JP2016115594A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイレート充放電に対する耐久性が改善された非水電解液二次電池を提供する。【解決手段】捲回電極体と非水電解液と電池ケースとを備えた非水電解液二次電池が提供される。捲回電極体は、正極シートと、負極集電体241および負極活物質層243を有する負極シート240と、セパレータシートとを含む。負極活物質層243は、負極活物質、バインダおよび炭素繊維244を含む。炭素繊維244は、負極活物質層243の幅方向に延びるように配置されており、平均長さが負極活物質層243の幅の0.5倍以上であり、ヤング率が400GPa以上である。【選択図】図3

Description

本発明は、非水電解液二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池は、軽量でエネルギー密度が高いことから、パソコンや携帯端末などのいわゆるポータブル電源のほか、近年では車両駆動用電源としても利用されるようになってきている。非水電解液二次電池の一つの代表的な形態として、正極集電体上に正極活物質層を有するシート形状の正極(正極シート)と、負極集電体上に負極活物質層を有するシート形状の負極(負極シート)とを、セパレータシートを介在させた状態で重ね合わせ、これを捲回した捲回電極体を備えた形態が知られている。この種の非水電解液二次電池に関する技術文献として特許文献1が挙げられる。非水電解液二次電池に関する他の技術文献として特許文献2が挙げられる。
特開2009−211956号公報 特開2001−68110号公報
ところで、非水電解液二次電池の用途のなかには、ハイレートでの充電または放電を含む態様(例えば、ハイレートでの充電を含む態様)で充放電を繰り返す態様で使用されることが想定されるものがある。車両の動力源として用いられる非水電解液二次電池は、このような使用態様が想定される非水電解液二次電池の代表例である。しかし、ハイレートでの充電または放電を含む充放電サイクル(ハイレート充放電サイクル)では、ローレートでの充放電サイクルに比べて非水電解液二次電池の性能が低下しやすい傾向にある。
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、ハイレート充放電サイクルに対する耐久性が改善された非水電解液二次電池を提供することである。
本発明の非水電解液二次電池は、捲回電極体と非水電解液とを備える。上記捲回電極体は、正極シートと、負極シートと、上記正極シートと上記負極シートとの間に介在するセパレータシートとを含む。上記負極シートは、負極集電体と、該負極集電体上に配置された負極活物質層とを含む。上記負極活物質層は、負極活物質と、バインダと、炭素繊維とを含む。上記炭素繊維は、上記負極活物質層内において、該負極活物質層の幅方向に延びるように配置されている。上記炭素繊維の平均長さは、上記負極活物質層の幅の0.5倍以上であることが好ましい。上記炭素繊維のヤング率は、400GPa以上であることが好ましい。このような構成の非水電解液二次電池は、ハイレート充放電サイクルに対する耐久性が改善されたものとなり得る。例えば、ハイレート充放電サイクル(特に、放電レートに比べて充電レートが高いハイレート充放電サイクル)による抵抗増加が抑制されたものとなり得る。
本発明の範囲を限定するものではないが、上記の構成により課題が解決される理由として、例えば以下のことが考えられる。すなわち、一般に二次電池の電極活物質は、充放電に伴って多少なりとも膨張収縮する。例えば、負極活物質として黒鉛粒子を用いたリチウムイオン二次電池では、充電時にリチウムイオンを吸蔵することによって黒鉛粒子が膨張する。電極活物質が膨張すると、該電極活物質を含む電極活物質層に含浸している非水電解液が外部に押し出される。非水電解液二次電池の劣化を抑制するためには、このとき負極活物質層から押し出された(排出された)非水電解液が、負極活物質の収縮に伴って再度負極活物質層に戻る(再供給される)ことが望ましい。非水電解液が負極活物質層に十分に再供給されないと、電極体の内部において支持塩の濃度に偏り(ムラ)が生じ、これにより支持塩濃度が相対的に高い部分に電池反応が集中して当該部分の劣化が促進され、内部抵抗が上昇しやすくなるためである。
