JP2016118884A - コモン信号の故障箇所を検出するマトリクス回路 - Google Patents
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Abstract
Description
<データ信号線の地絡>
●現象:キーを押して無くても、地絡が発生したデータ線につながったキーが全て入力される。
●データ信号線の故障箇所:入力されたキーがつながるデータ信号線
●上記現象が発生するコモン信号線の故障原因:なし
●現象:1つのキーを押すと、短絡した別のキーも入力される。
●データ信号線の故障箇所:入力された2つのキーがつながるデータ信号線
●上記現象が発生するコモン信号線の故障原因:コモン信号線の短絡
●現象:キーを押しても入力が無い。
●データ信号線の故障箇所:入力されないキーがつながるデータ信号線
●上記現象が発生するコモン信号線の故障原因:コモン信号線の断線
<1.第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態におけるマトリクス回路を示す図である。本実施形態は、コモン信号線(XCOM)が7本(XCOM1〜XCOM7)、データ信号線(XKEYD)が8本(XKEYD0〜XKEYD7)のシンクタイプマトリクス回路の例で説明する。本実施形態のマトリクス回路では、図1に示すように、一般的なシンクタイプマトリクス回路に対して監視用信号線(XCOMD)が追加されている。
図3の表は、非スキャン(全てのコモン信号線をドライブしない状態)時における監視用信号線の入力値を示したものである。図3の表に示すように、コモン信号線が正常な状態であれば、非スキャン時に関し信号線からは「000」の値が入力されるが、いずれかのコモン信号線に地絡が発生した場合、全てのコモン信号線をドライブしていない非スキャン時に監視用信号線の入力の一部に、1(ローレベル)が検出される。図3の表のように、監視用信号線の入力は地絡が発生しているコモン信号線の番号を示す。
図5の表は、スキャン時における、コモン信号線の短絡発生時の監視用信号線の入力値を示したものである。コモン信号線に短絡が発生した場合、監視用信号線に同じ入力が2箇所あるいは3箇所で検出される。
2箇所で検出された場合は、同じ入力が検出された際に、ドライブしていたコモン信号線で短絡が発生している。例えば、コモン信号線XCOM2とコモン信号線XCOM3が短絡した場合、「011」の入力が2箇所で検出される。その2箇所の同じ入力が検出された際にドライブしていたコモン信号線XCOM2とXCOM3とが短絡箇所となる。
なお、図5の表では、隣り合った信号の短絡のみをまとめているが、その他の組み合わせで短絡の可能性がある場合は、当該組み合わせを図5の表に加えて短絡の検出に用いればよい。
図6の表は、スキャン時における、コモン信号線の断線発生時の監視用信号線の入力値を示したものである。コモン信号線に断線が発生した場合には、断線が発生しているコモン信号線をドライブした際の監視用信号線の入力が「000」となる。監視用信号線の入力に「000」が検出されたときにドライブしていたコモン信号線が断線箇所とし検出できる。
メモリ2に保存した監視用信号線の状態は、正常時に監視用信号線から検出される期待値と合わせて診断画面として表示可能とする。図7は、診断画面の表示例である。図に示すように、ドライブするコモン信号線と、正常時に監視用信号線から検出される期待値、監視用信号線から検出された実測値とを並べて表示することで、オペレータはコモン信号線に発生している障害を把握することができる。
図8は、監視用信号線を用いた故障診断処理のフローチャートである。
●[ステップSA01]コモン信号線の非スキャン時における監視用信号線の入力が「000」であるか否かを判定する。「000」でない場合にはステップSA02へ進み、「000」である場合にはステップSA05へ進む。
●[ステップSA02]非スキャン時の監視用信号線の入力が図3の表に該当するパターンがあるか否かを判定する。図3の表に該当するパターンがある場合にはステップSA03へ進み、無い場合にはステップSA04へ進む。
●[ステップSA03]図3の表の該当するコモン信号線で地絡が発生していると判定する。
●[ステップSA04]地絡、短絡、断線以外の故障が発生していると判定する。
●[ステップSA06]コモン信号線1スキャン分の監視用信号線の入力をメモリに記憶する。
●[ステップSA08]ステップSA06で記憶した1スキャン分の監視信号線の入力が図6の表のいずれかのパターンに該当するか否かを判定する。図6の表に該当するパターンがある場合にはステップSA09へ進み、無い場合にはステップSA10へ進む。
●[ステップSA09]図6の表の該当するコモン信号線で断線が発生していると判定する。
●[ステップSA10]地絡、短絡、断線以外の故障が発生していると判定する。
●[ステップSA12]ステップSA06で記憶した1スキャン分の監視信号線の入力が図5の表のいずれかのパターンに該当するか否かを判定する。図5の表に該当するパターンがある場合にはステップSA13へ進み、無い場合にはステップSA14へ進む。
