JP2016121804A - 断熱部材およびその取付方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い断熱効果が安定して得られる断熱部材およびその取付方法を提供することを目的とする。【解決手段】板状の真空断熱材10と弾性体12Aとを備え、真空断熱材10は、芯材と前記芯材を覆うガスバリア性フィルムとを備え、前記芯材が前記ガラスバリア性フィルムで形成された外袋内に減圧封入されており、弾性体12Aは伸び率が10%以上、アスカーF硬度が10以上、アスカーC硬度が30以下であり、弾性体12Aが真空断熱材10の施工面10aの全体に設けられた、断熱部材2。【選択図】図3

Description

本発明は、断熱部材およびその取付方法に関する。
住宅、ビル、車輛、保温保冷容器、冷蔵庫、給湯器等においては、断熱によってエネルギー消費を低減するために真空断熱材が使用される。真空断熱材としては、例えば、粉体や繊維で構成される芯材が、ガスバリア性フィルムで構成される外袋内に減圧封入されたものが知られている(例えば、特許文献1)。
真空断熱材は、通常は板状であり、両面粘着テープ等を用いて断熱対象物の施工面に貼り付けられる。断熱対象物の施工面が湾曲している場合は、真空断熱材は該施工面に合わせて湾曲されつつ貼り付けられる。
特開2004−239300号公報
しかし、断熱対象物の施工面に真空断熱材を設ける方法では、断熱効果が充分に得られないことがある。特に、真空断熱材を湾曲させることで表面に皺ができるなど、真空断熱材表面に凹凸がある場合、真空断熱材におけるガスバリア性フィルムの端部が耳折りされている場合等において、充分な断熱効果を得ることが難しい。また、厚みのある両面粘着テープであっても充分な断熱効果を得ることが難しい。
本発明は、高い断熱効果が安定して得られる断熱部材およびその取付方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有する。
[1]板状の真空断熱材と弾性体とを備え、前記真空断熱材は、芯材と前記芯材を覆うガスバリア性フィルムとを備え、前記芯材が前記ガスバリア性フィルムで形成された外袋内に減圧封入されており、前記弾性体は伸び率が10%以上、アスカーF硬度が10以上、アスカーC硬度が30以下であり、該弾性体が前記真空断熱材の施工面の少なくとも周縁に設けられた断熱部材。
[2]前記弾性体の厚さが、1mm以上である、[1]の断熱部材。
[3]前記弾性体の材質が、合成樹脂、天然ゴムまたは合成ゴムである、[1]または[2]の断熱部材。
[4]前記弾性体が、弾性発泡体である、[1]〜[3]のいずれかの断熱部材。
[5]前記弾性発泡体が、軟質ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、メラミンフォーム、ポリイミド発泡体、天然ゴム発泡体および合成ゴム発泡体からなる群から選ばれる1種以上である、[4]の断熱部材。
[6]前記弾性発泡体が、吸音性と吸水性の少なくとも一方を有する、[4]または[5]の断熱部材。
[7]前記弾性発泡体が、100℃以上の耐熱温度を有する、[4]〜[6]のいずれかの断熱部材。
[8]前記[1]〜[7]のいずれかの断熱部材を断熱対象物に貼り付ける、断熱部材の取付方法。
[9]前記[1]〜[7]のいずれかの断熱部材を断熱対象物に組み付ける方法であって、前記真空断熱材と前記弾性体とを別々に用意し、断熱対象物に前記弾性体を介して前記真空断熱材を貼り付ける、断熱部材の取付方法。
本発明の断熱部材は、高い断熱効果が安定して得られる。
また、本発明の断熱部材の取付方法によれば、高い断熱効果が安定して得られる。
本発明の断熱部材の一例を示した斜視図である。 図1の断熱部材の断面図である。 本発明の断熱部材の他の例を示した斜視図である。 断熱対象物に図2の断熱部材を取り付けた様子を示した断面図である。 断熱対象物に図3の断熱部材を取り付けた様子を示した断面図である。 例1における経過時間に対する水温の変化を示したグラフである。 本発明の断熱部材の他の例を示した断面図である。 本発明の断熱部材の他の例を示した断面図である。 本発明の断熱部材の他の例を示した断面図である。 例8及び例9における吸音グラフである。
[断熱部材]
本発明の断熱部材は、真空断熱材と、該真空断熱材の施工面の少なくとも周縁に設けられた後述する弾性体と、を備える。
本発明の断熱部材における弾性体は、真空断熱材の施工面の少なくとも周縁に設けられていればよく、真空断熱材の施工面における周縁のみに設けられていてもよく、真空断熱材の施工面の全体に設けられていてもよい。
具体的には、例えば、図1および図2に示すように、平面視矩形状で平板状の真空断熱材10と、真空断熱材10における施工面10aの周縁に全周にわたって設けられた弾性体12と、を備える断熱部材1が挙げられる。また、図3に示すように、平面視矩形状で平板状の真空断熱材10と、真空断熱材10における施工面10aの全体に設けられた弾性体12Aと、を備える断熱部材2が挙げられる。
