコートを得るためにシステムを使用する方法の一実施形態を説明する。システム101は、本発明の範囲から逸脱することなく、異なる方法で使用できることを理解されたい。
工程を始めるために、そこから1つ以上のアリコートが所望される凍結試料を含む、複数のキャップした容器Cが、トレイ135の中に配置され、(例えば、コアリングステーション125に隣接する)ターンテーブル131の1つに搬入される。アリコートを受容するための複数の空のキャップした容器Cが、他のトレイ135の中に配置され、(例えば、アリコート受容ステーション127に隣接する)ターンテーブル131の1つに搬入される。例えば、アリコート受容容器の全てがもう一方のターンテーブルに配置されている間に、凍結試料容器Cの全てを、好適に、一方のターンテーブル131上に配置することができる。しかしながら、これは、本発明を実践するために必要とされない。
容器Cがシステム101に搬入された後に、ロボット103は、アリコートを取り出し始める。ロボットアーム129が、把持機構251の1つが凍結試料を含む容器Cの上側になるような位置に移動する。アクチュエータ255が、把持アーム253を伸長位置へ移動させるように作動する。次いで、把持機構251のフィンガー257がキャップ261の側部に隣接するまで、ロボットアームが下がる。フィンガーアクチュエータ259が、フィンガー257をキャップの相対する側部と接触させて、キャップを把持するように作動する。ロボットアーム129が上昇して容器Cを持ち上げ、容器が試料コアリングステーション125の上側になるような位置まで移動し、次いで、下降して容器を試料コアリングステーション上に配置する。
容器Cを試料コアリングステーション125のレセプタクル133で受容すると、ターンテーブル131が回転して、トグル機構アクチュエータ277をトグル機構275上の挟持ボタン279aと整合させる。トグル機構アクチュエータ277が、トグル機構上の挟持ボタン279aを押すように延在し、それによって、試料コアリングステーションの容器を挟持して、ターンテーブル131に対する定位置に保持する。容器Cが挟持され、把持機構251がまだキャップを保持している間に、ターンテーブル131が回転して、容器からキャップ261を回して外す。ロボットアーム129は、キャップ261が回されて外されている間に、把持機構251がキャップを押し下げないように、キャップが回されて外されているときに上昇させることができる。キャップ261が回されて外された後、キャップをまだ保持している間に、ロボットアーム129がさらに上昇し、アクチュエータ255によって把持アーム253が後退する。
この工程を、もう一方の把持機構を使用して繰り返し、アリコート受容容器をもう一方のターンテーブル131上のアリコート受容ステーション127に移動させる。この時点で、試料容器Cは、試料コアリングステーション125の適所でキャップが外されて挟持されており、アリコート受容容器は、アリコート受容ステーション127でキャップが外されて挟持されている。容器のキャップ261は、後退した把持機構によって保持される。
試料検査デバイス241は、試料コアリングステーション125の容器Cの中の凍結試料の上面を検査して、凍結試料から任意の凍結試料コアが既に取り出されたかどうかを判定するために使用される。凍結試料から任意の凍結試料コアが既に取り出されていた場合、試料検査デバイス341はまた、そこから凍結コアが取り出された試料内の場所も判定し、除去工程によって、そこから別の凍結コアを取り出すことができる1つ以上の位置を特定する。
ロボットアーム129は、試料コアリングステーション125の試料容器の上側の位置にコアリングビットを移動させる。具体的には、ロボットアーム129は、そこからいかなる凍結試料コアもまだ取り出されていない、試料の一部分の上側の位置にビットを移動させる。一実施例において、そこから凍結試料コアを取り出すべき場所は、凍結試料コア中の少なくとも1つの関心の物質の濃度が、凍結試料の中に存在し得る任意の濃度勾配に関わらず、試料中のその少なくとも1つの物質の総濃度を代表する、半径方向位置になるように選択される。
本発明の発明者らは、生物学的試料が凍結されるときに、その中に半径方向の濃度勾配が発生し得ることを認識した。アリコート中の関心の物質の濃度が元の未凍結試料中のその物質の濃度を代表することを確実にするために、試料の中心軸から半径方向にオフセットした位置から凍結試料コアを取り出すことが必要であり得る。凍結試料中の局所濃度が総濃度を代表する位置は、試料および関心の物質の特性に応じて変動し得、任意の特定の種類の試料および関心の物質について、実験的に判定することができる。
