JP5452209B2 - 透明体およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、基材上にハードコート構造を備えた透明体に関し、特に、紫外線遮蔽機能をもつハードコート構造を備えた透明体に関する。
従来、レンズ等の透明部材は、表面の傷や割れを防止するためにハードコート層が設けられる。ハードコート層としては、一般的に酸化珪素(SiOx)薄膜が用いられる。
また、透明部材の基材がポリカーボネート(以下PCと記す)からなる場合、PCが波長250〜360nmの紫外線によって黄変する性質があるため、ハードコート層とは別に、紫外線を遮蔽する層を設け、黄変を防止する必要がある。紫外線を遮蔽する層としては、酸化亜鉛(ZnO)等の金属酸化物薄膜からなる紫外線吸収層が用いられる。ZnOは、約3.3eVのバンドギャップを持つ半導体で380nm付近以下の紫外線を吸収し、数千オングストロームの膜厚でPCの黄変を防止できる。他にITO(酸化インウム・スズ)膜やTiO膜等を用いることができる。ZnO膜はイオンプレーティングやスパッタ等の真空蒸着又は塗布によって成膜する。
紫外線吸収層とハードコート層とを組み合わせて用いる場合、透明基材上に紫外線吸収層を配置し、最上層にハードコート層を設ける。このような二層構造で紫外線遮蔽機能を持つハードコートは、例えば特許文献1に開示されている。しかし、紫外線吸収層(ZnO膜)とハードコート層の2層からなるハードコート構造をPC基材上に設けた場合、PC基材とZnO膜との界面からハードコート構造が剥離しやすい。そこで、特許文献2には、PC基材とZnO膜との間にバッファ層を挿入し、ハードコート構造を3層にすることが提案されている。バッファ層としては、例えば酸化珪素(SiOx)膜が開示されている。
また、特許文献3には、所定の割合で炭素を含有する酸化チタン層を保護膜として透明基材上に形成することにより、透明で紫外線を遮断し、かつ、耐候性の高い透光性積層体が提供できると開示されている。特許文献3において、酸化チタン層に所定割合で炭素を含有させているのは、酸化チタンに備わる光触媒能により基材が変質し、基材の透明性が劣化したり、酸化チタン層が剥離しやすくなるのを防止するためである。
紫外線吸収層とハードコート層の2層からなるハードコート構造は、例えば自動車用ヘッドランプに用いられる。ヘッドランプの構造は、特許文献4に記載されているようにランプが固定されたハウジングの前面にPC製のレンズが密封接着されている。レンズの内壁への入射光はランプからの光に限られ、PC製のレンズを黄変させる波長は含まれないため、レンズの内壁には紫外線吸収層は不要である。そこで、太陽光等が入射するレンズの外壁には、紫外線吸収層とハードコート層の積層構造を設けることにより、レンズ基材がPCであっても傷や損傷を防止でき、しかも黄変を防止することができる。
特開平7−267683号公報 特開2008−105313号公報 特開2008−45160号公報 特開2000−207908号公報
自動車用ヘッドランプは酸性雨に曝される可能性があるため、レンズには耐酸性が求められる。しかしながら、紫外線吸収層として用いられる酸化亜鉛(ZnO)膜は酸に弱いという性質がある。紫外線吸収層は、その上をハードコート層である酸化珪素(SiOx)膜に覆われてはいるが、酸化珪素膜には若干の水浸透性があり、酸の一部は酸化亜鉛膜まで達することがある。この場合、酸が到達した部分は、酸化亜鉛膜が溶解して消失し、PC基材の黄変防止能力を失ってしまう。一方、酸化亜鉛膜に酸が到達しないように水浸透性のない透明ハードコート層を形成することは現時点の技術では非常に困難である。
また、特許文献3のように所定の割合で炭素を含有する酸化チタン層を形成するためには、有機チタン化合物を原料としてプラズマCVD法で成膜する必要がある。しかしながら、有機チタン化合物は高価であるため、低コストなハードコート構造を実現することが困難である。
