JP2016117682A - 歯牙用貼付シート - Google Patents
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Abstract
【課題】歯に貼付して支持体を剥がすと歯磨剤等の膏体組成物が歯牙表面に転写されて口腔内に残り、膏体組成物の口腔内残存率が優れる歯牙用貼付シートを提供する。【解決手段】支持体と、歯牙への貼付後に支持体を剥離して歯牙に転写する膏体組成物とを備えた歯牙用貼付シートであって、前記支持体が引張破壊伸び300〜1,000%の水不溶性フィルムであり、前記膏体組成物がレオメーター硬度100〜600gであり、前記支持体に前記膏体組成物が剥離可能に展延されてなることを特徴とする歯牙用貼付シート。【選択図】なし
Description
本発明は、歯に貼付した後、支持体を剥がすと歯磨剤等の膏体組成物が歯牙表面に転写されて口腔内に残り、前記膏体組成物の口腔内残存率が優れる歯牙用貼付シート、特に歯牙用貼付シート状歯磨剤に関する。
う蝕等の口腔疾患の予防には、歯に薬効成分を高濃度で作用させることが有効であり、その手段として口腔用組成物を歯に直接的に貼付して滞留させる方法が効果的である。
歯に貼付して口腔疾患を抑制したり、歯を美白する貼付剤は、種々提案されている(特許文献1〜5)。
歯に貼付して口腔疾患を抑制したり、歯を美白する貼付剤は、種々提案されている(特許文献1〜5)。
しかしながら、貼付剤は、歯に貼り付けたまま口腔内に残すと違和感を与え、また、歯磨剤等の口腔用組成物が歯に貼り付きにくく転写させ難いという問題もあり、口腔内に口腔用組成物を十分に残して滞留させることができなかった。
特許文献1には、支持体と、歯牙又は歯茎への粘着性を有する膏体組成物とを備えた歯牙又は歯茎用貼付シートとして、支持体として多層構造を有する不織布を用い、この支持体上に膏体組成物が形成された貼付シートが、長時間着用して効果的に薬剤を適用部位に適用させ得ることが提案されている。しかし、この貼付シートは、歯から剥がす際、歯牙表面への膏体組成物の残存率の点で改善の余地があった。
特許文献2には、歯牙白色化組成物とこれを歯牙に保持、固定する適用用具とを備えた歯牙美白用セットが提案され、これはポリエチレン製、ポリプロピレン製等のフィルムを使用し得るものであるが、歯牙表面への膏体組成物の転写性や口腔内残存量については言及されていない。
従って、貼付剤で口腔内に口腔用組成物を十分に残して滞留させることができる技術の開発が望まれた。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、歯に貼付して支持体を剥がすと歯磨剤等の膏体組成物が歯牙表面に転写されて口腔内に残り、膏体組成物の口腔内残存率が優れる歯牙用貼付シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、支持体と、歯牙への貼付後に支持体を剥離して歯牙に転写する膏体組成物とを備えた歯牙用貼付シートであって、前記支持体が引張破壊伸び300〜1,000%の水不溶性フィルムであり、前記膏体組成物がレオメーター硬度100〜600gであり、前記支持体に前記膏体組成物が剥離可能に展延されてなる歯牙用貼付シートによって、歯に貼付して支持体を剥がすと展延された膏体組成物が歯牙表面に転写されて口腔内に十分量残存し、膏体組成物の口腔内残存率が向上することを知見し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明では、貼付剤の支持体として、引張破壊伸びが大きい水不溶性フィルムを用い、この水不溶性フィルムに特定硬度を有する膏体組成物、特に歯磨剤組成物を展延することで、意外にも、膏体組成物の支持体からの剥離性が改善すると共に歯牙表面への転写性が高まり、膏体組成物の大半が歯牙表面に転写されて口腔内残存量が増大し、口腔内に十分に滞留させることができる。また、支持体が剥がされて口腔内から除かれることから、違和感が抑えられ使用感も良好となる。更に、膏体組成物が歯磨剤組成物である場合は、歯牙への貼付後、支持体を剥離して歯磨剤組成物を歯牙に転写し、歯みがきを行って使用することができる。
この場合、後述する比較例に示すように、膏体が適切な硬度の歯磨剤組成物であっても、支持体が不織布であると組成物が支持体側へ多く残って歯牙表面に転写される量が少なく、口腔内残存率が低い(比較例5)。また、支持体が水不溶性フィルムであっても引張破壊伸びが小さすぎたり大きすぎると、組成物の口腔内残存率が低く(比較例1、2)、支持体が適切な引張破壊伸びを有する水不溶性フィルムであっても、膏体組成物の硬度が不適切であると口腔内残存率が低い(比較例3、4)。これに対して、実施例に示すように、本発明の支持体と膏体組成物とを備えた歯牙用貼付シートは、膏体組成物が支持体から速やかに剥がれて歯牙表面に大半が転写され、歯牙表面側への残存量が増大し、70%以上の口腔内残存率が得られる。
