JP2016118326A - 燃焼装置、燃焼方法および信号伝送回路 - Google Patents

燃焼装置、燃焼方法および信号伝送回路 Download PDF

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Abstract

【課題】給気または排気の閉塞判定などの処理を簡易化するとともに、燃焼制御の信頼性を高めた燃焼制御装置を提供する。【解決手段】ファンモータ16と、前記ファンモータに給電する電源回路20−1と、前記ファンモータの駆動電圧および駆動電流を検出する検出回路(閉塞検知回路22)と、前記ファンモータに消費される電力値を前記駆動電圧および前記駆動電流を用いて算出し、この電力値により給気または排気の閉塞を判定する閉塞判定部(ファン制御部24−1)とを備える。【選択図】図1

Description

本発明はたとえば、給気または排気の閉塞検知を含むバーナ燃焼などの燃焼技術に関する。
給湯装置など、燃料ガスの燃焼熱を熱源とする燃焼装置には、燃焼用空気を供給するファンが備えられ、このファンを回転するためのモータが設置されている。このモータ制御ではたとえば、パルス幅変調(Pulse Width Modulation:PWM)制御が用いられる。このPWMを用いたファンがいわゆる、PWMファンである。
この種の燃焼機器のファンモータに関し、回転制御にはマイクロコンピュータ(マイコン)が用いられ、校正モードでマイコンから出力されるデータを変更し、そのデータによって燃焼制御を行うことが知られている(たとえば、特許文献1)。
特開平10−246431号公報
ところで、PWMファンでは、三角波を用いて直流信号を変調し、そのレベルに応じた幅を持つPWM信号を駆動信号に用いている。このPWM信号は、フォトカプラなどの伝送回路を用いてマイコンに入力され、ファンモータはマイコンとフォトカプラによって絶縁されている。
このPWMファンに代え、PAM(Pulse Amplitude Modulation:バルス振幅変調)ファンが用いられる。このPAMファンでは、電圧を回転速度に応じて段階的に昇降させる制御が用いられる。
これらPWMファン、PAMファンのいずれであっても、着火時、強風などによりファンが閉塞する異常事態は、ファンモータに流れる電流を監視しまたはその増減を検出すればよい。この場合、電源の電圧が一定であることが前提であり、電圧変動がある場合には、電流検出のみで異常状態を判断することができないという課題がある。
一定電圧を維持するには安定化電源など、安定化した電源電圧を出力する電源回路が必要であり、回路構成の複雑化やコスト高となるという課題がある。
そこで、本発明の目的は上記課題に鑑み、給気または排気の閉塞判定などの処理を簡易化するとともに、燃焼制御の信頼性を高めることにある。
上記目的を達成するため、本発明の一側面によれば、燃焼装置が提供される。この燃焼装置はたとえば、ファンモータと、前記ファンモータに給電する電源回路と、前記ファンモータの駆動電圧および駆動電流を検出する検出回路と、前記ファンモータに消費される電力値を前記駆動電圧および前記駆動電流を用いて算出し、この電力値により給気または排気の閉塞を判定する閉塞判定部とを備える。
前記燃焼装置において、さらに、前記電源回路と絶縁された別の電源回路により給電され、前記閉塞判定部の判定結果により、バーナの燃焼開始前、燃焼開始またはその燃焼中、前記ファンモータに給電する前記電源回路の出力を制御する制御部を備え、前記検出回路は、前記駆動電圧および前記駆動電流のそれぞれを三角波信号で変調し、前記駆動電圧および前記駆動電流のそれぞれの検出レベルを表すパルス幅を持つ信号を前記制御部に対して出力するようにしてもよい。
前記燃焼装置において、さらに、給気または排気に閉塞を生じているとき、アラームを発生する警報手段を備えてもよい。
前記燃焼装置において、さらに、前記閉塞を生じているとき、前記制御部が前記バーナの燃焼を禁止してもよい。
上記目的を達成するため、本発明の一側面によれば、燃焼方法が提供される。この燃焼方法はたとえば、ファンモータの駆動電圧および駆動電流を検出し、前記ファンモータに消費される電力値を前記駆動電圧および前記駆動電流を用いて算出し、この電力値により給気または排気の閉塞を判定する。
前記燃焼方法において、さらに、前記駆動電圧および前記駆動電流のそれぞれを三角波信号で変調し、前記駆動電圧および前記駆動電流のそれぞれの検出レベルを表すパルス幅を持つ検出信号を生成し、前記検出信号を用いて前記ファンモータの電力値を算出してもよい。
前記燃焼方法において、さらに、給気または排気に閉塞を生じているとき、アラームを発生させてもよい。
前記燃焼方法において、さらに、給気または排気に閉塞を生じているとき、バーナの燃焼を禁止してもよい。
上記目的を達成するため、本発明の一側面によれば、前記燃焼装置や前記燃焼方法に用いることができる信号伝送回路が提供される。この信号伝送回路はたとえば、燃焼方法のアナログ回路側の検出信号をデジタル回路に伝送する信号伝送回路であって、一定周期で連続する三角波信号を発振する発振回路と、前記アナログ回路側に電力を供給する電源回路と、前記アナログ回路の駆動電圧および駆動電流を検出し、この検出信号を前記三角波信号で変調し、前記検出信号のレベルに比例したパルス幅を持つパルス信号に変換する信号変換部とを備える。
以上説明したように、本発明によれば、次のいずれかの効果が得られる。
(1) ファンを回転させるモータの駆動電圧および駆動電流により電力値を算出し、その値から閉塞判断を行うので、モータに対する負荷状態を高精度に検知して給気または排気の閉塞を判定することができる。
(2) モータに電源回路から給電される駆動電圧が変動しても、その影響は極めて小さいか皆無であり、閉塞判断を簡易かつ高精度に行うことができる。
(3) 信頼性のある閉塞判断を利用すれば、燃焼制御の信頼性が高められる。
