JP2016118522A - 絶縁検出装置 - Google Patents

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誠也 加藤
Seiya Kato
誠也 加藤
佳浩 河村
Yoshihiro Kawamura
佳浩 河村
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Abstract

【課題】短時間での地絡抵抗の検出と、高精度での地絡抵抗の検出とを選択可能な絶縁検出装置を提供する。【解決手段】カップリングコンデンサ1にパルスを供給するパルス発生手段6と、該パルスの対地電圧の振幅を検出する電圧検出手段7と、該振幅レベルの変化に基づいて漏電を判定する漏電判定手段8とを備え、カップリングコンデンサ1は、第1のコンデンサC1と、第2のコンデンサC2と並列接続/解除スイッチSW1の直列回路が並列接続にて構成される。パルス発生手段は第1の周波数の第1のパルスと該第1の周波数よりも高い周波数の第2のパルスとを供給する手段とからなり、並列解除スイッチSW1の並列接続と該並列接続の解除との切り替えによるカップリングコンデンサ1の容量変化に同期して、パルス発生手段の出力を第1のパルスと第2のパルスとで切り替える。【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁検出装置に関し、特に、電気による推進力を利用する車両に搭載される非接地の直流電源の絶縁検出に好適な絶縁検出装置に関する。
近年の電気自動車やハイブリッドカーには、高電力、高出力で、且つ、コンパクトな直流電源としてバッテリー集合体(以下、直流電源と略記する。)が搭載されている。この直流電源は正電極と負電極を有する複数のバッテリーセルを直列に接続して構成されており、その出力電圧は200V(ボルト)以上となっている。このために、直流電源の出力である正負の各電源線は車両(車体)から電気的に絶縁された構成すなわち直流電源は非接地の構成となっており、車両(車体)は直流電源のアースとして使用されない構成となっている。
このような構成からなる車両では、直流電源と車両(車体)との絶縁状態を監視する絶縁検出装置の搭載が一般的となっており、例えば、特許文献1に記載の地絡検出回路がある。この特許文献1の絶縁検出回路は、カップリングコンデンサを用いて、地絡検出回路系から直流電源を直流的に分離しつつ、直流電源と車両(車体)との絶縁状態を監視するACカップリング方式の絶縁検出装置である。特に、対地的に浮遊状態に保持された非接地の直流電源中の所定の一点に、電圧検出抵抗及びカップリングコンデンサを順次介してパルス電圧(パルス,交流信号)を印加し、直流電源における地絡による電圧検出抵抗の電圧降下の変動を検出する構成となっている。
より具体的には、引用文献1に記載のACカップリング方式の絶縁検出装置は、矩形状の低周波電圧の交流信号をパルスとして出力するパルス発生回路を備え、該パルス発生回路から出力されるパルスが電圧検出抵抗を介してカップリングコンデンサの一端に供給される構成となっている。また、カップリングコンデンサの他端は直流電源中の所定の一点に接続されており、該カップリングコンデンサを介して、パルスが直流電源中の所定の一点に供給される構成となっている。また、カップリングコンデンサの一端には、対地電圧の振幅レベルの変化を検出する電圧検出回路が接続され、漏電判定回路が電圧検出手段の検出した振幅レベルの変化を閾値と比較することによって、アースと直流電源及び該直流電源に接続される電源線との間に形成される仮想的な抵抗である地絡抵抗に起因する直流電源の漏電の有無を判定する構成となっている。
特開2003−274504号公報
しかしながら、直流電源及び該直流電源に接続される電源線には、Yコンと称される容量がアースに対して形成されている。このYコンは、正極側及び負極側の電源線とアースとの間に配置される高周波ノイズ等の除去用コンデンサ(ノイズ除去コンデンサ)の容量と、正極側及び負極側の電源線並びに直流電源本体とアースとの間に形成される浮遊容量等とに伴う容量である。