ヘッドランプは、自動車の使用場所により、高温多湿、あるいは低温乾燥といった環境に曝されることがある。そのような環境に繰り返し曝される可能性もある。このため、ヘッドランプ用のハードコートとしては、温度変化に対する耐性も望まれている。
本発明の目的は、紫外線遮蔽機能をもち、酸性雨および温度変化に対する耐性に優れたハードコート構造を備えた透明体を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様によれば、以下のような透明体が提供される。透明基材と、基材上に順に配置された、紫外線吸収層とハードコート層とを有する透明体であって、紫外線吸収層として、アモルファスなTiO膜を用いる。紫外線吸収層とハードコート層との間には、アモルファスなTiOと、ハードコート層を構成する材料との混合物からなる混合層が配置されている。TiO膜は、耐酸性が高い性質を有し、しかも、アモルファスなTiO膜は光触媒性能を備えないため、基材との密着性が高い。混合層は、紫外線吸収層とハードコート層との密着性を高め、冷熱サイクルを受けた場合の膜剥がれを防止する。
アモルファスなTiO膜は、微結晶を含まないことが望ましい。
混合層の膜厚は、8000オングストローム以上であることが好ましい。これにより、所定の冷熱サイクルを受けた場合の膜剥がれを防止できる。
本発明の第2の態様によれば、以下のような透明体の製造方法が提供される。すなわち、プラズマガンにて直流プラズマを発生させる工程と、坩堝に充填されたTiOもしくはTiを加熱して蒸発させ、直流プラズマを通過させて透明基材上に堆積させることにより、アモルファスなTiO層を成膜する工程と、坩堝に充填されたTiOもしくはTiを加熱して蒸発させながら、直流プラズマにシロキサンを導入することにより、アモルファスなTiO膜の上に、アモルファスなTiOとSiO(0<y)の混合物を含む混合層を成膜する工程と、混合層の上に、SiO(0<x)層を形成する工程と、を有する透明体の製造方法である。このように、直流プラズマを用いてTiO膜を形成することにより、TiOを蒸発源として容易にアモルファスなTiO膜と、混合膜を容易に成膜することができる。
上記混合層の成膜工程は、成膜速度を、15オングストローム/sec以上50オングストローム/sec以下に設定することが好ましい。
上記アモルファスなTiO層の成膜工程では、透明基材を150℃以下の温度に維持することが望ましい。
本発明によれば、アモルファスなTiO膜を紫外線吸収層として用いることにより、酸性雨や紫外線や温度変化に対する耐性の高いハードコート構造を備えた透明体を提供することができる。
実施形態の透明体の構造を示す断面図である。 実施形態の透明体の製造に用いる成膜装置のブロック図である。 実施形態において、酸素の導入量を変えて成膜したハードコート層3の分光透過率を示すグラフである。 実施形態の透明体の製造に用いることのできる別の構造の成膜装置のブロック図である。 実施例で形成したアモルファスなTiO膜のX線回折測定結果を示すグラフである。 実施例の透明試料に対して行った耐冷熱サイクル性試験の熱サイクルを示すグラフである。 実施例の透明体試料の分光透過率を示すグラフである。
本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。
まず、本実施形態の透明体の構造について図1を用いて説明する。本実施形態の透明体は、PC(ポリカーボネート)製の基材1と、これを傷や損傷から保護するためのハードコート構造5とを備えるものであり、ハードコート構造5は、PC製基材1を黄変させる紫外線を遮蔽する機能を備える。このような透明体の一例としては、ヘッドランプのPCレンズ、眼鏡のPCレンズ、PCを使用した窓等の建材、ならびに、PCを使用した自動車窓等が挙げられるが、本実施形態の透明体は、これらに限定されるものではなく、他の用途の透明体にも適用される。
