JP2016130706A - 非接地電源の絶縁検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】直流電源とアースとの間の地絡抵抗を計測すると共に、簡易な構成で、メインリレーの不良を検出することが可能な絶縁検出装置を提供することである。【解決手段】第1及び第2のメインリレーMR+,MR−よりも直流電源1から遠い側にそれぞれ配置されると共に抵抗成分を有し、直流電源1の正極側とアースとの間を接続する第1の抵抗素子Rpと、直流電源1の負極側とアースとの間を接続する第2の抵抗素子Rnと、を備え、第1及び第2のメインリレーMR+,MR−よりも直流電源1に近い側の正極側又は/及び負極側にコンデンサ3が接続されてなり、コンデンサ3の端子電圧の変動量を検出し、コンデンサ3の端子電圧の変動量に基づいて、第1及び第2のメインリレーMR+,MR−のON状態及びOFF状態を検出する固着検出部10を備える絶縁検出装置である。【選択図】 図1
Description
本発明は、非接地電源の絶縁検出装置に関し、特に、電気による推進力を利用する車両に搭載された非接地の直流電源の絶縁状態と共に、直流電源と負荷回路との間に配置されるメインリレーの動作不良の検出に好適な絶縁検出装置に関する。
電気自動車やハイブリッドカーに搭載される高電圧出力の直流電源は、車両(車体)から電気的に絶縁された構成すなわち直流電源は非接地の構成となっており、車両(車体)は直流電源のアースとして使用されない構成となっている。このため、直流電源と車両(車体)との絶縁状態を監視するための絶縁検出装置として、例えば、特許文献1に記載の地絡検出回路のように、カップリングコンデンサを用いて、地絡検出回路系から直流電源を直流的に分離しつつ、直流電源と車両(車体)との絶縁状態を監視する、ACカップリング方式の絶縁検出装置が知られている。この特許文献1に開示される技術では、対地的に浮遊状態に保持された非接地の直流電源中の所定の一点に、電圧検出抵抗及びカップリングコンデンサを順次介してパルス(パルス信号,交流信号)を印加し、直流電源における地絡による電圧検出抵抗の電圧降下の変動を検出する構成となっている。
より具体的には、特許文献1に記載のACカップリング方式の絶縁検出装置は、矩形状の低周波電圧の交流信号をパルスとして出力するパルス発生回路を備え、該パルス発生回路から出力されるパルスが電圧検出抵抗を介してカップリングコンデンサの一端に供給される構成となっている。また、カップリングコンデンサの他端は直流電源中の所定の一点に接続されており、該カップリングコンデンサを介して、パルスが直流電源中の所定の一点に供給される構成となっている。また、カップリングコンデンサの一端には、パルスにより充電されるカップリングコンデンサの電圧を検出する電圧検出回路が接続され、漏電判定回路が電圧検出手段の検出した電圧を閾値と比較することによって、アースと直流電源及び該直流電源に接続される電源線との間に形成される仮想的な抵抗である地絡抵抗に起因する直流電源の漏電の有無を判定する構成となっている。
一方、高圧の直流電源の出力はイグニッションスイッチに連動してON/OFF制御されるメインリレーを介して負荷回路に供給される構成となっており、例えば、特許文献2に記載の電源制御装置のように、絶縁検出装置とは別体のメインリレーの診断回路を設けることによって、メインリレーの不良を検出する構成となっている。特許文献2に記載の電源制御装置では、メインリレーの負荷回路側(メインリレーの後段)において、直流電源からの正極側及び負極側の電源線の間にコンデンサが接続されると共に、該コンデンサと並列に正極側及び負極側の電源線にコンバータが接続される構成となっている。イグニッションスイッチのON後のメインリレーのOFF時において、まず、コンバータから出力によってコンデンサを充電した後に、正極側のメインリレーのみをONさせて計測した電圧に基づいて、負極側のメインリレーの溶着を検出する構成となっている。
近年の電気自動車やハイブリッドカーにおいては、広い車室空間の確保や軽量化が要望されており、直流電源の小型化及び軽量化と共に、該直流電源の状態を監視する電流センサや絶縁検出装置に対しても小型化及び軽量化が要望されている。この要望を実現するために、特許文献1に記載の絶縁検出装置に特許文献2に記載の診断回路の技術を適用することも考えられるが、特許文献1に記載のACカップリング方式の絶縁検出装置では、前述するように、電圧検出回路で検出したカップリングコンデンサの電圧を、漏電判定回路が閾値と比較することにより、直流電源の漏電の有無を判定する構成となっている。このため、引用文献2に記載の技術を引用文献1のACカップリング方式の絶縁検出装置に適用した場合であっても、メインリレーの溶着の有無を判定できないという問題がある。
例えば、イグニッションスイッチのON後のメインリレーのOFF時において、まず、正極側のメインリレーのみをONさせ、このときに電圧検出回路で検出したカップリングコンデンサの電圧は、正極側の電源線のみの地絡抵抗分が加算された計測電圧となるが、この計測電圧は負極側の電源線の地絡抵抗分が加算された場合の計測電圧とほぼ同等の計測電圧となるので、ACカップリング方式の絶縁検出装置においては、正極側及び負極側のメインリレーをそれぞれ個別にON/OFF制御した場合であっても、ON/OFF制御に伴う計測電圧の変動を精度よく検出することができないという問題がある。
本発明はこれらの問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、直流電源とアースとの間の地絡抵抗を計測すると共に、簡易な構成で、メインリレーのON固着/OFF固着を検出することが可能な絶縁検出装置を提供することである。
前記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、アースから電気的に絶縁される高圧の直流電源と、前記直流電源からの電力が供給される負荷と前記直流電源との間の正極側及び負極側にそれぞれ配置され、ON/OFF制御される第1及び第2のメインリレーと、前記直流電源の正極側又は/及び負極側に接続されるコンデンサと、前記コンデンサの端子電圧に基づいて、前記直流電源と前記アースとの間の絶縁状態を検出する絶縁状態検出部とを備える絶縁検出装置であって、
前記第1及び第2のメインリレーよりも前記直流電源から遠い側にそれぞれ配置されると共に抵抗成分を有し、前記直流電源の正極側と前記アースとの間を接続する第1の抵抗素子と、前記直流電源の負極側と前記アースとの間を接続する第2の抵抗素子と、を備え、
前記コンデンサは、前記第1及び第2のメインリレーよりも前記直流電源に近い側の正極側又は/及び負極側に接続されてなり、
前記絶縁状態検出部は、前記コンデンサの端子電圧の変動量を検出し、前記コンデンサの端子電圧の変動量に基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON状態及びOFF状態を検出する固着検出部を備えることを特徴とする絶縁検出装置である。
前記第1及び第2のメインリレーよりも前記直流電源から遠い側にそれぞれ配置されると共に抵抗成分を有し、前記直流電源の正極側と前記アースとの間を接続する第1の抵抗素子と、前記直流電源の負極側と前記アースとの間を接続する第2の抵抗素子と、を備え、
前記コンデンサは、前記第1及び第2のメインリレーよりも前記直流電源に近い側の正極側又は/及び負極側に接続されてなり、
前記絶縁状態検出部は、前記コンデンサの端子電圧の変動量を検出し、前記コンデンサの端子電圧の変動量に基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON状態及びOFF状態を検出する固着検出部を備えることを特徴とする絶縁検出装置である。
前記課題を解決するための請求項2に記載の発明は、前記コンデンサは、一端が前記直流電源の正極側又は負極側に接続されるカップリングコンデンサからなり、
前記絶縁状態検出部は、前記カップリングコンデンサの他端にパルスを供給するパルス発生部と、前記カップリングコンデンサの他端のアースに対する電圧の振幅レベルを検出する電圧検出部と、前記電圧検出部が検出した前記アースに対する電圧の振幅レベルに基づいて地絡抵抗の低下を検出する地絡検出部とを備え、
前記固着検出部は、前記電圧検出部が検出した前記アースに対する電圧の振幅レベルに基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON状態及びOFF状態を検出することを特徴とする請求項1に記載の絶縁検出装置である。
前記絶縁状態検出部は、前記カップリングコンデンサの他端にパルスを供給するパルス発生部と、前記カップリングコンデンサの他端のアースに対する電圧の振幅レベルを検出する電圧検出部と、前記電圧検出部が検出した前記アースに対する電圧の振幅レベルに基づいて地絡抵抗の低下を検出する地絡検出部とを備え、
前記固着検出部は、前記電圧検出部が検出した前記アースに対する電圧の振幅レベルに基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON状態及びOFF状態を検出することを特徴とする請求項1に記載の絶縁検出装置である。
前記課題を解決するための請求項3に記載の発明は、前記第1及び第2のメインリレーの制御情報を取得する制御情報の取得部を備え、
前記固着検出部は、前記前記第1及び第2のメインリレーの制御情報と前記検出した前記第1及び第2のメインリレーのON/OFFの状態情報とに基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON固着又は/及びOFF固着を検出することを特徴とする請求項2に記載の絶縁検出装置である。
前記固着検出部は、前記前記第1及び第2のメインリレーの制御情報と前記検出した前記第1及び第2のメインリレーのON/OFFの状態情報とに基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON固着又は/及びOFF固着を検出することを特徴とする請求項2に記載の絶縁検出装置である。
前記課題を解決するための請求項4に記載の発明は、前記コンデンサは、一端が前記直流電源の正極側又は負極側に接続されるカップリングコンデンサからなり、
前記絶縁状態検出部は、前記カップリングコンデンサの他端にパルスを供給するパルス発生部と、前記カップリングコンデンサの他端のアースに対する電圧の振幅レベルを検出する電圧検出部と、前記電圧検出部が検出した前記アースに対する電圧の振幅レベルに基づいて地絡抵抗の低下を検出する地絡検出部とを備え、
前記固着検出部は、前記電圧検出部が検出した前記アースに対する電圧の振幅レベルに基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON状態及びOFF状態を検出し、該検出したON/OFFの状態情報を前記第1及び第2のメインリレーにON/OFF制御の指令を出す制御装置に出力する手段を備え、
前記制御装置は、前記固着検出部で検出される前記第1及び第2のメインリレーのON/OFFの状態情報と、前記前記第1及び第2のメインリレーの制御情報とに基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON固着又は/及びOFF固着を検出することを特徴とする請求項1に記載の絶縁検出装置である。
前記絶縁状態検出部は、前記カップリングコンデンサの他端にパルスを供給するパルス発生部と、前記カップリングコンデンサの他端のアースに対する電圧の振幅レベルを検出する電圧検出部と、前記電圧検出部が検出した前記アースに対する電圧の振幅レベルに基づいて地絡抵抗の低下を検出する地絡検出部とを備え、
前記固着検出部は、前記電圧検出部が検出した前記アースに対する電圧の振幅レベルに基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON状態及びOFF状態を検出し、該検出したON/OFFの状態情報を前記第1及び第2のメインリレーにON/OFF制御の指令を出す制御装置に出力する手段を備え、
