JP2005187331A - 口腔粘膜又は歯茎貼付用製品及びゲル組成物の選定方法 - Google Patents

口腔粘膜又は歯茎貼付用製品及びゲル組成物の選定方法 Download PDF

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一彦 松田
Toshiyuki Kashiwai
利之 柏井
Yoshibumi Yamagata
義文 山縣
Akira Uchiyama
章 内山
Takayuki Oniki
隆行 鬼木
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Abstract

【解決手段】 (a)ゲル化剤、(b)ゲル化剤を溶解させる溶媒としての水又は水と有機溶媒との混合物、(c)抗炎症剤、殺菌剤、清涼感付与剤を含むゲル組成物と、支持体とを備え、組成物の円錐−円盤型又は平行板型の回転粘度計による物性が(A)、(B)を満たす口腔粘膜又は歯茎貼付用製品。
(A)周波数(ω)0.1rad/secにおける貯蔵弾性率(G’)が3〜20,000Pa、損失弾性率(G”)が15〜8,000Pa、周波数(ω)100rad/secにおけるG’が3〜20,000Pa、G”が15〜8,000Pa
(B)ビスコエラスチック・ウインドウの対数面積値が0.1〜4.2
【効果】 本発明によれば、組成物のレオロジー特性を制御することで口腔粘膜及び歯茎への密着性を向上させ、薬物の漏出・唾液の侵入を顕著に防止して、口腔内疾患の予防及び治療効果、効果持続性を向上させることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、頬や唇の内面に対応する柔軟な口腔粘膜又は歯茎への密着性を向上させ、更に薬物の漏出を制御し、唾液の侵入を顕著に防止することにより、口腔内疾患の予防及び治療効果、爽快感を向上させ、更にその効果持続性を向上させた口腔粘膜又は歯茎貼付用製品及びゲル組成物の選定方法に関する。
従来から、口腔内に対して有効成分を作用させる手段として、歯磨剤、含漱剤、クリーム、錠剤、ガムといった手段がとられてきた。しかしながら、歯磨剤や含漱剤の場合には吐き出した後では口腔内の有効成分の量が不充分であり、クリームは使用性が悪く、固形インサートの場合に苦痛を伴ったりするといった問題点があった。また、いずれの場合にも、唾液によって有効成分が希釈されたり、漏出や溶出して滞留性が悪いために効果が低下するだけでなく、不快な味がする場合があるという問題点があった。
一方、このような問題点を解決すべく口中製剤に関する技術が開示されている。例えば、特表2001−504106号公報(特許文献1)や特開2001−163745号公報(特許文献2)では口中水を用いて粘着性を発現させるフィルム状組成物が開示されており、また特開2002−249424号公報(特許文献3)ではイソブチレンなどのゴム基剤とカルボキシメチルセルロースなどの水溶性高分子との混合物が乾燥湿潤いずれの場合においても粘着力を発現できるとしているが、当該技術で得られる組成物は口中に露出しているために、配合した成分が過剰に溶出してしまう場合があるといった問題点がある。
即ち、いずれの技術も、粘着面への密着性、薬物の漏出、唾液の侵入などを考慮した設計がされておらず、効果や効果の持続性において課題がある。
特表2001−504106号公報 特開2001−163745号公報 特開2002−249424号公報
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたもので、有効成分が漏出もしくは希釈されることなく高濃度を維持したまま口腔内に作用させることができ、口腔粘膜又は歯茎に充分に密着し、粘着性がよく、一定時間以上滞留し、簡便に扱える口腔粘膜又は歯茎貼付用製品、及びかかる効果を与えるゲル組成物の選定方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ある特定のレオロジー特性を有する有効成分含有ゲル組成物を調製し、適切な適用用具を用いれば、有効成分を口腔粘膜又は歯茎にすきまなく接触可能であり、また口腔粘膜又は歯茎に対する粘着性も有しており、しかもズレ落ちがないため、充分な効果を発揮できる時間にわたり大量に滞留させることができ、取り扱いも簡便であることを見出した。
即ち、従来より工業的な粘着剤の物性を規定する方法として、Dahlquist(C.A.Dahlquist,Adhesion Fundamental & Practice,Mclaren & Sons,Ltd.,London,p143(1969))やChang(E.P.Chang,J.Adhesion,34,189(1991))の経験則が提案されている。本発明者らは、このうちChangの提唱したVisco−Elastic Windowsの概念を応用し、特定の大きさと位置のWindowsを有する組成物を口腔粘膜又は歯茎に貼付することで、良好な使用性を示すことを見出した。
Changは、粘着剤の貯蔵弾性率(G’)、及び損失弾性率(G”)の周波数(ω)依存性を測定したときに、ωが0.01及び100rad/secにおけるG’及びG”を求めると、G’及びG”どちらもが103〜106の範囲に納まるとしている。得られた範囲を四つの領域に分割し、それぞれの領域に入る粘着剤に対して適切な使用方法を割り当てることができるとしている。しかし、その応用分野はいわゆる工業的な用途に限られているため、G’及びG”の値は103よりも大きな場合についてのみ言及しており、人体への作用については全く触れられていない。
一般的にωが0.1rad/secにおけるG’、G”は、それぞれタック性と濡れ性に関与し、また100rad/secにおけるG’、G”は、それぞれ被着面に対する保持性と追従性に関与するものである。
これらG’、G”は、口腔粘膜又は歯茎貼付用ゲル組成物の場合には、種々の場面での使用性に大きく影響する。即ち、ある特定の周波数におけるG’とG”のみの規定では、貼付時に口腔粘膜又は歯茎に押しつけた際の密着性・タック性と歯肉溝部への進入性、ゲルが舌や歯茎に触れた場合など外部からゆっくりとした力が加わった場合のズレ落ちの抑制、逆に素早くゲルを剥す時の剥し易さの全てを満足させることは困難である。
また、Viscoelastic Windowの大きさは粘着剤の流動性に関与する値であり、小さすぎると流動性が低く粘着面が脆くなってしまう。口腔粘膜又は歯茎貼付用ゲル組成物においては粘膜からのズレ落ち、膏体残りに関係する。
そこで、本発明者らは鋭意検討の結果、より小さなG’及びG”をもつ組成物を調製し、大小の周波数においてG’とG”を規定して、かつ式(1)にて算出されるViscoelastic Windowの対数面積値を規定することにより、ゲル組成物の口腔粘膜又は歯茎への密着性、タック性、外力に対する歯面からのズレ落ち防止、及び剥離時の口腔粘膜又は歯茎からの剥し易さの全てを満足させることができることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、