具体的には、ハードコート構造5は、図1に示したように基材1の上に順に積層された紫外線吸収層2、混合層4、ハードコート層3の3層構造である。紫外線吸収層2の材質は、アモルファスなTiOである。アモルファスなTiOは、微結晶を含まないことが望ましい。アモルファスなTiO膜を紫外線吸収層2として用いることにより、TiO膜は光触媒性能を備えないため、PC基材1に対する密着性が高く、光触媒性能がPC基材1に劣化を生じさせる現象も抑制できる。
紫外線吸収層(アモルファスなTiO膜)2の膜厚は、1.0μmより大きい値に設定することが望ましい。発明者らは、PC基材1にTiO膜を紫外線吸収層2として備えた場合に、PC基材1に黄変を生じさせないための紫外線吸収層2の透過率を予め測定した結果、波長350nmにおける透過率が30%より小さいと黄変が生じないことを目視にて確認している。一方、アモルファスなTiO膜の膜厚と波長350nmにおける透過率とは、表1のような関係にある。表1より紫外線吸収層(アモルファスなTiO膜)2の膜厚を1.0μmより大きい値に設定することにより、透過率を30%より小さくすることができるため望ましい。
Figure 0005452209
また、紫外線吸収層(アモルファスなTiO膜)2の膜厚は、3.0μm以下であることが望ましい。その理由は、膜厚が3.0μmを超えると、波長350nmのTiOの吸収率は2%付近で飽和するため、膜厚を3.0μmを超える厚さにしても紫外線吸収能力は高くならないためである。また、膜厚が3.0μmを超えた辺りからPC製基材1やハードコート層3との密着性が低下し、剥がれやすくなるため膜厚3.0μm以下であることが好ましい。
ハードコート層3の材質は、SiOxである。xは、1.5<x<2.0であることが望ましい。
ハードコート層(SiOx膜)3の膜厚は、ハードコートとして機能しうる硬度を生じさせるために1000オングストローム以上であることが望ましく、5000オングストローム以上10μm以下であることがより望ましい。
混合層4は、紫外線吸収層2とハードコート層3との密着性を向上させ、冷熱サイクルが加わった場合にハードコート層3が紫外線吸収層2から剥がれるのを防止するために配置されている。混合層4は、TiOとSiOとの混合物で構成されている。混合層4を構成するTiOは、アモルファスであることが望ましい。混合層4を構成するSiOのy値は、y<2であることが好ましい。
混合層4を構成するTiOとSiOの割合は、1:1であることが望ましい。混合層4の膜厚は、8000オングストローム以上であることが望ましい。
つぎに、ハードコート構造5の各層の機能について説明する。ハードコート層3は、基材1に傷や割れが生じるのを防止するために最表層に配置されている。紫外線吸収層2を構成するアモルファスなTiO膜は、3.0〜3.3eVのバンドギャップを有し、380nm付近以下の紫外線を吸収する性質を有する。よって、アモルファスなTiO膜を紫外線吸収層2としてハードコート層3と基材1との間に配置したことにより、PC基材1に黄変を生じさせる波長250〜360nmの紫外線を紫外線吸収層2に吸収させることができる。
微結晶を含まないアモルファスなTiO膜からなる紫外線吸収層2は、光触媒性能を有さないため、PC基材1の上に直接配置しても、高い密着性を得ることができ、ハードコード構造5を基材1上に強固に配置することができる。また、光触媒性能を有していないため、光触媒性能によりPC基材を劣化させることもない。
また、アモルファスなTiO膜である紫外線吸収層2は、ハードコート層3とも密着性が高いが、温度変化が加わった場合の両者の密着性をさらに向上させるために、紫外線吸収層2とハードコート層3との間に混合層4が配置されている。これにより、温度変化が加わった場合に、ハードコート層3が紫外線吸収層2から剥がれるのを防止することができる。
