JP2016119224A - 誘導加熱装置 - Google Patents

誘導加熱装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016119224A
JP2016119224A JP2014258243A JP2014258243A JP2016119224A JP 2016119224 A JP2016119224 A JP 2016119224A JP 2014258243 A JP2014258243 A JP 2014258243A JP 2014258243 A JP2014258243 A JP 2014258243A JP 2016119224 A JP2016119224 A JP 2016119224A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating coil
heating
space
heated
end side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014258243A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5838254B1 (ja
Inventor
秀章 後藤
Hideaki Goto
秀章 後藤
浩市 守上
Koichi Morigami
浩市 守上
洋 城野
Hiroshi Kino
洋 城野
翼 末永
Tsubasa SUENAGA
翼 末永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugai Ro Co Ltd
SPC Electronics Corp
Original Assignee
Chugai Ro Co Ltd
SPC Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugai Ro Co Ltd, SPC Electronics Corp filed Critical Chugai Ro Co Ltd
Priority to JP2014258243A priority Critical patent/JP5838254B1/ja
Priority to PCT/JP2015/085297 priority patent/WO2016104301A1/ja
Priority to CN201580013689.4A priority patent/CN106134286B/zh
Priority to KR1020167022250A priority patent/KR101712550B1/ko
Priority to TW104142964A priority patent/TWI687133B/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP5838254B1 publication Critical patent/JP5838254B1/ja
Publication of JP2016119224A publication Critical patent/JP2016119224A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/02Induction heating
    • H05B6/36Coil arrangements
    • H05B6/44Coil arrangements having more than one coil or coil segment
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/02Induction heating
    • H05B6/10Induction heating apparatus, other than furnaces, for specific applications
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/02Induction heating
    • H05B6/36Coil arrangements
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/02Induction heating
    • H05B6/36Coil arrangements
    • H05B6/40Establishing desired heat distribution, e.g. to heat particular parts of workpieces

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • General Induction Heating (AREA)