(a)ゲル化剤、(b)ゲル化剤を溶解させる溶媒としての水又は70質量%以上の水を含む水と有機溶媒との混合物、(c)抗炎症剤、殺菌剤、清涼感付与剤から選ばれる1種又は2種以上の有効成分を含むゲル組成物と、このゲル組成物を口腔粘膜又は歯茎に貼り付けるための支持体とを備えた口腔粘膜又は歯茎貼付用製品であって、上記ゲル組成物の25℃において円錐−円盤型もしくは平行板型の回転粘度計を用いて得られる物性が下記(A)及び(B)の条件をいずれも満足することを特徴とする口腔粘膜又は歯茎貼付用製品を提供する。
また、本発明は、(a)ゲル化剤、(b)ゲル化剤を溶解させる溶媒としての水又は70質量%以上の水を含む水と有機溶媒との混合物、(c)抗炎症剤、殺菌剤、清涼感付与剤から選ばれる1種又は2種以上の有効成分を含むゲル組成物と、このゲル組成物を口腔粘膜又は歯茎に貼り付けるための支持体とを備えた口腔粘膜又は歯茎貼付用製品のゲル組成物を選定する方法であって、上記ゲル組成物の25℃において円錐−円盤型もしくは平行板型の回転粘度計を用いて得られる物性が下記(A)及び(B)の条件をいずれも満足するものを、口腔粘膜及び歯茎に対して密着し、有効成分の漏出又は唾液の侵入のないゲル組成物として評価、選定することを特徴とするゲル組成物の選定方法を提供する。
(A)周波数(ω)0.1rad/secにおける貯蔵弾性率(G’)が3Pa以上20,000Pa以下、損失弾性率(G”)が15Pa以上8,000Pa以下であり、周波数(ω)100rad/secにおけるG’が3Pa以上20,000Pa以下、G”が15Pa以上8,000Pa以下の範囲である。
(B)下記式(1)にて算出されるビスコエラスチック・ウインドウ(Viscoelastic Window)の対数面積値が0.1以上4.2以下である。
対数面積値={logG’(ω=100rad/sec)−logG’(ω=0.1rad/sec)}×{logG”(ω=100rad/sec)−logG”(ω=0.1rad/sec)} …(1)
本発明によれば、組成物のレオロジー特性を制御することで口腔粘膜及び歯茎への密着性を飛躍的に向上させ、更に薬物の漏出・唾液の侵入を顕著に防止することにより、口腔内疾患の予防及び治療効果を向上させ、更にその効果持続性を向上させた口腔粘膜又は歯茎貼付用製品及びゲル組成物の選定方法を提供することができる。
本発明の口腔粘膜又は歯茎貼付用製品は、ゲル組成物と、このゲル組成物を口腔粘膜又は歯茎に貼り付けるための支持体とを備える。
この場合、ゲル組成物は、(a)ゲル化剤、(b)水又は水とその他の有機溶媒との混合物、(c)有効成分を含む。
ここで、ゲル化剤は重量平均分子量が好ましくは10,000〜2,000,000、より好ましくは50,000〜1,500,000であり、水ないし水と有機溶媒との混合物に溶解もしくは膨潤するポリマーである。
本発明に用いられるゲル化剤として、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステルコポリマー、N−メタクリロイルエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン重合体、ポリアクリル酸及びその塩、ポリ酢酸ビニル、アルキルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルアセトアミド、ポリメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリアクリルアミド、及びこれらの混合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上を配合し得る。好ましくはカルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸及びその塩、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースである。
ゲル化剤の重量平均分子量は、ヒドロキシプロピルセルロースの場合、希薄水溶液を調製し、ウベローデ型粘度計を用いて極限粘度ηを求め、下記に示す高分子の粘度、分子量に関する一般式(Staudingerの粘度式)から、重合度を求める(式(2))。
極限粘度η=K×(DP)α …(2)
(K、αは定数、DPは重合度)
式(2)において、ヒドロキシプロピルセルロースのK、αは、Food Techinology Val25,54から、それぞれ0.0117、0.9である。重量平均分子量は求められた重合度と368との積により求められる。368は、ヒドロキシプロピルセルロース構成単位1モルの分子量を示す。
ヒドロキシプロピルセルロース以外のゲル化剤の場合、重量平均分子量は、既知分子量のポリエチレンオキサイドを標準物質とし、LiBrを添加したジメチルホルムアミド(DMF)を溶媒とした、ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)により求められる。
本発明で用いる溶媒には、水又は水と有機溶媒との混合物を用いることができるが、粘着面に対する違和感を抑制する観点から、混合物中に水を70質量%以上含有している必要がある。水以外の有機溶媒の含有量が高い場合には、しびれなどの違和感を感じる場合がある。有機溶媒としては、2価又は3価の多価アルコールが好ましい。具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
本発明の口腔粘膜又は歯茎貼付用ゲル組成物は、抗炎症(歯周炎、智歯周囲炎、口角炎、口内炎など)剤、殺菌剤、清涼感付与剤から選ばれる1種又は2種以上を含むことを特徴とする。
本発明に配合し得る抗菌剤、殺菌剤としては、リゾチームなどの酵素剤、クロルヘキシジン及びその誘導体、トリクロサン、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、ヒノキチオール、クロルキシレノール、カテキン、クロトリマゾール、硝酸ミコナゾール、硝酸エコナゾール、硝酸オキシコナゾール、ビホナゾール、チオコナゾール、トルナフテート(チオカルバミン酸系)、シクロピロクスオラミン(N−ヒドロキシピリドン系)、ピロールニトリン、ウンデシレン酸、シッカニンなどを1種類或いは2種類以上組み合わせて使用することができる。その配合量は、ゲル組成物から各種有効成分が溶出すれば特に制限されないが、好ましくは組成物全体の0.005〜10質量%の範囲で、特に好ましくは0.01〜1質量%の範囲となる。
本発明に配合し得る抗炎症・炎症治療剤としては、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルレチン酸、シコンエキス、アズレンスルホン酸ナトリウム、トリアムシノロンアセトニドなどのステロイド系薬物、アスコルビン酸又はその誘導体などを1種類或いは2種類以上組み合わせて使用することができる。その配合量は、ゲル組成物から各種有効成分が溶出すれば特に制限されないが、好ましくは組成物全体の0.005〜10質量%の範囲で、特に好ましくは0.01〜1質量%の範囲となる。
清涼感付与成分としては、アネトール、カルボン、ペパーミント油、スペアミント油などの香料、キシリトール、ソルビトールなどの糖アルコールなどを1種類或いは2種類以上組み合わせて使用することができる。その配合量は、ゲル組成物から各種有効成分が溶出すれば特に制限されないが、好ましくは組成物全体の0.005〜20質量%の範囲で、特に好ましくは0.05〜10質量%の範囲となる。
