JP2016118008A - 構造物の制振装置、それを用いた上部構造の残留変位を取り除く方法、ならびに橋梁の補強方法 - Google Patents

構造物の制振装置、それを用いた上部構造の残留変位を取り除く方法、ならびに橋梁の補強方法 Download PDF

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Abstract

【課題】免震支承が設置することが難しい構造の構造物においても制振が可能な制振装置を提供する。
【解決手段】橋梁などの構造物の制振装置10は、橋台3および橋脚4の上面に固定された第1の滑り板15と、第1の滑り板15に対して滑り移動自在に接触するとともに橋桁2の下面に固定された第2の滑り板16とを備え、橋桁2の橋台3および橋脚4に対する水平方向の相対的な変位を許容するように当該橋桁2を支持するすべり支承11と、橋台3および橋脚4と橋桁2とを連結し、地震発生時における橋桁2の橋台3および橋脚4に対する相対的な変位に応じて橋桁2に地震発生前の位置へ向かう復元力を与えるケーブル12とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、橋梁等の土木構造物や建築構造物などの構造物の制振装置、それを用いた上部構造の残留変位を取り除く方法、ならびに橋梁の補強方法に関する。
近年の橋梁などの土木構造物における耐震構造では、免震支承(または分散ゴム支承)、すべり支承、および制振ダンパーを組み合わせた制振装置を備えることにより耐震性能を確保したものがある。
例えば、特許文献1記載の制振装置100は、図16〜17に示されるように、橋脚101と橋桁102との間に介在し、橋桁102を下から支持する状態で設置されている。
制振装置100は、免震支承(または分散ゴム支承)103と、すべり支承104と、制振ダンパー105とを備えている。
すべり支承104は、図17に示されるように、橋桁102の下面から下方に延びるとともに橋桁102の幅方向Xに互いに離間する一対の支柱106の下側にそれぞれ設けられている。すべり支承104は、支柱106と橋桁102との間に介在している。
すべり支承104は、支柱106の下面および橋桁102の上面にそれぞれ固定された一対の滑り板を有している。一対の滑り板は、相対的に滑り移動自在に互いに接触している。これにより、すべり支承104は、地震発生時に橋桁102のその橋軸方向Yおよび幅方向Xへの移動を許容するように、支柱106を介して橋桁102を下方から支持することが可能である。
免震支承103は、図16および図17に示されるように、一対の支柱106の間を連結する連結部材107の下側に設けられている。連結部材107は、H型鋼からなり、上下に離間する水平板107aとそれらを繋ぐ縦板107bとを有する。免震支承103は、連結部材107の下面(具体的には、下側の水平板107aの下面)と橋桁102の上面とにそれぞれ固定されている。
免震支承103は、複数のゴム板と鋼板とが交互に積層されたものであり、橋軸方向Yおよび幅方向Xのいずれにおいても全体的にせん断弾性変形可能である。これにより、免震支承103は、地震発生時に橋桁102のその橋軸方向Yまたは幅方向Xへの移動を許容しながら橋桁102の運動エネルギーをゴム板の変形時の抵抗によって減衰することが可能である。
さらに、制振ダンパー105は、図16に示されるように、橋脚101の上面に設けられた支持部108と連結部材107との間に設けられている。支持部108は、連結部材107の縦板107bに対向するように、連結部材107に対して橋桁102の橋軸方向Yの前後それぞれに設けられている。
制振ダンパー105は、油などの流体が充填されたシリンダ105aと、シリンダ105a内部において橋軸方向Yに移動可能に収納されたピストン105bと、ピストン105bに固定されたロッド105cとを有する。
ロッド105cは、その一端がピストン105bに固定されるとともに、その他端がシリンダ105aの外部において連結部材107の縦板107bに固定されている。シリンダ105aは、橋軸方向Yへの若干の移動を許容された状態で支持部108に支持されている。これにより、制振ダンパー105は、地震発生時に橋桁102の運動エネルギーをシリンダ105a内部の流体の抵抗によって減衰することが可能である。
特開2011−179923号公報
上記の制振装置が備える免震支承103は、複数のゴム板と鋼板とが交互に積層されたすべり支承103と比較的して大きな装置である。そのため、免震支承は、橋脚101(または橋桁102の橋軸方向Yの両端を支持する橋台)の上面において広いスペースを必要とする。そのため、橋梁の構造によっては、免震支承を設置できない、または設置しにくいおそれがあり、橋梁の制振および免震を十分に達成できないおそれがある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、免震支承が設置することが難しい構造の構造物においても制振が可能な制振装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る構造物の制振装置は、上部構造と、当該上部構造を下方から支持する下部構造とを備えた構造物における当該上部構造の制振を行う構造物の制振装置であって、前記下部構造の上面に固定された第1の滑り板と、前記第1の滑り板に対して滑り移動自在に接触するとともに前記上部構造の下面に固定された第2の滑り板とを備え、前記上部構造の前記下部構造に対する水平方向の相対的な変位を許容するように当該上部構造を支持するすべり支承と、前記下部構造と前記上部構造とを連結し、地震発生時における前記上部構造の前記下部構造に対する相対的な変位に応じて前記上部構造に地震発生前の位置へ向かう復元力を与えるケーブルとを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、地震発生時には、すべり支承によって上部構造を下部構造に対して水平方向の相対的な変位を許容して上部構造のアイソレーションを行いながら、すべり支承の第1の滑り板と第2の滑り板との間のすべり摩擦により、上部構造の運動エネルギーを減衰させる。それとともに、ケーブルが地震発生時における上部構造の下部構造に対する相対的な変位に応じて上部構造に地震発生前の位置へ向かう復元力を与えることにより、上部構造を地震発生前の位置へ復元させる。したがって、上部構造は地震発生時には下部構造の上を水平移動するときにすべり支承による摩擦抵抗の力とケーブルによる復元力とを受けながら上部構造の運動エネルギーは減衰していき、当該上部構造は地震発生前の位置へ復元することが可能である。このようにして、すべり支承と比較して大きい免震支承などを用いることなく、上部構造の制振が可能になる。その結果、免震支承などが設置できない構造の構造物においても制振が可能になる。
