JP2016115689A - 光学素子、設計方法及び集光型太陽光発電装置 - Google Patents

光学素子、設計方法及び集光型太陽光発電装置 Download PDF

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慎二 平松
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Abstract

【課題】風速の強い状況で砂粒子等が衝突しても傷が付きにくい耐傷付き性に優れた光学素子を提供する。【解決手段】太陽光が入射する平面状の第1面と入射した太陽光が出射する平面状の第2面とを有する有機性樹脂からなる透光性基板5と、この透光性基板5の第1面に形成した該透光性基板5と異なる組成の薄膜層7と、透光性基板5の第2面に形成した、太陽電池素子2に太陽光を集光させるフレネルレンズ素子6とを備えた太陽光集光用の光学素子4において、薄膜層7は、無機成分が80質量%以上含まれ、かつ0.5μm以上3.0μm以下の厚みで形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、表面に薄膜層が形成された光学素子、設計方法及び集光型太陽光発電装置に
関する。
近年、自然エネルギーの利用が注目されており、そのひとつに太陽光のエネルギーを太陽電池によって電力に変換する太陽光発電がある。このような太陽光発電として、発電効率(光電変換効率)を高めて大電力を得るために、同一平面上に複数配置された太陽電池素子の前方側に、太陽光を各太陽電池素子に集光させるための集光レンズ(フレネルレンズ)を配設した構成の集光型太陽光発電装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
集光型太陽光発電装置は、集光レンズで太陽光を集光して太陽電池素子に受光させる構成により、高価な太陽電池素子のサイズを小さくできるので、発電装置全体の低コスト化を図ることができる。このため、集光型太陽光発電装置は、日照時間が長く、集光面を大面積化しても設置可能な広大な地域などで、電力供給用途として普及しつつある。
ところで、集光型太陽光発電装置による発電に適した地域(日照時間が長く、集光面を大面積化しても設置可能な広大な地域)として、例えば、米国の南西部(ネバダ州など)、中東、中国の内陸部などが挙げられる。これらの地域では、年間を通じて強風が吹くことがしばしばあり、しかも周囲に砂漠地帯が広がっているため、砂塵によってケイ素を主成分とする微細な砂粒子が空気中に巻き上げられる。
例えば、非特許文献1には、中東のサウジアラビアでは20m/secの風速において地上1mの高さで粒径約40μm、地上20mの高さで粒径約20μmの砂粒子が含まれていると記載されている。
また、例えば、非特許文献2には、集光型太陽電池用フレネルレンズの材料が、透過率と耐傷付き性に優れるアクリル樹脂(PMMA)の場合でも、ガラスと比較すると砂塵に対する耐久性は低く、風速の強い状況で砂粒子が衝突すると傷が付き、曇り度(ヘイズ)が上昇すると記載されている。
特開2006−343435号公報 Amosphwic Emvronmrnf Vol. 21. No 12. pp. 2723-2725. 1987 Solar Energy 86 (2012) 3021-3025
ところで、例えば平均粒径20μmの砂粒子が、20m/secの風速で有機性樹脂からなるプラスチック基板に衝突すると、プラスチック基板の表面に傷が発生する。また、ガラス基板はプラスチック基板よりも耐砂塵性が良いことが知られている。
また、集光型太陽光発電装置で用いられる基板材料には、発電効率を高めるために光透過率が高くかつ太陽光で劣化しないことが求められる。そのため、透過性基板の材質として、一般的にアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂などが用いられている。
しかしながら、ポリカーボネート樹脂はアクリル樹脂と比較して耐光性がなく、また、表面傷つき性の耐久力がないため適していない。また、ガラス基板は、プラスチック基板と比較して比重が大きく、同じ面積において重量が増加する。更に、集光型太陽光発電装置では、太陽光を追尾するための追尾装置が必要であり、ガラス基板を用いることで装置全体の重量が大きくなると、追尾装置の破損等につながりやすくなるため望ましくない。