また、複数の凍結試料コアを組み合わせることによって形成される集合アリコートが、元の未凍結試料中の材料の濃度を代表する関心の物質の濃度を有するように選択される、試料の異なる半径方向位置から2つ以上の凍結試料コアを取り出すことができることも認識される。例えば、第1の凍結試料コアを、関心の物質の局所濃度が試料全体を代表するには高過ぎることが分かっている位置から取り出すことができ、第2の凍結試料コアを、関心の物質の局所濃度が試料全体を代表するには低過ぎる位置から取り出すことができる。しかしながら、第1および第2の試料コアが取り出される位置は、第1および第2の試料コアを単一の集合アリコートに組み合わせたときに、その集合アリコート中の関心の物質の濃度が元の試料中の関心の物質の総濃度を代表するように選択することができる。
高精度位置決めシステム121は、高度な正確さで所望の場所から凍結試料コアを取り出すのを容易にする。この能力は、定量試験(すなわち、1つ以上の物質の濃度または相対濃度が必要とされる試験)でアリコートが使用されるときに重要になり得る。当業者は、一部の試験について、特定の物質が存在するかどうかを知ることだけしか必要としないこと、およびそれが存在する正確な濃度がそれほど重要ではないことを認識するであろう。故に、本発明の広い範囲内で、試料内の任意の特定位置から凍結試料コアを取り出す必要はない。
コアリングビットモーター221は、ロボットアーム129を下げて試料の上面から凍結試料の中へコアリングビット215の先端部を下へ移動させるときに、コアリングビット215を回転させる。本方法の一実施形態では、コアリングビット215を容器Cの底部まで実質的に完全に下げて、そこから凍結試料コアが取り出される場所で試料の垂直高さの実質的に全体にわたって延在する凍結試料コアを得る。これは、試料の中に存在し得る任意の垂直な濃度勾配を補償するために望ましくなり得る。
穴開け工程が完了すると、モーター221のスイッチが切られ、コアリングビット215の回転を停止させる。次いで、ロボットアーム129が上昇し、試料容器からコアリングビットおよびその中に含まれる凍結試料コアを持ち上げる。次いで、ロボットアーム129が移動し、コアリングビット125およびその中に含まれる凍結試料コアを、アリコート受容ステーション127のアリコート受容容器の上側の位置に位置付ける。プランジャアクチュエータ235が、コアリングビット215からアリコート受容容器の中へ試料コアを取り出すように作動する。
凍結試料コアがアリコート受容容器の中に入ると、ロボット103が、把持機構251を使用してキャップを定位置に保持して、ターンテーブル131を回転させて、挟持した容器を回転させながら、キャップ261を試料容器およびアリコート受容容器上へ戻してねじ込む。ロボットアーム129は、キャップ261を容器上へ戻してねじ込む工程中に下へ移動して、キャップが容器上にねじ込まれるときに、キャップの下方への動きを追跡し得る。キャップ261が容器上に戻された後に、ターンテーブル131が回転して、トグル機構アクチュエータ277を、トグル機構275上の開放ボタン279bと整合させる。試料コアリングステーション125およびアリコート受容ステーション127から容器Cを除去することができるように、アクチュエータ277が延在して解放ボタン279bを押し、容器を挟持解除する。次いで、ロボットアーム129が移動して把持機構251を容器C上に位置付けて、容器を持ち上げ、ターンテーブル上の一時貯蔵位置123に戻す。本方法のこの実施形態において、容器Cは、試料コアリングステーション125またはアリコート受容ステーション127でだけしかキャップが外されない。容器Cは、それらが貯蔵位置123のいずれかにあるときには常にキャップされる。
同じ試料から2つ以上のアリコートが必要とされる場合、本工程は、実質的に同じであるが、ロボット103が、アリコート受容ステーション127からの第1のアリコート受容容器を除去して、別のアリコート受容容器と置き換える間、試料容器Cを試料コアリングステーション125に残すことが異なる。次いで、ロボット103が、試料から別の凍結試料コアを得て、それを第2のアリコート受容容器の中に配置する。アリコートのために十分な試料材料があれば、この工程を繰り返して、1つのアリコーティング期間中に、単一の試料から3つ、4つ、またはそれ以上のアリコートを得ることができる。また、本発明の範囲内で、(例えば、より大量の試料材料を得るために)複数の凍結試料コアを単一のアリコート受容容器の中へ配置することも可能である。
次いで、上で説明される様式でコアリングビット215およびプランジャ231を洗浄するために、洗浄システム281を使用する。洗浄後、本工程は、異なる試料で繰り返すことができる。システム101上に搬入された試料から取り出すべき全てのアリコートを取り出した後に、トレイ135をターンテーブルから除去する。凍結したままの試料が極低温貯蔵庫に戻されるので、異なる試験で使用するための別のアリコートを得ることを所望する場合、将来的にその試料を利用することが可能である。アリコートは、試験のためにシステム101から取り出され、バイオバンクまたはバイオレポジトリの顧客に供給される。
上述のことから、システム101は、関連する構造体を位置付けるのを制御する精密運動制御デバイスを3つ(サーボ制御のターンテーブルモーター161、ロボットアーム129をθ方向に移動させるためのサーボ制御の回転式ステージ203、およびロボットアームをz方向に移動させるためのサーボ制御の直線ステージ207)だけしか使用せずに、以下の作業、すなわち、
