JP2018127086A - 地絡検出装置、電源システム - Google Patents

地絡検出装置、電源システム Download PDF

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Abstract

【課題】メインリレーのオン固着の新たな判定基準を提供する。【解決手段】接地との間に終端抵抗を有する負荷との接続状態がメインリレーで切り換えられる、非接地の高電圧バッテリと接続する地絡検出装置であって、高電圧バッテリの正極と接地との絶縁抵抗を含んだ正極測定経路と、高電圧バッテリの負極と接地との絶縁抵抗とを含んだ負極測定経路と、を切り換えるスイッチ群と、正極測定経路および負極測定経路のそれぞれについて、メインリレーがオンに切換制御されているときの、検出用コンデンサの充電電圧であるオン時電圧と、メインリレーがオフに切換制御されているときの、検出用コンデンサの充電電圧であるオフ時電圧とを比較し、いずれかの測定経路において、オフ時電圧がオン時電圧よりも大きい場合に、メインリレーでオン固着が発生したと判定する制御部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、フライングキャパシタを用いた地絡検出装置および地絡検出装置を含んだ電源システムに関する。
駆動源としてエンジンと電気モータとを備えるハイブリッド車や、電気自動車のような車両においては、車体上に搭載したバッテリを充電し、バッテリから供給される電気エネルギーを利用して推進力を発生する。一般に、バッテリ関連の電源回路は、200V以上の高電圧を扱う高電圧回路として構成されており、安全性確保ため、バッテリを含む高電圧回路は接地の基準電位点となる車体から電気的に絶縁された非接地構成となっている。
非接地の高電圧バッテリを搭載した車両では、高電圧バッテリが設けられた系、具体的には、高電圧バッテリからモータに至るメインの電源系と車体との絶縁状態(地絡)を監視するために地絡検出装置が備えられている。地絡検出装置は、フライングキャパシタと呼ばれるコンデンサを利用した方式が広く用いられている。
図5は、フライングキャパシタ方式の地絡検出装置を含んだ電源系の回路例を示す図である。本図に示すように地絡検出装置400は、非接地の高電圧バッテリ300と正極側電源ライン301および負極側電源ライン302を介して接続し、高電圧バッテリ300が設けられた系の地絡を検出する装置である。
高電圧バッテリ300は、正極側電源ライン301、負極側電源ライン302を介して負荷360に電源を供給等するものであり、正極側の負荷360との接続状態は、正極側メインリレー321で切り換えられ、負極側の負荷360との接続状態は、負極側メインリレー322で切り換えられる。正極側メインリレー321、負極側メインリレー322の切換は、上位装置である外部制御装置200によって連動して行なわれる。
ここで、高電圧バッテリ300の正極側と接地間の絶縁抵抗をRLp1と表し、負極側と接地間の絶縁抵抗をRLn1と表すものとする。また、負荷360側の正極と接地間の終端抵抗をRLp2と表し、負極と接地間の終端抵抗をRLn2と表すものとする。地絡が生じていない正常状態において、一般的には、高電圧バッテリ300側の絶縁抵抗RLp1、RLn1>負荷360側の終端抵抗RLp2、RLn2であり、RLp1、RLn1は、メインリレーオン時の合成抵抗RLp1//RLp2、RLn1//RLn2より明らかに大きくなる。
高電圧バッテリ300の正極側電源ライン301と接地との間および負極側電源ライン302と接地との間には、電源の高周波ノイズを除去したり動作を安定化するために、それぞれYコンデンサ(ライン・バイパス・コンデンサ)と呼ばれるコンデンサCYp1、CYn1が接続されている。また、負荷360側の正極と接地との間および負荷360側の負極と接地との間には、YコンデンサとしてそれぞれCYp2、CYn2が接続されている。
ただし、Yコンデンサは省くようにしてもよい。この場合でも、寄生容量により、接地との間にコンデンサCYp1、CYn1、CYp2、CYn2が存在する。一般には、YCp1=YCn1<<YCp2=YCn2であるが、設計や状況等により、これらの関係が成り立たない場合もある。