また、透過率と耐傷付き性に優れるアクリル樹脂においても、風速の強い状況で砂粒子が衝突すると表面に傷が付き、曇り度(ヘイズ)が上昇する。
このため、集光型太陽光発電装置で用いられる透過性基板をアクリル樹脂で形成した場合、集光型太陽電池用の集光レンズ(例えばフレネルレンズ)において、透過性基板の曇り度が上昇することによって光が散乱する。このため、集光レンズによって太陽電池素子上に光を効率力集光することができなくなり、発電効率の大幅な低下につながる。例えば、透過性基板の曇り度が10%上昇すると、発電効率は約10%程度低下する。
特に集光型太陽光発電装置は長期(例えば10年以上)にわたって発電量を安定して維持することが求められるため、透過性基板の耐傷つき性は、砂塵が多く存在する地域においては重要な課題である。
そこで、本発明は、風速の強い状況で砂粒子等が衝突しても傷が付きにくい耐傷付き性に優れた光学素子、設計方法及び集光型太陽光発電装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に記載の光学素子は、太陽光が入射する平面状の第1面と入射した太陽光が出射する平面状の第2面とを有する有機性樹脂からなる透光性基板と、前記透光性基板の前記第1面に形成した、該透光性基板と異なる組成の薄膜層と、前記透光性基板の前記第2面に形成した、集光レンズ機能を有するシート状の集光レンズ素子とを備えた太陽光集光用の光学素子であって、前記薄膜層は、無機成分が80質量%以上含まれ、かつ0.5μm以上3.0μm以下の厚みで形成されていることを特徴としている。
請求項2に記載の光学素子は、前記薄膜層の材料屈折率が、有機性樹脂からなる前記透光性基板よりも、0.01以上小さいことを特徴としている。
請求項3に記載の光学素子は、前記集光レンズ素子が、フレネルレンズパターンが形成されたフレネルレンズ素子であることを特徴としている。
請求項4に記載の設計方法は、太陽光が入射する平面状の第1面と入射した太陽光が出射する平面状の第2面とを有する有機性樹脂からなる透光性基板と、前記透光性基板の前記第1面に形成した、該透光性基板と異なる組成の薄膜層と、前記透光性基板の前記第2面に形成した、集光レンズ機能を有するシート状の集光レンズ素子とを備えた太陽光集光用の光学素子であって、前記薄膜層を形成するにあたり、平均粒子径40〜50μmで、シリカ成分を80質量%以上含む珪砂を、風速20m/sec、かつ密度1.9g/mの条件で、請求項1に記載の光学素子の前記透光性基板の第1面に対して、該珪砂の噴射方向と前記透光性基板の主面の法線成す角度が0度と45度の条件において、10秒間衝突させた時に、珪砂の衝突前から衝突後における前記透光性基板の曇り度の上昇率が、前記角度が0度と45度ともに10%以下となるように、前記薄膜層の組成と厚みを決定することを特徴としている。
請求項5に記載の設計方法は、太陽光が入射する平面状の第1面と入射した太陽光が出射する平面状の第2面とを有する有機性樹脂からなる透光性基板と、前記透光性基板の前記第1面に形成した、該透光性基板と異なる組成の薄膜層と、前記透光性基板の前記第2面に形成した、集光レンズ機能を有するシート状の集光レンズ素子とを備えた太陽光集光用の光学素子であって、前記薄膜層を形成するにあたり、平均粒子径40〜50μmで、シリカ成分を80質量%以上含む珪砂を、風速20m/sec、かつ密度1.9g/mの条件で、請求項1に記載の光学素子の前記透光性基板の第1面に対して、該珪砂の噴射方向と前記透光性基板の主面の法線成す角度が45度の条件において、10秒間衝突させた後IEC62106に定められる氷結試験後に、氷結試験前から氷結試験後における曇り度の上昇率が5%以下となるように、前記薄膜層の組成と厚みを決定することを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、太陽光を集光する光学素子と、前記光学素子により集光された太陽光を受光して光電変換する太陽電池素子を備えた集光型太陽光発電装置において、前記光学素子は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学素子であることを特徴としている。
