JP2016121420A - 表皮材 - Google Patents
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Abstract
Description
そのため、耐摩耗性に優れ、本ヌバックと同等の又は本ヌバックに近い触感及び意匠を兼ね備えた表皮材を提供することができる。
基材層2は、化学繊維からなる繊維集合体2Aを含むものであればよく、繊維集合体のみからなるものであってもよい。基材層の厚みは、特に限定されるものではないが、自動車内装用部品の表皮材の好適な物性としては、300〜4000μmであることが好ましく、400〜2000μmであることがより好ましい。
繊維集合体2Aは、化学繊維からなるものであれば、特に限定されるものではない。ここで、化学繊維としては、例えば、合成繊維や半合成繊維、再生繊維などを挙げることができる。また、合成繊維としては、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどである。)、これらの変性物などからなる繊維を挙げることができる。更に、半合成繊維としては、例えば、セルロースや蛋白質、これらの変性物などからなる繊維を挙げることができる。また、再生繊維としては、セルロース、これらの変性物などからなる繊維を挙げることができる。しかしながら、これらに限定されるものではなく、人工皮革や合成皮革において用いられる従来公知の繊維を適用することができる。そして、これらは、1種を単独で又は2種以上を適宜組み合わせて適用することができる。また、特に限定されるものではないが、ポリアミドやその変性物などからなるポリアミド系繊維、ポリエステルやその変性物などからなるポリエステル系繊維を適用することが好適である。
表面層4は、繊維集合体から形成される複数の立毛4Aを含むものであればよく、立毛のみからなるものであってもよい。表面層の厚みは、特に限定されるものではないが、自動車内装用部品の表皮材の好適な物性としては、5〜200μmであることが好ましく、10〜150μmであることがより好ましく、10〜50μmであることが更に好ましい。
立毛4Aは、繊維集合体から形成されるものであれば、特に限定されるものではない。このような立毛は、例えば、繊維集合体を起毛させることによって形成することができる。また、繊維集合体と一体であるため、脱毛しにくく、耐摩耗性に優れるという利点もある。更に、立毛の長さは、特に限定されるものではないが、例えば、200μm以下であることが好ましく、5〜200μmであることが好ましく、10〜150μmであることが好ましい。立毛の長さを200μm以下とすると、表皮材の触感及び意匠を本ヌバックと同等にし易くなる。
極細繊維(繊度:0.08dtex、樹脂種:ポリエステル)からなる不織布とその内部に分散した状態で含有される高分子弾性体(樹脂種:ポリウレタン)とからなる被加工材を180番手エメリーペーパーを用いて、回転数700rpmの研磨により整毛して、被加工表皮材を得た。次いで、得られた被加工表皮材に対して、市販の染料を用いて、染色温度120℃、染色時間1時間で染色処理をした。更に、得られた被加工表皮材に対して、エンボス形状を有するロール状の型を用いて、加熱温度150℃、プレス圧力4kg/cm2のエンボス加工をした。更に、得られた被加工表皮材に対して、ソーピング及び水洗を常温雰囲気下、各20分間実施して、余分な染料を除去した。更に、得られた被加工表皮材に対して、リン系難燃剤を塗布した。更に、得られた被加工表皮材を、加圧ロールと100℃の加熱ロールを用いて、送り速度2m/minで、圧縮し、圧縮から解放されたゴムベルト収縮作用により強制収縮させた。しかる後、600番手のエメリーペーパーを用いて、回転数400rpmのバフィングにより整毛して、本例の表皮材を得た。なお、本例の表皮材は、表面にシボ形状を有する。
エンボス加工をしなかったこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、本例の表皮材を得た。なお、本例の表皮材は、表面にシボ形状を有しない。
極細繊維(繊度:0.08dtex、樹脂種:ポリエステル)からなる不織布とその内部に分散した状態で含有される高分子弾性体(樹脂種:ポリウレタン)とからなる被加工材に代えて、極細繊維(繊度:0.17dtex、樹脂種:ポリエステル)からなる不織布とその内部に分散した状態で含有される高分子弾性体(樹脂種:ポリウレタン)とからなる被加工材を用いたこと、及び、エンボス加工をしなかったこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、本例の表皮材を得た。なお、本例の表皮材は、表面にシボ形状を有しない。
極細繊維(繊度:0.08dtex、樹脂種:ポリエステル)からなる不織布とその内部に分散した状態で含有される高分子弾性体(樹脂種:ポリウレタン)とからなる被加工材に代えて、極細繊維(繊度:0.22dtex、樹脂種:ポリエステル)からなる不織布とその内部に分散した状態で含有される高分子弾性体(樹脂種:ポリウレタン)とからなる被加工材を用いたこと、及び、エンボス加工をしなかったこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返して、本例の表皮材を得た。なお、本例の表皮材は、表面にシボ形状を有しない。