本図に示すように、地絡検出装置400は、フライングキャパシタとして動作する検出用コンデンサC1を備えている。また、計測経路を切り替えるとともに、検出用コンデンサC1の充電および放電を制御するために、検出用コンデンサC1の周辺に4つのスイッチング素子S1〜S4を備えている。
地絡検出装置400では、高電圧バッテリ300側の絶縁抵抗RLp1およびRLn1を把握するために、V0計測期間→Vc1n計測期間→V0計測期間→Vc1p計測期間を1サイクルとして計測動作を繰り返す。ただし、V0計測期間→Vc1n計測期間→Vc1p計測期間を1サイクルとしてもよい。いずれの計測期間とも、計測対象の電圧で検出用コンデンサC1を充電してから、検出用コンデンサC1の充電電圧の計測を行なう。そして、次の計測のために検出用コンデンサC1の放電を行なう。
V0計測期間では、高電圧バッテリ300電圧に相当する電圧を計測する。このため、スイッチング素子S1、S2をオンにし、スイッチング素子S3、S4をオフにして、検出用コンデンサC1を充電する。すなわち、図6(a)に示すように、高電圧バッテリ300、抵抗R1、検出用コンデンサC1が計測経路となる。
検出用コンデンサC1の充電電圧の計測時には、スイッチング素子S1、S2をオフにし、スイッチング素子S3、S4をオンにして、制御装置420でサンプリングを行ない、さらに次の計測のために検出用コンデンサC1の放電を行なう。検出用コンデンサC1の充電電圧の計測時、検出用コンデンサC1の放電時の動作は他の計測期間においても同様である。
Vc1n計測期間では、絶縁抵抗RLn1の影響を反映した電圧を計測する。このため、スイッチング素子S1、S4をオンにし、スイッチング素子S2、S3をオフにして、検出用コンデンサC1を充電する。すなわち、図6(b)に示すように、高電圧バッテリ300、抵抗R1、検出用コンデンサC1、抵抗R4、接地、絶縁抵抗RLn1が計測経路となる。
Vc1p計測期間では、絶縁抵抗RLp1の影響を反映した電圧を計測する。このため、スイッチング素子S2、S3をオンにし、スイッチング素子S1、S4をオフにして、検出用コンデンサC1を充電する。すなわち、図6(c)に示すように、高電圧バッテリ300、絶縁抵抗RLp1、接地、抵抗R3、抵抗R1、検出用コンデンサC1が計測経路となる。
これらの計測期間で得られたV0、Vc1n、Vc1pから算出される(Vc1p+Vc1n)/V0に基づいて、(RLp1×RLn1)/(RLp1+RLn1)を求めることができることが知られている。このため、地絡検出装置400内の制御装置420は、V0、Vc1n、Vc1pを測定することにより、絶縁抵抗RLp1、RLn1を把握することができる。そして、絶縁抵抗RLp1、RLn1が所定の判定基準レベル以下となった場合に、地絡が発生しているものとして判定し、警報を出力する。
図7は、V0計測期間、Vc1n計測期間、V0計測期間、Vc1p計測期間の1サイクルにおける検出コンデンサC1の両端の一般的な電圧波形を示している。ここで、図7(a)は、正極側メインリレー321、負極側メインリレー322の両方のメインリレーをオフにしたときの一般的な波形であり、図7(b)は、両方のメインリレーをオンにしたときの一般的な波形である。
上述のように、高電圧バッテリ300側の絶縁抵抗RLp1、RLn1>負荷360側の終端抵抗RLp2、RLn2である。このため、メインリレーがオンであると、絶縁抵抗と終端抵抗とが合成され、Vc1n計測期間、Vc1p計測期間で流れる電流が大きくなる。この結果、Vc1n計測期間、Vc1p計測期間で充電される電圧が大きくなる。
したがって、一方のメインリレーのみをオンにすると、図7(c)に示すように、両方のメインリレーをオフにしたときに比べ、Vc1n計測期間、Vc1p計測期間のうち一方の充電電圧のみが大きくなる。本図の例では、負極側メインリレー322のみをオンにしており、Vc1n計測期間の充電電圧のみが大きくなっている。