なお、引用文献2に実施例として記載されているポリエチレン製、ポリプロピレン製等のフィルムを用いた歯牙美白用セットは、そのまま歯牙に貼付して適用しているが、フィルムに塗布される白色化用組成物の硬度が小さいためにフィルムを剥がすと歯に十分量転写させることができず、口腔内残存率が低い。
この場合、後述する比較例に示すように、膏体が適切な硬度の歯磨剤組成物であっても、支持体が不織布であると組成物が支持体側へ多く残って歯牙表面に転写される量が少なく、口腔内残存率が低い(比較例5)。また、支持体が水不溶性フィルムであっても引張破壊伸びが小さすぎたり大きすぎると、組成物の口腔内残存率が低く(比較例1、2)、支持体が適切な引張破壊伸びを有する水不溶性フィルムであっても、膏体組成物の硬度が不適切であると口腔内残存率が低い(比較例3、4)。これに対して、実施例に示すように、本発明の支持体と膏体組成物とを備えた歯牙用貼付シートは、膏体組成物が支持体から速やかに剥がれて歯牙表面に大半が転写され、歯牙表面側への残存量が増大し、70%以上の口腔内残存率が得られる。
なお、引用文献2に実施例として記載されているポリエチレン製、ポリプロピレン製等のフィルムを用いた歯牙美白用セットは、そのまま歯牙に貼付して適用しているが、フィルムに塗布される白色化用組成物の硬度が小さいためにフィルムを剥がすと歯に十分量転写させることができず、口腔内残存率が低い。
従って、本発明は、下記の歯牙用貼付シート及びその使用方法を提供する。
〔1〕
支持体と、歯牙への貼付後に支持体を剥離して歯牙に転写する膏体組成物とを備えた歯牙用貼付シートであって、前記支持体が引張破壊伸び300〜1,000%の水不溶性フィルムであり、前記膏体組成物がレオメーター硬度100〜600gであり、前記支持体に前記膏体組成物が剥離可能に展延されてなることを特徴とする歯牙用貼付シート。
〔2〕
支持体の厚さが10〜40μmである〔1〕に記載の歯牙用貼付シート。
〔3〕
支持体の、歯に貼付状態における歯列に直角方向の引張破壊伸びが300〜1,000%である〔1〕又は〔2〕に記載の歯牙用貼付シート。
〔4〕
膏体組成物が歯磨剤組成物である〔1〕、〔2〕又は〔3〕に記載の歯牙用貼付シート。
〔5〕
歯磨剤組成物が、粘結剤を1〜10質量%含有する〔4〕に記載の歯牙用貼付シート。
〔6〕
歯磨剤組成物が、粘結剤として増粘性シリカを1〜5質量%含有する〔4〕又は〔5〕に記載の歯牙用貼付シート。
〔7〕
歯磨剤組成物が、更に、研磨剤を10〜40質量%含有する〔4〕、〔5〕又は〔6〕に記載の歯牙用貼付シート
〔8〕
歯磨剤組成物が、更に、界面活性剤を0.1〜10質量%含有する〔4〕〜〔7〕のいずれかに記載の歯牙用貼付シート。
〔9〕
歯磨剤組成物が、更に、薬効成分を含有する〔4〕〜〔8〕のいずれかに記載の歯牙用貼付シート。
〔10〕
歯牙への貼付後、支持体を剥離して歯磨剤組成物を歯牙に転写し、前記歯磨剤組成物で歯みがきを行う、〔4〕〜〔9〕のいずれかに記載の歯牙用貼付シートの使用方法。
〔1〕
支持体と、歯牙への貼付後に支持体を剥離して歯牙に転写する膏体組成物とを備えた歯牙用貼付シートであって、前記支持体が引張破壊伸び300〜1,000%の水不溶性フィルムであり、前記膏体組成物がレオメーター硬度100〜600gであり、前記支持体に前記膏体組成物が剥離可能に展延されてなることを特徴とする歯牙用貼付シート。
〔2〕
支持体の厚さが10〜40μmである〔1〕に記載の歯牙用貼付シート。
〔3〕
支持体の、歯に貼付状態における歯列に直角方向の引張破壊伸びが300〜1,000%である〔1〕又は〔2〕に記載の歯牙用貼付シート。
〔4〕
膏体組成物が歯磨剤組成物である〔1〕、〔2〕又は〔3〕に記載の歯牙用貼付シート。
〔5〕
歯磨剤組成物が、粘結剤を1〜10質量%含有する〔4〕に記載の歯牙用貼付シート。
〔6〕
歯磨剤組成物が、粘結剤として増粘性シリカを1〜5質量%含有する〔4〕又は〔5〕に記載の歯牙用貼付シート。
〔7〕
歯磨剤組成物が、更に、研磨剤を10〜40質量%含有する〔4〕、〔5〕又は〔6〕に記載の歯牙用貼付シート
〔8〕
歯磨剤組成物が、更に、界面活性剤を0.1〜10質量%含有する〔4〕〜〔7〕のいずれかに記載の歯牙用貼付シート。
〔9〕
歯磨剤組成物が、更に、薬効成分を含有する〔4〕〜〔8〕のいずれかに記載の歯牙用貼付シート。
〔10〕
歯牙への貼付後、支持体を剥離して歯磨剤組成物を歯牙に転写し、前記歯磨剤組成物で歯みがきを行う、〔4〕〜〔9〕のいずれかに記載の歯牙用貼付シートの使用方法。
本発明によれば、歯に貼付した後、支持体を剥がすと歯磨剤等の膏体組成物が歯牙表面に転写されて口腔内に残り、膏体組成物の口腔内残存率が優れる歯牙用貼付シートを提供できる。
以下、本発明につき更に詳述する。本発明の歯牙用貼付シートは、支持体と、歯牙への貼付後に支持体を剥離して歯牙に転写する膏体組成物とを備え、前記支持体が特定の引張破壊伸びを有する水不溶性フィルムであり、膏体組成物が特定の硬度を有する、好ましくは歯磨剤組成物であり、このような支持体に膏体組成物が剥離可能に展延されたものである。