このため、直流電源及び該直流電源に接続される電源線とアース間においては、地絡抵抗とYコンとが並列に接続される構成となっており、地絡抵抗の検出精度を確保するためにYコンの容量(0.1μF程度)よりも容量の大きい1.0μF程度のカップリングコンデンサを用いる必要があった。
また、絶縁検出装置と直流電源との間の直流的な絶縁を行うカップリングコンデンサのインピーダンスZc(なお、Zcはインピーダンスの絶対値とする)は、カップリングコンデンサの容量をC、カップリングコンデンサに印加されるパルス(交流信号)の角周波数をω、周波数をfとした場合、Zc=1/(ωC)=1/(2πfC)となる。一方、カップリングコンデンサとしては、比較的、容量の大きいコンデンサを用いる必要があるので、所定のインピーダンスZcを確保するためには、パルス(交流信号)の周波数fを10(Hz)以下とする必要があり、地絡抵抗の検出に要する時間が長くなってしまうという問題があった。
さらには、車両電源のON直後の絶縁状態の検出(計測)のように、計測精度よりも短時間での絶縁状態の検出を優先したい場合や、通常の走行時のように、計測時間よりも高精度での絶縁状態の検出を優先したい場合等のように、状況に応じた地絡抵抗の検出(地絡抵抗の低下に伴う漏電の有無の判定)が要望されている。
本発明はこれらの問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、状況に応じて、短時間での地絡抵抗の検出と、高精度での地絡抵抗の検出とを選択可能な絶縁検出装置を提供することである。
前記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、一端が直流電源に接続されるカップリングコンデンサと、
前記カップリングコンデンサの他端にパルスを供給するパルス発生手段と、
前記カップリングコンデンサの前記他端の対地電圧の振幅を検出する電圧検出手段と、
前記電圧検出手段が検出した前記他端の対地電圧の振幅レベルの変化に基づいて前記直流電源の漏電の有無を判定する漏電判定手段と、
を備えた絶縁検出装置であって、
前記カップリングコンデンサは、1つ又は複数の第1のコンデンサと、前記第1のコンデンサと並列接続される1つ又は複数の第2のコンデンサと、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとの間に配置され、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとの並列接続と該並列接続の解除とを行う並列解除スイッチとを備え、
前記パルス発生手段は、第1の周波数の第1のパルスと、前記第1の周波数よりも高い周波数の第2のパルスとを供給する手段とからなり、
前記並列解除スイッチの並列接続と該並列接続の解除との切り替えによる前記カップリングコンデンサの容量変化に同期して、前記パルス発生手段の出力を前記第1のパルスと前記第2のパルスとで切り替えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の絶縁検出装置において、前記直流電源から負荷回路への電力供給をON/OFFするメインリレーのON/OFF情報に基づいて、
前記並列解除スイッチの並列接続と該並列接続の解除とを切り替えることを特徴とする。
本発明によれば、小さいカップリングコンデンサ容量での地絡抵抗の検出(計測)すなわち高い周波数である第2の周波数の第2のパルスを用いた計測である、計測に要する時間が短い地絡抵抗の検出(計測)と、大きいカップリングコンデンサ容量での検出(計測)すなわち低い周波数である第1の周波数の第1のパルスを用いた計測である、計測に要する時間は長いが、Yコン容量に対応したカップリングコンデンサ容量による入力インピーダンスが高くかつ計測精度がよい地絡抵抗の検出(計測)とを組み合わせた地絡抵抗の検出(計測)が可能となる。その結果、地絡抵抗の検出(計測)を状況に応じて変えることができるという効果が得られる。
