JP3997371B2 - 歯の美白用セット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯を白くするために用いる美白用セットに関し、更に詳述すると、食物の飲食、喫煙、口腔内細菌の産生する有色物質等により付着する歯の着色物(ステイン)を効果的に除去し、歯を白くすることができる美白用組成物と、この組成物を歯牙に保持、固定させる適用用具とを組み合わせた歯の美白用セットに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、歯に付着した着色物質の除去は、▲1▼歯磨剤、歯ブラシを用い、歯磨剤に含まれる研磨成分で研磨することによる物理的方法、▲2▼ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン等の可溶化剤による化学的方法、▲3▼過酸化物による酸化漂白方法等が行われていた。
【0003】
しかし、▲1▼の場合には、歯と歯の間、噛み合わせ部分の窪み等の歯ブラシの届きにくい部分、及び使用者のテクニックの優劣等より、着色物質を完全に除くことが困難な場合があると共に、歯面に固着した着色物質は研磨成分によっても除去できない場合が多々見受けられた。また、▲2▼の場合には、弱いタバコヤニを主体とする着色には効果がみられるが、その他の着色物に対する効果が十分でない。更に、▲3▼は、一部の歯科医院では行われているが、安全性に問題があり、日常生活で頻繁に実施することは難しい。
【0004】
また、従来より研磨剤による物理的除去ではなく、歯の着色物を化学的に除去する方法として、下記の方法が提案されている。
米国特許第3988433号公報:
特定の有機ペルオキシドを配合した口腔用組成物
米国特許第4183916号公報:
カチオン界面活性剤とリンゴ酸とを併用した口腔用組成物
特公昭48−43869号公報:
芳香族環を有するエステルを配合した口腔用組成物
特開昭51−139639号公報:
Fe>Caの安定度係数をもつキレート剤を配合した口腔用組成物
特開昭56−18911号公報:
フィチン酸と有機酸とを併用した口腔用組成物
特開昭60−4117号公報:
タルトロン酸、グリセリン酸、ヒドロキシ−n−酪酸又はジヒドロキシマロン酸を配合した口腔用組成物
特開昭61−286315号公報:
カルボン、アネトール又は3−オクタノールとレンゲ属植物の溶媒抽出物とを併用した口腔用組成物
特開昭62−151498号公報:
2−オクタノールを配合した口腔用組成物
特開昭62−181212号公報:
特定のモノテルペンを配合した口腔用組成物
特開昭62−189233号公報:
全炭素数7〜11の脂肪族エステルを配合した口腔用組成物
【0005】
更に、ポリリン酸塩を配合して歯の着色物を化学的に除去する方法としては、以下の提案がなされている。
特開昭52−108029号公報:
ポリリン酸塩と多価金属陽イオンとを併用した口腔用組成物
特開平1−250312号公報:
炭素数7〜9のアルデヒド化合物とポリリン酸塩を配合した口腔用組成物
特開平7−10726号公報:
クエン酸塩と水溶性ポリリン酸塩とHLB=7〜14の非イオン性界面活性剤を併用する研磨剤無配合の口腔用組成物
特開平9−12437号公報:
ポリリン酸塩とオルソリン酸塩と両性界面活性剤を併用した、化学的に歯の汚れを清掃する口腔用組成物
特開平9−12438号公報:
ポリリン酸塩とオルソリン酸塩とアルキル硫酸塩を併用した、化学的に歯の汚れを清掃する口腔用組成物
特開平9−175966号公報:
ピロリン酸塩+ポリリン酸塩(P≧3)を併用した、化学的に歯の汚れを清掃する口腔用組成物
特表平9−501679号公報:
金属イオン封鎖剤と還元剤を併用した歯を白くする組成物
特表平9−507481号公報:
水溶性アルカリ金属トリポリリン酸塩5〜15%を配合した、歯を白くする組成物
特開平10−182386号公報:
ポリリン酸塩と動植物由来の水不溶性スクラブ粒子を併用した、化学的に歯の汚れを清掃する口腔用組成物
【0006】
しかしながら、これらの方法では、特に長期間の口腔清掃不良に伴い歯牙表面に沈着した頑固なステインに対しては、十分に除去しきれない場合が多かった。
【0007】
また更に、ポリリン酸塩単独で又はポリリン酸塩を含む金属イオン封鎖剤と還元剤を、アップリケ及びマウスピース等の歯に適用し確実に固定するための被膜と共に、数時間放置する調製物も提案されている(特表平9−501679号公報,特表平9−507481号公報)。しかしながら、ポリリン酸塩単独又は還元剤との併用では、ポリリン酸塩がステイン層を浸透、透過する力が弱く、効果を十分に発揮できない場合が多い。
【0008】
本発明は、上記事情を改善したもので、歯に付着した着色物質を簡単かつ確実に除去することが可能な歯の美白用セットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)下記一般式(1)
Mn+2PnO3n+1 …(1)
(但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
で表される直鎖状のポリリン酸塩及び下記一般式(2)
(MPO3)m …(2)
(但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