しかも、大きな地震が発生した時にケーブルが大きく伸ばされて弾性域を超えて塑性域に達した場合には、ケーブルは塑性変形しながら上部構造の運動エネルギーを減衰させることが可能になり、この場合、すべり支承およびケーブルの両方によって上部構造の運動エネルギーを減衰させることが可能になる。
前記ケーブルは、あらかじめ張力を与えられた状態で前記下部構造と前記上部構造との間に架設されているのが好ましい。
かかる構成によれば、地震がない平常時において安定した復元力を確保することが可能である。したがって、地震発生時に急激に(衝撃的に)ケーブルに荷重がかかるおそれが低減する。
前記ケーブルの張力は、前記上部構造が高温の環境下において熱膨張して伸びたときに前記上部構造のケーブル連結位置と前記下部構造のケーブル連結位置との距離が小さくなった場合でも前記ケーブルが弛まないような張力に、設定されているのが好ましい。
かかる構成によれば、夏季などの高温の環境下において上部構造が熱膨張によって伸びた場合でも、ケーブルは弛むことなく安定した復元力を確保することが可能である。
前記張力は、前記上部構造が低温の環境下において熱収縮して縮んだときに前記上部構造のケーブル連結位置と前記下部構造のケーブル連結位置との距離が大きくなった場合でも、前記ケーブルのひずみが当該ケーブルの降伏域まで達しないような大きさの張力に、設定されているのが好ましい。
かかる構成によれば、冬季などの低温の環境下において上部構造が熱収縮によって縮んだ場合でも、ケーブルは降伏することなく安定した復元力を確保することが可能である。
前記下部構造と前記上部構造とを連結し、地震発生時における前記上部構造の運動エネルギーを流体の抵抗を用いて減衰するダンパーをさらに備えているのが好ましい。
かかる構成によれば、すべり支承のすべり摩擦とともに流体の抵抗を用いたダンパーによる減衰を行うことが可能であり、より大きな制振・減衰効果を得ることが可能である。
前記ケーブルは、地震発生時において前記上部構造を前記下部構造の上から落下しないように保持する機能を有するのが好ましい。
かかる構成によれば、ケーブルは地震時において復元機能を発揮するだけでなく上部構造の落下も防止することが可能である。
前記構造物は、土木構造物であってもよい。この場合、上部構造および下部構造を備えた橋梁等の土木構造物において、免震支承などが設置できない構造の土木構造物においても制振が可能になる。
前記土木構造物は、桁橋であり、前記上部構造は、橋桁であり、前記下部構造は、前記橋桁の橋軸方向の両端を下方から支持する一対の橋台と、前記一対の橋台の間において前記橋桁を下方から支持する橋脚とを含んでおり、前記ケーブルは、前記一対の橋台および前記橋脚のうちの複数個所と前記橋桁とにそれぞれ連結されているのが好ましい。
かかる構成によれば、上記の制振装置を桁橋に適用した場合に、橋桁の慣性力をケーブルを介して複数の橋脚および橋台に分散させることが可能であり、高い耐震、制振性能を発揮することが可能である。
前記ケーブルは、前記一対の橋台および前記橋脚の強度に基づいて選択された前記橋台および前記橋脚に連結されるのが好ましい。
かかる構成によれば、橋台または橋脚の強度に基づいてケーブルが連結される橋台および橋脚が選択されるので、橋桁の慣性力をケーブルを介して耐震強度が高い橋台や橋脚へ選択的に分散させることが可能になる。そのため、耐震強度が弱い橋脚を補強する必要がなくなる。橋脚を新設する場合も、ケーブルが連結されないものについては強度が弱くてもよいので、橋脚サイズを小さくなるように設計することが可能である。
前記土木構造物は、吊り橋であり、前記上部構造は、床組であり、前記下部構造は、前記床組を下方から支持する補剛桁と、前記補剛桁の橋軸方向の両端を下方から支持する一対の橋台と、前記補剛桁を吊り下げるワイヤを支持する主塔とを含んでおり、前記すべり支承は、前記床組と前記補剛桁との間に設けられ、前記ケーブルは、前記一対の橋台および前記主塔のうちの少なくとも1個所と前記橋桁とにそれぞれ連結されているのが好ましい。
かかる構成によれば、上記の制振装置を吊り橋に適用した場合には、地震発生時には、すべり支承によって吊り橋の床組を補剛桁に対して水平方向の相対的な変位を許容して床組のアイソレーションを行いながら、すべり支承の第1の滑り板と第2の滑り板との間のすべり摩擦により、床組の運動エネルギーを減衰させる。それとともに、ケーブルが地震発生時における床組の橋台および主塔に対する相対的な変位に応じて床組に地震発生前の位置へ向かう復元力を与えることにより、床組を地震発生前の位置へ復元させることが可能である。その結果、免震支承などが設置できない構造の吊り橋においても制振が可能になる。
前記構造物は、建築構造物であってもよい。この場合、上部構造および下部構造を備えた大屋根付きの施設などの建築構造物において、免震支承などが設置できない構造の建築構造物においても制振が可能になる。
前記上部構造は、屋根であり、前記屋根の両端部は、前記下部構造によって下方から支持されていてもよい。
この場合、屋根の両端部付近に免震支承などのための設置スペースが確保できない場合であっても、当該屋根の制振が可能になる。