しかし、捲回電極体への非水電解液の出入りは、主として該捲回電極体の捲回軸方向端部(すなわち、負極活物質層の幅方向端部)に制限される。また、一般に捲回電極体ではエネルギー密度向上等の観点から正極シート、負極シートおよびセパレータシートが緊密に捲回されているので、負極活物質層の幅方向への非水電解液の移動は主に該負極活物質層内の細孔を通じて行われることとなる。このため、充電時に負極活物質層から排出された非水電解液は、放電時(負極活物質の収縮時)に負極活物質層の幅方向の中央部までは十分に再供給されにくい。特に、ある程度放電が進むまでは、負極活物質の膨張によって負極活物質層内の細孔が狭くなった状態にあるため、非水電解液が負極活物質層の幅方向中央部までさらに戻りにくくなっている。
本発明により提供される非水電解液二次電池では、負極活物質層の幅方向に延びるように炭素繊維が配置されている。このように配置された炭素繊維によって、負極活物質層の幅方向中央部への非水電解液の移動を促進することができる。その結果、充電時に排出された非水電解液が負極活物質層の幅方向中央部まで戻りやすくなり、このことがハイレート充放電サイクルに対する耐久性の改善に寄与するものと考えられる。
一実施形態に係る非水電解液二次電池を示す説明図である。 一実施形態に係る非水電解液二次電池の捲回電極体を示す説明図である。 一実施形態に係る非水電解液二次電池の負極シートを示す平面図である。 充放電サイクル数と抵抗増加率との関係を示す特性図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態を説明する。これらの図面において、同じ作用を奏する部材、部位には適宜に同じ符号を付している。また、各図面は模式的に描かれており、必ずしも実物を反映していない。なお、以下では上記非水電解液二次電池がリチウムイオン二次電池である場合を例として本発明をより詳しく説明するが、本発明の適用対象を限定する意図ではない。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の概略構成を図1〜3に示す。このリチウムイオン二次電池100は、図2に示すような扁平形状の捲回電極体200が、非水電解液90とともに、扁平な角形の電池ケース300に収容された構成を有する。非水電解液90は、その少なくとも一部が捲回電極体200に含浸している。
電池ケース300は、一端に開口部を有する箱形のケース本体320と、その開口部に取り付けられて該開口部を塞ぐ封口板(蓋体)340とから構成される。電池ケース300の上面(すなわち蓋体340)には、外部接続用の正極端子420および負極端子440が設けられている。正極端子420および負極端子440は、それぞれ、捲回電極体200を構成する正極シート220および負極シート240と電気的に接続されている。電池ケース300の材質としては、例えばアルミニウムやスチール等の金属材料を好ましく採用し得る。
非水電解液90としては、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる非水電解液と同様のものを特に限定なく使用することができる。かかる非水電解液は、典型的には、適当な非水溶媒中に支持塩を含む組成を有する。非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、プロピレンカーボネート等からなる群から選択される1種または2種以上を用いることができる。また、支持塩としては、例えば、LiPFやLiBF等のリチウム塩を用いることができる。支持塩の濃度は特に限定されず、例えば0.9〜1.2mol/L程度とすることができる。
捲回電極体200は、図2に示すように、長尺なシート状の正極(正極シート)220と、長尺シート状の負極(負極シート)240と、2枚の長尺シート状のセパレータ(セパレータシート)260,280とを備える。
正極シート220は、長尺なシート状の正極集電体221と、正極活物質層223とを備える。正極集電体221としては、アルミニウム箔などのような導電性の良い金属箔が好適に使用される。正極シート220には、正極集電体221の幅方向片側の端部に沿って、正極活物質層223が形成されず正極集電体221が露出した正極活物質層非形成部222が設定されている。正極活物質層223は、正極活物質層非形成部222を除いて、正極集電体221の両面に保持されている。
負極シート240は、長尺なシート状の負極集電体241と、負極活物質層243とを備える。負極集電体241としては、銅箔などのような導電性の良い金属箔が好適に使用される。負極シート240には、負極集電体241の幅方向片側の端部に沿って、負極活物質層243が形成されず負極集電体241が露出した負極活物質層非形成部242が設定されている。負極活物質層243は、負極活物質層非形成部242を除いて、負極集電体241の両面に保持されている。