(a) 一時貯蔵場所123から試料コアリングステーション125まで容器を移動させる作業、
(b) 一時貯蔵場所から、試料コアリングステーションから離間されたアリコート受容ステーション127まで別の容器を移動させる作業、
(c) 試料コアリングおよびアリコート受容ステーションの定位置で容器を保持および解放するために、クランピング機構271を作動および解放させる作業、
(d) 容器からねじ付きキャップを除去する作業、
(e) そこから試料コアが既に取り出された試料の任意の位置の場所を特定するために、凍結試料の上面全体にわたって試料検査デバイス341からのビームを走査する作業、
(f) まだコアリングされていない場所から凍結試料コアを得るために、試料コアリングデバイス(例えば、コアリングビット215)を試料容器の中へ移動させる作業、
(g) 凍結試料コアを、アリコート受容ステーションのアリコート受容容器に移送する作業、
(h) ねじ付きキャップを容器上へ戻してねじ込む作業、
(i) 試料コアリングおよびアリコート受容ステーションから一時貯蔵場所まで容器を逆に移動させる作業、および
(j) 試料コアリングデバイスを洗浄ステーションに移動させる作業、
のうちの1つ以上(例えば、全て)を達成することが可能であることを認識されるであろう。
システム101の別の特徴は、ユーザからの入力を受け付け、ユーザによって選択される複数の異なるモードのうちの1つでシステムを動作させるように好適に適合されるプロセッサである。例えば、プロセッサは、以下のパラメータ、すなわち、
(a) ロボット103が、試料コアを得るために、コアリングビット215を凍結試料の中へ軸方向に移動させる速度、
(b) ロボット103が、試料コアを得るために、コアリングビット215を凍結試料の中へ軸方向に移動させる力、
(c) ロボット103が、試料コアを得るために、コアリングビット215を回転させる速度、
(d) 試料コアを得るために、コアリングビットに印加されるトルク、
(e) 試料コアを得るために、コアリングビット215を凍結試料の中へ軸方向に移動させるときに、そのコアリングビットに印加される衝撃力の量、
(f) そこから凍結試料コアが取り出される、各試料のそれぞれの中の位置、
(g) 試料コアリングデバイスを凍結試料の中へ移動させる深さ、および
(h) 凍結試料コアを取り出すために、試料コアリングデバイスによって使用されるドリルビットのサイズまたは形状、
のうちの1つ以上において互いに異なる種々のモードで動作するように好適にプログラムおよび/または配線で接続される。
異なるモードで動作させる能力は、コアリング工程の結果として生じる試料に対する物理的損傷の危険度および/または程度を抑えながら、凍結試料から凍結試料コアを取り出すことを容易にするように設計されたモードを、ユーザが柔軟に選択することを可能にする。モードについて上で列記した可変部分は、凍結試料が、亀裂を生じるもしくは別様には破損する、摩擦によって加熱される、部分的に溶解する傾向に影響を与える可能性があり、または試料を劣化させるおよび/もしくは特定の凍結試料から取り出すことができる凍結試料コアの数を制限する他の影響を受ける可能性がある。上で判定される可変部分の最適な設定は、凍結試料の特性、容器の特性、凍結試料の温度、および他の変数に応じて変動させることができる。例えば、ある動作モードは、凍結血清試料に亀裂を生じさせるまたは別様には損傷を与えることなく、凍結血清試料コアからアリコートを取り出すことを容易にするように適合させることができ、別のモードは、凍結血漿試料に亀裂を生じさせるまたは別様には損傷を与えることなく、凍結血漿試料から凍結試料コアを取り出すことを容易にするように適合させることができる。
本発明を詳細に説明してきたが、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲から逸脱することなく、修正および変形が可能であることは明らかであろう。
本発明の要素またはその好ましい実施形態(複数可)を導入するときに、冠詞「a」、「an」、「the」、および「前記(said)」は、要素の1つ以上があることを意味することが意図される。「備える(comprising)」、「含む(including)」、および「有する(having)」という用語は、包括的であることが意図され、列記された要素以外の付加的な要素が存在してもよいことを意味する。
前述の構築物、製品、および方法には、本発明の範囲から逸脱することなく、種々の変更を行うことができるので、前述の説明に含有される、および添付図面に示される全ての事項は、例示的なものであり、限定的な意味のものではないと解釈されるべきであることが意図される。

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  1. 明細書に記載された発明。
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