Abstract

【課題】加熱効率を著しく低下させずにエッジ部の過剰な加熱を抑制する誘導加熱装置を提供する。
【解決手段】薄板状被加熱物を加熱する誘導加熱装置において、略ルート記号形状に形成される第1加熱コイルと、略ルート記号形状に形成され、第1加熱コイルと電気的に接続する第2加熱コイルとを有し、互いに電気的に接続しない領域において薄板状被加熱物のエッジ部近傍で交差して第1空間を形成し、第1空間の外側の薄板状被加熱物が搬送されていない領域に第2空間、第3空間を形成するようにして、第1加熱コイルと第2加熱コイルとを薄板状被加熱物に対して略平行に配置し、第1加熱コイルと第2加熱コイルとの少なくともいずれか一方を、薄板状被加熱物の搬送方向と直交する方向に移動可能とし、移動可能な加熱コイルが移動することにより第1空間のみが拡大または縮小し、第1空間と、第2空間および第3空間とでは、生じる磁束が逆向きとなるようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、誘導加熱装置に関し、さらに詳細には、非磁性材または磁性材よりなる薄板状の被加熱物(以下、「薄板状の被加熱物」を、「薄板状被加熱物」と称する。)を加熱する際に用いる誘導加熱装置に関する。
一般に、磁性材の薄板状被加熱物を誘導加熱する際には、加熱コイルとして、所謂、トンネル型コイルを備えた誘導加熱装置を用いて加熱する。
しかしながら、こうしたトンネル型コイルを備えた誘導加熱装置において、非磁性材の薄板状被加熱物を誘導加熱する場合には、薄板状被加熱物の表面および裏面のそれぞれにおいて生じた誘導電流が相殺されてしまい、加熱することができないものであった。
このため、非磁性材の薄板状被加熱物を誘導加熱する際には、加熱コイルとして、所謂、トランスバース型コイルを備えた誘導加熱装置を用いて加熱することが行われていた。
ここで、上記したトランスバース型コイルを備えた誘導加熱装置の一例として、搬送される薄板状被加熱物に平行に、略四角形状に形成された加熱コイルを配設し、この加熱コイルの上方側または下方側において薄板状被加熱物を搬送することにより、当該薄板状被加熱物を加熱する手法が知られている(図1(a)を参照する。)。
しかしながら、こうした誘導加熱装置においては、加熱コイルが略四角形状に固定的に形成されている。
このため、加熱コイルの幅方向の長さL1が、加熱コイルの上方側もしくは下方側を搬送されて加熱される薄板状被加熱物の幅W1と同じかそれより大きい場合には、当該薄板状被加熱物のエッジ部に誘導電流が集中することとなり、当該エッジ部が過剰に加熱されてしまっていた(図1(a)を参照する。)。
こうした問題点を解決するための手法として、特許文献1に開示された技術が知られている。
即ち、この特許文献1に開示された技術は、略V字形状の加熱コイル(以下、「V字加熱コイル」と称する。)を略M字形状の加熱コイル(以下、「M字加熱コイル」と称する。)に摺動可能に配設することにより、薄板状被加熱物の幅に応じてV字加熱コイルおよびM字加熱コイルにより形成される第1の空間の大きさを調整し、この第1の空間に生じた磁束によって、薄板状被加熱物を加熱するようにしたものである(図1(b)を参照する。)。
なお、薄板状被加熱物の幅に応じてV字加熱コイルおよびM字加熱コイルにより形成される第1の空間の大きさを調整する際に、V字加熱コイルとM字加熱コイルとによって形成された第1の空間と隣接して(薄板状被加熱物の幅方向に隣接)第2の空間および第3の空間が形成される。
この第2の空間および第3の空間は、第1の空間を拡大すると縮小され、第1の空間を縮小すると拡大されることとなる。
また、第2の空間および第3の空間においては、第1の空間において生じた磁束と逆方向の磁束が生じる。
このため、薄板状被加熱物のエッジ部近傍においては、第1の空間において生じた磁束によって過剰に加熱された薄板状被加熱物のエッジ部に、第2の空間および第3の空間において生じた磁束によって、逆方向の渦電流が誘導されることとなるため、エッジ部が過剰に加熱されることがなくなる。
しかしながら、特許文献1に開示された技術においては、薄板状被加熱物の幅が小さくなると、第1の空間が縮小されることとなって、第1の空間において生じた磁束による薄板状被加熱物への加熱量が低下することとなる。
さらに、薄板状被加熱物の幅が小さくなると、第1の空間で生じた磁束により誘導される渦電流と逆方向の渦電流を誘導する磁束を生じる第2の空間および第3の空間は拡大されることとなり、薄板状被加熱物におけるさらなる加熱量の低下を生じさせる。
このため、特許文献1に開示された技術では、薄板状被加熱物の幅が小さくなると、薄板状被加熱物の加熱効率が低下してしまうという新たな問題点を招来していた。
特開2010−245029号公報
本発明は、上記したような従来の技術の有する種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、幅の小さな薄板状被加熱物であっても、薄板状被加熱物への加熱効率の低下を抑えるとともに、薄板状被加熱物のエッジ部への過剰な加熱を抑制することができる誘導加熱装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、加熱コイルに高周波電源から高周波電流を給電して薄板状被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置において、他方の端部側に第1の凸部が設けられて略ルート記号形状に形成され、一方の端部において高周波電源と接続される第1の加熱コイルと、他方の端部側に第2の凸部が設けられて略ルート記号形状に形成され、他方の端部において高周波電源と接続される第2の加熱コイルとを有し、上記第1の加熱コイルおよび上記第2の加熱コイルは、少なくともいずれか一方が、上記薄板状被加熱物の搬送方向と直交する所定の方向あるいは該所定の方向に対して傾斜した方向に移動可能であり、それぞれ上記薄板状被加熱物に対して略平行に配設され、上記第1の加熱コイルの他方の端部側と上記第2の加熱コイルの一方の端部側とでのみ電気的に接続され、上記第1の凸部と上記第2の凸部とが、互いに逆方向に突出するよう配設され、上記第1の加熱コイルと上記第2の加熱コイルとが電気的に接続しない領域において、上記薄板状被加熱物のエッジ部近傍で電気的に接続しないよう交差して略四角形状の第1の空間を形成するとともに、上記第1の空間の外側の上記薄板状被加熱物が搬送されていない領域において、第2の空間および第3の空間を形成するよう配設され、上記第1の空間と、上記第2の空間および上記第3の空間とでは、高周波電流により生じる磁束が逆向きとなり、上記第1の加熱コイルと上記第2の加熱コイルとについて移動可能な少なくとも一方を移動することにより、上記第1の空間は上記所定の方向に拡大または縮小し、上記第2の空間および上記第3の空間は拡大および縮小しないようにしたものである。
また、本発明は、上記した発明において、上記第1の加熱コイルの他方の端部側は、上記第2の加熱コイルの一方の端部側と接触した状態で移動自在に配設されるようにしたものである。
また、本発明は、上記した発明において、さらに、上記第1の加熱コイルの他方の端部側および上記第2の加熱コイルの一方の端部側の少なくともいずれか一方を押圧する押圧手段とを有し、上記第1の加熱コイルおよび上記第2の加熱コイルの少なくともいずれか一方が移動する際には、上記押圧手段による押圧を行わずに、上記第1の加熱コイルと上記第2の加熱コイルとを電気的に接続しない状態とし、上記第1の加熱コイルおよび上記第2の加熱コイルの少なくともいずれか一方の移動が完了した後に、上記押圧手段による押圧を行って、上記第1の加熱コイルと上記第2の加熱コイルとを電気的に接続した状態とするようにしたものである。
また、本発明は、上記した発明において、上記第1の加熱コイルの他方の端部側には、第1の長孔が形成され、上記第2の加熱コイルの一方の端部側には、第2の長孔が形成され、上記第1の加熱コイルおよび上記第2の加熱コイルの少なくともいずれか一方が移動する際には、上記第1の長孔と上記第2の長孔とにネジを挿入せずに、上記第1の加熱コイルと上記第2の加熱コイルとが電気的に接触しない状態とし、上記第1の加熱コイルおよび上記第2の加熱コイルの少なくともいずれか一方の移動が完了した後に、上記第1の長孔と上記第2の長孔とにネジを挿入して、上記第1の加熱コイルと上記第2の加熱コイルとを電気的に接続した状態とするようにしたものである。
また、本発明は、上記した発明において、導電性を示す金属により形成され、上記第1の加熱コイルの他方の端部側および上記第2の加熱コイルの一方の端部側と所定の間隔を開けて配設された板状部材と、上記板状部材を押圧する押圧手段とを有し、上記第1の加熱コイルおよび上記第2の加熱コイルの少なくともいずれか一方が移動する際には、上記押圧手段による押圧を行わずに、上記第1の加熱コイルと上記第2の加熱コイルとを電気的に接続しない状態とし、上記第1の加熱コイルおよび上記第2の加熱コイルの少なくともいずれか一方の移動が完了した後に、上記押圧手段による押圧を行って、上記板状部材を介して上記第1の加熱コイルと上記第2の加熱コイルとを電気的に接続した状態とするようにしたものである。
また、本発明は、上記した発明において、上記第1の凸部は、第1の尖部を頂点として鋭角に屈曲した形状であり、上記第2の空間は、上記第1の尖部を1つの頂点とする略三角形状に形成され、上記第2の凸部は、第2の尖部を頂点として鋭角に屈曲した形状であり、上記第3の空間は、上記第2の尖部を1つの頂点とする略三角形状に形成されるようにしたものである。
また、本発明は、上記した発明において、上記第1の加熱コイルおよび上記第2の加熱コイルは、湾曲して略ルート記号形状を形成するようにしたものである。
また、本発明は、上記した発明において、さらに、第1の空間が形成された領域を覆うように配設される板状の磁性材とを有するようにしたものである。
また、本発明は、上記した発明において、上記磁性材は、上記薄板状被加熱物の搬送方向に延長された磁性部材を、上記薄板状被加熱物の幅方向に複数並設して形成されるようにしたものである。
本発明は、以上説明したように構成されているので、幅の小さな薄板状被加熱物であっても、薄板状被加熱物への加熱効率の低下を抑えるとともに、薄板状被加熱物のエッジ部への過剰な加熱を抑制することができるという優れた効果を奏するものである。