前記ケーブルは、前記上部構造に対して初期位置へ戻る方向へ復元力を常時与えるようにしてもよい。このばあい、地震が発生していない場合であっても上部構造が風や車両などによる外部からの振動を受けた場合にも上部構造を初期位置へ常時復元させることが可能である。
本発明の上部構造の残留変位を取り除く方法は、上記の制振装置を用いて上部構造の残留変位を取り除く方法であって、地震発生後に前記ケーブルを引っ張って前記上部構造を地震発生前の位置へ移動させることにより、前記上部構造の残留変位を取り除くことを特徴とする。このように地震発生後に制振装置のケーブルを引っ張ることによって、他の装置を用いることなく容易に上部構造の残留変位を取り除くことが可能である。
本発明の橋梁を補強する方法によれば、橋台および橋脚の上に、すべり支承を介して橋桁が載せられた既設の桁橋の補強方法であって、前記橋脚の強度に応じて前記橋脚を選定し、選定された前記橋脚と前記橋桁とをケーブルによって連結することを特徴とする。このように橋脚の強度に基づいてケーブルが連結される橋脚が選択されるので、橋桁の慣性力をケーブルを介して耐震強度が高い橋脚へ選択的に伝達させて橋梁全体の耐震補強を容易に行うことが可能になる。そのため、耐震強度が弱い既設の橋脚を補強したり、取り替える必要がなくなる。
本発明の制振装置によれば、免震支承などが設置することが難しい構造の構造物においても制振ができる。
また、本発明の上部構造の残留変位を取り除く方法によれば、上記の制振装置を用いて上部構造の残留変位を取り除くことが可能であり、他の装置を用いることなく容易に上部構造の残留変位を取り除くことが可能である。
本発明の橋梁を補強する方法によれば、橋梁全体の耐震補強を容易に行うことが可能になる。そのため、耐震強度が弱い既設の橋脚を補強したり、取り替える必要がなくなる。
本発明の実施形態に係る制振装置が設置された桁橋からなる橋梁の正面図である。 図1のすべり支承およびその周辺の拡大図である。 図1のケーブルおよびその周辺の拡大図である。 図3の定着部の拡大図である。 図1の制振ダンパーおよびその周辺の拡大図である。 図1のケーブルにあらかじめかけられる張力(プレストレス)の説明のための応力ひずみ線図である。 本発明の実施形態に係る制振装置の他の設置例を示す桁橋の正面図である。 本発明の実施形態に係る制振装置のさらに他の設置例を示す桁橋の正面図である。 (a)は本発明の実施形態に係る制振装置のさらに他の設置例を示す2連の橋桁を有する桁橋の正面図、(b)はその平面図である。 (a)は本発明の実施形態に係る制振装置のさらに他の設置例を示す多連の橋桁を有する桁橋の正面図、(b)はその平面図である。 (a)は本発明の実施形態に係る制振装置のさらに他の設置例を示す上下線用の一対の橋桁を有する桁橋の正面図、(b)はその平面図である。 は本発明の実施形態に係る制振装置のさらに他の設置例を示す吊り橋の正面図である。 は図12の吊り橋の幅方向の断面図である。 は図12の吊り橋における制振装置の平面配置を模式的に示す説明図である。 は本発明の実施形態に係る制振装置のさらに他の設置例を示す大屋根付きの施設などの建築構造物の正面図である。 従来の制振装置およびその周辺の桁橋の要部を示す拡大断面図である。 図16の制振装置のA−A線断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1には、本実施形態の制振装置が、上部構造および下部構造を有する構造物のうち土木構造物の例として、橋梁1に設置された例が示されている。橋梁1は、河川などに架設されるいわゆる桁橋からなり、上部構造としての水平方向に延びる長尺の橋桁2と、当該橋桁2(上部構造)を下方から支持する下部構造として一対の橋台3および複数の橋脚4とを含む。一対の橋台3は、河川の両岸付近に立設され、橋桁2の橋軸方向Y(長手方向)における両端部を下方からそれぞれ支持する。橋台3の上面には、図3に示されるように、橋桁2の端部が載置される載置面3aと、載置面3aよりも上方に突出して橋桁2の橋軸方向Yの移動を規制する規制部3bとを有する。
複数の橋脚4は、橋軸方向Y(すなわち河川の幅方向)に並んで互いに離間するように立設され、一対の橋台3の間において橋桁2を下方から支持する。
制振装置10は、上部構造である橋桁2の制振を行う橋梁の制振装置10である。
制振装置10は、すべり支承11と、ケーブル12と、制振ダンパー13とを備えている。
図1に示される制振装置10では、すべり支承11は、下部構造を構成する全ての橋台3および橋脚4の上面に設置され、橋桁2と橋台3および橋脚4との間に介在している。
ケーブル12は、一対の橋台3に対応する場所に2か所設置され、橋台3と橋桁2との間を連結している。
制振ダンパー13は、橋桁2の中央付近において当該中央付近の2本の橋脚4と橋桁2との間に設置されている。
すべり支承11は、図2に示されるように、下部構造である橋脚4(および橋台3)の上面にそれぞれ固定された第1の滑り板15と、第1の滑り板15に対して滑り移動自在に接触するとともに上部構造である橋桁2の下面に固定された第2の滑り板16とを備えている。
第1の滑り板15の第2の滑り板16は、いずれも滑りやすいステンレスなどの金属板などからなる。本実施形態では、第1の滑り板15は、橋脚4に対して下台17および繊維強化樹脂材18を介して固定されている。また、第2の滑り板16は、上台19を介して橋桁2に固定されている。なお、第1の滑り板15を橋脚4の上面に直接固定したり、第2の滑り板16を橋桁2の下面に直接固定してもよい。上記の構成により、すべり支承11は、橋桁2の橋脚4(および橋台3)に対する水平方向の相対的な変位を許容するように当該橋桁2を支持することが可能である。
ケーブル12は、図3に示されるように、橋桁2の下側に架設されている。具体的には、ケーブル12の一方の端部は、定着部21を介して橋桁2の下面に固定され、他方の端部は定着部22を介して橋台3の側面に固定されている。ケーブル12の両端には、端末金具23が設けられている。これら端末金具23は、それぞれの定着部21、22に対してピンなどによって着脱自在に固定されている。これにより、ケーブル12は、橋台3と橋桁2とを連結し、地震発生時における橋桁2の橋台3に対する相対的な変位に応じて橋桁2に地震発生前の位置へ向かう復元力を与えることが可能である。