このことから、メインリレーが両方オンの状態から、メインリレーを両方オフにする切換制御を行なったときに、図8(a)に示すように、Vc1n計測期間、Vc1p計測期間とも検出コンデンサC1の充電電圧が大幅に小さくなれば、両方のメインリレーが正常にオンからオフに切り換わったこと、すなわち、オン固着が生じていないことを検知できる。
一方、メインリレーが両方オンの状態から、メインリレーを両方オフにする制御を行なったにもかかわらず、図8(b)に示すように、Vc1n計測期間、Vc1n計測期間のいずれかで検出コンデンサC1の充電電圧が小さくならなければ、一方のメインリレーがオンのままであること、すなわち、オン固着が生じていることを検知できる。
これに関連して、特許文献1には、メインリレーをオフにした際に、絶縁抵抗を含んだ測定経路の充電電圧値が、メインリレーオンのときの充電電圧値と略等しい場合に、メインリレーがオン固着していると判定することが記載されている。
特開2015−214264号公報
しかしながら、メインリレーをオフにした際に、絶縁抵抗を含んだ測定経路の充電電圧値がオンのときの充電電圧値と略等しい場合をオン固着発生の判定基準とすると、地絡検出装置100が組み込まれる電源システムの設計上の特性や、特性変動等により、オン固着が発生していないにもかかわらず、オン固着と判定したり、オン固着が発生しているのにもかかわらず、オン固着と判定しない状況が起こり得る。
例えば、絶縁抵抗RLp1あるいはRLn1が低下しているときに、図9(a)に示すような波形が得られる場合がある。この場合、メインリレーがオンのときのVc1n計測期間の充電電圧と、メインリレーがオフのときのVc1n計測期間の充電電圧とが略等しいと判定されると、オン固着が発生していないにもかかわらず、オン固着が誤検出される。
また、Yコンデンサについて、一般に、YCp1=YCn1<<YCp2=YCn2の関係があるが、YCp1、YCn1が設計上の都合や寄生容量の関係等から大きいときに、図9(b)に示すような波形が得られる場合がある。この場合にも、メインリレーがオンのときのVc1n計測期間の充電電圧と、メインリレーがオフのときのVc1n計測期間の充電電圧とが略等しいと判定されると、オン固着が発生していないにもかかわらず、オン固着が誤検出される。
一方で、YCp1、YCn1、YCp2、YCn2がほぼ等しい場合は、オン固着が発生しているときであっても、図9(c)に示すように、メインリレーがオンのときのVc1n計測期間の充電電圧と、メインリレーがオフのときのVc1n計測期間の充電電圧とに差が生じる場合がある。両者が略等しいと判定されないと、オン固着が発生しているのにもかかわらず、オン固着が検出されないことになる。
このように、メインリレーをオフにした際に、絶縁抵抗を含んだ測定経路の充電電圧値がオンのときの充電電圧値と略等しい場合をオン固着の判定基準とすると、オン固着を誤検出したりオン固着の検出漏れが生じる状況が起こり得る。
そこで、本発明は、メインリレーのオン固着の新たな判定基準を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様である地絡検出装置は、接地との間に終端抵抗を有する負荷との接続状態がメインリレーで切り換えられる、非接地の高電圧バッテリと接続し、前記高電圧バッテリが設けられた系の地絡を検出する地絡検出装置であって、フライングキャパシタとして動作する検出用コンデンサと、前記高電圧バッテリと、前記高電圧バッテリの正極と接地との絶縁抵抗と、前記検出用コンデンサとを含んだ正極測定経路と、前記高電圧バッテリと、前記高電圧バッテリの負極と接地との絶縁抵抗と、前記検出用コンデンサとを含んだ負極測定経路と、を切り換えるスイッチ群と、前記正極測定経路および前記負極測定経路のそれぞれについて、前記メインリレーがオンに切換制御されているときの、前記検出用コンデンサの充電電圧であるオン時電圧と、前記メインリレーがオフに切換制御されているときの、前記検出用コンデンサの充電電圧であるオフ時電圧とを比較し、いずれかの測定経路において、前記オフ時電圧が前記オン時電圧よりも大きい場合に、前記メインリレーでオン固着が発生したと判定する制御部と、を備えたことを特徴とする。
ここで、前記制御部は、前記オフ時電圧が前記オン時電圧よりも大きい極側に配置されたメインリレーでオン固着が発生したと判定することができる。