(4) 電力値の算出は駆動電圧または駆動電流または双方のレベルをパルス幅に反映させたパルス信号を媒介として算出するので、電力値の算出精度を高め、正確に算出できる。
(5) マイコンなどのデジタル装置との整合性を高めることができ、迅速かつ精緻な燃焼制御を実現できる。
(6) 本発明の一側面である信号伝送回路によれば、アナログ回路側とマイコンなどのデジタル回路側との信号伝送において、負荷に供給される電力のうち、駆動電圧および駆動電流の少なくとも一方を検出し、その検出信号のレベルを表すパルス幅を持つパルス信号に変換し、簡易かつ高精度にアナログ−デジタル系の信号伝送を行うことができる。
一実施の形態に係る給湯装置の一例を示す図である。 ファンモータ回路の一例を示す図である。 閉塞検知回路およびファン制御部の一例を示す図である。 点火シーケンスを示すフローチャートである。 発振回路の実施例を示す回路図である。 電圧検出回路の実施例を示す回路図である。 電流検出回路の実施例を示す回路図である。 PWM動作の一例を示す図である。 電圧パルス出力部および電流パルス出力部の一例を示す回路図である。 FM回路の実施例を示す回路図である。 0点取込み処理を示すタイミングチャートである。 電圧検出回路および電流検出回路の0点補正処理を示すフローチャートである。
<給湯装置>
図1は、一実施の形態である給湯装置を示している。この給湯装置は燃焼装置の一例であって、斯かる構成に本発明の燃焼装置が限定されるものではない。
この給湯装置2には燃焼室4が備えられる。この燃焼室4の下部には給気部6−1、その上部には排気部6−2が備えられ、これら給気部6−1および排気部6−2を通して燃焼室4が外気に通じている。この燃焼室4には燃料としてたとえば、燃料ガスGを燃焼させるバーナ8が設置されている。
バーナ8には燃料供給管10よりバルブ12を介して燃料ガスGが供給される。給気部6−1には給排気用ファンとしてたとえば、シロッコファン(以下単に「ファン」と称する)14が設置されている。このファン14はファンモータ(以下単に「FM」と称する)16によって駆動される。排気部6−2には排気筒18が連結されている。
FM16はバーナ8の燃焼開始、燃焼中に回転させ、燃焼用空気をバーナ8側に供給する。これにより、燃焼室4の給排気が給気部6−1および排気部6−2を通して行われる。給排気の閉塞はたとえば、給排気量が基準値以下に減じられる状態である。この実施の形態では給排気の閉塞を例示しているが、給気または排気のいずれか一方の閉塞であってもよい。
FM16には第1の電源回路20−1から駆動電圧Vdおよび駆動電流Idが付与される。このFM16の駆動電力または消費電力は、これら駆動電圧Vdおよび駆動電流Idから求められる。そこで、閉塞検知回路22は、給排気の閉塞検知のため、これら駆動電圧Vdおよび駆動電流Idを検出し、これらの検出に基づき、給排気の閉塞判断に用いられる閉塞検知信号Sを出力する。つまり、この閉塞検知回路22がFM16の駆動電圧および駆動電流を検出する検出回路の一例である。
FM16の回転を制御する手段として、給湯制御部24にはファン制御部24−1が備えられる。このファン制御部24−1は第2の電源回路20−2から給電されている。この電源回路20−2は電源回路20−1と絶縁された別の電源回路の一例である。
ファン制御部24−1には閉塞検知回路22から閉塞検知信号Sが加えられる。このファン制御部24−1は、駆動電圧Vdおよび駆動電流Idを表す閉塞検知信号Sを用いてFM16の電力値を算出し、この電力値の多寡により給排気の閉塞を判断する。つまり、ファン制御部24−1は閉塞判定部の一例である。このファン制御部24−1はマイコンなどのデジタル回路で構成され、これに対し、閉塞検知回路22はアナログ回路で構成される。
そして、バーナ8と排気部6−2との間には熱交換器26が備えられる。この熱交換器26には給水管28−1より水Wが入り、この流量が水量センサ30で検出される。
給湯制御部24は、給水を検知し、燃料ガスGの供給およびその停止を含むバーナ8の燃焼やFM16の回転などの制御を行う。この給湯制御部24には既述のファン制御部24−1と燃焼制御部24−2が含まれる。ファン制御部24−1は閉塞検知回路22の閉塞検知に基づきFM16の制御を行う。燃焼制御部24−2は、バーナ8の燃焼制御を行う。ファン制御部24−1や燃焼制御部24−2に得られる表示出力は表示部32に加えられる。表示部32は警報手段の一例である。したがって、表示部32には給湯情報、燃焼情報の表示、閉塞時のアラーム表示などが画像が表示される。この表示部32には、インジケータを用いてもよく、このインジケータにはたとえば、発光ダイオードやランプを用いればよい。
この給湯装置2では、水量センサ30が水Wの流入を検出すると、その水流検出信号が燃焼制御部24−2に伝えられる。この燃焼制御部24−2は、水流検出信号を受けると、FM16の回転開始信号をファン制御部24−1に伝える。このとき、バルブ12が開かれ、燃料ガスGがバーナ8から吹き出されると同時に、イグナイタ34による点火が行われる。
バーナ8の燃焼排気はFM16によるファン14の回転により熱交換器26を通過し、排気部6−2に流れる。熱交換器26では流入した水Wと燃焼排気の熱交換により温水HWが生成され、この給湯管28−2から流出する。
<FM回路36>
FM16の筐体内にFM回路36が備えられる。図2は、このFM回路36の一例を示している。
FM16にはたとえば、三相モータが用いられ、界磁コイル38−u、38−v、38−wが備えられている。FM回路36には各界磁コイル38−u、38−v、38−wに界磁電流を供給するモータドライバ40が備えられている。