また、橋台3側の定着部22は、図4に示されるように、ケーブル12の張力を調整することが可能な構成を有している。具体的には、定着部22は、橋台3の側面にアンカーボルトなどによって固定された台座部24と、ブラケット25aを介して台座部24に連結された一対のテンションロッド25と、一対のテンションロッド25に対して当該テンションロッド25の軸方向に移動自在に支持された架台26と、各テンションロッド25に取り付けられたCHジャッキなどの油圧ジャッキ27とを備えている。油圧ジャッキ27は、ラムチェアなどの中間部材29を介して架台26をケーブル12の端末金具23の端部に対して押圧する。
ケーブル12の端末金具23は、台座部24に対してピン28によって固定されているが、端末金具23または台座部24のいずれかにケーブル12の延びる方向に長い長穴(図示せず)が形成されている。したがって、ピン28によって固定された端末金具23は、長穴に沿ってケーブル12の延びる方向への移動が許容されている。したがって、端末金具23が架台26を介して油圧ジャッキ27によって台座部24へ近づく方向へ押圧されたときには、ケーブル12の張力を上げることができる。一方、油圧ジャッキによる押圧が除荷されたときには、ケーブル12の張力を下げることができる。このようにして、ケーブル12の張力をあらかじめ所望の大きさに調整することが可能である。
ここで、ケーブル12の張力の調整について、図6に示されるケーブル12の引張応力とひずみの関係を示すグラフを用いて説明する。ケーブル12の降伏応力をσy、破断応力をσtとした場合、 ケーブル12は、降伏応力よりσyよりも小さい弾性域の残留応力になるように、あらかじめ張力(プレストレス)を与えられた状態で橋台3と橋桁2との間に架設されている。
例えば、標準温度(例えば10℃程度)の場合において、引張応力σ0がかかるように、ケーブル12にプレストレスが与えられる。このように、あらかじめ張力を与えられた状態で橋台3と橋桁2との間に架設されていることにより、地震がない平常時において安定した復元力を確保することが可能である。したがって、地震発生時に急激に(衝撃的に)ケーブル12に荷重がかかるおそれが低減する。
また、ケーブル12の張力は、橋桁2が高温の環境下において熱膨張して伸びたときに橋桁2におけるケーブル12の連結位置(図3の定着部21)と橋台3におけるケーブル12の連結位置(図3の定着部22)との距離が小さくなった場合でもケーブル12が弛まないような張力に、設定されているのが好ましい。例えば、図6において、高温時(例えば30℃程度)の場合において、標準温度時の場合のプレストレスによる引張応力σ0よりも小さい引張応力σ11がかかるように、ケーブル12にプレストレスが与えられる。このようにケーブル12の張力を調整することにより、夏季などの高温の環境下において橋桁2が熱膨張によって伸びた場合でも、ケーブル12は弛むことなく安定した復元力を確保することが可能である。なお、上記のように高温時にケーブル12へ引張応力σ11になるようにプレストレスが与えられた場合、地震発生時には、引張応力σ11を上回る引張応力σ12がケーブル12にかかるが、引張応力σ12が降伏応力σyを下回っているので、ケーブル12は塑性変形しない。
また、ケーブル12の張力は、橋桁2が低温の環境下において熱収縮して縮んだときに橋桁2におけるケーブル12の連結位置(図3の定着部21)と橋台3におけるケーブル12の連結位置(図3の定着部22)との距離が大きくなった場合でも、ケーブル12のひずみが当該ケーブル12の降伏域まで達しないような大きさの張力に、設定されているのが好ましい。例えば、図6において、低温時(例えば−10℃程度)の場合において、標準温度時の場合のプレストレスによる引張応力σ0よりも大きい引張応力σ21がかかるように、ケーブル12にプレストレスが与えられる。このようにケーブル12の張力を調整することにより、冬季などの低温の環境下において橋桁2が熱収縮によって縮んだ場合でも、ケーブル12は降伏することなく安定した復元力を確保することが可能である。なお、上記のように低温時にケーブル12へ引張応力σ21になるようにプレストレスが与えられた場合、地震発生時には、引張応力σ21を上回る引張応力σ22がケーブル12にかかる場合がある。このように引張応力σ22が降伏応力σyを上回る場合には、ケーブル12は塑性変形をすることにより、地震時の橋桁2の運動エネルギーを減衰させることが可能になる。
ケーブル12は、例えば、構造や施工性の観点から被覆平行線ケーブルなどが採用される。また、ケーブル12としては、橋桁2に復元力を与えることが可能な弾性を有するものであればよく、上記の被覆平行線ケーブルの他にも、種々の鋼線、例えば、PC鋼線、PC鋼より線、亜鉛めっき鋼線、亜鉛めっきPC鋼より線、ステンレス鋼線、繊維強化プラスチック線等を素線として使用したケーブル、または 各種ワイヤーロープ(ロックドコイルロープ、スパイラルロープ、ストランドロープ)等を採用することも可能である。
制振ダンパー13は、図5に示されるように、橋桁2の下側において、橋桁2の中央付近の橋脚4と橋桁2の下部との間を連結するように設置されている。制振ダンパー13は、油などの流体34が充填されたシリンダ31と、シリンダ31内部において橋軸方向Yに移動可能に収納されたピストン32と、ピストン32に固定されたロッド33とを有する。
ロッド33は、その一端がピストン32に固定されるとともに、その他端がシリンダ31の外部において定着部材35を介して橋脚4に固定されている。シリンダ31は、ロッド33と反対側の端部から突出する連結部37を有している。連結部37は、定着部材36を介して橋桁2の下面に固定されている。これにより、制振ダンパー13は、地震発生時において、橋桁2の運動エネルギーをシリンダ31内部の流体34の抵抗を用いて減衰することが可能である。