で表される環状のポリリン酸塩から選ばれる1種又は2種以上を含有すると共に、(B)アルキル硫酸ナトリウム,N−アシルグルタミン酸ナトリウム,N−アシルサルコシンナトリウム,N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム,N−メチル−N−アシルアラニンナトリウムから選ばれるアニオン界面活性剤及びエチルアルコール,プロピルアルコールから選ばれる炭素数3以下の低級アルコールから選ばれる1種又は2種以上を含有する組成物を、該組成物が口中で唾液に希釈されたり、咬合,咀嚼の機械的な力により除去されることなく歯牙に保持、固定させるための用具と組み合わせて使用することにより、歯の着色物(茶渋、タバコヤニ等)を剥離、除去する効果が高く、歯を白くする効果に優れることを見出した。
【0010】
即ち、本発明者は、上記ポリリン酸塩にアニオン界面活性剤及び/又は炭素数3以下の低級アルコールを併用することで、ポリリン酸塩のステイン透過力を大幅に高めることを見出した。しかし、この組成物は、歯牙に適用される時間が長いほどステイン除去効果を発揮するが、通常の口腔用組成物の剤型として提案されている練歯磨、水歯磨、液状歯磨、洗口液等の剤型では、口中で組成物が希釈されることなく歯牙に10秒間以上の長時間保持させることは困難である。更に、組成物を直接歯牙に塗布し、保持させる剤型として、デンタルクリーム、ゲル剤等も提案されているが、本組成物においては、アニオン界面活性剤や低級アルコール由来の刺激により唾液が誘発されやすく、唾液による組成物の希釈又は洗浄により歯牙に十分に保持させることが難しい。これに対し、上記ポリリン酸塩とアニオン界面活性剤及び/又は炭素数3以下の低級アルコールとを併用する組成物と、この組成物を歯牙に保持、固定できる専用の用具とを組み合わせることで、高いステイン除去効果をもち、歯を白く美しくする用法を見出し、本発明をなすに至ったものである。
【0011】
以下、本発明につき更に詳しく説明すると、本発明の歯の美白用セットは、美白成分を含む美白用組成物を液状、ペースト状、ゲル状、泡状、粉末状の剤型として調製し、これを歯牙に確実に適用、固定できて、使用中に組成物が唾液により希釈されたり、咬合、咀嚼、ブラッシング等の機械的な力により歯牙から除去されることを防ぐための専用の適用用具と併せて適用される。
【0012】
上記美白用組成物において配合される美白成分としては、下記一般式(1)
Mn+2PnO3n+1 …(1)
(但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
で示されるもの、即ち重合度n=2のピロリン酸ナトリウムやピロリン酸カリウム、n=3のトリポリリン酸ナトリウムやトリポリリン酸カリウム、n=4のテトラポリリン酸ナトリウムやテトラポリリン酸カリウム、高重合度のメタリン酸ナトリウムやメタリン酸カリウムなどの直鎖状のポリリン酸塩、並びに下記一般式(2)
(MPO3)m …(2)
(但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
で示されるもの、即ち重合度m=3のトリメタリン酸ナトリウムやトリメタリン酸カリウム、m=4のテトラメタリン酸ナトリウムやテトラメタリン酸カリウム、m=6のヘキサメタリン酸ナトリウムやヘキサメタリン酸カリウムなどの環状のポリリン酸塩が使用される。これらポリリン酸塩は、その1種を単独で又は2種以上を混合して使用し得るが、これらの中では直鎖状のポリリン酸塩が好ましく、特に重合度2≦n≦50のものがより好適である。
【0013】
この場合、上記ポリリン酸塩の配合量は、組成物中0.1〜20%(重量%、以下同じ)、望ましくは0.5〜15%、特に1〜10%とすることが望ましい。配合量が少なすぎると、汚れの除去効果が十分に発揮されず、多すぎると、製剤に均一に溶解しない場合や、用具と併用してもなお微量な溶出に伴う不快な香味を感じる場合がある。
【0014】
また、ポリリン酸塩と併用されるアニオン界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸ナトリウム、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタミン酸ナトリウムなどのN−アシルグルタミン酸ナトリウム、N−ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ミリストイルサルコシンナトリウムなどのN−アシルサルコシンナトリウム、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−ミリストイルメチルタウリンナトリウムなどのN−メチル−N−アシルタウリンナトリウム、N−メチル−N−アシルアラニンナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリルPOE硫酸ナトリウム、ラウリルPOE酢酸ナトリウム、ラウリルPOEリン酸ナトリウム、ステアリルPOEリン酸ナトリウム等が用いられる。
【0015】
この場合、アルキル硫酸ナトリウム、N−アシルグルタミン酸ナトリウム、N−アシルサルコシンナトリウム、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム、N−メチル−N−アシルアラニンナトリウムが好適に使用される。
【0016】