請求項1に記載の光学素子によれば、太陽光が入射する平面状の第1面と入射した太陽光が出射する平面状の第2面とを有する有機性樹脂からなる透光性基板と、透光性基板の第1面に形成した、該透光性基板と異なる組成の薄膜層と、透光性基板の第2面に形成した、集光レンズ機能を有するシート状の集光レンズ素子とを備えた太陽光集光用の光学素子であって、薄膜層は、無機成分が80質量%以上含まれ、かつ0.5μm以上3.0μm以下の厚みで形成されているので、透光性基板の太陽光入射側の表面の硬度をガラス並みに硬くすることができる。
これにより、風速の強い状況で砂粒子等が透光性基板に衝突しても、透光性基板に傷がつくことが低減され、曇り度が向上することを防ぐことができる。
ところで、薄膜層の厚みが0.5μmよりも薄くなると、硬度が維持できなくなり、耐傷付き性の効果が小さくなる。また、3.0μm以上に厚くした場合は、耐傷付き性は維持されるが、衝撃により傷が発生した場合に衝撃によってクラックが深く発生し、曇り度が上昇する問題がある。
また、薄膜層の厚みが厚くなると、野外暴露時の温度変化にさらされた場合、透光性基材と薄膜層の各材料の線膨張率差により薄膜層に応力が付与され、薄膜層にクラックが発生する。そのため、薄膜層の厚みは、硬度の保てる0.5μm以上で、かつ砂塵の衝突や温度変化によってクラックの発生が抑制される3.0μm以下で形成することが望ましい。
また、薄膜層の無機成分が80質量%以上含まれない組成の場合は、野外暴露時の太陽光の紫外線によって薄膜層の黄変が発生し、300〜600nm程度の波長範囲で、光透過率の低下率が大きくなる。特に、集光型太陽光発電装置で主流となっている3接合太陽電池素子(太陽電池セル)にとって、短波長を吸収する太陽電池素子に入射する光の割合が低下する。3接合太陽電池素子の中の一つのセルの発電量が変化すると、他のセルへの発電量にも影響を及ぼす。そのため、部分的な透過率低下は大幅な発電効率の低下に繋がる。
更に、本発明の請求項1では、薄膜層の無機成分が80質量%以上含まれていることによって、太陽光の紫外線が長時間照射されても黄変を小さくすることができる。このため、薄膜層の無機成分は、望ましくは90質量%以上含まれるとさらに耐紫外線性が向上する。
また、請求項2に記載の光学素子によれば、薄膜層の材料屈折率を、有機性樹脂からなる透光性基板よりも、0.01以上小さくしているので、表面反射が低減し、光の透過率が向上して太陽電池素子の発電効率向上につながる。
また、請求項3に記載の光学素子によれば、集光レンズ素子は、フレネルレンズパターンが形成されたフレネルレンズ素子であるので、効率よく太陽光を太陽電池素子上に集光させることができる。
また、請求項4に記載の設計方法では、太陽光が入射する平面状の第1面と入射した太陽光が出射する平面状の第2面とを有する有機性樹脂からなる透光性基板と、前記透光性基板の前記第1面に形成した、該透光性基板と異なる組成の薄膜層と、前記透光性基板の前記第2面に形成した、集光レンズ機能を有するシート状の集光レンズ素子とを備えた太陽光集光用の光学素子であって、前記薄膜層を形成するにあたり、平均粒子径40〜50μmで、シリカ成分を80質量%以上含む珪砂を、風速20m/sec、かつ密度1.9g/mの条件で、請求項1に記載の光学素子の前記透光性基板の第1面に対して、該珪砂の噴射方向と前記透光性基板の主面の法線成す角度が0度と45度の条件において、10秒間衝突させた時に、珪砂の衝突前から衝突後における前記透光性基板の曇り度の上昇率が、前記角度が0度と45度ともに10%以下となるように、前記薄膜層の組成と厚みを決定する。
更に、請求項5に記載の設計方法では、太陽光が入射する平面状の第1面と入射した太陽光が出射する平面状の第2面とを有する有機性樹脂からなる透光性基板と、前記透光性基板の前記第1面に形成した、該透光性基板と異なる組成の薄膜層と、前記透光性基板の前記第2面に形成した、集光レンズ機能を有するシート状の集光レンズ素子とを備えた太陽光集光用の光学素子であって、前記薄膜層を形成するにあたり、平均粒子径40〜50μmで、シリカ成分を80質量%以上含む珪砂を、風速20m/sec、かつ密度1.9g/mの条件で、請求項1に記載の光学素子の前記透光性基板の第1面に対して、該珪砂の噴射方向と前記透光性基板の主面の法線成す角度が45度の条件において、10秒間衝突させた後IEC62106に定められる氷結試験後に、氷結試験前から氷結試験後における曇り度の上昇率が5%以下となるように、前記薄膜層の組成と厚みを決定する。