正極活物質層非形成部222と負極活物質層非形成部242とは、捲回電極体200の捲回軸方向の両端部に位置しており、それぞれ上述の正極端子420および負極端子440と電気的に接続されている。
セパレータシート260,280は、正極シート220と負極シート240とを隔てる部材である。セパレータシート260,280としては、樹脂製の多孔質シート(例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂製の多孔質シート)を好適に用いることができる。上記多孔質シートは、単層構造であってもよく、多層構造(例えば、PP/PE/PPの三層構造)であってもよい。
捲回電極体200の作製にあたっては、図2によく示されるように、2枚のセパレータシート260,280を挟んで正極シート220と負極シート240とを重ね合わせ、これを長手方向に捲回する。捲回電極体200は、上記捲回を扁平に行うことにより、または捲回後に捲回軸WLの側方から押圧して扁平状に変形させることにより、電池ケース300に適切に収容し得るように形成される。その後、正極活物質層非形成部222と負極活物質層非形成部242を、蓋体340に取り付けられた正極端子420および負極端子440とそれぞれ接続する。これにより蓋体340と連結された捲回電極体200を、ケース本体320の開口部から内部に収容し、上記開口部と蓋体340との合わせ目を溶接等により封止する。そして、蓋体340に設けられた図示しない注入孔から電池ケース300内に適当量の非水電解液90を注入し、次いで該注入孔を塞ぐことにより、リチウムイオン二次電池100の構築(組立て)を行うことができる。
次に、正極活物質層223および負極活物質層243について、より詳しく説明する。
正極活物質層223は、正極活物質を含み、必要に応じて導電材やバインダなどの任意成分を含み得る。これらは、リチウムイオン二次電池の正極に使用し得る公知の材料から適宜選択することができる。例えば、正極活物質としては、LiNi1/3Co1/3Mn1/3(リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物)、LiNiO(ニッケル酸リチウム)、LiCoO(コバルト酸リチウム)、LiMn(マンガン酸リチウム)などのリチウム遷移金属酸化物を用いることができる。正極活物質層に占める正極活物質の割合は特に限定されず、典型的には70〜99質量%、好ましくは80〜98質量%(例えば85〜97質量%)とすることができる。導電材としては、アセチレンブラック(AB)等の粉末状カーボン材料を用いることができる。導電材を使用する場合、正極活物質層に占める導電材の割合は特に限定されず、典型的には0.5〜20質量%、好ましくは1〜15質量%(例えば1〜10質量%)とすることができる。バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のポリマーを用いることができる。バインダを使用する場合、正極活物質層に占めるバインダの割合は特に限定されず、典型的には0.5〜15質量%、好ましくは1〜10質量%、例えば1〜5質量%とすることができる。正極活物質、導電材およびバインダは、それぞれ、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
負極活物質層243は、負極活物質と、バインダと、炭素繊維とを含む。負極活物質およびバインダは、リチウムイオン二次電池の負極に使用し得る公知の材料から適宜選択することができる。
例えば、負極活物質としては、少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む粒子状の炭素材料やリチウム遷移金属複合酸化物(例えばLiTi12)の粉末等を用いることができる。上記粒子状炭素材料の例としては、天然黒鉛、人造黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等が挙げられる。このような粒子状炭素材料の表面を非晶質炭素膜で被覆した構成の粒子状炭素材料を負極活物質に用いてもよい。例えば、平均粒子径(メジアン径)が5〜20μm程度の粒子状炭素材料を負極活物質として好ましく採用することができる。負極活物質は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。負極活物質層に占める負極活物質の割合は特に限定されない。上記割合は、エネルギー密度の観点から、85質量%以上であることが好ましく、90質量%以上(例えば93質量%以上)であることがより好ましい。バインダおよび炭素繊維の含有量との兼ね合いから、通常は、上記割合を99質量%以下とすることが適当であり、98質量%以下とすることが好ましい。
