JPH0931920A - 構築物の補強構造 - Google Patents

構築物の補強構造

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JPH0931920A
JPH0931920A JP18908495A JP18908495A JPH0931920A JP H0931920 A JPH0931920 A JP H0931920A JP 18908495 A JP18908495 A JP 18908495A JP 18908495 A JP18908495 A JP 18908495A JP H0931920 A JPH0931920 A JP H0931920A
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cable
tension
upper structure
bridge girder
pier
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JP18908495A
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English (en)
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Toshio Haraguchi
俊男 原口
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Kobelco Wire Co Ltd
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Shinko Wire Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下部構造物に対して上部構造物を弾性的に拘
束させ、また、上部構造物における分割部を連続接合さ
せることによって、折曲げ変形を可及的に小さくすると
ともに衝撃力の分散を図る。 【解決手段】 直立に設けられる下部構造物2と、その
上に水平に配設される上部構造物3とからなる構築物1
において、両構造物2,3間に亘らせてケーブル4を張
らせ、適当な張力を与えて下部構造物2と上部構造物3
とを弾性的に連結化して構築物の補強構造を構成する。
また、上部構造物3の突合わせ部相互を複数の引張ボル
ト11で連結する。ケーブル4は上部構造物3の下面側
に1方向又は2方向に配列される。また、上部構造物3
が弾性支持物10を介して下部構造物2上に配設され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橋脚等の下部構造
物とその上に水平に配設される橋桁等の上部構造物とか
らなる構築物に対する耐震性、耐機械衝撃性を高める補
強構造に係り、更に詳細には、両構造物をケーブルで弾
性的に連結して、上部構造物に内部圧縮力を発生させ、
かつ、弾性的に拘束させ、また、上部構造物の撓み変形
量を減少させて、両構造物の相対変位による衝突破損の
防止ならびに耐久力向上を図り得る構築物の補強構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種構築物の典型的な先行技術
が図8に挙げられる。この図8に示される構築物1は高
架道路であって、地盤8上に間隔をとって垂直に設けら
れる橋脚で実現される複数の下部構造物2と、それら下
部構造物2の上に水平に配設される橋桁で実現される複
数の上部構造物3とからなる。この構築物における橋脚
2・橋桁3間及び橋桁3相互間の組付け部の構造が図9
に拡大示されるが、橋桁3は、橋脚2頂部の水平床面上
に搭載されている鋳鉄製の支承台金具9を介して下端部
が支承されていて、水平方向の若干量の移動を吸収し得
るように配設されており、一方、突合わせている橋桁3
は、各端部に対し一体にそれぞれ取付け、かつ、互いに
は噛合わせているラック形状を成す一対の鋳鉄製ジョイ
ント金具15と側面相互間に亘らせたバー状の締結部材
16によって、それら端部相互が温度変化に起因する水