本発明の実施形態である絶縁検出装置の概略構成を説明するための図である。 本実施形態の絶縁検出装置における地絡抵抗の検出動作を説明するための図である。 本実施形態の絶縁検出装置における計測波形の一例を示す図である。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。ただし、以下の説明において、同一構成要素には同一符号を付し繰り返しの説明は省略する。
〈全体構成〉
図1は本発明の実施形態である絶縁検出装置の概略構成を説明するための図であり、以下、図1に基づいて、本実施形態の絶縁検出装置について説明する。ただし、本実施形態の絶縁検出装置は、2つのコンデンサC1,C2とスイッチ(並列解除スイッチ)SW1とによって形成されるカップリングコンデンサ1、及びCPU(マイコン)2による計測制御の動作を除く他の構成は、従来のACカップリング方式の絶縁検出装置と同様の構成となる。従って、以下の説明ではカップリングコンデンサ1について詳細に説明する。また、スイッチSW1は、例えば、MOSFETやリレー等の周知のスイッチング素子で構成されており、CPU2によりON/OFF制御される構成となっている。さらには、本実施形態においては、2つのコンデンサC1,C2と1つのスイッチSW1とによってカップリングコンデンサ1を形成する場合について説明するが、コンデンサC1及びコンデンサC2はそれぞれ複数のコンデンサであってもよく、さらにはスイッチSW1についてもコンデンサC2の個数に対応した複数のスイッチを用いて、複数のスイッチを同時又は異なるタイミングでON/OFFさせる構成であってもよい。
図1に示すように、本実施形態の絶縁検出装置は、CPU(マイコン)2から出力する矩形波(パルス電圧)をバッファ5で電流増幅し、小さい出力インピーダンスのパルス(交流信号,パルス信号)として、電圧検出用抵抗となる抵抗R1を介してカップリングコンデンサ1の一端に供給(出力)する構成となっている。また、抵抗R1とカップリングコンデンサ1との間の電圧は、カップリングコンデンサ1に供給されるパルスの周波数を通過させる周知のバンドパスフィルタ(BPF)4、及び周知のアンプ(増幅器)3を介してCPU2のA/D変換入力に入力され、CPU2に取り込む構成となっている。
また、CPU2は当該CPU2で動作するプログラムによって実現される判定部8を備えており、該判定部8は取り込んだ計測パルスを予め設定された閾値(閾値電圧)と比較し、地絡抵抗の検出すなわち直流電源BATの漏電の有無を判定する構成となっている。ただし、本実施形態の絶縁検出装置においては、CPU2で動作するプログラムによって実現される矩形波(パルス電圧)を生成する図示しない矩形波の生成部と、バッファ5と、抵抗R1とにより、パルス発生回路(パルス発生手段)6を形成している。また、バンドパスフィルタ4と、アンプ3と、CPU2の備えるA/D変換部とにより、電圧検出回路(電圧検出手段)7を形成している。なお、本実施形態のパルス発生手段6の構成では、図1から明らかなように、CPU2から出力する矩形波の周波数とパルス発生手段6から供給するパルスの周波数は同じ周波数となる。従って、本願明細書中においては、説明を簡単にするために、特に限定が必要な場合を除いて、パルス発生手段6から供給するパルスの周波数についてもCPU2から出力する矩形波の周波数と記す場合がある。また、カップリングコンデンサ1の構成については、後に詳述する。
カップリングコンデンサ1の他端は、アース電位から絶縁される非接地の直流電源BAT中の所定の一点として、該直流電源BATの負極側に接続される構成となっている。このとき、本実施形態においては、直流電源BATの正極及び負極にそれぞれメインリレーSMRp,SMRnが接続され、該メインリレーSMRp,SMRnを介して、直流電源BATの正極及び負極と図示しないモータ駆動用のインバータ等の負荷回路とが電気的に接続される構成となっている。また、本実施形態の絶縁検出装置では、メインリレーSMRp,SMRnがOFF時における地絡抵抗Rbの計測を可能とするために、メインリレーSMRnよりも直流電源BATの側にカップリングコンデンサ1の他端が接続されている。なお、直流電源BATとカップリングコンデンサ1との接続は、直流電源BATの負極側に限定されることなく、直流電源BATの正極側に接続される構成であってもよい。