また、本発明の断熱部材は、弾性体が断熱対象物側となるように断熱対象物の施工面に設けられるものである。
具体的には、断熱部材1であれば、例えば図4に示すように、上部開口部を有する容器本体110、および蓋体112を備える断熱対象物100の側面を施工面110aとする場合、弾性体12が施工面110a側となるように取り付けられる。同様に、断熱部材2であれば、図5に示すように、弾性体12Aが施工面110a側となるように断熱対象物100に取り付けられる。
本発明の断熱部材は、湾曲した施工面を有する真空断熱材を備えるものであってもよい。例えば、図8に示すように曲げ加工した真空断熱材10と、真空断熱材10における施工面10aの周縁に全周にわたって設けられた弾性体12とを備えた断熱部材3であってもよい。
本発明の断熱部材は、真空断熱材における施工面でない側の面に、さらに弾性体を備えるものであってもよい。例えば、図9に示すように、真空断熱材10の施工面10aと施工面ではない面10bの両方に弾性体12Aが設けられた断熱部材4であってもよい。
(真空断熱材)
真空断熱材は、芯材と、芯材を覆うガスバリア性フィルムとを備え、芯材がガスバリア性フィルムで形成された外袋内に減圧封入されたものである。
真空断熱材の形状は、特に限定されず、断熱対象物の施工面の形状に応じて適宜決定できる。通常、真空断熱材の形状は板状であり、施工面に対して平面状であっても、曲面状であってもよい。
<芯材>
芯材としては、真空断熱材に用いられる公知の芯材を使用できる。例えば、粉体を含む断熱材材料が板状に成形されたもの、グラスウール、エアロゲルブランケット等が挙げられるが、それに限定されるものではない。粉体を含む芯材の場合は、断熱材材料としては、高強度な芯材を得やすい点から、粉体に加えて繊維が含まれていることが好ましい。
≪粉体≫
以下に粉体を含む芯材の場合を例にとって説明する。
粉体としては、芯材に通常用いられる公知の粉体を使用できる。具体的には、ヒュームドシリカ、多孔質シリカ、輻射抑制材等が挙げられる。粉体としては、充分な強度を有する芯材が得られやすい点から、ヒュームドシリカを含むことが好ましい。
粉体は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
ヒュームドシリカは極めて微細な粉末であるため、粒の大きさを表す指標としては通常比表面積が用いられる。
ヒュームドシリカの比表面積は、50〜400m/gが好ましく、100〜350m/gがより好ましく、200〜300m/gが特に好ましい。ヒュームドシリカの比表面積が前記範囲の下限値以上であれば、優れた断熱性能が得られやすい。ヒュームドシリカの比表面積が前記範囲の上限値以下であれば、粒子の表面にバインダを付けやすい。
比表面積は、窒素吸着法(BET法)により測定される。
ヒュームドシリカの具体例としては、例えば、アエロジル200(比表面積200m/g、日本アエロジル(株)製)、アエロジル300(比表面積300m/g、日本アエロジル(株)製)、CAB−O−SIL M−5(比表面積200m/g、キャボットジャパン(株)製)、CAB−O−SIL H−300(比表面積300m/g、キャボットジャパン(株)製)、レオロシールQS30(比表面積300m/g、(株)トクヤマ製)等が挙げられる。
ヒュームドシリカは、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
多孔質シリカを併用する場合、多孔質シリカの比表面積は、100〜800m/gが好ましく、200〜750m/gがより好ましく、300〜700m/gが特に好ましい。多孔質シリカの比表面積が前記範囲の下限値以上であれば、優れた断熱性能が得られやすい。多孔質シリカの比表面積が前記範囲の上限値以下であれば、バインダを用いた場合に多孔質シリカに吸収されるバインダ量を少なくできる。そのため、添加するバインダ量が少なくてもより低い圧力で芯材を成形できる。その結果、芯材の密度を低くでき、優れた断熱性能が得られやすくなる。
多孔質シリカの気孔率は、60〜90%が好ましく、65〜85%がより好ましく、70〜80%が特に好ましい。多孔質シリカの気孔率が前記範囲の下限値以上であれば、固体の熱伝導を少なくできるため、優れた断熱性能が得られやすい。多孔質シリカの気孔率が前記範囲の上限値以下であれば、成形時に多孔質シリカ粒子がつぶれにくく、多孔性が維持されるために優れた断熱性能が得られやすい。
気孔率は、窒素吸着法(BJH法)により測定される。