モータドライバ40には、電源部42−1、三角波発振回路42−2、三相分配回路42−3、上側アーム駆動回路42−4、下側アーム駆動回路42−5、電力トランジスタアレイ42−6が備えられる。電源部42−1は、電源回路20−1から電源端子47−2に電圧Vccを受け、この電圧Vccを用いてFM回路36内の駆動電圧VBを生成する。三角波発振回路42−2は演算増幅器42−7によるパルス幅変調に用いられる三角波信号を発振する。この三角波信号は演算増幅器42−7の反転入力端子(−)に加えられている。演算増幅器42−7の非反転入力端子(+)には速度制御用端子47−3に加えられるファン制御部24−1からの速度制御信号Vspが加えられる。これにより、速度制御用端子47−3より加えられる速度制御信号Vspが三角波信号によりパルス幅変調が施される。つまり、演算増幅器42−7はPWMを行う変調器の一例である。このPWM出力は三相分配回路42−3に加えられ、三相分配出力の制御に用いられる。
三相分配回路42−3の分配出力は、電力トランジスタアレイ42−6を駆動する上側アーム駆動回路42−4および下側アーム駆動回路42−5に加えられている。電力トランジスタアレイ42−6には各界磁コイル38−u、38−v、38−wに界磁電流を流す三組の上側電力トランジスタおよび三組の下側電力トランジスタからなるトランジスタブリッジが備えられる。三相分配回路42−3では上側電力トランジスタを駆動する上側駆動出力と、下側電力トランジスタを駆動する下側駆動出力に分配される。上側駆動出力は上側アーム駆動回路42−4から電力トランジスタアレイ42−6の上側電力トランジスタのベースに加えられる。他方の下側駆動出力は下側アーム駆動回路42−5の電力トランジスタアレイ40の下側電力トランジスタのベースに加えられる。
各界磁コイル38−u、38−v、38−wにはモータドライバ40のスイッチングによって電力トランジスタアレイ42−6の出力により界磁電流が流れる。これにより、界磁コイル38−u、38−v、38−wには回転磁界が生成され、ロータ44が回転する。このロータ44の回転は回転センサの一例として、回転検出用ホール素子46−1、46−2、46−3により検出され、各検出信号によりモータドライバ40にフィードバックされている。これにより、ロータ44の回転が制御される。
各界磁コイル38−u、38−v、38−wの界磁の切替が電力トランジスタアレイ42−6に加えられる速度制御信号Vspにより調整されるので、FM16の回転速度が速度制御用端子47−3に加えられる速度制御信号Vspに応じた回転速度に制御される。
このFM回路36では、駆動用端子47−1に電源回路20−1から駆動電圧Vdが加えられ、速度制御用端子47−3にファン制御部24−1から速度制御信号Vspが加えられる。これにより、モータドライバ40にはFM16の駆動状態を表す状態信号FGが回転信号端子47−4より出力される。この例では、インバータ回路48が備えられる。モータドライバ40の駆動状態を表す電圧出力がモータドライバ40からトランジスタ50のベースに加えられている。トランジスタ50のコレクタ側および状態信号取出しラインが抵抗52を介して電源電圧Vccにプルアップされている。これにより、回転信号端子47−4にはトランジスタ50の導通状態に応じた電圧値を持つ状態信号FGが出力される。接地(GND)端子47−5は、基準電位としてたとえば、接地電位に維持される。
<閉塞検知回路22>
図3のAは、給湯装置2の閉塞検知回路22などの一例を示している。閉塞検知回路22は、本発明の信号伝送回路の一例であり、アナログ信号をPWM処理してデジタル回路に伝送する回路である。
閉塞検知回路22には発振回路54、電圧検出回路56、電流検出回路58、電圧パルス出力部60−1および電流パルス出力部60−2が備えられる。これら回路部はアナログ回路で構成されるのに対し、ファン制御部24−1はデジタル回路で構成される。
発振回路54は連続する一定周期の三角波信号を発振する。この三角波信号は電圧検出回路56および電流検出回路58に加えられる。電圧検出回路56は、FM16の駆動用端子47−1に加えられる駆動電圧Vdを検出し、この駆動電圧Vdを三角波信号との変調処理(PWM処理)により第1のパルス信号S1に変換する。この電圧検出回路56では、この駆動電圧Vdの変化レベルを三角波信号の変化範囲内にレベル調整を行う。この駆動電圧Vdは三角波信号で変調し、駆動電圧Vdのレベルに対応したパルス幅を持つパルス信号S1に変換される。つまり、このパルス信号S1は、閉塞検知信号Sのうち駆動電圧レベルを表すパルス信号である。
電流検出回路58は、FM16のGND端子47−5に流れる駆動電流Idを検出し、三角波信号との変調処理(PWM処理)により第2のパルス信号S2に変換する。この電流検出回路58では、この駆動電流Idのレベル変化を三角波信号の変化範囲内にレベル調整を行う。この駆動電流Idは三角波信号で変調し、駆動電流レベルを表すパルス幅のパルス信号S2に変換される。つまり、このパルス信号S2は閉塞検知信号Sのうち駆動電流レベルを表すパルス信号である。
パルス信号S1は、電圧パルス出力部60−1により電圧検出回路56と絶縁されてファン制御部24−1に加えられる。同様に、パルス信号S2は、電流パルス出力部60−2により電流検出回路58と絶縁されてファン制御部24−1に加えられる。
そして、ファン制御部24−1ではパルス信号S1、S2を用いてFM16の電力を演算し、この電力値から給排気の判定を行う。この判定結果により、閉塞時、給排気の閉塞を表すアラーム出力が得られ、このアラーム出力により表示部32には給排気の閉塞を表すアラーム情報が表示される。