上記界面活性剤の配合量は、組成物中0.01〜20%、望ましくは0.05〜10%が好適である。少なすぎると、ポリリン酸塩をステインに浸透させる効果が弱く、汚れの除去効果が十分に発揮されず、多すぎると、用具を併用してもなお微量な溶出に伴う不快な使用感や粘膜に刺激を感じる場合がある。
【0017】
また、ポリリン酸塩と併用される炭素数が3以下の低級アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールが用いられ、特にエチルアルコール又はプロピルアルコールが好適に使用される。
【0018】
上記低級アルコールの配合量は、組成物中0.05〜40%、望ましくは0.5〜30%が好適である。少なすぎると、ポリリン酸塩をステインに浸透させる効果が弱く、汚れの除去効果が十分に発揮されず、多すぎると、ポリリン酸塩が溶解できず、製剤が不均一になったり、用具を併用してもなお微量な溶出に伴う不快な使用感や粘膜に刺激を感じる場合がある。
【0019】
なお、本発明においては、上記アニオン界面活性剤とポリリン酸塩を併用してもよく、炭素数が3以下の低級アルコールとポリリン酸塩とを併用してもよく、更にはアニオン界面活性剤と炭素数が3以下の低級アルコールとをポリリン酸塩と併用してもよい。
【0020】
本発明の美白用組成物には、上述した成分に加えて、更にその形態等に応じた適宜な成分を配合することができる。
【0021】
例えば、美白用組成物をゲル化、ペースト化して歯牙への塗布性を高めたり、あるいは歯牙との粘着性を高める目的で各種のゲル化剤が使用される。この場合、ゲル化剤としては、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロースなどのセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、カラゲナン、キサンタンガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビアガム、ジェランガム、ネイティブジェランガムなどのガム類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイドなどの合成粘結剤、シリカゲル、アルミニウムシリカゲル、ビーガム、ラポナイトなどの無機粘結剤等の1種又は2種以上を配合し得る。
【0022】
この場合、口中での粘りや溶け出しが少なく使用感に優れたゲル化剤として、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カラゲナン、キサンタンガム、ネイティブジェランガム、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマーが好適に使用される。特に、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カラゲナン、キサンタンガム、カルボキシビニルポリマーが望ましい。
【0023】
上記ゲル化剤を配合する場合、その配合量については、特に併用する用具がテープ、シートや歯列カバーの場合には、美白用組成物が単独で歯牙に付着、固定できる必要があるため、0.1〜15%が好適であり、中でも0.5〜10%が望ましい。少なすぎると、粘着力が発揮されず、テープ、シートや歯列カバーとは併用しにくく、多すぎると、ゲル化剤が十分に溶けきらず、製剤が不均一になる場合がある。
【0024】
更に、美白用組成物の乾燥を防ぐと共に、使用感を高める目的で、保湿剤として、ソルビット、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール等の1種又は2種以上を配合し得る。
【0025】
また、界面活性剤として、アニオン界面活性剤以外にノニオン界面活性剤や両性イオン界面活性剤の1種又は2種以上を併用することもできる。
【0026】
この場合、ノニオン界面活性剤としては、ステアリン酸モノグリセリル、ラウリン酸デカグリセリルなどのグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステルなどの糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステルなどの糖アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などのポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ミリスチン酸モノ又はジエタノールアミドなどの脂肪酸エタノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル等が用いられる。
【0027】
両性イオン界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシンなどのN−アルキルジアミノエチルグリシン、N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等が用いられる。
【0028】