●[ステップSA13]図5の表の該当するコモン信号線で短絡が発生していると判定する。
●[ステップSA14]地絡、短絡、断線以外の故障が発生していると判定する。
●[ステップSA15]地絡、短絡、断線以外の故障が発生していると判定する。
図9は、本発明の第2の実施形態におけるマトリクス回路を示す図である。本実施形態は、コモン信号線(XCOM)が7本(XCOM1〜XCOM7)、データ信号線(XKEYD)が8本(XKEYD0〜XKEYD7)のシンクタイプマトリクス回路の例で説明する。本実施形態のマトリクス回路は、第1の実施形態と比較して、故障箇所検出対象を地絡のみに限定し、監視用信号線(XCOMD)から入力される信号のみを用いることで地絡の検出を実現する。なお、ダイオードは信号の回り込みを防ぐために組み込まれている。
図11は、本発明の第3の実施形態におけるマトリクス回路を示す図である。本実施形態は、コモン信号線(COM)が7本(COM1〜COM7)、データ信号線(KEYD)が8本(KEYD0〜KEYD7)のソースタイプマトリクス回路の例で説明する。本実施形態のマトリクス回路では、図11に示すように、一般的なシンクタイプマトリクス回路に対して監視用信号線(COMD)が追加されている。
図13の表は、スキャン時におけるコモン信号線に地絡、あるいは断線が発生した場合の監視用信号線の入力値を示したものである。コモン信号線に地絡、あるいは断線が発生すると、故障が発生しているコモン信号線をドライブした際に監視用信号線の入力が「000」となる。したがって、監視用信号線の入力に「000」が検出されたときにドライブしていたコモン信号線が地絡、あるいは断線が発生している箇所となる。
図14の表は、スキャン時における、コモン信号線の短絡発生時の監視信号線の入力値を示したものである。コモン信号線に短絡が発生した場合、監視用信号線に同じ入力が2箇所あるいは3箇所で検出される。
2箇所で検出された場合は、同じ入力が読めた際に、ドライブしていたコモン信号線で短絡が発生している。例えば、コモン信号線COM2とコモン信号線COM3が短絡した場合、「011」の入力が2箇所で検出される。その2箇所の同じ入力が検出された際にドライブしていたコモン信号線COM2とCOM3とが短絡箇所となる。
なお、図14の表では、隣り合った信号の短絡のみをまとめているが、その他の組み合わせで短絡の可能性がある場合は、当該組み合わせを図14の表に加えて短絡の検出に用いればよい。
メモリ2に保存した監視用信号線の状態は、正常時に監視用信号線から検出される期待値と合わせて診断画面として表示可能とする。図15は、診断画面の表示例である。図に示すように、ドライブするコモン信号線と、正常時に監視用信号線から検出される期待値、監視用信号線から検出された実測値とを並べて表示することで、オペレータはコモン信号線に発生している障害を把握することができる。
図16は、監視用信号線を用いた故障診断処理のフローチャートである。
●[ステップSB01]コモン信号線のスキャン時における監視信号線の入力が正常値と同じか否かを判定する。スキャン時における監視信号線の入力が正常値と同じ場合にはステップSB01へ戻り、異なる場合にはステップSB02へ進む。
●[ステップSB02]コモン信号線1スキャン分の監視用信号線の入力をメモリに記憶する。
●[ステップSB04]ステップSB02で記憶した1スキャン分の監視信号線の入力が図13の表のいずれかのパターンに該当するか否かを判定する。図13の表に該当するパターンがある場合にはステップSB05へ進み、無い場合にはステップSB06へ進む。
●[ステップSB06]地絡、短絡、断線以外の故障が発生していると判定する。
●[ステップSB08]ステップSB02で記憶した1スキャン分の監視信号線の入力が図14の表のいずれかのパターンに該当するか否かを判定する。図14の表に該当するパターンがある場合にはステップSB09へ進み、無い場合にはステップSB10へ進む。
●[ステップSB09]図14の表の該当するコモン信号線で短絡が発生していると判定する。
●[ステップSB10]地絡、短絡、断線以外の故障が発生していると判定する。
●[ステップSB11]地絡、短絡、断線以外の故障が発生していると判定する。
2 メモリ
Claims (11)
- マトリクス状に配線されたm(mは自然数)本のコモン信号線とn(nは自然数)本のデータ信号線と、互いに交差する前記コモン信号線と前記データ信号線との間に接続されるm×n個のスイッチを有し、前記コモン信号線を1本ずつローレベルにドライブしながら前記データ信号線の状態を読み取り、キーの状態をスキャンするシンク型のマトリクス回路において、
前記コモン信号線の状態を監視するためのp(pは自然数)本の監視用信号線を設け、前記コモン信号線が1スキャンする間の前記監視用信号線の入力を記憶する記憶手段と、
該記憶手段に記憶された前記監視用信号線の入力に基づいて前記コモン信号線の地絡、短絡、断線の故障の発生の検出、および、故障が発生した前記コモン信号線を特定する検出手段と、