このようにして薄膜層の組成と厚みを決定することで、以下のような利点がある。
前記非特許文献2では、基板の主面の法線を、砂の噴射方向に対して45度の角度で試験を行っている。ガラスのように硬度が高い透光性基板は、砂の衝撃力が一定以下では対傷つき性が高いが、衝撃力が強くなると急激に傷がつきやすくなり、曇り度が上昇することが分かった。特に、野外に光学素子を設置した場合、砂塵はあらゆる方向から衝突するために、透光性基板の主面の法線を、砂の進行方向に対して0度に対しても傷がつき難い光学素子が求められる。
また、樹脂基板のように、ガラスと比較して硬度の小さな基板は、45度の角度においても衝突する砂が基板を傷つける衝撃力を維持している為、砂の衝突する頻度にほぼ比例して曇り度が上昇する。しかし、45度以上の角度になると、衝撃力が非常に弱く、曇り度の上昇は非常に小さくなるため、発電に影響を及ぼさなくなる。
そのために、透明樹脂基板の主面の法線を、砂の進行方向に対して0度と45度の角度に設定した場合において、曇り度の上昇を小さくする、透明樹脂基板上の薄膜層の構造(組成と厚み)を選択することが重要となる。
また、本発明に係る集光型太陽光発電装置によれば、本発明に係る光学素子を有しているので、風速の強い状況で砂粒子等が透光性基板に衝突しても、透光性基板に傷がつくことが低減され、曇り度が向上することを防ぐことができる。よって、砂塵が多く存在する地域においても、長期にわたって発電量を安定して維持することができる。
本発明の実施形態に係る光学素子を備えた集光型太陽光発電装置の概略構成を示す断面図。 本発明の実施形態に係る集光型太陽光発電装置の太陽光入射側から見た概要を示す平面図。 (a),(b)は、透光性基板表面の薄膜層の耐傷付き性(曇り度)を評価するための装置を示した図。
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る光学素子を備えた集光型太陽光発電装置の概略構成を模式的に示した概略断面図である。
〈集光型太陽光発電装置の全体構成〉
図1に示すように、本実施形態に係る集光型太陽光発電装置1は、受光した太陽光を光電変換する太陽電池素子(太陽電池セル)2と、該太陽電池素子2が実装された太陽電池基板3と、太陽電池素子2の前方側(太陽光入射側)に対向するようにして配置され、太陽光を集光する光学素子4とを主要構成部材として備えている。なお、図1において、L1は光学素子4に入射する太陽光、L2は光学素子4で集光された太陽光を示している。
光学素子4は、太陽光入射側に設けた透光性基板5と、該透光性基板5の出射側(太陽電池素子2と対向する側)の面に接着された透光性を有するシート状の集光レンズ素子としてのフレネルレンズ素子6とで構成されている。フレネルレンズ素子6で集光された光は太陽電池素子2上に入射される。また、透光性基板5の太陽光入射側の面(以下、「表面」という)には、その表面の保護等ために、透光性基板5と異なる組成の薄膜層7が形成されている(本発明の特徴である薄膜層7の詳細については後述する)。
この集光型太陽光発電装置1は、図2に示すように、太陽電池基板3(図1参照)上に一定間隔で複数の太陽電池素子2が実装され、また各太陽電池素子2とそれぞれ対向するようにして複数の光学素子4が同一平面上に一体的に設けられている。なお、図2では、太陽電池素子2(光学素子4)の数を12(縦横:3×4)個しか示していないが、実際には多数の太陽電池素子2と光学素子4によって、大サイズの集光型太陽パネルを構成している。
各太陽電池素子2と各光学素子4は、精度よく位置決めされて配置されており、また太陽電池基板3と光学素子4との間の側面周囲等は、太陽電池基板3と光学素子4との間の空間内部に湿気(水分)や塵等が侵入しないように封止されている。なお、対向配置される太陽電池素子2と光学素子4の数や大きさは、集光型太陽光発電装置1のサイズや設置場所等によって任意に設定される。
前記光学素子4は、太陽光で利用できる波長域(350〜1850nm程度)において光透過率が高く、かつ透明であることが求められる。集光型太陽光発電装置1では、光学素子4の主面に垂直な方向から進入した光のみがフレネルレンズ素子6の屈折作用で集光されて利用される。
ところで、光学素子4を構成する透光性基板5の表面側は自然環境に曝されるので、例えば、風速の強い状況で砂粒子等が透光性基板5の表面に衝突すると傷が付き、曇り度(ヘイズ)が上昇する。そのため、透光性基板5の曇り度が上昇すると光が散乱され、光が効率よく集光できず発電効率が大幅に低下する。