図1(a)は、従来の技術によるトランスバース型コイルを備えた誘導加熱装置の概略構成説明図であり、また、図1(b)は、薄板状非加熱物のエッジ部への過剰な加熱を抑制するようにした誘導加熱装置を示す概略構成説明図である。 図2(a)は、本発明による誘導加熱装置の概略構成説明図であり、また、図2(b)は、図2(a)のI矢視図である。 図3は、本発明による誘導加熱装置の動作説明図である。 図4(a)(b)は、本発明による誘導加熱装置の動作説明図である。 図5は、本発明による誘導加熱装置の変形例を示す説明図であり、2つの加熱コイルを薄板状被加熱物の上方側および下方側に配設するようにした状態を示す説明図である。 図6は、本発明による誘導加熱装置の変形例を示す説明図であり、加熱コイルを尖部および屈曲部を湾曲して略ルート記号形状とした誘導加熱装置の概略構成説明図である。 図7(a)(b)は、本発明による誘導加熱装置の変形例を示す説明図であり、図7(a)は、2つの加熱コイルの間を薄板状被加熱物が搬送されるようにした誘導加熱装置の概略構成説明図であり、また、図7(b)は、図7(a)のII矢視図である。 図8(a)(b)は、本発明による誘導加熱装置の変形例を示す説明図であり、図8(a)は、加熱コイルの近傍に複数の板状の磁性部材配設した誘導加熱装置の概略構成説明図であり、また、図8(b)は、図8(a)のIII矢視図である。 図9(a)(b)は、本発明による誘導加熱装置の変形例を示す説明図であり、図9(a)は、空間S2、3が略四角形状となるようにした誘導加熱装置の概略構成説明図であり、また、図9(b)は、空間S2、S3が略半円形状となるようにした誘導加熱装置の概略構成説明図である。 図10は、本発明による誘導加熱装置の変形例を示す説明図であり、加熱コイルの近傍に一枚の板状の磁性部材を配設した誘導加熱装置の概略構成説明図である。 図11(a)(b)は、本発明による誘導加熱装置の変形例を示す説明図であり、図11(a)は、押圧部材により加熱コイルを接触するようにした誘導加熱装置の概略構成説明図であり、また、図11(b)は、図11(a)のIV矢視図である。 図12(a)(b)(c)は、本発明による誘導加熱装置の変形例を示す説明図であり、図12(a)は、ネジにより加熱コイルを接触するようにした誘導加熱装置の概略構成説明図であり、また、図12(b)は、図12(a)のV矢視図であり、また、図12(c)は、加熱コイルにおいてネジを挿入する長孔を示す説明図である。 図13は、本発明による誘導加熱装置の変形例を示す説明図であり、一方の加熱コイルが、搬送方向と直交する方向に対して傾斜する方向に移動するようにした誘導加熱装置の概略構成説明図である。 図14は、本発明による誘導加熱装置の変形例を示す概略構成説明図である。 図15(a)は、図14のVI矢視図であり、また、図15(b)は、図14の加熱コイル同士が電気的に接続する部分におけるVII矢視図であり、また、図15(c)は、加熱コイルが電気的に接続された状態を示す説明図である。 図16(a)(b)は、図14に示す誘導加熱装置の変形例を示す概略構成説明図である。 図17(a)(b)(c)は、図11に示す誘導加熱装置の変形例を示す説明図である。 図18(a)(b)(c)(d)は、加熱コイル18の他方の端部側における上方側にのみ押圧部材およびシリンダを配設するようにしたときの説明図である。 図19(a)(b)は、加熱コイル20の一方の端部側における下方側にのみ押圧部材およびシリンダを配設するようにしたときの説明図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による誘導加熱装置の実施の形態の一例について詳細に説明するものとする。
ここで、図2(a)には、本発明による誘導加熱装置の概略構成説明図が示されており、図2(b)には、図2(a)のI矢視図が示されている。
この図2に示す誘導加熱装置10は、高周波電源12と、フィーダー14を介して高周波電源12と接続されるガイド16と、一方の端部側においてガイド16上をスライドするスライド部18aを形成する加熱コイル18と、加熱コイル18の他方の端部側に形成されたスライド部18bをガイドするガイド部20aを一方の端部側に形成するとともに、他方の端部側に形成された直線部20bにおいてフィーダー22を介して高周波電源12と接続される加熱コイル20とを有して構成されている。
なお、ガイド16、加熱コイル18および加熱コイル20は、例えば、銅により形成されており、同じ材質によって構成することが好ましい。
また、加熱コイル18と加熱コイル20とは、一部分を除いて互いに電気的に接続しないよう、上方側および下方側に空間を空けて配置される。
より詳細には、加熱コイル18は、スライド部18bが、加熱コイル20のガイド部20aにおいて移動自在に配設されており、加熱コイル18および加熱コイル20は、内部に冷却するための液体(例えば、水である。)が供給されるようになされている。
この加熱コイル18は、平方根を表す記号である「√(ルート)」の形状を模した略ルート記号形状に形成され、屈曲して尖部18cを備えた凸部18eおよび屈曲部18dを形成している。即ち、凸部18eは、尖部18cを頂点として鋭角に屈曲した形状となっている。
同様に、加熱コイル20は、平方根を表す記号である「√(ルート)」の形状を模した略ルート記号形状に形成され、屈曲して尖部20cを備えた凸部20eと屈曲部20dとを形成している。即ち、凸部20eは、尖部20cを頂点として鋭角に屈曲した形状となっている。
また、加熱コイル18および加熱コイル20は、搬送される薄板状被加熱物24の上方側に配設され、スライド部18bとガイド部20aとにおいて電気的に接続される。
そして、加熱コイル18および加熱コイル20は、薄板状被加熱物24が搬送される搬送路26の上方側において、互いに電気的に接続しないように交差して略四角形状が形成されるように配設されるとともに、加熱コイル18と加熱コイル20と搬送路26に搬送される薄板状被加熱物24とが、それぞれ略平行に位置するように配設されている。
また、加熱コイル18は、加熱コイル20の上方側に配設され、薄板状被加熱物24が搬送される搬送方向の前方側に向かって凸部18eが突出するように配設される。
そして、加熱コイル18は、スライド部18a、屈曲部18dおよび尖部18cが同一平面上に位置するように形成され、スライド部18bは、ガイド部20aと上下に重なるように形成される。
一方、加熱コイル20は、加熱コイル18の下方側に配設され、薄板状被加熱物24が搬送される搬送方向の後方側に向かって凸部20eが突出するように配設される。
そして、加熱コイル20は、ガイド部20a、屈曲部20d、尖部20cおよび直線部20bが同一平面上に位置するように形成される。
また、ガイド16および加熱コイル20に設けられたガイド部20aは所定の長さを有して構成されており、加熱コイル18を移動する際に、加熱コイル18に設けられたスライド部18a、18bをガイドできる長さを有して構成されている。
以上の構成において、図3および図4に示す動作説明図を参照しながら、誘導加熱装置10を用いて薄板状被加熱物24を加熱する手法について説明する。
誘導加熱装置10を用いて薄板状被加熱物24を加熱するには、まず、図示しない移動手段によって加熱コイル18を矢印A方向あるいは矢印B方向(つまり、搬送方向と直交する方向である。)に移動させて、加熱コイル18と加熱コイル20とが電気的に接続することなく交差する点Pと点Qとの位置が、加熱コイル18および加熱コイル20の下方側で搬送される薄板状被加熱物24のエッジ部24a、24bのそれぞれの近傍に位置するように調整する(図3を参照する。)。
なお、点Pと点Qとをエッジ24a、24bの近傍に位置させる際には、点Pとエッジ部24aとが図3における紙面の垂直方向で対向し、点Qとエッジ部24bとが図3における紙面の垂直方向で対向するように調整することが好ましい。
具体的には、誘導加熱装置10において、薄板状被加熱物24より幅が小さい薄板状被加熱物36を加熱する場合には、加熱コイル18を矢印A方向(図3を参照する。)に移動させて、加熱コイル18と加熱コイル20とが交差する点Pおよび点Qとの位置を、薄板状被加熱物36のエッジ部36a、36bとそれぞれ対向する位置に調整する(図4(a)を参照する。)。
なお、加熱コイル18を矢印A方向に移動することにより、加熱コイル18および加熱コイル20により形成される略四角形状の空間S1は縮小される。さらに、このとき、空間S1の外側における、下方側を薄板状被加熱物24が搬送されていない領域に形成される略三角形状の空間S2、S3は、加熱コイル18が矢印A方向に移動しても、縮小および拡大されることはない。
この空間S2は、加熱コイル18の尖部18cにより略三角形状の1つの頂点が形成され、空間S3は、加熱コイル20の尖部20cにより略三角形状の1つの頂点が形成される。
また、誘導加熱装置10において、薄板状被加熱物24より幅が大きい板状被加熱物38を加熱する場合には、加熱コイル18を矢印B方向(図3を参照する。)に移動させて、加熱コイル18と加熱コイル20とが交差する点Pおよび点Qの位置を、薄板状被加熱物38のエッジ部38a、38bとそれぞれ対向する位置に調整する(図4(b)を参照する。)。
なお、加熱コイル18を矢印B方向に移動することにより、加熱コイル18および加熱コイル20により形成される略四角形状の空間S1は拡大される。さらに、このとき、略三角形状の空間S2、S3は、加熱コイル18が矢印B方向に移動しても、縮小および拡大されることはない。
その後、高周波電源12からフィーダー14を介してガイド16に高周波電流が給電されると、給電された高周波電流は、図3における矢印で示すように、ガイド16からスライド部18aが設けられている加熱コイル18に給電され、さらに加熱コイル18のスライド部18bからガイド部20aが設けられた加熱コイル20を通って、加熱コイル20の直線部20bからフィーダー22を介して高周波電源12に戻るようにして、加熱コイル18および加熱コイル20において高周波電流の流れが生じる。
この加熱コイル18および加熱コイル20における高周波電流の流れにより、空間S1において、図3における紙面の裏面から表面に向かって磁束が生じることとなり、発生した磁束が薄板状被加熱物24を通過することによって、薄板状被加熱物24の表面において渦電流が誘導されて薄板状被加熱物24を加熱することとなる。
そして、空間S2、S3においては、加熱コイル18および加熱コイル20における高周波電流の流れにより、図3における紙面の表面から裏面に向かって磁束が生じることとなり、空間S1において生じた磁束とは、逆方向の磁束が生じることとなる。
ここで、空間S1の下方側を搬送されている薄板状被加熱物24のエッジ部24a、24bの近傍においては、薄板状被加熱物24を通過する磁束(つまり、空間S1で生じた磁束である。)とは逆方向の磁束(つまり、空間S2、S3で生じた磁束である。)が生じており、こうした逆方向の磁束の一部がエッジ部24a、24bを通過することとなる。