以上のように構成された本実施形態の制振装置10では、地震発生時には、すべり支承11によって橋桁2を橋台3および橋脚4に対して水平方向の相対的な変位を許容して橋桁2のアイソレーションを行いながら、すべり支承11の第1の滑り板15と第2の滑り板16との間のすべり摩擦により、橋桁2の運動エネルギーを減衰させる。それとともに、ケーブル12が地震発生時における橋桁2の橋台3および橋脚4に対する相対的な変位に応じて橋桁2に地震発生前の位置へ向かう復元力を与えることにより、橋桁2を地震発生前の位置へ復元させる。したがって、橋桁2は地震発生時には橋台3および橋脚4の上を水平移動するときにすべり支承11による摩擦抵抗の力とケーブル12による復元力とを受けながら橋桁2の運動エネルギーを減衰させることができ、しかも、ケーブル12の復元力により、当該橋桁2は地震発生前の位置へ復元することが可能である。このようにして、すべり支承11と比較して大きい免震支承などを用いることなく、橋桁2の制振が可能になる。その結果、免震支承などが設置できない構造の橋梁においても制振が可能になる。
しかも、大きな地震が発生した時にケーブル12が大きく伸ばされて弾性域を超えて塑性域に達した場合には、ケーブル12は塑性変形しながら橋桁2の運動エネルギーを減衰させることが可能になり、この場合、すべり支承11およびケーブル12の両方によって橋桁2の運動エネルギーを減衰させることが可能になる。
また、ケーブル12は、あらかじめ張力を与えられた状態で橋台3と橋桁2との間に架設されているので、地震がない平常時において安定した復元力を確保することが可能である。したがって、地震発生時に急激に(衝撃的に)ケーブル12に荷重がかかるおそれが低減する。
また、ケーブル12の張力は、前記橋桁2が高温の環境下において熱膨張して伸びたときに橋桁2におけるケーブル12の連結位置(定着部21)と橋台3におけるケーブル12の連結位置(定着部22)との距離が小さくなった場合でもケーブル12が弛まないような張力に、設定されているのが好ましい。その場合、夏季などの高温の環境下において橋桁2が熱膨張によって伸びた場合でも、ケーブル12は弛むことなく安定した復元力を確保することが可能である。
さらに、ケーブル12の張力は、橋桁2が低温の環境下において熱収縮して縮んだときに橋桁2におけるケーブル12の連結位置(定着部21)と橋台3におけるケーブル12の連結位置(定着部22)との距離が大きくなった場合でも、ケーブル12のひずみが当該ケーブル12の降伏域まで達しないような大きさの張力に、設定されているのが好ましい。その場合、冬季などの低温の環境下において橋桁2が熱収縮によって縮んだ場合でも、ケーブル12は降伏することなく安定した復元力を確保することが可能である。
また、上記の制振装置10は、橋脚4と橋桁2とを連結し、地震発生時における橋桁2の運動エネルギーを流体の抵抗を用いて減衰する制振ダンパー13を備えている。これにより、すべり支承11のすべり摩擦とともに流体の抵抗を用いた制振ダンパー13による減衰を行うことが可能であり、より大きな制振・減衰効果を得ることが可能である。
また、ケーブル12は、上部構造である橋桁2に対して初期位置へ戻る方向へ復元力を常時与えるようにしてもよい。このばあい、地震が発生していない場合であっても橋桁2が風や車両などによる外部からの振動を受けた場合にも橋桁2を初期位置へ常時復元させることが可能である。
ケーブル12は、橋桁2と橋台3との間を常時連結しているので、地震発生時において橋桁2を橋台3の上から落下しないように保持する機能を奏することが可能である。そのため、ケーブル12は地震時において復元機能を発揮するだけでなく橋桁2の落下も防止することが可能である。
また、地震発生後に橋桁2が地震発生前の所定の位置からずれた場合には、上記の制振装置10を用いて橋桁2の残留変位を取り除いて所定の位置へ戻すことが可能である。具体的には、地震発生後に制振装置10のケーブル12を引っ張って橋桁2を地震発生前の位置へ移動させることにより、前記橋桁2の残留変位を取り除くことが可能である。ケーブル12を引っ張る方法としては、例えば、図4の定着部22の油圧ジャッキ27を作動させて架台26を介してケーブル12の端末金具23を押圧することにより、ケーブル12に張力を与えればよい。橋桁2は、すべり支承11によって橋台3および橋脚4に対して水平移動が許容されているので、ケーブル12の張力を受けることによって水平移動をすることが可能である。このように地震発生後に制振装置10のケーブル12を引っ張ることによって、他の装置を用いることなく容易に橋桁2の残留変位を取り除くことが可能である。
上記の制振装置10では、ケーブル12が橋桁2と一対の橋台3との間に架設されているのが、本発明はこれに限定されるものではなく、橋桁2と橋脚4との間に架設してもよい。
例えば、図7に示されるように、ケーブル12を橋桁2の中央付近の2本の橋脚4と橋桁2との間にそれぞれ架設するようにしてもよい。その他の構成は図1の構成と同じである。この場合、橋桁2が環境温度の変化によって熱膨張や熱収縮をしても、橋桁2の中央付近では橋桁2におけるケーブル12の連結位置の変位が小さいので、ケーブル12の張力の変化が小さくなり、その結果、ケーブル12の張力の調整をする手間が少なくなる。
また、図8に示されるように、ケーブル12を複数本の橋脚4と橋桁2との間にそれぞれ架設するようにしてもよい。その他の構成は図1の構成と同じである。この場合、地震発生時おける橋桁2の慣性力をケーブル12および制振ダンパー13を介して複数の橋脚4に分散させることが可能であり、高い耐震、制振性能を発揮することが可能である。なお、ケーブル12を橋台3および橋脚4と橋桁2との間にそれぞれ架設してもよい。