多孔質シリカの平均粒子径は、レーザー回折散乱法やコールターカウンター法等により、体積基準で測定された場合において、1〜300μmが好ましく、2〜150μmがより好ましく、3〜100μmが特に好ましい。多孔質シリカの平均粒子径が前記範囲の下限値以上であれば、高い気孔率を有する多孔質シリカが得られやすく、優れた断熱性能が得られやすい。多孔質シリカの平均粒子径が前記範囲の上限値以下であれば、芯材の密度が高くなりすぎず、優れた断熱性能が得られやすい。
多孔質シリカの具体例としては、例えば、M.S.GELやサンスフェア(いずれもAGCエスアイテック(株)製)等が挙げられる。
輻射抑制材としては、例えば、金属粒子(アルミニウム粒子、銀粒子、金粒子等)、無機粒子(グラファイト、カーボンブラック、炭化ケイ素、酸化チタン、酸化スズ、酸化鉄、チタン酸カリウム等)等が挙げられる。
≪バインダ≫
芯材を低密度にしても充分な強度が得られやすい点から、芯材の形状を維持するために断熱材材料にはバインダを含ませることができる。例えば粉体としてヒュームドシリカを使用し、予め該ヒュームドシリカの表面にバインダを付与してバインダ付きヒュームドシリカとすることができる。ヒュームドシリカの表面に付与されたバインダによって、成形時の圧力が低くても、バインダ付きヒュームドシリカ同士、またはバインダ付きヒュームドシリカと他の材料(多孔質シリカ、繊維等)が互いに接着される。
多孔質シリカにバインダを付与しても、バインダが多孔質シリカに吸収されてしまうためにバインダによる効果は得られにくい。
バインダとしては、有機バインダであってもよく、無機バインダであってもよい。なかでも、バインダとしては、熱伝導性が低く、優れた断熱性能が得られやすい点から、無機バインダが好ましい。
無機バインダとしては、例えば、ケイ酸ナトリウム、リン酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等が挙げられる。なかでも、優れた断熱性能が得られやすい点から、ケイ酸ナトリウムが特に好ましい。
バインダは溶媒に溶解してバインダ液として用いることが好ましく、水溶液がより好ましい。
≪繊維≫
断熱材材料に繊維が含まれると、高強度な芯材が得られやすい。
繊維としては、真空断熱材に通常使用される繊維が使用でき、例えば、樹脂繊維、無機繊維が挙げられる。なかでも、真空下でのアウトガスが少なく、真空度の低下による断熱性能の低下を抑制しやすい点、および耐熱性に優れる点から、無機繊維が好ましい。
無機繊維としては、例えば、アルミナ繊維、ムライト繊維、シリカ繊維、グラスウール、グラスファイバー、ロックウール、スラグウール、炭化ケイ素繊維、カーボン繊維、シリカアルミナ繊維、シリカアルミナマグネシア繊維、シリカアルミナジルコニア繊維、シリカマグネシアカルシア繊維等が挙げられる。
使用する繊維の繊維長D30は、100μm以上が好ましく、200μm以上がより好ましい。繊維長D30が前記下限値以上であれば、芯材に割れが生じることを抑制しやすい。
使用する繊維の繊維長D90は、20mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましい。繊維長D90が前記上限値以下であれば、繊維同士が過度に絡まりにくいために粉体と均一に混合しやすく、繊維による効果が得られやすい。
繊維の太さ(直径)は、繊維による固体伝熱の増大を抑制できる点から、15μm以下が好ましい。また、繊維の太さ(直径)は、芯材に割れが生じることを抑制しやすい点から、1μm以上が好ましい。なお、本明細書において「繊維長D30」とは、個数基準で求めた繊維長分布の全個数を100%とした累積個数分布曲線において30%となる点の繊維長を意味する。また、「繊維長D90」とは、個数基準で求めた繊維長分布の全個数を100%とした累積個数分布曲線において90%となる点の繊維長を意味する。繊維長分布は、光学顕微鏡で観察した写真において無作為に50本以上の繊維の長さを測定して得られる頻度分布および累積個数分布曲線で求められる。
≪粉体、バインダ、繊維の割合≫
粉体(100質量%)中のヒュームドシリカの割合は、50〜100質量%が好ましく、70〜100質量%がより好ましく、80〜100質量%が特に好ましい。ヒュームドシリカの割合が前記範囲の下限値以上であれば、強度の高い芯材が得られやすい。
粉体(100質量%)中の多孔質シリカの割合は、0〜50質量%が好ましく、0〜30質量%がより好ましく、0〜20質量%が特に好ましい。多孔質シリカの割合が多いほど、断熱性能に優れた真空断熱材が得られやすい。多孔質シリカの割合が前記範囲の上限値以下であれば、強度の高い芯材が得られやすい。
粉体が予め表面にバインダを付与したバインダ付きヒュームドシリカと多孔質シリカを含む場合、バインダ付与前のヒュームドシリカの質量Mと多孔質シリカの質量Mとの比M/Mは、50/50以上が好ましく、70/30以上がより好ましく、80/20以上が特に好ましい。前記比M/Mが前記下限値以上であれば、より低密度で優れた断熱性能を有し、かつ充分な強度を有する芯材が得られやすい。