曇り度(ヘイズ)は、以下の式で求められる。
曇り度=(散乱光/全光線透過光)×100(%)
即ち、この散乱光は、透光性基板5表面によって散乱された光であり、曇り度は、透光性基板5を透過する全光線透過光に対する透光性基板5表面での散乱光の割合である。
なお、曇り度は、プラスチック−透明材料のヘイズの求め方(JIS K 7136)で規定されている方法で測定を行う。曇り度が高いと散乱光の割合が増加し、この散乱光は光学素子4を透過して太陽電池素子2に入射することができないため、発電効率が低下する。
そのため、本発明の実施形態では、透光性基板5の表面に、風速の強い状況で砂粒子等が衝突しても傷が付きにくい耐傷付き性に優れた後述する薄膜層7を形成している。
また、本発明では、前記薄膜層7を形成するにあたり、平均粒子径40〜50μmで、シリカ成分を80質量%以上含む珪砂を、風速20m/sec、かつ密度1.9g/mの条件で、透光性基板5の表面(太陽光入射面)に対して、該珪砂の噴射方向と透光性基板5の主面の法線成す角度が0度と45度の条件において、10秒間衝突させた時に、珪砂の衝突前から衝突後における透光性基板5の曇り度の上昇率が、前記角度が0度と45度ともに10%以下となるように、薄膜層7の組成と厚みが後述するように決定されている。
更に、本発明では、前記薄膜層7を形成するにあたり、平均粒子径40〜50μmで、シリカ成分を80質量%以上含む珪砂を、風速20m/sec、かつ密度1.9g/mの条件で、前記透光性基板5の表面(太陽光入射面)に対して、該珪砂の噴射方向と透光性基板5の主面の法線成す角度が45度の条件において、10秒間衝突させた後IEC62106に定められる氷結試験後に、氷結試験前から氷結試験後における曇り度の上昇率が5%以下となるように、薄膜層7の組成と厚みが後述するように決定されている。
(薄膜層7の膜構造)
透光性基板5の平坦状の表面に薄膜層7を形成する方法としては、特に規定されるものではないが、熱硬化性のハードコート性能を有するコート液を、ダイコーティング法、フローコーティング法、ディップコーティング法、スプレーコーティング法等により均一に塗工する。そして、その後、透光性基板5の表面と反対側の面に接着されているフレネルレンズ素子6表面のフレネルレンズパターン形状の角度が変わらない範囲で加熱して、熱硬化することで接着させることができる。この加熱時の温度は、透光性基板5の材料のガラス転移温度以下で実施することが望ましい。
なお、上記の熱硬化による硬化方法以外にも、紫外線の照射による硬化方法などがある。また、ハードコート性を有するコート液を種々の方法で透光性基板5の表面に均一に塗工後、紫外線の照射で硬化させて薄膜層7を形成することもできる。
また、薄膜層7の厚みは、0.5μm以上3.0μm以下が望ましい。薄膜層7の厚みが0.5μmよりも薄くなると、硬度が維持できなくなり、耐傷付き性の効果が小さくなる。また、薄膜層7の厚みを3.0μm以上に厚くした場合は、耐傷付き性は維持されるが、衝撃により傷が発生した場合に衝撃によってクラックが深く発生し、曇り度が上昇する問題がある。
薄膜層7を形成するこのコート液には、シリカ(SiO)を主成分とする無機化合物が含有する溶媒を乾燥した後に、80重量パーセント以上、より望ましくは90重量パーセント以上含まれることが望ましい。有機成分が多い場合、野外暴露時に紫外線により有機成分が分解されて薄膜の劣化や黄変による発電効率の低下につながる。
無機化合物(無機成分)としては、広い波長範囲にわたって光透過率が高いシリカや酸化チタン、酸化タングステン等の酸化化合物が望ましい。なお、酸化化合物の屈折率が高くなると、界面反射が多くなり発電効率の低下につながるため、酸化化合物の材料は屈折率の低いシリカ系を用いることがより望ましい。
また、コート液には、無機成分同士の接着を促すために、少量の有機成分を含むほうが、薄膜を均一に形成しやすく、また有機成分が主体である透光性基板5との密着性が向上し、透光性基板5から薄膜層7が剥離することを防ぐことができる。
透光性基板5から薄膜層7が剥離すると、剥離面で反射する光が増加し、太陽電池素子2まで到達する光量が減少する。また、強風によって砂粒子が透光性基板5の表面の薄膜層7に衝突した衝撃で、この薄膜層7が剥がれる可能性が高くなり、透光性基板5の曇り度が増加して発電効率の低下につながる。