TiO膜は、耐酸性が高いことが知られている。この性質は、アモルファスなTiO膜であっても変わらない。よって、ハードコート層(SiOx膜)3に酸性雨が浸透した場合であっても、紫外線吸収層(アモルファスなTiO膜)2や混合層4が溶解して消失することがなく、PC基材の黄変防止能力を継続して発揮することができる。
つぎに、本実施形態の透明体の製造方法について説明する。ここでは、直流プラズマを用いる図2の成膜装置を用いて、直流プラズマを用いた直流プラズマ・アシスト・イオンプレーティング法と化学的気相成長(CVD)法により透明体のハードコート構造5を連続して形成する。
図2の成膜装置は、プラズマガン31と成膜室7とを備えている。成膜室7には、プラズマガン31と対向する位置にアノード電極38が配置され、直流プラズマがプラズマガン31からアノード電極38に向かって生じる。これらの間には、反応ガス37を導入するための反応ガス導入管8と坩堝33が備えられている。反応ガス導入管8および坩堝33と向かい合う位置には、基材1を保持する基材ホルダー36が備えられている。坩堝33は、電子銃133を備え、電子ビーム(EB)により蒸発源34を加熱する。プラズマガン31とアノード電極38には、それぞれ電源10が接続されている。プラズマガン31の外側、ならびに、成膜室7の外側にはそれぞれ中心軸が一致するように電磁石12が配置されている。電磁石12は、プラズマガン31が発生したプラズマ35をビーム状に収束する作用をする。
透明体の製造方法について説明する。まず、紫外線吸収層(TiO膜)2を直流プラズマ・アシスト・イオンプレーティング法により形成する。坩堝33には、Tiを充填しておく。基材1を基材ホルダー36にセットし、成膜室7を所定の圧力まで排気した後、プラズマガン31にキャリアガス32を導入し、アノード電極38との間にプラズマ35を発生させる。この状態で、坩堝33の電子銃133から電子線をTi34に照射し、加熱して蒸発させる。また、反応ガス導入管37からは酸素ガスを導入し、プラズマ35をキャリアガスと酸素の混合プラズマにする。これにより、坩堝33から蒸発したTiは、混合プラズマを通過することにより酸化され、基材1上に堆積し、TiO膜を形成する(直流プラズマ・アシスト・イオンプレーティング法)。
この直流プラズマ・アシスト・イオンプレーティング法は、基板温度を150℃以下に維持することにより、アモルファスなTiO膜(紫外線吸収層)2を、Tiを蒸発源として容易に形成できる。他の成膜条件は、例えば、成膜速度5000オングストローム/min以下、直流放電電力10kW以下に設定することが好ましい。しかしながら、基板温度を除き成膜条件は、この成膜条件に限定されるものではない。
続けて、混合層4を成膜する。紫外線吸収層2の成膜後、成膜室7を開放することなく、坩堝33内のTi34の電子銃133による加熱およびプラズマ35の発生を継続する。この状態で、反応ガス導入管8から酸素ガスに加えて、シロキサンを導入する。これにより、イオンプレーティングと重合反応とを同時に進行させ、TiOとSiOの混合層4を成膜する。
このとき、混合層4全体の成膜速度は、15〜50オングストローム/secであることが望ましい。このような成膜速度にて成膜することにより、一定圧力下で混合層4を成膜した場合に、混合層4におけるTiOとSiOの比率をほぼ1:1にすることができる。酸素ガスの導入量は、70sccmよりも少なく設定することが望ましい。これにより、混合層4のSiOyのyの値をy<2にすることができる。基板温度は、150℃以下であることが望ましい。これにより、混合層4のTiOをアモルファスにすることができる。
なお、蒸着源としては、TiOを用いることも可能であるが、Tiを蒸着源とした方が、Tiの蒸発速度の制御が容易となる。