このため、薄板状被加熱物24のエッジ部24a、24bにおいては、薄板状被加熱物24に誘導された渦電流とは逆方向の渦電流が誘導されるため、エッジ部24a、24bへの過剰な加熱が抑制される。
ところで、V字加熱コイルを移動することで、第1の空間の大きさを調整するようにした特許文献1に開示の技術による誘導加熱装置では、第1の空間が拡大すると第2の空間および第3の空間が縮小し、第1の空間が縮小すると第2の空間および第3の空間が拡大していた。なお、このとき、第1の空間は、薄板状被加熱物の幅の二乗に比例して拡大あるいは縮小することとなる。
このため、特許文献1に開示の技術による誘導加熱装置では、薄板状被加熱物の幅が小さくなると、当該薄板状被加熱物の幅に応じて第1の空間を縮小するように調整されるため、第1の空間において生じる磁束が薄板状被加熱物の幅の二乗に比例して減少することとなる。また、このとき、第2の空間および第3の空間は拡大されるため、第2の空間および第3の空間において生じる磁束は増大することとなる。
即ち、薄板状被加熱物の幅が小さくなると、第1の空間において生じる磁束により薄板状被加熱物に誘導された渦電流は減少するとともに、当該渦電流と逆方向に誘導される渦電流(つまり、第2の空間および第3の空間において生じる磁束により誘導される渦電流である。)は大きくなる。
従って、特許文献1に開示された技術による誘導加熱装置では、薄板状被加熱物の幅が小さくなるにつれて、第1の空間に生じる磁束の減少により薄板状被加熱物への加熱効率が低下するとともに、第2の空間および第3の空間に生じる磁束の増大によって薄板状被加熱物への加熱効率のさらなる低下が生じてしまっていた。
このように、特許文献1に開示された技術による誘導加熱装置では、薄板状被加熱物の幅が小さくなると、薄板状被加熱物への加熱効率が著しく低下してしまっていた。
これに対して、本発明による誘導加熱装置10では、加熱コイル18を移動することで、空間S1が拡大あるいは縮小しても、空間S2、S3は縮小あるいは拡大されることはない。
このため、本発明による誘導加熱装置10では、薄板状被加熱物24の幅が小さくなると、薄板状被加熱物24の幅に応じて空間S1が縮小するように調整されて、空間S1において生じる磁束が薄板状被加熱物24の幅に比例して減少する。しかしながら、このとき、空間S2、S3は拡大されることなく一定であるため、空間S2、S3において生じる磁束が増大することはない。
即ち、薄板状被加熱物24の幅が小さくなっても、空間S1において生じる磁束により薄板状被加熱物24に誘導された渦電流と逆方向に誘導される渦電流(つまり、空間S2、S3において生じる磁束により誘導される渦電流である。)は一定となる。
従って、本発明による誘導加熱装置10では、薄板状被加熱物24の幅小さくなるにつれて、空間S1に生じる磁束の減少により薄板状被加熱物24への加熱効率が低下するが、空間S2、S3に生じる磁束が変化しないため、薄板状被加熱物24への加熱効率のさらなる低下を生じることがなくなる。
このように、本発明による誘導加熱装置10は、特許文献1に開示された技術による誘導加熱装置と比較して、薄板状被加熱物の幅が小さくなっても、薄板状被加熱物への加熱効率の低下を抑制することができるものである。
以上において説明したように、本発明による誘導加熱装置10は、平方根を表す記号である「√」を模した略ルート記号形状の加熱コイル18を、加熱する薄板状被加熱物24の上方側において、凸部18eが薄板状被加熱物24の搬送方向の前方側に突出するように配置するとともに、加熱コイル18の下方側であり、薄板状被加熱物24の上方側において、略ルート記号形状の加熱コイル20を、凸部20eが搬送方向の後方側に突出するように配置するようにした。
そして、加熱コイル18を加熱コイル20に移動可能に配設するとともに、加熱コイル18と加熱コイル20とにより略四角形状の空間S1を形成するとともに、空間S1の外側における、下方側に薄板状被加熱物24が搬送されていない領域に略三角形状の空間S2、S3を形成するようにし、加熱コイル18を移動することにより、空間S1の大きさを調整するようにした。
これにより、本発明による誘導加熱装置10においては、空間S2、S3の大きさが変わることなく、薄板状被加熱物24の幅に応じて空間S1の大きさを調整することができるようになる。
このため、本発明による誘導加熱装置によれば、薄板状被加熱物24への加熱効率が、薄板状被加熱物24の幅に応じて著しく低下することはない。
なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(11)に示すように変形することができるものである。
(1)上記した実施の形態においては、加熱コイル18を図示しない移動手段(例えばモーター)により移動させて、加熱コイル18と加熱コイル20との交点である点Pと点Qとを薄板状被加熱物24のエッジ部24a、24bの近傍に位置するように調整したが、これに限られるものではないことは勿論であり、例えば、作業者が手動により加熱コイル18の位置を移動させて、点Pおよび点Qの位置を調整するようにしてもよい。
(2)上記した実施の形態においては、薄板状被加熱物24の上方側に加熱コイル18および加熱コイル20を設けるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、薄板状被加熱物24の下方側に加熱コイル18および加熱コイル20を設けるようにしてもよい。
さらに、図5に示すように、薄板状被加熱物24の上方側と下方側との双方に、加熱コイル18および加熱コイル20を設けるようにしてもよい。
(3)上記した実施の形態においては、加熱コイル20の上方側に加熱コイル18を配置するようにしたが、加熱コイル20の下方側に加熱コイル18を配置するようにしてもよいことは勿論である。
(4)上記した実施の形態においては、加熱コイル20が固定され、加熱コイル18が移動するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、加熱コイル18が固定され、加熱コイル20が移動可能な構成としてもよいし、加熱コイル18および加熱コイル20がともに移動可能な構成としてもよい。
(5)上記した実施の形態においては、加熱コイル18は、屈曲して尖部18cおよび屈曲部18dを形成するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、尖部18cおよび屈曲部18dを湾曲して略ルート記号形状を形成するようにしてもよい(図6を参照する。)。
また、加熱コイル20は、屈曲して尖部20cおよび屈曲部20dを形成するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、尖部20cおよび屈曲部20dを湾曲して略ルート記号形状を形成するようにしてもよい(図6を参照する。)。
これにより、加熱コイル18、20において、加熱コイル18、20内を流れる冷却水の流れがスムーズになり、冷却水による冷却効果を向上することができる。
(6)上記した実施の形態においては、加熱コイル18および加熱コイル20をともに搬送される薄板状被加熱物24の上方側に設けるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論である。
即ち、加熱コイル18と加熱コイル20とを配置する際に、加熱コイル18を薄板状被加熱物24の上方側に設けるとともに、加熱コイル20を薄板状被加熱物24の下方側に設けるようにしてもよいし(図7(a)(b)を参照する。)、加熱コイル18を薄板状被加熱物24の下方側に設けるとともに、加熱コイル20を薄板状被加熱物24の上方側に設けるようにしてもよい。
(7)上記した実施の形態においては、効率よく加熱するために、磁性材を用いるようにしてもよいことは勿論である。
具体的には、薄板状被加熱物24の上方側に位置する加熱コイル18および加熱コイル20の上方側に、板状の磁性材を配置するようにしてもよい(図8(a)(b)および図10を参照する。)。
即ち、板状の磁性材と薄板状被加熱物24とで、加熱コイル18および加熱コイル20を挟むように配置することとなる。
これにより、加熱コイル18と加熱コイル20とにより形成された略四角形状の空間S1において生じた磁束を、磁性材によって集中することができ、加熱効率を向上することができる。
また、上記(6)のように、加熱コイル18を薄板状被加熱物24の上方側に配置し、加熱コイル20を薄板状被加熱物24の下方側に配置する場合には、加熱コイル18の上方側に板状の磁性材を配置するようにしてもよいし、加熱コイル20の下方側に板状の磁性材を配置するようにしてもよいし、あるいは、加熱コイル18の上方側に板状の磁性材を配置するとともに加熱コイル20の下方側に板状の磁性材を配置するようにしてもよい。
さらに、加熱コイル18を薄板状被加熱物24の下方側に配置し、加熱コイル20を薄板状被加熱物24の上方側に配する場合には、加熱コイル18の下方側に板状の磁性材を配置するようにしてもよいし、加熱コイル20の上方側に板状の磁性材を配置するようにしてもよいし、あるいは、加熱コイル18の下方側に板状の磁性材を配置するとともに加熱コイル20の上方側に板状の磁性材を配置するようにしてもよい。
つまり、板状の磁性材は、加熱コイル18および加熱コイル20により形成された略四角形状の空間S1を覆うように配設される。
なお、こうした板状の磁性材は、薄板状被加熱物24の幅に合わせて成形された一枚の板状磁性部材であってもよいし(図10を参照する。)、薄板状被加熱物24の搬送方向に延長された複数の磁性部材から形成されるようにしてもよい(図8(a)を参照する。)。
板状の磁性材が複数の磁性部材から形成されるようにした場合には、薄板状被加熱物24の幅に応じて、複数の磁性部材を薄板状被加熱物24の幅方向に並設して、板状の磁性材の幅方向の長さ調整することが可能となり、これにより、板状の磁性材の幅方向の長さを容易に調整することができるようになる。
(8)上記した実施の形態においては、空間S2を、加熱コイル18の尖部18cを頂点の1つとして略三角形状とし、空間S3を、加熱コイル20の尖部20cを頂点の1つのとして略三角形状としたが、これに限られるものではないことは勿論である。
即ち、加熱コイル18の凸部18eの形状を変形して、空間S2を、略四角形状(図9(a)を参照する。)または略半円形状(図9(b)を参照する。)などの任意の形状としてもよい。
同様に、加熱コイル20の尖部20c近傍の形状を変形して、空間S3を、略四角形状(図9(a)を参照する。)または略半円形状(図9(b)を参照する。)などの任意の形状としてもよい。