また、前記スイッチ群は、さらに、前記高電圧バッテリと、前記検出用コンデンサとを含み、絶縁抵抗を含まない電源測定経路に切り換え可能であり、前記制御部は、前記電源測定経路について、前記メインリレーがオンに切換制御されているときの前記検出用コンデンサの充電電圧であるオン時電源電圧と、前記メインリレーがオフに切換制御されているときの、前記検出用コンデンサの充電電圧であるオフ時電源電圧とで所定の基準を超える変動があった場合には、前記比較を行なわないようにしてもよい。
前記制御部は、前記メインリレーの切換制御情報を上位装置である外部制御装置から取得することができる。
上記課題を解決するため、本発明の第2の態様である電源システムは、非接地の高電圧バッテリと、接地との間に終端抵抗を有する負荷と、前記高電圧バッテリと前記負荷との接続状態を切り換えるメインリレーと、前記メインリレーの切換制御を行なう外部制御装置と、前記高電圧バッテリと接続し、前記高電圧バッテリが設けられた系の地絡を検出する地絡検出装置とを備えた電源システムであって、前記値絡検出装置は、フライングキャパシタとして動作する検出用コンデンサと、前記高電圧バッテリと、前記高電圧バッテリの正極と接地との絶縁抵抗と、前記検出用コンデンサとを含んだ正極測定経路と、前記高電圧バッテリと、前記高電圧バッテリの負極と接地との絶縁抵抗と、前記検出用コンデンサとを含んだ負極測定経路と、を切り換えるスイッチ群と、前記正極測定経路および前記負極測定経路のそれぞれについて、前記メインリレーがオンに切換制御されているときの、前記検出用コンデンサの充電電圧であるオン時電圧と、前記メインリレーがオフに切換制御されているときの、前記検出用コンデンサの充電電圧であるオフ時電圧とを比較し、いずれかの測定経路において、前記オフ時電圧が前記オン時電圧よりも大きい場合に、前記メインリレーでオン固着が発生したと判定する制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、メインリレーのオン固着の新たな判定基準が提供される。
本発明の実施形態に係る地絡検出装置を含んだ電源系の回路を示す図である。 正極−接地間と負極−接地間の降圧電圧のバランス例を説明する図である。 オン固着の有無とVc1計測期間で得られるメインリレーオンオフの際の電圧変化を説明する図である。 メインリレーのオン固着検出の手順を示すフローチャートである。 フライングキャパシタ方式の地絡検出装置を含んだ電源系の回路例を示す図である。 V0計測期間とVc1n計測期間とVc1p計測期間の計測経路を示す図である。 V0計測期間、Vc1n計測期間、V0計測期間、Vc1p計測期間の1サイクルにおける検出コンデンサの両端の一般的な電圧波形を示している。 メインリレーのオン固着の有無と波形の変化を説明する図である。 充電電圧値が略等しい場合をオン固着の判定基準としたときの、誤検出と検出漏れの例を示す図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る地絡検出装置100を含んだ電源系の回路を示す図である。本図に示すように地絡検出装置100は、非接地の高電圧バッテリ300と正極側電源ライン301および負極側電源ライン302を介して接続し、高電圧バッテリ300が設けられた系の地絡を検出する装置である。地絡検出装置100を含んだ電源系の回路の基本的な構成は、従来と同様とすることができる。ここで、高電圧とは、車両内の各種機器(ランプ、ワイパー等)を駆動させるための低電圧バッテリ(一般的には12V)よりも高い電圧を意味し、高電圧バッテリ300は、車両走行の駆動用に用いられるバッテリである。
高電圧バッテリ300は、リチウムイオン電池等のように充電可能なバッテリにより構成されている。高電圧バッテリ300は、正極側電源ライン301、負極側電源ライン302を介して負荷360に電源を供給等するものであり、正極側の負荷360との接続状態は、正極側メインリレー321で切り換えられ、負極側の負荷360との接続状態は、負極側メインリレー322で切り換えられる。正極側メインリレー321、負極側メインリレー322の切換は、上位装置である外部制御装置200によって行なわれる。