本発明において、支持体は水不溶性フィルムであり、これはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン等から選ばれる1種又は2種以上の材質で形成されたものであることが好ましく、単層フィルムでも、2層以上を積層した多層フィルムでもよい。
また、水不溶性フィルムは、JIS K 7127の引張特性の試験方法に基づいて測定した引張破壊伸び(以下、同様。)が300〜1,000%であり、好ましくは450〜800%である。引張破壊伸びが上記範囲内であることで、膏体組成物の口腔内残存率を向上できる。300%未満では、口腔内でのフィット感が悪くなって膏体組成物の口腔内残存率が低くなり、1,000%を超えると、水不溶性フィルム側に膏体組成物が強く粘着して多く残り、口腔内残存率が低くなるものであり、いずれにしても本発明の目的を達成できない。
上記引張破壊伸びは、フィルムの縦方向及び/又は横方向の伸びであって、水不溶性フィルム全体、例えば多層フィルムの場合は積層されている層全体の伸びである。
更に、本発明の歯牙用貼付シートは、歯列の一部又は全部の歯牙や歯茎に貼付し得るものであり、この場合、支持体の水不溶性フィルムは、歯に貼付時における歯列に直角方向の引張破壊伸びが上記範囲内であることが好ましく、このような引張破壊伸びを有する支持体を備えたものであると、膏体組成物の口腔内残存率がより優れる。
上記引張破壊伸びは、フィルムの縦方向及び/又は横方向の伸びであって、水不溶性フィルム全体、例えば多層フィルムの場合は積層されている層全体の伸びである。
更に、本発明の歯牙用貼付シートは、歯列の一部又は全部の歯牙や歯茎に貼付し得るものであり、この場合、支持体の水不溶性フィルムは、歯に貼付時における歯列に直角方向の引張破壊伸びが上記範囲内であることが好ましく、このような引張破壊伸びを有する支持体を備えたものであると、膏体組成物の口腔内残存率がより優れる。
また、水不溶性フィルムは、厚さが好ましくは10〜40μmであり、より好ましくは20〜30μmである。厚さが上記範囲内であると、膏体組成物の口腔内残存率がより向上する。厚さが10μm以上であると、水不溶性フィルム側に残るのを抑制して膏体組成物の口腔内残存率をより向上でき、40μm以下であると、口腔内でのフィット感が悪くなるのを抑え、膏体組成物の口腔内残存率を高めることができる。
このような水不溶性フィルムとしては、市販のものを使用してもよく、例えばフタムラ化学(株)製の無延伸ポリプロピレンフィルム FHK2、旭化成ケミカルズ(株)製の低密度ポリプロピレン サンテックLD F2225等が挙げられる。
このような水不溶性フィルムとしては、市販のものを使用してもよく、例えばフタムラ化学(株)製の無延伸ポリプロピレンフィルム FHK2、旭化成ケミカルズ(株)製の低密度ポリプロピレン サンテックLD F2225等が挙げられる。
本発明にかかわる膏体組成物は、歯牙への粘着性を有する、硬さが特定範囲内のものであり、好ましくは歯磨剤組成物である。
ここで、膏体組成物の硬さは、レオメーター硬度で100〜600gであり、好ましくは150〜400g、より好ましくは250〜350gである。硬度が上記範囲内であると、歯牙への適度な粘着性を付与して膏体組成物の口腔内残存率を向上できる。硬度100g未満であると、粘着性が高まると共に支持体側への残存量が増え、また、600gを超えると粘着性が低くなると共に歯の表面に貼り付き難くなり、いずれにしても口腔内残存率が低下する。
なお、レオメーター硬度は、例えば後述の実施例に示す方法で測定することができる。
ここで、膏体組成物の硬さは、レオメーター硬度で100〜600gであり、好ましくは150〜400g、より好ましくは250〜350gである。硬度が上記範囲内であると、歯牙への適度な粘着性を付与して膏体組成物の口腔内残存率を向上できる。硬度100g未満であると、粘着性が高まると共に支持体側への残存量が増え、また、600gを超えると粘着性が低くなると共に歯の表面に貼り付き難くなり、いずれにしても口腔内残存率が低下する。
なお、レオメーター硬度は、例えば後述の実施例に示す方法で測定することができる。
膏体組成物は、歯磨剤組成物であることが好ましく、この場合、本発明の貼付シートは、歯牙用貼付シート状歯磨剤として使用することができる。
本発明にかかわる歯磨剤組成物には、上記硬度範囲内において、一般的な歯磨剤組成物に使用する公知成分を、本発明の効果を妨げない範囲で必要に応じて配合することができ、常法によって調製し得る。例えば、粘結剤、研磨剤、界面活性剤、粘稠剤、溶剤、更には薬効成分、サッカリンナトリウム等の甘味剤、着色剤、パラオキシ安息香酸エステル等の防腐剤などを配合することができる。
なお、本発明においては、特に粘結剤、研磨剤、界面活性剤等の配合成分を適切に配合することが、歯磨剤組成物の硬度を上記範囲内に調整すると共に、組成物の口腔内残存率を向上するにはより好適である。