平方向の若干量の移動が可能なように連結されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術における
ような構築物は、橋桁3が橋脚2の上に単純に分割支持
されるだけの構造であり、図10に変形時の態様が示さ
れるように、橋桁3(上部構造物)は、自重や活荷重の
垂直外力qによる撓み変形bが大きかったために、橋脚
2(下部構造物)上での橋桁3の分割部での折曲げ変形
cが大きく、その結果、ジョイント金具15の損傷が屡
々発生した。このために、従来の上部構造物は、図9に
図示されるような折曲げ変形に耐性を有する構造のジョ
イント金具15を用いていたが、取替え期間の延長が図
れたものの、依然として損傷を受ける問題は残されてい
た。
【0004】さらに、このような構築物は、地震を受け
た場合に地震荷重の衝撃外力を受けることによって殊に
橋桁3の水平方向への移動が大きくなって、図11に例
示されるように支承台金具9から外れてしまい、遂には
橋脚2から離脱して落下するおそれがあった。このよう
なことから、従来は前述するように分割支持点で締結部
材16によって連結していたが、それでも大地震の際は
大きい衝撃力により締結部材16が破損してしまって、
やはり橋桁3が橋脚2から離脱する問題は避けられなか
った。
【0005】本発明は、このような問題点の解消を図る
ために成されたものであり、上部構造物における分割部
を連続接合させ、かつ、下部構造物に対して上部構造物
を弾性的に拘束させることによって、折曲げ変形を可及
的に小さくすることならびに衝撃力の分散を図ることを
解決課題とするものである。従って、本発明の目的は、
特に上部構造物の折曲げ変形を小さくしてジョイント金
具の損傷、締結部材の破損並びに上部構造物の離脱を未
然に防止して、構築物の耐用寿命の延長化を低コスト下
で確実に果たすことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため以下に述べる構成としたものである。即
ち、本発明は、直立に設けられる下部構造物と、その上
に水平に配設される上部構造物とからなる構築物におい
て、下部構造物と上部構造物とを連結化するために、両
構造物間に亘らせ、かつ張力を導入して緊張状態下に設
けられるケーブルを備えてなることを特徴とする構築物
の補強構造である。
【0007】本発明はまた、間隔をとり直立に設けられ
る複数の下部構造物と、それらの上に水平かつ直列に配
設される複数の上部構造物とからなる構築物において、
複数の上部構造物を連結化するために、上部構造物の突
合わせ部相互間に水平方向に亘らせて設けられる複数の
引張ボルトと、下部構造物と上部構造物とを連結化する
ために、両構造物間に亘らせ、かつ張力を導入して緊張
状態下に設けられるケーブルとを備えてなることを特徴
とする構築物の補強構造である。
【0008】本発明はまた、前項、前々項に記載の構築
物の補強構造において、ケーブルが、上部構造物の下面
側に1方向に配列されて、該上部構造物に対し長手方向
の張力を及ぼすように設けられてなり、下部構造物と上
部構造物とを弾性的に拘束させているとともに、上部構
造物を上方に反らせることにより撓み変形を小さくさせ
ていることを特徴とする構築物の補強構造である。
【0009】本発明はまた、ケーブルが、上部構造物の
下面側に2方向に配列されて、該上部構造物の長手方向
および幅方向の2方向の張力を及ぼすように設けられて
なり、下部構造物と上部構造物とを弾性的に拘束させて
いるとともに、上部構造物を上方に反らせることにより
撓み変形を小さくさせている構成を特徴とするものであ
り、また、上部構造物が弾性支持物を介して下部構造物
上に配設されるとともに、この弾性支持物を貫通して両
構造物間に亘らせ、かつ、張力を導入して緊張状態下に
設けられるケーブルを備える構成としたことを特徴とす
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に関して、その第1実施例
に係る高架道路が示される図1を参照すれば、地盤8上
に適当間隔を存して直立に設けられる各橋脚で実現され