続けて、ハードコート層3を成膜する。混合層4の成膜後、成膜室7を開放することなく、電子銃133の電子ビームの発生を停止し、プラズマ35の発生を継続させる。そこに反応ガス37としてシロキサンを反応ガス導入管8から導入し、重合反応を生じさせ、基材1にSiOxを所定の厚さまで堆積させる。いわゆるプラズマCVD法である。これにより、ハードコート層(SiOx層)3を形成する。ただし、ハードコート層3は、ハードコートとして機能を発揮させるために上述した所定の膜厚に成膜する。
また、ハードコート層3の硬さをより向上させるならば反応ガスとしてシロキサンと共に酸素を導入し、酸化反応を促進させることが好ましい。ただし、本実施形態のように樹脂基材1の上に成膜した場合においては、基材1に比べてハードコート層3が硬すぎると、耐冷熱サイクル性が劣る。図3は、ヘキサメチルジシロキサンを用いて同一条件にてハードコート層3のみを成膜したときの、ハードコート層3の分光透過率の測定結果である。酸素を導入せずにヘキサメチルジシロキサンのみを成膜したときには200nmから300nmの波長域の光を殆ど透過せず、430nmから800nmの長波長域において90%以上の透過率を示す。反応ガスとして酸素を300sccm導入して成膜した場合には200nmから800nmの広い波長域で透過率90%以上の透過率の平坦域を示す。また、硬さについては酸素を導入しないものに比べて、酸素を導入したものの方が硬さが大きかった。すなわち、少なくとも300sccm以上の酸素を導入した場合にはSiOになっているものと推察される。本実施形態では、耐冷熱サイクル性を重視し、ハードコート層3の成膜時に酸素を導入せず、SiO膜(x<2)とする条件で成膜とする。
以上により、図1のように基材1上に三層構造のハードコート構造5を備えた透明体を連続成膜より効率よく製造できる。
なお、ここでは、図2の成膜装置を用いて、紫外線吸収層2、混合層4、ハードコート層3を成膜したが、本発明はこの成膜方法に限定されるものではない。例えば、図4に示す成膜装置を用いて、真空蒸着法と化学的気相成長(CVD)法により成膜を行った場合でも同じ結果が得られる。図4の成膜装置では、図2の装置の電子銃133を備えず、坩堝33に電圧を印加し、直流プラズマの一部を坩堝33に導いて蒸発源34を加熱する。図4の装置の場合、蒸発源34としてはTiOを用いる。また、同一成膜装置における連続成膜の点では劣るが、例えば、塗布法や他の気相成長法により、各々の層を順に成膜することも可能であろう。
このように本実施形態の透明体は、紫外線吸収層2として、TiO膜を用いることにより耐酸性を向上させ、しかも、TiOを微結晶を含まないアモルファスな構造とすることにより光触媒性能を生じさせず、PC基材との密着性を高め、光触媒性能によるPC基材の劣化を防止できる。したがって、紫外線吸収層2によってPC基材1の黄変を防ぎつつ、ハードコート層3によって基材1の傷や損傷を防ぐことができる。
また、紫外線吸収層2とハードコート層3との間に、混合層4を配置したことにより、温度変化の大きな環境で使用された場合にも、ハードコート層3が紫外線吸収層2から剥離することなく耐久性を高めることができる。
しかも、本実施形態では、直流プラズマを用いることにより、アモルファスなTiO膜(紫外線吸収層2)および混合層4をTiもしくはTiOを蒸発源として容易に成膜することができるため、高価な材料を用いる必要がなく、耐酸性に優れたハードコート構造5を低コストで形成することができる。
本実施形態の透明体の構造は、ヘッドランプのPCレンズ、眼鏡のPCレンズ、PCを使用した窓等の建材、ならびに、自動車のPCを使用した窓等に適用することができる。例えば、自動車用ヘッドランプに用いる場合、ランプが固定されたハウジングの前面に密封接着されたPC製レンズに、本実施形態のハードコート構造5を適用することができる。すなわち、PC製レンズを基材1として、その表面にハードコート構造5を設けることができる。PC製レンズの内壁への入射光はランプからの光に限られ、PC製のレンズを黄変させる紫外波長は含まれないため、レンズの内壁には紫外線吸収層は不要である。そこで、太陽光等が入射するレンズの外壁に、本実施形態ハードコート構造5を設ける。これにより、レンズ基材がPCであっても傷や損傷を防止でき、しかも黄変を防止することができる。