図3のBは、ファン制御部24−1の一例を示している。このファン制御部24−1には一例としてマイクロコンピュータを用いることができる。このファン制御部24−1では、プロセッサ24−11、ROM(Read-Only Memory)24−12、RAM(Random-Access Memory)24−13、入出力部(I/O)24−14を備え、これらはバス24−15で接続されている。プロセッサ24−11は、ROM24−12に格納されているOS(Operating System)の実行および閉塞判定プログラムなどの実行により、閉塞検知に基づく電力値の演算や、演算結果である電力値を用いて閾値との比較による閉塞判断などの処理を実行する。この処理結果の情報表示として閉塞時のアラートや状態情報を表示部32に表示する。ROM24−12には既述のOSや演算プログラムなどの各種のプログラムを格納している。RAM24−13は、既述した情報処理のワークエリアとして用いられる。I/O24−14には、電圧検出回路56の検出電圧が電圧パルス出力部60−1から入力され、電流検出回路58の検出電流が電流パルス出力部60−2から入力されるなど、図示しない検出情報や制御情報が入力される。また、このI/O24−14にはプロセッサ24−11の演算結果に基づく表示情報などの出力情報が取り出される。表示部32の表示には、既述のアラート表示だけでなく、後述の各種チェック結果や制御状態を表す状態情報表示が含まれる。なお、図示しないが、閉塞時、閉塞アラームを音声などで告知する告知手段を備えてもよい。
<給排気の閉塞判定>
図4は、給排気の閉塞判定の処理手順を示している。この処理手順は、バーナ8の点火シーケンスの前段階で実行される。この処理手順では、点火前、FM16の運転開始を実行する(S101)。FM16の目標回転数N1はたとえば、N1=4000〔rpm〕である。このFM16の所定回転数をNとし、この所定回転数Nは、目標回転数N1に増減変動回転数±nを考慮し、たとえば、N=N1±n=4000±100〔rpm〕とすればよい。
点火時、FM16の回転数を検出し、この検出回転数Nsが所定回転数Nの範囲内であるかを判断する(S102)。Ns=N1±n=4000±100〔rpm〕であれば(S102のYES)、正常回転数である。この場合、FM16に消費される電力値Pdを算出する(S103)。
この電力値Pdは、既述のパルスS1、S2を用いて演算する。つまり、電力値Pdは、FM16の駆動電圧Vdと駆動電流Idより、式(1) から算出すればよい。
Pd=Vd×Id ・・・(1)
この電力値Pdが閾値Pref以上であるかを判断する(S104)。給排気に閉塞が生じているとき、FM16の消費電力が低下する。したがって、閾値Prefは、給排気の閉塞を表す消費電力を表す電力値に設定すればよい。
Pd≧Prefであれば、閉塞なしと判定する(S105)。この閉塞なしの判定結果を受け、点火動作に移行する(S106)。つまり、閉塞なしの正常な給排気状態で点火動作が実行される。
Pd<Prefであれば、閉塞の疑いがある。この場合、FM運転開始から一定の閉塞監視時間T1が経過したかを判断する(S107)。閉塞監視時間T1が経過前(S107のNO)、S107からS102に戻り、S103、S104の処理を閉塞監視時間T1が経過するまで繰り返し実行する。閉塞なしの判定が得られず、閉塞監視時間T1が経過すれば(S107のYES)、閉塞ありと判定し(S108)、アラーム処理に移行する(S109)。このアラーム処理では、給排気の閉塞が生じていることを表示部32に表示し、ユーザに閉塞ありを告知する。この表示情報は、閉塞ありに基づく点火不可を告知する形態でもよい。
S102において、Ns≠N1±n=4000±100〔rpm〕、つまり、Ns<N1−n=4000−100〔rpm〕またはNs>N1+n=4000+100〔rpm〕であれば、FM16に異常の疑いがある。この場合、FM運転開始から一定の回転監視時間T2が経過したかを判断する(S110)。回転監視時間T2が経過前(S110のNO)、S110からS102に戻り、回転監視時間T2が経過するまでFM16の回転を監視する(S102)。この回転監視時間T2内でNs=N1±n=4000±100〔rpm〕の判定が得られず、回転監視時間T2が経過すれば(S110のYES)、FM16の故障と判定し(S111)、アラーム処理に移行する(S112)。このアラーム処理では、FM16の故障を表示部32に表示し、ユーザにFM故障を告知する。この表示情報は、FM故障に基づく点火不可を告知する形態でもよい。
<一実施の形態の効果>
(1) フレームロッドに流れる電流を監視した場合には、バーナ8の燃焼を開始しなければ、給排気の閉塞を検知することができないのに対し、FM16の駆動電圧Vdおよび駆動電流Idを用いているので、バーナ8の燃焼開始前、燃焼開始時点または燃焼中の給排気の閉塞を検知できる。
(2) PAM−FMを使用して駆動電流を検知する場合にはハード回路が高価となるのに対し、上記実施の形態のFM16つまり、PWM−FMを使用した制御ではハード回路が安価になるメリットがある。PWM−FMは商用電源(AC100〔V〕)で駆動させるため、その電圧の高低により、電流値に差が生じる。このため、FMの駆動電圧も取り込み、その電力を計算し、制御する。国内外仕様に対応したFMや制御仕様で検知電力に相違が生じるが、これに容易に対応することができる。
(3) ファン制御部24−1におけるデータ取り込みでは、メインルーチン(図4)の1サイクル間に1回のアナログ/デジタル(A/D)変換を行い、このA/D変換で得られる4個のデータから最大値と最小値を除く移動平均を取ればよい。このA/D変換は電源回路20−1がOFF状態にあれば実行しない。
(4) 閾値Prefなどのデータについては、テス卜プログラムの実行時、補正値をファン制御部24−1にあるメモリに記憶し、この補正値を用いてデータ補正を行えばよい。この補正は2点で行えばよい。
(5) FM16の駆動電圧Vdと駆動電流Idを掛け合わせて電力値Pdを算出するが、この電力値PdをFM16の制御に使用することができる。
(6) FM16の駆動電圧Vdや駆動電流Idが三角波信号の下限レベルおよび上限レベルの有効範囲外の値に変化した場合には、有効範囲内でクランプさせればよい。駆動電流Idの場合には低レベル側は0〔mA〕とすればよい。