更に、本発明においては、有効成分として、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、アミラーゼ、プロテアーゼ、溶菌酵素、スーパーオキサイドディスムターゼなどの酵素、モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウムなどのアルカリ金属モノフルオロフォスフェートやフッ化ナトリウムなどのフッ素化合物、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、アラントイン、ジヒドロコレスタノール、グリチルリチン酸類、グリチルレチン酸、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸、ビサボロール、イソプロピルメチルフェノール、塩化ナトリウム、トリクロサン、クロルヘキシジン塩類、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、アスコルビン酸及びその塩類、トコフェロール、オウゴン、オオバク、ローズマリー、チョウジ、タイムなどの生薬抽出物等の有効成分の1種又は2種以上を配合し得る。
【0029】
本発明の美白用組成物には、更に、メントール、アネトール、カルボン、ペパーミント油、スペアミント油などの香料、安息香酸及びそのナトリウム塩、パラベン類などの防腐剤、赤色3号、赤色104号、黄色4号、青色1号、緑色3号、雲母チタン、弁柄などの色素又は着色剤、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、グリチルリチン、アスパルテームなどの甘味剤等を配合し得る。
【0030】
また、本発明の美白用組成物は、使用後にそのままブラッシングすることで歯磨剤として使用することもできる。このような歯磨剤として使用する場合には、研磨剤としてカルシウムイオン等の多価金属イオンを放出しない研磨剤を配合することが好ましい。かかる研磨剤としては、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ジルコニウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、ベントナイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、酸化チタン、結晶セルロース、ポリメタクリル酸メチル、その他の合成樹脂等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上が使用される。
【0031】
なお、美白用組成物の適用前に研磨剤入りの歯磨剤でステインをブラッシングすることは、美白用組成物中のポリリン酸塩のステインへの浸透性がより促進されるため、特に好ましい用法である。この場合、研磨剤が入っていれば歯磨剤の成分は特定されるものではないが、上記研磨剤を美白用組成物に配合することにより、この歯磨剤を美白用組成物が兼用することもできる。
【0032】
なお、美白用組成物のpHは、口腔内及び人体に安全性上問題ない範囲であれば、特に限定されるものではないが、望ましくはpH=5.5〜9が好適であり、pH調整剤として、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、リン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等を配合し得る。
【0033】
本発明の美白用組成物と併用して使用される歯牙への保持、固定用の適用用具は、美白用組成物の歯牙への確実な適用、固定を補助すると共に、使用中の組成物の歯肉及び舌、口腔粘膜への溶出を抑え、不快な使用感や唾液の誘発を防ぎ、更に唾液の浸入や咬合、咀嚼、その他物理的な刺激による組成物の希釈や歯牙からの離脱を防ぐ目的で使用される。用具の素材及び形状については、上記目的を達成できるものであれば特に限定されるものではないが、水不溶性の素材で作られたテープ、シート、フィルム、歯科用トレー、マウストレー、マウスピース、スポンジ、印象材、パック材、歯列に成型した歯のカバー、歯列に成型した歯牙接触面に多数の突起物を有するチューイングブラシ等が好適に用いられる。
【0034】
上記用具については、口腔粘膜及び舌と接する面の材質を親水性、吸水性の高い素材、例えばレーヨン、パルプ、綿、絹、紙等を使った織布又は不織布で構成することにより、口中で発生した唾液を吸収し保持するため、使用感に優れており、好ましい。この場合、美白用組成物を保持する側には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の水不透過性フィルムを組み合わせることで、美白用組成物の適用用具への吸着、浸透を防ぐこともできる。
【0035】
一方、シリコーンゴム、天然ゴム等の可塑性樹脂及び酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂からなるトレー、マウスピース、チューイングブラシは、変形の自由度が高く、使用者の歯列、歯型にフィットさせやすいため、密着性、固定性に優れており、より長時間の美白用組成物の歯牙への適用を目的とする場合に適している。
【0036】
更に、液体又は粘度が低く歯牙への粘着性の弱い剤型の組成物を併用する場合には、製剤を含浸させたスポンジや、レーヨン、綿、パルプ等の吸水性樹脂を歯のカバー、トレー等の内側に敷き詰め、これを咬み続けることで、適量の組成物を歯牙に適用することもできる。
【0037】