ここで、ケーブル12は、一対の橋台3および橋脚4の強度に基づいて選択された橋台3および橋脚4に連結されるのが好ましい。例えば、橋台3は、橋脚4よりも大きく耐震強度も高いので、ケーブル12を連結するようにする。また、河川内部に立設された橋脚4には、河川によって細い橋脚や長い橋脚を用いられる場合があるが、これらの橋脚は耐震強度が低いので、ケーブル12を連結しないようにする。このように、橋台3または橋脚4の強度に基づいてケーブル12が連結される橋台3および橋脚4が選択されることにより、橋桁2の慣性力をケーブル12を介して耐震強度が高い橋台3や橋脚4へ選択的に分散させることが可能になる。そのため、耐震強度が弱い橋脚を補強する必要がなくなる。橋脚を新設する場合も、ケーブル12が連結されないものについては強度が弱くてもよいので、橋脚サイズを小さくなるように設計することが可能である。
また、上記のケーブル12を用いれば、既設の桁橋を容易に耐震補強することが可能である。すなわち、図8のように橋台3および橋脚4の上に、すべり支承11を介して橋桁2が載せられた既設の桁橋を補強する場合、橋脚4の強度に応じて橋脚4を選定し、選定された橋脚4と橋桁2とをケーブル12によって連結すればよい。このように橋脚4の強度に基づいてケーブル12が連結される橋脚4が選択されるので、橋桁2の慣性力をケーブル12を介して耐震強度が高い橋脚4へ選択的に伝達させて橋梁全体の耐震補強を容易に行うことが可能になる。そのため、耐震強度が弱い既設の橋脚4を補強したり、取り替える必要がなくなる。
さらに、複数の橋桁を有する桁橋の場合には、橋桁同士をケーブルで連結してもよい。例えば、図9に示されるように、2連の橋桁2が橋軸方向Yに沿って並んで配置されている場合には、橋桁2同士は橋桁間連結ケーブル40によって互いに連結される。各橋桁2は、一対の橋台3のいずれか1つに対してケーブル12を介して連結している。その他の構成は図1の構成と同じである。このように2連の橋桁2同士が橋桁間連結ケーブル40によって互いに連結されているので、地震発生時には、2連の橋桁2の慣性力をケーブル12および制振ダンパー13を介して一対の橋台3に分散させることが可能であり、高い耐震、制振性能を発揮することが可能である。
図9の場合と同様に、図10に示されるように、3連以上(図10では4連)の橋桁2を有する桁橋1の場合も、隣接する橋桁2同士を橋桁間連結ケーブル40で連結すればよい。各橋桁2は、一対の橋台3または橋脚4のいずれか1つに対してケーブル12を介して連結している。その他の構成は図1の構成と同じである。このような場合も、4連の橋桁2同士が橋桁間連結ケーブル40によって互いに連結されているので、地震発生時には、4連の橋桁2の慣性力をケーブル12および制振ダンパー13を介して一対の橋台3および2本の橋脚4に分散させることが可能であり、高い耐震、制振性能を発揮することが可能である。
さらに、図11に示されるように、上下線用の一対の橋桁2A、2Bを有する桁橋41の場合も、橋桁2A,2B同士を橋桁間連結ケーブル40で連結してもよい。すなわち、上り線用の橋桁2Aおよび下り線用の橋桁2Bは、互いに幅方向Xに隣接して橋軸方向Yに平行に延びている。各橋桁2A,2Bは、別々の橋台3および橋脚4によって支持されている。すべり支承11は、各橋台3および橋脚4の上に設けられている。制振ダンパー13は、各橋桁2A,2Bと橋脚4との間に設けられている。
橋桁2A、2Bの側面同士は、横桁42によって連結されている。さらに、橋桁2A、2B同士は橋桁間連結ケーブル40によって互いに連結されている。各橋桁間連結ケーブル40は、隣り合う橋桁間連結ケーブル40同士で交差するように架設されている。このように隣接する2連の上下線用の橋桁2A、2B同士が橋桁間連結ケーブル40によって互いに連結されているので、地震発生時には、2連の橋桁2A、2Bは互いに補強し合いながら、2連の橋桁2A、2Bの慣性力をケーブル12および制振ダンパー13を介して2連の橋桁2A、2Bを支持する合計4本の橋台3に分散させることが可能であり、高い耐震、制振性能を発揮することが可能である。
また、上り線用の橋桁2Aおよび下り線用の橋桁2Bのうち一方の橋桁が既設の橋桁であり、他方の橋桁が新設の橋桁の場合には、新設の橋桁が橋桁間連結ケーブル40および横桁42を介して既設の橋桁を補強することが可能になる。そのため、既設の橋桁を新設の橋桁と同様のものに取り替えたり、既設の橋桁を新設の橋桁と同じ強度になるように補強したりする必要がなくなる。
さらに、上記の実施形態では、制振装置10を桁橋1に適用した例を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、制振装置10を図12〜14に示される吊り橋50に適用してもよい。
図12〜14に示される吊り橋50は、海峡または大型の河川などに架設される橋梁であり、上部構造である床組51と、この上部構造を支持する下部構造である補剛桁52、一対の橋台53および2本の主塔54とを備えている。
床組51は、両側の橋台53と主塔54との間、および一対の主塔54の間にそれぞれ設けられている。
床組51の下面には、図13〜14に示されるように、橋軸方向Yに延びる複数本の縦桁55a〜55dが幅方向Xに並んで取り付けられている。縦桁55a〜55dのうち、縦桁55aは、幅方向Xの最も外側に位置しており、縦桁55dは、幅方向Xの最も内側に位置している。縦桁55a〜55dは、幅方向Xに延びる横桁59によって連結されている。横桁59は、橋軸方向Yに等間隔に複数本配置されている。
補剛桁52は、床組51を下方から支持する構造体であり、例えば、鋼材をトラス状に組み合わせた中空の構造体からなる。補剛桁52の上面52aは、床組51の縦桁55a〜55dが載置される載置面として機能する。
一対の橋台53は、海岸または河岸に設置され、補剛桁52の橋軸方向Yの両端を下方から支持する。
主塔54は、海峡または河川内部に立設された構造体であり、補剛桁52を吊り下げるメインワイヤ56を支持する。メインワイヤ56の両端は、海岸などに設置されたアンカレッジ57によって固定されている。メインワイヤ56は、その両端に挟まれた範囲では主塔54の最上部付近に係止され、2本の主塔54の間では下にたわんでアーチ状に延びている。メインワイヤ55と補剛桁52との間は、複数本のハンガーロープ58によって連結されている。