また、電気自動車やハイブリッドカー等に搭載される直流電源BATにおいては、当該直流電源BATを構成する複数のバッテリーセルとアースとの間の浮遊容量や絶縁抵抗、及び当該直流電源BATと図示しない負荷回路とを電気的に接続する電源線(ワイヤハーネス)との間の浮遊容量や絶縁抵抗、さらには、図示しない負荷回路自身とアースとの間の浮遊容量や絶縁抵抗等が存在することとなる。よって、本願明細書中においては、図1に示すように、メインリレーSMRp,SMRnよりも負荷側の浮遊容量Cp,Cn及び地絡抵抗Rp,Rnと、メインリレーSMRp,SMRnよりも直流電源BAT側すなわちメインリレーSMRp,SMRnがそれぞれOFF時であっても直流電源BATに生じる浮遊容量Cb及び地絡抵抗Rbを分けて記載する。この場合、絶縁検出装置からみたYコン(Yコン容量)は、メインリレーSMRp,SMRnがON時においては浮遊容量Cb,Cp,Cnの合計であり、メインリレーSMRp,SMRnがOFF時においては浮遊容量Cbのみである。なお、図1中に示すアースに対する電源線の浮遊容量Cp,Cn及び地絡抵抗(絶縁抵抗)Rp,Rnは、図示しない負荷自身のアースに対する浮遊容量及び地絡抵抗(絶縁抵抗)も含む。
〈カップリングコンデンサの詳細構成〉
図1から明らかなように、本実施形態のカップリングコンデンサ1は、例えば容量が0.1μF程度のコンデンサC1と、コンデンサC1よりも容量が大きい例えば0.9μF程度のコンデンサC2との2つのコンデンサにより形成されている。特に、コンデンサC2は、CPU2によってON/OFF制御されるスイッチSW1を介して、コンデンサC1と並列接続される構成となっている。すなわち、本実施形態のカップリングコンデンサ1においては、2つのコンデンサC1,C2の内で、容量の小さい側のコンデンサC1は抵抗R1,直流電源BATに直接に接続され、容量の大きい側のコンデンサC2はスイッチSW1を介して抵抗R1,直流電源BATに直接に接続される構成となっている。なお、コンデンサC1,C2の容量はそれぞれ0.1μF,0.9μFに限定されることはなく、後述する地絡抵抗の検出が可能な容量であれば、他の容量であってもよい。ただし、コンデンサC1の容量よりもコンデンサC2の容量が大きい構成が好ましく、また、カップリングコンデンサ1の可変容量範囲が2〜20程度の範囲となるようなコンデンサC1,C2の組み合わせが好ましい。
その結果、スイッチSW1がOFF時には、コンデンサC1のみが抵抗R1に接続され、コンデンサC2の一端は抵抗R1に接続されない構成となるので、カップリングコンデンサ1の容量はコンデンサC1の容量のみの0.1μFとなる。また、スイッチSW1がON時には、当該スイッチSW1を介してコンデンサC1とコンデンサC2とが並列接続される構成となるので、カップリングコンデンサ1の容量はコンデンサC1の容量とコンデンサC2の容量とを加算した容量である、0.1μF+0.9μF=1μFとなる。
このとき、スイッチSW1のON/OFF制御はCPU2で制御される構成となっているので、地絡抵抗の検出に際する優先状況である計測モードに応じて、CPU2はカップリングコンデンサ1の容量を可変制御することが可能となる。特に、コンデンサC2の容量は、コンデンサC1の容量よりも大きい構成となっているので、カップリングコンデンサ1の容量を大きく増減させることが可能である。なお、計測モードとしては、車両電源のON直後(メインリレーSMRp,SMRnがOFF時)の絶縁状態の検出に適した、計測精度よりも短時間での地絡抵抗の検出を優先したい場合や、走行時のように、計測時間よりも高入力インピーダンスかつ高精度の地絡抵抗の検出を優先したい場合等に限定されることはなく、他の状況に応じた地絡抵抗の検出であってもよい。