上記ゲル化剤の配合量は、特に併用する支持体がテープ、シート、フィルムの場合には、ゲル組成物の固定力だけで口腔粘膜又は歯茎に付着、固定する必要があるため、ゲル組成物全体の0.1〜50質量%が好適であり、特に0.5〜15質量%が望ましい。少なすぎると、粘着力が発揮されなかったり、唾液の混入による効果の低減、ゲルの溶け出しによる口中の粘つき等の違和感につながる。多すぎると、ゲル化剤が充分に溶けきらず、製剤が不均一になるだけでなく、有効成分の効果発現を阻害する場合がある。
(b)水又は水と有機溶媒との混合物の配合量は、ゲル組成物全体に対し、70質量%以上99.99質量%以下含むことが好ましい。70質量%未満では充分な粘着力が発揮されなかったり、唾液の混入による効果の低減、ゲルの溶け出しによる口中の粘つき等の違和感につながるという問題がある。99.99質量%より多いと、(c)有効成分の配合量が低すぎて効果を発揮できなくなるという問題がある。
また、(a)/(b)の配合比(質量比)は、5/95〜60/40であることが好ましい。5/95未満ではゲルの凝集性が低下するという問題があり、60/40を超えるとゲルが硬くなりすぎて使用性が低下するといった問題がある。
本発明の口腔粘膜又は歯茎貼付用ゲル組成物には、更に必要に応じて適宜、他の成分を配合することができる。
例えば、乳化、分散などの目的で、界面活性剤として、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤の1種又は2種以上を併用することができる。
この場合、アニオン性界面活性剤としては、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタミン酸ナトリウムなどのN−アシルグルタミン酸ナトリウム、N−ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ミリストイルサルコシンナトリウムなどのN−アシルサルコシンナトリウム、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−ミリストイルメチルタウリンナトリウムなどのN−メチル−N−アシルタウリンナトリウム、N−メチル−N−アシルアラニンナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリルPOE硫酸ナトリウム、ラウリルPOE酢酸ナトリウム、ラウリルPOEリン酸ナトリウム、ステアリルPOEリン酸ナトリウム等が用いられる。
ノニオン性界面活性剤としては、ステアリン酸モノグリセリル、ラウリン酸デカグリセリルなどのグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステルなどの糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステルなどの糖アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ミリスチン酸モノ又はジエタノールアミドなどの脂肪酸エタノ−ルアミド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル等が用いられる。
両性イオン界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシンなどのN−アルキルジアミノエチルグリシン、N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等が用いられる。
本発明のゲル組成物には、更に、安息香酸及びそのナトリウム塩、パラベン類などの防腐剤、赤色3号、赤色104号、黄色4号、青色1号、緑色3号、雲母チタン、弁柄などの色素又は着色剤、サッカリン及びそのナトリウム塩、ステビオサイド、グリチルリチン、アスパルテームなどの甘味剤等を配合し得る。
ゲル組成物のpHは、口腔内及び人体に安全性上問題ない範囲であれば、特に限定されるものではないが、望ましくはpH4〜10であり、更に望ましくは5.5〜9である。pH4未満或いはpH10超の場合には、貼付部位の粘膜剥離等の懸念がある。pH調整剤として、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、リン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等を配合し得る。
本発明のゲル組成物は、(a)、(b)成分を常法により混合して均一なゲルとした後、(c)の有効成分を配合して均一なゲル組成物とするのが一般的であるが、(c)の有効成分を予め(a)又は(b)成分に配合しておいても構わない。
上記ゲル組成物は、上述したように、口腔粘膜又は歯茎への保持・固定専用の支持体と併せて適用されるが、該支持体は、ゲル組成物の口腔粘膜又は歯茎への確実な適用、固定を補助すると共に、使用中のゲル組成物の歯牙、歯肉、舌への溶出を抑え、不快な使用感や唾液の誘発を防ぎ、更に唾液の侵入や咬合、咀嚼、その他物理的な刺激によるゲル組成物の希釈や口腔粘膜又は歯茎からの離脱を防ぐ目的で使用される。支持体としては、水不溶性の素材で作られたテープ、シート、フィルム、スポンジ、印象材、パック材、口腔粘膜又は歯茎にフィットするように成型したカバー等が好適に用いられる。
上記支持体の厚みは、口腔着用時に違和感のない0.01〜5mmが好ましく、特にテープ、シート、フィルムについては、0.01〜2mmが望ましい。
上記支持体については、口腔適用時のフィット感に優れ、唾液の発生を抑えることで製剤の長時間適用を可能にするポリエチレン、発泡ポリエチレン、ポリプロピレン、発泡ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、レーヨン、パルプ、綿、絹、紙、金属箔等の1種又は2種以上を用いるのが好ましく、特にポリエチレン、発泡ポリエチレン、ポリプロピレン、発泡ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、レーヨンが良い。更に、粘着面の反対側の材質を親水性、吸水性の高い素材、例えばレーヨン、パルプ、綿、絹、紙等を使った織布又は不織布で構成することにより、口中で発生した唾液を吸収し保持するため、使用感に優れており好ましい。この場合、ゲル組成物を保持する側には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン等の水不透過性フィルムを組み合わせることで、ゲル組成物の適用用具への吸着、浸透を防ぐこともできる。
なお、適用回数、時間等は適宜選定されるが、通常、1日1〜6回、特に1〜3回で、1回1〜120分、特に1〜60分であるが、就寝中に適用することも可能である。
本発明においては、このように上記ゲル組成物を上記支持体を用いて口腔粘膜又は歯茎に貼付、適用するものであるが、この場合、本発明は、上記ゲル組成物の25℃において円錐−円盤型もしくは平行板型の回転粘度計を用いて得られる物性が下記(A)及び(B)の条件をいずれも満足することを特徴とする。