負荷360は、例えば、インバータ等を介して接続された電気モータとすることができる。また、高電圧バッテリ300は、回生時や充電設備接続時には、充電を行なうことができる。
ここで、高電圧バッテリ300の正極側と接地間の絶縁抵抗をRLp1と表し、負極側と接地間の絶縁抵抗をRLn1と表すものとする。また、負荷360側の正極と接地間の終端抵抗をRLp2と表し、負極と接地間の終端抵抗をRLn2と表すものとする。
高電圧バッテリ300の正極側電源ライン301と接地との間および負極側電源ライン302と接地との間には、電源の高周波ノイズを除去したり動作を安定化するために、それぞれYコンデンサ(ライン・バイパス・コンデンサ)と呼ばれるコンデンサCYp1、CYn1が接続されている。また、負荷360側の正極と接地との間および負荷360側の負極と接地との間には、YコンデンサとしてそれぞれCYp2、CYn2が接続されている。ただし、Yコンデンサは省くようにしてもよい。この場合でも、寄生容量により、接地との間にコンデンサCYp1、CYn1、CYp2、CYn2が存在する。
本図に示すように、地絡検出装置100は、フライングキャパシタとして動作する検出用コンデンサC1と、制御装置120と、4つのスイッチング素子S1〜S4を備えている。スイッチング素子S1〜S4は、計測経路を切り替えるとともに、検出用コンデンサC1の充電および放電を制御するために、検出用コンデンサC1の周辺に配置されている。
スイッチング素子S1〜S4は、光MOSFETのように絶縁型のスイッチング素子で構成することができる。制御装置120は、あらかじめ組み込まれたプログラムを実行することにより、スイッチ切り換え処理等の地絡検出装置100に必要とされる各種制御を実行する。
スイッチング素子S1は、一端が正極側電源ライン301と接続し、他端がダイオードD1のアノード側と接続している。ダイオードD1のカソード側は抵抗R1と接続し、抵抗R1の他端は検出用コンデンサC1の正極側端子と接続している。
スイッチング素子S2は、一端が負極側電源ライン302と接続し、他端が抵抗R5と接続している。抵抗R5の他端は検出用コンデンサC1の負極側端子と接続している。
スイッチング素子S3は、一端が抵抗R2およびダイオードD3のアノード側と接続し、他端が抵抗R3と制御装置120のアナログ入力端子と接続している。ダイオードD3のカソード側は検出用コンデンサC1の正極側端子と接続し、抵抗R2の他端はダイオードD2のカソード側と接続し、ダイオードD2のアノード側は検出用コンデンサC1の正極側端子と接続している。抵抗R3の他端は接地している。
スイッチング素子S4は、一端が検出用コンデンサC1の負極側端子と接続し、他端が抵抗R4と接続している。抵抗R4の他端は接地している。
地絡検出装置100では、高電圧バッテリ300側の絶縁抵抗RLp1およびRLn1を把握するために、V0計測期間→Vc1n計測期間→V0計測期間→Vc1p計測期間を1サイクルとして計測動作を繰り返す。ただし、V0計測期間→Vc1n計測期間→Vc1p計測期間を1サイクルとしてもよい。各計測期間で得られる測定値に基づく地絡判定については従来と同様である。なお、V0計測期間は、高電圧バッテリ300の電圧に相当する電圧を測定する期間であり、Vc1n計測期間およびVc1p計測期間は、絶縁抵抗を含んだ経路の電圧を測定する期間である。
また、地絡検出装置100は、正極側メインリレー321および負極側メインリレー322(「メインリレー」と総称する)がオンからオフに切り換えられたときに、Vc1n計測期間およびVc1p計測期間(「Vc1計測期間」と総称する)で得られる検出用コンデンサC1の充電波形の変化に基づいて、メインリレーのオン固着(溶着)の判定を行なう。もちろん、メインリレーがオフからオンに切り換えられたときの充電波形の変化に基づいて判定を行なってもよい。
上述のように、メインリレーオン時とオフ時とで、Vc1計測期間の充電電圧の値が略同一かどうかの判定では、絶縁抵抗の状態、Yコンデンサの状態等により、オン固着の誤検出や検出漏れが起こるおそれがある。