前記制御装置は、前記固着検出部で検出される前記第1及び第2のメインリレーのON/OFFの状態情報と、前記前記第1及び第2のメインリレーの制御情報とに基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON固着又は/及びOFF固着を検出することを特徴とする請求項1に記載の絶縁検出装置である。
前記課題を解決するための請求項5に記載の発明は、アースから電気的に絶縁される高圧の直流電源の正極側及び負極側にそれぞれ配置される第1及び第2のメインリレーよりも、前記直流電源に近い側の正極側又は/及び負極側に接続されるコンデンサと、前記コンデンサの端子電圧に基づいて、前記直流電源と前記アースとの間の絶縁状態を検出する絶縁状態検出部とを備える絶縁検出装置であって、
前記絶縁状態検出部と同一のケース筐体内又は同一の回路基板に配置され、抵抗成分を有する抵抗素子で形成される第1及び第2の抵抗素子を備え、
前記第1の抵抗素子の一端は、前記第1のメインリレーよりも前記直流電源から遠い側に接続されると共に、他端は前記アースに接続され、
前記第2の抵抗素子の一端は、前記第2のメインリレーよりも前記直流電源から遠い側に接続されると共に、他端は前記アースに接続されてなり、
前記絶縁状態検出部は、前記コンデンサの端子電圧の変動量を検出し、前記コンデンサの端子電圧の変動量に基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON状態及びOFF状態を検出する固着検出部を備えることを特徴とする絶縁検出装置である。
前記絶縁状態検出部と同一のケース筐体内又は同一の回路基板に配置され、抵抗成分を有する抵抗素子で形成される第1及び第2の抵抗素子を備え、
前記第1の抵抗素子の一端は、前記第1のメインリレーよりも前記直流電源から遠い側に接続されると共に、他端は前記アースに接続され、
前記第2の抵抗素子の一端は、前記第2のメインリレーよりも前記直流電源から遠い側に接続されると共に、他端は前記アースに接続されてなり、
前記絶縁状態検出部は、前記コンデンサの端子電圧の変動量を検出し、前記コンデンサの端子電圧の変動量に基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON状態及びOFF状態を検出する固着検出部を備えることを特徴とする絶縁検出装置である。
本発明によれば、直流電源とアースとの間の地絡抵抗を計測すると共に、簡易な構成で、メインリレーのON固着/OFF固着を検出することができる。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。ただし、以下の説明において、同一構成要素には同一符号を付し繰り返しの説明は省略する。
〈実施形態1〉
図1は本発明の実施形態1の絶縁検出装置の全体構成を説明するための図、図2は実施形態1の絶縁検出装置においてメインリレーR+,R−をON/OFFさせた場合の計測パルスの一例を示す図であり、以下、図1,2に基づいて、実施形態1の絶縁検出装置の構成及び地絡抵抗とメインリレーの不良との検出動作を説明する。ただし、本願明細書中においては、メインリレーMR+,MR−の不良の内で、コイルの断線や接点不良等によってメインリレーMR+,MR−が常時OFFとなってしまう不良を『OFF固着』、接点の溶着等によってメインリレーMR+,MR−が常時ONとなってしまう不良を『ON固着』と記す。
図1は本発明の実施形態1の絶縁検出装置の全体構成を説明するための図、図2は実施形態1の絶縁検出装置においてメインリレーR+,R−をON/OFFさせた場合の計測パルスの一例を示す図であり、以下、図1,2に基づいて、実施形態1の絶縁検出装置の構成及び地絡抵抗とメインリレーの不良との検出動作を説明する。ただし、本願明細書中においては、メインリレーMR+,MR−の不良の内で、コイルの断線や接点不良等によってメインリレーMR+,MR−が常時OFFとなってしまう不良を『OFF固着』、接点の溶着等によってメインリレーMR+,MR−が常時ONとなってしまう不良を『ON固着』と記す。
図1に示すように、実施形態1の絶縁検出装置では、例えば、対地的に浮遊状態に保持された非接地の直流電源すなわちアースから絶縁された直流電源として、200V(ボルト)以上の高圧の周知の直流電源1を備え、該直流電源1の正極は電源線12を介して周知のメインリレーMR+の一端に接続される構成となっている。また、直流電源1の負極は分岐した電源線13に接続され、分岐した電源線13を介して絶縁検出回路(絶縁状態検出部)2を構成するカップリングコンデンサ(コンデンサ)3の一端と、周知のメインリレーMR−の一端とにそれぞれ接続される構成となっている。なお、メインリレーMR+,MR−は図示しない周知のエンジンコントロールユニット(ECU)等の上位の制御装置により、ON/OFF制御される。
このとき、直流電源1の正極も含めた電源線12とアースとの間には数百(MΩ)程度の仮想的な地絡抵抗が形成され、同様に、電源線13とアースとの間にも数百(MΩ)程度の仮想的な地絡抵抗が形成される。一方、実施形態1の絶縁検出装置であるACカップリング方式の絶縁検出回路2においては、直流電源1中の所定の一点として、直流電源1の負極側の一点にカップリングコンデンサ3を介してパルス(パルス信号,交流信号)を印加する構成となっている。よって、図1に示す実施形態1の絶縁検出装置においては、カップリングコンデンサ3の一端すなわち絶縁検出回路2からみた場合の仮想的な地絡抵抗として、直流電源1の負極側の電源線13に接続される地絡抵抗RLのみを記す。また、メインリレーMR+,MR−がOFF時における地絡抵抗RLの計測を可能とするために、メインリレーMR−よりも直流電源1に近い電源線13にカップリングコンデンサ3の一端が接続されている。なお、直流電源1とカップリングコンデンサ3との接続は、直流電源1の負極側に限定されることなく、直流電源1の正極側に接続される構成であってもよい。
メインリレーMR+の他端には電源線14が接続され、メインリレーMR−の他端には電源線15が接続されている。この電源線14,15は図示しない周知のインバータ等の負荷回路に接続され、メインリレーMR+,MR−がON時に、電源線14,15を介して負荷回路に直流電源1から電力を供給する周知の電源線である。なお、直流電源1が直接に負荷回路に接続される構成に限定されることはなく、周知の昇圧回路等を介して負荷回路に接続される構成であってもよい。
さらには、実施形態1の絶縁検出装置においては、抵抗成分を有する高耐圧の地絡抵抗素子(第1の抵抗素子)Rpが正極側の電源線14とアース(アース線16)との間に接続される構成であると共に、抵抗成分を有する高耐圧の地絡抵抗素子(第2の抵抗素子)Rnが負極側の電源線15とアース(アース線16)との間に接続される構成となっている。すなわち、直流電源1からの高電圧の供給と停止を制御するメインリレーMR+,MR−よりも地絡抵抗素子Rp,Rnが負荷回路側となるように、メインリレーMR+,MR−よりも直流電源1から遠い部分に地絡抵抗素子Rp,Rnがそれぞれ配置される構成となっている。この構成により、従来ではメインリレーMR+,MR−がON時であっても数百(MΩ)となる直流電源1の正極又は負極とアースとの間の地絡抵抗を、それぞれ地絡抵抗素子Rp,Rnの抵抗値程度に下げると共に、ON時の地絡抵抗が略確定された抵抗値となる構成としている。このとき、地絡抵抗素子Rp,Rnは同一(略同一を含む)の抵抗値の抵抗成分を有する素子で構成され、本実施形態1においては抵抗値が略2MΩの抵抗素子で構成されている。なお、地絡抵抗素子Rp,Rnの抵抗値は2MΩに限定されることはなく、100kΩ以上等のように、十分な絶縁性を確保でき、第2及び第3の閾値の設定及び検出が可能な範囲であればよい。
ただし、地絡抵抗素子Rp,Rnはそれぞれ1つの抵抗素子で形成される構成に限定されることはなく、例えば、複数の抵抗素子によって、地絡抵抗素子Rp,Rnを形成する構成であってもよい。また、地絡抵抗素子Rp,Rnの配置個所は、電源線14,15のメインリレーMR+,MR−側の端部から負荷回路側の端部に至るまでの何れの個所であってもよい。さらには、地絡抵抗素子Rp,Rnは、メインリレーMR+,MR−と電源線14,15とをそれぞれ接続する接続部分に配置する構成や、メインリレーMR+,MR−の筐体内や負荷回路の筐体内に配置する構成であってもよい。なお、図1中においては、アース線16を介して地絡抵抗素子Rp,Rnのそれぞれの近傍においてアースに接続する構成としたが、これに限定されることはなく、絶縁検出回路2の近傍においてアースに接続する構成、さらには直接に車両のアース(ボディーアース)に接続する構成であってもよい。
実施形態1の絶縁検出回路2は、CPU(マイコン)5から出力する矩形波(パルス電圧)をバッファ4で電流増幅し、小さい出力インピーダンスのパルス(交流信号,パルス信号)とした後に、電圧検出用のインピーダンス素子となる抵抗(抵抗素子)R1に接続される配線11を介してカップリングコンデンサ3の他端に供給(出力)される構成となっている。また、配線11は分岐され、該分岐された配線11を介してカップリングコンデンサ3の他端の電圧が、カップリングコンデンサ3に供給されるパルスの周波数を通過させる周知のバンドパスフィルタ(BPF)7及び周知のアンプ(増幅器)6を介して、マイコン5のA/D変換部に入力され、マイコン5に取り込まれる構成となっている。なお、インピーダンス素子は抵抗素子に限定されることはなく、例えば、容量素子や誘導素子及びそれらの組み合わせ等であってもよい。
すなわち、実施形態1の絶縁検出回路2は、マイコン5で動作するプログラムによって実現される矩形波(パルス電圧)を生成する図示しない矩形波の生成部と、バッファ4と、抵抗R1とにより、パルス発生回路(パルス発生部)8を形成している。また、バンドパスフィルタ7と、アンプ6と、マイコン5の備えるA/D変換部とにより、電圧検出回路(電圧検出部)9を形成している。なお、アンプ6の前段に配置するフィルタはBPF7に限定されることはなく、カップリングコンデンサ3に供給されるパルスの周波数を通過させる周知のハイパスフィルタ(HPF)や、ハイパスフィルタとバンドパスフィルタとの組み合わせであってもよい。また、実施形態1のパルス発生回路8の構成では、図1から明らかなように、マイコン5から出力する矩形波の周波数とパルス発生回路8から供給するパルスの周波数は同じ周波数となる。よって、本願明細書中においては、説明を簡単にするために、特に限定が必要な場合を除いて、パルス発生回路8から供給するパルスの周波数についてもマイコン5から出力する矩形波の周波数と記す場合がある。
また、絶縁検出回路2はマイコン5で動作するプログラムによって実現される地絡抵抗とメインリレーの固着とを検出する検出部10を備えており、該検出部10は取り込んだ計測パルス18のピーク電圧(ピーク値)を予め設定された第1の閾値(第1の閾値電圧)と比較し、地絡抵抗RLの低下の検出すなわち直流電源1の漏電の有無を判定する構成となっている。なお、この構成は、従来の地絡抵抗の検出部における地絡抵抗RLの検出動作と同様であり、実施形態1の絶縁検出装置においては、地絡抵抗素子Rp,Rnが配置される構成となっているので、第1の閾値は地絡抵抗素子Rp,Rnに配置に伴う計測パルス18のピーク値を含むものであり、該第1の閾値は従来と同様の方法で決定される閾値である。すなわち、第1の閾値(第1の閾値電圧)は、メインリレーMR+,MR−が共にON時における地絡抵抗が低下していない場合と地絡抵抗が低下した場合とのそれぞれの計測パルス18のピーク値の間の電圧であり、図2に示すように、メインリレーMR+,MR−が共にONされ、かつ、地絡抵抗が低下していない場合の計測パルス18のピーク値V1よりも小さい(低い)電圧である。