以下、本発明の一実施例について説明する。
本実施例では、図1の構造の透明体を製造した。紫外線吸収層2の材質は、微結晶を含まないアモルファスなTiOである。ハードコート層3の材質は、SiOx(1.5<x<2.0)である。混合層4の材質は、アモルファスなTiOとSiOy(y<2.0)である。基材1はPCであり、厚さ3mmの板状である。
各層の成膜は、実施形態で説明した製造手順の通り、図2の成膜装置を用いて行った。キャリアガス32としてはHeを用いた。キャリアガス32としてArを用いる場合に比べて電子銃まわりでの異常放電を抑止することが可能だからである。蒸発源はTiを用いた。紫外線吸収層2の成膜時は酸素ガスを50sccm導入し、成膜装置の圧力は3×10−1Paとした。混合層4の成膜時には、酸素ガスを50sccm導入したままの状態で、ヘキサメチルジシロキサンをニードルバルブにて制御しながら導入した。ヘキサメチルジシロキサンの導入量は、キャリアガス(He)32と酸素ガスとヘキサメチルジシロキサンとを導入したときの成膜装置の圧力が1.3〜2.0Paとなるように調整した。紫外線吸収層2の成膜速度は4000オングストローム/min、直流放電電力は4.5KWとした。混合層4の成膜速度は実際の成膜速度が15〜50オングストローム/secとなるように、Tiの蒸発量およびヘキサメチルジシロキサンの導入量を調整した。また、混合層4の成膜の際にはTi:Siの割合がほぼ1:1の条件となるようにTiの蒸発量およびヘキサメチルジシロキサンの導入量の割合を調整した。紫外線吸収層2および混合層4の成膜時には、基板1は加熱せず、基板1の温度が150℃以下になるように制御した。ハードコート層3の成膜時には酸素ガスの供給を停止して、ヘキサメチルジシロキサンを導入した。ヘキサメチルジシロキサンの導入量はキャリアガス(He)とヘキサメチルジシロキサンとを導入したときの成膜装置の圧力が1.3〜2.0Paとなるように調整した。
本実施例と同じ成膜条件により形成した紫外線吸収層(TiO膜)2の結晶構造をX線回折により測定したところ、図5に示すように、回折強度はブロードであり、アモルファスであることが確認された。この紫外線吸収層2の膜を600℃で30分間加熱処理したのち、X線回折により測定したところ、アナターゼ型TiO結晶のピークが確認された。このことから加熱処理していない紫外線吸収層2のTiOはアモルファスであることが確認された。同様に、混合層4の結晶構造をX線回折により測定したところ、紫外線吸収層2と同様に回折強度はブロードであった。よって、混合層4のTiOも紫外線吸収層2の成膜条件と同様であるからアモルファスと推察される。また、後述する耐冷熱サイクル性評価を行なった8000オングストロームの膜厚の混合層4と同一条件にて成膜した混合層4について、X線光電子分光法(X−ray photoelectron spectroscopy)にて分析した結果、TiOとSiOの割合は1:1であった。
<評価>
(耐酸性)
本実施例の透明体の紫外線吸収層2の耐酸性を確認するために、混合層4を備えず、基材1上に紫外線吸収層(アモルファスなTiO)2とハードコート層(SiOx)3のみを備えた評価用試料を作製した。紫外線吸収層2の膜厚は、2μmとし、ハードコート層3の膜厚は、表2に示すように、0.5μm、1μm、1.5μm、2.0μm、2.5μmとした。
比較例として、ハードコート層3を備えず、紫外線吸収層2のみを備えた試料を製造した。表2にハードコート層3の膜厚が0μmの試料として示す。
さらに比較例として、紫外線吸収層をIn膜(厚さ0.5μm)とし、ハードコート層3としてSiOx膜(膜厚:0μm、0.5μm、1μm、1.5μm、2.0μm、2.5μm)とした比較例試料を製造した。