る複数の下部構造物2と、それらの上に水平に亘らせて
直列に配設される各橋桁で実現される複数の上部構造物
3とからなる構築物としての高架道路1において、橋脚
2と橋桁3とを連結化するために、橋脚2,橋桁3間に
亘らせて複数本のケーブル4が取付けられる。このケー
ブル4は、一端が橋脚2に定着され、かつ、他端が橋桁
3に定着されるとともに、張力が導入されてなることに
よって、緊張状態下に張設されている。
【0011】ケーブル4は、図2に平面示されるように
PC鋼より線の複数本を集束して形成される線束5の両
端にアンカー部材6がそれぞれ固着一体化されてなる構
造であって、引張荷重が大きいケーブルが形成されてお
り、通常、PC(PrestressedConcrete)緊張材として使
用されるケーブルに類似した構造を有する。前記アンカ
ー部材6は外周にねじが螺刻されていて、該ねじにナッ
ト7を螺合させており、このアンカー部材6を介して、
例えば図1に示されるように橋脚2の頂部コンクリート
層内の鋼材に一端が定着され、また、橋桁3の下面側中
央部のコンクリート層内の鋼材に他端が定着される。こ
の場合、複数本のケーブル4をその長手方向が橋桁3の
長手方向に延長し、かつ、橋桁3幅方向に間隔を存する
並列に配置して緊張状態下に張設することによって、橋
脚2と橋桁3とを弾性的に拘束して連結させるととも
に、橋桁3を上方に反らせることが可能であり、このよ
うに各ケーブル4に張力が導入されることにより、橋桁
3には内部圧縮力が発生して、橋脚2の支持点における
水平方向の相対変位に対する大きい耐力を生じさせると
ともに、自重や活荷重の垂直方向外力に対する撓み変形
を小さくさせる橋桁を構成することができる。
【0012】本発明における前記ケーブル4は、第2実
施例に係る高架道路が示される図3を参照すれば、橋脚
2の頂部コンクリート層内の鋼材に一端が定着され、ま
た、橋桁3の下面側端部のコンクリート層内の鋼材に他
端が定着されて、上下方向に延長して張設される。この
場合のアンカー部材6による定着手段については、図1
図示例の場合と同様であり、橋脚2の上部と橋桁3の端
部とが弾性的な拘束の下で連結化されている。なお、こ
の連結に際しては図4に橋脚2上部の拡大図で示される
ように、予め、橋桁3を弾性支持物10を介して橋脚2
上部に弾力的に取付けた状態にしておいて、複数本のケ
ーブル4をこの弾性支持物10に貫通させるようにして
橋脚2・橋桁3間に弾性的拘束の下で張設させている。
【0013】このように、ケーブル4を弾性支持物10
に貫通させて設けることによって、ケーブル4自体が水
平方向相対変位に対する耐力を備えているのに加えて、
弾性支持物10が垂直方向の変形につながる垂直応力を
弾性的に担持するので、橋脚2・橋桁3の衝突による損
傷を大幅に低減させることができる。なお、弾性支持物
10としては、基礎側(橋脚2側)と構造物側(橋桁3
側)の両端面部にそれぞれ鉄製のフランジ12を有し、
その間に高減衰ゴム13とインサートプレート14とが
交互に積層された構造の免震部材に形成されていて、水
平方向にせん断変形された際のエネルギーは高減衰ゴム
13が吸収し、垂直方向の荷重はインサートプレート1
4が高減衰ゴム13の横への動きを制限しながら支承し
て、全体として地震などの強震動に対して効果的な振動
エネルギー吸収機能を発揮することが可能である。ま
た、図4の(C),(D)に示される変形例のように、
橋脚2の頂部に前記弾性支持物10を介在させて取付け
られた吊架用支持体18と前記ケーブル4とを用いて、
橋桁3の端部を橋脚2の頂部に対し弾性的に吊架させる
ことによって、橋脚2と橋桁3とを弾性的に拘束し連結
させる構造にしても良い。
【0014】本発明はまた、複数の上部構造物である橋
桁3を連結化するために、橋桁3の突合わせ部相互間に
水平方向に亘らせて複数の引張ボルト11が設けられ
る。即ち、本発明の第3実施例に係る高架道路が示され
る図5を参照して、各橋桁3は、適当間隔を存して直立
に設けられる各橋脚2間に亘らせて、両端下面部が橋脚
上部に固定された支承台金具9に載置されるとともに、
図1図示実施例と同要領によって橋脚2と連結化するた