さらには、実施形態1の検出部10は、前述する地絡抵抗RLの低下を検出するための地絡抵抗検出部としての機能に加えて、メインリレーMR+,MR−のON/OFF状態すなわち共にOFFの場合と、共にONの場合と、何れか一方がONの場合とを検出し、該検出結果と上位の制御装置からのメインリレーMR+,MR−のON/OFF制御情報とに基づいて、メインリレーMR+,MR−の固着を検出する固着検出部としての機能を備える。
この固着検出機能を実現するために、実施形態1の検出部10は、メインリレーMR+,MR−が共にONの場合における計測パルス18のピーク値V1(図2(c)の計測パルス)と、メインリレーMR+,MR−の内の何れか一方がONの場合における計測パルス18のピーク値V2(図2(b)の計測パルス)との間の任意の電圧を、第2の閾値(第2の閾値電圧)V2とする構成となっている。また、検出部10はメインリレーMR+,MR−が共にOFFの場合における計測パルス18のピーク値V3(図2(a)の計測パルス)と、メインリレーMR+,MR−の内の何れか一方がONの場合における計測パルス18のピーク値V2との間の任意の電圧を、第3の閾値(第3の閾値電圧)として、例えば、第2及び第3の閾値を図示しない格納部に第1の閾値と共に格納する構成となっている。
ただし、メインリレーMR+,MR−が共にONの場合の計測パルス18のピーク値V1と、何れか一方がONの場合の計測パルス18のピーク値V2と、メインリレーMR+,MR−が共にOFFの場合の計測パルス18のピーク値V3とが検出可能な程度に大きく異なるのは、地絡抵抗素子Rp,Rnを配置することにより、メインリレーMR+,MR−のON/OFF制御に伴う地絡抵抗の変化が大きくなるからである。すなわち、地絡抵抗素子Rp,Rnを配置することにより、地絡抵抗RLのみの場合の計測パルス18のピーク値と、地絡抵抗素子Rp,Rnの抵抗分が加算された場合の計測パルス18のピーク値との変化を、検出可能な程度まで大きくできるからである。
例えば、地絡抵抗素子Rp=Rn=2MΩとした場合、メインリレーMR+,MR−の内の何れか一方がONの場合における地絡抵抗は一方の地絡抵抗素子Rp(=Rn)=2MΩ、メインリレーMR+,MR−が共にONの場合の地絡抵抗はRp×Rn/(Rp+Rn)=1MΩ、メインリレーMR+,MR−が共にOFFの場合の地絡抵抗は数百(MΩ)となる。すなわち、メインリレーMR+,MR−が共にONの場合は、何れか一方がONの場合の半分の地絡抵抗となる。よって、図2に示すように、計測パルス18のピーク値においても、メインリレーMR+,MR−が共にOFFの場合のピーク値V3と、何れか一方がONの場合のピーク値V2と、共にONの場合のピーク値V1とがそれぞれ異なるピーク値となる。その結果、計測パルス18の各ピーク値V1,V2,V3を検出することによって、2つのメインリレーMR+,MR−のON/OFFが検出でき、検出結果とメインリレーMR+,MR−の制御情報と比較することにより、ON固着/OFF固着の検出が可能となる。このとき、実施形態1検出部10においては、検出精度と検出速度を向上させるために、地絡の検出時と同様に、ピーク値V1,V2の間の任意の電圧を第2の閾値(第2の閾値電圧)とし、ピーク値V2,V3の間の任意の電圧を第3の閾値(第3の閾値電圧)としている。
これにより、検出部10は取り込んだ計測パルス18のピーク電圧と第2及び第3の閾値と比較することにより、メインリレーMR+,MR−のON/OFFを検出できるので、メインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着の有無の判定と、固着した側のメインリレーの特定とが可能となる。すなわち、2つの地絡抵抗素子Rp,Rnの内の何れか一方の地絡抵抗素子と地絡抵抗RLとの合成された地絡抵抗に対応した計測パルス18が、電圧検出回路9で計測されて検出部10に入力され、該検出部10によりメインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着が検出される。
さらには、第2及び第3の閾値を用いてメインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着の検出を行う場合、後に詳述するように、メインリレーMR+,MR−を連続してON/OFF動作させる必要がある。よって、実施形態1の絶縁検出装置では、メインリレーMR+,MR−がON/OFF制御される車両の始動時(例えば、イグニッションのON時)と停止時(例えば、イグニッションのOFF時)に、それぞれメインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着の検出を行う。また、メインリレーMR+,MR−がOFF時における検出を可能とするために、メインリレーMR+,MR−よりも直流電源1の側に絶縁検出回路2を配置する構成としている。
〈ON固着/OFF固着の検知動作の説明〉
〈ON固着/OFF固着の検知動作の説明〉
次に、図1,2に基づいて、実施形態1の絶縁検出装置におけるON固着/OFF固着の検知動作について説明する。ただし、以下の検知動作の説明では、上位の制御装置からメインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着の検出動作の開始指示により、ON固着/OFF固着の検出動作が開始され、終了指示により検出動作が終了する場合について説明する。また、この検出動作中は、メインリレーMR+,MR−の制御情報が上位の制御装置からマイコン5に通知され、検出部10が各メインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着の有無を検出する。
(a)メインリレーMR+,MR−のON固着の検出原理
メインリレーMR+,MR−が共にOFFの場合、計測パルス18のピーク値は電圧V3となるので、メインリレーMR+,MR−が共にOFF制御時における計測パルス18のピーク値と第3の閾値とを比較することによって、少なくとも2つのメインリレーMR+,MR−の内の一方又は両方のON固着が検出できる。すなわち、上位の制御装置からのメインリレーMR+,MR−の制御情報が共にOFF制御時においては、計測パルス18のピーク値が第3の閾値よりも小さい場合、図2(a)から明らかなように、少なくとも2つのメインリレーMR+,MR−の内の一方又は両方のメインリレーは、ON固着と判定できる。さらには、上位の制御装置からのメインリレーMR+,MR−の制御情報が共にOFF制御時において、計測パルス18のピーク値と第2の閾値とを比較し、計測パルス18のピーク値が第2の閾値よりも小さい場合は、2つのメインリレーMR+,MR−が共にON固着であると判定できる。
メインリレーMR+,MR−が共にOFFの場合、計測パルス18のピーク値は電圧V3となるので、メインリレーMR+,MR−が共にOFF制御時における計測パルス18のピーク値と第3の閾値とを比較することによって、少なくとも2つのメインリレーMR+,MR−の内の一方又は両方のON固着が検出できる。すなわち、上位の制御装置からのメインリレーMR+,MR−の制御情報が共にOFF制御時においては、計測パルス18のピーク値が第3の閾値よりも小さい場合、図2(a)から明らかなように、少なくとも2つのメインリレーMR+,MR−の内の一方又は両方のメインリレーは、ON固着と判定できる。さらには、上位の制御装置からのメインリレーMR+,MR−の制御情報が共にOFF制御時において、計測パルス18のピーク値と第2の閾値とを比較し、計測パルス18のピーク値が第2の閾値よりも小さい場合は、2つのメインリレーMR+,MR−が共にON固着であると判定できる。
(b)メインリレーMR+,MR−のOFF固着の検出原理
メインリレーMR+,MR−が共にONの場合、計測パルス18のピーク値は電圧V1となるので、メインリレーMR+,MR−が共にON制御時における計測パルス18のピーク値と第2の閾値とを比較することによって、少なくとも2つのメインリレーMR+,MR−の内の少なくとも一方のOFF固着が検出できる。すなわち、上位の制御装置からのメインリレーMR+,MR−の制御情報が共にON制御時においては、計測パルス18のピーク値が第2の閾値よりも大きい場合、図2(c)から明らかなように、少なくとも2つのメインリレーMR+,MR−の内の一方のメインリレーは、OFF固着と判定できる。さらには、上位の制御装置からのメインリレーMR+,MR−の制御情報が共にON制御時において、計測パルス18のピーク値と第3の閾値とを比較し、計測パルス18のピーク値が第3の閾値よりも大きい場合は、2つのメインリレーMR+,MR−が共にOFF固着であると判定できる。
メインリレーMR+,MR−が共にONの場合、計測パルス18のピーク値は電圧V1となるので、メインリレーMR+,MR−が共にON制御時における計測パルス18のピーク値と第2の閾値とを比較することによって、少なくとも2つのメインリレーMR+,MR−の内の少なくとも一方のOFF固着が検出できる。すなわち、上位の制御装置からのメインリレーMR+,MR−の制御情報が共にON制御時においては、計測パルス18のピーク値が第2の閾値よりも大きい場合、図2(c)から明らかなように、少なくとも2つのメインリレーMR+,MR−の内の一方のメインリレーは、OFF固着と判定できる。さらには、上位の制御装置からのメインリレーMR+,MR−の制御情報が共にON制御時において、計測パルス18のピーク値と第3の閾値とを比較し、計測パルス18のピーク値が第3の閾値よりも大きい場合は、2つのメインリレーMR+,MR−が共にOFF固着であると判定できる。
(c)ON固着/OFF固着したメインリレーの検出原理
前述する(a)において、2つのメインリレーMR+,MR−の内の一方のメインリレーにON固着が検出された場合、一方のメインリレー(例えば、メインリレーMR−)をOFF制御のままとして、他方のメインリレー(例えば、メインリレーMR+)のみをOFF制御からON制御した場合の計測パルス18のピーク値が変化しないことを確認することにより、当該他方のメインリレー(メインリレーMR+)のON固着が検出できる。すなわち、検出部10が他方のメインリレー(メインリレーMR+)のみON制御時の計測パルス18のピーク値が第2の閾値よりも大きく、かつ第3の閾値よりも小さいことを検出することにより、他方のメインリレー(メインリレーMR+)のON固着が検出できる。
前述する(a)において、2つのメインリレーMR+,MR−の内の一方のメインリレーにON固着が検出された場合、一方のメインリレー(例えば、メインリレーMR−)をOFF制御のままとして、他方のメインリレー(例えば、メインリレーMR+)のみをOFF制御からON制御した場合の計測パルス18のピーク値が変化しないことを確認することにより、当該他方のメインリレー(メインリレーMR+)のON固着が検出できる。すなわち、検出部10が他方のメインリレー(メインリレーMR+)のみON制御時の計測パルス18のピーク値が第2の閾値よりも大きく、かつ第3の閾値よりも小さいことを検出することにより、他方のメインリレー(メインリレーMR+)のON固着が検出できる。
このとき、他方のメインリレー(メインリレーMR+)のみをON制御した場合の計測パルス18のピーク値が電圧V1に変化することが確認できた場合は、一方のメインリレー(例えば、メインリレーMR−)がON固着であると判定できる。すなわち、検出部10が他方のメインリレー(例えば、メインリレーMR+)のみON制御時の計測パルス18のピーク値が第2の閾値よりも小さいことを検出した場合は、一方のメインリレー(メインリレーMR−)のON固着が検出できる。
ただし、一方のメインリレーとしてメインリレーMR+をOFF制御のままとして、他方のメインリレーとなるメインリレーMR−のみをOFF制御からON制御した場合の計測パルス18のピーク値が変化しないことを確認することにより、他方のメインリレーであるメインリレーMR−のON固着を検出する構成であってもよい。