(A)周波数(ω)0.1rad/secにおける貯蔵弾性率(G’)が3Pa以上20,000Pa以下、損失弾性率(G”)が15Pa以上8,000Pa以下であり、周波数(ω)100rad/secにおけるG’が3Pa以上20,000Pa以下、G”が15Pa以上8,000Pa以下の範囲である。
(B)下記式(1)にて算出されるビスコエラスチック・ウインドウ(Viscoelastic Window)の対数面積値が0.1以上4.2以下である。
対数面積値={logG’(ω=100rad/sec)−logG’(ω=0.1rad/sec)}×{logG”(ω=100rad/sec)−logG”(ω=0.1rad/sec)} …(1)
更に詳述すると、ゲル組成物に対して25℃で円錐−円盤型もしくは平行板型の回転粘度計を用い、粘弾性挙動が線形領域を取り得る歪み、もしくは応力を印加して、ωが0.1及び100rad/secにおけるG’及びG”を求めた場合、G’−G”平面上に4点プロットして得られる長方形(Viscoelastic Window)が、G’(ω=0.1rad/sec)が3Pa以上20,000Pa以下、G”(ω=0.1rad/sec)が15Pa以上8,000Pa以下であり、G’(ω=100rad/sec)が3Pa以上20,000Pa以下、G”(ω=100rad/sec)が15Pa以上8,000Pa以下の範囲であること、好ましくはG’(ω=0.1rad/sec)が10Pa以上6,000Pa以下、G”(ω=0.1rad/sec)が25Pa以上4,000Pa以下であり、G’(ω=100rad/sec)が30Pa以上18,000Pa以下、G”(ω=100rad/sec)が80Pa以上7,000Pa以下の範囲であること、更に好ましくはG’(ω=0.1rad/sec)が50Pa以上4,000Pa以下、G”(ω=0.1rad/sec)が35Pa以上1,500Pa以下であり、G’(ω=100rad/sec)が1,000Pa以上16,000Pa以下、G”(ω=100rad/sec)が300Pa以上3,000Pa以下の範囲内に入り、かつ、式(1)にて算出されるViscoelastic Windowの対数面積値が0.1以上4.2以下の物性を有する組成物が、歯茎にすきまなく接触可能であり、粘着性も有しており、しかもズレ落ちがなく、使用性に優れているものである。
G’(ω=0.1rad/sec)が3Pa未満の場合には貼付する際に容易に変形してしまい、目的の位置に固定できないという問題がある。G’(ω=100rad/sec)が3Pa未満の場合には、歯茎や歯との摩擦などの外力によってめくれてしまうという問題がある。G’(ω=0.1rad/sec)が20,000Paを超える場合には柔軟性に問題があり、粘膜に密着させることが困難であるという問題がある。G’(ω=100rad/sec)が20,000を超える場合には、摩擦などの外力や、発声などによる口腔粘膜又は歯茎の動きに追従できずに容易に剥離してしまうという問題がある。
G”(ω=0.1rad/sec)が15Pa未満の場合には、凝集力が弱いために、貼付する際にズレ落ちてしまうという問題がある。G”(ω=100rad/sec)が15Pa未満の場合には、剥離時に膏体が残ってしまうという問題がある。G”(ω=0.1rad/sec)が8,000Paを超える場合には、凝集力が強すぎて口腔粘膜又は歯茎の曲面にフィットさせることができないという問題がある。G”(ω=100rad/sec)が8,000Paを超える場合には摩擦などの外力や、発声などによる口腔粘膜又は歯茎の動きに追従できずに容易に剥離してしまうという問題がある。
平面上の存在位置が適正な範囲内であっても、式(1)で算出されるViscoelastic Windowの対数面積値は0.1以上4.2以下、好ましくは0.1以上2.5以下、更に好ましくは0.1以上1.5以下である。0.1未満では容易に脱落してしまい、4.2を超えると膏体残りが生じる。
ここで、一般に、G’(ω=0.1rad/sec)を3Pa以上20,000Pa以下、G”(ω=0.1rad/sec)を15Pa以上8,000Pa以下、G’(ω=100rad/sec)を3Pa以上20,000Pa以下、及びG”(ω=100rad/sec)を15Pa以上8,000Pa以下とする手段としては、(a)ゲル化剤をカルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸及びその塩、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースの中から選定し、(b)成分を水又は2価もしくは3価の多価アルコールと水との混合溶媒(但し、水を70質量%以上含む)のどちらかから選定し、この(a)と(b)のゲル組成物中の配合割合を(a)成分を5〜50質量%、(b)成分を50〜95質量%とする手段が好適である。
また、式(1)にて算出されるViscoelastic Windowの対数面積値を0.1以上4.2以下とする手段としては、上記のG’、G”を満足する(a)、(b)各成分とその配合割合についての調整を適宜行うことにより、達成することができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、各例中の%はいずれも質量%である。また、下記例で、PEはポリエチレン、PPはポリプロピレンであることを示す。
〔実施例1〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)60cm2に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物1を2.0g塗膏したシート型清涼感付与剤(貼付剤)であり、8mm×15mmに切りとって、上唇裏面にゲルを貼付した。
ゲル組成物1(清涼感付与用)
グリセリン 25.0%
カルボキシメチルセルロース(重量平均分子量1,110,000) 5.0
(CMC1380,ダイセル(株))
ポリアクリル酸(ジュンロンPW−110,日本純薬(株)) 5.0
ポリオキシエチレン(n=7)アルキルエーテル(C=12) 2.0
l−メントール 0.4
アスコルビン酸ナトリウム 1.0
ブチルパラベン 0.1
安息香酸ナトリウム 0.2
香料 1.0
合成ヒドロタルサイト 0.2
水 残
計 100.0%
〔実施例2〕
PEフィルム/レーヨン+PP2層不織布シートのレーヨン+PP面に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物2を3.3g/100cm2で塗布したシート型清涼感付与剤であり、8mm×10mmに切りとって、右頬内側にゲルを貼付した。
ゲル組成物2(清涼感付与用)
グリセリン 10.0%
ポリアクリル酸(ジュンロンPW−110,日本純薬(株)) 5.0
l−メントール 1.0
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
サッカリン 0.1
香料 0.5
水 残
計 100.0%
〔実施例3〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物3を3.3g/100cm2で塗布したシート型清涼感付与剤であり、8mm×10mmに切りとって、右頬内側にゲルを貼付した。