上記のように構成された吊り橋50に対して、制振装置10を構成するすべり支承11、ケーブル12、および制振ダンパー13は、以下のように配置される。なお、これらの制振装置10の構成要素11〜13の構成は上記図1に示される構成と同じであるので説明を省略する。
すべり支承11は、床組51の縦桁55a〜55dと補剛桁52の上面52aとの間に設けられている。具体的には、すべり支承11は、縦桁55a〜55dの下面であって、縦桁55a〜55dと横桁59との交差する全ての位置に配置されている。
ケーブル12は、一対の橋台53および主塔54のうちの少なくとも1個所と床組51とにそれぞれ連結されている。具体的には、橋台53と主塔54との間に位置する床組51では、当該床組51の一方の端部と橋台53との間にケーブル12が架設され、他方の端部と主塔54との間にケーブル12が架設されている。一対の主塔54の間に位置する床組51では、床組51の両側の各端部と主塔54との間にケーブル12が架設されている。ケーブル12の端部は、上記の図3〜4に示される定着部21、22などを用いて床組51、橋台53、および主塔54に連結される。
ケーブル12は、床組51の幅方向Xの中央付近、例えば、床組51の幅方向Xの中央付近の縦桁55cが配置されている位置で床組51に連結されている。これにより、地震発生時の床組51の慣性力の橋軸方向Yの成分をケーブル12によって確実に受けることが可能である。
なお、床組51の慣性力の橋軸方向Yの成分をケーブル12によってより確実に受けるために、床組51の幅方向Xの中央付近のすべり支承11、例えば、幅方向Xの中央付近の縦桁55dの位置に配置されたすべり支承11の幅方向Xへの水平移動を規制するのが好ましい。
さらに、制振ダンパー13は、上記のケーブル12と同様に、一対の橋台53および主塔54のうちの少なくとも1個所と床組51とにそれぞれ連結されている。具体的には、各床組51の両端部のうちのいずれかの端部と橋台53または主塔54との間に制振ダンパー13が配置されている。
上記のように制振装置10を吊り橋50に適用した場合には、地震発生時には、すべり支承11によって吊り橋50の床組51を補剛桁52に対して水平方向の相対的な変位を許容して床組51のアイソレーションを行いながら、すべり支承11の第1の滑り板15と第2の滑り板16(いずれも図2参照)との間のすべり摩擦および制振ダンパー13による減衰作用により、床組51の運動エネルギーを減衰させる。それとともに、ケーブル12が地震発生時における床組51の橋台53および主塔54に対する相対的な変位に応じて床組51に地震発生前の位置へ向かう復元力を与えることにより、床組51を地震発生前の位置へ復元させることが可能である。その結果、免震支承などが設置できない構造の吊り橋50においても制振が可能になる。
また、ケーブル12は、上部構造である床組51に対して初期位置へ戻る方向へ復元力を常時与えるようにしてもよい。このばあい、地震が発生していない場合であっても床組51が風や車両などによる外部からの振動を受けた場合にも床組51を初期位置へ常時復元させることが可能である。
以上のように、本実施形態の制振装置を用いれば、上部構造および下部構造を備えた橋梁等の土木構造物において、免震支承などが設置できない構造の土木構造物においても制振が可能になる。
上記の実施形態では、本発明の適用対象として桁橋や吊り橋などの橋梁などの土木構造物を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の適用対象は、上部構造物および下部構造物を有する構造物において上部構造物を下方から支持するものであればよく、橋梁等の土木構造物だけでなく、建築構造物などの他の構造物にも適用可能である。
例えば、本実施形態の制振装置10を図15に示される大屋根付きの施設60などの建築構造物に適用することも可能である。
図15に示される大屋根付き施設60は、屋根付き競技場や大型の会議・展示施設などのように上部構造である屋根61の両端部が下部構造体62によって支持され、屋根61の中央部は、どこにも支持されていない構造を有する。
下部構造体62は、地面Gに固定された構造体であり、例えば、土台63と、大きな円環状の外周建造物64と、外周建造物64の内周側に沿って設けられたスタンド65とを有する。屋根61は、スタンド65内周側の競技用の空間66、および当該スタンド65の上方を覆うように配置されている。
上記のように構成された大屋根付き施設60に対して、制振装置10を構成するすべり支承11、ケーブル12、および制振ダンパー13は、以下のように配置される。なお、これらの制振装置10の構成要素11〜13の構成は上記図1に示される構成と同じであるので説明を省略する。
すべり支承11は、屋根61の両端部と外周建造物64の上端の水平突出部分64aとの間に挟まれた状態で、複数個所設けられている。これにより、屋根61は、すべり支承11によって下方から支持された状態なっている。
ケーブル12および制振ダンパー13は、屋根61の両端部と外周建造物64の上端の垂直突出部分64bとの間に張り渡された状態で、複数個所設けられている。具体的には、ケーブル12および制振ダンパー13は、屋根61の周囲に放射状に複数個所設けられているのが好ましく、この場合、どの方向からの地震の揺れに対してもケーブル12および制振ダンパー13は制振機能を発揮することが可能である。