一方、前述する(b)において、2つのメインリレーMR+,MR−の内の一方のメインリレーにOFF固着が検出された場合においては、一方のメインリレー(例えば、メインリレーMR−)をON制御のままとして、他方のメインリレー(例えば、メインリレーMR+)のみをON制御からOFF制御した場合に、計測パルス18のピーク値が変化しないことを確認することにより、当該他方のメインリレー(メインリレーMR+)のOFF固着が検出できる。すなわち、検出部10が他方のメインリレー(メインリレーMR+)のみOFF制御時の計測パルス18のピーク値が第2の閾値よりも大きく、かつ第3の閾値よりも小さいことを検出することにより、他方のメインリレー(メインリレーMR+)のOFF固着が検出できる。
このとき、他方のメインリレー(メインリレーMR+)のみをOFF制御した場合の計測パルス18のピーク値が電圧V3に変化することが確認できた場合は、一方のメインリレー(メインリレーMR−)がOFF固着であると判定できる。すなわち、検出部10が他方のメインリレー(メインリレーMR+)のみOFF制御時の計測パルス18のピーク値が第3の閾値よりも大きいことを検出した場合は、一方のメインリレー(メインリレーMR−)のOFF固着が検出できる。
ただし、一方のメインリレーとしてメインリレーMR+をON制御のままとして、他方のメインリレーとなるメインリレーMR−のみをON制御からOFF制御した場合に、計測パルス18のピーク値が変化しないことを確認することにより、他方のメインリレーであるメインリレーMR−のOFF固着を検出する構成であってもよい。
以上に説明する(a)〜(c)の検出原理によって、検出部10が計測パルス18のピーク値と第2及び第3の閾値とを比較することにより、2つのメインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着を検出できる。
次に、(a)〜(c)に示す検出原理に基づいて、メインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着の検出動作を説明する。ただし、以下の説明では、上位の制御装置が通信線17を介してマイコン5に対し、1回又は複数回の比較・判定を指示することにより、メインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着が開始される場合について説明する。
車両の始動時(システム始動時)には、上位の制御装置の制御によりメインリレーMR+,MR−がON制御(OFFからON)される。従って、実施形態1の絶縁検出装置を備える上位の制御装置では、該上位の制御装置がメインリレーMR+,MR−をON制御する前のOFF時に、上位の制御装置からの絶縁検出計測と計測電圧の判定との指示に基づいて、マイコン5は、矩形波(パルス電圧)の出力を開始し、カップリングコンデンサ3の他端に抵抗R1を介したパルスを供給する。カップリングコンデンサ3の他端の電圧(端子電圧)は計測パルス18として電圧検出回路9を介してマイコン5に取り込まれる。検出部10は取り込まれた計測パルス18のピーク値と第1の閾値及び第3の閾値とを比較し、地絡抵抗RLの低下すなわち直流電源1の漏電の有無とメインリレーMR+,MR−のON固着とを判定する(前述する(a)の検出原理に基づく固着検出)。
このON固着の判定において、地絡抵抗RLの低下とメインリレーMR+,MR−のON固着とが検出されない場合は、検出部10は通信線17を介して上位の制御装置に地絡抵抗の低下及びON固着がないことを通知する。この通知により、次に、上位の制御装置はメインリレーMR+,MR−を共にON制御(OFFからON)する。該ON制御はマイコン5に通知され、メインリレーMR+,MR−のON制御後に、検出部10は取り込まれた計測パルス18のピーク値と第1の閾値及び第2の閾値とを比較し、地絡抵抗RLの低下すなわち直流電源1の漏電の有無とメインリレーMR+,MR−のOFF固着とを判定する(前述する(b)の検出原理に基づく固着検出)。
このOFF固着の判定において、地絡抵抗RLの低下とメインリレーMR+,MR−のOFF固着とが検出されない場合は、検知部10は通信線17を介して上位の制御装置に地絡抵抗の低下及びOFF固着でないことを通知し、メインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着の検出動作は終了となる。このメインリレーMR−のOFF固着の検出動作の終了により、実施形態1の絶縁検出回路2による電源投入時におけるメインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着の検出動作(地絡抵抗RLの低下検出も含む)が終了となり、以降、従来と同様に、前述する地絡抵抗RLの検出動作が繰り返し行われる。なお、車両の動作時(システム動作時)においては、計測パルス18のピーク値と第2の閾値との比較を継続する構成であってもよい。この場合、計測パルス18のピーク値が第2の閾値よりも大きいと判定された場合は、直ちにメインリレーMR+,MR−の少なくとも一方のOFF固着を検出できるからである。
一方、前述する車両の始動時のON固着の判定時において、メインリレーMR+,MR−のON固着が検出された場合は、検知部10は通信線17を介して上位の制御装置にON固着の検出を通知する。このON固着の通知により、上位の制御装置は、メインリレーMR+のみをON制御し(メインリレーMR−はOFF制御)、マイコン5にメインリレーMR+のみのON制御を通知する。この通知により、検出部10は計測パルス18のピーク値と第2の閾値とを比較し、メインリレーMR−のON固着の有無を検出する。該検出結果すなわちON固着の有無を上位の制御装置に通知される。ここで、メインリレーMR−のON固着が検出されない場合は、上位の制御装置は、メインリレーMR−のみをON制御し(メインリレーMR+はOFF制御)、マイコン5にメインリレーMR−のみのON制御を通知する。この通知により、検出部10は計測パルス18のピーク値と第2の閾値とを比較し、メインリレーMR+のON固着の有無を検出し、該検出結果すなわちON固着の有無を上位の制御装置に通知する(前述する(c)の検出原理に基づく固着検出)。
また、前述する車両の始動時のOFF固着の判定時において、メインリレーMR+,MR−のOFF固着が検出された場合は、検知部10は通信線17を介して上位の制御装置にOFF固着の検出を通知する。このOFF固着の通知により、上位の制御装置は、メインリレーMR+のみをOFF制御し(メインリレーMR−はON制御)、マイコン5にメインリレーMR+のみのOFF制御を通知する。この通知により、検出部10は計測パルス18のピーク値と第3の閾値とを比較し、メインリレーMR−のOFF固着の有無を検出する。該検出結果すなわちOFF固着の有無を上位の制御装置に通知される。ここで、メインリレーMR−のOFF固着が検出されない場合は、上位の制御装置は、メインリレーMR−のみをOFF制御し(メインリレーMR+はON制御)、マイコン5にメインリレーMR−のみのOFF制御を通知する。この通知により、検出部10は計測パルス18のピーク値と第3の閾値とを比較し、メインリレーMR+のOFF固着の有無を検出し、該検出結果すなわちOFF固着の有無を上位の制御装置に通知する(前述する(c)の検出原理に基づく固着検出)。
なお、前述するON固着/OFF固着の検出では、逐次、判定結果を通知する構成としたが、これに限定されることはない。例えば、ON固着/OFF固着の検出の有無に係わらずに、2つのメインリレーMR+,MR−を共にOFF制御からON制御させる動作と、2つのメインリレーMR+,MR−の内の一方のメインリレーのみをOFF制御からON制御させる動作とを一連の動作として行い、検出部10は上位の制御装置からのメインリレーMR+,MR−の制御情報と第2及び第3の閾値との比較結果に基づいて、各メインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着の検出を行い、該検出結果を検出動作の終了時に上位の制御装置に通知する構成であってもよい。
また、メインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着の検出期間は、常時、検出部10は比較結果を上位の制御装置に通知する構成とし、上位の制御装置がメインリレーMR+,MR−の制御情報と比較結果とに基づいて、メインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着の検出を行う構成であってもよい。
以上に説明したメインリレーMR−のON固着/OFF固着の検出動作の終了により、車両の始動時(システム始動時,イグニッションのON時)におけるメインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着の検出動作(地絡抵抗RLの低下検出も含む)が終了となり、以降、従来と同様に、前述する地絡抵抗RLの検出動作が繰り返し行われる。なお、車両の動作時(システム動作時)においては、計測パルス18のピーク値と第2の閾値との比較を継続する構成であってもよい。この場合、計測パルス18のピーク値が第2の閾値よりも大きいと判定された場合は、メインリレーMR+,MR−の少なくとも一方のOFF固着と検出できるからである。
一方、車両の停止時(システム停止時、イグニッションのOFF時)にはメインリレーMR+,MR−は共にONからOFFされることとなる。よって、車両の停止時におけるON固着/OFF固着の検出においても、前述する車両の始動時と同様にして、各メインリレーMR+,MR−におけるON固着/OFF固着の有無が検出可能である。例えば、まず、2つのメインリレーMR+,MR−が共にON時にOFF固着の検出を行った後に、2つのメインリレーMR+,MR−を共にOFF制御させてON固着の検出を行い、このON固着/OFF固着の検出において固着が検出された場合のみ、固着するメインリレーMR+,MR−の特定を行う構成とすることにより、少ない時間でメインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着の検出ができる。
なお、車両の停止時には、メインリレーMR+,MR−は共にONからOFFされることとなる。すなわち、車両の停止時の直前においては、メインリレーMR+,MR−は共にONであり、車両が正常に動作することによって、2つのメインリレーMR+,MR−にOFF固着が生じていないことが判定できる。よって、車両の停止時においてはON固着の検出のみを行い、OFF固着の検出は行わない構成であってもよい。
また、車両の始動時及び停止時のそれぞれにおいてメインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着の検出を行う構成に限定されることはない。例えば、車両の始動時には、当該車両の負荷に電力を供給するために重要であるメインリレーMR+,MR−のOFF固着の検出のみを行う。一方、車両の停止時には、当該車両の負荷への電力供給を遮断するために重要であるメインリレーMR+,MR−のON固着の検出のみを行う構成であってもよい。この構成とすることにより、前述する効果に加えて、メインリレーMR+,MR−の不良検出に要する時間を短縮することができるという効果も得られる。
以上に説明したように、実施形態1の絶縁検出装置では、メインリレーMR+,MR−よりも直流電源1に近い側に絶縁検出回路2が接続されると共に、該メインリレーMR+,MR−よりも直流電源1から遠い側の2本の電源線14,15とアース間にそれぞれ地絡抵抗素子Rp,Rnを配置する構成とし、計測パルスのピーク値と第2及び第3の閾値とを比較した比較結果と、上位の制御装置からのメインリレーMR+,MR−の制御状態とに基づいて、メインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着を判定する構成となっているので、上位の制御回路であるECUにメインリレーMR+,MR−の不良検出を検出するための検出回路を特別に設けることなく、簡易な構成で、当該メインリレーMR+,MR−の不良であるON固着又は/及びOFF固着の有無の検出と、固着した側のメインリレーの特定ができるという効果を得ることができる。
〈実施形態2〉