(7) この実施の形態における閉塞検知では、給排気の閉塞状態や、FM16のシロッコの欠落状態で、FM16の仕事量が減る。つまり、FM16の駆動電流Idが低下し、電力値Pdが低下する。これを利用すれば、給排気の閉塞検知および制御を行うことができる。この実施の形態では、FM16の駆動電圧Vdおよび駆動電流Idを用いている。このため、駆動電圧Vdが変動した場合には駆動電流Idのみを監視しても、FM16の仕事量が減ることを判定することができない。つまり、駆動電圧Vdが変動しても、駆動電圧Vdおよび駆動電流Idの双方を用いて電力値Pdを求め、これにより給排気の閉塞を判断するので、判断が正確であり、駆動電圧Vdの安定化回路を軽減することができ、電源回路20−1を簡易に構成できる。
(8) FM16の立上り時には、定常時より駆動電流Idが増えるので、通常プリパージ時間(たとえば、0.2〔秒〕)で閉塞状態であっても、閉塞状態を超える駆動電流(閾値以上の電流)が流れるため、プリパージ時間を長くして閉塞検知をすればよい。これにより、閉塞検知の誤差を防止できる。この場合、出湯特性の悪化を防止するため、待機10〔分〕以降のプリパージ時間を短くたとえば、2〔秒〕とし、閉塞状態を表す駆動電流値Id(たとえば、閾値以下の電流)になるプリパージ時間を設定すればよい。
(9) 上記実施の形態では、プリパージ時間が終了し、FM16の回転数が目標回転数±100〔rpm〕に到達し、バルブ12を開状態にする前に閉塞チェックを行うことができる。
<閉塞検知を含む異常判定および表示形態>
A) FM16の電力値が一定値以下の状態の一定時間T3をたとえば、T3=100〔秒〕だけ連続すれば、閉塞ありと判断し、この閉塞を表すアラームを発生させる。
B) 給湯装置2の本体側表示は、燃焼系アラームとしてたとえば、燃焼ランプに3回の点滅表示をすればよい。
既述の閉塞検知回路22は以下の発振回路54、電圧検出回路56、電流検出回路58、電圧パルス出力部60−1および電流パルス出力部60−2を備えることにより、アナログ信号をPWM処理を経てデジタル回路であるファン制御部24−1に伝送する。また、FM回路36には、PWM−FM回路が用いられる。以下、各回路の実施例を説明する。
<発振回路54>
図5は、閉塞検知回路22の発振回路54の実施例を示している。この発振回路54は駆動電圧Vdおよび駆動電流Idを変調する三角波信号を発振する。この発振回路54にはシュミット回路72、積分回路74が含まれる。シュミット回路72には演算増幅器(以下「OPアンプ」と称する)76−1、積分回路74にはOPアンプ76−2が含まれる。OPアンプ76−1の反転端子(−)とOPアンプ76−2の非反転端子(+)が共通に接続され、この接続点には抵抗78−1、78−2の分圧回路で電源電圧Vccを分圧した電圧Vaが加えられている。OPアンプ76−1の非反転端子(+)にはOPアンプ76−1の出力が抵抗78−3を介して帰還されているとともに、OPアンプ76−2の出力が抵抗78−4を介して帰還されている。抵抗78−2にはコンデンサ80−1が並列に接続されている。
電源投入時、OPアンプ76−1の出力電圧Vcは正または負の飽和電圧となる。コンデンサ80−3には抵抗78−5を通して電流が流れるので、コンデンサ80−3の両端電圧が上昇する。OPアンプ76−2の反転端子(−)の電位は電圧Vaと同値となり、積分回路74の出力電圧Veの電圧が徐々に減少する。この場合、電圧Vbは、電圧Veと電圧Vcの電圧差を抵抗78−3、78−4で分圧した値となる。
電圧Vbが電圧Vaを下回ると、シュミット回路72の出力が反転し、電圧Vcが負の飽和電圧となる。つまり、Va>Vbのとき、電圧Vcが負の飽和電圧となる。
これにより、コンデンサ80−3に流れる電流の向きが逆転し、抵抗78−5を通してコンデンサ80−3からOPアンプ76−1の出力点側に電流が流れ、電圧Ve、Vbが上昇する。つまり、Va<Vbのとき、電圧Vcが正の飽和電圧となる。
このような動作が繰り返され、発振回路54には三角波信号が得られる。この三角波信号が電圧検出回路56および電流検出回路58に加えられる。
<電圧検出回路56>
図6は、電圧検出回路56の実施例を示している。この電圧検出回路56はFM16の駆動用端子47−1に加えられる駆動電圧Vdを検出し、その電圧レベルをパルス幅とする第1のパルス信号S1を生成する。この電圧検出回路56にはボルテージフォロア回路82、差動増幅回路84、非反転増幅回路86およびPWM回路88が含まれる。
ボルテージフォロア回路82にはOPアンプ90−1、差動増幅回路84にはOPアンプ90−2、非反転増幅回路86にはOPアンプ90−3、PWM回路88にはOPアンプ90−4が備えられる。
OPアンプ90−1の非反転端子(+)には電源回路20−1からFM16に給電される駆動電圧Vdが抵抗92−1、92−2で分圧された直流電圧Vd1が入力される。OPアンプ90−1の増幅率を1とすれば、OPアンプ90−1の出力側にはこの直流電圧Vd1が出力される。
差動増幅回路84のOPアンプ90−2には電圧VDDを抵抗92−3、92−4で分圧して基準電圧が加えられている。したがって、このOPアンプ90−2の反転端子(−)に抵抗92−5を介して直流電圧Vd1が加えられると、OPアンプ90−2の増幅率を1とすると、OPアンプ90−2の電圧をVd2とすると、
Vd1−基準電圧=基準電圧−Vd2
の関係となり、OPアンプ90−2の電圧Vd2が得られる。
この電圧Vd2が非反転増幅回路86のOPアンプ90−3の非反転端子(+)に入力され、OPアンプ90−3では抵抗92−6、92−7の抵抗比によって増幅率が決定される。この増幅率により、電圧Vd2は発振回路54で得られる三角波信号の振幅範囲内に調整された電圧Vd3に変換される。
この電圧Vd3がOPアンプ90−3の出力点からPWM回路88のOPアンプ90−4の反転端子(−)に加えられる。OPアンプ90−4の非反転端子(+)には発振回路54より三角波信号が入力される。