本発明の歯の美白用セットは、予め美白用組成物を貼付、浸漬、付着、圧着、噴霧、塗布、埋没等の手段により用具に固定させ、そのまま歯牙に着用できるようにした方式、美白用組成物と用具を別途用意して、使用時に組成物を用具に固定させた後に歯牙に着用する方式、美白用組成物を歯牙に付着させた後に用具で被覆する方式のいずれにおいても、目的を達成することができる。
【0038】
本発明の歯の美白用セットは、上述した一般式(1)の直鎖状のポリリン酸塩及び/又は一般式(2)の環状のポリリン酸塩とアニオン界面活性剤及び/又は炭素数3以下の低級アルコールとを含有する美白用組成物を、歯牙に確実に保持、固定できる適用用具と併用して長時間歯牙に適用させた後に、これを外して水洗浄、より好ましくは外した後に美白用組成物が歯牙に付着したまま歯ブラシ等でブラッシングすることで、歯牙に固着した汚れ、特にタンニンとタバコヤニ由来の着色物を除去する能力が向上したものであり、特に、本発明におけるポリリン酸塩のステイン除去効果は、ポリリン酸塩がステインを表層から溶解、研磨又は脱色する効果より、ポリリン酸塩がステイン層に浸透、透過して歯牙表層のエナメル質に到達し、ステインとエナメル質との結合を弱めステインを歯牙表層から剥離することで、高い除去効果を発揮する。
【0039】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、各例中の%はいずれも重量%である。
【0040】
〔実施例1〜3,比較例1〕
表1に示す組成の美白用組成物を調製し、下記方法で歯牙に固着する着色物の除去力を評価した。
【0041】
【表1】
【0042】
ヒト歯固着ステイン除去試験
▲1▼パネルの選定及びステイン付着度合いの評価方法
上顎前歯4本の舌側にタバコヤニ由来と思われる褐色〜黒褐色の汚れが付着している喫煙者35人をパネルに選別し、予め市販の歯磨剤を使い、各自の方法により歯磨きを行い、この着色汚れ(ステイン)が除去できないことを確認した。
1本あたりの歯を図1のように4歯面に分割し、各歯面に付着している着色汚れ(ステイン)の面積及び色調の濃さを目視にて判定し、表2の評価基準に基づき採点した。
【0043】
【表2】
【0044】
評点後にパネルをステインの付着レベルが等しくなるよう、5人ずつ7つの群に層別し、それぞれ試験群1,試験群2,試験群3,比較群1,比較群2,比較群3,比較群4とした。
【0045】
▲2▼製剤及び使用方法
試験群1のパネルには、表1に示す実施例1の美白用組成物を前歯被覆用シリコーンゴム製マウスピースに流し込み、これを前歯でくわえて3分間歯牙に適用させた後に、マウスピースを外し、市販歯ブラシで30秒間のブラッシングを行わせた。試験群2のパネルには、表1に示す実施例2の美白用組成物を用い、試験群1と同じマウスピースを使い、試験群1と同様の操作を行わせた。試験群3のパネルには、表1に示す実施例3の美白用組成物を用い、試験群1,2と同じマウスピースを使い、試験群1,2と同様の操作を行わせた。比較群1のパネルには、表1の比較例1の組成物を用い、試験群1〜3と同じマウスピースを使い、試験群1〜3と同様の操作を行わせた。比較群2のパネルには、試験群1と同じ表1の実施例1の美白用組成物を市販歯ブラシにつけ、3分30秒間のブラッシングを行わせた。比較群3,4のパネルには、それぞれ試験群2,3と同じ表1の実施例2,3の美白用組成物を用い、比較群2と同じ市販歯ブラシにつけ、比較群2と同様の操作を行わせた。
【0046】
▲3▼結果
清掃前後のステインの評点から、下式に基づきステイン除去率を算出した。
実施例1の美白用組成物を用いた場合の結果を表3に、実施例2の美白用組成物を用いた場合の結果を表4に、実施例3の美白用組成物を用いた場合の結果を表5にそれぞれ示す。
ステイン減少率(%)
=(清掃前の評点−清掃後の評点)/清掃前の評点×100
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
表3〜5の結果より、ポリリン酸塩とアニオン界面活性剤及び/又は炭素数3以下の低級アルコールとを含有する美白用組成物を、歯牙に確実に保持、固定する用具と組み合わせて使用することにより、高いステイン除去効果を有することが確認された。
【0051】
〔実施例4〕
下記液状組成物4を含浸させた歯列形に切込みを入れたスポンジ
(そのまま歯牙にスポンジをはめ込むか、スポンジを咬んで適用する)
美白用組成物4(液状)
トリポリリン酸ナトリウム 0.1 %
N−ラウロイルサルコシンナトリウム 1.0
エタノール 30.0
プロピレングリコール 2.0
グリセリン 10.0
サッカリンナトリウム 0.01
青色1号 0.0002
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0052】
〔実施例5〕
下記液状組成物5を含浸させたレーヨン製不織布歯型カバー
(そのまま歯牙にカバーをはめ込んで適用する)
美白用組成物5(液状)
トリポリリン酸ナトリウム 3.0 %
ラウリル硫酸ナトリウム 2.5
N−ラウロイルサルコシンナトリウム 0.5
ソルビット 15.0
フッ化ナトリウム 0.22
サッカリンナトリウム 0.01
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0053】
〔実施例6〕
下記液状組成物6を含浸させたレーヨン製不織布シート
(そのまま歯牙にシートを貼付して適用する)
美白用組成物6(液状)
トリポリリン酸ナトリウム 7.0 %