ところで、メインリレーの一方でオン固着が発生すると、オフ制御のときに、オン固着が発生した極の絶縁抵抗が見かけ上小さくなる。これは、メインリレーのオン固着により、絶縁抵抗に負荷側の終端抵抗が合成されるからである。ここでは、この見かけ上の絶縁抵抗を地絡抵抗と称する。
メインリレーでオン固着が発生していない場合は、図2(a)に示すように、メインリレーをオン制御しているときには、地絡抵抗は絶縁抵抗と終端抵抗との合成抵抗に等しいため、正極側、負極側とも低い値でバランスが取れる。また、メインリレーをオフ制御しているときには、地絡抵抗は絶縁抵抗に等しいため、正極側、負極側とも高い値でバランスが取れる。メインリレーをオフ制御している方が、地絡抵抗が大きく、また、負荷側の浮遊容量からの電荷移動もないため、地絡抵抗を流れる電流が小さくなる。この結果、Vc1計測期間で得られる電圧値は、図3(a)に示すように、正極側、負極側とも小さくなる。
一方、メインリレーの一方でオン固着が発生している場合は、図2(b)に示すように、メインリレーをオン制御しているときには、地絡抵抗は絶縁抵抗と終端抵抗との合成抵抗に等しいため、正極側、負極側とも低い値でバランスが取れる。しかしながら、メインリレーをオフ制御しているときには、オン固着が発生していない極の地絡抵抗は絶縁抵抗に等しく高い値となるが、オン固着が発生している極の値絡抵抗は、絶縁抵抗と終端抵抗との合成抵抗である低い値となる。
このため、図3(b)に示すように、地絡抵抗によって分圧される正極と接地間、負極と接地間の電圧バランスが崩れ、固着している極側のVc1計測期間での電圧が、オフ制御のときに上昇するという特有の現象が生じる。上述のように、オフ制御のとき、メインリレーでオン固着が発生していない場合には、Vc1計測期間で得られる電圧値は、正極側、負極側とも小さくなるため、電圧値が上昇したときにはオン固着が発生していると判定することができる。
そこで、本発明では、メインリレーのオフ制御時に、Vc1p、Vc1nのいずれかが上昇した場合にオン固着が発生したと判定する。このとき、上昇した側の極でオン固着が発生したと固着箇所を特定するようにしてもよい。
メインリレーのオン固着検出は、例えば、地絡検出装置100の制御装置120が行なうようにする。図4は、メインリレーのオン固着検出の手順を示すフローチャートである。ここで、地絡検出装置100の制御装置120は、外部制御装置200からメインリレーのオン制御情報、オフ制御情報を取得できるものとする。
地絡検出装置100の制御装置120は、メインリレーがオン制御の状態で(S101)、地絡検出のための計測サイクルを実行し、V0、Vc1p、Vc1nを計測する(S102)。また、メインリレーがオフ制御の状態で(S103)、地絡検出のための計測サイクルを実行し、V0、Vc1p、Vc1nを計測する(S104)。
そして、両計測の間で、高電圧バッテリ300の電圧に変動があったかどうかを判定する(S105)。高電圧バッテリ300の電圧に変動があると、Vc1の測定値に影響を与えるからである。この判定は、高電圧バッテリ300の電圧に相当する測定値V0を参照して行なうことができる。
この結果、高電圧バッテリ300の電圧に所定の基準を超える変動があった場合には(S105:Yes)、Vc1の増減の判定精度が落ちるため、今回の測定値を用いたオン固着判定をキャンセルする(S106)。ただし、高電圧バッテリ300の電圧変動量を用いてVc1p、Vc1nの値を補正することで、今回のオン固着判定を行なうようにしてもよい。
高電圧バッテリ300の電圧に変動がなかった場合には(S105:No)、Vc1p、Vc1nとも、オフ制御時が小さくなっているかを判定する(S107)。その結果、Vc1p、Vc1nとも、オフ制御時が小さくなっている場合(S107:Yes)には、オン固着は発生していないと判定する(S108)。
一方、Vc1p、Vc1nのいずれかがオフ制御時で小さくなっていない場合(S107:No)には、オン固着が発生していると判定する(S109)。このとき、Vc1p、Vc1nのうち、オフ制御時に大きくなっている方の極側のメインリレーでオン固着が発生していると判定してもよい。