本発明にかかわる歯磨剤組成物には、上記硬度範囲内において、一般的な歯磨剤組成物に使用する公知成分を、本発明の効果を妨げない範囲で必要に応じて配合することができ、常法によって調製し得る。例えば、粘結剤、研磨剤、界面活性剤、粘稠剤、溶剤、更には薬効成分、サッカリンナトリウム等の甘味剤、着色剤、パラオキシ安息香酸エステル等の防腐剤などを配合することができる。
なお、本発明においては、特に粘結剤、研磨剤、界面活性剤等の配合成分を適切に配合することが、歯磨剤組成物の硬度を上記範囲内に調整すると共に、組成物の口腔内残存率を向上するにはより好適である。
粘結剤としては、有機又は無機粘結剤を配合できる。例えば、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドンなどの水溶性高分子から選ばれる有機粘結剤、増粘性シリカ、増粘性アルミニウムシリカ、層状ケイ酸塩(ビーガム、ラポナイト等)などの無機粘結剤が挙げられる。
粘結剤の配合量は、組成物全体の1〜10質量%が好ましく、より好ましくは4〜8質量%である。粘結剤の配合量が上記範囲内であると、組成物に適度な硬さ、粘着性を与え、口腔内残存率がより向上する。配合量が少なすぎると組成物の粘着性が低下して歯に貼り付き難くなる場合があり、多すぎると粘着性が高くなりすぎてフィルム側に残り易くなる場合がある。
なお、粘結剤として、少なくとも無機粘結剤、特に増粘性シリカを配合することが好ましく、その配合量は組成物全体の1〜5質量%であることが好ましい。この範囲内であることが、適度な硬さ、粘着性を与え、口腔内残存率を高めるにはより好適である。配合量が不適切であると、粘着性が高くなりすぎてフィルム側に残りやすくなったり、粘着性が低くなりすぎて歯に貼り付き難くなる場合がある。
増粘性シリカは、吸液量が好ましくは2.0〜6.0ml/g、より好ましくは2.0〜3.0ml/gであるシリカであることが好ましい。具体的には、DSL社のCarplex #67などの市販品を使用し得る。なお、この増粘性シリカは、研磨性シリカと異なり研磨性はほとんどない。
吸液量の測定法は下記の通りである(以下、同様。)。
増粘性シリカは、吸液量が好ましくは2.0〜6.0ml/g、より好ましくは2.0〜3.0ml/gであるシリカであることが好ましい。具体的には、DSL社のCarplex #67などの市販品を使用し得る。なお、この増粘性シリカは、研磨性シリカと異なり研磨性はほとんどない。
吸液量の測定法は下記の通りである(以下、同様。)。
吸液量の測定法:
試料1.0gを清浄なガラス板上に量りとり、ミクロビュレットを用いて、42.5%グリセリンを少量ずつ滴下しながらステンレス製のへらで均一になるように試料を混合した。試料が一つの塊となり、へらでガラス板よりきれいに剥がれるようになるまでに要した液量(ml)を吸液量とした。
試料1.0gを清浄なガラス板上に量りとり、ミクロビュレットを用いて、42.5%グリセリンを少量ずつ滴下しながらステンレス製のへらで均一になるように試料を混合した。試料が一つの塊となり、へらでガラス板よりきれいに剥がれるようになるまでに要した液量(ml)を吸液量とした。
研磨剤としては、沈降性シリカ、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等の研磨性シリカが挙げられる。研磨性シリカの吸液量は、通常、0.1〜1.6ml/g程度である。具体的には、市販されているPQコーポレーション社製のソルボジル(Sorbosil) AC77等を使用できる。
研磨剤の配合量は、組成物全体の10〜40質量%が好ましい。この範囲内であると適度な硬さ、粘着性を与え、口腔内残存率がより優れる。配合量が多すぎると粘着性が低下して歯に貼り付き難くなる場合があり、少なすぎると粘着性が高くなりすぎてフィルム側に残り易くなる場合がある。
研磨剤の配合量は、組成物全体の10〜40質量%が好ましい。この範囲内であると適度な硬さ、粘着性を与え、口腔内残存率がより優れる。配合量が多すぎると粘着性が低下して歯に貼り付き難くなる場合があり、少なすぎると粘着性が高くなりすぎてフィルム側に残り易くなる場合がある。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤の何れも使用することができる。具体的には、例えばラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、ラウロイルサルコシンナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン脂肪酸エステル、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等のベタイン系界面活性剤などが挙げられ、特にアルキル硫酸塩等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のノニオン性界面活性剤を好適に配合できる。