粉体が輻射抑制材を含む場合、粉体(100質量%)中の輻射抑制材の割合は、3〜30質量%が好ましく、5〜25質量%がより好ましく、10〜20質量%が特に好ましい。輻射抑制材の割合が前記範囲の下限値以上であれば、輻射抑制材の効果が得られやすい。輻射抑制材の割合が前記範囲の上限値以下であれば、輻射抑制材による固体伝熱の増大を抑制できるため、優れた断熱性能が得られやすい。
バインダの割合は、予め表面にバインダを付与したバインダ付きヒュームドシリカを使用する場合、バインダ付与前のヒュームドシリカ100質量部に対して、0.1〜15質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましく、1〜4質量部が特に好ましい。前記バインダの割合が前記範囲の下限値以上であれば、より低密度で充分な強度を有する芯材が得られやすく、また優れた断熱性能が得られやすい。前記バインダの割合が前記範囲の上限値以下であれば、バインダによる固体伝熱の増大を抑制できるため、断熱性能の低下を抑制しやすい。芯材の形状維持性が確保できれば、より良い断熱性能を得るためバインダの割合は少ないことが好ましく、無添加でもよい。
また、ヒュームドシリカ、バインダおよびそれ以外の成分(多孔質シリカ、繊維等)を同時に混合する場合等、予め表面にバインダを付与したバインダ付きヒュームドシリカを使用しない場合のバインダの割合は、粉体100質量部に対して、0.1〜15質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましく、1〜4質量部が特に好ましい。バインダの割合が前記範囲の下限値以上であれば、より低密度で充分な強度を有する芯材が得られやすく、また優れた断熱性能が得られやすい。バインダの割合が前記範囲の上限値以下であれば、バインダによる固体伝熱の増大を抑制できるため、断熱性能の低下を抑制しやすい。
芯材として粉体を用いる場合の、粉体の好ましい組成は、質量比で、ヒュームドシリカ:多孔質シリカ:輻射抑制材が、70〜90:0〜20:10〜20(合計を100とする。)が好ましい。
繊維の割合は、粉体100質量部に対して、1〜30質量部が好ましく、2〜20質量部がより好ましく、4〜10質量部が特に好ましい。繊維の割合が前記範囲の下限値以上であれば、高強度な芯材が得られやすい。繊維の割合が前記範囲の上限値以下であれば、繊維による固体伝熱の増大を抑制できるため、断熱性能の低下を抑制しやすい。
<ガスバリア性フィルム>
ガスバリア性フィルムは、真空断熱材に使用される公知のものを制限なく使用できる。
ガスバリア性フィルムにより形成する外袋の大きさおよび形状は、特に限定されず、芯材の大きさおよび形状に合わせて適宜決定すればよい。
<真空度>
真空断熱材における外袋内の真空度は、優れた断熱性能が得られ、また真空断熱材の寿命が長くなる点から、1×10Pa以下が好ましく、1×10Pa以下がより好ましい。
<真空断熱材の製造方法>
真空断熱材の製造方法は、特に限定されず、例えば、断熱材材料を成形して芯材を得る成形工程と、芯材をガスバリア性フィルムからなる外袋内に減圧封入して真空断熱材を得る減圧封入工程と、を有する方法が挙げられる。
断熱材材料を成形して芯材を得る方法としては、公知の方法を採用でき、例えば、断熱材材料を金型に投入し、加圧して成形する方法等が挙げられる。
減圧封入工程では、例えば、ガスバリア性フィルムにより形成された開口部を有する外袋内に芯材を収納し、減圧条件下において該外袋の開口部をヒートシール等で密封した後、外袋の外部を大気圧条件に戻して真空断熱材を得る。
真空断熱材において芯材の周囲にヒートシール等によって形成されたシール部(耳)は、耳折りされていてもいなくてもよい。耳折りされていない場合は、真空断熱材の芯材部分と耳の部分で段差が生じ、耳の部分は断熱対象物と密着しないため、熱が放出されやすい。具体的には、図7に示すように、外袋13内に芯材14が収納され、外袋13の周縁部がヒートシールされてシール部11が形成された真空断熱材10では、真空断熱材10における芯材14が収納された部分の施工面10aとシール部11には段差が生じる。この場合は、例えば、シール部11の断熱対象物側に段差と同じ厚みの弾性体12Cを貼り付けて、真空断熱材10における施工面10aとシール部11との段差を解消し、施工面10aとシール部11上の弾性体12Cを覆うように弾性体12Bを設けることが好ましい。これにより、断熱対象物の施工面とシール部との間に隙間が生じにくく、該施工面と真空断熱材との間に空気が出入りして熱の出入りが起こることを抑制しやすくなる。
(弾性体)
本発明の断熱部材における弾性体は、伸び率が10%以上であり、アスカーF硬度が10以上であり、かつアスカーC硬度が30以下の部材である。