図3は本発明の実施形態2の絶縁検出装置の全体構成を説明するための図であり、以下、図3に基づいて、実施形態2の絶縁検出装置について説明する。ただし、実施形態2の絶縁検出装置は、地絡抵抗素子Rp,Rnが絶縁検出回路2の筐体内に配置され、電源線14,15に接続される構成を除く他の構成は、実施形態1と同様である。従って、以下の説明では、地絡抵抗素子Rp,Rnの構成について詳細に説明する。
図3は本発明の実施形態2の絶縁検出装置の全体構成を説明するための図であり、以下、図3に基づいて、実施形態2の絶縁検出装置について説明する。ただし、実施形態2の絶縁検出装置は、地絡抵抗素子Rp,Rnが絶縁検出回路2の筐体内に配置され、電源線14,15に接続される構成を除く他の構成は、実施形態1と同様である。従って、以下の説明では、地絡抵抗素子Rp,Rnの構成について詳細に説明する。
図3に示すように、実施形態2の絶縁検出装置においてもACカップリング方式の絶縁検出装置であり、直流電源1の正極は電源線12を介してメインリレーMR+の一端に接続され、負極は分岐した電源線13を介してカップリングコンデンサ3の一端とメインリレーMR−の一端とにそれぞれ接続される構成となっている。また、メインリレーMR+,MR−がOFF時における地絡抵抗RLの計測を可能とするために、メインリレーMR−よりも直流電源1に近い電源線13にカップリングコンデンサ3の一端が接続される構成となっている。
また、メインリレーMR+の他端には電源線14が接続され、該電源線14の他端が図示しない負荷回路に接続されると共に、実施形態2においては、電源線14から電源線19が分岐され、実施形態2の絶縁検出回路2の筐体内に配置される地絡抵抗素子Rpの一端に接続される構成となっている。同様に、メインリレーMR−の他端には電源線15が接続され、該電源線15の他端が図示しない負荷回路に接続されると共に、電源線15から電源線120が分岐され、絶縁検出回路2の筐体内に配置される地絡抵抗素子Rnの一端に接続される構成となっている。また、地絡抵抗素子Rp,Rnの他端は、それぞれアース線21を介してアースに接続されている。このとき、実施形態2の構成では、電源線19,20を介して地絡抵抗素子Rp,Rnを流れる電流は、非常に小さな電流となるので、電源線14,15よりも線径が小さくかつ電流容量の小さい信号線(ワイヤーハーネス)を用いることができる。
従って、実施形態2の絶縁検出装置においても、メインリレーMR+,MR−の少なくとも一方がON時における直流電源1の正極又は負極とアースとの間の地絡抵抗を、それぞれ地絡抵抗素子Rp,Rnの抵抗値程度に下げると共に、ON時の地絡抵抗が略確定された抵抗値となる構成としている。その結果、実施形態2の絶縁検出装置においても、前述する実施形態1の絶縁検出装置と同様の検出動作を行うことが可能となるので、メインリレーMR+,MR−のON固着/OFF固着の検出を行うことができ、実施形態1の絶縁検出装置と同様の効果を得ることができる。
特に、実施形態2の絶縁検出装置においては、地絡抵抗素子Rp,Rnが絶縁検出回路2と同じ筐体内に配置される構成となっているので、地絡抵抗素子Rp,Rnの接続に要する工数や配置場所の確保等が不要となり、さらに簡易な構成で、メインリレーMR+,MR−の不良であるON固着又は/及びOFF固着を検出できるという格別の効果を得ることができる。
〈実施形態3〉
図4は本発明の実施形態3の絶縁検出装置の概略構成を説明するための図であり、以下、図4に基づいて、実施形態3の絶縁検出装置の構成及び地絡抵抗の検出動作を説明する。ただし、実施形態3の絶縁検出回路(絶縁状態検出部)29では、第2の経路中における抵抗値(抵抗R1,R4の合計の抵抗値)と、第3の経路中における抵抗値(抵抗R2,R3の合計の抵抗値)とは、同一の抵抗値となるように、抵抗R1〜R4が構成されている。また、実施形態3の絶縁検出回路29は、フライングキャパシタ方式の絶縁検出回路である。さらには、実施形態3の絶縁検出装置においても、地絡抵抗素子Rp,Rnが絶縁検出回路2の筐体内に配置される構成となっている。
図4は本発明の実施形態3の絶縁検出装置の概略構成を説明するための図であり、以下、図4に基づいて、実施形態3の絶縁検出装置の構成及び地絡抵抗の検出動作を説明する。ただし、実施形態3の絶縁検出回路(絶縁状態検出部)29では、第2の経路中における抵抗値(抵抗R1,R4の合計の抵抗値)と、第3の経路中における抵抗値(抵抗R2,R3の合計の抵抗値)とは、同一の抵抗値となるように、抵抗R1〜R4が構成されている。また、実施形態3の絶縁検出回路29は、フライングキャパシタ方式の絶縁検出回路である。さらには、実施形態3の絶縁検出装置においても、地絡抵抗素子Rp,Rnが絶縁検出回路2の筐体内に配置される構成となっている。
図4に示すように、実施形態3の絶縁検出装置では、直流電源1の正極に接続される電源線22は分岐され、この分岐後の電源線22の一方が絶縁検出回路29を構成するスイッチS1の一端に接続され、分岐後の他方がメインリレーMR+に接続される構成となっている。また、直流電源1の負極に接続される電源線23も分岐され、分岐後の電源線23の一方が絶縁検出回路29を構成するスイッチS2の一端に接続され、他方がメインリレーMR−に接続される構成となっている。なお、後述するスイッチS3,S4を含めたスイッチS1〜S4は、例えば周知の光MOSFETで構成されており、直流電源1から絶縁されたマイコン31によりON/OFF制御される構成となっている。
スイッチS1の他端はダイオードD1及び該ダイオードD1に直列接続される抵抗R1並びに該抵抗R1に電気的に接続される分岐された配線(分岐配線)24を介して、フライングキャパシタとなるコンデンサC1の一端(図中上側の端子)に電気的に接続されている。一方、スイッチS2の他端は抵抗R2及び分岐配線25を介してコンデンサC1の他端(図中下側の端子)に電気的に接続されている。この構成により、2つのスイッチS1,S2のON/OFF制御(開閉制御)によって、直流電源1の正極とコンデンサC1の一端との電気的な接続、及び直流電源1の負極とコンデンサC1の他端との電気的な接続をそれぞれ独立して制御可能な構成としている。ただし、ダイオードD1は、直流電源BATの正極からコンデンサC1に至る方向が順方向となるように配置されている。
コンデンサC1の一端は、分岐配線24に電気的に接続されるダイオードD2及び該ダイオードD2の他端に接続される分岐配線26を介して、スイッチS3の一端に接続されている。さらには、コンデンサC1の一端は、分岐配線24に電気的に接続されるダイオードD3及び該ダイオードD3に直列接続される抵抗R3並びに抵抗R3の他端に接続される分岐配線26を介して、スイッチS3の一端に接続されている。ただし、ダイオードD2はスイッチS3からコンデンサC1に至る方向が順方向となり、ダイオードD3はコンデンサC1からスイッチS3(抵抗R3)に至る方向が順方向となるように、それぞれ接続される。
一方、コンデンサC1の他端は、分岐配線25を介してスイッチS4の一端に接続されている。このスイッチS4の他端は抵抗R4を介してアース(接地電位)に接続される分岐配線28に接続されている。すなわち、スイッチS4の他端は抵抗R4を介してアースに接続されている。さらには、前述するように、コンデンサC1の他端は、分岐配線25に接続される抵抗R2を介してスイッチS2の他端に接続されている。なお、コンデンサC1としては、極性を有しない周知のセラミックコンデンサ等が好適であるが、極性を有する電解コンデンサ等を用いる構成であってもよい。極性を有するコンデンサを用いる場合は、分岐配線24が接続される側をコンデンサの正極側とする。
スイッチS3の他端は、分岐配線27を介して周知のサンプルアンドホールド回路30の入力端子に電気的に接続されると共に、該分岐配線27に接続される抵抗R5及び該抵抗R5の他端に接続する分岐配線28を介して、アースに接続されている。このとき、サンプルアンドホールド回路30の出力端子は、マイコン31が有するA/D変換器(A/D変換部)の入力端子に接続されている。この構成により、スイッチS3,S4をONさせてコンデンサC1に充電された電圧を計測する際は、コンデンサC1に充電された電圧は抵抗R3と抵抗R5とで分圧され、該分圧された電圧がコンデンサC1の計測電圧として、A/D変換部により計測される構成となっている。なお、A/D変換部を有するマイコン31よる地絡抵抗の計測方法については、後に詳述する。
このとき、直流電源1の正極側の電源線22とアースとの間には、数百(MΩ)程度の仮想的な地絡抵抗(正極側の地絡抵抗)RLp1が形成されている。さらには、直流電源1の負極側の電源線23とアースとの間にも、数百(MΩ)程度の仮想的な地絡抵抗(負極側の地絡抵抗)RLn1が形成されている。
さらには、メインリレーMR+の他端には電源線14が接続され、メインリレーMR−の他端には電源線15が接続され、メインリレーMR+,MR−がON時に電源線14,15を介して図示しない周知のインバータ等の負荷回路に直流電源1から電力を供給する構成となっている。なお、負荷回路はインバータに限定されることはなく、周知の昇圧回路等であってもよい。
また、実施形態3の絶縁検出装置においては、電源線14から電源線19が分岐され、絶縁検出回路29の筐体内に配置される地絡抵抗素子Rpの一端に接続される構成となっている。同様に、メインリレーMR−の他端には電源線15が接続され、該電源線15の他端が図示しない負荷回路に接続されると共に、電源線15から電源線120が分岐され、絶縁検出回路29の筐体内に配置される地絡抵抗素子Rnの一端に接続される構成となっている。また、地絡抵抗素子Rp,Rnの他端は、それぞれアース線21を介してアースに接続されている。このとき、電源線19,20を介して地絡抵抗素子Rp,Rnを流れる電流は、比較的小さな電流となるので、電源線14,15よりも線径が小さくかつ電流容量の小さい信号線を用いることができる。実施形態3においても、地絡抵抗素子Rp,Rnは同一(略同一を含む)の抵抗値の抵抗成分を有する素子で構成され、実施形態3においては抵抗値が略2MΩの抵抗素子で構成されている。ただし、地絡抵抗素子Rp,Rnの抵抗値は2MΩに限定されることはなく、100kΩ以上等のように、実施形態3の絶縁検出回路29で検出可能な範囲であればよい。
また、実施形態3の絶縁検出回路29による地絡抵抗の検出動作及びメインリレーMR+,MR−の不良検出動作の開始と終了は、図示しない上位の制御装置であるECU(エンジンコントロールユニット)から通信線17を介して入力される検出指示に基づいて、マイコン31が行う構成となっている。また、演算した地絡抵抗値及びメインリレーMR+,MR−の不良検出の結果については、マイコン31から通信線17を介して上位の制御装置に出力(通知)される。ただし、上位の制御装置とマイコン31の接続は、マイコン31の通信ポートに接続される通信線17を介した通信に限定されるものではない。
〈地絡抵抗の検出動作〉
次に、図4に基づいて、メインリレーMR+,MR−が共にON時すなわちシステム動作時における絶縁状態の検出動作である地絡抵抗RLの検出(算出)動作について説明する。ただし、本願明細書中においては、V0計測、Vc1p計測、及びVc1n計測で計測された計測電圧から算出した絶縁抵抗を、『地絡抵抗RL』と記す。また、V0計測、Vc1p計測、及びVc1n計測におけるコンデンサC1の充電期間は、当該コンデンサC1の容量及び抵抗R1,R2の抵抗値に応じて適宜選択される期間であり、以下の説明においては、一例として、0.4sとして説明する。
次に、図4に基づいて、メインリレーMR+,MR−が共にON時すなわちシステム動作時における絶縁状態の検出動作である地絡抵抗RLの検出(算出)動作について説明する。ただし、本願明細書中においては、V0計測、Vc1p計測、及びVc1n計測で計測された計測電圧から算出した絶縁抵抗を、『地絡抵抗RL』と記す。また、V0計測、Vc1p計測、及びVc1n計測におけるコンデンサC1の充電期間は、当該コンデンサC1の容量及び抵抗R1,R2の抵抗値に応じて適宜選択される期間であり、以下の説明においては、一例として、0.4sとして説明する。