また、本実施形態1の絶縁検出装置においては、CPU2から出力する矩形波(パルス電圧)の周波数は、スイッチSW1のON/OFF制御に同期して、異なる周波数(第1及び第2の周波数)に切り替え制御される構成となっている。このとき、スイッチSW1がON時すなわちカップリングコンデンサ1の容量が従来と同程度に大きい場合には、CPU2から出力する矩形波(パルス電圧)の周波数は、従来と同程度である10Hz程度(第1の周波数)である。よって、カップリングコンデンサ1には、パルス発生回路6から10Hzのパルス(第1のパルス)が供給される。一方、スイッチSW1がOFF時すなわちカップリングコンデンサ1の容量が小さい場合には、CPU2から出力する矩形波(パルス電圧)の周波数は、従来の周波数であるスイッチSW1のON時の周波数よりも大きい100Hz程度(第2の周波数)である。よって、カップリングコンデンサ1には、パルス発生回路6から100Hzのパルス(第2のパルス)が供給される。
この構成により、本実施形態の絶縁検出装置においては、スイッチSW1がON時とOFF時とにおけるカップリングコンデンサ1のインピーダンスZcが同じ又は略同じに保持可能な構成としている。
すなわち、メインリレーSMRp,SMRnがON時は、CPU2がスイッチSW1をONさせると共に、CPU2は周波数の低いパルスを出力させる。これによって、本実施形態の絶縁検出装置は、従来のACカップリング方式の絶縁検出装置と同様に、直流電源BATの地絡抵抗Rbと共に、電源線の地絡抵抗Rp,Rnをも計測可能となり、地絡抵抗Rb,Rp,Rnの低下である漏電の有無を監視(検出)できる。このとき、カップリングコンデンサ1は容量が大きいので、直流電源BATの交流に対するインピーダンスは従来と同様に十分に大きなインピーダンスを確保できる。
一方、メインリレーSMRp,SMRnがOFF時は、CPU2がスイッチSW1をOFFさせると共に、CPU2は周波数の高いパルスを出力させる。これによって、本実施形態の絶縁検出装置では、従来のACカップリング方式の絶縁検出装置と同様の検出精度を保持しつつ、直流電源BATの地絡抵抗Rbを高速に計測可能となり、従来のACカップリング方式の絶縁検出装置よりも高速に地絡抵抗Rbの低下である漏電の有無を監視(検出)できる。
〈地絡抵抗の検出動作〉
図2に本実施形態の絶縁検出装置における地絡抵抗の検出動作を説明するための図、図3に本実施形態の絶縁検出装置における計測波形(計測パルス)の一例を示す図を示し、以下、図2,3に基づいて、図1に示す本実施形態の絶縁検出装置における地絡抵抗の検出動作(監視動作)を説明する。
図2に示すフローの開始(スタート)は、本実施形態の絶縁検出装置への電源投入であり、まず、CPU2は図示しないECUからのメインリレーSMRp,SMRnのON/OFF制御を計測モード入力として監視する(ステップS1)。このときのメインリレーSMRp,SMRnのON/OFF制御の監視すなわち計測モードの監視は、ECUからメインリレーSMRp,SMRnに出力される駆動信号を直接監視する方法や、ECUからCPU2へのメインリレーSMRp,SMRnの制御状態を直接に通知させる方法等の何れであってもよい。さらには、地絡抵抗の計測結果に基づいて、絶縁検出装置自身がメインリレーSMRp,SMRnのON/OFF制御を判定し、判定結果に基づいて計測モードを切り替える構成であってもよい。
このステップS1において、メインリレーSMRp,SMRnのON制御が検出された場合、CPU2はスイッチSW1をON制御して、コンデンサC1,C2を使用する構成、すなわちカップリングコンデンサ1の容量をコンデンサC1とコンデンサC2の並列接続の容量である1μFとする。また、CPU2はスイッチSW1のON制御と共に、バッファ5に出力する矩形波(パルス電圧)の周波数を低い周波数である10Hzとする。これにより、本実施形態の絶縁検出装置は、従来のACカップリング方式の絶縁検出装置と同様の検出精度と検出速度で地絡抵抗Rb,Rp,Rnを監視(検出)する(ステップS3)。
このステップS3において本実施形態の電圧検出回路7で計測される計測パルス(計測波形)の一例を示したのが図3(a)に示す電圧波形9であり、この電圧波形9はCPU2から出力する矩形波(パルス電圧)と同じ周波数となる。従って、本実施形態の電圧検出回路7では、電圧波形9に示す計測パルスが計測されることとなり、この電圧波形9の計測パルスのピーク値が図3(a)中に示す閾値(閾値電圧)11よりも大きい電圧となるかを判定部8で判定する。ここで、図3(a)に示すように、計測パルスのピーク値が閾値11よりも大きい場合には、地絡抵抗Rb,Rp,Rnは所定値以上すなわち絶縁性が規定値以上であると判定し、ステップ1に戻る。一方、計測パルスのピーク値が閾値11よりも小さい場合には、地絡抵抗Rb,Rp,Rnの内の何れかの絶縁性が規定値以下であると判定し、例えばCPU2が上位の制御装置であるECU等に絶縁性能の低下検知を出力する。