ピロリン酸ナトリウム 1.0
ラウリル硫酸ナトリウム 0.01
エタノール 15.0
プロピルアルコール 5.0
サッカリンナトリウム 0.02
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0054】
〔実施例7〕
下記液状組成物7と、綿球を内側に敷き詰めたマウストレーとの組み合わせ
(使用時に液状組成物を綿球に含浸させ、トレーを咬んで適用する)
美白用組成物7(液状)
トリポリリン酸ナトリウム 5.0 %
ラウリル硫酸ナトリウム 2.0
エタノール 8.0
サッカリンナトリウム 0.01
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0055】
〔実施例8〕
下記泡状組成物8と、シリコーンゴム製マウストレーとの組み合わせ
(使用時に泡状組成物をマウストレーに盛り上げ、咬んで適用する)
美白用組成物8(泡状)
トリポリリン酸ナトリウム 3.0 %
トリポリリン酸カリウム 1.0
N−ラウロイルグルタミンナトリウム 0.02
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム 0.03
エタノール 0.5
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.3
ポリビニルピロリドン 1.0
サッカリンナトリウム 0.1
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0056】
〔実施例9〕
下記泡状組成物9と、個人の歯型に成型して使う熱可塑性エチレン−酢酸ビニル共重合体製マウスピースとの組み合わせ
(使用時に泡状組成物をマウスピースに流し込み、咬んで適用する)
美白用組成物9(泡状)
ピロリン酸カリウム 0.5 %
メタリン酸ナトリウム(P鎖=40) 0.5
N−ラウロイルグルタミンナトリウム 5.0
エタノール 3.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0
ポリエチレングリコール 5.0
サッカリンナトリウム 0.1
香料 0.5
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0057】
〔実施例10〕
下記ペースト状組成物10と、水不溶性アクリル製歯牙パック材との組み合わせ
(使用時にペースト状組成物を歯牙に塗布し、その上からパック材を上塗りして被膜を作って適用する)
美白用組成物10(ペースト状)
ピロリン酸ナトリウム 1.0 %
N−ラウロイルサルコシンナトリウム 0.5
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム 0.3
プロピルアルコール 0.05
プロピレングリコール 3.0
グリセリン 10.0
ソルビット 10.0
キサンタンガム 2.0
サッカリンナトリウム 0.01
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0058】
〔実施例11〕
下記ペースト状組成物11と、ポリエチレン製フィルムシートとの組み合わせ(使用時にペースト状組成物を歯牙に塗布し、その上からフィルムシートで被覆し、適用する)
美白用組成物11(ペースト状)
トリポリリン酸ナトリウム 4.0 %
ラウリル硫酸ナトリウム 2.0
エタノール 10.0
ヒドロキシエチルセルロース 3.0
サッカリンナトリウム 0.01
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0059】
〔実施例12〕
下記ゲル状組成物12を埋没させた天然ゴム製チューイングブラシ
(そのまま歯牙でチューイングブラシを咬んで適用する)
美白用組成物12(ゲル状)
メタリン酸ナトリウム(P鎖=14) 5.0 %
ラウリル硫酸ナトリウム 2.5
N−ラウロイルサルコシンナトリウム 0.5
ラウリルリン酸ナトリウム 0.3
エタノール 7.0
プロピルアルコール 3.0
グリセリン 20.0
カラゲナン 5.0
サッカリンナトリウム 0.01
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0060】
〔実施例13〕
下記ゲル状組成物13を粘着層とするレーヨン/ポリプロピレン製歯牙貼付シート
(そのまま歯牙にシートを貼付して適用する)
美白用組成物13(ゲル状)
トリポリリン酸ナトリウム 5.0 %
ラウリル硫酸ナトリウム 2.0
エタノール 8.0
ソルビット 30.0
ヒドロキシエチルセルロース 4.5
アルギン酸ナトリウム 2.5
サッカリンナトリウム 0.02
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0061】
〔実施例14〕
下記粉末状組成物14を練り込んだ粘土状のアルギン酸印象材
(そのまま歯牙で印象材を咬んで適用する)
美白用組成物14(粉末状)
トリポリリン酸ナトリウム 10.0 %
ピロリン酸ナトリウム 3.0
ヘキサメタリン酸ナトリウム(環状) 2.0
ラウリル硫酸ナトリウム 5.0
N−ラウロイルサルコシンナトリウム 1.0
N−ラウロイルグルタミンナトリウム 1.0
ラウリルリン酸ナトリウム 3.0
ステビオサイド 0.1
粉末香料 3.0