まず、V0計測として、マイコン31はスイッチS1,S2のみをONさせ、直流電源1の正極に接続される電源線22からダイオードD1、抵抗R1、コンデンサC1、及び抵抗R2を介して当該直流電源1の負極に接続される電源線23に至る経路(第1の経路)を形成し、コンデンサC1を直流電源1の電圧と略同じ電圧に充電する。次に、コンデンサC1の充電電圧の計測と該充電電圧の放電のために、マイコン31はスイッチS1,S2をOFFした後に、スイッチS3,S4をONさせ、コンデンサC1の一端からダイオードD3、抵抗R3、及び抵抗R5を介してアースに至ると共に、コンデンサC1の他端から抵抗R4を介してアースに至る経路(第4の経路)を形成する。このとき、マイコン31はサンプルアンドホールド回路30及び当該マイコン31のA/D変換部を制御して、コンデンサC1の充電電圧が抵抗R3,R5で分圧された電圧を計測電圧(電圧V0)として計測する。なお、計測放電期間に形成される第4の経路はコンデンサC1に充電された電圧を放電する経路となるので、実施形態3においては、第4の経路の形成後に速やかにコンデンサC1の電圧計測を行う。
次に、マイコン31はVc1n計測として、スイッチS3をOFFした後に、スイッチS1をONさせ、直流電源1の正極に接続される電源線22からダイオードD1、抵抗R1、コンデンサC1、及び抵抗R4を介してアースに至る経路(第2の経路)を形成し、コンデンサC1を充電する。次に、コンデンサC1の充電電圧の計測と該充電電圧の放電のために、マイコン31はスイッチS1をOFFした後に、スイッチS3をONさせて第4の経路を形成し、前述のV0計測と同様にして、コンデンサC1の充電電圧を計測電圧(電圧Vc1n)として計測する。ただし、第2の経路でのコンデンサC1の充電では、直流電源1の正極側又は負極側に接続される地絡抵抗素子Rp,Rnと、仮想的に形成される地絡抵抗RLn1が共にアースで接続されるので、地絡抵抗素子Rp,Rnと地絡抵抗RLn1とがアースを介してコンデンサC1の充電に影響することとなる。
次に、マイコン31はV0計測のために、スイッチS3,S4をOFFした後に、スイッチS1,S2をONさせて、第1の経路を形成してコンデンサC1を充電した後に、第4の経路を形成して、電圧V0を計測する。
次に、マイコン31はVc1p計測として、スイッチS4をOFFした後に、スイッチS2をONさせ、アースから抵抗R5、ダイオードD2、コンデンサC1、及び抵抗R2を介して直流電源1の負極に至る経路(第3の経路)を形成し、コンデンサC1を充電する。次に、コンデンサC1の充電電圧の計測と該充電電圧の放電のために、マイコン31はスイッチS2をOFFした後に、スイッチS4をONさせて第4の経路を形成し、前述のV0計測及びVc1n計測と同様に、コンデンサC1の充電電圧を計測電圧(電圧Vc1p)として計測する。この第3の経路でのコンデンサC1の充電においては、直流電源1の正極側又は負極側に接続される地絡抵抗素子Rp,Rnと、仮想的に形成される地絡抵抗RLp1が共にアースに接続されるので、地絡抵抗素子Rp,Rnと地絡抵抗RLp1とがアースを介してコンデンサC1の充電に影響することとなる。
このVc1p計測の終了後に、Vc1n計測で得られた計測電圧Vc1n及びVc1p計測で得られた計測電圧Vc1p並びに2回のV0計測で得られた計測電圧V0に基づいて、マイコン31は(Vc1n+Vc1p)/V0を演算する。次に、マイコン31は得られた演算値に基づいて図示しないテーブルデータを参照し、地絡抵抗RLを算出する。ただし、実施形態3の絶縁検出回路29が備えるテーブルデータは、仮想的な地絡抵抗RLp1,RLn1と地絡抵抗素子Rp,Rnによる計測電圧Vc1n,Vc1p及び計測電圧V0とを考慮した(Vc1n+Vc1p)/V0に対する地絡抵抗RLを格納するものである。
この算出された地絡抵抗RLに基づいて、マイコン31が地絡の発生及び絶縁の状態を上位の制御装置に出力する。このV0計測からVc1p計測を繰り返すことによって、順次、リアルタイムに地絡抵抗RLの算出及び地絡の発生並びに絶縁の状態を上位の制御装置に出力される。
図5は実施形態3の絶縁検出装置におけるV0計測時、Vc1p計測時、及びVc1n計測時での各計測電圧−時間特性のシミュレーション結果を示す図であり、以下、図5に基づいて、実施形態3の絶縁検出装置による地絡抵抗の検出動作及びメインリレーMR+,MR−の不良検出動作について説明する。
ただし、図5において、図5(a)はメインリレーMR+,MR−が共にOFFの場合(システム停止時に対応)、図5(b)はメインリレーMR−がON、メインリレーMR+がOFFの場合、図5(c)はメインリレーMR+,MR−が共にONの場合(システム動作時に対応)におけるV0計測、Vc1p計測、及びVc1n計測におけるコンデンサC1の充電電圧のシミュレーション結果である。また、図5(a)〜(c)に示すシミュレーション結果は、地絡抵抗RLp1=RLn1=100MΩ、地絡抵抗素子Rp=Rn=2MΩ、直流電源1の正極側の図示しないYコンの容量Yコン+=負極側の図示しないYコンの容量Yコン−=0.1μF、直流電源1の出力電圧Vb=200Vとした場合の電圧変化を示すものである。さらには、図5(a)〜(c)に示すV0計測、Vc1p計測、及びVc1n計測の各計測期間は、コンデンサC1の充電期間と、該コンデンサC1に充電された電圧の計測及び充電された電圧の放電を行う計測放電期間とからなる。
〈メインリレーの不良検出原理〉
まず、図5(a)〜(c)に示すメインリレーMR+,MR−のON/OFF時におけるV0計測、Vc1p計測、及びVc1n計測により得られる計測電圧(電圧V0、電圧Vc1p、電圧Vc1n)について説明し、実施形態3の絶縁検出回路29によるメインリレーMR+,MR−の不良検出原理について説明する。
まず、図5(a)〜(c)に示すメインリレーMR+,MR−のON/OFF時におけるV0計測、Vc1p計測、及びVc1n計測により得られる計測電圧(電圧V0、電圧Vc1p、電圧Vc1n)について説明し、実施形態3の絶縁検出回路29によるメインリレーMR+,MR−の不良検出原理について説明する。
(1)メインリレーMR+,MR−がOFF時(図5(a)の期間に対応)
絶縁検出回路29においては、前述するように、スイッチS1,S2がそれぞれメインリレーMR+,MR−の前段に接続され、電源線22,23を介して直流電源1に電気的に接続される構成となっている。従って、メインリレーMR+,MR−が共にOFFであっても、V0計測時においては、コンデンサC1は第1の経路で充電され、この充電電圧は第4の経路で放電されることとなる。その結果、図5(a)〜(c)から明らかなように、V0計測におけるコンデンサC1の充電電圧は、メインリレーMR+,MR−のON/OFFに係わらずに、所定の電圧まで充電されることとなる。
絶縁検出回路29においては、前述するように、スイッチS1,S2がそれぞれメインリレーMR+,MR−の前段に接続され、電源線22,23を介して直流電源1に電気的に接続される構成となっている。従って、メインリレーMR+,MR−が共にOFFであっても、V0計測時においては、コンデンサC1は第1の経路で充電され、この充電電圧は第4の経路で放電されることとなる。その結果、図5(a)〜(c)から明らかなように、V0計測におけるコンデンサC1の充電電圧は、メインリレーMR+,MR−のON/OFFに係わらずに、所定の電圧まで充電されることとなる。
メインリレーMR+,MR−が共にOFFの場合、地絡抵抗素子Rp,Rnは直流電源1に電気的に接続されない、すなわち直流電源1から地絡抵抗素子Rp,Rnに電力が供給されない構成となる。その結果、Vc1n計測時には、アースを介して直流電源1の負極に接続される仮想的な地絡抵抗RLn1のみが、第2の経路によるコンデンサC1の充電に影響を与えることとなる。このとき、直流電源1の絶縁状態が正常の場合を想定する図5(a)のシミュレーションでは地絡抵抗RLn1は100MΩ以上であり、コンデンサC1の充電電圧に与える影響は極めて小さいので、コンデンサC1の充電電圧は略0V(ゼロボルト)となる。従って、図5(a)に示すように、Vc1n計測期間におけるコンデンサC1の端子電圧は、略0Vとなる。同様にして、Vc1p計測時には、アースを介して直流電源1の正極に接続される仮想的な地絡抵抗RLp1のみが第3の経路によるコンデンサC1の充電に影響を与えることとなるので、コンデンサC1の充電電圧は略0Vとなる。
(2)メインリレーMR−のみがON時(図5(b)の期間)
前述するように、V0計測におけるコンデンサC1の充電電圧は、メインリレーMR+,MR−のON/OFFに係わらずに、所定の電圧まで充電されることとなる。
前述するように、V0計測におけるコンデンサC1の充電電圧は、メインリレーMR+,MR−のON/OFFに係わらずに、所定の電圧まで充電されることとなる。
メインリレーMR+がOFFであり、且つメインリレーMR−がONの場合、図4から明らかなように、電源線15,20が直流電源1の負極と電気的に接続され、直流電源1の負極のみが地絡抵抗素子Rn(アース線21を含む)を介してアースに電気的に接続される構成となる。すなわち、地絡抵抗素子Rnには電源線15から分岐される電源線20を介して直流電源1の負極から直接に電力が供給されることになる。その結果、Vc1n計測時には、地絡抵抗素子Rnと仮想的な地絡抵抗RLn1とがアースを介して直流電源1の負極にそれぞれ並列に接続されることとなり、第2の経路によるコンデンサC1の充電に影響を与えることとなる。このとき、地絡抵抗RLn1が100MΩに対して、地絡抵抗素子Rnは2MΩとなるので、図5(b)のVc1n計測に示すように、コンデンサC1は電圧V4まで充電される。
また、メインリレーMR+がOFFの場合、電源線14,19及び該電源線19に接続される地絡抵抗素子Rpは直流電源1の正極に電気的に接続されない、すなわち直流電源1の正極から地絡抵抗素子Rpに電力が供給されない構成となる。従って、Vc1p計測時には、アースを介して直流電源1の正極に接続される仮想的な地絡抵抗RLp1のみが、第3の経路によるコンデンサC1の充電に影響を与えることとなる。よって、図5(b)に示すように、Vc1p計測期間におけるコンデンサC1の端子電圧は、略0Vとなる。
なお、図5中には示していないが、メインリレーMR+がONであり、且つメインリレーMR−がOFFの場合には、Vc1p計測期間において、地絡抵抗素子Rpと仮想的な地絡抵抗RLp1とがアースを介して直流電源1の正極にそれぞれ並列に接続されることとなり、第3の経路によるコンデンサC1の充電に影響を与えることとなる。このとき、地絡抵抗RLp1は100MΩ、地絡抵抗素子Rpは2MΩであり、第2の経路と第3の経路における抵抗が同じとなるように構成されているので、コンデンサC1は電圧V4まで充電されることとなる。一方、Vc1n計測期間においては、アースを介して直流電源1の負極に接続される仮想的な地絡抵抗RLn1のみが、第2の経路によるコンデンサC1の充電に影響を与えることとなる。よって、Vc1n計測期間におけるコンデンサC1の端子電圧は略0Vとなる。
(3)メインリレーMR+,MR−が共にON時(図5(c)の期間)
前述する図5(a)(b)に示すV0計測時と同様に、V0計測におけるコンデンサC1の充電電圧は、メインリレーMR+,MR−のON/OFFに係わらずに、所定の電圧まで充電されることとなる。
前述する図5(a)(b)に示すV0計測時と同様に、V0計測におけるコンデンサC1の充電電圧は、メインリレーMR+,MR−のON/OFFに係わらずに、所定の電圧まで充電されることとなる。