また、透光性基板5にコート液を塗工する前に、透光性基板5の表面をプラズマ処理して表面改質することで、透光性基板5と薄膜層7の密着性をより高めることができる。なお、プラズマ処理以外にも、エキシマ処理やコロナ処理を施しても表面改質することができる。
また、透光性基板5の表面の薄膜層7に対して、JIS規格K5600-5-6(ISO 2409:1992)に基づいてクロスハッチテストを行った。テスト後の薄膜層7の剥離を調べた結果、剥離は生じていなく、透光性基板5と薄膜層7は良好に密着していた。
なお、透光性基板5と薄膜層7との密着性が低いと、砂粒子などが衝突した場合に薄膜層7の剥離が起こる。また、外気での熱変化によって、透光性基板5と薄膜層7に応力が発生した場合に界面での剥離が発生する。どちらの場合も透光性基板5の曇り度の上昇につながり発電効率の低下となるため、透光性基板5と薄膜層7を良好に密着性させる必要がある。
また、薄膜層7の材料屈折率を、有機性樹脂からなる透光性基板5よりも、0.01以上小さくすることが望ましい。薄膜層7の材料屈折率を透光性基板5よりも、0.01以上小さくすることで、表面反射が低減し、光の透過率が向上して太陽電池素子の発電効率向上につながる。
砂塵等によって砂粒子が光学素子4に衝突する際の光学素子4の耐傷付き性、即ち、透光性基板5の表面に形成した薄膜層7の耐傷付き性を評価するために、例えば以下のような装置、及び方法を用いることができる。
透光性基板5表面の薄膜層7の耐傷付き性(曇り度)を評価する場合、例えば図3(a)に示すように、砂粒子Sが充填された容器10の上部吸入口10aと下部排出口10bに、配管11a,1bを通して圧縮空気を導入させ、この圧縮空気によって砂粒子Sをノズル12の先端から、所定距離を設けて前方側に配置した透光性基板5の表面(薄膜層7)に向けて噴射させる。
この際、透光性基板5の表面(薄膜層7)付近における圧縮空気の風速が20m/secとなるように、容器10の上部吸入口10aと下部排出口10bに導入される圧縮空気の圧力を調整する。そして、透光性基板5の表面(薄膜層7)付近に対して、10秒間20m/secの風速で圧縮空気を噴射させた。この際、ノズル12の先端と透光性基板5の表面(薄膜層7)間の距離やノズル12の先端からの噴射範囲等を調整して、透光性基板5の表面(薄膜層7)付近での砂粒子Sの密度が1.9g/m程度となるようにしている。
なお、図3(a)では、ノズル12の先端から噴射される圧縮空気(砂粒子)の方向に対して、透光性基板5の表面(薄膜層7)が垂直となって配置されており、この状態での透光性基板5の角度(α)を0度とする。
また、図3(b)では、ノズル12の先端から噴射される圧縮空気(砂粒子)の方向に対して、透光性基板5の表面(薄膜層7)が45度傾斜して配置されており、この状態での透光性基板5の角度(α)を45度とする。このように、圧縮空気(砂粒子)の進行方向に対して透光性基板5の主面の法線角度が、0度又は45度となるように配置する。なお、透光性基板5は配置した角度で動かないように保持される。
そして、以下の実施例(実施例1、比較例1〜3)に示したように、透光性基板5の表面(薄膜層7)の角度(α)が0度と45度の場合に上記の条件で砂粒子を含んだ圧縮空気を吹き付けて、薄膜層7の耐傷付き性を、JIS規格(JIS K 7136)に基づいて曇り度の測定によって評価する。
次に、前記した本発明の透光性基板5の表面に形成した薄膜層7の耐傷付き性を曇り度によって評価するために、以下に示す本発明の実施例1と比較用の比較例1〜3の構成を有する薄膜層を表面に形成した透光性基板で、曇り度(%)の評価を行った。また、比較例4は、IEC62106 Humidity freeze test Option HFC-2に定められる氷結試験による評価と、紫外線による劣化評価である。なお、表1は、実施例1と比較用の比較例1〜3における、薄膜層7の耐傷付き性(曇り度)の評価結果である。
〈実施例1〉
実施例1では、厚み3mm、面積1mのメタクリル樹脂からなる透明樹脂基板の上に、固形分中のシリカの体積比率が80%以上である熱硬化性のSDC社製Crystal Coat MP-101の塗工液を、スプレーコート法によって均一に塗工して5分間自然乾燥後、80℃の加熱炉で60分間過熱乾燥を行った。