弾性体の伸び率は、10%以上であり、15〜1000%が好ましく、18〜800%がより好ましい。弾性体の伸び率が下限値以上であれば、断熱対象物の施工面と真空断熱材との間に空気が出入りして熱の出入りが起こることを抑制できる。弾性体の伸び率が前記範囲の上限値以下であれば、弾性体が過剰に変形して断熱が不充分になることを抑制できる。
なお、伸び率とは、JIS K 6400(2012年度版)に準拠して測定された値を意味する。
弾性体のアスカーF硬度は、10以上であり、12以上が好ましく、15以上がより好ましい。弾性体のアスカーF硬度が前記下限値以上であれば、弾性体が過剰に変形して断熱が不充分になることを抑制できる。
弾性体のアスカーC硬度は、30以下であり、25以下が好ましく、20以下がより好ましい。弾性体のアスカーC硬度が前記上限値以下であれば、断熱対象物の施工面と真空断熱材との間に空気が出入りして熱の出入りが起こることを抑制しやすい。
弾性体の厚さは、1mm以上が好ましく、1mm以上50mm以下がより好ましく、2mm以上40mm以下がさらに好ましく、3mm以上30mm以下が特に好ましい。弾性体の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、弾性体による効果が得られやすい。弾性体の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、真空断熱材の断熱性能が有効に発揮されやすい。
断熱部材1のように真空断熱材の施工面における周縁のみに弾性体を設ける場合、該弾性体の幅は、3mm以上が好ましく、5mm以上がより好ましい。弾性体の幅が前記範囲の下限値以上であれば、優れた断熱性能が得られやすい。
弾性体の形状は、特に限定されず、断熱対象物の施工面の形状に応じて適宜決定できる。
弾性体には、無機の弾性体と有機の弾性体が含まれる。
有機の弾性体の材質としては、合成樹脂、天然ゴムまたは合成ゴムが好ましい。
合成樹脂としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
合成ゴムとしては、例えば、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、シリコンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。
また弾性体の材質は、断熱対象物や真空断熱材が使用される雰囲気温度に応じて選択されることが好ましい。例えば、高温の断熱対象物の場合は、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、EPDM、シリコンゴム、およびフッ素ゴムが好ましい。また低温の断熱対象物の場合は、合成樹脂および合成ゴムから任意に選ぶことができる。
弾性体は、1種のみを使用してもよく、2種以上を組み合わせ使用してもよい。
弾性体を2種以上組み合せる場合は2種以上の弾性体を層状に積層し、断熱対象部の温度が高温の場合は耐熱性の高い弾性体が断熱対象部側に配置されるように真空断熱材に設けると弾性体の劣化が抑制できる。
弾性体は、弾性発泡体であってもよい。弾性体発泡体であると施工時に断熱対象物の施工面に設ける際に変形して隙間が生じにくく、施工面と真空断熱材との間に空気が出入りして熱の出入りが起こることを抑制しやすい点から、弾性発泡体が好ましい。
弾性発泡体は、1種のみを使用してもよく、2種以上を組み合わせ使用してもよい。
弾性発泡体としては、軟質ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、メラミンフォーム、ポリイミド発泡体、天然ゴム発泡体および合成ゴム発泡体からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
また弾性発泡体の材質は、断熱対象物や真空断熱材が使用される雰囲気温度に応じて選択されることが好ましい。例えば、高温の断熱対象物の場合は、メラミンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、天然ゴム発泡体および合成ゴム発泡体が好ましい。また低温の断熱対象物の場合は、合成樹脂発泡体および合成ゴム発泡体から任意に選ぶことができる。
さらに、弾性発泡体は吸音性および吸水性の少なくとも一方を有することが好ましい。
弾性発泡体は、連続気泡を有するものであってもよく、独立気泡を有するものであってもよい。
弾性発泡体が連続気泡を有すると、熱の出入りが起こるのを抑制しやすく、かつ吸音性および/または吸水性が良いため音および/または水の出入りも抑制できる。連続気泡を有する弾性発泡体としては、連続気泡を有するものであれば特に制限はないが、軟質ポリウレタンフォームは連続気泡発泡体が得られやすく、吸音性および/または吸水性が良好なため好ましい。
熱の出入りの抑制と吸音性を有する真空断熱材は、断熱と共に、断熱対象物から発生する音を低減することができるため、音が発生する断熱対象物に好適に用いることができる。また、熱の出入りの抑制と吸音性を有する真空断熱材を居住空間の壁面や天井の断熱材として用いると、断熱と共に、外からの音を低減することができる。