界面活性剤の配合量は、組成物全体の0.1〜10質量%が好ましく、特に1〜5質量%が好ましい。配合量が上記範囲内であると、適度な粘着性を与え、口腔内残存率をより向上できる。配合量が少なすぎると歯磨剤組成物の粘着性が高くなりすぎてフィルム側へ残り易くなる場合があり、多すぎると粘着性が低下して歯に貼り付き難くなる場合がある。
界面活性剤の配合量は、組成物全体の0.1〜10質量%が好ましく、特に1〜5質量%が好ましい。配合量が上記範囲内であると、適度な粘着性を与え、口腔内残存率をより向上できる。配合量が少なすぎると歯磨剤組成物の粘着性が高くなりすぎてフィルム側へ残り易くなる場合があり、多すぎると粘着性が低下して歯に貼り付き難くなる場合がある。
粘稠剤としては、ソルビット、プロピレングリコール等の糖アルコール、多価アルコールが挙げられ、配合量は通常、組成物全体の5〜50質量%である。
溶剤としては水が用いられる。歯磨剤組成物の水分含有量は20〜60質量%、特に30〜50質量%であることが、適度な硬さ、粘着性を与え、口腔内残存率を高めるには好適である。
溶剤としては水が用いられる。歯磨剤組成物の水分含有量は20〜60質量%、特に30〜50質量%であることが、適度な硬さ、粘着性を与え、口腔内残存率を高めるには好適である。
また、歯磨剤組成物には、う蝕等の口腔疾患の予防又は抑制などに有効な薬効成分を配合できる。具体的には、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズ、フッ化アミン等のフッ化物、グリセロリン酸カルシウム等の水溶性カルシウム供給源などが挙げられ、これらは1種単独でも2種以上を組み合わせてもよい。中でも、フッ化物は、歯磨き後のすすぎによってほとんどが流れ落ちてしまい口腔内に滞留させ難いものであるが、本発明において、薬効成分としてフッ化物、とりわけフッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウムを用いると、フッ化物の口腔内滞留性が向上し、そのう蝕予防又は抑制効果の増強が期待できる。
薬効成分の配合量は、成分の種類に応じた薬効を与える有効量であり適宜調整できる。
フッ化物を用いる場合、その配合量は、フッ素として100〜6,000ppm、特に100〜1,000ppmの範囲内が好ましい。フッ化物の組成物全体に対する配合量は、0.02〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.02〜1質量%である。例えば、フッ化ナトリウムは組成物全体の0.02〜1.2質量%、モノフルオロリン酸ナトリウムは組成物全体の0.05〜3.8質量%の範囲で配合することが好ましい。具体的に、フッ化ナトリウムを0.21質量%配合した場合はフッ素含有量として950ppmに相当する。
フッ化物を用いる場合、その配合量は、フッ素として100〜6,000ppm、特に100〜1,000ppmの範囲内が好ましい。フッ化物の組成物全体に対する配合量は、0.02〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.02〜1質量%である。例えば、フッ化ナトリウムは組成物全体の0.02〜1.2質量%、モノフルオロリン酸ナトリウムは組成物全体の0.05〜3.8質量%の範囲で配合することが好ましい。具体的に、フッ化ナトリウムを0.21質量%配合した場合はフッ素含有量として950ppmに相当する。
本発明の歯牙用貼付シートは、上記支持体に膏体組成物が剥離可能に展延され、一体化することができれば、その形状や調製法は特に限定されず、通常の貼付シートと同様にして公知形状に調製できる。この場合、支持体上の膏体組成物層の厚さは適宜調整できるが、0.1〜1mm程度がよく、特に0.3〜0.7mmが望ましい。
なお、本発明において、支持体に展延した膏体組成物層は、剥離ライナーを被覆することによって保護することができ、歯に適用時には剥離ライナーを剥がして膏体組成物を歯に貼付する口腔用製品、特に歯磨製品として調製することができる。
具体的には、特許文献1(特許第5434572号公報)に記載された歯牙又は歯茎用貼付シートの形状を採用して同様の方法で調製し、例えば後述の実施例の貼付シート状歯磨剤のように、図1に示すように膏体組成物を支持体と剥離ライナーで挟み込んで適宜な厚さに展延してシートを作製し、このシートを上顎又は下顎の歯列に貼付するのに適する形状に型抜きするなどして、図2に示すように折り返し部(折り返し線)を介して歯牙又は歯茎の唇面と舌面との両面を被覆し得る形状に調製することができる。
なお、本発明において、支持体に展延した膏体組成物層は、剥離ライナーを被覆することによって保護することができ、歯に適用時には剥離ライナーを剥がして膏体組成物を歯に貼付する口腔用製品、特に歯磨製品として調製することができる。