めに、橋脚2間に長手方向に亘らせてケーブル4が張設
されている。このように直列に並べて橋脚2上に設けら
れる複数の橋桁3に対して、桁突合わせ部の鋼鉄製梁な
どの鉄骨材にあけた取付穴に引張ボルト11を挿通しナ
ット締めすることにより、鉄骨材相互を直接締結させて
いる。
【0015】前記ケーブル4が張設されることによって
橋桁3に生じる内部圧縮力は、橋脚2上の支承部で分割
して受け持たせるよりも、引張ボルト11で直接締結し
て分割部を無くするようにした方が突合わせ部での折曲
げ変形を低減させる点で好ましいことである。このよう
に引張ボルト11で直接締結すると、変形が連続変形と
なり、従来におけるようなジョイント金具15、締結部
材16を不要とするので構築上で好ましい。
【0016】
【実施例】本発明に係るその他の実施例について以下に
説明する。図6には本発明の第4乃至第6実施例に係る
高架道路がそれぞれ示される。本発明に係る構築物とし
ての例えば高架道路1において、橋桁3への地震力は水
平方向のうちの長手方向のみに及ぶとは限らなく任意の
方向に作用するので、ケーブル4は2方向に張設するの
が好ましい。図6(B)に示される第4実施例は、橋脚
2・橋桁3間に亘らせた複数本のケーブル4が菱形の各
辺のように筋違い(Diagonal) の配列形態をとったもの
であって、ケーブルの一端が橋脚2の幅方向中央部に定
着され、他端が橋桁3の長手方向中央側辺部に定着され
て、それぞれが橋桁3の長手方向に対して斜めに延長し
て張設されてなる構造を特徴としている。
【0017】一方、図6(C)に示される第5実施例
は、橋脚2・橋桁3間に亘らせた複数本のケーブル4が
橋桁3の長手方向に平行になるように並列(Parallel)の
配列形態をとったものと、橋脚2の上でその幅方向、即
ち、橋桁3の長手方向に直角の方向の配列形態をとった
ものとの2種のケーブル4から成り、橋桁3の長手方向
に平行に延長されるケーブル4は、一端が橋脚2の上部
に分散して定着され、他端がこの橋脚2を挟む両側の橋
脚2の上方位置において橋桁3の各下面側端部に分散し
て定着されることによって張設されてなり、橋桁3の長
手方向に直角に延長されるケーブル4は、一端が橋脚2
の上部の幅方向両端部分に定着され、他端が該橋脚2の
幅方向反対側端部分の上方位置において橋桁3の各下面
側端部に定着されることによって張設されてなる構造を
特徴としている。なお、この例では、橋桁3の突合わせ
部相互間を水平方向に亘らせた複数の引張ボルト11で
直接締結することが好ましい。
【0018】また、図6(D)に示される第6実施例
は、第5実施例に類似したケーブル取付形態を取ったも
のであって、橋桁3の長手方向に平行に延長されるケー
ブル4は、例えば奇数列のものについては一端が橋脚2
の上部に分散して定着され、偶数列のものについては一
端が該橋脚2の上方位置において橋桁3の下面側端部に
分散して定着されており、また、奇数列のものについて
は他端が隣の橋脚2の上方位置において橋桁3の下面側
端部に分散して定着され、偶数列のものについては他端
が隣の橋脚2の上部に分散して定着されており、このよ
うに交互に取付け形態を反転させるようにして張設され
てなり、一方、橋桁3の長手方向に直角に延長されるケ
ーブル4は、前記第5実施例と同要領により橋脚2・橋
桁3間に亘らせて張設されてなる構造を特徴としてい
る。この場合も、橋桁3の突合わせ部相互間を水平方向
に亘らせた複数の引張ボルト11で直接締結することが
好ましい。
【0019】このように構成される第4乃至第6実施例
は、任意方向に作用する地震力をケーブル4によって弾
性的に拘束し、橋桁3の衝突による損傷並びに橋脚2と
のずれによる落下損壊を防止することができる。なお、
各橋桁3には、図6(B)〜(D)に示されるように、
前記ケーブル4に類似する構造になるケーブル17を橋
桁下面に沿わせてその幅方向に適当間隔をとって多数緊
張して設けることが好ましく、それらのケーブル17が
取付けられることによって、橋桁3の内部圧縮力をより
強く保持させることが可能である。
【0020】また、図7には本発明の第7実施例に係る
高架道路が示される。この実施例は、図1図示の第1実