また、断熱対象物が低温度の場合、結露によって対象物に水が付着することがある。熱の出入りの抑制と吸水性を有する真空断熱材は、断熱と共に、結露によって発生する水分を吸収するため、結露が発生するような対象物の断熱に好適に用いることができる。
弾性発泡体の密度は、3〜500kg/mが好ましく、5〜400kg/mがより好ましい。弾性体の密度が下限値以上であれば、弾性体が過剰に変形して断熱が不充分になることを抑制できる。弾性体の密度が前記範囲の上限値以下であれば、優れた断熱性能が得られやすい。
弾性発泡体は耐熱性を有することが好ましい。耐熱性とは、断熱材が通常用いられる温度において連続使用が可能であることを意味する。また、前記連続使用が可能な温度を耐熱温度という。
真空断熱材の施工面に弾性体を設ける態様としては、特に限定されず、例えば、真空断熱材の施工面に両面粘着テープによって弾性体を貼り付ける態様、接着剤を介して貼り付ける態様等が挙げられる。
(用途)
本発明の断熱部材の用途としては、特に限定されず、例えば、住宅、車輛、保温保冷容器、冷凍庫、給湯器等が挙げられる。
本発明の断熱部材は、優れた断熱性能を長期間維持しやすい点から、保温・保冷用途に用いることが好ましい。
例えば、本発明の断熱部材を備える給湯器としては、給湯器における貯湯タンクの外側面に本発明の断熱部材を取り付けたもの等が挙げられる。本発明の断熱部材を備えることで、高い断熱効果が安定して発揮される。
また、本発明の断熱部材を給湯器に用いる場合は、使われるお湯の温度にもよるが、長期に渡って安定した保温性を発揮するためには、耐熱温度が100℃以上の弾性発泡体を用いることが好ましい。
(作用効果)
前述したように、従来のような、断熱対象物の施工面に真空断熱材を貼り付ける方法では、充分な断熱効果が得られないことがある。この問題について本発明者が検討したところ、真空断熱材と施工面との間に隙間が生じていることで、該隙間を流れる空気によって断熱対象物の熱が周囲に拡散されることが要因であることが判明した。特に、真空断熱材の表面に皺等の凹凸がある場合、真空断熱材の端部が耳折りされている場合等は、真空断熱材と施工面との間に隙間が生じやすいため、充分な断熱効果が得られにくいと考えられる。また真空断熱材を貼り付ける両面粘着テープが厚い場合であっても充分に施工面に追随できず、真空断熱材と施工面との間に隙間が生じやすいと考えられる。
これに対して、本発明の断熱部材においては、真空断熱材の施工面の少なくとも周縁に、真空断熱材に比べて変形しやすい弾性体が設けられている。これにより、本発明の断熱部材を弾性体が施工面側となるように断熱対象物に取り付けた状態では、弾性体が真空断熱材と施工面の形状に応じて変形し、それらに密着できるため、真空断熱材の少なくとも周縁と施工面との間に隙間が生じることが抑制される。その結果、断熱対象物と真空断熱材の間を流れる空気によって断熱対象物の熱が周囲に拡散されることが抑制されることで、高い断熱効果が安定して得られる。
さらに、真空断熱材に取り付ける材料が弾性体であるため、例えば施工面に真空断熱材を取り付けられる空間が限られていても、取り付けられた弾性体を切断することなく、厚み方向に圧縮変形させて施工することが可能である。
(断熱部材の取付方法)
本発明の断熱部材を断熱対象物に取り付ける方法としては、例えば、予め真空断熱材の施工面に弾性体を設けた断熱部材を用意し、弾性体が断熱対象物の施工面側となるように両面粘着テープ等で該断熱部材を貼り付ける方法が挙げられる。
また、真空断熱材と弾性体とを別々に用意し、断熱対象物に弾性体を介して真空断熱材を貼り付けることにより、断熱対象物の施工面で断熱部材を組み立てながら取り付ける方法を採用してもよい。
具体的には、例えば、断熱対象物の施工面に、軟質ウレタンフォーム等の弾性体を両面粘着テープ等により貼り付けた後、該弾性体上に真空断熱材を両面粘着テープ等により貼り付ける方法等が挙げられる。また、断熱対象物の施工面からわずかに離間するように真空断熱材を設置した状態で、施工面と真空断熱材の周縁との間にコーキング材を充填して弾性体を形成し、真空断熱材を貼り付けてもよい。また、断熱対象物の施工面からわずかに離間するように真空断熱材を設置した状態で、施工面と真空断熱材の周縁との間に、スプレー法によって軟質ウレタンフォームからなる弾性発泡体を形成し、真空断熱材を貼り付けてもよい。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。例1〜4、および例8は実施例であり、例5〜7、および例9は比較例である。
[アスカーF硬度、アスカーC硬度]
弾性体のアスカーF硬度は、JISK6253に従い、室温(22℃)において、アスカー硬度計F型を用いて測定した。なお、軟質ポリウレタンフォームについては厚さ38mmの弾性体に対して測定し、加圧後20秒後に読み取った値とした。