(9)上記した実施の形態においては、加熱コイル18の他方の端部側に設けられたスライド部材18bが、加熱コイル20の一方の端部側に設けられたガイド部20aにガイドされているため、加熱コイル18と加熱コイル20とが常に接触した状態となるようにしたが、加熱コイル18と加熱コイル20とは、加熱コイル18が移動している際には互いに接触することがないようにし、加熱コイル18の移動が完了した際には互いに接触するような構成としてもよいことは勿論である。
具体的には、下記の第1の構成、第2の構成あるいは第3の構成とすることができる。
(イ)第1の構成
加熱コイル18と加熱コイル20とを、互いに接触することなく、搬送される薄板状被加熱物24と平行になるように配設し、加熱コイル18の他方の端部側における上方側に押圧部材210を配設するとともに、加熱コイル20の一方の端部側における下方側に押圧部材212を配設する(図11(a)(b)を参照する。)。
なお、この場合には、加熱コイル18においては、スライド部材18bを設ける必要がなく、さらに、加熱コイル20においては、ガイド部20aを設ける必要がない。
加熱コイル18の他方の端部側と加熱コイル20の一方の端部側とはそれぞれ、例えば、付勢手段(図示せず。)により常に一定の間隔が空くように設計されている。
押圧部材210は、絶縁材料により形成され、シリンダ214から延長された棒状部材214−1の下方側端部に配設される。
シリンダ214は、例えば、ソレノイドにより棒状部材214−1を上方側および下方側に移動するものであり、この棒状部材214−1の移動に伴って、押圧部材210が上方側および下方側に移動することとなる。なお、棒状部材214−1を上方側および下方側に移動する機構としては、ソレノイドに限定されるものではなく、従来より公知の技術を用いることができる。
そして、棒状部材214−1が下方側に移動することにより押圧部材210が下方側に移動し、加熱コイル18を上方側から下方側に向かって所定の圧力で押圧する。これにより、加熱コイル18は、付勢手段(図示せず。)の付勢力に抗して下方側に押し下げられる。
また、棒状部材214−1が上方側に移動することにより押圧部材210が上方側に移動し、加熱コイル18への押圧を解除する。これにより、加熱コイル18は、付勢手段(図示せず。)の付勢力により上方側に押し上げられる。
押圧部材212は、絶縁材料により形成され、シリンダ216から延長された棒状部材216−1の上方側端部に配設される。
シリンダ216は、例えば、ソレノイドにより棒状部材216−1を上方側および下方側に移動するものであり、この棒状部材216−1の移動に伴って、押圧部材212が上方側および下方側に移動することとなる。なお、棒状部材216−1を上方側および下方側に移動する機構としては、ソレノイドに限定されるものではなく、従来より公知の技術を用いることができる。
そして、棒状部材216−1が上方側に移動することにより押圧部材212が上方側に移動し、加熱コイル20を下方側から上方側に向かって所定の圧力で押圧する。これにより、加熱コイル20は、付勢手段(図示せず。)の付勢力に抗して上方側に押し上げられる。
また、棒状部材216−1が下方側に移動することにより押圧部材212が下方側に移動し、加熱コイル20への押圧を解除する。これにより、加熱コイル20は、付勢手段(図示せず。)の付勢力により、下方側に押し下げられる。
なお、押圧部材210および押圧部材212は、押圧部材210が加熱コイル18を押圧する面と、押圧部材212が加熱コイル20を押圧する面とが、互いに加熱コイル18、20を挟んで対向するように配設される。
そして、押圧部材210により加熱コイル18の他方の端部側が押圧されず、かつ、押圧部材212により加熱コイル20の一方の端部側が押圧されていない場合には、加熱コイル18の他方の端部側と加熱コイル20の一方の端部側とが接触することはなく、加熱コイル18と加熱コイル20とが互いに接触していない状態となる。つまり、この場合には、加熱コイル18と加熱コイル20とが電気的に接続されていない状態となる。
また、押圧部材210により加熱コイル18の他方の端部側が押圧され、かつ、押圧部材212により加熱コイル20の一方の端部側が押圧される場合には、加熱コイル18の他方の端部側と加熱コイル20の一方の端部側とが接触して、加熱コイル18と加熱コイル20とが互いに接触した状態となる。つまり、この場合には、加熱コイル18と加熱コイル20とが電気的に接続された状態となる。
なお、押圧部材210、シリンダ214、押圧部材212およびシリンダ216は、加熱コイル18の移動に伴って左右方向に移動するようにしてもよいし、移動しないようにしてもよい。
ここで、押圧部材210、シリンダ214、押圧部材212およびシリンダ216が加熱コイル18の移動に伴って移動しない場合には、加熱コイル18の他方の端部側の長さと加熱コイル20の一方の端部側の長さとが、加熱コイル18が移動したとしても、押圧部材210および押圧部材212により押圧したときに、加熱コイル18と加熱コイル20とが電気的に接続可能な長さとなるように設定される。
従って、こうした構成の場合には、押圧部材210により加熱コイル18の他方の端部側を押圧せず、かつ、押圧部材212により加熱コイル20の一方の端部側を押圧しないことにより、加熱コイル18と加熱コイル20とを非接触の状態として、加熱コイル18を移動するようにする。
そして、加熱コイル18を任意の位置に移動し、加熱コイル18の移動が完了した際には、押圧部材210により加熱コイル18の他方の端部側を押圧し、かつ、押圧部材212により加熱コイル20の一方の端部側を押圧することにより、加熱コイル18と加熱コイル20とを接触した状態とする。
こうした状態で、高周波電源12からフィーダー14を介して加熱コイル18に高周波電流を給電すると、加熱コイル18に給電された高周波電流は、加熱コイル20を通って、加熱コイル20の他方の端部からフィーダー22を介して高周波電源12に戻るようにして、加熱コイル18および加熱コイル20における高周波電流の流れを生じることとなる。
なお、押圧部材210および押圧部材212は、制御部(図示せず。)による制御により加熱コイル18、20への押圧および押圧の解除が行われるが、こうした制御部による制御は、例えば、作業者による操作子(図示せず。)の操作に基づいて行うようにしてもよいし、検知部(図示せず。)による加熱コイル18の移動開始指示の検知や加熱コイル18の移動完了の検知などの検知結果に基づいて行うようにしてもよい。
また、押圧部材210を加熱コイル18の他方の端部側における上方側に接触した状態で固定するとともに、押圧部材212を加熱コイル20の一方の端部における下方側に接触した状態で固定するようにしてもよい(図17(c)を参照する。)。
この場合、加熱コイル18の他方の端部側と加熱コイル20の一方の端部側とが一定の間隔が空くように配設された付勢手段(図示せず。)を設けなくてもよい。
そして、加熱コイル18と加熱コイル20とを電気的に接続する際には、押圧部材210により加熱コイル18の他方の端部側を押圧するとともに、押圧部材212により加熱コイル20の一方の端部側を押圧する。
また、加熱コイル18と加熱コイル20との電気的な接続を解除する際には、押圧部材210による加熱コイル18の他方の端部側への押圧を解除するとともに、押圧部材212による加熱コイル20の一方の端部側への押圧を解除する。このとき、押圧部材210の上方側への移動および押圧部材212の下方側への移動により加熱コイル18の他方の端部側と加熱コイル20の一方の端部側とには、一定の間隔が空くこととなる。
ここで、押圧部材210およびシリンダ214を加熱コイル18の他方の端部側における上方側に配設し、押圧部材212およびシリンダ216を加熱コイル20の一方の端部側における下方側に配設するようにしたが、加熱コイル18の他方の端部側における上方側にのみ、押圧部材210およびシリンダ214を配設するようにしてもよいし(図17(a)を参照する。)、加熱コイル20の一方の端部側における下方側にのみ、押圧部材212およびシリンダ216を配設するようにしてもよい(図17(b)を参照する。)。
加熱コイル18の他方の端部側における上方側にのみ、押圧部材210およびシリンダ214を設けるようにした場合には、例えば、加熱コイル18に板バネ218を配設することにより、加熱コイル18の他方の端部側と加熱コイル20の一方の端部側との間が一定の間隔だけ空くようにしてもよい(図18(a)を参照する。)。
具体的には、加熱コイル18の他方の端部には、板バネ218が配設されており、この板バネ218を介して加熱コイル18を左右方向に移動するための移動機構(図示せず。)が配設される。
そして、加熱コイル20の一方の端部側において、加熱コイル18の他方の端部に配設された板バネ218の下方側には、例えば、弾性部材により形成された押上部材220が配設される。
なお、この場合には、押圧部材210およびシリンダ214は、加熱コイル18とともに移動することとなる。
これにより、加熱コイル18の他方の端部側が押圧部材210に押圧されると、加熱コイル18の他方の端部側が板バネ218の付勢力に抗して下方側に移動して、加熱コイル20の一方の端部側に当接することとなる。このとき、板バネ218は、押上部材220に当接し、押上部材220と当接した部分で湾曲する(図18(b)を参照する。)。
その後、加熱コイル18の他方の端部側の押圧部材210による押圧が解除されると、加熱コイル18の他方の端部側が板バネ218の付勢力により上方側に移動して、加熱コイル18の他方の端部側と加熱コイル20の一方の端部側とに一定の間隔が空くようになる。
また、加熱コイル18の他方の端部側における上方側にのみ、押圧部材210およびシリンダ214を設けるようにした場合には、他には、例えば、付勢手段(図示せず。)を設けず、押圧部材210と加熱コイル18の他方の端部側とを接触した状態で固定するようにしてもよい(図18(c)を参照する。)。
これにより、加熱コイル18の他方の端部側が押圧部材210に押圧されると、加熱コイル18の他方の端部側が下方側に移動して、加熱コイル20の一方の端部側に当接することとなる(図18(d)を参照する。)。
その後、加熱コイル18の他方の端部側への押圧部材210による押圧が解除されると、押圧部材210の上方側への移動に伴って、加熱コイル18の他方の端部側が上方側に移動して、加熱コイル18の他方の端部側と加熱コイル20の一方の端部側とに一定の間隔が空くようになる。
さらに、加熱コイル20の一方の端部側における下方側にのみ、押圧部材212およびシリンダ216を設けるようにした場合には、例えば、付勢手段(図示せず。)を設けず、押圧部材212と加熱コイル20の一方の端部側とを接触した状態で固定するようにしてもよい(図19(a)を参照する。)。