メインリレーMR+,MR−が共にONの場合、図4から明らかなように、電源線14は直流電源1の正極と電気的に接続され、電源線15は直流電源1の負極と電気的に接続される。よって、直流電源1の正極は電源線14から分岐される電源線19と地絡抵抗素子Rpを介してアースに電気的に接続され、直流電源1の負極は電源線15から分岐される電源線20と地絡抵抗素子Rnを介してアースに電気的に接続される。その結果、Vc1n計測時には、地絡抵抗素子Rnと仮想的な地絡抵抗RLn1とがアースを介して直流電源1の負極にそれぞれ並列に接続されると共に、地絡抵抗素子Rpもアースを介して直流電源1の正極に接続されることとなり、第2の経路によるコンデンサC1の充電に影響を与えることとなる。同様にして、Vc1p計測時には、地絡抵抗素子Rpと仮想的な地絡抵抗RLp1とがアースを介して直流電源1の負極にそれぞれ並列に接続されると共に、地絡抵抗素子Rnもアースを介して直流電源1の負極に接続されることとなり、第3の経路によるコンデンサC1の充電に影響を与えることとなる。
従って、図5(c)のVc1n計測時及びVc1p計測時の電圧波形から明らかなように、それぞれの計測において、コンデンサC1は電圧V5まで充電される。すなわち、Vc1n計測時及びVc1p計測時の計測電圧Vc1n,Vc1pは、共に略0Vとならない。
以上に説明する(1)〜(3)の結果から、2つのメインリレーMR+,MR−を備える構成において、Vc1n計測及びVc1p計測で計測される電圧Vc1n,Vc1pが略0Vであるかを判定することによって、2つのメインリレーMR+,MR−のON/OFF状態(導通/非導通状態)を判定できる。
具体的には、Vc1n計測及びVc1p計測で計測される電圧Vc1n,Vc1pが共に略0Vとなる場合は、2つメインリレーMR+,MR−が共にOFFであると判定できる。また、Vc1n計測及びVc1p計測で計測される電圧Vc1n,Vc1pの内で、計測電圧Vc1pが略0Vであり、且つ計測電圧Vc1nが略0Vでない場合は、メインリレーMR+がOFFであり、且つメインリレーMR−がONであると判定できる。さらには、Vc1n計測及びVc1p計測で計測される電圧Vc1n,Vc1pの内で、計測電圧Vc1nが略0Vであり、且つ計測電圧Vc1pが略0Vでない場合は、メインリレーMR−がOFFであり、且つメインリレーMR+がONであると判定できる。さらにはまた、Vc1n計測及びVc1p計測で計測される電圧Vc1n,Vc1pが共に略0Vでない場合は、2つメインリレーMR+,MR−が共にONであると判定できる。
〈メインリレーの不良検出動作〉
次に、前述する(1)〜(3)に示す不良検出原理に基づいて、メインリレーMR+,MR−の不良検出動作について説明する。ただし、高圧の直流電源1を備える従来の車両では、イグニッションのON等の始動操作によって、上位の制御装置からのON信号が出力され、メインリレーMR+,MR−がONされることとなる。従って、実施形態3では、メインリレーMR+,MR−よりも直流電源1の側に絶縁検出回路29を配置する構成としている。また、メインリレーMR+,MR−の不良検出(ON固着及びOFF固着の検出)を行う場合、少なくとも当該メインリレーMR+,MR−をOFF動作させる必要がある。従って、実施形態3の絶縁検出装置では、メインリレーMR+,MR−がON/OFF制御される車両の始動時(例えば、イグニッションのON時)と停止時(例えば、イグニッションのOFF時)に、それぞれメインリレーMR+,MR−のON固着とOFF固着の検出を行う構成としている。
次に、前述する(1)〜(3)に示す不良検出原理に基づいて、メインリレーMR+,MR−の不良検出動作について説明する。ただし、高圧の直流電源1を備える従来の車両では、イグニッションのON等の始動操作によって、上位の制御装置からのON信号が出力され、メインリレーMR+,MR−がONされることとなる。従って、実施形態3では、メインリレーMR+,MR−よりも直流電源1の側に絶縁検出回路29を配置する構成としている。また、メインリレーMR+,MR−の不良検出(ON固着及びOFF固着の検出)を行う場合、少なくとも当該メインリレーMR+,MR−をOFF動作させる必要がある。従って、実施形態3の絶縁検出装置では、メインリレーMR+,MR−がON/OFF制御される車両の始動時(例えば、イグニッションのON時)と停止時(例えば、イグニッションのOFF時)に、それぞれメインリレーMR+,MR−のON固着とOFF固着の検出を行う構成としている。
まず、メインリレーMR+,MR−のON固着の検出動作について説明する。
車両の始動時(システム始動時)には、上位の制御装置によってメインリレーMR+,MR−がONされる。従って、実施形態3の絶縁検出装置を備える上位の制御装置では、上位の制御装置がメインリレーMR+,MR−をONさせる直前に、当該上位の制御装置が通信線17を介して絶縁検出回路29のマイコン31に対し、1回又は複数回の絶縁検出計測すなわちV0計測、Vc1n計測、及びVc1p計測と、計測電圧の判定すなわち計測された電圧Vc1n,Vc1pが略0Vであるかの判定を指示することにより、メインリレーMR+,MR−のON固着を検出する。以下、詳細に説明する。
車両の始動時(システム始動時)には、上位の制御装置によってメインリレーMR+,MR−がONされる。従って、実施形態3の絶縁検出装置を備える上位の制御装置では、上位の制御装置がメインリレーMR+,MR−をONさせる直前に、当該上位の制御装置が通信線17を介して絶縁検出回路29のマイコン31に対し、1回又は複数回の絶縁検出計測すなわちV0計測、Vc1n計測、及びVc1p計測と、計測電圧の判定すなわち計測された電圧Vc1n,Vc1pが略0Vであるかの判定を指示することにより、メインリレーMR+,MR−のON固着を検出する。以下、詳細に説明する。
上位の制御装置からの絶縁検出計測と計測電圧の判定との指示に基づいて、マイコン31はV0計測を行った後に、Vc1n計測を行う。次に、マイコン31はVc1n計測で得られた電圧Vc1nが略0Vであるかの判定を行う。ここで、電圧Vc1nが略0Vの場合には、前述する(1)の説明から明らかなように、メインリレーMR−がOFFであると判定される。一方、電圧Vc1nが略0Vでない場合には、前述する(2)の説明から明らかなように、マイコン31はメインリレーMR−がONすなわちメインリレーMR−がON固着であると判定し、当該メインリレーMR−のON固着を上位の制御装置に通信線17を介して通知する。この通知に基づいて、上位の制御装置は予め設定されたON固着に対応した所定の動作を行うこととなる。このときの上位の制御装置の動作としては、例えば、マイコン31に再度のVc1n計測と得られた電圧Vc1nが略0Vであるかの判定とを再度行う等の動作指示も含まれる。
電圧Vc1nが略0VすなわちメインリレーMR−がON固着でないと判定された場合には、マイコン31は次のV0計測を行った後に、Vc1p計測を行い、得られた電圧Vc1pが略0Vであるかの判定を行う。ここで、電圧Vc1pが略0Vの場合には、前述する(1)の説明から明らかなように、マイコン31はメインリレーMR+がOFFすなわちON固着でないと判定し、メインリレーMR−,MR+が正常である旨を上位の制御装置に通信線17を介して通知する。一方、電圧Vc1pが略0Vでないと判定された場合には、前述する(2)の説明から明らかなように、メインリレーMR+がONすなわちメインリレーMR+がON固着であると判定できるので、マイコン31はメインリレーMR+のON固着を上位の制御装置に通信線17を介して通知する。この後の動作は、メインリレーMR−のON固着の検出時と同様となる。
なお、前述するON固着の検出動作では、Vc1n計測及びVc1p計測毎にON固着の検出を行う場合について説明したが、これに限定されることはない。例えば、地絡抵抗RLの検出時と同様に、一連のV0計測、Vc1n計測、及びVc1p計測を行った後に、ON固着の検出を行う構成であってもよい。
次に、メインリレーMR+,MR−のOFF固着の検出動作について説明する。
メインリレーMR+,MR−のOFF固着の検出動作は、上位の制御回路がメインリレーMR+,MR−をONさせた後に、通信線17を介してマイコン31に指示するOFF固着の検出指示によって起動される。
メインリレーMR+,MR−のOFF固着の検出動作は、上位の制御回路がメインリレーMR+,MR−をONさせた後に、通信線17を介してマイコン31に指示するOFF固着の検出指示によって起動される。
上位の制御装置からのOFF固着の検出指示に基づいて、マイコン31はV0計測を行った後に、Vc1n計測を行う。次に、マイコン31はVc1n計測で得られた電圧Vc1nが略0Vであるかの判定を行う。ここで、判定結果が略0Vでないと判定された場合には、前述する(2),(3)の説明から明らかなように、メインリレーMR−が正常にONされていると判断し、マイコン31はその結果を上位の制御装置に出力する。
一方、判定結果が略0Vであると判定された場合には、前述する(2),(3)の説明から明らかなように、メインリレーMR−がOFFすなわちメインリレーMR−がOFF固着であると判定できるので、マイコン31はメインリレーMR−のOFF固着を上位の制御装置に通信線17を介して通知する。この通知に基づいて、上位の制御装置は予め設定されたOFF固着に対応した動作を行うこととなる。このときの動作として、例えば、前述するON固着の検出時と同様に、再度マイコン31にVc1n計測と、得られた電圧Vc1nが略0Vであるかの判定を行う等の動作指示も含まれる。
次に、電圧Vc1nが略0VでないすなわちメインリレーMR−がOFF固着でないと判定された場合には、マイコン31は次のV0計測を行った後に、Vc1p計測を行う。次に、メインリレーMR−のOFF固着の検出と同様にして、マイコン31は得られた電圧Vc1pが略0Vであるかを判定し、その結果に基づいてメインリレーMR+がOFF固着であるかを判定し、判定結果を上位の制御装置に出力する。この判定結果の出力により、絶縁検出回路29による電源投入時におけるメインリレーMR+,MR−のOFF固着の検出動作も終了となり、当該メインリレーMR+,MR−が正常の場合には、以降、前述する地絡抵抗RLの検出動作が繰り返し行われる。
一方、車両の停止時(システム停止時)には、上位の制御装置によってメインリレーMR+,MR−が共にOFFされる。従って、実施形態3の絶縁検出装置を備える上位の制御装置では、上位の制御装置がメインリレーMR+,MR−をOFFさせる前に、当該上位の制御装置が通信線17を介して絶縁検出回路29のマイコン31に対し、まず、メインリレーMR+,MR−のOFF固着の検出を指示した後に、ON固着の検出を指示する構成とする。この構成とすることにより、車両の停止に伴うメインリレーMR+,MR−のONからOFFへの切り替えを利用すると共に、前述する手順と同様の検出動作で、メインリレーMR+,MR−の不良検出(ON固着及びOFF固着)をできるという効果が得られる。
ただし、車両の始動時及び停止時のそれぞれにおいてメインリレーMR+,MR−のON固着とOFF固着の検出を行う構成に限定されることはない。例えば、車両の始動時には、当該車両の負荷に電力を供給するために重要であるメインリレーMR+,MR−のOFF固着の検出のみを行う。一方、車両の停止時には、当該車両の負荷への電力供給を遮断するために重要であるメインリレーMR+,MR−のON固着の検出のみを行う構成であってもよい。この構成とすることにより、前述する効果に加えて、メインリレーMR+,MR−の不良検出に要する時間を短縮することができるという効果も得られる。
以上に説明したように、実施形態3の絶縁検出装置では、メインリレーMR+,MR−よりも直流電源1に近い側に絶縁検出回路29を配置すると共に、該メインリレーMR+,MR−よりも直流電源1から遠い側の2本の電源線14,15から分岐される電源線19,20とアース間にそれぞれ接続される地絡抵抗素子Rp,Rnを配置する構成としている。そして、Vc1n計測とVc1p計測で計測される電圧Vc1n,Vc1pがそれぞれ略0Vであるかを判定結果と、上位の制御装置からのメインリレーMR+,MR−の制御状態とに基づいて、メインリレーMR+,MR−のON固着及びOFF固着を判定する構成となっているので、上位の制御装置にメインリレーMR+,MR−の不良検出を検出するための検出回路を特別に設けることなく、簡易な構成で、当該メインリレーMR+,MR−の不良であるON固着及びOFF固着を検出できる。