具体的には、特許文献1(特許第5434572号公報)に記載された歯牙又は歯茎用貼付シートの形状を採用して同様の方法で調製し、例えば後述の実施例の貼付シート状歯磨剤のように、図1に示すように膏体組成物を支持体と剥離ライナーで挟み込んで適宜な厚さに展延してシートを作製し、このシートを上顎又は下顎の歯列に貼付するのに適する形状に型抜きするなどして、図2に示すように折り返し部(折り返し線)を介して歯牙又は歯茎の唇面と舌面との両面を被覆し得る形状に調製することができる。
本発明の歯牙用貼付シートは、歯列の一部又は全部に膏体面を貼付した後に支持体を剥がすと、膏体が歯牙表面に転写されて付着して残存するものであり、膏体が歯磨剤組成物である場合、その後は、通常の歯磨剤と同様にブラッシングして歯磨きすることができる。
この場合、歯牙用貼付シートを歯に貼付後は、支持体を貼付した状態で好ましくは1〜5分間、より好ましくは2〜4分間保持した後に支持体を剥がし、歯牙表面に転写された歯磨剤組成物によって歯磨きすることがよい。前記保持時間が1分間以上であると、歯牙表面に薬効成分等の配合成分の滞留性、効果発現性を向上することができ、5分間以内であると、唾液による歯磨剤組成物の膨潤や溶出を抑え、違和感の抑制にも好適である。
この場合、歯牙用貼付シートを歯に貼付後は、支持体を貼付した状態で好ましくは1〜5分間、より好ましくは2〜4分間保持した後に支持体を剥がし、歯牙表面に転写された歯磨剤組成物によって歯磨きすることがよい。前記保持時間が1分間以上であると、歯牙表面に薬効成分等の配合成分の滞留性、効果発現性を向上することができ、5分間以内であると、唾液による歯磨剤組成物の膨潤や溶出を抑え、違和感の抑制にも好適である。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例、比較例]
表1〜4に示すような支持体、膏体組成物(歯磨剤組成物)を備えた貼付シート状歯磨剤を下記に示す方法によって調製し、下記方法で歯磨剤組成物の口腔内残存率を求めて評価した。結果を表に併記する。
支持体の引張破壊伸び、膏体の歯磨剤組成物の硬さの測定方法は下記の通りである。表中、PPはポリプロピレン、PEはポリエチレンの略記であり、PPフィルムは、フタムラ化学(株)製の無延伸ポリプロピレンフィルム FHK2♯25、PEフィルムは、旭化成ケミカルズ(株)製の低密度ポリプロピレン サンテックLD F2225を用い、比較例に用いた不織布は、シンワ(株)製のポリエチレンテレフタラート不織布 7840A、目付40g/m2である。
また、無水ケイ酸(研磨性シリカ)の吸液量は0.1〜1.6ml/g、無水ケイ酸(増粘性シリカ)の吸液量は2.0〜6.0ml/gの範囲内(測定法は上記と同様)である。
表1〜4に示すような支持体、膏体組成物(歯磨剤組成物)を備えた貼付シート状歯磨剤を下記に示す方法によって調製し、下記方法で歯磨剤組成物の口腔内残存率を求めて評価した。結果を表に併記する。
支持体の引張破壊伸び、膏体の歯磨剤組成物の硬さの測定方法は下記の通りである。表中、PPはポリプロピレン、PEはポリエチレンの略記であり、PPフィルムは、フタムラ化学(株)製の無延伸ポリプロピレンフィルム FHK2♯25、PEフィルムは、旭化成ケミカルズ(株)製の低密度ポリプロピレン サンテックLD F2225を用い、比較例に用いた不織布は、シンワ(株)製のポリエチレンテレフタラート不織布 7840A、目付40g/m2である。
また、無水ケイ酸(研磨性シリカ)の吸液量は0.1〜1.6ml/g、無水ケイ酸(増粘性シリカ)の吸液量は2.0〜6.0ml/gの範囲内(測定法は上記と同様)である。
貼付シート状歯磨剤の調製方法;
下記方法に従って膏体組成物を用いて歯の貼付シートを作製し、貼付シート状歯磨剤を調製した。なお、剥離ライナーは、藤森工業(株)製のフィルム バイナ75E−0010BDニュウハクを用いた。
膏体組成物(歯磨剤組成物)の調製方法;
粘稠剤に粘結剤を撹拌しながら投入し、更にフッ化ナトリウムを溶解した精製水を添加した。続いて、研磨剤、香料を順次投入し、4kPaまで減圧し、均一になるまで混合した。一旦、常圧に戻し、界面活性剤を投入後、再度4kPaまで減圧・混合して膏体組成物を調製した。
歯の貼付シートの調製方法;
上記の方法にて調製した膏体組成物(歯磨剤組成物、粘着剤層)を支持体に塗布し、粘着剤層が所定の厚さ(0.4mm)になるように、図1に示すように歯磨剤組成物を支持体とライナー(剥離ライナーのシリコーンコーティングされた面)で挟み込みながら展延機(花栄機械工業製、ロールサンドコーター)を用いて塗工し、シートを調製した。次に、得られたシートを、図2に示すように上顎用は横幅(歯列に平行方向)62mm、縦幅(歯列に垂直方向)25mm、下顎用は横幅(歯列に平行方向)52mm、縦幅(歯列に垂直方向)24mmの大きさでそれぞれの形状に型抜きして切れ込みも形成させ、更に、折り返し易くなるように折り返し線を付け、歯の貼付シートとした(単位面積当たりの膏体量:0.047g/cm2)。