一方、ステップS1において、メインリレーSMRp,SMRnのOFF制御が検出された場合、CPU2はスイッチSW1をOFF制御して、コンデンサC1のみを使用する構成、すなわちカップリングコンデンサ1の容量をコンデンサC1の容量のみの0.1μFとする。また、CPU2はスイッチSW1のOFF制御と共に、バッファ5に出力する交流信号の周波数を高い周波数である100Hzとする。
これにより、パルス発生回路6からは0.1μFのカップリングコンデンサ1を介して、直流電源BATの浮遊容量Cb及び地絡抵抗Rbに、周波数が100Hzのパルスが印加されることとなる。このときのカップリングコンデンサ1のインピーダンスZcは、前述するように、Zc=1/(ωC)=1/(2πfC)となるので、スイッチSW1のON時のカップリングコンデンサ1のインピーダンスZcと同じとなる。さらには、メインリレーSMRp,SMRnのON時の浮遊容量(浮遊容量Cb,Cp,Cnの合計容量)は0.1μF程度であり、メインリレーSMRp,SMRnのOFF時の浮遊容量(浮遊容量Cbのみの容量)は0.01μF程度である。すなわち、メインリレーSMRp,SMRnのON/OFF時のそれぞれにおいて、カップリングコンデンサ1からみた浮遊容量は当該カップリングコンデンサ1の容量の1/10程度となる。
従って、浮遊容量Cbの両端に生じる電位差すなわち直流電源BATの負極側(カップリングコンデンサ1の他端)とアースとの間に生じる電位差は、ステップS3の場合とほぼ同じ電位差となる。その結果、電圧検出回路7で計測される計測パルスは、図3(b)の電圧波形10に示すように、CPU2から出力する矩形波(パルス電圧)と同じ周波数(100Hz)であり、かつ電圧方向の振幅が図3(a)の電圧波形9とほぼ同じ振幅となる。ここで、ステップS2においても、計測パルスのピーク値が図3(b)中に点線で示す閾値(閾値電圧)11よりも大きい電圧となるかを判定部8が判定する構成となるので、地絡抵抗Rbの検出精度を低下させることなく、地絡抵抗Rbの高速な検出を行うことができるという効果を得ることが可能となる。ただし、このステップS2においても、電圧波形10の計測パルスのピーク値が閾値11よりも大きい場合には、地絡抵抗Rbは所定値以上すなわち絶縁性が規定値以上であると判定し、ステップ1に戻る。一方、計測パルスのピーク値が閾値11よりも小さい場合には、地絡抵抗Rbの絶縁性が規定値以下であると判定し、例えば上位の制御装置であるECU等の絶縁性能の低下検知を出力する。
以上説明したように、本実施形態の絶縁検出装置では、カップリングコンデンサ1の容量と共に、カップリングコンデンサ1に供給する交流信号の周波数を制御する構成となっており、特に、メインリレーSMRp,SMRnがOFF時においては、メインリレーSMRp,SMRnがON時よりもカップリングコンデンサ1の容量を小さくし、かつ周波数の高い交流信号を印加した場合の計測信号に基づいて、直流電源BATの地絡抵抗Rbの低下すなわちアースに対する直流電源BATの漏電の有無を計測する構成となっている。従って、図3から明らかなように、1つの交流信号又は複数個分の交流信号によって得られる計測信号の平均値を算出する等の場合の何れにおいても、1パルス分の計測信号を得るまでに要する時間を大幅に小さくすることができることとなる。その結果、コンデンサC1と並列接続されるようにスイッチSW1を介したコンデンサC2を追加して設けるのみの簡易な構成であっても、従来のACカップリング方式の絶縁検出装置よりも高速に地絡抵抗Rbの低下を検出することが可能となる。すなわち、メインリレーSMRp,SMRnがON/OFFされた場合であっても、Yコンの影響を受けることなく、直流電源BATからの電力供給の前に、高速に地絡検出を行うことができる。