を有することを特徴とするマトリクス回路。 - マトリクス状に配線されたm(は自然数)本のコモン信号線とn(nは自然数)本のデータ信号線と、互いに交差する前記コモン信号線と前記データ信号線との間に接続されるm×n個のスイッチを有し、前記コモン信号線を1本ずつローレベルにドライブしながら前記データ信号線の状態を読み取り、キーの状態をスキャンするシンク型のマトリクス回路において、
前記コモン信号線の状態を監視するためのp(pは自然数)本の監視用信号線を設け、前記コモン信号線の地絡の検出、および、地絡が発生した前記コモン信号線を特定する検出手段、
を有することを特徴とするマトリクス回路。 - マトリクス状に配線されたm(mは自然数)本のコモン信号線とn(nは自然数)本のデータ信号線と、互いに交差する前記コモン信号線と前記データ信号線との間に接続されるm×n個のスイッチを有し、前記コモン信号線を1本ずつハイレベルにドライブしながら前記データ信号線の状態を読み取り、キーの状態をスキャンするソース型のマトリクス回路において、
前記コモン信号線の状態を監視するためのp(pは自然数)本の監視用信号線を設け、前記コモン信号線が1スキャンする間の前記監視用信号線の入力を記憶する記憶手段と、
該記憶手段に記憶された前記監視用信号線の入力に基づいて前記コモン信号線の地絡、短絡、断線の故障の発生の検出、および、故障が発生した前記コモン信号線を特定する検出手段と、
を有することを特徴とするマトリクス回路。 - 前記検出手段は、前記コモン信号線に地絡が発生した場合、全てのコモン信号線をドライブしていない非スキャン時に前記監視用信号線の入力が、全て0(ハイレベル)でない場合に、前記コモン信号線の地絡の発生と判断し、かつ、前記監視用信号線の入力データに基づいて、前記コモン信号線の地絡箇所を特定する、
ことを特徴とする請求項1記載のマトリクス回路。 - 前記検出手段は、前記コモン信号線に地絡が発生した場合、スキャン時の前記監視用信号線の入力が正常時と異なる場合に前記コモン信号線の故障の発生を検出するとともに、前記記憶手段に1スキャン分の前記監視用信号線の入力を記憶し、記憶された前記監視用信号線の入力が、常に1(ローレベル)の場合に、前記コモン信号線の故障が地絡であることを判断し、かつ、前記記憶手段に記憶された前記監視用信号線の入力データに基づいて、前記コモン信号線の地絡箇所を特定する、
ことを特徴とする請求項1記載のマトリクス回路。 - 前記検出手段は、前記コモン信号線に短絡が発生した場合、スキャン時の前記監視用信号線の入力が正常時と異なる場合に前記コモン信号線の故障の発生を検出するとともに、前記記憶手段に1スキャン分の前記監視用信号線の入力を記憶し、記憶された前記監視用信号線の入力が異なる前記コモン信号線のスキャン時に同じであった場合、前記コモン信号線の故障が短絡であることを判断し、かつ、前記記憶手段に記憶された前記監視用信号線の入力データに基づいて、前記コモン信号線の短絡箇所を特定する、
ことを特徴とする請求項1または3記載のマトリクス回路。 - 前記検出手段は、前記コモン信号線に断線が発生した場合、スキャン時の前記監視用信号線の入力が正常時と異なる場合に前記コモン信号線の故障の発生を検出するとともに、前記記憶手段に1スキャン分の前記監視用信号線の入力を記憶し、記憶された前記監視用信号線の入力が全て0(ハイレベル)の状態があった場合、前記コモン信号線の故障が断線であることを判断し、かつ、前記記憶手段に記憶された前記監視用信号線の入力データに基づいて、前記コモン信号線の断線箇所を特定する、
ことを特徴とする請求項1記載のマトリクス回路。 - 故障発生時に非スキャン時とスキャン時の前記監視用信号線の入力を表示手段へ出力する、
ことを特徴とする請求項1または3記載のマトリクス回路。 - 前記検出手段は、前記コモン信号線に地絡が発生した場合、全てのコモン信号線をドライブしていない非スキャン時に前記監視用信号線の入力が、全て0(ハイレベル)でない場合に、前記コモン信号線の地絡の発生を判断し、かつ、前記監視用信号線の入力データに基づいて、前記コモン信号線の地絡箇所を特定する、
ことを特徴とする請求項2記載のマトリクス回路。 - 故障発生時に非スキャン時の前記監視用信号線の入力を表示手段へ出力する、
ことを特徴とする請求項2記載のマトリクス回路。 - 前記検出手段は、前記コモン信号線に地絡、または断線が発生した場合、スキャン時の前記監視用信号線の入力が正常時と異なる場合に前記コモン信号線の故障の発生を検出するとともに、前記記憶手段に1スキャン分の前記監視用信号線の入力を記憶し、記憶された前記監視用信号線の入力が、全て0(ハイレベル)の状態があった場合、前記コモン信号線の故障が地絡、または断線であることを判断し、かつ、前記記憶手段に記憶された前記監視用信号線の入力データに基づいて、前記コモン信号線の地絡、または断線箇所を特定する、
ことを特徴とする請求項3記載のマトリクス回路。
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