メインリレーのオン固着の判定は、外部制御装置300が行なってもよい。この場合、メインリレーのオンオフ制御を行なうとともに、それぞれの状態におけるVc1p、Vc1nの値を地絡検出装置100の制御装置120から取得すればよい。高電圧バッテリ300の電圧変動は、V0を地絡検出装置100の制御装置120から取得して判定してもよいし、別途測定した高電圧バッテリ300の電圧を取得して判定してもよい。
100 地絡検出装置
120 制御装置
200 外部制御装置
300 高電圧バッテリ
301 正極側電源ライン
302 負極側電源ライン
321 正極側メインリレー
322 負極側メインリレー
360 負荷

Claims (5)

  1. 接地との間に終端抵抗を有する負荷との接続状態がメインリレーで切り換えられる、非接地の高電圧バッテリと接続し、前記高電圧バッテリが設けられた系の地絡を検出する地絡検出装置であって、
    フライングキャパシタとして動作する検出用コンデンサと、
    前記高電圧バッテリと、前記高電圧バッテリの正極と接地との絶縁抵抗と、前記検出用コンデンサとを含んだ正極測定経路と、前記高電圧バッテリと、前記高電圧バッテリの負極と接地との絶縁抵抗と、前記検出用コンデンサとを含んだ負極測定経路と、を切り換えるスイッチ群と、
    前記正極測定経路および前記負極測定経路のそれぞれについて、前記メインリレーがオンに切換制御されているときの、前記検出用コンデンサの充電電圧であるオン時電圧と、前記メインリレーがオフに切換制御されているときの、前記検出用コンデンサの充電電圧であるオフ時電圧とを比較し、いずれかの測定経路において、前記オフ時電圧が前記オン時電圧よりも大きい場合に、前記メインリレーでオン固着が発生したと判定する制御部と、
    を備えたことを特徴とする地絡検出装置。
  2. 前記制御部は、前記オフ時電圧が前記オン時電圧よりも大きい極側に配置されたメインリレーでオン固着が発生したと判定することを特徴とする請求項1に記載の地絡検出装置。
  3. 前記スイッチ群は、さらに、前記高電圧バッテリと、前記検出用コンデンサとを含み、絶縁抵抗を含まない電源測定経路に切り換え可能であり、
    前記制御部は、前記電源測定経路について、前記メインリレーがオンに切換制御されているときの前記検出用コンデンサの充電電圧であるオン時電源電圧と、前記メインリレーがオフに切換制御されているときの、前記検出用コンデンサの充電電圧であるオフ時電源電圧とで所定の基準を超える変動があった場合には、前記比較を行なわないことを特徴とする請求項1または2に記載の地絡検出装置。
  4. 前記制御部は、前記メインリレーの切換制御情報を上位装置である外部制御装置から取得することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の地絡検出装置。
  5. 非接地の高電圧バッテリと、
    接地との間に終端抵抗を有する負荷と、
    前記高電圧バッテリと前記負荷との接続状態を切り換えるメインリレーと、
    前記メインリレーの切換制御を行なう外部制御装置と、
    前記高電圧バッテリと接続し、前記高電圧バッテリが設けられた系の地絡を検出する地絡検出装置とを備えた電源システムであって、
    前記値絡検出装置は、
    フライングキャパシタとして動作する検出用コンデンサと、
    前記高電圧バッテリと、前記高電圧バッテリの正極と接地との絶縁抵抗と、前記検出用コンデンサとを含んだ正極測定経路と、前記高電圧バッテリと、前記高電圧バッテリの負極と接地との絶縁抵抗と、前記検出用コンデンサとを含んだ負極測定経路と、を切り換えるスイッチ群と、
    前記正極測定経路および前記負極測定経路のそれぞれについて、前記メインリレーがオンに切換制御されているときの、前記検出用コンデンサの充電電圧であるオン時電圧と、前記メインリレーがオフに切換制御されているときの、前記検出用コンデンサの充電電圧であるオフ時電圧とを比較し、いずれかの測定経路において、前記オフ時電圧が前記オン時電圧よりも大きい場合に、前記メインリレーでオン固着が発生したと判定する制御部と、
    を備えたことを特徴とする電源システム。
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