そして、加熱によってコート液中の残存溶媒を揮発させ、かつ熱により薄膜を硬化させた。熱硬化後の薄膜層の厚みは2μmで、屈折率は基板の樹脂よりも0.05低い。
この実施例1において、薄膜形成前の全光線透過率は92.5%、薄膜形成後の透過率は93.1パーセント、曇り度は0.3%であった。薄膜層を形成することで全光線透過率が0.6%向上した。
この薄膜層を形成した基板を、IEC62106 Humidity freeze test Option HFC-2に定められる氷結試験を行った結果、外観上クラック等の発生は見られなかった。
また、この薄膜層を形成した基板に、竹折砿業所社製の9号硅砂(平均粒子径48μm)を用いて、硅砂の空気中密度が1.9g/m、風速20m/secの条件で、図3(a),(b)に示したように、基板の主面の法線のなす角度αが0度と45度の2条件で硅砂を10秒間吹きつけ処理を行った後、曇り度の測定を行った。
実施例1の測定では、α=0度の場合の曇り度は4.4%、α=45度の場合の曇り度は4.4%であった。
<比較例1>
比較例1では、厚み3mm、面積1mのメタクリル樹脂からなる透明樹脂基板を用いて、その表面に薄膜層を作製しないこと以外は実施例1と同様の条件で試験を行った。
この透明樹脂基板の全光線透過率は92.5%、曇り度は0.5%であった。そして、この透明樹脂基板を、IEC62106 Humidity freeze test Option HFC-2に定められる氷結試験を行った結果、外観上クラック等の発生は見られなかった。
また、実施例1と同様の条件で、図3(a),(b)に示したように、基板の主面の法線のなす角度αが0度と45度の2条件で硅砂を10秒間吹きつけ処理を行った後、曇り度の測定を行った。
比較例1の測定では、α=0度の場合の曇り度は16.8%、α=45度の場合の曇り度は17.7%であり、実施例1と比べると、α=0度、45度のどちらも曇り度が上昇した。
<比較例2>
比較例2では、厚み3mm、面積1mの熱強化ガラス(B270)を用いて、薄膜層を作製しないこと以外は実施例1と同様の条件で試験を行った。
この透明樹脂基板の全光線透過率は91.8%、曇り度は0.4%であった。そして、この透明樹脂基板を、IEC62106 Humidity freeze test Option HFC-2に定められる氷結試験を行った結果、外観上クラック等の発生は見られなかった。
また、実施例1と同様の条件で、図3(a),(b)に示したように、基板の主面の法線のなす角度αが0度と45度の2条件で硅砂を10秒間吹きつけ処理を行った後、曇り度の測定を行った。
比較例2の測定では、α=0度の場合の曇り度は8.7%、α=45度の場合の曇り度は3.3%であり、実施例1と比べると、α=0度では曇り度が上昇した。
<比較例3>
比較例3では、厚み3mm、面積1mのメタクリル樹脂からなる透明樹脂基板の上に、作製した薄膜層の厚みを5μmとしたこと以外は実施例1と同様の条件で試験を行った。
この基板の400〜800nm波長範囲の透過率は93.2%、曇り度は0.4%であった。そして、この基板を、IEC62106 Humidity freeze test Option HFC-2に定められる氷結試験を行った結果、外観上クラック等の発生が見られた。
また、実施例1と同様の条件で、図3(a),(b)に示したように、基板の主面の法線のなす角度αが0度と45度の2条件で硅砂を10秒間吹きつけ処理を行った後、曇り度の測定を行った。
比較例3の測定では、α=0度の場合の曇り度は2.1%、α=45度の場合の曇り度は5.5%であり、実施例1と比べた場合、薄膜層の厚みによる耐傷付き性への影響は見られなかった。
<比較例4>
比較例4では、厚み3mm、面積1mのメタクリル樹脂からなる透明樹脂基板の上に、固形分中のシリカの体積比率が80%未満であるUV硬化性樹脂をスプレーコート法によって均一に塗工し、紫外線を10J照射することで、硬化させて厚み2μmの薄膜層を形成した。そして、熱硬化後の薄膜層の厚みは2μmとした以外は実施例1と同様の条件で試験を行った。
この基板(透明樹脂基板)の全光線透過率は92.1%、曇り度は0.4%であった。そして、この透明樹脂基板を、IEC62106 Humidity freeze test Option HFC-2に定められる氷結試験を行った結果、外観上クラック等の発生は見られなかった。