ゲル組成物3(清涼感付与用)
グリセリン 25.0%
ヒドロキシプロピルセルロース(重量平均分子量300,000) 5.0
(HPC−H,日本曹達(株))
N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム 0.5
l−メントール 0.3
ピロリン酸ナトリウム 0.8
香料 0.5
精製水 残
計 100.0%
〔実施例4〕
PEフィルム/レーヨン+PP2層不織布シートのレーヨン+PP面に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物4を3.3g/100cm2で塗布したシート型口臭予防剤であり、8mm×10mmに切りとって、右頬内側にゲルを貼付した。
ゲル組成物4(口臭予防用)
グリセリン 10.0%
ポリアクリル酸(ジュンロンPW−110,日本純薬(株)) 5.0
塩化セチルピリジニウム 0.01
塩化ベンゼトニウム 0.01
塩化ベンザルコニウム 0.01
l−メントール 1.0
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
サッカリン 0.1
香料 0.5
合成ヒドロタルサイト 0.2
水 残
計 100.0%
〔実施例5〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物5を3.3g/100cm2で塗布したシート型口臭予防剤であり、8mm×10mmに切りとって、上唇裏面にゲルを貼付した。
ゲル組成物5(口臭予防用)
ポリエチレングリコール(マクロゴール300,ライオン(株)) 15.0%
ポリビニルピロリドン(重量平均分子量1,200,000) 40.0
(ルビスコールK−90,BASFジャパン社)
l−メントール 1.0
塩化ベンゼトニウム 0.01
グルコン酸銅 0.3
サッカリン 0.1
水 残
計 100.0%
〔実施例6〕
PEフィルム/レーヨン+PP2層不織布シート(30mm×60mm、PEフィルム部分厚さ10μm、レーヨン+PP部分の目付40g/m2)を10mm×10mmに裁断してレーヨン+PP面に下記ゲル組成物6を0.1g塗布したシート型口臭予防剤であり、右頬内側にゲルを貼付した。
ゲル組成物6(口臭予防用)
グリセリン 10.0%
ヒドロキシプロピルセルロース(重量平均分子量300,000) 10.0
(HPC−H,日本曹達(株))
塩化セチルピリジニウム 0.01
塩化ベンゼトニウム 0.01
塩化ベンザルコニウム 0.01
l−メントール 1.0
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
サッカリン 0.1
香料 0.5
合成ヒドロタルサイト 0.2
水 残
計 100.0%
〔実施例7〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物7を5.0g/100cm2で塗布したシート型口内炎治療剤であり、8mm×20mmに切りとって、右頬の患部にゲルを貼付した。
ゲル組成物7(口内炎治療用)
グリセリン 25.0%
ヒドロキシエチルセルロース(重量平均分子量250,000) 10.0
(HEC ダイセルSE400,ダイセル(株))
グリチルリチン酸二カリウム 0.1
アスコルビン酸ナトリウム 0.1
ポリオキシエチレン(n=7)アルキルエーテル(C=12) 2.0
色素 0.01
香料 0.3
メチルパラベン 0.05
サッカリンナトリウム 0.1
ステビオサイド 0.1
精製水 残
計 100.0%
〔実施例8〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)60cm2に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物8を5.0g/100cm2で塗布したシート型口内炎治療剤であり、8mm×10mmに切りとって、右頬の患部にゲルを貼付した。
ゲル組成物8(口内炎治療用)
グリセリン 10.0%
ヒドロキシプロピルセルロース 10.0
グリチルリチン酸二カリウム 0.1
アスコルビン酸ナトリウム 0.1
色素 0.01
香料 0.3
メチルパラベン 0.05
サッカリンナトリウム 0.1
ステビオサイド 0.1
水 残
計 100.0%
〔比較例1〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物比較例1を1.0g/30cm2で塗布したシート型清涼感付与剤であり、8mm×10mmに切りとって、右頬内側にゲルを貼付した。
ゲル組成物比較例1(清涼感付与用)
ポリエチレングリコール(マクロゴール300,ライオン(株)) 10.0%
ポリビニルピロリドン 60.0
(ルビスコールK−90,BASFジャパン社)
ポリオキシエチレン(n=7)アルキルエーテル(C=12) 2.0
l−メントール 1.0
ブチルパラベン 0.1
安息香酸ナトリウム 0.2
香料 1.0
合成ヒドロタルサイト 0.2
精製水 残
計 100.0%
〔比較例2〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物比較例2を1.0g/30cm2で塗布したシート型口臭防止剤であり、8mm×20mmに切りとって、上唇裏面にゲルを貼付した。
ゲル組成物比較例2(口臭防止用)
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−H,日本曹達(株)) 2.5%
ポリアクリル酸(ジュンロンPW−150,日本純薬(株)) 2.5
ポリオキシエチレン(n=7)アルキルエーテル(C=12) 2.0
l−メントール 0.4
アスコルビン酸ナトリウム 1.0
ブチルパラベン 0.1
安息香酸ナトリウム 0.2
香料 1.0
合成ヒドロタルサイト 0.2
水 残
計 100.0%
〔比較例3〕
PEフィルム/レーヨン+PP2層不織布シート(PEフィルム部分厚さ10μm、レーヨン+PP部分の目付40g/m2)を10mm×10mmに裁断してレーヨン+PP面に下記ゲル組成物比較例3を0.1g塗布したシート型口臭予防剤であり、右頬内側にゲルを貼付した。
ゲル組成物比較例3(口臭防止用)
ポリエチレングリコール(マクロゴール300,ライオン(株)) 15.0%
ポリビニルピロリドン 30.0
(ルビスコールK−90,BASFジャパン社)
塩化セチルピリジニウム 0.01
塩化ベンゼトニウム 0.01
塩化ベンザルコニウム 0.01
l−メントール 1.0
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
サッカリン 0.1
香料 0.5
合成ヒドロタルサイト 0.2
水 残
計 100.0%
〔比較例4〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物比較例4を5.0g/100cm2で塗布したシート型口内炎治療剤であり、8mm×10mmに切りとって、右頬の患部にゲルを貼付した。
ゲル組成物比較例4(口内炎治療用)