参考例の表皮材として、本ヌバックを用いた。なお、本例の表皮材は、表面にシボ形状を有する。
各例の表皮材について、静摩擦係数(μS)は、JISZ8703(試験場所の標準状態)の標準温度20℃2級(温度20±2℃)、標準湿度65%5級(相対湿度65±5%)に準拠した環境において、JISP8147に準拠して算出した。
各例の表皮材について、算術平均粗さ(Ra)は、JISZ8703(試験場所の標準状態)の標準温度20℃2級(温度20±2℃)、標準湿度65%5級(相対湿度65±5%)に準拠した環境において、JISB0031に準拠して算出した。
各例の表皮材について、立毛の長さは、JISZ8703(試験場所の標準状態)の標準温度20℃2級(温度20±2℃)、標準湿度65%5級(相対湿度65±5%)に準拠した環境において、表皮様シートの断面を走査型電子顕微鏡(倍率:50倍〜200倍)により測定した。
各例の表皮材について、繊度は、JISZ8703(試験場所の標準状態)の標準温度20℃2級(温度20±2℃)、標準湿度65%5級(相対湿度65±5%)に準拠した環境において、表皮様シートを形成している極細長繊維の断面積を走査型電子顕微鏡(倍率:数百倍〜数千倍)により測定し、平均断面積を求め、この平均断面積と繊維を形成するポリマーの密度から平均繊度として計算した。
各例の表皮材について、見かけ密度は、JISZ8703(試験場所の標準状態)の標準温度20℃2級(温度20±2℃)、標準湿度65%5級(相対湿度65±5%)に準拠した環境において、人工皮革基体の単位面積あたりの重量(g/cm2)を厚み(cm)で除した数字を密度(g/cm3)とした。なお、厚さは、JISL1096に準拠して算出したものである。各例の仕様を表1に示す。
<耐摩耗性>
各例の表皮材の耐摩耗性を評価した。具体的には、JISL1096に準拠して評価した。得られた結果を表1に併記する。表1中の「耐摩耗性」の項目における「○」は、自動車内装部品に適用した場合に優れた耐摩耗性を示すこと、「×」は、自動車内装部品に適用した場合に優れた耐摩耗性を示さないことを示す。
各例の表皮材の触感を評価した。具体的には、恒温恒湿室にて、パネラー複数人にて、各例の表皮材の表面を無作為になでるように触り、表2に示す評価基準にて、評価点を付け、その平均を算出した。得られた結果を表1に併記する。
各例の表皮材の意匠を評価した。具体的には、外観を目視によって評価した。得られた結果を表1に併記する。表1中の「意匠」の項目における「◎」は、本ヌバックと同等であること、「○」は、本ヌバックに近いこと、「×」は、本ヌバックらしくないことを示す。
1a 表面
2 基材層
2A 繊維集合体
4 表面層
4A 立毛
Claims (9)
- 化学繊維からなる繊維集合体を含む基材層と、
上記基材層の少なくとも一方の面側に配設され、上記繊維集合体から形成される複数の立毛を含む表面層と、を有し、
上記表面層が配設されている側の表面における静摩擦係数(μS)が0.30〜0.45であり、
上記表面層が配設されている側の表面における算術平均粗さ(Ra)が10〜25μmである
ことを特徴とする表皮材。 - 上記立毛の長さが、200μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の表皮材。
- 上記繊維集合体が、不織布であることを特徴とする請求項1又は2の記載の表皮材。
- 上記繊維集合体が、その内部に高分子弾性体を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の表皮材。
- 下記の工程(1)及び工程(2)
工程(1):化学繊維からなる繊維集合体を含む被加工材の少なくとも一方の面側にシボ形状を形成する工程、
工程(2):工程(1)の後に実施され、シボ形状を形成した上記被加工材のシボ形状を形成した面側において上記繊維集合体を構成する化学繊維を起毛させる工程、
を含む製造方法により得られることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の表皮材。 - 上記繊維集合体における化学繊維の繊度が0.001〜0.5dtexであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の表皮材。
- 上記繊維集合体における化学繊維の繊度が0.001〜0.15dtexであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の表皮材。
- 見かけ密度が0.1g/cm3以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の表皮材。
- 見かけ密度が0.4〜0.8g/cm3であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の表皮材。
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