コンパレータを構成するOPアンプ90−4では、電圧Vd3が三角波信号で変調された出力パルスVd4が得られる。この場合、三角波信号のレベル>Vd3では、出力パルスVd4はレベル高(H)、三角波信号のレベル<Vd3では、出力パルスVd4はレベル低(L)の出力が得られる。つまり、電圧Vd3のレベルに比例したパルス幅のPWM波である出力パルスVd4が得られる。この出力パルスVd4が既述のパルス信号S1であり、電圧パルス出力部60−1に加えられる。
<電流検出回路58>
図7は、電流検出回路58の実施例を示している。この電流検出回路58はFM16の駆動電流Idを検出し、その電流レベルをパルス幅とする第2のパルス信号S2を生成する。この電流検出回路58には非反転増幅回路94およびPWM回路96が含まれる。非反転増幅回路94にはOPアンプ98−1、PWM回路96にはコンパレータを構成するOPアンプ98−2が備えられる。
非反転増幅回路94の入力側に分圧回路100が抵抗102−1、102−2、102−3の直列回路で構成されている。
抵抗102−2、102−3の中間接続点にはFM16の駆動電流Idの一例としてFM電流IfおよびFM内制御電流Ifcの加算電流If+Ifcが加えられている。この場合、この加算電流If+Ifcが加えられる接続点はFM16のGND端子47−5であり、基準電位点つまり接地(GND)電位である。これにより加算電流If+Ifcが抵抗102−1、102−2により電圧に変換され、抵抗102−1、102−2の接続点には加算電流If+Ifcを表す電圧Voが生成される。
FM電流Ifが変動すれば、FM16のGNDレベルである電圧Vgが変動する。この変動を利用し、駆動電流Idに相当する加算電流If+Ifcの値を電圧値に変換している。
<PWM動作>
図8は、電圧または電流を三角波信号で変調するPWM動作を示している。
図8のAに示すように、発振回路54には発振により一定周期で一定の振幅幅を持つ三角波信号A1が得られる。電圧検出回路56の出力信号レベルをV1、V2、V3または電流検出回路58の出力信号レベルをI1、I2、I3とする。
これら出力信号レベルV1、V2、V3、I1、I2、I3の大小関係をV1<V2<V3、I1<I2<I3とし、これらのレベルが三角波信号A1の振幅幅内に制御されていれば、PWM動作により、図8のB、C、Dに示すように、レベルの大きさに応じたパルス幅のパルス信号S1、S2が得られる。図8のBは、電圧レベルV3(電流レベルI3)に応じたパルス幅W3を示し、図8のCは、電圧レベルV2(電流レベルI2)に応じたパルス幅W2を示し、また、図8のDは、電圧レベルV1(電流レベルI1)に応じたパルス幅W1を示している。この例では、電圧レベルVまたは電流レベルIの高さに応じて電圧または電流が狭い幅のパルス信号に変換されている。
<電圧パルス出力部60−1、電流パルス出力部60−2>
図9は、電圧パルス出力部60−1および電流パルス出力部60−2の一例を示している。
電圧パルス出力部60−1にはフォトカプラ104−1が備えられ、このフォトカプラ104−1は発光ダイオード106−1と受光トランジスタ108−1を備えている。
電圧検出回路56のOPアンプ90−4にはPWM出力としてパルス信号S1が得られ、このパルス信号S1が発光ダイオード106−1のカソード側に加えられる。発光ダイオード106−1は、パルス信号S1のLレベルで導通し、そのHレベルで非導通となり、パルス信号S1と同期して断続的なパルス発光を生じる。このパルス発光は受光トランジスタ108−1に受光され、発光ダイオード106−1の発光時、受光電流が流れる。これにより、抵抗110−1にはパルス信号S1と同様のパルス電圧が生じる。抵抗112−1およびコンデンサ114−1を経て電圧出力FM−Vが得られる。この出力FM−Vは、アナログ/デジタル変換器(A/D)62−1によりデジタル信号に変換されてファン制御部24−1に加えられる。つまり、検出された駆動電圧Vdがデジタル化されてファン制御部24−1に加えられる。
電流パルス出力部60−2には電圧パルス出力部60−1と同一構成であって、フォトカプラ104−2が備えられ、このフォトカプラ104−2は発光ダイオード106−2と受光トランジスタ108−2を備えている。
電流検出回路58のOPアンプ98−2にはPWM出力としてパルス信号S2が得られ、このパルス信号S2が発光ダイオード106−2のカソード側に加えられる。発光ダイオード106−2は、パルス信号S2のLレベルで導通し、そのHレベルで非導通となり、パルス信号S2と同期して断続的なパルス発光を生ずる。このパルス発光は受光トランジスタ108−2に受光され、発光ダイオード106−2の発光時、受光電流が流れる。これにより、抵抗110−2にはパルス信号S2と同様のパルス電流が生じる。抵抗112−2およびコンデンサ114−2を経て電流出力FM−Iが得られる。この出力FM−Iは、A/D62−2によりデジタル信号に変換されてファン制御部24−1に加えられる。つまり、検出された駆動電流Idがデジタル化されてファン制御部24−1に加えられる。この実施例ではA/D62−1およびA/D62−2がファン制御部24−1の外部回路として備えられているが、ファン制御部24−1内に備えてもよい。
そして、ファン制御部24−1では、これら電圧出力および電流出力の双方を用いてFM16の電力値が算出される。
<FM回路36>
図10は、FM回路36の一例を示している。図10において、図2と同一部分には同一符号を付してある。