これにより、加熱コイル20の一方の端部側が押圧部材212に押圧されると、加熱コイル20の一方の端部側が上方側に移動して、加熱コイル18の他方の端部側に当接することとなる(図19(b)を参照する。)。
その後、加熱コイル20の一方の端部側への押圧部材212による押圧が解除されると、押圧部材212の下方側への移動に伴って、加熱コイル20の一方の端部側が下方側に移動して、加熱コイル18の他方の端部側と加熱コイル20の一方の端部側とに一定の間隔が空くようになる。
(ロ)第2の構成
加熱コイル18と加熱コイル20とを、互いに接触することなく、搬送される薄板状被加熱物24と平行になるように配設し、加熱コイル18の他方の端部側に形成された第1の長孔を形成するとともに、加熱コイル20の一方の端部側に第2の長孔を形成する(図12(a)(b)(c)を参照する。)。
なお、この場合には、加熱コイル18においては、スライド部材18bを設ける必要がなく、さらに、加熱コイル20においては、ガイド部20aを設ける必要がない。
第1の長孔は、加熱コイル18の他方の端部側において所定の長さを有して形成され、ネジを挿入することが可能なようになされている。
また、第2の長孔は、加熱コイル20の一方の端部側において所定の長さを有して形成され、第1の長孔に挿入可能なネジを挿入することが可能なようになされている。
なお、加熱コイル18と加熱コイル20とは、この第1の長孔と第2の長孔が連通するようにして配設される。
この第1の長孔と第2の長孔とにネジを挿入し、ナットにより当該ネジを固定する処理がされない場合には、加熱コイル18の他方の端部側と加熱コイル20の一方の端部側とが接触することはなく、加熱コイル18と加熱コイル20とが互いに接触していない状態となる。つまり、加熱コイル18と加熱コイル20とが電気的に接続されていない状態となる。
また、第1の長孔と第2の長孔とにネジを挿入し、ナットにより当該ネジを固定する処理がなされた場合には、加熱コイル18の他方の端部側と加熱コイル20の一方の端部側とが接触して、加熱コイル18と加熱コイル20とが互いに接触した状態となる。つまり、加熱コイル18と加熱コイル20とが電気的に接続された状態となる。
なお、第1の長孔と第2の長孔とに挿入するネジおよび当該ネジを固定するためのナットは、導電性の材料により製作される。
なお、加熱コイル18では、第1の長孔ではなく、複数の孔が設けられるようにするとともに、加熱コイル20では、第2の長孔ではなく、複数の孔が設けられるようにし、ネジおよびナットにより、加熱コイル18の移動後の固定位置を段階的に調整するようにしてもよい。
従って、こうした構成の場合には、第1の長孔と第2の長孔とにネジを挿入し、ナットにより当該ネジを固定する処理を行わないことにより、加熱コイル18と加熱コイル20とを非接触の状態として、加熱コイル18を移動するようにする。
そして、加熱コイル18を任意の位置に移動し、加熱コイル18の移動が完了した際には、第1の長孔と第2の長孔とにネジを挿入し、ナットにより当該ネジを固定する処理を行うことにより、加熱コイル18と加熱コイル20とを接触した状態とする。
こうした状態で、高周波電源12からフィーダー14を介して加熱コイル18に高周波電流を給電すると、加熱コイル18に給電された高周波電流は、加熱コイル20を通って、加熱コイル20の他方の端部からフィーダー22を介して高周波電源に戻るようにして、加熱コイル18および加熱コイル20に高周波電流が流れることとなる。
上記したように、加熱コイル18が移動する際に、加熱コイル18と加熱コイル20とを電気的に接続しない状態とし、高周波電流を給電する際に、加熱コイル18と加熱コイル20とを電気的に接続した状態とすることにより、加熱コイル18と加熱コイル20とが常に接触した状態の場合と比較して、加熱コイル18の移動に伴う加熱コイル18と加熱コイル20との接触部分における摩耗に起因する不具合が発生することがなくなる。
なお、上記した加熱コイル18と加熱コイル20とを、押圧部材により接触させる構成と、ネジおよびナットにより接触させる構成とにおいては、加熱コイル18の一方の端部側にスライド部18aを設けるとともに、スライド部18aが、ガイド16上を移動し、ガイド部16に接続されたフィーダー14を介して高周波電源12と接続するようにしてもよい。
(ハ)第3の構成
加熱コイル18と加熱コイル20とを、互いに接触することなく、搬送される薄板状被加熱物24と平行になるように配設し、加熱コイル20の一方の端部側が、加熱コイル18の他方の端部側と同じ高さ位置で、平行に延長するように形成され、加熱コイル18の他方の端部側と加熱コイル20の一方の端部側との上方側に、板状部材202を設けるようにするとともに、板状部材202を押圧する押圧部材204を設けるようにする。(図14、図15(a)を参照する。)。
なお、この場合には、加熱コイル18において、スライド部材18bを設ける必要がなく、さらに、加熱コイル20においては、ガイド部20aを設ける必要がない。
加熱コイル20は、加熱コイル18の下方側に、加熱コイル18と平行になるように配設されており、加熱コイル20の一方の端部側に形成された直線領域20sは、加熱コイル18の他方の端部側に形成された直線領域18sと同じ高さ位置となるように形成されている(図15(b)を参照する。)。
板状部材202は、導電性の高い金属により形成されて、加熱コイル18および加熱コイル20の上方側に、加熱コイル18の直線領域18sおよび加熱コイル20の直線領域20sと所定の間隔を開けて配設される。
そして板状部材202は、押圧部材204により板状部材202が下方側に押圧されることにより、加熱コイル18の直線領域18sと加熱コイル20の直線領域20sとに同時に当接して、加熱コイル18と加熱コイル20とを電気的に接続する(図15(c)を参照する。)。
また、板状部材202は、常に所定の高さ位置(加熱コイル18と加熱コイル20とを電気的に接続しない高さ位置である。)となるように設計されており、押圧部材204による板状部材202への押圧が解除されると、当該所定の高さ位置に戻ることとなる。
さらに、板状部材202は、例えば、内部に冷却水が循環するような冷却機構を有するようにしてもよい。
押圧部材204は、絶縁材料により形成され、シリンダ206から延設された棒状部材206−1の下方側端部に配設される。
シリンダ206は、例えば、ソレノイドにより棒状部材206−1を上方側および下方側に移動するものであり、この棒状部材206−1の移動に伴って、押圧部材204が上方側および下方側に移動することとなる。なお、棒状部材206−1を上方側および下方側に移動する機構としては、ソレノイドに限定されるものではなく、従来より公知の技術を用いることができる。
そして、棒状部材206−1が下方側に移動することにより押圧部材204が下方側に移動し、板状部材202を所定の圧力で押圧するとともに、棒状部材206−1が上方側に移動することにより押圧部材204が上方側に移動し、板状部材202への押圧を解除する。
なお、板状部材202、押圧部材204およびシリンダ206は、加熱コイル18の移動に伴って左右方向に移動するようにしてもよいし、移動しないようにしてもよい。
ここで、板状部材202、押圧部材204およびシリンダ206が加熱コイル18の移動に伴って左右方向に移動しない場合には、加熱コイル18の他方の端部側に形成された直線領域18sと、加熱コイル20の一方の端部側に形成された直線領域20sとが、加熱コイル18の移動後に押圧部材204により板状部材202が押圧されたときに、加熱コイル18と加熱コイル20とが電気的に接続可能な長さとなるよう設定される。
従って、こうした構成の場合には、押圧部材204によって板状部材202を押圧しないことにより、加熱コイル18と加熱コイル20とを非接触の状態として、加熱コイル18を移動するようにする。
そして、加熱コイル18を任意の位置に移動し、加熱コイル18の移動が完了した際には、押圧部材204により板状部材202を押圧することにより、加熱コイル18と加熱コイル20とを電気的に接続した状態とする。
こうした状態で、高周波電源12からフィーダー14を介して加熱コイル18に高周波電源を供給すると、加熱コイル18に給電された高周波電流は、板状部材202を介して加熱コイル20を通り、加熱コイル20の他方の端部からフィーダー22を介して高周波電源12に戻るようにして、加熱コイル18および加熱コイル20に高周波電流が流れることとなる。
なお、押圧部材204は、制御部(図示せず。)による制御により板状部材202への押圧および押圧の解除が行われるが、こうした制御部による制御は、例えば、作業者による操作子(図示せず。)の操作に基づいて行うようにしてもよいし、検知部(図示せず。)による加熱コイル18の移動開始指示の検知や加熱コイル18の移動完了の検知などの検知結果に基づいて行うようにしてもよい。
ここで、板状部材202、押圧部材204およびシリンダ206を、加熱コイル18の直線領域18sおよび加熱コイル20の直線領域20sの上方側に配置するようにしたが、加熱コイル18の直線領域18sおよび加熱コイル20の直線領域20sの下方側に配置するようにしてもよいし(図16(a)を参照する。)、加熱コイル18の直線領域18sおよび加熱コイル20の直線領域20sの上方側および下方側の両方に配置するようにしてもよい(図16(b)を参照する。)。
なお、板状部材202、押圧部材204およびシリンダ206を、加熱コイル18の直線領域18sおよび加熱コイル20の直線領域20sの上方側および下方側の両方に配置することにより、板状部材202に流れる電流が半分になり、効率よく冷却することができるようになる。
(10)上記した実施の形態においては、加熱コイル18を搬送方向と直交する方向に移動するような構成としたが、これに限られるものではないことは勿論であり、加熱コイル18、20などを、図13に示すように配設して、加熱コイル18を、搬送方向と直交する方向に対して傾斜した方向に移動するような構成としてもよい。
(11)上記した実施の形態ならびに上記した(1)乃至(10)に示す変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。
本発明は、板状の被加熱物、特に、薄板状の被加熱物を加熱する際に用いて好適なものである。
10 誘導加熱装置
12 高周波電源
14、22 フィーダー
16 ガイド
18、20 加熱コイル
18a、18b スライド部
18c、20c 尖部
18e、20e 凸部
20a ガイド部
20b 直線部
24、36、38 薄板状被加熱物
24a、24b、36a、36b、38a、38b エッジ部
26 搬送路
202 板状部材
204、210、212 押圧部材
206、214、216 シリンダ
206−1、214−1、216−1 棒状部材
218 板バネ
220 押上部材