ヒドロキシエチルセルロース(重量平均分子量250,000) 20.0%
(HEC ダイセルSE400,ダイセル(株))
グリチルリチン酸二カリウム 0.1
アスコルビン酸ナトリウム 0.1
色素 0.01
香料 0.3
メチルパラベン 0.05
サッカリンナトリウム 0.1
ステビオサイド 0.1
水 残
計 100.0%
[口腔粘膜貼付用製剤実験]
(実験1)実施例1〜8及び比較例1〜4の粘弾性測定及び対数面積値の計算
実施例1〜8及び比較例1〜4のゲル組成物の周波数(ω)が0.1rad/secにおける貯蔵弾性率(G’(0.1))、損失弾性率(G”(0.1))、周波数(ω)が100rad/secにおける貯蔵弾性率(G’(100))、損出弾性率(G”(100))を25℃において応力制御コーンプレート型レオメーター(Rheo−Stress RS−100,Haake社)で測定し、下記表1に記した。また、下記式(1)にてViscoelastic Windowの対数面積値を算出し、同様に表1に記した。表中G’、G”の単位はPa、対数面積値は単位なしである。
対数面積値={logG’(ω=100rad/sec)−logG’(ω=0.1rad/sec)}×{logG”(ω=100rad/sec)−logG”(ω=0.1rad/sec)} …(1)
Figure 2005187331
実施例1〜8及び比較例1〜4のゲル組成物を塗布したシートを1時間口腔粘膜に貼付し、<1>1時間後の口腔粘膜への密着性、<2>唾液への成分の漏出程度(不快な味覚の有無)、<3>剥離時の口腔粘膜への膏体残存程度に関して官能評価を行った。
評価基準
<1>2点:口腔粘膜に密着、1点:やや密着性に劣る、0点:密着せず
<2>2点:成分漏出せず、1点:やや漏出あり、0点:漏出あり
<3>2点:膏体残存無し、1点:やや残存あり、0点:残存あり
3名の平均値で
◎:1.5点≦平均値
○:1.0点≦平均値<1.5点
×:平均値<1.0点
とした。
結果を表2に示す。
Figure 2005187331
表1のように実施例1〜8は、G’(0.1)、G”(0.1)、G’(100)、G”(100)及び対数面積値が本発明で規定した条件(A)かつ(B)の範囲を満たしており、表2のように貼付時の口腔粘膜への密着性、唾液への成分の漏出程度(不快な味覚の有無)及び剥離時の口腔粘膜への膏体残存程度についても良好な状態であった。
比較例1は、G’(100)、G”(100)が大きすぎて条件(A)を満たしておらず、ゲル物性が固く、口腔粘膜への密着性が悪かった。また、比較例2,3は、G’(0.1)、G”(0.1)が条件(A)を満たしておらず、柔らかいゲル物性となり、唾液への成分の漏出程度(不快な味覚の有無)及び剥離時の口腔粘膜への膏体残存程度について良好な状態ではなかった。比較例4は、G’、G”が条件(A)を満たしているものの、条件(B)を満たしていないため、口腔粘膜への密着性が劣っていた。
(実験2)清涼感付与評価試験
パネラー3名に対して実施例1,2,3及び比較例1のシートを上唇裏面に貼付して3時間後の清涼感を評価した。評点を2点:はっきり感じる、1点:わずかに感じる、0点:全く感じないとした。
3名の平均値で
◎:1.5点≦平均値
○:1.0点≦平均値<1.5点
×:平均値<1.0点
とした。
結果を表3に示す。
Figure 2005187331
(実験3)口臭防止評価試験
実施例4,5,6及び比較例2,3のシートを歯磨直後の被験者の上唇裏面に貼付し、3時間経過時点での口臭をパネラー3名でかぎ、口臭防止効果を評価した。5日間にわたり各被験者が1日1種類で合計5種類のシートを貼れるようにした。評点を2点:口臭を感じない、1点:わずかに口臭を感じる、0点:はっきり感じるとした。
パネラー3名の平均値で
◎:1.5点≦平均値
○:1.0点≦平均値<1.5点
×:平均値<1.0点
とした。
結果を表4に示す。
Figure 2005187331
(実験4)口内炎治療効果評価試験
同程度の大きさ(直径約3mm)の口内炎を発症した被験者3名の患部に対し、実施例7,8及び比較例4のシートを貼付し、安静を保ったまま8時間ごとに貼り代えて24時間経過後の様子を観察した。食事は貼り変えのタイミングで行い、睡眠は8時間連続貼付のタイミングで行った。実施例7,8は患部が縮小して1mm以下となったが、比較例4は症状が改善していなかった。
〔実施例9〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)60cm2に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物9を2.0g塗膏したシート型清涼感付与剤であり、10mm×20mmに裁断して、上顎部歯茎の唇面にゲルを貼付した。
ゲル組成物9(清涼感付与用)
グリセリン 25.0%
カルボキシメチルセルロースナトリウム 5.0
(重量平均分子量1,110,000)(CMC1380,ダイセル(株))
ポリアクリル酸(ジュンロンPW−110,日本純薬(株)) 5.0
ポリオキシエチレン(n=7)アルキルエーテル(C=12) 2.0
l−メントール 0.4
アスコルビン酸ナトリウム 1.0
ブチルパラベン 0.1
安息香酸ナトリウム 0.2
香料 1.0
合成ヒドロタルサイト 0.2
水 残
計 100.0%
〔実施例10〕
PEフィルム/レーヨン+PP2層不織布シートのレーヨン+PP面に60cm2に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物10を2.0g塗布したシート型清涼感付与剤であり、10mm×20mmに裁断して、上顎部歯茎の唇面にゲルを貼付した。
ゲル組成物10(清涼感付与用)
グリセリン 10.0%
ポリアクリル酸(ジュンロンPW−110,日本純薬(株)) 5.0
l−メントール 1.0
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
サッカリン 0.1
香料 0.5
水 残
計 100.0%
〔実施例11〕
PEフィルム/レーヨン+PP2層不織布シートのレーヨン+PP面に60cm2に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物11を2.0g塗布したシート型口臭予防剤であり、10mm×20mmに裁断して、上顎部歯茎の唇面にゲルを貼付した。
ゲル組成物11(口臭予防用)
グリセリン 10.0%
ポリアクリル酸(ジュンロンPW−110,日本純薬(株)) 5.0
塩化セチルピリジニウム 0.01
塩化ベンゼトニウム 0.01
塩化ベンザルコニウム 0.01
l−メントール 1.0
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
サッカリン 0.1
香料 0.5
合成ヒドロタルサイト 0.2
水 残
計 100.0%
〔実施例12〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物12を3.3g/100cm2で塗布したシート型口臭予防剤であり、10mm×20mmに裁断して、上顎歯茎の右頬側部にゲルを貼付した。
ゲル組成物12(口臭予防用)