施例におけるケーブル4の構造と、図3図示の第2実施
例におけるケーブル4及び弾性支持物10の構造と、図
5図示の第3実施例における引張ボルト11の構造とを
組合せた構造になる例であって、これらの各実施例にお
けるそれぞれの特有の作用が総合されて発揮されること
によって、水平・垂直の両方向の地震力を受けることが
あっても、弾性支持作用が有効に働いて橋脚2、橋桁3
の衝突損傷を大幅に軽減させることが可能である。
【0021】橋桁3の長手方向に平行に張設する場合の
ケーブル4の具体的実施例並びに、ケーブルの種類・長
さを決定するための理論的考察を加えてなる結果を以下
に挙げる。この場合のケーブルとしては図2図示の構造
になるものであって、製品種類は下記の第1表の5種が
あり、一例を挙げれば、引張荷重233tonで、PC鋼より
線21.8mm径の4本束ケーブルである。このケーブルは、
断面積が1251mm2 、単重が10.4kg/m、弾性係数が19000k
g/mm2 である。PC鋼より線21.8mm径は、厚さ1.2mm の
ポリエチレン樹脂で被覆されており、内部にグリース系
防錆材が封入されている。また、ケーブル両端のアンカ
ー部材は圧着グリップが取付けられている。
【0022】
【表1】
【0023】また、橋桁、ケーブルに関する設計条件の
諸元は次の通りである。 ○橋桁の自重 W=70000 kg ○設計荷重係数 α1 =0.4 ○地震時割増係数α2 =1.5 ○死荷重係数 α3 =0.3 ○地震時水平加速度係数α4 =1.0 ○ケーブル弾性係数E=19000 kg/mm2 ○ケーブル断面積 A=1251 mm2(4-PS21.8φケーブル) ○橋桁と橋脚の相対変位Δl =150 mm ○許容設計荷重Pmax =α1 ・Pu ○許容地震荷重Ph =α2 ・Pmax =α1 ・α2 ・ Pu ○死荷重Pd =α3 ・Pu ○作用地震力F=α4 ・W=Ph −Pd =(α1 ・α2 −α3 )Pu ○ケーブル引張荷重Pu =α4 ・W/(α1 ・α2 −α3 ) =1.0 ・70000 /(0.4・1.5 −0.3)=233000 kg ≦233000 kg (4-PS21.8φケーブル) ○ケーブル設計荷重Pmax =α1 ・Pu =0.4 ・233000=93000 kg ○ケーブル死荷重Pd =α3 ・Pu =0.3 ・233000=70000 kg ○ケーブル長さ l=E・A・Δl /α4 ・W =19000 ・1251・150 /(1.0 ・70000 ) =51000 mm(4-PS21.8ケーブル)
【0024】以上の諸元から纏めて、ケーブル(4-PS2
1.8ケーブル)の最大設計荷重Pmaxは、設計荷重係数α
1 を0.4 とすると93ton であり、死荷重(プレストレ
スト)は死荷重係数α3 を0.3 とすると70ton であ
る。ケーブルを連結する橋桁は、長さ50m で自重が7
0ton である。地震時の水平加速度係数α4 を1.0 とす
ると、橋桁に70ton の水平地震力が作用する。ここ
で、上部構造物の橋桁と下部構造物の橋脚との許容相対
変位Δl を150mmとすると、ケーブルの必要長は、5
0m になる。
【0025】
【発明の効果】本発明の効果を挙げれば次の通りであ
る。上部構造物・下部構造物間に張設したケーブルに張
力を導入することによって内部圧縮力が生じて、上部構
造物の連結部の接合剛性強度を向上させるとともに、外
力による撓み変形を少なくして上部構造物の耐力を増強
する。また、ケーブルが上部構造物と下部構造物とを弾
性的に連結しているので、外力による相対変位を弾性的
に拘束することから衝撃力による損傷を緩和する効果が
奏される。
【0026】本発明はまた、上部構造物・下部構造物間
に弾性支持物を介挿することによって、水平方向に張設
されるケーブルで支持できない垂直圧縮力を弾性的に担
持するので、上部構造物と下部構造物の衝突損傷を低減
させる効果がある。さらに、上部構造物の剛性強度を向
上させ得るので、従来よりも形状を小さくして軽量化が
図れ、従って、下部構造物への影響を軽減するので、下