Claims (9)

  1. 加熱コイルに高周波電源から高周波電流を給電して薄板状被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置において、
    他方の端部側に第1の凸部が設けられて略ルート記号形状に形成され、一方の端部において高周波電源と接続される第1の加熱コイルと、
    他方の端部側に第2の凸部が設けられて略ルート記号形状に形成され、他方の端部において高周波電源と接続される第2の加熱コイルと
    を有し、
    前記第1の加熱コイルおよび前記第2の加熱コイルは、
    少なくともいずれか一方が、前記薄板状被加熱物の搬送方向と直交する所定の方向あるいは該所定の方向に対して傾斜した方向に移動可能であり、それぞれ前記薄板状被加熱物に対して略平行に配設され、
    前記第1の加熱コイルの他方の端部側と前記第2の加熱コイルの一方の端部側とでのみ電気的に接続され、前記第1の凸部と前記第2の凸部とが、互いに逆方向に突出するよう配設され、
    前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルとが電気的に接続しない領域において、前記薄板状被加熱物のエッジ部近傍で電気的に接続しないよう交差して略四角形状の第1の空間を形成するとともに、前記第1の空間の外側の前記薄板状被加熱物が搬送されていない領域において、第2の空間および第3の空間を形成するよう配設され、
    前記第1の空間と、前記第2の空間および前記第3の空間とでは、高周波電流により生じる磁束が逆向きとなり、
    前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルとについて移動可能な少なくとも一方を移動することにより、前記第1の空間は前記所定の方向に拡大または縮小し、前記第2の空間および前記第3の空間は拡大および縮小しない
    ことを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 請求項1に記載の誘導加熱装置において、
    前記第1の加熱コイルの他方の端部側は、前記第2の加熱コイルの一方の端部側と接触した状態で移動自在に配設される
    ことを特徴とする誘導加熱装置。
  3. 請求項1に記載の誘導加熱装置において、さらに、
    前記第1の加熱コイルの他方の端部側および前記第2の加熱コイルの一方の端部側の少なくともいずれか一方を押圧する押圧手段と
    を有し、
    前記第1の加熱コイルおよび前記第2の加熱コイルの少なくともいずれか一方が移動する際には、前記押圧手段による押圧を行わずに、前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルとを電気的に接続しない状態とし、前記第1の加熱コイルおよび前記第2の加熱コイルの少なくともいずれか一方の移動が完了した後に、前記押圧手段による押圧を行って、前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルとを電気的に接続した状態とする
    ことを特徴とする誘導加熱装置。
  4. 請求項1に記載の誘導加熱装置において、
    前記第1の加熱コイルの他方の端部側には、第1の長孔が形成され、
    前記第2の加熱コイルの一方の端部側には、第2の長孔が形成され、
    前記第1の加熱コイルおよび前記第2の加熱コイルの少なくともいずれか一方が移動する際には、前記第1の長孔と前記第2の長孔とにネジを挿入せずに、前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルとが電気的に接触しない状態とし、前記第1の加熱コイルおよび前記第2の加熱コイルの少なくともいずれか一方の移動が完了した後に、前記第1の長孔と前記第2の長孔とにネジを挿入して、前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルとを電気的に接続した状態とする
    ことを特徴とする誘導加熱装置。
  5. 請求項1に記載の誘導加熱装置において、
    導電性を示す金属により形成され、前記第1の加熱コイルの他方の端部側および前記第2の加熱コイルの一方の端部側と所定の間隔を開けて配設された板状部材と、
    前記板状部材を押圧する押圧手段と
    を有し、
    前記第1の加熱コイルおよび前記第2の加熱コイルの少なくともいずれか一方が移動する際には、前記押圧手段による押圧を行わずに、前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルとを電気的に接続しない状態とし、前記第1の加熱コイルおよび前記第2の加熱コイルの少なくともいずれか一方の移動が完了した後に、前記押圧手段による押圧を行って、前記板状部材を介して前記第1の加熱コイルと前記第2の加熱コイルとを電気的に接続した状態とする
    ことを特徴とする誘導加熱装置。
  6. 請求項1、2、3、4または5のいずれか1項に記載の誘導加熱装置において、
    前記第1の凸部は、第1の尖部を頂点として鋭角に屈曲した形状であり、
    前記第2の空間は、前記第1の尖部を1つの頂点とする略三角形状に形成され、
    前記第2の凸部は、第2の尖部を頂点として鋭角に屈曲した形状であり、
    前記第3の空間は、前記第2の尖部を1つの頂点とする略三角形状に形成される
    ことを特徴とする誘導加熱装置。
  7. 請求項1、2、3、4または5のいずれか1項に記載の誘導加熱装置において、
    前記第1の加熱コイルおよび前記第2の加熱コイルは、湾曲して略ルート記号形状を形成する
    ことを特徴とする誘導加熱装置。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6または7のいずれか1項に記載の誘導加熱装置において、さらに、
    第1の空間が形成された領域を覆うように配設される板状の磁性材と
    を有することを特徴とする誘導加熱装置。
  9. 請求項8に記載の誘導加熱装置において、
    前記磁性材は、前記薄板状被加熱物の搬送方向に延長された磁性部材を、前記薄板状被加熱物の幅方向に複数並設して形成される
    ことを特徴とする誘導加熱装置。
JP2014258243A 2014-12-22 2014-12-22 誘導加熱装置 Active JP5838254B1 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014258243A JP5838254B1 (ja) 2014-12-22 2014-12-22 誘導加熱装置
PCT/JP2015/085297 WO2016104301A1 (ja) 2014-12-22 2015-12-17 誘導加熱装置
CN201580013689.4A CN106134286B (zh) 2014-12-22 2015-12-17 感应加热装置
KR1020167022250A KR101712550B1 (ko) 2014-12-22 2015-12-17 유도 가열 장치
TW104142964A TWI687133B (zh) 2014-12-22 2015-12-21 感應加熱裝置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014258243A JP5838254B1 (ja) 2014-12-22 2014-12-22 誘導加熱装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5838254B1 JP5838254B1 (ja) 2016-01-06
JP2016119224A true JP2016119224A (ja) 2016-06-30