弾性体のアスカーC硬度は、アスカー硬度計C型を用いる以外は、アスカーF硬度と同様にして測定した。
[伸び率、通気性、密度]
伸び率、通気性、密度はJIS K6400(2004年版および2012年版)に準拠して測定した。
[製造例1]
ヒュームドシリカ(商品名「アエロジル300」、比表面積300m/g、日本アエロジル(株)製。以下、同じ。)40質量部に対して、けい酸ソーダ3号(AGCエスアイテック(株)製)の3.4質量部(固形分換算にて1.3質量部)をイオン交換水22.9質量部で希釈したバインダ液をブレンダによって混合した。次いで、ヒュームドシリカ40質量部と、多孔質シリカとしてM.S.GEL(AGCエスアイテック(株)製)20質量部を加え、さらに無機繊維としてシリカマグネシアカルシア繊維(商品名「スーパーウール」、D30:227μm、D90:902μm、新日本サーマルセラミックス(株)製)2質量部を追加して、ブレンダにより混合して断熱材材料を得た。
得られた断熱材材料を金型に投入し、圧力をかけて縦90mm×横100mm×厚さ10mmの平板状に成形した後、200℃で1時間加熱して芯材を作製した。次いで、市販のガスバリアフィルム(ADY−134、エーディーワイ(株)製)2枚をヒートシール層を内側にして重ね合わせ、その三方のみをヒートシールした外袋内に芯材を入れ、ヒートシール機能付きの真空チャンバー内に設置した。その後、チャンバー内を30Paまで減圧し、その状態で外袋の開口部をヒートシールして密封し、外袋の外部を大気圧条件に戻して、縦90mm×横100mm×厚さ10mmサイズの真空断熱材を得た。
次いで、該真空断熱材の片面全体に、弾性体Aとして縦90mm×横100mm×厚さ5mmの軟質ウレタンフォームを両面粘着テープにより貼り付けて断熱部材を作製した。使用した軟質ウレタンフォームのアスカーF硬度は25(厚さ38mm)、伸び率は280%、耐熱温度は70℃であった。使用した軟質ウレタンフォームのその他の物性値は、通気性が24L/分、密度が59.8kg/mであった。
[製造例2]
弾性体Bとして、軟質ウレタンフォームの代わりに、同形状のエチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)スポンジ(製品名「ゴムスポンジE−4088」、(株)イノアックコーポレーション製)を用いた以外は、製造例1と同様にして断熱部材を作製した。使用したゴムスポンジのアスカーC硬度は6、伸び率は220%、耐熱温度は120℃であった。
[製造例3]
弾性体Cとして、軟質ウレタンフォームの代わりに、同形状のメラミンフォーム(製品名「バソテクトG」、(株)イノアックコーポレーション製)を用いた以外は、製造例1と同様にして断熱部材を作製した。使用したメラミンフォームのアスカーF硬度は60、伸び率は18%、耐熱温度は150℃であった。
[製造例4]
真空断熱材の片面における4辺に、幅20mm、厚さ5mmで、製造例1で用いたものと同じ軟質ウレタンフォームを周縁に沿って貼り付けた以外は、製造例1と同様にして断熱部材を作製した。
[例1]
上部開口部の縦横サイズが概ね140mm×140mmで、深さが100mmのステンレス容器を用意した。
ステンレス容器の底面に、製造例1と同様にして得た縦140mm×横140mm×厚さ10mmサイズの真空断熱材を、両面粘着テープを用いて貼り付けた。次いで、ステンレス容器の4つの側面に、製造例1で得た4つの断熱部材を、弾性体がステンレス容器側となるように両面粘着テープで貼り付けた。ステンレス容器の外面における、真空断熱材および断熱部材が貼り付けられていない部分には、製造例1で用いた厚さ5mmの軟質ウレタンフォームを貼り付けた。
ステンレス容器内を水で満たし、投げ込みヒーターを用いて加熱し、水温を90℃とした後、投げ込みヒーターを取り出して、厚さ25mmの発泡スチロール樹脂板(スタイロフォームEX)でステンレス容器の上部開口部に蓋をした。該ステンレス容器を室温(22℃)で放置した状態で、熱電対により水温の変化を測定し、水温が50℃になるまでの時間を測定した。
[例2]
製造例1の断熱部材の代わりに、製造例2の断熱部材を用いた以外は、例1と同様にして水温の変化を測定し、水温が50℃になるまでの時間を測定した。
[例3]
製造例1の断熱部材の代わりに、製造例3の断熱部材を用いた以外は、例1と同様にして水温の変化を測定し、水温が50℃になるまでの時間を測定した。
[例4]
製造例1の断熱部材の代わりに、製造例4の断熱部材を用いた以外は、例1と同様にして水温の変化を測定し、水温が50℃になるまでの時間を測定した。
[例5]
ステンレス容器の4つの側面に、製造例1で得た断熱部材の代わりに、製造例1の真空断熱材を貼り付けた以外は、例1と同様にして水温の変化を測定し、水温が50℃になるまでの時間を測定した。