なお、本実施形態の絶縁検出装置においては、メインリレーSMRp,SMRnのON/OFF時のそれぞれにおいて、カップリングコンデンサ1の容量が浮遊容量の10倍程度となる場合について説明したが、カップリングコンデンサ1の容量は浮遊容量の10倍程度に限定されるものではなく、適宜、選択可能である。
また、本実施形態の絶縁検出装置は、閾値11が固定される構成に限定されることはなく、カップリングコンデンサ1の容量及びパルスの周波数が可変される構成となるので、閾値11もカップリングコンデンサ1の容量及びパルスの周波数の変更に対応した閾値に可変させる構成であってもよい。この場合、さらに検出精度を向上することができるという格別の効果を得られる。
さらには、前述する課題の項にも記載したように、従来のACカップリング方式の絶縁検出装置すなわちカップリングコンデンサの容量が可変できない構成の絶縁検出装置において、周波数のみを高くした交流信号を、カップリングコンデンサを介して直流電源に印加した場合には、カップリングコンデンサのインピーダンスZcが大きく低下してしまう。すなわち、パルス印加時における十分な絶縁性を確保できなくなってしまうこととなる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記発明の実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記発明の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
C1,C2 コンデンサ
SW1 スイッチ
BAT 直流電源
SMRp,SMRn メインリレー
Cb,Cp,Cn 浮遊容量
Rb,Rp,Rn 地絡抵抗
1 カップリングコンデンサ
2 CPU(マイコン)
3 アンプ
4 バンドパスフィルタ(BPF)
5 バッファ
6 パルス発生回路
7 電圧検出回路

Claims (2)

  1. 一端が直流電源に接続されるカップリングコンデンサと、
    前記カップリングコンデンサの他端にパルスを供給するパルス発生手段と、
    前記カップリングコンデンサの前記他端の対地電圧の振幅を検出する電圧検出手段と、
    前記電圧検出手段が検出した前記対地電圧の振幅レベルの変化に基づいて前記直流電源の漏電の有無を判定する漏電判定手段と、
    を備えた絶縁検出装置であって、
    前記カップリングコンデンサは、1つ又は複数の第1のコンデンサと、前記第1のコンデンサと並列接続される1つ又は複数の第2のコンデンサと、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとの間に配置され、前記第1のコンデンサと前記第2のコンデンサとの並列接続と該並列接続の解除とを行う並列解除スイッチとを備え、
    前記パルス発生手段は、第1の周波数の第1のパルスと、前記第1の周波数よりも高い周波数の第2のパルスとを供給する手段とからなり、
    前記並列解除スイッチの並列接続と該並列接続の解除との切り替えによる前記カップリングコンデンサの容量変化に同期して、前記パルス発生手段の出力を前記第1のパルスと前記第2のパルスとで切り替えることを特徴とする絶縁検出装置。
  2. 前記直流電源から負荷回路への電力供給をON/OFFするメインリレーのON/OFF情報に基づいて、
    前記並列解除スイッチの並列接続と該並列接続の解除とを切り替えることを特徴とする請求項1に記載の絶縁検出装置。
JP2014259867A 2014-12-24 2014-12-24 絶縁検出装置 Pending JP2016118522A (ja)

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DE102017215889A1 (de) 2016-09-08 2018-03-08 Yazaki Corporation Spannungs-Erfassungs-Vorrichtung
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