Family

ID=55069213

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014258243A Active JP5838254B1 (ja) 2014-12-22 2014-12-22 誘導加熱装置

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP5838254B1 (ja)
KR (1) KR101712550B1 (ja)
CN (1) CN106134286B (ja)
TW (1) TWI687133B (ja)
WO (1) WO2016104301A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023119931A1 (ja) * 2021-12-22 2023-06-29 株式会社アイシン ステータの製造方法およびステータの製造装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7330774B2 (ja) * 2019-06-21 2023-08-22 電気興業株式会社 高周波誘導加熱装置

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3031555A (en) * 1959-07-15 1962-04-24 Magnethermic Corp Induction heating
JPS5131979B2 (ja) * 1971-05-15 1976-09-09
US4751360A (en) * 1987-06-26 1988-06-14 Ross Nicholas V Apparatus for the continuous induction heating of metallic strip
DE3843457C1 (ja) * 1988-12-23 1989-07-20 Aeg-Elotherm Gmbh, 5630 Remscheid, De
US5403994A (en) * 1994-02-14 1995-04-04 Ajax Magnethermic Corporation Selectively adjustable transverse flux heating apparatus
US5739506A (en) * 1996-08-20 1998-04-14 Ajax Magnethermic Corporation Coil position adjustment system in induction heating assembly for metal strip
JP2001160481A (ja) * 1999-12-03 2001-06-12 Sumitomo Heavy Ind Ltd 電磁誘導加熱装置
JP2005011625A (ja) * 2003-06-18 2005-01-13 Japan Ajax Magnethermic Co Ltd 誘導加熱装置
JP4926608B2 (ja) * 2006-08-23 2012-05-09 新日本製鐵株式会社 金属板の誘導加熱装置及び誘導加熱方法
JP4912912B2 (ja) * 2007-02-16 2012-04-11 新日本製鐵株式会社 誘導加熱装置
JP5262784B2 (ja) * 2009-02-06 2013-08-14 新日鐵住金株式会社 金属板の誘導加熱装置
JP4862205B2 (ja) * 2009-03-17 2012-01-25 島田理化工業株式会社 誘導加熱装置
KR101123810B1 (ko) * 2009-03-17 2012-04-05 쥬가이로 고교 가부시키가이샤 유도가열장치
JP2012221857A (ja) * 2011-04-12 2012-11-12 Oet:Kk 高周波誘導加熱装置及びワークの加熱方法
MX350542B (es) * 2013-05-14 2017-09-08 Thermatool Corp Bobina de induccion con geometria de bobina dinamicamente variable.

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023119931A1 (ja) * 2021-12-22 2023-06-29 株式会社アイシン ステータの製造方法およびステータの製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
KR20160102088A (ko) 2016-08-26
CN106134286A (zh) 2016-11-16
CN106134286B (zh) 2017-10-27
WO2016104301A1 (ja) 2016-06-30
JP5838254B1 (ja) 2016-01-06
TWI687133B (zh) 2020-03-01
TW201635854A (zh) 2016-10-01
KR101712550B1 (ko) 2017-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101957069B1 (ko) 금속 띠판의 유도 가열 장치
JP4862205B2 (ja) 誘導加熱装置
RU2358417C1 (ru) Индукционное нагревательное устройство для металлической пластины
US6498328B2 (en) Transverse flux induction heating device with magnetic circuit of variable width
KR100677465B1 (ko) 판 굽힘용 장형 유도 가열기
US20180359817A1 (en) Transverse flux induction heating device
JP5838254B1 (ja) 誘導加熱装置
KR101123810B1 (ko) 유도가열장치
JP2022009701A (ja) 可動電力カップリングおよび可動電力カップリングを備えたロボット
WO2016035893A1 (ja) 金属帯板の誘導加熱装置
JP2018527223A5 (ja)
KR20180100200A (ko) 유도 가열 장치 및 유도 가열 방법
KR101983388B1 (ko) 유도가열장치
JP2016058168A (ja) 金属帯板の誘導加熱装置
JP2008243395A (ja) 高周波誘導加熱装置
CN102869140A (zh) 感应加热装置
CN110506449A (zh) 用于金属产品的加热装置
US20230232506A1 (en) Transverse flux induction heating device for heating flat product
JP5876133B1 (ja) 誘導加熱装置
JP2012256537A (ja) 連続誘導加熱装置
US20090145894A1 (en) Passive inductor for improved control in localized heating of thin bodies
JP2012221857A (ja) 高周波誘導加熱装置及びワークの加熱方法
JP2012234671A (ja) 誘導加熱装置
JP2008078594A (ja) 電磁成形用平板状コイル
TH1601005472A (th) อุปกรณ์ทำความร้อนแบบเหนี่ยวนำ

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151027

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151109

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5838254

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150