また、比較例4において、メタルハライドランプを用いて、紫外線を含む光線を1kW/mの照度で900時間照射した場合、黄色度が29.1となり、紫外線による劣化が認められた。なお、実施例1で用いたサンプルで同様の試験を行った場合では、黄色度は6.1であり、紫外線による劣化は認められなかった。
このように、実施例1における薄膜層の層構成によれば、曇り度の上昇を低減することができる。よって、風速の強い状況で砂粒子等が衝突しても傷が付きにくい耐傷付き性に優れた光学素子4(太陽光入射面に薄膜層7を形成し、太陽光出射面にフレネルレンズ素子6を形成した透光性基板5)を提供することができる。
更に、この光学素子4を備えた本実施形態の集光型太陽光発電装置1は、光学素子4が耐傷付き性に優れているので、砂塵が多く存在する地域においても、長期にわたって発電量を安定して維持することができる。
1 集光型太陽光発電装置
2 太陽電池素子
4 光学素子
5 透光性基板
6 フレネルレンズ素子
7 薄膜層

Claims (6)

  1. 太陽光が入射する平面状の第1面と入射した太陽光が出射する平面状の第2面とを有する有機性樹脂からなる透光性基板と、
    前記透光性基板の前記第1面に形成した、該透光性基板と異なる組成の薄膜層と、
    前記透光性基板の前記第2面に形成した、集光レンズ機能を有するシート状の集光レンズ素子とを備えた太陽光集光用の光学素子であって、
    前記薄膜層は、無機成分が80質量%以上含まれ、かつ0.5μm以上3.0μm以下の厚みで形成されていることを特徴とする光学素子。
  2. 前記薄膜層の材料屈折率が、有機性樹脂からなる前記透光性基板よりも、0.01以上小さいことを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記集光レンズ素子は、フレネルレンズパターンが形成されたフレネルレンズ素子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子。
  4. 太陽光が入射する平面状の第1面と入射した太陽光が出射する平面状の第2面とを有する有機性樹脂からなる透光性基板と、前記透光性基板の前記第1面に形成した、該透光性基板と異なる組成の薄膜層と、前記透光性基板の前記第2面に形成した、集光レンズ機能を有するシート状の集光レンズ素子とを備えた太陽光集光用の光学素子であって、前記薄膜層を形成するにあたり、
    平均粒子径40〜50μmで、シリカ成分を80質量%以上含む珪砂を、風速20m/sec、かつ密度1.9g/mの条件で、請求項1に記載の光学素子の前記透光性基板の第1面に対して、該珪砂の噴射方向と前記透光性基板の主面の法線成す角度が0度と45度の条件において、10秒間衝突させた時に、珪砂の衝突前から衝突後の前記透光性基板の曇り度の上昇率が、前記角度が0度と45度ともに10%以下となるように、前記薄膜層の組成と厚みを決定することを特徴とする設計方法。
  5. 太陽光が入射する平面状の第1面と入射した太陽光が出射する平面状の第2面とを有する有機性樹脂からなる透光性基板と、前記透光性基板の前記第1面に形成した、該透光性基板と異なる組成の薄膜層と、前記透光性基板の前記第2面に形成した、集光レンズ機能を有するシート状の集光レンズ素子とを備えた太陽光集光用の光学素子であって、前記薄膜層を形成するにあたり、
    平均粒子径40〜50μmで、シリカ成分を80質量%以上含む珪砂を、風速20m/sec、かつ密度1.9g/mの条件で、請求項1に記載の光学素子の前記透光性基板の第1面に対して、該珪砂の噴射方向と前記透光性基板の主面の法線成す角度が45度の条件において、10秒間衝突させた後IEC62106に定められる氷結試験後に、氷結試験前から氷結試験後曇り度の上昇率が5%以下となるように、前記薄膜層の組成と厚みを決定することを特徴とする設計方法。
  6. 太陽光を集光する光学素子と、前記光学素子により集光された太陽光を受光して光電変換する太陽電池素子を備えた集光型太陽光発電装置において、
    前記光学素子は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学素子であることを特徴とする集光型太陽光発電装置。
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