部構造物もまたコンパクト化できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る高架道路の略示立面
図である。
【図2】図1図示の第1実施例におけるケーブルの平面
図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る高架道路の略示立面
図である。
【図4】図3図示の第2実施例における橋脚上部の拡大
図で、(A)は正面図、(B)は(A)に対応する分解
示斜視図、(C)は同じく変形例の正面図、(D)は
(C)に対応する分解示斜視図がそれぞれ示される。
【図5】本発明の第3実施例に係る高架道路の説明図
で、(A)は略示立面図、(B)は橋桁端部の接続部分
の斜視図がそれぞれ示される。
【図6】本発明の第4乃至第6実施例に係る高架道路の
説明図で、(A)は共通的に示す略示立面図、(B),
(C),(D)は第4乃至第6実施例に対応する略示平
面図がそれぞれ示される。
【図7】本発明の第7実施例に係る高架道路の略示立面
図である。
【図8】従来の高架道路の略示斜視図である。
【図9】図8図示高架道路における橋桁端部の接続部分
の斜視図である。
【図10】従来の高架道路の撓み変形状態が示される略
示立面図である。
【図11】従来の高架道路の地震荷重による横移動状態
が示される略示立面図である。
【符号の説明】
1…構築物(高架道路) 2…下部構造物(橋脚) 3…上部構造物(橋桁) 4…ケーブル 5…線束 6…アンカー部材 7…ナット 8…地盤 9…支承台金具 10…弾性支持物 11…引張ボルト 12…フランジ 13…高減衰ゴム 14…インサートプレート 15…ジョイント金具 16…締結部材 17…ケーブル 18…吊架用支持体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直立に設けられる下部構造物と、その上
    に水平に配設される上部構造物とからなる構築物におい
    て、下部構造物と上部構造物とを連結化するために、両
    構造物間に亘らせ、かつ張力を導入して緊張状態下に設
    けられるケーブルを備えてなることを特徴とする構築物
    の補強構造。
  2. 【請求項2】 間隔をとり直立に設けられる複数の下部
    構造物と、それらの上に水平かつ直列に配設される複数
    の上部構造物とからなる構築物において、複数の上部構
    造物を連結化するために、上部構造物の突合わせ部相互
    間に水平方向に亘らせて設けられる複数の引張ボルト
    と、下部構造物と上部構造物とを連結化するために、両
    構造物間に亘らせ、かつ張力を導入して緊張状態下に設
    けられるケーブルとを備えてなることを特徴とする構築
    物の補強構造。
  3. 【請求項3】 ケーブルが、上部構造物の下面側に1方
    向に配列されて、該上部構造物に対し長手方向の張力を
    及ぼすように設けられてなり、下部構造物と上部構造物
    とを弾性的に拘束させているとともに、上部構造物を上
    方に反らせることにより撓み変形を小さくさせている請
    求項1または2に記載の構築物の補強構造。
  4. 【請求項4】 ケーブルが、上部構造物の下面側に2方
    向に配列されて、該上部構造物の長手方向および幅方向
    の2方向の張力を及ぼすように設けられてなり、下部構
    造物と上部構造物とを弾性的に拘束させているととも
    に、上部構造物を上方に反らせることにより撓み変形を
    小さくさせている請求項1または2に記載の構築物の補
    強構造。
  5. 【請求項5】 上部構造物が弾性支持物を介して下部構
    造物上に配設されるとともに、この弾性支持物を貫通し
    て両構造物間に亘らせ、かつ、張力を導入して緊張状態
    下に設けられるケーブルを備える請求項1乃至請求項4
    のいずれかに記載の構築物の補強構造。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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