粉末エタノール(エタノール分:30%) バランス
計 100.0 %
【0062】
〔実施例15〕
下記練歯磨状組成物15と、シリコーンゴム製マウストレーとの組み合わせ
(使用時に練歯磨状組成物をマウストレーに充填し、咬んで適用する)
美白用組成物15(練歯磨状)
トリポリリン酸ナトリウム 5.0 %
ピロリン酸ナトリウム 5.0
N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム 1.0
ソルビット 15.0
キシリトール 10.0
無水ケイ酸 20.0
キサンタンガム 2.0
カラゲナン 0.5
サッカリンナトリウム 0.1
香料 1.0
精製水 バランス
計 100.0 %
【0063】
〔実施例16〕
下記液状歯磨様組成物16と、個人の歯型に成型して使う熱可塑性エチレン−酢酸ビニル共重合体製マウスピースとの組み合わせ
(使用時に液状歯磨様組成物をマウスピースに流し込み、咬んで適用する)
美白用組成物16(液状歯磨様)
トリポリリン酸カリウム 1.0 %
ピロリン酸カリウム 0.2
ヘキサメタリン酸ナトリウム(環状) 0.3
ラウリルリン酸ナトリウム 0.5
プロピルアルコール 5.0
プロピレングリコール 5.0
ソルビット 40.0
無水ケイ酸 10.0
キサンタンガム 1.0
フッ化ナトリウム 0.22
サッカリンナトリウム 0.1
青色1号 0.0002
香料 1.0
精製水 バランス
計 100.0 %
【0064】
〔実施例17〕
下記液状組成物17を含浸させた歯列形に切込みを入れたスポンジ
(そのまま歯牙にスポンジをはめ込むか、スポンジを咬んで適用する)
美白用組成物17(液状)
トリポリリン酸ナトリウム 0.1 %
エタノール 30.0
プロピレングリコール 2.0
グリセリン 10.0
サッカリンナトリウム 0.01
青色1号 0.0002
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0065】
〔実施例18〕
下記液状組成物18を含浸させたレーヨン製不織布シート
(そのまま歯牙にシートを貼付して適用する)
美白用組成物18(液状)
トリポリリン酸ナトリウム 7.0 %
ピロリン酸ナトリウム 1.0
エタノール 15.0
プロピルアルコール 5.0
サッカリンナトリウム 0.02
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0066】
〔実施例19〕
下記液状組成物19と、綿球を内側に敷き詰めたマウストレーとの組み合わせ
(使用時に液状組成物を綿球に含浸させ、トレーを咬んで適用する)
美白用組成物19(液状)
トリポリリン酸ナトリウム 5.0 %
エタノール 8.0
サッカリンナトリウム 0.01
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0067】
〔実施例20〕
下記泡状組成物20と、シリコーンゴム製マウストレーとの組み合わせ
(使用時に泡状組成物をマウストレーに盛り上げ、咬んで適用する)
美白用組成物20(泡状)
トリポリリン酸ナトリウム 3.0 %
トリポリリン酸カリウム 1.0
エタノール 0.5
ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.3
ポリビニルピロリドン 1.0
サッカリンナトリウム 0.1
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0068】
〔実施例21〕
下記泡状組成物21と、個人の歯型に成型して使う熱可塑性エチレン−酢酸ビニル共重合体製マウスピースとの組み合わせ
(使用時に泡状組成物をマウスピースに流し込み、咬んで適用する)
美白用組成物21(泡状)
ピロリン酸カリウム 0.5 %
メタリン酸ナトリウム(P鎖=40) 0.5
エタノール 3.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0
ポリエチレングリコール 5.0
サッカリンナトリウム 0.1
香料 0.5
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0069】
〔実施例22〕
下記ペースト状組成物22と、水不溶性アクリル製歯牙パック材との組み合わせ
(使用時にペースト状組成物を歯牙に塗布し、その上からパック材を上塗りして被膜を作って適用する)
美白用組成物22(ペースト状)
ピロリン酸ナトリウム 1.0 %
プロピルアルコール 0.05
プロピレングリコール 3.0
グリセリン 10.0
ソルビット 10.0
キサンタンガム 2.0
サッカリンナトリウム 0.01
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0070】
〔実施例23〕
下記ペースト状組成物23と、ポリエチレン製フィルムシートとの組み合わせ(使用時にペースト状組成物を歯牙に塗布し、その上からフィルムシートで被覆し、適用する)
美白用組成物23(ペースト状)
トリポリリン酸ナトリウム 4.0 %
エタノール 10.0
ヒドロキシエチルセルロース 3.0
サッカリンナトリウム 0.01
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0071】
〔実施例24〕