さらに別の比較例として、PC基材1上にバッファー層としてSiOx層(厚さ0.5〜1μm)を配置した後、紫外線吸収層としてZnO膜(厚さ0.2μm)を形成し、さらにハードコート層3としてSiOx膜(膜厚:0μm、0.5μm、1μm、1.5μm、2.0μm、2.5μm)を形成した比較例試料を製造した。なお、ZnO膜の下にバッファー層を配置したのは、PC基材1上にZnO膜を直接形成すると後述する表3のように剥離しやすく、耐酸性試験を行うことが困難になるためである。
上記比較例試料の製造は、図2の成膜装置を用いて、本実施例と同様に行った。
耐酸性試験は、実施例および比較例の試料のハードコート構造5の上に0.1NのHSO溶液0.2mlを滴下し、24時間放置後水洗いし、さらに1時間放置することにより行った。試験後、目視にて、基板の状態を観察し、評価した。その結果を表2に示す。
Figure 0005452209
表2より、紫外線吸収層としてZnO膜を用いた比較例は、ハードコート層(SiOx膜)3がどのような膜厚であっても、ZnO膜がすべて消失しており、0.1NのHSOに対して耐酸性がないことがわかった。
紫外線吸収層としてIn膜を用いた比較例は、ハードコート層(SiOx膜)3の厚さが2μm以上であれば、In膜が消失しないが、2μmよりも薄い場合には、In膜が消失してしまうことがわかる。
これに対し、本実施例の紫外線吸収層2としてアモルファスなTiO膜を用いた試料は、ハードコート層(SiOx膜)3どのような膜厚であってもアモルファスなTiO膜が消失しないことがわかる。さらに、ハードコート層(SiOx膜)3を備えない(0μm)比較例であっても、アモルファスなTiO膜は消失してしない。
このことから、紫外線吸収層2としてアモルファスなTiO膜は、In膜やZnO膜と比較し、耐酸性に非常に優れ、ハードコート層3の水浸透性に関わらず溶解しないことが確認された。よって、酸性雨にさらされた場合でも、消失することなく、紫外線吸収性能を発揮し続けることができ、PC基材1の黄変を防止できる。
(密着性)
本実施例の透明体の紫外線吸収層2とPC製基材との密着性を測定するために、基材1上に紫外線吸収層(アモルファスなTiO)2のみを備えた評価用試料を作製した。紫外線吸収層2の膜厚は、2000オングストロームとした。
比較例として、PC基材の上にIn膜(膜厚2000オングストローム)を配置した試料、PC基材の上にZnO膜(膜厚2000オングストローム)を配置した試料をそれぞれ蒸着法により形成し、同様に密着性を測定した。
密着性の測定は、JIS D0202 8.12に準ずるゴバン目試験により行った。
その結果、表3に示すように実施例のPC製基材1とアモルファスなTiO膜(紫外線吸収層2)との密着性、および、比較例のPC基材とIn膜とのゴバン目試験結果は、いずれも1であり、これらの密着性は良好であることがわかった。これに対し、比較例のPC基材とZnO膜のゴバン目試験の結果は4であり、密着性は低かった。これにより、アモルファスなTiO膜(紫外線吸収層2)は、PC基材への密着性が高く、膜剥がれを生じないことが確認できた。よって、PC基材とTiOとの間にバッファ層等を配置する必要がなく、製造工程を簡略化できる。
Figure 0005452209
(耐冷熱サイクル性)
本実施例の透明体の紫外線吸収層2の耐冷熱サイクル性を確認するために、紫外線吸収層2、混合層4、ハードコート層3の三層構造で、混合層4の膜厚を複数種類に変えた評価用試料を作製した。紫外線吸収層2の膜厚は、1.0μmとし、ハードコート層3の膜厚は、2.0μmとした。
これらの評価用試料に、図6のような−40℃から80℃(湿度90%)まで8時間かけて変化する熱サイクルを10サイクル加える試験を行った後、目視にて膜の状態を観察した。
Figure 0005452209