特に、実施形態3の絶縁検出装置においても、地絡抵抗素子Rp,Rnが絶縁検出回路2と同じ筐体内に配置される構成となっているので、地絡抵抗素子Rp,Rnの接続に要する工数や配置場所の確保等が不要となり、さらに簡易な構成で、メインリレーMR+,MR−の不良であるON固着又は/及びOFF固着を検出できるという格別の効果を得ることができる。
なお、実施形態3の絶縁検出装置では、Vc1n計測の後にVc1p計測を行う構成としたが、これに限定されることはない。例えば、V0計測、Vc1p計測、V0計測、及びVc1n計測の順番、又はV0、Vc1n計測、及びVc1p計測の順番等のように、適宜、変更可能である。
また、実施形態3の絶縁検出装置では、メインリレーMR+,MR−の不良検出(ON固着及びOFF固着の検出)期間においても、絶縁抵抗値を検出する場合と同じ動作を行う(V0計測も行う)構成としたが、これに限定されることはない。例えば、メインリレーMR+,MR−の不良検出の期間は、当該不良検出に必要となるVc1p計測及びVc1n計測のみを行う構成であってもよい。この場合、メインリレーMR+,MR−の不良検出に要する期間を短縮することが可能となる。ただし、この場合には、Vc1p計測及びVc1n計測のみを連続して行う計測制御を追加する必要があるので、V0計測も行う構成とすることが好ましい。
さらには、実施形態3の絶縁検出装置では、1回のV0計測、Vc1n計測、及びVc1p計測で得られた電圧Vc1n,Vc1pに基づいてメインリレーMR+,MR−の不良検出を行う場合について説明するが、これに限定されることはない。例えば、2回以上の複数回の計測で得られた電圧Vc1n,Vc1pに基づいて判定を行う、又は複数回の計測毎に判定を行って得られた判定結果の多い結果を最終の判定結果とする等の構成であってもよい。
また、メインリレーMR+,MR−がOFF時に計測される電圧Vc1n,Vc1pは地絡抵抗素子Rp,Rnの影響を受けない電圧、すなわち仮想的な地絡抵抗RLp1,RLn1を介してアースに接続されることとなる直流電源1の正極側又は負極側の電圧の影響を受けるのみとなる。従って、地絡抵抗RLp1,RLn1が数百MΩ程度の場合には、図5(a)に示すように、電圧Vc1n,Vc1pは略0Vとなる。一方、直流電源1の初期の絶縁性能が低下し、例えば、地絡抵抗RLp1,RLn1の何れかが数MΩ程度に低下してしまった場合、本願発明の絶縁検出装置においては、絶縁抵抗が数MΩ程度に低下した地絡抵抗がコンデンサC1の充電電圧に影響を与えることとなる。従って、絶縁抵抗の低下であってもON固着としても検出されることとなるが、この場合も、V0計測、Vc1p計測、及びVc1n計測を継続し、得られた電圧V0,Vc1n,Vc1pに基づいて地絡抵抗RLを算出し、この地絡抵抗RLも上位の制御回路に出力する構成とする。これにより、上位の制御回路は地絡抵抗RLの低下度合を検出することができる。
また、前述する実施形態3の絶縁検出装置では、地絡抵抗素子Rp,Rnが絶縁検出回路2の筐体内に配置される構成となっているが、これに限定されることはない。例えば、実施形態1と同様に、地絡抵抗素子Rp,Rnが絶縁検出回路2の筐体外に配置される構成であってもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記発明の実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記発明の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
MR+,MR− メインリレー
S1〜S4 スイッチ
D1〜D3 ダイオード
C1 コンデンサ(フライングキャパシタ)
R1〜R5 抵抗
Rp,Rn 地絡抵抗素子
RL,RLp1,RLn1 地絡抵抗
1 直流電源
2,29 絶縁検出回路
3 カップリングコンデンサ(コンデンサ)
4 バッファ
5,31 マイコン
6 アンプ
7 BPF
8 パルス発生回路
9 電圧検出回路
10 検出部
11 配線
12〜15,22,23 電源線
16,21 アース線
17 通信線
19,20 信号線
24〜28 配線(分岐配線)
30 サンプルアンドホールド回路
S1〜S4 スイッチ
D1〜D3 ダイオード
C1 コンデンサ(フライングキャパシタ)
R1〜R5 抵抗
Rp,Rn 地絡抵抗素子
RL,RLp1,RLn1 地絡抵抗
1 直流電源
2,29 絶縁検出回路
3 カップリングコンデンサ(コンデンサ)
4 バッファ
5,31 マイコン
6 アンプ
7 BPF
8 パルス発生回路
9 電圧検出回路
10 検出部
11 配線
12〜15,22,23 電源線
16,21 アース線
17 通信線
19,20 信号線
24〜28 配線(分岐配線)
30 サンプルアンドホールド回路
Claims (5)
- アースから電気的に絶縁される高圧の直流電源と、前記直流電源からの電力が供給される負荷と前記直流電源との間の正極側及び負極側にそれぞれ配置され、ON/OFF制御される第1及び第2のメインリレーと、前記直流電源の正極側又は/及び負極側に接続されるコンデンサと、前記コンデンサの端子電圧に基づいて、前記直流電源と前記アースとの間の絶縁状態を検出する絶縁状態検出部とを備える絶縁検出装置であって、
前記第1及び第2のメインリレーよりも前記直流電源から遠い側にそれぞれ配置されると共に抵抗成分を有し、前記直流電源の正極側と前記アースとの間を接続する第1の抵抗素子と、前記直流電源の負極側と前記アースとの間を接続する第2の抵抗素子と、を備え、
前記コンデンサは、前記第1及び第2のメインリレーよりも前記直流電源に近い側の正極側又は/及び負極側に接続されてなり、
前記絶縁状態検出部は、前記コンデンサの端子電圧の変動量を検出し、前記コンデンサの端子電圧の変動量に基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON状態及びOFF状態を検出する固着検出部を備えることを特徴とする絶縁検出装置。 - 前記コンデンサは、一端が前記直流電源の正極側又は負極側に接続されるカップリングコンデンサからなり、
前記絶縁状態検出部は、前記カップリングコンデンサの他端にパルスを供給するパルス発生部と、前記カップリングコンデンサの他端のアースに対する電圧の振幅レベルを検出する電圧検出部と、前記電圧検出部が検出した前記アースに対する電圧の振幅レベルに基づいて地絡抵抗の低下を検出する地絡検出部とを備え、
前記固着検出部は、前記電圧検出部が検出した前記アースに対する電圧の振幅レベルに基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON状態及びOFF状態を検出することを特徴とする請求項1に記載の絶縁検出装置。 - 前記第1及び第2のメインリレーの制御情報を取得する制御情報の取得部を備え、
前記固着検出部は、前記前記第1及び第2のメインリレーの制御情報と前記検出した前記第1及び第2のメインリレーのON/OFFの状態情報とに基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON固着又は/及びOFF固着を検出することを特徴とする請求項2に記載の絶縁検出装置。 - 前記コンデンサは、一端が前記直流電源の正極側又は負極側に接続されるカップリングコンデンサからなり、
前記絶縁状態検出部は、前記カップリングコンデンサの他端にパルスを供給するパルス発生部と、前記カップリングコンデンサの他端のアースに対する電圧の振幅レベルを検出する電圧検出部と、前記電圧検出部が検出した前記アースに対する電圧の振幅レベルに基づいて地絡抵抗の低下を検出する地絡検出部とを備え、
前記固着検出部は、前記電圧検出部が検出した前記アースに対する電圧の振幅レベルに基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON状態及びOFF状態を検出し、該検出したON/OFFの状態情報を前記第1及び第2のメインリレーにON/OFF制御の指令を出す制御装置に出力する手段を備え、
前記制御装置は、前記固着検出部で検出される前記第1及び第2のメインリレーのON/OFFの状態情報と、前記前記第1及び第2のメインリレーの制御情報とに基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON固着又は/及びOFF固着を検出することを特徴とする請求項1に記載の絶縁検出装置。 - アースから電気的に絶縁される高圧の直流電源の正極側及び負極側にそれぞれ配置される第1及び第2のメインリレーよりも、前記直流電源に近い側の正極側又は/及び負極側に接続されるコンデンサと、前記コンデンサの端子電圧に基づいて、前記直流電源と前記アースとの間の絶縁状態を検出する絶縁状態検出部とを備える絶縁検出装置であって、
前記絶縁状態検出部と同一のケース筐体内又は同一の回路基板に配置され、抵抗成分を有する抵抗素子で形成される第1及び第2の抵抗素子を備え、
前記第1の抵抗素子の一端は、前記第1のメインリレーよりも前記直流電源から遠い側に接続されると共に、他端は前記アースに接続され、
前記第2の抵抗素子の一端は、前記第2のメインリレーよりも前記直流電源から遠い側に接続されると共に、他端は前記アースに接続されてなり、
前記絶縁状態検出部は、前記コンデンサの端子電圧の変動量を検出し、前記コンデンサの端子電圧の変動量に基づいて、前記第1及び第2のメインリレーのON状態及びOFF状態を検出する固着検出部を備えることを特徴とする絶縁検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015005592A JP2016130706A (ja) | 2015-01-15 | 2015-01-15 | 非接地電源の絶縁検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015005592A JP2016130706A (ja) | 2015-01-15 | 2015-01-15 | 非接地電源の絶縁検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016130706A true JP2016130706A (ja) | 2016-07-21 |
Family
ID=56415385
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2015005592A Pending JP2016130706A (ja) | 2015-01-15 | 2015-01-15 | 非接地電源の絶縁検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016130706A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018025397A (ja) * | 2016-08-08 | 2018-02-15 | スズキ株式会社 | 絶縁抵抗測定装置 |
JP2018127085A (ja) * | 2017-02-08 | 2018-08-16 | 矢崎総業株式会社 | 地絡検出装置、電源システム |
JP2018127086A (ja) * | 2017-02-08 | 2018-08-16 | 矢崎総業株式会社 | 地絡検出装置、電源システム |
JP2019066402A (ja) * | 2017-10-04 | 2019-04-25 | 矢崎総業株式会社 | 地絡検出装置 |
-
2015
- 2015-01-15 JP JP2015005592A patent/JP2016130706A/ja active Pending
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JP2018127085A (ja) * | 2017-02-08 | 2018-08-16 | 矢崎総業株式会社 | 地絡検出装置、電源システム |
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