なお、図1、2は、上記方法で調製した貼付シート状歯磨剤の一部概略断面図、平面図であり、図2において、1は下顎用貼付シート、2は上顎用貼付シートであり、3、3’は折り返し線、4、4’は切れ込み部である。これら貼付シート1、2を、それぞれ折り返し線3、3’を介して歯牙の唇面と舌面との両面を被覆するように膏体面を歯牙に貼付して下顎又は上顎の歯列の一部又は全部に貼付した後、支持体を剥がすと、膏体組成物(歯磨剤組成物)が歯牙表面に転写されて付着し、残存する。
下記方法に従って膏体組成物を用いて歯の貼付シートを作製し、貼付シート状歯磨剤を調製した。なお、剥離ライナーは、藤森工業(株)製のフィルム バイナ75E−0010BDニュウハクを用いた。
膏体組成物(歯磨剤組成物)の調製方法;
粘稠剤に粘結剤を撹拌しながら投入し、更にフッ化ナトリウムを溶解した精製水を添加した。続いて、研磨剤、香料を順次投入し、4kPaまで減圧し、均一になるまで混合した。一旦、常圧に戻し、界面活性剤を投入後、再度4kPaまで減圧・混合して膏体組成物を調製した。
歯の貼付シートの調製方法;
上記の方法にて調製した膏体組成物(歯磨剤組成物、粘着剤層)を支持体に塗布し、粘着剤層が所定の厚さ(0.4mm)になるように、図1に示すように歯磨剤組成物を支持体とライナー(剥離ライナーのシリコーンコーティングされた面)で挟み込みながら展延機(花栄機械工業製、ロールサンドコーター)を用いて塗工し、シートを調製した。次に、得られたシートを、図2に示すように上顎用は横幅(歯列に平行方向)62mm、縦幅(歯列に垂直方向)25mm、下顎用は横幅(歯列に平行方向)52mm、縦幅(歯列に垂直方向)24mmの大きさでそれぞれの形状に型抜きして切れ込みも形成させ、更に、折り返し易くなるように折り返し線を付け、歯の貼付シートとした(単位面積当たりの膏体量:0.047g/cm2)。
なお、図1、2は、上記方法で調製した貼付シート状歯磨剤の一部概略断面図、平面図であり、図2において、1は下顎用貼付シート、2は上顎用貼付シートであり、3、3’は折り返し線、4、4’は切れ込み部である。これら貼付シート1、2を、それぞれ折り返し線3、3’を介して歯牙の唇面と舌面との両面を被覆するように膏体面を歯牙に貼付して下顎又は上顎の歯列の一部又は全部に貼付した後、支持体を剥がすと、膏体組成物(歯磨剤組成物)が歯牙表面に転写されて付着し、残存する。
支持体の引張破壊伸びの測定方法:
JIS K 7127に基づいて測定した。なお、不織布はJIS L 1085に基づき測定した。
なお、表中の値は、フィルムの歯列に直角方向の引張破壊伸びである。
JIS K 7127に基づいて測定した。なお、不織布はJIS L 1085に基づき測定した。
なお、表中の値は、フィルムの歯列に直角方向の引張破壊伸びである。
膏体の歯磨剤組成物の硬さの測定方法:
密閉した容器にペースト(膏体の歯磨剤組成物)を充填し、水浴中で25℃において2時間以上静置した後、ペーストを内径36mm、深さ16mmの測定用カップに詰め、すり切りして表面を平らにした。レオメーター(サン科学(株)製)を用いて、テフロン(登録商標)製の円柱状プランジャー(直径20mm×高さ9mm)、侵入速度5mm/分で、侵入量5mmとしたときの荷重値(g)を測定した。繰り返し数3回で測定し、平均値を測定値とした。
密閉した容器にペースト(膏体の歯磨剤組成物)を充填し、水浴中で25℃において2時間以上静置した後、ペーストを内径36mm、深さ16mmの測定用カップに詰め、すり切りして表面を平らにした。レオメーター(サン科学(株)製)を用いて、テフロン(登録商標)製の円柱状プランジャー(直径20mm×高さ9mm)、侵入速度5mm/分で、侵入量5mmとしたときの荷重値(g)を測定した。繰り返し数3回で測定し、平均値を測定値とした。
膏体の歯磨剤組成物の口腔内残存率の測定、評価方法:
下記方法で貼付シート状歯磨剤を歯牙に貼付して口腔内残存率を測定、評価した。
(1)支持体単体を金型カットした上顎用及び下顎用の支持体のそれぞれの風袋質量を予め測定しておく。
(2)使用前の上顎用及び下顎用貼付シートの質量(ライナー+膏体+支持体)を測定する。
(3)上顎の頬側に綿球をつめ、歯面の水分を拭き取り、唾液の影響を排除する。
(4)上顎用貼付シートのライナーを剥がし、ライナーの質量を測定する。
(5)上記シート(膏体+支持体)を上顎の歯列に貼り付ける。
(6)貼り付けて3分間経過後に支持体を歯から剥がす。
(7)剥がした支持体(転写されない膏体を含む)の質量を測定する。
(8)下顎用貼付シートについても、下顎に適用する以外は同様に(3)〜(7)を行う。
上顎用貼付シート及び下顎用貼付シートの支持体の風袋質量、ライナーの質量、使用前の貼付シートの質量をそれぞれ合計し、これらを用いて下記式によって使用前の膏体量、使用後に口腔内に残った膏体量を求めた。
使用前の膏体量(g)
=(使用前の貼付シートの質量)−(ライナーの質量)−(支持体の風袋質量)
口腔内に残った膏体量(g)