バインダとしては、SBR、CMC、PTFE、PVDF等のポリマーを用いることができる。バインダは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。負極活物質層に占めるバインダの割合は特に限定されず、例えば0.5質量%以上とすることができる。負極活物質の結着性や負極集電体との接着性の観点から、通常は、上記割合を1質量%以上とすることが適当である。また、負極活物質および炭素繊維の含有量との兼ね合いから、通常は、上記割合を10質量%以下とすることが適当であり、5質量%以下とすることが好ましい。
上記炭素繊維としては、公知のピッチ系炭素繊維、PAN系(ポリアクリロニトリル系)炭素繊維、レーヨン系炭素繊維、気相成長炭素繊維等のいずれも使用可能である。本発明の目的に適した長さの繊維が得られやすいことから異方性ピッチ系炭素繊維またはPAN系炭素繊維が好ましく、負極活物質層の幅方向への非水電解液の移動(流通)を促進する効果が発揮されやすいことから異方性ピッチ系炭素繊維が特に好ましい。
上記炭素繊維は、図3に模式的に示すように、負極活物質層243の幅方向に延びるように配置されている。ここで、負極活物質層243の幅方向は、通常は負極シート240の幅方向(長手方向と直交する方向)と一致し、典型的には捲回電極体200の捲回軸WL(図2参照)と平行な方向である。また、炭素繊維244が負極活物質層243の幅方向に延びるように配置されているとは、炭素繊維244の長手方向の両端を結ぶ直線と負極活物質層243の幅方向とのなす角度が、負極活物質層243に含まれる炭素繊維244全体の平均値として、30度未満(より好ましくは15度未満、さらに好ましくは5度未満)であることをいう。
ここに開示される技術では、炭素繊維244が負極活物質層243の幅方向に延びるように配置されていることによって、充電時等に負極活物質層243から押し出された非水電解液90が、負極活物質層243の幅方向中央部にも戻りやすくなっている。例えば、炭素繊維244内の空隙が非水電解液90の流通経路として機能することや、炭素繊維244の表面に沿って長手方向に非水電解液90が移動すること等によって、負極活物質層243の幅方向中央部への非水電解液90の移動(再供給)が促進され得る。このことによって、ハイレート充放電サイクル(特に、放電レートよりも充電レートのほうが高いハイレート充放電サイクル)に対しても、捲回電極体200内における非水電解液90の保持量や支持塩濃度の偏りを効果的に抑制し、ひいては電池反応の偏りを抑制することができる。これによりハイレート充放電サイクルに対する耐久性を改善することができる。
炭素繊維としては、例えば、負極活物質層の幅の0.2倍以上の平均長さを有するものを用いることができる。負極活物質の幅方向中央部への非水電解液の再供給を助ける効果をよりよく発揮する観点から、炭素繊維の平均長さとしては、負極活物質層の幅の0.3倍以上が好ましく、0.5倍以上がより好ましい。好ましい一態様において、平均長さが負極活物質層の幅の0.75倍以上の炭素繊維を用いてもよい。通常は、平均長さが負極活物質層の幅の1倍以下(典型的には1倍未満)である炭素繊維を好ましく使用し得る。
炭素繊維の直径は特に限定されず、例えば5〜20μm程度であり得る。通常は、直径が5〜15μm(典型的には7〜12μm)程度の炭素繊維を好ましく用いることができる。上記直径を有する異方性ピッチ系炭素繊維の使用が特に好ましい。
使用する炭素繊維のヤング率(引張弾性率)は特に限定されない。例えば、ヤング率が50GPa以上の炭素繊維を用いることができ、通常はヤング率200GPa以上の炭素繊維を用いることが適当である。負極活物質層の幅方向への非水電解液の移動をよりよく促進する観点から、上記炭素繊維のヤング率は、400GPa以上であることが好ましく、600GPa以上であることがより好ましい。ヤング率400GPa以上の炭素繊維を用いることにより、負極活物質の膨張等に起因する外力が加わっても、該炭素繊維内の空孔の変形を効果的に抑制し、電解液の通り道としての機能をよりよく維持することができる。したがって、負極活物質層の幅方向中央部への非水電解液の再供給を助ける効果をより安定して発揮することができる。なお、異方性ピッチ系炭素繊維のヤング率は一般に600GPa以上である。炭素繊維のヤング率の上限は特に限定されないが、一般的には1000GPa以下である。炭素繊維のヤング率は、JIS R 7606:2000に基づいて測定することができ、メーカー公称値のある場合にはその値を採用することができる。