[例6]
例1におけるステンレス容器の底面の真空断熱材、側面の断熱部材および軟質ウレタンフォームのうち、断熱部材だけを貼り付けなかった以外は、例1と同様にして水温の変化を測定し、水温が50℃になるまでの時間を測定した。
[例7]
例1と同様にしてステンレス容器の底面に真空断熱材を貼り付けた。次いで、ステンレス容器の4つの側面に、該側面における幅方向の中央部分が縦方向に幅60mmの帯状に露出するように、製造例1と同じ厚さ5mmの軟質ウレタンフォームを両面粘着テープで貼り付けた。次いで、ステンレス容器の4つの側面における軟質ウレタンフォーム上に製造例1の真空断熱材を両面粘着テープで貼り付け、ステンレス容器の側面における幅方向の中央部分と真空断熱材との間に5mmの隙間ができるようにした。
次いで、例1と同様にステンレス容器に水を満たして加熱し、熱電対により水温の変化を測定し、水温が90℃から50℃になるまでの時間を測定した。
例1における経過時間に対する水温の変化を示したグラフを図6に示す。
また、各例の弾性部材における弾性体の各物性値、および水温が50℃になるまでの時間を表1に示す。
Figure 2016121804
表1に示すように、本発明の弾性部材を用いた例1〜4では、本発明の弾性部材を用いていない例5〜7に比べて、水温が50℃に変化するまでの時間が長く、優れた断熱性能が得られた。
[例8]
製造例1と同様にして縦500mm×横500mm×厚さ10mmサイズの真空断熱材を得た。次いで、真空断熱材の両面全体に、弾性体Aとして縦500mm×横500mm×厚さ5mmの例1と同様の軟質ウレタンフォームを両面粘着テープにより貼り付けて断熱部材を作成した。
得られた断熱部材について、ISO140−3に準拠した残響室法によって、周波数400Hz〜5000Hzの範囲で吸音率を測定した。
[例9]
例8で用いた真空断熱材について、例8と同様の方法で吸音率を測定した。
例8及び例9の測定結果を図10に示す。図10に示すように、軟質ウレタンフォームを真空断熱材に貼り付けることによって断熱性能が優れるだけでなく吸音性も付与できる。
本発明の製造方法で製造される断熱部材は、省エネルギー化が求められる、保温や保冷、断熱が必要な箇所に適用できる。具体的には、例えば住宅およびビルの壁・屋根・床・配管、太陽光・熱設備等の住設分野;恒温槽、湯沸かし器、温水タンク、炊飯器、冷蔵庫、冷凍庫、保冷庫・保冷タンク、自動販売機、クーラーボックス、保冷カバー、防寒服等の保温・保冷分野;ノートパソコン、液晶プロジェクター、コピー機、バッテリー、燃料電池等の電気・電子機器、半導体製造装置等の産業機器分野;自動車、バス、トラック、保冷車、列車、貨物車、船舶等の移動体分野;プラントの配管等に適用が可能である。
1、2 断熱部材
10 真空断熱材
10a 施工面
12、12A 弾性体

Claims (9)

  1. 板状の真空断熱材と弾性体とを備え、
    前記真空断熱材は、芯材と前記芯材を覆うガスバリア性フィルムとを備え、前記芯材が前記ガスバリア性フィルムで形成された外袋内に減圧封入されており、
    前記弾性体は伸び率が10%以上、アスカーF硬度が10以上、アスカーC硬度が30以下であり、該弾性体が前記真空断熱材の施工面の少なくとも周縁に設けられた断熱部材。
  2. 前記弾性体の厚さが、1mm以上である、請求項1に記載の断熱部材。
  3. 前記弾性体の材質が、合成樹脂、天然ゴムまたは合成ゴムである、請求項1または2に記載の断熱部材。
  4. 前記弾性体が、弾性発泡体である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の断熱部材。
  5. 前記弾性発泡体が、軟質ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、メラミンフォーム、ポリイミド発泡体、天然ゴム発泡体および合成ゴム発泡体からなる群から選ばれる1種以上である、請求項4に記載の断熱部材。
  6. 前記弾性発泡体が、吸音性および吸水性の少なくとも一方を有する、請求項4または5に記載の断熱部材。
  7. 前記弾性発泡体が、100℃以上の耐熱温度を有する、請求項4〜6のいずれか一項に記載の断熱部材。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の断熱部材を断熱対象物に貼り付ける、断熱部材の取付方法。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の断熱部材を断熱対象物に組み付ける方法であって、
    前記真空断熱材と前記弾性体とを別々に用意し、断熱対象物に前記弾性体を介して前記真空断熱材を貼り付ける、断熱部材の取付方法。
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