=(使用前の貼付シートの質量)−(ライナーの質量)−(剥がした後の支持体質量)
上記式で求めた膏体量を用いて下記式によって口腔内残存率を求め、下記基準に基づいて評価した。
口腔内残存率(%)
=(口腔内に残った膏体量(g)/使用前の膏体量(g))×100
下記方法で貼付シート状歯磨剤を歯牙に貼付して口腔内残存率を測定、評価した。
(1)支持体単体を金型カットした上顎用及び下顎用の支持体のそれぞれの風袋質量を予め測定しておく。
(2)使用前の上顎用及び下顎用貼付シートの質量(ライナー+膏体+支持体)を測定する。
(3)上顎の頬側に綿球をつめ、歯面の水分を拭き取り、唾液の影響を排除する。
(4)上顎用貼付シートのライナーを剥がし、ライナーの質量を測定する。
(5)上記シート(膏体+支持体)を上顎の歯列に貼り付ける。
(6)貼り付けて3分間経過後に支持体を歯から剥がす。
(7)剥がした支持体(転写されない膏体を含む)の質量を測定する。
(8)下顎用貼付シートについても、下顎に適用する以外は同様に(3)〜(7)を行う。
上顎用貼付シート及び下顎用貼付シートの支持体の風袋質量、ライナーの質量、使用前の貼付シートの質量をそれぞれ合計し、これらを用いて下記式によって使用前の膏体量、使用後に口腔内に残った膏体量を求めた。
使用前の膏体量(g)
=(使用前の貼付シートの質量)−(ライナーの質量)−(支持体の風袋質量)
口腔内に残った膏体量(g)
=(使用前の貼付シートの質量)−(ライナーの質量)−(剥がした後の支持体質量)
上記式で求めた膏体量を用いて下記式によって口腔内残存率を求め、下記基準に基づいて評価した。
口腔内残存率(%)
=(口腔内に残った膏体量(g)/使用前の膏体量(g))×100
口腔内残存率の評価基準
☆:85%以上
◎:80%以上85%未満
○:70%以上80%未満
△:60%以上70%未満
×:60%未満
○以上のものを膏体の歯磨剤組成物の口腔内残存率が高いと判定した。なお、口腔内残存率70%以上のものは残存量の個人差が認められなかった。
☆:85%以上
◎:80%以上85%未満
○:70%以上80%未満
△:60%以上70%未満
×:60%未満
○以上のものを膏体の歯磨剤組成物の口腔内残存率が高いと判定した。なお、口腔内残存率70%以上のものは残存量の個人差が認められなかった。
1:下顎用貼付シート
2:上顎用貼付シート
3、3’:折り返し線
4、4’:切れ込み部
2:上顎用貼付シート
3、3’:折り返し線
4、4’:切れ込み部
Claims (10)
- 支持体と、歯牙への貼付後に支持体を剥離して歯牙に転写する膏体組成物とを備えた歯牙用貼付シートであって、前記支持体が引張破壊伸び300〜1,000%の水不溶性フィルムであり、前記膏体組成物がレオメーター硬度100〜600gであり、前記支持体に前記膏体組成物が剥離可能に展延されてなることを特徴とする歯牙用貼付シート。
- 支持体の厚さが10〜40μmである請求項1記載の歯牙用貼付シート。
- 支持体の、歯に貼付状態における歯列に直角方向の引張破壊伸びが300〜1,000%である請求項1又は2記載の歯牙用貼付シート。
- 膏体組成物が歯磨剤組成物である請求項1、2又は3記載の歯牙用貼付シート。
- 歯磨剤組成物が、粘結剤を1〜10質量%含有する請求項4記載の歯牙用貼付シート。
- 歯磨剤組成物が、粘結剤として増粘性シリカを1〜5質量%含有する請求項4又は5記載の歯牙用貼付シート。
- 歯磨剤組成物が、更に、研磨剤を10〜40質量%含有する請求項4、5又は6記載の歯牙用貼付シート
- 歯磨剤組成物が、更に、界面活性剤を0.1〜10質量%含有する請求項4〜7のいずれか1項記載の歯牙用貼付シート。
- 歯磨剤組成物が、更に、薬効成分を含有する請求項4〜8のいずれか1項記載の歯牙用貼付シート。
- 歯牙への貼付後、支持体を剥離して歯磨剤組成物を歯牙に転写し、前記歯磨剤組成物で歯みがきを行う、請求項4〜9のいずれか1項記載の歯牙用貼付シートの使用方法。
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---|---|---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113181142A (zh) * | 2021-04-30 | 2021-07-30 | 周巽 | 用于牙齿敷药的软药膏贴 |
JP2021138733A (ja) * | 2019-11-14 | 2021-09-16 | 花王株式会社 | 口腔内シート |
Citations (6)
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-
2014
- 2014-12-22 JP JP2014258198A patent/JP2016117682A/ja active Pending
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