ここに開示される技術における負極活物質層は、炭素繊維のヤング率が負極活物質のヤング率よりも高くなるように構成されていることが好ましい。ここで、負極活物質として黒鉛粒子を用いる場合、負極活物質のヤング率とは、黒鉛のc軸方向のヤング率を指すものとする。一般に、黒鉛のc軸方向のヤング率は36GPa程度である。したがって、負極活物質としての黒鉛粒子とヤング率50GPa以上の炭素繊維とを含む負極活物質層は、炭素繊維のヤング率が負極活物質のヤング率よりも高い負極活物質層の一例である。負極活物質のヤング率としては、公知資料に記載の値を用いることができ、メーカー公称値のある場合にはその値を採用することができる。
負極活物質層に占める炭素繊維の割合は特に限定されない。負極活物質層の幅方向中央部への非水電解液の再供給を助ける効果をよりよく発揮する観点から、通常は、上記割合を0.5質量%以上とすることが適当であり、1質量%以上とすることが好ましく、2質量%以上とすることがより好ましい。また、負極活物質およびバインダの含有量との兼ね合いから、通常は、上記割合を10質量%以下とすることが適当であり、5質量%以下とすることが好ましい。
炭素繊維が上述のように配置された負極活物質層を形成する方法は特に限定されない。例えば、炭素繊維以外の負極活物質層形成成分(負極活物質およびバインダを含む。)と適当な溶媒とを混合したスラリー状の負極活物質層形成用組成物を調製し、あらかじめ負極集電体上に配置した炭素繊維の上から上記負極活物質層形成用組成物を負極集電体に塗布し、次いで乾燥させる方法を採用することができる。また、上記負極活物質層形成用組成物を負極集電体に塗布し、該組成物を乾燥させる前にその上から炭素繊維を配置し、次いで乾燥させてもよい。あるいは、上記負極活物質層形成用組成物を負極集電体に塗布し、次いで炭素繊維を配置し、その上からさらに上記負極活物質層形成用組成物を負極集電体に塗布した後に乾燥させてもよい。炭素繊維を配置する位置(範囲)、向きおよび配置量は、最終的に形成される負極活物質層において所望の位置、向きおよび配置量が実現されるように設定することができる。炭素繊維は、負極活物質層の全域に配置してもよく、一部の領域にのみ配置してもよい。負極集電体の両面に負極活物質層を有する構成において、炭素繊維は、両面の負極活物質層に含まれていてもよく、いずれか一方の負極活物質層にのみ含まれていてもよい。さらに、正極活物質層にも、該正極活物質層の幅方向に延びるように配置された同様の炭素繊維が含まれてもよい。
ここに開示される非水電解液二次電池(複数の電池が電気的に接続された組電池の形態であり得る。)は、ハイレート充放電に対する耐久性に優れたものとなり得る。したがって、このような性質を活かして、例えば車両(特に、回生ブレーキを備えた車両)を駆動するモータ等の駆動源用の電源として好適に利用することができる。車両の種類は特に限定されず、例えばプラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV)、電気トラック、電動スクーター、電動アシスト自転車、電動車いす、電気鉄道等が挙げられる。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
<リチウムイオン二次電池の作製>
正極シート、負極シート、セパレータシートおよび非水電解液を用いて、図1〜3に示す概略構成を有するリチウムイオン二次電池を構築した。
(実施例)
実施例に係るリチウムイオン二次電池は、以下のようにして作製した。
すなわち、正極活物質としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3粉末と、バインダとしてのPVDFと、導電材としてのアセチレンブラックとを、96:2:2の質量比でN−メチル−2−ピロリドンと混合して正極活物質層形成用組成物を調製した。正極集電体としてのアルミニウム箔(厚さ15μm)の両面に上記正極活物質層形成用組成物を帯状に塗布して乾燥させることにより、上記正極集電体の両面に正極活物質層を形成した。これをロールプレスにより圧延したものを正極シートとして使用した。