このようなFM回路36によれば、PWM処理によって三相分配出力が得られ、三相分の界磁電流が生成され、ファン制御部24−1の制御出力によりFM16の回転数が制御される。そして、FM回路36から電力検出のため駆動用端子47−1から駆動電圧VdおよびGND端子47−5から駆動電流Idを取り出し、閉塞検知回路22に入力する。これにより、閉塞の判定に必要な駆動電圧Vdおよび駆動電流Idを得て、これらの値の積により電力値を算出することができる。図10ではモータドライバ40の内部に回転検出用ホール素子46−1、46−2、46−3を記載しているが、これら回転検出用ホール素子46−1、46−2、46−3はFM16のロータ44の回転を検出可能な位置としてたとえば、ロータ44の近傍に設置すればよい。
<FM回路36、電圧検出回路56および電流検出回路58の0点補正と回路異常チェック>
FM16の停止時のFM回路36の電流誤差(たとえば、漏れ電流)が大きい場合には補正が必要である。電源回路20−1をONしてから駆動電流Idや駆動電圧Vdの値が安定するまでに一定時間たとえば、1.5〔秒〕程度を要する。これを考慮すれば、駆動電源のOFF状態からの燃焼開始でプリチェックを行うと、点火が遅れた場合には出湯特性に影響する場合がある。これを回避するにはチェックを入れればよい。つまり、FM16の停止時の駆動電流は、FM16の止まる位置つまり、回転検出用ホール素子46−1、46−2、46−3の検出位置により変化する。この変化を0点補正により吸収する。
たとえば、FM16の出力OFFから一定時間Tとしてたとえば、T=60〔秒〕後に、電流値を数回取り込み、それを平均して一定電流以下とし、かつ、電圧値Vを数回取り込み、その平均値がたとえば、V=AC80〔V〕〜120〔V〕であれば、その電流値を0点として記憶すればよい。これらの値を正常値としてチェックを終了する。
また、制御で使用する0点は、数回の0点取り込みの平均値とすればよい。FM16の実測値のばらつきが、所定幅の電流値とすれば、この電流値の平均初期値を所定値として0点とする。
図11は、0点取込み処理を示すタイミングを示している。図11のAはFM16の動作、図11のBは燃焼を示している。この例では、燃焼終了の後のFM16の回転終了時点から所定時間T13の経過後たとえば、0点=X1、X2・・・X9の取り込みを行っている。
図12は、0点補正処理を示すフローチャートである。この処理手順では、0点補正に際し、FM16の動作を確認する(S301)。FM16が動作中であれば(S301のYES)、FM16の動作を終了するまで、0点補正を待機する。
FM16が動作を停止していれば(S301のNO)、FM16のOFFから所定時間T13としてたとえば、T13=60〔秒〕が経過したかを判定する(S302)。所定時間T13の経過前であれば(S302のNO)、0点補正を待機する。
所定時間T13が経過すれば(S302のYES)、電流回路チェックF1−1、続いて、電圧回路チェックF1−2を行い、続いて0点補正F3を行う。
電流回路チェックF1−1では、電流が正常かを判定する(S303)。電流が異常であれば(S303のNO)、所定時間T7としてたとえば、T7=20〔秒〕の経過を待ち(S304)、異常が解消しなければ(304のYES)、電流異常アラームを表示する(S305)。この表示は次回点火時に燃焼指示が出たときに行う。
電流回路チェックF1−1において、電流が正常であれば(S303のYES)、電圧回路チェックF1−2に移行し、電圧が正常かを判定する(S306)。電圧が異常であれば(S306のNO)、所定時間T8としてたとえば、T8=20〔秒〕の経過を待ち(S307)、異常が解消しなければ(307のYES)、電圧異常アラームを表示する(S308)。この表示は次回点火時に燃焼指示が出たときに行う。
この電圧回路チェックF1−2において、電圧が正常であれば(S306のYES)、0点補正F3に移行し、今回の電流値を補正値と決定し(S309)、0点補正を終了する。つまり、回路が正常な場合のみ0点補正を行えばよい。
<実施例の効果、特徴事項および変形例>
(1) このような回路を備えれば、アナログレベル信号をPWM処理し、レベル変化をパルス幅に変換し、デジタル回路に伝送することができる。
(2) PWM出力はフォトカプラにより、アナログ系とデジタル系とを遮断でき、アナログ回路による電圧レベルの変動やノイズの影響を回避し、アナログ系のレベル変化を高精度にデジタル回路に伝達することができる。したがって、電圧および電流の積によって求められる電力値は、正確に演算でき、閉塞などの現象を精度よく検出し、その判定を行うことができる。
(3) 給排気の閉塞について、一定時間たとえば、年に一回、突発的な暴風などで閉塞が生じると、この閉塞を計数し、その計数値に対する閾値N(FM16の所定回転数)についてたとえば、N=5とすれば、5年で蛇口リセットを回避するため、このカウンタ値をクリアする条件を追加し、このような不都合を回避すればよい。
(4) プリパージについて、一定時間たとえば、0.2〔秒〕以外のプリパージが終了したとき、FM16の電力値をチェックし、閾値以上であれば、一時的な閉塞が解除されたと判断してカウンタをクリアしてもよい。
(5) 異常検知またはカウンタクリアの閾値としてたとえば、一点とすれば、自己診断などでプリパージ回転数が変化すると、FM16の消費電力も変化することになる。そこで、自己診断でFM16の回転数が上昇している場合には、消費電力も上昇する。この場合、100〔%〕の閉塞が生じても、アラームを出力しない場合があり、また、自己診断でFM16の回転数が低下すると、消費電力が低下し、早切れとなる場合があることが判明した。この知見に基づき、プリパージ時、電力チェックをするが、自己診断、FM回転数の増減による回転数変化に応じた閾値とすればよい。閾値は、FM16の回転数−消費電力の一次式とすればよいが、広範囲で考えれば、二次式であるが、使用範囲の排気では一次式に近似しても不都合はない。
(6) 閉塞検知回路22に例示したように、このような信号伝送回路を用いれば、マイコンなどのデジタル装置との整合性を高めることができ、迅速かつ精緻な燃焼制御を実現できる。
〔他の実施の形態〕
上記実施の形態では、給排気の閉塞を例示したが、給気または排気のいずれか一方の閉塞を検知し、判定する構成であってもよい。