ポリエチレングリコール(マクロゴール300,ライオン(株)) 15.0%
ポリビニルピロリドン(重量平均分子量1,200,000)
(ルビスコールK−90,BASFジャパン社) 40.0
l−メントール 1.0
塩化ベンゼトニウム 0.01
グルコン酸銅 0.3
サッカリン 0.1
水 残
計 100.0%
〔実施例13〕
PEフィルム/レーヨン+PP2層不織布シート(PEフィルム部分厚さ10μm、レーヨン+PP部分の目付40g/m2)を10mm×20mmに裁断してレーヨン+PP面に下記ゲル組成物13を0.1g塗布したシート型口臭予防剤であり、上顎歯茎の唇面にゲルを貼付した。
ゲル組成物13(口臭予防用)
グリセリン 10.0%
ヒドロキシプロピルセルロース(重量平均分子量300,000) 10.0
(HPC−H,日本曹達(株))
塩化セチルピリジニウム 0.01
塩化ベンゼトニウム 0.01
塩化ベンザルコニウム 0.01
l−メントール 1.0
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
サッカリン 0.1
香料 0.5
合成ヒドロタルサイト 0.2
水 残
計 100.0%
〔実施例14〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物14を3.3g/100cm2で塗布したシート型歯周炎治療剤であり、8mm×20mmに切りとって、下顎歯茎の左頬側の歯周炎患部にゲルを貼付した。
ゲル組成物14(歯周炎治療用)
グリセリン 25.0%
ヒドロキシプロピルセルロース(重量平均分子量300,000) 5.0
(HPC−H,日本曹達(株))
N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム 0.5
アラントイン 0.3
ムタナーゼ 0.5
ピロリン酸ナトリウム 0.8
香料 0.5
精製水 残
計 100.0%
〔実施例15〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物15を3.3g/100cm2で塗布したシート型歯周炎治療剤であり、8mm×20mmに切りとって、下顎歯茎の唇面の患部にゲルを貼付した。
ゲル組成物15(歯周炎治療用)
グリセリン 25.0%
ヒドロキシエチルセルロース(重量平均分子量250,000) 10.0
(HEC ダイセルSE400,ダイセル(株))
グリチルリチン酸二カリウム 0.4
ヒノキチオール 0.1
ポリオキシエチレン(n=7)アルキルエーテル(C=12) 2.0
色素 0.01
香料 0.3
メチルパラベン 0.05
サッカリンナトリウム 0.1
ステビオサイド 0.1
精製水 残
計 100.0%
〔実施例16〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物16を3.3g/100cm2で塗布したシート型歯周炎治療剤であり、8mm×20mmに切りとって、下顎唇面の患部にゲルを貼付した。
ゲル組成物16(歯周炎治療用)
グリセリン 15.0%
ポリビニルピロリドン(重量平均分子量1,200,000) 50.0
(ルビスコールK−90,BASFジャパン社)
グリチルリチン酸二カリウム 0.4
ヒノキチオール 0.1
ポリオキシエチレン(n=7)アルキルエーテル(C=12) 2.0
色素 0.01
香料 0.3
メチルパラベン 0.05
サッカリンナトリウム 0.1
ステビオサイド 0.1
精製水 残
計 100.0%
〔比較例5〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)でゲル組成物比較例5を3.3g/100cm2で塗布したシート型清涼感付与剤であり、8mm×10mmに切りとって、上顎歯茎の唇面にゲルを貼付した。
ゲル組成物比較例5(清涼感付与用)
ポリエチレングリコール(マクロゴール300,ライオン(株)) 10.0%
ポリビニルピロリドン(重量平均分子量1,200,000) 60.0
(ルビスコールK−90,BASFジャパン社)
ポリオキシエチレン(n=7)アルキルエーテル(C=12) 2.0
l−メントール 0.4
アスコルビン酸ナトリウム 1.0
ブチルパラベン 0.1
安息香酸ナトリウム 0.2
香料 1.0
合成ヒドロタルサイト 0.2
精製水 残
計 100.0%
〔比較例6〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物比較例6を3.3g/100cm2で塗布したシート型口臭予防剤であり、8mm×20mmに切りとって、下顎歯茎の右頬側部の患部にゲルを貼付した。
ゲル組成物比較例6
ヒドロキシプロピルセルロース(重量平均分子量300,000) 2.5%
(HPC−H,日本曹達(株))
ポリアクリル酸(ジュンロンPW−150,日本純薬(株)) 2.5
ポリオキシエチレン(n=7)アルキルエーテル(C=12) 2.0
l−メントール 0.4
アスコルビン酸ナトリウム 1.0
ブチルパラベン 0.1
安息香酸ナトリウム 0.2
香料 1.0
合成ヒドロタルサイト 0.2
水 残
計 100.0%
〔比較例7〕
PEフィルム/レーヨン+PP2層不織布シート(PEフィルム部分厚さ10μm、レーヨン+PP部分の目付40g/m2)を10mm×20mmに裁断してレーヨン+PP面に下記ゲル組成物比較例7を0.1g塗布したシート型口臭予防剤であり、上顎歯茎唇面の歯周炎患部にゲルを貼付した。
ゲル組成物比較例7
ポリエチレングリコール(マクロゴール300,ライオン(株)) 15.0%
ポリビニルピロリドン(重量平均分子量1,200,000) 30.0
(ルビスコールK−90,BASFジャパン社)
塩化セチルピリジニウム 0.01
塩化ベンゼトニウム 0.01
塩化ベンザルコニウム 0.01
l−メントール 1.0
クエン酸 0.1
クエン酸ナトリウム 0.3
サッカリン 0.1
香料 0.5
合成ヒドロタルサイト 0.2
水 残
計 100.0%
〔比較例8〕
ポリウレタンフィルム(シーダム(株)製,DUS2124−CDB、厚さ50μm)に展延機(ロールサンドコーター,花栄機械工業製)で下記ゲル組成物比較例8を1.0g/30cm2で塗布したシート型歯周炎治療剤であり、8mm×20mmに切りとって、下顎歯茎唇面の歯周炎患部にゲルを貼付した。
ゲル組成物比較例8
ヒドロキシエチルセルロース(重量平均分子量250,000) 20.0%
(HEC ダイセルSE400,ダイセル(株))
グリチルリチン酸二カリウム 0.4
ヒノキチオール 0.1
色素 0.01
香料 0.3
メチルパラベン 0.05
サッカリンナトリウム 0.1
ステビオサイド 0.1
精製水 残
計 100.0%
[歯茎貼付用製剤実験]
(実験5)実施例9〜16及び比較例5〜8の粘弾性測定及び対数面積値の計算と各種基本官能評価
実施例9〜16及び比較例5〜8のゲル組成物の周波数(ω)が0.1rad/secにおける貯蔵弾性率(G’(0.1))、損失弾性率(G”(0.1))、周波数(ω)が100rad/secにおける貯蔵弾性率(G’(100))、損出弾性率(G”(100))を25℃において応力制御コーンプレート型レオメーター(Rheo−Stress RS−100,Haake社)で測定し、下記表5に記した。また、下記式(1)にてViscoelastic Windowの対数面積値を算出し、同様に表5に記した。表中G’、G”の単位はPa、対数面積値は単位なしである。