負極活物質としての天然黒鉛粉末と、バインダとしてのSBRおよびCMCとを、98:1:1の質量比で水と混合して負極活物質層形成用組成物を調製した。負極集電体としての銅箔(厚さ10μm)の一方の表面に、平均長さ80mm、ヤング率640GPaの異方性ピッチ系炭素繊維を、該炭素繊維の長さ方向が負極集電体の幅方向と一致するように配置した。上記炭素繊維の上から上記負極活物質層形成用組成物を帯状に塗布して乾燥させることにより、上記炭素繊維を含む負極活物質層(すなわち、上記負極活物質層形成用組成物に含まれる不揮発分と上記炭素繊維とからなる負極活物質層)を負極集電体の一方の表面に形成した。負極集電体の他方の表面にも同様にして、上記炭素繊維を含む負極活物質層を形成した。これをロールプレスにより圧延したものを負極シートとして使用した。なお、上記炭素繊維の平均長さは、負極活物質層の幅の0.75倍の長さに相当する。上記炭素繊維は、負極活物質層が形成される範囲の全域にわたって(すなわち、長さ方向にも幅方向にも)ほぼ均等に配置されるようにした。また、上記炭素繊維の使用量は、上記負極活物質層全体の質量(すなわち、天然黒鉛粉末、SBR、CMCおよび炭素繊維の合計質量)の2質量%に相当する量とした。
上記正極シートおよび上記負極シートを、2枚のセパレータシートと重ね合わせて捲回し、これを側方から押圧して扁平形状の捲回電極体を作製した。セパレータシートとしては、PE層の両面にPP層が積層された構造(すなわち、PP/PE/PPの三層構造)の多孔質樹脂シートを使用した。上記捲回電極体をアルミニウム製の箱型の電池ケースに収容し、該電池ケースの注入孔から非水電解液を注入した後、該注入孔を封止した。非水電解液としては、ECとEMCとDMCとを30:40:30の体積比で混合し、LiPFを1.1モル/Lの濃度で溶解させたものを使用した。このようにして実施例に係るリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例)
比較例のリチウムイオン二次電池は、負極シートの作製において炭素繊維を使用しない点以外は実施例のリチウムイオン二次電池と同様にして作製した。
<充放電サイクル試験>
実施例および比較例に係るリチウムイオン二次電池をSOC(State of Charge;充電状態)60%に調整した後、放電レートに比べて充電レートが著しく高い条件で充放電サイクル試験を行った。具体的には、室温(約25℃)環境下において、以下の(1)〜(3)を1サイクルとして500サイクルの充放電を行った。ここで「1C」とは、正極の理論容量から予測される電池容量(Ah)を1時間で充電できる電流量を意味する。
(1)10Cのレートで10秒間の定電流充電を行う。
(2)2Cのレートで50秒間の定電流放電を行う。
(3)5分間休止する。
そして、各充放電サイクルについて定電流放電開始から10秒間の電圧降下量と放電電流との関係から抵抗値を算出し、1サイクル目の抵抗値を100%として各サイクルでの抵抗増加率を評価した。その結果を、100サイクル毎のプロットとして図4に示した。
図4からわかるように、負極活物質層の幅方向に延びるように炭素繊維を配置した実施例のリチウムイオン二次電池によると、比較例のリチウムイオン二次電池に比べて、充放電サイクルによる抵抗上昇を明らかに抑制することができた。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態および実施例は例示にすぎず、ここに開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
90 非水電解液
100 リチウムイオン二次電池(非水電解液二次電池)
200 捲回電極体
220 正極シート
240 負極シート
241 負極集電体
242 負極活物質層非形成部
243 負極活物質層
244 炭素繊維
260,280 セパレータシート

Claims (1)

  1. 捲回電極体と非水電解液とを備える非水電解液二次電池であって、
    前記捲回電極体は、正極シートと、負極シートと、前記正極シートと前記負極シートとの間に介在するセパレータシートとを含み、
    前記負極シートは、負極集電体と、該負極集電体上に配置された負極活物質層とを含み、
    前記負極活物質層は、負極活物質、バインダおよび炭素繊維を含み、
    前記炭素繊維は、前記負極活物質層内において該負極活物質層の幅方向に延びるように配置されており、
    前記炭素繊維の平均長さは前記負極活物質層の幅の0.5倍以上であり、
    前記炭素繊維のヤング率は400GPa以上である、非水電解液二次電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE112017002884T5 (de) 2016-06-09 2019-02-28 Kabushiki Kaisha Tokai-Rika-Denki-Seisakusho Gurtbandaufwickelvorrichtung
CN111183540A (zh) * 2017-09-28 2020-05-19 株式会社杰士汤浅国际 铅蓄电池

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