下記ゲル状組成物24を埋没させた天然ゴム製チューイングブラシ
(そのまま歯牙でチューイングブラシを咬んで適用する)
美白用組成物24(ゲル状)
メタリン酸ナトリウム(P鎖=14) 5.0 %
エタノール 7.0
プロピルアルコール 3.0
グリセリン 20.0
カラゲナン 5.0
サッカリンナトリウム 0.01
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0072】
〔実施例25〕
下記ゲル状組成物25を内側に接着させた前歯の人工歯冠
(そのまま歯牙に歯冠をはめ込んで適用する)
美白用組成物25(ゲル状)
ヘキサメタリン酸ナトリウム(環状) 3.0 %
エタノール 15.0
アルギン酸ナトリウム 5.0
トリクロサン 0.1
サッカリンナトリウム 0.02
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0073】
〔実施例26〕
下記ゲル状組成物26を粘着層とするレーヨン/ポリプロピレン製歯牙貼付シート
(そのまま歯牙にシートを貼付して適用する)
美白用組成物26(ゲル状)
トリポリリン酸ナトリウム 5.0 %
エタノール 8.0
ソルビット 30.0
ヒドロキシエチルセルロース 4.5
アルギン酸ナトリウム 2.5
サッカリンナトリウム 0.02
香料 1.0
5N塩酸(pH調整剤) 適量
精製水 バランス
計 100.0 %
【0074】
〔実施例27〕
下記粉末状組成物27を練り込んだ粘土状のアルギン酸印象材
(そのまま歯牙で印象材を咬んで適用する)
美白用組成物27(粉末状)
トリポリリン酸ナトリウム 10.0 %
ピロリン酸ナトリウム 3.0
ヘキサメタリン酸ナトリウム(環状) 2.0
ステビオサイド 0.1
粉末香料 3.0
粉末エタノール(エタノール分:30%) バランス
計 100.0 %
【0075】
〔実施例28〕
下記練歯磨状組成物28と、シリコーンゴム製マウストレーとの組み合わせ
(使用時に練歯磨状組成物をマウストレーに充填し、咬んで適用する)
美白用組成物28(練歯磨状)
トリポリリン酸ナトリウム 5.0 %
ピロリン酸ナトリウム 5.0
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
ソルビット 15.0
キシリトール 10.0
無水ケイ酸 20.0
キサンタンガム 2.0
カラゲナン 0.5
サッカリンナトリウム 0.1
香料 1.0
精製水 バランス
計 100.0 %
【0076】
〔実施例29〕
下記液状歯磨様組成物29と、個人の歯型に成型して使う熱可塑性エチレン−酢酸ビニル共重合体製マウスピースとの組み合わせ
(使用時に液状歯磨様組成物をマウスピースに流し込み、咬んで適用する)
美白用組成物29(液状歯磨様)
トリポリリン酸カリウム 1.0 %
ピロリン酸カリウム 0.2
ヘキサメタリン酸ナトリウム(環状) 0.3
プロピルアルコール 5.0
プロピレングリコール 5.0
ソルビット 40.0
無水ケイ酸 10.0
キサンタンガム 1.0
フッ化ナトリウム 0.22
サッカリンナトリウム 0.1
青色1号 0.0002
香料 1.0
精製水 バランス
計 100.0 %
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、歯に付着した強固なステインを簡単かつ確実に除去して、歯を美白にする効果が高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において、ステイン除去試験に用いた前歯舌面の概略図である。
Claims (4)
- (A)下記一般式(1)
Mn+2PnO3n+1 …(1)
(但し、MはNa又はKを示し、n≧2である。)
で表される直鎖状のポリリン酸塩及び下記一般式(2)
(MPO3)m …(2)
(但し、MはNa又はKを示し、m≧3である。)
で表される環状のポリリン酸塩から選ばれる1種又は2種以上を含有すると共に、(B)アルキル硫酸ナトリウム,N−アシルグルタミン酸ナトリウム,N−アシルサルコシンナトリウム,N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム,N−メチル−N−アシルアラニンナトリウムから選ばれるアニオン界面活性剤及びエチルアルコール,プロピルアルコールから選ばれる炭素数3以下の低級アルコールから選ばれる1種又は2種以上を含有する美白用組成物と、この組成物を、該組成物が使用中に口中で唾液により希釈されたり、咬合,咀嚼の機械的な力により除去されることなく歯牙に保持、固定させる適用用具とを具備することを特徴とする歯の美白用セット。 - 美白用組成物が、(B)成分としてアニオン界面活性剤と炭素数3以下の低級アルコールとを含有する請求項1記載の歯の美白用セット。
- 美白用組成物が、更にゲル化剤を含有する請求項1又は2記載の歯の美白用セット。
- 組成物を歯牙に保持、固定させる適用用具が、水不溶性のテープ、シート、フィルム、歯科用トレー、マウストレー、マウスピース、スポンジ、印象材、パック材、歯列に成型した歯のカバー、又は歯列に成型した歯牙接触面に多数の突起物を有するチューイングブラシである請求項1、2又は3記載の歯の美白用セット。
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