対数面積値={logG’(ω=100rad/sec)−logG’(ω=0.1rad/sec)}×{logG”(ω=100rad/sec)−logG”(ω=0.1rad/sec)} …(1)
Figure 2005187331
被験者3名に対して実施例9〜16及び比較例5〜8の組成物を塗布したシートを1時間歯茎に貼付し、<1>1時間後の歯茎への密着性、<2>唾液への成分の漏出程度(不快な味覚の有無)、<3>剥離時の歯茎上への膏体残存程度に関して官能評価を行った。
評価基準
<1>2点:歯茎及び歯肉溝部に密着、1点:歯茎のみに密着、0点:密着せず
<2>2点:不快感なし、1点:わずかに不快感あり、0点:不快感あり
<3>2点:膏体残存無し、1点:わずかに残存あり、0点:残存あり
3名の平均値で
◎:1.5点≦平均値
○:1.0点≦平均値<1.5点
×:平均値<1.0点
とした。
結果を表6に示す。
Figure 2005187331
表5のように実施例9〜16は、G’(0.1)、G”(0.1)、G’(100)、G”(100)及び対数面積値が本発明で規定した条件(A)かつ(B)の範囲を満たしており、表6のように貼付時の歯茎への密着性、唾液への成分の漏出程度(不快な味覚の有無)及び剥離時の歯茎上への膏体残存程度についても良好な状態であった。
比較例5は、G’(100)、G”(100)が大きすぎて条件(A)を満たしておらず、ゲル物性が固く、歯茎への密着性が悪かった。また、比較例6,7は、G’(0.1)、G”(0.1)が条件(A)を満たしておらず、柔らかいゲル物性となり、唾液への成分の漏出程度及び剥離時の歯茎への膏体残存程度について良好な状態ではなかった。比較例8は、G’、G”が条件(A)を満たしているものの、条件(B)を満たしていないため、歯茎への密着性が劣っていた。
この結果から、実施例のゲル組成物が条件(A)かつ(B)を満たすことで、それ以外の範囲の貼付剤よりも大きく性能が上回っていることが実証された。
(実験6)清涼感付与評価試験
健常な成年男子3名の歯茎に実施例9,10及び比較例5のシートを貼付し、3時間経過時点での清涼感を評価した。評点を2点:清涼感を感じる、1点:わずかに感じる、0点:全く感じないとした。
3名の平均値で
◎:1.5点≦平均値
○:1.0点≦平均値<1.5点
×:平均値<1.0点
とした。
結果を表7に示す。
Figure 2005187331
(実験7)口臭改善評価試験
歯周炎患者である被験者5名の歯磨後の患部に対して実施例11,12,13及び比較例6,7のシートを貼付し、3時間経過時点での口臭をパネラー3名で嗅ぎ、口臭防止効果を評価した。評点を2点:口臭を感じない、1点:わずかに口臭を感じる、0点:はっきり感じるとした。
パネラー3名の平均値で
◎:1.5点≦平均値
○:1.0点≦平均値<1.5点
×:平均値<1.0点
とした。
結果を表8に示す。
Figure 2005187331
(実験8)歯周炎治療効果評価試験
同程度の歯周病患者16名を4名ずつのグループに分け、各グループの被験者に実施例14、15,16及び比較例8のシートを一日8時間ずつ連続して貼付し、1週間後の歯茎の発赤改善の状況を目視で判定した。評点を2点:はっきり改善がしている、1点:わずかに改善している、0点:全く変化がないか悪化しているとした。
4名の平均値で
◎:1.5点≦平均値
○:1.0点≦平均値<1.5点
×:平均値<1.0点
とした。
結果を表9に示す。
Figure 2005187331

Claims (3)

  1. (a)ゲル化剤、(b)ゲル化剤を溶解させる溶媒としての水又は70質量%以上の水を含む水と有機溶媒との混合物、(c)抗炎症剤、殺菌剤、清涼感付与剤から選ばれる1種又は2種以上の有効成分を含むゲル組成物と、このゲル組成物を口腔粘膜又は歯茎に貼り付けるための支持体とを備えた口腔粘膜又は歯茎貼付用製品であって、上記ゲル組成物の25℃において円錐−円盤型もしくは平行板型の回転粘度計を用いて得られる物性が下記(A)及び(B)の条件をいずれも満足することを特徴とする口腔粘膜又は歯茎貼付用製品。
    (A)周波数(ω)0.1rad/secにおける貯蔵弾性率(G’)が3Pa以上20,000Pa以下、損失弾性率(G”)が15Pa以上8,000Pa以下であり、周波数(ω)100rad/secにおけるG’が3Pa以上20,000Pa以下、G”が15Pa以上8,000Pa以下の範囲である。
    (B)下記式(1)にて算出されるビスコエラスチック・ウインドウ(Viscoelastic Window)の対数面積値が0.1以上4.2以下である。
    対数面積値={logG’(ω=100rad/sec)−logG’(ω=0.1rad/sec)}×{logG”(ω=100rad/sec)−logG”(ω=0.1rad/sec)} …(1)
  2. (a)成分が、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸及びその塩、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースから選ばれる少なくとも一つからなるゲル化剤であって、(b)成分が、水又は水を70質量%以上含む水と2価又は3価の多価アルコールとの混合物であり、かつ(a)成分を5〜50質量%、(b)成分を50〜95質量%含むゲル組成物である請求項1記載の口腔粘膜又は歯茎貼付用製品。
  3. (a)ゲル化剤、(b)ゲル化剤を溶解させる溶媒としての水又は70質量%以上の水を含む水と有機溶媒との混合物、(c)抗炎症剤、殺菌剤、清涼感付与剤から選ばれる1種又は2種以上の有効成分を含むゲル組成物と、このゲル組成物を口腔粘膜又は歯茎に貼り付けるための支持体とを備えた口腔粘膜又は歯茎貼付用製品のゲル組成物を選定する方法であって、上記ゲル組成物の25℃において円錐−円盤型もしくは平行板型の回転粘度計を用いて得られる物性が下記(A)及び(B)の条件をいずれも満足するものを、口腔粘膜及び歯茎に対して密着し、有効成分の漏出又は唾液の侵入のないゲル組成物として評価、選定することを特徴とするゲル組成物の選定方法。
    (A)周波数(ω)0.1rad/secにおける貯蔵弾性率(G’)が3Pa以上20,000Pa以下、損失弾性率(G”)が15Pa以上8,000Pa以下であり、周波数(ω)100rad/secにおけるG’が3Pa以上20,000Pa以下、G”が15Pa以上8,000Pa以下の範囲である。
    (B)下記式(1)にて算出されるビスコエラスチック・ウインドウ(Viscoelastic Window)の対数面積値が0.1以上4.2以下である。
    対数面積値={logG’(ω=100rad/sec)−logG’(ω=0.1rad/sec)}×{logG”(ω=100rad/sec)−logG”(ω=0.1rad/sec)} …(1)
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