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態などについて説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載されまたは明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
この発明によれば、給排気の閉塞による仕事量の低減による電力値の低下を以て給排気の閉塞を検知し、判定するので、電圧が変動するような条件下にあっても、給排気の閉塞を高精度に判定することができる。電圧変動の影響を受けないので、電源回路の精度が低くてもよく、安価なシステムを構築でき、給排気の閉塞を監視することができる。
2 給湯装置
4 燃焼室
6−1 給気部
6−2 排気部
8 バーナ
10 燃料供給管
12 バルブ
14 シロッコファン
16 ファンモータ
18 排気筒
20−1、20−2 電源回路
22 閉塞検知回路
24 給湯制御部
24−1 ファン制御部
24−2 燃焼制御部
26 熱交換器
28−1 給水管
28−2 給湯管
30 水量センサ
32 表示部
34 イグナイタ
36 FM回路
38−u、38−v、38−w 界磁コイル
40 モータドライバ
42−1 電源部
42−2 三角波発振回路
42−3 三相分配回路
42−4 上側アーム駆動回路
42−5 下側アーム駆動回路
42−6 電力トランジスタアレイ
42−7 演算増幅器
44 ロータ
46−1、46−2、46−3 回転検出用ホール素子
48 インバータ回路
50 トランジスタ
52 抵抗
54 発振回路
56 電圧検出回路
58 電流検出回路
60−1 電圧パルス出力部
60−2 電流パルス出力部
62−1、62−2 アナログ/デジタル変換器
72 シュミット回路
74 積分回路
76−1、76−2 演算増幅器
78−1、78−2、78−3、78−4、78−5 抵抗
80−1、80−20、80−3 コンデンサ
82 ボルテージフォロア回路
84 差動増幅回路
86 非反転増幅回路
88 PWM回路
90−1、90−2、90−3、90−4 OPアンプ
92−1、92−2、92−3、92−4、92−5、92−6、92−7 抵抗
94 非反転増幅回路
96 PWM回路
98−1、98−2 OPアンプ
100 分圧回路
102−1、102−2、102−3 抵抗
104−1、104−2 フォトカプラ
106−1、106−2 発光ダイオード
108−1、108−2 受光トランジスタ
110−1、110−2 抵抗
112−1、112−2 抵抗
114−1、114−2 コンデンサ

Claims (9)

  1. ファンモータと、
    前記ファンモータに給電する電源回路と、
    前記ファンモータの駆動電圧および駆動電流を検出する検出回路と、
    前記ファンモータに消費される電力値を前記駆動電圧および前記駆動電流を用いて算出し、この電力値により給気または排気の閉塞を判定する閉塞判定部と、
    を備えることを特徴とする燃焼装置。
  2. 前記電源回路と絶縁された別の電源回路により給電され、前記閉塞判定部の判定結果により、バーナの燃焼開始前、燃焼開始またはその燃焼中、前記ファンモータに給電する前記電源回路の出力を制御する制御部を備え、
    前記検出回路は、前記駆動電圧および前記駆動電流のそれぞれを三角波信号で変調し、前記駆動電圧および前記駆動電流のそれぞれの検出レベルを表すパルス幅を持つ検出信号を前記制御部に対して出力することを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置。
  3. さらに、給気または排気に閉塞を生じているとき、アラームを発生する警報手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃焼装置。
  4. さらに、前記制御部は、前記閉塞を生じているとき、前記バーナの燃焼を禁止することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかの請求項に記載の燃焼装置。
  5. ファンモータの駆動電圧および駆動電流を検出し、
    前記ファンモータに消費される電力値を前記駆動電圧および前記駆動電流を用いて算出し、
    この電力値により給気または排気の閉塞を判定する、
    ことを特徴とする燃焼方法。
  6. 前記駆動電圧および前記駆動電流のそれぞれを三角波信号で変調し、前記駆動電圧および前記駆動電流のそれぞれの検出レベルを表すパルス幅を持つ検出信号を生成し、
    前記検出信号を用いて前記ファンモータの電力値を算出する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の燃焼方法。
  7. さらに、給気または排気に閉塞を生じているとき、アラームを発生する、
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の燃焼方法。
  8. さらに、給気または排気に閉塞を生じているとき、バーナの燃焼を禁止する、
    ことを特徴とする請求項5ないし7のいずれかの請求項に記載の燃焼方法。
  9. アナログ回路側の検出信号をデジタル回路に伝送する信号伝送回路であって、
    一定周期で連続する三角波信号を発振する発振回路と、
    前記アナログ回路側に電力を供給する電源回路と、
    前記アナログ回路の駆動電圧および駆動電流の少なくとも一方を検出し、この検出信号を前記三角波信号で変調し、前記検出信号のレベルに比例したパルス幅を持つパルス信号に変換する信号変換部と、
    を備えることを特徴とする信号伝送回路。

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