表4のように、混合層4の膜厚を8000オングストローム以上にすることにより、耐冷熱サイクル性試験において剥離することのないハードコートを得られることが確認された。
(分光透過性)
さらに、本実施例のハードコート構造5(アモルファスなTiO膜(厚さ2.0μm)と、混合層4(厚さ8000オングストローム)と、SiOx膜(厚さ1.0μm)の積層体)の分光透過率を測定したところ、図7のグラフのように350nmの透過率が20%以下であり、PC基材1を黄変させないための350nmの透過率30%以下の条件を満たしていた。図7のグラフから明らかなように、実施例のハードコート構造は、紫外線吸収層2としてZnO膜を形成した試料よりも紫外線透過率が高いが、十分な黄変防止性能が得られる。
なお、アモルファスなTiO膜が、ZnO膜よりも紫外線透過率が高くても十分な黄変防止性能が得られる理由は現時点では明らかではないが、黄変防止性能が十分であることは、本実施例のアモルファスなTiO膜を用いた試料に促進紫外線照射試験(波長295〜450nm、100mw/cmの強度の光を72時間照射する試験)を施し、黄変が生じないことにより確認している。
1…PC基材、2…紫外線防止層、3…ハードコート層、4…混合層、5…ハードコート構造、7…成膜室、8…反応ガス導入管、10…電源、12…電磁石、31…プラズマガン、32…キャリアガス、33…坩堝、34…蒸発源TiO、35…プラズマ、36…基板ホルダー、37…反応ガス、38…アノード電極。

Claims (5)

  1. プラズマガンにて直流プラズマを発生させる工程と、
    坩堝に充填されたTiOもしくはTiを加熱して蒸発させ、減圧下にて前記直流プラズマを通過させて透明基材上に堆積させることにより、光触媒性を備えないアモルファスなTiO層を成膜する工程と、
    前記坩堝に充填されたTiOもしくはTiを加熱して蒸発させながら、前記直流プラズマにシロキサンを導入することにより、前記アモルファスなTiO の上に、アモルファスなTiOとSiO(0<y<2)の混合物を含む混合層を成膜する工程と、
    前記混合層の上に、SiO (0<x)を形成する工程と、を有し、
    前記混合層の成膜工程は、前記成膜装置の圧力を、前記アモルファスなTiO 層を成膜する工程の圧力よりも高い1.3〜2.0Paに設定し、かつ、成膜速度を、15オングストローム/sec以上50オングストローム/sec以下に設定して、8000オングストローム以上の膜厚の混合層を形成することを特徴とする自動車用ヘッドランプレンズの製造方法。
  2. 請求項に記載の自動車用ヘッドランプレンズの製造方法において、
    前記アモルファスなTiO層の成膜工程では、前記透明基材を150℃以下の温度に維持することを特徴とする自動車用ヘッドランプレンズの製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の自動車用ヘッドランプレンズの製造方法において、
    前記アモルファスなTiO 層は、微結晶を含まないことを特徴とする自動車用ヘッドランプレンズの製造方法。
  4. 透明基材と、該基材上に順に配置された、紫外線吸収層とハードコート層とを有し、
    前記紫外線吸収層は、光触媒性を備えないアモルファスなTiO であり、
    前記ハードコート層は、SiO 層(0<x)であり、
    前記紫外線吸収層とハードコート層との間には、アモルファスなTiOと、SiO (0<y<2)との混合物からなる混合層が配置され、前記混合層の膜厚は、8000オングストローム以上であることを特徴とする自動車用ヘッドランプレンズ
  5. 請求項4に記載の自動車用ヘッドランプレンズにおいて、
    前記アモルファスなTiO 層は、微結晶を含まないことを特徴とする自動車用ヘッドランプレンズ。
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