上記のように制振装置10を大屋根付き施設60に適用した場合には、地震発生時には、すべり支承11によって屋根61を下部構造体62に対して水平方向の相対的な変位を許容して屋根61のアイソレーションを行いながら、すべり支承11の第1の滑り板15と第2の滑り板16(いずれも図2参照)との間のすべり摩擦および制振ダンパー13による減衰作用により、屋根61の運動エネルギーを減衰させる。それとともに、ケーブル12が地震発生時における屋根61の下部構造体62に対する相対的な変位に応じて屋根61に地震発生前の位置へ向かう復元力を与えることにより、屋根61を地震発生前の位置へ復元させることが可能である。その結果、上部構造および下部構造を備えた大屋根付きの施設60などの建築構造物において、免震支承などが設置できない構造の建築構造物においても制振が可能になる。具体的には、屋根61の両端部付近に免震支承などのための設置スペースが確保できない場合であっても、当該屋根61の制振が可能になる。
上記のような大屋根付きの施設60においても、ケーブル12は、上部構造である屋根61に対して初期位置へ戻る方向へ復元力を常時与えるようにしてもよい。このばあい、地震が発生していない場合であっても屋根61が風などによる外部からの振動を受けた場合にも屋根61を初期位置へ常時復元させることが可能である。
1、41 桁橋
2 橋桁
3 橋台
4 橋脚
10 制振装置
11 すべり支承
12 ケーブル
13 制振ダンパー
15 第1の滑り板
16 第2の滑り板
50 吊り橋
51 床組
52 補剛桁
53 橋台
54 主塔
60 大屋根付き施設
61 屋根
62 下部構造体

Claims (15)

  1. 上部構造と、当該上部構造を下方から支持する下部構造とを備えた構造物における当該上部構造の制振を行う構造物の制振装置であって、
    前記下部構造の上面に固定された第1の滑り板と、前記第1の滑り板に対して滑り移動自在に接触するとともに前記上部構造の下面に固定された第2の滑り板とを備え、前記上部構造の前記下部構造に対する水平方向の相対的な変位を許容するように当該上部構造を支持するすべり支承と、
    前記下部構造と前記上部構造とを連結し、地震発生時における前記上部構造の前記下部構造に対する相対的な変位に応じて前記上部構造に地震発生前の位置へ向かう復元力を与えるケーブルと
    を備える構造物の制振装置。
  2. 前記ケーブルは、あらかじめ張力を与えられた状態で前記下部構造と前記上部構造との間に架設されている、
    請求項1記載の構造物の制振装置。
  3. 前記ケーブルの張力は、前記上部構造が高温の環境下において熱膨張して伸びたときに前記上部構造のケーブル連結位置と前記下部構造のケーブル連結位置との距離が小さくなった場合でも前記ケーブルが弛まないような大きさの張力に、設定されている、
    請求項2記載の構造物の制振装置。
  4. 前記張力は、前記上部構造が低温の環境下において熱収縮して縮んだときに前記上部構造のケーブル連結位置と前記下部構造のケーブル連結位置との距離が大きくなった場合でも、前記ケーブルのひずみが当該ケーブルの降伏域まで達しないような大きさの張力に、設定されている、
    請求項2記載の構造物の制振装置。
  5. 前記下部構造と前記上部構造とを連結し、地震発生時における前記上部構造の運動エネルギーを流体の抵抗を用いて減衰するダンパーをさらに備えている、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の構造物の制振装置。
  6. 前記ケーブルは、地震発生時において前記上部構造を前記下部構造の上から落下しないように保持する機能を有する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の構造物の制振装置。
  7. 前記構造物は、土木構造物である、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の構造物の制振装置。
  8. 前記土木構造物は、桁橋であり、
    前記上部構造は、橋桁であり、
    前記下部構造は、前記橋桁の橋軸方向の両端を下方から支持する一対の橋台と、前記一対の橋台の間において前記橋桁を下方から支持する橋脚とを含んでおり、
    前記ケーブルは、前記一対の橋台および前記橋脚のうちの複数個所と前記橋桁とにそれぞれ連結されている、
    請求項7に記載の構造物の制振装置。
  9. 前記ケーブルは、前記一対の橋台および前記橋脚の強度に基づいて選択された前記橋台または前記橋脚に連結される、
    請求項8記載の構造物の制振装置。
  10. 前記土木構造物は、吊り橋であり、
    前記上部構造は、床組であり、
    前記下部構造は、前記床組を下方から支持する補剛桁と、前記補剛桁の橋軸方向の両端を下方から支持する一対の橋台と、前記補剛桁を吊り下げるワイヤを支持する主塔とを含んでおり、
    前記すべり支承は、前記床組と前記補剛桁との間に設けられ、
    前記ケーブルは、前記一対の橋台および前記主塔のうちの少なくとも1個所と前記橋桁とにそれぞれ連結されている、
    請求項7に記載の構造物の制振装置。
  11. 前記構造物は、建築構造物である、
    請求項1から6のいずれか1項記載の構造物の制振装置。
  12. 前記上部構造は、屋根であり、
    前記屋根の両端部は、前記下部構造によって下方から支持されている、
    請求項11に記載の構造物の制振装置。
  13. 前記ケーブルは、前記上部構造に対して初期位置へ戻る方向へ復元力を常時与える、
    請求項1から12のいずれか1項記載の構造物の制振装置。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載の制振装置を用いて上部構造の残留変位を取り除く方法であって、
    地震発生後に前記ケーブルを引っ張って前記上部構造を地震発生前の位置へ移動させることにより、前記上部構造の残留変位を取り除く
    ことを特徴とする方法。
  15. 橋台および橋脚の上に、すべり支承を介して橋桁が載せられた既設の桁橋の補強方法であって、
    前記橋脚の強度に応じて前記橋脚を選定し、
    選定された前記橋脚と前記橋桁とをケーブルによって連結する
    ことを特徴とする橋梁を補強する方法。
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